第2929号 令和7年7月20日
日本機械工具工業会 設立10周年
第11回定時総会及び記念式典開く
新会長に佐橋稔之氏(住友電気工業常務)が就任
日本機械工具工業会(JTA)は、超硬工具協会と日本工具工業会が統合して2015年6月3日に設立され、今年で10周年を迎えた。第11回定時総会と設立10周年記念式典が6月3日、東京マリオットホテル(東京都品川区)において開催され、正会員はじめ賛助会員、来賓など226名が出席して盛会となった。役員改選では、松本克洋会長(不二越執行役員工具事業部長)が任期満了により退任し、新会長に佐橋稔之氏(住友電気工業常務取締役アドバンストマテリアル事業本部長)が選任された。
総会では決議事項に関する審議を終えた後、松本会長が正副会長の選任結果(別掲)を報告するとともに、退任にあたり「1年間という短い期間だったが、無事この大役をこなせたのも偏に会員、理事、事務局、そしてお集まりの皆様のおかげと感謝する。今後は理事として佐橋会長を支え、工業会の発展に微力ながら尽力していきたい」と挨拶。
副会長を退任する寺島誠人氏(東鋼社長)は、2期4年の任期中に大阪で開催された世界切削工具会議(WCTC)2024などを振り返り、会員の支援に礼を述べた。
佐橋新会長は新任の挨拶で「JTA設立10周年の特別座談会(次号以降に掲載予定)を行い、設立に尽力された4名の方に統合にまつわるエピソードやその後の苦労話を聞かせて頂くことができた。改めて諸先輩方のご努力ご苦労があってこそ今のJTAがあると思い直すと共に、皆様への感謝の気持ちを新たにした。その生みの苦しみの中で何とか10年間やってきたJTAだが、これからは継続する苦しみに変わる。現時点の景況感は非常に厳しい。本工業会の2024年度生産額実績は4720億円。この数字は上振れし昨年秋に公表した修正見通しもわずかに超えたが、過去最高だった2018年の5194億円からは約1割下がった状態でここ数年続いている。勿論これにはコロナや自動車産業の不振といった様々な理由があったが、6年間更新できていない所には非常に難しさがある。2025年度の見通しも4840億円と、5000億円にはまだ到達しないのではないかという数字になっている。今やるべきことをしっかりと考え直して、新たなチャレンジを工業会として進めていきたい。個人的にはDX(標準化も含めたデータベース対応)、国際化、環境といった1社で行うことが難しい所を力添えすることがJTAの使命であろうと考えている。理事の皆様はもとより、会員の皆様、関係の方々、事務局も合わせて、しっかりとコミュニケーションを取りながら取り組んでいきたい」と所信を述べた。
報告事項として、①2025年度『生悦住賞』『新庄(陰徳の士)賞』受賞者の紹介②2025年度当初生産額見通し(前年度比2・5%増の4840億円)③委員会報告(総務、技術、環境、国際の各委員会)が行われた。
総会終了後は、2025年度『生悦住賞』『新庄(陰徳の士)賞』の表彰式が執り行われ、受賞者を代表して生悦住賞を受賞した小谷二郎氏(元・三菱マテリアル)が謝辞を述べた。(受賞者一覧は2面に記載)
【新役員】 敬称略
▼会長=佐橋稔之(住友電気工業常務取締役アドバンストマテリアル事業本部長)※新任代表理事
▼副会長=大沢伸朗(オーエスジー代表取締役社長兼COO)、小原和生(三菱マテリアル執行役常務加工事業カンパニープレジデント)※新任、森誠(富士精工代表取締役会長兼社長)、田野井優美(田野井製作所代表取締役社長)※新任
▼理事=岩田昌尚(イワタツール代表取締役社長)、牧野圭祐(NTKカッティングツールズ代表取締役社長)、長島千里(京セラ理事機械工具事業本部)、齋藤智義(サイトウ製作所代表取締役社長)、山本誠司(サンアロイ工業代表取締役社長)、生悦住歩(ダイジェット工業代表取締役社長)、寺島誠人(東鋼代表取締役社長)、和田佳宏(ニデックマシンツール執行役員精密部品事業部長)、松本克洋(不二越執行役員工具事業部長)、春田善和(冨士ダイス代表取締役社長)
▼専務理事=大石哲也(日本機械工具工業会専務理事)
▼監事=藤原啓郎(共立合金製作所代表取締役社長)、小笠原真智(小笠原プレシジョンラボラトリー代表取締役社長)
10周年特別記念講演・パーティー
設立10周年記念式典は同日午後4時過ぎに開かれ、特別記念講演とパーティーが行われた。
特別記念講演では、東京電機大学工学部機械工学科教授・松村隆氏が「切削加工技術の変遷とこれからの高度化技術」と題して約1時間にわたり講演した。
その後パーティーに移り、冒頭、佐橋新会長が「非常に厳しい環境の中でJTAとして運営していくために、ここにお集まりの皆様の団結力が必要だと思っている。親睦を更に深め、皆でこの景気の波に負けないように邁進していきたい」と挨拶。
来賓を代表して経済産業省製造産業局産業機械課の須賀千鶴課長が「この度は日本機械工具工業会が設立10周年を迎えられ盛大に記念式典が開催されること、心よりお慶びを申し上げる。貴工業会は発足以来、機械工具業界の統計調査や情報発信、JIMTOF出展サポートなどに尽力され、業界全体の発展に大きく貢献をしてこられた。機械加工に不可欠な機械工具は、自動車、航空機、家電等、主要な製造業で幅広く使われており、わが国の産業の基盤を支える重要な役割を担われている皆様に、心より敬意を表する」と祝辞を述べた。
祝電披露に続いて、同工業会初の女性副会長に就任した田野井優美氏(田野井製作所社長)が「微力ではあるが、私はこの工業会が好きなので、精一杯貢献できるよう努めてまいりたい」と意気込みを述べ、更なる¥文字(U+7E6B)栄を願い「弥栄(いやさか)」の唱和で杯を上げた。
和やかに祝宴は進み、小原和生新副会長(三菱マテリアル執行役常務加工事業カンパニープレジデント)の中締めでお開きとした。
MECT2025出展者説明会を開催
出展者数が過去最多の524社・団体に
10月22~25日に開催される国内最大級の工作機械見本市「メカトロテックジャパン(MECT)2025」(主催=ニュースダイジェスト社、共催=愛知県機械工具商業協同組合)の出展者説明会が6月5日、会場となるポートメッセなごや(名古屋市港区)のコンベンションセンターホールAで開かれた。この日発表された開催規模は524社・団体、2092小間で、出展者数は過去最多となる。
冒頭、主催者を代表してニュースダイジェスト社の八角秀社長が「MECTは1987年に第1回を開催して、今回20回目の大きな節目となる。40年近くに渡ってこの地域で成長し好評を得てこられたのも、偏に出展者の皆様が展示される内容の質の高さ、サービスの良さによるものだと感謝する。今回の2025年展は、出展者数が史上最多となり、ポートメッセなごやのキャパシティをフルに使って盛大に開催できる見込みが立った。名古屋を含む東海エリアは製造業の集積地なので、来場される方々は最新技術に対する感度が高く、2年に一度の地元で開催されるMECTを心待ちにしている方が非常に多い。私どもは、地元の専門商社でつくる愛知県機械工具商業協同組合とタッグを組んで、動員や宣伝広告に全力を注いでまいりたい。最新の技術や製品、ソリューションの展示を通じて、来場者に満足してもらえる展示会を目指しているので、出展者の皆様のお力添えをお願いします」と挨拶。
共催者代表挨拶では愛知県機械工具商業協同組合の水谷隆彦理事長(ミズタニ機販社長)が「この出展者説明会も恒例となったが、本日は初出展される方も沢山いらっしゃるとお聞きしている。是非、細部まで確認して頂き、本番に向けてご準備をお願いしたい。我々愛知県機械工具商業協同組合のメンバーも集客に注力し、良い展示会になるよう共に頑張ってまいりたい」と述べた。
続いて、MECT事務局長の平野清嗣氏(ニュースダイジェスト社取締役情報企画部長)より開催概要、動員計画、主催者企画等について説明が行われ、質疑応答の後、希望者で第1展示館を視察し終了した。
ニュースダイジェスト社八角社長が主催者挨拶
【MECT2025 開催概要】
▽名称=メカトロテックジャパン2025(略称=MECT2025)、MECHATRONICS TECHNOLOGY JAPAN2025
▽会期=2025年10月22日(水)~25日(土)の4日間
▽開場時間=10時~17時、最終日25日(土)は16時まで
▽会場=ポートメッセなごや第1展示館・第2展示館・第3展示館
▽開催規模=524社・団体、2092小間(5月23日現在)
▽入場料金=1人1000円、団体10人以上1人500円(いずれも税込)※公式ウェブサイトからの事前来場登録者、海外来場者、学生は無料
▽主催=ニュースダイジェスト社
▽共催=愛知県機械工具商業協同組合
▽後援=経済産業省、外務省、文部科学省、日本貿易振興機構(ジェトロ)名古屋貿易情報センター、愛知県、名古屋市、名古屋商工会議所(順不同)
▽特別協賛=(一社)日本工作機械工業会/全日本機械工具商連合会(順不同)
▽協賛=(一社)日本鍛圧機械工業会/日本精密機械工業会/(一社)日本ロボット工業会/(一社)日本工作機器工業会/日本精密測定機器工業会/日本光学測定機工業会/(一社)日本機械工具工業会/ダイヤモンド工業協会/日本工作機械販売協会/日本工作機械輸入協会/(一財)製造科学技術センター/日本機械鋸・刃物工業会/(一社)日本金型工業会/(一社)日本電機工業会/(一社)日本フルードパワー工業会/(一財)マイクロマシンセンター/(公社)日本ロジスティクスシステム協会/(一社)日本電気制御機器工業会/日本産業洗浄協議会/研削砥石工業会(順不同)
▽出展製品=工作機械、鍛圧・板金加工機、射出成形機、3Dプリンター、機械工具、のこ刃、切削工具、工作機器、測定機器、試験機器、研削砥石、研磨材、油圧・空圧・水圧機器、歯車・歯車装置、環境・安全対応機器装置、CAD/CAM/CAE、制御装置・関連ソフトウエア、産業用ロボット、搬送装置、洗浄機械装置、品質管理・安全・試験認証機関、新素材、マイクロマシン、ナノテクノロジー関連-など
2025年度『生悦住賞』及び
『新庄(陰徳の士)賞』
日本機械工具工業会 表彰式を開催
日本機械工具工業会(JTA、会長=佐橋稔之氏・住友電気工業常務取締役アドバンストマテリアル事業本部長)は、6月3日に東京マリオットホテルで開催した第11回定時総会終了後、同会場にて2025年度『生悦住賞』及び『新庄(陰徳の士)賞』の表彰式を執り行った。各賞受賞者は次の通り。
生悦住賞
◎小谷二郎氏(元・三菱マテリアル)
〈略歴〉
2016年11月~23年6月…総務委員、17年2月~23年6月…国際委員、19年6月~21年6月…国際委員長、21年6月~23年6月…総務委員長。
〈功績の概要〉
小谷氏は、2019年からの2年間、国際委員長として活躍。EMO2019(欧州工作機械見本市)ではJTAブース出展や会員による視察ツアーを行った。翌年からの新型コロナ感染症拡大の影響で委員会活動も厳しい舵取りを強いられたが、先を見据え会員企業の海外進出支援企画を継続させた。
2021年からの2年間は総務委員長に就任。ウィズコロナとなった社会を認識しWEB併用によるハイブリッド会合開催を常時実施。工業会事業の要となる会員統計では、AWSクラウドを利用した統計システムの運用開始を実現することで、プログラムによる自動集計と会員各社がいつでも統計データを取り込めるJTAデータベースを国からの補助金でほぼ完成させた。
また2022年10月には任意団体であった当工業会を「一般社団法人日本機械工具工業会」として法人登記を完了し、世の中において機械工具業界の存在を確かなものとした。
新庄(陰徳の士)賞
受賞者8名
◎柿谷幸弘氏(エフ・ピー・ツール)
◎小沢幸夫氏(MMCリョウテック)
◎松井広行氏(オーエスジー)
◎大曽根克枝氏(田野井製作所)
◎塚原正企氏(富士精工)
◎澤田清氏(瑞穂工業)
◎吉村彰氏(MOLDINO)
◎我妻弘志氏(彌満和製作所)
金属3Dプリンタ用粉末材料
「HYPER21」販売開始
ソディック 変形を抑制しつつ、切削性を向上
ソディック(社長=圷祐次氏、本社=横浜市都筑区)は6月25日、同社の金属3Dプリンタ「OPMシリーズ」に対応する粉末の新素材「HYPER21」を販売開始すると発表した。
HYPER21は、希少金属(レアメタル)のコバルトを含まないマルエージング系粉末材料で、造形中の内部の残留応力を開放して造形品の変形を抑制する同社の独自技術「SRT(Stress Relief Technology)工法」に対応している。また、造形品の硬度を機械加工がしやすいHRC40に合わせ、良好な切削性と量産成形にも耐えうる耐摩耗性や強度特性を両立している。機内に切削工具による加工機能を付加した金属3Dプリンタ「OPMシリーズ」において、切削加工仕上げの精度を高めることを目指して開発された。
HYPER21の主な特長は次の通り。
①SRT工法の適応による切削精度向上
粉末の組成をマルエージング鋼ベースとしてМs点(鋼が硬化し始める温度)を調整し、SRT工法による残留応力解放ができるようにしている。HYPER21は「OPMシリーズ」の切削加工と組み合わせることで、加工サイズや形状によらず、高精度な仕上がりを実現できる。また、加工する部品のサイズが小さい場合、加工時間短縮のためにSRT工法を使わずに切削仕上げを行うことも可能。
②良好な切削性・耐摩耗性
造形時の硬度を一般的なプリハードン鋼と同等のHRC40に合わせているため、良好な切削性と量産成形にも耐えうる耐摩耗性や強度特性を両立している。
③高靭性によるクラック防止
靭性が非常に高いマルエージング鋼系の材料であり、造形中のクラックを防止することができる。実際にクラック耐性を確認するために、切り欠きのある部品を加工して試験を行った結果、SRT工法を使用しなくても、長さ230㎜の部品を割れることなく積層造形することが可能であることが確認された。
④時効処理により高硬度化も可能
一般的なマルエージング鋼用の時効処理を施せば、HRC50以上の硬度も達成できる。
⑤高耐食性
時効処理前のHYPER21は高い耐食性があり、成形樹脂による腐食や保管時の錆の発生を抑制できる。
⑥環境規制や輸出規制にも対応
HYPER21は、コバルトレスマルエージング鋼がベースとなっているため、有害なコバルトを含有しておらず、「特定化学物質障害予防規則」などの環境規制の対象にはならない。時効処理後の引張強度も1950MPa以下に抑えているため、輸出規制についても規制対象外である。
⑦安心の国内生産
昨今の外部環境を鑑み、粉末を日本国内で生産しているため安定供給が可能で、品質面の管理も適切に行われている。
2025年5月分工作機械受注総額
前年同月比3.4%増の1287億円
日工会 地域・業種・企業規模等で濃淡
日本工作機械工業会(日工会、会長=坂元繁友氏・芝浦機械社長)が6月25日発表した2025年5月分の工作機械受注額(確報値)は、総額が前年同月比3・4%増の1287億18百万円となり、8か月連続で増加した。前月比は1・1%減と2か月連続で減少したが、3か月連続の1250億円超えと高めの受注水準を維持した。
内需は、前月比4・0%減、前年同月比5・2%減の330億16百万円で、前月比・前年同月比とも2か月連続で減少した。外需と比べて力強さに欠けるが、1~5月の累計額は前年同期比0・6%減とほぼ横這い基調で、一定の底堅さもみられる。自動車関連は、年度末の3月に受注が集中した反動減や、低調な電動化の流れから全体的に振るわず、前年同月比38・0%減と大きく下げた。
外需は、前月比0・1%減、前年同月比6・7%増の957億2百万円で、3か月連続して950億円を上回った。前年同月比は8か月連続で増加した。地域別に見ると、「北米」は2か月連続で320億円を上回るなど、第2四半期に入って以降好調が持続。「欧州」は2か月ぶりに150億円台を回復し、本年の最高額を更新した。「アジア」は、昨年来高水準での受注が続いている中国の「自動車」が前月比で若干下げたことなどで、前月比は2か月連続で減少したが、3か月連続の450億円超えと全体的にみて活況が続いている。
6月上旬に実施した同会会員企業を対象とする四半期見通し(DI)調査は、マイナス2・8ptと12四半期連続で「減少」超となったものの、前回調査(3月上旬)比で1・3pt改善した。2四半期続けてDI値が改善したことから、年央以降の受注増加が期待されるとした。
セミナー、ボウリング大会ほか
組合事業開催日程など審議
愛鋲協 令和7年度第2回定例理事会開催
愛知鋲螺商協同組合(理事長=小倉正嗣氏・小倉商店社長)は6月18日午後6時30分より、名古屋市中村区にある安保(あぼ)ホールにて令和7(2025)年度第2回定例理事会を開催。8名の理事が出席し、以下の議案について審議・報告が行われた。
【第1号議案】今後の理事会開催日程に関する件▽理事会開催日程ならびに休会月を検討。この日の参加理事のスケジュール等を確認し、7月は休会月に。次回理事会は8月7日(木)午後6時30分より納涼会を兼ねて開催することとし、会場等の調整を進めることとなった。次々回は10月もしくは11月に開催の予定となっている。
【第2号議案】セミナー開催に関する件▽6月20日、名古屋市中村区のミッドランドスクエア11階にて「人材獲得競争を勝ち抜く採用マーケティング実務」と題したセミナーを開催(本紙発行時、開催済み)。理事会当日現在、聴講希望者は事務局を含め12名。竹田敬介チームフォワード社長が講師を務める。厳しい採用環境のなかで費用を無駄にせず、成果に繋がる採用活動を行うために、小さな一歩から始められるノウハウを学ぶ。
【第3号議案】令和7(2025)年度ボウリング大会開催に関する件▽理事会当日現在、12月14日(日)午前10時の開催予定で調整中とのこと。ボウリング場1フロア(50レーン)を貸し切っての開催が望ましいとのことから、参加募集目標人数を200名と想定。前年度大会の反省を生かし、今大会の開催に向けて参加規約等をしっかり作成する旨が確認された。
【第4号議案】令和8(2026)年新年賀詞交歓会開催に関する件▽理事会当日現在、令和8(2026)年1月21日(水)午後6時30分より、名古屋市中村区にある名鉄グランドホテルでの開催が予定されている。当日は、理事役員は午後5時30分に同会場に集まり理事会を開催することが確認された。その他、詳細等については次回以降の理事会で内容を詰めていく。
【第5号議案】第53期(令和8年度)通常総会開催に関する件▽理事会当日現在、開催予定日を令和8(2026)年5月22日(金)と確認。開催時間や会場については今後の理事会にて決めていくこととなった。
【第6号議案】ねじ商連(日本ねじ商業協同組合連合会)第3回常任理事会に関する件▽大野正博前理事長(中部製作所社長)が参加。大野氏より以下の内容等に関する報告が行われた。①令和8(2026)年6月1日の「ねじの日」も今年同様、日刊工業新聞にねじ商連から広告を出稿する予定とのこと。②規約を作成。③会計報告。④「ねじの日」事業について、記念グッズはエコバック等を検討中。⑤年3回の理事会開催を検討中。等。
【第7号議案】組合収益事業(ETCカード、ガソリンカード)に関する件▽同組合として、これら事業を行うことで合意。まずは、組合員各社へ案内・周知するためのチラシ等を制作して、配布することで合意となった。
【第8号議案】その他の件▽①同組合青年部担当理事について。②組合ゴルフ大会について。等に関する意見交換が行われた。
以上、すべての議案審議・報告が終了し、散会となった。次回の理事会は8月7日(木)午後6時30分から、その後、納涼例会を開催予定となっている。
今後の同会事業日程等も確認
景況感や先の見通しについて意見交換
名機工同友会 6月例会を開催
名機工同友会(会長=嶋﨑晴久氏・シマザキ商会社長)は6月17日午後6時30分より、名古屋市中区の東京第一ホテル錦にて今年度初となる6月例会を開催した。「物価高」や「トランプ関税」といった難題に直面している現在、会員各社にはどのような影響が出ているのか? そんななかにあっても先の見通しの明るい話題があるのか? 現在の状況や景況感、今後の見通しについて屈託のない意見交換が行われた。この日は、会員24社中15社が出席した。
意見交換会開始前、今年度より幹事長を務めることとなった司会進行役の徳永和也幹事長(徳光社長)が「今年度より幹事長という大役を仰せつかりました株式会社徳光の徳永です。私よりも適任の方がたくさんみえるなか大変恐縮ではございますが皆さまのご協力をいただきながら頑張って務めてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます」と挨拶。続いて嶋﨑会長が「今年度第1回目の例会ですが、今日の会場はせっかくの円卓ですので屈託のないご意見を、ざっくばらんにいっぱいお聞かせください。毎日暑いですが、業界がもっと熱くなるようなお話を期待しております」と挨拶した。続いて、近藤幹浩副会長(大東通商社長)より7月12-13日開催予定の同会7月例会/北海道視察旅行会について、徳永幹事長より8月6日開催予定の同会8月例会/ビアパーティー会について、連絡事項等の報告があった。
この日の意見交換会では、先に配信された以下のテーマに対し、参加者全員が自社の状況等について発表した。
◇
【現在の景況感・今後の見通しについて】
●好調なところと不調なところ、仕事が偏っていると感じる。
●中国は割と好調だと感じている。
●今後の見通しはあまり明るくない。先が読めない。小規模企業ほど苦戦していると感じる。今年に入って以降、あまり良いとは言えない。
●こんな状況だが、そんなに悪くないと感じている。2026年以降に良くなるのでは?
●航空機産業、防衛・宇宙産業は好調と聞いている。暑さ対策の商材が好調である。
現状に苦戦している意見が多くあったなかで、取引先である国や地域、業種・業界によっては好調をキープしている例もあるようだ。
◇
【仕事に関連する近況報告、その他について】
●現在、業務DX化を進めている。
●今期はなんとか黒字で着地できた。
●従業員にボーナスを少し多めに出せた。こうした時期だからこそ従業員にどんどん還元したい。
●現状、今期は良好。計画したことを着々と進めていくのみ。
●人手不足感が否めないので、現在、採用活動を継続中である。
景況感を問われたら、あまり良くないと感じている意見が多く見られた一方で、参加者それぞれの企業努力が実を結び、それなりの成績を残している意見が多数を占めていた。
◇
意見交換会終了後は懇親会へと移行し、今度はプライベートな話題等で盛り上がった参加者。最後に、中締めの挨拶を兼ねて近藤副会長が今後の同会事業について再度、連絡事項等を伝え、最後は一丁締めで散会となった。
調達改革ソリューション『MISUMI floow』
ミスミ 初の導入企業現場公開へ
導入現場は軒並み高評価で期待大
ミスミ(ミスミグループ本社/社長=大野龍隆氏、本社=東京都千代田区)は、自社が手掛ける間接材トータルコストダウンサービス『MISUMI floow(フロー)』導入のモデルケースとも言えるアイコクアルファ(本社=愛知県稲沢市)、ならびに、ミスミグループ本社 中日本流通センターにて、本サービスに関する報道陣向け説明会を6月19日に開催した。実際の導入事例を報道陣向けに公開したのは今回が初めてという。
自動車をはじめとする輸送機械・機器産業が集積する中部エリアでは慢性的な人手不足対応に加え、米国トランプ大統領の追加関税、中国経済の変調などが相まって、原材料価格の上昇や海外での競争力低下を懸念する声が高まっている。こうしたなか各社・各工場ではコスト削減に向け、在庫の最適化と調達業務の安定化・省人化が喫緊の課題となっていると言っても過言ではない。特に手袋やマスク、機器の修理用部材などの間接材領域は多品種少量で需要が不定期なため、改善手法が確立される見通しは薄く、デジタル化も後れを取っている。
こうした環境下でミスミは、2025年4月より間接材トータルコストダウンサービス『MISUMI floow』の本格提供を開始した。同サービスは、間接材調達プロセス全体のサプライチェーンへ包括的にアプローチすることで、煩雑な調達業務をおよそ7割削減できるといい、トータルコスト削減や在庫の適正化に大きく寄与してくれるものと期待されている。
今回、いち早く『MISUMI floow』を導入したアイコクアルファ一宮工場での実際の使用状況が公開され、その利便性や導入効果、ミスミ専任担当のフォロー状況などを現場スタッフの生の声で聞くことができた。「無駄使いが減ったおかげでコストダウン効果を実感している」「一部副資材の管理から解放され、現場の作業負担が軽減しました」「モノが足りなくなった際のイレギュラーな発注対応も無くなり、まさに良いこと尽くめです」「今後は弊社内でどう横展開が図れるかが課題ですね」といった感想が、ミスミグループ本社にも届いているという。
2020年に中国で稼働を開始した『MISUMI floow』は、導入企業の利用頻度に応じた間接材トータルサプライチェーンを構築。間接材調達に関わる年間およそ150日分のコスト削減が可能と言われている。在庫レス/発注レス/管理レス/棚卸レスはトータルコストダウンだけでなく、時間創出やメンタルコスト削減効果にも期待大のようだ。
仕事をつなぎ、人をつなぎ、水をつなぐ
70周年を機に自社ブランドを再構築
SANEI 2025年度方針説明会開催
デザイン性に優れた水栓をはじめ、数多くの水周り製品を企画・製造・販売するSANEI(社長=西岡利明氏、本社=大阪市東成区)は7月1日午後3時より、大阪市中央区にあるホテル日航大阪にて「2025年度方針説明会」を開催。全国から102社・160名の取引先企業関係者が集まった。
第1部講演会では、2025年6月からSANEI取締役に就任した建築家の永山祐子氏が講師を担当。大阪・関西万博の「ウーマンズパビリオン」や「パナソニックグループパビリオン/ノモの国」をはじめ、永山氏がこれまで国内・外で手掛けてきた数多くの作品に関するエピソード等を交えながら『建築というきっかけ』と題しておよそ50分の講演を行った。
休憩をはさみ、SANEI2025年度方針説明会が開会した。はじめに西岡社長が登壇し「昨年(2024年)9月に我々SANEIは70周年という大きな節目を迎えました。この70年間、水周りの商品を通じてここまで商売を続けてこられましたのも、ひとえに今ここにお集まりのお取引先の皆さまのお陰です。さて、昨年はいろんな周年記念事業を執り行いました。お得意さま、仕入先の皆さまと交流を深めたり、何より嬉しかったのは、70周年を迎えた昨年9月に社員全員でオーストラリアのゴールドコーストへ行けて70年間の労を癒せたことです。70年間、仕事をつないで、人をつないで、そして、各ご家族に水をつなげてきた成果が実を結んだ瞬間でした。また、70周年事業の一環として岐阜工場を再構築しようと、新第1工場が完成し只今稼働しております。今は新第2工場を建築中であります。岐阜県にお越しの際には、ぜひお立ち寄りください」などと挨拶。そのまま2025年度の方針説明へと移った。
◇
【パートナーシップ構築宣言】
SANEIは「未来を拓くパートナーシップ構築推進会議」が推進する“パートナーシップ構築宣言”の趣旨に賛同し、サプライチェーンの取引先や価値創造を図る事業者との連携・共存共栄と取引の健全化を一層強化し、継続的に取り組むことで新たなパートナーシップを構築する「パートナーシップ構築宣言」を公表している。
【ブランド再構築】
SANEIは70周年を機に自社商品を見直し、商品群の再構築を発表した。
■VERSE(バース)▽2024年12月に誕生した新ブランド。同社の高級商材をメインに、ひとつ上の上質な生活を提案するシリーズ。このブランドを代表する商品は『grooglo』『Grazioso』
■SANEI(サンエイ)▽同社従来商品を中心としたスタンダードな仕様の商品群。
■svnei(サネイ)▽VERSEとSANEIの中間クラスと言える商品群。このブランドを代表する商品は『SUTTO』『YORI SUTTO』『cye』等。
その他、洗面、キッチン、バスルーム商品群もさらに展開・提案していくという。
【今後の方向性】
同社は今後、以下に挙げる3点を目指し、達成するための努力を惜しまない。
■日々の生活を上質で成熟したものに/単なる道具ではなく、暮らしの質を高める商品作りを目指す。
■上質なものづくりを追求/素材、技術、仕上げのすべてにこだわり、妥協のない品質を目指す。
■顧客満足度世界ナンバー1を目指す/ユーザーの声に真摯に向き合い、世界ナンバー1の信頼と評価を目指す。
◇
西岡社長は「政府が推奨する2050年カーボンニュートラルに向かって我々もできることをやっていこうと、日々の活動のなかでCO2削減に努めております。人が生きていくために必要なこの地球を少しでも良い状態で後世に繋げていくためにも皆さまと共に粛々と課題をクリアしていきたいと思っております。そして我々が目指す商品は“経年悠美”。一日に何度も触れるものだからこそ豊かな手触りを、毎日の生活に欠かせないものだからこそ品位あふれる佇まいを、使えば使い込むほどに表れる、デザインと機能の美しさに溢れる商品を今後もご期待ください」との言葉で締めくくった。
その後は、来賓を代表して三菱UFJ銀行の澤田実常務西日本拠点統括の挨拶、社員紹介、SANEI各部部長らによる各部方針説明を経て、最後に品質表彰が行われた。最優秀賞にサンエツ金属株式会社、優秀賞に丸一株式会社が選ばれた。
その後は懇親会が催され、参加者同士が懇親を深め、午後7時、散会となった。
最上級モデルのビルトインガスコンロ
『操作部シンプルタイプ』モデルチェンジ
リンナイ 新型DELICIA 8月1日発売
リンナイ(社長=内藤弘康氏、本社=名古屋市中川区)は、ビルトインガスコンロ「DELICIA(デリシア)」の『操作部シンプルタイプ』をモデルチェンジし、8月1日より発売する。
「DELICIA」は同社の最上級モデルとして安全性と調理性能に優れたコンロだ。『操作部シンプルタイプ』は、その高機能を活かしつつ、直感的な操作で調理機能が設定できる。今回のモデルチェンジでは、操作パネルの視認性が向上されており、さらに、「DELICIA」人気のオート調理メニューである「リベイク機能」が追加されている。
操作パネルは、温度や時間の表示部とスイッチのみで構成されており、直感的な操作で調理機能が設定できる。今回のモデルチェンジでは、操作パネルのLEDが白色からオレンジ色に、また、表示部の背景色をグレー色から黒色に変更することで視認性が向上している。コンロ内蔵のオート調理メニューには、パンを焼き立てのように仕上げる「リベイク機能」を追加。クロワッサンも、表面は焦がさず中はふんわりと温めることが可能だという。昨今のパン消費の増加に対応した「DELICIA」の新しい人気メニューとなること間違いなしだ。
今回モデルチェンジする『操作部シンプルタイプ』には、グリル調理用の「ココットプレート」、コンロとグリルの両方で使える万能鍋「ザ・ココット」(一部型式のみ)が同梱される。また、トーストやピザの調理に適した「トースト・ピザプレート」(別売)がオプション品から選べるという。その他にも、トッププレートにはフレームレスのガラスを採用し、美しさと強度を両立させることに成功。ピュアステンレス製の「ごとく」は洗練されたデザインと高い耐久性を兼ね備えている。レシピアプリ「+R RECIPE(プラスアールレシピ)」と連携させることで、定番料理から本格レシピまで、約800以上のオート調理レシピが簡単に楽しめる。
本製品に関する詳しい情報は、同社各支店・営業所へ問い合わせるか、同社ウェブサイトへアクセスを。
河内長野市の企業では同社だけ!
『河内を代表する企業100選』に選出
東尾 創業75周年に嬉しい称号
2025年3月25日にめでたく創業75周年を迎えた、「KKベスト」や「おっぞんくん」といった高機能・高品質な継手等で知られる東尾メック(社長=東尾清吾氏、本社=大阪府河内長野市)は6月、“Made in Local”にて、『河内を代表する企業100選』に認定された。本紙発行日現在、河内長野市に本社を構える企業で認定されているのは同社だけである。河内を含め『地域を代表する企業100選』には、地元に根付いた一定の条件をクリアしないと認定されないという選出基準がある。地域貢献も目指している同社にとって、今回の認定は嬉しい称号となったようだ。この件に関して「河内エリアを代表する企業として、河内長野から世界へと、さらなる飛躍を目指します」と同社はコメントしている。
“Made in Local”は、株式会社IOBI(社長=石井智大氏、本社=大阪市淀川区)が運営する地方創生メディアであり「地域がいま、面白い!」と思えるような情報を提供している。コアコンテンツである『地域を代表する企業100選』では、日本全国の技術・文化・SDGs推進等で地域の顔となるような企業をエリア毎に限定100社認定し紹介している。有名になりたい企業ではなく、本気で地域のことを考える企業に対して授与されるブランド認証として、地域から、世界に誇れる輝く日本を実現すべく、北海道から沖縄まで全国44エリアで企業の選出が行われている。また、行政連携や大学とのコラボレーションにも力を入れており、地域全体を巻き込んだ企画をメディアの力で生み出している。
河内エリアは意外と広く、さまざまな顔を持つ地域である。北側の枚方や門真には有名企業や地場産業が広がり、中央の東大阪には国内でも有数の工場地帯があり、南側には自然豊かなエリアが存在する。古代からの歴史と文化も継承されている魅力的なこの地域に根差した、企業や飲食店が多いのも、その魅力のひとつと言える。
本件に関して詳しくは“Made in Local”で検索を。
来年4月、「株式会社YUASA」へ
グランドフェア今年は平日開催
中部ユアサやまずみ会 2025年度総会を開催
ユアサ商事(社長=田村博之氏、本社=東京都千代田区)は5月26日、同社の販売先で組織する中部ユアサやまずみ会(会長=峰澤彰宏氏・MINEZAWA社長)の2025年度総会を、名古屋マリオットアソシアホテルで午後2時15分より開催した。
第1部総会の冒頭、峰澤会長が挨拶で、米国の政策が世界経済全体の先行き不透明感を高める要因となっていることに触れ「この中部地区において、自動車にかかわる関税がどうなるかが非常に関心のある所で、実益、実害も出てくると思う。この先の影響については、後ほどユアサ商事の田村社長から丁寧なご指導があると思うので楽しみにしている。本日は限られた時間の中、スムーズな議事進行にご協力をいただきたい」と述べた。
続いて、堂跡陽一ユアサ商事執行役員中部ブロック長が、中部ブロック(東海3県+北陸3県)の2025年3月期業績について「前年比102・3%となった。業種別では工業系が苦戦をした1年だったが、ブロック全体で増収とすることができた」と報告し、会員の力添えに感謝した。
また、今期が最終年度となる中期経営計画『Growing Together 2026』の目標達成に向けて「中部ブロックとしては、山積する諸問題を皆様方と共に解決していくため、マーケットアウトの志向に立って、オリジナル商材やカーボンニュートラル・省電力商材等の提案をしていきたい」とし、具体的な取り組みとして、初の両日平日開催となる中部グランドフェア(会期=9月4日(木)~5日(金))の概要を紹介した。
出席者は会員146社中出席98社、委任状34社の合計132社で過半数を占め総会が成立すると司会者より報告された後、峰澤会長が議長を務めて議案審議を行い、第1号議案=2024年度事業報告、第2号議案=2024年度会計報告並びに会計監査報告を原案通り承認可決した。
第3号議案=中部ユアサやまずみ会年会費(案)、第4号議案=中部ユアサやまずみ会会則改定(案)では、年会費の値上げと、それに伴う会則の改定が説明され、これを承認可決。第5号議案=2025年度事業計画(案)、第6号議案=2025年度会計予算(案)についても原案通り承認可決した。
その他、新入会員15社の入会などが報告された。
以上で議事を終え、総会は閉会した。
中部ユアサやまずみ会・
炭協会合同報告会、講演会
総会終了後は、YUASA Growing会中部、炭協会、中部北陸YRAの会員も加わり、総勢333名が参加して合同で行事が進められ、第2部業績報告ではユアサ商事の田村社長が2025年3月期業績報告を行った。
同社の2025年3月期連結決算は、売上高5283億円(前年比0・3%増)▽営業利益157億円(同7・0%増)▽経常利益160億円(同1・7%増)▽当期純利益102億円(同13・3%減)。工作機械の回復が遅れたものの、住環境・建設分野が伸長した。自己資本比率は前期末より2・8ポイント増加し、37・8%となった。
中期経営計画および『ユアサビジョン360』(長期ビジョン)の最終年度となる2026年3月期は、通期で売上高5500億円▽営業利益177億円▽経常利益180億円▽当期純利益120億円を計画している。
田村社長は、中期経営計画における9つの成長戦略(海外、グリーン、デジタル、レジリエンス&セキュリティ、新流通、シェアリング、介護・医療、食品、農業)の進捗状況を報告した。
このうち海外戦略は、タイ、インドをはじめとする南アジア地域をターゲットに展開。今年2月には海外初のグランドフェアをタイ・バンコクで開催し、目標の5千名を上回る6111名が来場。日本からやまずみ会を中心に475名が会場を訪れた。また、タイで同社取扱商品の総合提案を行うモデルルームを展開。さらにインドで4拠点目となる「チェンナイ支店」、べトナムで3拠点目の「ダナン支店」を開設した。
デジタル戦略においては、ピッキング用自動搬送システム「ツインピック」をはじめとする物流ソリューションをトータルで提案する「LOGI CRAFT(ロジクラフト)」の提供を開始したほか、AIを使った外観検査装置「F[ai]ND OUT EXW」を発表した。
また、今年2月には、シェアリングビジネスの強化を目的に、イベント・ファニシング事業等を手掛ける「ラインナップ社」(名古屋市)を子会社化した。
中期経営計画では3年間で212億円の投資(成長戦略投資100億円、DX投資112億円)を計画。この2年間で成長戦略投資72億9千万円、DX投資108億5千万円が実行済みで、今後も機動的に投資を検討・実行していくとした。
さらに田村社長は、2026年に創業360周年を迎えるのを機に、来年4月1日より社名を「株式会社YUASA」に変更すると発表。社会課題の解決を通じトレーディングに留まらない価値を創造する複合専門商社を目指す決意を示した。
この後、第3部講演会が開かれ、講師の中西孝樹氏(ナカニシ自動車産業リサーチ代表アナリスト)が「モノづくり革新と自動車/部品産業の役割と挑戦~BEV/ソフトウェアディファインド・ビークル(SDV)への進化を踏まえて~」と題して講演。
第4部懇親会では、中部ユアサやまずみ会の近藤純一副会長(本田商会社長)が乾杯の発声を行い、和やかに歓談が進む中、中部ユアサ炭協会機電部会の宮本徳人会長(タンガロイ中部支店長)の中締めで終了した。
自動化、複合多軸化などをテーマに
過去最多のメーカー33社が出展
山下機械 「2025プライベートショー」盛況
工作機械・工具の専門商社、山下機械(社長=近藤敏之氏、本社=名古屋市熱田区)の「2025プライベートショー」が5月22日~23日の2日間、同社イノベーションセンター及び製造工場を会場に開催され、700名を超えるユーザーらが来場した。受注額24億円を目標に取り組む中、期間中260件以上の引き合いがあり活況を呈した。
今年は過去最多のメーカー33社が出展し、「自動化」「複合多軸化」「省エネ」「環境」をテーマに、生産現場における人手不足の解消と生産性向上、また環境対応に貢献する最新技術を展示紹介。具体的な活用効果をアピールした。また、出展メーカーの技術担当者と同社スタッフが個別の相談に応じていた。
会場では、簡単・安全に自動化を実現する台車搭載タイプの協働ロボットシステム「ROBOMATIC SAシリーズ」(山下機械オリジナル)などロボットを活用した自動化システムや、簡単操作で工具をデジタル管理するオーエスジーの「モノリスボックス」などに注目が集まっていた。
また、社員の健康管理が重要視される中、疲労回復や自律神経を整える等の効果が期待できる「高濃度水素酸素吸入器」も展示実演されており、体験する来場者の姿が多く見られた。
さらに本社3階では、ブラザー工業、高松機械工業、オーエスジーコーティングサービス、ブラザースイスルーブによるリアルセミナーが同時開催され、最新情報が発信された。
初日の朝礼で挨拶に立った近藤社長は「主力の自動車産業において昨年来からの先行き不透明感が続く中で、今年こそは弊社も景気回復を感じ期待していたが、米国のトランプ政権の関税政策により世界中が翻弄され、政治の不安や経済の混乱を招いている。そのような中、お客様の多くがここ数年抱えている人手不足や人件費高騰、エネルギー及び消費財価格の高騰といった複合的な課題を解決する商品を提供できる場としていきたい。今回、本社工場は昨年以上のエリア(工場の約半分)を使い、出展メーカーの数も過去最多となり、来場されるお客様に満足して頂ける展示会になると期待している。より丁寧な商品説明と適切な提案、温かみのある対応にも努め、出展メーカー様と共に大きな成果を上げ、互いに達成感を共有できる1年にする展示会にしていきたい」と挨拶した。
【出展メーカー(順不同)】高松機械工業▽TAKISAWA▽ブラザー工業▽シチズンマシナリー▽JAKA▽ROKAE▽タクテックス▽荒川工業▽APISTE▽オーエスジー▽三菱マテリアル▽グーリング▽BIG DAISHOWA▽ユキワ精工▽セコツールズ▽曽根田工業▽スプレーイングシステムス▽双和化成▽ステイト工業▽LOVEOX▽日研工作所▽エヌティーツール▽タテノ▽黒田精機製作所▽Blaser Swisslube▽ツールドインターナショナル▽メイティックス▽VECTRIX CORPORATION▽蔵王産業▽HHOBAR▽iRAYPLE▽FANUC▽Preferred Robotics。
グループ会社の本社機能を集約
キッツ、首都圏に点在する
キッツ(社長=河野誠氏、本社=東京都港区)は6月18日、第2期中期経営計画の達成に向けた市場・エリア戦略の強化と更なるグループシナジーの創出を目的に、東京・千葉エリアに点在しているキッツエスシーティー本社(東京都大田区)、キッツエスジーエス東京営業所(東京都新宿区)及びキッツエンジニアリングサービス本社(千葉県千葉市)を東京汐留ビルディングに集約することを発表した。
キッツの本社が所在する東京汐留ビルディングヘ拠点集約することにより、グループ会社間の更なる協業や連携を進めてグループシナジーを強化し、顧客ニーズへのより迅速な対応を目指す。
【新所在地】東京都港区東新橋1丁目9番1号東京汐留ビルディング。
【営業開始日】キッツエスシーティー本社及びキッツエスジーエス東京営業所…9月1日(月)予定▽キッツエンジニアリングサービス本社…9月16日(火)予定。
第84回愛機工親善野球大会
第3日・4日・5日(5試合)
1点差ゲームや逆転サヨナラも
愛知県機械工具商業協同組合(理事長=水谷隆彦氏・ミズタニ機販社長)の第84回親善野球大会第3日は5月31日、草井球場(江南市緑地公園内野球場)で2試合が行われた。
第1試合・川島商事対ユアサ商事(Aゾーン)は、3対3の同点で時間切れを迎え、規定によりジャンケンで川島商事が勝利を決めた。
第2試合・ノダキ対杉本商事(Bゾーン)は、0対0の6回裏に杉本商事が均衡を破って2点を先制、そのまま逃げ切り杉本商事が2対0で勝利した。
大会第4日は6月14日、一宮総合運動場(いちい信金スポーツセンター)で落合対マルマン商事(Bゾーン)の試合が行われた。予定されていた他の2試合は雨天のため中止となった。
試合は曇り空の中スタート。途中、雨脚が強くなり一時中断をはさんで進行し、マルマン商事の4点リードで迎えた5回(時間の規定で最終回)、落合が4点を取り同点に。しかしその裏、バッターボックスにも水が溜まる中、マルマン商事が1点を取って10対9のサヨナラ勝ちで接戦を制した。
大会第5日は6月21日、草井球場で2試合が行われた。
第1試合・米津物産対ミズタニ機販(Bゾーン)は、米津物産が初回に9点を先制。3回にも2点を加え、ミズタニ機販の反撃を0に抑えて、11対0で米津物産が勝利した。
第2試合・井高対ダイドー(Aゾーン)は、2回表に井高が1点を先制。3回裏にダイドーが満塁ホームランで逆転した。その後両者1点ずつを加え2対5で迎えた5回、井高が逆転の満塁ホームラン。その裏のダイドーの反撃を0に抑えて、6対5で井高が乱打戦を勝利した。
◇
【第3日】5月31日
■第1試合・Aゾーン
川島商事 102000=3
ユアサ商事002010=3
※ジャンケンで川島商事の勝利
■第2試合・Bゾーン
ノ ダ キ0000000=0
杉本商事 000002x=2
【第4日】6月14日
■第1試合・Bゾーン
落 合 31014=9
マルマン商事20611=10
【第5日】6月21日
■第1試合・Bゾーン
米 津 物 産 902=11
ミズタニ機販000=0
■第2試合・Aゾーン
井 高01014=6
ダイドー00410=5