第2849・2850号 令和5年5月7・14日

令和4年度決算、5年度予算案を承認
5月23日の通常総会に向け準備
愛機工 令和5年度4月理事会開く


 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=水谷隆彦氏・ミズタニ機販社長)は、4月18日午後4時30分より名古屋市中区の東京第一ホテル錦において理事会を開催した。理事ら24名が出席し、5月23日の令和5年度通常総会や、10月に開催する全機工連愛知大会、翌日開幕のメカトロテックジャパン2023に関する審議のほか、各種事業の報告が行われた。
 冒頭、水谷理事長より挨拶があり、続いて議案審議に入った。
 (1)組合員・賛助会員数の状況(組合員222社、賛助会員106社※2023年4月1日現在)に関しては、変更なしと事務局より報告された。
 (2)第81回および第82回組合野球大会報告は、野崎福利厚生部長(常磐精機社長)より行われた。
 第81回組合野球大会(2022年度大会)のA・Bゾーンの決勝戦は年度が変わった4月8日、江南市民球場で開催された。第1試合はBゾーン「三栄商事」対「太田廣B」、第2試合はAゾーン「東陽」対「ダイドー」の試合が行われ、Bゾーンは太田廣Bが優勝、三栄商事が準優勝、Aゾーンは東陽が優勝、ダイドーは2年連続の準優勝となった。
 第82回組合野球大会は、4月15日に一宮総合運動場で開会予定だったが雨天により中止となり、4月23日、愛知県江南市の草井球場にて開会する。大会前の3月24日にキャプテン会議を開き、大会要項、ルール改正等の説明とあわせ、A・Bゾーンのトーナメント抽選会が行われた。今大会は、コロナ感染が収束傾向にある中、4チームが復活。28社29チーム(Aゾーン14チーム、Bゾーン15チーム)が参加して4月から11月まで各ゾーンのトーナメント戦が実施される。
 (3)新入社員研修報告が、山崎事務局長より行われた。4月11、12の2日間、名古屋都市センター(名古屋市中区)で開催され、18名が受講した。講師は池野知行氏(名南経営コンサルティング)。
 研修は、挨拶や行動など社会人としての基本的なビジネスマナーと学生から社会人への意識の切り替えを主旨に実施された。また、今回は大阪組合が発行している「機械器具・工具の基礎知識」の教本を受講者に配付したと報告があった。
 (4)セールスエンジニア(SE)スクールについて、2023年度第1回SEスクールを6月1~3日の3日間、ポリテクセンター中部(愛知県小牧市)で開催すると山崎事務局長より告知された。募集定員20名。講師はポリテクセンター指導員。
 今年度も同スクールは2回開催される予定で、1回目の受講申込が多数の場合は、受講者を2回目とあわせて調整する。第2回SEスクールの日程は10月12~14日、要項は第1回と同じ。受講料は1万5000円で据え置きとした。
 (5)メカトロテックジャパン(MECT)展について、髙田実行委員長(組合副理事長・井高社長)より準備状況が報告された。会期は2023年10月18~21日、ポートメッセなごや(名古屋市港区)の新第1展示館、第2展示館、第3展示館全館を会場に使用する。開催規模は前回を大幅に上回る496社・団体、2106小間で過去最高となった(前回は426社・団体、1795小間)。組合関係の出展者は124社、572小間で、組合としても過去最高と報告された。出展者および小間数は概ね確定しているが各展示館の振り分け等を検討中で、4月26日にニュースダイジェスト社と最終確認が行われる。出展者説明会は6月16日午後1時30分よりポートメッセなごやの新コンベンションセンターにて開催される。
 なお、MECT2021およびロボットテクノロジージャパン2022の合同懇親会が3月20日、ANAクラウンプラザホテルグランコート名古屋(名古屋市中区)で開催され、両展示会の出展者、組合実行委員ら約120名が参加。メーカー、システムインテグレータ(SIer)、商社の三者が交流し、情報交換とともに親睦を深めたと報告された。
 (6)ロボットテクノロジージャパン(RTJ)展の予告が、森田実行委員長(組合副理事長・モリタ社長)より行われた。「RTJ2024」は2024年7月4~6日の3日間、Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場、愛知県常滑市)にて開催される。出展受付が今年の9月1日より開始されるため、組合においても前回同様に実行委員会を設置して出展小間の勧誘事業に取り組む。第1回実行委員会の開催は7月を予定。
 初開催となった前回のRTJは202社・団体、1096小間の開催規模で盛況に行われた。このうち組合としては目標の50社、200小間を上回る実績をあげ、「実に4分の1を組合の勧誘で獲得できた。次回展も成功裡に終えたい」と協力が要請された。
 (7)青年部令和5年度総会について、滝澤青年部長(松本商店社長)より6月の開催が告知された。前年度総会はコロナ禍のため規模を縮小したが、今年度は従来通りの形式で開催される。今年度事業についてもキャンプやバスツアー等、従来の厚生事業を復活させる。また、8月24日には全国若手交流会がOMJCの幹事で大阪にて開催される。
 (8)令和5年度通常総会について、志知総務部長(志知社長)より説明があった。通常総会は5月23日、ホテル名古屋ガーデンパレス(名古屋市中区)にて開催される。午後5時開会。
 令和4年度決算および令和5年度予算案が梅村会計理事(梅村本店社長)より提示され、承認された。令和5年度総会議案書の原案を後日、各理事に配信して校正を依頼するとした。今総会は役員改選期ではないが、理事退任に伴う補填の承認を諮る。また、総会後の懇親会を従来通り開催するとした。総会案内は4月に予告案内を配信し、連休明けに総会議事録に委任状を同封して郵送する。
 (9)全機工連愛知大会について、水谷理事長より当日のスケジュールや大会収支の概算が説明された。
 大会日程は2023年10月17日(MECT2023開幕前日)、午後1時30分開始(受付は午後零時30分より)。会場は名古屋観光ホテル(名古屋市中区)。大会テーマ『不確実性の時代を生き抜く機械工具商』“新たな未来を求めて”。
 ①式典(午後1時30分~同2時)②講演会(午後2時15分~同3時45分)※演題「アイデアで市場を創るユーザーイン経営」/講師アイリスオーヤマ代表取締役会長大山健太郎氏③DX討論会(午後4時~同5時)※正式にブロードリーフに協力を要請し、小委員会を設置して順次内容をまとめる。④懇親会(午後5時20分~同7時)※現状では着席形式で準備を進めているが、全機工連常任理事会では立食形式でも良いのではとの意見もあった。
 当面は6月に案内リーフレットを作成し、7月に発送するとした。
 (10)その他、次回理事会を6月21日午後4時30分より東京第一ホテル錦で開催することを確認。また、令和6年賀詞交歓会を1月22日に開催予定と告知された。

既存事業の更なる拡大と
企業買収による成長めざす
サンドビック コロマント会総会を開催


 サンドビック・コロマントカンパニー(社長=山本雅広氏、本社=名古屋市西区)は、販売店・代理店でつくるコロマント会の2023年総会をオンラインで開催した。3月15~17日の間、総会動画が配信された。
 総会では冒頭、各地区のコロマント会会長が挨拶。西日本コロマント会の有本浩三会長(有恒精機商会社長)は「コロナもようやく落ち着き、コロナで傷んだ経済の回復が急務となってきた。昨年来ロシアのウクライナ侵攻が世界経済に暗い影を落としており、特にエネルギー価格の高騰はものづくりのお客様を抱える我々としては頭の痛い問題だ」と近況について語り、中日本コロマント会の箕浦康弘会長(中央工機社長)は自動車業界に目を向け「トヨタがEV販売350万台という目標を掲げている2030年まであと8年。業界の変化スピードは更に加速すると思われるので、引き続き動向を注視していかなければならない。サンドビック様をはじめ会員の皆様と情報交換できる場を大切に、コロマント会の更なる発展を目指したい」と述べた。東日本コロマント会の橋本豊重会長(橋本商工社長)は「一見高そうに見える、実際に高いサンドビック製品は、実は生産性を改善するうえで、コストパフォーマンスに優れた良い製品である。加えてDXを活用し、デジタルツールとして製造現場の隅々まで高能率加工の情報提供をしてくれることは頼もしい限り。今は人手不足。高速加工はお客様の喫緊の課題であり、その問題解決は我々サプライヤーの重要な仕事であり使命だ」と話し、サンドビック製品の拡販へ協力を求めた。
 続いて、サンドビック・コロマントカンパニーの山本社長が挨拶に立ち「コロナ禍になって3年が経ち対策緩和の議論が始まったが、デジタル化が浸透した当社は今年もコロマント会総会をオンラインで開催させていただくことにした」と述べた後、サンドビックグループの戦略について紹介した。
 同戦略は①成長へのシフト②持続可能へのシフト③デジタル化へのシフト④お客様に一番に選ばれる企業へ⑤速い経済環境の変化への迅速な適応⑥選ばれる雇用主へ―の6つのカテゴリーで構成され、このうち成長へのシフトでは既存事業の更なる拡大と企業買収による成長の2つの柱を掲げ、既存事業においては「戦略的に重要な産業セグメントや用途向けにソリッド工具、自動車用アルミ加工製品、デジタル製品などの強化製品や、旋削分野の新製品を投入し続け、集中的にマーケティングや営業活動を実行しマーケットシェアを獲得しながら、引き続き超硬工具メーカーとして成長していく」と強調。また、昨年はスイスの精密工具メーカーであるスフィンクスとスペインの自動車向けアルミ加工に強いプレジスの2社を買収しており、「今後も戦略的に注力する分野については積極的なM&A活動を行い、更に成長を加速させていく」との方針を示した。
 持続可能へのシフトについては「生産性向上や加工時間短縮によるCO2削減等を達成する付加価値の高い製品を提供し、お客様やビジネスパートナーの持続可能なビジネスや活動をサポートしている。今後もサステナビリティに貢献する製品とサービスを開発、導入していく」と話した。
 山本社長は、昨年を振り返り「産業別では航空機、一般機械、工作機械分野が牽引し、2021年対比で大きく業績を伸ばすことができた」と述べ支援に感謝。また、昨年8月にサンドビック本社とサンドビック・コロマントカンパニー本部を統合し、より便利で顧客に近い名古屋駅そばの新しく近代的で環境に優しい施設に移転したことにより「一層の市場機会の獲得、顧客サービスの改善、イノベーションと技術をリードするブランドリーダーとして、市場での大幅なイメージ強化ができた」と報告した。
 さらに、注力分野である自動車産業向けアルミ合金加工用製品やデジタル製品のサイレントツールプラスの引き合いが増加しているとし、「グループ傘下のCGTechやMastercamとの協業によるデジタルソリューションの強化に加え、ソリッド工具分野も引き続き注力していく」と意欲をみせた。
 主要営業戦略について、サンドビックの高宮真一執行役員カンパニー副社長(西日本営業統括)、武井篤史執行役員カンパニー副社長(東日本営業統括)の両氏が説明。サステナブル戦略の強化や、成長戦略・新チャンネル戦略・デジタル戦略を3本柱とする2023年営業戦略、OEMやM&Aによる競争力の高い商品ラインナップの拡大方針などが示された。
 2023年フォーカス製品の紹介、2022年優秀特約店の発表も行われた。この後、「サンドビックのトータルソリューション提案」と題して機械搭載推進部の髙山岳氏が講演した。

仮設資材の数量確認
AIによる画像認識技術で自動化
ユアサ商事 3社共同でシステム開発


 ユアサ商事(社長=田村博之氏、本社=東京都千代田区)は、エルライン(社長=浅野勝人氏、本社=東京都品川区)とconnectome.design(社長=佐藤聡氏、本社=東京都千代田区)の3社共同で、画像認識による仮設資材の数量管理システムを開発したと3月17日(金)に発表した。
 これまでは、レンタル会社や建設現場において仮設資材の数量を確認する際、作業員が手作業で1個ずつ分類・カウントしていたため、非常に多くの労力と時間がかかっていた。また、分類・カウント作業に時間がかかることで、レンタル品貸し出しの回転率が低下するという課題も発生していた。
 今回開発されたシステムは、仮設資材を撮影しAIによる画像認識技術によってその数量を自動でカウントする。これまで1個ずつ目視でチェックしていた物品管理作業を自動化することで、作業員の業務負担と作業にかかる時間を大幅に削減することができる。年々労働人口が減少する建設業界において、省人化・省力化および生産性の向上に貢献してくれることだろう。
 【作業フロー】①(作業者)部材種別選択↓②(作業者)写真撮影↓③(AI)写真をAIが分析し判定結果を返却↓④(作業者)スマートフォンアプリにて個数およびプロット情報の確認・編集↓⑤(作業者)員数入力。
 エルラインでのテスト運用を経て、2023年10月以降の販売開始が予定されている。

技術と歩もう 未来への道
『MEX金沢2023』開催
石川県鉄工機電協会 5月18日から3日間


「技術と歩もう 未来への道」をテーマに、金属工作・加工機械およびその関連製品ならびに電機・電子関連機器等の流通促進と技術交流をはかり、産業と貿易の振興発展に寄与することを目的とした展示会『MEX金沢2023』(第59回機械工業見本市金沢)が、5月18日(木)から同20日(土)までの3日間、石川県金沢市袋畠町南193の石川県産業展示館(3・4号館)で開催される。入場無料だが、受付付近の混雑を緩和するため〝事前来場登録制〟となっている。『ビジネス創造フェアいしかわ2023』も同時開催される。
 (一社)石川県鉄工機電協会主催の本展示会も今回で59回目を数え、700小間の出展規模に、3日間の総来場者数は4万名と予想されている。前回展の出展社数159社・団体、669小間、3日間合計3万2243名の来場者数を上回り、北陸地方だけでなく全国からの注目度も高くなっている。来場者は、機械金属電機業界の設備技術者、開発研究者および、経営者、営業・資材担当者ならびに一般ユーザーなどが見込まれる。
 出展対象製品は以下の通りだ。工作機械/鍛圧機械/射出成型機/工作機器/産業用ロボット/油圧・空圧・水圧機器/各種切削工具類/研削砥石/研磨材/自動化・省力化機器/精密・光学測定機器/試験機器/通信・情報処理機器/CAD・CAM・CAE/FA用機器/3次元造形システム、画像処理装置、液晶関連装置/環境保全機器、リサイクル装置、産業廃棄物処理装置/新素材。
 展示会開催期間中はセミナーならびにワークショップも開催される。それぞれの参加・聴講受付は先着順で、セミナーについては、各定員100名となっている。気になるセミナーやワークショップがあったら、事前に特設サイトから参加・聴講申し込みを。また、特別企画として「いしかわUIターン促進モノづくり発信事業・学生特別企画」も開催される。
 会場へのアクセスは、北陸自動車道金沢西インターから車で約5分。小松空港から北陸自動車道経由で約30分。また、開催期間中は、JR金沢駅西口の路線バスローターリー1番乗り場から無料のシャトルバスが運行している。展示会場には臨時駐車場も設けられるが公共交通機関の利用をオススメする。
 本展示会について、詳しくは特設サイトで確認を。“MEX金沢”で検索!

刃物フラット部から漏れ無し!
新製品のCNC旋盤・内部給油用
「クーラントバイトスリーブ」
エヌティーツール MEX金沢2023で披露


 エヌティーツール(社長=太田智広氏、本社=愛知県高浜市)が、NC旋盤で使用するOHボーリングバー用のスリーブとして開発した「クーラントバイトスリーブ」(ST・U-CBS型/特許出願中)は、内部給油式ボーリングバーを使用する際のクーラント吐出の効率を最大限に引き出すボーリングバースリーブである。
 旋盤で使用するボーリングバーには一般的にサイドロックで固定するためのフラット面がある。クーラントを内部から給油するオイルホール(OH)付きのボーリングバーを使用してクーラントを吐出する場合、従来のボーリングスリーブではこのフラット面の隙間からクーラントが漏れ、刃先に十分なクーラントが供給されない。このフラット面の隙間は、φ12シャンクの場合で約3・2平方ミリメートルあり、OH吐出径φ2の面積約3・1平方ミリメートルと同等であることから、供給されるクーラントの約50%は無駄に流出していることになる。そのため刃先へ供給されるクーラントの圧力と流量は不足し、刃先の潤滑・冷却・切粉排出の効果が減少する。また、フラット部からの漏れ出るクーラントは、加工部からの切粉の排出を阻害する。
 同社新製品の「クーラントバイトスリーブ」(特許出願中)は、供給するクーラントにより内部のシールストッパー(特許出願中)が押され、ボーリングバー後端に密着することで隙間へのクーラント侵入を防ぎ、漏れをなくす機構となっている。供給するすべてのクーラントがオイルホールから吐出されるため、圧力と流量を損失することなく刃先への確実なクーラント供給を可能にする。
 これにより、チップの異常摩耗、欠けなどの予防、摩耗寿命の延長への効果および、加工面品質の向上へ期待ができる。また、旋盤ボーリング加工の課題である、加工後の穴内部の切粉残りに対しても、切粉排出性の向上により、切粉詰まり、切粉残りを解決することが可能。
 ラインアップは、スリーブシャンクサイズφ25、φ32、φ40、内径はφ6~φ20を用意。価格は定価1万6000円(税抜き)~。
 エヌティーツールはM/C用ツーリングのメーカーであり、本製品はNC旋盤用ツーリングとして同社が市場に出す第一弾の製品となる。M/Cで培ったツーリングの技術とノウハウを活かし、これまでにはなかったNC旋盤用ツーリングを同社は引き続き展開していくという。

河野武大氏が新社長就任
ウメムラ 河野実氏は会長へ


 管工機材・住宅設備機器販売のウメムラ(本社=名古屋市東区芳野1-9-5)は令和5(2023)年4月、取締役の河野武大氏が代表取締役に就任したと発表した。これまで代表取締役を務めてきた河野実氏は取締役会長に就任した。
 武大新社長は「このたび河野実の後任として代表取締役に就任いたしました。微力ではありますが社業に精励いたす所存でございますので、今後とも何卒倍旧のご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます」と、新社長就任への意気込みを語った。
 また、実新会長は「このたび代表取締役を退任し会長に就任いたしました。社長在任中には格別のご懇情を賜り誠に有難く、ここに謹んで御礼申し上げます。なお、後任には河野武大が就任いたしましたので、私同様、何卒お引き立てを賜りますようお願い申し上げます」と、これまでの感謝を語った。

幅広い領域で高能率な高送り加工が可能
「EXSKSシリーズ」
ダイジェット工業 3つのラインナップで新発売


 ダイジェット工業(社長=生悦住歩氏、本社=大阪市平野区)はこのほど、好評のインサート両面使用可能な6コーナ仕様の高送りカッタ「SKSエクストリーム」(EXSKS形)および「マルチエクストリーム」(EXM形)を、最適工具が選択しやすいよう「EXSKSシリーズ」としてシリーズ化した。前者をEXSKS-09タイプ、後者をEXSKS-07タイプに総称を変更した。
 また、新たに小径多刃で高送り加工が可能なEXSKS-05タイプを追加発売し、幅広い領域で高能率な高送り加工での使用を可能とした。EXSKS-05タイプは6月30日発売予定。
EXSKSシリーズは、両面使用可能な6コーナ仕様のインサートで極限の高送り加工を可能とするカッタ。炭素鋼、工具鋼、プリハードン鋼、高硬度材、ステンレス鋼、鋳鉄の平面削り、ポケット加工、曲面加工、ヘリカル加工の荒加工を主用途としている。
 主な特長は次の通り。
 ①インサートは両面使用可能で6コーナと経済的。
 ②インサート拘束面はダブテイル構造を採用。インサートをねじ1本で強固に固定でき、切削抵抗によるインサート動きを抑制、安定した長寿命を実現。
 【EXSKS-05タイプ(MEX-05モジュラーヘッドタイプ)】カッタ外径φ20~φ63をラインナップ▽小インサートの多刃仕様で抜群の切りくず排出量を実現▽軸方向切込み量(ap)最大1・25㎜の高能率高送り加工が可能。
 【EXSKS-07タイプ(MEX-07モジュラーヘッドタイプ)】カッタ外径φ32~φ80をラインナップ▽軸方向切込み量(ap)最大2㎜の安定した高能率高送り加工が可能。
 【EXSKS-09タイプ】カッタ外径φ50~φ160をラインナップ▽インサートは加工用途に合わせた2種類をラインナップ▽軸方向切込み量(ap)最大3㎜の高切込みで驚異の高送り加工が可能。
 新発売のEXSKS-05タイプ(MEX-05モジュラーヘッドタイプ)は、本体にボアタイプ(EXSKS**05)φ40(5枚刃)~φ63(8枚刃)、シャンクタイプ(EXSKS**05)φ20(2枚刃)~φ32(4枚刃)、モジュラーヘッドタイプ(MEX**05)φ20(2枚刃)~φ40(5枚刃)をラインナップ。本体標準価格は2万7500円~9万860円(税抜き)。インサート(形番WNMU050320ZER-PM)は、材種JC8050とJC8118を揃え、標準価格はいずれも1080円(税抜き)。

MOLDINO より深部の加工にも対応!
首下長5DCタイプを発売
●エポックハイハードボール「EHHBE-TH3」
●エポックハイハードラジアス「EHHRE-TH3」


 MOLDINO(社長=鶴巻二三男氏、本社=東京都墨田区)はこのほど、高硬度鋼加工用高能率4枚刃ボールエンドミルエポックハイハードボール「EHHBE-TH3」および高硬度鋼加工用高送りラジアスエンドミルエポックハイハードラジアス「EHHRE-TH3」に、首下長5DCタイプをそれぞれ追加発売した。
 昨今の金型市場では金型の長寿命化の要求から金型材料の高硬度化が進み、高硬度鋼の直彫り加工を高能率に行いたいとのニーズが増えている。このニーズに応えるために開発された、エポックハイハードボール「EHHBE-TH3」およびエポックハイハードラジアス「EHHRE-TH3」は、発売以来順調に販売を伸ばしている。
 今回、従来品の首下長3DCタイプではできなかった深部加工に対応するため、首下長5DCタイプを追加し発売した。
 50HRC以上の高硬度鋼の直彫り荒加工や仕上げ加工に
 高硬度鋼加工用高能率4枚刃ボールエンドミルエポックハイハードボール「EHHBE-TH3」は、耐熱性、耐摩耗性に優れるTH3コートを採用、50HRC以上の高硬度鋼で威力を発揮する。
 また、先端部に微小な特殊エンド刃を設け、ボールR刃とは異なる刃を形成。ボールエンドミルで最も不安定となる切削速度ゼロ点(ボール先端部)を無くし大幅な切削性能の向上を実現した。
 さらに、多刃化に伴う課題である、高速回転時・コーナ部加工時・突出し量の長い加工でのびびり振動を最小限に抑えるため、切れ刃に不等分割を採用している。
 用途は、40HRC~72HRCの高硬度鋼、特に50HRC以上の焼入れ鋼をメインターゲットに、冷間鍛造金型、順送プレス金型、プラスティック金型の直彫り荒加工、中仕上げ・仕上げ加工に適する。
 今回追加発売されたのは、首下長5DCタイプ・刃径1~12㎜(17アイテム)。価格は1万1250円~3万7470円(消費税別)。
 冷間鍛造金型や小型精密金型など高硬度鋼の高能率加工に
 高硬度鋼加工用高送りラジアスエンドミルエポックハイハードラジアス「EHHRE-TH3」は、複合ラジアス形状(底刃の複合R)の採用で、従来ラジアス形状(正R)と比較して切りくずの厚みを薄くすることができ、高硬度鋼の高送り加工でも低抵抗な加工が行える。
 また、底刃を強ねじれ形状にすることで優れた切りくず排出性を実現し、切りくずの噛みこみを抑制する。
 さらに、外周刃に微小な径逃がしを設けることでコーナ部などのびびり振動を抑制し、突発的な欠けを抑える。
 用途は、冷間鍛造金型、小型精密金型、パンチングダイなど高硬度鋼の高能率加工。
 今回追加発売されたのは、首下長5DCタイプ・刃径1~12㎜(13アイテム)。価格は1万1250円~3万7470円(消費税別)。

アイルの『アラジンオフィス』導入し7年
印藤産業、社員の原価意識にも変化
〝あいまい検索〟が決め手のひとつ


 昭和10年の創業以来、〝即日配達〟をモットーに、地域に密着した事業活動でモノづくりの現場を支え続けてきた、電動工具などプロツールの専門商社として知られる印藤産業(社長=印藤武司氏、本社=名古屋市中村区)が、アイル(社長=岩本哲夫氏、大阪本社=大阪市北区)の販売・在庫管理パッケージシステム『アラジンオフィス』を導入したのがおよそ7年前。それ以前と比べ、日々の業務がどのように改善され、効率化されたのか? 印藤社長に話を伺った。
     ◇
“アラジンオフィス”導入に至った経緯は?
 7年ほど前ですが、当時、2万4000アイテムほどある在庫の管理がまだできておらず、ちょうどサーバーの入れ替えのタイミングだったこともあり、在庫管理の機能付加も含めてシステムを根本的に見直そうと何社かに話を伺いました。一番の目的は、正確かつスピーディーな、システムでの在庫管理でした。

“アラジンオフィス”への決め手は?
 正確な在庫管理はもちろんなんですが、当社に必須だった『あいまい検索』ができることが大きな決め手でした。当社のお客さまのなかには「この前もらったコテが欲しいんだけど…」といった注文をされる方が結構いらっしゃって、「この前」と言ってもそれが2年も前だったり(笑)。アラジンオフィスなら、お客さまの履歴からあいまいなワードでの商品検索が可能なのでとてもありがたいです。あとは、担当してくれた営業やSE、コールセンターの方々の人柄ですね。当社の業務内容を理解しようという姿勢が伝わってきましたし、コールセンターの方も何回も問い合わせしているのにその都度親切丁寧に教えてくれました。その上での、当社に合わせた営業の方の提案や、SEの方によるシステムのカスタマイズ、サポート体制が素晴らしいんです。今さらほかのシステムに変える気は無いです。
“アラジンオフィス”導入後の効果は?
 以前は、お客さまからの問い合わせに対して、極端な話、倉庫にいちいち確認しに走ってたんですが、アラジンオフィス導入後はパソコン上で在庫数等の管理ができていることが一番大きいですね。これだけでも業務時間を大きく短縮することができています。また、「印藤さんの売れ筋商品を教えて」と問い合わせをいただくことも多いのですが、アイテム種類ごとにそういったデータを出せることでお客さまにも喜ばれています。それに加えてお客さまごとの取引履歴もしっかり管理できているので、「印藤さんに聞けば何でも教えてくれる」なんて嬉しい言葉も頂いています。あと、これは想定外と言いますか、当社社員全員の原価意識、仕入れ管理意識が高まったことは大きいですね。そのほか、在庫切れが無くなったとか短納期に対応できるようになったとか、数え上げればキリがありません。
“アラジンオフィス”がコロナ禍で重宝したこともあったのでは?
 大いにありました! どこの企業さまも同じ状況だったと思いますが、当社の営業マンも、これまでのようにお客さまのところへ気軽にお伺いできなくなったり、社内の密を無くすために出社人数を制限したりと辛い毎日が続きました。ですが当社の営業マンにはアラジンオフィスと繋がっている端末を持たせてますので、外に居ても注文書は書けましたし、コロナ禍でのリモート業務にもさほど影響は出ませんでした。
印藤産業の今後の展望は?
 在庫管理の精度をさらに向上させて、お客さまにご迷惑をお掛けしないよう出荷間違いを減らしていくことが当面の目標です。また、在庫管理がしっかりとできているので、そのデータを活用した、在庫商品の売れ筋アイテムへの移行と、商品の回転率を高めることにも注力していきます。それから、即納体制のさらなる強化ですね。お客さまからの満足度向上のため、日々努力を惜しみません。
     ◇
 『アラジンオフィス』は、中堅・中小企業を中心に5000社以上の企業に販売から運用、保守までを一貫して行っているアイルの豊富な知識とノウハウから生まれた販売・在庫管理パッケージシステムである。多くのユーザーの声を反映し、販売管理に必要な豊富な機能を標準搭載した完成度の高いパッケージで、各業界特有の商習慣に合わせたカスタマイズにも対応。テレワーク・在宅勤務にも対応したクラウドでの提案も可能だ。ユーザーリピート率は98・4%を誇る。また、Webとリアルの両面から支援するアイル独自の「CROSS-OVERソリューション」は、ユーザーのビジネス変革をより強固なものにしてくれることだろう。
 『アラジンオフィス』に関して詳しくは、アラジンオフィス特設サイトhttps‥//aladdin-office.comにアクセス、または、アラジンオフィスで検索を。

「皆さんの力で更に良い会社に」
新入社員39名を迎える
ダイドー 令和5年度入社式を開催


 メカトロニクスの専門商社ダイドー(社長=山田貞夫氏、本社=名古屋市中村区)は3月31日、DKSグループの令和5年度入社式を本社に隣接するダイドーロボット館大ホールで午前10時30分より執り行った。
 今年度の新入社員は39名。来賓や同社の役員・幹部らが見守る中、2週間の研修を終えたばかりの新入社員は希望に満ちた表情で式に臨んだ。
 冒頭、挨拶に立った山田社長は、人生100年時代に対応した組織づくりなど同社の取り組みを紹介し、「楽しんで商売(仕事)をすることが一番大切なこと。ただし、法律や人の道に反することは、してはいけない。現在、日本は世界第3位の経済大国。10年前にGDPで中国に抜かれました。中国の人口は14億人で、日本の10倍以上の国民がいる。中国人1人当たりの数倍の個人所得があるのです。ですから皆さん、誇りを持ってください。私たちが便利に生活するための物を作る設備の製造にダイドーは関わっています。良いことも悪いことも、隠し立てせずにお伝えします。ダイドーは皆さんの会社ですから、皆さんの力で更に良い会社にして行ってください」と激励した。
 来賓祝辞では、村中淳浩THK産業機器統括本部営業本部中部営業統括部長が「世の中には色々な会社がありますが、歴史の古い名の通った会社が良い会社では決してない。何が一番大事かというと、この急激な変化が起こっている世の中に順応して進化ができているかどうか。皆さんが入社されたダイドー様は、色々なビジネスの変化に順応して営業スタイルを変えられている。そういう意味で、素晴らしい会社だと思っています」と述べ、コロナ禍で制限されていた経済活動が再開されるタイミングで社会人となる新入社員に「皆さんにとっては非常に大きな環境の変化が、今まさに始まった。会社もそうですが、皆さん自身も、この変化に順応できるかどうかが分かれ目です。是非、ダイドー様のもとで変化に順応し、立派なダイドー社員として明日を支える人材になって頂ければと思います」と祝いの言葉を贈った。
 来賓の河口悟CKD執行役員コーポレート役員(機器事業本部副本部長兼機器営業統括部長)は「与えられた仕事をしっかり受け入れて、その中で最大限の効果、パフォーマンスを出す。さらに自分なりの工夫や価値を仕事の中に加えて行く。そのようなことを愚直に続けて行くと、3年後、5年後にはそれが力となって、実力に差が出るのではないかと思います。同時にそれが会社に対しての貢献となる。そういう所に仕事の喜びがあると思って、是非これからの仕事に取り組んで頂きたいと思います」と述べて祝辞とした。
 続いて、人事部を代表して田中慎悟ダイドー常務が「皆さんには今日から1年間のアドバンテージがあります。この1年をどのように過ごすかによって、その先の人生が大きく変わることになると思います。私どもの会社もここ15年で大きく変化をしています。東京・名古屋・三河・九州にロボットの実験工場を持っている会社は他にありませんし、海外でも中国、タイ、アメリカで皆さんの仲間が仕事をしています。皆さん、安心して働いてください。ここにいる皆さんの力を借りて、より日本の中でも良い生活ができるように、一緒に頑張りましょう」と呼び掛けた。
 新入社員を代表して澤田勇人氏(中京大学卒)が「我々令和5年度新入社員一同は、研修のテーマである『知っていることは、できること』を実行するために、駒ケ根合宿に行ってまいりました。そこで学生時代の甘さの排除、そして我が社のモットーである規律とリズム、礼儀を習得してまいりました。本日よりその貴重な経験を生かし、メカトロニクスの専門商社の社員として1日も早く会社に貢献できるよう、体当たりで頑張ります」と決意表明し、社会人としての新たな一歩を踏み出した。

『DrillForceMeister』
L/D=8仕様ボディを拡充
タンガロイ 幅広い加工径で高精度な深穴加工を実現


 タンガロイ(社長=木下聡氏、本社=福島県いわき市)は、φ20㎜~φ41㎜に対応するヘッド交換式ドリル『DrillForceMeister』(ドリル・フォース・マイスター)のL/D=8仕様のボディの工具径を拡充し、このほど発売した。
 『DrillForceMeister』は、独自のヘッドクランプ方式を採用し、比較的大径の穴あけ加工において、高い信頼性を誇るヘッド交換式ドリル。ドリルヘッドとボディの拘束接触面を広くとることにより、高いクランプ剛性を有し、大径穴において高い加工穴精度を実現する。
 また、穴入口や出口が円弧になっているワークや、剛性の低いワークに対しても性能を発揮する。
 工具交換はヘッドを付け替えるのみで、ツールホルダからのドリルボディの脱着や突出し量の調整が不要となることから、工具交換時間を大幅に短縮できる。
 今回、同シリーズのL/D=8仕様ボディについて、φ28㎜、φ31㎜、φ34㎜~φ41㎜用(計9アイテム)を新たに拡充した。これにより、大部分でハイスドリルが使用されていた大径・深穴加工にヘッド交換式ドリルを適用でき、加工能率の飛躍的な向上が期待できる。
 拡充品の標準価格は9万8000円~11万7900円(税抜)。

第2849・2850号 PDFはこちら


 

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