第2810号 令和4年4月3日

組合活性化に向けセミナー充実へ
総会は名鉄グランドで5月27日

愛鋲協 4か月ぶりに対面で理事会開く

 愛知鋲螺商協同組合(理事長=大野正博氏・中部製作所社長)は、3月16日午後6時30分より名古屋駅前の安保ホールで、理事7名が出席して令和3年度3月理事会を開催した。

 冒頭、大野理事長より挨拶があり、続いて小倉副理事長(小倉商店社長)の議事進行で審議が行われた。

 事業部委員会に関する件は、2月度の売上状況が事務局より報告され、承認された。年度累計額は前年度並み。

 令和4年度収支予算案について、組合員の退会などにより収入減がここ数年続いていることから、できる限り支出を抑制しながらも、組合活性化に必要な青年部の復活や組合員に有益なセミナーの開催などには力を入れていく方針を確認した。

 研修会・勉強会の企画運営を担当する鈴木理事(八幡ねじ専務)、片岡理事(片岡商店社長)を中心に今後のセミナーについて検討するための会合を開くこととした。鈴木理事は「直前のセミナーを考えるのではなく、1年先、2年先を見据えて計画していく。従来は年2回程度を予定していたが、回数を増やしていくことも念頭に置いている」と話した。

 また、現在行っている保険、求人などの各種事業に関しても、組合員にとっても役に立つような改革が必要との意見が出され、今後も最適な方法を見つけるための審議を続けていくとした。

 令和4年度(第49期)通常総会は、5月27日午後6時より名古屋駅前の名鉄グランドホテルにて開催する。ホテル内での会場については、理事会、総会、懇親会をそれぞれ別室で行う従来の方法や、セッティングに時間を要するが一室で行う方法など、色々なパターンでの開催が提案されており、詳細について4月の理事会までに検討することとした。

 1年ぶりの発行となる組合報「愛鋲協」については、広報担当の奥田理事(東邦精器社長)より原案が示され、一部訂正して発行することが承認された。

 その他、①マイナビ転職の代理店となって1年が経ち、現況が報告された。②ねじのスーパー大和(社長=木村亮氏、本社=名古屋市南区)から入会申し込みの書類が届き、同社の再入会が承認された。

 次回理事会は、4月25日午後6時より安保ホールで監査理事会として開催予定。

次年度の年間スケジュール等を審議
5月31日の総会に向け準備


静岡県管工機材商組合 令和3年度3月理事会を開催
 静岡県管工機材商組合(理事長=大村敏之氏・大村商会社長)は、3月11日午後3時より静岡市葵区のGRILL炙之介にて約3か月ぶりとなる理事会を開催した。理事9名が出席した。
 冒頭、大村理事長より挨拶があり、引き続き同氏が議長を務めて議事に入った。
 全国管工機材商業連合会(管機連)報告では、大村理事長より3月9日に開かれた管機連理事会の報告があった。その中で、①愛知組合が主催して10月6~8日に名古屋市の吹上ホールで開催される「第33回管工機材・設備総合展」の後援依頼が静岡組合に対してあり、今理事会で承認した。②冬休みは令和4年12月30日~令和5年1月3日を予定。③管機連人材委員会より3月25日開催の人材育成と採用に関するセミナーの案内が行われた。内容は「パワハラについて」。申込期限は3月22日まで。組合単位での申し込みとなるため、静岡組合への申込締切は前日の21日とした。
 令和4年度年間スケジュールについては、理事会を4月8日、5月31日(総会当日)、7月1日、8月5日、10月7日、11月4日、12月2日、令和5年1月12日、3月10日に、ゴルフコンペを静岡カントリー島田ゴルフコースで6月1日(総会翌日)に行う予定とした。
 令和4年度総会(5月31日)に関しては、現段階では総会・懇親会とも着座形式になる可能性が大きい見通しだが、ギリギリまで情勢を見ながら検討を続けることを確認。タイムスケジュールについても検討した。
 50周年記念イベントについては、昨今の社会情勢を加味し、総会当日の開催を回避する方向で検討中。また、担当の伊藤理事(ヌマカン社長)より講演会に招聘する講師案が複数出された。
 定款変更に関しては、組織進化委員会の野村理事(野村商店社長)より素案が提示された。4月理事会までに協議し、理事会審議を経て、総会へ上程を目指す。
 最後に、理事会会場の設定について意見交換し、今回会場としたGRILL炙之介で引き続き開催することとした。次回は4月8日午後3時より行うことを確認し、理事会を終了した。

 この日は、理事会の前にポンプ部会(担当=丸尾理事・丸尾興商社長)が開かれ、講師を務めた鶴見製作所の水野一氏と羽田吉考氏が、同社製品の納入事例や、高効率と通過性を兼ね備えた他社にはない全く新しい構造の水中ポンプ「ノンクロッグ型スマッシュポンプ〈BN型〉」などを紹介した。


 一般社団法人日本金型工業会と一般社団法人日本金属プレス工業協会は、4月20日(水)~23日(土)の4日間、インテックス大阪にて金型・金属プレス加工の専門見本市「INTERMOLD2022/金型展2022/金属プレス加工技術展2022」を、7月6日(水)~9日(土)には、名古屋開催となる「INTERMOLD名古屋/金型展名古屋/金属プレス加工技術展名古屋」をポートメッセなごやにて開催する。金型設計・製造から金属プレス・プラスチック成形に至る一連の工程における最新製品やサービスなど、注目のソリューション提案を行う。運営はインターモールド振興会。
2つの企画フェアが新登場
 4年ぶりとなる大阪開催、3年ぶりの名古屋開催では、業界内でも注目テーマの新企画フェアを実施予定。いま話題のSDGsに関連し、金型業界にも大きな波として押し寄せつつあるプラスチック加工に焦点を当てた「次世代プラスチック加工フェア」と、生産性向上・業務効率改善をテーマにした「製造業DXフェア」を新設している。
 次世代プラスチック加工フェアは、環境に配慮したプラスチック加工に焦点を当てた企画。金型業界でも主要原料かつ主な加工製品の1つであるプラスチックについて、次世代素材やその加工技術、各企業・団体の取り組みなどを紹介する。主な出展物は、バイオマス・生分解性プラスチック/生分解性プラスチック加工/再生プラスチック加工/各種成形機/省エネ、再利用、リサイクルなど。
 製造業DXフェアでは、デジタル技術を使った生産性向上・業務効率改善をテーマに、モノづくり改革や課題解決提案を行う。工場だけでなく事務所、オフィスなど人がかかわる全ての生産現場に向けたシステムやサービス、機械などの最新情報を、避けて通れないDX化への課題を抱える企業や団体に向けて発信する。主な出展物は、産業ロボット、AI、自動・省力化機械、送風機、セキュリティ関連、テレワーク関連、各種業務システム、生産管理、ビッグデータ活用など。
 その他、職場環境改善・人手不足解消におすすめの「工場環境・設備ソリューションフェア」など多数の企画フェアや、主催者、一般社団法人日本自動車部品工業会、出展者による各種専門セミナーを開講し、日本のモノづくりを支える素形材産業の最新情報を発信する。
 現在、INTERMOLD2022/金型展2022/金属プレス加工技術展2022(大阪開催)の事前来場登録を公式WEBサイト(https‥//intermold.jp)より受付中(完全事前来場登録制)。

INTERMOLD/金型展/
金属プレス加工技術展
4月大阪、7月名古屋にて開催

情報を広く、タイムリーに発信
AIソリューションホームページ開設
ユアサ商事 AI活用事例多数掲載
 ユアサ商事(社長=田村博之氏、本社=東京都千代田区)が3月9日(水)、AIソリューションのホームページを開設したと発表した。同社が提供するAIソリューションに関する情報を広く、タイムリーに発信することが目的だ。
 ユアサ商事は2020年5月、AI関連技術の活用戦略コンサルティング、および同技術を活用した新規事業創出を行うconnectome.design(コネクトームデザイン/社長=佐藤聡氏、本社=東京都千代田区)と資本業務提携している。それ以降、ユアサ商事が長年携わってきたモノづくり、住まいづくり、環境づくり、街づくりの現場と最新のAIテクノロジーをつなぎ、取引先の現場作業の高度化・効率化への貢献度を加速させている。
 このほど開設されたAIソリューションのホームページには、①品質チェックの現場をAIで高度化、②現場の安全をAIで高度化、③工作機械の現場をAIで高度化、④設備機器の保守の現場をAIで高度化、⑤製造ラインの作業者の行動の高度化、⑥資材現場をAIで高度化、といった、モノづくり、住まいづくり、環境づくり、街づくりの現場におけるAI活用事例が多数掲載されている。
 こちらのURL▽https‥//ai-yuasa.com/から、または同社ホームページからアクセスが可能だ。ぜひ一度、閲覧してみては。
 イグス(本社=ドイツ)日本法人は2月15日、追尾式太陽光発電システム向けのピローブロックベアリング用に2つの新素材「ソーラーミッドG」と「イグリデュールP UV」を開発したと発表した。
 この新しいポリマーは、長時間太陽光を浴びる環境下でも優れた耐久性を備え、実条件下の試験において約3倍の耐紫外線性が確認されている。

耐紫外線性に優れた新素材を使用
追尾式太陽光発電システム向け
イグス ピローブロックベアリング


 イグスでは6年以上前から、太陽光発電システムの角型軸にモジュールをしっかりと固定するための「イグボール ピローブロックベアリング」を提供しており、多くの採用実績がある。これまで、このピローブロックベアリングはモジュールの裏側に取り付けられ、断続的に太陽光にさらされるという標準的な方法で使用されてきた。しかし近年、太陽光発電システムの利用率を高めるために表面だけでなく裏面でも光を捉える両面発電モジュールの導入が増えている。
 この追尾式太陽光発電システムに設置されるピローブロックベアリングは、紫外線を浴びる時間がさらに長くなるため、同社ではこのような用途に特化した2種類のトライボポリマーとして、ハウジング材質の「ソーラーミッドG」と球面ボール材質の「イグリデュールP UV」を開発。無潤滑でメンテナンスフリー、汚れや埃に強い素材のため、太陽光発電分野での使用に最適と言える。
 また、新素材は耐紫外線性も向上している。同社によると、プラスチックの標準試験ASTM-G154に基づく試験では、2000時間の過酷な紫外線照射後も新素材の曲げ特性はわずか5%しか変化しなかった。一方、これまで太陽光発電業界で使われていた材質の数値は14%だった。この試験により、新素材は追尾式太陽光発電システムの耐久性と信頼性をさらに高めることが実証された。耐紫外線性に優れた同製品を使用することで、メンテナンス作業も大幅に軽減できる。

インテリア建材「ラシッサD」シリーズから
新レーベル『キナリモダン』新発売
LIXIL 階段シリーズも同時にモデルチェンジ


 LIXIL(社長兼CEO=瀬戸欣哉氏、本社=東京都江東区)は、ミレニアル世代(1980年以降に生まれ、2000年代に成人を迎える世代)をターゲットに、環境に優しく、穏やかな清新さと格子でゆるやかにつながる空間を実現した新レーベル『キナリモダン』を、私らしさを表現するインテリア建材「ラシッサD」シリーズに追加。4月1日(金)より全国で発売を開始した。
 2025年には新たな価値観を持つ「ミレニアル世代」が住宅の1次取得者層を含む生産年齢人口の過半数に到達し、自分の好みのものを選ぶといった〝嗜好の多様化〟や、環境に良いモノを購入する〝エシカル消費〟が加速すると考えられている。そこで同社はこのたび、ミレニアル世代をターゲットに、落ち着きあるシンプルなデザインで環境にも配慮したインテリア建材を開発した。ピュア、素のままを意味する「生成(きな)り」と新しさを意味する「モダン」を掛け合わせ『キナリモダン』と名付けられたこの新レーベルを、個性的に自分らしい空間を叶えてくれる「ラシッサD」シリーズに追加。日本古来の文化や価値観を取り入れ、淡い色調の素材と格子でゆるやかにつながり、穏やかで清新さを感じさせる空間を実現してくれる。
 繊細な木目でありながら穏やかな濃淡を持つ品のある「コウノキ」、梅を染料として染められた梅鼠(うめねず)のほんのり赤みのあるグレーをイメージした「ソフトモーブ」、着物などにも使われる絹鼠(きぬねず)をイメージした「ソフトグレー」の3色を展開。あわせて、ラシッサDフロアの新柄「クルミF」をはじめ、インテリア格子やアクセント畳、アクセントボード、玄関収納などにも『キナリモダン』とコーディネート可能な商品が発売される。加えてインテリアのコーディネートレシピや部屋の事例集、家具の購入など、さまざまな情報を届けてくれるWEBサイト「Living Deli」では、『キナリモダン』とコーディネートできる家具や小物の購入が可能となる。
 また、LIXILスタンダードカラーの「クリエカラー」であらゆる家具や空間にも合わせやすく、長年使っても飽きのこない「ラシッサS」シリーズも、和で落ち着きのある空間に合うようにバリエーションを強化。和の要素を気軽に取り入れやすい縦格子のドアデザインや、アルミタイプの引戸に木目カラーが追加されたことで、より現代の和室・和モダンスタイルに合わせることができる。このほかにもトイレ・洗面デザインに小窓タイプの追加やリフォーム対応商品が強化され、自分好みの空間をより一層コーディネートできるようになった。
 階段については、これまでのベーシックタイプシリーズが「ラシッサ階段」シリーズとして生まれ変わり、安心・安全が強化され、施工性もアップ。家のなかでの転落・転倒の事故が多い階段には、グリップ段鼻に先端の視認性やすべりに配慮した「ワイドラインタイプ」と「蓄光タイプ」の2つのタイプがラインアップされ、安心・安全面が強化。また、建築現場で行っているカットの大半をあらかじめ工場で行う「らくプレカットサービス」も始まり、現場の廃材を削減するとともに施工性も従来品より向上している。
 本件に関して、詳しくは同社ウェブサイトへアクセスを。

タイル名称統一100周年記念
「日本のタイル100年-美と用のあゆみ」
INAXライブミュージアムで開催


 LIXIL(社長=瀬戸欣哉氏、本社=東京都江東区)が運営する、土とやきものの魅力を伝える文化施設「INAXライブミュージアム」(所在地=愛知県常滑市)では4月9日(土)から8月30日(火)まで、タイル名称統一100周年を記念する巡回企画展「日本のタイル100年――美と用のあゆみ」が開催される。藤森照信氏監修の下、同館および多治見市モザイクタイルミュージアム、江戸東京たてもの園による3館共同企画で、会場ごとに異なる展示構成で巡回する。
 「建物の壁や床を覆う薄板状のやきものは、すべてタイルと呼ぼう」。1922(大正11)年4月12日、東京・上野での「平和記念東京博覧会」に際して開かれた『全国タイル業者大会』において陶磁器製の建築材の呼称が「タイル」に統一された。当時、「敷瓦(しきがわら)」、「腰瓦(こしがわら)」、「張付煉瓦(はりつけれんが)」、「化粧煉瓦(けしょうれんが)」、「タイル」など25以上もの名称が混在する不便を解消するための策であったという。博覧会の会場にはタイルのさまざまな使い方を提案する特設館が展示され、タイル張りの住空間を大々的にアピールするなど、1922年は日本のタイル史に刻むべき特別な年となった。
 「タイル」の起源は古代エジプト、ピラミッドの地下空間の壁面を装飾したものと考えられている。装飾性だけでなく、高温で焼成するため耐水性や耐火性に優れ、腐食しにくく汚れを落としやすいなどの機能を持つタイルは、数千年の時を経て世界各地に広まっていった。日本では6世紀の仏教伝来とともに渡来した「瓦」が神社仏閣や土蔵などの建築の床や壁に使われ始め、明治初期、西洋の建築文化が流入すると、タイルやテラコッタが近代的な建築の装飾材として使われ始め、日本のタイルに大きな転換期が訪れる。欧米からの輸入品を手本にタイルの国産化と量産が始まり、大地震や感染症の流行などの経験を経て都市化や生活様式の変化に合わせ独自のタイル文化が花開いていく。
 本展では、瓦の伝来に始まる日本のタイル文化を振り返りながら、名称統一を起点とし、近代的な都市や公共空間、身近な生活空間などあらゆる場面で使われてきた日本のタイル100年のあゆみを紹介。建築を守るとともに心豊かに彩ることができるタイル。タイルの魅力と可能性を再発見するきっかけとなることだろう。
 本展に関して詳しくは同ミュージアム▽TEL=(0569)34-8282へ問い合わせるか、同ミュージアムWEBサイトへアクセスを。

【開催概要】
 ■会 期▽2022年4月9日(土)~同8月30日(火)
 ■会 場▽INAXライブミュージアム「土・どろんこ館」企画展示室(所在地=愛知県常滑市奥栄町1-130)
 ■企 画▽INAXライブミュージアム、多治見市モザイクタイルミュージアム、江戸東京たてもの園
 ■監 修▽藤森照信氏(建築史家、建築家)
 ※会期・イベント等、変更になる場合あり。

新中期経営計画『Beyond the Limit2024』
微細精密加工向けの売上拡大目指す
オーエスジー 第109回定時株主総会を開催


 オーエスジー(社長=大沢伸朗氏、本社=愛知県豊川市)は2月18日、愛知県豊橋市のホテルアソシア豊橋にて第109回定時株主総会を開いた。
 冒頭、議長を務める石川則男会長が挨拶で「自動車産業の生産調整が世界中で継続しているが、オーエスジーは微細精密加工、半導体、工作機械、ロボット等の精密部品加工用の切削工具の需要が底堅く、日本を含め世界市場での受注は堅調に推移している。新型コロナウイルスの変異株(オミクロン株)の感染者、濃厚接触者は増加しており、社内でも一部発生しているが、社員の皆さんの献身的な協力を得て、当社の生産への影響は最小限に止まっている」と近況などを話した。
 同社の2021年11月期連結業績は、売上高が1261億56百万円(前期比20・9%増)、営業利益が161億5百万円(同91・8%増)、経常利益が161億41百万円(同80・3%増)、当期純利益が109億89百万円(同94・9%増)の増収増益。海外売上高比率は前期より2・4ポイント上昇し61・8%となった。
 事業報告によると、同社グループの業績は、地域差はあるものの、前期後半からの回復基調が継続。主要市場の自動車関連産業においては、一時、主要国で自動車生産台数がコロナ流行前に近い水準まで回復したが、変異株による再流行や半導体等の部品不足が重なり足踏み状態となった。航空機関連産業では景気は底を打ったようにも見えるが依然厳しい状況が続いている。一方で半導体やエネルギー関連などの産業は好調であり、産業や業種によって強弱が出ている状況になっている。
 セグメント別では、「日本」が売上高684億92百万円(前期比18・4%増)、営業利益71億19百万円(同184・2%増)、「米州」が売上高224億87百万円(同16・9%増)、営業利益31億73百万円(同93・5%増)、「欧州・アフリカ」が売上高247億14百万円(同26・7%増)、営業利益19億43百万円(同302・8%増)、「アジア」が売上高333億40百万円(同31・8%増)、営業利益45億92百万円(同116・7%増)という結果だった。
 同社では、2022年11月期を初年度とする3カ年の新中期経営計画を策定。収益性や事業効率の改善を通して企業体質を再強化するとともに、カーボンニュートラル時代に向けて、これまで注力してきた自動車関連産業、航空機関連産業のみならず、微細精密加工やエネルギー産業、医療など成長が見込まれる市場での販路拡大を目指して顧客開拓を推進するとしている。
 2022年11月期の連結業績予想については、売上高1350億円(前期比7・0%増)、営業利益202億円(同25・4%増)、経常利益202億円(同25・1%増)、当期純利益136億円(同23・8%増)を見込む。
 決議事項である、第1号議案=剰余金の処分の件は、原案通り承認され、期末配当金は1株につき22円と決定。中間配当金を含めた当期の年間配当金は36円(前期より14円増配)となった。第2号議案=取締役(監査等委員である取締役を除く。)2名選任の件は、原案通り石川則男、大沢伸朗の両氏が再選され、それぞれ就任した。第3号議案=監査等委員である取締役5名選任の件、第4号議案=役員賞与の支給の件も、すべて原案通り承認された。
 株主総会終了後に開かれた懇談会で、大沢伸朗社長は今後のビジョンや戦略等について話した。同社は、2020年まで『Next Stage』と称して、世界トップの穴加工切削工具メーカーを目指した。グローバル化が進展し「オーエスジーとしては大きな成果を得て、この目標は達成できた」と大沢社長は評価した上で、「この先は、カーボンニュートラル時代に向けて、外部環境が大きく変わろうと、世界のモノづくり産業において引き続き必要不可欠な切削工具メーカーとして選定され続ける、エッセンシャル・プレーヤーを目指していくという目標(長期ビジョン)を掲げた」と述べ、ESG経営を軸に持続的な更なる企業価値向上に向けて進んでいく考えを示した。『Beyond the Limit』は、2030年に向け3年刻みで進めていく中期経営目標となる。
 第1ステージの『Beyond the Limit 2024』では、収益性/事業効率を改善し、強固な企業体質を作る▽Aブランドの標準品比率30%▽コーティング・再研比率10%▽微細精密加工向け、エネルギー産業向け売上拡大▽デジタルを駆使した営業及び生産体制の確立―を基本戦略とし、2024年11月期にROA(営業利益ベース)15%、営業利益300億円を目指す。

ほぼ全ての産業で受注が好転
連結受注63%増、増収増益
DMG森精機 2021年12月期連結決算


 DMG森精機(社長=森雅彦氏)が2月10日発表した2021年12月期連結決算は、売上高にあたる売上収益が前期比20・6%増の3960億円、営業利益が同2・2倍の231億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は同7・7倍の135億円だった。
 年間を通じて各地域で受注が増加し、連結受注は前期比63・0%増の4560億円と計画の4500億円を上回り、2019年12月期比でも11%増となった。全産業向けで受注が回復し、中でも半導体製造装置、EV(電気自動車)関連、宇宙関連、医療関連、金型の需要が大きく増加。5軸加工機による工程集約、自動化が伸長した。
 工作機械需要の急速な回復により、機械本体の2021年12月末の受注残高は1640億円となり、2020年12月末の960億円から大きく増加した。
 2022年12月期の連結業績予想については、売上収益4300億円(前期比8・6%増)、営業利益400億円(同73・4%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益250億円(同85・7%増)を計画。半導体製造装置、脱炭素など幅広い分野で旺盛な設備投資が当面継続すると予想し、連結受注を前期比5・3%増の4800億円程度と見込む。営業利益は、販売増に加え、工程集約、自動化・フルターンキー化、デジタル化の提案力強化による粗利益改善や、分社化などによる効率化により、過去最高益の更新を予想。当期利益も、2015年のAG連結時の特殊要因を除き、過去最高益の更新を予想する。
 2022年度の重点施策として、分社化による収益管理の徹底▽工程集約↓自動化↓デジタル化の推進▽受注の地域分散、業種分散、顧客の規模分散+工程集約化、自動化で収益の安定化を図る▽伊賀事業所を「世界最大の工作機械組立工場」、奈良事業所を「世界最大の工作機械システムソリューション工場」へ再編▽奈良商品開発センタでの先端開発、人材育成強化▽中期経営計画策定―に取り組む。

タンガロイ
名古屋工場で使用する全電力を
再エネ由来の電気に切り替え
電力使用によるCO2排出量をゼロに


 タンガロイ(社長=木下聡氏、本社=福島県いわき市)は、名古屋工場(愛知県日進市)で使用するすべての電力を中部電力ミライズが提供する「Greenでんき」に切り替え、本年1月1日より名古屋工場の電力使用によるCO2排出量ゼロ達成に向けた取り組みを開始した。
 同社は、太陽光発電システムの導入や、切削加工における生産性の向上、不良率縮小による電気使用量の低減などを通し、昨年は原単位比較(生産物1単位ごとのCO2排出量の比較)で2013年に比べ14%のCO2削減を達成した。
 今回、中部電力ミライズから、水力発電と太陽光発電に由来する環境価値を活用し、実質的に再生可能エネルギー100%となる「Greenでんき」を調達することで、さらに年間約1425トンのCO2を削減できる見込みという。これは東京ドーム35個分のスギ人工林が1年間に吸収する二酸化炭素の量に相当する。
 同社では、2030年までにCO2排出量を2013年比で46%低減し、カーボンニュートラル実現に貢献していく考えを示している。
 同社担当者の声…「2021年6月に工場長をトップとした再生可能エネルギー導入プロジェクトが立ち上がり、年間1400トンを超えるCO2排出量の低減に向けた取り組みが始まりました。コスト面で大きな壁が立ちはだかる中、中部電力ミライズの全面的な協力のおかげで名古屋工場の電力使用によるCO2排出量ゼロ達成に至りました。今後の取り組みについても、同社のアドバイス、サポートを基に進めて参ります。」

第11回目の受賞作品決定
バルブフォト五七五コンテスト
日本バルブ工業会「バルブの日」に合わせて


 バルブの写真と、それに相応しい川柳にタイトルを付けて、毎年3月21日の〝バルブの日〟に合わせて日本バルブ工業会(会長=堀田康之氏・キッツ会長、本部所在地=東京都港区)が募集している『バルブフォト五七五コンテスト』。今回もユーモアあふれる作品や芸術的な作品などが数多く寄せられ、先日各賞受賞作品が発表された。以下に、その受賞作品を紹介する(敬称略)。

【最優秀作品賞(1名・賞金12万円)】
 作品名▽水を求めて/川柳▽「猛暑日に オアシス見つけ 急降下」/作者▽長 吉秀(福岡県)
【広報委員長賞(1名・賞金3万円)】
 作品名▽石油の里/川柳▽「語り継ぐ 日本の石油 ものがたり」/作者▽フォトネーム・桂(新潟県)
【五七五賞(新設/1名・賞金3万円/写真掲載略)】
 作品名▽港町の年末風景/川柳▽「バルブ開け 今年最後の 一仕事」/作者▽齋藤 満(岩手県)
【優秀作品賞(2名・賞金3万円/写真掲載略)】
 ①作品名▽勇気を出して/川柳▽「告白の 前には喉を 潤して」/作者▽中川雄喜(愛媛県)
 ②作品名▽初めてバルブをひねったら・・・/川柳▽「初めては 水出る高さ 予想外」/作者▽フォトネーム・ピーマントマト(神奈川県)
【入選(5名・賞金1万円/写真掲載略)】
 ①作品名▽何のためのバルブなの¥文字(G0-9123)/川柳▽「止められて 初めて知った 止水栓」/作者▽フォトネーム・みかんママ(福岡県)
 ②作品名▽すっかりその気で/川柳▽「開閉栓 舵に見立てて 遊覧船」/作者▽小村敬俊(栃木県)
 ③作品名▽水田の防人/川柳▽「水田の 水を守りし 仕切弁」/作者▽谷川岳大(新潟県)
 ④作品名▽決戦前/川柳▽「好試合 陰で支える 散水栓」/作者▽杉杖典岳(岡山県)
 ⑤作品名▽龍の口/川柳▽「言葉より 水が溢れる 龍の口」/作者▽浅井誠章(神奈川県)

【募集概要】
 ●募集期間▽2021年10月1日(金)~2022年1月31日(月)
 ●応募総数▽254名509作品
 同工業会HPでは過去の作品も見られる。

工場稼働や設備投資関連商品が増加
売上高過去最高の2293億円
トラスコ中山 2021年12月期(第59期)連結決算


 機械工具卸売商社のトラスコ中山(社長=中山哲也氏、本社=東京都港区)が2月9日発表した2021年12月期(第59期)連結決算は、売上高が前期比7・5%増の2293億42百万円、営業利益が同17・0%増の128億91百万円、経常利益が同17・4%増の135億72百万円、当期純利益が同44・9%増の116億3百万円だった。
 マスクや手袋等の感染予防に関する商品の売上高は一服したものの、工場の稼働や設備投資に係る商品群の売上高が増加し、過去最高の売上高となった。一方、粗利率の高いマスクなどの商品群が一服したことにより、営業利益、経常利益はともに計画をやや下回る結果となった。当期純利益は土地の売却益を計上したため前期を大きく上回った。
 セグメント別売上高は、ファクトリールートが前期比5・0%増の1646億5百万円。生産工場の稼働や設備投資が前期に比べ回復傾向にあり、MROストッカーの積極提案やユーザー直送サービスを強化した。eビジネスルートは同16・3%増の446億68百万円。商品データベースと得意先のシステム連携を継続、またBtoC向けの総合通販(アマゾン等)などもユーザーへの直送サービスが売上高増加に寄与した。ホームセンタールートは同8・1%増の183億73百万円。売り場・商品の提案強化のほか、得意先のECデータベースへの情報連携を行い取り組みの強化を図った。海外ルートは同37・9%増の16億94百万円。既存の得意先への取り組み強化に加え、現地の通販企業やホームセンターへの新規開拓も積極的に行った。
 第59期の設備投資額は、プラネット埼玉の物流機能強化、プラネット愛知の土地取得、大阪本社移転に係る本町セントラルビルの購入などにより、約87億円となった。
 2022年12月期(第60期)の連結業績予想については、売上高2435億円、営業利益142億50百万円、経常利益146億円、当期純利益99億60百万円を計画。(2022年12月期の期首より「収益認識に関する会計基準」等を適用するため、連結業績予想は同会計基準等を適用した後の数値となっている。このため、前期比は表記していない)。参考として、同会計基準等を適用しない場合の売上高計画は前期比7・3%増の2461億69百万円になるとした。
 第60期の設備投資は、商品データベース「ステラ」の刷新、プラネット愛知の新設投資、荷積みや荷下ろし作業を行う「パレタイズロボット」の導入などを計画し、投資額は約82億円を見込んでいる。
 同日、本社で対面とオンラインを併用して開かれた決算説明会で中山社長は、同社の取り組みについて「業界で一番必要とされるサービスを生み出す会社であり続けたいと思っている。我々が大事にしているのは、業界最高レベルの利便性。究極の利便性を追求する、提供する、創出することに注力している」と強調。トラスコのありたい姿(能力目標)として、①2030年までに在庫100万アイテムを保有できる企業(2021年度に在庫50万アイテム達成)②1日24時間受注、1年365日出荷できる企業③欠品、誤受注、誤出荷のない企業など11項目を掲げて取り組む中で、「売上、利益という数値目標は勿論あるが、能力目標をより重要視している。こういう能力を持ちたいという時には必ず設備投資が必要となってくる。投資により減価償却費が増え、目標の利益に届かないため投資を先送りしようということになれば、私にしたら本末転倒」と話し、利益目標が多少下がったとしても必要な投資は行っていく方針を示した。
 ユーザーの利便性向上と環境負荷低減の両立を実現する「ユーザー直送サービス」「MROストッカー(「置き薬」の工具版サービス)」についても説明。ユーザー直送サービスは2021年度実績が283万個、約1日1万個の荷物をユーザーに直送した。納期半減、運賃半減、梱包資材半減と効率的な物流であるとして、「問屋がユーザーに直送する流れを世の中の常識に置き換えていきたい」と中山社長は語る。これを実現しているのが、現在50万アイテムの在庫と高速梱包出荷ライン(アイパック)であり、同サービスを今後の成長戦略の一つの柱にしていきたい考え。2022年度は380万個の直送を目指す。
 また、工場内でいつでも商品の調達が可能な「MROストッカー」は、2021年度中盤から設置が加速し、同年度末に導入件数が329件(累計)となった。現在商談中が513件あり、設置拡大を進め、2022年度末には導入件数1409件(累計)を目指す。
 その他、ユニークな取り組みとして、60日と定めてた有給休暇の上限を撤廃し、貯金のように有給休暇を貯められる「積休バンク制度」を2022年1月より開始したことを紹介した。
広報委員長賞/石油の里
最優秀作品賞/水を求めて

半導体製造設備向けバルブが好調
売上高17.9%増、営業利益68.7%増
キッツ 2021年12月期連結決算を発表


 キッツ(社長=河野誠氏、本社=千葉市美浜区)が2月10日発表した2021年12月期連結決算は、売上高が前年同一期間比17・9%増の1357億90百万円だった。バルブ事業は、半導体製造設備向けが好調に推移した他、原材料価格の高騰を受けて実施した価格改定の効果やそれに伴う駆け込み需要の発生により同12・0%増。伸銅品事業も、原材料相場の上昇に伴う販売価格の上昇及び販売量の増加により同51・2%増となった。
 利益面では、増収及び生産性向上などにより営業利益が同68・7%増の89億90百万円。経常利益は同67・1%増の89億75百万円、当期純利益は同47・2%増の49億54百万円となった。
 同社グループは前会計年度(2020年度)より決算期を3月31日から12月31日に変更しているため、比較については、2020年1月1日から12月31日までの12か月間を「前年同一期間」として算出した参考数値との比較で表示した。
 2022年12月期の連結業績予想については、売上高1430億円(前期比5・3%増)、営業利益100億円(同11・2%増)、経常利益97億円(同8・1%増)、当期純利益63億円(同27・2%増)と発表。
 配当は2021年12月期の期末配当予想を1株当たり9円から11円に増額修正し、これにより既に実施済の第2四半期配当金の9円とあわせて当期の年間配当金は20円となる見込み。
長期経営ビジョンと
第1期中期経営計画
2024を策定
 同社は昨年創業70周年の節目を迎え、今後の更なる飛躍を目指すにあたり原点を見つめ直し、企業理念「キッツ宣言」を改訂するとともに、同社グループが2030年に目指す姿としての長期経営ビジョン「Beyond New Hights 2030 『流れ』を変える」、並びに第1期中期経営計画2024(2022~2024年度)を策定した。
 中期経営計画では事業戦略として、バルブ事業において、中長期ターゲット市場を8つの市場に区分し、コア事業(建築設備・石油化学・水処理・機械装置)を基盤にデジタル化や脱炭素化を背景とした成長分野・新規分野(半導体装置・半導体材料(フィルター)・機能性化学・水素/低炭素)への資源移動を進め、収益構造を転換していく。
 伸銅品事業においては、既存分野の他、自動車や半導体などの成長分野への参入・拡販を進めるとともに、サプライチェーンの見直しによる加工品の拡販強化及び継続的なコストダウンで収益力を高めることなどを目指す。
 最終年度(2024年度)の連結売上高1500億円、営業利益120億円を目標としている。

「最高の分かり易さで貴方の合格を応援」
給水装置工事主任技術者試験
参考書~合格への道~出版


 名古屋水栓バルブ工業協同組合(兼工業内)の給水装置工事主任技術者試験問題研究会(代表=澤邉芳博氏)がこのほど水道技術系の国家資格である給水装置工事主任技術者試験の合格を目指すすべての受験者へ向けた参考書『給水装置工事主任技術者試験 合格への道』を出版した。著者である澤邉芳博代表が、これまでの勉強会や受験講習会において得た数多くの知見を織り交ぜ、およそ4年の歳月を経て完成したという。
 ①過去問題・解答・解説・留意点の4面からアプローチ。②枝ごとに過去10年分の出題年を全掲載。出題回数から予測案内。③同じ数値、同じ文言を集約し一覧化。類似番号・文言一覧を掲載。④問題のテキスト箇所を明示。出題箇所のページと何行目かまでを記載。⑤正・誤のカラー化、また、文言解説で重要点の記憶残留へ配慮。
 以上が本書の最大の特徴であるが、「このような構成は参考書としてはおそらく初めてではないか?」とは澤邉代表談。また、日本水道協会の堀内厚生名誉会員の言葉も、本書トップページに掲載されている。
 澤邉代表は「試験というものは、どなたでも嫌なものかと思います。もちろん、進んで資格を取得される方もいらっしゃいますが、ほとんどの方は、やむを得ない事情等があって試験勉強を始められるのではないでしょうか? そうした受験者心理を慮りながら、本書には、少しでも合理的・効率的に、そして楽しさも味わいながら勉強を進められるようにと〝分かりやすさ〟に重点を置いた工夫を隅々に散りばめております。お一人でも多くの方が試験に合格され、給水装置工事主任技術者という立場で命の源である〝水の守り手〟として幅広く活躍されることを祈念しております」と、本書を出版するにあたってのコメントを寄せてくれた。
 著者の澤邉芳博代表は元名古屋市上下水道局職員研修所長、元名古屋上下水道総合サービス㈱参事(新技術・研修担当)を経て、現在は、名古屋水栓バルブ工業協同組合事務局長兼参事(技術・研修担当)、また、給水装置工事主任技術者試験問題研究会代表を務めている。指定給水装置工事事業者研修、メンタルヘルス研修、新規採用社員・中堅社員・管理監督者研修等の講師実績があり、自身も給水装置工事主任技術者、水道管路施設管理技士1級、産業カウンセラー、水質関係第二種公害防止管理者等の資格を有している。
 本書は、東京図書出版発行、リフレ出版発売。定価2700円(消費税別)で、ただいま絶賛発売中だ。詳しくは、名古屋水栓バルブ工業協同組合まで。

01 CG黎明篇~ I met CG in1979
デジタルの顔したアナログ人間の誕生
株式会社ナイス・デー 代表取締役/プロデューサー 西村 敬喜


 「CG会社がお仏壇を製造?」(弊紙2021年1月17日号掲載・写真)の記事をきっかけに、素晴らしいお声がけをいただきました。歴史ある名古屋機工新聞に寄稿する機会をいただきました。さて何を書こうかと思案いたしました。映画とCM業界で映像制作を生業として40年超になります。特殊な技術を通して映像業界に関わらせていただいてきましたので、自己紹介がてらにそのことからお話をさせていただきます。
 特殊な技術とはコンピューター・グラフィックス(以降CGと表記)となります。初対面のご挨拶のときに、よく冠がついて紹介をされます。「CGのパイオニアの西村さん」「CGの黎明期からの西村さん」です。たしかに、CGに関わり始めたときにはCGが産業として日本にまだありませんでしたので「CGのパイオニア」となりますが、私は研究開発者ではありませんでした。このことは、その後の人生において非常に重要なポイントとなります。
 初回の寄稿として、CGの世界に入ることになったキーパーソンのお話と、学んだことをお話させていただきます。
CGとの出会い
 1979年ごろ(千葉大学工学部在学中)、NHKの幼児向け番組の女性ディレクターであったYさんとお会いする機会があり、ある情報をいただきました。「面白いものがアメリカから来るわよ」がCGというものの存在を知るきっかけでした。多分、ディレクターとして子供教育にCGは使える、と閃いていたのでしょう。その後もCGに関する最新情報を紹介していただきました。そのYさん、才能と根性のある方で、取材を通して訪れたMIT(マサチューセッツ工科大学)へ留学。その後、ハーバード大学(脳科学専攻)を修了して、サイエンスライターとしても活躍されているとのことです。
 人生には、ラッキーな巡り会いがあるかないかで大きく人生が変わるものです。Yさんという方を通して、当時、日本にほとんど無かったCGの情報を得ることができたことは、黎明期に仕事としてCGを選ぶ強力な後押しとなりました。なにより一番自分の琴線に触れたのは「第一人者になれるわよ」でした。
 さて、そのYさんからいただいたアドバイスで印象的だったのは「コンピューターが介在するものは、すぐに値段が安くなる」「なにせ、絵の描けない人でも絵で生活ができるようになる」「早い者勝ち、長々とやらないで、すぐに手を引く」でした。CGが産業として無かったときから、このようなアドバイスをするようなクールな方でした。
 そのアドバイスに従わず、40年超CG業をやってこられたのは、根がアナログ人間であったからだと思います。じつは、ドキュメンタリー写真を仕事としたく学生のときは考えており、ゼミの教授から就職先に「アサヒグラフ」を推薦されていました。学友たちも、TBS報道局、文藝春秋が就職先でした。CGと出会わなかったら、カメラを首に下げて日焼けした人生だったかもしれません。
 さて、パイオニアと言われる人、黎明期の起業家の強さは、それが「有る」ときと「無い」ときの両方を知っているからだと思います。自分が根っからのデジタル人間でしたら、技術者となって過酷な競争を強いられていたと思います。アナログ人間のデジタル業だったから業界に生き残れてここまでやってこられたと思っています。アナログの良さを知ったうえでのデジタル・ユーザーだった、と思っています。脳で言えば、右脳(アナログ)と左脳(デジタル)をフルに使ってきたからだと思います。そう言えばYさんも、0・1の人工頭脳に魅せられた方でしたが、その後は「脳科学専攻」でした。

? 人生は人との巡り合わせが大切。それも、かなり強力な人が必要です。
? 黎明期とは、それが「有る」と「無い」の境である。
? コンピューターが関わるものは、コモディティ化が早い。安くなる。
? どんな時代になっても人間とビジネスはそもそもアナログである、を知る。
〈続く〉

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