第2873・2874号 令和6年1月7・14日

謹賀新年
令和6年 正月
令和6年 年頭所感
中部経済産業局長
寺村 英信


 令和6年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。
 昨年は、設備投資が史上最高水準となり、賃上げも30年ぶりの高い水準となるなど、我が国の経済状況は緩やかな回復の道を辿り、中部経済も自動車産業のけん引により、持ち直しの動きが見られました。本年は、持続的な賃上げや活発な投資がけん引する成長型経済へと繋げていかなければなりません。
 地域の産業・経済は、100年に一度の自動車産業の大変革期、急速に進展するデジタル技術、多様化する社会課題、資源・エネルギー価格の高騰など、取り巻く環境が見通しづらい中で、これまで以上のスピードで将来を見極め、展開・変化していくことが求められています。
 中部経済産業局としましては、こうした時代の要請に迅速に対応するため、中部が持つものづくり技術の集積を活かし、空飛ぶクルマなど次世代に向けた新産業の創出、ディープテック・スタートアップとの協業やオープンイノベーションによる連携を促進してまいります。同時に、足下の急激な物価高に伴い厳しい状況にある中小・小規模事業者の方々への着実な支援や、人手不足解消のための省人化・省力化投資への積極的な後押しとともに、地域企業の攻めの海外展開への伴走型支援等により、新たなビジネスチャンスの獲得へと繋げてまいります。
 喫緊の課題であるカーボンニュートラルの推進については、産業界や関係機関との連携を深め、サプライチェーン全体としての取組に繋げるとともに、伊勢湾大における水素・アンモニアといった新たなエネルギー源の利活用に向けた取組を地域一丸となって推進してまいります。また、自動車関連産業をはじめとする動脈産業の集積と高度なリサイクル技術をもつ静脈産業のポテンシャルを活かしたサーキュラーエコノミーの取組を進めてまいります。
 今年の干支は甲辰です。成功という芽が成長していき、姿を整えていく年になると言われています。私ども中部経済産業局は、「地域の力を未来に繋ぐ」を組織ミッションに掲げ、多様で柔軟な組織に進化し地域経済の繁栄に向け尽力してまいります。結びに、皆様の御多幸と御健勝を心から祈念いたしまして、新年の御挨拶とさせていただきます。

年頭所感
新春を迎えて
愛知県知事 大村秀章


 あけましておめでとうございます。
 新たな年が、県民の皆様にとりまして素晴らしい1年となりますよう、心からお祈り申し上げます。
 昨年は、新型コロナウイルス感染症が5類感染症へ移行し、アフターコロナへの動きが加速する中、安心な日常生活を取り戻し、社会経済活動を回すための取組をオール愛知一丸となって進めてまいりました。
 そうした中、昨年は、新たに「もののけの里」が開園した「ジブリパーク」を始め、国内最大のスタートアップ支援拠点「STATION Ai」や「愛知国際アリーナ」の整備を着実に推進するとともに、2026年の愛知・名古屋アジア・アジアパラ競技大会に向けた準備をしっかりと進め、愛知を更なる「飛躍」へと導く1年とすることができました。
 また、国に先駆けて取り組んだ「少子化対策パッケージ」や、本県独自の「休み方改革プロジェクト」など、時代の流れを見極めながら、愛知が「ファースト・ペンギン」となり、様々な取組に果敢にチャレンジした1年でもありました。
 世界は、グローバル化やデジタル化の加速度的な進展、SDGs実現に向けた潮流など、大きく変化をしています。こうした変化に的確に対応し、将来にわたり、愛知が成長を続けていくためには、何より、愛知を支える「人づくり」が重要となります。
 今年も、日本の未来を形づくるビッグプロジェクトを着実に進めるとともに、新時代を担う人材の育成・発掘に力を注ぎ、「日本一元気なあいち」の実現を目指してまいります。
 今年3月には、ジブリパーク最大のエリアである「魔女の谷」が開園し、フルオープンを迎えます。また、10月には、「STATION Ai」がいよいよ開業します。世界中から、最先端の技術・サービス、人材を愛知に呼び込み、新たなイノベーションを次々と創出することで、更に人材が育ち集まってくる、そうした人材の好循環を生みだし、更なる愛知の成長につなげてまいります。
 もちろん、こうした取組とあわせ、社会インフラ整備や農林水産業の振興、教育、女性の活躍、医療・福祉、感染症対策、環境、雇用、多文化共生、防災・交通安全、東三河地域の振興など、県民の皆様の生活と社会福祉の向上にも力を注いでまいります。
 引き続き、県民の皆様すべてが豊かさを実感できる「日本一住みやすい愛知」、すべての人が輝き、未来へ輝く「進化する愛知」の実現を目指し、全力で取り組んでまいりますので、一層のご理解とご支援をお願い申し上げます。

年頭あいさつ
岐阜県知事 古田 肇


 あけましておめでとうございます。
 皆様には、健やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
 昨年は、新型コロナが感染症法上の五類に移行され、アフター・コロナ社会の幕明けとも言える、新たなステージに入った一年となりました。
 本年は、新たな未来を創るための政策を本格展開すべく、「清流の国ぎふ」創生総合戦略で掲げる三つの政策の柱に沿って進めてまいります。
 『人づくり』では、ぎふ木遊館初のサテライト施設が中津川市と高山市にオープンし、多くの皆様に「ぎふ木育」を体験いただくとともに、岐阜かかみがはら航空宇宙博物館の企画棟が完成し、「最新の宇宙開発」を紹介する記念企画展の開催等を通じ、未来を創り支える人づくりに取り組んでまいります。
 『地域づくり』では、人口減少社会からの脱却に向け、出会いから出産・子育てまで切れ目のない支援を進めるとともに、安心して暮らせる社会基盤づくりを進めてまいります。また、「脱炭素社会ぎふ」の実現やあらゆる分野でデジタル化・DXを推進するなど、持続可能な社会・経済の構築に取り組んでまいります。
 『魅力と活力づくり』では、「『清流の国ぎふ』文化祭2024」と「清流の国ぎふ総文2024」を開催する本年を「文化イヤー」と位置づけ、青少年から全世代へとつながる文化芸術活動の流れを創り、清流文化の魅力を存分に発信してまいります。
 今年一年の県民の皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。

新年のごあいさつ
三重県知事 一見勝之


 新年あけましておめでとうございます。令和6年の新春を迎え、謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。
 約3年にわたり、事業活動を脅かしてきた新型コロナウイルス感染症も、昨年5月に感染症法上の位置づけが5類へ移行し、景気は経済・社会活動の正常化が進む中、緩やかに回復しつつあります。
 一方で、企業や商工団体等からは、原油・原材料価格の高騰や円安の進行等の影響について声が寄せられているところです。
 県では、これら現場の声もふまえつつ、燃料価格の高騰に対する支援や中小企業等における価格転嫁の促進、資金繰りに対する支援や賃上げにつながる経営向上の取組支援等に取り組んでいるところです。
 さらに、人手不足やデジタル化、カーボンニュートラルなど新たな課題への対応も求められており、これらの社会情勢の変化をチャンスと捉え、県内産業のさらなる成長と発展に繋げてまいります。
 三重の魅力を国内外に発信した昨年6月のG7三重・伊勢志摩交通大臣会合の開催に続いて、令和7年には大阪・関西万博の開催、令和8年には東海環状自動車道の全線開通等、三重県の産業・観光振興を進めていく絶好のチャンスが続きます。
 このような機会をいかし、県では、国内外から選ばれる現代の「美し国」の実現に向けて、様々な取組を進めていきたいと考えていますので、引き続きご支援ご協力をお願い申し上げます。
 結びに、今年一年の皆様のご健勝とご多幸を祈念いたしまして、新年のご挨拶といたします。

年頭所感
新春を迎えて
長野県知事 阿部 守一

 
 新年明けましておめでとうございます。謹んで新春のお慶びを申し上げます。皆様には、旧年中、県政の推進に対して格別の御支援、御協力を賜り、誠にありがとうございます。
 県では、今年度から新たな総合5か年計画『しあわせ信州創造プラン3・0 ~大変革への挑戦 「ゆたかな社会」を実現するために~』をスタートしました。
 今年は、この計画を着実に推進するため、次の5つを重点テーマとして県政運営にあたってまいります。
 まずは、足元の物価高への対応と経済構造の転換です。エネルギーや食料品などの物価高騰から県民生活と事業活動を守るための取組に最善を尽くします。あわせて、適正な価格転嫁や産業の生産性向上を促進するなど、継続的な賃上げを実現できる強靱な経済構造への転換を図ってまいります。
 次に、少子化・人口減少対策です。子育てにかかる経済的負担の軽減や、仕事と子育ての両立支援、固定的な性別役割分担意識の解消など、女性・若者から選ばれる県づくりを進めてまいります。また、物流2024年問題をはじめ、様々な分野で顕在化・深刻化する人材不足の問題に、あらゆる施策を総動員して対応してまいります。
 3点目は、気候危機対策です。昨年11月に、2030年度までに取り組む重点施策を掲げたゼロカーボン戦略ロードマップを策定しました。「一家に1台はEV」、「住宅屋根の3割に太陽光パネル設置」などの目標を県民・事業者の皆様と共有し、脱炭素社会の実現に取り組んでまいります。
 4点目は、教育改革です。子どもたち一人ひとりのニーズに応じた「個別最適な学び」を長野県から実現できるよう、教育システムや多様な学びのあり方などについて、児童生徒や保護者、教育関係者等の皆様と議論を重ねてまいります。
 5点目は、交通改革です。公共交通は、住民の日常生活や観光客の移動に欠かせないものです。社会的共通資本として、これまで以上に県が関与する仕組みへと転換し、高齢者や高校生など自家用車に頼ることができない方の移動の確保や、キャッシュレス化等による移動の利便性向上に取り組んでまいります。
 本年も、「対話と共創」を理念に、皆様とともに県政を進めてまいります。どうか変わらぬ御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げます。
 結びに、今年一年の皆様の御健康と御多幸をお祈り申し上げ、新年の御挨拶といたします。

“ 世界に誇れるマチ、一人の子どもも死なせないマチ、ナゴヤ 〟
名古屋市長 河村たかし 

 
 年頭にあたり、謹んでご挨拶を申し上げます。
 まずは、市民の皆様が心待ちにされていると思いますが、今年も「プレミアム商品券」を発行いたします。今回で3回目、買物還元総額200億円の実現であり、「プレミアム商品券、市民税減税、コロナ禍の融資」の総額1兆円を超える取組みを基に、さらにナゴヤの経済を盛り上げてまいります。
 昨年10月に杭州アジア・アジアパラ競技大会が閉幕し、愛知・名古屋大会の開幕まで残り3年を切りました。愛知県及び大会組織委員会と共同し、準備を進めてまいります。その後にはリニア中央新幹線の開業が控えており、ナゴヤがより一層世界に開かれ、魅力あふれる都市となる絶好の機会であり、投資を積極的に行い、盛り立ててまいります。
 その上でも、名古屋城木造天守復元事業は、ナゴヤにとって大きなミッションであります。昭和5年に城郭として国宝第1号に指定された名古屋城は、昭和実測図などの史資料が残されており、蓋然性の高い復元が可能な唯一無二の城であります。昨年は名古屋城バリアフリーに関する市民討論会において、当日、参加されていた一部市民の方から他の参加者の方に対して、差別発言があり、私をはじめ、その場にいた職員の対応等が問われております。しっかりと市民討論会当日の出来事に向き合い、私をはじめとした職員の人権意識の向上に努めます。その上で、できるだけ多くの市民の皆様へ説明し、ご理解を得られるように努め、名古屋城木造天守復元事業を進められるよう、邁進してまいります。
 令和6年度からキャリア教育の時間を「キャリアタイム」と名付け、「ナゴヤキャリアタイムサポーター」として、企業・団体・大学等にご協力いただき、子どもたちに仕事の内容や働く人の思い等を知る機会を提供していきます。私としましても、子どもたちが、自分の好きなことを見つけ、人生の多様な選択肢の中で自分らしい生き方を実現できるよう、全力で応援をし、「一人の子どもも死なせないマチ ナゴヤ」を実現するとともに、世界の産業をリードしていくといった夢や希望に満ち溢れた人材を創出すべく尽力します。
 本年もどうぞよろしくお願いいたします。

勇気をもって変革と挑戦を
名古屋商工会議所
会 頭 嶋尾 正


 明けましておめでとうございます。
 皆様には、令和6年の新春を健やかにお迎えのこととお喜び申し上げます。
 昨年は5月に新型コロナが5類に移行し、経済活動が本格的に再開され、当地域にも人や物の動きが戻って参りました。各種イベントも制限なく行なわれ、コロナ禍で大きな打撃を受けた宿泊業や娯楽業もコロナ前の水準に近づくなど、消費者のマインドも上向いてきました。
 【当地の景況について】
 一方で、ウクライナや中東情勢等により、世界経済の先行きへの不透明感が増す中で、中小企業を始め、多くの企業では物価高や深刻化する人手不足への対応などが課題となっており、円安による輸入物価の上昇も重なって、経営環境は一層厳しさを増しています。
 また、経済活動の本格回復に伴い、コロナ禍で打撃を受けたサービス業の景況感は改善していますが、昨今の人手不足で十分なサービスが提供できず、せっかくの需要を取りこぼしている状況にあります。さらには、今年4月には物流業界に働き方改革関連法の「時間外労働の上限規制」が適用され、輸送能力の不足が懸念されるなど、人手不足の問題は産業界全体で解消していかなければならない課題となっています。
 【勇気をもって経営の変革と挑戦の実行を】
 このような先行きが見通せず変化の激しい時代だからこそ、私たち企業経営者が自らの努力と気概、知恵と工夫を発揮し、この難局に対処していくことが重要です。とりわけ意思決定の速さや変化への柔軟な対応が優れている中小企業こそ、そのメリットを活かし変革と挑戦の場を広げていけるものと思います。
 私たちは、世界中が新型コロナの脅威によって社会・経済活動が停滞するという未曽有の危機を乗り越えてきました。この経験を基に、地域経済を支える皆様には、臆することなく自ら変革への足掛かりとし、また新たなビジネスチャンスに対し果敢に挑戦していただくことで、これからの時代の飛躍に繋げてほしいと思っております。
 【取引価格適正化の推進】
 現在、自社の製品・サービスに対して取引価格の適正化を行ない、経営の安定化を図るとともに、デジタル技術なども活用して生産性や付加価値の向上に取り組むことが求められています。
 挑戦や成長の原資を確保していただくために、中小企業の皆さんは勇気をもって自社の製品・サービスに対して取引価格の適正化に取り組んでください。商工会議所として「パートナーシップ構築宣言」の理解促進を通じて機運の醸成に努め、サプライチェーンの取引先や価値創造を図る事業者の皆様との連携・共存共栄を進めていけるよう力を尽くして参ります。そして、経営指導員による巡回・窓口相談を軸にしながら、引き続き中小・小規模事業者に寄り添う「伴走型支援」に注力するとともに、金融・税務・法律・経営・労務など幅広い分野にわたる経営相談などの事業を実施しサポートいたします。
 【中小企業への支援】
 さらには、中小企業のデジタル化の推進について支援を加速して参ります。業務の省力化や業務プロセスの改善といった生産性の向上に加え、サービスの高付加価値化が期待されることから、経営資源が限られる中小企業こそメリットが享受できるものと思われます。「Pit‐Nagoya」や「DX推進トライアル事業」などを通じて、IT利活用の可能性を感じてもらうデモ体験から実際の導入まで、企業の取り組み状況に応じたサポートを行ない、その知見やノウハウを紹介して参ります。
 また、コロナ禍によって取引先の減少でお悩みの企業や、時代に合わせた新商品・新サービスの開発・販売に挑戦する企業に対し、「メッセナゴヤ」や「売り込み!商談マーケット」などの開催により、ビジネスチャンスの拡大や人脈づくりの支援に注力するとともに、広く商業の振興に努めて参ります。
 【都市の魅力の向上と基盤強化】
 今年3月にはジブリパークの全面オープンが控えており、当地への誘客の起爆剤として期待できます。今後、数年にわたり、ラグジュアリーホテルの開業が続くなど、リニア開業を見据え、多くの人に「行ってみたい」と思わせるような受け皿が整ってきています。
 こうした流れをチャンスと捉えて、さらなるインバウンドの呼び込みや中部国際空港の代替滑走路の早期整備、リニア中央新幹線の早期開業、名駅のスーパーターミナル化、高速道路を始めとする高規格道路の整備促進、名古屋港の機能強化などのインフラ整備、さらに東京一極集中の是正など関係機関との連携のもと推進して参ります。
 【むすび】
 今年は干支でいうと「甲辰(きのえ・たつ)」の年です。この干支は「成功に繋がる芽がどんどん育っていく」という縁起の良さを表しています。皆様におかれましては、この変化の激しい環境の中でも、果敢に挑戦して、力強く前進できる一年にしていただきたいと思います。
 今年も会議所活動に対する一層のご理解とご支援をお願い申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。

年頭所感
年頭の辞
愛知県中小企業団体中央会
会 長 山口高広


 新しい年を迎え、謹んで新春のご挨拶を申しあげます。
 現在では、コロナ禍からの脱却が進み、社会経済活動が正常化する中で、緩やかに景気が回復しているものの、緊迫する中東情勢や長期化するウクライナ情勢による燃料費の高止まり、急激かつ記録的な円安や物価高の進行等によって、中小企業・小規模事業者は依然として厳しい経営環境下に置かれています。
 このような中、地域の経済・雇用を支える中小企業・小規模事業者は、不透明な社会情勢や加速する技術発展を的確に受け止め、適応すべく自己変革を推進していくことが求められます。そして、個々の取り組みだけでは難解な課題にも、中小企業連携組織の「つながる力」を最大限に活用し、その多様な英知を結集することにより、経営基盤を強靭化し持続的な成長が実現できると期待されています。
 三重県では、中小企業・小規模事業者が直面する経営課題の解決に向け、官民一体となって取り組むべく、伝統産業における物価高騰への支援並びに賃上げにつながる中小企業等の経営向上の取組への支援、価格転嫁の促進や、観光業への需要喚起支援、運輸サービス業への燃料費高騰支援など、きめ細やかな施策を順次展開しております。
 中央会といたしましても、国・県当局の施策と協働し、中小企業連携組織の専門支援機関としての役割を最大限に発揮し、会員並びに中小企業・小規模事業者の皆様の多彩なニーズに応えるべく、DXや新たなデジタル技術の利活用、ものづくり、SDGs、脱炭素社会、働き方改革等の推進、電力費高騰対策などの支援事業を積極的かつ意欲的に実施し、「活力と魅力あふれる中央会」として、皆様が経済活力の源泉として充分に力を発揮できるよう環境整備に全力を傾注する所存でございますので、一層のご理解とご支援を賜りますようお願い申しあげます。
 本年が、名古屋機工新聞読者の皆様方のご繁栄とご健勝、そして天高く昇る龍のように勢いのある飛躍の年になりますよう心より祈念申しあげまして、新年のあいさつといたします。

中小企業の連携の力による“変革”“挑戦〟を応援
岐阜県中小企業団体中央会
会 長 傍島 茂夫


 あけましておめでとうございます。
 令和6年を迎えるにあたり、謹んで新年のごあいさつを申し上げます。
 コロナ禍からようやく日常生活やビジネス活動の正常化が進み、インバウンド需要や輸出増などで国内経済は回復しつつありますが、原材料・資材・エネルギー価格の高騰や物価高、人手不足などの不安要素もあり、中小企業は厳しい経営環境に置かれています。
 こうした中、国の礎である中小企業・小規模事業者が持続的に成長していくことが、地域経済の発展・活力向上を下支えしており、持続的な成長のためには〝中小企業の連携〟により経営資源を補完・補強し、共同で活路開拓を進める取り組みが改めて重要であると感じています。
 このため、岐阜県中小企業団体中央会では、中小企業連携組織の専門支援機関として、本年も中小企業・小規模事業者による組織化の推進と組合の活性化・運営支援に注力してまいります。
 私どもは、『連携の力で無限の可能性にチャレンジ!~中央会は、組合・中小企業の変革・挑戦を応援します~』をスローガンに掲げています。社会の変化に柔軟に対応し、新たな時代に向けて自己変革に挑戦する組合・中小企業のお役に立てるよう、多様な施策やノウハウを通じて積極的に支援してまいります。
 重点的な取り組みとして、組合・中小企業の経営継承力の強化への支援、人材確保・育成・定着への支援を行う他、組合・企業間連携の促進と新たな連携組織の創出に努めます。新年度には、組合・組合員企業の課題に伴走しオーダーメイドで解決プランの提案や支援、ドローンや生成AIなど新たなビジネス環境やビジネスチャンスに寄与するセミナーなどの支援を進めてまいります。
 加えて、産業構造やビジネス環境の変化への対応として、組合や企業がDXのスタートラインに着いて間接部門の生産性を高められる施策や、自動車産業の大転換によって進行するEV化を見据えたサプライヤー支援など、中小企業の将来を見据えた事業を積極的に行い、継続的に支援してまいります。
 本年が組合・中小企業者の皆様にとって、輝かしい年となりますことを心からお祈り申し上げまして、年頭のご挨拶とさせていただきます。

中小企業・小規模事業者の支援事業を積極的に実施
三重県中小企業団体中央会
会 長 三林憲忠


 あけましておめでとうございます。
 会員の皆様には、健やかに新春をお迎えになられましたことと、心よりお慶び申し上げます。
 平素は、本会の事業推進につきまして、多大なご支援・ご協力を賜り厚く御礼申し上げます。
 さて、昨年の日本経済は、5月の新型コロナウイルス感染症の5類への移行により、社会経済活動が活発になり、緩やかに景気の持ち直しがみられておりますが、エネルギー・原材料価格や物価の高騰、人手不足、ゼロゼロ融資返済本格化に伴う資金難、10月より始まりましたインボイス制度や最低賃金の大幅な引き上げへの対応など厳しい1年でもありました。
 加えて、中小企業を取り巻く経営環境は、SDGsやカーボンニュートラル、デジタル化の推進に加えて、さらなる賃金の引上げや物流・運送業界のいわゆる2024年問題によるサプライチェーンへの影響など、対応すべき課題が山積しております。
 このような状況において、日本経済をしっかりとした成長軌道に乗せていくためには、地域経済を担う中小企業が持続的に発展していくことが必要であり、そのためには組合など連携組織の力を最大限に活用して、経営革新や事業再構築、省力化・省人化などに積極的に挑戦をしていくことが重要であります。
 本会といたしましても、中小企業等連携組織の唯一の専門支援機関として、巡回訪問や窓口相談業務を通じた会員組合への支援に加え、インボイス制度や外国人技能実習制度廃止後の新制度をはじめとする諸制度改正への対応や事業承継、省力化・省人化、デジタル化・グリーン化等生産性向上への支援、組合体制基盤強化のための人材育成支援など、皆様からの声に耳を傾け、ニーズを反映した事業を計画・実施することにより期待に応えるよう役職員一丸となって全力で取り組んでまいります。
 会員組合の皆様におかれましても、新しい年を迎え、これまで以上に一致団結し、中小企業の振興のために一層力を発揮されますことをご期待申し上げますとともに、皆様の今後益々のご健勝とご発展を心よりご祈念申し上げまして年頭のご挨拶とさせていただきます。

年頭所感
「共創」による成長
(一財)機械振興協会
会 長 釡 和明


 新年明けましておめでとうございます
 ご周知のとおり、昨年はロシアによるウクライナ侵略の長期化に加え、後半にはイスラエル・ハマス間の紛争が勃発するなど、世界情勢の不安定化が増大しております。しかしながら、こうした不安定な時代だからこそ、より冷静な思考と行動が重要であり、機械振興協会には世界情勢の変化を踏まえつつ、機械産業に携わる者として世界平和に対してどのような貢献ができるかを真剣に考え行動することが期待されているものと自負しております。
 さて、本年の干支は辰すなわち龍であります。この龍という言葉から想起される学者にエズラ・ヴォーゲル氏がおります。彼は中国と日本を筆頭に東アジア関係の研究に従事した米国の社会学者ですが、日本では、『アジア四小龍―いかにして今日を築いたか』(日本語版は1993年刊行)の著者としてご存知の方もおられるかと思います。四小龍とは、台湾、韓国、シンガポール及び香港のことですが、彼はこれら4つの国・地域の成長要因を分析しました。既にヴォーゲル氏は2020年に亡くなられておりますが、もし彼が生きていれば、『大龍・中国―急速な経済成長が世界に与える影響』といったようなタイトルの本を著してくれたかも知れません。いずれにしても、今日、大龍・中国をはじめとするアジア諸国が世界経済に与える影響は極めて大きなものになっています。世界情勢の安定と安寧を考える上でも日本はアジア諸国の一員として各国との連携をより緊密なものにして行くことが大切であり、それは日本の機械産業にとっても同様であります。
 一方、機械産業に関わる世界的な動きについては、ChatGPTに代表される生成AIの急速な普及と空飛ぶタクシーを含むモビリティ産業の登場を挙げることできます。この両者は相互に影響しながら、これまでとは異なる新たなサービスやモノづくりを生み出すものと期待されております。しかしながら、たとえAI搭載のモビリティの時代が到来したとしても、正確に走り(飛び)、止まる(着陸する)モビリティを製造する上で、機械関連の技術者・技能者たちのモノづくり力が重要であることに変わりはありません。モビリティ産業は、機械産業に蓄積されてきた技術・技能と生成AIなどのデジタル技術との「共創」によって成長する産業であると考えるべきでしょう。
 はからずも、昨年11月には当協会経済研究所BICライブラリに自動車図書館の蔵書4万点が移管され、「くるまコレクション」のコーナーが誕生致しました。自動車産業がモビリティ産業に変貌しつつある今日、「くるまコレクション」を含むBICライブラリには、日本の機械産業の歴史や最新の動向を理解し、前述の「共創」による成長を実現するための情報の要、すなわち、「画龍点睛」的な役割が期待されているものと考えております。
 機械振興協会では、技術研究所、経済研究所、事務局の3事業所が一丸となって、引き続き日本の機械産業の発展に寄与すべく、先進的研究と情報発信に取り組んで参ります。
 本年も皆様からのご指導、ご鞭撻の程、何卒、宜しくお願い申し上げます。

高機能で信頼性の高い工作機械でコトづくりを支える
(一社)日本工作機械工業会
会 長 稲葉善治


 2024年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。平素から、関係各位のご支援、ご協力に対し、心から感謝申し上げます。
 まずは、昨年度の当工業会の生産額は、約4800億円と一昨年度を下回りました。中国経済の鈍化と、ロシアのウクライナへの軍事進攻、またイスラエル、パレスチナ問題による原材料の高騰を受けた景気後退により、輸出が減少した事が大きな要因であります。
 そこで、2024年の目標としましては、まず、生産額5000億円の達成です。EV化が進む中、工具需要も減少していることは確かであり困難であることは承知しておりますが、EV化により、別の部品や、新たに主力となる被削材にシフトすることによって、次世代の工具需要が見いだされる事を期待し、5000億円の目標を挙げさせていただきます。次に、5月に開催されます、WCTC世界切削工具会議を成功裏に収める事です。今回のWCTCでは、各国、各エリアでの工具生産額を取りまとめ、統一した工具需要を纏める事を目標としております。これにより、当工業会、ひいては会員会社の皆様の世界的な立ち位置が見える事となり、日本国内だけではなく、海外に需要があることが明確になると思います。その他にも様々な企画を準備しておりますので、会員の皆様方には是非ご参加をお願い申し上げます。
 ところで、今年の干支は辰です。辰年は時代を動かす、「変革(転機)」や「激動」の年と言われています。冒頭にも申し上げましたが、ガソリン車からEV化へ、また、DⅩ等、主に製造業での働き方が変わっていく大転換期、社会が急激なスピードで変わっていく時代であります。我々はその中でどの様に生き抜いていくのか、どの様なワークや被削材が主流になっていくのか、それに応じた工具や、加工法はどんなものが出てくるのか、私自身、非常に楽しみにしておりますし、工業会としてもその大転換期に対して、各委員会を通じて、後押しできるようにしてまいりたいと思っております。
 また、今年の7月前半を目処に新紙幣が発行されます。1万円札の渋沢栄一、5千円札の津田梅子、千円札の北里柴三郎が新たに登場します。この3名に共通する事としましては、3名とも海外留学経験者です。渋沢栄一はフランスに留学し、後に約500社もの企業の設立に関わり、日本経済の基礎を築きました。津田梅子はアメリカに渡り、新しい女子教育のスタイルを作り、女性の自立を推進することに尽力し、北里柴三郎はドイツで破傷風血清療法を確立、後にペスト菌を発見し、近代日本の医学の父と呼ばれるようになりました。つまり、海外を経験したことで、多くの知識を吸収し、それをその分野に役立てた方々です。会員の皆様には、国際委員会が提案しておりますIMTS(アメリカ)、EMO(ドイツ)を始めとした海外展示会へのツアーや、実際に出展を体験され、多くを学び、自社の発展に寄与していただきたいと願っております。
 最後になりましたが、日本機械工具工業会会員の皆様の一層のご活躍と、辰年に昇龍のように、飛躍と発展を祈念いたしまして、年初のご挨拶とさせていただきます。

次世代の工具需要の出現に期待
(一社)日本機械工具工業会
会 長 五島 康


 2024年の新春を迎え、謹んで年頭の御祝詞を申し上げます。
 さて、昨年を振り返りますと、新型コロナウイルスは5類に移行し社会は平静を取り戻しましたが、一方で、米中対立は長期化・先鋭化しており、ウクライナ戦争も長期化の様相を呈しているほか、中東パレスチナでは激しい軍事衝突がありました。地政学的リスクが世界各地域で顕在化しており、世界情勢は不透明・不確実の度合いが強まった1年でした。そのような状況にあって、工作機械受注は、内需では、半導体製造装置関連や自動車向けの需要が減速し、外需では欧米は比較的高水準を維持しましたが、中国は景気低迷の影響もあり大幅に減速しました。その結果、2023年の工作機械受注額は、高水準ながら緩やかな調整局面となりました。
 そのような局面にあっても、製造業ではデジタル・グリーン・レジリエンスをキーワードとする取り組みが進められており、産業や社会の構造変化は着実に進展しております。工作機械の技術面においては、協働ロボットや自動計測装置、パレットプール等を活用した自動化・省人化、AI・IoTを活用したDX、シミュレーションを駆使したデジタルツイン、高速・量産対応の積層造形技術、カーボンニュートラルを見据えた省エネ等、これらの技術革新が加速しております。市場面では、地政学的リスクの上昇もあり通商環境が複雑化しており、輸出管理・経済安全保障には細心の注意を払わねばなりません。日本の工作機械産業はこれらの状況に適宜適切に対処し、本年も世界の製造業の発展に貢献して参りたいと存じます。
 本年は、11月に我が国工作機械業界最大のイベントであるJIMTOF2024を東京ビッグサイトで開催し、「技術のタスキで未来へつなぐ」をコンセプトに、日本が誇る最先端の工作機械技術・製品を世界に向けて発信致します。南展示棟では、特別併催展としてAdditive Manufacturing Area in JIMTOFを催すほか、出展者と学生を繋ぐアカデミックエリアの設置を計画し学生と現役世代の交流の場を創出します。また、国内外の技術者が集う「国際工作機械技術者会議」や全国の学生を招待して実施する「工作機械トップセミナー」など、盛り沢山の併催行事を用意して、工作機械産業の魅力を来場者の皆様にお伝え致します。是非、多くの方にご来場頂きたいと存じます。
 日本の工作機械産業は、世界をリードする高機能で信頼性の高いモノとしての工作機械でコトづくりを支えて参ります。関係各位には当工業会の事業に対する一層のご理解とご協力をお願い申し上げます。

年頭所感
人材育成、普及啓発などの 各種事業を一層充実
(一財)素形材センター
会 長 小脇一朗


 2024年の新春を迎え、謹んで新年のお慶びを申し上げます。
 昨年は、3年以上にわたって猛威を振るった新型コロナウィルス感染症について、感染症法上の位置づけが緩和され、ウィズコロナの下、社会経済活動の正常化に向けた動きが活発化いたしました。他方で、物価高、継続する円安が国民生活に大きな影響を及ぼすとともに、製造業の生産活動への影響が継続しております。
 世界経済に目を向けると、原油等エネルギー価格の高騰は、依然として高止まりしている状況であることに加えて、最近の中東情勢、ロシア・ウクライナ情勢の動向次第では、原油価格の更なる上昇も想定され、我が国の経済活動への影響が懸念されております。また、世界的な金融引き締めの影響や中国経済の先行き懸念など、海外景気の下振れが我が国の景気を押し下げる懸念があります。
 こうした状況に対応するため、政府は、昨年11月、「デフレ完全脱却のための総合経済対策」をとりまとめるとともに、物価高・円安への対応、構造的・持続的な企業の賃上げの実現、中堅・中小企業の人手不足・生産性向上への支援、防災・減災など国民の安全・安心を確保する国土強靭化などを盛り込んだ令和5年度補正予算を編成するなど我が国経済の立て直しに取り組んでおります。
 素形材産業においては、受注の大幅な減少に加えて、国内外のサプライチェーンの再構築など事業を取り巻く環境が大きく変化しています。更に、デジタルトランスフォーメーション(DX)、自動車のEV化をはじめとするカーボンニュートラルに向けた対応など、社会構造・産業構造を大きく変容する動きが一段と加速しております。
 また、素形材産業は、ものづくりの基盤産業として、自動車、電機機械、産業機械など我が国を代表する製造業を支える重要な産業であります。しかしながら、その一方で、総じて中小企業性、下請性が高く、収益力が弱いことから、人材育成、技術開発、取引条件など引き続き多くの課題に直面しております。
 当センターとしては、素形材産業の皆様が現下の厳しい経済状況を一刻も早く克服され、更に中長期の課題に取り組めますよう、素形材技術セミナーや技術研修講座、経営セミナーや研究会等を継続的に実施しております。また、素形材産業の適正取引の推進、物流の適正化・生産性の向上に資するため、昨年12月に国のガイドラインに基づき、「素形材産業の適正取引の推進と生産性・付加価値向上に向けた自主行動計画」の改訂、「素形材産業における物流の適正化・生産性向上に向けた自主行動計画」策定の取りまとめを行いました。
 今後とも素形材産業の人材育成、普及啓発、交流促進などの各種事業を一層充実して、皆様を積極的にご支援して参る所存でありますので、是非とも当センターの機能を最大限に活用して頂きたいと願っております。
 最後になりますが、皆様方のご健勝と益々のご活躍並びに素形材産業の一層の発展を祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせて頂きます。

DXを推し進め、相互連携を深めたい
(一社)日本工作機器工業会
会 長 寺町 彰博


 あけましておめでとうございます。
 年頭に際し、所見を述べさせていただきます。
 昨年の世界経済は、多くの国で新型コロナウイルス感染症禍からの経済活動の正常化への流れが継続する一方、ウクライナや中東情勢をはじめとする地政学的リスクの高まり、インフレの進行、米国の一部の金融機関の破綻に端を発した金融不安、そして不動産不況などに揺れる中国経済の低迷など、多くの懸念材料がある中で、先行きに対する不透明感がさらに増すこととなりました。日本においては新型コロナウイルス感染症が5類感染症へと移行し、本格的な開放へと着実に進みました。
 一方で、当工業会に関連する動きを見ると、半導体関連は需要をけん引するドライバーが多様化する中で「ChatGPT」をはじめとした生成AIが登場し、新たな成長の活路としての期待が高まっています。また、国家が後ろ盾になった中央銀行デジタル通貨が本格的に導入される時代を迎えることにより、暗号化や認証技術に関連した半導体需要が増大すると思われます。そして安全保障の観点から半導体の自国生産を拡大する動きがある中、関連する投資は今後も大きな拡大が見込まれます。さらには、先進国を中心として生産年齢人口が減少する中で自働化、ロボット化の流れは着実に進展しています。そして世界的に脱炭素化の流れが強まる中で自動車業界におけるEV化や再生可能エネルギー関連投資の拡大など、私たちのビジネスチャンスは大きな広がりを見せています。
 そのような中、生産財から消費財まで様々な分野において「見える化」や「自働化」が進み、機械装置だけでなく、それを構成する部品やツールなどにも高品質で壊れないという私たちの「強み」がますます求められています。しかしながら、より競争力を高めるためには、このような「強み」を磨き上げるのみならず、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推し進め、個の力として終わらせることなく相互の連携を深めることが重要であると考えます。
 さらに、事業環境が目まぐるしく変化する時代においては、世界の潮流をしっかりとつかんで、それに即応し、ベストよりモアベターを優先し、実行スピードを上げること、すなわち良いと思ったら早く実行に移して結論を出し、修正点があればより良くする、これを繰り返してこそ、チャンスを掴むことができると考えます。
 従いまして、このように環境が激変する中で、当工業会といたしましても、会員の皆様と強い信念を共有するとともに、新たなものを徹底的に開発、提案し、業界の発展に寄与してまいる所存です。
 最後になりましたが、会員企業様の益々のご発展と皆様のご健勝とご多幸を心より祈念し、年頭の挨拶とさせていただきます。

さらに魅力ある日工販を目指して
日本工作機械販売協会
会 長 髙田 研至


 健やかに新春を迎えられました事、謹んでお慶び申し上げます。
昨年を振り返りますと、3年以上続いた新型コロナウイルスも終息に近づきつつありますが、ロシアのウクライナ侵攻は着地点が見えない現状、イスラム組織ハマスとイスラエルの戦闘、米中の覇権争い、中国経済の将来不安、急激な円安など、先行きが不透明で予測が困難な状況が続いております。
 昨年10月には「メカトロテック2023」が、4日間で8万人近い来場者を迎え、大盛況で開催されましたが、残念ながら設備投資意欲の回復には結びついておりません。JIMTOFと同様に自動化、デジタル化、カーボンニュートラルがテーマとなり、今後のものづくりの方向性がしめされ、販売する我々の一段のスキルアップ、コーディネート力を求められていました。
 年頭に日工販会長として、内需6500億円を目指すと宣言致しましたが、残念ながら5000億円前後に落ち着きそうです。本年も昨年以上に厳しい予測がされていますが、内需5%アップの5250億円を目指して、ユーザー様の設備投資意欲を駆り立てる努力をしてまいります。
 工作機械業界の最大ユーザーである自動車業界様ですが、トヨタ自動車様は2022年に10万台であったBEV(電気自動車)を2026年に150万台、2030年に350万台を計画しております。日産自動車様、本田技研工業様は急激にBEVにシフトしており、今後のBEVへの投資は加速度的に進む事は避けられず、我々の業界は大きな影響を受けざるを得ない状況ではあります。一方、トヨタ自動車様の考えでは、BEVへの開発投資、電池への開発投資が重要課題ではあるが、現在でも全方位的な自動車づくりBEV、HEV、PHEV、FCEV等々、地域の特性に合った自動車づくりが基本であり、2030年の計画は、上述の通り、既存の台数プラスBEV350万台ではあります。カーボンニュートラルを達成することが重要であり、エネルギー源を合成燃料で対応し、今後もエンジン開発をグループ全体で検討されています。
 最後になりますが、日本は最先端の設備、5軸加工機、複合加工機、3D図面、デジタル化の普及が遅れています。日工販としてユーザー様の生産性向上を目指して、これらの勉強を強化してまいります。そして、中心事業であるSE教育の充実を図り、魅力ある団体を目指してまいります。関係各位のご協力をお願い致します。

どうなる日本 どうする日本
日本精密機械工業会
会 長 髙松喜与志


 皆さん明けましておめでとうございます。
 皆様には健やかに新春を迎えられたことと、心よりお慶び申し上げます。
 今年は『甲辰(きのえ・たつ)』。龍が天に登る様に、急速な成長と変化を誘う年になると言われていますが、2024年今年の景気はどうなるのか?
 2023年末にタイ・ベトナムへ行って来ました。タイは日本と同じで慢性的な人手不足、ベトナムは年々人件費が上がっていて自動化などの合理化投資の必要性が高まっている様です。
 ベトナムの街を歩いて見て日本と一番違うと感じたのは、小さい子供がとても沢山いる事でした。また、新しい都市計画が進んでいて、街がどんどん広がっている事です。超高層ビルが立ち最新の高層アパートをどんどん作っている元でバラック前の屋外で散髪する人達、イオンモールなどの大型スーパーが出来、賑わって居る隣で、屋台でお風呂の椅子に座って食事や酒盛りをする人々、道路には大量のオートバイの流れの中にピカピカのベトナム製のEV車が走りアンバランスが目立ちます。途上国は活気が有りGDPの伸び率が高いことを目の当たりにしました。
 ベトナムで私の会社で作った工作機械を改造して自動化している顧客を見ました。人に代わって材料を工作機械に着脱させる装置、機械から出た加工品を次の工程に受け渡すコンベア、不良品を次工程に渡さない検査装置、自動搬送車などを自社の社員が全て作って居るのを目の当たりにしました。(どの会社もこんな事が出来たら我が社は上がったりや!)(最近の電子工作の技術を駆使すれば外販は無理でも社内設備は作れる)
 タイで両替をしたら円安で以前より少ないバーツしか貰えない。そして元気なベトナムを見て我々日本人と日本はどうなってしまうのか、心配になってしまいます。
 私には今年の景気では無く、日本の近未来がどうなるのかが心配です。皆様のご努力により、龍が天に登る様に急速な成長と変化を期待したいです。

年頭所感
技術を深化させ、あらゆる課題を見える化・顕在化
日本光学測定機工業会
会 長 浜田 智秀


 明けましておめでとうございます。
 会員並びに関係各位の皆様方には2024年の新春をお健やかにお迎えのこととお慶び申し上げます。また、協会の運営に当たり、皆様方には格別なご理解とご協力を戴いておりますことに御礼を申し上げます。
〈昨年の概況〉
 世界では、2022年2月発生のロシアのウクライナ侵略が膠着状態となり、昨年10月イスラエルがガザ地区に大規模軍事行動で中東が不安定化、中国での深刻な経済停滞は日本にも悪影響を与え始めている。欧米の高金利政策は世界の景況にも影を落とし始めた。
 日本では、労働力確保がますます困難になっている。貴重な人材源だった外国人技能実習生制度に代わって新たな制度が早ければ来年度からスタートすることとなり、経過措置期間はあるものの1年経過後には転職可能ということで人材確保の先行きは困難度を増している。
 〈我が国の生産状況〉
 コロナは、収まったものの、鋳造産業の受注状況は前年に引き続き低迷が継続している。年後半には、欧米や中国の景気低迷が始まりその影響を受けて、受注減少傾向が報告されており、予断を許さない。
 〈取引改善〉
 原材料やエネルギーコストの価格転嫁は、3次、4次の下請相手ではなかなか受け入れてもらえず、さらに賃上げは生産性改善で賄えという大手需要家の従来型経営哲学を崩せず、賃上げは難航している。政府主導の賃上げ推奨との協力と実現が今後の課題。
 〈当協会事業〉
 昨年の主な協会行事として、春季大会・総会、GIFAツアー、北海道開催の若手経営者夏季全国大会、京都開催の秋季大会が、いずれも盛会のうちに実施。
 カーボンニュートラル特別委員会は、エネルギー使用量実態調査や、モデル工場での実証調査などを実施。
 人材育成事業では鋳造入門講座、鋳造カレッジを多くの受講者を迎えて開講。
 取引適正化では自主行動計画改定とフォローアップ、物流適正化では物流2024年問題に対応する自主行動計画の策定を実施。
 国際会議では、アジア鋳造協会(AFA)へWeb参加、今年3月には日独米の若手経営者・技術者の集まりであるYoung Professional Program(YPP)日本大会を岡山・広島地区で開催予定。
 〈結言〉
 次々に押し寄せる難題や変化に対し、日本鋳造協会は微力ではありますが、会員の皆様とともに正面から取り組んで参りますので、今後とも、関係各位のご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。
 皆様にとって2024年が幸多き年になりますようお祈りいたします。

難題や変化に会員とともに 正面から取り組む
(一社)日本鋳造協会
会 長 藤原愼


 明けましておめでとうございます。謹んで新春のご挨拶を申し上げます。平素より関係者の皆様には日本光学測定機工業会の活動に、ご理解とご支援を賜り、厚くお礼申し上げます。
 昨年は、地政学的緊張の高まりなどの影響により産業界全体が伸び悩む中、光学測定機業界は、ほぼ前年並みの水準を維持しました。9月に開催した測定計測展2023にも、多数の積極的なお客様にご来場いただき、成功裏に終了することができました。関係の皆様方へ改めて感謝申し上げます。
 このような状況で推移している背景には、我々を取り巻く市場の変化が進み光学計測の重要性が増していることの表れと考えています。自動車産業の大変革やデジタルトランスフォーメーションに伴い、電子機器需要は増加しつつ高度化しており、大きな変革が続いています。これらに必須な電子部品やデバイスには、極めて高い技術と信頼性が要求されます。検査や分析をこれまでの様な専用の施設や場所で行うのではなく、生産ラインの近くで常時モニター、解析しながら生産することが求められています。また、国内では労働人口の減少もあり、生産性の向上に向けた取り組みがさらに加速していくと考えています。
 上記のようなマーケットからの要望を実現するため、光学測定技術を核とした新たな測定の重要性が益々高まっています。光学測定技術は、もともと得意な可視光領域だけでなく見えない光も応用することで、従来は検出困難であったものを数値化できます。また、長所である大量な計測データの瞬時取得によって、今まで見逃していた現象・事象の把握と新たな評価方法を確立させ、検査・測定の自動化、省力化のなお一層の向上を飛躍的に図ることが可能となります。
 SDGsをはじめとした社会・環境関連の観点では、不良品削減だけでなく手戻り工程を抑えることにも貢献することができます。人間の恣意やバラつき、不確かさの入る余地がないより安心・安全なモノづくり実現に向け、新たな挑戦と提案を続けて参ります。
 ダイナミックでスピード感のある大きな時代変化の流れの中、それに呼応する形で、光学に基づく切り口を武器に非破壊・非接触型測定機を主としたリアルタイムな光学測定技術を深化させます。あらゆる課題を見える化・顕在化させることによって素晴らしいモノづくり、コトづくりを実現し、価値の共創へ貢献して参りますので、今年もよろしくお願い申し上げます。

「2050年カーボンニュートラル」の到達へ助力
(一社)日本木工機械工業会
理事長 菊川 厚


 初春を迎え謹んでお慶び申し上げます。
 平素は、当会の事業に格別のご理解とご協力を賜り厚くお礼申し上げます。
 長く経済活動の妨げとなった新型コロナウイルス感染症の位置づけは、昨年5月に「2類相当」から「5類感染症」になりました。人との接触を減らさなければならないなど新たな生活様式が求められ、在宅勤務やオンラインでの会議などと仕事の進め方も変わってきました。
 昨年10月5日から7日の3日間の会期で名古屋市において第46回となる「日本木工機械展2023」を開催いたしました。コロナ禍以前の例年に匹敵する出展そして来場者を、お迎えすることができました。ご来場いただいた皆様、出展いただいた皆様、開催・運営にご支援を頂いた関係機関の方々に改めてお礼を申し上げます。
 さて、ロシアのウクライナ侵攻、ハマスとイスラエルの衝突などのさまざまな要因で、世界的にエネルギー価格や原材料価格の高騰をはじめ大きな影響を受けています。更に、日本の木材加工機械業界としても海外販路の縮小といった影響が出ています。当会としても、新たな海外展開を模索しております。
 国連気候変動枠組条約第28回締約国会議(COP28)はアラブ首長国連邦ドバイで2023年11月30日から12月12日まで開催されました。日本の気候変動対策の長期目標である「2050年カーボンニュートラル」の実現と世界の脱炭素化を支える多くの先進的技術が紹介されました。脱炭素化を進めるためには木材の利用推進は大いに貢献するものであり、木材加工機械の果たす役割も大きくなっております。木材加工産業のますますの貢献・進展に資する機械の供給を行い、「2050年カーボンニュートラル」の到達へ助力する所存です。
 こうした難題の多い時代こそ私たち業界が団結してこの難局を乗り越え、さらに発展していきたいと思います。本年も倍旧のご指導とご鞭撻を賜りますようお願い申し上げますと共に、関係各位のますますのご繁栄とご健勝を祈念いたしまして、年頭のご挨拶といたします。

50周年の節目を過ぎ、益々業界発展のために活動
(一社)中部包装食品機械工業会
会 長 生田涌希


 新年あけましておめでとうございます。平素は、格別のご支援を賜り厚く御礼申し上げます。
 さて、新年にあたりまして今年の我が国経済について経済産業省の見解としましては国際経済秩序の変化やコロナからの再興といったマクロ環境の変化に加え、これまでの政府の取組も踏まえて、足下では、過去最高水準の国内投資見通しや、高水準の賃上げの実現など、「失われた30年」からの潮目の変化が生まれています。今こそ、こうした潮目の変化を捉え、日本経済をしっかりとした成長軌道に乗せるチャンスであり人手不足等の成長制約になりかねない課題を、省人化、AI活用等のイノベーションや多様な人材の活用などを通じて乗り越えることで、経済社会構造の転換を図る必要があると言われています。
 こうした有志国連携も踏まえた新しい経済産業政策の新機軸の取組を力強く進め、社会課題解決を起点に世界をリードする先端分野への投資とイノベーションを加速し、持続的な成長に繋げるようにと考えているようです。
 このような中、ユーザー業界も人材不足問題をかかえ、生産する上で省人化、AI活用などを積極的に導入する方向であり、また、食品ロス、環境問題など衛生・健康・安全・環境への強い関心が消費者に根強く残り、ライフスタイル全般の転換が進んでいます。
 このような状況の中、ユーザー様に機械メーカーとして柔軟に対応していくことが技術力向上につながり、社会への貢献となるものだと思います。
 当工業会も昨年50周年を迎え、ひとつの節目を過ぎ、これから益々、業界発展のために活動していきます。その活動の一つが地元に根付いております総合展の開催でございます。包装機械・食品加工機械・製パン製菓機械・物流機械、衛生・環境・検査機器、包装資材、食品材料などを一堂に介する産業見本市でございます。皆様、ご存じの通り中部地区は工業製品や食品産業の生産量ともに全国トップレベルの水準でございます。この地域で、製品をPRすることは販路拡大に繋がります。地域の特色を生かして長年に亘って開催してきました。
 今年、4月17日(水)から20日(土)まで、「ポートメッセなごや」において開催いたします。また、ポートメッセなごやも50周年を迎え、一昨年10月に日本で初めてですが、2万㎡の無柱空間である展示会場をオープンいたしました。今回はその新しい展示会場を使用いたします。新たな展示会場での新たなスタートでございます。出品社様、来場者様にご期待いただけますよう準備して参ります。
 関係各位のご支援ご協力をいただきますことをお願い申し上げます。
 最後になりましたが、皆様の今年一年のご健勝とご多幸を祈念いたします。

年頭所感
情報発信に努める
全日本機械工具商連合会
会 長 坂井俊司


 新年、明けましておめでとうございます。
 昨年は新型コロナウイルスも5類になり、制限、制約も緩和され経済活動はじめ様々な事が以前のように行われるようになりました。一方、ウクライナにおける戦争・イスラエルでの紛争という地政学的な問題、国内に目を向けるとエネルギー、資材の高騰、円安等もあり大変な1年ではなかったかと思います。また、コロナ禍の3年間で加速したDX化やサスティナブル社会を目指す大きな波は、我々機械工具業界にも大きな課題であると強く認識することとなりました。
 そのような状況の中で昨年はOMJCさんが主体となり、大阪において全国機械工具商青年部総会を開催しました。10月には全国大会を名古屋で開催し、当日はアイリスオーヤマの大山会長のご講演と、機械工具商のDXという内容でパネルディスカッションを行い各社での取組状況を報告いただくとともに、出席各社の意識向上といろいろな情報交換をおこないました。また、メーカーさんの会合も以前のように活発に行われるようになり、展示会も様々な形で開催され、やはり皆さんがリアルな情報を期待されているのだと実感しました。
 さて、引き続きDX化、物流の2024年問題また労働力人口の不足等、業界としても社会としても大きな課題となっており、機械工具業界もその対応は検討していかなければならず、各組合の会社様においても取り組みの強化が必要ではないかと感じています。全機工連としてもできる限りの情報発信をしていきたいと思います。
 次回全国大会は、来年東京で開催の予定です。大きく世の中の状況が変化する中でテーマを絞るのも難しい状況ですが、実りある大会としていきたいと思います。
 最後になりますが、皆様のご健勝を祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

変化の中でも一致団結で業界の発展に努めたい
愛知県機械工具商業協同組合
理事長 水谷隆彦


 新年あけましておめでとうございます。2024年、辰年がやってまいりました。皆様におかれましては色々なことが起こる不安定な世相の中ですが、お健やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
 不安定な世相と申し上げましたが、昨年後半において世の中は、政治・経済、スポーツ・芸能、宗教から社会生活まで、いたるところから隠されていた悪い出来事が白日の下に晒され、ニュースや事件になるという情けない状況だったように思います。
 これらは正に、先の感染症や大災害ほどではないよ、世の中が良いほうに向かって動き出すきっかけなのだよと、前向きに捉える以外には無いのでしょうか。そんなやるせない世相を乗り越えて、新しい年の始まりに今年こそ良い年であることを願ってやまない年明けとなりました。
 企業経営においては身近なところで円安、物価高への対応、DX電子化への対策、環境問題、事業承継問題、人材採用、人材開発、社員教育に増税・減税?問題、顧客変化への対応と、課題は年々積み上げられているように思います。世の中の変化を見つつ、これらにどう対応していけば良いか、どこから手を付ければ良いか、全く悩ましいところです。
 業界では昨年10月17日、第44回全機工連全国大会愛知大会において「不確実性の時代を生き抜く機械工具商」“新たな未来を求めて”というテーマで、我々の未来につながる道を探っていこうという話し合いが持たれました。北は北海道、南は四国、九州から330名の仲間が愛知に集結、有意義な時間が持てたと自負しております。
 十分なおもてなしが出来なかった心残りはありますが、4年振りの全国大会にそれなりの成果は得られたのではないでしょうか。どれだけの情報が提供できて、皆様のお役に立てたかは分かりませんが、結局はそこで得られた情報を各々がどう自社に活かしていくかにかかっているのではないかと思います。皆様が持ち帰られる情報はそれぞれ違って当たり前、決して同じではないのが重要なことでしょう。次の全国大会は2025年ですからもう来年、東京で行われる予定です。大いに期待したいところです。
 さて今年の当組合の最大行事は7月4日(木)から6日(土)にかけてAichi Sky Expoにてニュースダイジェスト社と共催で行いますROBOT TECHNOLOGY JAPAN 2024です。第2回目となる今展は前回を上回る規模で、産業用ロボットによる生産現場の自動化、省人化提案に努めてまいります。どうぞご期待くださると同時に、絶大なるご支援、ご協力をお願い申し上げます。
 世の中の変化はますます早くなっています。今年も色々なことが起きるでしょう。この変化の只中においても、心にゆとりを持って皆が切磋琢磨し、一致団結で業界の発展に努めてまいりましょう。最後に、本年の皆様のご健勝並びにご活躍を心よりご祈念申し上げ、年頭のごあいさつとさせていただきます。

人と会社と社会
三重県機械工具商組合
理事長 山田 浩


 新年あけましておめでとうございます。
 健やかに新年を迎えられたこととお慶び申し上げます。
 昨年5月には新型コロナウイルスが第2類から第5類へ移行致しまして、過ごしやすくなりました。私もコロナウイルス予防接種を第5回目までは打ちましたが、6回目は見送っております。昨年までで、弊社内でのコロナウイルス感染者は最小限ですんでおりますので業務への影響はほとんどございませんでしたが、昨秋からインフルエンザが流行してきて、これがまた感染致しますと、コロナウイルス感染と同じになってしまいます。
 感染と言えば、戦争も感染するかの様に広がっております。昨年もロシアとウクライナの戦争に加えて、イスラエルとパレスチナのハマスとの戦争も勃発し、世の中の不安を煽り、世界の景況に影響を及ぼしています。
 そのせいかどうかは分かりませんが、円安傾向は相変わらずで、輸出関連の所は良いでしょうが、輸入に依存している物には、まだまだ大きく圧し掛かっております。価格変更の案内は毎日の様に、メールなりFAXにて入って来ております。一昨年の事を思えば、商品の流通はかなりスムーズになりました。これもまたメーカー様の努力のおかげだと思います。
 以前、SDGsについてお話をした事がございますが、昨年弊社は「SDGs行動宣言」なる取り組みを致しました。
 「わが社は、企業活動を通じて、社会課題の解決に取り組み、SDGs達成に貢献しています。」
 先ずは、地球温暖化への取り組み、ワーク・ライフ・バランス、コンプライアンス遵守等、まだまだ全てと言う訳には参りませんが、少しずつ項目を増やして行こうと思っております。
 それと、一昨年は、三重とこわか健康経営カンパニー2022に認定を受けました。従業員の健康づくりに積極的に取り組み「誰もが健康的に暮らせる“とこわかの三重”」の実現に向け「健康経営」を推進している(ホワイトみえ)と言うものです。社員の健康、体力づくりに積極的に取り組んで行く、日々の生活態度・スポーツ等を通して健康な体を持つ、健康診断の結果も重視して、注意点などがあれば重点的に気をつける。目に見えるもので、社員の意識に繋がって行けばと思っております。
 物の値上がりは、私共機械工具商が販売する関連の物だけでなく、会社の経費に係る物にも大きく影響しております。営業車の燃料代、事務所の電気・ガス・水道代等、あらゆる物が高くなっており、経費も無駄に使わない意識を持ってもらう必要がございます。社員全員が同じ思いを持って、取り組んで行きたいです。会社自体も健康で無ければならないですから。
 昨年、「VIVANT」なるドラマがテレビで放映され、思わず見入ってしまいました。実在するかどうかは分かりませんが、国会でも本当に「別班」なるものがあるのか?と質問が出るくらいに注目されておりました。人知れず、陰で日本を守っている、そう言う事は日本人は大好きですね。表に出ない、出さないと言う謙虚さが惹かれる所です。我々、機械工具商業界も人知れず、日本のものづくりを陰で支えている、そういったものでは無いでしょうか。
 製造業では自分達が作った物がどんな所で使われているのか?何になっているのか?自動車部品なのか、家電製品の部品なのか、機械部品なのかなど、自分達が手掛けた物が世の中のこう言う所で使われていると認識していれば、自分達が社会貢献をしている、世の中の役にたっていると言う思いがあれば、もっともっと良い物を作ろうと思うのでは無いでしょうか。
 我々は、その手助けの為に、もっともっと良い物を提案しようと思いますし、機械工具メーカー様も便利な物、良い物を作ろうとして頂いております。全ての事が一連の流れとして世の中を良くして行く方向へ向いて行って欲しいものです。
 しかし、皮肉なことに、武器を作っている人達も同じ思いで作っているのかも知れません。良い武器と言う物はございませんが、便利な物、ずば抜けた物を考えて作っているとしても、出来れば使用せずにいて欲しいと、考えている人がいて欲しいものです。
 いくらこれからはAIだと言っても、やはり、どんな物でも使うのは人だと思います。まずは、「体も心も健康な人」を育てる事も忘れ無いでいたいです。2024年は戦争の無い、平和な1年になります様に。
 最後になりますが、会員各社のご発展と社員様、ご家族様のご健勝を祈念いたしましてご挨拶とさせて頂きます。関係各位の皆様、本年も宜しくお願い申し上げます。

年頭所感
変化を先取りした活動を着実に推進
(一社)日本金型工業会
会 長 小出 悟


令和6年の新年を迎えるにあたり、会員の皆様をはじめ関連官公庁、関連団体の皆々様に謹んで新春のお喜びを申し上げます。
 昨年はコロナ騒動で3年にわたり制限された様々な催し物が、堰を切ったようにコロナ前の環境に戻ろうとし、コロナ感染の恐れが有りながらも面直の心地よさに酔いしれた一年であったように思います。もう一つ思うことは世界紛争です。終焉させる手段が見つからないまま時が過ぎ、そうしている間に新たなパレスチナとイスラエルの紛争が勃発、ウクライナを忘れてしまうほどに深刻化したことは、本年にも大きな試練の火種になると言えるでしょう。様々なことが短期間で影響を及ぼしあうグローバル化した社会は、世界の様々な環境を思いもよらぬスピードで激しく変化させ、日本にもその影響が大きく及ぶことになるでしょう。国民一人一人の生活はもとより、あらゆる産業界もその変化に柔軟に対応することが求められております。金型業界もその悪条件の中、例外なく影響を受け淘汰の波に晒されながらも、縁の下の力持ち的立場を堅持することで、OEM業界を支えているという自負のもと、持続可能な環境を模索し変化対応することが、今は必要なことであると確信し研鑽を重ねている次第です。
 令和6年は社会環境・経済環境が大きく変化しつつも一つ一つ未来に向かっての動きが確認できていく年であると感じております。おそらく変化は微々たるものの連続でしょう。私たちが大きく依存している自動車業界も、昨年東京で開催した東京モーターショーならぬジャパンモビリティーショーもその一例でしょう。名称が変わり中身もそれに伴い変化したと思われたのは私だけではないと思います。何がどう変化するのだろうとまでは分からないが、変化を間違いなく五感で感じたように思えました。世の変化は気付かないうちに少しずつ変化し、気付く頃には手に負えない状況になっていることは歴史を探っても容易に知ることができるでしょう。
 昨年は日本金型工業会が世の中に発信した「金型取引ガイドライン」がブレークした年であったと思います。発信した側からはそのように感ずるのですが、それを問われる皆様はどうなのでしょうか?周りから良いものを作られたねとお褒めというか、労いというか言葉を掛けられればうれしいものです。そんな意味でも会員皆様の日頃のご協力には感謝が絶えません。本年も変わらぬご支援を更にいただけますようお願い申し上げます。
 昨年から継続的により進化するであろう事柄に、カーボンニュートラル、DX化の中での技術情報管理、サイバーセキュリティー等の対応が要求されるように思います。社会的にもそろそろ動き出さねばという機運も高まってきたように思います。
 また、昨年も申し上げましたが変化の激しい時代であるからこそ「人」の重要性に目を向け業界としても企業としても人の成長事業にこそ力を再投入する。そうする事こそが持続可能な業界環境を導き出す原点であるように感じます。AI技術も自動化技術も人あって初めて出来上がる技術であることは疑いのないことです。したがって日本金型工業会も昨年から引き続き教育プログラムの充実を図っていく所存です。これまで以上の会員企業の皆様のお力添えはもとより、関連官公庁、関連団体の皆様のご協力も得ながら、一般社団法人日本金型工業会は変化を先取りした活動を着実に進めていく所存でおりますので、皆様のご理解ならびにご指導ご鞭撻のほどお願い申し上げ、年頭の挨拶とさせていただきます。

常に気持ちは上向きに
遠州機工会
会 長 前嶋孝行 


 新年明けましておめでとうございます。健やかに新年を迎えられたこととお慶び申し上げます。
 昨年のゴールデンウィーク以降、近年あらゆる活動の妨げになっていたコロナウイルスが5類に移行され、景気の回復も大きな改善が期待されていたはずなのですが、世界を見渡すと紛争、円安、ガソリンなどの燃料の高騰、あらゆる物の物価高、また秋以降ここ数年影をひそめていたインフルエンザを含むさまざまな感染症がコロナウイルスに代わるように猛威をふるい、なかなか落ち着いて物事を進める事が出来ない環境になってしまいました。皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
 ただ、考えてみるとこのようなマイナスの状況は以前からあり、2020年から始まったコロナウイルスの蔓延が、以前であればなんとなく通り過ごしてしまった事柄を、「静かに、穏やかに過ごさなければ」とネガティブな気持ちに拍車をかけてしまったのかなと思われます。
 今年は辰年です。東海地域にお住まいの方は「登り竜」、一度は聞き、目にしたフレーズではないでしょうか。ネガティブ感を脱するには非常に良い年になると期待大です。常に気持ちは上を向いていきましょう。そしてたまに足元を見ましょう。
 次に人の問題です。数年前に「新しい車がこれからどんどん発表されるのでわくわくする」と年頭所感に記載させて頂いたことがございます。現状新しい車は数カ月どころか、数年待たなくては手に入らない車種もあります。車だけではなく、かっこいい物や、憧れる物には目を惹かれますし人も集まります。毎年同じことの繰り返しですが、機械工具商もかっこよく、憧れる職業を目指し、業界に人が集うように努力の継続をしていきたいと思います。
 最後になりますが、遠州機工会を支えていただいております関係団体様には多くのご厚情とご支援を賜り誠にありがとうございます。皆様方のご健勝と商売繁盛を祈念申し上げ御挨拶とさせていただきます。

令和6年甲辰年、今年も、明るく、楽しく、元気に!
日本ねじ商業協同組合連合会
会 長 馬場由喜


 新年 明けましておめでとうございます。会員の皆様におかれましては、健やかに年明けをお迎えの事とお慶び申し上げます。
 昨年5月に新型コロナウイルス感染症は第五類感染症に移行しました。初めは戸惑いもあり、なかなかマスクやアクリル板が外せませんでしたが、猛暑の夏を境にコロナ発生以前の状態に戻ったような気がします。組合活動も各組合が活発に事業を行い、旅行を再開させた組合もございました。そのような状況の中、昨年7月に日本ねじ商業協同組合連合会は第48期通常総会をANAクラウンプラザホテル大阪にて開催を致しました。大阪鋲螺卸商協同組合和田正理事長、会員の皆様、総会会場設営にご尽力をいただき、ありがとうございました。参加人数を絞り24名という小規模の総会ではありましたが、滞りなく審議が行われ、私、東京鋲螺協同組合馬場由喜が、愛知鋲螺商協同組合藤田守彦前会長を引継ぎ、新会長を拝命致しました。重責ではございますが、真摯に受け止め会長職を全う致します。ご承認をいただき、誠に、ありがとうございました。また、藤田前会長のご尽力に感謝を致します。甲辰年は、困難な中、革新を求められる年と聞きます。慣習化しております2年ごとに開催される役員改選を伴う通常総会の在り方を皆様と議論をして参りたいと考えております。懇親を主体に、各組合の負担感のない総会を模索し、日本ねじ商業協同組合連合会が、益々、有意義な会になりますよう尽力して参ります。
 さて、ねじ業界を取り巻く環境は、デフレからインフレに反転し、材料、副資材、エネルギーコスト等々の高騰、人、モノの不足、事業継承等、厳しい状況が続くと思われます。このような外的要因に屈することなく、外的要因を解決すべく課題として受け止め、皆様と共に、情報共有し、ねじ業界の益々の発展に力を合わせて歩みたいと思います。組合の組織力を大いに活用し、明るく、楽しく、元気に、そして利益をもたらす1年になることを願います。本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

辰年は暗雲を破り上昇
愛知鋲螺商協同組合
理事長 大野正博


 新年明けましておめでとうございます。
 皆様におかれましては、健やかに新年をお迎えになられましたこととお慶び申し上げます。
 2023年は、前年2022年から尾を引く円安に加え、慢性的な人手不足が、外すことの困難な枷として我々鋲螺業界をも苦しめました。世界情勢においても、収束の見えぬウクライナ戦争に加えイスラエルとハマスの衝突が未曾有の人道的危機を引き起こしています。エネルギー市場への影響も計り知れず、あらゆる価格高騰のなかで今後ますます厳しい状況をしいられることになるやもと危惧しております。
 この荒波を乗り越え、新しい年も皆で手を携えて生き残って行くための抱負をここに刻ませて頂きたく存じます。
 辰年にまつわることわざとして、「雲は龍に従い風は虎に従う」という言葉があります。
 雲が龍のような力強さに引かれ、風が虎のような力に従うように、似た者同士が一緒に成ったり、一緒に成ろうとする事で、上手く行くものだという意味の例えです。
 理事長として大変身につまされる言葉でありながら、業界の明るい展望を感じる言葉でもあります。
 天に昇る龍とそれに連れ添う雲の一団のように、優れた人材の集まる鋲螺業界が一丸となり、新しい年を共に邁進していきたいと考えております。私もこのことわざを教訓として、一層鋭意努力して参りますので、皆様におかれましても、何卒ご協力の程、宜しくお願い申し上げます。
 この辰年がより良い年に成り、皆様がご健勝でご多幸でありますよう祈念致しまして、新年の挨拶とさせて頂きます。

年頭所感
結束図り、安心・安全な 社会の実現に寄与したい
(一社)全国管工機材商業連合会
会 長 橋本政昭


 令和6年の年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。皆様方には辰年を健やかにお迎えのこととお慶び申し上げます。
 世界に目を向けますと、ウクライナ情勢やイスラエル・ハマス等に端を発した中東問題をはじめ、国際政治情勢が一段と緊迫し従来の多国間協調関係が揺らぐ中、世界経済は減速傾向にあり、景気の先行きもエネルギー制約や中国の金融・実体経済の動向など下振れリスクを抱えています。
 一方、わが国は、コロナ禍が収束し、設備投資の増加(供給網改善等)、円安等による輸出、インバウンド需要の拡大などを反映し、製造業・大企業を中心に企業収益が改善しました。さらに、所得増による個人消費の拡大期待など景気は回復基調を続けると見込まれるものの、物価高や金融政策転換のインパクト、自然災害、国際紛争の長期化などの不透明要因があり、また、人材の確保、人手不足は、当連合会傘下の組合員企業の企業活動にあっても、深刻な課題であります。
 さて、昭和38年に発足した当連合会は、平成25年の一般社団法人化を経て、昨年、創立60周年を迎えることができました。これも偏に、諸官庁、関係団体等のご支援と会員各位のご協力の賜物と厚く御礼申し上げます。
 一般社団法人化から10年経た今日、当連合会は、正会員18組合(傘下組合員702社)、特別会員42社、賛助会員111社の全国組織となりましたが、この間、傘下会員のご協力の下、情報発信(日刊・週刊ニュース、管機連だより、機関誌「管機連」等)、管工機材の将来を考える研究会開催(24回)、工販・製販の連携、傘下組合活動支援(防災協定、人材育成、総合展周知等)などの活動を実施してまいりました。
 今後とも、「工・製・販の協調」、「適正利潤の確保」、「取引改善の徹底」、「連合会認識の高揚」、「環境保全の推進」のスローガンを共有し、暮らしと産業のライフラインを支える喜びと誇りを持てる業界となるよう、なお一層の会員の結束を図り、業界の繁栄と安心・安全な社会の実現に寄与してまいりたいと決意を新たにしております。
 新たな1年も、全国18組合、特別会員、賛助会員のご協力の下、5つの委員会(総務、人材、IT推進、経営推進、環境)を中心に具体的な活動を展開してまいります。
 皆様方の引続きのご支援、ご協力をお願い申し上げます。
 最後に、管工機材業界の益々の発展と皆々様のご健勝、ご活躍を祈念申し上げます。
1.管機連組織の増強(正会員=18組合、賛助会員=111社、特別会員=42社)
2.官公庁との連携強化(経済産業省、国土交通省、厚生労働省他)
3.工販の連携(全管連)
4.製販の連携(メーカー、業界団体)
5.各地区組合の防災協定締結の推進(三管協方式の展開)
6.管工機材の将来を考える研究会の継続実施
7.情報発信の強化(ニュース発信、管機連だより等)
8.管工機材・設備総合展への支援
9.SDGsに対する取組推進
10.働き方改革、人材不足へのサポート活動

設立70周年の節目の年 更なる進化へ共に精進
(一社)日本バルブ工業会
会 長 西岡 利明


 謹賀新年。2024年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。旧年中は、日本バルブ工業会に多大なるご指導ご鞭撻を賜り厚く御礼申し上げます。本年も変わらぬご指導の程宜しくお願い申し上げます。
 日本バルブ工業会は、1941年3月設立の日本バルブコック工業組合連合会を前身に、1954年3月21日、日本弁工業会として設立致しました。その後1962年8月に日本バルブ工業会に名称変更し、2013年4月1日、現在の形である一般社団法人日本バルブ工業会へと推移して参りました。その間、戦後復興から高度経済成長、バブル景気またその崩壊、度重なる自然災害等々を経験し、更なる強固な工業会へと進化・発展し、流体制御の要として社会に貢献して参りました。お陰様を持ちまして、本年3月21日に、日本バルブ工業会は設立70周年を迎えます。これもひとえに皆様方の温かいご支援の賜物だと感謝申し上げます。
 中期活動計画であるⅤ70『All for Society~社会を支えるバルブ産業の更なる進化のために』①次世代へ繋げる新しい働き方への転換②未来の社会に貢献できる先進的な技術と商品づくり③社会全体の脅威、リスクに対応できるサプライチェーンとサスティナビリティの強化④バルブ産業の認知度の向上―は、2023年度末を持ちまして我々の目指す『あるべき姿』に到達出来るものと思われます。これもひとえにバルブ工業会のメンバーひとりひとりの努力と、それを支えて頂いている皆様方のお陰様だと重ねて感謝申し上げます。
 70周年のはなむけとして、2026年度をゴールに新たな中期活動計画『仮称 From Now70』を現在策定中です。80周年・90周年・100周年そしてその先の未来に向け、更なる意義ある工業会に進化し続けられるよう、皆様方と共に精進して行きたいものです。
 さて2024年の干支は、甲辰(きのえ・たつ)です。甲辰は、時代が大きく動くと言われ、努力が実り成功に繋がっていくと言われています。まさに日本バルブ工業会の前途を祝してくれているが如くの年廻りになっています。その記念すべき新しい年に、皆様方と力を合わせ、日本バルブ工業会を更に盛り上げ、社会インフラの要として貢献していきましょう。どうぞ宜しくお願い致します。
 最後に、皆様方の益々のご繁栄ご健勝をご祈念申し上げ、新年のご挨拶とさせて頂きます。

年頭所感
『年頭所感』
愛知県管工機材商業協同組合
理事長 峰澤 彰宏


 謹んで新年のお慶びを申し上げます。
 昨年は、新型コロナウイルスの影響も徐々に緩和されてきて、各種経済活動が活発化してくる一方、世界的には、引き続き、また新たな戦争が起きてしまい、社会的には不安な状況となってしまいました。また、為替の影響、物価の上昇、人手不足・人件費の上昇は、私たちに一層大きな影響を及ぼし、深刻な状況となりつつあります。
 そのような中ではありますが、昨年、愛知県管工機材商業協同組合におきましては、創立60周年の年を迎えることができ、ささやかではありますが小宴を催すことができました。改めて、創立の準備以来今日まで、創立・運営・会員拡大・事業拡大を図るに伴い、ご指導いただきました関係先の皆様方、永年応援してくださる賛助会員の皆様方、組合を運営されてきた組合員の皆様方、歴代の事務局職員の皆様には、衷心より厚く御礼を申し上げたいと存じます。
 本年におきましては、「第34回管工機材・設備総合展」を、2024年10月10日(木)~12日(土)に、名古屋市中小企業振興会館(吹上ホール)にて『管材・設備の歩みを観よう』というテーマのもと開催する計画を進めております。
 新しい時代を迎える為に、私たちの業界においては、カーボンニュートラル、コストダウン、人手不足への対応、デジタル化…はじめ多種多様なニーズに対応していく必要があります。本年の展示会においては、皆様のビジネスに有効な技術のご提案、有意義なコミュニケーションの機会にしていくことができるよう努めてまいりますので、皆様のご来場を心からお待ち申し上げております。
 「60周年」はゴールではありません。またこれからの組合の活動の為に本年も精進して参りたいと思います。
 どうぞ本年もよろしくお願い申し上げます。

更なる成長に向けて
㈱キッツ
代表取締役社長 河野 誠 


 謹んで新年のご挨拶を申しあげます。
 皆様には、平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申しあげます。
 昨年も、国内外でさまざまな出来事がありましたが、企業経営には円安とインフレの定着が大きな影響を与えました。日本では30年以上もデフレが続き、商品価格や賃金が上がらないことが当たり前だったのですが、トレンドの変化を感じた一年でした。世界における日本の地位の低下や人手不足など、新たな長期トレンドが現れつつあり、利益成長を追求し、達成したうえで、従業員をはじめとするステークホルダーにもしっかりと還元していくことが企業の存続条件となってきています。
 当社は2022年2月に発表した、2030年に向けた長期経営ビジョンに掲げているとおり、今までの稼ぎ頭であるコア事業を確固たる基盤としつつ、これに代わる新しい事業分野を開拓するべく成長投資を加速させております。昨年4月に半導体分野で使われるバルブを製造するグループ会社の新工場棟が稼働し、12月には、あらゆる産業分野で使用されるステンレス製バルブを生産する工場の建設をベトナムで開始いたしました。また、当社は昨年11月に本社を東京・汐留に移転しております。新しいオフィスで社員の働きがいや、働きやすさを向上させるとともに、多くのステークホルダーと活発に交流を図り、更なる成長につなげたいと考えています。
 2024年は、2022年から取り組んでいる現在の中期経営計画の最後の年にあたります。中期経営計画に掲げた業績目標をクリアすると同時に、2025年からの次期中期経営計画に向けた仕込みを着実に実施する年にしてまいりたいと考えています。
 本年も倍旧のご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

賃上げと物価高の良い循環で 日本に明るい未来を
岐阜県管工機材商組合
理事長 渡部 勝裕


 令和6年新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。
 6年間お世話になりましたが、今年6月に理事長を退任させていただきます。
 昨年から盛り上がっている物価高に対する賃上げは、大手企業はほぼ受け入れ、連合は3・58%の賃金アップを果たしました。今年は、5%アップが目標との事です。
 中小零細企業では、まだまだ半信半疑で、70~80%の企業が物価高に対応する賃金アップは無理の様です。
 しかし、賃上げしなければ、少子化の中、新入社員が入らない、人手不足の誘いで、大切な中堅社員が転職してしまうかもしれません。
 ここで問題は、「失われた30年」今までデフレを続けてきたのに、物価高の直撃を受ける高齢者層に、政府はインフレに負けない最低賃金額、年金介護改革、そして個人金融2150兆円の資産運用を早急に活性化させねば、高齢者パワーのシルバー民主主義によって、デフレ経済に戻されます。
 2030年には、65歳以上が人口の3分の1となり、1000万人の就業人口が減って、人手不足が毎年加速します。
 そのうえ働き者の日本人の現況は、すでに高齢者、女性、学生の就業人口は、スウェーデンが1位で日本は4位です。
 内閣府は昨年10月30日「眠る働き手」が、まだ530万人いると試算しました。「年収の壁」対策で主婦や学生の労働力を265万人、268万人をリスキリングで就業させるとの事。
 加えて2035年迄には、AI・IT化などの技術革新やゾンビ企業淘汰によって生まれる、480万人の余剰就業人口を、失業後にリスキリングによって就業させるとの事。デンマークでは70%が現役時代にリスキリングを始めています。企業ぐるみの転職、M&Aは良策かもしれません。日本ではこれから、中高年層のリスキリング試練が始まりそうです。
 残るもう1案、外人労働力の導入も円安ではままなりませんし、安易な労働力移民は将来に、治安悪化などの遺恨を残します。
 先進国で移民といえば、労働力移民から、高度外国人材移民へ移行しています。アメリカでは、イーロンマスク氏など高度外国人材移民が、起業の40%を占め、優良企業の中核にはインド人が活躍しています。カナダは、25万人の高度外国人材移民を募集中ですが、オーストラリア、スウェーデン、スイスも人気があり、奪い合いです。
 給料の安い、日本への高度外国人材移民流入は、夢のまた夢が現実です。むしろ日本の若者は、給料の高い海外へ流出しています。
 しかし日本は貧しいのでは無く、賃金も物価もすべてが安すぎるだけなんです。
 ほとんどの先進国は、すでに遣ってきた、賃上げと物価高の良い循環を作り上げて、若者たちに負担ばかり強いるのではなく、ガラパゴス化した日本に明るい未来、希望を感じさせましょう。
 業界の各社各々、皆で力を合わせて現況を改善し、今年も活気ある年であることを祈念しております。

新しい価値観に 柔軟に対応する
静岡県管工機材商組合
理事長 大村敏之


 明けましておめでとうございます。2024年が皆様にとって、豊かな希望と活気に満ち溢れた素晴らしい年でありますよう、心よりお祈り申し上げます。
 昨年は技術の進化と環境への意識の高まりが顕著だったと感じます。我々の業界もこれに影響を受け、新たな課題と可能性が浮かび上がりました。資材高騰の価格転嫁然り、2024年問題と言われる配送問題及び人材の確保然り、未だすべてクリアされてはいませんが、直面する様々な変化に柔軟かつ前向きに対応し、組合員それぞれの会社で解決に向け取り組んできたのではないでしょうか。私たち組合としましても、皆さまが更なる成長を遂げる一助となるよう、これからもサポートをより一層強化して参ります。
 新しい年になり、未だ続く世界の紛争問題、経済の動向が不透明な状況が続く中で、私たちの住まう静岡県は、昨年来アフターコロナからの需要喚起や円安の影響で観光業が目に見えて復興してきました。この流れは今後も続いていくものと思われますが、そこだけに囚われないよう、地域社会や業界の課題解決に向け、組合として一層の連携と共感が求められるものと考えております。技術の進歩を逃さず、環境に配慮しながら、地域の発展と皆様の福祉向上に向けて共に進んでまいりましょう。
 本年も変わらぬご理解と温かいご支援を賜りますようお願い申し上げ、新年のご挨拶とさせて頂きます。

組合員の交流を通して情報交換が出来る組合に
三重県管工機材商業組合
理事長 岸江伸幸


 令和6年の新春を迎え、謹んで年頭の挨拶を申し上げます。
 平素は、組合活動に対し、格別のご支援・ご協力を賜り、深く感謝いたします。
 今年度、初めて理事長に選出されました、岸江伸幸です。前年度は、コロナ禍の問題もあり、組合活動が出来ない状況でしたが、今年度は組合活動が出来る状況となりました。反面、インボイス制度の実施や、訪れてくる2024年問題など、変化に対応せざるを得ない時代背景でした。
 その中で、組合員様との交流が最大の目的である活動を徐々に再開でき、嬉しく思っています。交流の目的は、情報交換はもちろんのこと、様々な問題への解決方法や販売品目のノウハウの情報交換もできることが最大の魅力です。
 また、組合の存在意義は、交流を通して、各会社様での有意義な情報収集活動が重要と思っています。組合員様が、情報を活用し、それをお客様や、会社運営に役立てて頂ければと考えております。
 最後に、情報交換が出来る組合にし、今後活動し続けて行きたいと思っております。また、組合活動を存続して頂く協力を、組合員様にお願い致します。
 結びに、皆様方のますますのご多幸とご健勝を祈願致しまして、私の年頭の挨拶とさせて頂きます。

年頭所感
省人化対応など顧客の課題解決に努めたい
全日本木工機械商業組合
理事長 福本 寛之


 常日頃は当組合に一方ならぬご支援を賜り誠にありがとうございます。2024年の年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 3年ほど続いたCOVID-19の規制が取り払われた2023年でしたが、世界に目を向ければ、ロシア・ウクライナの戦闘が続いており、エネルギー等の価格は高騰傾向にあります。一方で、アメリカの高金利政策による金利ギャップに起因した円安水準は、バブル絶頂前の水準まで落ちてきています。これらの外的要因により、日本の物価上昇は止まらず、いくら賃上げをしても実質賃金のマイナス傾向が続いています。また昨年はイスラエルのガザ地区でパレスチナとイスラエルが衝突し、紅海近辺ではイスラエルに関係する船舶の海賊行為が見られるようにもなり、世界情勢が一層不透明化してきています。
 日本に目を向けると、労働人口の減少に伴い採用難の傾向が強まり、働き方改革の影響から物流業界の2024年問題が取り上げられるなど、深刻な労働力不足に直面しています。政府の賃上げを促す施策により人件費も上昇傾向にあります。更に、コロナ禍で打ち出された所謂ゼロゼロ融資の返済も要因かと思われる倒産が増えてきているように思われます。直近では大阪・関西万博の話題も大きく聞かれるようになり、2005年の愛知万博の際にはあまり耳にする事が無かった予算の話がニュースを賑やかしているのも、様々な問題を内包している今の時代ならではのように感じられます。
 私達の木工機械業界では昨年10月に日本木工機械展が開催され、多くのお客様にご来場頂きました。お客様が我々の木工機械業界に大きな興味を持たれている事を再認識出来、大変嬉しく思っております。労働力不足を解消する手段としての新たな機械による省人化、マテハンによる省人化は、工場を経営される方々にとって非常に大きなイシューになっていくものと考えます。その期待に応えられるよう、2024年も業界を挙げてお客様の抱える課題を一つ一つ解決していけるよう努めて参ります。
 この先の木材産業界は、2050年のカーボンニュートラル社会の実現に向けて、大型木造建築物、住宅等における木材利用が大きな推進力となって参ります。機械流通業の団体として、お客様にタイムリーに機械を提供出来る様取り組み、カーボンニュートラル達成に寄与して参りたいと考えております。木材利用に関わる全ての産業は、カーボンニュートラル実現に不可欠な産業です。立場立場でそのミッションに向けて共に歩んで参ります。
 2024年は辰年です。12支の中で唯一実在しない架空の生き物ではあるものの、誰もがイメージする龍は、大空を高く飛び、舞い上がる姿ではないでしょうか。皆様にとっての2024年が、龍が如く大空高く舞い上がる素敵な1年になる事を祈念申し上げまして、新年の挨拶にかえさせて頂きます。

実り多い一年に
中日本木工機械商工協同組合
理事長 青山真人


 新年あけましておめでとうございます。皆様におかれましては健やかに新春を迎えられたこととお慶び申し上げます。平素は、当組合事業活動に格別のご理解、ご協力を賜り厚くお礼申し上げます。
 昨年は、新型コロナウイルスの脅威は弱まったものの、インフルエンザの感染拡大を心配する最中、ロシアのウクライナ侵攻、イスラエルとイスラム組織ハマスとの武装闘争などの不安定な国際情勢を揺るがし、エネルギーや原材料価格の高騰、急激な円安等の影響をもたらす一年でした。また、昨年10月「日本木工機械展」はコロナウイルス感染による制約のない形で46回目の木工機械展が新第1展示館で催され、その存在感を示し、多大なる成果を支援した甲斐があって、森と人を繋ぐ技による展示規模から1万9千人強が来場されました。
 さて、私共、中日本木工機械商工協同組合では、昨年5月“組合創立60周年記念式典”を盛大に挙行することができました。偏に組合員、業界関係者の皆様方には多大なるご支援、ご協力の賜物とこの場をお借りしてお礼申し上げます。60周年を機に、理事長という重責のバトンタッチにより、新たなスタッフと共にスタートを切ることができました。
 本年は今まで以上に企業各社の業態の変化、それぞれの志向、ニーズが相当なスピードで変化していく年になるのではないかと思われます。その変化に柔軟に対応できる様に組合員同士の情報展開、繋がりを強固にして、この業界における当組合としての位置付け、方向性をじっくりと時間をかけて作り上げ、私共木工機械業界に何らかの足跡を残していけるような事業活動を展開していく所存です。
 最後に本年が木工機械業界に携わる皆様にとって、実り多い良い年となりますことを祈念申し上げ、新年のご挨拶と致します。

「つなぐ」イノベーションで 新たな市場創造を目指す
ユアサ商事㈱
代表取締役社長 田村博之


 年頭にあたり、謹んで新春のお慶びを申し上げます。
 2024年の日本経済は、昨年から続く地政学リスクや物価の高騰などにより先を見通すのが難しい状況ではございますが、その中でもカーボンニュートラルに向けた再生可能エネルギーや省エネ設備の導入、さらに人手不足対策としてのデジタル化や省人化・省力化の動きが加速することは間違いないと考えております。当社グループにおきましても、昨年4月からスタートしております中期経営計画において「グリーン」と「デジタル」を全社推進事業と位置づけ、お取引先様とともにこのビジネスチャンスを確実に業績拡大に繋げてまいりたいと考えております。
 現在、当社グループは、「つなぐ」イノベーションと題し「人・モノ・カネ・情報・データ・技術」を「つなぐ」ことで社会課題の解決に向けた様々な商品やサービスを開発しておりますが、今年はさらにその流れを加速させ、グリーンやデジタルの分野を中心に新たな市場創造に挑戦してまいります。
 また、海外市場における新たな市場開拓にもチャレンジします。南アジア地域の総合力発揮の拠点としてタイ・バンコクにてショールーム機能を兼ねた新社屋を建設しており、今秋に完成予定です。また、2025年2月には、当社最大の営業プロモーションである展示会グランドフェアをタイにて開催いたします。お取引先様とともに、海外においても「つなぐ」イノベーションを展開し、新たな市場を開拓してまいりたいと考えております。
 当社は今年で創業358年を迎えます。歴史の中で培ってきた「変えてはいけないもの」を着実に継承しつつも、「変えるべきもの」についてはスピード感をもって実行し、お取引先様とともに新たな市場創造を目指してまいります。
 新しい年が皆様にとって希望と幸福に満ちた素晴らしい一年となりますよう心からお祈り申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。

2024年山善グループ 経営スローガン
「私たちは 現場にこだわり進取果敢に挑戦しともに、未来を切拓こう」
㈱山 善
代表取締役社長執行役員 岸田貢司


 年頭にあたり謹んで新年のごあいさつを申し上げます。
 昨年は、長引くウクライナ紛争や緊迫する中東情勢など、地政学リスクが高まり、歴史的な円安は原材料を高騰させ、私たちを取り巻く国内外の事業環境は大きな影響を受けました。しかし、本年はインバウンド消費やインフラ投資、加えて半導体産業復調などから設備投資の大幅回復が期待されます。
 こうした中、当社は本年の経営スローガンを、「私たちは 現場にこだわり 進取果敢に挑戦し ともに、未来を切拓こう」としました。通信技術が急速に進歩し、あらゆる情報をあらゆる人や企業が瞬時に、入手できるようになりました。私たちはその情報を有効利用しつつも、今こそ原点に立ち戻り、現場を大切にした取り組みが必要と考えます。当社は「現場目線」を正当とし、進取果敢に考動し、皆さまと「ともに、」明るい未来を切拓いていく所存でございます。
 本年は、中期経営計画「CROSSINGYAMAZEN 2024」の最終年度を迎えます。当社のパーパスである「ともに、未来を切拓く」と、2030年のありたい姿を示す企業ビジョン「世界のものづくりと豊かなくらしをリードする」をメインマストと羅針盤として、保有する全ての機能を「CROSSING」させ、新たな価値を創造してまいります。
 皆さまの本年益々のご健勝、ご隆盛を心よりお祈り申し上げます。

年頭所感
苦労の多さは決断力となる
トラスコ中山㈱
代表取締役社長 中山 哲也


 毎日の仕事の中で「決断」はしているのだろうか。
 「決断」しなくても、マニュアルがあったり、上司や先輩に聞けば、シンセツ・テイネイに教えてくれたり、「決断」しなくても何の不自由もなく仕事は進んでいるのだろう。
 「聞くチカラ」をPRする政治家もいるが、本当に必要なチカラは「決断するチカラ」ではないだろうか。
 聞く耳を持っていても、決断する能力が無ければ何の役にも立たない。
 その「決断力」の磨き方だが、「勉強する」「経験する」「考える」色々あるが、一番は「苦労する」ことではないだろうか。
 今までの経験から、的確な判断や素早い決断力を有する人ほど、苦労から逃げることなく、真正面から立ち向かい、苦労を積み重ねてこられた方々の様な気がする。
 世間では苦労を外見上で判断しがちで、白髪、薄毛、しわの多さが苦労を物語るように言われるが、これはどれもこれも遺伝性のものであって、苦労とは無縁のもののような気がする(笑)
 人としての能力の中でも「決断力」はとても重要な位置づけだと思う。
 「え、一体どうしていいかわからない…」では、周りの誰もが迷惑をする。
 何はともあれ、苦労から逃げることなく立ち向かい、苦労を撲滅していってもらいたいと思う。
 苦労を乗り越える工夫のひとつは、「苦労を苦労と思わないこと」かもしれない。昔から色々な方々から苦労話を聞かされてきたが、「そんなの苦労じゃないやん」と思いながら聞いたものである。
 人は自分の苦労を過大表現し過ぎるのかもしれない。
 「苦労の多さは決断力となる」
 この言葉を噛みしめながら、涼しい顔をして苦労を乗り切る一年であってほしい。
 (2024年社内向け年頭所感より)

「叶えたい」が、あふれる社会へ。
㈱ジーネット
取締役社長 古里 龍平


 昨年の年頭のごあいさつで、「お客様にその手があったかと感動して頂くために、一歩ずつ諦めずに進んでまいります」と申し上げました。また、「お客様とともに未来への道筋を拓き、そこに起こる変化の先まで責任を持って伴走できることを願っている」とも記しました。
 お客様に感動して頂きたいというのは、私たちの願いでもあります。その願いを叶えるために、AIやロボットやITソリューションなどを用いて多くのお客様に提案をさせて頂きました。そのような提案が契機となって、お客様の将来目指すべき姿が明確になればそれは私たちにとって嬉しいことです。お客様が未来に向けてより良い変化を求め、「次はこんなことを叶えたい」というような期待に応じて、私たちも共に挑んでいきたいと思っています。
 また、社員に対しても、各個人としての価値観や目指している将来像などを「叶えたい」と思えるような仕組みづくりを進めています。理念を理解しその内容に共感できる部分がどの程度あるか、自分のやりたいことに会社や理念がどのように親和し、貢献しているのかといったことを確認し合える機会を積極的に設けていきたいと考えています。
 私たちは、〝「叶えたい」が、あふれる社会へ。〟をVISIONとしています。持続可能な未来に貢献するためにも、変わることで生まれる喜びや、叶えたいという希望を、お客様の先の、もっと先まで繋いでいきたいと思います。

2月の研修会はDXがテーマ
新年会は1月26日「玉翠」で
愛鋲協 令和5年度第5回定例理事会


 愛知鋲螺商協同組合(理事長=大野正博氏・中部製作所社長)は、11月23日午後6時30分より藤田螺子工業(名古屋市中村区)の本社会議室にて令和5年度第5回定例理事会を開いた。理事7名が出席した。
 冒頭、大野理事長より挨拶があり、引き続き理事長が議長を務めて議案審議に入った。
 第1号議案=新年会の件
 令和6年1月26日午後6時30分より玉翠(名古屋市中区)で開催する。会費は1人1万円とし、青年部にも参加を呼びかける。また、愛知県中小企業共済協同組合にも参加を依頼することとした。
 第2号議案=ボウリング大会の件
 令和5年12月10日午前10時より名古屋グランドボウル(名古屋市緑区)で開催。参加申し込みは9社126名と報告された。食事はおにぎり弁当で、理事分も予約する。また、子供にはクリスマスのお菓子をプレゼントする。
 当日の集合は午前9時45分厳守とし、理事は午前9時に集合することを確認した。
 第3号議案=研修会の件
 令和6年2月9日午後4時よりマイナビ関連会議室(名古屋市中区)で開催する。内容は「日本のDX事情と進め方」。愛知県デジタル人材育成支援事業アドバイザーの植木准氏(バリューソフトネクスト社長)が講師を務める。1月に案内を組合員に送付し、参加者を募る。
 来年度(令和6年度)の研修に関し、担当の鈴木理事(八幡ねじ専務)が「来年度も研修4回の計画を立てている。皆さんの希望するテーマがあれば、次回理事会で意見を頂けるとありがたい。チャットGPTの勉強会など、いくつか候補を出してみたい」と話し、同氏が原案を作り、次回理事会で内容を審議することとした。
 第4号議案=その他
 中央会、名市協、業界紙(ファスニングジャーナル、金属産業新聞、名古屋機工新聞社)の新年広告掲載依頼に対しては、例年通り掲載することを承認した。
 また、日本ねじ商連からの報告事項として、令和6年ねじの日に向けて前回に引き続き「クリアファイル」を大阪組合が担当して制作することが伝えられた。
 その他、ねじ商連全国大会、特定技能者について活発に意見交換が行われた。
 次回理事会は、1月26日午後5時から(新年会開催前)、玉翠にて開催予定。

年頭所感
更なるデジタル化推進により加工ソリューション提供強化
住友電気工業㈱
執行役員ハードメタル事業部長 木村 寿良


 令和6年の新春を迎え、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 平素は格別のご高配を賜り、誠に有難く厚く御礼申し上げます。
 昨年の工作機械の受注動向は内需・外需ともに前年割れが継続、特に中国では不動産不況を起点とする需要不足が続いており、設備投資需要の回復が遅れています。一方、半導体を始めとする部品需給の改善による自動車生産の本格的な回復や、特に省エネに貢献する新規設備の旺盛な需要を感じることから、緩やかに景気が回復すると期待しております。
 昨年10月には、ポートメッセなごやでメカトロテックジャパン2023(MECT2023)が開催され、前回を上回る来場者数を記録したことから、国内の市況が徐々に回復している手応えを感じました。また、IoTを活用したスマートファクトリーやスマートツールといった出展内容に加え、自動車の電動化に対応したものづくりの変革から機械加工業界への関心の高さも実感できました。弊社では、様々な用途でご活用いただける高生産性を追求した刃先交換式工具や自動車・航空機・医療産業分野を中心とした難削材・高硬度材加工用途向けの各種工具、次世代を見据えた製品を多数出展しました。さらに、会期中には弊社ツールエンジニアリングセンターと中継をつないでセンシングツールを用いた加工改善を実演し、最新のデジタル技術を活用したソリューションの提案を行い、多くの反響をいただきました。
 本年は、新製品の拡販に取り組むと同時に、即納体制強化、短納期対応、ツールエンジニアリングセンターでの研修やテストカットなど、製造・開発・販売部門が一体となったきめ細かいサービスを通じて、お客様のものづくりを強力にサポートする所存です。そして、これまで培って参りました技術力、開発力を基盤に、電気自動車・航空機・医療などの伸長分野向けの製品開発および拡販を強化するとともに、更なるデジタル化推進により、加工ソリューション提供の強化を図ることで皆様のご期待に応えて参ります。
 また、超硬工具の主原料であるタングステンのリサイクル事業においては、使用済み工具の回収重量が年々増加しております。限りある資源の有効活用、製品の安定した供給に向けたお客様のご理解と積極的なご対応に感謝いたしますとともに、更なるご協力をお願い申し上げます。
 末筆となりましたが本年の皆様の益々のご発展とご多幸を祈念し、新年のご挨拶といたします。

大きな変革の年と捉え、様々なチャレンジを計画
三菱マテリアル㈱
執行役常務 加工事業カンパニープレジデント
小原 和生


 新年あけましておめでとうございます。昨年はようやく新型コロナウイルスが経済活動に与える影響から脱し、半導体部品の供給が概ね改善されてきたことなど、ポジティブな動きがあった一方で、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化に加え、ガザ地区の紛争が始まり、年間を通して紛争のニュースに揺れた1年でした。また、全米でのストの動き、長引く中国不況やそれに引きずられるように日本、アジア地区も低迷し、更には中国輸出の比率が高かった欧州までもが低調な景況となりました。円安は輸出には追い風となったものの、原料費・エネルギーコストの高騰が収益面で国内産業を苦しめています。
 今年は、米国の利上げも一服してきたことから、米国景気の回復に期待したいところですし、欧州景気にも底打ち感が欲しいところです。中国経済の後退は長期化するという見方が強まる中、我々日本企業も中国依存から脱して成長のシナリオを探らなくてはならない局面となっている、と観るべきでしょう。
 ますます不確実で予想がつかない世界情勢の中でも確実な事は、私共のお客様は、常に、より高い生産性とコストの低減で競争に勝ち残っていかなくてはならない、という事です。私共の使命は、如何なる環境下であっても、お客様の期待を裏切らない高性能・高品質な工具を確実にお届けし続ける事、更には、それを環境負荷が低い形で実現する事で持続可能な社会づくりにも貢献することであると心得ております。今年は、当社にとっても大きな変革の年と捉えており、これまでに無い、様々なチャレンジを計画しております。これらが、お客様の持続的な成長にも貢献できる事を願いつつ、新年のご挨拶に代えさせていただきます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

技術革新をリード
㈱タンガロイ
代表取締役社長 木下 聡


 新年明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願い申し上げます。
 昨年の日本のモノづくり産業は、自動車の生産台数は増加したものの設備投資の停滞、新規プロジェクト数の減少など厳しい状況でありました。他方世界のモノづくり産業は業種や地域による差はあるものの比較的堅調な状態でありました。日本の優れたモノづくりが世界をリードする地位に復活する必要性を強く感じた年でもありました。名古屋で開催されたMECT2023には非常に多くの来場者が訪れて盛況であったことを勘案すると、日本のモノづくりの変革が強く求められる時代の到来と言えます。
 2024年は、製造業でのデジタル化、自動化、効率化を前進させなければならない年となると思います。つまり、生産性の向上こそがコスト低減、CO2削減に効果をもたらすことが明白となり、切削工具の重要性ならびに付加価値がより一層重視されます。更に多くの金属部品が軽量化され、かつ高精度化されることは明白であり、新たな需要とそれに即した切削工具を開発する必要があります。タンガロイでは、例年も高い生産性をお客様で実現する多くの新製品をリリースしてきておりますが、これからもより多くの新製品を開発し続けて参ります。お客様の多様化する新たなニーズに即し、より生産性を向上させる技術革新をリードすることが、我々の使命です。
 最後になりますが、皆様の益々のご発展とご健勝をご祈念申し上げます。

Let’s Game Change - 
 ステージ2へ繋ぐ重要な1年
オーエスジー㈱
代表取締役社長兼COO 大沢伸朗


 2024年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。
 世界中でコロナ禍も明け、希望に満ちるはずの23年でしたが終わってみれば、新たな戦争も始まり益々混迷を極めています。
 当社を取り巻く経営環境も中華圏や日本市場の低迷が長期化し、厳しい状況に置かれています。特に中国の変調はいくつかの要因が複雑に絡み、その動向如何で世界経済に与える影響は益々大きくなってきています。中でも自動車産業における新エネルギー車(NEV)の中国国内販売台数が3割を超え、特にBEVとPHEVの両輪でBYDが急成長を遂げました。結果として日系自動車メーカーがシェアを大きく落とし、その影響は部品メーカーに大きく影を落とすこととなり、日本の誇るサプライチェーンの仕組みそのものも大きく変わらざるを得ない段階に入ったといえます。
 ここに来てEVシフトを推し進めた欧米も、対中国を意識してBEV一辺倒からPHEVも可とするように軟化の姿勢を打ち出しました。そこに加えて米中の経済分断の進行も影響が大きく、当社も目まぐるしい変化の速さに負けず、方向性をしっかりと見極め、対応していくことが益々重要になっていきます。一方で半導体産業も成長を牽引してきたスマホ需要、巣ごもり需要なども一服し、供給過多気味になって調整局面がしばらく続くと言われています。このような背景からも2024年は予測の難しい1年になると思われますが、航空機産業は急回復に転じているなど悪い話ばかりではありません。
 2024年は2030年をゴールとする中期経営計画「Beyond the Limit」のステージ1の最終年度ながら、減速した2023年があり、数字としての達成は難しいものの、Aブランドや微細精密、Global Tap 40、収益改善など発足した多くのワーキンググループの更なる活性化と成果を上げながら、次のステージ2へ繋ぐこの重要な1年を、社員一丸となって、チャレンジを続け邁進してまいります。
 最後になりますが、モノづくり産業の益々の発展と皆様のご健勝を祈念いたしまして年初のご挨拶とさせていただきます。

製品の性能・魅力をより伝えるためにHPを改修
ダイジェット工業㈱
取締役社長 生悦住 歩


 新年あけましておめでとうございます。
 昨年の出来事を振り返ってみますと、コロナ禍が明け社会経済活動の正常化が進む中、ウクライナ情勢などの地政学リスクの長期化、原材料やエネルギー価格の高騰、イスラエル・ハマス問題など、依然として先行きが不透明な状況が続いています。
 当社におきましては、金型加工用切削工具において、お客様の加工改善につながる高能率・高生産性の新製品を市場に投入してまいりました。発売以来ご好評いただいております高送り加工用工具「SKSエクストリーム」に07タイプと05タイプの拡張、次世代産業へ挑戦すべく高能率アルミ加工用「エアロチッパー ミニ」の発売、さらに高硬度化する被削材に対応する面取り加工用「ハード1面達」を発売致しました。耐摩工具分野では、金型市場のみならず、様々な分野で高い評価をいただいておりますレアメタル不使用の軽量な金型用新素材「サーメタル・CT500シリーズ」の生産体制も強化し、用途拡大をさらに進めております。
 また、弊社工具の性能・魅力をより多くのお客様に伝える為、HPの改修に取り組みました。新しいHPでは製品の特長や加工事例を簡単に閲覧ができ、チャットボットを通じてお客様の疑問に速やかにお答えできる仕組みを整えました。
 2024年もお客様の生産性向上に貢献する製品を市場へ投入し、WEBをはじめとしたお客様に満足頂くためのソフト開発にも励む所存ですので、お客様・お取引様におかれましては、今後ともダイジェット製品に変わらぬご愛顧を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

出展者、実行委員が集まり
「MECT2023報告会」開く
愛機工 次回展に向け意見交換


 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=水谷隆彦氏・ミズタニ機販社長)は、11月20日午後4時より名古屋市中区の東京第一ホテル錦にて「メカトロテックジャパン(MECT)2023出展者・実行委員報告会」を開催した。組合関係の出展者48社79名、実行委員19名ほか、同展を主催したニュースダイジェスト社から4名、報道・事務局3名の合計105名が出席した。
 MECT2023は、10月18~21日の4日間、ポートメッセなごやの全館を使用し、出展者数490社・団体、出展小間数2101小間(内、組合関係は128社、489小間)の展示規模で開催された。新第1展示館が竣工して初となり展示面積も拡大されたことから過去最大規模となった。来場者数は前回展(6万8929名)を上回る7万7225名を記録した。
 報告会は時津達也理事(新栄商会社長)の司会で進められ、水谷理事長、髙田研至MECT2023実行委員長(井高社長)の挨拶に続いて、ニュースダイジェスト社の平野清嗣MECT2023事務局長より出展者・来場者アンケートの結果など今展に関する詳細な報告が行われた。
 今展は当初、新第1展示館と第2・第3展示館の配置で歩く距離が延びたため来場者の動線が心配されたが、実際は新第1展示館から第3展示館まで万遍無く流れ各館共に賑わいが見られた。
 来場者アンケートによると、来場の目的は「新製品情報・資料の収集」が40・8%、次いで「最新技術の動向調査」が27・0%で、「次回展(2025年)にも来場したい」と回答した来場者は82・2%だった。
 出展者からも来場者の反応が良く滞留時間も長く目的意識を持った来場者が目立っていたと好評を得、アンケートで「次回展にも出展したい」とした出展者は98・5%に上った。
 意見交換では、課題として、立体駐車場の出庫対応、休憩スペースの設置、搬入・搬出のスムーズな誘導、前回の実績に対し増小間の容認、各館の来場者の見える化(動線等混雑状況)、求人に関わる学生の誘致―など次回展に向けた意見・要望が出された。
 報告会の後は懇親会が催され懇親を深めた。
 次回MECT2025は2025年10月22日(水)~25日(土)の4日間、ポートメッセなごやで開催予定。

1月26日の新年賀詞交歓会で
50周年記念講演を予定く
静岡県管工機材商組合 令和5年度11月理事会開


 静岡県管工機材商組合(理事長=大村敏之氏・大村商会社長)は、11月2日午後3時より静岡市内のGRILL炙之介において理事会を開催した。理事9名が出席し、新年賀詞交歓会の打ち合わせ、委員会報告などを行った。
 新年賀詞交歓会は、1月26日午後4時よりグランディエール・ブケトーカイにおいて、コロナ禍前の通常通りの形で開催する。来賓祝辞、乾杯などは依頼済みと報告された。
 今回は来賓祝辞の後に、組合50周年記念事業の一環として記念講演を予定。講師に清水寺執事補の大西英玄氏を迎える。担当の伊藤りゅういち副理事長(ヌマカン社長)が10月24日、講師と打ち合わせをした。「新年ということで、ありがたいお話を聞くと思っている。講演時間は30分。立食会場での講演となるため、高齢者が着席できるように計らいたい」と伊藤副理事長。今後はタイムスケジュールを作成し講師に伝え、当日の講師の行動を確認する考え。
 管機連創立60周年記念式典については、12月19日に明治記念館(東京都港区元赤坂)で開催される式典に大村理事長が出席することを確認した。
 委員会報告では、プラチナ会から12月5日開催の例会について告知された。今回は8月に逝去した故村松孝一元理事長(村松商店会長)を偲ぶ会として行われ、8名が参加予定。また、組織進化委員会からはホームページの作成状況について大河公也副理事長(大河機材社長)より報告があった。
 なお、同日理事会前に開かれた経営部会(担当=大村理事長)では、「経営者にお伝えするインボイス」と題して公認会計士の丸山悠由氏による講演が行われた。

フリースクール運営NPO法人に
静岡産新米100㎏を寄贈
マルマン商事 地元地域貢献活動の一環として


 献血支援活動や「ハンガー・ゼロ(飢餓のない社会)運動」への参加など、地元地域を中心とした社会貢献活動に積極的に取り組んでいるマルマン商事(社長=橋爪庄二氏、本社=名古屋市中区正木)が、『フリースクールたんぽぽ』や『子ども食堂ひなたでごはん』などを運営するNPO法人ハッピーラボ(フリースクール所在地=名古屋市中区金山)にお米100キロを寄贈。2023年12月18日(月)に届けられた。
 この日、同社取引先から購入した静岡産新米コシヒカリ2キロ入り50袋をハッピーラボへ届けた橋爪社長は「弊社には、昔から“社会に生かされている”という考えが根付いています。この考えから、献血活動やハンガー・ゼロ運動にも取り組んでいますが、やっぱり地元に貢献したいという思いが強く、ハッピーラボさんの活動を知り、今回、少ないですがこのようなカタチでお米を寄贈させていただくことになりました。これからも、少しでも地元のお役に立てるような活動を続けていきたいと思います」と語っていた。
 NPO法人ハッピーラボは、さまざまな事情から学校へ通えなくなってしまった児童・生徒の居場所となる『フリースクールたんぽぽ』や、貧困に悩むシングルマザー家庭などへ食事支援をする『子ども食堂ひなたでごはん』などを運営している。『フリースクールたんぽぽ』には、愛知、岐阜、三重の小学校1年生から高校1年生までのおよそ100名(取材当日現在)が登録している。そうした子供たちが一人でも通いやすいようにと、交通の便の良い金山地区で活動をしているとハッピーラボの森さんは教えてくれた。ただ子供たちを預かるだけでなく、ここに通うことで本来通うべき学校への出席同等扱いとなるよう各自治体へ働きかけたり、東京大学の卒業生や教員免許をもつ職員を採用して勉強面でも充実したフォローがされているというが、「今はこうして支援活動をしていますが、ここへ通う子供たちが一人も居なくなることが私たちの願いです」という森さんの言葉が印象的だった。

1年の労をねぎらい乾杯
名機工同友会 12月忘年例会開催


 名機工同友会(会長=和久田修志氏・三和商事社長)は12月6日(水)、名古屋市中区の木曽路錦店で12月忘年例会を開催。会員16名が参加した。
 同会の今後の事業について日程などの確認が行われた後、和久田会長が「年末になると、その年の世相を表す今年の漢字が話題にのぼります。今年も漢字の日である12月12日に日本漢字能力検定協会から発表がありますが、昨年(2022年)選ばれた一文字は『戦』でした。その前年(2021年)は東京オリンピックが開催されたことから『金』でした。ちなみに、Z世代が選んだ今年(2023年)の漢字は『楽(ラク、たのしい)』でした。マスクを外せてラクになった、学校に通えるようになってたのしい、そういった想いからだそうです。皆さんは、どんな今年の漢字を思い浮かべるでしょうか?
 仕事をしていると苦しいこともありますが、気持ち次第で世の中は変わっていくと思います。皆さんも、Z世代の方たちのように〝楽しい〟という漢字を思い浮かべながら仕事を頑張っていただけたら、来年はきっと良い年になるんじゃないかと思います。今日も大いに盛り上がっていただいて名機工同友会を楽しい会にしていきましょう」と挨拶し、乾杯の音頭をとった。
 参加者一同時間の許す限り親睦を図り、盛り上がった例会だった。

各事業が再始動し活動活発に
愛機工青年部 伍味酉で忘年会


 愛知県機械工具商業協同組合の青年部(部長=滝澤有一氏・松本商店社長)は2023年12月8日(金)、名古屋市中区の伍味酉栄町店で青年部忘年会を開催した。
 参加者を前に滝澤部長は「今年(2023年)の5月にコロナ禍が明けて以降、青年部ではようやくいろんな事業が本格始動しました。夏のキャンプ、先月(11月)の他産業視察、8月に大阪で開催された全国機械工具商青年部総会への参加など、コロナ前のように活動の場が戻ってまいりました。2024年には、まだ検討中ではありますが講演会と、日帰りのレクリエーション・バスツアーの開催も予定しております。2024年の総会を気持ちよく迎えられるよう、皆さん、青年部事業にぜひご参加ください」と挨拶し、今後の青年部事業への積極的な参加を呼び掛けた。
 続いて伊藤哲生青年部統括幹事長(春日鋼機社長)がグラスを手に「青年部が本格的に再始動して以降、皆さんが大いに盛り上げてくれたおかげで非常に活気づいてきました。まだ今年度事業は残っていますので、これからも大いに盛り上げてください」と挨拶。乾杯の音頭とともに忘年会は幕を開けた。

予定を超える来場者で盛況
「MECT2023フォロー展」
三井機工 SDGs関連のセミナーも好評

2023年10月の産業機械受注高
3098億9200万円前年同月比5.8%減


 日本産業機械工業会(会長=斎藤保氏・IHI相談役)が12月12日発表した10月の産業機械受注高は、前年同月比5・8%減の3098億9200万円で、2か月ぶりに前年を下回った。
 内需は、前年同月比5・7%増の2330億2800万円で、このうち製造業向けが14・9%減、非製造業向けが71・5%増、官公需向けが12・1%減、代理店向けが4・5%増だった。
 内需で増加した機種は、ボイラ・原動機(前年同月比31・2%増)、鉱山機械(18・6%増)、化学機械(16・2%増)、プラスチック加工機械(34・9%増)、ポンプ(0・03%増)、送風機(38・7%増)、運搬機械(28・1%増)の7機種。減少した機種は、タンク(5・7%減)、圧縮機(3・6%減)、変速機(18・0%減)、金属加工機械(72・0%減)、その他機械(29・3%減)の5機種だった。
 外需は、前年同月比29・2%減の768億6400万円。10月のプラント案件はなかった。
 外需で増加した機種は、ボイラ・原動機(前年同月比66・2%増)、鉱山機械(164・0%増)、タンク(前年同月の受注金額がゼロのため比率を計上せず)、運搬機械(29・5%増)の4機種。減少した機種は、化学機械(11・8%減)、プラスチック加工機械(75・0%減)、ポンプ(25・4%減)、圧縮機(26・9%減)、送風機(68・0%減)、変速機(38・3%減)、金属加工機械(16・2%減)、その他機械(70・1%減)の8機種だった。

2023年11月度鍛圧機械受注額
2か月連続で前年下回る


 日本鍛圧機械工業会(代表理事会長=北出安志氏・コマツ産機社長)が12月8日発表した月次会員受注統計によると、2023年11月度の受注総額は前年同月比20・1%減の268億19百万円となり、2か月連続で前年を下回った。プレス系機械の国内とサービス系は前年より増加したが、それ以外は減少し、特に輸出が大きく落ち込んだ。世界経済全体の停滞の影響が出てきており、先行き不透明との見方が示された。
 機種別にみると、プレス系機械は前年同月比20・9%減の119億70百万円となり、超大型プレスが33・5%増、油圧プレスが38・9%増となった一方で、小型・中型・大型プレス、フォーミングはいずれも減少した。
 板金系機械は前年同月比46・8%減の60億98百万円で、パンチングが39・8%減、プレスブレーキが27・4%減、レーザ・プラズマも34・3%減となった。
 サービス系は前年同月比25・7%増の87億51百万円だった。
 内外別(機種計)では、国内が前年同月比0・7%減の110億57百万円となり、輸送機械のみ2・3倍増で、電気、金属製品、一般、鉄鋼は軒並み減少した。
 輸出は前年同月比54・6%減の70億11百万円となり、欧州向けが12・5%増、中南米向けも増加した一方で、北米向け41・4%減、中国向け78・2%減、インド向け82・4%減、韓国・台湾向け1・9%減、東南アジア向けも77・9%減と減少した。
 工作機械・精密切削工具・精密測定機器等の総合商社、三井機工(社長=三井重信氏、本社=愛知県岡崎市)は11月9、10の両日、岡崎市竜美丘会館にて「MECT2023フォロー展」を開催した。2日間で予定を上回る360人が来場し、会場は賑わいを見せた。
 同社は機械工具業界の大型展示会閉幕後、展示会に出品された各分野の代表的なメーカーの新商品・主力商品を展示紹介する「フォロー展」を開催している。今回は過去最大規模で10月に名古屋で開催された工作機械見本市MECT(メカトロテックジャパン)2023のフォロー展で、メーカー約50社が出展し、ユーザーの課題解決や生産性向上に役立つ製品・技術を提案した。
 会場には同社の取引先に合わせてセレクトされた最新の機器・工具などが幅広く展示され、来場者は商品を間近に見ながらじっくりと担当者の説明に耳を傾けていた。特設ブースでは、SDGsの取り組みをはじめ、最新3Dプリンター、ウォータージェット、レーザー全般など、新規分野の商品が紹介された。
 また、会期中に行われたSDGs、カーボンニュートラルに関するセミナー(講師=HDL研究所、京セラ、オリオン機械)も好評を博した。
 同社の三井社長は「セミナー内容、日程別来場者数がバランスの取れた展示会になった。大阪など遠方からのお客様もあり、来場者は予定の300人を大幅に超えた。新規分野の展開も奏功した」と展示会の成功を振り返った。

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