第2891・2892号 令和6年7月7・14日

暑中特集号


 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=水谷隆彦氏・ミズタニ機販社長)は、5月28日午後4時30分より名古屋市中区のホテル名古屋ガーデンパレスにて「令和6年度通常総会」を開催した。組合員、賛助会員、来賓ら140名余りが出席した。すべての議案が承認され、任期満了に伴う役員改選では水谷理事長と髙田研至副理事長(井高社長)、森田乾嗣副理事長(モリタ社長)の再任が決定した。梅村龍盛会計理事(梅村本店社長)は退任し、和久田修志理事(三和商事社長)がその後任として就任した。
時代に即した組合活動の改革めざす


愛機工 令和6年度通常総会を開催
水谷理事長再任、4期目へ
総会の様子
牧野新事務局長


 総会は髙田副理事長の開会の辞で始まり、司会の近藤幹浩理事(大東通商社長)より会員総数221名中、本人出席76名、委任状73名、合計149名で本総会が適法に成立すると宣言された。
 水谷理事長が挨拶に立ち「皆様には円安・株高、物価高、人手不足の中、会社経営にご尽力されておられることと拝察します。愛機工組合としては、新しい時代に合わせて、事業を変えていく必要があると常々考えているところです。当面はDX、SDGs、ロボット、AIと、働き方改革と共に、変化への対応に取り組んでいかねばなりません。皆様のご協力をお願いします。7月4日から本年度の最大事業であるRTJ2024(ロボットテクノロジージャパン2024)が行われます。第2回の今回は、前回を上回る規模での開催が決まりました。ここにお出での多くの会社の出展もあり、期待が高まっています。是非とも大勢の方にご来場いただけるように、ご勧誘を宜しくお願いします」と述べた。
 議長に近藤尚文理事(油傳商店社長)を選出して議案の審議を行い、第1号議案=令和5年度事業報告書、収支決算書、貸借対照表、損益計算書、財産目録並びに剰余金処分(案)承認に関する件、第2号議案=令和6年度事業計画書(案)並びに収支予算書(案)承認に関する件、第3号議案=令和6年度加入手数料及び賦課金(案)並びに徴収方法(案)承認に関する件を原案通り承認した。
 第4号議案=任期満了に伴う役員改選では、理事5名・一般組合員4名の委員からなる選考委員会(委員長=服部嘉高理事・服部商会社長)の審査を経て、各支部より推薦された理事候補者34名全員の理事就任と監事2名の就任を承認。このあと直ちに開かれた理事会で、理事互選により三役が選出され、理事長に水谷隆彦氏(ミズタニ機販社長)、副理事長に髙田研至氏(井高社長)と森田乾嗣氏(モリタ社長)、会計理事に和久田修志氏(三和商事社長)が就任した。
 4期目の再任にあたって水谷理事長は「時代の変化が速いので、組合活動もどんどん変えていきたい」と組合運営の方向性を示し、組合員・賛助会員らに協力を求めた。
 第5号議案=その他の件では、来賓として出席した、RTJ2024を主催するニュースダイジェスト社樋口八郎社長から展示会のPRと来場の呼びかけが行われた。
 また、組合事務局の山崎公明事務局長の退任と、後任として牧野克仁氏の就任が報告され、牧野新事務局長から挨拶が行われた。
 滞りなく議事は終了。続いて来賓紹介があり、愛知県経済産業局中小企業部商業流通課担当課長の髙木利典氏が祝辞を述べた後、森田副理事長の閉会の辞で総会を終えた。
 会場を移して催された懇親会は、野田道典組合相談役(ノダキ会長)による乾杯の発声で開宴。和やかに歓談して懇親が深められ、伊藤高潤組合相談役(春日鋼機会長)の中締めでお開きとした。

 令和6年度事業計画の重点目標及び今年度重点実施事業は次の通り。
 【重点目標】①機工流通の変化に対応し、組合は会員に有効な情報を発信する。②機工商品の流通形態等、経営環境が大きく変化する中で機工商社のありかたを模索する。③教育事業に注力し人間性の向上や技術・商品知識など社員の質的向上を図る。④組合員、社員の福利厚生に関わる事業を行う。⑤次世代の後継者及び幹部社員の育成を念頭に、青年部の活動を積極的に支援する。⑥機工商社向け販売管理システム「機工メイト」の普及を推進する。⑦各種収益事業を積極的に取り組むと共に新たな事業を企画し組合の財務を充実させる。⑧組合員の新規加入活動に取り組み支部活動を充実し地域での会員の融和、協調を図る。
 【今年度重点実施事業】①ロボットテクノロジージャパン2024展示会事業(会期=2024年7月4日(木)~6日(土)、会場=Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)②メカトロテックジャパン2025出展者募集事業(会期=2025年10月22日(水)~25日(土)、会場=ポートメッセなごや新1号館~3号館)③教育事業に注力する(経営者・管理者・幹部社員・若手社員等、階層に合わせた研修会を都度開催する)④中小企業共済保険の加入推進⑤車両燃料油取次事業の推進⑥社員・組織診断システム(CUBIC)の普及推進⑦カーリース取次事業の推進⑧業界情報の提供(組合報、ホームページ、理事会、企業情報等)⑨教育、福利厚生事業の新たな企画・運営。
令和6~7年度
愛機工組合役員
敬称略
 ■理事(34名)
 【三役】理事長=水谷隆彦(ミズタニ機械)中南支部▽副理事長=髙田研至(井高)中北支部▽副理事長=森田乾嗣(モリタ)中北支部▽会計理事=和久田修志(三和商事)南支部
 以下、支部別・順不同
 【東支部】安藤義和(安藤)※新任▽田中秀典(ミユキ商會)▽時津達也(新栄商会)▽三木喜昌(三起工機)※新任
 【南支部】伊藤正人(伊藤信産業)▽奥田勝彦(東邦精器)※新任▽可児宜彦(近代精機)▽近藤幹浩(大東通商)▽中川雅夫(ナカガワ)
 【西支部】梅村龍盛(梅村本店)▽内藤和美(内藤商事)▽服部将康(服部)※新任▽矢野茂雄(滝川物産)
 【北支部】長村康義(長村商店)▽熊田誠司(久満田商会)▽野田典嗣(ノダキ)
 【中南支部】志知亨(志知)▽橋爪庄二(マルマン商事)▽六浦康正(六浦本店)
 【中北支部】伊藤哲生(春日鋼機)▽大矢顕(大矢伝動精機)
 【熱田支部】小浦正喜(こうら)▽滝澤有一(松本商店)▽山本員彰(センサスヤマモト)
 【尾張支部】石川真(石川工具)▽熊澤直幸(クマザワ)※新任▽服部嘉高(服部商会)
 【三河支部】斉藤健治(三豊)▽中島忠幸(オーエヌ技研)▽三井重信(三井機工)
 ■監事(2名)
 林正人(広商NEXUS)※新任▽吉野栄一(吉野機械工具)※新任

2023年暦年の産業用ロボット受注額
前年比24.1%減、4年ぶりの減少に


 日本ロボット工業会(会長=山口賢治氏・ファナック社長兼CEO)は5月31日、同会のロボット産業需給動向調査を基に作成した「マニピュレータ、ロボット統計 受注・生産・出荷実績 2023年暦年【会員+非会員】」を発表した。
 それによると、2023年は、世界経済の先行き不透明感が高まる中、中国の市況悪化などからロボットの需要環境は年間を通して低調となり、会員と非会員を含めた産業用ロボット(サービスロボットを除く)の年間受注額は、前年比24・1%減の8434億円、生産額は同12・7%減の8916億円と、それぞれ前年を大幅に下回った。
 総出荷額は同12・2%減の9226億円で、このうち国内出荷額が同4・7%減の2225億円、輸出額は同14・3%減の7001億円。国内外向けで半導体用に減少が見られたほか、輸出ではロボット需要を強く牽引してきた電子部品実装用が中国向けを中心に減少するとともに、溶接用は欧米向けで減少した。
 2024年は、世界経済を覆う諸リスクが憂慮され、依然として設備投資環境に調整局面が見られるものの、世界的な自動化要求はなお高い水準にあると見込まれ、足元では一部用途を中心に回復の兆しも見せていることなどから、同工業会では受注額を前年比2・0%増の8600億円、生産額を同3・5%減の8600億円と見通している。
 静岡県管工機材商組合(理事長=大村敏之氏・大村商会社長)は5月16日午後3時より静岡駅前のグランディエール・ブケトーカイにて「第54回通常総会」を開催し、令和5年度事業報告をはじめとする全議案を承認した。総会後に行われた第48回優良社員表彰式では、組合員企業9社の32名が表彰された。
挨拶する大村理事長
 総会は丸尾高史副理事長(丸尾興商社長)の司会進行、開会の辞で始まり、司会者から組合員32社中、出席24社・委任状8社により総会が成立すると報告された。
 冒頭、大村理事長が挨拶で、令和6年能登半島地震に係る義援金についての報告と協力への御礼を述べた後、「今年の大きな行事は、愛知県管工機材商業協同組合が10月に開催する第34回管工機材・設備総合展。2年に一度開催され、静岡県の組合からもバスを1台出して見学することになっているので、是非この機会に組合員の若い社員の方に見学して頂ければと思っている。本日は慎重審議をお願いしたい」と語った。
 なお、義援金は同組合で集まった約34万円を含む総額7200万円が全国管工事業協同組合連合会(全管連)を通して石川県、新潟県、富山県の各管工事業協同組合連合会等に寄付された。
 議長に大村理事長を選任して議事に入り、第1号議案=令和5年度事業報告並びに収支決算承認の件、第2号議案=令和6年度事業計画並びに収支予算案承認の件を審議、承認した。
 今年度の主な事業は、第54回総会(本総会)・懇親会▽理事会(年8回)▽次世代育成委員会(年3回)▽プラチナ会(年3回)▽ゴルフコンペ(5月、10月)▽役員コンペ(8月)▽管機連総会(6月17日)▽第34回管工機材・設備総合展見学(10月10~12日のうちの1日)▽研修(11月)▽第26回賀詞交歓会(1月22日)。
 総会終了後は、賛助会員も交え総勢223名が参加し優良社員表彰式及び懇親会が開催された。
 挨拶に立った大村理事長は、多数の参加に感謝するとともに、総会の無事終了を報告する中で、物価上昇への対応として決議された賀詞交歓会会費などの値上げに協力を求めた。また、静岡県知事選にも触れ「静岡県の経済が低迷していることは皆様も実感されていると思うが、知事が変わると雰囲気も変わる。その中で我々の業界もボトムアップをしていきながら、本日表彰される皆様には是非この業界の地位を高めて頂きたい。そのためには我々組合も全面的にバックアップをする。賛助会員の皆様も一緒に業界のレベルアップを目指していけたらと思う」と話した。
 第48回優良社員表彰式が執り行われ、9社から推薦のあった32名の優良社員に表彰状と記念品が贈呈された。受賞者の内訳は一色機材2名、丸尾興商10名、山信1名、小澤商会2名、村松商店6名、大村商会3名、浜松管材1名、ヌマカン5名、丸八2名。
 来賓挨拶では、橋本政昭全国管工機材商業連合会(管機連)会長(橋本総業会長)が、管機連の取り組みやマーケットの動向、業界の課題について詳述。「我々の業界は、社会インフラに大切な業界である。能登半島地震の被災地を訪問した時に痛切に感じた。静岡も是非、防災に強い体制を作って頂ければと思う」と述べ、同組合のさらなる繁栄を祈念し祝辞とした。
 来賓の堀田康之キッツ会長は、総会終了と表彰された優良社員に祝意を表した後、「物価の上昇、物流の2024年問題など色々あるが、我々が被っている原価の上昇分を価格転嫁する努力が必要だと思っている。賛助会員一同、皆様の会社がますます発展し、我々も含め、この業界に携わっている全員が少しでも幸せになれるよう、これからも精進してまいりたい」とし、引き続き支援をお願いした。
 乾杯の発声を村井善幸オータケ社長(現会長)が行い、歓談の場に。参加者同士和やかに情報交換などをして、中村徹郎TOTO執行役員中部支社長の中締めで盛会のうちに終了した。
出所:日本ロボット工業会
組合員企業の優良社員を表彰
懇親会には223名が参加
第54回通常総会開く
静岡県管工機材商組合
日本ロボット工業会

令和6年度事業計画可決される
第14回通常総会開催
役員改選せず山田理事長1年続投へ
三重県機械工具商組合


 三重県機械工具商組合(理事長=山田浩氏/コジマ・フジ通商社長)は5月29日、都ホテル四日市で第14回通常総会ならびに懇親会を開催した。当日は、委任状含め全会員が出席。司会を務めた大津裕史副理事長(大津屋社長)より、本総会の成立が宣言された。
 冒頭、山田理事長が登壇し、「昨年の総会開催から早くも1年が経ちました。年々、1日が過ぎるのを早く感じるようになってまいりました。新型コロナウイルス感染症も昨年5月に第5類へと分類され、各組合さまやメーカーさまの会合も今年はコロナ前同様に開催されるのではないでしょうか。そんななか、経済面では円安がどんどん進み、少なからず影響を被った方もいらっしゃるかと思います。だからこそ三重県の観光資源で、せめてインバウンド効果を少しでも得られれば幸いです。さて、本年は本来ならば役員改選の年でありますが、私が理事長の任を仰せつかって6年、その間、新型コロナウイルス感染症の影響もあって3年ほど事業を自粛した期間がありましたことから、あと1年、理事長を続けさせていただきたいと存じます。どうか、ご理解とご協力のほど何卒よろしくお願い申し上げます」と参加者に向けて挨拶した。
 続けて、山田理事長が議長に選任され、議案審議へと移行。以下の議案に対して慎重審議が行われ、いずれも満場一致で承認可決されている。
 【第1号議案】令和5年度(2023年4月1日~2024年3月31日)事業報告承認の件。
 【第2号議案】令和5年度会計報告および監査報告承認の件。
 【第3号議案】令和6年度(2024年4月1日~2025年3月31日)事業計画(案)承認の件▽本総会で承認可決された同組合の令和6年度事業は以下の通りだ。①当日▽都ホテル四日市で第1回理事会、第14回通常総会および懇親会開催。②2か月毎▽理事会開催予定。③日程未定▽親睦ゴルフコンペ開催予定。④日程未定▽工場見学会または勉強会開催予定。⑤7月25日▽ビアダイニンググリルステーションで青年部活動=納涼会開催(本紙発刊時、参加案内発信済)。⑥2025年1月▽新年賀詞交歓会開催予定。⑦日程未定▽全機工連(全日本機械工具商連合会)中部ブロック会議参加予定。⑧日程未定▽全国若手交流会参加予定。⑨その他、関連団体・事業への参加等。
 【第4号議案】令和6年度収支予算(案)承認の件。
 【第5号議案】その他の件▽総会資料とともに配布された会員名簿について、間違いはないかの確認等が行われた。
 以上で、すべての議案審議が終了し、山田理事長が議長を退任。閉会の辞をもって、三重県機械工具商組合第14回通常総会は閉会となった。
 休憩を挟んで、第2部の懇親会が開会。参加者は思い思いに料理やドリンクを手に取り、挨拶を交わし、情報交換などして時間いっぱいまで大いに盛り上がり、充実したひとときを過ごしていたようだ。
 名機工同友会(会長=和久田修志氏・三和商事社長)は5月23日、名古屋市中区の東京第一ホテル錦で、令和6年度定時総会を開催した。司会進行は加藤茂幹事(藤清商会社長)が務めた。本総会には会員24社中20社が出席。また、3社から委任状が提出されており、出席者は過半数を超えていることから、本総会は成立となった。
 総会の開会に先立ち和久田会長が「皆さんの会社でも改善、改革、いわゆるアップデートを進められていると思います。名機工同友会も創立から60年が経ち、今日の総会を機に新しい事業年度がスタートしますが、まだまだアップデートしていくべきだと考えます。皆さんとたくさん議論を交わして、話し合ったうえで、いろいろと進めていきたいと思っておりますのでご協力の程よろしくお願いいたします」と挨拶。服部嘉高幹事長(服部商会社長)が議長に選任され、以下の議案について慎重審議を重ねた結果、いずれも満場一致で承認可決されている。
 【第1号議案】令和5年度(令和5年4月1日~令和6年3月31日)事業報告ならびに収支決算報告承認に関する件。
 【第2号議案】令和6年度(令和6年4月1日~令和7年3月31日)事業計画案ならびに収支予算案承認に関する件▽名機工同友会の令和6年度の事業計画は以下の通りだ。①当日=東京第一ホテル錦で令和6年度定時総会ならびに懇親会を開催。②6月18日=東京第一ホテル錦で6月例会を開催。③8月5日=8月例会(ビアパーティー)を開催予定。会場未定。④10月=10月例会を開催予定。日時ならびに会場は未定。⑤12月3日=12月例会(忘年例会)を開催予定。会場は未定。⑥令和7年1月=1月例会(新年例会)開催予定。会場は未定。※いずれも総会当日現在の情報。
 【第3号議案】その他の件▽①一部役員の移動があり、これが承認された。名機工同友会の役員体制は以下の通りだ。●会長=和久田修志氏。●副会長〈新任〉=近藤幹浩氏(大東通商社長)。●幹事長〈新任〉=服部嘉高氏。●会計幹事=時津達也氏(新栄商会社長)。●幹事=加藤茂氏。●幹事=田中秀典氏(ミユキ商會社長)。●幹事〈新任〉=徳永和也氏(徳光社長)。●監査=嶋﨑晴久氏(シマザキ商会社長)。●相談役=吉野栄一氏(吉野機械工具会長)。●顧問=鈴木俊雄氏(マルマン商事)。②会則改定内容確認の件。③会員名簿確認の件。
 以上ですべての議案審議が終了。服部幹事長が議長を退任し、本総会は閉会した。その後は、休憩を挟んで懇親会が開かれ、参加者は情報を交換し、親交を深めていた。
令和6年度事業計画等決まり
令和6年度定時総会開催
新役員体制でアップデート
名機工同友会
総会の様子
20名が出席し審議が行われた
山田理事長
和久田会長

 世界切削工具会議2024(WCTC2024)が5月21~24日の4日間、大阪国際会議場(グランキューブ大阪)などを会場に、日本機械工具工業会(会長=松本克洋氏・不二越執行役員工具事業部長)主催により開催された。日本での開催は、2013年のアジア圏では初開催となった京都会合に続いて2回目。国内外から工具メーカーなど関係者約140名が参加した。


各国の業界関係者が大阪で交流
日本での開催は11年ぶり
「世界切削工具会議2024」
日本機械工具工業会主催
開会式で挨拶する松本会長
 同会議は、欧州ECTA(European Cutting Tool Association)の元理事長が発起人となり、米国USCTI(United States Cutting Tool Institute)への働きかけにより世界切削工具会議(WCTC)として開催企画されたもので、第1回(1998年4月)の米国フロリダに始まり、今回で8回目となった。
 22日午前9時30分から行われた開会式では、はじめに日本機械工具工業会の松本会長が挨拶に立ち、WCTC2024への多数の参加に感謝した後、同工業会について「2015年に超硬工具協会と日本工具工業会が統合して設立され、日本機械工具工業会として10年目を迎えた。先の2団体が設立されたのは共に1948年で、実質76年の歴史がある。現在、正会員82社・賛助会員57社で構成され、2022年の生産額は約32・7億USドル。前回日本で開催された2013年当時は2団体の生産額の合計が24・4億ドルだったので、9年で34%伸びたことになる。当工業会の設立目的は、わが国機械工具製造業の健全な発達を図り、もってわが国産業経済の発展に寄与することとしている」と紹介した。
 また、日本経済の状況、主要産業である自動車の生産台数や工作機械の受注推移に触れた上で、切削工具の状況に関し「当工業会の生産額は、2018年度まで順調な伸びを示し33・3億ドルを超えたが、その後コロナウイルス感染の発生により、2020年には25億ドルまで落ち込んだ。輸出の伸びや海外生産により海外比率が高まっている」と報告。現在は回復傾向にあるとし、「2024年の生産額は34億ドルを目標としている。EV化による切削工具需要の減少に加え、ロシア・ウクライナ戦争やイスラエルのパレスチナ侵攻、中国の不動産不況など先行き不透明な環境下で、厳しい目標と言わざるを得ないが、自動車がEVにシフトする中でメインとなる被削材や加工方法が変わってくることも考えられ、新しい工具の需要、新しい工具の誕生の可能性もある」と期待を寄せた。
 日伝(社長=福家利一氏、本社=大阪市中央区)は、5月8日午後3時より大阪市北区の帝国ホテル大阪において、仕入先などを招き「2024年度(第74期)事業方針説明会」を開催した。福家社長が2023年度の実績と2024年度からスタートした第4次中期経営計画の重点施策などについて説明した。
 同社の2023年度連結決算は、売上高が前年比3・6%減の1269億12百万円、営業利益が7・6%減の58億9百万円、経常利益が4・8%減の64億31百万円、当期純利益が5・9%減の46億74百万円で、「減収減益となったが、利益面では当初の計画より若干上振れした」と福家社長は報告した。
 第4次中期経営計画については、「New Dedication2026~新たな貢献へ~」をスローガンに、第3次中期経営計画からの経営基本方針を引き継いで進める考えを示し、数値目標として2024年度は売上高1340億円、営業利益61億円、純利益47億円、最終年度となる2026年度は売上高1500億円、営業利益66億円、純利益50億円を掲げた。
 福家社長は2015年度以降の業績の推移を示しながら「第1次中経から9年間で多少の凸凹はあるが、概ね右肩上がりで着実に成長している状態。最終的に、この第4次中経の最終年度で最高益を狙う」と意欲を見せた。
 第4次中期経営計画では重点施策として、“顧客価値の最大化”をメインテーマに「市場戦略」と、それを実行する盤石な基盤づくりのための「コーポレート戦略」を展開する。
 市場戦略の1つ、パートナーシップ戦略については「卸代理店と直販代理店としての機能を掛け合わせて、最終的に代理店としての役割と責務を果たすことにより、仕入先様の期待に応えていきたい」とする一方、顧客に対しては供給窓口として「販売店様には商品知識・技術習得のための研修、人材育成支援、市場開拓や業務改善・DX推進の提案などの役割を果たしていく。ユーザー様に対しては、生産能力向上のための支援、需給変動に即した在庫の調整、指定場所への配送・仕分け梱包、外注先への部材状況の把握・共有などの機能により、供給窓口としての役割と責務をより一層果たしていきたい」とし、パートナーシップによる共創をめざす方針を示した。
 コーポレート戦略では、サステナビリティ経営を基準におき、人財戦略、投資・財務戦略、業務改革DX、BCPを推進する。設備投資は、東部第2物流センターの新設を計画(2025年秋竣工予定)。グループ会社のエヌピーエーシステムも同センター事務所棟に移転し連携を強化する。また半導体関連ユーザーへの対応として、熊本MEシステム課物流倉庫を拡大する(2025年5月末頃竣工予定)。さらに東大阪物流センター(旧西部物流センター)にAGV展示場や工事請負スペースなどを設けて戦略的活用を推進する(2024年夏改修完了予定)。
 そのほか福家社長は、山善と共同運用していた「プロキュバイネット」を2024年1月から100%子会社にしたことや、製造業・ものづくり産業向けのセールス・マーケティング支援のためのオンラインプラットフォームを運営する「アペルザ」を今年3月に子会社化したことも報告。アペルザの石原誠社長から同社の概要や事業内容が紹介され、グループでの役割として「DXの先行モデルをつくる」ことが挙げられた。
 当日出席した日伝の役員並びに執行役員の紹介があり、事業方針説明会を終了した。
 続いて開かれた講演会では、前明石市長の泉房穂氏(弁護士・社会福祉士等)が「政治を変えれば、生活はよくなる」と題して講演。市長時代に“前例主義からの脱却”を唱えて取り組んだ明石市の街づくりなどについて話された。
 講演会の後は、懇親会も催された。
欧州、米国、韓国、インドの
代表が各地域の状況を発表
 欧州切削工具協会(ECTA)会長は「2023年を振り返ると、ECTA加盟国すべてが順調なスタートを切ったが、下半期は低調だった。米国市場との取引は好調だったが、対照的に中国への納入は減少した。現在はインド市場に注目している」と報告。また、「我々にとって欧州域内の市場が最大市場であることに変わりはない。EUからの工具の60%はEU域内で加工されている」とし、国別に市場環境を説明した。
 欧州では現在、地政学的な不確実要素が多いことや、規制など経済政策上の負担、右派台頭の懸念、労働人口の高齢化などの課題に直面しているが、「切削工具業界には、これらの課題を克服する革新的強さがあると信じている」と同氏は述べた。
 米国切削工具協会(USCTI)会長は「切削工具市場は、まだコロナのパンデミックから十分に回復していない状況。会員調査による見通しでは、売上は1年前よりも弱気になった企業が多くなっている。この調査から人材獲得と人材維持、材料費やインフレの課題が明確になっている。航空機産業は今後改善し、生産も戻ってくると予測。自動車産業は多くのメーカーでEV化の方針が固まっていない。消費者動向としてはEVをあまり受け入れておらず、従来車に戻ったという人もいる」と話した。
 韓国代表のHokeun Song氏(YG-1会長)は、韓国経済について「現在、非常に悪いターニングポイントを迎えていると言える。多くは人口減少、高齢化によるもの。労働時間制約の影響も大きい」と指摘。
 切削工具に関しては「国内よりも輸出の売上のほうが高い。2019年以降、切削工具の生産量は減少しており、2023年は国内が大きく下がり、輸出と輸入は横ばいだった。2013年との比較では、輸出が20%増加、輸入は1%減少。アメリカ向けの需要が増加した。政府からサポートを受けている中国の安価な切削工具が韓国に輸入されている」。また自動車業界では「エコカーの消費が年々増加しているが、昨年はブームがやや収まり、EV車よりもハイブリッド車のほうが急速に成長するのではとの見方もある」など報告し、「工具市場はこの10年、生産も消費も足踏み状態にある。韓国の製造業は、市場環境の変化を認識し、組織や技術の再編を通じて資源能力と効率を高めることが必要だ」との考えを示した。
 インド代表からは「インド政府は様々な優遇措置を提供し、製造業の拡大を図っている。インドには6千万人のデジタルに長けた人がおり、人口の3分の2(約10億人)が35才未満の若い国だ。2025年にスタートアップの数は食品産業、航空産業、医療、国防分野にわたり10億件になるとされる。切削工具の市場規模は現在約10億ドルと小さいが、10%増で伸びている」と成長見込みが示された。
 この日は、各団体の発表の後、牧野フライス精機社長の清水大介氏によるスポンサースピーチ、続いてアストロスケール創業者兼CEOの岡田光信氏による「持続可能な宇宙環境の実現と令和時代の起業家精神」と題した講演が行われ、午後から工場見学(MSTコーポレーション、キリンビール)・観光(神戸酒心館)、夜はガーデンオリエンタル大阪にてレセプションが催された。
 WCTC2024は4日間の日程で行われ、開催初日(21日)の夜にオープニングレセプションがANAクラウンプラザホテル大阪にて開かれた。翌22日は先述の通り。3日目(23日)はトヨタ自動車パワートレーン製造基盤技術部室長・山本祐氏、不二越ロボット事業部システム部副部長・中屋正幸氏による講演に続いて、午後から大阪城ツアー、住吉大社特別拝観など。最終日(24日)は和井田製作所、光機械製作所のスポンサースピーチ、東京電機大学工学部機械工学科教授・村松隆氏による講演の後、閉会式が行われ閉幕した。
パートナーシップによる共創をめざす
日 伝 2024年度事業方針説明会を開催
第4次中期経営計画スタート
方針説明をする福家社長

 ダイジェット工業(社長=生悦住歩氏、本社=大阪市平野区)は5月15日、新製品開発ならびに従来品のラインアップ拡充を図り、これらを一挙発売開始した。



ミラーラジアスインサートFRM形のラインアップを拡張
 『ミラーラジアス用インサートFRM-R0形』は、利用者から「低圧鋳造型の湯口部肉盛り修正時にFRM形のピン角が欲しい」との要望を受けて開発された製品だ。今回のラインアップの追加により「利用者さまへのご提案の幅が広がり、加工におけるお悩みを、より改善していただけるものと自負しております」とは同社から寄せられたコメントだ。
 本製品の特長は主に以下の3点が挙げられる。①コーナRは0・05ミリ以下。②低抵抗で高精度な側面の仕上げ加工を実現するインサート。③ストレート部を短くすることで立壁部の加工において倒れを抑えることが可能。
 主な用途は以下の通りだ。●被削材▽炭素鋼・プリハードン鋼・工具鋼・ステンレス鋼・鋳鉄・チタン合金・耐熱合金。●加工形態▽平面加工・肩削り・ポケット加工・曲面加工・ヘリカル加工など、となっている。
 サイズ、価格等は以下の通りだ。●サイズ▽φ6、φ8、φ10、φ12、φ16、φ20(計6形番)、●材種▽JC8015、標準価格▽6180円~7750円(税抜き)、●発売開始日▽5月15日(水)発売開始。
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「エアロチッパーミニ」にボアタイプを新規ラインアップ
 『エアロチッパーミニボアタイプ(AMX形)』は、2023年12月の発売より好評を博している「エアロチッパーミニ」に、より多刃仕様のボアタイプを追加ラインアップすることで、さらなる加工の高能率化を図る目的で開発、誕生した。その特長は多岐にわたり、①従来品エアロチッパー(ALX/MAL形)に比べ、小型インサート採用で、小径多刃仕様とすることで、さらなる高速高能率な加工を可能とした。②全周研削による高精度な3次元ブレーカ形状のインサートにより切削抵抗を低減し、高能率加工を可能とした。③高精度な本体設計で刃先精度に優れ、優れた立て壁加工精度と正面加工精度が得られる。などが主な特長として挙げられる。
 主用途は、被削材▽アルミニウム合金。加工用途▽平面加工、ポケット加工、肩削り、溝削り、曲面加工、ヘリカル加工、座ぐり加工。となっている。
 サイズ・価格は以下の通り。【エアロチッパーミニボアタイプ】●形番▽AMX形。●サイズ▽φ40、φ50、φ63の全3形番。●標準価格▽2万5900円~5万6000円(税抜き)。●発売開始日▽5月15日(水)。

QMシリーズに「高精度版QMミル」を新規ラインアップ
 高精度版QMミル(MPT形)は、高精度版QMマックスを使用するユーザーから「高精度版QMマックスと同等の精度を出すことができる、より小径の工具が欲しい」との要望を受け、開発・製造された製品だ。
 その特長は、①QMミルMPM形の高精度タイプで、従来タイプよりもボディバランスが向上。②生材から60HRC以上の高硬度材の底面、側面仕上げ加工に対応するミラーインサートYOHW形との組み合わせで、より高精度な加工を実現。③小型インサート使用で刃先交換式ながら最小径φ10からラインアップ。となっている。
 主用途は、被削材▽炭素鋼、工具鋼、プリハードン鋼、焼入れ鋼、ねずみ・ダクタイル、鋳鉄、ステンレス鋼、チタン合金、耐熱合金。加工形態▽平面加工、ポケット加工、肩削り、溝削り、曲面加工、ヘリカル加工。となっている。
 サイズ・価格は以下の通り。●形番▽MPT形。●サイズ▽φ10、φ11、φ12、φ13、φ16(計5形番)。●標準価格▽2万2990円~3万9930円(税抜き)。●発売開始日▽5月15日(水)発売。

 いずれの製品も、詳しくは同社各支店・営業所に問い合わせるか、同社ウェブサイトへアクセスを。


ダイジェット工業
早くも多数の問い合わせが
新製品を一挙発売開始


 ミツトヨ(社長=沼田恵明氏、本社=神奈川県川崎市高津区)は、高速・高精度デジマチックマイクロメータ『カンタマイクMD-E』の販売を5月より開始した。本製品は、十数年に渡りクライアントから愛されてきたQuantuMike(カンタマイクMDE)シリーズを「測るが、はかどる」をコンセプトに再定義。新たな機能も搭載してリニューアルを果たしている。
 標準的なマイクロメータに比べ、およそ4倍速いスピンドルの移動を実現でき、測定がはかどること間違いなしだ。また「アプローチスピード警告」が、過剰な速度でのワークへの衝突を検知してくれる。その他にも「校正時期警告機能」を搭載しており、測定器の校正漏れを防止。適切な管理に貢献してくれる。それだけではない。「双方向シリアル通信(デジマチックS1)」にも対応しており、PCから測定器の個体管理が行えて容易に設定変更可能という優れものだ。
 本年5月より販売がスタートした本製品に関して詳しくは、同社の各営業所まで問い合わせるか、同社ウェブサイトへアクセスを。


高速・高精度デジマチックマイクロメータ
ミツトヨ 5月に販売を開始
カンタマイクMD-E


 三菱電機ビルソリューションズ(社長=織田巌氏、本社=東京都千代田区)は同社稲沢ビルシステム製作所(所在地=愛知県稲沢市)において、6月20日と同22日の2日間、昇降機(エレベーター・エスカレーター)の製造従事者の技能研鑽および技能力向上と職場の育成風土醸成を目的とした技能競技大会を開催した。
 47回目となる今大会には、同社従業員のほかに国内関係会社と海外生産拠点から90名の製造従事者たちが選手として参加し、昇降機製造における溶接加工、配電盤組立、金属塗装など10職種で日ごろ培った技能を競い合いあった。
大会は後日、三菱電機グループ全体で開催される「全社技能競技大会」の予選会も兼ねており、上位入賞者(一部職種除く)は「全社技能競技大会」へと出場する。
 伏木毅稲沢ビルシステム製作所長は「今年度の大会は国内関係会社・協力会社、海外拠点を併せて90名が参加しており、お互いが切磋琢磨しながら国内外問わず技能交流を深め、グローバルな大会として大いに盛り上げていただきたい。当社では、販売・開発・製造・据付・保守・リニューアルを一気通貫してお客さまへ提供しており、さらなる製品・サービスの競争力向上には高い品質と生産性を持ったモノづくりの力が必要であり、そのためには技能力向上と技能伝承が重要です。この大会が、さらなる成長と技能レベルの底上げに繋がることを期待しています」(一部抜粋)と挨拶で語っていた。
 配管機械・工具と環境機器の製造販売および輸出入を行うアサダ(社長=浅田健吉氏、本社=名古屋市北区)から、代表製品のなかのひとつである『ねじ切機BEAVER50』の新カラーバリエーションのミニチュアフィギュア第1・5弾が販売される。
 このたび、アサダの代名詞と言える製品『ねじ切機BEAVER50』が手のひらサイズのミニチュアフィギュア第1・5弾となって“ガチャガチャ”にラインアップされることが決定した。『ねじ切機BEAVER50』とは、水道配管やガス配管などのパイプ接続に使用するねじ山をパイプに加工するプロ職人向けの専用機械であり、公共インフラやマンション、戸建てなどの建設現場には欠かせない重要で便利な機械である。ニッチな業界のマニアックな製品ではあるが、精密な再現性と多彩なギミックを搭載しており、ねじ切機を知っている人もそうでない人も楽しめる商品となっている。第1・5弾のミニチュアフィギュアは、第1弾のノーマルカラーに新カラー4色がプラスされ展開される。
 まるで本物の『ねじ切機BEAVER50』が10分の1サイズになったような再現性の高い見た目はもちろん、パイプカッタやリーマが動く、ハンマチャックやラックハンドルが回せる、サドルが左右に動かせるなど多彩なギミックを搭載。ダイヘッドやハンマチャック、切粉受皿など、かなり細かいところまで再現されている。ダイヘッドやパイプの取付け、取外しも可能な、マニア垂涎(すいぜん)の逸品である。
 オリジナル色のほか、雪(ゆき)、炎(えん)、雷(らい)、藤(ふじ)とシークレット1種を含む、集めて楽しい新カラー5色のバリエーションで販売が決定した本製品。詳しくは、アサダ本社営業本部▽電話=052(911)7165、または同社各支店、営業所まで問い合わせを。
配管機械工具『ねじ切機BEAVER50』
アサダ 第1・5弾は新カラーバリエーションで
ミニチュアフィギュア新発売
FRM形
AMX-8063R-22
カンタマイクMD-E本体
稲沢ビルシステム製作所にて
昇降機製造の技能競技大会開催
MPT形

 TOTO(社長=喜多村円氏、本社=北九州市小倉北区)は4月26日、名古屋証券取引所にて「2024年3月期決算およびWILL2030 STAGE2」説明会を開いた。田口智之取締役常務執行役員が出席し説明を行った。


 同社の2024年3月期連結決算は、売上高が7022億84百万円(前期比0・2%増)、営業利益が427億66百万円(同12・9%減)、経常利益が515億15百万円(同5・9%減)、純利益が371億96百万円(同4・5%減)の増収減益だった。
 セグメント別にみると、日本住設事業がウォシュレットや浴室関連商品の好調により増収増益。海外住設事業は、米州がウォシュレットの拡販等で増収増益となった一方、中国は不動産市況の低迷による売上減や在庫調整等で減収減益となり、全体では増収減益だった。新領域事業のセラミック事業は半導体市況低迷の影響で減収減益となった。
 2025年3月期は、売上高7500億円(前期比6・8%増)、営業利益480億円(同12・2%増)、経常利益480億円(同6・8%減)、純利益375億円(同0・8%増)を計画。営業利益は、外部調達コスト、人財投資の影響はあるものの、売上増等による増益を見込む。
 田口常務は、2021年4月に発表された「共通価値創造戦略TOTO WILL2030」の進捗と、今年度から始まったSTAGE2(2024~26年度)の取り組みについて説明する中で「2030年に向けて、強みをしっかり活かしながら、事業の柱を考えていく」と話した。
 5月22日・23日の2日間にわたり、名古屋市千種区の名古屋市中小企業振興会館・吹上ホールで『第13回次世代ものづくり基盤技術産業展 TECH Biz EXPO 2024』(主催/名古屋国際見本市委員会、名古屋産業振興公社)が開催された。会場には両日合わせて4113名が訪れた。
 今回展のテーマには『脱炭素ビジネスに、いまこそ挑戦!』が掲げられた。我が国の基幹産業である製造業の発展を支え、中部地域の産業技術の高度化と新技術の開発に寄与するものづくり最新要素技術を幅広く紹介するとともに、ものづくりの高度化と関連産業の商取引拡大を図る展示会として、今回で13回目の開催となった。
 機械要素技術やAI・IoT・DX関連技術、3D関連技術に加え、今回テーマに掲げられた脱炭素に対する技術など、103社・団体が最新技術や製品を出展。また、「脱炭素社会を考えるひろば(セミナー会場)」では、カーボンニュートラルやサーキュラー・エコノミーにフォーカスしたパネル展示やセミナーが開催され賑わっていた。
 各企業や団体の展示ブースでは、AIを活用した製造現場向けの生産計画サービスや製造現場のムダを見える化し製造環境を構築する現場管理システムなど製造現場のDXを推進する製品・サービス、精密部品加工、精密鋳造加工、ねじの緩み止め加工などの機械要素技術、高精度3Dプリンター・スキャナーなどが紹介されていた。
 同時開催された「ロボット・AIシンポジウム2024名古屋」でも多数の来場者で賑わいを見せていた。
来場者数2日間で4000名超
脱炭素などに関する最新技術が集結
『TECH Biz EXPO 2024』
2024年3月期決算 増収減益
TOTO 今年度は増収増益を計画
在庫調整や調達コスト増などが影響
開会式にてテープカット
会場全体の様子
最新技術満載の中部部品加工協会ブース
田口常務

第2890・2891号 PDFはこちら

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