第2893号 令和6年7月21日

セミナー、若手人材育成など
組合員に有益な事業を推進
愛鋲協 第51回通常総会を開く


 愛知鋲螺商協同組合(愛鋲協、理事長=大野正博氏・中部製作所社長)は、5月24日午後6時30分より名古屋市中村区の安保ホールにて「令和6年度(第51回)通常総会」を開催した。
 総会は司会を務める松原徳幸理事(千代松螺子社長)の開会の辞で始まり、組合員総数33社中、出席28社(うち委任状提出14社)により総会が成立すると報告された。
 冒頭、大野理事長が挨拶で、昨年度を振り返り「一番大きな出来事は、青年部が休眠状態から再出発したこと。無事に4月23日に総会を終えていただいた。そして、福利厚生として開催しているボウリング大会。皆さんに参加していただいているが、これまでの星ケ丘ボウルが閉鎖され、名古屋グランドボウルに会場を変更して開催したことが記憶に残っている。そのほか事業として、セミナーを開催したり、会社の見学会を行ったりと活発に活動していただき、感謝している。景気は良い業種も悪い業種もあるようだが、皆さん元気でやっていただいていることが何よりだと思う。本日の総会を無事に終えて、来期に向け共に協力して進んでいきたい」と述べた。
 大野理事長を議長に選出して各議案の審議に移った。
 第1号議案=令和5年度事業報告並びに収支決算報告承認の件は、奥田勝彦理事(東邦精器社長)より事業報告、小倉正嗣副理事長(小倉商店社長)より決算報告、佐野康介監事(佐野螺子工業専務)より監査報告が行われ、いずれも承認された。
 令和5年度は主な事業として、顧客満足度を向上させるための従業員向けセミナー(7月27日)、八幡ねじ各務原DC見学会(10月13日)、業務改革セミナー~経営×ITでビジネスを進化させる~(2月9日)などのセミナー・見学会を実施したほか、優良従業員表彰(10月23日)、第40回ボウリング大会(12月10日)、新年会(1月26日)を行った。
 第2号議案=令和6年度事業計画案並びに収支予算案承認の件は、事業計画案(奥田理事)、収支予算案(小倉副理事長)が説明され、ともに原案通り承認された。
 第3号議案=組合規約に関する件は、令和6年度加入金及び賦課金並びにその徴収方法案が原案通り承認された。
 総会終了後は有志による懇親会が開催され、情報交換などしながら会員相互の親睦を深めた。
 【令和6年度事業計画(要旨)】
 組合では、組合員企業の従業員の資質向上とモチベーション向上につながるよう、福利厚生の一環として「優良従業員表彰(名市協)」「ボウリング大会」「研修会」等を実施しており、今年度も引き続き行う。
 組合も歴史を重ね、初代、二代目はもとより三代目の経営者の方々が活躍されるようになり、組合を維持継続していくため組合員同士の意思疎通の場をより多くすることが今後の課題となってくる。新年会に次世代を担う若手経営者にも参加していただいており、休会していた青年部活動を昨年再開した。
 組合員にとって有益な以下の事業・活動を推進していく。①総務活動(組合員相互の親睦を高め、意思疎通を深め、組合と業界の活性化に努める)②事業活動(活動の一つとして、組合と組合員にメリットのある購買事業を推進していく)③福利厚生活動(組合員と従業員の福利厚生向上に努め、諸事業を計画し実施する)④広報活動(ねじ商連、日本ねじ工業協会など関係諸団体との連絡を密にして、組合員への最新情報を展開する会報を組合員との情報交換のツールと位置づけ内容の充実を図る)⑤業界の若手人材育成(休会していた青年部を復活させ、業界の若手人材の育成に努める)。

2024年5月分工作機械受注総額
前年同月比4.2%増の1245億円
日工会 17か月ぶりに増加に転じる


 日本工作機械工業会(日工会、会長=稲葉善治氏・ファナック会長)が6月25日発表した2024年5月分の工作機械受注額(確報値)は、総額が前年同月比4・2%増の1245億30百万円となり、17か月ぶりに前年を上回った。前月比も3・0%増と2か月ぶりに増加した。外需を中心に増加し、3か月連続の1200億円超えとなった。
 内需は、前年同月比7・9%減の348億37百万円となり、21か月連続で前年を下回った。前月比も4・2%減と2か月連続で減少した。GWの営業日減等の影響もあり、3か月ぶりの350億円割れとなった。主要業種を中心に慎重姿勢が続いたが、今年の1、2月よりは高い水準となった。
 外需は、前年同月比9・8%増の896億93百万円となり、17か月ぶりに前年を上回った。前月比も6・1%増と2か月ぶりの増加。主要3極(アジア、北米、欧州)すべてで前月¥文字(U+2F50)増加し、2か月ぶりの850億円超えとなった。年初から北¥文字(U+2F76)、欧州は横ばい圏内の動きだが、アジアは増加傾向にある。
 6月上旬に行った会員アンケート調査結果によると、2024年7~9月期の受注動向見通しは、「増加」が6・8%で前回3月の調査結果(2024年4~6月期見通し)と変わらず。「保合」は79・5%となり前回に比べて1・4Pt上昇し、「減少」は13・7%で同1・4Pt低下した。DI値(増加-減少)はマイナス6・8で、前回から1・4Pt改善したものの、8四半期連続の「減少」超となった。
 これらの結果から、同会は「明確な受注回復の実感は先送り」との見方を示し、本格的な受注の回復時期などについて今後の動向を注視するとした。

佐山氏が会計を退任し辻氏が就任
前嶋会長(前島商会)5期目続投
遠州機工会 第13期通常総会を開催


 遠州機工会(会長=前嶋孝行氏・前島商会社長)は、5月29日午後5時より浜松市内のホテルコンコルド浜松にて第13期通常総会を開催した。任期満了に伴う役員改選では、前嶋会長の5期目の再任が決定。佐山初男氏(日研副会長)が会計を退任し、後任として辻有紀男氏(大弥社長)が就任したほか、青年部の廃部により幹事(青年部部長)を退任していた神谷紀彦氏(サカエ社長)が新幹事に就任した。
 鈴木大造総務(丸尾興商取締役)が総会の司会進行を務め、開会に先立ち、立会人として出席した賛助会員の役員等が紹介された。
 総会の冒頭、前嶋会長が挨拶で「早いもので、この遠州機工会も発足して13回目の総会を迎えることができた。偏にここにいる正会員並びに賛助会員の皆様のおかげ」と感謝を述べた。
 鈴木総務より総会成立の報告(正会員17名中、出席16名・委任状1名)が行われた。
 前嶋会長が議長を務めて議事に入り、第1号議案=第12期事業報告、第2号議案=第12期会計報告及び監査報告、第3号議案=第13期事業計画案、第4号議案=第13期予算案を審議し、いずれも原案通り承認された。
 第5号議案=役員改選では、会則に基づき役員会から推薦された、前嶋会長の再任が承認された。続いて役員選任案が承認され、各々就任した(役員一覧は別掲)。長年会計を務め今回退任となった佐山氏に、会員から感謝の拍手が送られた。
 会員名簿、委員会名簿について報告され、杉浦一暢副会長(三賀社長)の閉会の辞で総会を終了した。
 賛助会員を含め総勢57名が参加した懇親会で、前嶋会長は「先ほど承認いただいて、引き続き会長を拝命した。これから2年間、頑張っていきたい。昨年度はコロナ禍前の約80%の行事ができたので、今年度は100%、内容によっては120%ぐらい、皆さんに還元できれば良いと思っている。私が遠州機工会の会長になった当初に比べ役員の方が非常に頑張ってくれていて、特にここ1、2年は講演会にしろ、工場見学にしろ、ハイレベルで色々な行事を実施していただいている。現在、正会員は17社だが、魅力ある事業により加入・再加入をしたいと思っていただけるような遠州機工会にしていきたい」と抱負を述べ会員に協力を求めた。
 【役員】敬称略
▽会長=前嶋孝行(前島商会社長)
▽副会長[出向・全機工連機工メイト推進委員会]=杉浦一暢(三賀社長)
▽総務[事務局]=鈴木大造(丸尾興商取締役)
▽会計=辻有紀男(大弥社長)※新任
▽会計監査=杉野泰治(浜松機材社長)
▽幹事[情報交換委員会委員長]=佐野太亮(佐野社長)
▽幹事[福利厚生委員会委員長]=山地誠一(メイセー機械営業課長)
▽幹事[視察工場委員会委員長]=神谷紀彦(サカエ社長)※新任

第32回日本国際工作機械見本市
JIMTOF2024過去最大規模に


 日本工作機械工業会(会長=稲葉善治氏・ファナック会長)と東京ビッグサイト(社長=石原清次氏)は、共催する第32回日本国際工作機械見本市「JIMTOF2024」(会期=11月5日(火)~10日(日))の出展規模、主要製品別会場構成、出展者リストをこのほど発表した。
 発表によると、JIMTOF2024は前回2022年の開催に続き、東京ビッグサイト全館を使用し、展示面積11万8540㎡で開催される。出展規模(6月13日現在)は1019社・5726小間(共同・内部出展者は含まず)と、過去最大規模の出展小間数となる。出展の内訳は国内794社・5213小間、海外225社・513小間。
 会場構成は、前回同様、主な出展製品ごとに国内外の出展企業を配置する類別展示とする。
 また、南展示棟1階にて特別併催展「Additive Manufacturing Area in JIMTOF2024」が実施される。
 出展者一覧については、同展公式HP(https‥//www.jimtof.org/)から閲覧できる。
 JIMTOFは、工作機械やそのあらゆる周辺機器が一堂に会する「ものづくりの総合見本市」。1962年から2年に1度開催され、今年で32回目を迎えるJIMTOF2024では、工作機械、鍛圧機械、工作機器、機械工具(切削工具、耐摩耗工具)、ダイヤモンド・CBN工具、研削砥石、歯車・歯車装置、油圧・空気圧・水圧機器、精密測定機器、光学測定機器、試験機器、CAD/CAM等、広範囲の製品分野において各出展者の様々な最新の製品、技術が紹介される。
YouTubeチャンネル
「JIMTOF INSIGHTS」を公開
 JIMTOFでは、日本のものづくりを応援するYouTubeチャンネル「JIMTOF INSIGHTS(ジムトフ・インサイツ)」を公開している。
 工作機械業界を中心としたものづくりに関するテーマを広く取り上げるYouTubeサイトで、製造業界の魅力・やりがい・面白さを伝え、JIMTOFへの来場誘致と共に、製造業のイメージアップおよび将来を担う若年層などを含め、広く認知度向上を図る。
 JIMTOF期間に限らず、会期前や会期後にも長期的・継続的に情報を更新し、ものづくり業界に関する情報を発信していく。JIMTOF2024会期中には、動画コンテンツと連動した企画を実施する予定。
 6月21日に第1回目として公開された動画「超精密から超大型まで芝浦機械工場見学(前編)」では、「超精密」をテーマに、出展者である芝浦機械の工場を紹介。また、今後は「超大型」をテーマとした後編動画をはじめ、ものづくりの楽しさを伝える動画の継続的な掲載が予定されている。
 「JIMTOF INSIGHTS」YouTubeチャンネル▼https://www.youtube.com/@JIMTOF-INSIGHTS
 「JIMTOF INSIGHTS」公式HP▼https://jimtof-insights.info

問屋によるユーザー直送を物流の常識に
「プラネット愛知」の上棟式を実施
トラスコ中山 愛知県北名古屋市で2026年7月稼働予定


 機械工具卸売商社のトラスコ中山(社長=中山哲也氏、本社=東京都港区)は6月6日、愛知県北名古屋市で建設中の物流センター「プラネット愛知」の上棟式を行った。
 同社は、モノづくり現場に必要なプロツール(工場用副資材)を「必要な時」に「必要なモノ」を「必要なだけ」届けることを目指し、全国28か所の物流センターに約60万アイテムの在庫を保有し、ユーザーの副資材調達の利便性向上に努めている。
 2026年7月稼働予定のプラネット愛知は、29か所目の物流センターとして、最先端の物流機器と約100万アイテムの在庫保有により、更なる即納体制の強化を目指す。
 国土交通省が主導する「持続可能な物流の実現に向けた検討会」では、担い手不足や時間外労働の上限規制、カーボンニュートラルへの対応が求められ、物資の輸送に重大な支障が生じる可能性が指摘されている。さらに、プロツールの流通においても「荷分かれ」による出荷個数増加など、様々な課題が顕在化。こうした状況に対応するため、同社では「ニアワセ+ユーチョク」(荷物詰合わせ+ユーザー直送)サービスをさらに強化している。
 「ニアワセ+ユーチョク」は、同社が直接モノづくり現場であるユーザーに、可能な限り複数の商品を一つの箱にまとめて届けるサービス。プラネット愛知では在庫アイテム数を約100万アイテム(現在の約2倍)に拡大し、一箱でニアワセできる商品の数を増やすことで出荷個数増加を抑えていく。
 さらに、通常発生していた卸売業から小売店経由の配送を省略することで、サプライチェーン全体の効率を高め、納期、梱包資材、配送運賃、環境負荷、作業負荷の半減を実現する。
 プラネット愛知は、JR名古屋駅から約10㎞(車で20分)、名古屋高速「春日IC」から約1・7㎞(車で6分)という利便性の高い立地にある。ここから日本全国への「ニアワセ+ユーチョク」に対応し、商品が手元に届くまでのリードタイムを短縮する。同社は卸売業でありながらも物流能力の拡大に努め、効率化と持続可能性の両立を目指している。
 上棟式には中山社長はじめ、設計・施工を担当した大成建設の鈴木淳司常務執行役員中部支店長らが参加。上棟の儀や玉串奉奠(ほうてん)などの儀式が滞りなく執り行われた。

 【プラネット愛知の概要】所在地=愛知県北名古屋市名古屋19街区1~39-4他▽アクセス=名鉄犬山線「西春駅」より約2・5㎞(車で9分) ▽敷地面積=1万2595坪(4万1634㎡)▽延床面積=2万6795坪(8万8579㎡)※東京ドーム約2個分▽建物構造=複合構造(柱RC梁S構造)、免震構造▽階数=倉庫4階、事務所4階▽能力=出荷行数10万行/日、保管点数100万アイテム▽建屋竣工=2025年1月▽稼働=2026年7月予定▽設計・施工=大成建設

日本初のシステム導入で
建設業のDX化を支援
岡谷鋼機 メカシス社の総代理店権取得


 岡谷鋼機(社長=岡谷健広氏、本社=名古屋市中区)は6月3日、建設業・製造業向けにレーザーレイアウトシステム(レーザーを照射して施工・設計図面を現場に投影するシステム)の開発・製造を行う、カナダのスタートアップ企業Mechasys(メカシス)社の日本総代理店権を取得したことを発表した。
 メカシス社の製品「XR Projector」は、投影型現実(Projected Reality)の技術を活用し、図面全体を床や天井に投影することができ、建設現場の「墨出し」作業での活用で問題解決が図れる。CADデータを現場に直接投影できるシステムの導入は日本初という。
 墨出し作業は、工事開始時の最初の工程で行われる、墨やチョークを使って図面情報を現場の床や天井等に記す作業で、その精度が工事の進捗や品質に影響を与える。従来は、熟練職人と補助作業員の2名体制で行っており、墨出しの品質や作業時間は熟練職人のスキルに大きく左右されていた。
 同製品は、墨出し作業を1人で行うことにより、作業時間の短縮や人件費の削減が可能。機器の操作性が良く、経験の浅い職人でも作業することができる。照射した図面の誤差が小さく(誤差=8mで±3㎜、レーザー照射範囲=1・3m~8・0m)、作業の正確性や効率性の向上が期待できる。北米や欧州で多くの施工実績があるという。
 岡谷鋼機は、建設業にデジタル技術を導入するDX化を支援し、建設業の2024年問題に伴う人手不足解消や作業の正確性・効率性の向上等に貢献していきたい考えだ。

現場の課題に答えを出す展示会
「2024中部どてらい市」大盛況
元気と活気ある3日間で受注目標達成


 『2024中部どてらい市』が6月6日~8日までの3日間、名古屋市港区のポートメッセなごや第3展示館で盛大に開催された。
 初日のオープニングセレモニーに主催店代表として登壇した羽賀威一郎東陽社長は「今回の2024中部どてらい市は、主催店91社、出展メーカーさま289社、動員目標1万人、受注目標105億円と、長年悩まされてきたコロナを完全払拭する全力全開での開催となります。どてらい市というのは、現場第一主義を標榜していらっしゃる山善さまならではの、地域と一体化した活気と、独特の連帯感を醸し出す『売るぞ!』という気迫に溢れた展示会であります。今回のメインテーマは『駆け上がれ、さらなる高みへ!』です。私どもを取り巻く環境はコロナ禍で大きく変容いたしました。また、未曽有の円安による物価高騰や深刻な人材不足といった課題を我々は抱えております。お客さまは、それらの課題に対してDX、GX、AI、IoTなどを駆使した技術革新やコスト低減を今まさに検討されていらっしゃいます。今回ご来場されたお客さまにはぜひ、できるだけ多くの製品を見て、確かめて、知っていただきまして、皆さまにはぜひ、ご来場されたお客さまが抱えていらっしゃる現場の課題や要望について徹底的に議論していただきたいと思います。この過程を経ることで、メーカーさまにはさらに品質を向上させた製品を生み出していただき、お客さまはその製品を購入することによってさらに生産性を向上させる、正のスパイラルが創出されるものと考えます。これから3日間、売って売って売りまくりましょう」(一部抜粋)と挨拶。
 続いて、出展メーカーを代表して長濱明治日研工作所社長が登壇。「専門家によりますと、昨今はVUCA(ブーカ)と呼ばれる、複雑で曖昧、そして不確実で変化の多い時代に入ったと言われております。確かに、最近は理解しがたい事故や事件が突然起こり、予想を超える災害が多発しているように思います。さらに最近では、生成AIの革命により、期待というポジティブな面と、脅威を感じさせる少しネガティブな面の両方が入り乱れています。これから先、いったい何が起こるのか誰もが正確に把握できない、そんな時代に入ったかもしれません。しかし、いかに不確実で複雑で先が見通せない時代だからと言いましても、我々は悲観的になっているわけにはいきませんし何もしないわけにもいきません。いつの世も、山善さまのような元気なお会社が、山善マンのような元気な方々が周りをリードしていく、そうしなければコトは始まらないですし人も動き出さないと感じております。我々の目の前にはたくさんのお客さまがおみえです。なかでも、もっと多くのモノを造りたい、もっと良いモノを造りたい、もっと早く造りたい、と常に前向きで設備投資をお考えになる元気のあるお客さまばかりでいらっしゃいます。そのお客さまの前で我々が元気が無ければ、お客さまの足を引っ張ることにもなりかねません。我々も元気を出してお客さまと向き合う、時には背中を押させていただいてお客さまとは常に並走していく。これこそが我々チームどてらい市の役割であります。さらなる高みへと駆け上がるためには絶対に元気が必要であります。ここに居るチームどてらい市全員で元気に大きな声を出して、第47回2024中部どてらい市をぜひとも盛り上げていきたいと存じます」(一部抜粋)と開会式参加者に向け挨拶した。
 どてらい市本部から岸田貢司山善社長が登壇。「49年間どてらい市を続け、この中部どてらい市は今回が47回目の開催です。コロナ禍の影響で昨年の中部どてらい市は少しだけ遠慮しておりましたが、今年は違います。この会場のレイアウトを見ていただいた通り、これがどてらい市だという姿そのままで開催させていただきます。すべてにおいてフルの企画で、このどてらい市を進めてきました。今日ここに、どてらい市の理念を精一杯発揮してまいりたいと思っております。多くの皆さんに伺ったのですが、言われている2025年に吹く大きな風に向かって今が準備の時、PRの時であります。このどてらい市がその一助になれば幸いです。本日より3日間、ここに居らっしゃるすべてのお会社さま、すべての皆さまの目標が必ず大幅に達成し、さらなる高みへ駆け上がっていただきますよう、山善も一丸となってサポートしてまいります」と挨拶した。
 3日間を通して、来場者数、受注数共に目標を達成したようだ。

「キャンプの集い」は8月に開催
青年部通常総会議案書の内容等確認
愛機工青年部 6月役員会開催


 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=水谷隆彦氏・ミズタニ機販社長)の青年部(部長=滝澤有一氏・松本商店社長)は6月13日、役員ら12名が名古屋市中区の喰海金山店に集まり6月役員会を開催した。
 この日の議題は、7月2日に開催の「令和6年度青年部通常総会」(本紙発刊時、開催済み)議案書ならびに青年部員名簿の確認と校正、8月に開催予定の青年部恒例「第42回キャンプの集い」、また、部員同士の親睦を図る機会となる夏の「ビアパーティー」等について話し合われた。
 「令和6年度青年部通常総会」については、前述の通り7月2日、名古屋市中区の東京第一ホテル錦において開催されているが、本役員会では総会議案書ならびに青年部員名簿の内容確認と校正等が行われた。
 毎年恒例となっている「第42回青年部キャンプの集い」に関しては、開催日程ならびに参加募集案内の内容確認等が行われた。実施要項は以下の通り。●開催日程▽8月24日(土)・25日(日)の2日間。●会場=すぎのこキャンプ場バンガロー村(所在地=岐阜県関市板取一里保木)。●キャンプ中は鮎のつかみ取りやキャンプファイヤー等が企画されており、また、青年部員厚生部メンバーによる飲食の屋台なども計画されている。
 「ビアパーティー」については、開催日程の調整等が行われた。6月役員会当日現在、9月6日(金)の開催が予定されている。会場は未定だ。

70名超の参加で大盛り上がり
優勝は筧さん(澤商)
岐阜機工会 ボウリング大会開催


 岐阜機工会(会長代理=田口健一氏・タグチ社長)は、梅雨入り前の時期の恒例事業であるボウリング大会を、5月24日午後7時よりボウリング場「A・C・グランド」(所在地=岐阜市茜部大川1-77)で開催した。この日は、同会会員企業社員76名が参加。昨年以上の参加人数で大盛り上がりだった。ストライクにガターに参加者は一喜一憂し、2ゲームのボウリングを皆、おもいっきり楽しんでいた。
 今回のボウリング大会だが、14名の女性参加者には1ゲーム20ポイント×2ゲーム、シニア参加者には1ゲーム10ポイント×2ゲームのハンディキャップが付与されており、各賞受賞者には岐阜機工会から豪華景品が贈呈された。上位入賞者は以下の通りだ。

◆優勝▽筧さん(澤商)▽2ゲームトータル391ポイント(ハンディキャップなし)▽ハイアベレージ195・5ポイント▽ハイスコア200ポイント
◆準優勝▽河合さん(澤商)/2ゲームトータル320ポイント(ハンディキャップなし)▽アベレージ160・0ポイント
◆3位▽水谷さん(ゼノー商事)/2ゲームトータル312ポイント(ハンディキャップなし)▽アベレージ156・0ポイント

11社53名が参加
管継手類を学び製造現場を見学
岡谷管栄会 入社3年目までの新人対象勉強会


 岡谷鋼機(社長=岡谷健広氏、本社=名古屋市中区)と販売店、メーカーで作る岡谷管栄会(会長=一色哲巳氏・一色機材社長)は6月13日、同会会員各社に入社3年目までの男女新人社員を対象とした「プロテリアル(旧・日立金属)工場・物流センター見学会および管材商品勉強会」を、プロテリアル桑名工場(所在地=三重県桑名市大福)ならびに、同社中央物流センター(所在地=三重県三重郡朝日町、通称=CBC)にて開催した。この日は、昨年よりも多い11社・53名の新人が参加した。
 午前10時30分より桑名工場で始まった座学第1限目では、プロテリアル商品を中心とした『管継手類』について、継手とは何なのか? その役割などのほか、プロテリアルや他メーカー含め継手にはどんな種類があるのか? その用途や使い方によるメリット・デメリット等もあわせて学習した。引き続き座学2限目は『バルブの基礎』と題し、バルブの種類やその基本構造等を学び、午前中のスケジュールは全て終了となった。
 昼食休憩をはさみ午後1時より、参加者は3つの班に分かれてプロテリアル桑名工場内を見学。およそ1400度に熱せられた金属の鋳造技術を目の当たりにし、焼鈍(しょうどん)処理の必要性を学び、同社商品である「エレクトロフュージョン継手」等の製造現場を、各所担当者の解説付きでおよそ1時間強にわたり見学した。
 続いて一行は、プロテリアル桑名工場から車でおよそ10分の距離にあるプロテリアル中央物流センター(通称CBC)へと移動。商品の入庫から出荷までの流れ、在庫管理のシステムなどを見学し、この日の全日程が終了した。
 この春入社したという参加者は「今日いただいた資料を帰ってからもう一度しっかりと読み込んで、これから自分が取り扱うこととなる商品の基礎をしっかりと確実に理解して、営業活動にしっかりと活かしていきたいです」とコメントしてくれた。また、休憩時間や昼食時間にもかかわらずプロテリアル社員に熱心に質問を投げかける新人参加者も何人か見かけることができた。
 1669年に創業した岡谷鋼機は、2024年に355周年を迎えた。創業当時は鋤(すき)や鍬(くわ)、かなづちやクギ等を取り扱っていたという。同社が配管機材を扱うようになったのは1910年頃からで、1918年に、現プロテリアルの名古屋地区特約店となる。1922年に大手ガス会社向けに継手等の販売を手掛けるようになり事業はさらに拡大していったという。以来100年以上にわたり現プロテリアル製品を取り扱っている。
 岡谷管栄会は1995年に設立され、勉強会当日現在、正会員21社、賛助会員17社で構成されている。
 プロテリアルは、旧・日立金属から2023年1月に社名変更した、業界内では「ひょうたんマーク」で知られている企業だ。1910年、戸畑鋳物として誕生した同社は、日本初となるマレブル継手を量産。昭和13年頃に三重県桑名地区に分工場として桑名工場が誕生したが、現在ではこの桑名工場が、ひょうたんマークの鋳物造りの中心地として稼働し続けている。近年では鉄以外の材料の需要が増してきているものの、まだまだ同社の継手等は業界内では主力製品として製造され続けている。

岐阜工場に新工場棟完成
生産拠点の拡大図る
SANEI  70周年迎え次なる飛躍に向け


 SANEI(社長=西岡利明氏、本社=大阪市東成区)は岐阜工場(所在地=岐阜県各務原市)の新工場棟完成に伴い、6月4日に竣工式を執り行った。2024年で創業70周年を迎えた同社が、次なる飛躍に向けて生産拠点の拡大を図ったカタチだ。今後、組立工場のリニューアルも計画されており、工場の自動化やバリアフリー化を一気に進めるという。
 SANEIは、1954年の創業以来「人類ある限り水は必要である」を理念とし、地球に生きる一員としての自覚を持って企業活動に取り組んできた。それは創業70年を経た今も変わらず、水と人とをつなぐ企業として「地球のこれから」について常に考え、そして行動している。同社内にはカーボンニュートラル推進委員会が設置されており、2050年に温室効果ガスの排出を全体でゼロにすることを目標に活動しているというが、岐阜工場の太陽光パネル設置による自家発電は、その施策のひとつでもある。同社の2023年度のCO2排出量は5625tだったが、今回の太陽光パネル設置により235t/年の削減効果が期待できるという。また、工場外観は緑地化を実施することで、企業として環境保全に貢献。緑地による休憩所は従業員の憩いの場となる想定のようだ。
 岐阜工場の新工場棟では、水栓の生産において重要な金型鋳造、加工、研磨の工程を集約し、業務のムダを極力排除している。また、多くの受注に対して安定的な供給ができるよう生産ラインが増設され、生産活動の高効率化を実現させている。併せて、自動化設備を多数導入することで省力化も実現。従業員の負荷軽減、品質の均一化(品質向上)も可能となり、これまで以上にSANEIのマザー工場としての生産機能が強化されているようだ。
 また、新工場棟内の社員食堂、研修スペース、トイレといったパブリックスペースには同社従業員の声が多数取り入れられており、機能やデザインの細部にまでこだわりがうかがえる。しかも、トイレを中心に、バリアフリーなど障がい者対応も十分考え抜かれているという。岐阜工場新工場棟は、すべての従業員が快適に働ける職場環境を構築していると言えるだろう。

【新工場棟概要】
●所在地▽岐阜県各務原市鵜沼朝日町1丁目136番4号
●敷地面積▽約2万9000㎡
●建築面積▽約3500㎡
●延べ床面積▽約5300㎡

減圧弁の新たなラインアップ
ベン 施工の短縮・省力化が可能
戸別減圧弁ユニット発売


 桃のマークでおなじみのバルブメーカー・ベン(社長=鈴木一実氏、本社=神奈川県横浜市)は、新たに戸別減圧弁ユニット〈RHU―1型〉(写真)を6月20日にラインアップ。ただいま絶賛好評発売中である。
 本製品は、止水栓・減圧弁・逆止弁・架台のユニット化が可能な製品となっており、減圧弁はカートリッジ方式を採用している。また、施工後でも減圧弁を設置したまま水圧試験を可能にするテストロット、減圧弁の二次側圧力を確認するのに役立つ圧力計用継手も備えている。
 二次側調整圧力範囲は0・2~0・35MPaとなっており、流体温度は5~90℃まで対応可能であるため、温水・水道水どちらでも使用できる。また、架台背面のボルトと座金で減圧弁が固定されているため、簡単に高さ調整が可能である。もちろん水道法性能基準適合品であり、配管施工作業の短縮化・省力化に最適な製品だ。
 架台の利用イメージやカートリッジの交換方法など、ベン公式YouTubeチャンネルにて公開中。戸別減圧弁ユニット〈RHU-1型〉に関する詳しい情報や販売価格などは同社名古屋営業所▽電話=052(411)5840、同社静岡出張所▽電話=054(297)5488、および全国の各営業所へ問い合わせるか、同社ウェブサイトへアクセスを。

会員資格に関する会則改定を承認
新製品の拡販でシェア拡大へ
中部タンガロイ特約店会 2024年度定時総会を開催


 中部タンガロイ特約店会(会長=水谷彰宏氏・東亜機工社長)の2024年度(第32回)定時総会が5月13日、名古屋市中村区の名古屋マリオットアソシアホテルで午後3時30分より開かれ、出席した特約店・代理店がタンガロイ製品のシェアアップを目指し拡販に努めることを確認した。
 冒頭、水谷会長が「コロナ感染症が昨年5月に2類相当から5類になり、経済も徐々に取り戻してきている。我々の業界においては、円安が良い方向に作用しているお客様の決算は過去最高。一方、ガソリンなど輸入関係の物は値上げが続いている。また、今年の米大統領選の結果によっては円高方向に進むのではとも言われている。動向をうかがいながら、タンガロイ製品の販売に力を注いで行きたい。本日は、皆様の意見を出していただき、スムーズな進行にご協力をお願いします」と挨拶。
 会則により水谷会長が議長に就任し、事務局のタンガロイ和田健二中部支店長から正会員62社中45社の出席により総会が成立すると報告された後、議事に入った。審議の結果、2023年度事業報告、同収支決算報告並びに会計監査結果報告、会員の異動、2024年度事業計画(案)、同収支予算(案)、会員資格に関する会則改定(案)は原案通り承認された。
 今年度の事業計画では、販売促進支援活動として①タンガロイ新製品・拡充品WEB説明会の実施(中部WEBセミナー開催)②タンガロイ・カッティングツールズセミナーの実施(全国WEBセミナー・対面型と併用開催)が盛り込まれたほか、会員の親睦のための①販売促進懇親会②会員親睦ゴルフコンペ③新年賀詞交歓会も予定されている。
 賛助会員(代理店)を代表して挨拶に立った髙田研至井高社長は、工作機械の受注見通しについて「内需で5000億円を目指したいと、日本工作機械販売協会の会長の立場から色々な会で話をさせていただいている。今の数字で行くと4400~4500億円位だが、今年の秋口から半導体関連の装置や自動車関連の設備投資がある程度復活するのではと言われているので、期待したい」。工具関係では「5軸加工機の普及や精度に対する追及・要求の高まりから、高精度で生産性を向上させる製品が求められている。タンガロイさんはどのメーカーに対しても2~3倍の新製品を開発していただけると思っているので、我々はしっかりタンガロイ製品を勉強し販売して行くことを皆様と共に取り組ませていただきたい」と述べた。
 石原清延副会長(石原商事会長)の閉会の挨拶で第1部総会を終了した。
 第2部タンガロイ行事では、2023年度成績優良特約店表彰が行われ、注力製品拡販賞4社(うち1社は2アイテムでの表彰)、新製品拡販賞5社、躍進賞3社、優秀賞4社、最優秀賞1社が表彰された。
 受賞者を代表して最優秀賞の嶋﨑晴久シマザキ商会社長が謝辞で「お客様にタンガロイファンになっていただけたことが、今回の受賞につながったと感じている。これからも拡販に努めてまいりたい」と話した。
 続いて、木下聡タンガロイ社長が同社の方針を説明した。
 タンガロイの2023年12月期決算は、前年対比プラス5%の増収。このうち、国内はマイナス4%だった。
 木下社長は「切削工具業界が前年対比マイナス8%だったので、タンガロイの国内シェアは上がっている。ただ海外の売上比率が上昇し73%となっている。国内を増やそうとしているが、売上がダウンする以上のシェアアップが必要となる。今年は全体でプラス15%を目指す。海外は順調に予算達成の状況。国内はプラス10%としているが、非常に厳しい状態が続いている」との認識を示した。
 また、中部支店の新製品売上高比率が高いことに触れ「今年は34・3%と高い目標設定をしているので協力をお願いしたい。新製品は総売上を伸ばす材料。新製品で信頼されれば、他の注文もくる。お客様を訪問する際に、常に新しい提案を持って行くことができる」とし、新製品開発を続けて行く考え。国内需要が減少する中、共に生き残って行くには「ギアをチェンジする必要がある。環境のせいにせず、技術とスピードを柱にした経営をすることだと思っている」と述べた。
 この後、松本憲幸執行役員営業本部長が2023年を総括し、2024年は「シェアアップして行くための4つの柱―新規開拓、搭載工具、ユーザーの深耕、新製品の拡販―にスピードを上げて取り組んで行く」との方針を示した。
 第3部懇親会は、加藤晴彦幹事(新栄商会専務)による乾杯の発声で開宴。和やかに情報交換などしながら懇親を深め、嶋﨑晴久会計監事(シマザキ商会社長)の一丁締めで終了した。

省人化に向けた各社の取り組みを紹介
山下機械 「2024プライベートショー」盛況


 工作機械・工具の専門商社、山下機械(社長=近藤敏之氏、本社=名古屋市熱田区)の「2024プライベートショー」が5月23日~24日の2日間、同社イノベーションセンター及び本社工場の一部を会場に開催され、予定の600名を超える来場者を迎えて盛況裏に終了した。
 今年はメーカー22社が出展し、生産現場の人手不足解消につながる「自動化・省人化装置」や、生産性向上に最適な「工作機械」「消耗工具」「ツーリング」「周辺機器」を展示紹介。出展メーカーの技術担当者と同社スタッフが顧客の相談に応じていた。
 また、本社3階で同時開催されたFANUC、セコツールズによるリアルセミナーも好評を博した。
 初日の朝礼で挨拶に立った近藤社長は「今年は当社にとって創立95周年の節目を迎えた中でのプライベートショーの開催となった。このイノベーションセンターをメイン会場とし、製造部の工場では当社オリジナルの自動化装置を展示し、今回は当社の主力メーカー様と今後お客様にとって必要な商品を選んでの展示会とした。国内は景気後退が進んでおり、我々のビジネスも厳しい状況が続いている。世界で急伸してきたEV市場も最近はハイブリッドの良さが見直されてきて、今後クルマの量産部品は何が増えていくのか先行き不透明感を感じている方も多いのではないか。さらに中部の中小企業の生産現場では、自動車の不正問題もあって、未だ不安定な生産状況が続いている。そして多くのお客様が最近特に人手不足に悩んでおられ、当社としては今回の展示会でお客様が抱える生産現場の課題の解決と改善の提案、それに叶う商品の提供を行うことが重要だと思っている。自動化と省人化、プラス省エネ、カーボンニュートラルにつながっていく展示会にしていきたい」と話し、目標達成に向けて協力を求めた。
 【出展メーカー(順不同)】高松機械工業▽TAKISAWA▽ブラザー工業▽FANUC▽オービット▽タクテックス▽柴田工業▽赤松電機製作所▽旭工業所▽オーエスジー▽三菱マテリアル▽BIG DAISHOWA▽ユキワ精工▽グーリング▽セコツールズ▽前田シェルサービス▽DYC▽nji▽永進テクノ▽NMC▽兼房▽アイキュウ

汎用性の高い刃先交換式ドリル
「TungDrillTwisted」
タンガロイ 最新材種インサートを追加


 タンガロイ(社長=木下聡氏、本社=福島県いわき市)は、刃先交換式ドリル「TungDrillTwisted」(タングドリル・ツイステッド)用インサートに最新の「AH7020」「AH7030」材種を追加し、このほど発売した。
 「TungDrillTwisted」は、経済的な4コーナ仕様インサートを採用した刃先交換式ドリル。工具径はφ12・5㎜~φ54㎜をカバーし、加工深さL/D=2、3、4、5の4種類のボディを設定しており、汎用性に優れている。
 インサートには、汎用タイプのDJ形、特にステンレス鋼や軟鋼での切りくず処理に優れたDS形とDG形、コーナ部にワイパー刃を持つDW形の4種類を設定しており、幅広い被削材で安定した加工を実現する。
 今回、DJ形、DS形、DW形インサートに最新のPVDコーティング材種「AH7020」「AH7030」を追加した。新材種は、チタンの含有率を高め耐摩耗性を向上させた最新の厚膜コーティングを採用。また、外層にチタン高含有ナノ積層膜を施しており、硬度の高い微細組織によって耐摩耗性と耐チッピング性を両立させ、安定した長寿命を実現している。
 第一推奨材種である「AH7030」は、耐欠損性に優れた専用母材との組み合わせによって高い信頼性を獲得しており、幅広い被削材で安定した寿命性能を発揮する。一方「AH7020」は、特に鋼や鋳鉄での高速加工に対応する耐摩耗性を重視した材種で、高速高能率加工が可能。
 この2材種の追加により、「TungDrillTwisted」はより幅広い被削材の穴あけ加工で安定した長寿命を実現し、生産性の向上、加工コスト低減に貢献する。
 標準価格(主な形番)は、「XPMT040104R-DJ AH7030」が990円、「XPMT07H308R-DS AH7020」が1120円、「XPMT150512R-DW AH7030」が1730円(いずれも税抜)。計42アイテム。
 同社は初年度50百万円の販売を見込んでいる。

役員改選で片岡会長退任
新会長に川村真巳氏
中部ジーネット会 2024年度総会を開催


 ジーネット(社長=古里龍平氏、本社=大阪市中央区)名古屋支社の仕入先メーカーでつくる「中部ジーネット会」は、5月23日午後3時30分より静岡県浜松市のグランドメルキュール浜名湖リゾートにて2024年度総会を開催した。会員83社中75社が出席した。
 冒頭、片岡暢博会長(ヤマザキマザックトレーディング中日本販売部主幹)が挨拶で会長退任の意向を示し、「長らく皆様にお世話になり誠にありがとうございました」と御礼。国内情勢にも触れた後、「この10年位で生成AIの投資が30倍ほどに増えてくるだろうとの予測が出ている。それを動かす半導体業界自体も最低2倍に、そして半導体製造装置も約2倍になるとの予測なので、今の態勢ではとても賄えない量になってくる。ここにEVが入ってくれば、国内は良くなってくるのではと思っている。次に向けて態勢を整えられているお客様を見つけ出すことが大切。今日の総会を通して、各異業種の方々、同業者も含めて色々な情報交換をして頂ければ幸いだ」と述べた。
 続いて、古里社長がジーネットを含むフルサト・マルカホールディングスの近況報告を行った。3年目を迎えた中期経営計画UNISOL(ユニソル、2022~2026年)については「1stステージが終了し、今年から2ndステージに入った。成長のスピードを加速しながら、最終年度目標(売上高2000億円、営業利益100億円)を目指していく」とし、目標達成に向けて「統合シナジー20億円の積み上げを進めている。昨年は4億4000万円の効果があったが、今年はそれ以上の統合シナジーを具現化していく」との考えを示した。
 グループ機能の融合では、フルサト工業大阪配送センターとジーネット大流センターを統合し約3000坪の敷地に物流センターを新設(大阪府堺市)、老朽化対策、在庫アイテム充実、最新機器導入による効率化を図った。また、NCプログラム自動作成アプリARUMCODE(アルムコード)シリーズ等の利用を可能にするクラウド型サブスクリプション事業をグループ全社で推進しており「マーケットの認知が広がってきたこともあり、DXの1つの柱としていきたい」と話した。さらに産官学連携の取り組み、中期経営計画の基本戦略に基づくDX施策の推進、サステナビリティの取組目標、社会貢献活動についても報告した。
 フルサト・マルカホールディングスの2024年12月期第1四半期は、売上高が前年同期比7・8%減、営業利益は46・2%減。このうち機械・工具セグメントは「売上高12・1%減と苦戦したが、足下、工作機械を中心に米国はやや回復基調にある」と古里社長。通期予想は、売上高1740億円(前年比0・6%増)、営業利益55億円(同3・6%減)、純利益は4月23日に上方修正し52億70百万円(同12・2%増)を見込む。新たな事業領域への展開など様々な施策をしつつチャレンジしていく方針を示し、会員各社に引き続き支援を求めた。
 片岡会長を議長に選出して議案審議が行われ、2023年度事業報告及び会計報告、2023年度会計監査報告は原案通り承認された。
 役員改選では2024年度役員改選案が承認され、2019年度から5年間会長を務めた片岡会長が退任、新たな会長に川村真巳氏(BIG DAISHOWA Japan取締役中部営業部長兼名古屋支店長)が就任した(新役員は別掲)。川村新会長が議長を引き継いで2024年度事業計画及び予算案の審議が行われ、原案通り承認された。
 2025年のイベントとして「2025中部ジーネット会新春情報交換会」が1月24日(金)にANAクラウンプラザホテルグランコート名古屋で、「2025中部機械加工システム展」が2月6日(木)~7日(金)にポートメッセなごや第3展示館で開催される。
 続いて、松吉正訓ジーネット取締役名古屋支社長より支社の現況報告が行われた。2024年度は「現場力」をスローガンに、有益な情報を届け市場から必要とされる商社となることで「中部地区におけるシェアアップ」を図るほか、リアル催事開催により「販売機会をクリエイトする」。また、マルカ・フルサト工業・セキュリティデザイン・岐阜商事との連携で新たなビジネスモデルを創造するなど「UNISOLグループでシナジーを出す」ことが方針として挙げられた。各営業所で予定されているイベント情報も紹介された。
 総会終了後は懇親会が開かれ、翌日は有志による親睦ゴルフが行われた。
 【中部ジーネット会 新役員】敬称略
 会長=川村真巳(BIG DAISHOWA Japan)※新任▽副会長=永山浩平(日東工器)※新任▽副会長=村田真哉(ヤマザキマザックトレーディング)※新任▽会計監査=塚本健(サンドビック)※新任▽幹事=吉利康博(アネスト岩田)▽幹事=三俣公一(SMC)▽幹事=吉田晃至(SDG)※新任▽幹事=井口久仁彦(クリナップ)※新任▽幹事=柳瀬仁誌(コベルコ・コンプレッサ)▽幹事=玉木克明(DMG森精機セールスアンドサービス)※新任▽幹事=星野昭三(ミットヨ)▽幹事=柴田直樹(LIXIL)▽幹事=辻輝章(リンナイ)※新任

小物高精度部品旋削加工用PVDコーテッド超硬材種「MS9025」に
「SRFブレーカインサート」
三菱マテリアル 41アイテムを追加発売


 三菱マテリアル加工事業カンパニー(カンパニープレジデント=小原和生氏、住所=東京都千代田区)は、小物高精度部品旋削加工用PVDコーテッド超硬材種「MS9025」に「SRFブレーカインサート」41アイテムを追加し、6月17日より販売開始した。
 小物高精度部品旋削加工用PVDコーテッド超硬材種〝MSシリーズ〟は、高精度・高生産性・高品質な加工が求められる小物高精度部品旋削加工において優れた性能を発揮し、特に小型自動旋盤を使用するユーザーより好評を得ている。
 今回、ステンレス鋼の加工において耐摩耗性と耐欠損性のバランスに優れる「MS9025」に、仕上げ加工に優れたリードブレーカである「SRFブレーカ」タイプのインサートのアイテムを拡充した。
 「MS9025」は、高い母材靭性により耐欠損性に優れ、粗粒WCによる高熱伝導率によって刃先の熱を抑制し、刃先強度の低下を軽減できることで、ステンレス鋼など加工硬化しやすい被削材での切り込み境界損傷抑制に効果を発揮。
「SRFブレーカ」は仕上げ加工用のリードブレーカで、ホーニングの無いシャープな切れ刃により、むしれや溶着を防ぎ、ブレーカ幅を狭くすることにより、切りくずの流出方向をコントロールする。
 標準価格は、代表型番「CCET060201MR‐SRF MS9025」が1770円、「VPET110301MR‐SRF MS9025」が2170円(いずれも税抜)。

イグス 最高110℃に耐える3Dプリント材質
「イグリデュールi230」を開発


 イグス(東京都墨田区)は、最高110℃の耐高温性を有する3Dプリンター用粉末状材質「イグリデュールi230」の販売をこのほど開始した。同製品により、3Dプリント部品の適用が難しい高温環境での使用可能性が広がった。
 3Dプリントの造形方法の中でも、粉末焼結積層造形(SLS)方式は強度が高く人気の方式だが、PA12のような標準的なSLS用材質は一般的に80℃を超える環境で使用すると寸法安定性が失われていた。
 周辺温度が高い環境でも使用できる3Dプリント製品の需要の高まりを受けて開発された「イグリデュールi230」は、最高110℃の環境で長期間使用が可能で、DIN EN ISO 75  HDT‐AおよびHDT‐Bに準拠した外部認定機関の試験によって耐熱性が証明されている。
 また、イグスの社内試験施設で実施した検証試験において、同製品はPA12よりも約80%耐摩耗性が高いことが確認され、同時に室温で機械強度がPA12よりも約50%高く、曲げ試験では94 MPaの圧力にも耐えるという結果を得ており、これにより従来と同程度の部品強度を備えたより薄いすべり軸受などを実現でき、スペースと重量を節約することが可能になるという。
 他にも同製品は、静電気散逸性、PTFE無配合(他のイグス製材質と同様)などの特徴を有している。
 【イグスの3Dプリントサービス】
 従来、3Dプリント部品は耐久性や精度の制約から、産業分野においては評価試験や少量生産の用途に限られるとの理解が一般的だったが、イグスの3Dプリントサービスは①高機能な素材②高い精度③費用算出が簡単―といった特徴により、最終製品としての部品製造が可能。オンライン上でCADデータをアップロードし、サイズや数量、表面処理などを選択するわずかなステップで注文できる。
 イグスのオンライン3Dプリントサービスについて▼https://www.igus.co.jp/info/3d-print-3d-printing-service

出展者が増加し、ますます盛況
「キャラバンカーエキスポ2024」
服部商会 3回目を迎え内容も充実


 機械工具の総合商社、服部商会(社長=服部嘉高氏、本社=愛知県津島市)は5月15、16の2日間、仕入先メーカー各社のキャラバンカーを集めた展示会「キャラバンカーエキスポ2024」を同社駐車場で開催した。
 同展示会は一昨年にコロナ禍の中で初の試みとして開かれ、今年で3回目。年々規模を拡大し、今回は昨年を上回る20社が出展した。キッチンカーも増やし、さらにインスタグラムを活用したライブ抽選会の催しもあり、会場は賑わいを見せた。津島市生涯学習センターで実施された同時開催セミナーにも多数が参加した。
 開会式では、服部社長が出展メーカーはじめ関係者に対して「本日ご列席の皆様には、素晴らしい製品をたくさん陳列いただき、御礼を申し上げる。天候も良く、皆様の準備段取りも良く、あと期待するものは、お客様に『来て良かった』と思っていただけるように、感謝を持って対応したい。今日明日と皆様の力をお借りして、展示会を成功させたい」と挨拶。
 メーカーを代表して挨拶に立った、永山浩平日東工器中日本支社長は「コロナ禍を通じて各社色々試行錯誤した結果、キャラバンカーをお持ちになったメーカーさんが非常に増えたと感じている。私共もキャラバンカーを数年間使っているが、これからの働き方、これからのPRの仕方として、このキャラバンカーをしっかり生かして前に進んでいきたいと思っている。今回のキャラバンカーエキスポが大成功に終わることと、参加各社のさらなるご隆盛を心より祈念する」と述べた。
 商社を代表して、上村伸行山善専任役員名古屋支社長は「コロナ禍中は、密を避けるためにどうしたら展示会ができるかを考え、工夫された結果の服部商会様によるキャラバンカーエキスポだと思っている。今となっては、キャラバンカーで乗りつけて、すぐに展示ができる効率の良い展示会になっているのと同時に、来ていただくお客様に対しても見やすく商品を手に取りやすいといった利点がある。私たち出展側はこの場を活用し、今日明日としっかり盛り上げていきたい」と意気込みを語った。

2024年4月の産業機械受注高
前年同月比 24.5%増の3962億3300万円


 日本産業機械工業会(会長=金花芳則氏・川崎重工業会長)が6月13日発表した4月の産業機械受注高は、前年同月比24・5%増の3962億3300万円で、2か月ぶりに前年を上回った。
 内需は、前年同月比12・8%増の2542億7600万円で、このうち製造業向けが7・1%減、非製造業向けが28・1%増、官公需向けが29・3%増、代理店向けが13・4%増だった。
 内需で増加した機種はボイラ・原動機、鉱山機械、化学機械、タンク、プラスチック加工機械、ポンプ、圧縮機、変速機、金属加工機械、その他機械の10機種。減少した機種は送風機、運搬機械の2機種だった。
 外需は、前年同月比52・9%増の1419億5700万円。プラント案件はなかった。
 外需で増加した機種はボイラ・原動機、鉱山機械、ポンプ、変速機、その他機械の5機種。減少した機種は化学機械、タンク、プラスチック加工機械、圧縮機、送風機、運搬機械、金属加工機械の7機種だった。

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