第2861・2862号 令和5年9月3・10日

独立して一般社団法人化
「日本ロボットシステムインテグレータ協会」設立


 一般社団法人日本ロボットシステムインテグレータ協会(会長=久保田和雄氏・三明機工社長、所在地=東京都港区芝公園3-5-8機械振興会館B108)は7月13日、都内のサンケイプラザホールにて設立総会を開催した。同協会の前身であるFA・ロボットシステムインテグレータ協会は、2018年7月13日に一般社団法人日本ロボット工業会内の特定事業委員会として発足。設立5年目を節目とし、このほど新たな一般社団法人として独立した。
日本を背負う重い責任のある業界を自覚し、新たな歩み
 同協会は、ロボット・FA(Factory Automation)システムの構築等を行うシステムインテグレータ(SIer)の共通基盤組織として、SIerの事業環境の向上及び能力強化に取り組み、SIerを取り巻く関係者間の連携を促進させることにより、あまねく産業における生産活動の高度化を推進し、わが国の産業の持続的発展と競争力の強化に寄与することを目的とする。
 設立総会後のパーティーで久保田会長は「5年前は、SIerの会員123社、協力会員21社、計144社での船出だった。企業毎の利害を超えて、積極的に日本のシステムインテグレータ力を高めていきたい。そして、ネットワークの構築、事業基盤の強化、専門性の高度化―この3つをキーワードに、本協会を日本の未来に誇れる団体として作り上げていきたい、と設立時の挨拶で申し上げたことを記憶している。この5年間で会員数は2倍以上の306社に達し、一つの業界としての価値を作り上げていくことができた。そして本日、一般社団法人として名実ともに一つの業界を代表する団体として独り立ちすることができた」と振り返った。
 今回、一般社団法人化するにあたり「従来の3つの柱に加え、さらに3つの目標を追加することとした」と久保田会長。1つ目の目標【ロボットSIerを若者があこがれる職業へ。】については、「ロボットSIer業界に若くて優秀な人材が集まることが、ひいては日本の生産性向上に繋がるので、積極的に若者に業界のアピールを行いたい。この活動は、わが業界に携わる人が増えるだけではなく、ロボットを扱える人材、自動化を考える人材がさまざまな業界に広がることにも繋がるのではないか。ロボットアイデア甲子園に止まらず、若者が気軽にロボットSIerを学ぶことのできる環境整備など、多面的な活動を行っていきたい」と述べた。
 2つ目の目標【SIer業界の発展のみならず、ロボットを使った自動化業界全体の発展の牽引者へ。】では、「SIer業界の発展を考える場合には、ロボット業界や自動化機器業界の全体発展を考える必要があると思う。ロボットユーザと直接かかわる我々は最もユーザニーズを知ることができ、また課題を知ることができる立場にあり、政府にさまざまな提言を行っていきたい。また、日本が積み上げたロボットSIerのノウハウを活かす形で、世界にその良さを発信して、世界のSIer業界における日本のリーダーとしての立場を構築していく必要があると考えている。ロボットSIer検定のタイへの輸出は、その第一歩と位置付けている」とした。
 3つ目の目標【サイバーフィジカルシステムで、日本を世界一の自動化大国へ。】に関しては、「我々の参与である東京大学名誉教授佐藤知正先生も盛んに説いておられるサイバーフィジカルシステム。先生の教えのもとでこれを広め、世界を席巻したいと思っている。フィジカルで優れている日本は、これから世界をリードしていく充分な潜在力を持っている。このSIer業界でサイバーを取り入れた次世代のロボットSIerの在り方を探求するのみならず、サイバーを用いたロボット教育の在り方の検討など、積極的に活動を行っていきたい。今年度からデジタル技術を利用したロボット操作教育を提案していく予定」と説明した。
 最後に久保田会長は「ロボットシステムインテグレータ産業の発展は、日本の製造業の生産性向上に直結しているのであって、我々の産業はこれからの日本を作り出す要になると考えている。日本を背負う重い責任のある業界を自覚して、これから新たな歩みを進めてまいりたい」と決意を語った。
 来賓挨拶では、経済産業省製造産業局産業機械課ロボット政策室の石曽根智昭室長が「7月1日にロボット室長を拝命し、皆様とお会いできることを楽しみにしていた。SIer協会の活動を聞いて、まさにロボット産業をどう拡大していくのか、そう言った重要なキープレーヤーはSIerであることを私も気付いているので、しっかりと皆様の話を聞きながら政策を進めていきたい」と話し、同協会の設立総会が無事に開催され盛大にパーティーが開かれることに祝意を表した。
 奥山浩司副会長(HCI社長)の音頭で乾杯。参加者が互いに懇親を深め、渡辺亙副会長(バイナス社長)の中締めで盛会のうちに終了した。

来年7月に愛知で第2回を開催
ロボットテクノロジージャパン2024
愛機工 第1回実行委員会を開く


 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=水谷隆彦氏・ミズタニ機販社長)は、ニュースダイジェスト社(ND社)が主催して来年7月4日から6日まで愛知県国際展示場(アイチ・スカイ・エキスポ)で開催する、産業用ロボット・自動化システムの専門展「ROBOT TECHNOLOGY JAPAN(ロボットテクノロジージャパン/RTJ)2024」の共催団体として、実行委員会(実行委員長=森田乾嗣氏・モリタ社長)を設置し、第1回目の会合を7月26日午後4時より名古屋駅近くの安保ホールで開いた。実行委員と事業部理事、ND社の樋口八郎社長など30名が出席し、9月1日の出展募集開始を前に、出展者の勧誘について打ち合わせを行った。同展示会では開催規模250社・1200小間、来場者数4万5000名を目標としている。
 RTJは、製造現場や物流拠点、研究所などで使用される産業用ロボットと自動化システムに特化した展示会で、ものづくりの集積地である中部地区で開催される。初開催となった2022年展には、202社・1096小間が出展し、4万1880名が来場した。
 第1回実行委員会では、はじめに森田実行委員長(組合副理事長)が「RTJを2年ごとに継続開催したいという主催のND社の強い思いがあり、当組合としても、この地域の産業、また機械工具商がより一層活力のある会社としてこの地域に根ざしていくために、継続事業としてやっていきたい。そのような思いで、今日は主要機械工具商の皆様にお集まりいただいた」と挨拶。
 樋口ND社社長は「RTJ2022は対外的な評価として、大変皆様から好評をいただいている。その第2回目は、小間数、来場者数ともに前回(実績)を上回る目標をもって、開催したいと思っている。それには、組合の皆様、特にこの実行委員会の皆様の頑張りで数多くの出展者を集めていただいて、目標をクリアーできればと思っている。ご協力を心よりお願いしたい」と挨拶した。
 水谷理事長からも「RTJの第2回ということで、是非、第1回を上回る成果を上げたい。出展メーカー様も期待してくださっていることと思う。これから来年7月の頭に向けて、皆様のお力をお借りしたい」と協力が求められ、森田実行委員長より、組合関連で65社・300小間(前回実績53社・265小間)の獲得を目指すと発表された。
 続いて、ND社の平野清嗣展示会事務局長がRTJ2024の概要説明をする中で、「RTJは、工場の自動化、省人化、ロボットに関する課題や悩みを一緒に解決する展示会ということで、範囲を製造現場、物流拠点の産業用ロボットとその周辺に絞らせていただく。多くの実例を会場で見ていただけるよう少し料金を下げてSIerゾーンを設置し、SIerの出展を促す。来場者は中部エリアから呼び込んでいきたい。主催者企画も充実させ、色々な方に楽しんでもらえるような企画を用意していきたい。日本ロボットシステムインテグレータ協会とも連携を取っていきたい」などと意気込みを語った。
 出展募集期間は、2023年9月1日から2024年1月31日まで。なお、出展申込締切前でも満小間の場合は出展受付を終了する。
 この後、森田実行委員長の議事進行の下、出展者勧誘リストを基に、窓口担当委員の確認や勧誘企業の絞り込みなどが行われた。

コロナ5類移行でイベント開催へ
11月にボウリング大会、ゴルフ会
名古屋伝動機商組合 令和5年度7月例会開く


 名古屋伝動機商組合(理事長=岩田典之氏・イワタ社長)は、7月20日午後6時より名古屋市中区の東京第一ホテル錦において例会を開催した。光伝導機と藤川伝導機が当番幹事を務めた。
 冒頭、岩田理事長が「景気は良いのか、悪いのか、分からないというのが現状。人手不足を痛感しており、媒体を使っても来ない状況で中々厳しいと感じている。銀行の異業種交流会があり、そこで2100年には日本人の人口が半分になってしまうと聞いた。業務もチャットGPTのような生成AIが発展していくだろうし、自動化がますます進んでいく時代になるかと思う。自動化が進むことは、我々にとっては追い風になるのではないか。商売をやっていくにはやはり人ということもあるので、これからも人を大切にし、この組合も盛り上げていきたい」と挨拶。
 今後の行事について、長村副理事長(長村商店社長)が「新型コロナウイルス感染症の流行により4年間実施できなかったボウリング大会だが、そろそろどうかと考えている。この先どうなるかは分からないが、議題としてボウリング大会を上げさせていただいた」と述べて、審議を求めた。担当の大矢理事(大矢伝動精機社長)が「折角の交流の場ということで、11月のどこかの日程で検討していきたい」とし開催の方向が決まった。次回例会(10月)までにボウリング大会の開催要項などを決めて発信する。
 また、ゴルフ会についても11月末ごろの開催を予定しており、担当の服部理事(服部社長)より参加が呼びかけられた。
 この後、出席した会員一人一人から近況報告が持ち時間1分程度で行われた。
 例会終了後は懇親会も開かれ、会員相互の親睦が図られた。10月例会の担当幹事は、ユアサ商事と太田廣。

旧若手交流会に代わる集い3年半ぶりに
全国機械工具商青年部総会開催
OMJC主催、全機工連後援


 OMJC(大阪機械工具商青年会/会長=坂口泰生氏・ピカコーポレイション社長)主催、全機工連(全日本機械工具商連合会/会長=坂井俊司氏・NaITO社長)後援の『全国機械工具商青年部総会』(旧・若手交流会)が8月24日(木)、ホテル日航大阪(大阪市中央区西心斎橋)で開催された。全国から15組合・賛助会員1社など、計128名が参加。第1部総会の司会進行はOMJC副会長の薮内大祐薮内産業社長が務めた。
 開会に先立ち、坂口OMJC会長が「OMJCは大阪府全域の若手経営者の交流を目的に1984年に発足しました。いわゆる親会を持たない独立団体であり来年で40周年を迎えます。年に10回ほど事業を行うなど活発で楽しい会で、メーカー会員さまも多く、現在53社中21社がメーカーさまです。コロナ禍で集まることができなかった3年間を思うと、今日こうして皆さんにお集まりいただき交流できることがどれだけ大切かを痛感しております。今日は、どうぞよろしくお願いいたします」と挨拶。
 続いて坂井全機工連会長が「3年以上続いたコロナ禍のなかでも世代交代は進んできました。仕事のやり方も変わり、世の動きも変わった今、スピード感を持って我々も変わらなければなりません。今日のこの機会が、その気づき、きっかけの場になればと思います」と挨拶した。
 第1部総会では『これからの物流業界の展望について』と題しパネルディスカッションが開催された。古里龍平ジーネット社長、中山哲也トラスコ中山社長、添原章弘大宝商店社長(東京組合)、徳永和也徳光社長(岐阜機工会)、平山正樹山久社長(滋賀組合)がパネラーとして登壇(順不同)。司会進行はOMJC前会長の濱田和茂浜田社長が務めた。①『高齢者の継続雇用や新入社員の雇用についての考え。また、製造業における世界から見た日本の立ち位置についての見解』、②『モノタロウやミスミといったeコマースが拡大し機械工具商の脅威となるなか、2024年問題を目前に、自社配達を持つ機械工具商の強みに魅力は感じられるか? それは強みとなり得るのか?』、③『他社に無い、自社独自で取り組んでいる、もしくは取り組む予定のヒト・コト・モノ・サービスについて具体的に教えてほしい』といった質問にパネラー各自がそれぞれの見解を発表。また、会場からの質問にも具体例などを交え答えていた。
 最後は、OMJC副会長の清水拓也エーケーツール社長の挨拶で第1部総会は閉会した。
 会場を移し、OMJC副会長の山田護一ヤマカツ社長が司会進行を務め、佐渡弓浩サワタリ機工社長(札幌機工商業会)の乾杯挨拶で始まった第2部懇親会では全国から集まった参加者が交流を深め、また、次回(東京)総会主催団体を代表し添原章弘大宝商店社長が登壇し挨拶。最後は伊藤哲生春日鋼機社長(愛知組合)の中締めの挨拶で散会となった。

価格改定を発表
KVK 10月1日付け


 KVK(社長=末松正幸氏、本社=岐阜県加茂郡富加町)は、原材料費、物流費および燃料費などの上昇を受け、2022年10月1日付けにて全商品の価格改定を実施した。しかしながら依然として原材料価格や燃料価格の高止まりや円安の進行を背景に物流コストや部品・副資材等の調達コストの上昇が続いているのが現状である。
 そこでKVKでは、全部門で生産性の向上、合理化によるコスト低減等、あらゆる取り組みを重ねて製品原価の上昇を抑えるべく継続して努めてきたが、企業努力だけでは原価上昇を抑えることが困難な状況となっているようだ。
 以上のような状況を受けKVKは8月10日(木)、一部商品の希望小売価格を以下の通り改定すると発表した。

【対象品目】
 単水栓および止水栓
【価格改定率】
 3~25%程度
【価格改定時期】
 2023年10月1日(日)受注分より

 KVKは「誠に不本意ではございますが、一部商品の希望小売価格を改定させていただくことといたしました。日頃より当社製品をご愛顧いただいておりますお客さま各位には大変なご迷惑をおかけいたしますが、諸事情をご賢察いただきご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます」とコメントしている。

日本バルブ工業会会員“以外”対象に開催
バルブ初級研修(公開講座[基礎編])


 日本バルブ工業会(会長=西岡利明氏・SANEI社長)は、今年も、11月8日(水)・9日(木)の2日間、同工業会会員“以外”の業界関係者らを対象としたバルブ初級研修(公開講座[基礎編])を開催する。申し込み締め切りは10月20日(金)。振り込み日限は10月25日(水)となっている。
 各種バルブの基礎知識の習得希望者なら誰でも受講が可能。以下に対象者の一例を挙げる。
●バルブが使用される建築設備・プラント・水道事業などの関係者。
●バルブを取り扱うエンジニアリング会社、メンテナンス会社、商社、施工会社社員。
●鋳・鍛造メーカー、認証機関、バルブメーカー(会員以外)社員。
 この研修会は、広く関係者らにバルブへの理解を深めてもらうと共に、製品の選定・販売・メンテナンスなどに役立ててもらうことを目的としていることから、同工業会会員企業以外に向けて定期的に開催されている。
 なお、例年、受講者の満足度も非常に高く、申し込みも多数殺到しており、前回開催時(2022年11月)には約85%の受講者が「受講して良かった」「同僚に受講を奨めたい」などと、開催後のアンケートに回答していたという。
 また、今回は、ハイブリッド形式(対面・Web受講の選択型)で開催され、両日共に、ユーザーとメーカー(=講師)が対話できる接点を設けるため、両日の最終講義後には対面受講者限定での質疑応答や懇親会の機会が設けられている。
 開催概要や受講料振り込み先、受講申し込みフォームは同工業会ウェブサイトから確認できる。https‥//j-valve.or.jp/seminar-info/14827/

「MOLDINO VISION 2023」
加工イノベーションの実現へ
PRODUCTION50の新たな可能性を展開


 MOLDINO(社長=鶴巻二三男氏、本社=東京都墨田区)は6月27日、販売店・代理店に向けて「MOLDINO VISION 2023」をオンデマンド配信し、同社の経営戦略骨子や業績報告、今後の展望について説明した。
 はじめに鶴巻社長が、経営戦略骨子について説明。「経営理念『開発技術のMOLDINO』のもとに、独創的な商品開発力と提案力をもって、豊かな社会づくりに貢献するに変わりはありません」との考えを示した上で、昨年度実績の報告から行った。
 鶴巻社長は、厳しい市場環境のなか2022年度売上高が前年比9%増の249億円に達したことに感謝を示した後、「金額的には為替影響などもあり増販を達成できましたが、物量的には必ずしもこの結果ではない点、皆様の実感と一致するところではないかと推測します。現状に止まらず、2030年にいかなる姿であるべきかを考え、中期経営計画を策定」したと述べた。
 中期経営計画では、①金型に加え、難削加工を抱えているお客様にとことん寄り添う②独創工具の創出と付加価値提案を磨き続ける③金型加工工具市場で世界シェア20%を目指す④安定した経営基盤を維持するため、基盤の源泉である人材と資金を確保し続ける―の4つを基本骨子として定め、ブランドコンセプトである「加工イノベーションの実現」に向かってさらに進行していくと説明。その実現に向けた方策にも言及した。
 また、顧客と社会に役立つ取り組みとして、PRODUCTION50(加工半減)の新たな可能性を展開していく方針も示された。2002年から20年にわたり提案してきたPRODUCTION50は、製造工程をトータルに見極め最適化するというもの。日本をはじめ、欧州などさまざまな地域と取り組んできた。
 鶴巻社長は「PRODUCTION50は、製造現場で生まれる新たな課題にも貢献できるよう努めてまいります。CO2削減、人材不足解消、磨きのない加工や深い加工といった灘削加工。モノづくりは未知の領域への挑戦です。PRODUCTION50をさらに進化させ、新たな可能性を提案し、お客様のモノづくりを応援したい」と語り、引き続きMOLDINO製品の拡販への協力をお願いした。
 ■営業本部方針
 続いて、後藤理営業本部長より営業本部方針について説明があった。その中で後藤本部長は、不透明かつ不確実、多様化するユーザーニーズに対して「今まで以上にお客様のお客様、さらにはそのお客様に対して、よりマーケットに近づき、最終製品化への優位性を早くキャッチし、対応できるかが勝負の鍵」とし、販売店・代理店に対して「切削工具の基礎知識、最適また最高の使用環境のご提案。セミナー、工場見学等により積極展開をします。入社間近の方、中堅社員、ベテランとフレキシブルに皆様のご要望に応じ、少人数で開催しています。また、技術サービス、いわゆる工場技術員との同行により、技術目線での積極的な提案をします。工具のみでなく、CAD/CAM、磨き、自動化などを含めたトータル加工提案を行います。そして、難削加工への積極展開。さらには、標準品のみでなく、お客様それぞれの加工現場に則した特殊品での積極展開を実施します」と取り組み方針を示した。
 持続的顧客価値創造に向けた難削加工への取り組みについては、美(鏡面)・速(時間)・深(深彫)・細(微細)・材(難材)・環(eco)を難削加工と定義し、「お客様の加工改善に真摯に取り組み、金型に止まらず、PRODUCTION50思想をもとに、加工イノベーションを皆様と共に実現していきたい」と意気込みを語った。
 ■PRODUCTION50テクニカルチェンジ
 木野晴喜ソリューション営業部長は「PRODUCTION50テクニカルチェンジ」と題して話す中で、「約20年前に当社が提唱したPRODUCTION50は、その後全世界で多くの実績を残し、進化を重ねてきました。現在私たちは、単に切削加工を速く終わらせるだけではなく、いかにして人の工数を削減できるか、無駄な停滞時間を削減できるかといったテーマをもって、新製品を開発しお客様に提案することを目指しています」と説明。荒加工における最新工具として、切り込み2㎜×一刃送り量2㎜という高送りシリーズの中でも最も高能率加工ができる「アルファ高送りラジアスミルTR4F形」と、新たな荒加工の選択肢というフレーズで1月に販売を開始した「高能率側面切削用エンドミルER5HS-PN」を紹介した。
 ■国内営業部方針
 最後に小櫻一孝国内営業部長が、国内営業部方針としてドリル事業を強化しており、特に難削加工の小径荒加工においては新しくチラシを作成し新規顧客の獲得を行っていると説明した。また、「コロナ禍の明けた今、待望のリアル体験として、モノづくりの現場である当社工場へ、お客様と一緒においでください。各種工作機械により、お客様とのPRODUCTION50の取り組みを実証しています」と呼びかけた。

BBQで暑気払い!
名機工同友会 8月例会ビアパーティー開催


 名機工同友会(会長=和久田修志氏・三和商事社長)は8月2日(水)、8月例会として夏の恒例行事となっているビアパーティーを名古屋市中区栄1丁目「パージナ ザ・ルーフ」で開催した。この日は会員17名が参加。担当幹事は、田中秀典氏(ミユキ商會社長)が務めた。
 和久田会長が「最近35度を超える猛暑日が続いております。過去最高気温は、埼玉県熊谷市で2018年に、静岡県浜松市で2020年に、ともに記録された41・1度だったかと思います。今年7月の熊谷市の35度以上の猛暑日は15日間あったそうです。同じく東京は13日間、名古屋は11日間あったそうです。ところが振り返ってみますと、1985年7月の35度以上は全国で1日だけだったそうです。この30数年間で環境はこれだけ変わりました。今年も8月に入りましたが暑い日はまだまだ続きます。皆さんも、お盆休みなど休むときはしっかり休んでいただいて、体調管理には十分気をつけてお仕事に励んでください」と挨拶。皆でビールを片手に乾杯した。
 名古屋都心でお肉料理を中心としたBBQを味わい、冷たいビールなどで喉を潤し、参加者みんなでひとしきり楽しい時間を過ごして英気を養った名機工同友会のメンバー。次回は10月5日(木)に例会の開催が予定されている。

4年ぶり開催で夏の思い出づくり
自然の中で連日の猛暑もなんのその!
愛機工青年部 キャンプの集いに204名


 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=水谷隆彦氏・ミズタニ機販社長)の青年部(部長=滝澤有一氏・松本商店社長)が主催する『キャンプの集い』(青年部キャンプ担当幹事=臼井雅俊氏・センサスヤマモト)が、今年も8月19日(土)・20日(日)の2日間、組合員各社社員やその家族など24社204名が参加し、岐阜県関市板取にある「すぎのこキャンプ場バンガロー村」で開催された。
 2019年夏以来、コロナ禍で開催が延期され続けてきた『キャンプの集い』も、今夏、ようやく4年ぶりに開催されるとあって、連日続く猛暑もなんのその! 多くの家族連れが参加した。
 滝澤青年部部長は入村式で「このキャンプも4年ぶりということで、初めてご参加の方もいらっしゃると思います。キャンプの集いは何十年と続いておりまして、キャンプ場はいくつか変わりましたが青年部事業として変わらず続けています。コロナ禍でここ数年は開催できませんでしたが、コロナも5類へと移行しましたので、また今年から続けていきたいと思っております。皆さん、今後もご参加いただければと思います」と参加者に向け挨拶。
 青年部の厚生部メンバーが一丸となって準備した、かき氷や生ビールの屋台、鮎のつかみ取り、ビンゴ大会やキャンプファイヤー等の余興には子供も大人も大はしゃぎ。2023年夏の楽しい思い出ができた。

中南支部・熱田支部合同
暑気払いの納涼会を開催


 愛知県機械工具商業協同組合の中南支部(支部長=橋爪庄二氏・マルマン商事社長)と熱田支部(支部長=滝澤有一氏・松本商店社長)が合同で、8月4日(金)、夏の恒例事業である納涼会を開催した。会場は、名古屋市中区栄1(伏見地区)にある、グリルをメインとした創作カジュアルイタリアンレストラン「GRIGLIA Pagina(グリリア パージナ)」。両支部合わせて15名が参加した。
 冒頭、橋爪中南支部長が「皆さまお疲れさまです。お忙しいところお集まりいただきありがとうございます。今回の納涼会は、中南支部と熱田支部の合同で開催させていただきます。中南支部から11名、熱田支部から4名、総勢15名で楽しく意見交換、情報交換して、実のある会にしたいと思いますのでよろしくお願いします」と挨拶。乾杯の音頭をとった。
 イタリアンをベースにした料理などを楽しみながらの情報交換にも花が咲き、大いに盛り上がった両支部合同の納涼会。宴もたけなわとなったところで、滝澤熱田支部長が「新型コロナも5類へ移行したと言ってもまだ油断はできません。また、まだまだ暑い日も続きます。皆さん体調管理にはくれぐれも気をつけてください」と中締めの挨拶をし、最後は1本締めで合同納涼会は散会となった。

非接触・高精度・インラインレーザ測定システム
レーザスキャンマイクロメータ
ミツトヨ LSM-02-A/30-A発売


 精密測定機器メーカーのミツトヨ(社長=沼田恵明氏、本社=神奈川県川崎市)は8月2日、インラインにおける計測ニーズや増加する高精度測定に対応するため、インライン測定に特化した非接触による円筒形状の外径・振れなどを高精度に測定可能な「レーザスキャンマイクロメータLSM-02-A/30-A」を発売すると発表した。
 LSM-Aシリーズは、インライン計測におけるシステムをスマートに構築できるようにコントローラ部の小型化を実現し、外部機器との通信のための多彩なインターフェースユニットを準備した。これにより制御装置への組み込みが簡素化し、測定データを生産現場から管理サーバヘ容易に繋げることが可能となった。測定部は耐環境性向上により保護等級IP67を実現している。同社は、同シリーズの提供により、医療機器・医薬品、電気・電子・半導体産業、自動車産業、食品などの幅広い分野において、インライン計測・全数検査の生産性向上に貢献していきたい考えだ。
 製品の主な特長は次の通り。
 ①測定機メーカーとして培った精度保証
 LSM-02-Aはφ1㎜で±0・015¥文字(G0-8422)の繰り返し精度(2σ)、±0・3¥文字(G0-8422)の直線性を保証。LSM-30-Aはφ10㎜で±0・06¥文字(G0-8422)の繰り返し精度(2σ)、±1・0¥文字(G0-8422)の直線性を保証。安定した高精度測定を実現。
 ②極細線測定モード搭載
 LSM-02-Aは5¥文字(G0-8422) を高精度に測定できるモードを搭載しており、極細線の測定に最適。
 ③省スペース設置に対応できる小型・薄型設計のコントローラ
 ケーブルを含む奥行が100㎜となり、縦方向への設置が可能なため、柔軟な制御装置設置に対応可能。
 また、4種類の産業用インターフェースをラインアップ。コントローラヘ装着するため、レイアウト変更なしで追加可能。
 ④対応インターフェース
 EtherNet/IP、PROFINET、EtherCAT、CC-Link IE TSN。

同社最大の物流センター
「プラネット愛知」 地鎮祭を開催
トラスコ中山 出荷開始は2026年7月を予定


 機械工具卸売商社のトラスコ中山(社長=中山哲也氏、本社=東京都港区)は7月6日、愛知県北名古屋市に建設予定の物流センター「プラネット愛知」の地鎮祭を執り行った。
 プラネット愛知は、「最速・最短・最良」の納品を実現するために、同社最大の物流センターとしてこのほど着工されるもので、延床面積2万7184坪(8万9864㎡)と東京ドーム約2個分の広さに、100万アイテムの在庫を保有し、最適な物流設備を導入することで、1日約10万行の出荷を可能にする。
 1か所で保有できるアイテム数が大幅に増えることで、現在同社が注力しているニアワセ(荷物合わせ)・ユーチョク(ユーザー直送)をより強化することが可能となり、全国どこへでも必要な商品を必要なだけ、ユーザーへ直送し即納できるといった体制を整え、物流負荷軽減、環境保全に貢献する。
 今後の市場拡大によって起こる出荷量増加に合わせ、在庫量と物流能力を強化することで、将来にも備える。
 地鎮祭では、中山社長が設計施工を担当する大成建設の相川善郎社長らとともに、地鎮の儀や玉串奉奠(ほうてん)などを行った。
 地鎮祭後の直会で、中山社長は「今回、埼玉の物流センター(プラネット埼玉)のほぼ2倍の規模となる。現在私どもでは、できるだけ1つの箱に色々な商品を組み合わせる『ニアワセ』(荷物合わせ)と、ユーザー様に直送する『ユーチョク』を進めている。ニアワセしてユーチョクすることによって、梱包や配達回数を減らすことができ、人手不足の問題を解決する一つの手段となる。また、環境問題から考えても社会に受け入れられるサービスだろうと思う。ユーチョクはまだ全体の中で見れば1割少々のウェイトだが、さらに進め、いずれ問屋がユーザー様に荷物を送るのは当たり前というように業界の常識、世間の常識を変えていきたい。そのための手段として、物流センターの建設があると考えている。この物流の力と、後はデジタルの力、これをいかに最大化してお客様の利便性を上げていくかということに注力していきたい」と挨拶。
 続いて、設計施工者を代表して相川大成建設社長が「この工事は、世界最先端のデジタル物流設備を導入し、省人化と自動化を推進することで、モノづくりの現場のニーズに迅速に応える物流センターを建設するものであると認識している。トラスコ中山様の西日本地域の物流の最重要拠点になるということで、当社もその認識を深く持って工事計画を進めていきたい」と述べ、無事故・無災害での完成を誓い挨拶とした。
 【プラネット愛知の概要】所在地=愛知県北名古屋市名古屋19街区1~39-4他▽アクセス=名鉄犬山線「西春駅」より約2・5㎞(車で9分)▽敷地面積=1万2595坪(4万1634㎡)▽延床面積=2万7184坪(8万9864㎡)※東京ドーム約2個分▽建物構造=複合構造(柱RC梁S構造)、免震構造▽階数=倉庫4階、事務所4階▽能力=出荷行数10万行/日、保管点数100万sku▽建屋竣工=2024年11月末▽出荷開始=2026年7月予定。
 【物流設備(一部)】Auto store高密度ロボット収納システム※国内最大▽シャトルラック(高速荷合わせ装置)▽I-Pack¥文字(U+00AE+fwid)(高速自動梱包出荷ライン)▽クロスベルトソーター(高速仕分け機)※同社初▽長尺パレット自動倉庫※同社初▽危険物パレット自動倉庫※同社初。
「ニアワセ+ユーチョク」 の取組み強化
売上高8.9%増の1313億90百万円
2023年12月期第2四半期連結決算
 トラスコ中山が8月10日発表した2023年12月期第2四半期連結決算(2023年1~6月)は、売上高が1313億90百万円(前年同期比8・9%増)、営業利益が91億56百万円(同54・3%増)、経常利益が92億69百万円(同50・8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益が60億66百万円(同42・7%増)だった。
 決算説明会が同日午後3時30分より東京本社会議室で開かれ、中山社長らが出席。同時にオンライン配信も行われた。
 同社では、約57万アイテムの豊富な在庫保有と、最先端の物流機器を活用した「ニアワセ+ユーチョク」(荷物合わせとユーザー直送)をはじめとする顧客の利便性向上と環境負荷軽減に貢献する施策が同社への商圏集約につながり、前年同期比で増収となった。
 また、インフレにより多数の仕入先から値上げ要請があり、値上げ前に旧価格で購入した在庫の価格改定後の販売において利益幅が拡大したことや、一部価格転嫁が遅れていたルートで改善が進んだことにより、売上総利益率が前年同期比で0・5ポイント上昇。加えて、前期に先行して行った生活支援臨時ボーナス支給の反動や、物流機器にかかる減価償却費が減少したことなどにより、販売費及び一般管理費が減少し、これらの要因により前年同期比で増益となった。
 セグメント別の売上高は、ファクトリールートが895億93百万円(前年同期比6・4%増)、eビジネスルートが289億11百万円(同14・5%増)、ホームセンタールートが117億4百万円(同14・7%増)、海外ルートが11億80百万円(同17・4%増)となった。
 通期の連結業績予想については、上期の業績などを踏まえ、上方修正を発表。売上高2660億80百万円(前期比8・0%増)、営業利益179億30百万円(同22・2%増)、経常利益182億20百万円(同20・9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益121億90百万円(同14・7%増)とした。
 中山社長は「景況に左右されることなく、すべての拡大戦略(取扱いメーカーの拡大、在庫アイテムの拡大など)を継続することにより、持続的な成長を遂げていく。特に『ニアワセ+ユーチョク』の拡大に注力し、マーケットシェア拡大を狙う」と強調。
 また、配当金について「配当性向25%に変更はない。機能強化のための投資が控えており、配当性向の引き上げ、自社株買いの計画はない。あくまでも利益の拡大による増配に努めたい」とした上で、今期より「トラスコ善(ゼン)択配当」制度を導入し、配当金が前年度を下回った場合に限り、配当金原資に減価償却費の最大10%を加算し、減配額の縮小に努めることを明らかにした。
 なお、通期の業績予想が当初予想を上回る見込みとなったことから配当予想も上方修正し、年間配当金は前期を6円50銭上回る、46円50銭となる見込み。

さらに向上した保持力と多彩なオプション
新マグネットグリッパー SGM-HPm
シュマルツ 2枚取り防止用のオプションも


 真空機器専門メーカーのシュマルツ(日本法人・横浜市都筑区)がこのほど、磁力で搬送物を保持するマグネットグリッパーシリーズに、多彩なオプションを揃え様々なプロセスに対応可能な新タイプ「SGM-HPm」をラインアップした。
 SGM-HPmは、圧縮エアの供給で駆動するマグネット式のグリッパー。吸着面に取り付けるグリッピングエレメントにより、使用するアプリケーションに合わせてグリッパーをカスタマイズすることができる。
 標準仕様として、吸着面に「保持力最大化」のグリッピングエレメントを追加し、従来品の約3倍の保持力を実現。ワーク接触面の磁界を最適化することにより薄鋼板に対しても高い保持力を発揮する。高速での搬送や、穴・切り欠きなどがあるワーク搬送の安定化が可能となり、グリッパーのサイズダウンや数量削減によるハンド重量とコストの削減に寄与する。
 オプション仕様として「2枚取り防止」タイプもラインアップしており、成形済み部品の投入・取出プロセスにおいて対象物の1枚取りを実現し、ワークが重なった状態で供給されることによる不良やラインの停止を防止する。
 さらに、吸着時にワークの有無や枚数などを検知・出力可能な「ワーク検出センサ」もラインアップし、搬送プロセスの精度や効率の向上に寄与する。
シュマルツグループ、
買収により規模を拡大
 シュマルツグループは7月14日、イギリスを拠点とするPalamatic社(パラマティック社)とスウェーデンを拠点とするBinar Handling社(ビナーハンドリング社、ヨーロッパ・アジアにある子会社4社も含む)を買収したと発表した。今回の買収により、重量物の手動搬送において安全で効率的な作業を実現する手動搬送システム事業の強化を図る。
 Palamatic社は、空気清浄度が確保されたクリーンルームや空気中に可燃性物質が存在する防爆エリア向けのステンレス製真空リフターの分野で特に高い優位性をもつ。同社の製品は高い衛生レベルが求められる食品業界や製薬業界などで活躍しており、今後シュマルツは、このような分野においても対応の幅を広げていく方針。
 また、Binar Handling社の電動マニピュレーター、ロープバランサー、各種エンドエフェクタは、シュマルツの製品ラインナップを完全に補完するものであり、主要製品の「Quick-Lift Arm」は持ち上げ作業を補助するマニピュレーターで、Ⅹ方向とY方向のあらゆる動きに追従する次世代的な電動式のレールシステムが特長。シュマルツは、Binar Handling社のブランドを維持し、市場においてともに成長を続けることを計画している。
 今回の買収により、シュマルツグループの海外拠点は日本を含む世界30カ所に増加した。シュマルツの最高責任者クルト・シュマルツ氏は「このように私たちは、手動搬送システムにおける世界的なリーディングポジションを大幅に拡大しています。」と述べている。

「第11回山田貞夫音楽賞」
特選3名を含む6名が受賞
山田貞夫音楽財団 新進演奏家コンクール開催


 公益財団法人山田貞夫音楽財団(代表理事=田中真紀代氏、所在地=名古屋市中村区・ダイドー内)は、7月10日午後2時より名古屋市中区のヤマハ名古屋ホールにて「第11回(2023年度)山田貞夫音楽賞」の最終選考会となる新進演奏家コンクールを開いた。審査の結果、6名の受賞が決まり、この中から新井貴盛さん(ヴァイオリン)、田舎片麻未さん(ピアノ)、浅野佑佳さん(同)が特選に選ばれた。
 特選の3名は9月7日に三井住友海上しらかわホールで開催される「第11回新進演奏家コンサート」でセントラル愛知交響楽団と協演することになっている。
 同財団では、愛知県内で活躍している将来有望な新人クラシック音楽家の活動を支援し、愛知県の文化芸術の振興に寄与することを目的に、山田貞夫音楽賞の贈呈を行っている。今回の山田貞夫音楽賞は、2022年3月に音楽大学または音楽大学院を卒業し、愛知県内で活動している新人クラシック音楽家を対象に募集が行われ、第1次選考の書類審査及び音源審査を通過した7名の若手演奏家(ピアノ部門5名、ヴァイオリン部門1名、管楽器部門1名)がコンクールに臨んだ。
 選考の結果、受賞が決まったのは次の皆さん。新井貴盛さん、田舎片麻未さん、浅野佑佳さん(以上、特選)、飯田真未さん(ピアノ)、各務佑実さん(同)、鈴川奈菜さん(同)。さらに、田舎片さんには山田弘子評議員より特別賞が贈られた。
 コンクールの開催にあたり、財団の創設者である山田貞夫会長(ダイドー社長)が「終戦後の辛く大変な時代、私の心を支えてくれたのがベートーヴェンだった。生きる力を与えてくれた。日本ではクラシック音楽の愛好家の数が少なく、オーケストラではなかなか食べていけない。愛知県にはオーケストラが2つ(名古屋フィルハーモニーとセントラル愛知交響楽団)ある。是非皆様で支えて、こんなに良い人生の生きがいを知らない方が多いので、お誘いいただきたい」と挨拶した。
 選考委員を務めたのは、小松長生氏(コスタリカ国立交響楽団桂冠指揮者)、瀬戸和夫氏(愛知芸術文化協会理事)、佐藤恵子氏(名古屋音楽大学学長)、竹本義明氏(名古屋芸術大学学長)、松尾葉子氏(愛知県立芸術大学客員教授)、寺田史人氏(寺田弦楽四重奏団、プシャーテルアンサンブル主宰)。
 選考委員の小松長生氏は総評で「この7人に選ばれたというだけで大変なことだと思うし、どなたもオーケストラと協演できるという感想を持った。今回皆さんのレベルが高く、審査が本当に大変だった。このような音楽賞は日本では稀だと思うので、参画させていただいていることを光栄に思う」と話した。
 最後に、セントラル愛知交響楽団常務理事でもある選考委員の瀬戸和夫氏が「9月7日のしらかわホールで皆さんと協演できることを楽しみにしている」と述べた。
 同財団は昨年、設立10周年を迎え、記念コンサートを開催した。また、財団の公益事業の充実を目指し、過去の山田貞夫音楽賞特選受賞者全員にアンケートを実施。得られた意見を参考に、今年度からコンクール最優秀者のソロリサイタルを行うことになった。第10回山田貞夫音楽賞特選を受賞した牧野葵さんのヴァイオリンリサイタルが10月24日、財団主催により電気文化会館ザ・コンサートホールで開催される。

6角・12角ソケット両対応!
ネジ修正アダプター新発売
トップ工業 SNSの声に応えて開発


 作業工具の総合メーカー、トップ工業(社長=石井真人氏、本社=新潟県三条市)は、全ネジボルトやアンカーボルト等、つぶれたネジ山の修正に最適な「ネジ修正アダプター(6角・12角兼用タイプ)ダイス付」及び「ネジ修正アダプター(6角・12角兼用タイプ)本体」を8月1日より販売開始した。
 同社はSNSで寄せられた「従来のネジ修正アダプターを使用しているが、12角ソケットでしか使用できないのが残念。6角ソケットでも使用できるよう改良してほしい」との要望を製品化しようと開発をスタート。独自の2段リング構造により、17㎜の6角ソケット・12角ソケット両対応を実現した。
 同製品は、ラチェットレンチやメガネレンチ等に差し込んで使える工具接続タイプ。ローレット加工が施してあるため、直接手廻しもできる。
 ダイスは交換可能で、NA-25N(本体)に作業に応じたネジサイズのダイスを取り付けて使用することができる。
 また、工具の紛失防止のため、ひも等を装着する穴を設けてあり、持ち運びにも安心である。
 製品情報は次の通り。
【ネジ修正アダプター(6角・12角兼用タイプ)ダイス付】製品番号NA-25N-3▽適応ネジ径W3/8▽止めネジM6(六角穴対辺3㎜)▽標準価格7400円(税別)。
【ネジ修正アダプター(6角・12角兼用タイプ)本体】製品番号NA-25N▽適応ネジ径ダイス外径25㎜用▽止めネジM6(六角穴対辺3㎜)▽標準価格3800円(税別)。
 製品の詳細については、同社Webサイトを参照。URL‥https‥//www.toptools.co.jp/products/na-n/

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