第2894号 令和6年8月4日

2024年度機械工具生産額当初見通し
前年度比6.7%増の4950億円見込む
日本機械工具工業会 第10回定時総会を開催


 日本機械工具工業会(JTA、会長=松本克洋氏・不二越執行役工具事業部長)は6月5日、アーバンネット大手町ビル21階・東京會舘(東京都千代田区)において第10回定時総会を開いた。正会員および賛助会員、来賓など165名が出席した。2024年度『生悦住賞』は三井雅夫氏(彌満和製作所)が受賞。また、同工業会会員の昨年度の機械工具生産額実績は4641億円(前年度比5・6%減)となり、今年度の当初見通しについては前年度実績を上回る4950億円(同6・7%増)と発表された。
 総会では報告事項として、①2024年度『生悦住賞』『新庄(陰徳の士)賞』受賞者②2024年度当初生産額見通し③委員会報告(総務、技術、環境、国際の各委員会)④JTA行事予定―が報告された。
 その中で、同工業会の2023年度生産額実績については、前年度比5・6%減の4641億円と報告。正会員へ調査依頼した生産品目ごとの前年同期比見通し集計(生産額見通しの増減やコメント)を基に、機械関連業界の傾向なども踏まえて算出した2024年度当初生産額見通しは、上期が前年同期比6・4%増の2481億19百万円、下期が同6・9%増の2468億81百万円、通期で同6・7%増の4950億円とした。
 正会員へ実施した機械工具観測調査(DI値)によると、全体業況は2023年度末に比べ2024年度上期は良くなるとの回答が多く、機械工具の生産額も増加予測で内外需ともに先行きは良化すると見られている。業種別では自動車関連向けが増加傾向、外需地域別では北米向けが増加する見方が多い結果となった。自動車関連は回復基調だが、工具需要は遅れがあること、中国の低迷、長期化する国際紛争とそれに起因する物価高騰などを考慮すると、経済環境の完全回復は2025年度上期以降になると予想する回答が多くを占めた。
 2024年度の主要行事としては、9月9~14日にIMTS2024視察ツアー(米国シカゴ)※JTA会員共同出展、9月25日に第3回理事会(大手町東京會舘)、10月23~24日に秋季総会(大磯プリンスホテル〈神奈川県〉、牧野フライス精機・牧野フライス製作所工場見学)、11月5~10日にJIMTOF2024参加(東京ビッグサイト)、1月14日には新年賀詞交歓会を予定している。
 総会終了後は、2024年度『生悦住賞』『新庄(陰徳の士)賞』の表彰式が執り行われ、当日出席した受賞者に松本会長より賞状が授与された。受賞者を代表して生悦住賞の三井雅夫氏(彌満和製作所)が謝辞を述べた。
 引き続き行われた懇親立食パーティーは寺島誠人副会長(東鋼社長)の乾杯で開宴。参加者が和やかに交流を深め、森誠副会長(富士精工会長兼社長)の中締めで盛会のうちに終了した。
 【生悦住賞について】
 ダイジェット工業の故生悦住貞太郎会長が、1978年に傘寿を迎え、また同年は旧超硬工具協会創立30周年にあたることを記念して、協会に多額の寄付をした。寄贈者の意向に則り、その有効活用を目的として生悦住基金が設けられ、①会員で草の根的に功労のあった人②会員内外を問わず業界発展に貢献した人―を顕彰するために制定された表彰制度である。
 【新庄(陰徳の士)賞について】
 故新庄鷹義氏が55年在任した冨士ダイス社長職から会長職へ昇格し、併せて米寿の慶事にあたり、同氏からの多額の寄付をもとに新庄基金が創設された。受賞資格者は、会員企業(正会員)の“陰徳の士”的立場にある人(一般には目立たないながら、会社にとって非常に有用なことを実践している人、ボランティアを含む)で、所属企業から趣旨にそった人の推薦を受け表彰する制度である。
2024年度『生悦住賞』
『新庄(陰徳の士)賞』
生悦住賞
      受賞者1名
◎三井雅夫氏(彌満和製作所)
 〈略歴〉
 1991年~2001年ねじ切り工具専門委員、2001年~2021年ねじ切り工具専門委員長・技術委員。
 会社略歴は、2004年彌満和製作所技術本部チーフエンジニア、2015年同社技術本部シニアエンジニア、現在に至る。
 〈功績の概要〉
 三井氏は、1991年からねじ切り工具専門委員会の委員として、また2001年から2021年3月まで約20年もの長きにわたり同専門委員長および技術委員会委員として活躍した。中でもねじ加工工具に関連するISO規格、JIS規格、および工業会規格であるTAS規格の見直し改正を主に精力的に取り組んだ。技術・環境合同委員会には、1989年の第1回から2019年まで連続出席するなど両委員会の交流に尽力し、現在でも2021年5月からねじ切り工具専門委員会のアドバイザーとして出席している。
新庄(陰徳の士)賞
     受賞者13名
◎小塩政利氏(MMCリョウテック)
◎夏目哲久氏(オーエスジー)
◎小林由美氏(共立合金製作所)
◎大野政則氏(サイトウ製作所)
◎高尾祐子氏(サンドビック)
◎永野川茂夫氏(田野井製作所)
◎岡本伏美子氏(ニチアロイ)
◎稗田尚美氏(日本新金属)
◎星野公夫氏(日本特殊合金)
◎豊田晴康氏(富士精工)
◎田畑浩弘氏(マコトロイ工業)
◎佐伯卓司氏(三菱マテリアル)
◎岡田隆氏(MOLDINO)

令和6年度通常総会の報告など行う
新役員紹介、役員体制を発表
愛機工 令和6年度6月理事会開く


 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=水谷隆彦氏・ミズタニ機販社長)は、6月18日午後4時30分より名古屋市中区の東京第一ホテル錦にて理事会を開催した。理事ら26名が出席。理事会では5月の通常総会で選任された新理事5名と新監事2名の紹介をはじめ、新役員体制の発表、ロボット展「ロボットテクノロジージャパン」についての審議や各事業の報告が行われた。
理事会の様子
 今年度2回目の理事会開催にあたり、水谷理事長が「自動車メーカーの型式指定の問題では、お客様に影響があるのではないか。そんな中でも愛機工組合としては、製造業のお役に立てる商社として進んでいかなければならないと思う。色々なことに組合一丸となって対処していきたい。本日は、これから2年間の体制(組織)を決めるので宜しくお願いします」と挨拶。
 続いて、各議題について審議・報告が行われた。
 「新理事・監事紹介」では、伊藤正人総務部長(伊藤信産業社長)より、新理事の安藤義和氏(安藤専務/東支部)▽三木喜昌氏(三起工機社長/東支部)▽奥田勝彦氏(東邦精器社長/南支部)▽服部将康氏(服部社長/西支部)▽熊澤直幸氏(クマザワ社長/尾張支部)と、新監事の林正人氏(広商NEXUS会長)▽吉野栄一氏(吉野機械工具会長)が紹介された。
 「組合員・賛助会員数の状況」について、5月31日現在の状況(組合員219社、賛助会員107社)が報告された。同理事会において、組合員2社の脱退と、新たに賛助会員として①大洋製器工業(名古屋市中川区、業容=シャックル・フック・リング等玉掛け作業用品)②ブラザー工業(刈谷市野田町)の加入が承認された。
 「令和6年度通常総会報告」が、伊藤総務部長より行われた。総会は5月28日、名古屋ガーデンパレスにおいて開催され、組合員221社中161名が出席(本人出席76名、委任状85名)。来賓9名、賛助会員51名、事務局2名、報道5名も含め、当日は総勢148名が出席した。総会後の懇親会への出席は129名。
 総会は、近藤幹浩理事(大東通商社長)が司会を務め、近藤尚文理事(当時・総会後退任、油傳商店社長)が議長となって議案審議を行い、第1号議案から5号議案まで原案通り承認可決された。任期満了に伴う役員改選では、理事候補者34名(新任5名)と監事2名(新任)が全員承認された後、第1回目の理事会を開き三役を選出、互選の結果、理事長に水谷隆彦氏〈留任〉、副理事長に髙田研至氏(井高社長)〈留任〉と森田乾嗣氏(モリタ社長)〈留任〉、会計理事に和久田修志氏(三和商事社長)〈新任〉がそれぞれ選任された。
 その他の案件では、山崎公明前事務局長の退職に伴い後任の事務局長・牧野克仁氏が紹介された。また、7月4日開幕のロボットテクノロジージャパン(RTJ)2024についてニュースダイジェスト社樋口八郎社長が概要を紹介し、来場者動員の協力を要請した。次年度総会は2025年5月27日に名古屋ガーデンパレスで開催予定。
 「2024年~2025年理事名簿および理事組織」が、水谷理事長より発表された。役員組織図について、事業部・経営対策部は展示会等の運営の兼ね合いから髙田・森田副理事長が担当を兼務する。他の部会についても系図(担当)を省き事業毎に両副理事長が対応する。また、常任理事と支部長の兼任を避ける人事について現状では難しく、継続して審議するとした。常任理事(各部部長)は別掲。
ロボット展「ロボットテクノロジージャパン」については、森田実行委員長(副理事長)より、開幕を目前に控え、開催規模や開催要項、組合事務局の設置、動員活動、会場へのアクセスなどについて説明された。会期は7月4~6日、会場は愛知県国際展示場(Aichi Sky Expo)C・D・Eホール。開催規模は231社・団体1324小間、組合関係出展者は71社396小間となり目標の300小間を大幅に上回った。
 また、今回は中部ブロックに所属する団体に休憩所および荷物頂り所を用意して来場者の動員に協力を要請する。展示会終了後は、ロボット展の検証を兼ねた報告会と懇親会の開催を予定(8月)している。
 「第83回組合野球大会経過」について、矢野茂雄福利厚生部長(滝川物産社長)が報告。4月13日開会以来、6月16日(6日目)までにA・Bゾーン16試合が実施された。今回は雨天による順延もなく順調に進行しており、2回戦以降、日程の調整は生じているが年内に終了する見込み。8月は熱中症を避けるため大会を一時中断するとした。
 「セールスエンジニアスクール報告」が、事務局より行われた。2024年度第1回セールスエンジニアスクールが6月13~15日の3日間、ポリテクセンター中部で開催された。受講者19名。講師をポリテクセンター指導員が務めた。今回も申し込みが定員を超えたため、数名を第2回セミナー(12月5~7日)に優先して枠を確保する。
 「青年部総会」について、滝澤有一青年部長(松本商店社長)が開催の概要を説明した。7月2日、東京第一ホテル錦にて午後6時開会。コロナ禍では活動を自粛していたが、前年度からコロナも収束し主な事業については復活して従来通り開催している。今年度は一部自粛していた事業も復活させ、さらに充実した事業を企画しているとした。
 総会提出議案は、第1号議案-1=令和5年度事業報告、第1号議案-2=令和5年度青年部収支決算報告、第1号議案-3=令和5年度青年部会費収支決算報告、第2号議案-1=令和6年度事業計画案、第2号議案-2=令和6年度収支予算案、第3号議案=令和6年度青年部会費徴収方法、第4号議案=役員改選、第5議案=その他の件。
 「三役会報告」では、水谷理事長より、同日(6月18日)午後3時30分から三役会を開催し、2024年~2025年の役員組織をまとめるとともに、今年度の事業活動について意見を交わしたと報告された。
 なお、山崎前事務局長は7月20日をもって退職する。
 その他、新任理事に対し、愛知労働局より組合理事の経歴書提出が義務付けられているため、経歴書を事務局宛に送付するよう依頼があった。
 次回理事会は、8月6日午後4時30分より東京第一ホテル錦で開催される。
三役・常任理事
(2024年~25年)
※敬称略
 【三役】
 ◎理事長=水谷隆彦(ミズタニ機販社長)
 ◎副理事長=髙田研至(井高社長)
 ◎副理事長=森田乾嗣(モリタ社長)
 ◎会計理事=和久田修志(三和商事社長)
 【常任理事】
 ◎総務部長=伊藤正人(伊藤信産業社長)
 ◎事業部長=時津達也(新栄商会社長)
 ◎経営対策部長=伊藤哲生(春日鋼機社長)
 ◎福利厚生部長=矢野茂雄(滝川物産社長)
 ◎情報部長=長村康義(長村商店社長)
 ◎青年部長=滝澤有一(松本商店社長)

定款変更を含む全議案を承認
労働保険事務組合業務の廃止を決定
愛知県金物商工協組 令和6年度通常総会を開く


 愛知県金物商工協同組合(理事長=印藤武司氏・印藤産業社長)は、5月20日午後5時より名古屋市中区の東京第一ホテル錦にて「令和6年度通常総会」を開催し、上程された全議案を原案通り承認した。組合運営では、青年部が解散し、各種事業の見直しを図る。
 司会を務める伊藤事務局長から資格審査発表(組合員総数33社中25社出席、委任状含む)があった後、大河内常務理事(岐阜正商店社長)が総会の開会を告げた。
 印藤理事長が挨拶で、総会出席の御礼を述べた後、「本日の内容は令和5年度の事業報告・会計報告の承認となるが、ご協力をお願いしたい。元日の能登半島地震では、未だに上下水道が通じず断水している所がある。土地柄、非常に古い場所なので中々復興が進んでいない状況だが、一日も早い復興を願っている。皆様にとって素晴らしい年になるよう祈念する」と述べた。
 印藤理事長を議長に選出して議案審議を行い、第1号議案=令和5年度事業報告書、財産目録、貸借対照表、損益計算書及び損失処理(案)承認の件、第2号議案=定款変更の件、第3号議案=令和6年度事業計画書(案)及び収支予算(案)承認の件、第4号議案=令和6年度経費の賦課徴収方法(案)承認の件、第5号議案=労働保険事務組合業務廃止の件を原案通り異議なく承認した。
 定款変更では、第5条(公告方法)を一部変更して簡素化し、「本組合の公告は、本組合の掲示場に掲示してする」に改めた。
 令和6年度の主な事業は、(1)教育及び情報の収集提供事業並びに福利厚生事業(2)労働保険、各種共済保険その他の事業(3)前各号の事業に付帯する事業とした。
 また、令和7年3月31日をもって、労働保険事務組合業務を廃止することが決まり、本総会議事録を労働局に提出する。委託されている組合員に迷惑が掛からないよう、現行業務を引続き1年間行い、並行して令和7年度からの委託先を探す。令和6年度の確定は同組合が行うとした。
 以上で議事を終え、寺西副理事長(萬勇社長)の閉会の辞で総会を終了した。

活発な活動で活気ある青年部に
令和6年度通常総会開催
愛機工青年部 今年度事業等決まる


 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=水谷隆彦氏・ミズタニ機販社長)の青年部(部長=滝澤有一氏・松本商店社長)は7月2日、名古屋市中区の東京第一ホテル錦で令和6年度通常総会を開催した。部員総数39名中31名が出席。都合により出席できなかった8名全員から委任状が提出されており、本総会の成立が宣言されている。
 冒頭、滝澤部長は「令和5年度に行われました愛機工組合の最大事業である全機工連全国大会愛知大会、そしてメカトロテックジャパン2023の成功はコロナ明けの沈んだ業界にとって明るいニュースとなりました。青年部でも、通常総会、キャンプ、他産業視察、講演会、バスツアー、忘年会の事業を大きな問題もなく大成功のもと終了できたことは、コロナ前の活気ある青年部に完全に戻った気がいたしました。そして、新たな青年部の始まりであり一歩踏み出した年であったように思います。青年部員は業種こそ同じですが、一人ひとりが会社も個性も違う、そんななかで同じレクリエーション活動や勉強会をすることにより個々の力をより発揮しやすい場であってほしいとともに、ネットワークを広めるという意識を持ち最新のトレンドに敏感な感性を身につけ、個々の成長、会社の発展、さらに大きくとらえるとすれば業界の発展に役立てればと思っております。先期も各社の組織変更、転勤などにより青年部員も大きく変わりました。しかし、これまでに経験のない青年部に参加するということは不安や疑問もあるかと思いますが、選ばれた者にしかできない経験ですので挑戦と思って参加してください。2024年の期もスタートいたしました。ここ数年間、青年部の予算は削られてはいましたが、今期はコロナ前の予算を大幅にアップしていただきました。より多くの方に参加していただきやすい青年部を目指し、無駄に費用を使うことなく、より魅力的な事業を遂行していくことを目標にこの活動を行ってください。働き方改革によりこの活動がしづらくなっているかもしれませんが、青年部の活動が10年後、20年後のご自身の成長に少しでも役に立つよう私たちも努力していく所存です」と挨拶。続いて来賓を代表して水谷理事長が登壇して挨拶した。
 滝澤部長が議長へと選出され、以下の議案について慎重審議がなされた結果、いずれも満場一致で承認可決された。
 【第1号議案-①】令和5年度事業報告について。
 【第1号議案-②】令和5年度青年部費収支決算報告について。
 【第1号議案-③】令和5年度青年部会費収支決算報告ならびに監査報告について。
 【第2号議案-①】令和6年度事業計画案について。▽青年部の令和6年度事業は以下の通り。●当日=令和6年度通常総会を開催。●各年1回=講演会・他産業視察を開催。●8月24日(土)・25日(日)=すぎのこキャンプ場バンガロー村でキャンプの集いを開催。●年1回=従業員・家族対象レクリエーションを開催。●9月、12月、翌年3月=ビアパーティー、忘年会、合同委員会を開催。●随時=各事業担当委員会を開催。●月1回=役員会を開催。●その他、関係先各種団体行事への参加等。●組合親善野球大会の運営サポート等。(いずれも総会当日現在の予定)
 【第2号議案-②】令和6年度収支予算案について。
 【第3号議案】令和6年度青年部会費徴収方法について。
 【第4号議案】任期満了に伴う役員改選について。▽令和6年度青年部役員構成は以下の通り。●部長=滝澤有一氏●副部長=服部嘉高氏(服部商会)●中央会担当=大矢顕氏(大矢伝動精機)●顧問=森庸一氏(森哲)●統括幹事長=志知秀昭氏(志知)●会計幹事長=伊藤哲生氏(春日鋼機)●会計監査=野田典嗣氏(ノダキ)●総務幹事長兼野球担当幹事=伊藤健太氏(マルマン商事)●教育幹事長=川田達也氏(新栄商会)●厚生幹事長=森勇介氏(ジーネット)●会合担当幹事=石丸練氏(ダイドー)●講演担当幹事=三橋厚太氏(ブロードリーフ)●研修担当幹事=渡辺礼氏(大矢伝動精機)●キャンプ担当幹事=臼井雅俊氏(センサスヤマモト)●レクリエーション担当幹事=伊藤一彦氏(ミズタニ機販)。
 【第5号議案】その他の件について、部員名簿の確認等が行われた。
 すべての議案審議が滞りなく終了し、最後に、今年度より初参加となった新入部員の紹介が行われて本総会は閉会した。

横浜中華街などで懇親深める
横浜関内 ベン新本社を訪問
中部桃友会 第38回定期総会を開催


 流体制御弁のリーディングカンパニーであるベン(社長=鈴木一実氏、本社=横浜市中区)と中部地区の販売店で構成される中部桃友会(会長=大藪淳一氏・大清社長)は7月9日・10日の2日間にわたり、ベンの横浜新本社を訪問。『2024年度第38回中部桃友会定期総会』を開催した。なお、本総会には会員17社中16社が参加し、成立が宣言されている。
 総会の開会にあたり大藪会長が「1年前の昨年7月3日にベンさんの本社がここで業務をスタートさせました。実は私はその前日の7月2日にたまたま横浜に居ましたのでこちらにお伺いさせていただいたのですが、引っ越しの真っ最中で中に入れてもらえませんでした(笑)。1年越しでやっとここに入れました。大変立派でキレイな社屋にビックリですが『さすがはベンさん!』という思いです。ベンさんは2017年に岩手工場をリニューアルされ、翌2018年には相模原工場がイノベーションセンターを併設して生まれ変わりました。そして昨年、本社の移転が終わり、ベンさんはリニューアルを果たして新たな第一歩を踏み出されたわけです。我々販売店も今まで以上にベンさんの製品の拡販に努めなければならないと覚悟している次第でございます」と挨拶した。
 続いて、大藪会長が議長に選出され、以下の議題について審議を重ね、いずれも満場一致で承認可決された。本総会に上程された議案は以下の通りだ。
 【第一号議案】2023年度(2023年4月1日~2024年3月31日)第37回事業報告、決算報告および会計監査報告の件。
 【第二号議案】2024年度(2024年4月1日~2025年3月31日)第38回事業計画(案)、収支予算(案)の件。▽中部桃友会の2024年度事業計画は以下の通り。●当日=第38回定期総会および懇親会をベン本社他で開催。●下期予定=商品技術研修会を名古屋地区、静岡地区でそれぞれ開催。●随時=提案募集。
 【第三号議案】その他の件。
 続いて、ベンが随時募集している、同社製品に対する『製品開発・改良提案』表彰が行われ、大成工機商会(社長=成田幸隆氏)他の提案が同社製品開発に採用されたことが報告され、本総会は閉会となった。
 総会終了後のメーカー挨拶として、鈴木一実ベン社長が「昨年を振り返りますと、日本経済は新型コロナウイルスの5類移行によってアフターコロナへと本格的な舵を切り始め、社会経済は着実に正常化へ進んだ年でありました。特に入国制限などの規制が撤廃されたことを受け観光地には多くの訪日外国人旅行者の姿が見られるようになりインバウンド需要はコロナ禍以前の水準まで回復を見せております。建設業界におきましては半導体関連施設をはじめとする民間設備投資や国土強靭化計画の下で公共投資の増加により底堅い持ち直しの動きが見られました。一方で、建設資材・エネルギー価格の高止まりや労務費上昇などの影響に対して、柔軟な対応策が求められる状況が続きました。本年も日本銀行が決定した17年ぶりの利上げの影響や地政学リスクなど不確実性が高い状況ではありますが、これからも皆さま方に寄り添った製品・サービスの開発・提供に注力し、より一層企業価値を高めていくことでお客さまに貢献できるよう努めてまいります。当社は昨年7月に本社を移転し、働く環境を一新した新社屋で新たなスタートを切りました。社員一同、新たな気持ちで皆さま方のご期待に応えられるよう精進してまいります」と挨拶。同社新製品の紹介を経て散会となった。
 中部桃友会として初めて訪れたベン新本社。同会会員は、総会の開かれた7階から順次下の階へ移動しながら社内を巡回見学し、懇親会会場の横浜中華街へと移動した。
     ◇
 本会で紹介されたベン新商品、販売強化商品は以下の通りである。各商品に関して詳しくは、同社各営業所に問い合わせるか、または同社ホームページへアクセスを。
【新商品】
●戸別減圧弁ユニット RHU-1型(写真)▽2024年5月発売。水道法性能基準(耐圧・浸出・逆流・耐久性能)適合品。
●手動機構付電磁弁 WS-40N型▽2024年5月発売。水道法性能基準(耐圧・浸出・水撃・耐久性能)適合品。手動機構付電磁弁に呼び径15・25が追加。
●パイロット式減圧弁(水・液体用)ステンレス鋼製WVR-07型▽2024年6月発売。大容量のパイロット式減圧弁にステンレス鋼製をラインアップ。
●ディスク式スチームトラップ AD-19F型(フランジ形)▽2024年8月発売予定。従来のフランジ形AD-19F型に呼び径32~50が追加されて発売予定。
【販売強化商品】
●ストレート形ストレーナ▽横置き円筒軸流構造で真っ直ぐな流れを実現。
●消化設備用自動弁▽日本消防設備安全センター型式認定品。
【BIMデータ提供スタート】業務効率化と生産性向上を支援するため、順次BIMデータを提供。自動弁BIM参入の先駆者として対応を拡大していくという。

省力化商品、防災対策商材等を提案
『2024共に栄える ハイブリッド中部みらい市』
中部みらい会主催 目標達成し大盛況


 中部みらい会(会長=伊藤辰之氏・イトウ社長、橋本総業と販売店・メーカーの集い)が主催する『2024 共に栄える ハイブリッド中部みらい市』が6月14日と15日の2日間、名古屋市千種区の中小企業振興会館・吹上ホールで開催された。両日共に好天に恵まれ、売上高、来場者数のいずれも目標を達成することができたという。
初日開場前に開催されたオープニングセレモニーでは、主催店を代表して伊藤辰之中部みらい会会長が登壇し「今年も中部みらい市が盛大に開催されますことを心よりお慶び申し上げます。また出品者さま・メーカーさまは素晴らしいブースを設営され、中部みらい市を盛り上げてくれています。私たち販売店としても皆さんのこうした準備に応えて一生懸命売れるようにやっていきたいと思っております。昨今、どこでも人手不足が深刻な問題となっていることから、省力化商品が大きな注目を集めています。本日お越しになる来場者の方々もそうした商品を探しにみえますので、皆さんにはぜひとも省力化商品や人的貢献ができるヒントをご提案していただければと思っております。橋本総業さまを中心に製・工・販の四位一体で、この中部みらい市をおおいに盛り上げていけるよう、2日間、皆さんと力を合わせてやっていきたいと思います」と主催店、メーカー、そして橋本総業の従業員らにエールを送っていた。
 今回の中部みらい市でも、当日会場に足を運べない関係者のために、前回展でも非常に好評だったWebでの参加が可能な「Webみらい市」が同時開催された。専用Webサイトへのアクセス数も、目標を大幅に更新したようだ。
 中部みらい市には、工具や季節商材、食料品といった即売エリアが設けられているが、こちらは両日共に大賑わいで、両手に抱えきれないほどの商品を購入して会場を後にする来場者が多く見受けられた。また、中部みらい市と言えば、初日閉会後に開催される「BEER LIVE」が出品メーカーや主催者に大好評だが、ここ数年はコロナ禍の影響で開催を見合わせていた。今回展では久しぶりのライブ復活となって、参加者は皆、ビールを片手にバンド演奏に合わせてコロナ前以上の盛り上がりを見せていた。

MINEZAWA
株式会社古橋を子会社化


 MINEZAWA(社長=峰澤彰宏氏、本社=愛知県岡崎市)は、2024年7月19日付で株式会社古橋の発行済全株式を取得し完全子会社化したと発表した。今後は両社の営業基盤・経営資源を活用してシナジーを最大化することで、同社グループとしてさらなる企業価値向上に努めていくとコメントしている。
 なお、本件に伴い同社グループの役員構成が以下の通り一部変更となった。
●峰澤彰宏MINEZAWA社長、株式会社古橋および株式会社リークフリーの代表取締役社長を兼務。
●峰澤匡範MINEZAWA副社長、株式会社古橋の取締役を兼務。
     ◇
【株式会社古橋概要】
●所在地▽静岡県浜松市南区安松町37番地15
●事業内容▽工作機械、切削工具、油圧機器、軸受その他の工場用品等の販売および代行
●資本金▽20百万円
●設立年月日▽1973年7月1日
●ホームページ▽https://www.nachi-furuhashi.jp/

営業と工場が密着した活動を行い
国内販売の強化に取り組む
三菱マテリアル 東海ブロックDIAEDGE特約店会


 三菱マテリアル加工事業カンパニー(カンパニープレジデント=小原和生氏〈三菱マテリアル執行役常務〉)は、5月22日午後4時より名古屋市中区のヒルトン名古屋にて「2024年度東海ブロックDIAEDGE(ダイヤエッジ)特約店会」を開催した。特約店38名・代理店13名の計51名が参加した。
 総会の冒頭、小原常務が挨拶で、日頃のDIAEDGE製品拡販への尽力に対して謝意を示した後、まず三菱マテリアル全体の動向について「2021年に焼結事業の売却、2022年にアルミ事業の売却とセメント事業の切り離しを行った。事業を整理し、コアとなる金属事業、高機能製品、加工事業に投資を集中させていく」との方向性を説明した。
 加工事業における資源循環・サステナビリティの取り組みでは、「世界有数のタングステン製品メーカーである独H.C.Starck(エイチ・シー・スタルク)の全株式を取得する基本合意に至った。グループ会社の日本新金属と合わせると、世界最大級のタングステン原料の供給会社となる」と紹介。
 タングステンを主原料とする超硬工具においては、グローバルでの使用済み超硬工具回収やリサイクル能力の確保に向けた取り組みを加速させ「2030年度までにリサイクル比率80%以上を目指していきたい。昨年度実績が52%。本年度は56%以上の原料をリサイクル品に置き換えていく予定」とし、目標達成に向けH.C.Starckの役割に期待するとした。
 同社は、環境マネジメントで環境負荷低減が最も優れていることが評価され、日本機械工具工業会の「環境大賞」を2年連続で受賞している。
 また、超硬部門においては、「自動車、航空機、金型市場での存在感を示し、小物高精度部品加工にも注力」するとともに、「インサート事業は更なる強化、ドリル・エンドミルの軸物事業は成長を加速」させる方針を説明。加工技術センターを活用したソリューション提案や、製造・開発を含めた全部門が一体となり国内販売の強化に取り組むとした。小原常務はキーとなる製品(ミーリング加工用コーテッド超硬材種MV1020・MV1030シリーズ、ターニング加工用コーテッド超硬材種MC5100・MC6100シリーズ)の拡販への協力を求めた。
 年間表彰の発表に先立ち、プレゼンターを務める藤林佳之営業本部長が挨拶。その中で営業方針について「今年度は『お客様に密着して三菱マテリアルの価値を創出する』という大きなテーマを掲げている。内容は大きく3つ。まずは、安定供給。皆様に安心して売っていただけるよう、筑波・岐阜・明石の3製作所には在庫が揃っている。2つ目は、新製品。コロナ禍の間も開発を続けており、今年の新製品を楽しみにしていただきたい。3つ目は、お客様との協調。お客様と共に考え、感動を共有して、挑戦し続ける営業部隊でありたいと思っている」と意欲をみせた。続いて3製作所の所長と業務部長が登壇し、紹介された。
 2023年度年間表彰では、全国年間売上高上位店に贈られるパートナーオブザイヤー賞(4社)、重点商品の拡販に貢献した店に贈られるフロンティアスピリット賞(5部門・4社)、全商品の年間売上の伸長率上位店に贈られるチャレンジングスピリット賞(2社)、超硬リサイクルの年間回収率上位店に贈られるリサイクル賞(1社)が発表され、表彰盾授与式で各社の代表に盾が手渡された。
 続いて、萩谷英史国内営業部長が国内営業部の方針説明を行った。「今年度の活動方針は『売り勝つ』ために新規顧客・新規案件の獲得にトコトンこだわる」とし、代理店・特約店と三位一体となって拡販を強化するほか、全国各地での講習会(JIMTOFまでに全国で計100回開催予定)やユーザーを招待した工場見学ツアーの実施、メルマガ・SNSの活用などで顧客接点を増加させていく方針を示した。また、小物高精度部品加工用工具の拡販、搭載工具の受注獲得にも注力するとした。その他、JIMTOF招待セール、サマーセール、ウィンターセールや2024年度優秀表彰の詳細などを紹介した。
 総会後は会場を移して懇親会が催され、特約店を代表して福嶋清吉イケダ取締役総括部長が挨拶と乾杯を行い開宴。情報交換や抽選会などで懇親を深め、代理店の梅村龍盛梅村本店社長の中締めで終了した。

直面する課題や問題解決の糸口探る
忌憚のない意見交換で情報共有
名機工同友会 6月例会を開催


 名機工同友会(会長=和久田修志氏・三和商事社長)は6月18日、名古屋市中区の東京第一ホテル錦で6月例会を開催。13名が出席した。
 はじめに和久田会長が「今年は6月中旬に至っても梅雨入りしておらず年々季節も変わってきているなと実感しております。私たちの業界は現状あまり良くないと言われていますが、ここに居るメンバーはこうした状況にも対応できている会社だと私は思っています。人手不足、2024年物流問題がよく話題に取り上げられますが、やはり多くの方が人手不足問題に悩まされているようです。この会のメンバーも同様の悩みを抱えている方が居ると思います。こうした課題や問題点を皆さんと共有し、議論していきましょう。名機工同友会とは、会員の皆さんの悩みごと、困りごとを議論して解決する場だと思っております。忌憚のない意見を出し合い、皆さんと共に一つひとつ問題を解決できるよう進めてまいりたいと思っております」と挨拶。その後さっそくこの日の議題へと移行した。
 この日は、本例会に先立って会員に提示された議題について、会員各社の対応や、会員それぞれの考えが発表され、課題や問題点の解決の糸口を探っていた。この日の議題は以下の通り。
 【社内アルコールチェックについて】昨年12月以降、検知器を用いたアルコールチェックが義務付けられた。アルコールチェックをどのように実施しているのか? どんな検査機を利用しているのか? 等について議論された。
 【南海トラフ地震への備えについて】南海トラフ地震に対して社内や個人で備えや対策しているか? また、客先でこんな対応をしている等の情報を共有した。
 【この業界の未来について】AIが発展しロボットが更なる進化を続けるなかで、機械工具商の価値、その営業の価値、さらには、この業界の未来の在り方について意見交換が行われた。
 【最近の景況感について】4月5月の景況は芳しくないと捉えられているが、その要因について思い当たること等が発表された。
 参加者同士で情報共有し、喫緊に対策が求められる課題や問題解決の糸口を探りあった、非常に充実した例会だった。

猛暑も節電もこれで解決!
全閉式DCモーター工場扇ジェネラルファン・ビッグ
トラスコ中山 7月8日発売開始


 機械工具卸売商社のトラスコ中山(社長=中山哲也氏、本社=東京都港区)は、令和6年7月8日よりプライベート・ブランド商品『TRUSCO 全閉式DCモーター工場扇 ジェネラルファン・ビッグ』の発売を開始した。
 気象庁が発表した3か月予報(6~8月)によると、今年も全国的に猛暑が予想されている。さらに、政府による電気料金の激変緩和措置が5月使用分で終了したため、大手電力会社10社が実質値上げとなり、電気代の負担が増加している。このため、今年は例年以上に暑さと節電対策の両立が求められている。工場扇市場では、これまではACモーターを搭載した安価な製品が主流だったが、昨今では省電力で電気代が抑えられるDCモーター搭載の製品が増加している。今回トラスコ中山が発売した、全閉式DCモーターを採用した経済的な工場扇『TRUSCO 全閉式DCモーター工場扇 ジェネラルファン・ビッグ』は、消費電力が少なく電気代も抑えられ、また、運転音が静かで心地よい風を送ることができるという。この製品は、体育館やイベント会場、ショッピングモールなどの暑さ対策や、工場や事業所での換気、塗装やワックスの乾燥作業などさまざまな場面での活躍が期待できる。
 本製品は、消費電力料金が1時間あたり3・7円と、ACモーターを搭載した一般的な(同サイズ)工場扇(5~6円/時間程度)と比較して、電気代を約半分に抑えることが可能だという。ACモーターと同等の風量を維持しつつ、製品単価も安価なため、ランニングコストと導入コストの両面で経済的な製品と言えるだろう。
 全閉式モーターを採用した本製品は、内部に塵や異物が入りにくい構造を採用。DF-60モデルは質量14・3㎏で、一般的な(同サイズ)ACモーター搭載の工場扇より約4㎏軽く、DF-75モデルは16・3㎏で約9㎏軽量だ。さらに大型ノーパンクタイヤと極太ハンドルを採用することでパンクの心配がなく、安定した使用で、持ち運びが容易な使い勝手に優れた製品となっている。
 『TRUSCO 全閉式DCモーター工場扇 ジェネラルファン・ビッグ』に関して詳しくは、全国のトラスト中山各支店に問い合わせるか、同社ウェブサイトにアクセスを。

現場重視、お客様第一主義で
信頼と期待に応える支社を目指す
山善名古屋支社 2024名古屋山善エース会開く


 山善名古屋支社(専任役員名古屋支社長=上村伸行氏)は、5月27日午後2時より名古屋マリオットアソシアホテルで「2024名古屋山善エース会」を開催した。総会では同社の主力販売店である会員105名が出席する中、2024年3月期(第78期)決算報告ならびに新年度の取り組み、名古屋支社の現況報告などが行われた。
 第1部総会の開会にあたり上村支社長が挨拶し、名古屋支社の現況報告を行った。同支社の2024年3月期の業績は、売上高が前期比101%の微増、計画比は96%だった。事業部別では機械事業部が104%、産業ソリューション事業部が104%、ツール&エンジニアリング事業部が95%。その中でエース会会員の売上高は102%、ウエイトは70・7%と前期より伸長した。
 今期(第79期)の名古屋支社のスローガンは「現場重視のお客様第一主義のもと、売って、売って、売りまくる支社を目指します」。
 上村支社長はこの達成に向けて「3つのキーワードを用意した。まずは、挽回。計画した目標の達成を目指すとともに、お客様・仕入先様との関係性も高めたい。2つ目は、どてらい市の目標達成。そして3つ目は、現場第一主義(お客様第一主義・仕入先様第一主義・社員第一主義)。お客様第一主義では、お客様の声に耳を傾け、お客様に喜んでもらえるよう納期や価格だけではなく企画や情報、戦略も含めて、信頼と期待に応える名古屋支社を目指す」との方針を説明。「今期は売上高367億5000万円の達成に向けて取り組み、80期には売上目標400億円に挑戦する」と述べ、会員に対し引き続き支援をお願いした。
 次いで、エース会を代表して挨拶に立った羽賀威一郎東陽社長は「名古屋支社のスローガンは、新しく名古屋支社長に就任された上村専任役員様の意気込みが込められていると感じる。今後のご活躍にエールを送りたい」と期待を寄せた後、自動車業界の現況に触れ「BEVにしても、カーボンニュートラルにしても解決すべき課題は山積みの状況だが、だからこそ製品やサービスを供給する我々が変化する産業構造や市場環境を受け入れて柔軟に対応することで、新しい技術力を持った製品や今までとは違ったシャープさを提供する絶好の機会が訪れていると前向きに捉えていきたい。山善様は自動化・省人化はもとより、ロボット、IoT、AI、DX等を駆使したソリューション提案を積極的に行っていると伺っている。また、海外においても高度なサービス機能を有した技術エンジニアリング体制を展開されており、生産現場に寄り添ったプラスアルファのソリューションができる、まさに業界を進取果敢にリードする技術系専門商社と言っても過言ではないと思う。我々も山善様に追随すべく企業努力を重ねることで、業界全体が更に活性化していくものと考えている」と話した。
 続いて岸田社長が挨拶に立ち、同社の2024年3月期連結決算報告と今年度の取り組みを紹介した。
 岸田社長は挨拶で「『ともに、未来を切拓く』とのパーパスのもと、企業ビジョン『世界のものづくりと豊かなくらしをリードする』を目指して進んでいく。名古屋山善エース会の皆様とともに、2030年に向けて着陸できれば幸いだ。これからも『進取果敢』の気構えを持って邁進したい。そして今期は、現場に最もこだわっていく」と述べ、2024年山善グループ経営スローガン「私たちは 現場にこだわり 進取果敢に挑戦し ともに、未来を切拓こう」に基づき取り組みを進めていく方針を示した。
 同社の2024年3月期は、売上高が5068億66百万円(前期比3・9%減)、営業利益が98億87百万円(同40・3%減)、経常利益が104億35百万円(同39・6%減)、当期純利益が64億88百万円(同48・2%減)となった。
 岸田社長は「厳しい1年を経験したが、売上高は過去3番目の記録。物流、DXに係る投資に伴う減価償却費の増加などが利益の下振れ要因となった。しかしながら、山善の財務体質は引き続き極めて健全であり、今後も生産性や企業活動向上のための積極的な投資を行っていく。2025年3月期は過去最高の売上高5300億円(前期比4・6%増)を目指し、社員一丸となって取り組んでいく」と意気込みを語った。
 新営業本部体制については、「現場にこだわる」との方針から岸田社長が営業本部長を兼務、佐々木公久副社長が国内営業全般を担当しリーダーシップを発揮していく。また、2人の副本部長を置き、坂本伸二上席執行役員が国内を担当、中田公也専任役員が海外を担当する。
 物流施策では、ロジス東京(埼玉県)の稼働に続いて、2025年1月には東大阪市に延床面積約5000坪の「新ロジス大阪」を稼働する予定。同社は大規模配送拠点を「ロジス」、地域密着型の小規模配送拠点を「デポ」と呼称し、物流網の最適化を図っていく。全国100カ所以上ある住建デポを、事業部横断でシェア運用(物流CROSSING)する動きを進めており、新ロジス・デポの稼働により路線便に頼らない自社配送エリアを拡大し、当日・翌日配送エリアの拡大、顧客サービスの向上、エリア需要に応じた分散在庫の適正化につなげていきたい考え。
 その他、2月にサービスを開始した、中小製造業向け複合型SaaSプラットフォーム「ゲンバト」を紹介。「図面管理、不良記録、設備管理等のデジタル管理が簡単に実現できる。中小製造業の生産性向上の役に立ちたい」と岸田社長は話した。
 山善の役員と名古屋支社の部門長が紹介され、総会を終了した。
 第2部講演会では、心療内科本郷赤門前クリニック院長の吉田たかよし氏(元NHKアナウンサー)が「ストレスから脳を守り、経営者と従業員の仕事力を高める最新医学」と題して講演。講演会の後は第3部懇親会が開かれ、出席者らが交流を深めた。

ハンドルをロック 口開きをキープ!
「ロック式スナップリングプライヤ」
トップ工業 軸用・穴用同時に新発売


 作業工具の総合メーカー、トップ工業(社長=石井真人氏、本社=新潟県三条市)は、スナップリングプライヤにロック機能を追加した「ロック式スナップリングプライヤ」を7月1日より販売開始した。
 同製品は、耐久性の高い一体鍛造品のロック式スナップリングプライヤとして開発された。ロックプレートでハンドルをロックし、口開きを保持。手でハンドルの開きを保持する必要がなく、作業性の向上が期待できる。
 また、ロックプレートの移動により口開きの調整が可能。ロックの解除も片手でできる。先端はリングが滑りにくいギザ付となっている。
 今回、軸用・穴用各2サイズ、全4種を同時発売した。
 適応リング径は、軸用が19~40㎜(製品番号SS-175LK)と32~80㎜(同SS-230LK)、穴用は19~65㎜(同HS-175LK)と32~80㎜(同HS-230LK)。
 標準価格(税別)は、SS-175LK・HS-175LKが5750円、SS-230LK・HS-230LKが6650円。
 製品の詳細については、同社HPにて確認できる。URL▼https://www.toptools.co.jp/products/ss_lk/(軸用)▼https://www.toptools.co.jp/products/hs_lk/(穴用)

ミツトヨ
CNC画像測定機「QUICK VISION Pro」が
第54回機械工業デザイン賞IDEA受賞


 精密測定機器総合メーカーのミツトヨ(社長=沼田恵明氏、本社=神奈川県川崎市)は7月19日、同社のCNC画像測定機「QUICK VISION Pro(クイックビジョンプロ)」が第54回機械工業デザイン賞IDEAの「日本デザイン振興会賞」を受賞したと発表した。
 同社の機械工業デザイン賞受賞は第1回(1971年)の受賞以来5点目になる。
 QUICK VISION Proシリーズは、新開発の各種機能によりハイスループット画像測定を実現している。ステージ静止時間を短縮する新撮像方式の「ストロボスナップ機能」、ノンストップ連続測定を可能にした「ストリーム機能」、Z軸を自動追従する「TAF機能」などを搭載し、大幅な測定時間短縮を実現した(同社従来機比約40%UP)。
 接触プローブや各種マルチセンサを追加で搭載することで、様々な測定用途に対応できる画像測定機システムである。
 機械工業デザイン賞IDEAは、日刊工業新聞社が経済産業省の後援、日本商工会議所、各工業団体の協賛を得て、日本の工業製品デザインの振興・発展を目的に1970年に創設された。毎年開催されており、2024年で第54回を数える。それぞれの時代を象徴するエポックメイキングな製品や独創的な製品を数多く顕彰しており、関連業界からは大きな注目を集めている。

「修造チャレンジ」を支援
オーエスジー 昨年に続き今年も実施


 切削工具メーカーのオーエスジー(社長=大沢伸朗氏、本社=愛知県豊川市)が、昨年に引き続き、今年も日本テニス協会男子ジュニア強化プロジェクト(富士山プロジェクト)の一環である「修造チャレンジ」を支援することになった。
 「修造チャレンジ」とは、日本テニス協会理事兼強化育成本部副本部長の松岡修造氏が、将来世界のトップレベルで活躍できる男子選手を育成することを目的とし、技術および戦術、フィジカル、メンタルなどの各専門分野のスタッフと共に指導を行う男子ジュニア選手強化合宿のこと。
 今年は新たな試みとして、4月29日から5月1日にかけて、同社が運営する豊川市内のテニスコートで強化合宿が実施された。今回の合宿には、世界大会への出場経験や、優勝経験がある中学2年生および3年生のジュニア選手6名が参加。日本テニス協会のコーチ指導のもと、今後行われる世界大会への準備を目的とし、同社の宿泊施設を利用して充実した強化合宿となったようだ。
 同社はスポーツ振興を通して、社員一人一人が明るく、楽しく、元気よく日々仕事に取り組む環境づくり、そして「企業は社会の公器である」を理念に、豊かな未来を目指して地域、社会、地球への持続的な貢献に取り組んでいくとしている。

第2894号 PDFはこちら

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