第2969・2970号 令和8年9月6・13日
来場者の95.9%が「満足」(概ね満足を含む)
次回展は2028年7月開催予定
愛機工 「RTJ2026」報告会を開催
愛知県機械工具商業協同組合(理事長=髙田研至氏・井高社長)は、7月22日午後4時30分よりホテルメルパルク名古屋にて、6月11~13日に開催した産業用ロボット・自動化システムの専門展「ロボットテクノロジージャパン(RTJ)2026」の報告会を開いた。組合関係出展者と組合実行委員らが一堂に会し、展示会の報告と次回展に向けた意見交換を行った。出席者は出展者50人、実行委員23人、展示会を主催したニュースダイジェスト社から5人、報道・事務局5人の総勢83人。
同展示会は、Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)のD・E・Fホールを会場に3日間開催された。出展者数、出展小間数はともに過去3回で最高の272社・団体、1378小間。SIer企業が前回の65社から91社へと4割増加し、実践的な展示が充実した。新規出展者も100社(前回展69社)と大幅に増加した。
展示会期間中は天候にも恵まれ、3日間で前回の4万6405人を上回る4万7107人が来場し、大盛況のうちに幕を閉じた。
報告会の冒頭、髙田理事長が「今回も前回展を上回る集客ができたこと、そして後ほど報告されますが、出展された方、来場された方ともに満足したという回答が非常に多かったことは、偏に出展者の皆様とニュースダイジェスト社様のおかげと御礼を申し上げます。当組合としても集客に対しては積極的に取り組んできましたが、まだまだ足りない部分があると感じており、次回展では今まで以上に集客に力を入れていきたい」と挨拶。
続いて森田乾嗣RTJ実行委員長(組合副理事長、モリタ社長)が「展示会は成功裏に終わったという印象です。色々と至らぬ点もあったかと存じますが、皆様から忌憚の無いご意見を頂戴して、次回展をより良い展示会にしていきたい。引続きご協力を宜しくお願いします」と挨拶で述べ、報告会を進行した。
平野清嗣RTJ事務局長(ニュースダイジェスト社取締役)よりRTJ2026の結果報告が行われた。今回展示されたロボットの数は520点、展示された新製品(発表後1年以内)は385点、同展初公開の製品は239点といずれも前回展を上回った。
出展分野については、協働ロボット、垂直多関節ロボットなどの産業用ロボットを展示した企業が50%以上。「RTJの特徴であるロボット搭載機械・装置の展示のほか、物流・マテハン機器は30%を超え、出展分野の広がりが見られた」と報告した。
来場者へのアンケート結果によると、展示会の満足度は「非常に満足」「満足」「概ね満足」を合わせて95・9%と好評だった。来場目的として多い順に「最新技術の動向調査」(68・3%)、「新製品情報、資料の収集」(59・9%)。「新製品購入(商談)」は5・7%にとどまり、今後の課題とした。「今回は、ヒューマノイドロボットがどのくらい使えるのかを見て調査するというニーズがあった。AIについても注目度が高まっている」と平野氏は話した。
出展者アンケートでは、回答者の92・5%が「次回も出展したい」と答え、高評価が得られた。
このあと意見交換が行われ、出席した出展者から「土曜日の来場者数が減っているのは最近の流れ。土曜日開催をするとしたら、採用予算が活用できる高校生や大学生などを対象にした企画があった方が良いのではないか」といった意見をはじめ、会場のネット環境の改善、会場周辺の交通渋滞の解消、設備搬入時の空調管理、食事場所の確保など改善点や次回展への要望が出された。
報告会終了後の懇親会では、八角秀ニュースダイジェスト社社長が次回展に向けて「ロボットの世界は激しく動いており、2年後どうなるかは中々分からない状況です。そのような環境の中でも、皆様と力を合わせて的確な情報、新しいソリューションを中部地区のお客様にしっかり届けてまいりたい」と述べて出展者及び組合実行委員に引続き支援をお願いし、乾杯の発声を行った。
歓談が進む中、矢野茂雄副理事長(滝川物産社長)の中締めで終了した。
10月にトラスコ中山プラネット愛知見学会
今年度セミナー等について協議
愛鋲協 令和8年度第1回定例理事会
愛知鋲螺商協同組合(理事長=小倉正嗣氏・小倉商店社長)は、7月14日午後6時30分より名古屋駅前の安保ホールにて令和8年度第1回定例理事会を開催した。理事5人が出席して、今年度の行事日程やセミナーについて協議した。
理事会の日程については、第2回理事会を9月14日、第3回を10月14日、第4回を11月26日に開催することを決定。いずれも午後6時30分より安保ホールで行う。新年賀詞交歓会は令和9年1月28日に名古屋ガーデンパレス1階のホウ・エヴァー(予約済み)で開催する。
令和8年度セミナーに関しては、①「トラスコ中山プラネット愛知見学会」を10月19日午後1時30分から実施予定。参加人数は30人とし、組合員・青年部員の他、工業会の会員にも声を掛ける。②令和9年2月に開催予定の講演会は、講師にCG・VFX制作会社ナイス・デーの創業者である西村敬喜社長を招聘することが承認された。
青年部報告では、トラスコ中山プラネット愛知見学会への参加希望と、組合ボウリング大会(12月13日に名古屋グランドボウルで開催予定)の運営協力について具体的な協力内容を確認したいとの要望があったと報告された。今後の予定は、7月27日に「中小企業でもできる福利厚生」を演題に講演会を開催。10月中旬には大鋲協青年部との交流会を開催する。その他、今年または来年度に組合員である佐野螺子工業の子会社エスアンドエス宮崎(宮崎県宮崎市)を見学する予定。さらに来年度はタイへの海外視察も計画している。
ねじ商連が実施する「ねじ流通商社経営実態調査」については、今年も協力が呼びかけられた。
ねじ商連関連では、第51期通常総会が7月24日に横浜で開催され、愛鋲協から小倉理事長、鈴木憲一副理事長(エフシーテック社長)、奥田勝彦副理事長(東邦精器社長)が参加。第1回常任理事会は11月17日に新大阪ワシントンホテルプラザでの開催が予定されている。技能検定試験に関しては、3級試験を来年頃に実施するための準備を進めていくと報告された。
親睦ゴルフについては、10月3日に緑が丘カンツリークラブ(名古屋市守山区)でコンペを開催する。その後は12月12日にオールドレイクゴルフ倶楽部(愛知県春日井市)での開催を予定している。
その他、業界紙各社等から夏季広告の依頼があり、例年通り実施することが承認された。
また、同日は理事会の前にあんしん財団東海支局長の佐藤大地氏より、7月に愛鋲協と紹介事務所委託契約を締結した旨の報告と、財団及びその取扱い保険について詳細なる説明が行われた。
2026年6月の工作機械受注総額
前年同月比52.7%増の2033億円
日工会 3月を上回り過去最高更新
日本工作機械工業会(日工会、会長=坂元繁友氏・芝浦機械社長)が7月29日発表した2026年6月の工作機械受注額(確報値)は、総額が前年同月比52・7%増の2033億75百万円となり、2026年3⽉(1934億70百万円)を上回り過去最高を更新した。単月で初めて2000億円を上回った。12カ月連続の増加。前月比は14・9%増で3カ月ぶりに増加した。内外需とも前年同月⽐・前⽉⽐で2桁の伸びとなり、⾼⽔準で推移した。
内需は、前年同月比45・5%増の580億20百万円となり、6カ月連続で増加。伸び率も3カ⽉連続の35%超えと好調な回復傾向を示した。前月比は28・0%増と3カ月ぶりに増加し、2022年6⽉以来(48カ⽉ぶり)の550億円超えとなった。積極的な政策措置への期待感から、需要業種の多くで持ち直しの動きが見られた。
業種別では、「一般機械」が前年同月比39・2%増、前月比59・6%増の232億円となった。このうち、産業機械は48カ⽉ぶりに200億円を超え、さらに建設機械は2カ⽉ぶりの10億円超えと、海外向け需要の影響を受け引き続き堅調に推移。⾦型は、前年同月⽐・前⽉⽐ともに減少したが、半導体製造装置関連では積極的な投資が持続している。「自動車」は前年同月比120・2%増、前月比63・4%増の152億円で、87カ⽉ぶりに150億円を超えた。⾃動⾞部品、完成⾞ともに前年同⽉⽐の伸びが⼤きく、特に完成⾞の65億円超えは92カ⽉ぶりの⾼⽔準。「電気・精密」は前年同月比66・1%増、前月比89・9%増の97億円だった。
外需は、前年同月比55・8%増の1453億55百万円となり、2026年3⽉(1430億円)を上回り過去最高を更新した。21カ月連続の増加。前月比は10・4%増で3カ月ぶりに増加した。国際情勢が不透明な中、欧⽶の投資喚起政策の効果と、アジアでの投資が持続し、⾼⽔準が続いた。
地域別では、「アジア」が前年同月比74・4%増の814億円。4カ⽉連続の750億円超えで、初めて800億円を上回った。中国は同75・6%増の564億円となり過去最高を更新した。「北米」は同44・0%増の406億円で、歴代4番目の受注額となった。アメリカは同44・4%増の360億円と2カ⽉ぶりに350億円を超え、歴代2番⽬の⾼⽔準だった。「欧州」は193億円で同21・6%増だったものの、ドイツが2カ⽉連続の40億円割れ、イタリアが4カ⽉ぶりの25億円割れとなり、欧州全体でも2カ⽉連続の200億円割れとなった。
2026年上期の受注総額は
35.7%増の1兆551億円
同日発表された2026年上期(1~6月)の受注総額は、前年同期比35・7%増の1兆551億円で、4半期連続の増加となった。暦年上期で1兆円を超えたのは初めて。
内需は同22・8%増の2729億円で、2半期連続の増加となった。2500億円超えは6半期ぶり。全11業種中10業種で前年を上回り、「航空機・造船・輸送⽤機械」は初の200億円超えとなった。
外需は同40・9%増の7822億円となり、4半期連続の増加。半期で初の7000億円超えとなった。アジアは、中国・インドが牽引し概して堅調に推移し、初の4000億円超え。欧州は、2半期連続で1000億円を超え、横ばい基調ながらもやや回復傾向がみられた。北⽶は、10半期連続の1500億円超え、半期として初めて2000億円を上回った。
外需比率は74・1%となり、前年同期から2・7Pt上昇した。
同工業会は、先⾏きについて「内需では政策的⽀援効果、外需ではAI・ロボット関連需要の活況が国際情勢による不透明感を払拭し、更なる設備需要の伸⻑が⾒込まれる」とした⼀⽅で、インフレ懸念が設備投資に影響を及ぼす可能性にも留意が必要との見方を示した。
ボウリング大会を今年度も開催
全国大会に向け意見交換活発
名古屋伝動機商組合 7月例会を開催
名古屋伝動機商組合(理事長=岩田典之氏・イワタ社長)は7月28日、令和8年7月例会ならびに懇親会を、名古屋市中区の梅の花栄店で開催した。当日は、髙津伝動精機ならびにダイドーが担当幹事として会場手配や司会進行を務めた。
会の冒頭、岩田理事長が「今、この時期は熱中症への対策を万全に進めていかなければいけません。そして、先ほど熊本を中心とした大きな地震があったとニュースで見ました。10年前にも熊本を中心に大きな地震があったことを今でも鮮明に覚えていますが、九州には半導体工場もあり、今後いろいろと考えなければいけないことも出てくるかもしれません。まずは、祈ることしかできませんが、被害が大きくならないことを願うばかりです。被災された皆さまには心よりお見舞い申し上げます。南海トラフ巨大地震など、この地域でもいつ何が起こるか分かりません。今のうちからしっかりとBCP(事業継続計画)を策定しておく必要を痛感しております。今の景況感としては中東情勢や円高等による物価高の影響もあり、昨年の同時期と比べると少し不安な要素はありますが、ここに居らっしゃる皆さんで知恵を出し合って課題に対応していけば必ず我が国の産業に活気は戻ってきますので、皆で力を合わせて頑張っていきましょう」と挨拶。引き続き、以下の議題についての意見交換、審議が行われた。
【議題1】第31回全国伝動機商組合愛知大会について▽3年に1度開催される、名古屋・東京・大阪の伝動機商組合が一堂に会する「全国伝動機商組合全国大会」。名古屋伝動機商組合が次回(2028年)の幹事団体を務めることが決定しており、この件に関しての意見交換がなされた。本例会では、開催日時を、暑い時期を避けた2028年11月に決定。岩田理事長から「全国大会については、今後は理事会で詳細を詰めていくことになるかと思いますが、組合員全員で、名古屋らしい全国大会にしていきたいと思っています。皆さんもご協力をよろしくお願いします」と呼びかけがあった。
【議題2】第21回名古屋伝動機商組合ボウリング大会について▽毎年開催されている同組合事業のボウリング大会だが、2026年度も、昨年度と同様に11月の開催を予定しているという。開催会場等、詳細については今後決定されることになるが、10月例会前後には参加案内書を組合員に向けて発信することが確認された。
開発・製造現場でMXを体現
DMG森精機 伊賀事業所で記者見学会開く
DMG森精機(社長=森雅彦氏)は7月3日、三重県伊賀市にある伊賀事業所で記者見学会を開き、同社が進めるMX(マシニング・トランスフォーメーション)の現在地や、同社最大の生産・開発拠点である伊賀事業所の最新の生産体制などを紹介した。
はじめに下川勝久副社長が、MXの現状、伊賀事業所の取り組みについて説明した。
同社はMXを「工程集約・自動化・GX(グリーン・トランスフォーメーション)を、DX(デジタル・トランスフォーメーション)で促進すること」と位置付け、MXによる製造業の生産プロセスの最適化を推進している。世界で稼働する約500万台の工作機械を工程集約型の次世代機に置き換えることで2050年までに100万台程度に集約するとともに、1台当たりの年間稼働時間を1500時間から6000時間に引き上げ、生産性の向上と資源の有効活用を目指す。
下川氏は「工作機械は、購入前の工程設計・エンジニアリングが最も重要。また、購入後は20~30年使用できるので、高い稼働率で動き価値を出し続けることが求められる」とし、工作機械の選定から長期間の安定稼働、オペレーターの育成支援などのサポート体制を整えていると説明。テストカット機約300台、開発人員約1700人、アプリケーションエンジニア約1100人、安定稼働のためのMRO(メンテナンス・リペア・オーバーホール)エンジニア約2200人を世界各地に配置している。さらにスペアパーツのほか、油や刃物など工作機械に必要な製品を提供する「myDMG MORI(お客様ポータルサイト)」も運営し、顧客のライフタイム・バリュー最大化を図っている。
伊賀事業所は、総敷地面積57万8000㎡、建屋床面積14万5760㎡。同社最大の生産拠点であり、加工工場をはじめ、組立、板金、熱処理、主軸やボールねじの内製工場が敷地内に集約されている。同社が生産する195機種のうち、5軸加工機、複合加工機、LASERTEC(3Dプリンタ)のほか、横形マシニングセンタ、立形マシニングセンタ、高機能ターニングセンタを作っている。
また、主軸、刃物台、ツールチェンジャといったキーコンポーネントの生産を行っており、伊賀事業所から世界のDMG MORIの製造拠点に供給されている。
下川氏は「工作機械を年間6000時間稼働させようとすると、機械の性能を決めるキーとなるパーツの品質が今まで以上に重要になる。問題を早期に解決し信頼性を高めていくために、キーコンポーネントの内製化に力を入れている」と説明。この内製化により、同社ではターニング主軸(turnMASTER)、刃物台(turretMASTER)など3製品の保証期間を、今年4月の工場出荷分より3年から5年に延長した。
伊賀事業所における工程集約の事例の1つとして、ボールねじの製造工程が紹介された。同社では、モーターによる回転運動を直線運動に変換する要素部品であるボールねじを、約100種類、1カ月に約1100本生産している。従来5工程に分かれていた製造工程を複合加工機(NTX2500)により1工程に集約することで、人員削減、中間在庫ゼロ、リードタイム短縮を実現。さらに自律走行ロボット(WH‐AMR 10)でワークの着脱を自動化し、さらなる省人化や夜間無人運転を可能とした。
また、同社では「TULIP(チューリップ)」を活用した製造現場のデジタル化を推進している。TULIPは、工場の受発注管理・工程管理・在庫管理を行う基幹システムと、現場の工作機械や計測機器、既存システムなどをつなぎ、品質管理、工程改善などをデジタル化できる製造支援アプリケーション作成プラットフォーム。米国のTulip社が開発したもので、DMG森精機のグループ会社が国内販売・導入支援を担っている。伊賀事業所でのTULIP連携による「3D BOP活用」「自動計測の取り組み」について下川氏より説明された。
同社ではTULIPとグループ会社のマグネスケール製デジタルゲージとの連携による自動計測を行っている。以前のてこ式ダイヤルゲージを用いた目視による測定では、測定値の読み間違いや記入間違い、機内での測定が発生するなどの課題があった。導入後は、測定値が人を介さず自動入力され、TULIPが合否を判定。繰り返し精度は0・1µmに向上し、高精度・高効率な計測が可能となった。横形マシニングセンタ(NHX400/NHX5000)では、41の検査項目のうち38項目(92%)で自動計測が実施されているということだ。
その他、同社の環境対応、サーキュラーエコノミー(循環型経済)への貢献、安全衛生への取り組みが説明された。
この後、第1組立工場、第2精密加工工場、ボールねじ工場を約1時間にわたり見学した。
午後1時からは、製造業コンサルタントのピーター・ヒル氏と森雅彦社長の特別対談「不確実性の時代に製造業は何を〝信じて〟変革すべきか―技術・人・経営を繋ぐラディカル・トランスフォーメーション―」が行われた。ヒル氏の新著「無知のマネジメント」の出版を記念して行われたもので、同社の取引先からも多数参加し聴講した。
対談終了後、執行役員兼テクニウム社長のブルーメンシュテンゲル・健太郎氏、DMG MORI Digitalコネクティビティー部部長の高橋雅史氏、WALC社長の櫻井努氏の3氏が「デジタル・自動化ソリューションの取り組み」について説明(関連記事を次号に掲載予定)。また、切削・クーラント・ミスト部グループ長の船越元気氏より「加工3悪対策の取り組み」の説明があり、サステナビリティ関連では健康管理増進センターセンター長の車谷典男氏が「健康経営の推進」、伊賀御代新堂地区プロジェクト室室長の西山満氏が「地域との共生を目指して」と題してそれぞれの取り組みを紹介した。
日鍛工 2026暦年鍛圧機械受注見通しを
3850億円前年比13.7%増に上方修正
日本鍛圧機械工業会(日鍛工、代表理事会長=磯部任氏・アマダ会長)が7月27日発表した2026暦年の中間受注見通しは、前年比13・7%増の3850億円で、昨年12月の予想(3460億円)から上方修正された。
発表によると、上期は半導体・データセンター関連投資やHV需要の堅調さ、老朽設備の更新・自動化投資の広がりを背景に、設備投資は持ち直しの動きが見られた。特にプレス系は大型案件が受注を押し上げた。板金系は関連市場の拡大や補助金効果もあり、需要は安定して推移している。
世界情勢の不確実性は残るものの、更新・省力化投資を中心に、受注環境は総じて安定した推移が見込まれるとした。
機種別の受注見通しは、プレス系が30・7%増の1560億円。上期は大型・超大型案件が受注を押し上げ、ICE・HEV向けの更新投資も寄与した。一方で、大型案件の比重が高いため、下期の動向については慎重に見ていく必要があると指摘した。
板金系は5・9%増の1300億円を見込む。半導体・データセンター関連を中心に需要が堅調に推移し、国内では補助金効果もあり更新・自動化投資が進んだ。建築関連の弱さはあるものの、後半も安定した推移が続くと期待する。
サービス系は2・7%増の990億円と予想。設備更新や保全需要が継続しており、国内外ともに安定した稼働を背景に、緩やかな増勢が続くと見通した。
内外別(機械合計)では、国内の受注額を3・5%減の1420億円と見込む。自動車向けは慎重さが続く一方、更新・自動化需要は一部で堅調。業種ごとの濃淡が残り、回復には今しばらく時間を要すると見ている。
輸出は51・7%増の1440億円と予想。北米・インドを中心に設備投資が活発で、半導体・データセンター関連の大型投資も継続。南アジア向けの案件も増加し、外需が全体を押し上げる展開が続くとの見方が示された。
7月の受注額は370億円
前年同月比60.5%増
同工業会8月7日の発表によると、2026年7月の鍛圧機械受注総額は370億92百万円となり、前年同月比60・5%増と大きく伸長した。
機種別ではプレス系が87・7%増(153億61百万円)、板金系が47・2%増(105億66百万円)、サービス系が44・1%増(111億66百万円)と、いずれも大幅増となった。
プレス系は、前月まで大きく牽引した大型プレス機の受注がひと段落したものの、小型、中型プレスを含め輸出を中心に全般的に堅調に推移した。
板金系は、国内・輸出ともにプラスとなったが、特に国内向けが94・2%増と大きく伸長。サービス系も国内・輸出ともに増加した。
茅ヶ崎工場内に新設
セラミック事業研究開発棟
TOTO 170億投資し研究開発加速
TOTO(社長=田村信也氏、本社=福岡県北九州市)は、TOTO茅ヶ崎工場(所在地=神奈川県茅ケ崎市)の敷地内にセラミック事業の研究開発を加速させるための新たな研究開発棟を建設する。この投資は、2026年4月30日に発表された「成長投資を加速」する旨のリリースにおける約300億円の成長投資のなかの一部であり、投資額は約170億円にのぼるという。
新設される研究開発棟(建築面積▽2800㎡/延床面積▽1万600㎡/4階建て/鉄骨造)は、セラミック事業の主力製品である「静電チャック」ならびに「AD部材」の研究開発体制の強化を目的として、2026年12月に着工し、2028年4月の竣工を目指す。
半導体の高性能化を背景に、その生産に使用される半導体製造装置のキーパーツである静電チャックならびにAD部材にも高機能化が求められている。研究開発棟の新設によって、現行品よりもさらに高機能な次世代品の研究開発を加速させると共に、試作品の製造ラインを拡張することで開発のスピードアップを実現できるとTOTOは自信をのぞかせる。
また、製品開発において将来的に必要となる具体的な技術ニーズに対しても、TOTOは顧客との密な連携をもとに先を見通した研究開発を進めているようで、今回の研究開発投資は、製品の進化に寄与する成長投資として計画的に実行されている。生産体制強化との両面で進める、さらなる成長のための投資計画の詳細については、実行段階に入った段階で改めて発表される。
100年以上の歴史を持つ祖業の衛生陶器をはじめTOTOには水まわりで培ってきた知見が蓄積されており、それが、セラミック事業における最先端の研究開発を支える強固な基盤となっている。TOTOはこれからも水まわりを中心とした住設事業と、半導体産業に寄与するセラミック事業とのシナジーにより、豊かで快適な未来社会と経済的成長の実現をめざしていくだろう。
TOTO「令和8年熊本地震」
被災地・被災者へ支援発表
TOTOは8月4日、7月28日午後4時27分に発生した「令和8年熊本地震」で被害を受けた被災者の支援に役立ててもらおうと、義援金1000万円を寄付すると発表した。加えて、TOTOグループの社員有志による義援金を募り、集まった金額に会社が同額を拠出する「マッチングギフト」を行うことも決定した。今回の寄付額1000万円は、日本赤十字社ほかを通じて被災者へ届けられる。
この件に関してTOTOは、「この度の『令和8年熊本地震』によりお亡くなりになられた方々に対しまして、心よりお悔やみ申し上げますと共に、被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます」とコメントを発表している。
TOTO 希望小売価格改定
住宅設備機器商品
TOTOは7月31日、2026年12月1日受注分より住宅設備機器商品の希望小売価格を改定すると発表した。
昨今、原材料価格の高騰をはじめとする外部調達コストの上昇は依然として続いている。TOTOグループは、全社をあげて生産性の向上、合理化によるコストダウン、諸経費の削減に取り組んできたようだが、すでに企業努力だけで対応することは困難な状況となっていると判断。また、今後も継続的にユーザーへ新たな価値を提供していくためにも、希望小売価格の改定を行うという苦渋の決断を下した。
主な対象商品と平均改定率は以下の通りだ。
●衛生陶器▽13%
●システムトイレ▽9%
●ウォシュレット(一体形便器・シートタイプ)▽10%
●水栓金具▽8%
●ユニットバス・システムバス▽8%
●洗面化粧台▽9%
●その他の商品▽9%
●実施時期▽2026年12月1日受注分より
TOTOは「今回、のような判断を下しましたが、引き続き、お客さまの暮らしを快適にする、より良い商品やサービスの安定した供給を実施してまいります」とコメントしている。
岡谷鋼機 チャリティーコンサート
「感謝の夕べ」を開催
愛知県共同募金会に374万円余を寄付
岡谷鋼機(社長=岡谷健広氏、本社=名古屋市中区)は7月16日、「OKAYAチャリティーコンサート2026~感謝の夕べ~」を愛知県芸術劇場コンサートホール(名古屋市東区)において開催した。
2013年の初開催以来14回目となる今回は、本年創立60周年を迎えた名古屋フィルハーモニー交響楽団と、国内外で高い評価を受ける若手演奏家との共演が行われ、来場者を楽しませた。
指揮は、東京国際指揮者コンクール2024にて第3位を受賞し、豊かな音楽性と感性で多くの交響楽団と共演実績のある吉﨑理乃さん。
ソリストには、岐阜県出身、2025年ロン=ティボー国際コンクールにて入賞を果たし、国際舞台で存在感を高めるピアニストの神原雅治さんと、2025年の日本音楽コンクールにて優勝し、確かな演奏力と表現力で注目を集める愛知県出身のフルーティスト、福田京さんを迎えた。
同コンサートは多くの賛同を得て1800席を完売。チケット売上金と同社からのマッチングギフト計360万円に、来場者からの募金を合わせた総額374万5755円が社会福祉法人愛知県共同募金会に寄付された。
長野出張所を開設
オンダ製作所
オンダ製作所(社長=恩田由紀氏、本社=岐阜県関市広見)は、2026年8月3日に長野出張所を開設し、営業を開始した。東海北陸エリアの顧客への、さらなるサービスの向上と、新規顧客の開拓が狙いだ。
同社は、「この度、弊社は長野出張所を開設する運びとなりました。これもひとえに、日頃の皆さま方のご愛顧の賜物と心より感謝申し上げます。今後は、従来にも増して品質とサービス向上に努めてまいりますので、より一層のご指導ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます」とコメントを寄せてくれた。
◇
オンダ製作所長野出張所の概要は以下の通り。
●名 称▽株式会社オンダ製作所 長野出張所
●所在地▽〒380―0935 長野県長野市中御所5―3―3 柳澤ビル2F南側
●電 話▽0575(24)5125
●FAX▽0575(24)8181
●責任者▽本山秀行氏
●営業開始日▽2026年8月3日㈪
三重県機械工具商組合青年部主催
およそ90名集まり大盛上り納涼例会
三重県機械工具商組合(理事長=水野隆次氏・共栄商会社長)の青年部(部長=須藤清範氏・須藤鋼機社長)が主催する毎年夏の恒例事業である納涼会が、今年も7月30日に、近鉄四日市駅前にあるビアダイニンググリルステーションで開催された。参加人数は、店舗のキャパシティぎりぎりの86名。司会進行は南浩樹理事(ユニソル)が担当した。
冒頭、水野理事長がマイクを握り「本日は本当に暑いなかお集まりいただきありがとうございます。また、平素から当組合へ多大なるご支援とご協力をいただき、重ねてお礼申し上げます。まず始めに、熊本が今、大変なことになっています。今すぐ我々にできることは無いのかもしれませんが、せめて被災地が落ち着いた後、観光に訪れてお土産をいっぱい買ってこようと思っています。皆さんも、ちょっとで良いので熊本のことを気にかけていただけたらと思います。さて、この納涼会は当組合青年部の事業のひとつであり、ここまで準備していただいて、青年部の皆さんには大変感謝しております。今日は、今まで以上にたくさんの方々にお集まりいただきましたが、実は、ビアパーティーが始まる以前から、キャンセル待ちが出るくらいに大変盛り上がっています。今日は飲み放題となっておりますので、時間の許す限り楽しんでください」と挨拶。
続いて須藤青年部長が「この暑いなか、ようこそお集まりいただきました。今日の納涼会を盛り上げてくれるのは、他でもありません、参加者の皆さん一人ひとりです。今この時間は仕事のことは忘れて、飲んで、食べて、おしゃべりして、おもいっきり楽しんでください」と挨拶。そのまま乾杯の音頭をとり、楽しい納涼会が開会した。
次々に運ばれてくる料理に舌鼓を打ち、おかわり自由なドリンクの注文が飛び交い、さらには、有名テーマパークのペア招待券や高級食材等の景品が用意されたビンゴゲームで盛り上がり、宴もたけなわとなったところで、戸谷真基理事(常盤機工社長)が「本日はたくさんの方々にご参加いただき誠にありがとうございました。おかげさまで定員オーバーとなるくらいに参加応募もいただいておりました。この会は、普段お会いすることのない方々が交流を深められる、そんな機会の一助になれたらと思って開催しています。これ以外にも青年部は勉強会も開催しています。ぜひともご参加いただいて横のつながりを広げていただけたらと思います」と中締めの挨拶をして、最後は全員での一丁締めでお開きとなった。
『ミツトヨ製マイクロメータ』
日本機械学会「機械遺産」認定
国産化で日本の機械工業発展に貢献
世界有数の精密測定機器の総合メーカーであるミツトヨ(社長=佐々木繁幸氏、本社=神奈川県川崎市高津区)は、同社が所蔵する『ミツトヨ製マイクロメータ』が、日本機械学会(会長=高木周氏・東京大学)の2026年度「機械遺産」第134号に認定されたと発表した。
認定品は、ミツトヨ創業者の沼田恵範氏が国産化を志し、1936年12月に完成させたミツトヨ第1号のマイクロメータだ。輸入品に依存していたこの時代に、国産マイクロメータの供給を通じて日本の機械工業の発展を支えた歴史的価値が評価されたようだ。
モノづくりの品質は、正確に「測る」ことから始まると言っても過言ではない。沼田氏は、精密測定器を国内で安定して供給することを目指し、1934年に東京・蒲田に研究所を設立。試行錯誤を重ね、1936年に国産マイクロメータを完成させた。販売用の最初の量産ロット100個のうち、「完全無欠」と認めた17個だけを残し、残りは従業員一同で工場敷地内に埋め、品質と性能を徹底して追求する姿勢を明確にしたという。
今回の認定品は、その完全無欠の17個のうちの1個である「機番17」である。沼田氏が専用の木箱に納めて大切に保管してきた、まさに、品質に妥協しないミツトヨのモノづくりの原点を象徴する一品だ。
今回の認定について、佐々木ミツトヨ社長は「今回の認定は、マイクロメータの国産化に挑んだ先人たちの努力と、創業者が掲げた『品質第一』の精神が評価されたものと考えています。創業以来培ってきた技術と精神を次世代へ継承し、ミツトヨグループの経営理念『精密測定で社会に貢献する』の実現に取り組んでまいります」とコメントを発表している。
「機械遺産(Mechanical Engineering Heritage)」は、歴史に残る機械技術関連遺産を保存し、文化的遺産として次世代に伝えることを目的に、(一社)日本機械学会が2007年から認定している制度である。今回、認定が発表された『ミツトヨ製マイクロメータ』は、ミツトヨ測定博物館/沼田記念館(所在地=神奈川県川崎市高津区坂戸1―20―1/入場無料/土・日・祝日および会社休業日は休館/要事前予約)で見学することができる。
中部タンガロイ特約店会主催
第29回タンガロイビアパーティー開催
中部タンガロイ特約店会(会長=水谷彰宏氏・東亜機工会長)が主催する夏の恒例「第29回タンガロイビアパーティー」が、7月31日に名古屋市東区葵のホテルメルパルク名古屋で開催され、東海地区のタンガロイ代理店社員や特約店社員ら86名が参加した。
乾杯を前に、宮本徳人タンガロイ中部支店長が「本日は大変お忙しいなか、そして、非常に暑い名古屋の夏の猛暑日にお集まりいただきまして本当にありがとうございます。ただいまより、本年の中部タンガロイ特約店会ビアバーティーを開催させていただきます。昨年までは名古屋栄のクレストンホテルで開催していましたが、閉館してしまいましたので、今年はこちらのメルパルク名古屋で開催させていただくことになりました」と挨拶。その後、昨年タンガロイいわき工場内に誕生した「新Tools棟」や「新R&D棟」、現在展開中の「火の弾プロモーション」のPR、AIを駆使したサポートサービス、新製品情報等を説明し、マイクを置いた。
次に、加藤久佳氏(井高顧問)が登壇。「先ほど宮本支店長からお話がありましたように、超硬業界は今、非常に材料が不足し、何とかやりくりしている状態です。このピンチをチャンスと捉えて、タンガロイ製品の拡販に繋げていただければと思います。そして、昨今ではAIが主流になっていますが、任せられる仕事は任せて、それ以外のプラスアルファな仕事は皆さんで考えていただいて、タンガロイの業績向上、自身の会社の発展に繋げていただければと思います。今日は35度を超える猛暑でしたが、美味しいお酒を頂きながら情報交換でもしていただいて和気あいあいと楽しんでください」と挨拶。乾杯の音頭を取った。
会場のあちこちで会話が弾み、豪華景品の用意されたビンゴゲームは大盛り上がり。夏の暑さを忘れ、大いに盛り上がっていた。
愛機工東支部ビアパーティー
涼しい屋内BBQ会場で
愛知県機械工具商業協同組合(理事長=髙田研至氏・井高社長)の東支部(支部長=田中秀典氏・ミユキ商會社長)は8月4日、名古屋市中区錦にある屋内BBQレストラン「ウッドデザインパーク栄店」で、支部事業のビアパーティーを開催。支部員ら35名が参加した。担当幹事は三木喜昌氏(三起工機社長)が務めた。
田中支部長は「皆さん今日はお忙しいなかお集まりいただきありがとうございます。今年度より東支部長を拝命いたしましたミユキ商會の田中です。よろしくお願いいたします。さて、東支部は支部員の皆さんの支部事業への出席率が非常に高く、皆さんはとても楽しんで参加していただいていると思っています。実は、今日のビアパーティーも定員を少しオーバーするほど出席のお返事をいただいていました。このビアパーティーは一昨年前までは屋外のビアガーデンで開催していましたが、夜とは言え、とてもではないですが暑さに耐えられませんので、昨年からこの屋内会場を使わせてもらっています。暑い日が続くなか、とくに各社の営業の方々は外回り等で体力が奪われていると思います。そんなみなさんの疲れがほんの少しでも取れれば良いなと思っています。短い時間ですが、日頃の仕事のことは忘れて、たくさん呑んで、食べて、交流を深めてください」と挨拶し、乾杯の音頭をとった。
涼しい屋内で、味・量ともにボリューム満点なBBQを味わいながら、普段なかなか話すことの無い支部員同士の会話も盛り上がり、あっという間に時間は過ぎて、最後は三木氏の中締めの挨拶と一丁締めでお開きとなった。
「2026年度山田貞夫音楽賞」4人受賞
特選は樋口さん、石川さん、永田さん
山田貞夫音楽財団 第14回新進演奏家コンクール
山田貞夫音楽財団(代表理事=田中真紀代氏、所在地=名古屋市中村区・ダイドー内)は、7月29日午後1時30分より電気文化会館ザ・コンサートホール(名古屋市中区)で「第14回新進演奏家コンクール」を開催した。選考の結果、「第14回(2026年度)山田貞夫音楽賞」の受賞者4人が決まり、このうち樋口杏奈さん(クラリネット)、石川奈々歩さん(ピアノ)、永田美香子さん(同)が特選に輝いた。特選受賞の3人は9月29日にしらかわホール(名古屋市中区)で開催される「第14回新進演奏家コンサート」でセントラル愛知交響楽団と共演することになっている。
同財団では、愛知県内で活躍している将来有望な新人クラシック音楽家の活動を支援し、愛知県の文化芸術の振興に寄与することを目的に、山田貞夫音楽賞の贈呈を行っている。今回は第1次選考の書類審査及び音源審査を通過した7人の若手演奏家(ヴァイオリン2人、クラリネット1人、ピアノ4人)が本選に臨んだ。
コンクール開会にあたり、川口嘉和事務局長が挨拶で同財団設立の経緯と活動について紹介し、出席した財団役員、選考委員、サポーターの支援に感謝を述べた。
さらに同氏は「新進演奏家コンクールは昨年までの13回のコンクールで若手演奏家を支援し、特選の方は計37人となりました。応募者も増えて昨年が14人。今年は11人と若干減ってはいますが、レベルの高い方に応募を頂いています。これも10年を超える活動を通じ、指導者の方々に認識頂いている結果と考えています」と話した。
また、今回からピアノにも伴奏が付けられるよう、従来のヤマハホールより舞台が広い(ピアノ2台が設置できる)電気文化会館ザ・コンサートホールに会場を移したことも報告された。
続いて、本年5月に財団に寄付をした山田弘子さんに感謝状と御礼の品が贈られた。
挨拶に立った田中代表理事は「本日エントリーされている方々は日頃努力を重ねてこられたと存じます。皆様の磨き上げてきた音楽を、自信をもって奏でてください。そして本日が今後の音楽人生の実りある一日となることを心より応援しています」とエールを送った。
課題曲をそれぞれ演奏した後、審査が行われた。表彰式に先立ち7人の選考委員を代表して、第14回新進演奏家コンサートで指揮する松尾葉子氏が「本日はお疲れ様でした。あと5年程したらヒューマノイドロボットがピアノを弾くと思います。ひょっとしたら、5年後のロボットは感情を入れて演奏するかもしれない。そうなると取って変わられてしまう。皆さん技術はありますが、弾いている時の心拍数や感情の起伏を表して欲しかった。モーツァルトやベートーヴェンの手書きの楽譜には感情があふれている。それを演奏で表してください。皆さんの感情があってこそ、お客さんは感動します。頑張ってください」と激励した。
受賞者及び選考委員は次の通り。
【山田貞夫音楽賞(4人)※は特選】 演奏順
※樋口杏奈さん(クラリネット)▽※石川奈々歩さん(ピアノ)▽※永田美香子さん(同)▽羽田結奈さん(同)
【山田弘子特別賞】
高浪杜和さん(ピアノ)
【選考委員】
小松長生氏(コスタリカ国立交響楽団桂冠指揮者)▽松尾葉子氏(トリフォニージュニア・オーケストラ創立名誉指揮者)▽瀬戸和夫氏(愛知芸術文化協会理事)▽清水皇樹氏(名古屋音楽大学学長)▽能勢健司氏(金城学院大学文学部音楽芸術学科教授)▽川田健太郎氏(名古屋芸術大学准教授)▽寺田史人氏(寺田弦楽四重奏団、プシャーテルアンサンブル主宰)
最後に、財団創設者の山田貞夫会長(ダイドー会長)が「皆さん、お忙しい中ご参集いただきまして誠にありがとうございます。齢90と言うと、あと10年で100歳ですが、それまで音楽の方も頑張りたい。宜しくお願いします」と挨拶し、コンクールを終了した。
クラシック演奏家を目指す
学生46人に奨学金を給付
山田貞夫音楽財団は、7月31日午前11時より名古屋マリオットアソシアホテル(名古屋市中村区)において「2026年度奨学金給付認定書授与式」を執り行った。
同財団は、愛知県内におけるクラシック音楽の振興を図るための支援事業の一つとして、クラシック音楽を専攻する学生に対する奨学金の給付を行っている。愛知県所在の音楽大学またはその大学院の在学生か、愛知県出身者でクラシック音楽を専攻する音楽大学またはその大学院の在学生を対象に、月額4万円(年額48万円)の奨学金を給付する。
2026年度の受給者は、在学する学長からの推薦を受け、選考委員会の審査を経て決定された、クラシック音楽の演奏家を目指す学生46人。2012年の財団設立から14年目の今年度までに延べ650人以上の学生が給付を受けている。
式の冒頭、田中代表理事が挨拶で受給者に祝いの言葉を述べた後、財団設立のきっかけについて紹介。創設者の山田貞夫会長は、戦後間もない少年時代にベートーヴェンの交響曲を聞いて衝撃を受けた。それ以来、会長はクラシック音楽と共に人生を歩み、平成24年に音楽財団を設立。今日の若手音楽家を支援する活動につながっている。「一人の少年が、一枚のレコードから受けた感動。その感動が皆様へと受け継がれていくことを嬉しく思います。これからの音楽人生の中で、誰かの心を動かすような音楽を奏で続けてください。皆様のご活躍を祈っています」と述べた。奨学金給付認定書が田中代表理事より学生に手渡された。
会食の席では当日参加した5人の選考委員から学生に一言ずつ言葉が贈られ、山田会長の締めの挨拶で閉会した。
