第2821号 令和4年7月17日
定款変更など全議案を可決
第52回通常総会開く
静岡県管工機材商組合 3年ぶりに懇親会も開催
静岡県管工機材商組合(理事長=大村敏之氏・大村商会社長)は5月31日午後3時より静岡駅前のグランディエール・ブケトーカイにて「第52回通常総会」を開催し、定款変更を含むすべての議案を原案通り承認可決した。総会後は3年ぶりに懇親会も開かれ、組合員・賛助会員ら108名が出席、コロナ感染症対策が施された会場で親睦を深めた。懇親会の席では第46回優良社員表彰式も執り行われた。
総会は小澤成章副理事長(小澤商会会長)の司会進行、開会の辞で始まり、司会者から組合員33社中、出席26社・委任状7社により総会が成立すると宣言された。
冒頭、大村理事長が「昨年はコロナ禍で事業がなかなか開催できませんでした。ただ少し世の中のフェーズが変わってきた中で、この総会において、何か皆様に少しでもお伝えできるものを考えながら、4つの議案を上程しています。本日皆様にご審議いただきながら、新たな事業を展開してまいりたいと考えていますので、宜しくお願いします」と挨拶。
議長に大村理事長を選任して議案審議を行い、第1号議案=令和3年度事業報告並びに収支決算承認の件(報告者=鈴木隆佳副理事長・山田商工社長、監査報告=松原博監事・マニック社長)、第2号議案=令和4年度事業計画並びに収支予算案承認の件(報告者=鈴木副理事長)を全会一致で承認可決した。
第3号議案=定款変更(案)承認の件は、組織進化推進委員会の大河公也委員長(理事、大河機材社長)より変更箇所について説明があり、変更案を全会一致で承認可決した。今回の見直しにより、現状に即した内容に最適化された。第4号議案=その他の件は特になしで、議事を終了。
小澤副理事長の閉会の辞で総会を終えた。
来賓、賛助会員なども交えた懇親会は、コロナ感染症対策の一環として、出席者を従来の半数以下に抑え、着座スタイルにて行われた。司会を野村勝也理事(野村商店社長)が務めた。
大村理事長が「先ほど総会で決算の承認と組合の定款変更の審議を可決させていただきました。新たな定款の下、組合のスタートとなります。懇親会は3年ぶりです。昨年は総会のみ、一昨年は書面ですべて完結しましたので、このように皆様と会うのは本当に久しぶり。昨年コロナ禍の中、偉大なる先輩の一色理事長からバトンを渡され、昨年4月より理事長を拝命しております。どうぞ宜しくお願いします」と挨拶。
また、大村理事長は、コロナ禍やロックダウン、さらに戦争により業界も企業も先の見通しが立たない中、最近、マスクの緩和や観光の緩和などやや局面が変わってきたとし、価格競争にさらされてきた管材業界においても「これまで値上げがなかなか上手くいかなかったが、今回ばかりは少し風が違うと皆様も感じておられると思います。連合会の掲げる『適正利潤の確保』という意味では最高のチャンスではないかと感じており、ひいては皆様の会社繁栄と若手人材の確保、業界の地位向上にまでつながるのではないか」と期待感を示した。最後に、昨年組合創立50周年を迎えたことを報告し各位の支援に感謝した。
来賓挨拶では、橋本政昭全国管工機材商業連合会(管機連)会長(橋本総業会長)が「創立50周年おめでとうございます。静岡は横のつながりが強い組合であり、それが今日の日を迎えられた一つのキーではないかと思っています。今後ますます繁栄していただければと存じます」と祝辞を述べた後、マーケットの動向やSDGs(特に水に関すること)について話した。
続いて、来賓の堀田康之キッツ会長が「本日は総会、懇親会のリアル開催を英断していただき誠にありがとうございます。静岡県の組合員の皆様の結束力は非常に強い。外から見ていると分かります。結束すれば皆様方の利益につながると思います。私どもも精一杯ご支援できるようにいたします」と挨拶した。
来賓の村井善幸オータケ社長が乾杯の発声を行い開宴。
第46回優良社員表彰式では、組合員企業6社12名の表彰が発表され、コロナ対策のため、そのうち当日出席した1社の代表に賞状と記念品が授与された(受賞者は別掲)。
また、組合創立50周年記念事業について、周年・親睦委員会の伊藤りゅういち委員長(理事、ヌマカン社長)が説明した。懇親会出席者に50周年の記念品が贈呈された。
和やかに宴は進み、伊藤竜一TOTO上席執行役員中部支社長の中締めで散会した。
第46回優良社員表彰
受賞者(12名)
岩本稔(一色機材)
小川洋平(ヌマカン)
戸塚佐織▽堀川大吾▽倉田麻由味(以上、丸尾興商)
西川友章▽古川健太▽江川周征▽三浦滉平(以上、丸八)
白柳辰也(浜松山信)
高田敏文▽石田圭治郎(以上、静岡伊奈製品販売) ※順不同、敬称略
第33回管工機材・設備総合展
実行委員会メンバーが集結
愛知県管工機材商協組 10月6日開催に向け
2022年10月6日(木)から同8日(土)までの3日間、名古屋市千種区の名古屋市中小企業振興会館(吹上ホール)にて開催される『第33回管工機材・設備総合展』(以下、展示会と表記)。その第1回展示会実行委員会(実行委員長=坪井研二氏・ツボイ常務)が6月13日(月)、名古屋市中区の名古屋東急ホテルで、感染症対策を講じたうえで開催された。愛知県管工機材商業協同組合(理事長=峰澤彰宏氏・MINEZAWA社長)の理事らで構成される展示会実行委員会メンバーら28名が参加し、これまでの準備状況など経過報告や展示会開催概要・実行委員会内組織の説明、今後の活動予定などがこの場で話し合われた。
峰澤理事長は「私から皆さんへ、ふたつのお願いがあります。今回展は令和になって初の展示会です。昭和・平成と歴史を重ねてきた展示会ですが、令和の時代に入り、新しいカタチの展示会というフレッシュな気持ちで、今このご時世にどうやったら良いのだろうと考えてください。この展示会は当組合にとって最大かつ最も重要な事業ですので組合一丸となって取り組んでいきますが、そのなかで実行委員の皆さんが中心となって成果をあげていただければと考えています。ふたつめは、出展者数や来場者数を多く確保することはもちろん大切なのですが、それ以上に、令和初の今回展では〝やって良かった〟〝行って良かった〟と、関わったすべての人に感じてもらえるような価値ある展示会を作り上げていきたい。そのためには皆さまのご協力、ご尽力無くして始まりません。展示会開催まであっという間です。坪井実行委員長、石原太郎実行副委員長(原芳商会社長)のもと、実行委員会の皆さんが一致団結して取り組んでいただけるよう、お願い申し上げます」と挨拶。
坪井実行委員長からは「展示会のテーマは『つなぐ技の向こうに未来が見える』です。〝明るく元気で楽しい展示会〟にできれば、自ずと大盛況に終わると私は確信しております。ただ、今回展の開催にあたっては、コロナ前とは状況が大きく変わっております。開催当日まであまり時間が無いなか、まだまだ多くの決め事や課題をクリアしていかなければなりません。不慣れで未熟な私は皆さんに迷惑をお掛けすることがたくさんあると思いますが、今一度私にお力をお貸しください。そして皆さんと、今回展を〝明るい展示会〟にしたいと思っております」と挨拶があった。
展示会開催に向けた今後の予定だが、8月3日(水)に吹上ホールにて出品者会議の開催が予定されている。なお、本紙発行時には出品申し込みが満小間に達しているため、申し込みは締め切られている。出品者数・小間数は113社・230小間となった。
日本金型工業会 第10回定時総会
3年続けてのオンライン開催
小出会長「金型業界の将来をしっかり牽引できる工業会に」
一般社団法人日本金型工業会(会長=小出悟氏・小出製作所社長)は6月9日、「第10回定時総会」を昨年、一昨年に続き3年連続でオンラインにて開催した。
配信された会長挨拶で、小出会長は今年度の活動について「慎重な中にもリアルな活動も増やしつつ、リモートとリアルの使い分けをしっかりと行い活動を進めてまいるが、想定以上に変化している社会構造に合わせるべく、日本金型工業会のあるべき姿をさらに検証しつつ、全体の基礎的体質強化を図るべく、『令和時代の金型産業ビジョン』をさらに磨きをかけ、事務局体質強化と共に3支部のこれからどうあるべきかを再認識し、すべてを統括する本部事業のもとに、金型業界の将来をしっかり牽引できる日本金型工業会であるよう努めたい」との考えを示した。
昨年スタートさせた技術情報管理認証制度については、「2年目にして、認証企業数も28社29事業所になったが、昨今のサイバーセキュリティー環境の劣悪化に代表されるように、まだまだ技術情報管理も含めたIT環境を管理するという観点で、意識の甘さを感じざるを得ない」と指摘。認証企業数を内外に幅広く広め、「加速度的に仲間を増やしながら皆様方と一丸となり、サプライチェーンをしっかり防御していく意識で、お客様団体とのコミュニケーションを図り、本格的デジタル社会に向け日本金型工業会を中軸とし金型業界全体の安定のため準備したい」とした。
また、人材不足問題もさらに悪化すると想定し、「新時代への対応を既存の社員育成にて対応することも考え、eラーニング教材等の充足も図りつつ進めて行きたい」と説明した。
今年度の活動方針として、活動状況に制限はあるものの次の事柄に注力していくとした。
①皆様の期待に応えられる団体になるための「業界ワンボイス」を目指す。
②リアル、オンラインの活動をさらに充実させながら、激しく変化する新時代をも視野に入れた組織・仕組みづくりの充実を図る。
③国の技術情報管理認証制度の認証機関団体として、素形材業界の他団体とも同認証制度を共有し、客先団体とも積極的な意見交換を通じ将来に備える。
④人材育成事業の充実を図るためにもマスター制度を包含される金型学校制度を体系化させることにより業界全体の底上げを模索する。
小出会長は「本年度もコロナ、ウクライナ戦争、米中経済戦争などの影響は避けられず、その点ではまだ苦戦を強いられるが、上記内容の一つ一つを丁寧にこなすことにより、激しい時代の変化を上手く取り込み、新時代への活路を導きだす一助にするべく考えていますので、これまで以上の皆様方のご協力とご指導、ご鞭撻を頂戴致したくお願い申し上げ、私の挨拶とさせていただきます」と結んでいる。
下期に商品技術研修会を予定
3年ぶりのリアル開催で親交深め中部桃友会 第36回定期総会開催
流体制御弁や関連製品メーカーのベン(社長=鈴木一実氏、本社=東京都大田区)と、中部地区の販売店で作られる中部桃友会(会長=大藪淳一氏・大清社長)は6月24日(金)、名古屋市中村区の名古屋マリオットアソシアホテルにおいて感染症対策を講じたうえで『2022年度 第36回中部桃友会定期総会』を実に3年ぶりにリアル開催した。当日は会員17社中15社が出席。司会進行を務めた柳沼修ベン名古屋営業所長より本総会の成立が宣言されている。
大藪会長挨拶の後、会則に従い大藪会長を議長に選出。以下の議案について報告・審議され、これらはいずれも全会一致で承認可決された。
【第一号議案】2021年度第35回事業報告・決算報告および会計監査報告の件。
【第二号議案】2022年度 第36回事業計画(案)・収支予算(案)の件▽同会は2022年度、●当日=名古屋マリオットアソシアホテルで総会および懇親会を開催(開催済)、●下期予定=名古屋・静岡両地区で商品技術研修会開催予定、●通期=提案募集受付、以上の事業の開催を予定している。
【第三号議案】その他▽会員名簿の確認など。
すべての議案審議が滞りなく終了し、大藪会長が議長を退任。その後、製品開発・改良提案表彰が発表された。ベンへ寄せられた2021年度の製品開発改良提案総数は17件。うち、採用提案は小川管商とニッケー工機の2件。製品化に至った実施表彰はニッケー工機の1件であった。
総会終了後、鈴木ベン社長が出席者に挨拶。衣笠勝則ベン西日本営業部長より、2022年度ベン組織体制(本年4月1日付)についての説明がなされた。虎谷貴文ベン静岡出張所長は同社新商品ならびに販売強化商品を紹介。本年6月に発売されたばかりの同社新商品『ストレート形ストレーナ』(KT-8CN型/KT-8PN型)や同社創立70周年を記念して商品化された『蒸気用減圧弁』(RP-70型)、販売強化商品の『水×蒸気ミキシングバルブ』(TR-5型)、『鋳鉄製バイパス付スチームトラップ』(ディスク式)、『ステンレス製バイパス付スチームトラップ』(ディスク式)が紹介された。
故北村和弘KVK前社長
お別れの会しめやかに
4月12日(火)に逝去した、KVK(社長=末松正幸氏、本社=岐阜県加茂郡富加町)の故北村和弘前社長(満84歳)のお別れの会が7月11日(月)、岐阜市長良福光の都ホテル岐阜長良川にてしめやかに営まれた。当日は、在りし日の故人を偲び、取引先など多くの関係者が献花に訪れた。
北村氏は、昭和12(1937)年5月30日に誕生。昭和31(1956)年1月、北澤バルブ(現キッツ)に入社。昭和34(1959)年に同社を退社後、日本大学理工学部へと進学。昭和38(1963)年3月に卒業。同年5月、北村バルブ(現KVK)に入社。専務取締役に就任。昭和60(1985)年1月、代表取締役社長に就任後は中国で生産子会社の設立、ジャスダック市場への上場などを果たし同社の事業発展に尽力。日本バルブ工業会副会長や全国納税貯蓄組合連合会理事なども務めた。その後は、代表取締役会長などを歴任し、平成29(2017)年6月に取締役を退任。同社名誉相談役となった。
ここに、謹んで故北村和弘氏のご冥福をお祈り申し上げます。
ユーザーに常に生産性向上を提案し国内製造業の巻き返しに貢献
中部タンガロイ特約店会 2022年度定時総会開催
中部タンガロイ特約店会(会長=水谷彰宏氏・東亜機工社長)の2022年度(第30回)定時総会が6月8日午後3時30分より、3年ぶりに正会員、賛助会員、タンガロイが一堂に会する形で開かれた。会場は名古屋駅に直結する名古屋マリオットアソシアホテル。出席した特約店、代理店が切削工具におけるタンガロイ製品のシェアアップを目指し新製品の拡販に努めることを確認した。
総会の開会にあたり、水谷会長が「久しぶりに皆さんのお元気な顔を見られてホッとしています」と述べた後、最近の情勢として国内石油元売最大手のエネオスがEVステーションを買収し「Gachaco(ガチャコ)」を設立、今後ショッピングセンター等の充電設備の事業に乗り出すことを挙げ、「思っていた以上に早く、EVへの変化が出てくるのかと感じました。何とかこの時代を乗り切って行かなければならないと思います。久々のリアル総会で、議事もあります。活発なご意見をいただいて、中部タンガロイ会がますます発展することを願っています」と挨拶した。
事務局の和田健二タンガロイ中部支店長より、正会員62社中42社の出席により総会が成立すると報告された。
水谷会長が議長を務めて議事に入り、第1号議案=2021年度事業報告、第2号議案=2021年度収支決算報告並びに会計監査結果報告(会計監事=嶋﨑晴久氏・シマザキ商会社長)、第3号議案=2022年度事業計画(案)、第4号議案=2022年度収支予算(案)を審議し、全議案を原案通り承認可決した。
また、事務局より会員の異動が報告され、2022年度新入会員として住野商会(社長=住野佳明氏、本社=愛知県豊橋市)が紹介された。
賛助会員(代理店)を代表して髙田研至井高社長が挨拶に立ち、トヨタ自動車の動向を話す中で、電動化についてはハイブリッド車やEV、水素を使った自動車など「全方位でやられていて、色々なチャンスを狙っているという状況。電動化と言っても、そう簡単にEV化にはならないと思っています。そのような中、トヨタグループTNGAが終わり、ほぼプロジェクトはないということ。生産技術畑の皆さんは電池の方にほとんど行かれて、大きな投資は今の所ない。ただ、ある程度の形になってくれば、そこから大きな投資が出る」。また、部品加工はほとんどティア2、ティア3へ出すと言われているとし、「これから販売店さんの協力がないと、タンガロイ製品を含め、刃物製品はなかなか売れない状況がやってくるのではないか」との考えを示した。「タンガロイさんは、新製品を開発し投入されており、本当に競争力のあるメーカーだと理解しています。我々賛助会員としては、しっかりとメーカー様の情報を販売店の皆様にご報告しながら、共に今まで以上に販売をして行きたい」と述べ、協力を求めた。
石原清延副会長(石原商事社長)の閉会の挨拶で第1部総会を終了した。
優良特約店表彰と会社方針説明
第2部タンガロイ行事では、2021年度成績優良特約店表彰が行われ、注力製品拡販賞5社、新製品拡販賞5社、躍進賞3社、優秀賞4社、最優秀賞1社が表彰された。
最優秀賞を受賞した新栄商会の加藤晴彦専務は謝辞で「中部の自動車産業、航空機関係が厳しい状況の中でこの賞がいただけたというのは、当社の社員に感謝、そしてタンガロイさんにも感謝です。2022年度も連覇できるよう頑張ってまいります」と述べた。
続いて、木下聡タンガロイ社長が同社の2021年状況報告と2022年方針説明を行った。主な内容は次の通り。
日系自動車メーカーの2021年生産台数は、全体で前年比104%と2020年を上回ったが、回復が遅れている。国内は97%でまだ難しい状況にある。工作機械は、2021年は171%と好調な受注状態にあった。今年は更に良く、4月末までの状況は2021年に比べ117%。超硬工具業界は、昨年に比べ103%。国内は102%で、工具はそれほど動いていないのが実態。
そのような中、タンガロイは2021年連結売上高が前年比24%増となり過去最高を記録した。国内の切削工具は15%増だが、2019年には戻り切れていない。海外は31%増で2019年を超え、過去最高だった2018年も上回った。
タンガロイは、2016年から「TUNGFORCE(タングフォース)キャンペーン」を5年間続けてきた。世の中の変化により高精度加工となり、更に効率加工、インデクサブル化に即し、昨年から新たに「ADDFORCE(アドフォース)プロモーション」をスタートさせた。
昨年、メカトロテックジャパン2021がコロナ禍のなか開催され、ADDFORCE製品を展示。同展には予想を超える7万人が来場し、ユーザーが新しい情報を欲していることが実証された。今年は11月にJIMTOFがあり、リアルとバーチャルを使い分けながら商売を広げて行っていただきたい。
昨年は過去最高となる66件の新製品を発売。競合他社を上回り、新製品発売件数は12年連続の1位となった。欠品はなく、今後も設備投資をして新製品を開発しタイムリーに提供することを継続していく。
2022年は、国内外等を合わせた全体で前年比10%増の売上高を目標としている。国内については14%増を目指す。達成すれば国内の2018年実績を上回る。国内製造業の競争力を上げるため、タンガロイには道具となる新製品があり、ユーザーに高能率加工で世界と戦えることを訴え巻き返しを期待する。
カーボンニュートラル、EV、スマートファクトリー、自動化、DX、ネット通販など、急激な環境変化に迅速に対応するため、①新規開拓②付帯工具③ユーザーの深耕④新製品拡販に取り組む方針を示した。
最後に、木下社長は「タンガロイはユーザーに常に生産性向上を提案し続け、それがお客様、販売店様、代理店様、そしてタンガロイが生き残る唯一の方法だと思っている。今後とも、中部特約店会の全メンバーでこの会を盛り上げていただきたい。宜しくお願いします」と締めくくった。
この後、松本憲幸執行役員営業本部長が営業本部方針などを説明した。
第1部、第2部終了後は会場を移して懇親会が催され、参加者は情報交換などをしながら親睦を深めた。
製品価格を7~20%値上げ
オーエスジー 8月22日受注分より
オーエスジー(社長=大沢伸朗氏、本社=愛知県豊川市)はこのほど、一部製品の価格を8月22日受注分より7~20%値上げすると発表した。
対象製品と値上げ率は次の通り。
◎タップ(ハイス・SKS・超硬)=7~10%
◎ハイスタップセット品=7~20%
◎ハイスドリル=7~10%
◎ねじ切工具=10%
◎インデキサブル工具=10%
◎圧造工具=10%
※対象製品の特殊品、修正品は都度見積もり。
同社は、コロナ禍におけるサプライチェーンの混乱や不安定な世界情勢による憂慮材料が増大する中、原材料費の高騰をはじめ、電気、燃料、副資材や物流費の物価上昇傾向は強まるばかりであり、今後もより厳しい展開が続くと推測されるとし、同社としても生産性向上とコスト削減、業務合理化などに取り組み価格維持に努めてきたが、単独努力での解決が困難な状況に至っており、製品品質の安定供給とサービスの維持・向上のため価格改定を実施すると説明している。
役員人事
日東工器
日東工器(社長=小形明誠氏、本社=東京都大田区)では6月23日開催の定時株主総会および取締役会において、次の通り役員が選任され就任した。※敬称略
【取締役】代表取締役社長(社長執行役員)=小形明誠▽取締役=高田揚子▽同(専務執行役員)=森憲司(管理統轄兼IR担当)▽社外取締役=中川康生▽同=小見山満
【監査役】常勤監査役=西田豊▽社外監査役=加々美博久▽同=篠塚久志
【執行役員】専務執行役員=石澤正光(営業統轄兼国内営業本部長)▽常務執行役員=千葉隆志(技術統轄、栃木日東工器代表取締役社長、白河日東工器代表取締役社長、メドテック代表取締役社長)▽執行役員=新井一成(メドテック常務取締役工場長)▽同=井上光弘(白河日東工器常務取締役工場長)▽同=野口浩臣(総務本部長)▽同=村上慶一(製品管理本部長)▽同=小野田靖(管理本部長)▽同=横田圭右(国際事業本部長)
ヨシタケ
ヨシタケ(社長=山田哲氏、本社=名古屋市昭和区)では6月23日開催の定時株主総会および取締役会において、次の通り役員が選任され就任した。※敬称略
【取締役】取締役社長=山田哲(代表取締役)▽取締役=島勝彦(総務部長兼経理部長)▽同=吉野幸司(エンジニアリング事業本部長兼品質保証部長)▽同=早川健二(生産本部長)▽同=浅田幸男(エンジニアリング事業本部営業本部長)▽同=橋本育夫[新任](エンジニアリング事業本部部長〈海外販売担当〉)▽同=水谷博之[新任](監査等委員)▽同=林宏忠[新任](監査等委員)▽同=加藤敦(監査等委員)
東 陽
東陽(社長=羽賀象二郎氏、本社=愛知県刈谷市)では6月28日開催の定時株主総会において、次の通り取締役および監査役が選任され就任した。※敬称略
【取締役】取締役会長=羽賀昭雄▽代表取締役社長=羽賀象二郎(海外事業会社統括)▽取締役副社長=近藤裕二(工作機械部、システムエンジニアリング部、グローバル商品部、グリーンエネック部管掌)▽同=戸軽建夫(第一営業部、第三営業部、第五営業部、TMGセンター〈製造部、営業技術部、品質保証部〉管掌)▽専務取締役=水谷孝志(経理部、グローバル経理部管掌)▽常務取締役=夏目勝広(産機システム部管掌、第八営業部、第十営業部、熱処理事業部担当、和泉支店長)▽同=富田基実[昇任](第二営業部、第六営業部、富山営業部、グループ営業管理部担当)▽取締役=長﨑俊也(海外事業会社統括補佐、海外営業部、貿易部、東アジア事業会社、東南・南アジア事業会社担当)▽同=小島敏幸(第一営業部、第三営業部、業務物流部、サプライ戦略部担当)▽同=政年啓介(経営企画部、情報システム部担当)▽同=沖田秀幸(新規プロジェクト担当)▽尾﨑満貴夫(総務人事部担当)▽同=三瓶清之[新任](経理部、グローバル経理部担当)▽同=齋藤信也[新任](第五営業部、産機システム部担当)▽非常勤取締役=羽賀威一郎[新任](東京情報開発室担当)▽同=江原勉(海外事業会社統括補佐、Precision Tools Service,Inc.、PTS Automation,Inc.、北米・欧州事業会社担当)
【監査役】常勤監査役=田中正之▽同=宅野一生
どてらい市の魅力を再確認
3年ぶり「中部どてらい市」受注目標大幅達成で成功裡に終了
山善(社長=長尾雄次氏、本社=大阪市西区)の「2022中部どてらい市(第45回)」が6月11~13日の3日間、名古屋市港区のポートメッセなごやで開催された。新型コロナ流行前の2019年以来、3年ぶりの開催。山善名古屋支社(支社長=岡村尚文専任役員)が事務局を務め、支社管轄の有力販売店93社が主催店となって行われ、メーカー275社が出展した。感染症対策がとられる中、今回目標来場者数は設定されなかったが、久方ぶりのリアル開催とあって多くのユーザーが会場を訪れた。受注金額は84億4790万円となり目標金額を10・4%上回った。
開会式は、密にならないよう館内放送を使用して行われた。主催店を代表して羽賀象二郎東陽社長が挨拶し、自動車の電動化・自動運転、環境保護のためのカーボンニュートラル、コロナ禍やウクライナ侵攻の影響による物流の混乱、資源高、コスト増などへの対応が求められる中、「諸々の課題や問題の答えは、ここにある。ここで見つけて行く」と強調。主催店として同展示会でユーザーの期待や考えをメーカーに伝えることで、「この3年間のギャップを埋めて、色々な課題を解決するよう目指して行きましょう。曇り空を振り払うくらいの熱気を持って受注目標を達成し、明るい未来に走り出していく契機にしたい」と意気込みを語った。
出展メーカーを代表して挨拶に立った星真ブラザー工業常務執行役員は「2020年にコロナ感染への対応が全世界的に始まって以来、世の中は大きく変化した」とし、世の中が徐々にウィズコロナ、ポストコロナに移行していく中、メーカーの責務として「これまで以上に省エネ、省人化、故障予知、故障検知、シミュレーション、リサイクルなどに資する顧客価値の提供が求められていると感じています。今回の中部どてらい市に展示される商品は、これらに取り組んだ成果や、出展メーカーの選りすぐり提案が込められたものであると考えています。このどてらい市を通じてお客様の声に耳を傾け、ファンを増やし、お客様と共に明るい未来を拓いていく関係を作りたいと願っています。そういう意味で、今回3年ぶりにリアルに開催される中部どてらい市の意義は大変大きい」と期待を込めた。
どてらい市本部を代表して長尾雄次山善社長が「現在は、エネルギー価格の高騰や望まぬインフレ、また悪い円安と、心配事には枚挙に暇がありませんが、製造業ユーザーの設備投資意欲、その需要は強いものがあると認識していますし、住建業界でも、住宅・非住宅共に脱炭素化へのニーズが高まって、これから大きな成長が見込まれています。この大きなチャンスにお客様自身が気づいていなかった新たな発見、また、気づきを彷彿とさせる製品・技術をご提案して、地域経済の需要を喚起する素晴らしい機会になればと念願しています。主催店、出展メーカーの皆様には、このリアル開催の意義、価値をもう一度よく整理していただいて、適切なディスタンスを保ちながらも熱気だけは伝わるように、その活動を存分に実行していただき、皆様の目標が大幅達成されますことを心より祈念しています」と挨拶した。
CAMと機械をつなぐソフトウェア
「セロスダイナミックポスト」
DMG森精機 加工現場でのデジタルツインを実現
DMG森精機(社長=森雅彦氏)は6月1日、ポストプロセッサ、切削加工シミュレーション、切削力最適化機能(最適化エディションのみ搭載)を1本で使用できるソフトウェア「CELOS DYNAMICpost(セロスダイナミックポスト)」の販売を開始したと発表した。
CAMで作成したツールパスをポストプロセッサでNCプログラムに変換後、切削加工シミュレーション機能により加工形状の評価、干渉チェック、加工時間の予測を行い、切削力最適化機能で切削負荷を評価して、加工条件を最適化したNCプログラムを自動で生成する。
切削加工シミュレーションには同社のデジタルツイン技術を用いることで、機械構造や軸の加減速、工具交換時間など、同社の工作機械が持つ機能を忠実に再現しており、実際の切削時間や切削力を正確にシミュレーションする。
工作機械メーカーである同社が開発したセロスダイナミックポストは、同社製工作機械固有の機能を標準サポートしており、機械の性能を最大限に発揮させる信頼性の高いNCプログラムを生成できるため、NCプログラムの修正作業を低減し、プログラム作成から加工開始までの時間を大幅に短縮する。
また、試加工をデジタルでシミュレーションすることにより、実機での試加工をゼロにできるため、消費エネルギーの削減にもつながり、持続可能な開発目標(SDGs)にも貢献する。
セロスダイナミックポストの主な特長は次の通り。
①ポストプロセッサ、切削加工シミュレーション、切削力最適化機能を1本のソフトウェアで使用可能[統一したユーザーインタフェースにより、シームレスなデータ連携と操作を実現▽保守サポートをDMG森精機がワンストップで対応▽ソフトウェア毎の動作確認が不要のため機械納入後すぐに使用可能]
②工作機械の能力を最大限に発揮する加工を実現[同社製の工作機械に適合したNCプログラムを生成する専用ポストプロセッサ]
③正確な生産計画と干渉を回避する安心安全な加工を実現[NCプログラムの正確な切削加工シミュレーション]
④荒加工の切削時間20%削減と工具破損を抑止[加工条件を最適に制御する切削力最適化機能]
ポストプロセッサ対応CAMソフトウェアは、SIEMENS NX、Mastercam。対応機種は、5軸加工機のDMU 50 3rdGeneration、DMU monoBLOCKシリーズ、DMU duoBLOCKシリーズ、DMU Gantryシリーズ、DMU eVoシリーズ、DMU H monoBLOCKシリーズ、複合加工機のNTXシリーズ、横形マシニングセンタのNHXシリーズ。対応するCAMソフトウェアと搭載機種については順次拡大予定としている。
販売価格(税抜)は、ベーシックエディション(ポストプロセッサ、切削加工シミュレーション)が89万6000円~、最適化エディション(ポストプロセッサ、切削加工シミュレーション、切削力最適化機能)が246万4000円~(いずれも5軸加工機で使用する場合の価格)。
岡谷鋼機が協賛する「OKAYA CUP」開幕
岡谷鋼機(社長=岡谷健広氏、本社=名古屋市中区)が協賛する、少年少女サッカー大会「OKAYA CUP」が今年もスタートした。
同社は2019年より社会貢献活動の一環として小学生サッカー大会「OKAYA CUP」の協賛を開始。2020年からは愛知県大会に加え、岐阜県大会、三重県大会、東海大会を協賛している。
今年初となる愛知県大会「AIFA 第4回OKAYA CUP U-10サッカー大会2022」が6月26日、蒲郡市海陽多目的広場サッカー場で開催され、東海大会に出場する愛知県代表は「名古屋グランパスU-10」と「MFC.VOICE」の2チームに決まった。
両チームは、来年1月のOKAYA CUP東海大会にて岐阜県、三重県、静岡県の県代表と戦う。
ミラーボール高硬度材加工用
インサート(TS形)サイズ拡張
ダイジェット工業 材種「DH102」を採用
ダイジェット工業(社長=生悦住歩氏、本社=大阪市平野区)は、高精度金型仕上げ加工を実現する刃先交換式ボールエンドミル「ミラーボールBNM/MBX形」の、高硬度材加工用インサート(TS形)をサイズ拡張するとともに、長寿命実現可能なPVDコート「DH102」に統一し、7月1日発売した。
今回、新たに外径φ6~φ12インサートをラインナップ。発売済みの外径φ16~φ30インサートもPVDコート「DH102」に統一し、高硬度材の高速加工において高精度かつ長寿命な仕上げ加工を実現する。
ミラーボール用インサートBNM-TS形は、刃先強度と切れ味を両立した高硬度材加工用インサート。60HRCを超える高硬度材の中仕上げから仕上げ加工において安定した加工が行える。
強ねじれ刃形により食付き時の耐衝撃性を向上しつつ、切削抵抗の低減を実現。加工時のびびりを抑制し仕上げ面精度を向上させた。
また、ボールエンドミル中心切れ刃部の切りくずポケットの形状を改良し、切りくず排出性を向上させた。
高硬度材・高速加工向けPVD被膜「DHコート」と高硬度材用微粒子超硬合金の組み合わせによる材種「DH102」を採用した。
ミラーボール用インサートBNM-TS形(インサート材種=DH102)は、サイズR3(φ6)、R4(φ8)、R5(φ10)、R6(φ12)、R8(φ16)、R10(φ20)、R12・5(φ25)、R15(φ30)の計8形番をラインナップ。標準価格は5200円~9170円(税抜)。
若い技術者たちの技術力を競う稲沢ビルシステム製作所技能競技大会
三菱電機ビルソリューションズ 海外選手も多数参加
三菱電機ビルソリューションズ稲沢ビルシステム製作所(所在地=愛知県稲沢市菱町)で6月25日(土)、技能の伝承と技能水準の向上を目的とした『第45回稲沢ビルシステム製作所技能競技大会』が開催された。
同社社員だけでなく、国内関係会社、海外製造拠点(コロナ禍のため海外拠点は自国開催)から総勢112名の選手が参加。稲沢ビルシステム製作所独自の製品と関わりのある技術が10職種の課題に分けられ、各職種にエントリーした選手たちが各々培ってきた開発・製造技術を競い合う熱い戦いが繰り広げられた。近年では海外拠点からの外国人選手の参加も定着し、今ではグローバル技能競技大会として運営されている。
若手技能者の育成や技術水準の向上に貢献している本大会は、三菱電機グループで本年秋頃に開催が予定されている「全社技能競技大会」の予選会も兼ねており、各職種(一部職種除く)の上位入賞者のみが全社技能競技大会への切符を手にすることができる。
今回取材できた競技職種は、①構造物、②配電盤組立、③金属塗装の3職種。構造物職種では、構造物鉄工と電気溶接の両方の要素を含んだ圧力容器の組み立て・溶接外観・水圧気密が競い合われた。配電盤組立職種では、電子機器搭載課題で配線・組み立てに加え、細かいセンサー線とコネクターを採用した製品品質が競い合われた。金属塗装職種では、プライマー吹き付けから最終仕上げ塗りまでの8工程間でパテ・水研ぎ・マスキング・塗り分けの技術が競い合われた。その他の競技職種は以下の通りだ。④電子機器組立、⑤機械検査、⑥曲げ板金、⑦機械板金、⑧フライス盤、⑨治工具仕上げ、⑩マシニングセンタ。曲げ板金職種と機械板金職種以外の8職種の上位入賞者が、全社技能競技大会への参加権を得られる。
今大会で45回目の開催と、その歴史を積み上げてきた競技会は、「技能の伝承と技能水準の一層の向上」「技能尊重風土の更なる醸成」「トップレベルの技能者の育成」「海外製造拠点における技能研さん、品質向上機運の醸成」「三菱電機昇降機グループにおける一体的事業運営機運(一体感)の醸成」を開催主旨として掲げている。海外選手は2007年開催の第31回大会から参加している。また、今大会では20代の参加選手がもっとも多く69名。機械検査職種には女性1名がエントリーしている。
三菱電機ビルソリューションズは、三菱エレベーター・エスカレーターを中心に、ビルマネジメントシステムをはじめとするビル設備等の開発・製造・販売・据付・保守・修理・リニューアル事業を一貫したサービスで提供することを目的とした、本年4月に設立された三菱電機の連結子会社である。稲沢ビルシステム製作所は1964年に昇降機の専門工場として設立。現在では三菱昇降機のマザー工場として、90ヵ国を超える国々で事業を展開している。
グローバル統一モデル拡充
国内主力商品8月同時発売
TOTO 新CMシリーズも放送開始
TOTO(社長=清田徳明氏、本社=福岡県北九州市)は6月7日(火)、新商品発表会を実参加とオンライン参加の併用で開催。当日は同社の新CMシリーズに出演する歌舞伎俳優の市川右團次氏も同席した。「きれいと快適」「環境」を両立する商品を、同社では『サスティナブルプロダクツ』と位置付けている。レストルーム商品をはじめとする国内向け主力水まわり新商品を8月より順次投入し、『サスティナブルプロダクツ』を普及させることで、地球環境に配慮した豊かで快適な社会の実現に貢献することが目的だという。
【レストルーム空間】
ウォシュレット一体形便器ネオレストは、グローバル統一モデルとして新たに「LS」を加えて品揃えを拡充、全タイプをモデルチェンジする。日本国内では8月1日(月)に4タイプ同時発売し、世界各地でも順次発売する。1993年4月の発売以来、ネオレストは同社ウォシュレット一体形便器の最上位グレードとして、美しく上質なレストルーム空間を演出してきた。デザインとテクノロジーの融合は進化を続け、2017年にフラッグシップモデル「NX」を発売。陶器の美しさを極限まで生かした真の一体形は世界のデザイン賞を獲得し、高い評価を得ている。2022年、「世界をリードする新しいネオレスト」をコンセプトに開発された「LS」は、便器部に継ぎ目がないフルスカート形状だ。空間における他のアイテムとの調和や質感を追求し、世界で求められるデザインとテクノロジーの融合を高いレベルで実現した。同時発売する同社のフラッグシップモデル「NX」、直線の美しさを活かした端正なデザインの「AS」、優しい丸みを帯びたデザインの「RS」など、それぞれ異なるテイストでレストルーム空間を演出する。4タイプともに、世界を代表するデザイン賞において既に高い評価を得ている。また、新機能として便座裏に「きれい除菌水」のミストをかけて“きれい”を長持ちさせる「便座きれい」機能も追加されている。
【シャワー水栓】
シャワー水栓はグローバル統一モデルのラインアップを拡充し、世界各地で順次発売。日本国内では一部商品を8月1日(月)より発売する。同社シャワー水栓のグローバル統一モデルは、Zセレクション/Gセレクション/Lセレクションの3グレードで展開されている。今回、Zセレクションにオーバーヘッドシャワー、Gセレクションにボディシャワー、Lセレクションにハンドシャワーの新モデルを追加。デザイン性・機能性を高めたラインアップが拡充する。また、浴び心地を「Relaxing」「Refreshing」「Revitalizing」の3つのキーワードで新たに訴求。シャワー浴がもたらす体験価値―癒し・爽快感・活性化-を世界に向けて提案する。
【レストルームドレッサープレミアムシリーズ】
カウンター付きトイレ手洗器の最高級シリーズである「レストルームドレッサー プレミアムシリーズ」の品揃えを強化し、8月1日(月)から発売開始する。「レストルームドレッサー プレミアムシリーズ」は、暮らしやスタイルに合わせてパーツやカラーを組み合わせることができ、さまざまなコーディネートでトイレ空間をさらに快適にできる商品だ。今回、水栓の品揃えに自動吐水の「タッチレスウォール水栓」を追加。デザインにこだわった壁付けのスパウトは高級感があり、コロナ禍で注目を浴びた、手を差し出すと自動で吐水する非接触タイプの水栓は人気を集めることだろう。清掃性とデザイン性を兼ね備えた手洗器を組み合わせることで、ワンランク上の上質なレストルーム空間となる。また、空間の価値を高めるマテリアルカラーに「ニッケル」と「ブラック」を追加。トイレ・水栓・リモコン・紙巻器などのマテリアルカラーをすべて同色で統一することも可能だ。さらに、インテリア性を高めるアクセントパネルには、今トレンドの石柄4色が新たにラインアップされ、自分好みのコーディネートを楽しめる。トイレ空間を構成するプロダクト一つひとつを磨き上げ、同社は、レストルームの心地良さをさらに高めてくれる。
購入者の声を聞き手応え感じる
『七人の祈り~祈りのアートギャラリー』
映像のプロが手掛けた「祈りの壇」
本紙昨年1月17日号と本年2月1-2週合併号で掲載した、映像・CG制作のプロが手掛けるお仏壇『祈りの壇』がいよいよ商品化された。6月1日(水)から同14日(火)までの2週間、長野県善光寺表参道に店を構える武井工芸店2階スペースを借り、祈りのテーマに共感した7名のアーティストとともに「七人の祈り~祈りのアートギャラリー~」が開催された。7年に1度の善光寺御開帳期間と重なったこともあるが、予想を上回る来展者と引き合いの数に、プロデューサーの西村敬喜氏(ナイス・デー社長)は確かな手ごたえを感じていた。
「小さなお葬式」「小さなお仏壇」と、セレモニー産業の昨今は“小さな”がキーワードとなっている。その先を行く、小さくて無色の『祈りの壇』は、当初は「大胆すぎる」と戸惑いの声も聞こえてきたようだが、今回のギャラリーでは「アリですね!」という肯定的な意見が、高齢者含め多くの来展者から寄せられたという。
亡きご主人の遺影を手に来展した『祈りの壇』購入者曰く「主人の遺影をお仏壇でなく、主人お手製の本棚に安置していました。ただ“安置”ということでは主人に申し訳なくて、主人の新たに安住できる『家』を探し求めていました。報道で『祈りの壇』を目にし、永らく探して求めていた物が見つかった! と、今回購入しに来ました」。この観音開きの『祈りの壇』がご主人の新居になったわけだが、『祈りの壇』のデザイン設計者は一級建築士の岩下泰三氏(スペースラボ)であり、そのコンセプトは、先の女性に通じたと言えるだろう。
エピソードをもうひとつ。『祈りの壇』には小さな『どんぐりおりん』が用意されている。その名の通りどんぐりのカタチをしており仏具というより毎日の生活で“おりんのシンプルな音を聴くのもいいかも”と思わせてくれる新たな「嗜好」を提案している。さて、すでに本家として仏壇を持っている来展者がこの『どんぐりおりん』を墓参りに持って行きたい、と購入していった。小さくて持ち運びに便利ということもあるだろうが、なるほど、おりんは一家にひとつである必要はないのである。
祈りのテーマに共感したアーティストたちの作品は、善光寺参りの後の“癒し”となっていた。来展者は予想以上に多かったようで、書画を堪能し、アニメ動画作家の作品に「カワイイ!」と声を漏らし、ギャラリー内はつねに賑わっていたという。西村氏も「七人のアーティストをフィーチャリングしたギャラリーでしたが、お仏壇の商談会的なところがミックスされた、開催者としては実に興味深いギャラリーでした」と感想を口にしていた。今回手応えを得たことで「秋頃を目途に名古屋でもギャラリーを開催したいですね」と目を輝かせていた。
『祈りの壇』は、単に仏壇という機能だけでなく、今回コラボしたアーティストの作品はもとより、タブレット端末を立てかけたり、自身で撮影した写真などを飾ったりと、使う人の発想しだいでいろんな可能性を見せてくれる。詳しくは『祈りの壇』ホームページhon-no-obutsudan.jpにアクセスを。中部地区での販売・問い合わせ先は、東邦精器(名古屋市瑞穂区)▽電話052(859)2151の奥田勝彦社長まで連絡を。
タンガロイ 革新的なY軸用旋削工具
「Add Y-axisTurn」にD形インサートを拡充
タンガロイ(社長=木下聡氏、本社=福島県いわき市)は、ターニングセンタでの外径旋削加工において、1本であらゆる方向や部位の加工に対応可能な革新的なY軸を利用した旋削工具「Add Y-axisTurn」(アド・ワイ・アクシス・ターン)シリーズに、新たにコーナ角55度のD形インサートと専用ホルダを拡充し、7月4日発売した。
「Add Y-axisTurn」は、工具主軸をワークの側面に配置し、Y軸方向の動きによって切込み量を変化させる工具。工具軸の回転によって切込み角を無段階に調節できるので、一種類の工具で単純外径から高送りでの引き加工、倣い加工、ぬすみ加工、端面加工まで、あらゆる加工を可能にする。
今回追加された2D-DCMT-ZF形インサートは、コーナ角が55度なので、倣い加工や仕上げ加工などより微細な加工に適用できる。また、ZF形チップブレーカは、切込み0・5㎜程度の仕上げ加工で抜群の切りくず処理性能を発揮する。さらに切込み角(KAPR)を小さくした高送り引き加工でも優れた切りくず処理性により、中切削から高精度仕上げ加工まで幅広く活用できる。
インサート材種には、鋼加工の第一推奨材種「T9215」を設定。耐摩耗性と耐チッピング性のバランスに優れ、負荷の大きな高送りから仕上げ加工まで、高い信頼性を発揮する。
1本であらゆる方向、部位の加工に対応できるため工具集約が可能であり、工具コストが大幅に低減され、ユーザーの生産性向上に貢献する。
標準価格は、ホルダ(形番C6SDNCN00125-13-Y-CHP)が7万7900円、インサート(形番2D-DCMT13T404-ZF T9215)が1460円(いずれも税抜)。初年度1200万円の販売を見込んでいる。
切削工具8%値上げ
10月1日受注分より
タンガロイは6月27日、刃先交換インサート、刃先交換式ホルダ、カッタ、ドリルなどの切削工具を10月1日受注分より8%値上げすると発表した。
対象製品と値上げ率は次の通り。
〈切削工具〉
◎刃先交換インサート(ドリルマイスタ、タングマイスタヘッド含む)…8%
◎刃先交換式ホルダ、カッタ、ドリル…8%
◎丸物工具(エンドミル、ドリル)…8%
◎ツーリング機器、部品…8%
◎その他切削工具…8%
なお、記載の値上げ率は目安であり、一部の商品、特殊品については値上げ率が異なる場合があるとしている。
取り扱い注意事項の用紙をバナナペーパーに変更
タンガロイ SDGsへの貢献活動として
タンガロイは6月30日、インサートケースと一部アイテムを除く製品に同封されている「切削工具取り扱い注意事項」に使用する用紙をバナナペーパーに変更し、7月より順次切り替えると発表した。年間40万枚の用紙すべてをバナナペーパーにするという。
バナナペーパーは、これまで廃棄されていたオーガニックバナナの茎からとれた繊維を原料とした日本初のフェアトレード紙。
一般の木は再生に10年~20年かかるが、バナナの木は1年以内に再生する循環の良さも魅力だといい、質の良い果実を収穫するために通常は切って捨てる必要がある古い茎を活用することで、環境保全につながる。
また、フェアトレード紙なので、途上国の労働環境改善にも貢献できるとしている。