第2855・2856号 令和5年7月2・9日

生産額5000億円達成をめざす
新会長に五島康氏(不二越)が就任
日本機械工具工業会 第9回定時総会開く


 日本機械工具工業会(JTA)は6月7日、東京マリオットホテル(東京都品川区)において第9回定時総会を開催した。役員改選では、田中徹也会長(三菱マテリアル執行役常務)が任期満了により退任し、新会長に五島康氏(不二越執行役員工具事業部長)が選任された。また、2023年度当初機械工具生産額見通しは、前年度実績を上回る5001億97百万円(前年度比1・8%増)と発表された。
 総会では決議事項に関する審議を終えた後、田中会長が新役員の選任結果(別掲)を報告するとともに、退任にあたり「この2年間、withコロナの環境の中で十分な貢献ができなかったが、そんな中でも念願であった一般社団法人化を昨年の10月に達成できたことは嬉しいことだった」と振り返り、関係各位の協力に感謝した。
 五島新会長は新任の挨拶で「自動車生産において、世界的な半導体不足や新型コロナウイルス感染拡大による部品調達難といった生産阻害要因は和らいできたと言われているが、ロシアによるウクライナ侵攻、エネルギー価格の上昇などの懸念事項は依然継続している。EV化の波は海外では既に浸透してきており、日本は乗り遅れた感はあるが、今後動きが早まると思われるので、部品点数の減少という所で工具の需要減少は避けられないと思っている。このような状況下だが、当工業会の生産額としては、2018年度に5200億円を達成して、その後コロナの影響があり一旦3700億円程度まで落ち込んだが、2022年度には5000億円近くまで回復。2023年度は5000億円を達成するとの新たな目標に向かって進んでまいりたい」と意欲を示した。
 さらに同工業会発足から8年が経過し、現在では正会員が84社、賛助会員を含めて140社に増加していることに触れ、「常に変化し続ける産業界において特に環境問題や国際化、デジタル化といった問題が挙げられ、1社ではお金も労力も掛かると思うが、工業会として取り組めば解決策が見つけられるのではないか」とし、業界および会員各社の発展に向け力を尽くす決意を語った。
 報告事項として、①2023年度『生悦住賞』『新庄(陰徳の士)賞』受賞者②2023年度当初生産額見通し③委員会報告(総務、技術、環境、国際の各委員会)④JTA行事予定―が報告された。
 その中で、同工業会の2022年度生産額実績については、前年度比4・3%増の4914億64百万円と報告。正会員に対するアンケート調査を基にした2023年度当初生産額見通しは、上期が前年同期比0・9%増の2508億1百万円、下期が同2・7%増の2493億96百万円、通期で同1・8%増の5001億97百万円とした。
 機械工具観測調査(DI値)によると、全体業況は2022年度末に比べ2023年度上期は良くなるとの回答が多く、機械工具の生産額も増加予測で内外需ともに先行きは良化すると見られている。業種別では、自動車・航空機関連は厳しく、一般機械向けは横ばい傾向。外需地域別では、アジア・北米向けは増加する見方が多い結果となった。
 2023年~2024年の主要行事としては、9月19~24日にEMO2023ツアー、10月26~27日に金沢での秋季総会、1月16日に新春賀詞交歓会、5月21~24日に大阪でWCTC2024(世界切削工具会議)の開催、11月5~10日にはJIMTOF2024への参加を予定している。
 総会後は、2023年度『生悦住賞』『新庄(陰徳の士)賞』の表彰式が執り行われ、受賞者を代表して生悦住賞の櫻井正俊氏(元オーエスジー)が謝辞を述べた。
 引き続き懇親立食パーティーが催され、参加者は情報交換などをしながら交流を深めた。
 【新役員】 敬称略
▼会長=五島康(不二越執行役員工具事業部長)
▼副会長=佐橋稔之(住友電気工業常務取締役アドバンストマテリアル事業本部長)、大沢伸朗(オーエスジー社長兼COO)、寺島誠人(東鋼社長)、森誠(富士精工会長兼社長)
▼理事=岩田昌尚(イワタツール社長)、牧野圭祐(NTKカッティングツールズ社長)、長島千里(京セラ執行役員機械工具事業本部長)、齋藤智義(サイトウ製作所社長)、山本誠司(サンアロイ工業社長)、生悦住歩(ダイジェット工業社長)、田野井優美(田野井製作所社長)、和田佳宏(ニデックマシンツール執行役員精密部品事業部長)、久保井恒之(冨士ダイス社長)、小原和生(三菱マテリアル執行役常務加工事業カンパニープレジデント)、大石哲也(日本機械工具工業会事務局長)
▼監事=藤原啓郎(共立合金製作所社長)、小笠原真智(小笠原プレシジョンラボラトリー社長)
2023年度『生悦住賞』
『新庄(陰徳の士)賞』
 【生悦住賞】
      受賞者1名
 ●櫻井正俊氏(元オーエスジー)
 〈功績の概要〉
 氏は、旧日本工具工業会で2007年から2年間、技術委員長として活躍。2団体統合後の2015年には日本機械工具工業会初代技術委員長に就任。20社の委員で構成された技術委員会を取りまとめ、統合両団体会員の技術融合に尽力した。
 また、ISO13399(切削工具のデータ表現と変換)の重要性を認識し、WG34内で行われていたMA(メンテナンスエージェンシー)会議で実質審議されていた情報を得て、初めて工業会から技術員を登録派遣した。日本の工具メーカー発の新技術をISO13399規格に取り込める仕組みの礎を築いた。
【新庄(陰徳の士)賞】
受賞者18名
●渡辺儀男氏(アライドマテリアル)
●林敦氏(MMCリョウテック)
●竹下一良氏(オーエスジー)
●綱島輝俊氏(兼房)
●前原広文氏(京セラ)
●大石勇氏(共立合金製作所)
●坪根巌氏(クロイツ)
●吉田大介氏(サンアロイ工業)
●簀戸透氏(サンドビック)
●中嶋弘司氏(住友電工ハードメタル)
●吉村悦子氏(田野井製作所)
●石川邦雄氏(日進工具)
●大岡伸行氏(日本新金属)
●石橋とも子氏(日本ハードメタル)
●都筑定文氏(ニチアロイ)
●谷内亮介氏(ノトアロイ)
●市川英子氏(富士精工)
●寺澤剛氏(MOLDINO)

組合発足から半世紀、更なる活性化めざす
大野理事長はじめ全役員再任
愛鋲協 第50期通常総会を開催


 愛知鋲螺商協同組合(理事長=大野正博氏・中部製作所社長)は、5月26日午後6時30分より名古屋市中村区の安保ホールにて「第50期通常総会」を開いた。令和4年度事業報告をはじめとする各提出議案はすべて原案通り承認可決された。役員改選では、大野理事長が再任され2期目のスタートを切った。
 総会は司会を務める松原徳幸理事(千代松螺子社長)の開会の辞で始まり、組合員総数33社中、本人出席13社、委任状提出13社で総会が有効に成立することが報告された。
 冒頭、大野理事長が「組合ができて半世紀が経ちました。皆さんと第50回総会の審議をさせて頂きますので、ご協力のほど宜しくお願いします」と挨拶。
 大野理事長を議長に選出して議事に入り、審議の結果、第1号議案=令和4年度事業報告並びに収支決算報告承認の件、第2号議案=令和5年度事業計画案並びに収支予算案承認の件、第3号議案=組合規約に関する件を原案通り承認可決した。
 今後予定されている行事は、7月14日に日本ねじ商連総会(大鋲協が担当)、10月に優良従業員表彰(名古屋商工協同組合協会主催)、12月にボウリング大会、令和6年1月に新年会、そのほか理事会、研修会(年4回程度)、ゴルフ会など。
 第4号議案=任期満了に伴う役員改選では、理事9名、監事2名が再任され、理事長に大野正博氏、副理事長に小倉正嗣氏(小倉商店社長)と鈴木憲一氏(エフシーテック社長)が就任した。いずれも再任。
 大野理事長が挨拶に立ち「新理事長ということで、2期目を拝命いたしました。コロナも5類になり、マスクをしている方、していない方、色々な形に変わってきています。それに伴い、ビジネスの方では物価の上昇や、外国人による観光がまた盛んになってきていますが、物価上昇に対するコスト見直しの進行具合が進んでいる所、いない所があります。そんな中、念願だった青年部の復活については、5月16日に木曽路栄店で約10社の方が集まり発起総会が行われました。そこで部長に金城螺子製作所の土方社長、副部長にムライの村井社長が選ばれました。実は私もこの組合に参加させて頂いたのは、青年部の発起の時が最初です。それから20~30年経って、いつか一番下っ端の私が理事長をさせて頂いている。その私の時に青年部が復活できたことを大変喜ばしく思っています。青年部は一旦休部していましたが、やはり世代交代をしていく時に、青年部で皆さんが親睦を図りながら、ねじ業界の今後を若い人たちが気兼ねなく語り合い、将来に向かって行く準備ができる場所だと感じています。ねじ業界も産業と一緒に今後もどんどん変わって行くと思います。色々勉強して頂くことが大切かと思います。組合は会員数が昔と比べて減っており、運営の方も大変厳しくなってきています。緊縮財政の中、事業部としてはできるだけ保険に加入して頂いて互いにWinWinになれるように考えています。是非、皆様のご協力をお願いします」と所信を述べた。
 【新役員】 敬称略 
▽理事長(代表理事)=大野正博(中部製作所社長)
▽副理事長=小倉正嗣(小倉商店社長)
▽副理事長=鈴木憲一(エフシーテック社長)
▽理事=藤田守彦(藤田螺子工業副会長)
▽理事=土方博之(金城螺子製作所専務)
▽理事=松原徳幸(千代松螺子社長)
▽理事=鈴木浩久(八幡ねじ専務)
▽理事=奥田勝彦(東邦精器社長)
▽理事=片岡森夫(片岡商店社長)
▽監事=奥田一正(奥田商会社長)
▽監事=佐野康介(佐野螺子工業専務)
第7回愛鋲協懇親ゴルフコンペ
桑名国際ゴルフ倶楽部で開催
 同組合は総会の翌日(5月27日)、第7回愛鋲協懇親ゴルフコンペを桑名国際ゴルフ倶楽部(三重県員弁郡東員町)伊勢コースで開催した。組合員ら9名が参加。
 ダブルペリア方式で行われ、鈴木憲一氏(エフシーテック社長)がN71・4H27・6で優勝した。準優勝は伊藤嘉倫氏(伊藤螺子社長)N74・2H34・8、3位は小倉正嗣氏(小倉商店社長)N75・4H27・6。

ロボット統計2022年暦年【会員+非会員】
受注・生産・総出荷額1兆円超えに
日本ロボット工業会 2023年受注見通しは1兆200億円


 日本ロボット工業会(JARA、会長=山口賢治氏・ファナック社長兼CEO)が5月31日に発表した「マニピュレータ、ロボット統計 受注・生産・出荷実績 2022年暦年【会員+非会員】」によると、会員と非会員を含めた2022年の産業用ロボット(サービスロボットを除く)の年間受注額は前年比3・1%増の1兆1118億円、年間生産額は同8・7%増の1兆210億円で、ともに過去最高を記録した。2021年に年間受注額が初の1兆円超えとなったのに続き、年間生産額と年間総出荷額も初の1兆円超えとなった。
 2022年は、前年に続いて地政学的理由や部品不足といった懸念材料がある中、輸出市場を中心に自動化需要が広がりをみせるとともに、国内市場も緩やかに回復傾向を示した。
 年間総出荷額は前年比9・2%増の1兆509億円となり、このうち国内出荷額は同4・7%増の2335億円で、電気機械製造業向けが同16・8%増、自動車製造業向けは同11・3%減だった。一方の輸出額は同10・6%増の8174億円で、溶接用が同14・5%増、電子部品実装用は同10・5%減だった。
 2023年の見通しについては、国内外で自動化需要は継続するものの、足元では世界経済の先行き不透明感により受注に調整局面が見られることなどから、受注額を前年比8・3%減の1兆200億円、生産額を同2・8%増の1兆500億円と予想している。

アフターコロナに向け
組合事業を活発化
三重県機械工具商組合 第13回通常総会開催


 三重県機械工具商組合(理事長=山田浩氏、コジマ・フジ通商社長)は5月23日(火)、四日市シティホテル(所在地=三重県四日市市諏訪栄町)において令和5年度 第13回通常総会を開催した。この日は、委任状15社を含む75社が出席。司会進行を務めた大津裕史副理事長兼事業担当(大津屋社長)から本総会の成立が宣言されている。
 本総会の開催にあたり山田理事長が「5月8日以降、新型コロナウイルス感染症は感染症法上の第5類扱いとなり、いろいろな制限も緩和されてきております。とはいえウイルスが無くなったわけではありませんので、皆さんも引き続き十分注意してください。さて、当組合ではアフターコロナに向け、これまでの足かせを外していろいろと事業を復活させていきたいと考えております。今年度からは従来通りの組合活動を再開できると思いますので、皆さまにはまずは今日の議案審議をお願いし、これからも改めて事業へのご協力ならびにご参加をよろしくお願い申し上げます」と挨拶。その後、山田理事長が議長へと選任され、以下の議案審議へと移行した。
 【第1号議案】令和4年度(令和4年4月1日~令和5年3月31日)事業報告▽水野隆次副理事長兼総務担当・事務局担当(共栄商会社長)より報告があり、これが満場一致で承認可決された。
 【第2号議案】令和4年度会計報告および監査報告▽平井宏幸会計担当理事(平井マシンツール社長)より会計報告が、門脇匡伸監事兼顧問(門脇商店社長)より監査報告がそれぞれなされ、これらは満場一致で承認可決された。
 【第3号議案】令和5年度(令和5年4月1日~令和6年3月31日)事業計画(案)▽水野副理事長から発表があり、これが満場一致で承認可決された。同組合の今年度の事業計画(予定)は以下の通りである。①5月23日(火)(当日)=四日市シティホテルにて第1回理事会ならびに第13回通常総会を開催。②2カ月毎=理事会を開催。③親睦ゴルフコンペを開催。④工場見学会もしくは勉強会を開催。⑤青年部活動(7月納涼会など)。⑥2024年1月=新年賀詞交歓会を開催。⑦全機工連(全日本機械工具商連合会)中部ブロック会議への参加。⑧8月24日(木)=全国若手交流会への参加。
 【第4号議案】令和5年度収支予算(案)▽水野副理事長より発表があり、これが満場一致で承認可決された。
 【第5号議案】その他▽①今年度より、オータケ(窓口担当=鈴木慎二氏、本社=名古屋市中区丸の内)ならびにCominix(窓口担当=渡邉泰隆氏、名古屋支店=名古屋市中区千代田)の賛助会員への入会が満場一致で承認可決された。②総会資料に添付された各会員名簿内容の確認。
 すべての議案審議が滞りなく行われた後、山田理事長が議長を退任。最後に門脇顧問が閉会の辞を述べ本総会は散会となった。その後は会場を移して懇親会へと移行。久しぶりに顔を合わせる会員同士、挨拶や情報交換などで大いに盛り上がりを見せていた。
置き薬ならぬ置き工具「MROストッカー」の導入件数は年々増加傾向

「DXプラチナ企業2023-2025」に選定
トラスコ中山 着実なDX推進が評価され


 機械工具卸売商社のトラスコ中山(社長=中山哲也氏、本社=東京都港区)がこのほど、経済産業省と東京証券取引所が選定する「デジタルトランスフォーメーション銘柄(以下、DX銘柄)2023」の「DXプラチナ企業2023-2025」に選定された。
 「DX銘柄」は、経済産業省、東京証券取引所および(独)情報処理推進機構が共同で、東京証券取引所に上場している企業の中から、企業価値の向上につながるDXを推進するための仕組みを社内に構築し、優れたデジタル活用の実績が表れている企業を表彰するもの。
 今年度より、従来のグランプリ企業、銘柄企業、注目企業に加え、特に傑出した取り組みを継続している企業が「DXプラチナ企業2023-2025」に選定されることになった。
 同社は、2020年に「DXグランプリ2020」を受賞、さらに2020年から3年連続して「DX銘柄」に選定され、制度開始当初から継続してDXに取り組んでいる企業として、今回「DXプラチナ企業2023-2025」に選定された。
 同社は、「独創力こそが成長のエネルギー」と考え、他社にマネできない圧倒的な利便性を通して顧客の要望に応えている。数値目標よりも能力目標という考え方を大切にし、「どんな能力を持った企業になりたいか」という能力目標を「ありたい姿」として掲げ、事業に取り組んでいる。その中でも2020年には「自動化できる仕事は、全て自動化」をコンセプトに、基幹システムのリニューアルを通じて、システムにとどまらず、ビジネスの在り方を見直し、取引先を含めたサプライチェーン全体の利便性向上のためデジタル変革を実行している。

今年度から通常事業再開
令和5年度青年部総会開催
愛機工青年部 総勢37名が組合盛り上げる


 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=水谷隆彦氏・ミズタニ機販社長)の青年部(部長=滝澤有一氏・松本商店社長/組合理事)は6月14日(水)、名古屋市中区の東京第一ホテル錦で令和5年度青年部総会を開催した。当日は、青年部員総数37名中33名が出席。本総会の成立が宣言された。
 中央会担当の大矢顕氏(組合理事/大矢伝動精機社長)による開会宣言を受け滝澤部長が登壇。「皆さんが青年部員になって真っ先に『何をやるの?』『めんどくさい』と疑問を持ったと思います。私も一番初めに青年部の話が来たときは『何をやるの?』といった感じでしたが、やってみて何を得たかというと、皆さんとの繋がりです。会社の仲間や友達とは少し違う、同じ目標を持って同じ方向に向かってひとつの事業を達成するということは、この青年部でしか経験できないことだと思っています。ここで経験したことは皆さんのチカラとなり、少し大げさかもしれませんが、そんな皆さんが会社に大きく貢献し、組合活動がますます活発になり、そしてこの業界の底上げにつながるというのが理想だとは思いますが、まずはこの青年部でいろんなことを経験し、自分のスキルアップのために活動していただければと思っております。この青年部は教育部・厚生部・総務部と部署が分かれていますが、その垣根を越えて各部の事業に参加していただき、皆さんご自身のために活動してください。新型コロナウイルス感染症も感染症法上の第5類扱いとなりましたので、青年部は今年度からまた通常の活動をしていこうと考えておりますが、今後も気を緩めず、ご安全に1年を過ごしてください」と挨拶した。
 滝澤部長がそのまま議長へと選出され、以下の議案について審議・報告がなされ、いずれも満場一致で承認可決された。
 【第1号議案の1】令和4年度(令和4年4月1日~令和5年3月31日)事業報告承認の件
 【第1号議案の2】令和4年度収支決算報告ならびに監査報告承認の件
 【第2号議案の1】令和5年度(令和5年4月1日~令和6年3月31日)事業計画(案)の件▽今年度の青年部事業は以下の通りだ。①6月14日(水)(当日)=東京第一ホテル錦で令和5年度青年部総会開催。②8月19日(土)~同20日(日)=すぎのこキャンプ場バンガロー村(岐阜県関市板取)でキャンプの集い開催。③8月24日(木)=ホテル日航大阪(大阪市中央区西心斎橋)で開催される全国機械工具商青年部総会(主催=OMJC、後援=全機工連)に参加(有志)。④講演会、講習会開催。⑤他産業視察開催。⑥部員企業従業員・家族対象レクリエーション開催。⑦定期役員会等開催。
 【第2号議案の2】令和5年度収支予算(案)の件
 【第3号議案】青年部会費納付について
 【第4号議案】その他▽総会資料に添付されている会員名簿の確認が行われた。
 すべての議案審議が滞りなく終わり、滝澤部長が総会議長を退任。橋爪庄二氏(組合理事/マルマン商事社長)が閉会の辞を述べ本総会は閉会した。
 休憩を挟み、第二部懇親会が来賓の野崎憲昭理事(組合厚生部長/常磐精機社長)の挨拶と乾杯の音頭でスタート。すぐさま名刺交換や情報交換が行われ、会場内は一気に大盛り上がり。そんななか、青年部内の総務部、厚生部、教育部の各メンバーが登壇して自己紹介。青年部統括幹事長の伊藤哲生氏(春日鋼機社長)も最後に挨拶に加わった。宴もたけなわとなったところで、青年部副部長の服部嘉高氏(組合理事/服部商会社長)が登壇して中締めの挨拶をし、最後に3本締めで散会となった。

「カーボンニュートラルフェア」「グランドフェア」開催
今年度から新・中期経営計画スタート
中部ユアサやまずみ会総会ほかを開催


 中部ユアサやまずみ会(会長=峰澤彰宏氏・MINEZAWA社長)は6月7日(水)、名古屋市中区の名古屋東急ホテルで「中部ユアサやまずみ会総会」、中部ユアサ炭協会と合同での「ユアサ商事2023年3月期業績報告」「新中期経営計画『Growing Together2026』について」の説明会、日本再生可能エネルギー総合研究所代表で日本再生エネリンク社長の北村和也氏を講師に招き「気候変動問題とあるべき企業経営について」と題した講演会を開催した。
 開会に先立ち、峰澤会長が挨拶。「中部の経済状況は大変厳しく苦しい状況が続いています。メーカーさまや商社さまのお話を聞いても中部地区は今、やや苦労しているということです。そんななかではありますが、ユアサ商事さまは3月に大変素晴らしい好決算を発表され、ユアサ商事さまの持っておられる総合力、また、新しいことへの取組みが芽を出して実績に繋がっていることに心から感心しております。ぜひ、私たちやまずみ会会員の皆さまと共に、ユアサ商事さまを見習って、ユアサ商事さまにいろいろ教えていただき、これからもトゥギャザーに進んでまいりたいと思っております」。
 続いて堂跡陽一ユアサ商事中部ブロック長が挨拶。「私の担当させていただいている中部ブロックは製造品の出荷額において全国の23%を占める工業大国であります。今後、リニア新幹線、大手自動車メーカーさまのEV化、三重県を中心とした半導体産業の今後の展開と、どれを取ってみても成長していくエリアであろうと確信しております。そんななか中部ブロックは前年比110%の伸びで2022年度を終えることができました。そして、4月から当社の新3カ年計画『Growing Together2026』がスタートしました。中部ブロックのビジョンは、つなぐ複合専門商社として仕入先さま・販売店さまから頼られる最良のビジネスパートナーとなることです。社員一人ひとりが課題解決意識を持ち、コア事業ならびに新事業に積極的にチャレンジし結果を出してまいりたいと考えております。そのための具体策として7月27日(木)、グランドフェアの前哨戦として『カーボンニュートラルフェア』を吹上ホールで開催します。当社の持つ総合力でトータルコーディネートを提案してまいります。次に、9月1日(金)・2日(土)にポートメッセなごや新第1展示館で『つなぐ 中部グランドフェア2023』を開催します。受注目標250億円、ご来場者数目標1万名を掲げています。皆さま方のお力添えをよろしくお願い申し上げます」。
 中部ユアサやまずみ会総会は、会員134社中120社(委任状含む)の出席で成立している。以下の議案についての審議・報告がなされ、いずれも満場一致で承認可決された。
 【第1号議案】2022年度(2022年4月1日~2023年3月31日)事業報告
 【第2号議案】2022年度会計報告ならびに会計監査報告
 【第3号議案】2023年度(2023年4月1日~2024年3月31日)事業計画(案)
 【第4号議案】2023年度会計予算(案)
 総会に続き、田村博之ユアサ商事社長が登壇しユアサ商事2023年3月期業績報告ならびに新中期経営計画『Growing Together2026』についての説明を行った。田村社長によると、『ユアサビジョン360』の第3ステージとして、連結売上高6000億円、連結経常利益200億円を目指すという。また、提案ビジネスをさらに推進させ、ユアサ商事の〝企業価値〟の向上を目指すという。

メーカー17社が出展して今年も開催
「キャラバンカーエキスポ」盛況
服部商会 同時開催セミナーも好評


 機械工具の総合商社、服部商会(社長=服部嘉高氏、本社=愛知県津島市)は5月17、18日の2日間、メーカー各社のキャラバンカーを集めた展示会「キャラバンカーエキスポ」(第2回)を同社駐車場で開催した。昨年、コロナ禍の中で初の試みとして開かれた展示会で、今年はさらに規模を拡大しての開催となった。
 今回は、昨年を上回る17社のメーカーが出展。2日間とも晴天に恵まれ、キッチンカーも参加して会場は賑わいを見せた。津島市生涯学習センターで実施された同時開催セミナー(2日間で7セッション)にも182名が参加した。
 開会式では、服部社長が出展メーカーはじめ関係者に対し「本日、皆様の熱き思いで、少し暑いくらいに日が良くなり過ぎました。昨日まで弊社社員が一生懸命、集客に取り組んできました。展示会場に人を呼ぶことは問題なく行ってこられましたが、セミナー(別会場で実施)の方が中々苦戦しました。その時間隔離されるためで、コロナ感染症が2類相当から5類になり正常の業務に戻ってきており、お客様も時間を無駄にできないのだということが今回良く実感できました。皆様には今日、明日の2日間、会社のお仕事を一旦止められて服部のために集まって頂いたことと思います。頑張って皆様の思いを来場されたお客様一人一人にご紹介頂ければと存じます」と挨拶。
 メーカーを代表して挨拶に立った、菅晴稔三菱マテリアル加工事業カンパニー東海ブロック長は「今朝の天気予報では予想最高気温が33℃、岐阜は34℃。この津島エリアにおいては、皆様の熱気を含め40℃くらいまで上がるのではないかと思いますので、こまめに水分補給をしながら体調管理だけはしっかりとご対応頂きたいと思います。このキャラバンカーエキスポが大盛況で終わることを祈念いたします。2日間、どうぞ宜しくお願いします」と述べた。
 商社を代表して、梅村龍盛梅村本店社長は「このように自社スペースで展示会を開催される。これは正に、服部商会様にとって強みではないかと思っています。これだけのメーカー様がキャラバンカーを用意され、さらにキッチンカーを入れての自社敷地内での展示会は、他では見ることができません。また、セミナー会場ではDXや健康経営についての講習会も開催されるということで、服部商会ならではのスマートな展示会だと感じています。服部社長様は、常々おっしゃられているように、人との対話を大切にされる。DXと人とのシナジー効果満載の展示会になるのではないかと思っています」と期待を込めて挨拶した。

高水圧にも耐える正確でキレイな溶接が求められる
技能の伝承と技能水準の向上目指し
稲沢ビルシステム製作所技能競技大会
三菱電機ビルソリューションズ 海外選手も多数参加


 三菱電機ビルソリューションズ稲沢ビルシステム製作所(所在地=愛知県稲沢市菱町)で6月24日(土)、若手の育成に欠かせない技能の伝承と技能水準の向上を目的とした『第46回稲沢ビルシステム製作所技能競技大会』が開催された。
 同社社員だけでなく国内関係会社や協力会社、4つの海外製造拠点から総勢89名の〝選手〟が参加。稲沢ビルシステム製作所独自の製品と関わりのある技術が10職種の課題に分けられ、各職種にエントリーした選手たちが各々培ってきた開発・製造技術を国家資格合格基準よりもはるかに厳しい基準で競い合う熱い戦いが繰り広げられた。近年では海外拠点から外国人選手の参加も定着し、今ではグローバル技能競技大会として運営されている。コロナ禍での開催期間中、海外選手たちは自国での参加を余儀なくされていたが、今回、4年ぶりに海外選手も稲沢に集結しての大会となった。
 若手技能者の育成や技術水準の向上に貢献している本大会は、三菱電機グループで本年秋頃に開催が予定されている「全社技能競技大会」の予選会も兼ねており、各職種(一部職種除く)の上位入賞者(1位、もしくは1位と2位)のみが全社技能競技大会への参加切符を手にすることができる。
 今回取材できた競技職種は、①構造物、②配電盤組立、③金属塗装の3職種。構造物職種では、構造物鉄工と電気溶接の両方の要素を含んだ圧力容器の組み立て・溶接外観・水圧気密が競い合われた。配電盤組立職種では、電子機器搭載課題で配線・組み立てに加え、細かいセンサー線とコネクターを採用した製品品質が競い合われた。金属塗装職種では、プライマー吹き付けから最終仕上げ塗りまでの8工程間でパテ・水研ぎ・マスキング・塗り分けの技術が競い合われた。
 その他の競技職種は以下の通り。④電子機器組立、⑤機械検査、⑥曲げ板金、⑦機械板金、⑧汎用旋盤、⑨治工具仕上げ、⑩マシニングセンタ。曲げ板金職種と機械板金職種以外の8職種の上位入賞者(1位、もしくは1位と2位)が、全社技能競技大会への参加権を得られる。
 今大会で46回目の開催と、その歴史を積み上げてきた本競技会は「技能の伝承と技能水準の一層の向上」「技能尊重風土の更なる醸成」「トップレベルの技能者の育成」「海外製造拠点における技能研さん、品質向上機運の醸成」「三菱電機昇降機グループにおける一体的事業運営機運(一体感)の醸成」を開催主旨として掲げている。海外選手は2007年開催の第31回大会から参加している。また、今大会では20代の参加選手がもっとも多く58名。機械板金職種には女性1名がエントリーしている。
 三菱電機ビルソリューションズは、三菱製のエレベーター・エスカレーターを中心に、ビルマネジメントシステムをはじめとするビル設備等の開発・製造・販売・据付・保守・修理・リニューアル事業を一貫したサービスで提供することを目的とし、2022年4月に設立された三菱電機の新たな連結子会社である。稲沢ビルシステム製作所は1964年に昇降機の専門工場として設立。現在では三菱昇降機のマザー工場として、90ヵ国を超える国々で事業を展開している。

2023年5月度鍛圧機械受注額
海外向け大型案件があり2.5%増
日鍛工 全般的には弱含みで推移


 一般社団法人日本鍛圧機械工業会(代表理事会長=北出安志氏・コマツ産機社長)が6月8日発表した月次会員受注統計によると、2023年5月度の受注総額は前年同月比2・5%増の320億80百万円となり2か月ぶりに前年を上回った。
 プレス系の輸出で大型案件があり全体を押し上げた。プレス系の国内および板金系の国内外はマイナスとなっており、全体的には弱含みの基調との見方が示された。
 機種別にみると、プレス系機械は前年同月比7・1%増の164億29百万円で、大型プレスが66・6%増、小型プレスが36・9%増、油圧プレスが17・1%増、フォーミングも2・2倍となった。一方、中型プレスと超大型プレス、自動化・安全装置はマイナスだった。
 板金系機械は前年同月比9・5%減の87億61百万円で、プレスブレーキは31・1%増だったが、パンチングが40・2%減、レーザ・プラスマも10・3%減となった。
 サービスは前年同月比9・6%増の68億90百万円だった。
 内外別(機種計)では、国内が前年同月比17・4%減の98億78百万円となり、金属製品が50・6%増、電気も45・8%増だったが、自動車関連、鉄鋼、一般機械はいずれもマイナスとなった。
 輸出は前年同月比17・2%増の153億12百万円となり、インド向けで13・3倍と大幅増、北米向けも4・2倍となったが、中国向け、欧州向け、韓国・台湾向け、東南アジア向けはマイナスだった。
 同会では「ウクライナ侵攻の影響もさることながら米中問題による経済懸念などから国内外ともに様子見の状況といえ、もうしばらくは横ばい状態が続くことが予想される」としている。


新代表理事会長に北出安志氏が就任


 日本鍛圧機械工業会では、去る5月16日開催の第75回定時総会ならび理事会において、新たな代表理事会長に北出安志氏(コマツ産機社長)が選任され就任した。
 理事副会長には、相澤邦充氏(相澤鐵工所社長)【新任】、中塚尚樹氏(アイダエンジニアリング上席執行役員)【新任】、堀江喜美雄氏(アマダ顧問)【重任】、山田烈史氏(エイチアンドエフ社長)【新任】、冨永浩之氏(住友重機械工業産業機器事業部長)【重任】がそれぞれ就任した。
 専務理事(業務執行理事)は生田周作氏【新任】。

リライタブルレーザーシステムを使った
自動化ラインを開発
ユアサ商事 リコーと共同で


 ユアサ商事(社長=田村博之氏、本社=東京都千代田区)はリコー(社長=大山晃氏、本社=東京都大田区)と共同で、リライタブルレーザーシステムを使った自動化ラインを開発した。
 現状では、工場のラインにおいて、商品の入ったプラスチックコンテナなどに送付先や配送要件が印字された紙のラベルを貼り付け、商品の情報管理をしているところも多いと思う。こうしたラベリング作業においては製品や発送先ごとにラベルの貼り替えを行う必要があり、その都度、ラベルを自動洗浄機などで剥がすのだが、どうしても剥がし残りが発生するため最終的には人の手で対応するなど、人手とラベルのコストが掛かっていた。
 『RICOH Rewritable Laser System L3000/C3000』を組み込んだ新開発の自動化ラインでは、レーザーによる非接触記録方式により、ラベルを対象物に貼り付けたまま高速印字/消去が可能となっている。ラベルを剥がして新たなものを貼り替えるのではなく、自動でラベル書き換えを行うことで、省人化、紙ラベルのコスト削減、さらに省資源化にも貢献してくれる。
 関東エリアに120店舗以上を有するスーパーマッケットチェーンに総菜を供給する工場(所在地=埼玉県)が、リライタブルレーザーシステムを使った自動化ラインを導入したという。この工場によると、自動化ラインの構築を通じて、年間15万箱への紙ラベルの貼り替え作業と、その際に生じる紙ゴミを削減。3分の1の省人化にも成功したという。具体的な数字で見ると、紙ラベルのコスト50万円(年間)を含め850万円(年間)のコストダウンに成功したようだ。
 QRコードをスマホなどで読み込めば、自動化ラインでのラベルの貼り換え工程動画を観ることができる。

今年も全国5会場での開催決定
『つなぐ グランドフェア2023』
ユアサ商事 7月から9月までの期間に


 ユアサ商事は6月12日、販売先の会である「ユアサやまずみ会」および仕入先の会である「ユアサ炭協会」とともに、2023年7月から同9月までの期間に関東、東北、中部、関西、九州の5会場において、展示会『つなぐ グランドフェア2023』を開催すると発表した。
 同展示会では、「モノづくり」「すまいづくり」「環境づくり」「まちづくり」の分野における、多様な社会課題を解決するイノベーションを提案し、サプライチェーン全体でサステナブルな社会の実現を目指す。主催社はユアサやまずみ会、協賛はユアサ炭協会。
 300社を超えるメーカーの最新商品・最新技術が一堂に展示されるほか、今回の見どころの一つ「テーマゾーン」では、デジタル化やカーボンニュートラルへの取り組みを中心に、ユアサ商事グループが取引先とともに展開する最新ソリューションが多数展示され、それぞれの来場者の要望に沿った提案をしてくれる。
 また、ユアサ商事上席執行役員ESG推進管掌・広瀬薫氏による「サプライチェーンのカーボンニュートラル実現に向けた取り組みについて」のセミナーも各地域開催両日に行われる予定。
 環境に配慮した展示会の実現のため、LED照明の使用やペーパーレス化による廃棄物の削減、プラスチック製の首下げホルダ・ワッペンの廃止など、実現可能な分野からCO2排出量の削減を目指すといったサステナブルな取り組みにもチャレンジする。
 グランドフェア特設ホームページ(https://grandfair.jp/gf2023/)で出展情報やセミナーの詳細などを確認できる。
 【開催スケジュール】
●関東▽7月7日(金)・8日(土)、幕張メッセ9~11ホール(千葉市)
●東北▽7月21日(金)・22日(土)、夢メッセみやぎ(仙台市)
●中部▽9月1日(金)・2日(土)、ポートメッセなごや新第1展示館(名古屋市)
●関西▽9月15日(金)・16日(土)、インテックス大阪6号館A・B(大阪市)
●九州▽9月27日(水)・28日(木)、グランメッセ熊本(熊本県上益城郡)

深溝加工・突切り加工用工具
端面深溝入れ用工具を追加
タンガロイ「AddForceCut」に


 タンガロイ(社長=木下聡氏、本社=福島県いわき市)は、高剛性クランプにより深溝加工・突切り加工で高能率加工が可能な「AddForceCut」(アド・フォース・カット)シリーズに、端面深溝入れ加工用工具と新ブレーカ「QTX形」インサートを追加し5月29日発売した。
 「AddForceCut」は、1コーナ仕様のインサートと高剛性セルフクランプ機構により、深溝加工や突切り加工に対し、安定した切削性能と優れた切りくず排出性を可能にする溝入れ工具シリーズ。独自の高剛性クランプ機構を採用したインサートポケットは、上側1か所、下側2か所の3点クランプによってインサートを確実に保持し、高いクランプ剛性を確保する。また、下側に設けたストッパー部分で切削力を確実に受止め、深溝加工や最大φ120㎜の突切り加工でも安定した加工が可能。
 今回、「AddForceCut」に端面深溝入れ加工用シリーズとして、端面深溝入れ加工用アダプタと専用シャンクを拡充した。アダプタは5本のねじでシャンクに固定されるため工具剛性が高く、従来よりも深い端面溝入れ加工を可能にした。また、すべてのアダプタとシャンクには高圧クーラントにも対応可能な内部給油機構を備えているため、切りくず排出性の向上や切れ刃寿命の延長が期待できる。
 さらに、端面溝入れ加工に最適な「QTX形」インサートも同時発売。「QTX形」は、低い切削抵抗と切れ刃強度を両立させた刃先仕様に加え、切りくず処理が問題となりやすい端面加工において、切りくず絡みの少ない安定した連続カールを可能とする最適なブレーカ形状を備えている。材種には、汎用性の高い最新のAH7025を設定し、幅広い被削材で安定したインサート寿命が得られる。
 端面深溝入れ加工用シリーズの主な形番、標準価格(税抜)は次の通り。アダプタ「QSDR-3T32-400-CHP」…2万7000円▽シャンク「QHSR2525-CHP」…4万4000円▽インサート「QTX3-030 AH7025」…1560円。計70アイテム。
 初年度6000万円の販売を見込んでいる。

6月24日、フロア面積を拡張し
TOTO大分ショールーム移転オープン
空間展示で〝あこがれの暮らし〟を提案 


 TOTO(社長=清田徳明氏、本社=福岡県北九州市)は、TOTO大分ショールームをこれまでの大分市下郡町から大分市小池原へ移転。6月24日(土)にオープンした。新しいTOTO大分ショールームは、すべての利用者が商品の特長を理解しやすく、楽しく選べる商品展示を心掛けた、これまで以上に居心地のよい環境となっている。
 フロア面積は旧ショールームよりも拡張されており、『きれいと快適』『環境』を両立する、TOTOらしい商品〝サステナブルプロダクツ〟が多数展示されている。例えば、システムキッチン「ザ・クラッソ」を自然光あふれる窓際に配置することで、その特長である明るく透明感のあるカウンターを体感できるよう工夫されている。加えて、美しいデザインにTOTO独自のクリーン技術を搭載したウォシュレット一体形便器「ネオレスト」など最新の水まわり商品と合わせてリモデル後の〝憧れの暮らし〟をイメージしながら、見て、触って、確認できるのも嬉しい演出だ。
 より多くの利用者が来館できるよう駐車スペースの増設、授乳室の新設もされている。イベントルームはエントランスからの視認性がよく、アクセスしやすいスペースとなっている。
 TOTO大分ショールームは、すべてのユーザーの暮らしをより快適にする水まわり空間を提案してくれる。

【新ショールーム概要】
●所在地▽〒870-0147 大分県大分市小池原1158-1
●フリーダイヤル▽0120(43)1010
●営業時間▽10時~17時
●休館日▽毎週水曜日※但し祝日の場合は開館、夏季休暇、年末年始
●フロア面積▽約115坪※イベントルーム、体験トイレ、授乳室含む
●建物▽2階建て※ショールーム、事務所

複雑な形状のワークも対応可能な
ツーリンググリッパー「SXT」
シュマルツ 真空バランサー向け新グリッパー


 真空機器メーカーのシュマルツ日本法人(横浜市都筑区)は5月24日、真空バランサー「ジャンボ」向けにワークに合わせて自由に設計可能なモジュール式のツーリンググリッパー「SXT」をリリースしたと発表した。
 シュマルツのモジュール式ツーリングシステム「SXT」は、組み換えや調整が容易な、拡張性の高い産業ロボット用搬送ハンドとして日本国内で実績がある。今回、新開発の接続クランプと組み合わせることで、人手での重量物搬送の負荷を軽減する真空バランサー「ジャンボ」に取り付けて使用することが可能になった。
 真空バランサー「ジャンボフレックス」(片手操作タイプ)及び真空バランサー「ジャンボエルゴ」(両手操作タイプ)と組み合わせて使用が可能。多彩なパーツを組み合わせることで、ワークに最適なグリッパーを自由に設計可能なため、車体部品などの複雑な形状のワークの取り扱いも可能になる。
 また、ワークが変更される場合でも、改めてグリッパーを再製作することなく、手元にあるモジュールパーツを再利用したグリッパー設計変更が可能。
 シュマルツでは、アプリケーションに最適なグリッパーを設計するために、見積りの段階でユーザーのワークを借りて吸着テストを行う。注文後には、再度ワークを借りてグリッパーの組立を行い、最終テストを実施してから納品する。この導入プロセスにより、安全で機能的に信頼性の高いグリッパーをユーザーに提供することができる。
 【ツーリンググリッパー「SXT」の主な特長】
 ①モジュール式のため、様々な立体(3次元)形状のワークに対応するグリッパーを設計可能。
 ②モジュール設計により、組み換えや微調整が容易で、ワークごとのグリッパーとして再利用可能。
 ③スピーディーに組立が可能なため、短納期で納品可能。
 ④ギア式パーツとボールクランプによる接続で、ずれにくく、高い位置決め精度を実現。
 ホームページにて案内動画を公開中。http‥//www.schmalz.co.jp/products/jumbo/jumbo-flex/tooling-gripper.html
 イグス(本社=ドイツ)が、編み込み構造を有する高荷重向けのすべり軸受「イグテックスTX3」をこのほど開発した。同製品は、高強度の繊維樹脂で構成されているため、熱可塑性材質では安定性の確保が難しい80MPa以上の荷重がかかる過酷な条件下でも使用可能。同シリーズの中でも特に高い性能を有し、厳しい動作環境に対応する。
 同社が高荷重向けに開発した編み込み構造式のすべり軸受は、強力なフィラメントとその特殊な巻線構造により、最大限の弾力性が確保されている。堅牢な繊維樹脂が外殻として機能し、摩擦特性を最適化した内層が軸の摩擦を低減し、滑らかな走行面を提供する。イグテックスの素材は、最大200MPaの荷重を吸収する必要があるアプリケーションに適している。
 今回新たに開発したイグテックスTX3は、ショベルカーの油圧シリンダー部など、高い動荷重や交番荷重が発生するような環境下で、長寿命を実現する。S50Cのような表面が粗い軸や軟質軸にも対応。また、ベアリング摺動面に組み込まれた固体潤滑剤により無潤滑運転が可能なため、高い摩擦係数を実現する。オイルやグリース、メンテナンスコストを削減でき、潤滑剤が外部に放出されないため、環境保護の面でも利点がある。
 同社試験施設の屋内外の装置でテストを行った結果、S50Cの硬質クロム軸と組み合わせたイグテックスTX3が、100MPaの揺動試験において、同材質シリーズの中で最も優れた結果を出したという。
 新しいイグテックスTX3は、内径20~80㎜のカタログラインナップを用意。その他のサイズのカスタム品も要望に応じて対応してくれる。
 製品についての問い合わせは、イグス日本法人TEL03(5819)2500、Eメール‥helpdesk@igus.co.jp

兼工業
役員体制を一新


 兼工業(本社=愛知県小牧市大草)は、5月12日(金)に開催した第73期定時株主総会ならびに取締役会において、新たに役員を選任し以下の通り就任したと発表した。

【新役員】
■取締役会長▽落合潔氏
■取締役副会長▽落合優氏
■代表取締役社長▽落合佑亮氏
■取締役営業部長▽作佐部実氏
■取締役技術部長▽加藤真氏
 なお、前取締役の橋本訓一氏ならびに前取締役の川合弘高氏は任期満了につき退任した。
     ◇
 同社は、「新役員体制のもと、社員一同決意を新たに社業発展のために精進する所存でございますので、皆さまにおかれましては今後ともご厚情を賜りますようお願い申し上げます」とコメントしている。

第2855・2856号 PDFはこちら

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