第2831・2832号 令和4年11月6日・13日号
JIMTOF2022
第31回日本国際工作機械見本市
2022年11月8日(火)?13日(日)
世界最大級の国際技術ショー
11月8日(火)、いよいよ開幕
工作機械見本市「JIMTOF2022(第31回日本国際工作機械見本市)」(主催=日本工作機械工業会/東京ビッグサイト)が11月8日(火)~13日(日)の6日間、東京ビッグサイト(東京都江東区有明)で開催される。4年ぶりのリアル開催となる今展は、2019年に竣工した南展示棟を加えた東京ビッグサイトの全館を使用し、総展示面積11万8540㎡、出展規模は1086社・5619小間(9月30日現在)と、過去最大規模での開催となる。出展参加国は、日本を含む22カ国・地域。新たに会場となる南展示棟では、特別企画「Additive Manufacturing(AM)エリア in JIMTOF2022」を実施する。
1086社が5619小間に出展
過去最大規模で開催
JIMTOFは、工作機械やそのあらゆる周辺機器が一堂に会する「ものづくりの総合見本市」であり、かつ最先端の技術・製品が世界中から集結する「世界最大級の国際技術ショー」。1962年から2年に一度開催され、今年で60周年を迎える。
今回のJIMTOF2022は、前回2020年の展示会がオンライン方式で行われたため、JIMTOF2018以来のリアル開催となる。
JIMTOF2018の来場者数は完全登録制を採用した1996年以降で最多の15万3103人を記録した。今展にはリアル展に価値を見出す多くの人の来場が期待され、主催者は来場目標を15万人としている。
テーマは「開かれる扉(ミライ)
世界を動かす技術の出会い」
日本工作機械工業会によると、2021年の工作機械受注額は前年比70・9%増の1兆5414億円となり、3年ぶりに1兆5千億円を上回り過去4番目の受注額を記録した。今年に入っても月次の受注額は1千億円台の高水準を維持している。
国内市場は、コロナ禍からの経済回復、部品不足への対応ニーズ、人手不足を受けた自動化ニーズ、自動車や半導体関連投資等の回復から、総じて工作機械需要は底堅い状況にあり、今回のJIMTOFは国内設備投資の更なる喚起に寄与する千載一遇の好機として大きな期待が寄せられている。
出展規模1086社(直接出展862社、共同・内部出展224社)・5619小間は、JIMTOF2018と比較して95小間増加し、過去最大。このうち、AMエリアに59社(173小間)、また海外からは73社(251小間)が出展する。
会場構成は今回も主な出展製品ごとに国内外の出展企業を配置する類別展示とし、「東1~3ホール」に工作機械、鍛圧機械▽「東4~6ホール」に工作機械、CAD/CAM、その他関連機器▽「東7~8ホール」に工作機械、精密測定機器、光学測定機器、試験機器、その他関連機器▽「西1~2ホール、アトリウム」に機械工具、工作機器、出版・情報、その他関連機器▽「西3~4ホール」にダイヤモンド/CBN工具、切削砥石・研磨剤、油圧・空圧・水圧機器、歯車・歯車装置、機械工具、工作機器、その他関連機器▽「南1~2ホール」にAMエリア、工作機器、その他関連機器が展示される。
多彩な併催イベントを開催
出展者による展示に加え、今展のテーマを基に、ものづくりの世界を様々な角度から紹介する併催イベントが開催される。
基調講演では、ハイブリッド車用バッテリーで世界シェアトップのプライムアースEVエナジーより、岡田政道氏を講師に迎える。「カーボンニュートラル時代の可能性を拓くものづくり」と題して、カーボンニュートラルが世界の潮流となり人の生活もビジネスも大きく変貌を遂げようとしている中で、水素とモビリティを通じてこれに挑む現場から、明るい未来の可能性を発信する。
この他、「6G」やスーパーコンピューター「富岳」など、時宜を得たテーマの講演を企画しているほか、AMエリアにおいても多数の講演を予定している。
会期中には、会場内にて「第19回国際工作機械技術者会議(IMEC2022)」や工作機械関連のソフトウェア・ワークショップ、出展各社が最先端の技術・ソリューションを発表するワークショップも同時開催。
学生向け企画として、「JIMTOF見学ツアー」をはじめ、工作機械メーカーの経営者や若手エンジニアによる「工作機械トップセミナー」や、「“学生のための”ものづくり業界紹介セミナー」なども実施する。
(企画展示、特別展示、AMエリア特別展示については2面参照)
◇
JIMTOF2022の開場時間は午前9時~午後5時(最終日の13日(日)は午後4時まで)。事前入場登録、聴講申し込みは公式ウェブサイトwww.jimtof.orgから。
JIMTOF2022 開幕に向けて
(一社)日本工作機械工業会
会長 稲葉善治
JIMTOF(日本国際工作機械見本市)は、1962年に初開催以来、工作機械産業の新技術発表の舞台として、また国際的な商取引の場としてその役割を果たしてまいりました。第31回目の開催となるJIMTOF・Tokyo2022(以下JIMTOF2022)は、60周年の節目を迎えます。
2020年の前回は、新型コロナの感染拡大に伴う東京五輪の延期によりオンラインでの開催を余儀なくされましたが、今回は、新設された南展示棟を加え過去最大の展示面積で開催する運びとなりました。4年ぶりのリアル展示会となるJIMTOF2022に向けて研究開発に励まれている出展各社、また、広報面で多大なご協力を頂いている報道関係の方々など、関連業界関係者の皆様の努力と弛まぬ熱意に心より感謝申し上げます。
JIMTOF2022のテーマは「開かれる扉(ミライ)、世界を動かす技術の出会い」です。今日、世界の製造業では、サプライチェーンを強靭化するレジリエンス、カーボンニュートラルを実現するグリーンテクノロジー、及び業務プロセスを変革するデジタルトランスフォーメーションなどが課題となっています。最新鋭の工作機械、最先端の技術が一堂に揃うJIMTOF2022では、各出展者がこれらの課題をニーズとして捉え、ユーザーの価値創造とミライへの躍進に貢献する最適なものづくりを提案し、新しい扉(ミライ)を開き、世界を動かす技術との出会いを提供することができると確信しております。
一方、主催者企画展示では、現在直面している製造業の課題を明確にし、手が届くデジタル化と最先端の知能化製造システムをご覧頂きます。また、最新鋭の工作機械から生まれる日本発TOPプロダクツを展示することで、世界を動かす最先端の技術を体感頂きます。
さて、JIMTOFはものづくり技術の祭典という側面も持っております。工作機械関連の研究者・技術者が世界中から集い、最新の研究を発表する「国際工作機械技術者会議(IMEC)」をはじめ、各種講演やセミナーを開催いたします。今回はカーボンニュートラル時代のモビリティや、金属Additive Manufacturingがもたらすものづくりの変革など、時宜を得たテーマを揃えました。更に、全国の理工系学生の皆さんを招いて開催する、恒例の「工作機械トップセミナー」を通じて、ものづくり産業の次代を担う優秀な人材の発掘・育成にも努めて参ります。
初開催から60年という還暦を経て、JIMTOFは新たなステージに上ります。これからも時代のニーズを的確に捉え、最先端の技術を発信し続けることで、ご来場の皆様と、ものづくりのミライをつなげて参ります。
最後に、全ての出展者にとって、このJIMTOF2022が世界のものづくりの発展に貢献する良きビジネスの契機となるよう、心よりご祈念申し上げます。
併催イベント
企画展示
東7ホール
テーマは「最先端のものづくりの現在地(いま)とミライ~工作機械とSmart Factory~」。企画展示ブース内に“Produce machine tool「最先端の工作機械工場」”と“Work by machine tool「最新工作機械が支えるシェアTOPのグローバルニッチ企業」”という、2つのコーナーを設置する。
「Produce machine tool」では、工作機械メーカー大手4社のスマートファクトリーで展開されている先端的な取り組みを通じ、その背景にある「製造業の課題」を来場者と共有する。課題の共有で来場者の「ミライのものづくり」の探求をプロモートする趣向。11月10日(木)午後2時から企画展示ブース内において、クロストークショーを開催し、翌日からその収録映像を放映する。
また、「Work by machine tool」では、最新鋭の工作機械が生み出す日本発のシェアTOPプロダクトを横断的に展示しており、来場者は「世界を動かす技術」を体感することができる。
特別展示
南2ホール
「歴史と伝統 技術と叡智 不可能を可能にする力~日本のジェットエンジン開発の歴史~」と題した特別展示コーナーを設置する。世界の航空機産業の一翼を担うIHIのジェットエンジン技術を紹介することで、一つ一つのエンジンに、歴史と伝統に裏付けられた、高い技術力が活かされていることを感じることができる展示となっている。
AMエリア
特別展示
南2ホール
TRAFAM(技術研究組合次世代3D積層造形技術総合開発機構)の協力のもと「ひらめきを形に!設計が変わる新しいものづくり~次世代型産業用3Dプリンタ技術開発~」と題した特別展示コーナーを設置する。「三次元積層造形技術や金属等の粉体材料の技術開発」、「世界最高水準の造形速度・精度を有する金属3Dプリンタの実用化」、「金属用パウダベット方式の欠陥予測システム及び高度モニタリング、フードバック・制御技術等の開発」など、TRAFAMがこれまで取り組んできた開発成果をパネル等で紹介する。
デジタルコンテンツがさらに充実
JIMTOF2022では「デジタルコンテンツ」や「マッチングシステム」も充実させている。
デジタルコンテンツにおいては、公式サイト上で公開している「オンラインカタログ」での動画や画像の掲載が可能となり、より詳細な情報を確認することができる。また、新設ツールである出展者オンラインチャンネルでは、出展者の配信するワークショップや製品紹介動画を閲覧することが可能。これらのデジタルツールは入場登録前から利用可能で、来場前の情報収集に活用することができる。
加えて、より多くの商談機会を創出するため、マッチングシステムを用意しており、来場者と出展者間におけるアポイント調整のみならず、出展者同士のマッチングも可能となっている。
JIMTOF2022 出展製品紹介
高能率肩削りカッタ
「SIC-EVO」
ダイジェット工業 小間番号W1038
ダイジェット工業(大阪府大阪市平野区加美東2-1-18)が今年10月に発売した高能率肩削りカッタ「SIC-EVO(エスアイシー・エボ)SSV形」は、片面2コーナーの三次元インサート使用により、低切削抵抗でかつ切りくず排出性に優れた肩削り加工用刃先交換式カッタ。炭素鋼、工具鋼、プリハードン鋼、50HRC以下の焼入れ鋼、鋳鉄、ステンレス鋼などの肩削り加工において、高能率かつ高精度な加工を可能にする。
特長として、切りくず排出性とカッタ本体剛性に優れ、軸方向切込み量(ap)最大15ミリ可能。側面加工、平面加工、溝加工、ポケット加工など幅広い用途で高能率な加工を実現する。
また、インサートの外周切れ刃軌跡を円弧状とすることで、大きな軸方向切込み量でもカスプハイトが小さく抑えられ、高能率かつ高精度な立壁仕上げ加工を可能にした。
インサート材種は、一般鋼や35HRC以下のプリハードン鋼、ステンレス鋼に適し、耐欠損性に優れた材種「JC8050」と、鋳鉄および50HRC以下の焼入れ鋼に対応する、耐摩耗性に優れた汎用材種「JC8118」を採用した。
サイズは、本体がボアタイプフライスφ40~φ125(計10形番)、モジュラーヘッドタイプφ25~φ40(計6形番)、エンドミルタイプφ25~φ50(計9形番)、インサートはコーナーR0・4、R0・8、R1・6、R2・0、R3・0(インサート材種2種、計10形番)を揃えている。
微細精密加工、自動車関連等の
新製品、Aブランドを中心に
オーエスジー 小間番号W1020
オーエスジー(愛知県豊川市本野ケ原3-22)は、Aブランド(タップ、ドリル、エンドミル、スレッドミル)を中心に自動車、航空機、金型、ロボット関連部品等の加工現場におけるトータルソリューションを幅広く展示する。
また、微細精密加工が求められる半導体、電子部品分野など多様化するモノづくりのニーズに応える、最適化した専用工具、さらに超硬合金やセラミックスなどの脆性(ぜいせい)材の加工コスト削減を可能にするPCD工具の新ブランド6CⅹOSGなどを紹介する。
加えて、省資源化と地球環境の保護活動につながる「再研磨・再コーティング」と「超硬リサイクル」についても紹介する。
ここでは、Aブランド製品1つを取り上げる。
【Aブランド 高硬度鋼用超硬エンドミル ロングネックラジアスタイプ 高能率仕上げ用4刃 AE-CPR4-H】
同製品は、高硬度鋼の高能率直彫り加工を可能にするロングネックラジアスタイプの超硬エンドミル。刃数を全サイズ4枚刃に設定することで能率を高めた。工具外径はφ0・2~φ4、コーナ半径はR0・02~の設定で、全176アイテムをラインナップ。金型の高精度な仕上げ加工から微細精密加工まで幅広く対応する。
底刃にスパイラル形状の新ギャッシュ仕様を採用。切りくず排出性が向上し、切りくずの¥文字(U+5699)み込みを防止する。コーナR部は高精度なR精度±0・005、シャンク部はh4公差(0/-0.004)と優れたシャンク精度により高精度な加工を可能にする。
コーティングは、高硬度鋼加工に最適化された「DUROREYコーティング」を採用し、高硬度鋼加工において長寿命化を実現する。さらにコーティング表面の平滑処理により加工面精度向上を図っている。
高硬度鋼用超硬エンドミルには他にも、スクエア・ラジアス・ボール形状をラインナップしており、様々な加工に対応する。
製品に関する問い合わせ先はフリーダイヤル0120-41-5981。
高速割出&ノーバックラッシュ
CNCロータリーテーブル「RED」
日研工作所 小間番号W2032
日研工作所(大阪府大東市南新田1-5-1)は、CNCロータリーテーブル「RED」をJIMTOF2022に出品する。
同製品は、同社が長年培ってきた高剛性・高精度の技術を基に、高速回転のための新技術を加えた新機構「RED(Roller Evolution Drive)」を搭載。高効率なバレルカムシステムを持ち、ノーバックラッシュでメンテナンスフリー、保全性に配慮した新時代のテーブルである。
従来のローラーカム方式と違い、カムフロアの位置構成により高トルクを実現しており、加工領域によってはブレーキレス加工も可能である。
結果、ローラーの回転を最大限に活用した高速割出を実現し生産性の向上に寄与することが期待できる。
また、テーブル本体のデザインを一新。クーラントや切粉の排出にも配慮した、自動化ライン向けのプロフェッショナルなニューデザインとなっている。
製品に関する問い合わせ先は、本社TEL072-869-5810。
JIMTOF2022 出展製品紹介
ローコストなレーザーマーカー
「UBI BASIC」
東陽 小間番号E2009
東陽(愛知県刈谷市中山町3-38)は、各種刻印機を出展する。なかでも昨年の販売開始から好評を得ている、ローコストなレーザーマーカーの「UBI BASIC」(オートメーター社製)を強力にアピールする。
「UBI BASIC」は、従来の全長30㎝の世界最小レーザーマーカーと位置付ける「NanoVISⅡ」をよりコンパクトで使いやすい設計となっている。作業の安全性を考えた遮光BOX一体型で、購入後に即使用できる点にメリットがある。
ドット式刻印機では販売以来ベストセラーモデルとして君臨し続ける「TMP1700」、コンパクトなハンデシー式モデル「Benchmark460」などに加えて、操作するコントローラーをより“見易く・操作し易く”を実現した「TMC520」(テレシス社製)も展示をする。
併せて「ADP5090」(オートメーター社製)等、幅広いラインアップを図る。
また、今回は同社が販売に注力している製品も展示を予定している。一つ目は、花王とアイシン共同で開発された防¥文字(‘錆’+jp78)洗浄剤「ステイブライト」である。同商品で洗浄-乾燥をするのみで、防¥文字(‘錆’+jp78)をすることが可能であり、従来コストをかけて¥文字(‘錆’+jp78)対策しているメーカーにとってはコスト削減、また洗浄温度を低温化する事が可能となるため省エネルギーが実現でき、CN活動の一環としての効果も期待できる。
2つ目は、グローイング社が販売をする、サイクロン濾過装置「ダスキャッチ」である。同製品は工作機械のクーラント液を常時クリーンに保つ為に開発された商品である。サイクロン技術を応用し、ダーティ液内のスラッジを濾過する事が出来る。これにより低コストで加工精度を維持する事が可能となる商品である。
さらに、ブースでは豊富な専門知識を有したスタッフがスタンバイし、各ユーザーの刻印に関する悩み、課題に対応。有力2社が誇る豊富なラインナップから、顧客のニーズに応じた最適な機種を推奨する。テストピースを持参すれば、その場で刻印サンプルを打つことも可能(限定機種)で、利用を呼び掛けている。
【問合せ先】本社TEL0566(23)2030
「工程集約/自動化/DX・GⅩ」
トータルソリューションを提案
DMG森精機 小間番号E8017・AM102
DMG森精機(東京グローバルヘッドクォータ=東京都江東区潮見2-3-23)は、「工程集約/自動化/DX・GⅩ」をテーマに、5軸加工機・複合加工機による工程集約の提案、生産性向上に貢献する自動化システム、ユーザーをサポートするデジタルサービス、CO2排出量削減に貢献する製品・技術、取り組みを紹介する。
東8ホールのブースには、フレキシブルに配置可能なワークハンドリングシステム「MATRIS Light」、人との共存を実現する自律走行型ロボット「WH-AMR」、搬送ロボットが工具の搬入・搬出を行う大容量工具マガジン「CTS」などによる、様々な自動化事例を展示。
また、加工不良や機械停止の原因となる「切りくず・クーラント・ミスト(加工3悪)」の対処や、計測の自動化、さらにデジタル化の推進などに関するトータルソリューションを提案する。
アディティブマニュファクチャリングにおいては、ユーザーのあらゆるニーズに応える2方式の金属積層造形機を紹介。パウダーノズル方式として、切削加工と金属積層造形を1台で行うレーザ金属積層造形機「LASERTEC 3000 DED hybrid」を日本初出展する(東8ホール)。AMエリア(南1ホール)では、パウダーベッド方式のレーザ金属積層造形機「LASERTEC 12 SL
M」を展示し、実演加工やエキスパートによるプレゼンテーションを通して、金属積層造形における同社の製品と取り組みを紹介する。
東京グローバルヘッドクォータにてオープンハウスを同時開催
さらに、同社の東京グローバルヘッドクォータでは、最新鋭の機械を多数展示し、エンジニアによる実演加工を通してユーザーに最新のソリューションを提案する。日本初出展となる「NTX 500」は、増加する小型複雑形状ワークに対応し、省スペースで最大限の生産能力を実現する高速・高精度複合加工機。高生産性ターレット型複合加工機「NZ Platform」も日本初出展する。JIMTOF会場(東8ホール)との無料シャトルバスを期間中毎日20分ごとに運行する。
また、JIMTOF2022期間中、3DCGソフトウェアによるフルCG制作(4K画質)のデジタルツインで同社ブースを再現し、同社の特設Webサイト(https‥//www.dmgmori.co.jp/sp/jimtof/)にて公開。会場に来られない人もデジタルならではの体験を楽しむことができる。
究極のマシンタップシリーズ
「Z-PRO」を中心に展示
彌満和製作所 小間番号W1018
手立てからボール盤、そしてマシンへと加工環境の進化に伴いタップも進化してきたが、タップ全長は手立ての時代から、JIS規格のまま変わっていない。
彌満和製作所(東京都中央区京橋3-13-10、中島ゴールドビル8階)の「Z-PRO」は「マシンに最適化した究極のプロツール」をコンセプトにタップ専業メーカーが考えた独自のセミロング形状を採用し、適切な突き出し長さを確保することにより安全に加工ができる製品である。
JIMTOF2022では、この「Z-PRO」を中心に展示をするが、ここではZ-PRO VUシリーズとZ-PRO HVシリーズについて紹介をする。
〈Z-PRO VUシリーズ〉
Z-PRO VUシリーズは、マシニング+水溶性切削油材の加工環境で抜群の効果を発揮するタップである。独自の刃形状によって切りくずの排出性向上と切削抵抗を低減し、高級粉末ハイスに特殊コーティングの採用で耐久力にも優れている。
全長がセミロングで工具突出し量が確保されることで、良好な切削油剤の供給と止り穴加工では切りくずのホルダへの干渉を回避させることができる。
Z-PRO VUシリーズのラインナップは、VUSP(コーティングスパイラルタップ)、VUSP1・5P(コーティングスパイラルタップ1・5P)、VUSP CH(コーティングスパイラルタップクールホール)、VUPO(コーティングポイントタップ)の4種類となる。
〈Z-PRO HVシリーズ〉
Z-PRO HVシリーズは、独自の溝形状と刃物角を採用し、切りくずの排出性を向上させることで刃欠けの大幅改善を狙った。ねじ奥の切りくずを切断し切りくず残りを無くすため、ヒールカット性能を向上させている。その効果により、逆転時に発生しやすい食付き部の刃欠けトラブルが解消する。また、ねじ部は完全山を数山残し、以後のねじ山を半分だけ山払いすることで、完全ねじ山部の欠けを防止する。
Z-PRO HVシリーズでは、HVSP(スチール用ハイブリッドバリュースパイラルタップ)にHVSP ZP(亜鉛めっき用ハイブリッドバリュースパイラルタップ)を新たに追加した。
革新的なY軸用旋削工具
『Add Y-axisTurn』
タンガロイ 小間番号W1050
タンガロイ(福島県いわき市好間工業団地11-1)は、ターニングセンタでの外径旋削加工において、1本であらゆる方向や部位の加工に対応可能な革新的なY軸を利用した旋削工具『Add Y-axisTurn』(アド・ワイ・アクシス・ターン)を出展する。
同製品は、工具回転主軸を備えるターニングセンタでの外径旋削加工において、工具主軸をワークの側面に配置し、Y軸方向の動きによって切込み量を変化させる工具である。
また、工具軸の回転によって切込み角を無段階に調節できるため、一種類の工具で単純外径から高送りでの引き加工、倣い加工、ぬすみ加工、端面加工まで、あらゆる加工を可能にする。
さらに、切れ刃がワークの側面に位置し、すくい面は下を向いているため、切りくずがワークに接することなく常に下方へ落下し、切りくずによる加工面への擦過やワークへの巻き付き等のトラブルが大幅に低減される。
インサートには、多方向旋削工具『AddMultiTurn』(アド・マルチ・ターン)用のポジタイプ3C-TCMT**TM形を利用できる。
また、今年7月に『Add Y-axisTurn』シリーズとして、中切削から高精度仕上げ加工をカバーし幅広い部位の加工に対応可能な、コーナ角55度のD形インサートと専用ホルダも追加発売された。
インサート材種には、鋼加工における第一推奨材種『T9215』を設定。耐摩耗性と耐チッピング性のバランスに優れ、長寿命化をもたらす。
1本であらゆる方向、部位の加工に対応できるため工具集約が可能で、それに伴い工具コストが大幅に低減され、ユーザーの生産性向上に貢献する製品である。
JIMTOF 出展製品
造形のサイズ大型化と高速化を実現
金属3Dプリンタ「LPM450」
ソディック 小間番号E4021・AM112
ソディック(神奈川県横浜市都筑区仲町台3-12-1)は、造形サイズ大型化、多品種粉末対応、運用面など幅広い要件が近年求められている金型3D造形に対応した新製品“高速造形 金属3Dプリンタ「LPM450」”を出展する。
LPM450は、金属粉末の溶融凝固による3D造形、及び造形物への基準面加工を1台の機械で行う金属3Dプリンタ。従来機OPM/LPMシリーズのユーザーの声を基に、「造形サイズ拡張」「多品種粉末の造形対応」「使いやすさ向上」の3つをテーマに開発された。
同製品は、独自開発の粉末材料を用いることにより大型サイズの安定造形を可能にしたと同時に、デュアルレーザーを標準搭載し、高速高品質造形を実現した。4つのレーザーユニットを持つ「クワッドレーザー」(オプション)の搭載も可能。また、モニタリングによる予知保全やヒューム(レーザー加工時に発生する金属蒸気の集積物)処理能力向上によるメンテナンス頻度の大幅削減を実現した。
LPM450の主な特長は次の通り。
①独自の新技術SRT工法と新開発の粉末材料SVMにより大型サイズの安定造形が可能。
②「Material Trial UnitA/B(オプション)」により1台で多品種の粉末材料の試験造形が可能。
③定期メンテナンス頻度削減や材料交換の簡易化により生産性の鍵となる“稼働率”の向上。
④造形不良を未然防止、さらに保守点検時期を予測し突発的な機械トラブルを回避。
⑤従来比約2倍の造形速度を達成し、かつ同等の品質と安定造形を実現。
⑥小型主軸搭載により基準面加工(MILL-FLAT)が可能。
焼入鋼加工用CBN新材種
BNC2115/2125
住友電気工業 小間番号W1031
住友電気工業(ハードメタル事業部業務部=兵庫県伊丹市昆陽北1-1-1)は、「世界をつなぐ最先端ソリューション」をテーマに、同社がグローバルに展開するツールエンジニアリングサービスや独自の最先端技術から生まれた新製品を紹介する。
ここでは出展製品の1つ、焼入鋼加工用CBN新材種「コーテッドスミボロン(R)BNC2115/BNC2125」を取り上げる。
「スミボロン(R)」は、ダイヤモンドに次ぐ硬度を有するCBN(立方晶窒化ホウ素)と結合材を高圧高温下で焼結したCBN焼結体であり、自動車部品に用いられる高硬度鋼や難削鋳鉄を加工できる工具材料として、切削加工の適用領域を拡大してきた。
焼入鋼加工用工具材料の高精度化を追求し開発された「コーテッドスミボロン(R)BNC2115/BNC2125」は、高速かつ高能率な加工条件が求められる中でも安定した製品寿命を誇り、生産効率の一層の向上に寄与する。
【高精度加工用材種コーテッドスミボロン(R)BNC2115】
独自のPVD多層成膜技術を応用して、高硬度なTiAlSiN系超多層膜と耐熱性に優れるTiCN膜の複合により、前切れ刃境界部の摩耗を抑制し、仕上げ面粗度を改善する。
耐摩耗性と耐欠損性のバランスに優れる新開発CBN焼結体を適用し、焼入鋼の高速、高精度加工に適した材種である。
【高能率加工用材種コーテッドスミボロン(R)BNC2125】
高純度結合材を適用した新開発の強靭CBN焼結体を用いることで、高能率加工で問題となる突発的な欠損を抑制する。加えて、高硬度かつ高強度なTiAlBN系超多層膜を搭載し、高速加工での耐摩耗性と安定性も向上した。
汎用性が高く、焼入鋼加工の第一推奨材種である。
製品に関する問い合わせは、フリーダイヤル0120-159110。
マシニングセンタ用高圧洗浄ツール
BoostMaster
エヌティーツール 小間番号W2049
エヌティーツール(愛知県高浜市芳川町1-7-10)が今回展に出展する、〝これまでの工作機の常識が覆った!〟とまで言わしめたマシニングセンタ用高圧洗浄ツール『BoostMaster』(型式‥BMA)は一見の価値アリだ。
従来、M/C加工後のワークに残った切屑は高圧洗浄機や手作業で取り除く必要があった。本製品はATC対応の高圧洗浄ツールであり、主軸の回転によりクーラントを増圧・吐出してくれる(MAX15 MPa)。一例だが、φ7、深さ100㎜穴底の切屑を0・5秒で除去が可能だという。また、省エネ・省スペースも実現。本製品導入の際には機外高圧ポンプや冷却装置を必要とせず、加工から洗浄までをM/C1台に集約でき、工程改善による生産性向上や大幅な省エネ化によるカーボンニュートラルの実現も期待できる。
『BoostMaster』の仕様は以下の通り▽対応主軸‥BT、HSK等各種インターフェース▽クーラント入力圧‥7MPa以下▽クーラント流入量‥3¥文字(U+2113)/min以上▽最大クーラント吐出圧‥15 MPa▽吐出流量(15 MPa時)‥1・23¥文字(U+2113)/min▽標準ノズル孔径‥0・4㎜。
本製品に関して詳しくは同社ウェブサイトへアクセスするか、通話無料のテクノコール▽0120(04)0102へ問い合わせを。
裏ザグリ工具バックファイヤー
バージョンアップ品など新製品
菱高精機 小間番号W1023
菱高精機(高知県高岡郡中土佐町上ノ加江2085-2)が今回展示するトピックスとしては、従来より展示のドリル研磨機イプシロンシリーズ、画像測定器ジャストスコープ、カタログ工具シリーズの他、以下のラインナップとなる。
①従来より高評価の裏ザグリ工具バックファイヤー バージョンアップ品
②T溝面取り(M6~M20)左右同時加工工具
③【参考出品】インサート式リーマーD16×500L
④【参考出品】特殊ロー付ドリル
⑤【参考出品】自動清掃工具Titan
⑥超高純度高性能焼付防止剤
2022年度「グッドデザイン賞」・
「ロングライフデザイン賞」受賞
トラスコ中山 PB商品及びサービスの4品目
機械工具卸売商社のトラスコ中山(社長=中山哲也氏、本社=東京都港区)は10月7日、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する「2022年度グッドデザイン賞」において、3つのプライベート・ブランド(PB)商品及びサービスでグッドデザイン賞を、軽量樹脂台車「カルティオ」がグッドデザイン・ロングライフデザイン賞をそれぞれ受賞したと発表した。
受賞商品・サービスは次の通り。
【グッドデザイン賞】
①ユーザー様直送ビジネス(業務用システム・サービス)
問屋が得意先を経由せずに、直接ユーザーへ発送するサービス。納期、運賃が半減するだけでなく資材やCO2 排出も半減するなど「環境保全」にも貢献する。
②フルハーネスも収納できるワーカーズリュック(工具・作業用機器)
フルハーネスの持ち運びに使用できる大容量リュックの需要が増加。作業者向けにフルハーネスをハンガーにかけたまま収納できるリュックを開発した。(品番FHWR▽発注コード369-3615▽メーカー希望小売価格1万8900円)
③脱着式プラチェーン(公共用機器・設備)
1mごとに赤色のジョイントパーツが付いた50m巻プラチェーン。おおよその長さが一目でわかる。数mごとに分割して使用することもできる。(品番TPC6KJ-50▽発注コード351-8360▽メーカー希望小売価格1万6000円)
【グッドデザイン・ロングライフデザイン賞】
④軽量樹脂製運搬車「カルティオ」(工具・作業用機器)
軽くて強い樹脂台車の先駆けとして2009年の発売以来、配送業、製造業、小売業、オフィス、家庭用として等、多くのユーザーに愛用されている。(品番MPK-720-BK▽発注コード342-6858▽メーカー希望小売価格1万3730円ほか。※11月1日価格改定あり)
来年の全機工連愛知大会など
今後の事業について現況報告
愛機工青年部 令和4年度10月役員会を開催
愛知県機械工具商業協同組合の青年部(部長=滝澤有一氏・松本商店社長)は、10月5日午後6時30分より組合事務局にて役員会を開いた。
冒頭、滝澤部長が事業について「厚生の方で鵜飼が7日に久々の行事という事であります。コロナはまだまだ出ていますが、感染を防ぎながら出来る活動は一杯あるなと感じていますし、周りもそのような感じで、飲食を伴う会合も増えているようです。その中で、感染には気を付けながら行事を進めていただきたいと思います」と挨拶。
続いて各議題についての審議に移った。
「長良川鵜飼見学会」について、10月7日開催当日のタイムスケジュールを確認した。午後5時20分に岐阜市長良川河畔の乗船場に集合。同45分から鵜匠の話を聞いて、午後6時15分に出船。午後8時30分ごろ下船の予定。現在、20名が参加予定と報告され、予算についても説明があった。(開催記事10面)
「ゴルフコンペ」については、レクリエーションに代わるものとして、青年部員を対象としたゴルフコンペを11月5日に24名で計画しているが、現況は8名の参加にとどまっていると報告された。今年3月に一度開催しており、その時は連絡系統の不備により連絡がついていなかった所もあったということで、今回は部員に対してメール配信をしたが、それでも集まりが良くないとし、再募集を行うこととした。
「全機工連全国大会(愛知大会)」については、来年、MECT2023の前日にあたる令和5年10月17日に名古屋観光ホテルで開催されることが決まり、アイリスオーヤマの会長を講師に迎えての講演会などが予定されている。組合より運営の手伝いの依頼があり、青年部で協力することを申し合わせた。
その他、青年部名簿について内容を確認していくこととした。
会員交流の親睦事業として
「親善ゴルフコンペ」を開催
福井県機工商組合 正・賛助会員18名が参加
福井県機工商組合(理事長=吉岡正盛氏・吉岡幸社長)は9月29日、福井国際カントリークラブで親善ゴルフコンペを開催した。
同組合では例年、秋季親睦事業としてボウリング大会を開いていたが、コロナ禍により2年間開催することができず、その代わりとして、昨年度は役員のみのゴルフコンペを開催した。
今年度は賛助会員も含めた全会員に参加を呼びかけ、18名(5組)の参加を得ての開催となった。優勝は中江正光氏(西野産業)。
吉岡理事長は親善ゴルフコンペの報告で「中間期月末ということで参加者は限られたが、天気にも恵まれ参加いただいた方は大変喜ばれ、次回以降の開催も期待しているという意見が多数あった」と振り返った。
上位入賞者は次の通り(敬称略)。
▼優勝=中江正光(西野産業)G95、H22・8、N72・2
▼準優勝=土橋慶一(ツチハシ)G84、H10・8、N73・2
▼3位=土肥秀之(東洋溶剤)G107、H32・4、N74・6
※ダブルペリア方式
働き方変革をさらに進化
大崎ガーデンタワーへ本社移転
LIXIL 11月14日より
LIXIIL(社長兼CEO=瀬戸欣哉氏、本社=東京都江東区(本紙発行時現在))は11月14日(月)、現在のWINGビル(東京都江東区)から、住友不動産大崎ガーデンタワー(東京都品川区)へと本社を移転する。
この移転はLIXILが推進する働き方変革に合わせたもので、より小規模で、人をつなぎコミュニケーションが生まれる場となるようカスタマイズされたオフィス環境を整えることを目的としているという。また、新本社への移転、WINGビルの土地・建物の売却は本社運営費用の削減や資本効率の向上につながるものと判断したようだ。
LIXILはこれまで新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が生活や事業環境にさまざまな変化をおよぼすなかで迅速に判断し柔軟に対応してきた。同社は現在では在宅勤務が基本となり、決まった場所、時間、方法で働くという従来の働き方から脱却し、従業員は自身のライフスタイルに合わせた自律的な働き方へ転換している。この変革によって、生産性や効率性を重視しながら、自身の能力を存分に発揮することができるような働き方が可能となった。同社はCOVID-19感染拡大以前の働き方に戻るということはないという。
このような変化を受けLIXILの新しい本社では、オフィスに対する最新のニーズに応えられる環境が整えられているという。オフィスは従業員が執務にあたる場所ではなく、コミュニケーションとコラボレーションを行う場であるとの位置づけである。多くの従業員が在宅勤務を行うバーチャルな職場環境においては、従業員同士が実際に会うことで強いつながりを実感する場所が重要になってくる。大崎ガーデンタワーは広大なオフィスフロア面積(1フロア1600坪超)を有しており、多くの従業員が同じ空間に集まることができるオープンなオフィス設計が可能で、議論やコミュニケーションをより効率的にし、創造性を高めることができる。また大崎という立地は、品川駅や羽田空港にも近く、首都圏のみならず国内や世界各地からのアクセスにおいても利便性が高い場所である。
瀬戸欣哉社長兼CEOは今回の移転について次のようにコメントしている。「LIXILでは、従業員の誰もが能力を最大限に発揮して働くことができる環境の構築を目指しています。個々のニーズやライフスタイルに応じた働き方を可能にすることで、よりインクルーシブな職場を構築することができます。そしてそれがビジネスの推進力となり、〝世界中の誰もが願う、豊かで快適な住まいの実現〟という当社のパーパス(存在意義)の追及にもつながるのです。新本社への移転により、この変革をさらに加速していくことができると確信しています」。
LIXILでは、スーパーフレックス制度の導入など、人事制度改革の実施や社内SNSである「Workplace」などのデジタルツールの導入により柔軟な働き方を実現している。従業員が自律的に働き方を選択できることはワークライフバランスの向上をサポートし、よりインクルーシブな職場環境の構築につながる。同社は、これからも従業員の働き方を変革する取り組みや、さらなるデジタル化を推進し従業員エクスペリエンスを向上させていくという。なお、WINGビル土地・建物の売却が連結業績に与える影響は軽微であると同社では見込んでいる。
移転日は2022年11月14日(月)。新本社所在地は 〒141-0033 東京都品川区西品川一丁目1番1号 大崎ガーデンタワー24階。新本社へのアクセスは、JR山手線・埼京線・湘南新宿ライン、その他路線「大崎」駅徒歩約6分。または、京浜東北線その他の路線「大井町」駅徒歩約13分となっている。
今回は「嬉しい賞」を新設
トイレにまつわるエピソードを川柳に
TOTO トイレ川柳3万句超寄せられる
TOTO(社長=清田徳明氏、本社=福岡県北九州市)は6月13日~8月26日の期間、「第18回トイレ川柳」を募集。3万2755句もの応募が寄せられたという。選考は数々の名キャッチコピーを生み出したコピーライターの仲畑貴志氏。
今年度は、最優秀賞1句、嬉しい賞1句、仲畑貴志賞3句、中学生・高校生賞3句、キッズ賞3句、優秀賞9句、佳作20句が決定した。以下に一部を紹介する。
【最優秀賞】生きている だから僕らは トイレする(ほり・たく)
【嬉しい賞】子の後の 綺麗なトイレ 知る成長(きまる)
【仲畑貴志賞】①元気よく 聞こえるちょっと 違う九九(ややこし屋)②紙がない 怒鳴ってみても オレ独り(酔水)③川柳が つづくトイレの 奥深さ(まあめ)
【中学生・高校生賞】①留学生 別れ悲しむ ウォシュレット(アキクサ)②思い出は トイレで話した 仲間達(みたらし。)③待つことも 人生トイレで 教えられ(ともきっず)
【キッズ賞】①うんちさん くるくるながれ たびにでた(いちごケーキ)②パンツ濡れ トイレのせいに してやった(りょうぺい)③「ウンチ出た!」 ばあば「天才!」と ほめまくる(ユンユン)
【優秀賞】【佳作】は同社ホームページへ。※川柳後の( )内は応募者ペンネーム/敬称略。
仲畑貴志氏コメント▽『生きているだから僕らはトイレする』(ほり・たく)が最優秀賞となりました。地球上で勃発する、さまざまなトラブルを見聞きするにつけ、何も起こらない平凡な日常がいかに得難いものであるかと思います。平穏にトイレに座っていられるというのは、その象徴のような、大切な景色なんですね。嬉しい賞の『子の後の綺麗なトイレ知る成長』(きまる)も、やはり人の営みのリレーを詠んだもの。成長とともに、正しく社会性を身に着けて行ってくれる子供たちへの期待とよろこびです。仲畑賞は、いつも、ちょいとオチャメな句を選んでいます。たとえば『元気よく聞こえるちょっと違う九九』(ややこし屋)。これ、わたしは大好きな句です。おそらくトイレから聞こえてくる、子の九九をたどる声。それも自信満々の大音量。ところが、ちょいと間違ってもいる。でも、ま、とりあえず元気が何より。九九の間違いなんて、いずれ正しく覚えられますからね。このように、川柳は市井の営みから生まれる喜怒哀楽の表現です。こころに何かが溜まったとき、とりあえず575にして見る。それだけで、こころが少し軽くなりますよ。
オンラインリフォーム相談センター
TDY3社が開設
TOTO、DAIKEN、YKKAP(以下、TDYと表記)3社は2022年2月にアライアンスとして提携20周年を迎え、アライアンスメッセージ「暮らしの中に笑顔を。」を実現するリモデル提案に向け、ユーザーのリフォームプロセスに合わせた新たな取り組みを行っている。その一環として、リフォームを進めるうえでの困りごとや不安に対してTDY3社の専門スタッフがオンラインで応える「オンラインリフォーム相談センター」を開設し10月20日(木)から予約受付を開始。同 27日(木)から相談対応をスタートした。
2021年度に実施した「リフォーム情報収集に関する実態調査(TOTO調べ)」では、リフォーム情報の収集からリフォーム実施を決めるまでの期間が約6ヵ月となっており、その期間内の各ステップにおいて困りごとや不安を持つユーザーが3割~6割近くいることが判明。こうした不安をやわらげるためTDY3社がワンストップで提案アドバイスを行う「オンラインリフォーム相談センター」を開設した。
ユーザーの要望を聞きながら、水まわりや床、壁、天井、窓、玄関まわりなどのリフォームに最適な商品の紹介だけでなく、リフォームの進め方や工事業者の案内など、ユーザーが安心してリフォームの次のステップに進められるように、幅広い悩みに対応する。
受付はWEBサイトからの事前予約制▽https‥//re-model.jp/inquiry/となっている。
およそ2年ぶりとなる厚生事業
豪華食事と鵜飼を堪能
愛機工青年部 長良川鵜飼観覧会
愛知県機械工具商業協同組合(理事長=水谷隆彦氏・ミズタニ機販社長)の青年部(部長=滝澤有一氏・松本商店社長)は10月7日(金)、岐阜県長良川での鵜飼観覧会を開催した。
同青年部は、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、この2年間、ほとんどの事業の開催を取り止めてきた。本年(2022年)も同青年部内厚生部が主催する恒例のキャンプならびに日帰りバスツアーレクリエーションの中止が早々に決まり、何とか青年部内だけでも事業を開催できないかと検討を重ねた結果、船上で風通しも良く、しかも他団体と同席しない長良川鵜飼観覧の開催にこぎ着けた。
鵜匠の解説を聞き船に乗り込んだ参加者の前には食べきれないほどたくさんで豪華な弁当や鮎の塩焼きが。滝澤部長から「週末のお忙しいなか、たくさんの部員の方にお集まりいただきありがとうございます。本来、青年部の事業を定時前に始めることはほとんど無いのですが、今回は鵜飼観覧ということで時間も決まっていることからこのような早い時間のスタートとさせていただきました。岐阜長良川の鵜飼いは1300年の歴史があるそうです。そうした歴史に思いをはせ、せっかく皆さんの貴重なお時間を割いていただいたのですから存分に楽しんでいただければと思っております」と挨拶があり、歴史ある長良川鵜飼観覧が始まった。
週末のみ見られる踊り子の乗った船を眺め、豪華弁当を堪能した一行。午後7時30分、岐阜グランドホテル前から打ち上げられた花火を合図に6艘の鵜飼船による漁が始まり、そのうちの1艘と並走するカタチで鵜飼漁を見学。最後に6艘すべてで鮎を追い込んでいく様は圧巻だった。なお、本年の鵜飼観覧は10月15日(土)で終了となっている。
岐阜県では7世紀ごろから鵜飼が行われていたと言われている。正倉院に納められている文書のうち、美濃国と伝えられる702(大宝2)年の戸籍に「鵜養部目都良売(うかいべのめづらめ)」という記述がある。この人物は、鵜飼を生業としていた集団の出身と推定されており、長良川鵜飼が1300年以上の歴史を持つとする由来となっている。室町時代になると将軍足利義教が墨股川(長良川)で鵜飼を観覧したという記録や、前関白太政大臣の一条兼良が現在の岐阜市鏡島の江口付近で鵜飼を観覧したという記録が見られる。
1878(明治11)年、明治天皇の岐阜巡幸中に随行した岩倉具視らが鵜飼を観覧し、天皇に鮎が献上された。このころから岐阜県は宮内省(現在の宮内庁)の管轄のなかでその庇護を得ようと考え、宮内省に対して皇室専用の「御猟場」(現在の御料場)と、管理官の「監守」、御猟場で漁をする公式な役職としての「鵜匠」の設置を願い出た。その結果、宮内省は1890(明治23)年、長良川流域の3か所を御猟場と定め通年の禁漁区とした。同時に、鵜匠は宮内省主猟寮に所属し、ようやく安定した地位を得ることができたという。
※「ぎふ長良川の鵜飼」HPより抜粋
感染症対策を施し開催
鵜を巧みに操り魚を獲る
新型コロナ感染予防のため
地元医療機関にN95マスクを寄贈
オーエスジー 支援は今回で4度目
オーエスジー(社長=大沢伸朗氏、本社=愛知県豊川市)はこのほど、新型コロナウイルス感染症患者への診療等に医療の最前線で対応に当たっている医療従事者用として、N95マスクを豊川市民病院に寄贈した。
9月22日、同社の石川則男会長が同市民病院を訪ね、病院事業管理者の三島晃氏に目録を贈呈した。
目録贈呈後、石川会長は「私共は日頃地元の会社にて働いております。なにかあってはいけないのですが、病気や怪我といったことになってしまった場合、市民病院は市民の支えとなる最後の拠り所であり、今回の寄付も小さなことですが、医療の最前線で従事される皆様への感謝を込めて、N95マスクを寄贈させていただきました。これからも、医療関係者の皆様にはどうぞ安全に医療活動を続けていただけますことを願っております」と話した。
同様の寄贈は、豊橋市民病院と新城市民病院にも行われた。
同社は、今回も含め過去4回にわたり、豊橋、豊川、新城市の市民病院等に防護服、サージカルマスク、N95マスク、医療用ガウン等を寄贈しており、今回は、各医療機関にて入手が困難となっているN95マスクを贈った。