第2835号 令和4年12月11日

2022年度生産額見通しを上方修正
今年10月に一般社団法人化
日本機械工具工業会 2022年度秋季総会を開催


 日本機械工具工業会(会長=田中徹也氏・三菱マテリアル執行役常務加工事業カンパニープレジデント)は、10月20日午後3時より東京マリオットホテル(東京都品川区)において「2022年度秋季総会」を、WEB方式を併用して開催した。3年ぶりの対面総会に正・賛助会員、来賓など約100名が出席、WEB参加を合わせ出席者は165名となった。総会では2022年度日本機械工具工業会賞の発表をはじめ、委員会報告、2022年度改訂機械工具生産額見通しの発表などが行われた。
 同工業会は、1948年に発足した日本工具工業会と超硬工具協会の統合により2015年に設立され、今年10月に一般社団法人となった。
 総会挨拶で田中会長は「一般社団法人日本機械工具工業会は、わが国における機械工具製造業の健全な発達を図り、もってわが国産業経済の発展に寄与することを目的としており、今回の法人化を機に、日本の機械工具の発展に向けて、さらには世界のモノづくりの変革、生産技術の原動力となるべく、一層の飛躍を遂げてまいりたい」と決意を新たにした。
 また、同工業会の2022年度改訂生産額見通しについて「前年同期比105・9%の4986億円と、コロナ禍以前の2019年を上回るレベル」となったことを報告し、「年初の予測を上回る回復基調にあることが鮮明になっている」との認識を示した。
 一方で田中会長は、半導体の供給不足はやや回復基調にあると言われるものの、中国のロックダウン政策の継続、ロシア・ウクライナ問題の長期化、エネルギー価格の上昇、また直近では円安などが事業に大きな影響を及ぼしているとし、「当工業会としても、さまざまな状況変化についてはしっかりウオッチしながらフォローしていきたい」と述べた。
 来賓挨拶では、経済産業省製造産業局産業機械課の川内拓行課長補佐が「この度、晴れて一般社団法人化されるという素晴らしいタイミングにお招きいただき、感謝を申し上げます」と挨拶し、直近の経済産業省の施策として「GⅩ実行会議」「電力需給対策」「水際対策の見直し」について説明した。
 議事に移り、報告事項として、新入会員(正会員)のクロイツ(社長=小林篤司氏、本社=愛知県刈谷市、事業内容=ロボットバリ取り機、バリ取り工具、CNCバリ取り機など)が紹介された。
 続いて、2022年度日本機械工具工業会賞の業界功労賞1名、技術功績賞4件、技術奨励賞4件、環境賞(環境大賞1件、環境賞1件、環境特別賞2件)が発表された(詳細は5面に記載)。
 委員会報告では、総務・技術・環境・国際委員会よりそれぞれの活動報告が行われた。
 また、2022年度改訂機械工具生産額見通しについては、当初見通し(前年同期比1・3%増の4770億76百万円)を上回る、同5・9%増の4986億75百万円と発表された。内訳は上期生産額見込みが同7・2%増の2473億78百万円、下期生産額見通しが同4・6%増の2512億97百万円。
 総会終了後は「2022年度日本機械工具工業会賞表彰式」が執り行われ、受賞者を代表して業界功労賞の増田照彦氏(元 三菱マテリアル、MOLDINO)が謝辞を述べた。
 同氏は旧日本工具工業会理事長(2011年6月~2013年6月)、旧超硬工具協会理事長(2013年6月~2015年6月)などを歴任。2団体の統合にも尽力し、謝辞で「当時、日本工具工業会の堀理事長と共に夢を語り、日本機械工具工業会という素敵な組織ができ上がりました。かつて2回も不成立に終わった統合がようやく1つになれた。それは、各社の皆様の日本のモノづくりに対するプライドと危機感であったと思い出します」と振り返った。
 最後に同氏は「皆様方の作り出す工具は、地球に、人に、優しさを表現し伝えることができます。そして今、その優しさを多くの課題を抱えた世界に届けることが、本日ご参集のお一人お一人に託された責務だと思っております。まだ見ぬ子孫のために、今までにない視点をもって、新たな大きな一歩を踏み出しましょう」と呼び掛けた。

セミナー、ボウリング大会など
今後の行事について審議
愛鋲協 令和4年度第5回定例理事会


 愛知鋲螺商協同組合(理事長=大野正博氏・中部製作所社長)は、10月19日午後6時30分より名古屋駅前の安保ホールで、理事8名が出席して理事会を開いた。
 大野理事長の挨拶の後、各議案の審議が行われた。
 研修会の件は、10月7日に開催された「イキイキ働く職場づくりセミナー」について、担当の鈴木理事(八幡ねじ専務取締役)より報告があった(開催記事2面)。今年度のセミナー4回シリーズの第2弾で、組合員ら25名が参加。「席が一杯になるくらいの盛況な会となった」と鈴木理事は参加協力に対して礼を述べた。次回第3弾は、2月10日に「就業規則の見直しポイントセミナー」を開催する。「組合員企業に参考になる事例もあると思うので、1社でも新しく参加してもらえるよう、声掛けしていただきたい」と呼び掛けた。
 また、他の理事より、セミナー時間は約1時間だが「講師が時間に追われているように感じられるので、時間を延ばせないか」といった意見もあり、今後、講師と検討していくこととした。
 広報委員会に関し、委員長の奥田理事(東邦精器社長)より活動報告が行われた。広報誌「愛鋲協」は、発行が予定より遅れていたが、間もなく完成し発送する。50周年記念誌については、取材を開始していることが報告された。
 優良従業員表彰(名古屋商工協同組合協会主催)の件は、10月24日午後2時より名古屋ガーデンパレスで開催される表彰式に、組合関係の被表彰者全員が出席する予定であると報告された。
 ボウリング大会について、担当の松原理事(千代松螺子社長)より説明があった。12月11日午前10時より星が丘ボウル(名古屋市千種区)での開催を予定。昨年はコロナ感染症対策の一環で、子供(小学生)の参加を取り止め参加人数を絞って行ったが、今回は従来通り、子供の参加も可能とした。引き続き、ゲーム後のパーティーはなし。今後、参加者募集を開始する。
 青年部準備委員会の件は、鈴木副理事長(エフシーテック社長)より、11月11日午後6時30分から安保ホールで会合を予定していると話された。
 その他、「インボイス制度」の啓発活動として、愛知県中村税務署の協力を得て制度に関するセミナーを行うこととした。開催は、次回理事会予定日の11月18日午後6時より、安保ホールにて。

コミュニケーションのポイントなどを解説
イキイキ働く職場づくりセミナー
愛鋲協 令和4年度セミナー第2弾


 愛知鋲螺商協同組合(理事長=大野正博氏・中部製作所社長)は、10月7日午後5時30分より三井住友海上名古屋ビル(名古屋市中区)の会議室にて第2回セミナー「イキイキ働く職場づくりセミナー」を開催した。事業担当の鈴木浩久理事(八幡ねじ専務)と片岡森夫理事(片岡商店社長)の企画運営により今年度4回シリーズで開催するセミナーの第2弾。
 前回のセミナーに引き続いて、三井住友海上経営サポートセンター経営リスクアドバイザーの早川一郎氏が講師を務め、今セミナーではチームワークが向上することで生まれるメリットや、チームに必要な要素、職場を活性化させるためのコミュニケーションのポイントなどを分かりやすく説明した。当日は組合員ら25名が参加した。
 冒頭、大野理事長が「今回2回目のセミナーということで、前回(7月8日)の参加者よりも25%多いご参加を頂いています。セミナー開催にあたり、20近くのテーマの中から年間4つのテーマを皆さんに選んで頂きましたが、その中で一番人気が今回の『イキイキ働く職場づくり』でした。職場づくりには3つの要素があるかと思っています。1つはハード面。ハードがちゃんと整備されているかどうか。2つ目にソフト。ルール、決まりですね。3つ目が見えない部分、人間関係です。退職された方にリサーチをすると、60%以上が3つ目のコミュニケーション、人間関係でやめて行かれる方が多い。逆に言えば、このコミュニケーションが上手く行けば、非常に生き生きとした活気のある、業績が上がって行く職場になるのではないかと思っています。今日は楽しみに私も勉強させて頂きます」と挨拶。
 セミナーは、①チームワーク②円滑なコミュニケーションの実現③コミュニケーション向上に有効な接遇④タイプ別コミュニケーション手法⑤怒りのマネジメントをテーマに進められた。
 タイプ別コミュニケーション手法では、チェック項目によって自分のタイプ(自立型・感覚型・理論型・協調型)を知った上で、タイプ別に特徴、質問・ほめ方、要望・指示の出し方、目標設定の方法などが示された。相手のタイプによるアプローチの仕方なども紹介された。
 また、怒りのマネジメントができると、ハラスメント防止にもつながるとして、“べき”の境界線を考え「何とか許せる範囲を広げてみよう」と話された。

全国大会の準備状況を報告
名古屋から16名が参加予定
名古屋伝動機商組合 令和4年10月例会開く


 名古屋伝動機商組合(理事長=岩田典之氏・イワタ社長)は、10月13日午後6時より東京第一ホテル錦において例会を開催し、翌月に迫った全国大会の打ち合わせを中心に協議した。
 全国大会は11月8日午後1時30分より、横浜市のホテルニューグランドを会場に、東京、名古屋、大阪3地区が集まって開催される。名古屋からの参加者は16名。岩田理事長から、現在の準備状況と当日の名古屋からの行程について説明があり、当日へ向けて準備を整えた。
 秋に予定されていた親睦ゴルフについては、ゴルフ場の確保の都合で来春に延期。服部理事(服部社長)から説明が行われた。
 2023年の新年会については、例会を兼ねて行われる。
 なお、報告事項で組合員笠井の笠井善元社長の逝去(8月)が伝えられ、後任の笠井富夫社長から経過報告があった。
 以上で例会を終了し、引き続き懇親会が行われた。
セミナーの様子

オーエスジー硬式テニス部
テニス日本リーグに参戦
豊川市長を表敬訪問し抱負を語る


 オーエスジー(社長=大沢伸朗氏、本社=愛知県豊川市)硬式テニス部は11月18日、豊川市の竹本幸夫市長を表敬訪問し、12月1日から開催される日本社会人テニスの最高峰「第37回テニス日本リーグ」に参戦するにあたっての決意と抱負を表明した。11月12日~13日に開催された第34回JICTF全国社会人テニス選手権の優勝報告も行い、竹本市長から激励の言葉が送られた。
 同社の硬式テニス部は、17名の部員全員がオーエスジー並びに同グループ会社の社員で、日頃は会社業務を行いながら、仕事後や土日を利用して社内スポーツ施設ユーカリ倶楽部のテニスコートで自主的に練習している。チーム内のトップ選手も毎日練習に顔を出し、チーム全体が常に高いモチベーションを保ちながら練習に励んでいるという。休日の練習には家族も練習場に集い、子供たちが寮母から贈られた揃いのTシャツを着て、アットホームな雰囲気の中で練習を行う。
 日本リーグでは、1試合あたりシングル2戦とダブルス1戦が行われる。現在チーム内で日本国内ランキングのトップは、今年4月入社の山口雄矢選手。そこにシングルス安田有賢選手、さらにダブルス島康輔選手、渡邉勇人選手という布陣をメインに日本リーグに臨む。
 今年の日本リーグでの目標は「アマチュアチーム賞」。選手全員がアマチュアとして会社での仕事をこなしながら、テニスでも活躍することを目指している。昨年は、シングルで安田選手が敢闘賞を獲得した。
 大沢二朗監督(オーエスジー常務)は「今年もYouTubeのライブ配信で、コーチ兼データアナリストの太田宏司君と一緒に、5時間以上立ち続けて試合の解説をします。みなさんどうぞ期待してください」と活躍を誓った。

アフターコロナを見据え
業界を取り巻く状況など学ぶ
中部みらい会 実務責任者会開催


 橋本総業(社長=阪田貞一氏、本社=東京都中央区)と販売店、メーカーで構成される「中部みらい会」(会長=伊藤辰之氏・イトウ社長)は11月16日(水)、名古屋市東区のホテルメルパルク名古屋で、新型コロナウイルス感染症予防対策を十分講じたうえで『実務責任者会』を開催。会員各社の実務責任者、幹部社員らが多数集まった。
 会の冒頭では伊藤会長が「中部みらい会は秋には実務責任者会を行なっております。今日は各社さまの幹部社員さん、実務責任者の皆さんがお集まりのことと思います。幹部社員さんの仕事は大きく分けてふたつあると思います。ひとつはモノを売ること。もうひとつは人を育てることです。モノを売る〝営業〟に関しては、各々のやり方や仕組み、お客さまとの関係が構築されていますので、成功体験もあるでしょうししっかり取り組まれているかと思います。もうひとつの〝人を育てる〟〝人材育成〟はなかなか難しく、皆さんも苦労されているのではないかと思います。先日、パナソニックミュージアム松下幸之助歴史館に行ってきました。彼の有名な言葉ですが、松下電器は何を作っている会社ですか?との問いに『人をつくっているところです。あわせて電気器具もつくっております』と答えたそうです。従業員にもそうお答えしなさいと伝えていたそうです。もうひとつ、彼は『人を使うのは公事である』とも言っています。要するに自社の商品を作る社員を育てるだけでなく、社会に役立つ人を育てるという考えで人材育成をしていたそうです。それほどまでに〝人を育てる〟ということは大変なことですし、崇高なことだと思います。ここに居らっしゃる皆さんは、そんな、大変ですが素晴らしいことをやっているという意志を持って取り組んでほしいと思っております。この中部みらい会もいろんな事業に取り組んでおります。展示会や製販懇談会、そして今日のように〝学ぶ〟ことも行っております。非常に中身の濃い会だと思いますので、皆さんも積極的にご参加ください」と挨拶。参加した実務責任者、幹部社員としての在り方を語っていた。
 続いて、宇佐見徳秋橋本総業中部ブロック長が登壇し2022年度の中部みらい会についての報告を行った。当日現在、中部みらい会は●4月22日(金)▽ホテルメルパルク名古屋で中部みらい会総会ならびに中部・静岡合同方針説明会開催、●5月10日(火)▽名古屋市中小企業振興会館(吹上ホール)会議室で中部みらい市出展社説明会開催、●6月23日(木)▽都ホテル岐阜長良川で岐阜支店「製販懇談会」開催、●7月12日(火)▽中部みらい市決起大会開催、●8月19日(金)・同20日(土)▽吹上ホール大展示場で中部みらい市開催、●10月13日(木)▽みらい会全国合同総会参加、●同14日(金)▽東京みらい市視察、●11月16日(水)(当日)▽ホテルメルパルク名古屋で実務責任者会開催、以上の事業を終えている。2023年3月には中部みらい会幹事会の開催も予定されている。
 次に鎌田廣橋本総業顧問(教育研修担当)が登壇。『業界を取り巻く状況について~アフターコロナ・RF補助金・低炭素化に向けて、他~』と題した講演会が行われ、参加者は熱心に耳を傾けていた。
 休憩をはさみ、管材・住設・空調の各分野別業界動向ならびに商品研修会へと移行。中部みらい会賛助会員メーカーのうち12社が各分野業界の動向や自社商品を発表。参加者は、それぞれの営業活動に役立てられる各社新商品の知識を勉強していた。
 その後は会場を移し懇親会が開かれ、食事を楽しみながら親睦を深めていた。

コロナ禍に求められる商品、アスベスト関連事項も
座席間隔を空けて開催
名古屋水栓販売協会 11月例会で


 名古屋水栓販売協会(理事長=在田忠之氏・在田商店社長)は11月22日(火)、名古屋市昭和区の萩乃茶屋(鶴舞公園内)で、マスク着用、室内換気など新型コロナウイルス感染症予防対策を十分講じたうえで11月例会勉強会をリアル開催。会員ら15名が参加した。この日は、賛助会員の橋本総業から鎌田廣顧問を招待し、コロナ禍で取りざたされている「除菌・抗菌」「非接触」「換気」「在宅時間の長さ」「水回り設備の増設」これら5つのキーワードに適した商材や、リフォームに関する補助金の最新情報、また、アスベスト対策などについて学んだ。
 在田理事長が「私が理事長を拝命して以降、新型コロナウイルス感染症の影響であまり事業を開催することができず、今回久しぶりの勉強会の開催となりました。これからぼちぼちといろんな事業を再開させていただきたいと思っておりますので、ぜひとも皆さまご参加をお願いいたします。まずは2023年1月11日(水)に新年例会を開催する予定でおりますので、ぜひともお越しください。コロナ前のように多くの人をお呼びできないと思いますが、賛助会員の皆さまにもお声掛けしますので久しぶりに懇親を深めていただければと思います。今日は鎌田さまのお話がメインでございます。ゆっくりしっかりとお聞きいただき勉強してください」と挨拶。講師を務める鎌田氏へと引き継ぎ、勉強会がスタートした。
 鎌田氏は、除菌や非接触などの機能を有する住宅設備製品をひと通り紹介した後、国の『こどもみらい住宅支援事業』について説明。これは2022年からスタートした国の施策で「子育て支援および2050年カーボンニュートラルの実現の観点から子育て世帯(18歳未満の子を有する世帯)・若者夫婦世帯(夫婦のいずれかが39歳以下の世帯)による高い省エネ性能を有する新築住宅の取得や住宅の省エネ改修等に対して補助することにより、子育て世帯・若者夫婦世帯の住宅取得に伴う負担軽減を図るとともに、省エネ性能を有する住宅ストックの形成を図る」ことを目的としている。こうした施策や各種補助金の解説を終えた後、後半は『アスベスト/法改正セミナー』と題し、アスベスト関連の現況などについて解説。令和3年4月1日に施工された「大気汚染防止法の改正」によって今後の建築物工事にどのような影響が出るのか、また、名古屋市での「吹付けアスベスト対策事業補助(分析調査)」について鎌田氏からレクチャーされた。アスベストの件に関しては参加者も非常に興味があったようで質疑応答の時間いっぱいを使って、アスベスト使用物件のリフォームに関する注意事項などについて質問していた。
 名古屋水栓販売協会は次回、2023年1月11日(水)に新年例会の開催を予定している。

来場者数はコロナ前に及ばなかったものの
3年ぶり開催に手応え掴む
第6回川島ベストパートナー展示会


 工業用ゴム・樹脂・プラスチック製品販売の川島商事(社長=川島健一氏、本社=名古屋市熱田区)と、その主要仕入先メーカーらの「川島ベストパートナー会」が主催する『川島ベストパートナー展示会』が11月8日(火)、名古屋市中村区のウインクあいち(愛知県産業労働センター)で検温や手指消毒、会場内の換気など新型コロナウイルス感染症予防対策を十分に講じたうえで開催された。昨今話題となっている〝カーボンニュートラル〟をテーマとした本展示会。3年ぶりのリアル開催ということもあり盛況裡に幕を閉じた。
 2011年から2年に1度開催されてきた『川島ベストパートナー展示会』だが、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から本来の開催年である昨年(2021年)の開催を延期。川島商事を含め19社が出展し、第6回目を数えた今回展は実に3年ぶりの開催となった。コロナ以前とまではいかなかったものの、今回展には300名近くの来場者が訪れた。
 川島社長は開会前「昨年に開催を予定しておりましたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で1年延期となり、なんとか今日、第6回目の開催にこぎ着けることができました。私どものベストパートナー18社の方々に今日、出展していただきます。本来なら2年に1度の開催で、2011年からスタートしているのですが、今回は3年ぶりと久しぶりの開催ということもあり、至らない点も多々あるかもしれませんが、今日1日まずはご安全に、そして、10時から18時までと長丁場ですが、笑顔で楽しい展示会を作っていただければと思います」と〝ベストパートナー〟18社に挨拶した。
 前回展からの3年間に発売・発表された新商品や新技術の説明に熱心に耳を傾け、商談を終えた来場者を出口で待つ抽選会場には1等の景品が6本用意されるなど、たくさんの豪華景品が用意され、来場者は久しぶりに開催された『川島ベストパートナー展示会』を最後まで楽しんでいた。
 18時の閉会後、川島宏紀川島商事専務は「昨年開催するはずだったこの展示会ですが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で1年延期させていただきました。今年も開催できるのかと心配しておりましたが、なんとか無事に終えることができました。3年ぶりの開催ということで我々も不慣れな点もあり、ご迷惑をお掛けしてしまったところもあるかもしれませんが、大きな事故もなく終えることができました。来場者数は前回展には及びませんでしたが、今日来ていただいたお客さまに対しての今後のフォローに、ぜひ皆さまもご協力をお願いいたします」と〝ベストパートナー〟18社に挨拶。引き続きの協力を呼び掛けていた。

JX通信社と共同開発
サプライチェーンリスク可視化システム
ユアサ商事 12月から実運用を開始


 ユアサ商事(社長=田村博之氏、本社=東京都千代田区)のグループ会社であるユアサシステムソリューションズ(社長=生井彰一氏、本社=東京都中央区)とJX通信社(社長=米重克洋氏、本社=東京都千代田区)は、サステナブル調達に向けたサプライチェーンリスクを可視化する災害危機管理システム『リスクセイバー』の共同開発に着手した。
 2020年の新型コロナウイルス感染症拡大を機に想定外の自然災害、半導体不足・コンテナ不足・鉄鋼市況高騰、人権問題など、近年たて続けにサプライチェーンリスクが発生している。サプライチェーンがグローバル化・多層化するなかでこれまでのような調達部門での経験や勘に依存する対応のみでは、迅速なリスク把握や初動対応にバラつきが発生しがちであった。このような問題の解決に向け、サプライチェーンリスクの最小化に寄与するシステムを構築できないか? とのことから2社での共同開発に至ったという。
 『リスクセイバー』はサプライチェーン上のリスクをリアルタイムに把握することができる日本初のシステムで、現在特許出願中である。JX通信社が提供するビックデータリスク情報サービス『FASTALERT』の活用により、SNSや報道で発信される自然災害などのWEB上のリスク情報をAIが24時間365日、常時モニタリング。サプライチェーン上のリスクを自動で抽出し自社のサプライチェーン情報に紐づけして、被災したサプライヤーに対しどのような仕事を任せていたか、具体的な製品番号や図面番号および代替生産可能先の情報が瞬時に表示されるという。これにより、緊迫した災害のなかにあっても冷静に生産を続けるための準備ができる。まさにサステナブル調達の推進をさらに加速させる強力なツールとなる。
 今後は、国内外にサプライチェーンを有する製造業をターゲットに2022年12月から実運用を開始し、サービスを展開していくという。
 ユアサシステムソリューションズは1989年4月にユアサ商事の情報子会社として設立された。ユアサ商事グループのさまざまな基幹システムの開発や運用・保守を行う。また、業界を絞ったオリジナル販売管理パッケージソフトを開発・販売しており、建機レンタル業向けには「POWERFUL建機」、管材・建材・機械工具商向けには「アドミニNeo」というソフト名で全国展開している。この度の、サステナブル調達実現に向けたサプライチェーンリスク可視化システム『リスクセイバー』の開発を皮切りに、BCPやSDGsを達成するためのソリューション開発に現在邁進中だ。
 JX通信社は報道領域に特化したテックベンチャー企業だ。「1億人を動かすニュースを創る」というビジョンを目指し国内の大半の報道機関のほか、官公庁、インフラ企業などにSNS発のリスク情報を配信する「FASTALERT」、ソーシャルリスニング型マーケティングリサーチサービス「KAIZODE(カイゾード)」、一般消費者向けの速報ニュースアプリ「NewsDigest」、報道規格の高品質な選挙情勢調査サービス「JX通信社情勢調査」を提供している。

トイレットペーパー型川柳集
『第18回トイレ川柳大賞』発行
TOTO 11月10日トイレの日に


 TOTO(社長=清田徳明氏、本社=福岡県北九州市)は、トイレットペーパー型(写真)の川柳集『第18回トイレ川柳大賞』(希望小売価格▽税込350円)を、2022年11月10日(木)(トイレの日)にTOTO出版より発行した。
 本川柳集には、第18回「トイレ川柳」募集において、応募総数3万2755句のなかから選ばれたネオレスト賞(最優秀賞)1句/「嬉しい」賞1句/仲畑貴志賞3句/優秀賞9句/中学生・高校生賞3句/キッズ賞3句、がそれぞれ掲載されている。選者は、第1回「トイレ川柳」から審査員を務める、1982年にウォシュレット(R)の発売キャンペーン広告「おしりだって、洗ってほしい。」を手掛けたコピーライターの仲畑貴志氏。
 今年の川柳集のデザインは、明るく、ぽかぽかする木版画で人気の保立葉菜氏。川柳集に描かれた、思わず笑みがこぼれる魅力あふれたイラストと受賞句に元気が湧いてくる。
 本川柳集は、全国の書店やTOTO出版の直営書店「Bookshop TOTO」、また、TOTOミュージアムやTOTOのウェブサイト▽https‥//jp.toto.com/knowledge/useful/senryu/store_senryuにて購入が可能だ。
 トイレ川柳は、ウォシュレット(R)2000万台突破を記念して2005年よりスタートした。自宅や勤め先、学校でのトイレの失敗談・面白話など、トイレにまつわるエピソードを川柳形式で表現したものを年に1度募集。これまでも、受賞句を掲載したトイレットペーパー型の川柳集が出版されている。選者はコピーライターで、毎日新聞連載の川柳コーナー選者としても知られる仲畑貴志氏。第18回目を迎えた今回は、2022年6月13日(月)から同8月26日(金)まで募集。応募数3万2755句のなかから、ネオレスト賞(最優秀賞)/嬉しい賞/仲畑貴志賞/優秀賞/中学生・高校生賞/キッズ賞/佳作の計40句が10月12日(水)に発表された。

2022年度 日本機械工具工業会賞
業界功労賞 


 ■増田照彦氏(元 三菱マテリアル、MOLDINO)
[業界経歴]
 2010年6月~2011年6月、日本工具工業会副理事長(1年)
 2011年6月~2013年6月、日本工具工業会理事長(2年)
 2013年6月~2015年6月、超硬工具協会理事長(2年)
 2017年6月~2021年6月、関東地区会員連絡会会長(4年)
[企業経歴]
 2010年6月、三菱マテリアル加工事業カンパニーバイスプレジデント
 2013年6月、三菱マテリアル常務執行役員加工事業カンパニープレジデント
 2015年4月、三菱日立ツール(現MOLDINO)代表取締役社長
 2019年4月、同社相談役
 2021年3月、MOLDINO退職
[功績の概要]
 氏は、2010年6月に旧日本工具工業会副理事長に就任。翌年から理事長となり2013年5月にアジア圏で初開催となった世界切削工具会議(WCTC2013)京都会合では、両団体により設立された日本切削工具協会(JCTA)の副理事長として、成功裡に導くなど日本の機械工具業界の振興発展に尽力した。
 翌月の2013年6月から2年間、旧超硬工具協会理事長に就任し、旧日本工具工業会と共に機械工具2団体統合へ向けた「統合推進委員会」を立上げ議論を開始した。両会員の融合へ内外調整に力を注ぎ、2015年6月に「日本機械工具工業会」設立を実現させた。統合後の2015年からは関東地区会員連絡会の会長として会員の協調融和に貢献した。
技術功績賞
 4社4件 社名50音順
 ■高能率・高精度 仕上げカッタ「MFF」の開発(京セラ)
[新規性]
 (1)独自のブレーカ溝による良好なチップ保持性及び切屑排出性の確保、(2)独自の調整機構による高精度でありつつ短時間での刃先調整の実現、(3)独自の刃先構成による高能率加工でありながらも面精度を高くでき、研磨レス化を実現、(4)独自のサーメット材料によって高速加工を可能にした。
 
 ■CVD単結晶ダイヤモンド ワイパーブレードの開発(住友電気工業、住友電工ハードメタル)
[新規性]
 独自の気相合成技術による特殊窒素ドープと歪みを制御した高強度単結晶ダイヤモンドを開発し、量産技術を確立した。
 上記高強度単結晶ダイヤモンドと結晶方位最適化に加え、新開発刃先創生技術により加工ダメージが極めて少ないシャープな切れ刃を創生した。これらにより、アルミ合金のみならず、従来の単結晶ダイヤモンドでは欠損するセラミックス等硬質粒子を含む非鉄金属材料のフライス加工でも安定長寿命を実現した。
 ■動的BT 2面拘束工具ホルダシャンクの開発(日研工作所)
[新規性]
 今までに、「動的に2面拘束する。」という考え方はなかった。
 まず世界的に特許を取得した後に、商品展開する戦略であった。全地域において、特許は取得済みである。
 これは、回転中の工具ホルダの工具長、工具径や、工具の振れを正確に測定する装置がなかったことにも起因する。動的に工具長等を正確に測定出来る装置(例えばBLUM社DIGI-LOG)が開発され可能になった新技術である。
 ■超硬OHノンステップボーラー40-50WHNSBの開発(MOLDINO)
[新規性]
 既存技術は、側面視における外周コーナのホーニング形状は角度の付いた直線であった。そこで、側面視における外周コーナのホーニング形状を凸曲線とし、その内周側のホーニング形状は直線状または大きな凸曲線とすることで、切りくず排出性を損なわずに耐欠損性を向上した。(特許出願中)
 既存技術は、切れ刃全体のホーニング幅が一定であった。そこで、シンニング部の外周側のホーニング幅に対して、シンニング部の内周側のホーニング幅を1・5倍以上と大きくすることで、折損の起点となりやすい先端部の耐欠損性を向上した。(特許登録)
 ※本年は技術功績大賞の該当なし。


技術奨励賞


 4社4件 社名50音順
 ■高硬度材加工工具用被膜「DUROREY」の開発(オーエスジー、オーエスジーコーティングサービス)
[新規性]
 従来の高硬度材加工工具用被膜の製品があったが、硬さ55HRC以上の被削材の切削において、刃先のチッピングが原因で耐摩耗性が十分に得られないという問題や、炭素鋼、合金鋼などの切削では耐凝着性が十分でないため十分な性能が得られないという問題があった。これを最適な成分と被膜構造の工夫によって耐摩耗性、耐凝着性を向上したことに新規性がある。
 ■難削材加工用「ストライクドリルEZN形」の開発(ダイジェット工業)
[新規性]
 ドリルの被加工物への食い付き性を向上させる新規性のあるシンニング形状を採用。シンニング切れ刃は、芯下がり方向にオフセットした直線部と大きなR曲線部により、直線部のシンニング切れ刃の先端角より曲線部のシンニング切れ刃での先端角が小さく(鋭角)になる。被加工物への食い付き時のスラスト抵抗を低減させ、また安定した加工抵抗で穴加工を行うことが可能。広いシンニングポケットで切りくず排出性に優れ、加工穴精度・加工寿命を向上させた。
 ■「超極小インサート」を用いた肩削り工具の開発(タンガロイ)
[新規性]
 同製品群は、インサートを小型化したことで、多刃化に加え、工具本体の剛性向上に着目したところに新規性がある。インサートの小型化は、工具芯厚とインサートポケットのサポート部の肉厚を増やすことができるため、工具本体の剛性向上を可能にする。工具剛性向上によって加工可能領域が拡大し、刃数増以上の高能率加工を実現する。
 ■仕上げ加工用工具(鏡面加工用工具)の開発(ユニオンツール)
[新規性]
 仕上加工用ボールエンドミルとして同社従来品の「CBN-LBSF」があるが、仕上げ面性状については、磨きレス化を進める上では改善の余地があった。高い鏡面性を得る為には、バニシング効果による加工面平滑化効果を高めると共に、工具寸法が変化しない高い耐摩耗性と長時間に渡り安定した加工を行う為、クーラントの浸潤性が必要であった。同開発品では、母材に金型用鋼材に対し高い耐摩耗性を有するcBNを使用、バニシング効果を高めつつクーラントの浸潤効果を高めた特殊形状へと改良する事で、長時間安定した仕上加工を可能としたことに新規性がある。


環境賞 


 【環境大賞】
 ◎三菱マテリアル
 【環境賞】
 ◎京セラ
 【環境特別賞】
 ◎サンドビック
 ◎日進工具

目標上回る来場者、商談も活発に
2022吉岡幸オータムフェア
コロナ前のような盛り上がり


 建設・産業資材のトータルサプライヤー、吉岡幸(社長=吉岡正盛氏、本社=福井市宝永3-22-5)は10月25、27の両日、福井市二の宮の吉岡幸テクノセンターにて「2022吉岡幸オータムフェア」を開催した。
 今年は、スプリングフェアがコロナ禍により中止となったため、その分も含めた形で「まちづくりオータムフェア」(25日)と「ものづくりオータムフェア」(27日)の2日開催とした。建設業関連メーカー39社、製造業向けメーカー37社がそれぞれ出展した。
 動員目標各300名のところ、まちづくりに339名、ものづくりに311名が来場し、「100%ではないが、お客様の会場への足が戻ってきた。会場での商談も活発に行われ商談コーナーでの滞在時間も普段通りの展示会に戻ってきた感じ」と吉岡社長。仕入先やメーカーの評価も良いものが多かったと言い、売上目標も大幅達成の見込みと報告した。
 今回は新たな取り組みとして、メーカーの協力を得ながら、部門とキャンペーンを紹介する事前告知ビデオを作成。メルマガやホームページを用いて顧客に案内した。
 初日のまちづくり開会式で吉岡社長は、展示会のテーマ『TRY MODE SAY(取り戻せ) 情商四幸(上昇志向)』にあわせ、今回は3つの「取り戻せ」―①お客様との交流を取り戻せ②仕入先・メーカーとの情報交流を取り戻せ③モノを売る感覚を取り戻せ―を考えていると説明。「特に3つ目のモノを売る感覚、これは対面での販売。この2年コロナによりリモートや在宅など、何かと制限がなされてきた。来年、大きな展示会を予定しているが、営業マンにもう一度、モノを売る感覚を取り戻してもらいたい」と話した。

古里龍一氏
フルサト工業創業者


 鉄骨建築向け及び配管向け資材販売のフルサト工業(社長=古里龍平氏、本社=大阪市中央区)創業者・相談役で、工作機械・工具販売のジーネット(同)元社長の古里龍一氏が、療養中のところ、11月26日逝去された。満90歳。
 通夜ならびに葬儀は故人の遺志により近親者のみにて執り行われた。
 後日、お別れの会を開く予定。
 古里龍一氏の主な経歴は次の通り。
 昭和34年5月、古里鉄工所(現フルサト工業)設立。代表取締役社長に就任。平成12年6月、ジーネット代表取締役社長に就任。同16年6月、フルサト工業取締役会長に就任。ジーネット代表取締役会長に就任。同20年6月、フルサト工業相談役に就任(現任)。令和3年12月、ジーネット代表取締役会長退任。

“MSplusエンドミルシリーズ”に
3枚刃エムエスプラス面取りカッタ
三菱マテリアル 「MP3C」を追加発売
 三菱マテリアル加工事業カンパニー(カンパニープレジデント=田中徹也氏、住所=東京都千代田区)は、コストパフォーマンスに優れる汎用ソリッドエンドミルシリーズとして好評の“MSplusエンドミルシリーズ”に、3枚刃エムエスプラス面取りカッタ「MP3C」を追加し、このほど販売を開始した。
 MSplusエンドミルシリーズは、同社独自開発のコーティング技術により(Al,Ti)Nと(Al,Cr)Nを積層化することで、炭素鋼やプリハードン鋼はもちろん、高硬度鋼の加工においても耐摩耗性を大幅に向上させた、幅広い被削材に対応可能な「MSplusコーティング」を採用している。
 新たにラインナップに加わった「MP3C」は、横送り面取り加工で優れた工具寿命と高能率加工を実現する面取りカッタ。最適なねじれ角により、切れ味が良く、バリの発生を抑制する。面取り角度は45度で、切れ味鋭いねじれ刃を有する。
 また、3枚刃の採用により、汎用性と切りくず排出性のバランスに優れ、高送り加工が可能。高能率な加工が実現できる。小径底刃付きで、V溝加工にも対応する。
 今回、φ2~φ12の計6アイテムを発売。標準価格(代表型番)は、「MP3CD0200」が1万1800円、「MP3CD0600」が1万6200円、「MP3CD1200」が3万3100円(いずれも税抜き価格)。

ダイジェット工業 新製品
ソリッドラジアスエンドミル
「ハード1ラジアス」拡張


 ダイジェット工業(社長=生悦住歩氏、本社=大阪市平野区)は、荒加工から仕上げ加工まで幅広く対応可能な、工具剛性を向上させた4枚刃ソリッドラジアスエンドミル「ハード1ラジアス」(SFSR形)のレギュラーサイズに、アンダーネックタイプを新規ラインナップした。
 焼入れ鋼などの高硬度な鋼材の直彫り加工において、ポケット加工や立壁加工時に加工物と干渉しないアンダーネックタイプのシリーズを揃えたことにより、びびり振動を抑制してより深い高能率加工が実現できる。
 同製品は、高精度なコーナR切れ刃と外周切れ刃にシームレス形状を採用。不等分割・不等リードで切削抵抗を低減し、良好な仕上げ面と加工時のチッピングを抑制できる。
 また、彫り込み加工が可能な広い切りくずポケットを有する中心刃形状で、L/D=0・2以下のドリリング加工も可能。さらに、高速回転における剛性と精度を有した焼きばめホルダ(シュリンク)やハイドロツーリングに適応可能なシャンク精度を有している。
 超硬コーティング材種に高硬度材加工用新材種「DH110」を採用。超硬母材は、超微細なWCを用い、優れた刃立ち性が得られる。
 サイズはφ2~φ12(全40形番)を用意。標準価格は6930円~2万5300円(税抜)。
刃先交換式ドリル「TA-EZドリル」用
インサートを追加ラインナップ
 同社は、インサート交換が容易で切削性能に優れる刃先交換式ドリル「TA-EZドリル」に、「耐熱合金用インサート」を追加発売した。
 TA-EZドリルは、インサートを交換するだけで工具交換が可能で、経済的。本体は高剛性ボディを採用し、本体寿命のみならずインサート寿命を大幅アップすることができコストダウンを実現する。独自の給油方式により、切刃部が確実に給油され、切削性能がアップした。
 TA-EZドリル耐熱合金用インサート(TEZ****S形)は、新シンニング形状により切削動力値が低減され、シャープな先端形状と幅広いシンニングポケットで、食いつき時の求心性が向上し、良好な切りくず排出により安定した穴あけ加工を実現する。
 微小マージン幅を広いランド幅で支える外周形状により、ステンレス鋼、チタン合金や耐熱合金加工時の切削熱の発生を抑制し、加工面粗さ向上と長寿命を実現。
 耐熱亀裂性、耐欠損性、耐酸化性に優れた新超硬コーティング材種「JC7515」の採用で、安定した長寿命を実現する。
 今回発売されたのは、φ13・5~20までの0・5㎜とびサイズの計14形番。標準価格は8800円~9900円(税抜)。
新コーティング材種「DS1シリーズ」
インサートを新規ラインナップ
 同社は、難削材加工用新コーティング材種「DS1シリーズ」インサートに、「ショルダーエクストリームEXSAP-11用インサート」と「ミラーボールSSインサート」を追加し、このほど発売した。
 同製品は、難削材加工に特化したコーティング材種DS1コートを採用。コーティングの密着性が強く耐欠損性と平滑性に優れる。また、低化学反応性で平滑な表面のため被削材に対する耐溶着性が向上した。
 チタン合金、耐熱合金、ステンレス鋼など難削材の荒加工・中仕上げ加工・仕上げ加工に対応する。
 今回発売されたのは、①ショルダーエクストリームEXSAP-11用インサート(ZNGU11-SL形)3形番、インサート材種DS118/DS150。標準価格は1190円(税抜)②ミラーボールSSインサート(BNM-SS形)9形番、インサート材種DS108。標準価格は5930円~1万1220円(税抜)。

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