第2902号 令和6年10月20日

第32回日本国際工作機械見本市
東京ビッグサイトで11月5日開幕


 世界最大級の工作機械見本市「JIMTOF2024(第32回日本国際工作機械見本市)」(日本工作機械工業会・東京ビッグサイト主催、関連12団体協賛)が11月5日(火)~10日(日)の6日間、東京ビッグサイト全館で開催される。出展規模は1262社・5743小間と、前回のJIMTOF2022を175社・125小間上回り、過去最大規模での開催となる。今回展では、南4ホールに学生とものづくり業界をつなぐ「アカデミックエリア」を新設。また前回に引き続き、南展示棟1階で特別併催展「Additive Manufacturing Area(AMエリア) in JIMTOF2024」を実施する。
1262社が5743小間に出展 過去最大規模に
 JIMTOFは、工作機械やそのあらゆる周辺機器が一堂に会する「ものづくりの総合見本市」であり、かつ最先端の技術・製品が世界中から集結する「世界最大級の国際技術ショー」。1962年から2年に一度開催され、今年で32回目を迎える。
 4年ぶりのリアル開催となった前回展には、コロナ禍の制限がある中、11万4158人が来場した。今回のJIMTOF2024では、これらの制限緩和により更に多くの来場が見込まれ、主催者は目標来場者数を13万人に設定。うち海外からの来場者1万3千人を目標としている。
「技術のタスキで未来へつなぐ」
世界19カ国・地域から出展
 日本工作機械工業会によると、2023年度の工作機械受注額は前年比14・8%減の1兆4531億円となり、過去8番目の水準にとどまったが、2024年後半からの盛り返しに大きな期待が寄せられている。国内市場は人手不足を受けた自動化ニーズなど総じて工作機械需要は底堅い状況にあり、今回のJIMTOFは国内設備投資の更なる喚起に寄与する千載一遇の好機として期待が高まっている。
 出展規模は、世界19カ国・地域から1262社(直接出展1023社、共同・内部出展239社)、総小間数5743小間となり、60年以上のJIMTOFの歴史の中で最大規模。直接出展のうち、AMエリアに53社(192小間)、また海外からは230社(523小間)が出展する。
 会場構成は、前回同様に主な出展製品ごとに国内外の出展企業を配置する類別展示とし、「東1~3ホール」に工作機械、鍛圧機械、その他関連機器▽「東4~6ホール」に工作機械、制御装置及び関連ソフトウェア(CAD/CAM等)、その他関連機器▽「東7ホール」に精密測定機器、光学測定機器、試験機器、制御装置及び関連ソフトウェア、その他関連機器▽「東8ホール」に工作機械▽「西1~3ホール、アトリウム」に機械工具(切削工具・耐摩耗工具)、工作機器、その他関連機器▽「西4ホール」に歯車・歯車装置、油圧・空気圧・水圧機器、研削砥石、ダイヤモンド/CBN工具▽「南1ホール」にAMエリア▽「南2ホール」に工作機械▽「南3ホール」に工作機器、その他関連機器、出版▽「南4ホール」にアカデミックエリアが設置される。
時差開催を実施
 JIMTOF2024では、来場者が広い会場をくまなく巡回できるよう、時差開催を実施する。開場時間は西・南展示棟が午前9時~午後5時、東展示棟が午前10時~午後6時。最終日はいずれも午後4時まで。
 また、目的のホールへ効率よく移動するために、シャトルバスとジャンボタクシーを運行。時差開催に対応して、国際展示場駅からの直通ルート、会場内巡回ルートを時間によって設定し、回遊性の向上を図る。
 JIMTOF2024の事前入場登録は公式ウェブサイト(https://jimtof.org/)から。
多彩な併催行事を開催
アカデミックエリア新設
 JIMTOF2024では出展者による展示に加え、ものづくりの世界を様々な角度から紹介する併催行事が行われる。
 今回の目玉として新設された「アカデミックエリア」。工作機械業界及び「ものづくり」に関しての理解を深めることを目的に、これまで会場内に分散していた主催者企画に加えて、学生が出展企業の総務・人事担当者と直接交流できる「キャリアマッチングスクエア」などの新規企画を南4ホールに集約した。(アカデミックエリア、AMエリア特別展示については2面参照)
 講演会・セミナーでは、開催初日の11月5日に基調講演として、THK代表取締役会長CEOの寺町彰博氏とSN DESIGN PLATFORM代表取締役CEOの中村史郎氏が「ものづくりに夢を!THKが挑戦する新発想EV」と題して講演する。
 また、特別講演では11月6日にトヨタ自動車ExecutiveFellowの河合満氏、8日に前田建設工業執行役員ICI総合センター長の岩坂照之氏、10日に宇宙航空研究開発機構(JAXA)有人宇宙技術センター技術領域主幹の大塚聡子氏が登壇。
 さらにAMエリア内の主催者セミナー会場でも、日替わりでAM/3Dプリンティングに関する様々なセミナーを実施する。
 会期中には、会場内にて「第20回国際工作機械技術者会議(IMEC2024)」や工作機械関連のソフトウェア・ワークショップ(テーマ=最先端ソフトウェア・計測技術と融合して工作機械が進化)、出展各社が最先端の技術・ソリューションを発表するワークショップも同時開催。
 学生向け企画として、「JIMTOF見学ツアー」や工作機械メーカーの経営者や若手エンジニアによる「工作機械トップセミナー」なども実施する。

JIMTOF2024 開幕に向けて
(一社)日本工作機械工業会
会長 稲葉善治


 工作機械産業の新技術発表の舞台であるJIMTOF(日本国際工作機械見本市)は、1962年の初開催以来、業界関係者の弛まぬ努力と工作機械にかける情熱により、工作機械ビジネスの創出に寄与しながら成長を続けてきました。
 今回で32回目を迎えるJIMTOF2024は、出展社数・小間数ともに過去最多であった前回を更に上回り、過去最大規模になることが見込まれます。また、規模を拡大しながら、展示の質でも最高を目指しております。この度は、最新鋭の工作機械、最先端の技術が一堂に集まるJIMTOFにご来場頂きます世界各国・地域の皆様、本展示会に向けて研究開発に励まれている出展各社、広報面で多大なご協力を頂いている報道関係の方々に心よりお礼申し上げます。
 JIMTOF2024のテーマは、「技術のタスキで未来へつなぐ」です。このテーマには、最先端の工作機械技術・製品をJIMTOFから世界に発信することで、製造業のポテンシャルを最大限に引き出し、無限に拡がる未来の可能性を切り拓こう、という熱い想いが込められています。
 このテーマを出展製品・技術を通して具現化するべく、出展者一同、鋭意準備を進めてきました。前回展で見られた、デジタル技術による稼働監視・予防保全、周辺機器類と融合した工程集約や省人化はさらに進化し、JIMTOF2024では生産システム全体の効率化・最適化に向けたソリューションの展示が期待されます。
 一方、主催者としては、併催プログラムの目玉として、南4ホールに出展者と学生をつなぐ「アカデミックエリア」を新設します。このエリアには、JIMTOF出展者による学生向けPRコーナー「キャリアマッチングスクエア」や、当会会員の出展ブースをテーマ別に巡る学生ツアー等の就活コンテンツを盛り込みます。加えて、全国の理工系学生の皆さんを招いて開催する、恒例の「工作機械トップセミナー」と連携することで、シナジー効果を発揮し、未来を担う人材に、ものづくりの喜びや醍醐味を引き継ぎたいと考えます。
 また、アカデミックエリアでは、旋盤やCAMプログラミング体験などを通じて、工作機械業界への知見を、楽しみながら深めることができる「企画展示」、技術的シーズとニーズの出会いを生み出す「IMEC(国際工作機械技術者会議)ポスターセッション」、ドリンクサービスと無料Wi-Fiを備えた「オープンカフェ」などを設け、学生だけでなく来場者全般を対象としたイベントやサービスを充実させます。
 このように、新たな取り組みを加えながら、JIMTOFは、時代のニーズを的確に捉え、最先端の技術を発信し続けることで、次なるステージを目指して参ります。
 末尾になりますが、全ての出展者にとって、JIMTOF2024が、世界のものづくりの発展に貢献する良きビジネスの契機となるよう、心よりご祈念申し上げます。

併催行事 (一部)
アカデミックエリア
南4ホール


 学生を対象とした新エリア。ものづくり業界の次世代を担う学生と出展者をつなぐことで、ものづくりの世界に興味を持ってもらうと共に、将来の進路選択の参考や就職活動に役立つ情報提供を行う。また、学生だけでなく来場者全般を対象としたイベントやサービスも充実。
 【キャリアマッチングスクエア】JIMTOF2024出展企業の総務・人事担当者と直接交流し、最新の業界動向や就職情報を得ることができる。理系文系を問わず参加が可能。
 【学生ブースツアー】工作機械業界に関心を持つ学生を招き、ツアー形式で会場内の各ブースを順番に案内する(事前予約制)。
 【企画展示】テーマは「マシンツール・インフィニティ∞~無限の可能性を切り拓く工作機械の世界へようこそ~」。今回はアカデミックエリアとコラボする形で、楽しみながら、工作機械業界への知見を深め、業界の可能性を肌で感じ取れる体感型コンテンツを用意。主な展示・体感コンテンツは、THKが独自開発したEVプロトタイプ「LSR-04」、免震体験車、汎用旋盤による加工体験、CAMプログラミング体験のほか、リアル「下町ロケット」として話題になった「由紀精密」の製品開発に工作機械メーカーがどのようにかかわり貢献したかをドキュメンタリー形式で伝える。
 【オープンカフェ】高速Wi-Fiやドリンクサービスを用意したユーティリティスペースで、来場者であれば誰でも利用できる。
 【多目的ステージ】オープンカフェ内に設置されており、学生に加え、業界関係者や一般来場者も対象に、出展企業や工作機械関連業界のミニセミナー、著名講師やユーチューバーによるスペシャルトークショーなど、多彩なプログラムを用意している。
 【EPA相談デスク】経産省から「EPA相談デスク」業務を委託されている東京共同会計事務所がブースに常駐し、出展者・来場者からのEPAに関する悩み事に対応する。
 【国際ICブース】世界各国の工作機械工業団体が集結し、海外の工作機械業界の研究に役立てることができる。
 【IMECポスターセッション】国内外の大学などの研究成果をポスター形式で見学できる。
AMエリア特別展示
南1ホール
 「ここまで来た!国産3Dプリンタの社会実装」と題した特別展示。 「次世代型産業用3Dプリンタ技術開発」事業(経産省/NEDO)で、世界最高水準の造形速度・精度を有する金属・砂型3Dプリンタを実用化、社会実装を推進中の実施例を展示する。
 また「積層造形部品開発の効率化のための基盤技術開発」事業(NEDO)で開発された、金属用PBF方式の欠陥発生予測及び高度モニタリング・フィードバック制御システムの成果も展示する。
 ※事業主体はTRAFAM(技術研究組合次世代3D積層造形技術総合開発機構)。

YouTubeチャンネル「JIMTOF INSIGHTS」を公開


 JIMTOFでは、製造業界の魅力・やりがい・面白さを伝え、製造業のイメージアップと将来を担う若年層などへの認知度向上を図るために、日本のものづくりを応援するYouTubeチャンネル「JIMTOF INSIGHTS(ジムトフ・インサイツ)」を今年の6月に初公開した。JIMTOF2024期間に限らず、会期前、会期中そして、会期後にも長期的・継続的に情報を更新し、ものづくり業界に関する情報を積極的に発信していく。
 既に公開している動画「芝浦機械工場見学編」に加えて、10月中旬にはJIMTOF2024企画展示と連動する形で、新たな動画コンテンツを公開する予定。

主催・協賛団体別見どころ
 JIMTOF2024を主催・協賛する13団体のうちの一部を紹介。


日本工作機械工業会


 JIMTOF2024には、日本工作機械工業会会員から98社が出展し、その半数以上の会員が世界初披露の新製品を展示する見込みである。出展各社とも、「技術のタスキで未来へつなぐ」というテーマの下、最新鋭の工作機械、最先端の技術をこのJIMTOFで発信していく。
 最近の技術動向を踏まえ、同会では出展動向を以下のように予想している。
 (1)コトづくりの進展
 現在、製造業においては、デジタル・グリーン・レジリエンス等をキーワードとする取り組みが進められており、単に機械単体を販売するだけでなく、その機械を使って得られる生産性向上や効率化のサービスを提供する動きが拡がりつつある。今回のJIMTOF2024では、従来のモノづくりだけでなく、コトづくりを含んだ総合的なソリューションの提案・展示が期待される。
 (2)デジタル技術の活用拡大と脱炭素・省エネに関するアプローチ
 近年は、シミュレーション技術の向上により、機械特性をデジタル上で再現して工作物の加工面を予測したり、3Dモデルをシミュレーション上で活用することで、加工時間や製造コストの自動計算、消費電力やCO2排出量を見積もる技術等が事例として見られるようになった。
 また、センサを活用して機械の状態監視を高度化し、周辺機器のアイドリングストップや、クーラント流量を最適制御するなど、CO2排出抑制に向けた取り組みも進んでいる。JIMTOF2024では、これらデジタル技術の活用や省エネ対応が更に進展すると予想され、生産性向上のための新しい取り組みに大きな注目が集まる。
 (3)自動化・省人化を支援するためのロボットの活用
 労働人口の減少による人手不足への対応は、製造業全体で喫緊の課題として取り上げられている。直近のEMO展やIMTS展においても、協働ロボットやAGVを活用した、自動化・省人化を支援する取組が数多く見られ、JIMTOFにおいても、その傾向は続くものと思われる。
 ロボットが、ワークの搬入出だけでなく、加工・洗浄・測定の一部工程を担ったり、画像センサを用いたプログラム自動補正装置とセットにして運用することで安定的な生産に寄与する事例等、ロボット活用の幅が更に拡大することが期待される。
 (4)Additive Manufacturing(AM)技術の高度化
 AM技術の高度化により、製品の対象が試作から実製品へと移り、金型や医療部品などを中心に従来型の製造プロセスからAMにより高機能化・軽量化を実現するプロセスへ切り替わる等、その裾野は拡大しつつある。
 最近では、AM機単体だけでなく、造形後のサポート除去をより簡易的に行える等、前工程・後工程を含めたシステムソリューションとしての展示や大型コンポーネントへの適用事例なども見られるようになった。
 JIMTOF2024では、前回に引き続き、南展示棟において、特別企画「Additive Manufacturingエリア」を設け、53社192小間が出展する。会場内に『特設セミナー会場』を設置し、期間中、AM関連の専門有識者や国内AM関連団体からのセミナーの開催を予定している(https://jimtof.org/jp/evt_AM.html)。
 同会は、11月6日13時より、会員による最新技術の紹介やパネルディスカッションを予定している。
 (5)最新工作機械技術の発信 ~IMEC(第20回国際工作機械技術者会議)の開催~
 工作機械は、ものづくりの中核となる機械であり、工作機械技術の高度化が世界の製造業の発展に影響を及ぼす。このような重要な役割を担う工作機械の技術向上に資することを目的として、国内外の工作機械関連の最先端研究について講演・発表する、IMEC(第20回国際工作機械技術者会議)が開催される。
 11月7日・8日に「未来社会を拓く製造技術」を総合テーマに、国内外の研究者・技術者から14の興味深いテーマについて講演が行われる。
 また、JIMTOF会期中、南4ホール「アカデミックエリア」内で開催されるポスターセッションには、国内外の研究機関から約50にのぼる最先端の工作機械関連研究成果が発表される。期間中の11月7日~9日の9時~12時には、参加機関の説明員が会場に常駐し、研究内容に関する説明を行う。
 専用サイト(https://www.jmtba-imec.jp/)を公開している。

日本機械工具工業会
 日本機械工具工業会からは、西1ホールに73社425小間が出展する。


 ものづくりの原点である機械加工によるニーズは、ますます多岐にわたり、より高度なものとなっている。このニーズを実現する一翼を担うべく会員企業は特殊鋼から超硬合金、CBN/ダイヤモンド等での最適材質の選定、最適形状設計、最適コーティング技術を駆使して、世界最高レベルの機械工具の技術開発に努めている。
 今回の出展製品は、その技術開発の成果であり、ユーザーの加工現場の改善・進化に役立つものである。各社のブースでは切削工具の実演、大型画面を通じて一段と高精度、高能率化した出品物を間近に見ることで、大幅なコストダウンと加工製品の更なる高精密化を追求している機械工具メーカー各社のコンセプトを理解することができる。
 さらに、環境問題や安全対策、高齢化社会に対するソリューションを提案する。機械加工は省エネ、省資源化を推進するための優れた加工形態だが、さらにドライ、セミドライ加工や加工の高精度化により環境、安全対策の向上に大きな役割を担うことが可能な加工形態でもある。
 会員各社は国内外企業ともに刺激し合い技術開発を一段と活発化させている。自動車、工作機械、電子機器、鉄鋼、さらに医療機器、航空機、原子力などへと加工分野を広げている。同工業会が実施している『技術功績賞』への応募も大変多く、各社が新製品開発に注力していることを端的に示している。また、企業によっては新製品の売り上げ比率が50%近くに達するなど、製品開発競争が日本の機械工具産業の技術水準を著しく押し上げている。それらの新製品が今回も多数展示される。
 西1ホールのアトリウムに設置する工業会事務局ブースでは、機械分野に精通した英語通訳者を常駐させ、海外からの来場者に対して会員各ブースヘの派遣や工具エリアの案内をする。また、『切削工具の手引書』、『改訂版超硬工具用語集』をそれぞれ有償配布している。

日本工作機器工業会
 日本工作機器工業会は、会員49社が西2ホールで最新の技術・製品を展示・実演する。


 ●部分品
 ボールねじ、直線運動用案内は、工作機械のみならず半導体製造装置やフラットパネルディスプレイ製造装置など多くの機械装置の位置決めにも広く使用されおり、近年の高速、高精度化の進展に伴い要求される機能も多様化している。これらの要求に対応した製品(メンテナンスフリー、省力化、高荷重、高剛性、高精度、長寿命、軽量、コンパクト、低騒音、環境配慮など)が出品される。
 また、各種用途に応じたスピンドル、工作機械や各種産業機械向けの軸受、超高剛性・超低慣性の軸継手(カップリング)、最新サーボモータ向けの軸継手、超コンパクト設計の無励磁ブレーキ、高精度締結要素部品なども出品される。
 ●工作物保持具
 チャックは、多種類のワークの加工に対応し、治具交換を最大限に抑えた省段取り、あらゆる工作物を確実に把握する高把握性の製品、また、防塵対策により高耐久性を実現した製品、省メンテナンスに優れた製品、ユーザーの希望に沿って設計・開発される特殊仕様の製品などが出品される。その他にも、各種マグネットチャック、マグネット応用製品が出品される。
 回転センタは、高回転・高剛性、高精度、コンパクトで多様な用途に合わせて選択可能な各種センタ、ワーク穴着座感知式センタや交換頻度低減のエアーブローセンタ、各種用途に対応するカスタムメイドのセンタ類などが出品される。
 ●工具保持具
 工作機械の高速化、高精度化、高剛性化、高能率化などの性能向上に対応するために、高把握力、高バランス、小型化、スリム化等を実現したNCツーリング、専用機用ツーリング、複合加工機用ツーリングなどの各種ツーリング、焼きばめホルダ及び焼きばめ装置、鋳物の抜穴やドリル加工後の穴を繰り広げ精度良く加工を行うボーリングツール等が出品される。また、省エネルギー・環境対応をはじめ様々なユーザーニーズに応じるために開発された製品、工作機械の主軸インターフェイスの多様化に向けたトータルツーリングシステム、難削材加工用に開発された製品などが出品される。
 ●附属機器
 割出アタッチメントは、高精度、高速回転、高剛性、高クランプ力、コンパクト化など高度化、多様化するユーザーからの要求に対応できる各種円テーブル、高精度、多機能化、高耐久性を実現した精密マシンバイス、ワーククランプ等が出品される。
 また、非接触・高機能ツールプリセッタ、工作機械の温度管理に対する多様なニーズや、超精密加工ヘの対応や環境負荷の低減などに的確に応える低GWP(地球温暖化係数)を搭載した油温・液温自動調整機、機械が使用される環境と条件に適した給脂を実現し、メンテナンスフリーに貢献するオイル潤滑システム、クーラントユニットを集約したろ過機能付きクーラントポンプ、専用機からハンドツールまでマーキングに係る各種装置、専用治具から汎用治具まで対応できる治具パーツ、様々な用途や要求に対応可能な各種カバー、特殊強化プラスチックを採用し軽量化したツールポット、工場内の各種工程で発生する微細ミスト・粉塵等の対策に最適なミスト除去装置、集塵機等が出品される。
 ●自動化関連
 多くの出展会員において、ロボットインテグレーションやロボット関連の機器などの工作機器の技術を活用・進化させた、製品、技術、システムなどの提案が展示される。
 ●その他
 JIMTOF2024会期初日に、同工業会会長でもあるTHK代表取締役会長CEOの寺町彰博氏が基調講演に登壇する。
 また、工作機器が展示される西2ホール前のアトリウムに設置される同工業会ブースにて、会員企業の展示情報を含めた会場全体マップを配布する予定。

日本精密測定機器工業会


 日本精密測定機器工業会は、今回も東7ホールにおいて、会員29社より160小間の過去最大規模で、三次元座標測定機、表面粗さ測定機、輪郭形状測定機、真円度測定機、レーザートラッカー、ノギス、マイクロメータ、ダイヤルゲージ、プラグゲージ、その他ゲージ類、精密水準器などのスモールツールなど、最新の測定機器を多数展示する。
 日本のものづくり産業においては精密測定機器の普及が進んでいるものの、産業層やアプリケーションによってはそれらが活用されていない領域がある。また、デジタル技術の急速な発展に伴い、ものづくり分野においてもDX対応の議論が進められたり、自動車産業分野においてはEⅤ化への大転換が進められたりするなど、精密測定分野においても大きな変革が求められている。同工業会では、基礎技術の基盤を固めつつ、日本のものづくり産業のさらなる活性化に寄与するため、「精密測定機器活用セミナー」を企画している。開催は11月8日(金)10時~16時25分、会議棟1階101会議室にて。参加募集人数は現地会場60名、オンライン100名(定員となり次第、締め切り)。参加費無料(テキスト代別途、正会員・賛助会員は無料)。
 セミナー内容は、サイバー・フィジカル・エンジニアリングにおける超大型Ⅹ線CT活用の期待と課題▽金属積層造形と計測の融合による技術の進化と未来展望▽3Dプリンタの活用事例とその形状計測における課題▽3Dプリンタの活用事例紹介および環境対応・課題解決への取組▽ISO16610シリーズで規定されたフィルタ群の特性とその選択法▽三次元座標測定機によるテーパ曲面における輪郭形状の誤差評価▽倣い測定における測定力の変動と測定精度への影響について▽三次元デジタイザによる測定のポイント▽バーチャル公設試システムによるリモート企業支援。
 受講は、同工業会HP(http://www.jpmia.gr.jp/information/)より案内書をダウンロードして申し込む。

JIMTOF2024 出展製品紹介


ものづくりの課題解決を提案する
最新鋭機と最新ソリューション
ソディック 小間番号E4015


 ソディック(神奈川県横浜市都筑区仲町台3-12-1)は、進化を続けるコア技術「Sodick Smart Solution」をテーマに、形彫り/ワイヤ放電加工機、マシニングセンタ、微細レーザー加工機などの最新鋭機を出展する。
 同社のコア技術を使った自動化システムや最新加工機、最新技術を展示し、人手不足解消や生産性向上などの課題解決を提案する。
 主な出展内容は、工程間連携を柔軟なレイアウトで実現可能にする自動化ソリューション。形彫り放電加工機「AL40G+」とワイヤ放電加工機「AX350L i Groove+Edition」にAMR(自律走行搬送ロボット)が連携されて動作する様子を見ることができる。
 また、大型金型加工の課題となる「熱変位、加工コスト、面質のばらつき・ワイヤの消耗、メンテナンス頻度」などの全てに対応した新世代のワイヤ放電加工機「ALN800G i Groove+Edition」に複数のオプションを搭載して展示する。省エネ・省力化、精密~大型加工まで「高品位・高効率化加工」を実現する。
 さらに、機能を充実させた新機種のリニアモータ駆動マシニングセンタ「UX650L」に、自動化に対応した自社製オートワークチェンジャー「SR12」を搭載し、精密切削加工の自動化デモンストレーションと、新製品SMART-Simulationでの加工シミュレーションを行う。
 その他、同社が登壇するセミナー、ワークショップは次の通り。
 ①「JIMTOF2024 AMセミナー」(事前申込制)▽講演テーマ「金属AMにおける高精度切削加工を可能にする残留応力開放技術の活用と加工事例」▽日時11月6日(水)15時~15時15分。
 ②Additive Manufacturing Area出展者ワークショップ(事前申込不要)▽講演テーマ「金属3Dプリンタで創るダイカスト金型の適用事例と独自技術」▽日時11月8日(金)11時30分~12時30分。
 ③「IMEC2024第20回国際工作機械技術者会議」(事前申込制)▽講演テーマ「金属AMにおける高精度切削加工を可能にする残留応力開放技術の活用と加工事例」▽日時11月8日(金)16時20分~16時50分。

新製法を採用した革新的な転造タップ
「GREEN TAP」
オーエスジー 小間番号W1020


 オーエスジー(愛知県 豊川市本野ケ原3-22)が出展する、ねじ穴加工用盛上げ転造タップ「GREEN TAP(グリーンタップ)」は、独自の新製法により従来と比べてタップ製造時のCO2排出量を35%削減(М6×1の場合)する環境に配慮した製品である。
 同製品の特長的な形状は、被削材の塑性流動をCAE解析し、刃先強度を最大限に高めるために開発された特殊ねじ部仕様(PAT・P)。これにより耐折損性・刃先強度が向上し、高い耐久性を実現した。耐久性の向上は、廃棄物の抑制につながり、環境負荷を低減する。
 また、塑性加工でねじを加工する盛上げタップ「GREEN TAP」は、ねじ加工時に切りくずが発生しない。切削タップは、加工時に発生した切りくず処理のため機械を停止することがある。機械停止中も電力は消費されるため、機械停止時間を抑制することで消費電力を削減することができる。

生産性改善、加工コスト低減へ
最新ソリューション提案
タンガロイ 小間番号W1021


 タンガロイ(福島県いわき市好間工業団地11-1)は、多コーナ化による経済性改善、高能率加工に対応する強度と切れ味を兼ね備えた独自の切れ刃設計、最新のコーティング技術を採用した超硬工具材料など、最先端の技術を盛り込んだ『AddForce』製品群を展示し、工程改善、生産性向上、加工費低減に役立つ最新ソリューションを提案する。
 主な出展製品は、1つのホルダで前挽き・後挽き・倣い・端面加工まで超高能率加工を実現する『AddMultiTurn』(アド・マルチ・ターン)、豊富なチップブレーカ・材種・ホルダの組み合わせにより多様な溝加工ニーズに対応する多機能システム『TungCut』(タング・カット)。
 また、ヘッド交換式エンドミル『TungMeister』(タング・マイスター)は、スクエア型から面取り型、Tスロット型などの多様なヘッド形状と豊富なシャンクラインアップとの組み合わせで、あらゆる加工に対応する。工具交換時間も従来のソリッドエンドミルの1/10程度にまで短縮が可能で、機械のダウンタイムを大幅に削減することができる。
 高い加工性能と圧倒的な工具寿命を実現するヘッド交換式ドリル『DrillMeister/AddMeisterDrill』(ドリル・マイスター/アド・マイスター・ドリル)は、再研削・再コート不要で安定した長寿命を提供する。また、ワンアクションクランプにより迅速なヘッド交換が可能。

「より早く、より重切削」で
サイクルタイム軽減へ
二村機器 小間番号W2043


 ワシ印、イーグルスターブランドでおなじみの二村機器(名古屋市中村区岩塚町九反所55)は、センターメーカーのリーディングカンパニーとして高品質な製品を開発しており、今回の展示会では「高速回転・高剛性仕様」のセンターを参考出品する。
 このセンターは回転数5000-1minという高速回転に対応しつつ、従来の重切削用RST型以上の剛性を兼ね備えており、サイクルタイムの軽減が期待できる。
 その他、自動化に最適なセンターも多数出展される。その一部を紹介する。
 【ローリングセンターNCF型】防浸対策には独自のラビリンス機構(非接触)を採用。摩耗、摩擦、動力損失がなく、また本機の温度上昇も少なく、精度、寿命時間の信頼性が高まっている。
 【ワークドライビングセンターBD型】爪に加わる推力を球面座で受ける機構とすることで加工時に安定した長手方向の寸法を確保。フラット支持により爪作動部の耐摩耗性、駆動力が向上している。
 【ローリングセンターSR型】切削中に発生する加工熱による工作物の伸びを、センターに内蔵されている皿バネにより吸収。工作物のひずみが無く、仕上げ精度が格段に向上する。
 【傘型回転センターBRF型】主に、パイプ状、リング状、薄物の加工物のセンター押しとして用いられている。抜きナット付心押台からの取外しに対応。オプションで抜きナットの装着が可能。

「ドリミル」による高速加工など
最新工具の展示と加工実演
イワタツール 小間番号W1034


 イワタツール(名古屋市守山区花咲台2-901-1)は、ヘリカル穴加工エンドミル「ドリミル」をはじめとする機能を絞り込んだ切削工具の展示と加工実演を行う。
 ヘリカル穴加工エンドミル「ドリミル」は、特徴的な底刃形状の高速加工エンドミル。オイルホールで切粉を効率よく排出し、アルミ・自動車外装パネルにも適用。鉄・ステンレス用も新たにラインナップした。
 高速面取り工具「トグロン(R)マルチチャンファー」は、トグロン形状の5~9枚刃仕様で、面取り速度を3~7倍にアップ。バリを抑え、高品質な仕上がりを実現する。トグロン(R)マルチチャンファーの裏面取り「トグロン(R)マルチバックチャンファー」も新登場した。
 パイロット穴に特化した、超精密位置決め工具「SPセンターZERO」は、ドリル位置精度1¥文字(G0-8422)以下を実現。穴の入口と出口のバリを低減する。薄板穴加工にも最適。
 この他、高速化、焼き入れ鋼の加工等、それぞれの機能に特化した工具を展示する。
 また、同社ブースでは「機械加工の新しい世界~加工の最終形態の共演~」と題して、高速・高品質加工、微細精密加工、ロボットマシニングの3つをテーマに、ブラザー工業、碌々スマートテクノロジー、トライエンジニアリング、FANUC、田野井製作所、フジBC技研などとコラボした加工実演を実施する。

JIMTOF2024 出展製品紹介


クーラント増圧ツール&
旋盤用ホルダを体感せよ!
エヌティーツール 小間番号W2050


 【複合旋盤用Boost Master(BMAL型)】
 マシニングセンタ用Boost Masterにおけるエヌティーツール(愛知県高浜市芳川町1-7-10)の独自技術を応用した、複合旋盤での外径旋削加工時の切屑対策に最適なクーラント増圧ツール。ミーリング軸の回転を利用しクーラントを最大15MPaに増圧・吐出することで、加工中に切屑の分断を促しワークへの切屑巻き付きを防止する。一般的な外付けの高圧ポンプを必要とせず、高圧対応配管などの設備改造も不要。これらと比較して消費電力やCO2排出量を約70%低減することができる。ワーク搬送の自動化などで発生するワークへの切粉の巻き付き問題を解決。また、切粉分断により、機内の切粉処理での機械停止時間の短縮を実現する。
 【CNC旋盤用ハイドロチャック(ST・M-PHC型)】
 刃物の芯ずれを抑制し刃物段取りにおける精度出しの手間を省く次世代の旋盤用ホルダ。ハイドロチャック方式を採用し刃物の固定と刃物台への固定はともにレンチ操作での油圧機構による内外径の収縮・拡張により行われる。内径、外径のクランプをそれぞれ独立させることで機内での刃具交換、機外での外段取りのどちらでも使用可能。原理的に芯ずれが抑制でき繰り返し精度にも優れる(2¥文字(G0-8422)以内)。また、ハイドロチャックの特性により防振性にも優れ、加工時のビビリを低減することで加工精度・品質を向上できると同時に、加工条件の向上、刃具寿命の改善効果も期待できる。本製品の導入にあたっては、従来の刃物台に装着することが可能であり、一般的なサイドロックスリーブから置き換えるだけで利用できる。
 いずれの製品も、仕様等詳しくはJIMTOF同社ブーススタッフに問い合わせを。

小径多刃仕様のアルミ加工用工具
「エアロチッパーミニ」
ダイジェット工業 小間番号W1043


 ダイジェット工業(大阪市平野区加美東2-1-18)は、多様化、難削化する被削材に適応し、ユーザーの加工改善につながる高能率・高性能な最新MC加工用工具(金型加工用工具・ドリル)を中心に出展する。
 「エアロチッパーミニ」は、電気自動車(EV)向けや部品軽量化によるアルミニウム使用量の増加に伴い、アルミ加工用工具の需要が高まっている現状を受け、アルミ加工におけるより高能率な加工を目指して開発された。小型インサート採用かつ小径多刃仕様とすることで、従来品エアロチッパーと比較し、さらなる高速高能率な加工が可能になった。
 全周研削による高精度な3次元ブレーカ形状のインサートにより、切削抵抗を低減。高精度な本体設計で刃先精度が高く、優れた立て壁加工精度と正面加工精度が得られる。平行キーの採用でインサートの動きを抑制し、高速回転にも対応。
 「EXSKSシリーズ」は、両面使用可能な6コーナの経済的なインサートで、極限の高送り加工を可能とする高送りカッタ。インサート拘束面には「ダブテイル構造」を採用。インサートをねじ1本で強固に固定でき、切削抵抗によるインサート動きを抑制、安定した長寿命を実現する。
 小径多刃の05タイプ、
切れ味と強度を両立した07タイプ、
高切込み高送り加工が可能な09タイプの3種類をラインナップ。加工用途に応じた最適な工具の選定が可能である。

 同社はこのほか、ストライクドリル、頑固一徹、モジュラーヘッドシリーズなども出展する。
 また、11月8日(金)午後3時~同4時には、会議棟6階606会議室にて『頑固一徹による深堀り加工技術と、アルミの高機能刃先交換式工具について』と題した出展者ワークショップを開催する。ギガキャストの普及により深掘り加工のニーズが高まり、また軽量化を目的にアルミ加工が増えている現状を受け、「頑固一徹」による深掘り加工技術と、エアロチッパーミニによる改善事例について説明する予定。

小型・自動旋盤用工具「ヘッド交換式
クイックチェンジホルダ APM型」
住友電気工業 小間番号W1041


 くし刃刃物台を搭載したCNC自動旋盤が広く使用されている小物部品機械加工では、生産性に大きく関わる工具交換時間を短縮するニーズが高まっている。
 住友電気工業(大阪市中央区北浜4-5-33、住友ビル)がこれらのニーズに応えるため今年5月に発売した「ヘッド交換式クイックチェンジホルダ APM型」は、嵌合部にポリゴンテーパ形状を採用し、ヘッド交換繰り返し精度5¥文字(G0-8422)以内を実現。これにより、工具交換時間を大幅に短縮でき、生産性向上に寄与している。
 一般外径用、後挽き用、溝入れ・ねじ切り加工用といった多数のヘッドを取り揃えており、10月にはさらに溝入れ・突切り加工用を拡充した。
 同製品の主な特長は次の通り。
 ①工具の段取り時間削減。ヘッドのみ着脱することでインサート交換時の作業性、安全性を向上、段取り時の設備停止を削減でき生産性向上に寄与。
 ②優れたヘッド交換繰り返し精度。高精度ポリゴンテーパ形状により、交換繰り返し精度5¥文字(G0-8422)以内を実現。
 ③シャンクサイズ10、12、16㎜角のラインアップで、CNC自動旋盤等に広く対応。
 ④前挽き、
後挽き、溝入れ、突切り加工に対応。
 ⑤内部給油設計、ホースレス給油対応。

クーラント噴射し切屑除去
自動清掃用工具「Titan」
菱高精機 小間番号W1022


 菱高精機(高知県高岡郡中土佐町大野見吉野1015)が出展する「Titan」(タイタン)は、マシニングセンタ(MC)などの加工で排出された切屑を清掃するための工具。先端側に設けた穴からクーラント液やエアを強力に噴射し切屑を除去する。(噴射方向などは調整可能)
 また、切削工具と同じようにNCプログラムを作成し作動させれば全自動で清掃が可能となる。
 MCなどの切屑清掃は手作業が多く、治具などの隙間に堆積した切屑の除去には、手間がかかるだけでなく機内を覗き込んで作業するために安全性が懸念されていた。
 Titanはそんな現場のニーズから開発。JIMTOF2024には新タイプを展示予定。

小千谷市から出展の7社をめぐる
「JIMTOF2024おぢやスタンプラリー」を開催


 工作機械、工作機器メーカーの集積地である新潟県小千谷市。人口3万3千名の小さなまちからJIMTOF2024へ自社ブランドを持つ7社が出展する。
 今回、小千谷市が工作機械、工作機器メーカーの集積地であることを認識してもらうとともに、同市内のメーカー名を覚えてもらうことを目的として、JIMTOF会場で小千谷市から出展の7社をめぐる「JIMTOF2024おぢやスタンプラリー」を開催する。
 2004年10月23日に発生した新潟県中越大震災から20年の歳月が経過することに対して復興と感謝の意を示すものとして企画された。
 主催はJIMTOF2024おぢやスタンプラリー実行委員会(実行委員長=酒巻弘和氏・ユキワ精工社長)、後援はニュースダイジェスト社と小千谷鉄工電子協同組合。
 実施期間はJIMTOF2024開催期間中(11月5日(火)~10日(日))。小千谷市から出展の7社すべての小間を訪問し、応募ハガキにスタンプを集めて応募すると、抽選で“小千谷の名産品”が当たる。応募ハガキは各社の小間で入手可能。
 景品の“小千谷の名産品”は、特賞が魚沼産コシヒカリ新米60㎏(1名)、A賞が小千谷の地酒(20名)、B賞が小千谷そば・うどんセット(20名)、C賞が小千谷おかき詰め合わせ(20名)、ほか復興特別賞(7名)。
 応募は一人1通とし、各社小間にて来場登録を行う。応募の締切は11月22日消印有効。押印が最後の会社でも応募ハガキを受け付ける(この場合は切手不要)。7社の社員は応募不可。
 当選は商品の発送をもって代えられる。発送先は日本国内に限り、特賞の新米60㎏は分割での発送となる。
 小千谷市からJIMTOF2024に出展するのは次の7社。( )は小間番号。
◆エヌ・エス・エス(東5ホールE5024)
◆オヂヤセイキ(東7ホールE7016)
◆第一測範製作所(東7ホールE7017)
◆タカハシキカイ(東1ホールE1048)
◆日本ベアリング(西2ホールW2058)
◆ユキワ精工(西2ホールW2053)
◆理研精機(西2ホールW2007)

JIMTOF2024 出展製品紹介


第5世代のターニングセンタ
DMG森精機 小間番号E8001/AM126


 DMG森精機(東京グローバルヘッドクォータ=東京都江東区潮見2-3-23)は、切削能力を最大限に引き出す、頑強で熱安定性に優れた機械構造により、高い精度と40番マシニングセンタと同等のミーリング能力を備えた、第5世代のターニングセンタ「NLX 2500|700 2nd Generation」を展示する。
 2010年から発売を開始した「NLX 2500シリーズ」は、自動車、産業機器、半導体などの幅広い業界で使用されている同社のベストセラー機。「NLX 2500|700 2nd Generation」は、従来機を使用するユーザーの声を反映し、DMG MORIの全ての技術を結集して開発された最新鋭のターニングセンタである。
 同社は、DXを用いて工程集約・自動化、グリーン・トランスフォーメーション(GX)を促進するマシニング・トランスフォーメーション(MX)を推進しており、同機はMXを実現する最新技術を結集した機械となる。
 設計初期段階から最新のデジタルツインを用いて機械構造の最適化を行い、頑強で高剛性の構造体にすることで、熱安定性に優れ、高精度加工を実現する。
 主軸には内製主軸turnMASTERを搭載し、従来機と比べて切削能力を1・25倍向上させた。
 また、刃物台には40番マシニングセンタに匹敵するパワフルなミーリング能力のBMT(ビルトインモータ・タレット)を搭載しており、従来マシニングセンタとターニングセンタの2台で対応していた加工を、同機1台に工程集約する。
さらに、DMG MORIテクノロジーサイクル「ギヤホビング」や「ギヤスカイビング」によって、ホブ加工や内歯車加工など、従来は専用機で行っていたギヤ加工も工程集約できる。
 操作盤にはタッチパネル式の「ERGOline Ⅹ with CELOS Ⅹ」を搭載し、使いやすさ、操作性を向上。切りくずやクーラントの機外持ち出しを無くす最適なカバー構造により、機械を常に清潔な状態で維持することができる。
 自動化にも対応しており、ロボットシステムやガントリローダ、バーフィーダなどの自動化システムと組み合わせることで、夜間の無人運転が可能となる。
 「NLX 2500|700 2nd Generation」の主な特長は、①切削能力を最大限に発揮する機械構造②妥協なき開発で到達した研ぎ澄まされた高精度③熱安定性に優れた構造④加工や日々のメンテナンス時の使いやすさを追求⑤加工3悪を独自のソリューションで解決⑥豊富な自動化ソリューション(オプション)⑦エネルギーと資源の効率的な利用。

三菱電機名古屋製作所
JIMTOF2024 出展製品紹介
設立100周年迎え、さらなる成長目指す


 三菱電機のFAシステム事業の主力工場である名古屋製作所(所長=田中貴久執行役員FAシステム事業本部副事業本部長、所在地=名古屋市東区矢田南5-1-14)が2024年9月1日、めでたく設立100周年を迎えた。
 1921(大正10)年に三菱電機が設立され、その3年後の1924(大正13)年9月1日、総員214名で三相モータ等の生産を中心に第1工場(現在の名古屋製作所E7工場)が操業を開始した。M字形の両脚の水平部が長く延びた工場棟の屋根が異彩を放ち、当時は〝モダンファクトリー〟などと呼ばれ見学者の目を楽しませていたという。
 名古屋製作所ではこれまで、モノづくり現場の課題である『製造の自動化』と、『品質・生産性向上』の両立を、より高い次元で実現させるべく、シーケンサやインバータから産業用PC、各種ソフトウェアまで開発し、製造してきた。今後は、次の100年に向け、最先端技術を活用した「オートメーション化(自動化)」によって、複雑化・多様化するニーズに答えを提示していくことだろう。
 この名古屋製作所では地域に向けた取り組みにも力を入れている。日本プロバスケットボールリーグに所属する「名古屋ダイヤモンドドルフィンズ」や女子トップリーグに所属する「三菱電機コアラーズ」は、バスケットボールを通じてスポーツ文化の振興に寄与している。また、名古屋製作所は2007年10月に愛知県と「企業の森づくり」協定を締結。東谷山にて里山保全活動を続けている。
 まだまだ紹介しきれないほど多くの事業を展開している名古屋製作所だが、これまで培ってきたリアルタイム制御技術と最先端デジタル技術の組み合わせで顧客満足を提供し続けるFAのリーディングカンパニーとして、次の100年も新たな価値創造へ果敢に挑戦し続けることだろう。

山内航介氏(ゼット工業)優勝
第54回名管会ゴルフ大会
愛知県管工機材商協組 愛知カンツリー倶楽部東山コースで


 愛知県管工機材商業協同組合(理事長=峰澤彰宏氏・MINEZAWA社長)の名管会は9月10日、名古屋市名東区猪高町高針にある愛知カンツリー倶楽部東山コースにて「第54回名管会ゴルフ大会」(同組合総務部会主管)を開催した。組合員・賛助会員合わせて62名が参加し、ラウンド中に多少の天気の崩れはあったものの、和気あいあいとゴルフを楽しんでいた。
 全組のラウンドが無事終了し、クラブハウス内では北村憲正理事(龍玉精工社長)と竹内裕二理事(総務部会長、丸金商会社長)が司会進行を務め、表彰式が執り行われた。
 この日は『第34回管工機材・設備総合展』(10月10日から12日までの3日間開催済み)開催のちょうど1カ月前ということもあり、成績発表の前に展示会の告知も交えて峰澤理事長が「皆さん本日はお疲れさまでした。いかがでしたか?楽しんでいただけましたでしょうか?この名管会ゴルフ大会は今回で第54回を迎えました。当組合の組合員と賛助会員さまが親睦を深めるという大変貴重な行事として毎年開催させていただいております。本日もたくさんの方にお集まり、ご参加いただきまして誠にありがとうございます。さて、当組合最大の事業であります『第34回管工機材・設備総合展』の開催に向けて当組合は只今全力で取り組んでおります。本日ゴルフで楽しんでいただいた皆さまが、来月の展示会も全力で楽しんでいただけるよう私たちも努めてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします」と参加者に挨拶した。
 続いて、石原太郎副理事長兼展示会実行委員長(原芳商会社長)が「いよいよ来月、『第34回管工機材・設備総合展』が開催されます。もうすでに来場者事前登録は始まっております。お配りしているご案内リーフレットのQRコードから登録できますので、まだの方はすぐにでもご登録いただいて、今から展示会を盛り上げていただければと思います。今、実行委員はじめ組合員が一丸となって一生懸命に展示会への来場促進活動に励んでおります。展示会開催まで、皆さんどうぞよろしくお願いします」と、同組合最大の事業である『第34回管工機材・設備総合展』をPRし、参加者に対して来場動員を促した。
 その後は成績発表へと移り、各賞受賞者に賞品が手渡され、最後は村井善幸副理事長(オータケ会長)が「今日は皆さまお疲れさまでした。大変楽しくラウンドできたかと思います。このあとは家でゆっくりお休みいただいて、また明日からの仕事に備えていただければと思っております。この名管会の一番の目的は皆さんと親睦を深めていただくことです。今日のこの雰囲気を持って、来月の展示会を皆さんと共に大成功に導きたいと思っておりますので引き続きよろしくお願いいたします」と挨拶。この日は散会となった。
 今大会の上位入賞者と、その各スコアは以下の通りだ。
◆優勝=山内航介氏(ゼット工業)▽スコア/グロス86、HDCP13・6、NET72・4
◆準優勝=甲斐公一氏(オーテック)▽スコア/グロス95、HDCP21・0、NET74・0
◆3位=林幸広氏(中部マテリアルズ)▽スコア/グロス95、HDCP21・0、NET74・0
◆ベストグロス賞2名=足立達哉氏(ハタヤリミテッド)・北村憲正氏(龍玉精工)▽グロス81

賛助会員オンダ製作所を招き
製造過程や製品の特長等学ぶ
名古屋水栓販売協会 製品知識勉強会を開催


 名古屋水栓販売協会(理事長=在田忠之氏・在田商店取締役)は9月25日、名古屋市昭和区の鶴舞公園内にある萩乃茶屋にて、9月例会「賛助会員オンダ製作所の製品等に関する勉強会」を開催。同協会正会員ら22名が参加した。
 司会進行を務めた安井文康副理事長兼庶務(錦興業社長)は「平日のお忙しいなかにも関わらず本日はお集まりいただき誠にありがとうございます。当協会では1年に1回勉強会を開催しておりまして、今回はオンダ製作所さまにお願いいたしました。短い時間ではございますが、オンダ製作所さまの製品について勉強したいと思います」と今回の趣旨を説明。
 続いて在田理事長から「日頃より当協会の事業等にご理解、ご参加いただき誠にありがとうございます。本日は勉強会ですが、11月にはゴルフコンペやスポーツ観戦会を計画しておりますので、皆さま奮ってご参加いただければと思います。本日はオンダ製作所さまにお越しいただきました。どうもありがとうございます。今日は有意義な時間を過ごしてください」と挨拶があり、さっそく勉強会が始まった。
 同協会の賛助会員でもあるオンダ製作所の会社概要に始まり“工場見学”というカタチで、同社社員が撮影した工場内の動画を何本か鑑賞。実際のモノづくりの現場、モノづくりの流れや原材料について学んだ。また、オンダ製作所から現在発売中の主力製品のなかから、大流量の『ダブルロックジョイントRevos(レボス)』や、低巻きぐせで便利な『コルゲートイージーカポリ』の各製品について実際のマンションリフォーム施工例等を交えてレクチャーを受け、これが非常に分かりやすいと評判だった。その後は質疑応答を経て約1時間と短い時間ではあったが、大変有意義な勉強会は閉会した。
 その後は参加者全員で食事を楽しみ、この日は散会となった。名古屋水栓販売協会は次回11月6日、名古屋市中区のドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)にてバスケットボール観戦会を予定している。
部の垣根を超え懇親深める。

三菱マテリアル
子会社のMMCリョウテックが
鉱山・土木用工具の新工場建設


 三菱マテリアルは8月23日、連結子会社であるMMCリョウテック(岐阜県安八郡神戸町)が製造・販売する鉱山・土木用工具の製造体制を拡充するため、タイ国に有する同工具の製造拠点OTEC (Thailand) Co., Ltd.において新工場を建設すると発表した。
 鉱山・土木用工具のうち、岩盤を削孔(さっこう)する工具であるビットおよびロッドは、鉱山や砕石、トンネル工事などの土木工事に広く使用されている。世界的な人口増加による資源需要の高まりやインフラ整備の伸長から、これら工具の需要は今後も拡大基調にある中、顧客ニーズに対応した製品の提供と安定した製造体制の構築が求められている。
 OTEC社は1997年の設立以来、建設工具の海外製造拠点として着実に成長しており、今後高まる需要に応えるべく、ロッドの製造能力を増強する新工場建設に着工した。
 新工場は2025年10月からの初期稼働を目指し、新たに機械加工設備や熱処理設備を導入する予定。製造能力は需要の高まりに応じて将来的に2倍まで引き上げる計画という。
 新工場の所在地はタイ王国プラナコーンシーアユタヤ県、ワンノイ郡。敷地面積は5万4400㎡、延床面積は1万1900㎡。

プロジェクターを使って製品紹介
愛機工青年部 Autumnビアパーティー開催


 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=水谷隆彦氏・ミズタニ機販社長/以下、愛機工と表記)の青年部(部長=滝澤有一氏・松本商店社長)は9月27日、名古屋市中区金山にある「炭火焼き鳥 かしわ屋治兵衛 金山小町店」にて、『青年部Autumnビアパーティー』を開催。青年部員ら20名が参加して、ようやく涼しさが感じられるようになってきた夜のビアパーティーを楽しんだ。
 はじめに、滝澤部長が「今日はおもいっきり楽しんでください!」と挨拶し、志知秀昭愛機工青年部統括幹事長(志知社長)へバトンタッチ。志知統括幹事長は「皆さんお疲れさまです。こういったビアパーティー、合同委員会がコロナ以降なかなか開催できず、統括幹事長を拝命してから今回初めて参加させていただきます。青年部は普段から総務、教育、厚生と各個で集まることはあっても皆で集まることはなかなかありませんので、今日はしっかり盛り上がって、懇親を深めてください」と挨拶。志知統括幹事長の乾杯の掛け声でビアパーティーがスタートした。
 宴もたけなわとなったところで服部嘉高青年部副部長(服部商会社長)が中締めの挨拶をし、最後は一丁締めでお開きとなった。

第2902号 PDFはこちら

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