第2935号 令和7年9月21日
野球大会を9月13日より再開
MECT集客に協力呼びかけ
愛機工組合 令和7年度8月理事会を開催
愛知県機械工具商業協同組合(愛機工組合、理事長=水谷隆彦氏・ミズタニ機販社長)は、8月6日午後4時30分より名古屋市中区の東京第一ホテル錦で、理事20人が出席して令和7年度8月理事会を開催した。理事会では、メカトロテックジャパン(MECT)2025の集客に向けた取り組みや各種事業の報告などが行われた。また、当日はMECTを主催するニュースダイジェスト社より展示会の概要説明があった。
理事会の冒頭、水谷理事長が挨拶で近況に触れ「愛機工組合の調査によると、景況感は悪化の傾向にあるが、MECTも含めて盛り返していきたい」と述べた。引き続き理事長が議長を務め、各議題について審議・報告が行われた。
1.組合員・賛助会員数の状況(組合員216社・賛助会員109社、2025年8月1日現在)
組合員2社の脱退と、ウメトク名古屋支店(豊田市畝部、本社=大阪府大阪市)の賛助会員加入が報告され、これを承認した。
2.理事の退任について…水谷理事長
6月30日をもってクマザワ(尾張支部)熊澤直幸氏が代表取締役社長を退任した。よって定款第26条に基づき愛機工組合の理事も退任となる。なお、定款第24条の理事定数(30~38人)は定員割れしない。
3.第84回組合野球大会報告…矢野茂雄福利厚生部長(滝川物産社長)
第84回野球大会は、6月21日までに11試合(内1試合は棄権試合)を行った。7月、8月は熱中症を避けるため中断し、9月13日より再開する。なお、雨天中止による延期の試合や先々の予定を早めに提示するなど、迅速な対応を心掛け年内の終了を目指す。
4.第51回組合親睦ゴルフ予告…矢野福利厚生部長
親睦ゴルフを11月13日、春日井カントリークラブ東コースにおいて開催する。7月に予告の書面を組合員・賛助会員に送信し周知させた。8月下旬に案内・申込書面を送信する予定。会場の春日井カントリークラブ東コースは、全面リニューアルが完成した新コースで、2026年9月19日~10月4日まで行われる第20回アジア競技大会の開催コースとなっている。
5.青年部キャンプの集い予告…服部嘉高青年部副部長(服部商会社長)
第43回青年部キャンプの集いを8月23~24日の2日間、「すぎの子キャンプ場バンガロー村」において開催する。キャンプ申し込みは23社184人(8月6日現在)。
また、青年部の事業として、今後は講演会、他産業視察、従業員・家族対象レクリエーションに加え、今年度は青年部創立60周年記念事業を来年3月6~7日に京都で開催する予定。
6.経営対策部セミナー報告…伊藤哲生経営対策部長(春日鋼機社長)
経営対策部セミナーを7月30日午後6時30分~同8時30分、名古屋都市センター会議室で行った。参加人数は25人。テーマは、インナーブランディングによる企業文化の強化『社員の行動を劇的に変革する具体策』。内容は「インナーブランディングとは何か、その効果の進め方」「イマドキ新入社員の迎え方、鍛え方」。社員の定着と戦力化を両立させるために必要な「インナーブランディング」を学び、組織力強化と人材確保につなげることを目的としたセミナー。
その他、第2回SEスクールを12月4~6日に開催する。9月頃に募集を行う予定。
7.MECT2025について…髙田研至実行委員長(組合副理事長・井高社長)
会期は2025年10月22~25日の4日間、ポートメッセなごや第1展示館・第2展示館・第3展示館全館を使用して開催する。開催規模は524社・団体、2092小間(前回492社・団体、2103小間)。この内、組合関係は136社、482小間。
今展においても入場をスムーズにするため前回同様に事前登録の周知を徹底する(事前登録は9月1日より受付)。ただし、招待券でも入場は可能。組合では、8月下旬より招待券・チラシ・封筒を組合員・賛助会員をはじめとした多くの関係者に配布し、来場をお願いする。なお、駐車場は「金城ふ頭駐車場」が専用となる。(第3展示館隣の立体駐車場は出展者専用となる。)
組合事務局は従来通り第2展示館に設置し、理事および実行委員が来場する際は事務局に寄ってもらい駐車券および食事を準備する。
8.RTJ(ロボットテクノロジージャパン)2026について…森田乾嗣実行委員長(組合副理事長・モリタ社長)
ロボット展「RTJ2026」を2026年6月11~13日の3日間、Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)にて開催する。出展受付は2025年9月1日より開始されるため、組合としては前回同様に実行委員会を設置して出展小間の勧誘事業に取り組む。第l回実行委員会を8月22日、東京第一ホテル錦にて開催する。
9.全機工連東京大会について…水谷理事長
全機工連東京大会が11月4日午後1時30分~同7時、東京国際フォーラムにて開催される。参加費は組合員1人分(1万5千円)を組合負担とした。参加人数は25人(8月6日現在)。なお、参加理事については、日当として1万円を支給する。
10 .その他
7月1日に実施した景況調査の結果(回答総数94社、43・5%)が報告された。その中で、2025年7月以降の景況見通しについては「横ばい」が67社(71・3%)で最も多く、「悪化する」が24社(25・5%)と続いた。「好転する」は3社(3・2%)だった。
今後の理事会日程は10月14日、12月2日、2026年2月5日。賀詞交歓会は2026年1月28日。担当幹事は尾張支部。
◇
今回の8月理事会では議案審議の前に、ニュースダイジェスト社よりMECT2025について説明が行われた。
八角秀社長は「5月21日付で社長に就任して初めての方も多いかと存じますが、お見知りおきを願います。おかげさまでMECT2025は過去最高の524社が出展、小間数は社数が多くなったために通路の確保等で最多だった前回をやや下回りましたが、ポートメッセなごやの全館をフルに使って最大規模で開催できる運びとなりました。動員に向けては、商社の強みを発揮してお声掛け頂きますようお願い申し上げます」と述べた。
続いて、平野清嗣MECT事務局長(ニュースダイジェスト社取締役情報企画部長)より展示会の概要や主催者企画展示などの見どころが紹介された。9月1日から事前来場登録を開始する。
最新鋭の設備導入し
USAの新工場棟、今秋生産開始
TOTO 米州で衛生陶器の生産体制強化
TOTO(社長=田村信也氏、本社=福岡県北九州市)のグループ会社TOTO U.S.A., Inc.(社長=室井太郎氏、本社=米国ジョージア州モロー市、以下TOTO U.S.A.と表記)は、2025年秋から新工場棟での衛生陶器の生産を開始すると発表した。
TOTO U.S.A.は、米州市場における戦略商品であるワンピース便器の供給体制を強化することを目的に2023年6月からジョージア州モロー市にある既存工場敷地内で新たな工場棟の建設を開始。TOTOグループ初となる、便器とタンクを自動で接着するロボットをはじめとする最新鋭の設備を導入し、ワンピース便器の生産性を向上させる狙いだ。新たな工場棟を稼働することで、米州での衛生陶器の生産能力は従来と比べ150%となり、モロー、レイクウッド、メキシコの3つの生産拠点合わせて約100万ピース/年となる。これまで、ワンピース便器はアジア圏からの調達割合が大きく、輸送に時間がかかっていた。新工場棟の稼働により、米州域内のワンピース便器の生産数が増え、ユーザーへ確実かつタイムリーに商品を届けられる体制が整う。投資額は2億2430万ドル(日本円で約300億円)。
米州住設事業は、1989年にカリフォルニアに進出したことから始まり、地域住民や現地パートナー企業と共に成長。2025年3月期決算では4億6400万ドル(当時日本円で約705億円)の売上規模となっており、TOTOグループ全体の成長を牽引する成長セグメントと位置づけられ、積極的な戦略投資が行われている。近年急速に販売台数が伸長しているウォシュレットと同様に、米州の戦略商品であるワンピース便器の販売を促進させ、節水および清潔性・快適性を備えた高付加価値商品の販売を米州で拡大していく。
「その国・地域のTOTOになる」を目指し米州市場で事業を開始して今年で36年となる同社。この間、地元政府や地域社会、現地パートナー企業の支援のもと、米州の社員と共にTOTOブランドを築き上げてきた。これからもTOTOは、「きれいと快適・健康」「環境」を両立した、TOTOらしい商品「サステナブルプロダクツ」によりユーザーの豊かで快適な暮らしの実現に貢献していくことだろう。
米州では、便器とタンクが一体となったデザイン性の高いワンピース便器の需要が高いものの、便器とタンクを焼成後に組み合わせる密結便器と比べると製品が大きくなるので製造が難しいという課題があった。従来の工場では、これまで人の手による作業工程が多くあったが、今回、新工場棟に新たに34台の最新鋭ロボットを導入することで品質と生産性が大きく向上する。成形工程においては、TOTOグループの衛生陶器の工場では初となる「タンク接着ロボット」を導入。この最新鋭のロボットは、TOTOが設備メーカーと共に独自開発したもので、寸法の個体差にバラツキがあっても最適な位置を毎回自動で判断し、乾燥前の柔らかいタンクの形状を崩すことなく、しっかりと接着する。
2025年7月の工作機械受注額
日工会 地域・業種・企業規模等で濃淡
前年同月比3.6%増の1283億円
日本工作機械工業会(日工会、会長=坂元繁友氏・芝浦機械社長)が8月21日発表した2025年7月分の工作機械受注額(確報値)は、総額が1283億57百万円で、前月比は3・6%減と2か月ぶりのマイナスとなった。
米国相互関税の新税率発表を前に世界経済の先行きが見通しにくい状況が続いた中で、上期の期末効果剥落の影響もあり1300億円を下回ったが、5か月連続で1250億円を超える受注水準を維持し、前年同月比は3・6%増と2か月ぶりのプラスとなった。
地域・業種・企業規模等によって濃淡はあるが、外需を中心に総じて設備需要は根強いとみられる。
内需は354億46百万円で、上期の期末効果や各種補助金の採択効果が剥落し、前月比は11・1%減と2か月ぶりのマイナスとなったが、4~6月期平均受注額(358億円)とほぼ同水準を維持。前年同月比は0・7%の微減で、横ばい基調が続いている。
業種別では「一般機械」(136億円)、「電気・精密」(40億円)、「金属製品」(24億円)等が前月比・前年同月比ともにマイナスとなった一方、「自動車」(80億円)は前月比で2か月連続、前年同月比では4か月ぶりにプラスとなった。また「航空機・造船・輸送用機械」(23億円)は航空機、船舶、鉄道とも比較的活発で、自動車と同様に前月比・前年同月比でプラスとなった。
各業種とも大手・中堅ユーザーによるまとまった規模の投資がけん引しており、中小企業ユーザーは各種補助金への高い依存が見受けられる。
外需は929億11百万円で、前月比は0・4%減と4か月連続のマイナスながら7月も微減で、引き続き900億円超えを維持。前年同月比は5・3%増と10か月連続のプラスとなり、高い受注水準が持続している。
地域別では「北米」(267億円)が前月比で2か月連続、前年同月比で4か月ぶりにマイナスとなり、5か月ぶりに270億円を下回った。建設機械や航空機でまとまった規模の受注があったが、航空機に関しては前月(6月)よりも受注額が少なく、「自動車」「金属製品」等その他の業種は振るわなかった。
「欧州」(164億円)は前月比で3か月連続、前年同月比では19か月ぶりにプラスとなり、4か月ぶりに160億円を上回った。7月中旬より一部地域で夏期休暇のシーズンに入ったが、EUのその他地域が13か月ぶりに30億円を、またスイスが19か月ぶりに10億円をそれぞれ上回るなど局所的な増加がみられた。
「アジア」(475億円)は、前月比で2か月連続、前年同月比で2か月ぶりにプラスとなり、5か月連続で450億円を上回った。中国が5か月連続で300億円を上回ったほか、インドは4か月ぶりの60億円超え、ベトナムも2か月連続で約30億円の受注が続いた。
今後の見通し
日工会によると、米国による自動車輸入への追加関税や相互関税の発動が相次ぎ、米中対立激化の懸念も高まった4月以降、世界経済の不確実性が増し、米国内をはじめ各地域で設備投資が停滞することへの警戒感が広くうかがえる。しかし7月分の受注結果からは、目立った影響は依然として見受けられない。
こうした中で、米国政府は8月7日に世界69か国・地域からの輸入に対する新たな相互関税率を発表し、日本についてはベースラインの10%から15%へと引き上げられた。当初の予想より低率となったことで、わが国の輸出産業が受ける影響が多少和らぐと見られるほか、これまでの生産拠点を巡るユーザーの逡巡がひとまず解消に向かい、長らく見送られていた設備投資が進みだすものと期待される。
ユーザーの設備投資動向や、今後交渉が本格化する米中、米印間の関税協議も含めた最新の動向を油断なく注視し、世界各国での需要に対応していく必要がある。
山下未緒取締役(山下隆蔵会長四女)を紹介
信頼と期待に応える企業へ
山下機械 95周年感謝のビアパーティー
山下機械(社長=近藤敏之氏、本社=名古屋市熱田区)は7月25日、取引先を招いた「95周年感謝のビアパーティー」をANAクラウンプラザホテルグランコート名古屋で午後6時30分より開催した。同社の仕入先や金融関係など取引先から100名超が出席。7月より常勤となった山下未緒取締役を含めた役員・社員一同で迎え、懇親を深めた。
冒頭、近藤社長が「弊社は、今年の4月で創業95周年を無事に終えることができ、100周年まで4年となった。日頃、社員の無理なお願いにも相談に乗り協力を頂いている皆様へ、感謝の気持ちを表すとともに、親睦を深めるひと時とさせて頂きたい」と挨拶した。
また、95年の歴史に触れ「戦後の自動車産業の発展とともに規模を拡大し、皆様方との長きにわたる取引を大きくすることができた。弊社としては100周年に向け、またその先を見据えて、引き続き信頼と期待を頂ける新たな体制づくりの時に入ってきている」とし、数年前より米国から経営に参画している山下未緒取締役が常勤となり本格的に経営に取り組んでいくことを紹介。100年に一度と言われる大きな変化の時代に「独自のカラーを出し、お客様や皆様からモノづくりで最も必要とされる存在になることを目指し、人材育成と会社の基盤強化を図り、社員全員で挑戦を続けて、次の時代にともに成長発展できる企業づくりに取り組んでいく」と決意を語った。
三河営業所を
来春新築移転
さらに近藤社長は、国内外拠点で最大の三河営業所を来年4月に新築移転することを報告。老朽化した建物の更新と駐車場不足を解消し、併せてセキュリティー対策やWeb会議への対応、人材採用につながることも期待する。敷地面積は現在の6倍強、建物総床面積は3倍弱とそれぞれ拡大し、顧客を集めてセミナーを開催できる会場や、充実した在庫を置ける倉庫も備え、三河エリアの営業力強化を図る考えを示した。
続いて、山下隆蔵会長と山下未緒取締役が登壇。山下未緒取締役が挨拶で出席の御礼を述べた後、同氏の発声で乾杯した。
宴では、山下機械の役員・部門長・拠点長の紹介に続いて、開運アトラクションとして参加者全員に賞品が当たる大抽選会が行われた。
和やかに歓談が進む中、木田竜也常務取締役営業本部長が「我々が携わっている製造業はトランプ関税、原材料高騰、人材不足とそれに伴う人件費高騰といった様々な課題に直面しているが、省人化のための自動化提案や補助金を活用した老朽化設備の更新提案などにしっかり取り組んでいけば、100周年の年にさらに成長、進化した山下機械の姿をお披露目できるのではないかと思っている。日本のモノづくりを元気にするという使命感を持って頑張っていきたい。一層のご支援、ご指導をお願いします」と挨拶し、一丁締めでお開きとした。
高能率・多機能転造タップなど
オーエスジー 新製品3種を発売
オーエスジー(社長=大沢伸朗氏、本社=愛知県豊川市)は7月23日、「高能率・多機能転造タップA-XPF」「小径超硬ドリルAD-MICRO」「刃先強化型超硬エンドミルAE-VMSX」を発売した。
新製品の概要は次の通り。
高能率・多機能転造タップA-XPF
転造タップは、材料を塑性変形することでねじ山を形成し、切りくずが発生しないため、切りくずトラブルが発生しないのが特長。今回、A-XPFにオーバーサイズと細目サイズを追加した。
さらにロングシャンクタイプ(A-LT-XPF)と深穴用ロングシャンクタイプ(A-LT-DH-XPF)を追加し、長いねじの加工にも対応可能とした。
小径超硬ドリルAD-MICRO
小径穴加工の主なトラブル要因は、切りくず排出の不安定さにある。AD-MICROは、小径穴加工に最適化された切れ刃仕様と溝形状により、外部給油でも安定した切りくず形状を形成し、小径穴の連続加工を可能にする。
サイズラインナップはφ0・5㎜~φ3㎜まで0・01㎜単位のサイズ展開で、4Dタイプ、10Dタイプで各251アイテム、計502アイテムの豊富なサイズバリエーションを取り揃えていく。
刃先強化型超硬エンドミルAE-VMSX
幅広い被削材に対応可能な超硬防振型エンドミルAE-VMシリーズに、刃先強化型AE-VMSXを追加。マイクロレリーフと刃先ホーニングにより高い耐欠損性を実現する。
高硬度鋼向け被膜「DUROREY(デューロレイ)」コーティングを採用し、50HRCの被削材においても高い耐チッピング性を発揮、工具の長寿命・高速加工を可能にした。
快適空間で働きやすさ向上へ
2階建て木造新社屋完成
三賀 脱炭素社会の実現にも貢献
機械工具卸専門商社の三賀(社長=杉浦一暢氏、本社=静岡県浜松市中央区佐藤1-38-20)は、かねてより建替え中だった本社新社屋が完成し、8月18日より通常営業を開始した。
新社屋は2階建ての木造建築(省令準耐火仕様)で、延べ床面積は458・843㎡(138・8坪)。2階の3分の1を吹き抜けとし、全体的に明るく、木造ならではの温かみのある居心地の良い空間となっている。
1階は事務所と倉庫。事務所フロアにはセミフリーアドレスを採用し、社員の働き方に合わせて効率良く作業ができるようにした。2階に社長室や応接室、セミナーもできる会議室などを設置。中2階には休憩やコミュニケーションの場としてリフレッシュスペースを設けた。
また、倉庫に接した荷物積み下ろし場所には建物と一体構造の屋根と壁があり、トラックや営業車を横付けし、天候を気にせず入出庫作業が行える。駐車場スペースも広く確保され、社員の働きやすさ向上を目指して環境が整えられた。
建物は軽量なため耐震性・復旧性に優れ、建物自体が「環境配慮型構造」なので脱炭素社会への貢献も期待できる。現代社会の課題に対し、木造建築が再評価されており、記者が伺った日も建築関係者が見学に訪れていた。
その他、同社では地域貢献の一環として、敷地内に地元幼稚園の送迎バスが停車するための待合所を新設し提供している。
独OPEN MIND社と
グローバル販売契約を締結
DMG森精機 最適な製品を、最適な場所へ
DMG森精機(社長=森雅彦氏)は8月6日、ドイツ・バイエルン州ヴェスリングに本社を置くOPEN MIND Technologies AG社(以下、OPEN MIND社)と7月にグローバル販売契約を締結したと発表した。
DMG森精機は、デジタル・トランスフォーメーション(DX)を通じて工程集約・自動化を行い、最終的にGXを実現することをマシニング・トランスフォーメーション(MX)と位置付けている。DXの推進にはプログラミングソリューションが不可欠であり、CAD/CAMの高度な技術がその基盤になると考えており、今回、革新的かつ高性能なCAD/CAMとMES(製造実行システム)ソフトウェアを提供するOPEN MIND社とのパートナーシップによってシナジーが生まれ、製造現場のさらなる生産性向上と品質向上への貢献が期待されるとしている。
日本では、同社グループ会社のテクニウムとOPEN MIND社の日本法人であるオープン・マインド・テクノロジー・ジャパンが、10年以上にわたり協力関係を築いてきた。2025年にはアメリカでも提携を開始し、今後、アジアおよびオーストラリア市場での展開を強化する。CAD/CAMのスペシャリストであるOPEN MIND社と連携し、テクニウムの包括的な支援のもと、地域ごとのニーズに応じた強固な販売・技術支援体制を構築することで、これらの地域での市場浸透を加速させたい考え。
また、マーケティングの強化に向けた協力も推進し、第一段階として、OPEN MIND社の世界有数のCAD/CAMソリューションであるhyperMILLを共同販売する。
hyperMILLは製造工程全体をデジタルでつなぐ先進的なCAD/CAMテクノロジーで、主な特徴は次の通り。
◎2・5次元、3次元、同時5軸、旋削から、積層造形、高速・高効率加工まで幅広い加工ニーズに対応。専用CADプラットフォーム上で最先端のCAM技術を提供する、完全モジュール型のCAD/CAMソリューション。
◎自動化、シミュレーション、仮想マシンなどの先進技術を組み合わせることで、製造工程全体のデジタル化と効率化を実現。主要なCADソフトウェアとのシームレスな連携や、特殊な加工用途にも対応。
◎航空・宇宙、自動車、金型・工具製造、一般部品加工、医療、ジョブショップ、エネルギー、半導体産業の高度な要求に応える。
OPEN MIND社は、MESを開発するHummingbird社の株式取得を通じて、製品ラインアップを拡充した。これにより、CAD/CAMとMESを連携させた統合型のデジタル製造環境を構築し、工程間のデータ接続性と運用効率をさらに高めている。また、ドイツのMensch und Machineグループに属しており、世界各地に子会社と認定販売パートナーを展開し、グローバルな技術支援体制を整え、地域ごとのニーズにも柔軟に対応している。
ミツトヨ 「白色干渉光学ユニット」が
機械工業デザイン賞IDEA
「審査委員会特別賞」を受賞
ミツトヨ(社長=沼田恵明氏、本社=神奈川県川崎市)の「白色干渉光学ユニットWLI-Unit」がこのほど、第55回機械工業デザイン賞IDEAにおいて「審査委員会特別賞」を受賞した。同社の機械工業デザイン賞受賞は、1971年の初受賞以来、今回で6点目となる。
受賞製品「白色干渉光学ユニットWLI-Unit」は、白色光干渉技術を用いた非接触型の高精度測定システムで、微細な表面性状の検査や3D形状の計測を可能にする。光学倍率に依存しない高さ測定精度を実現しており、低倍率レンズでも高いZ分解能を維持した測定が可能。さらに、各種装置への組込みを考慮し、本体ユニットの小型・軽量化を図ることで、柔軟な運用性を実現している。これらの特徴が技術的革新性と実用性、デザイン性のバランスに優れている点として高く評価され、今回の受賞に至った。
機械工業デザイン賞IDEAは、日刊工業新聞社が主催し、経済産業省の後援、日本商工会議所および各工業団体の協賛を得て、1970年に創設された日本の工業製品デザインを顕彰する賞。2025年で第55回を迎え、時代を象徴する革新的な製品を数多く表彰しており、関連業界から高い注目を集めている。
社会から承認される企業であり続けるために
〝 インナーブランディング 〟の進め方を学ぶ
愛機工 経営対策部セミナーを開催
愛知県機械工具商業協同組合(理事長=水谷隆彦氏・ミズタニ機販社長/以下、愛機工と表記)の経営対策部(部長=伊藤哲生氏・春日鋼機社長)が企画・運営したセミナーが7月30日、名古屋市中区金山にある名古屋都市センター貸会議室で開催された。
講師には、名南経営コンサルティングのマネージャーでシニアコンサルタントの渡邉圭蔵氏を招へい。「インナーブランディングによる企業文化の強化〝社員の行動を劇的に変革する具体策〟」と題した本セミナーには募集定員20名を超える受講応募が寄せられたという。
昨今、とくに中小企業を中心に「せっかく採用してもすぐに辞めてしまって困っている」「求人募集しても応募が来ないなんてこともよくある」など、求人や社員育成に関する不安や不満をよく耳にする。とくに若手社員に対しては、従来型の指導法では思うように成長してくれない、価値観の違いからミスマッチが起きやすいといった課題が顕著に見られる。そこで伊藤哲生経営対策部長は、「慢性的な人材不足だったり、若手社員の確保・定着の難しさなど、多くの企業が抱えているであろう課題に対して、我々や社員の今後の意識醸成のヒントとなるようなお話を伺いたい」との思いから、経営対策部メンバーと共に今回のセミナーを企画した。
ここで言う〝インナーブランディング〟とは、自ら社会に存在価値を問い、社会から承認される企業であり続けるための独自のブランド価値を軸にしたチカラの結集であり、そのための共感と行動様式の変革に基づく組織の基盤づくりを意味している。インナーブランディングにより企業文化を強化することができれば、それが顧客のなかで好ましいイメージとして記憶(認識)されることとなり、必然的に選ばれる企業になる。
インナーブランディングによる効果はそれだけではない。①取り組みを通じた組織構成員の、組織への理解促進。②組織構成員の定着率向上と、価値観の合う人材の獲得促進。③アウターブランディングを進める際のバラつきや方向性相違の防止。などの効果も得られると渡邉講師は言う。
これらを踏まえたうえでイマドキ新入社員をどう迎え、どう育成していくべきか? そのキーマンとして挙げられたのが〝中間管理職〟である。中間管理職の意識改革によって、新入社員教育はようやくスタートラインに立ったと言っても過言ではない。これからの時代、新人育成と管理者育成の双方を同時に進めることが重要である。
セミナーの最後に渡邉講師は「新入社員が成長するかどうかは、育成プログラムだけでなく、先輩社員や組織風土にも大きく左右されます。先輩社員は組織の現状の鏡であり、良くも悪くも、下は上を見て学ぶという大原則を決して忘れないでください」と参加者へ訴えた。
その後、質疑応答を経て、およそ2時間にわたるセミナーは閉会した。愛機工経営対策部は、今後も経営者にとって有意義なセミナーや講演会を定期的に実施していくという。
真夏の暑さを忘れて涼しい屋内でBBQ
愛機工東支部 屋内でビアパーティー開催
愛機工東支部(支部長=安藤義和氏・安藤専務)は8月20日、名古屋市中区にある屋内バーベキューレストラン「ウッドデザインパーク栄店」で毎年恒例の支部ビアパーティーを開催。30名を超える支部員ら関係者が参加した。屋内でバーベキューが楽しめる店舗での初めてのビアパーティー開催ということで、「こんな涼しいところでバーベキューができてとても快適!」などの感想も聞こえてくるほど参加者にとても好評だった。
開会にあたり安藤支部長から「昨年のビアパーティーはすごく暑い屋外のバーベキューでしたが今年は冷房の効いた屋内の涼しいところでやりましょうという声があり、ミユキ商會の田中社長にチカラになっていただきました。こんな良い場所でできるとは思ってもみなかったものですからとても感謝しております。今日は東支部のいろんな会社からご参加いただいておりますので、皆さんで情報交換でもしていただいて、わずかな時間ですが楽しんでください。そして、これからの東支部をどんどん盛り上げていきましょう」と挨拶があり、乾杯した。
煙がほとんど出ないグリルを使用した涼しい店内は快適で、「これならどれだけ暑い夏でもビアパーティーを楽しめる」と好評。来年のビアパーティーの会場はもう決まったも同然のようだ。
宴もたけなわとなったところで、幹事を務めたミユキ商會の田中秀典社長が「今回初の屋内ビアパーティーでしたが皆さん、いかがだったでしょうか? とても評判が良いようですので、来年もここで開催したいと思います」と中締めの挨拶をし、東支部の今後の事業告知を経て、最後は全員での一丁締めでお開きとなった。
豪華景品のビンゴ大会が大盛況
愛機工西支部 本格イタリアンでビアパーティー
愛機工西支部(支部長=内藤和美氏・内藤商事社長)は8月7日、名古屋市中村区、名古屋駅前にある本格イタリアンの店「ばかなる桜通店」で毎年夏の恒例となっている支部ビアパーティーを開催。支部員ら関係者およそ30名が参加し、酷暑が続く今夏の疲れを癒し英気を養った。当日の司会進行は矢野茂雄氏(滝川物産社長)が務めた。
開会にあたり内藤支部長が「皆さんこんばんは。支部長を務めさせていただいております内藤商事の内藤です。本日はお忙しいなか、愛機工西支部主催のビアパーティーにご出席いただきまして誠にありがとうございます。短い時間ではございますが、この暑さで蓄積された疲れを癒していただいて、大いに盛り上がってください」と挨拶。そのまま乾杯の音頭をとってビアパーティーが開会した。
この日の名古屋の最高気温はおよそ35度と身体に堪える暑さではあったものの、参加者は談笑に花を咲かせ、豪華景品の用意されたビンゴ大会では大盛り上がり。宴もたけなわとなったところで服部将康氏(服部社長)が「皆さん、今日はありがとうございました。毎年恒例のこのイベントですけれども、今年もおかげさまで大盛況でした。来年は、もっと多くの方に参加していただいて、もっと広い会場で開催できるように、皆さんの会社などでぜひとも宣伝していただけたらと思います」と中締めの挨拶をして、最後は一丁締めで散会となった。
天空のオープンテラスで暑気払い
名機工同友会 ビアパーティー開催
名機工同友会(会長=嶋﨑晴久氏・シマザキ商会社長)は8月6日、名古屋市中村区のミッドランドスクエア44階、開放的なオープンテラスで人気のイタリアンBBQ「天空のビアガーデン“CARVINO”(カルヴィーノ)」にて、毎年恒例のビアパーティーを開催した。会の進行は小浦正喜幹事(こうら社長)が務めた。
小浦幹事に促されて、嶋﨑会長が「皆さんこんばんは。お盆前のお忙しいなか、また、この酷暑のなか、よくお越しくださいました。今日は例会ではないですから、美味しいビールでも飲みながらいろいろとお話していただいて、短い時間ではありますが有意義な会にしていただければ幸いでございます」と挨拶。そのまま乾杯の音頭をとってビアパーティーはスタートした。
名古屋駅の目の前という大変便利なロケーションながら本格的なバーベキューを誰でも手ぶらで楽しめるとあって、会場のビアガーデンはこの日も多くの利用者らで大盛況だった。名古屋駅前高層ビルからの夜景の眺望はとても美しく、名機工同友会一行は食事や談笑だけでなく、圧巻の夜景を眺めながら暑さを忘れて共に楽しんでいた。
食べて、飲んで、談笑して、およそ2時間の楽しく過ごしたビアパーティーだったが宴もたけなわとなり、この日は散会となった。
名機工同友会の今後の事業予定だが、10月14日(火)に例会を開催する予定である。
クラシックの演奏家を目指す
学生45名に奨学金を給付
山田貞夫音楽財団 2025年度奨学金認定書授与式開催
公益財団法人山田貞夫音楽財団(代表理事=田中真紀代氏、所在地=名古屋市中村区・ダイドー内)は、8月1日午前11時より名古屋駅前の名鉄グランドホテルにおいて「2025年度奨学金認定書授与式」を行った。
同財団は、愛知県内におけるクラシック音楽の振興を図るための支援事業の一つとして、クラシック音楽を専攻する学生に対する奨学金の給付を行っている。愛知県所在の音楽大学またはその大学院の在学生か、愛知県出身者でクラシック音楽を専攻する音楽大学またはその大学院の在学生を対象に、月額4万円(年額48万円・返済義務なし)の奨学金を給付する。給付期間は1年間としているが、最長4年まで給付を受けることもできる。
2025年度の受給者は、在学する学長からの推薦を受け、選考委員会の審査を経て決定された、クラシック音楽の演奏家を目指す学生45名。2012年(平成24年)の財団設立から13年目の今年度までに延べ600名以上の学生が給付を受けている。
式の冒頭、田中代表理事が「本日はおめでとうございます。最近特にこれまで奨学金を受け取られた方が国内外で活躍されていると耳にすることがあり、大変嬉しく思っている。大きな受賞ももちろん嬉しいが、皆様自身の音楽を多くの方に届ける活動を続けていただいて、クラシック音楽をより広め、ファンを作っていただくことも財団の目指すところ。皆様の活躍を楽しみにしている」と挨拶。
川口嘉和事務局長は、財団の主な活動として新進演奏家コンクール、指揮者オーディション、奨学金給付について説明する中で「奨学金に関しては、物価高騰の中、少しでも活躍の場を広げていただけるよう今年から支給金額を上げた。また、セントラル愛知交響楽団の協力を得て、1年間のパスポートを財団が会費負担する。クラシック音楽の担い手を学生の時からサポートしていきたいと取り組んでいる」と述べた。
続いて、田中代表理事より学生に奨学金の認定書が手渡された。
会食の席では、選考委員の川田健太郎氏(名古屋芸術大学准教授)が「芸術というのは不確かで、数字ではかれるものではないので不安はあるかと思うが、自身の目指すものに向かって精進していってほしいと願っている。素晴らしいクラシック音楽を伝承していただける人材が育ってくれることを期待している」と激励。
最後に財団創設者の山田貞夫会長(ダイドー会長)から締めの言葉があり、閉会した。
日鍛工 7月度鍛圧機械受注額
前年同月比14・8%減の231億円
日本鍛圧機械工業会(代表理事会長=磯部任氏・アマダ会長)が8月8日発表した月次会員受注統計によると、2025年7月度の鍛圧機械受注総額は231億11百万円で前年同月比14・8%減となった。板金系が5か月ぶりのマイナスで、これまで比較的堅調に推移していた国内の落ち込みが特に大きかった。
7月は展示会もあり、国内の営業活動に影響があったものと同工業会では推察しており、以降の商談刈り取りに期待する。
プレス系機械は81億84百万円で前年同月比1・4%減となった。小型プレスが1・2%増、油圧プレスが5・4%増、フォーミングが15・8%増、自動化装置が18・0%増と伸長したが、中型・大型プレスはマイナスだった。
板金系機械は71億76百万円で前年同月比36・7%減。パンチングが46・2%減、ブレーキ・シヤが9・1%減、レーザ・プラズマが47・1%減といずれもマイナスに転じた。
サービス系は77億51百万円で前年同月比3・2%増だった。
内外別(機種計)では、国内が85億71百万円で前年同月比27・2%減となった。鉄鋼13・3%減、金属38・4%減、一般28・6%減、電気72・8%減といずれもマイナスで、輸送のみ17・9%増とプラスだった。
輸出は67億89百万円で前年同月比13・6%減となった。中国向けが60・1%増、東南アジア向け2・1倍、インド向け65・2%増と好調を示した一方、北米向け55・7%減、韓国向け49・2%減、欧州向けも大幅減だった。
岡谷鋼機 チャリティーコンサート
「感謝の夕べ」を開催
岡谷鋼機(社長=岡谷健広氏、本社=名古屋市中区)は7月30日、「OKAYAチャリティーコンサート2025~感謝の夕べ~」を愛知県芸術劇場コンサートホール(名古屋市東区)で開催した。
2013年の初開催以来13回目となる今回は、オーケストラ・アンサンブル金沢のパーマネントコンダクターを務める指揮者の松井慶太さん、愛知県生まれでウィーン在住のピアニスト・諸戸詩乃さん、2024年度全日本学生音楽コンクール名古屋大会本選1位に輝いたヴァイオリニスト・伊藤勇星さんと名古屋フィルハーモニー交響楽団の演奏を楽しんだ。同コンサートは多くの賛同を得て1800席を完売した。
チケット売上金と同社からのマッチングギフト、また来場者からの募金を合わせた総額380万円余が社会福祉法人愛知県共同募金会に寄付された。