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2004年(平成16年)1月
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平成16年1月4日2153号
新春を迎えて
愛知県知事
神田 真秋

新年明けましておめでとうございます。
 「地球時代」。私たちはいまや、こう呼べる時代に生きています。人、モノ、情報の国境を越えた交流が深まる中、あらゆる分野で世界とのかかわりを意識せずにはおられません。
 今後もこの傾向が強まっていくことは間違いなく、産業、学術、文化、芸術など様々な分野において、地球規模での活動に積極的に加わることが、個々人の満足、地域の発展の鍵を握ることとなりましょう。
 一方で我々は、国際社会が直面する緊張、地球生命の存続にかかる課題から目をそらすことはできません。なかでも地球環境問題は、私たち一人ひとりの意識や行動に根本的な変革を迫っています。
 こうした時代の潮流を真正面から受け止める中部国際空港の開港、愛知万博の開幕まで、一年余りとなりました。そして、関連する交通基盤などが着々と形を整える中、内外から寄せられる熱い期待も強く感じております。いよいよ十数年の長きにわたる事業の総仕上げであり、必ず成功させるとの決意のもと、地域の総力を挙げて取り組んでまいります。
 同時に、交流の拠点にふさわしい都市基盤づくりや、愛知万博のテーマ「自然の叡知」を具体化する環境先進県づくりなど、空港、博覧会を生かした先駆的な地域づくりも大きく前進させます。これら一連の取組が起爆剤となり、さらに花開くことで、愛知は将来、必ずや「国際交流大都市圏」として一層の飛躍を遂げることになりましょう。
 もとより、基本となるのは、そこでご活躍いただく県民の皆様の安心・安全であります。生き生きと暮らせる健康・福祉社会づくりや、教育の新生、地域雇用の創出、災害に強い県土づくりなどに、引き続き全力で取り組んでまいります。
 県行政の運営に当たりましては、将来の発展方向を見据え、思い切った行政改革を進めながら、県民の皆様方との協働をさらに強めてまいります。どうか、一層のご理解とご支援をお願い申し上げます。
 本年が、愛知県民にとりまして、素晴らしい一年となりますよう心よりお祈り申し上げます。

新春のご挨拶
三重県知事
野呂 昭彦

 県民のみなさんには、心も新たに新年をお迎えのことと思います。早いもので私が知事に就任いたしましてから8カ月余りが経ちました。この間、県政や地域の諸課題を把握するため、「本音でトーク」などを通じ、できるだけ多くの県民のみなさんのご意見をお聴きしてきました。これらのご意見やご提案を反映して、現在「県民しあわせプラン」の策定を進めています。
 私は、みなさんの不安や不満を、安全・安心に変えていくことを通して、県民のみなさんが三重県に住むことに満足し、ふるさとを愛し、誇りに思う、そんな“みえけん愛”に溢れた“しあわせ創造県”を創っていきたいと考えています。
 私が想い描く三重県の姿は、産業や経済が活発で、人々がいきいきと暮らせる、元気と活力のみなぎる三重県、県民のみなさんが、日常のくらしの中で安全と安心を実感し、本当の笑顔が生まれるような三重県、そして、世界に誇れる地域の文化や自然を育み、豊かな感性と発想をもった県民の絆で躍進する三重県です。
 このような社会の実現に向けて、私は、地域主権の考え方に基づき、県民のみなさんの主体的で積極的な行動を尊重し、支えていくとともに、地域のみなさんと一緒になって地域づくりを進めていきたいと考えています。
 県政の主役は県民であるということを常に念頭に置き、県政を運営していきますので、みなさんのご協力をよろしくお願い申し上げます。

新年を迎えて
長野県知事
田中 康夫

あけましておめでとうございます。
 新年を迎えるにあたり、世界には今なお戦火にさらされる人々も多いなか、長野県が穏やかな新年を迎えられる喜びをかみしめるとともに、本年も「いつでも、どこでも、誰でもが」を合い言葉に、意欲溢れる県民の皆様と共に、長野県の改革を進めて参りたいと、気持ちを新たにしております。
 昨年12月に、県総合計画審議会より、「未来への提言〜コモンズからはじまる長野県ルネッサンス」と題する、将来の社会のあるべき姿を展望した中間答申をいただきました。これは、真の意味でゆたかな脱物質主義の社会を実現するために、その中心に置かれるべきは、市民一人ひとりであり、その人々が暮らす地域であり、そしてその地域を創っていく人間的な絆である「コモンズ」であること、また、信頼で結ばれた「コモンズ」の自律的な人々の活動により、人間性を回復し、美しい自然環境を取り戻し、長野県に優れた文化を育み、新たな経済の発展を起こしていくことが大切であるとの、まさに地域に軸足を置きながら、長野県が未来に向けて歩み始めるための提言であります。
 私を始めとする県職員一人ひとりは、この提言を具現化すべく、勤勉で自律的な220万県民とともに全国の自治体に先駆け、「信州革命」を進めてまいります。
 皆様にとって、新しい年が明るくより良いものでありますよう祈念いたしまして、ごあいさつとさせていただきます。

新年を迎えて
名古屋市長
松原 武久

新年あけましておめでとうございます。
少子高齢化が急速に進展し、成熟社会へ移行する中で、都市の活力をどう維持するかを重要な課題と捉えています。また、地方分権をさらに進め、都市の個性を磨いていくことが大切だと思います
 そのため、市民や企業、NPO、ボランティアの皆様との協働により、誰もが心豊かに暮らすことができ、文化や観光の魅力にあふれる元気な名古屋を実現したいと考えています。
 まず、市民の「安心・安全」を基礎と考え、東海地震をはじめ自然災害への事前の対策や備えを十分にすること、違法駐車やごみのポイ捨て、落書きといった身近な問題を市民参加で解決することなど、子どもから高齢者まで安心して暮らせる地域づくりに取り組みます。
 また、市民と共に進めたごみ減量は、大きな成果を挙げることができ、名古屋のひとり一日あたりのごみ量は約900gと、先進国の中で最も少ない水準に到達いたしました。この市民の底力で、持続的発展が可能な都市の実現を目指します。名古屋が環境首都となるよう共に頑張りたいと思います
 日本国際博覧会の開催まで一年余りとなりました。この秋には、新装となった徳川園の開園、ITS(高度道路交通システム)世界会議の名古屋での開催が予定されています。今後ますます多くの人が行き交い、街の賑わいが高まることと思います。この活気を一過性のものとしないため、将来的な展望をもって人材の育成や産業の振興に努めてまいります。
 次世代を担う子どもたちが、名古屋に生まれ育ったことを誇りに思うことができるまちづくりを皆様と共に進めていきたいと考えていますので、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
 本年が皆様にとりまして素晴らしい年となることを心から祈念いたします。

平成16年 年頭所感
中部経済産業局長
細川 昌彦

 あけましておめでとうございます。新年を迎えるに当たりまして所感の一端を述べさせていただきます。
 現在、中部地域の経済活動は、生産面が、米国経済等の回復を背景に、自動車関連や半導体・液晶等電子部品を中心として上昇傾向にあるほか、これら企業の業績改善を受けて設備投資にも回復の動きが広がりつつあるなど、緩やかに持ち直しておりますが、本格的な回復に至るまでは、引き続き株価・為替レートや雇用、消費の動向等を注視していく必要があります。
 このような状況の中、中部経済産業局といたしましては、中部地域に特徴的な人的資源や技術の集積などをいかし更なる発展を図るため、昨年五月に地域有識者の御参画を得てとりまとめた「中部地域経済産業の将来展望(アクションプラン)」に掲げられている十四のアクションプランを柱として、自治体や関係機関と連携の下、着実に実行し、地域経済産業の課題解決に向けて取り組んでいきます。
 中小企業については、大企業に比べて業況回復に遅れがみられることから、創業や新事業・新分野に挑戦する中小企業の育成・発展を促し、経済の活性化、競争力の強化を推進するため、セーフティネットの確保、中小企業金融の多様化、中小企業の再生支援、創業・新事業への挑戦支援を推進します。また、これら施策を強化するため、既存の中小企業による新事業展開を事業化まで支援するファンドの組成や中小企業の再生を財務面から支援するファンドの組成の取り組みとして「がんばれ! 中小企業キャンペーン」を進めることとしており、引き続き中小企業金融セーフティネットと再生支援対策を推進します。特に、中小企業金融を担う地域金融機関や地方公共団体とともに、地域の中小企業の資金調達手段を多様化させるため、我が国初の広域的なCLO(ローン担保付証券)となる「中部CLO」を本年早期に実行するべく取り組みます。
 また、政府において昨年10月に地域再生本部が設置されるなど地域経済の活性化が日本経済全体の回復に不可欠となる中、当地域は、自動車産業を始め多様な産業が集積するものづくり産業のメッカであり、世界的レベルの高度な産業技術力・人的ポテンシャルを保有していることから、その競争優位性をいかし、地域経済ひいては日本経済の牽引役となる事が期待されています。これら当地域の保有する各種ポテンシャルを最大限に発揮して、国際競争力、産業競争力の強化を図るべく全力で取り組む所存であり、そのひとつとして、産学官の広域的な人的ネットワークの形成、関連施策の総合的・効果的投入を行い、世界に通用する新事業が次々と展開する「産業クラスター計画」を地元自治体との連携の下、推進しているところであり、「東海ものづくり創生プロジェクト」、「北陸ものづくり創生プロジェクト」等において、新事業創出に向けた各種取り組みが活発に行われております。今後は、更なるネットワークの濃密化に加え、販路拡大や資金調達支援スキームの構築など、事業化に向けた取り組みを強力に推進します。あわせて、地域経済を牽引するに欠かせない起業家人材の育成や産学連携コーディネターのネットワーク形成のほか、若年者対策等の産業人材対策についても取り組みます。さらに、知的財産をイノベーションの源泉と位置づけ、産学連携を深めることによりその創造・活用を促進し、新製品・新事業の創出を図っていくため、知財戦略についての啓発・普及活動を行うとともに、企業の知財経営を支援します。
 内需不振や安価な輸入製品の急増といった厳しい状況にある陶磁器産業や繊維産業のほか伝統工芸品産業についても、地元若手経営者が自ら産地活性化事業の企画、立案、実施を行い、既に動き出している「陶の国チャレンジプラン」によるブランド構築や「陶の国まつり」の実施など事業の充実化、繊維産業活性化ワークショップでのプロジェクト策定、伝統工芸品産業活性化ワークショップでのプロジェクト「伝産で生きる」による各種取り組みといった自発的な取り組みを推進すべく支援します。 魅力ある地域づくりを推進するため、自治体、TMO、商店街等が一体となった中心市街地活性化プロジェクト等に対し支援するほか、産業観光についても取り組んでいきます。
 中部地域における対日直接投資の促進については、東海地域対日直接投資促進連絡会議を活用し、関係機関における意識醸成等の取り組みを強化するほか、国際交流面においては、第5回目を迎える北陸(日本)・韓国経済交流会議を通じて、日韓においてより活発な経済交流がなされるよう、商談会など地元経済団体等関係機関の主体的な取り組みを支援します。地球温暖化等の環境問題への対応については、環境と経済が統合された循環型経済システムの形成に向けて、リサイクル関連法の適切な運用・広報及び環境ビジネス振興等に努めます。
 エネルギーの安定的供給については、昨年10月に策定されたエネルギー基本計画に基づき、省エネルギー・新エネルギー対策等の実施を通じて推進するとともに、クリーンエネルギー自動車の普及を図る東海CEV推進会議などの活動を通じて、総合エネルギー対策を推進します。また、産業保安面についても、昨年より経済産業省内に設置した産業事故対応会議と連携をとりつつ、産業事故防止へ向けた取り組みを強化し、安全対策の徹底を図ります。
 いよいよ来年の3月には、名古屋東部丘陵(長久手町・豊田市、瀬戸市)で「2005年日本国際博覧会(愛・地球博)」が開幕し、国内はもとより世界各国から1,500万人の来訪が見込まれています。愛・地球博の成功に向けて、「愛・地球博PRの日(毎月25日)」の提唱、地元自治体・経済団体等と連携した愛・地球博PRイベント等の実施に加え、近隣県と連携を図り、関東圏、関西圏における効果的なPR事業等に力を入れていきます。また、愛・地球博を一過性のイベントに終らせることなく、中部地域経済が持続的に発展するための契機としていくことが重要であり、これまで紹介した地域活性化プロジェクトを推進していきます。
 中部地域の一層の発展を図るため、中部経済産業局に対する御支援と御協力をお願いいたしまして、新年の御挨拶とさせていただきます。

年頭の辞
愛知県中小企業団体中央会
会 長 佐々木光男

あけましておめでとうございます。
 新春を迎えるにあたり、皆様方のご健勝とご繁栄を心よりお祈り申し上げますとともに、日頃より本会に対し、格別なるご支援、ご協力を賜り、謹んで感謝申し上げます。
 さて、昨年の我が国経済を振り返りますと、個人消費や民間の設備投資をはじめとした内需の低迷、完全失業率も高水準が続くなど長期にわたる不況とデフレ経済の進行により、依然として景気の先行きは、極めて不透明で、明るい将来展望も描くことは出来ない状況でした。
 また、経済のグローバル化によるアジア諸国、特に中国とのコスト競争が激化する中で、大企業をはじめとして、生産拠点を海外に移す動きが進み、国内産業の空洞化が一層加速し、地域の産業集積や地場産業の弱体化、金融機関の中小企業への貸し渋り、貸しはがしといった融資姿勢や、急速に進展するIT化への対応など、中小企業が直面する重要な課題が、山積みとなったかつてない困難な一年でありました。
 このような経済環境の激しい時代に、これまで幾度となく、我が国経済を下支えし、雇用の創出、地域の発展に重要な役割を果たしてきた私共中小企業が、活力ある成長を遂げ、豊かで健全な産業社会を創出する事こそが、我が国経済全体の活性化に必要不可欠であります。
 そのためには、経営基盤に制約のある中小企業は、個々の力だけでなく、中小企業組合をはじめとする多様な連携組織を活用し、経営資源の相互補完や新事業の積極的展開を図り、更なる経営革新に向かって歩むことが重要であります。
 本会におきましても、中小企業が抱える諸問題解決の支援機関として、機能強化にさらに努めるとともに、新たな時代の中小企業のニーズに積極的に対応できるよう一層の努力を重ねてまいる所存であります。
 年頭にあたり、我が国経済の安定と組合並びに中小企業の発展を強くご期待申し上げますとともに、皆様方のご健勝をご多幸をご祈念いたしまして、私の新年のご挨拶といたします。

新年のご挨拶
金沢市長
山出  保

 新年あけましておめでとうございます。
 皆様方におかれましては、すこやかに新年をお迎えのことと心からお慶び申し上げます。
 さて、都市間競争が激化する中で、都市の個性を生かした魅力あるまちづくりを進め、定住人口や交流人口の増加を図り、また、少子高齢化社会に対応した福祉施設の充実をはじめ、資源循環型社会の構築、次代を担う人づくり、将来に向けた都市の発展基盤の整備など、時代に即応した各種施策を積極的かつ着実に推進し、市民生活の向上に努めてまいります。
「活力ある世界都市金沢の創造」
 定住促進施策をはじめとするまちなかの賑わい創出施策を総合的かつ重層的に推進するとともに、将来に向けたまちの発展基盤となる都心軸の開発、北陸新幹線の早期完成や北陸の玄関口となる金沢駅東広場の整備、近江町市場の再整備など推進するほか、新しいランドマークとなる金沢21世紀美術館(仮称)の建設など、まちなかの拠点施設を生かした賑わいの創出に全力を傾けてまいりますとともに地域経済の再生と雇用の安定に取り組んでまいります。
「未来を担う人づくりの推進」
 金沢子ども条件の具現化をめざし、子どもを育む行動計画の推進、昨夏に開館した、教育と福祉が連携した教育プラザ富樫の積極的な活用に努めますとともに快適な教育環境の整備や小中一貫英語教育の導入など、個性豊かな人材を育成するための学校教育の充実や生涯学習・市民スポーツの振興に努めます。
「健やかで思いやりのある福祉社会の実現」
 少子高齢社会に適格に対応するため、お年寄りから子どもまですべての人に優しいまちづくりを進め、仕事と子育ての両立を支援する保育サービスの充実など、金沢少子化対策プランの具現化に取り組み、また、健康づくり施策の推進や地域福祉計画の実現に向けて高齢者・障害者施策の充実や福祉基盤の整備に努めるほか、コミュニティの再生を図り、地域における支援体制を確立するなど、共に支えあう福祉のまちづくりを進めます。
「快適で魅力ある都市環境の形成」
 本市の固有の財産である歴史や文化、美しい自然環境を守り育むため、歴史的建造物の保存・整備を進め、都市景観の保全に引き続き努めますとともに、美しい地球環境を次代に引き継ぐため、地域や企業と連携を図りながら、廃棄物の発生抑制や再利用、再生利用に取り組み、地球温暖化防止対策等を推進し、人と自然にやさしい地球環境の形成に努めます。
「地方分権の推進と健全財政の堅持」
 地方分権時代にあって、より自立度のある質の高い市政が求められており、三位一体の改革の推進に本市としてもより積極的に取り組んでまいります。このため、市民の理解と協力の下、開かれた市政を推進するとともに、経済・効率性・効果性等の視点から行政評価を行うなど、行財政改革を徹底し、簡素で効率的な行財政システムの構築に努めます。
 今後も福祉、環境、教育に全力で取り組み、学術文化政令市を目指して積極的に取り組んでまいります。
 今後とも市民の皆様方のご支援、ご協力をお願い申し上げますとともに、新しい年が皆様にとって幸多い希望に満ちた年でありますよう心からお祈りいたしまして、新年のご挨拶とします。

年頭のご挨拶
岐阜市長
細江 茂光

 新年明けましておめでとうございます。本年も、皆様方にとりまして健やかで、輝かしい年となりますことを心よりお祈り申し上げます。
 昨年は、コンピューター専門誌の情報化都市ランキングで岐阜市が全国2位になるといったニュースがありましたが、今年も年明け早々に刊行される日本の「名城」を紹介するシリーズで、わがまちのシンボルである「岐阜城」が創刊号となります。これは、岐阜城が歴史的に高い評価を受けた証でありまして、全国に岐阜の情報を発信できる絶好の機会であり、本当に喜ばしいことです。
 さて、国から地方への税源移譲を基軸とした「三位一体の改革」は待ったなしの状況にあり、地方分権がさらに進展することが期待されています。また、各市町との合併協議も進行しております中で、本市は、地方分権時代にふさわしい自立した自治体、国や県に過度に依存せず、個性的で多様性のある、新しい住民自治の仕組みを持った自治体を目指して、六つのキーワードによるまちづくりを指向しております。その内容は、@「自立循環型社会の確立」、A「岐阜ブランドの創出と発信」、B「多様な価値観の展開」、C「自己決定・自己責任の市」、D「市民と行政の協働」、E「地域と未来を支えるひとづくり」でございます。昨年末、こうした考えを基に「岐阜市総合計画基本構想」を策定しました。
 本年も、県都の玄関でありますJR岐阜駅の広場整備や駅周辺開発を着実に推進しますとともに、厳しい経済環境の中で苦しい経営が続く中小零細企業への支援策の充実や新産業の育成にも努めてまいりたいと存じます。また、昨年の総合型交通社会実験の結果を受けて「総合交通計画の策定」やレンタサイクルによる「まちなか回遊路整備事業」、さらにはお年寄に安心して街に出かけてもらい、健康寿命を延ばし、中心市街地の活性化にも一役かっていただく「まちなかベンチ整備事業」、バイオマスを活用した「循環型農業」の育成や「スローライフ運動」を推進しますとともに、「お笑い感動のまちづくり」の一環として、二月に「第一回全日本学生落語選手権」を開催するなど、今年も「日本一元気な県都づくり」を具体的なかたちで進めてまいります。
 本市は、歴史や伝統・文化、そして豊かな自然に恵まれた都市でございます。この特色を生かして活力あるまちづくりを進めるには、皆様一人ひとりの参加が必要です。今後とも、一層のご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

花博開幕の年、
「浜松産業館E〜RA」にご期待を
浜松商工会議所
会 頭 中山 正邦

 新年明けましておめでとうございます。
 皆様には、つつがなく平成16年の新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。昨年を振り返ってみますと、春先には新型肺炎SARSやイラク戦争の影響が国内にも波及し、特に観光や貿易関連の業界は少なからず打撃を被りました。しかしながら、その後の国際経済は回復基調に向かい、秋口には日本経済も地方や中小企業にはまだまだ実感として伝わってきませんでしたが、電子機器や輸送用機器関連を中心に輸出の増加とあわせて設備投資も上向き傾向となり、GDPや雇用面での指標も徐々に改善の兆しがみえてまいりました。
 また十一月の衆議院総選挙を機に政局も新たな局面を迎え、第二次小泉内閣による構造改革の行方が注目されるところであります。
 一方、浜松地域におきましては、政令指定都市推進について、「天竜川・浜名湖地域合併協議会」を設置され、対象となる十二市町村をはじめとした関係者により、合併に向けての諸協議がなされております。私ども経済界としましても昨年七月にまとめた当所の提言書をもとに側面的な支援を続けてまいりたいと存じます。
 浜松商工会議所におきましては、昨年110周年という節目を迎え新たな10年に向けてスタートいたしましたが、本年最も注目されることは、4月8日に開幕する「浜名湖花博」であり、浜松地域でこれほど大きなプロジェクトに取り組んだことは過去になかったのではないかと存じます。
 特に会場内の「浜松産業館E〜RA」は、当所が創立110周年記念事業の柱として建設・出展し、浜松の産業を内外にアピールするパビリオンとして大いにご期待いただきたいと思う次第であります。
 この花博は、国内外から500万人の来場者を見込み、一過性のイベントとして終わるものではなく、地元住民の皆さんが来場者にもてなしの心をもって接し、浜名湖を中心に静岡県や浜松市が内外に大いにPRされることにより、地元の新たな観光や産業発展のための布石となることを強く願うものであります。
 幸いにして、永年の悲願でもありました新幹線ひかり号の浜松駅増停車が昨年10月から飛躍的に実現したことを機に当所でも提言しております「産業観光」をさらに充実させて、浜松への来街客を増やしビジネスチャンスが拡大されるよう全所的に取り組んでまいる所存であります。
 新規産業の創出、育成につきましては、浜松地域の産官学の連携をさらに強め、研究開発とその製品化を進めるとともに、三遠南信地域という広域的な交流の中から新たな経済活動の活性化に繋げていくよう、国、県、市等行政機関との協調関係のもとに事業を進めてまいります。一方ビジネス環境が大きく変化する昨今、新しく事業を立ち上げる創業者のみならず、従来からの企業経営も抜本的に見直すなど、経営革新を志す経営者の皆様を引き続き支援してまいります。
 また、中心商業地の活性化、特に松菱街区再生問題につきましては、行政との連携のもとにこれまで関係者と数々の協議を重ねてまいりましたが、今年こそは浜松の新しい顔づくりの第一歩を印すことになればと、強く願うものであります。
 さらに、本年は電子認証や電子入札など、コンピュータと通信の融合技術により経営の高度化への対応を迫られることになります。当所といたしましては、「ITプロジェクト21」をより一層推進し、中小企業の皆様への情報提供や技術研修の機会を増やしてまいります。
 今年も地域唯一の総合経済団体として全力を尽くして、会員事業所の発展と地域産業基盤づくりに努めてまいる所存です。
 本年も皆様のご支援・ご鞭撻を賜りますようお願い申しあげ、皆様の益々のご発展とご健勝を心から祈念申しあげて年頭の挨拶とさせていただきます。

年頭所感
岐阜県中小企業団体中央会
会 長 辻   正

 平成十六年の新春を迎え、謹んで新年のごあいさつを申し上げます。
 平素は、本会事業の推進にあたり、格別のご支援・ご協力を賜り厚くお礼申し上げます。
 21世紀を迎えて、時代は大きく変化し、グローバルな波と少子高齢化、情報化の進展等に加え、世界構造的不況の中で、産業構造も大きな変化をきたし、今、まさに、変革の真っ只中にあります。とりわけ中小企業は、時代の変化に即応した事業に取り組んでいく必要があります。
 国・県の施策においても、「ヤル気のある企業」に積極的な支援を行う方向性を示しており、企業に対しては、自ら考え、自ら行動する努力が求められている時代であります。
 このような状況に対応するため国としては、セーフティネットとして雇用と金融の対策をすすめ、中小企業の発展を支える柱としてきました。
 本会といたしましては、組織化を通じて50年に亘り築いてきた経験から、「組合」(協同組合、商工組合等)こそセーフティネットの役割を担うべきであるとの理念のもと各種事業を進めております。
 新産業の根幹や高コスト経営の克服等に役立つのは、組合機能を見直すことが最も組合員企業等の活性化に資するものと考えており、『協力する中央会から提案する中央会へ』を基本理念に、組合及び傘下企業に対し、企業内ベンチャー、経営革新、市場競争力の強化、地域経済及び業界の活性化・連携の促進、組合・企業の課題等に対し的確な支援を行い、組合・中小企業の発展をめざすことに努めておりますので、本会事業をご活用くださるようお願い申し上げます。
 最後になりましたが、皆様方のご健勝とご発展を祈念し、新年のごあいさつといたします。

年頭所感
超硬工具協会
理事長 徳永 昭大

 あけましておめでとうございます。
 昨年当初はイラク戦争、株価下落、新型肺炎SARS等不安要因が多く、先行きが懸念されましたが、年央には一応終息して、景気も緩やかながら回復過程をたどりました。超硬工具出荷額は十月まで対前年同月比14四カ月連続のプラスとなり、通年では2,200〇億円前後に持ち直したものと思われ、3年振りの増加となりました。その要因としては、米国経済の年後半における高い伸び、製造業を中心とする民間設備投資の増加、直接間接の輸出拡大などが上げられ、需要環境に薄明かりがみえてきました。このような中で、当協会は事業活動における会員全員参加の理念を進め、協会活動の基本である定款を四半世紀ぶりに全面変更し、当協会の英文略称も慣用的に使用していた「CCMA」から、公式の「JCTMA」に改めるなど、新しいスタートを切りました。また、個々の企業にも分社化や新会社の再編、親会社からの独立など新時代を見すえた動きが顕在化しています。
 本年は、イラク統治問題やSARSの再発懸念を抱えながらも、世界経済には改善の動きがみられ、わが国経済は引き続き堅調に推移するものと予測されます。ひるがえって当業界をめぐる状況をみると、需要産業は生産拠点の海外シフトを一層強めるものと予想され、工具メーカーは難しい局面を迎えています。さらに、日本の製造業に求められる高精度、高能率、高付加価値加工に対する要望は年々高まっています。しかし、優れた工具は、単価が高くても最終製品の品質向上とコスト削減に大きく貢献できるわけで、その理解を深めてゆきたいと考えています。工具性能が非常に高ければ、同じ時間で2倍、3倍削ることが可能となり、工作機械1台で、あたかも2、3台あるような生産現場の合理化、高能率化が実現することになります。工具1本の安さから脱却して、あくまで低コスト生産を満足させるような付加価値をもった工具を開発、提供することに主眼があります。
 他方、どのような画期的技術も、単独では、早晩キャッチアップされることは事実が示しています。わが国の多くの産業の技術水準はすでに世界的レベルにありますが、関連業界が連携してトータル技術を構築してゆくことこそ、大競争時代における技術的優位性を確保するのにもっとも効果があるように思います。機械と工具およびツーリング機器は、いかに優れていても単体ではその力を発揮することはできません。限られた資金を有効活用し、高いレベルの技術開発への挑戦は、三位一体で構想設計段階からベクトルを合わせることが重要であり、その進展を期待しています。
 以上、所感の一端を申し上げましたが、関係各位のさらなるご活躍、ご繁栄を祈念して、年頭のご挨拶といたします。

年頭所感
日本フルードパワー工業会
会 長 江木 正夫

 新年明けましておめでとうございます。
 昨年の我が国の経済は、引き続き好調な中国市場や第2四半期に7.2%と高い成長を遂げました米国経済等外需に支えられる一方、国内的には設備投資の回復等もあり堅調に推移いたしました。第1四半期及び第2四半期とも実質成長率は前期比を上回る7期連続のプラス成長となり、政府も経済見通しの上方修正を行っております。
 また海外におきましても、東南アジアとりわけ東アジアは引き続き高い成長を遂げておりますし、欧州経済についても、米国経済に支えられた外需主導での回復の兆しを見せており、世界経済は米国経済に依存しつつも底を脱し回復基調に入ったと思われます。
 このような環境下、昨年の私ども日本フルードパワー工業会の活動状況を見ますと、各委員会や各部会活動が活発に行われ、五月には一昨年度実施した「油圧機器産業の将来展望に関する調査研究事業」の報告書をもとにした報告会を開催し、またISO関係では、9月29日から10月3日にかけ米国ミルウォーキーでISO/TC131の総会が開催され多数の関係者が出席しました。本大会では日本が提案した「空気圧機器の流量測定法」について国際規格化するための委員会設置が決定されました。さらに十月には今後成長が期待される「水圧機器技術の現状及び市場予測等に関する調査研究」事業がスタートとし年度内の完成を目途に作業を進めているところです。
 一方、当会の出荷状況について見ますと、アジアや米国を中心とする外需の拡大に加え国内でも一般機械や精密機械に加え輸送機械関係等が堅調に推移したため空気圧機器及び油圧機器ともその出荷額は前年を上回るところとなりました。この傾向は前述したような状況を背景に本年も続くものと見ており、久しぶりに明るい新年を迎えております。
 しかしながら、デフレの進行は依然として続いているほか、円高の問題に加え地方経済の活性化等多くの課題も抱えており、研究開発の拡充強化や規制緩和等による内需の拡大は喫緊の課題であるといえます。一方、本年の主な工業会活動としては、2005年9月上旬に開催する第21回IFPEX見本市の開催準備や本年秋に開催されるISOTC/131フランス総会への参加さらに2005年秋に予定されているISOTC/131日本総会の開催準備等積極的な事業展開を図って行きたいと考えております。関係者の絶大なるご協力をお願いします。
 フルードパワー機器は、各種産業機械の駆動や制御をつかさどる重要機能部品として今後ともその成長が大きく期待されるところであり、私どもは変化するユーザーニーズを的確に捉え、積極的に研究開発を進め新製品の提供を進めてゆく所存であります。
 本年のフルードパワー業界を取り巻く環境は明るさも見えますが、原材料の値上げ等厳しい状況もあり、各需要業界の皆様方にはなお一層のご支援、ご鞭撻をお願い申し上げ新年のご挨拶とさせていただきます。

委員会、部会活動の活性化を
日本ねじ工業協会
会 長 望月 正紀

 平成16年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。
 昨年の日本経済は底離れして春頃から穏やかに回復の基調にあるようです。この景気を牽引しているのは民間の設備投資と米国や中国向けを中心に復調してきた輸出にあると言われております。中国、アジア向け輸出は産業機械や電子通信機器、電子部品が、米国向けは自動車関連が中心のようです。
 国内総生産(GDP)の50%を占める個人消費も、大手企業のリストラもほぼ終り、今年三月期の上場企業の業績は過去最高の増収増益となる見通しのため、所得環境の改善期待を受けて消費者心理も好転の兆しがあり、国内でも薄型テレビ、携帯電話、デジタルカメラなど、デジタル機器が好調に売れているようです。
 ねじ業界におきましては、長期に亘るデフレ不況の影響を受け、主要ユーザーの海外生産シフトが増加する構造的な問題に加えて、線材価格が大幅に値上げされました。然し、ねじ製品の値上げは、ユーザーに容易に浸透するものではありませんでした。
 さて、協会の今年度事業の中で最大のイベントは昨年10月、大阪国際会議場で開催されました「第1回4地域ねじ協会交流大会」でした。日本ねじ工業協会がホストで参加者数は日本90名、中国22名、韓国17名、台湾26名、合計155名の参加でした。大会は関係者、事務局のご尽力により成功裡に終えることができました。次回は今年10月中国・上海で開催の予定です。会員の皆さんには多数のご参加を期待しております。
 また、昨年六月に中部支部懇談会、11月には関東支部懇談会、講演会(テーマ リスクマネージメントについて 講師=岡野事務所 代表取締役岡野光彌氏)が、12月には関西支部忘年会、講演会(テーマ 最近の景気動向と今後の見通し 講師=データバンク大阪支社情報部長 山下恵生氏)がそれぞれ開催されました。
 これからの事業の重点目標は、委員会、部会、懇談会等の活性化を進めてまいりますので、より一層のご理解とご協力の程お願い申し上げます。
 最後に会員企業のご発展と会員各位のご健勝を祈念申し上げ、新年の挨拶といたします。

産業競争力強化と
国際協力の推進
日本産業機械工業会
会 長 相川賢太郎

 年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 皆様には、気持ちも新たに新年を迎えられたことと存じます。
 昨年のわが国経済は、輸出の拡大や設備投資が増加してきてことから、景気回復への動きが出て来たように思います。厳しい状況が長く続きましたので、企業の皆様には大変ご苦労が多かったのではないかと推察致しております。
 今年こそ、わが国が力強い成長を取り戻し、明るい展望が持てるような良い年にしたいと思っております。企業収益確保そして景気回復の牽引力としての輸出を確保する為には、輸出に直接影響を与える為替相場の動向が極めて重要であり、関係当局には円高是正・安定化のため強力な対策を講じて頂きたいと思います。
 近年、国際間での取引の拡大や多角化に伴い、諸外国においては二国間あるいはグループ間の自由貿易協定の締結が進んでおります。わが国においても、国内での利害関係を十分調整し、国益を反映した自由貿易協定締結を推進して頂く必要があるのではないかと思います。
 国の安全を確保する上で、農業を育成し食糧自給率を高めることは重要ですが、わが国の繁栄が工業製品の生産と諸外国との取引から成り立つ工業立国、貿易立国であることを忘れてはならないことであります。特に、わが国は、アジア・太平洋諸国との経済連携が重要でありますので、共存共栄につながるシステムを構築していく必要があると考えます。政府は外交、防衛、エネルギー、食糧、産業等安全保障に関しての国の基本戦略を示し、経済再生・成長に不可欠な産業競争力強化に必要な諸制度を整備して頂く必要があると思います。
 私ども産業機械業界においては、産業の競争力強化に必要な技術開発に力を入れ、また、各種環境問題に取り組み、安全で住み良い経済社会の実現に一層貢献していく所存であります。会員企業においても、国内外の需要を喚起するため、魅力ある製品、顧客に満足を与える商品を造り出していくよう一層の努力が必要であると考えております。
 最後になりましたが、関係各位の一層のご指導、ご協力をお願い申し上げ、皆様のご活躍とご多幸を心からお祈り申し上げ、新年のご挨拶と致します。

年頭所感
素形材センター
会 長 濃野  滋

 あけましておめでとうございます。2004年の新年を皆様方と迎えることができましたことを、共にお慶び申し上げます。
 鋳造業その他の素形材産業を取り巻く経済環境は、長期間に渡って厳しい状況が続いてきました。1990年代の長かった景気停滞は、21世紀に入っても、2003年の前半まで、思わしくない状況が続いていました。しかし、昨2003年11月の政府の月例経済報告では、「景気は持ち直している」との明解な判断となりました。デフレ傾向や為替の動向等、不透明な懸念要因がまだ多いようですが、誠に喜ばしいことです。
 このように、景気の方では少し明るさが出てきましたが、もう一つの産業界の課題である「グローバル・コンペティション」の方は、益々激化しています。ユーザー産業である機械産業の海外進出と調達のグローバル化により、素形材産業は大きな影響を受けています。
 素形材産業においてのグローバル・コンペティションの相手方は、中国等アジア諸国の企業です。これらの国々の競争力の伸長は目覚しいものです。例えば、中国の鋳造業生産量は、2000年に米国を抜いて世界第一位になりました(米国鋳造協会「モダンキャスティング」誌、2002年12月号)。 しかし、米国の鋳造業も負けていません。前述の「モダンキャスティング」誌は、毎年1月号と年半ばに予測記事を掲載しています。2001年までは減少との予測が続いていました。しかし、2002年からは拡大が始まるとの強気の予測に転じました。2002年から米国の鋳造生産は拡大の趨勢に入り、2009年まで拡大が続くとの予測です。
 日本の素形材産業も、中国の人件費コストの低さに臆することなく、米国に倣い、拡大の方策を見つけていくことは夢ではありません。素形材産業は、先進国においても必須、かつ成長する産業だと思います。
 素形材センターでは、素形材産業の発展のため、各種の活動を進めてきております。本年についても従来と同様、素形材産業関連団体と緊密に連携を取り、グローバル・コンペティションの下での素形材産業の発展に尽力したいと念願しております。

英知を結集し前進を
日本金型工業会
会 長 上田 勝弘

 謹んで平成16年の新春をお祝い申し上げます。
 昨年度は会員の皆様や経済産業省、関連各位のご協力により、下請法の改正を中心として金型産業に対する知的財産権保護の問題が、国民的な重要課題として取り上げられ、その中心的役割を金型工業会が担える事が出来ました事は、会員企業の熱意が実ったものと思っております。
 どれだけ経営環境が厳しいものであっても、それぞれ各自が強い意志とビジョンを持って前進しなければ活路は切り開けないと思っております。ここ数年は我々金型産業の重要なユーザーが海外移転を進め、設備投資や技術移転が中国一極主義の如く報道され、我々の業界も実質的な受注量の減少と、先の読めない不透明感にさいなまれながら設備投資にも手をつけず、我慢の経営が続いていたと思われますが、人間の我慢にも限界があります。幸いにして我々の主力賛助会員である工作機械業界も、一年前より受注が大幅に回復しており、内外を問わず設備投資が活発化して参りました。これはまさしく製造業の設備更新が活発になってきた事と世界の生産が拡大している証拠でしょう。今年は我々金型関連産業も技術力の強化や高能率化をめざし、他国に負けない豊富なノウハウを駆使しながら、ハード、ソフトの一層の充実を計ってもらいたいと思います。
 松下幸之助の有名な言葉があります。
 “刻々にくだす意思決定を誤らないためには、人を使う立場の者は常日頃から自分の人生観、事業観、社会観の涵養に努めることが大切である“
 会員の皆様、今年も英知を結集して前進しようではありませんか。今年も積極的に御協力をお願いします。私も頑張ります。

平成16年年頭所感
日本工作機器工業会
会 長 猪股 忠雄

 平成16年の新年を迎え、謹んでお慶びを申し上げます。
 当工業会を取り巻く環境も、上向きの傾向が鮮明となり、皆様も昨年の年頭に比べると、明るい気持ちでの新年を迎えられたことと存じます。
 事実、当工業会でまとめている工作機器関連生産金額統計では、平成14年は前年比76%という大幅なダウンでしたが、昨年は前年比128%程度まで回復する見込みです。ただし、過去のピークである平成12年に比べると、まだ80%強の状況ですが、本年も引き続き回復を持続できれば、再び平成12年のピークに工業会生産が戻ることも可能な状況になったのではないかと考えております。
 しかし、その回復力には以前のような力強さが感じられず、緩やかなものであるという認識が一般的です。たとえば当工業会を例にとると、ITバブルといわれた平成六年から平成九年にわたり、毎年前年に対して成長を続け、4年間で220%という大幅な伸びを達成しましたが、その時のような力強さは現在でも実感できず、今後も期待できないのではないかという事も共通の認識と申し上げて良いと思います。
 このような認識の元に、工業会会員各社はそれぞれ、企業の体質改善や新製品開発、新市場の開拓に懸命の努力を続けてきており、工業会としてもその面で少しでもお役に立てる活動を模索し、いろいろな活動を行っております。
 当工業会で主催しております産業研究交流会もすでに7回を重ねておりますが、回を重ねるごとに参加者も増え、活発化しております。新しい成長には不可欠である研究開発や商品開発を一社単独で行うことは、時代のスピードがそれを許さない状況になってきております。工作機械や半導体製造装置業界など当工業会の主要なマーケットでもいろいろな形での協力関係が進んでおります。
 市場で激しく競合している会社同士が研究開発などで協力することは、従来はあまり行われなかったことですが、現在ではもはや常識になりつつあります。
 当工業会におきましても、研究開発などでの会員同士の協力関係の構築は、市場のスピードについてゆくために、又グローバルな競争に対応するためには不可欠ではないでしょうか。このような環境変化に、会員各社が対応しやすいような活動・仕組み作り等もこれから増々重要になってくると考えております。
 本年も、会員各社のご協力ご支援の元、積極的に課題に取り組んでゆきたいと考えております。関係各位の一層のご支援とご鞭撻を賜りますようにお願い申し上げます。

環境保護のための
新たな技術や機械開発に努力
会 長 宮川 嘉朗
社団法人全国木工機械工業会新春を迎えて

 新年明けましておめでとうございます。
 旧年中は、本会の運営にあたり格別のご指導、ご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
 昨年の日本経済は、前半はイラク戦争、金融不安、株安等に見舞われ大変な状況でしたが、夏場以降は経済指標によりますと企業部門では収益が改善する下で、設備投資が緩やかな回復傾向を続けており、輸出も海外経済の好転を背景に横這いから増加に転じております。しかしながら、年末にかけての急激な円高が景気に悪影響を与えることが懸念される状況となっております。また、非製造業を中心に過剰債務問題はいぜん大きな問題として残っており、家計部門についても雇用や所得の明確な改善を早急に期待することは難しい状況になっております。
 このような景気状況の中で、我が木材加工機械業界は、一昨年の急激な生産減から昨年は持ち直しの動きを示しておりました。しかし、主要な需要業界である住宅産業において現行のローン減額制度がいろいろ議論されております。デフレ経済下にある現在、住宅産業の振興は他の産業にも大きな影響を及ぼすものであり、景気振興対策の観点からもより積極的な政策が打ち出されることを期待しているところです。
 木材産業は地球環境保全の観点からも重要な産業です。我が国では、一昨年の12月に「地球温暖化防止森林吸収源十ヵ年対策」が策定されており、この中では地球温暖化防止のために我が国の森林を健全に管理、育成するとともに、木材及び木質バイオマス利用の推進が大きな柱となっております。
 また、昨年3月には「循環型社会形成推進基本計画」が策定され、経済が持続的に成長するためには、環境保護と経済発展の両立が重要課題とされております。
 香魚位階としましては、このような動きに的確に対応するために新たな技術や機械開発に向かって、お互いに知恵を出し合い努力してまいる所存ですので、皆様方の一層のご支援とご協力をお願いします。
 最後になりましたが、本年の皆様方のご発展と御健勝を祈念いたしまして新年のご挨拶とさせていただきます。

年頭所感
日本バルブ工業会
会 長 岡野 正敏

 平成16年の新春を迎えるにあたり、謹んでお慶び申し上げますと共に、皆様のご多幸とご繁栄を心からお祈り申し上げます。
 さて景気は緩やかな回復に向かい始めたと言われておりますが、業種による濃淡は顕著であり、我が業界に於いてはいっこうに実感できないまま新しい年を迎えております。
 本年、当工業会は創立50年の節目を迎えます。戦後復興期の昭和29年、バルブ業界の相互親睦と技術振興を目的とした全国業界団体として会員百社をもって「日本弁工業会」が設立されました。その後、昭和37年「日本バルブ工業会」に改称、更に昭和五十四年法人格を得て「社団法人日本バルブ工業会」と改組し今日に至っております。
 昭和29年、設立当時のバルブ年間国内生産額は僅か68億円でありましたが、昭和43年に1,000億円を超えました。その後、平成3年に5,103億円とピークを示しましたが、残念ながら直近の平成14年は3,739億円と低迷しております。
 昭和30年代の空前の好景気による高度成長、生産技術の育成強化、昭和40年代の輸出振興に伴う第二次高度成長期によって、バルブ業界も大きな成長を遂げました。その後ドルショックと変動相場制による円高、オイルショック等による景気の変動を経て、バブルと称される平成景気に至り平成3年に史上最高の生産額を記録しました。
 しかしながら、バブルの崩壊に伴う金融危機、急激な円高、企業の大幅なリストラ、阪神・淡路大震災、湾岸戦争、同時多発テロ、イラク戦争、北朝鮮問題等日本の社会経済システムを大きく揺るがす出来事が続発し、日本の政治経済が沈滞する中、当業界においても先が見通しにくい厳しい環境が続いております。
 この様な状況の中、業界として環境問題対策、海外への生産シフトによる空洞化対策、経営の一層の合理化、IT化の推進、新エネルギー開発に伴う対応等、多くの課題に取り組まねばなりません。更にIT化の変化、商品の変化、流通の変化、ワークスタイルの変化、組織の変化、そしてものからサービスに変わる時代の中、付加価値の高い差別化商品の開発に努めるのは勿論、知識産業へのジャンプアップを目指し常に新しいビジネスモデルを模索して行かねばなりません。
 今後も種々の試練に直面することとなりましょうが、50周年を機に諸先輩の築かれた貴重な体験を活かすと共に、バルブ工業の重要性を再認識し、常に「志」と「勇気」そして「誇り」をもって課題に取り組もうではありませんか。
 おわりに、業界の繁栄と皆様のご健勝・ご発展をお祈り申し上げますと共に、関係官庁、関係団体、ユーザー各位のご支援・ご指導を心からお願い申し上げ、新年のご挨
拶とさせていただきます。

『飛躍の年に』
全日本機械工具商業連合会
大阪機械器具卸商協同組合理事長

中道 真蔵
  年頭にあたり謹んで新春のご挨拶を申し上げます。
  わが国には政治、経済、産業、外交、生活、教育、福祉などあらゆる分野にわたって課題が山積していますが、良いものはしっかり継続し、変えていくべきものは思い切って改革していく実行力が今ほど求められている時代はありません。
  昨年11月の衆議院選挙によって、わが国にも2大政党による競争的政治システムが築かれましたが、自由主義体制の中でこれまで以上にお互いが切磋琢磨し、良い緊張感をもった国の運営が行われ、経済の活性化や生活の安定・向上が図られるならば、日本のこれからの成長と発展にとってたいへん結構なことであり、今後に注目したいと思います。
  さて企業業績が改善する中で、昨年8月には日経平均株価もようやく10,000円台を回復し、政府も11月の月例経済報告で『景気持ち直し』を宣言、わが国経済が回復軌道に乗ったとの認識を示すなど景気浮揚への期待が高まってまいりました。
  日本経済新聞社による今年度の設備投資調査においても、全体で前年度比4.5%増(期初計画調査では1.9%減)と3年ぶりに増加する見通しが示されていますが、中でも『モノづくり』を支える製造業では大幅な7.4%増と積極投資の姿勢が強まる一方、非製造業も七年ぶりにプラスに転じる見込みと、一時期に比べて大いに期待の持てる環境が整いつつあるものと思います。
  さらにその設備投資の目的も『生産能力の増強』が増え、これまでの『守り』から『攻め』に転じるなど、投資に対する積極的な姿勢と強い企業マインドが鮮明になってきました。また設備投資の先行指標であり、我々の業界に関連があります工作機械受注も内需の回復に支えられて、一昨年の10月以降連続して前年実績を上回り、関連分野を含めて中堅・中小企業へと裾野が広がる形で堅調に推移しており、心強い環境の変化が現実のものとなってまいりました。
  このような回復基調と企業マインドの大きな変化をしっかり捉えながら、会員各位が益々の業績向上を図られ、大いに飛躍される年となりますよう心から祈念いたします。

年頭所感
全国管工機材商業連合会
会 長 橋本 政雄

 平成16年の年頭にあたり謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 皆様におかれましては気持ちも新たに新春をお迎えのことと心よりお慶び申し上げます。
 また旧年中は連合会の事業に対し格別の御支援、御厚情を賜り衷心より厚く御礼申し上げます。
  昨年を顧みますと、年前半はイラク戦争、SARSといった問題があり、株価も8,000円を割れバブル後最安値を更新といった状況で一時は大変心配しましたが、夏場以降は外需主導で景気が持ち直し、株価も上昇に転じ明るい兆しが見え始めてきました。しかしながら、デフレについては改善の兆しが見られず、マクロの景気指標と実際の景況感とは乖離したものとなっておりました。また、当業界と関連の深い公共投資は減少が続き、設備投資も更新投資が主体で新規投資は少なく、住宅投資については、16年からの住宅ローン減税の大幅縮小を睨んだ駆け込み需要がみられましたが、これを除くと雇用・所得環境の厳しさから低調に推移しました。産業界全体をみますと、薄型テレビ、デジカメ、携帯電話といったIT関連、輸出に支えられた素材産業が好調、建設・土木といった伝統的な業種が不調といった状況でした。
  本年につきましても同じような状況が続くものと思われ、厳しい状況を前提に活動を行っていく必要があると思います。
 当連合会は昭和38年1月に設立、今年は42年目を迎えます。当連合会の名称である「管工機材」は設立当初の名称「全国バルブ、継手、鉄管、ポンプ商業連合会」の名称が長過ぎるので名称公募により昭和三八年十月に誕生したものです。以来40年、昭和55年6月には「管工機材」を一般衆知させるためのサブタイトル(「管工機材とはすべての配管と住宅設備に必要な機器」「管工機材とはマイホームからプラントまであらゆる配管設備に関連する機材・機器」の2種類のポスターを作成)を制定するなどの努力を重ね定着してきまして、東京都の景気動向調査では「管工機材卸」として業種分類されるまでになりました。
  昨年10月の地区代表者会議において、「日本標準産業分類(総務省統計局)の業種分類に「管工機材卸」がないので掲載に取組む」との決議がなされました。事務局での検討のうえ、11月経済産業省に書面にてお願いいたしましたが、改訂は14年3月に実施済、改訂のサイクルは5〜10年とのことで直ぐには取組めない、また、分類を新設するには既存の分類との調整等の膨大な作業が必要であり、それを実施する統計的整合性が必要とのことでした。見通しは窮めて厳しいものがありますが、極力実現に向け可能な限りの努力をして参りたいと考えております。
  本年は8月にアテネオリンピックが開催されます。アテネは1896年に第1回が開催されたオリンピック発祥の地であり、誕生の地に戻っての開催となります。当連合会も設立の原点に立ち帰り、活動に取組んで参りたいと思っております。
  おわりに関係各位の今後のご指導、ご鞭撻をお願い申し上げますと共に、皆様のご繁栄を祈念いたしまして年頭のご挨拶とさせていただきます。

年頭所感
日本工作機械販売協会
会 長 石川 正治

 昨年の工作機械業界は、一昨年10月からの需要回復傾向が一年間に亘って続き、月間受注高は連続して対前年同月比を上回った。年間受注高も大方の年初予想では7,500億円前後とされていたが、拡大が続き8,500億円に達したと思われる。
 自動車・建設機械関連などでは多忙な一年になり、光学電子機器を始めとするIT関連も好調に推移した。中国を始めとする東南アジア向けの輸出の増加に対し、大手企業のみならず一部中小企業を含め設備投資が動き出し、その結果、工作機械業界も販売量を伸ばすことが出来た。一昨年が低すぎたとも言えるが、少しばかり我々の気持ちにも余裕が生まれたのも事実である。
工作機械業界に薄日が差している中で気になることが二つある。
 一つ目は、2003年に金属加工機械(工作機会及び鍛圧機械)の消費高において中国がトップになり、ドイツが続き、日本は中国の約六割でアメリカ、イタリアとほぼ肩を並べる水準となっている。
 この事実にも関連するのだが、二つ目は、日本の生産現場にある機械のビンテージが12年を超え、先進諸外国に比較し2〜3年は古くなっていることである。そして経済産業省の調査報告によれば、日本国内主要産業で稼動する工作機械の27%強が導入後20年以上を経過した古い設備であることで、日本が生産現場で国際的な競争に打ち勝てるのか疑問符がつく状況に陥っている。工作機械の流通に携わっている日工販の会員としても、日本の工作機械の消費がとどまっている現実をきちっと受け止めなければならない。
 中国、東南アジアを始め新しい市場が拡大し、加えて日本国内の設備投資が回復基調にあるこの機会に、将来展開に繋がる取り組みを今進めていかなければいけない。その為には日本の産業基盤である“もの造り”にユーザー、メーカーと共に一緒になって取り組んでいくのが第一であろう。ユーザー・ニーズを的確に把握したり掘り起こしたりして、それに合致、適合した機械を提供出来る能力を高める。
 又、メーカーが新技術開発に鋭意努力して製造した優秀な機械の導入が、生産効率や優遇税制、グローバルな視野を含めた経営面から見ても有利であることをユーザーに理解してもらい、採用してもらえるように、幅広い知識を備えた総合的サービスが提供出来るようにする。
 この辺りに商社の一つの役割と生きがいがあると言える。その上で得意分野への棲み分けをしながら、取り組む方向を量ではなく質へ転換して行くことが必要な時ではないか。
 その為の努力を日工販でも続け、各地区での製品研修会、工場見学会、講演会の積極的な展開、無論SE講座の一層の充実、日工販ニュースと併せホームページの充実も含めてインターネットを活用した情報発信に努め、業界並びにユーザーのお役に立ちたいと考えている。

循環型社会の構築へ
社団法人日本防錆技術協会
会 長 里見 菊雄新年所感

 新年明けましておめでとうございます。
 日本の経済は、バブル崩壊後昨年の前半まで、長い間の低迷で不況感の続く苦しい時期を過ごしてきました。ただ、昨年夏以降は株式市況が多少持ち直すなど、緩やかに回復に向かっている見方が新聞等でも報道されるようになりました。
 昨年の秋には衆議院総選挙が行われ、与党が支持される形となって、小泉首相は構造改革路線の推進に自信を深めたものと思います。公立大学の独立法人化の動きなどにもみられるように、その行政改革の一環として公益法人の抜本的改革も盛り込まれています。
 当協会は1957年4月8日に設立され、今年で47年の歴史を持つことになりました。その間、金属を腐食という損失から守り、産業技術の進展に寄与するとともに、経済の発展に多大な貢献をしてまいりました。今、21世紀は消費型社会から循環型社会への転換を目指し、防錆技術の重要性が更に求められています。日本防錆技術協会は今後も力強く存在し続けなければなりません。
 当協会の活動の一つに、防錆技術学校による技術者の育成があります。今や防錆管理士は1万人以上を数え、全国の各企業等においてその専門知識が幅広く活用され、産業界に貢献しております。4月には44回防錆技術学校を開講致しますので、受講者の派遣ならびに紹介を賜りまるようお願い申し上げます。
 この後も当協会は防錆に関する調査・研究を行うとともに、防錆技術学校の運営、防錆に関する日本工業規格及び国際規格の制定や普及に協力し、機関紙「防錆管理」の発行などを通じて循環型社会の構築へ尽力して行きたいと思います。
 本年も防錆技術の進展を計り、産業界に寄与すべく会員の皆様と共に努力したいと存じます。皆様の一層のご支援とご協力をお願い申し上げます。

新年所感
愛知県機械工具商業協同組合
理事長 山下 隆蔵

 一昨年10月頃から底離れした産業界の回復軌道は、昨年一年を通じてほぼ順調に進展し、工作機械、機械工具業界にとって需要の拡大に支えられ多忙な年となった。しかし、工作機メーカー各社03年中間決算を見る限りでは、利益改善の気配りはそれほど顕著ではない。当地でいえば、トヨタ本体とその関連企業が史上最高の決算を謳歌したのに較べ部品生産の基本設備を供給する機械メーカーは、極端な低価格を強いられ、すでに生産能力をリストラで絞り落とした結果、急増した受注をこなすために残業、休日出勤と外注活用で対応してきたが、コストアップは避けられず、売上はあがっても利益が望めない構造に陥っている。かねてから叫ばれてきた工作機械のメーカーの生産分担と棲み分け理論は一向に実現せず、激しい市場での価格競争で原価すれすれの安値受注を繰り返している現況を乗り越えない限りわが国の工作機械産業の明日はない。
 景況立ち直りの中で業界での廃業、倒産の動きが目に付く。昨年、機械工具流通業界で起きた大手卸商社の経営蹉跌が業界を震撼させた。しばらく前から経営不如意に陥った全国の中小機械工具商社を「支援」し、工作機械の販売を拡大した同社の実力経営者の販売拡大志向の裏側になにがあったのか私には理解出来ない。名古屋の老舗商社がその後を引き受けるようだが、堅実だといわれる機工部門に原点復帰し、無事再建をまっとうされることを祈っている。
 さて、さる年の2004年はどんな年になるのか。「低価格と国際化」のキーワードは変わらず進行すると思われ、すべての企業が筋肉質の組織をつくり、みずからの存立の地固めを迫られる年になるだろう。歴史のある老舗有名企業でも、経営の手綱をゆるめ判断を間違えると、短期間に凋落し破綻する事例に事欠かない。めまぐるしく変わるニーズに待ったなしで対応し、生き残りを図らねばなるまい。

新年のご挨拶
中日本木工機械商工協同組合
理事長 篠田 秀雄

 平成16年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。
 21世紀をスタートして4年目の新年を迎えるに当り、関係業界、並びに組合員各位に謹んでご挨拶申し上げます。
 昨年は、本組合創立40周年という記念すべき総会・式典が盛大に挙行され、関連諸官庁・関連企業メーカー・各団体多数のご来賓の御温席をいただきまして、盛大に催されました。昭和38年スタートし、40年という長い年月の価値感を深く感じ、これを契機に組合員全員、確固たる結束と共に友愛の実を掴みました。これも関係各位の格別なるご支援とご協力を賜りましたお陰です。ここに厚く御礼を申し上げます。有難うございました。
 さて、昨年の日本経済は依然として低迷停滞しており、プラス成長は望めません。米国の同時テロから端を発し、イラク戦争へと戦乱が拡大し、戦乱終結宣言からも、各地でテロ事件が発生しており、解決の目処がたたず、第二のベトナム戦争にあるのではとの危惧があります。その渦中米国の経済が余り伸びない状態であり、その余波が、我が経済にと影響し、株価も今一つ上昇しません。一方では北朝鮮の拉致問題からその交渉如何、衆議院選挙の結果二大政党となり、構造改革・年金問題・イラク復興等、難題が多くあり、それぞれの対策最中での新年幕あけです。
 国内産業の中、自動車産業・電子産業部門では、ある一部企業にての高収益は得ておりますが、全般的には、未だ底ばなれなく、低成長であり、多くの不安課題が潜んでいます。毎年の新規住宅建築戸数が前年比連続現象の状態です。昨年は最低の数字となり、今後の対応策が重大関心です。その為木工機械設備に於いては、余り期待出来ず、需要層も独特のアイデアを持った、画期的な、付加価値の高い機械設備が要求されます。過去に於いては、高速度化・多量生産型が主流でしたが、最近では高精度・高品質の製品そして廉価であることが条件という時代です。その為にも我々関連企業も、それに応じるべく対策が必要です。最近は凄いスピードで、インターネットが普及しており、IT・電子機器が発達し、情報の先取り・選考型の時代になりました。いかに早く的確なる情報を得るかが勝負です。テレビ放送もデジタル化になり、居ながらにして諸情報を得ることが出来る時です。この頃東海沖地震が近々発生する事も予想されています。その対策も急務です。中部地区は2005年国際万博と中部国際空港の建設が着々と進行しております。この大プロジェクトに合わせ各企業体も活発なる動きが出てまいりました。
 本年も、当組合では重点事業として「組合員の増強」を主として各地域との交流と連携を密にして、ITのフル活用を拡め新しさに積極的に、更なるチャレンジをするべく、機械設備販売業者としてのモラルを持ち、使命を全うする所存です。
 今後とも当組合の活動にご理解を頂き、ご指導・ご鞭撻を賜りますよう、心からお願い申し上げます。
 最後に業界関係並びに組合員各位の益々のご繁栄とご健勝をご祈念致しまして、年頭のご挨拶と致します。

新年のご挨拶
全日本木工機械商業組合
理事長 前田 静正 

平成16年の新春を迎え、謹んでお慶びを申し上げます。
 平素は、当組合の事業につきまして、格別のご支援・ご協力を賜り厚く御礼申し上げます。
 現在、我が国の経済は、デフレ下で穏やかな景気回復をしている状況です。また、株価も上昇し大手企業はその恩恵で一安心しているところだと思います。しかしながら、それらを支えているのは、アメリカ及びアジアの堅調な需要による輸出産業(IT関連・自動車・電化製品・デジタルカメラ等)であり、海外投資家であります。為替相場及び海外投資家の動向によっては、一気に冷え込む恐れがあります。一方、国内の個人消費は依然として回復せず、雇用も持直しの傾向が見られません。景気回復どころか、年金・道路公団及び郵政三事業の民営化・金融再生・自衛隊のイラク派遣など問題山積の状況です。新聞報道によれば、大企業を中心に、雇用・投資意欲など改善の方向にあるとの事ですが、残念ながら、我が木工機会業界に、回復の兆しはありません。業界存亡の危機に直面している状況に変化はありません。ただ、昨年10月末に開催された名古屋国際木工機械展の入場者数が前回を上回った、プレカット工場の稼動が好調、新設住宅着工戸数が堅調に推移等々、明るさは若干見えてきております。
 組合と致しましては、(社)全国木工機械工業会様を中心に、一昨年来行っている業界団体が一致団結して関係各省庁に働きかける運動を、本年度はより活発にしていきたいと考えております。業界の存続・発展のために、我々自身が行動を起こすべき時ではないでしょうか。
 また、昨年10月には、第5回海外視察団を中国(順徳・東カン・深セン)、台湾(豊原)に派遣し、今や世界の工場である中国及び発展著しい台湾の木工産業及び木工機械産業の実態を研究いたしました。投資家促進キャンペーンの継続実施、組合ホームページの充実、さらに、本年度は、近畿地区において技能検定を実施することが決定しており、組合活動のより一層の活性化を図って行く所存であります。
 どうぞ、本年度も、当組合の活動にご理解を頂き、倍旧のご指導・ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
 最後に、業界関係並びに組合員各位のますますのご繁栄とご健勝を祈念いたしまして、新年のご挨拶といたします。

年頭に思う事柄
愛知県金物商工協同組合
理事長 印藤 栄一

 新年明けまして、おめでとうございます。皆様には輝かしい新春への発展への希望と企画に胸膨らませる思いで新年をお迎えの事とお慶び申し上げます。
 株式相場の展開・マクロ経済の基調・ジョブレス・リカバリー或いはジョブロス・リカバリーと懸念されながらも、アメリカ経済の回復等が牽引となって何とかデフレ経済を脱出しようとしている事に今年の業界への回復の期待をかけたい気持ちであります。
 昨年の足利銀行への金融庁の姿勢・当地区では磐石の老舗企業儲け上手と信じていた都築紡績・同じくヘラルド・グループの破綻等は予想外の出来事のようでもあり。又どの様な事が有ってもそれなりの理由が指摘されているのを見れば長い経済の沈滞でミクロ経済には広い分野に傷みがあることを知らされた思いであります。我々の関わる業界に於いても、まだまだ暫くは、この経済環境に耐え一層の努力で対応していかねばならんと考えております。IT関連からマクロ経済を・設備投資や労働生産性の向上へとやや回復の兆が期待されています。雇用の増加=消費の拡大傾向と順調なGDP回復基調となるようにと小泉政権の政策にも多いに期待を寄せるところであります。当組合としても年金・道路公団の先行きと運営の成行き・生命保険会社の組合事業への関わり方等懸念される事柄が多くあります。組合員各位の一層のご理解とご協力をお願い致します。
 本年の組合員各位の益々のご繁栄とご健勝を祈念し年頭のご挨拶と致します。
 尚イラク問題の早期解決を願うところであります。どの様な解決にしろ、世界平和への貢献は勿論、世界経済への影響・我国経済にも及ぼすさまざまな影響・効果を考えれば皆様と同じ思いかと拝察致します。平和と経済の回復の早期到来を期待してご挨拶とします。

年頭所感
日本小型工作機械工業会
会 長 江黒 泰生

 年頭にあたり、謹んで新春のご挨拶を申し上げます。旧年中は多くの皆様から当工業会に対しまして格別のご支援、ご指導を賜りまして誠に有り難く厚く御礼申し上げます。
 昨年は遅々とした歩みではありますが経済指標にも改善がみられ、本格的な景気回復に期待が高まりました。当工業会の受注動向もはっきりと上向きの結果が出ていますし、昨年の出荷額につきましても目標でありました600億円台を回復する模様であります。しかし、まだ日本経済はデフレを克服する確かな道筋がなく、いまひとつ景気回復に力強さがないし、むしろ停滞しているようにさえ感じます。また、このところの円高が日本経済にどのような影響を及ぼすのか気になるところですが、今年も昨年に引き続き更に明るさが増すことを期待したいところです。
 国内産業界の急激な構造的変革は国内産業の空洞化が大きな一因で、今まで産業を支えて来た中小零細企業にとってものづくり継承の低下、雇用や地域活力の減退を招いてきました。表面的な海外進出の利点だけが強調され、また低コストのみを追及するような状況には今はなく、海外生産の意図も新しい段階に入っております。しかし海外に進出している製造業においては、さらに海外展開を強化拡大するという調査結果をみるように海外生産のウエートがまだ高まるでしょう。
 国内では設備機械の老朽化がすすみ、このままでは生産性などで国際競争力に問題ありと危惧されていますが、これも景気低迷によるものだけでなく、国内の生産から目をそらせてきた結果でもあると言えます。急速に力をつけてきた中国をはじめ東アジアの諸国に対して、国内の産業、特に製造業の復権をかけて、ものづくりの基盤強化は国を上げての目標であります。グローバルな視野を持ちながらも国内産業を守らなければ、じわじわと国際競争力を失っていくことになります。われわれ業界としては、今年も個々に新しい分野や先進的な分野への取り組みを深めると同時に、生産性の向上や人材育成など、工業会活動や情報交換を通じて企業基盤を強化し、微力ながら国内ものづくりの一端を担っていくという意識をさらに高めていきたいと思います。
 新技術、新製品の開発において近年産学官や企業間の協同による取り組みが成果を上げつつあることは明るい希望であり、私ども工業会としても近年のナノテクノロジーの動向にも敏感に、モノづくりの高度化、高付加価値化の具現に努力し、超精密加工分野においても挑戦する小型工作機械業界をアピールするように努力したいと思います。そして何よりもお互いの交流を活発に、会員皆さんの期待に応えられる全員参加の工業会のあり方を模索しながら今年も積極的な姿勢で前進したいと思います。
 需要業界の皆様方、また関係諸官庁団体の各位には本年もなお一層のご支援、ご鞭撻を心からお願い申し上げ、新年のご挨拶と致します。

年頭のご挨拶
日本光学測定機工業会
会 長 鈴木 浩二

 2004年の新年を迎え謹んでお慶び申しあげます。
日頃は工業会の活動に多大なご理解とご支援を賜りまして、厚く御礼申しあげます。
 今年は展示会で協力関係にあります、日本精密測定機器工業会と合同で賀詞交換会が開催できましたことを心から喜んでおります。
 今後もこの良好な関係が続いていくよう念じております。
 さて、日本経済と世界経済の先行きには未だ不透明感が漂っております。
 バブル崩壊から10年以上が経ちましたが、日本経済はいまだにその後遺症といえる不良債権問題に苦しんでおります。
 民間企業もリストラを進め、新たな収益確保のための構造改革を急いでいるところです。こうした努力が本当に実を結ぶのかどうかまさに正念場の年といえるではないでしょうか。
 わが工業会の状況を見ますと、平成15年度上半期出荷実績では、国内外全体で対前年同期比117%と伸長となっております。
 国内は測定顕微鏡、測定投影機、画像測定機がそれぞれ130%以上の大幅伸長をしており、国内全体では121%となっております。輸出では112%と、ヨーロッパが少し悪いようですが、アメリカ、その他の地域は堅調です。
 半導体業界はデジタルカメラやDVDレコーダーなどのデジタル民生機器の普及で、不況から脱却し、2004年も同様の需要が見込まれるとの見方で、半導体市況は堅調に推移するといわれております。
 このチャンスの前髪を自らの企業努力で掴んでいかなければなりません。
 企業努力が不足していると、結果は付いてきません。我々は常に努力をおしまず、製品開発に努力していかなければならないと考えております。
 昨年の工業会活動は、平成15年度工業会定款の見直しを行い、新しい定款を作成しました。
 技術委員会では測定投影機のJISの見直しをおこなっており、今年度改正提案の予定です。
 国内委員会では毎年開催して参りました光ナノテクフェアが昨年40回目を迎えました。産・学・官の橋渡しとして、研究紹介コーナーを設置し来場者に好評を博しました。
 今年も引き続きこのコーナーを設け、展示会の目玉としていきたいと考えております。
 本年も関係各位の工業会に対するご指導、ご鞭撻と更なる御協力を賜りますようお願い申し上げるとともに、本年が皆様にとって希望に満ちた年となることを祈念いたしまして、年頭のご挨拶と致します。

世界の冷凍空調市場をリード
日本冷凍空調工業会
会 長 中山 義彦

 年頭にあたり謹んで新春のご挨拶を申し上げます。
 旧年中は、皆々様からの当工業会に対する格別のご支援ご指導に対し誠に有りがたく心よりお礼申し上げます。
一、15冷凍年度を振り返って
 平成15冷凍年度の我が国経済は、後半に入り景気は底を打ち僅かながら上昇に転じたというのが大方の見方でありますが、その内容は脆弱なもので今後とも予断を許さない状況です。
 平成15冷凍年度の冷凍空調業界は、景気の低迷と夏の天候不順の影響で殆どの製品が昨年度を下回り、生産額、出荷額とも減少しました。
 生産額は、1兆8,629億円で前年度比99.9%、出荷額は1兆9,526億円で前年度比97.5%であり16年ぶりに2兆円を下回り最盛期の生産額約3兆円(1991年)と比べ約60%となりました。
 輸出については、4,249億円(前年度比112.9%)と欧州の猛暑の影響もあり大きく伸長しました。出荷額に占める割合は一昨年の16.6%、昨年の18.7%から21.7%と大きく上昇し、輸出比率は年々大きくなっています。
二、今年度の見通しと工業会の活動方針
 政府の諸施策の推進により、景気は回復基調を維持することが期待できるものの、急速な立ち上がりは望めないと考えられます。かかる現状を認識にしつつ、当工業会としては、環境関連問題に積極的に取り組むと共に冷凍空調機器の需要の拡大や、グローバル化する市場に対応した施策を進めていき販売増に結びつけていくつもりです。
 尚、昨年まで当工業会の会計年度は冷凍年度に合わせた10月〜9月となっていましたが、平成16年の4月からは行政及び殆どの企業の会計年度である4月〜3月に変更することにしました。本年は家庭用エアコンの省エネ法達成の目標年度に入り目標達成に向けてPR活動などをしていくと共に、循環型社会構築のため、家電リサイクル法による着実な活動に努め、地球温暖化防止に大きく貢献する省エネ機器の開発・普及を図っていきます。日本の省エネ技術は世界のトップであり、世界の冷凍空調市場に貢献をしていきたいと考えます。
 今後ますますグローバル化が進む中、国際的な連携は非常に重要になって来ると確信しています。ICARMA(冷凍空調国際評議会)等を通して各国との連携を深めていくとともに、IEC/ISO等の国際規格作りに、積極的に関与し、国際会議でのわが国の主張を明確にし日本の意見が取り入れられるべく活動していきます。
 検査検定事業を行っている機器性能検定所については国際的に通用する機関を目指し名称を試験センターと改めるとともに国際規格の認定取得に取り組み、より独立性を強めていきたいと考えています。
 世界の空調市場はまだまだ発展の可能性を秘めております。中国を中心とする製造拠点の最適配置は事業のグローバル化に対応するためには避けて通れない問題でありますが、日本の企業の持っているコアコンピタンスは世界に冠たるもので、これらを活かした技術開発によって世界の冷凍空調市場をリードしていけるものと思います。
 明るさの兆しが見えてきたと言えども依然厳しい経済環境のもと日本冷凍空調工業会が今後とも発展し続け、会員から信頼される機関としての評価を高めるため、運営の効率化、合理化及び会計の健全化に努力し、尚一層の会員サービスに努めたいと思います。
 皆様の暖かいご理解と、関係官庁、関係団体、会員会社そして報道機関の一層のご指導とご協力を賜りますよう心からお願い申し上げます。

信頼性の向上とソリューション
ビジネスによる新市場の開拓
日本精密測定機器工業会
会 長 高辻 乗雄

 新春を寿ぎ、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 日本経済は、アジアへの輸出の拡大を背景に、製造業の生産動向が上向き、また設備投資が大企業を中心に前向きに推移するなど、全体として緩やかな回復基調にあります。ここ数年、日本企業の多くは、事業の選択と集中を徹底し、抜本的な構造改革を加速させ、経営体質の強化を図っておりますが、昨年来の不安定な株価や為替相場の推移、あるいは米国市場の動向など、懸念要員は依然残されており、未だ予断を許さない状況にあります。
 一方では、製造拠点の海外移転により、日本固有の技術・技能の継承が懸念されておりますが、国際競争力の強化、技術の差別化のためにも、今後こうした分野での人材の育成が益々重要になっております。
 あらゆる産業、とりわけ製造業の基盤技術である精密測定技術は、常に技術革新の基幹を担ってきたことへの責任を自負し、ますます高度化する先端技術に対応してまいります。また、より付加価値の高い商品をスピーディに市場に提供すべく、商品開発力の更なる強化を図るとともに、測定に関してユーザーがお困りになっていることを如何に解決するか、という、それぞれのニーズに応えたソリューションビジネスを推進して、そこから新しい市場を生む出す努力をしてまいります。
 また、近年のISO9000の世界的な普及に伴い、計測における国際対応という意識が強く求められる中、計測の信頼性確保のための国際的なトレーサビリティ体系の確立が世界的に再認識されています。そのためには、その根源となる国際ならびに国家計量標準の整備と高度化に業界をあげて寄与するとともに、測定の信頼性評価の手段として、従来の誤差概念に代わる、「不確かさ」解析技術の導入と確立に貢献して参る所存です。
 新しい年を迎え、工業会として、昨年に引き続き、会員企業の工場見学、人材の育成を目指したセミナーの定期開催、見本市「光ナノテクフェア」の日本光学測定機工業会との共催、「JIMTOF」への参加等、盛り沢山の企画を予定しております。今後の精密測定分野の更なる技術革新に是非ご期待頂き、「モノづくり」を通じて、豊かな社会づくりに貢献し、引き続き愛される商品を提供することで、世界の製造業先進国としての日本経済の復活、そして永続的な繁栄に、より一層寄与すべく、全力を尽くして参りますので、なお一層のご支援・ご鞭撻を賜ります様、お願い申し上げます。
 最後に、本年も皆様にとりまして、ご健勝で、益々ご発展の年となります様、心から祈念申し上げます。

年頭のご挨拶
愛知県金属商業厚生年金基金
理事長 大島 武雄

 謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。
 機械金属業界の皆様には新たな希望をもって、新年をお迎えになられたことと心よりお慶び申し上げます。
 また、当厚生年金基金の事業運営につきましては、平素から格別のご理解と御協力を賜り厚くお礼申し上げます。
 我が国の経済状況は、7〜9月期の企業経営者の景況感がプラスに転じるなど明るい兆しが見える中、デフレや円高など本格的な景気回復に向け不確実な要素も残っています。
 株価上昇に伴い、設備投資動向、機械受注などの経済指数は好転しつつありますが、中小企業では実感として感じられず依然厳しい状況が続いています。
 昨年を振り返りますと雇用、所得環境は厳しさを増し、個人消費も伸び悩み国内景気は一進一退の状況が続き、明るい展望が開けずままの1年でありました。
 こうした厚生年金基金の状況を踏まえ、財政基準の適用猶予、給付設計の見直しなど将来的にも給付基準の変更が柔軟に行えるよう必要な措置が講じられたところでございます。厚生年金保険法の一部が改正され平成15年4月から保険料及び老齢厚生年金の額の計算の基礎となる給与の範囲に賞与が加えられることになり給与と賞与に同じ料率を掛けて算定する総報酬制が導入されました。一方、年金制度に目を向けて見ますと平成十六年四月の年金制度改正を控え、政府案のとりまとめを睨みつつ、法律改正案の検討が行われるものと思われます。
 厚生年金基金制度は、今や老後の生活設計をするうえで、公的年金とともに欠かせない存在となっています。このような基金制度のなかにあって当基金も厳しい状況でございますが、事業運営全般にわたっては順調に推移しているところでございます。
 当基金としましては、加入員等の受給権を確保するため、長期的な視点に立った健全かつ効率的な資産運用を図るとともに合理的な経営を推進し、心新たに基金の事業運営に取り組んでまいりますので、引き続き関係各位のご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げ年頭のご挨拶とさせていただきます。

ニーズは自ら創り出す
愛知鋲螺商協同組合
理事長 藤田  K

 新年、明けましておめでとう御座います。
 新しい年を迎えるにあたり、心新たに胸を張って、ねじの業界が社会に取り必要不可欠であることを、お客様はじめ多くの人に理解して頂けるよう、組合員一同努力する所存で御座います。
 愛知鋲螺商協同組合を代表して、年頭のご挨拶を申し上げます。
 私たち組合員の企業形態は千差万別であります。形態は、ねじ専業商社機能・問屋機能・メーカー&専業商社機能等々、規模は、10名以下の企業から400名を越す企業まで、いわば理念も経営方針も違う企業の集合体であります。しかし、ねじを基本とした締結品の販売を生業としている事は紛れもない事実であります。それは呉越同舟ではなく、ねじ業界に於ける幾多の問題を共有し、その課題を真摯に受け止め、互いに切磋琢磨して問題解決に導くことが当協同組合の使命と考えております。そのためにも組合員各位が明日に向かう自らの企業を確立し、企業形態や企業規模を超えた組合活動が行え、この業界全体の底上げと、次代への飛翔を試みる企業集団でありたいと願っております。
 愛知鋲螺商協同組合は、本年度で創立30周年を迎えております。設立時の崇高な理想を堅持し、多くの先輩各位の努力の足跡を見つめ、互いに胸襟を開き情報の交換の場を持ち、次代にねじ業界を覇者に導くのが現組合員の使命であると考えます。
 バブル時代の負、グローバルな厳しい事業環境の中にあって我々は、日本の風土に合った経営とシーズを見極め、ニーズは自ら創り出すという、強い意志を持ってこそが次代に存在できる唯一の方策と考えます。
 愛知鋲螺商協同組合は、1月28日に創立30周年の式典と祝賀会を開催致します。
 組合員各位が常に進行形であり、晴れやかで希望に満ちて、このセレモニーにご参加して頂きますことを祈念して、新年のご挨拶とさせて頂きます。

年頭のご挨拶
中部精密ネジ工業協同組合
理事長 成田 吉勝

 明けましておめでとうございます。平成16年の新春をお健やかにお迎えのこと心からお喜び申し上げます。
 昨年を振り返りますと、日本経済は10年来厳しい状況を続けてきましたが、年なかばにはいくらか改善の兆しが見え始めました。大手企業の収益力の改善は前年を上回る勢いで伸長してきました。がしかしながら中小企業ではまだまだ明かるい兆しは見えて参りません。
 次に組合の状況について述べてみたいと思います。前理事長の御努力に依りまして、組合事業の年度黒字化が達成されまして、見通しがついてきました。その後をおおせつかりついできました者として、組合の長きに渡る立派な諸先輩の諸活動並びに運営をおもうに、これからの活動に浅学非才の身では今更ながら身の引きしまる思いでございます。年々さいさい会員の減少と行事の減少に歯止めが掛からず、とは言え、2000年も早や4年目を迎え、大いに飛躍したいところです。日本経済の立直りと関係各位の隆盛並びに組合の益々の発展を願うものです。当組合の年度事業計画として、
@組合員の拡充
A共同事業
B職業能力開発施策
C福利厚生事業
 この目標に基づいて年度行事計画を致しており、少しでも前進がありますよう努力を続けなくてはいけないと存じております。
 今後共組合員各位のご協力と関係各位のご指導をたまわりながら事業運営を行なっていきたいと思っております。終わりにあたり会員各位のご多幸をご祈念申し上げ年頭の挨拶とさせて頂きます。

今年こそ真の
「景気回復の年」に
岐阜県管工機材商組合
理事長 五島 道久

 平成16年の年頭にあたり謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 少し以前の話になりますが、平成13年9月27日第153回国会における小泉純一郎首相の内閣総理大臣所信表明演説において『ダーウィンの進化論』を引用し「この世の中で生き残るものは最も強いものでなく、最も頭の良いものでもない。それは変化に対応出来るものが生き残る」と、改革の本番を迎え、この『変化』を受け入れ新しい時代に挑戦する勇気こそ日本の発展の原動力であると述べております。
 景気回復の実感のない我々企業も同様の事が言えると思います。
 大きいからといって勝ち残れる訳でなく、歴史がある(老舗)からといって生き残れる訳でもない。今、この激しい時代の変化を読み、すばやく対応出来得る企業のみが生き残り、勝ち残ることが出来るのではないでしょうか。
 ある会社の『改革のスピードをあげよう』というコピーが目にとまります。「目標を掲げ、スピードをもって、実行する」、今年こそ真の『景気回復の年』にしようと思います。
 『弱肉強食』の世界と言うならば、ライオンはシマウマより強い。そうなればシマウマは絶滅しているはずですが現実にはライオンもシマウマも『共存』しているのです。まして『企業』は人間と人間の関係の上に成り立っております。人間にはコミュニケーションという道具があるのですから、互いの『言葉』を理解できるはずと考えます。
 ここに関係各位の変わらぬご指導、ご鞭撻をお願い申し上げますと共に、皆々様のご繁栄を祈念致しまして年頭のご挨拶とさせていただきます。

キー・マンの意気込みで
日本自動車機械器具工業会
理事長 前田 英治

 皆々様、新年明けましておめでとうございます。例年の事ながら「今年こそは」で始まる年頭の抱負ではありますが、平成の時代に入って、早や16回目の新年を迎えるところとなりました。
 思いますれば、バブル景気に浮かれた平成の初めから、3年後には一転して長い長い不況トンネルに入り込み、出口の見えないまま、既に十余年を経過しております。昨年遅くには「景気に持ち直しの動きが見られる」との政府見解の発表がありましたように、個々のレベルでは、この難局に努力を積んで新風を吹き込み、好転を実感されているとろこ、あるいは気配を感じ取っておられるところも多いところであります。
 こうした中で、我が国トップクラスの大手自動車メーカーが、今上期決算において、過去の記録を更新する立派な業績を上げておられます事は何としても心強く、関連業界に籍を置く我々機械器具工業会も、これら上向きの動向に落ちこぼれる事なく、何としてもこのグローバル化社会に存在感をあらわす業界となるべく、一段の研鑽を行わなければならないのであります。
 工業会活動と致しましては昭和34年に発足しましてより、来年は45周年を迎える事となりますが、その間一貫して業界繁栄のために示されました先人の方々のご尽力に並々ならぬものがあったと拝察致します。
 そして、IT、環境、グローバリゼーションと、動きの激しい現実の産業界にあって、我々は今、一体何を為すべきかを業界全体の立場でとらまえ、消化する事が、改めて求められている実感に鑑み、昨年夏頃より、数回の会議を通して、長年に亘って馴染み込まれておりました従来の組織を思い切って来期より改変致す事を決議致しました。新しい組織にサラサラの血液を注入して、目指すは業界の活性化、頼りとする自動車メーカーの動向にミスマッチすること無く、新しい時代の動きを敏感に読み取り、クイックに反映した製品を盛り沢山に供給する事の出来る工業会会員企業の集団たらしめるべく、有益な情報提供と交換をこれまで以上に活発に行い、新しい時代の新しい工業会としての存在意義を世にアピールせねばなりません。
 時あたかも来年の干支(えと)は甲申(きのえさる)年、猿は器用者で、何でも要領よくこなします。構造改革に不良債権、円高にテロ問題と、低空飛行を続ける景気動向の流れを変えるには、我々各々の逆転の発想を強力に現実のものに置き換える事が必要と考えます。マンキー(猿)を逆読みすれば、キー・マン。各々方が、夫々時代を修復させるキーマンとしの力を発揮すれば、この世の中は明るくなる事を夢見る事と致し、関係各位の更なる御精進、御繁栄と御健勝を願い上げまして、年頭所感とさせて頂きます。
 新年あけましておめでとうございます。昨年は多少明るさが見えて来たような気がしましたが、今年も良くなるように願っております。

年頭所感
岐阜県機械金属商業協同組合
理事長 石田 勝俊

 パソコンの普及に伴い、今までの何か判らない事があればそれぞれ専門のところに行ったり電話したりして調べていたのが、その場で全て調べる事が出来ます。私たちの商売でも、インターネットを活用すればカタログは即時手に入りますし、何処から仕入れてよいか判らない時でもすぐに調べられます。
 流通も変化してきて、直接メーカーにアクセスすれば直の取引も可能になることもあります。インターネットの活用は我々の商売でも必要不可欠なツールです。
 話は変わりますが、私たち販売店は今後どうなるのでしょうか?最近では通販、卸屋さんの直販や今まで無かった地域からの攻勢が増えてきています。地域の小規模販売店では価格競争に勝てませんので、得意先との人間関係とサービスで対処するしかありません。
 でも中規模販売店は、経費も掛かり価格競争にも勝てず、何か特色を持てば何とかなるかもしれませんが、非常に厳しい状態になると思われます。やはり、大規模な販売店が手を出さないような小規模な得意先を相手にしている販売店しか生き残らないかもしれません。
 大規模店舗が進出してきて商店街が駄目になったというのを良く聞きますが、我々も同じような状態になるような気がします。工具商が生き残れるのは、他社に無い商品を扱えるかと、得意先に対する技術サービスが自社で出来るかだと思われます。
 卸屋さんも同じで、販売店に何を提供できるかが存在できるかどうかを決めるような気がします。
 各組合員様の規模、特色は違いますので、それぞれの得意な分野を伸ばしていけば今年も良い年になると思いますので、今後の組合員様のご健闘をお祈りして私の新年の挨拶とさせていただきます。

理事長に就任して
静岡県管工機材商組合
理事長 丸尾氣窮雄

 新年明けましておめでとうございます。
 皆様方におかれましては、心新たに新春を迎えられ謹んでお慶び申し上げます。
 日本経済もバブルが崩壊して10数年経過し、どうやら底を打ち、景気が若干持ち直したと、統計上発表されましたが、東京をはじめ大都市とは違い、私共地方田舎では、いまだにその実感はありません。国際情勢もフセイン逮捕の朗報はありますが、アルカイダ、イラク、北朝鮮と益々複雑、混迷化の様相を呈してまいりました。
 ここ数年大手ゼネコン、そごう、西武、ダイエーをはじめ他、銀行経由で我々の想像も出来ない膨大な金額の不良債権処理に税金を投入等、バブル期にやりたい放題の旧経営陣の個人責任の追究はなく、莫大な個人資産は守られ、大手旧経営トップの自己破産、夜逃げ、自殺は聞かれません。倒産した中小企業の自殺者は3万人を超え、全国交通事故者の三倍以上になると言われております。
 民事再生法等税金投入の銀行の債権放棄と言う形で、膨大な借金を事実上踏み倒し、逆にその企業が力をつけ、安値受注に走り、需要は減っても供給は減らないと、なんで日本はこうなってしまうのかと竹中大臣が嘆くのも無理はない。
 戦前の軍部もしかり、軍幹部(作戦本部)は勇ましい事を言い、無謀な作戦、たとえばインパール作戦等々の失敗で数多くの兵士を死なせ、結果誰一人責任はとらず、むしろ栄転さえしている。ナチスドイツからの大勢の人命を救い、日本の評価を高めた外務省の杉原千畝氏は省内の異端児として左遷され、失意のうちに亡くなっている。
 官僚、役人による税収不足国家、予算もコスト意識のない無駄使い、表面化したら大変な事になる郵貯からの各省庁のチェックされない、借り放題で箱ものを作り、天下り先の特殊法人のコスト無視、その赤字内在の責任の行え等、農耕民族ゆえか、また聖徳太子の「和をもって尊しとなす」太子の意図する平和の希求が、逆解釈され、責任の所在、追究のあいまいさ、責任をとらない、まさしく日本の伝統的モラルハザードであると思います。
 さて、私も昨年の総会で一色理事長の後任に指名されました。
 組合の存在の意義を考えた時、資本主義の世の中、競争があって世の中の進歩があり、競争は当然の事でありますが、しかし自分の会社のコスト意識のない、潰し合いの競争は決して資本主義の健全な競争、発展とはならないと思います。税も納めず、倒産等、国家的見地から見ても大変なマイナスであります。
 その不公平な競争を極力避けたいと思いまして、西部(浜松)、中部(静岡)、東部(沼津)の各支部三カ所に、オーナー経営責任者及び第一戦セールス幹部の方にお集まりいただきました。その第一歩としてお互いに顔を知り合うと言う事で懇親会を行いました。その時の私の挨拶は3カ所ですのでそれぞれの会場でお話が若干の違いがありますが、主旨は次記の通りであります。
 資本主義の世の中、お互いに競争する事により発展してまいりましたので競争は避けられません。良く談合という言葉を聞きますが、我々材料屋は物理的にそんな事が出来るはずもなくまたするべきではありません。
 必要な物を早く、安くいかにお届けするか、という仕事の中で我々は生かされているのであります。採算の合わない、原価を切った見積もりをどうせ自社には注文が出来ないからと言って、意地悪、妨害する目的で、また相手を潰すための目的の不公平な取引は正常な取引とは言えません…やめようではありませんか。お互いに顔を知り合えばお互いに良識が生まれるだろうと言う事で本日はお集まりいただきました。松下幸之助は天下の人、物、金を使って利益を生み出さなければ罪悪であると言われました。当然の事です。莫大な税金を使って作られた、公共施設。例えば道路、橋等諸々の設備を赤字の企業は数多くの車両を一銭のお金も払わず、散々使い放題をしましたら国、一般納税国民は一体どうなるでしょうか。
 皆さんは金儲けと言う言葉を聞くと、一部の方は労働者、勤労者を搾取すると言う暗いイメージがありませんか。人類の絶対的平等、平和を目指し、労働者(プロレタリアート)独裁めざしマルクス、レーニンによる共産主義はどうであったか、人間本来の性(さが)、人間そのものの洞察力の欠如、研究不足それとも弁証論的必然性か。結果は人間の意欲を無視した悪平等のため、生産性は上がらず、競争原理は働かず、発展もなく、共産国すべてと言ってよい程ナチスヒトラーに負けない位の超独裁国家を出現させました。ソビエトロシアのスターリンの如く自分の反対者を数千万人の処刑、また労働者不足で反対者をシベリアへ送り、大勢の人を死に至らしめました。また毛沢東の農業政策のミスで何百万人と言う餓死者を出し、但し一切報道なし、ルーマニアのチャウシェスクは国民の疲弊をよそに自分のための宮殿を国内あちこちに作り、反対者を処刑、自分も最後に惨殺される。カンボジアのポルポト(毛沢東の心酔者)、自国民の大人を資本主義に毒された者として、親から子供を隔離、自国民を300万人以上虐殺しました。北朝鮮は金日成、正日の親子の自国民を幼児からの個人崇拝の徹底教育、世界歴史上稀にみる金親子のための超独裁国家を作り上げる。自分の仕掛けた朝鮮戦争を韓国側の仕掛けとし、この戦争を自分の反対者処刑に利用、原爆開発をしない条件で原子力発電所を作らせ、人を誘拐、偽札、麻薬、ミサイル、武器密売、何でもありのウソつき犯罪国家、民主主義とは全くの縁がない、人民民主主義と皮肉にも国名をつけたがる。いかに人類の絶対の平等、平和の難しさ、富の分配の難しさをつくづく感じます。
 利益は膨大な資本投下(土地、建物等)、莫大な経費(人件費、車両、通信費等々)を使い経営指導の元に我々は販売を通じて生み出すものである。土地も建物もタダ、自動車もガソリンもタダ、電話代もタダ、俺は霞を食っているから給料はいらないと言うなら、2〜3%の粗利でも確実に儲けは出る。そんな事はありえない。企業のコスト無視の販売は、一見仕事をしている様に見えますが、タコが自分の足を食べて満足しているのと同じではないか。松下幸之助の言葉に、雨が降ったら傘をさせ(笠とは内部留保)笠の重要性を解いております。
 最後に実名をあげ、名古屋の激戦区でやり方いかんで、相当な売上を上げ尚かつ約23%の粗利を上げている同行のH社、東京本社へ売上の(?)数%上納して、尚かつ利益を上げている県内の子会社KT社の様な立派な会社があり、尊敬に値し見習うべきであると申し上げ話をしめくくりました。
 子供じみたお話で失礼でしたが、3カ所の会場とも約20分前後でしたが皆さん大変真剣に聞いていただき有意義な会となりました。そのあとでお酒が入りまして、皆さん仲良く親交を深め予想以上の成果があがりました。
 今後、私は出席出来ないかもしれませんが、これをきっかけに支部会の活発な活動をしていただく様にお願い申し上げた次第です。
 兎に角、会の活性化はまずオーナー同士が仲良くなる事、また第一線セールスが良く知り合う事だと思います。まず隗より始めよ、と言う事でオーナー同士他12名で年の暮れはメーカー他の会合は絶対にないからと師走の忙しい年末の21〜24日まで台湾で大いにゴルフを楽しみました。新年に相応しくない話で恐縮ですが、今年も宜しくご指導賜り度くお願い申し上げます。

新年のご挨拶
三重県管工機材商業組合
理事長 闇雲 明男

 新年あけましておめでとうございます。
 株式市況がバブルの崩壊を告げた時から、15年を経過しました。
 ようやく、昨年後半から、日経平均が10,000円を回復し、景況感もプラスに転じるなど明るい兆しが見え始めました。
 上場企業のなかには過去最高益を更新するところが多く出ておりますが中身はリストラによる経費の圧縮と自動車を初めとする輸出企業の好調に支えられています。
 私たち中小企業の実感としてはまだ不況のさなかにあります。
 でも、改めて周囲を見渡しますとバブルの頃とは比べ物になりませんが少しづつ建物も立ち始めています。
 小子高齢化の見通しがはっきりして来た現在、今の状況がまだ良い方だと考えて将来の方策を立てなければならない新年であると覚悟しています。
 年金をはじめとした公的負担は個人、企業ともに重くなっていきます。
 マクロ的には個人消費の拡大が必要ですが、個々の企業にとっては慎重な設備投資と無利子、有利子を問わず負債には神経質にならなければなりません。
 債務残高の増加と物価や資産価値の下落するデフレが遭遇しているデッドデフレのさなかにある日本経済のなかで生き残るために、私は今一度、周辺を見回してすべてのものをワンサイズ小さくすることを考える年だと思います。
 二大政党時代にはいって構造改革は待った無しの公約になりました。
 改革には痛みを伴います。
 大きな改革には大きな痛みを伴います。
 公共投資の減少が必至とされる建設業界に属するわが管材業界が大きな痛みに耐えて健全な発展に連なる年であることを祈念して年頭の挨拶と致します。

新春を迎えて
愛知県管工機材商業協同組合
理事長 石原 徳和

 平成16年の新春を迎え、謹んでお慶びを申し上げます。
 昨年5月に理事長職を仰せつかってから、早いもので半年以上がたちました。昨年一年を振り返るまでもなく、この半年ほどのあいだにも、国内外共・政治・社会・経済などの情勢が大きく変化してきました。正月早々また、「イラクへの自衛隊派遣の是非」「道路公団の民営化」「年金法の見直し・改正」「北朝鮮問題」といった課題も、あらためて大きくクローズアップされてくることでしょう。当組合の動きとしては、世代交代が進んだことが挙げられます。今期役員の平均年齢をみてもかなりの若返りが起こりました。伝統と、新鮮さを両立して組合事業にあたっていきたいと思います。特に今年は私たち愛知組合にとって2年に一度の大事業となります「第25回管工機材・設備総合展」の年です。株式会社イトウ社長・伊藤辰之実行委員長のもと、展示会実行委員会と組合員が団結して取り組んでいます。開催時期も今回から気候の良い10月に移ります。年が明けていよいよ準備も本格化していきますので、何かとご協力のほど、よろしくお願いいたします。
 当組合の展示会は、環境問題関連の展示会として「2005年日本国際博覧会」、いわゆる「愛知万博」様より、昨年パートナーシップ認定を頂きました。この万博も、とうとうあと1年ほどで開催です。開会が近づいて具体的になってきますと、愛知県内でもだんだんと関心が高まってきているようです。大きな呼び物の一つとして、昨年秋にシベリア北部で発掘されたマンモスを一体丸ごと展示する計画があるそうです。大人のマンモスを骨だけではなくほぼ完全な姿で発掘するのは世界初だとのこと。展示の趣旨としては、決して見せ物ではなく、一時期は確かに栄華を誇っていた生物が何故滅びてしまったのかということを考え、環境の変化に対応したり、対応しきれないならそれなりに現在の人間に合った環境を維持していく知恵を集めることの大切さを感じさせてくれるためのものと想像します。スケールメリットの追及ということで地方自治体や大手銀行の合併が相次ぎ、そして私たちに関連する業種では、昨年末に準大手ゼネコンの合併もありました。ただ利点があるとは言っても、規模が大きくなるとともに小回りも効かなければ、周囲の変化に対応しきれなくなる恐れがあります。愛知組合としても、組合員の加入促進委員会を設置して積極的勧誘を行なっているわけですが、団体としてのスケールメリットを追及しつつ、組合員各社は小回りの効く対応でユーザーニーズに対応していきたいものだなと感じています。
 本年もよろしくお願い申し上げます。

「競創共栄」
トラスコ中山株式会社
代表取締役社長中山 哲也

 常識通りに「共存共栄」と書きたいところではありますが、右肩上がりの世の中に訣別してはや15年、干支もふた回り目に突入しています。そろそろ今までの"常識通り"に少しは逆らってみたいものです。今までの常識に活路を見出すことはできますか?
 努力と改革を怠ると"即退場"を宣告される現代にもかかわらず、「共存共栄」「三位一体」を耳にする場面が多い。決して否定するわけではないですが、単なる挨拶コトバにはもう辟易であります。ハナシはどこまで行ってもハナシであって、実行の伴わない経営方針や戦略は絵に描いた餅に過ぎません。
 「一所懸命やれば必ず上手くいく」、「苦労すれば必ず成功する」
 この世間の常識的発想に対して、私の尊敬するある経営者の方が次のように言われた。
 「これは単なる思い込みに過ぎず、発想とやり方を変えないと上手くいかないどころか生き残れないのである」
 この考えは、世の中の一般的な常識や思い込みに一石を投じるものではないでしょうか。
 フツウに終わらせたければフツウ通りに、今まで通りやっておけばいい。余程特別な信念!?をお持ちの人でない限り、フツウの状況から少しでも抜け出し成功を掴みたいと願っているのではないでしょうか。
 世はまさに「競創共栄」の時代です。すなわち創造力や知恵を競い合って共に栄える時代となりました。苦労だけを競い合ってうまくいくこともあったのは、右肩上がりの時代の出来事なのです。知恵比べが新しい技術やサービス、経営手法を生み出し、さらに企業を進化させ、世の中を進歩させます。価格競争は資本主義社会の原理原則。業界でも安売り防止の論議が延々と続いていますが、いまだ無くなった試しがありません。利益を削った安売りは破滅への道のり。価格競争の厳しい業界から、知恵比べで「競創」する業界へ。そう願いつつ、新しいサービスの開発に努力する1年としたいと思います。

迷ったら前に出る
ミズタニ機販株式会社
代表取締役社長水谷 隆彦

 「迷った時は前に出ろ」ご存知、昨年優勝した阪神タイガース、星野監督の言葉です。これを最初に聞いたのは1年以上前、2002年の暮れでした。まだその時は、この言葉に何の感慨もありませんでした。それから一年、星野監督は、この言葉を繰り返して昨年、阪神を優勝に導いたんだと思います。
 そして昨年(2003年)秋、再び巡り合ったこの言葉に「迷うことはしない」がモットーであった私の心は動かされました。それまで「迷った時は殆ど選択を誤る」というのが常であった私は、「迷うことはしない」のが経営者として失敗しないコツの一つだと信じきっていました。しかし時代は大きく変わったのです。「迷うことはしない」から「迷ったら前に出ろ」へ。もちろん、そこには「自信」というものが大きく関わっています。迷いを断ち切って前に出るのは「自信」しか無く、その自信を生み出すのは不断の勉強と訓練、努力、そして闘志なのだと思います。
 ところが「自信」があって前に出る、ではない場合もあるでしょう。迷ったままで前に出たって良いじゃないか(前に出ることで迷いを断ちきる)、という考えです。これが「とにかく、やってみろ」という天の声に突き動かされるケースかも知れません。「石橋を叩いても渡らない」というのが、どこかの地方の格言にあるようですが、今、正にそれではやっていけない時代になりました。成長時代が終わって、先行き混迷を極める時代が続き、堅実経営だけで「橋を渡らないで」いては誰も未来は保証されません。「一歩前に出る」ことによって、自らを変えていかねばならないのです。
 また人間は「迷う動物」であり、死ぬまで迷うのが人間である、と最近知りました。それ(迷えること)を生かして「迷った時の対処法を知る」というのも良いモノだと思えてきました。迷った時に「一歩前に出る」勇気と自信を付けるには、勉強するしかありません。「自信」とは、自らを信じること。何かを信じる(思想、宗教)=人間の弱さ、信じるものは救われる。自分以外、何も信じない=自分を救うのは自分。どちらでも良いのです。あるがまま=何にもこだわらない=何も信じない私は、今年から「迷ったら前に出る」「前に出てから考えよう」ということにしました。
 星野監督も言っています。「前に出て失敗したら後悔せん。下がって(何もしないでいて)失敗すれば、後悔するやろ!」これは「とにかく、やってみろ」という意味もあるそうです。「思ったことをやって恥をかくならそれで良い。やらなければ、何も残らない。やったら失敗しても何かが残る。それを拾って帰るのだ」監督の言葉を殆ど引用しましたが、良い言葉だと思います。歳の始めに当たり、前に出る気持ちで「今年も一歩」成長したいと思った次第です。

「オンリーワン」を求めて
カツヤマキカイ株式会社
代表取締役社長木村 雄一

 新年明けましておめでとうございます。
 本年も又、瞬きしているほんの僅かな時間に大きく時代が動く激変の年であることに変わりはないでしょう。
 加えて、業界の垣根が取り払われて、電子商売、DIY等、取引の形態が大きく変化し、競争の仕組み・ルールが変わってきた時代ともいえるでしょう。もはや競争するのは同業間だけの時代ではありません。これからの質的発展、ディベロップメントの時代にあっては今までは予想もしなかったライバル、見た事もない敵がやってくる異質間の戦いに移っていく時代でしょう。
そこで求められるのは、今までより「どう改善・改良する」のではなく、今までと「どう違うか」を考えて、活動する事にあると考えます。Think&Do Differenceです。
 そのために、常に全社員が次の「三つの目」を備えなくてはなりません。
 一つ目は、経済、業界全体をマクロに見渡す「鳥の目」です。ひょっとしたら影響のあることが何処かで起こっていないかと広い視野を持つことが必要です。
 二つ目は、ミクロで観察する「虫の目」です。儲けの源は足元の小さな動きの中にも必ずあります。「神は細部に宿り、悪魔も細部に宿る」との格言もあるように、細かいところに商売の大きなポイントが潜んでいるものなのです。
 最後の三つ目は、潮の流れ、つまり経済の微妙な流れを読取る「魚の目」も大切です。
 この時代変化を見誤ると大変な事になります。
 私共カツヤマキカイを中核とするカツヤマグループは、商社機能、メーカー機能、グループによるグローバル機能、OEM供給等の企業間を調整するコーディネート機能、メンテナンス機能の五つの機能を有する軍団として、ナンバーワンではなく、「オンリーワン」を追求し、今後共、お客様のニーズ・ウォンツ・シーズにスピーディに対応して参ります
 本年も一層のお引き立てをお願い致します。

政党二極化は
日本経済大転換のチャンス
児玉興業株式会社株式会社児玉テクニカ
会 長 松田 謙三

 日本基幹産業の国外生産の増加に伴い、中小事業者は倒産、廃業、破産と最悪の事態を迎え失業者、ホームレスは街にあふれ、アメリカの予測によれば日本経済は2005年、先進国中30位の低経済国に転落するとも言われて居ります。昭和20年、日本は建国以来初めて敗戦の憂き目にあいましたが、戦時中の一致団結、奮闘努力の精神を経済発展に向けて発揮し苦難を乗り越え、一時は世界第三位経済大国と言われる程になりました。
 しかし戦後の責任なき自由主義思想の蔓延により、昨近では原則無き政治、人格無き教育、労働無き富、良心無き快楽に明け暮れ、世情は正に百鬼夜行の有様です。ここに至り、有識ある日本国民は衆院選に当たり「是か否か」の判断が期待できる戦後初めての二大政党化を実現しました。2004年は正に日本大転換の好機と考えます。
 孔子曰く「過ちて改むるに憚る事勿れ」
過ぎ去った夢よもう一度とぐずぐずしていると今回の様な千載一遇のチャンスは二度と来ないと思います。
 新しい年を迎えそれぞれが今一度各自の行末をしっかりと見直し検討を重ね努力をして参りたいと願う次第です。

新春ご挨拶
ユアサ商事株式会社
代表取締役社長大森 正勝

 新年明けましておめでとうございます。
 旧年中はユアサ商事に対しまして、格別のお引き立てを賜り衷心より厚く御礼申し上げます。本年も旧に倍するご指導ご鞭撻を何卒宜しくお願い申し上げます。
 さて、日本経済はようやく実質国内総生産成長率が、2002年1〜3月から8四半期連続のプラス成長が見込まれ、安定感を維持しております。
 民間設備投資が堅調な成長を見せる中で、物価に下げ止まりの兆しが見られ、一部素材原料では上昇も見せ、これが徐々に製品群に波及してくることが考えられます。
 今後、実質成長率の上昇と物価の下げ止まりが同時進行し、名目成長率がわずかながらプラスに転じるという政府のシナリオが現実味を増しております。
 名目成長率がプラスになれば、企業の収益見通しも改善し、生産や雇用への好影響も期待できます。 弊社の足元の状況を見ましても、工場分野では、自動車、IT関連をけん引役に受注も好調に推移をいたしており、先行指標となる工作機械部門では前年比30%に近い伸びを見せておりますのでこの波を確実に捉えていく所存でございます。
 住宅・建築・建設分野におきましては、住宅投資、公共投資関連とともに景気を下支えする需要はあり、おおよそ前年並みの推移と考えられますが、その中でも拡大の期待できる分野に営業力を集中強化いたしまして受注拡大を進めてまいります。
 構造改革の二年目にあたり、すでに基本諸策を実行し体制を整えましたことから、本年はより攻めの戦略を打ち出し、一丸となってCS向上、機能強化に専心し、早期の累損解消、復配を成し遂げる所存でございます。
 その一環として、ユーザー様が商品を選定される際にお役に立つ情報ツールとして全社総合化カタログ“産業とくらしの大事典「新・商品事情」”の四月発刊にむけ全力を挙げております。
 メーカー様とユーザー様を“繋ぐ”“束ねる”機能を強化し、“進取と創造”の気概を持ち、また“行商百度”を改めて揚げ、“打てば響くユアサ商事”を旗印として皆様のお役に立つよう全社一丸となって邁進してまいりますので本年も何卒倍旧のご支援を宜しくお願い申し上げます。
 最後になりましたが、本年の皆様の企業の益々のご繁栄とご列席の皆様のご健勝を祈念いたしまして新年のご挨拶とさせていただきます。

申年男
愛知水栓株式会社
代表取締役 安井 肇氏

 人生一番の思い出?はなんと言っても第二次大戦だそうだ。
 「旧制中学2年の時に学徒動員で、大江にある三菱重工業で戦闘機の部品作りの基本を学び、軍需生産に携わったことは今でも昨日のように思い出します」と、当時を振り返る。
 昭和19年の南海道地震、20年の三河地震と相次ぐ大地震で三菱大江工場は大打撃を受け、その後の戦闘機作りも暗礁に乗り上げる。20年3月に3度、5月14日には名古屋城炎上、6月に愛知時計空襲と名古屋市内は全域に渡って焼け野原となった。
 昭和25年新制工業高校機械課(23年6・3・3制改革後)を卒業し家業に専念。当時は大江工場の協力工場として、配管設備類を供給していた。
 「終戦後暫くの間は、すき焼き鍋やこま、果ては仏壇のりんを作りました。音色の良いりんの音を出すのに苦労しましたよ」
 今は、鋳物を吹いていないが、終戦から伊勢湾台風までの10年間は炉で鋳物を吹いていた。
 「名古屋市の指定製品を作っている関係上、不良品を出すことは極力避けなければなりませんので、鋳物の良し悪しには気を使います」
 水道本管用の止水バルブやボールバルブ、ニップル、一般家庭水道用品などを生産している。
 趣味はカメラ。昭和29年完成の名古屋テレビ塔見学のためにと、当時4万円を出してミノルタ製の2眼レフを購入。
 「四時間待ってテレビ塔に登り、名古屋の街並みをカメラに収めました。名古屋城、東山公園などは今でも春と秋には撮影に出かけています。当初は暗室も自分で作り、いろいろなサイズに引き伸ばしてみたりして楽しんでいましたね。今はそれも懐かしい思い出となりました」
 現在では、戦前教育の教練は時として戦争の落とし子として厄介者扱いされているが、一つの目標に向かって一丸となって取り組んでいる様は、その当時の人達には理屈ではないものがあるようだ。
 「戦前は、月月火水木金金と休むことを惜しんで働いた時代です。今のような週40時間労働では経済の停滞も当たり前ですね」
 横文字の氾濫にも眉をひそめる。
 「社名変更では流行のようにカタカナに変更していますが、旧社名を簡略化したカタカナならまだしも、まったくかけ離れたカタカナの社名には閉口しますよ」
 勝ち組、負け組と囁かれる中、大企業は人員リストラで利益を計上していることにも苦言を呈す。
 「企業の使命は社会貢献が大義です。稼ぐだけの会社・稼業にはなりたくないですね。企業の企から人を取れば止まってしまいますよ」
 地域社会にも貢献されている。20歳になった昭和27年から平成14年までの50年間に渡って"愛知消防団"に所属し、昭和50年から平成14年までの20年間団長として、地域防災活動に尽力され、その功績が認められて昨年5月の春の叙勲で"勲六等単光旭日章"
を受章された。
 「5月8日の叙勲授与式には家内と共に皇居に赴き、新宮殿の豊明殿で天皇陛下の拝謁を受けました。一生に一度の栄誉と感謝しています」
 昭和7年1月27日生まれ。

新循環型方式を採用した
高速静音ボールねじ
NSK販 売
新シリーズ誕生

 NSK販売(本社=東京)では新しく開発された高速静音ボールねじ(BSSシリーズ)は、コンパクトに設計され乍らも搬送用途から工作機械まで多彩なニーズに対応出来る上、静かさを売り物にしている。
 NSKの技術と新しい循環方式の採用により、静音・高速・コンパクト化を実現した新世代のボールねじBSSシリーズは、同社の技術を更に進化させて従来にないボールねじとして世に送り出したもので、工作機械をはじめとして、医療機器、半導体製造装置、液晶設備実装機等々、さまざまな分野で活躍、「静かさ」で応えている。
 【主な特長】
@従来品に比べ平均値での騒音レベルを6dB以上ダウン化に成功、低速回転では音を感じさせない程静音で、高速回転でもこれまでにない静音を実現。
Aボールねじとしては卓越したmaxdN値18万高速送りを実現。従来チューブ式のmaxdN値13.5万を遥かに凌ぐスペックで、大リードボールねじで200m/minを越える高速送りも可能にした。
Bナット外径を最大で30%のダウンサイジング化を実現。XYテーブルの薄型化をはじめ、様々な機器や装置のコンパクト設計を可能にした。
◎主な仕様としては@ボール循環のなめらかさを追求した新しい内部循環方式を採用、シンプルでコンパクトなナットを実現。A予圧方式は装置のコンパクト化に最適なオーバーサイズボール予圧方式を採用。軸方向すきまは0.005五o以下、0.020o以下、0.050o以下から選択出来る。
Bシールはコンパクト設計の新方式ストレージシールを採用。これによりグリースの飛散が無く、クリーンな環境を実現したCその他オプションとしては、油と樹脂の一体成形で作られた潤滑ユニット「NSKK一」の装着が可能で、軌道面に常に新鮮な潤滑油を供給し、長期のメンテナンスフリー化を実現している。

マシニングセンタ用
高速標準
ビルトインスピンドル

 #40でスピード、剛性、騒音、精度、省エネの全てに於いて最高クラスを実現した(新開発のグリース補給装置搭載)高機能型モータビルトインスピンドルは使い易さと保守性を徹底的に追求したユーザーフレンドリー設計となっており、主な本体構造は@万全な切削水進入対策構造A高剛性軸受構造Bオールインワンパッケージ構造C高いメンテナンス性を実現。
 同シリーズはS及びLタイプの二タイプがある。
 その他、新開発のグリース補給システム、高性能ビルトインモータの搭載等々新構造から成る。

平成15年10月産業機械受注
3千61億9千500万円
前年同月比98・6%

 日本産業機械工業会では、この程、平成15年10月の産業機械受注状況をまとめた。
 本月の受注高は、3,061億9,500万円で、前月比42.2%、前年同月比98.6%となった。
 内需は2,173億9,000万円で、前月比54.6%、前年同月比97.0%となった。内需の前月比で増加した機種は、タンク(681.7%)、金属加工機械(117.9%)。前年同月比では、鉱山機械(121.5%)、冷凍機械(110.2%)、タンク(1014.0%)、ポンプ(118.6%)、運搬機械(103.9%)、変速機(104.5%)、金属加工機械(108.3%)が増加。
 外需は、888億500万円で、前月比27.1%、前年同月比102.7%となった。本月のプラントは5件、288億5,200万円で前月比25.2%、前年同月比264.3%となった。外需の前月比で増加した機種は、冷凍機械(154.5%)、送風機(196.2%)、変速機(121.7%)であり、前年同月比では、ボイラ・原動機(259.7%)プラスチック加工機械(124.3%)、ポンプ(317.2%)、送風機(153.7%)、金属加工機械(193.9%)が増加した。
各機種の動向 と需要部門
 ◎ボイラ・原動機/前月比は石油・石炭、電気機械、電力、その他非製造業、外需の減少により一九・四%。前年同月比は電力、外需の増加により124.9%となった。
◎化学機械(冷凍機械含む)/前月比は、化学、石油・石炭、一般機械、その他非製造業、官公需、外需の減少により69.6%。前年同月比は、官公需、外需の減少により86.3%となった。
◎タンク/前月比、前年同月比共に化学、その他非製造業、官公需の増加により、それぞれ273.7%、507.9%となった。
◎プラスチック加工機械/前月比は、繊維、化学、鉄鋼、その他非製造業、外需の減少により69.5%。前年同月比は、自動車、外需の増加により111.8%となった。
◎ポンプ/前月比は造船、電力、卸・小売、官公需、外需、代理店の減少により78.5%。前年同月比は卸・小売、官公需、外需の増加により131.3%となった。
◎圧縮機/前月比は、化学、その他非製造業、外需の減少により34.5%。前年同月比は、化学、一般機械、外需の減少により77.5%となった。
◎送風機/前月比は、鉄鋼、建設、電力、官公需の減少により41.6%。前年同月比は鉄鋼、官公需の減少により75.9%となった。
◎運搬機械/前月比は造船、建設、不動産、その他非製造業、外需の減少により56.8%。前年同月比は外需の減少により76.8%となった。
◎金属加工機械/前月比は、外需の減少により38.0%。前年同月比は非鉄金属、外需の増加により163.8%。

最新マシンと加工技術を
タッチ ザ フューチャ2004
ヤマザキマザック 内外より多数参観

 ヤマザキマザック美濃加茂製作所(岐阜県美濃加茂市蜂屋町山崎333)に於いて、11月17日から29日迄の13日間に亘り「タッチ ザ フューチャ2004」と題して@インテグレックスシリーズを展示する"スーパーマルチタスキングワールド"ゾーンA生産性、先進性、価値を追求するネクサスシリーズを展示する"ネクサスワールド"ゾーンBインテグレックスを始め新機種を含めた"金型・自動車部品"加工機ゾーンCスーパーターボを始めとする"レーザ加工機"ゾーンの四つの会場に分けて実演展示を行った。
 この展示会は2004年に向けて、時代の要求に見合った生産合理化のみならず各企業の経営改革の一助となるべく、新機種を展示してのPRを行ったもので、ヤマザキマザックではモノ作りの変革に迅速かつ柔軟に対応出来る製造業の生産技術とは何かを追求し、長年、磨き蓄えて来た最先端加工技術である超複合加工、同時五軸加工、自動車部品加工、金型加工、レーザー加工技術等々、これらの技術を最大限に活用をと広く呼びかけたものでビフォア&アフターサービスのサポート体制を見聞き出来るようにと展示する傍ら、新機種の発表の場として更に進化した各種ソリューションの成果を披露、「触れていただく、タッチ・ザ・フューチャ」のもと、最先端工作機械技術の方向を示唆するものとして、国内外より多くの見学者が訪れた。
◎主な出品機種として、スーパーマルチタスキングマシンの代名詞ともなったイングレックスシリーズ(200V・STを始めとする十五機種(スーパーマルチタスキングワールド)と、先進性、生産性、価値を追求する新世代の世界標準機としてのネクサスシリーズQT―NEXUS100を始め十一機種(ネクサスワールド)。金型、自動車部品加工の最新ソリューションとしてインテグレックス200V・STを始め新機種を含め10機種。新しいレーザー加工の発見にと3Dレーザテクノロジーを披露、スペースギアU44を始めとする5機種をそれぞれ展示発表を行った。
平成16年1月11日2154号
77兆8千666億円
前年度比3.0%増
日本産業 機械工業会
平成15年度機械工業生産額見通し

 日本産業機械工業会では、9月に調査を行なった、「機械工業・生産額見通し」を発表した。平成15年度の生産動向はコスト対応のため海外生産シフトが進展し、国内生産が減少。高付加価値・高機能を生産し、輸出好調な業種が機械工業全体の牽引役を担っている。こうした中、平成十五年度の生産額は、前年度比3.0%増の77兆8,666億円となる見通し。機械工業の動向を業種別に見ると、上昇する見通しの業種は一般機械、電気機械、輸送機械、精密機械、鋳鍛造品。低下する見通しの業種は金属製品。
各機種の動向
▼一般機械=生産額は前年度比5.4%増の11兆8,451億円の見通し。機種別は次の通り。
◎ボイラー・原動機/ボイラー・タービンが受注状況の改善により増加。米国の排気ガス規制強化と堅調なトラック需要、北京五輪や上海万博を控えた中国の需要拡大が見込まれる内燃機関も増加し、7.2%増。
◎土木建設機械/油圧ショベルを中心に輸出が堅調、また国内市場も更新需要が進み16.5%増。
◎化学機械/外需が化学・石油化学プラント等の増加により、一・四%増。
◎合成樹脂加工機械/電気機械や自動車等の需要により10.0%増。
◎印刷・製本・紙工機械/中小・零細企業の設備投資先送りが懸念されるが、先進的な企業からの需要増加、中国を中心とした、輸出市場の需要増加もあり3.6%増。
◎運搬機械/効率化に向けた物流システムの需要が続くが、建設・不動産向けの立体駐車場等の減少により横ばい。
◎ロボット/自動車産業向けの国内設備が一巡しているものの、電機産業向けがDVDレコーダー、デジタルカメラ、液晶テレビ等デジタル機器の販売好評を受け、27.8%増。
◎農業用機械器具/冷夏により、農家の購買意欲が盛り上がらないが、北米向けが好調であり1.0%増。
◎金属工作機械/旺盛な自動車産業や半導体製造装置産業からの受注により11.1%増。
◎第二次金属加工/中国自動車産業の大きな進展等により29.3%増。
◎繊維機械/化学繊維機械が、日本の大手ユーザーメーカーの中国進出により大幅に上昇し9.8%増。
◎食料品加工機械/社会的要請の強い安全・衛生面に対応した機械設備に対する需要は引き続き見込まれるが、主要需要先である食品産業の設備投資が控えられていることや製品価格のデフレ傾向が続いていること等の影響により2.0%減。
◎木材加工機械/地球温暖化防止など、環境面から木材利用が注目されており、また建築リサイクル法の施行に伴い、引き続き住宅解体材等の木質系廃棄物の利用が推進されており、これに関連する木材加工機械の需要増が期待されることから、3.5%増。
◎事務用機械/海外生産のシフトに伴い、国内生産が減少。それにより輸出も減少する見通しであり、また国内経済の市場環境は依然として厳しく13.0%減。
◎ミシン/工業用ミシンは主要市場である東アジア向け輸出減少や海外生産移転が引き続き進展し、5.7%減。
◎冷凍機・同応用装置/10年ぶりの冷夏に加えて可処分所得の減少、設備投資の抑制、建築着工の下落等景気の低迷により一・六%減。
◎軸受/自動車等、需要産業が好調であり、2.9%増。
◎半導体製造装置及び液晶パネル製造装置/半導体製造装置が、過去2年間の低迷状態を脱して回復基調にあり、液晶パネル製造装置が引き続き第五世代基盤サイズの設備投資が旺盛であることから、両者を合わせて10.2%増加する見通しである。
▼電気機械=生産額は、前年度比2.3%増の23兆7,859億円となる見通し。機種別は次の通り。
◎回転電気機械・静止電気機械器具・開閉制御装置/民間設備投資の底打ち傾向、アジア諸国への輸出及び国際競争力の強化による輸出拡大に期待しているが、電力の設備投資抑制や、米国経済低迷の継続等、昨年度の低迷要因が引き続き見込まれることから2.0%減。
◎民生用電気機械/洗濯乾燥機、食器洗い乾燥機、ノンフロン冷蔵庫といった高付加価値・環境配慮商品、クッキングヒーターに代表される200V家電及びネットワーク家電に期待しているが、国内需要の回復が遅れることに加え、海外生産シフトと輸入の増加が続くことからほぼ横ばいの0.2%増。
◎有線通信機器/国内のブロードバンド化、IP化の進展に伴う関連機器需要の下げ止まりにより、大きな減少要因が取り払われるが、引き続き厳しい環境下にあり、8.3%減。
◎民生用電子機器/PDPテレビ、液晶テレビ、DVDレコーダー、デジタルカメラ、カーナビ等高性能なデジタル機器の大幅なプラスにより3.8%増。
◎産業用電子機器/電子計算機及び関連装置の大幅な伸長が望めないものの、携帯電話の第三世代機器への買い替え需要の増大により1.7%増。
◎電子部品・デバイス/従来型の情報システム機器だけでなく、デジタルテレビ、DVDレコーダー等の民生用電子機器、エンジン制御等をはじめとする自動車への利用拡大により、順調なプラス成長が見込まれ5.1%増。
◎電子計測器/工業用計測制御機器の国内需要が減少傾向にあるが、電気測定器の半導体・IC測定器の輸出が好調に推移し2.4%増加見通し。
▼輸送機械=生産額は前年度比3.4%増の35兆6,952億円の見通し。機種別では、
◎自動車/乗用車の国内市場のスモール化進展、ミニバン系の好調によりセダンタイプの低迷を補っている。輸出については米国・欧州における新型車投入効果やWTO加盟後の中国市場の伸びが期待されているため4.0%増。トラックが首都圏条例、NOx・PM法対応の代替需要増加により17.2%増。バスがバリアフリー化やNOx・PM法対応の代替需要増加により4.0%増。全体で5.7%増。
◎自動車部品/輸出がプラスに推移し、2.0%増。
◎産業車輌/足元での回復基調はあるが、下期以降は前年並みに推移し1.2%増。
◎鋼船/高付加価値船を含め、全体の建造量の増加が見込まれることから、2.8%増。
◎航空機/防衛庁向け一部機体の生産終了や受注数量減、また防衛庁向け機体部品及び民需向け生産の減少により、7.1%減。
▼精密機械=生産額は、前年度比2.3%増の1兆720億となる見通し。機種別は次の通り。
◎計測機器/試験機が減少するが測定機器の計量機器、分析装置、光学精密測定機が大幅に増加し4.0%増。
◎光学機械/写真機が引き続きデジタルカメラ(民生用電子機器に含む)の影響により、2.7%減。
◎望遠鏡・顕微鏡/4.8%減、全体で4.0%減。
◎時計/ウオッチ・クロックとも電波時計が好調な伸びを示し、またメーカーのブランド強化策が功を奏し、国内市場に明るさが若干戻った。中低価格帯製品の海外生産が進展しており、0.8%増加する見通し。
▼金属製品=生産額は、前年度比2.4%減の2兆8,577億円。機種別は次の通り。
◎鉄構物・架線金物/7.9%減。
◎ばね/一・二%増。
◎機械工具/特殊鋼工具、超硬工具、ダイヤモンド工具全てが増加し、機械工具全体では5.1%増加する見通し。
▼鋳鍛造品=生産額は、前年度比1.2%増の2兆2,187億円。機種別は次の通り。
◎粉末冶金製品/2.5%増。
◎鍛工品/アジア諸国、特に中国向け輸出が好調な産業機械・土木建設機械部門の大幅な伸びにより、2.4%増。
◎銑鉄鋳物/0.7%増。
◎可鍛鋳鉄・精密鋳造品/5.3%減。
◎非鉄金属鋳物/2.5%増。
◎ダイカスト/0.3%増加する見通し。

年頭所感
新年を迎えて
日本工具工業会
理事長 竹内  丹

 新年明けましておめでとうございます。
 昨年のわが国経済を振り返りますと、前半はイラク戦争・SARSの蔓延・不良債権処理に伴う金融不安等により景気は一進一退で推移しましたが、後半には米国経済の回復など景気を取り巻く環境に変化があらわれ、輸出の伸長に伴って輸出と連動性のある製造業の生産が増加、つれて設備投資も回復し機械受注の増加と好循環が動き始め、政府も11月に「景気持ち直し」を宣言するに至りました。今後の見通しにつきましても米国経済などが回復するなかで、上向きの動きが続くとの予測が多いようですが、株価や為替レートの動向に留意する必要があります。
 平成15年度の切削工具の生産・出荷は、景気の持ち直しに伴い、自動車、工作機械、精密機械、情報関連機器の好調に支えられて、底這を脱し増加が見込まれています。
 このような中で工具製造業がさらに発展していくためには、工具需要業界のニーズを的確に察知し、新たな発想に基づいて商品開発に取り組み、その成果を顧客に提案、提供する必要があります。
 新年にあたりまして今年の日本工具工業会の取り組みを一言申し上げたいと思います。
 第一は環境問題への取り組みであります。
 環境保全に積極的に取り組み企業が、市場で高く評価される時代を迎えています。工具工業会としてもこのような変化に対応する必要があるとの認識に立って、昨年11月、あらたに環境委員会を設置して切削工具のMSDSの作成を始めとして、健康、安全対策及びリサイクル対策に取り組むことにしましたので今後の活動成果が期待されます。
 第二は、切削工具に対する需要の変化とその対応であります。
 切削工具の生産出荷動向を見ると平成15年度は前年度比5%増加しますが、内訳を見ると超硬工具は出荷ベースで6%増の2,181億円、特殊鋼工具が生産額で3%増の813億円(超硬工具出荷額に対し約37%)になると見込まれています。平成十年度の特殊鋼工具の生産額は超硬工具対比で46%を越えていましたが、5年間で10%程度低下したことになります。
 また、工具材料の超硬化は工具工業会会員の生産統計にも表れ、平成15年8月から10月の生産は特殊鋼工具77%、超硬工具22%、その他1%となっています。前年同期の超硬工具のシェアが20%であったことからすると一年で2%のシェアを拡大したことになります。
 このような変化に対応して工具工業会は事業・目的を特殊鋼工具に限定していた定款を改正し、超硬工具を含む切削工具に広げたところであります。具体的な事業としてはISO、標準化、統計データの整備など緒についたところですが今後関連団体とも協調しながら超硬・ダイヤ・CBNを含んだ広い視野で切削工具に積極的に取り組む必要があります。
 第三は、統計データの整備及び迅速な提供であります。
 事業経営の方針を検討する上で、業界の実態をあらわす生産額や出荷額のデータは必要不可欠であります。しかも最新のデータを早く提供することが望まれています。会員各位及び関係者の一層のご協力とご支援を賜りたくよろしくお願い申し上げます。
 最後になりましたが、平成16年の新年を迎え、皆様方の一層のご活躍とご多幸を祈念いたしまして、年賀の挨拶とさせていただきます。

創造的な技術開発と
信頼性の高い製品作りを
社団法人日本機械工業連合会
会 長 相川賢太郎

 謹んで新年のご挨拶を申し上げます。皆様には、気持ちも新たに新年を迎えられたことと思います。
 年頭にあたり、平素より日機連にお寄せ頂いております皆様の暖かいご指導とご支援に対し、心から御礼申し上げます。
 昨年の我が国経済は、輸出が牽引役となって設備投資が動きだし、全般的に景気回復の兆しが見えた一年と言われています。しかし、機械工業の実態を見ると、堅調であったのは自動車や工作機械等の一部に過ぎず、多くの業種で事業環境は昨年初頭と変わっていないというのが、実感ではないかと思います。更に心配されるのは、予想以上の円高の進行であります。この儘では、我が国輸出総額の七〇%以上を占める我々機械工業は競争力を失い、輸出が減少して日本の景気回復に悪い影響を及ぼすことも懸念されます。
 このように厳しい環境にありますが、資源に乏しい我が国に於いては我々機械工業が新製品や新技術の開発で国内に雇用を生み、外貨を稼いで我が国経済の発展を支える使命があると思います。機械工業界の企業は一層体質を改善し競争力を高めると共に、長期的な視点で顧客ニーズを見通した創造的な技術開発や、信頼性の高い製品作りに取り組まねばならぬと思います。
 一方、我が国が現在の苦境から脱するためには、政府の適切な政策と協力な指導が必要であると思います。例えば、機械工業が競争力を維持するために為替レートと購買力平価の乖離の是正や、アジア諸国を中心とした自由貿易協定(FTA)の締結、また昨年設置された知的財産戦略本部が纏めた「知財立国戦略」の実行等であり、それには国の一層の構造改革や規制緩和の促進を期待致します。
 昨年を振り返ってみますと、残念ながら我が国の製造現場で非常に重大な事故が多発致しました。安全管理コストの削減や設備の老朽化等と様々な原因が挙げられてはいますが、ここで企業も原点に戻って、製造現場の安全を見直すことが必要と思います。日機連でも予てから「機械安全」を重要な課題と捉え、アジア諸国と連携を取りつつ日本発の国際安全標準規格の制定に向け取り組んできました。改めて取り組みの重要性を認識し、今後とも我が国の製造現場の安全確保について皆様と共に取り組んで参ります。
 さて、我が国経済は多少なりとも明るさが見えてきたと言われますが、今年こそ確かなものとなり、機械工業界に活況が取り戻されることを期待します。モノ作りに携わる我々の使命は、新技術や新製品の開発により国民生活を豊かにし、国の経済の発展を支持して更に今日の繁栄を次代へ確実に引き継いで行くことであります。
 この使命を果たすべく、今年も皆様の一層のご活躍とご健康を、心から祈念申し上げます。

足並みを揃え、
業界一丸となる
社団法人日本鋳物工業会
会 長 児玉 洋介

 平成16年の新春を迎えるに当たり、鋳物関係の皆様にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。昨年度の通常総会にて会長をおおせつかり、就任して丁度半年が経ちましたが、これまで以上に、本会の発展に精一杯努力していく所存ですので、何とぞ本年もご協力をよろしくお願い申し上げます。
 昨年は、我々鋳物業界にとって、一昨年とは異なり仕事量の増加によって需給バランスが改善傾向にありましたが、原材料・副資材の高騰から利益なき繁忙と言った経営を強いられ大変厳しい年でした。このため、業界として何とかこの窮地を脱すべく種々の対応を実行してきました。第一弾として、2月のスクラップ価格の高騰から「銑鉄鋳物製造業を取り巻く現状について」の業界統一文章を作成し、値戻し運動を展開致しました。また、一時沈静化していたスクラップ価格の再高騰、鋳物用銑鉄の値上げ、コークスや副資材の高騰から値戻しが企業継続のためには必要不可欠であり、また、仕事量の増加で需給バランスが改善傾向にあることから、今の時期を失することがないように第二弾の値戻し運動を10月から展開しました。再度の業界統一文書「国内のモノづくりで競争力の回復を」を会員へ送付すると共に、ユーザー団体にも陳情し、これを受け、マスコミも鋳物企業存亡の危機と大きく取り上げてもらいました。是非、これらの資料を有効活用して、足並みを揃え業界一丸となり、明るい年となるよう頑張っていくところであります。
 一方、業界サイドとしても一方的にお願いばかりするのでなく、ユーザーの求めている品質・納期等に応えていかなければなりません。例えば、コスト低減のVA提案だけでなく、品質保証など技能についても、永年にわたり培われてきた「鋳造技能」が、従業員の高齢化などにより、失われてしまう恐れがあるので、マルチメディアなどをの技術を駆使し、技能伝承のソフトを開発するなど積極的にユーザー側にもプラスとなるよう業界及び企業の自助努力に努め、良きパートナーとして理解してもらわなければなりません。
 また、本年は昨年からの課題となっている三団体統合(日本鋳物工業会、日本強靱鋳鉄協会、日本鋳造技術協会)についても大きなフレームができ、決断すべき年ともなっております。是非とも、前向きに大いに検討していただき強力な指導機関を設立したいと考えております。
 最後になりましたが、鋳物関係の皆様の今後ますますのご発展、ご健勝を祈念いたしまして新年の挨拶とさせていただきます。
 年頭にあたり謹んで新春のご挨拶を申し上げます。

自律回復に向けた
基礎固めの年に
日本機械鋸・刃物工業会
理事長 鈴木 寛善

 景気回復の兆しに期待をもって新年を迎えるのは、何年ぶりでしょうか。振り返ってみますと、過去数年の日本経済は極度の不振、先行き不安が極めて強い中で新年を迎えることが多かったと思います。2003年の年初には、イラク情勢が緊迫化する中で、米国経済が失速し、むしろ日本経済が再び危機に直面するのではないかとの懸念が強まっておりました。米国の対イラク軍事行動が5月には終結し、世界経済の順調な拡大に期待が寄せられたのも束の間、アジアにおいて新型肺炎(SARS)か流行し、先行き不安が再び強まりましたが、その影響はさいわい軽微なものでありました。しかしながら日本経済は、こうして懸念材料を何とかこなし、年央以降には次第に明るさが見えて参りました。
 2004年がどのような年になるのか、政府は直近11月の月例経済報告で「景気持ち直し」を宣言、日銀も金融経済月報で「景気は緩やかに回復しつつある」と景気の現状に自信を示すコメントを発信しています。期待したいところですが、懸念される材料もあります。為替の動向、個人消費の不振、税制改正等々。これらが経済にどの様に反映されてくるのか、依然我が国経済が脆弱な基盤の上に立っていることは忘れてはならないでしょう。
 当工業会においては、国内外での競争の激化に伴い、生産拠点を海外に求める進出企業が増加しております。従って、国内の空洞化が懸念されます。ここで工業会も設立の原点に戻り、その果たす役割について見直しが必要となって参りました。会員企業全員が知恵を出し合い、この難局を乗り越える所存でございます。
 今年の干支と「甲申(きのえ・さる)」。その意味するところは、「芽が殻を破って少し頭を出す様(甲)」「芽がぐんと伸びる様(申)」、その字義に照らせば、「旧来のしきたりや慣習が破れて、革新の動きがぐんと進む年」と言えます。新年が自律回復に向けた基礎固めの年であることを期待したいと思います。
 最後になりましたが、関係各位の一層のご指導、ご協力をお願い申し上げ、皆様のご活躍とご多幸を心からお祈り申し上げ、新年のご挨拶と致します。

不景気去って明るい年に
社団法人日本鍛圧機械工業会
会 長 御子柴〓夫

 新年おめでとうございます。昨年は業界発展の為に格別のお引き立てを賜り誠に有り難うございました。衷心より厚くお礼申し上げます。本年もわが国の「モノ作り」を支える基幹の業界として新技術、新製品の開発に総力を結集して更なる成長を図る所存でございますので、相変わらずのご指導、ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。
 生産財を供給する金属加工機械業界は、需要先業界が製造コストの削減や需要地での生産を進めるため拠点を海外に移転する影響を受けまして芳しくない景況が続いてまいりましたが、昨年は受注が増加の傾向をたどり、好転の兆しが見え始めました。鍛圧機械業界もその例に漏れず昨年の受注高は前年の実績を2割方上回る見通しで、好況時の水準に達しないまでも久しぶりに少し明るい話題で年を越すことが出来ました。
 その中で特に注目されますのは、近年は輸出案件の受注が大きなウエイトを占めてまいりましたが、最近になって国内の設備投資が回復し、内需、輸出ともに同様な伸びを示していることを上げることが出来ます。この要因は大口の得意先である自動車、電子電気機器業界の経営体質が大幅に改善されて設備投資意欲が出てきたことに加えまして、業界がこぞって顧客から要請されていた新しい生産システムの構築をはじめとする新技術、新製品の開発に努めた結果が成果になって現れたと思っております。
 さて新年の動向ですが国内経済は回復の基調となり、1%台の成長率達成に向けて力のある動きをたどるのではないかという見通しが増えてまいりました。確かに9月の中間決算や3月期の決算予想を拝見いたしましても利益を計上する企業が増え環境は好転いたしましたが、経営体質の強化をねらいとした自助努力によるところが大きく、イラク、為替、株価など国内外に不透明な課題が山積しておりますので、本格的な景気回復となると今年が正念場になるのではないかと考えられます。
 こうした情勢に対処するため、鍛圧機械業界は顧客から要請されている新材料の加工、高精密加工、微細加工といった課題を解決する新技術、新製品の開発にさらに磨きをかけ難関を打ち破る方針です。幸いにも塑性加工は未踏の技術分野が多く残されておりますので国内にありましては、ユーザー業界の情報を的確に捉えて市場の掘り起こしに努めると同時に、東アジアを中心とする輸出市場を開拓し昨年を上回る成長を達成したいと言うのが年頭の所感であり、祈願でもあります。
 新年は申年です。不景気が去って明るい年になって欲しいものです。その為にも好転してきた景況が続き、わが国産業界が益々発展することを期待しております。「サルも木から落ちる」とする格言がありますが、現状に甘えて時流から落ちないように業界の総力をあげて努力を重ねてまいります。最後になりましたが、年頭に当たりご関係業界のご繁栄をお祈り申し上げます。

希望に満ちた飛躍の年に
株式会社キッツ
代表取締役社長
小林 公雄

 新年あけましておめでとうございます。謹んで新年のお慶びを申し上げます。また旧年中は格別のご高配を賜り、誠にありがとうございました。本年も引き続き倍旧のご指導、ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
 昨年の日本経済は、半導体などのIT部門や自動車産業など輸出関連産業の業績が伸び、さらに素材関連産業では不採算事業の整理、統合が進み市況の改善が見られたものの、依然として国内経済全体をみれば厳しい状況が続いた年でありました。また、海外に目を転じても、依然として先が見えないイラクの戦後復興やテロの脅威に加えて、為替相場の変動など世界経済への懸念材料は未だ払拭されておりません。
 当社の事業環境も民間設備投資など一部改善が見られるものの厳しい経営環境でした。そんな中で、昨年、当社は、今後の成長が期待出来る環境・エネルギーなどの分野に積極的に販売強化を図って参りました。8月には伸銅品事業とマイクロフィルター事業(工業用フィルターと浄水器の製造販売)を今年四月に分社化することを発表し、よりマーケット指向とプロフィット指向を強化して事業の拡大を目指して参ります。
 2004年も国内は個人消費が低迷するなどデフレ経済は終息せず、海外は引き続き政治、経済とも不透明さを増すと予想されます。このような国内外の経済環境の下で、当社は、コア事業であるバルブ事業により経営を注力するとともに「創造的かつ質の高い商品・サービス」をお客様にご提供し、皆様から愛され信頼される企業を目指して参ります。そして豊かな社会づくりに貢献出来るようにキッツグループ一丸となって邁進してまいる所存です。
 今年は甲申【“きのえ”の“さる”】の年で、固い殻を破って芽が出て上へ伸びてゆく勢いを示す年ともいわれます。新年が皆様にとって甲申の如く希望に満ちた飛躍の年になりますよう祈念いたしまして年頭の挨拶とさせて頂きます。

国際競争力の一層の
強化をめざす
日本機械輸出組合
理事長 宮原 賢次

 昨年の世界経済は、前半はイラク戦争の勃発、新型肺炎(SARS)の影響もあって停滞しておりましたが、年後半には世界的にハイテク企業の業績や株価が回復し、日米を中心に設備投資及び個人消費が回復基調となりました。また、アジアではSARSの終息後、中国、韓国、タイなどを中心に再び輸出の増加や内需の盛り上りで高い成長率を記録し、世界経済を牽引しました。
 このような世界経済を背景にわが国の機械輸出は、昨年後半から中国やNIES・ASEAN、EU向けを中心に回復傾向を示し、9月には前年比9.3%増の伸びとなるなど着実に拡大してきました。しかし、その後、円高が急速に進んだために伸び率は半減し、回復しつつあるわが国経済への影響が懸念されております。
 さて、本年の世界経済ですが、大きな影響力を持つ米国経済は、設備投資は増加してきており、また、個人消費も上向いています。過去最高となった経常赤字やドル安、巨額の財政赤字といった不安定要因もありますが、11月の大統領選挙前までは、ある程度の成長路線が維持されるものと思われます。一方で、欧州経済は既に底を打っていますが、高水準の失業率、ユーロ高などから暫くは低成長で推移するでありましょう。アジア経済は、引き続きもう一つの軸として世界経済を牽引してゆくことは間違いないと思います。不透明な中東情勢やテロの脅威、SARS再発の不安など懸念材料もありますが、全体的には日・米・アジア経済に支えられて昨年よりも高い成長が期待できると思います。
 このような中にあって、平成16年においては、次のような課題への取組みが益々重要になってきています。
 第一は、回復しつつある国際競争力をさらに強化することです。
 わが国機械産業は、製品開発力の強化、事業再編などによって国際競争力を徐々に回復させてきております。引き続き、新たなハイテク製品の開発力と市場開拓力を一層強化すること、また、発展するアジア諸国との分業を一層強化して、グローバルな競争力を強化することなどにより、これを確かなものとすることが必要であります。
 第二は、貿易・投資自由化促進のため、WTO新ラウンドを立て直すとともに、アジアを中心とする各国とのFTAを早期に締結することです。
 世界148カ国・地域を対象とするWTOルールは、自由貿易体制を構築するための中心的な国際規律であることから、WTO新ラウンドを早急に立て直していく必要があります。また、FTA(自由貿易協定)の締結は、メキシコで我が国企業が被っているような不利益を是正し、アジアで実現している広域的な分業体制を支えていくためにも不可欠なものです。先ずは、メキシコ、韓国、タイ、マレーシア、フィリピンなどとの締結を早急に実現する必要があります。
 第三は、環境保全、消費者保護など企業の社会的責任への対応を強化することです。
 環境保全、消費者保護、製品安全への適切な対応は、企業や製品のブランド価値の向上、当該製品の需要の拡大に貢献することになります。一方、万一対応を間違えれば企業に大きなダメージを与える事態にも発展しかねません。今後も内外の動向を注意深く把握し、製品ライフサイクルのすべての段階において、万全の対応をしていく必要があります。
 第四は、大量破壊兵器の拡散防止やテロ対策としての輸出管理の徹底を図るとともに、テロ活動やSARS、大停電等に対する危機管理対策を講ずる必要があります。
 日本機械輸出組合は、これらの課題に対して適切な対応策を講じて、わが国機械産業の貿易・投資の拡大に貢献することがその使命であると考えております。今年も、皆様方の海外事業展開や国際競争力強化に役立つ事業を全力で実施してまいる所存です。

財産は人
株式会社ジーネット
取締役社 長
古里 龍一

 新年明けましておめでとうございます。
 本年も相変わりませずよろしくお願い申し上げます。
 昨年は年初よりイラク紛争やSARS問題など世界的な危機管理に直面しました。製造業においては昨年末より設備投資意欲が高まり、工作機械ならびに周辺機具工具類も大きく進捗し、工作機械受注は当初予想を大きく上回る8,500億円を超えるほどの勢いを感じた一年でありました。
 一方、株価においてもようやく一万円台の大台へ回復を果たし、金融機関も不良債権処理の見通しがつき、大きな峠を越えた様相です。
 また自動車、IT関連、住宅着工でも好調な数字が散見され新しい年への期待がたかまっております。
 国内製造業においては、機械設備全体の四分の一強が稼動年数二十年以上と設備の遅れがいわれており、更新需要とあいまって引き続き強気の投資が行われていくものと存じます。
 また海外進出の流れは引き続いておりますが、国内には従来に変わらず元気な企業も多く、特にナノテクノロジーの分野では、超精密・高精度加工を要求されるDVD、デジカメ、携帯電話はじめデジタル家電製品はやはり日本のお家芸であり、日本製ナノテク工作機械の出番であります。
 日本のような少資源の国にとり、一番の財産は人であり、知識や知恵、加工ノウハウなど知的財産や技術が大切であります。
 日本でなければできない加工技術やその技術を支える工作機械・機具工具類はやはりわが国の大きな誇りであります。当社におきましてもユーザー様の技術革新の問題解決に真摯に取り組み、商社としての役割を果たし「お客様重視」の姿勢を原点として、今まで以上にご愛顧をいただける商社となるべくグループ一丸で積極的に取組んで参る所存でございます。
 本年も一層のお引き立てを賜りますようよろしくお願い申し上げます。

現場重視で誇りと
自信を持って働ける社会に
財団法人機械振興協会
会 長 豊田章一郎

 あけましておめでとうございます。
 皆様には、新しい年をすこやかにお迎えになられたものと、お慶び申し上げます。
 長きにわたって低迷を続けてきたわが国経済も、昨年後半はようやく回復のきざしが見えはじめ、ここ数年ではいちばん明るい気持ちで新年を迎えられた方も、多いのではないかと思います。まだ、業種により、あるいは地域によって「まだら模様」の回復にとどまっているのが実態ではありますが、今年はぜひとも明るい動きが大きく広がることを期待したいものです。
 いっぽうで、昨年は、産業・経済の基盤である生産や輸送の現場で、たいへん残念な事故や火災が目立ったように思います。
 見るべき天然資源を持たないわが国の産業・経済が、敗戦の焦土から立ち上がり、ついには世界第二の経済大国へと発展をとげた、その大きな原動力となったのが、全国各地の、大小さまざまな現場の人々の努力であったことは、論を持ちません。自分の仕事にまじめに取り組み、コツコツと技能を伸ばすだけではなく、職場の仲間と助けあい励ましあい、日々仕事に工夫をこらし、小さな発明を積み上げ、仕事が終わってからもQCサークルで知恵を出し合う、新聞に名前の載らない無数の現場の人々が、わが国産業の高い品質に結実し、経済の土台を支えてきたのです。相次ぐ事故や火災が、こうした現場の力の衰退によるものだとしたら、これはきわめて深刻な問題として受け止めなければなりません。
 なぜ、現場の力が衰えたのか。世の中には、意識の低下や規律の乱れに原因を求める声があります。リストラのあおりで、中高年の熟練工が現場から消えていったことや、長期雇用や企業内教育が軽視されるようになったことを指摘する意見もあります。いずれも、もっともな意見のように思えます。
 しかし私は、端的に言ってしまえば、わが国の企業経営者、さらにいえば社会全体が、現場を軽視するようになっているところに、現場の力を失わせる根本的な原因があるのではないかと懸念しています。
 これまでわが国企業には、現場重視の考え方が定着していました。現場で問題が起これば、現場が技術者に報告に行くのではなく、技術者が現場に来て確認し、現場と技術者の意見が対立すれば、現場の意見がいれられることが多かったのではないかと思います。しかし、バブル経済の異常な雰囲気の中で、現場の仕事を「3K」などといって軽視する風潮が生まれたことが、つまずきの始まりだったように思います。そして、バブル崩壊後の長引く経済低迷の中で、目先の利益や個人の業績ばかりに目を行くあまり、「理屈どおりにならないのは現場が悪い」といった、現場と技術者、ひいては現場と経営者とのコミュニケーション不全が起きているのではないかと言われれば、完全に否定することはできないのではないかと思います。
 そうとわかれば、取るべき手段は明らかです。まずは経営トップが現場重視の考え方を改めて肝に銘じ、現場とのコミュニケーションを十分にはかることです。経営トップが現場を大事にすれば、自然と社会も現場を正当に評価することになるでしょう。現場の人々が誇りと自信を持って働ける社会にしていかなければなりません。
 今年一年、皆様のご無事とご発展を心よりお祈り申し上げ、新年のごあいさつといたします。

「地球会社」OSGの
さらなる飛躍をめざして
オーエスジー株式会社
取締役社長
大沢 輝秀

 私どもは、20年以上にわたって「地球会社」という理念をかかげて進んできました。OSGにとって海外展開は生命線であり、「地球会社」を実現することが私どもの生きる道だからです。2004年の年頭にあたって、私は全社員とともにこの理念を共有し、さらなる行動に移していきたいと考えています。
 現在「地球会社」としては、世界で40社以上の子会社や関連会社があり、最近ではイタリアに一社、アメリカに一社誕生しました。これまでも、南北アメリカ、ヨーロッパ・アフリカ、アジア、日本の世界四極体制確立に向けた世界戦略を展開してきましたが、本年は特に中国とヨーロッパに精力を注ぎます。中国では3月に上海の新工場が操業を開始。中国本土での二番目の生産拠点となります。さらにヨーロッパにもう一つ、OSGの名を冠した拠点をできるだけ早い段階に立ち上げる予定です。
 「地球会社」を標榜するOSGにとって今後の必須要件は、コーポレイト・ソーシャル・レスポンシビリティ(企業の社会的責任)の遂行です。企業としての透明性、公平性、清潔さなどを高め、国際的な信頼を得ること。これはグローバルスタンダードとも言うべき当然の責務です。また一人の人間としては、世界のどこへいっても通用する人柄でなければならないし、地球的な視野・物差しを持つ人間でありたいと思います。一方、個々の会社はそれぞれの国や地域に根ざすローカルカンパニーであり、それぞれの歴史・文化を重んじた多様性や自律性は尊重されるべきです。「地球会社」とは、普遍的な企業倫理を遵守しつつ、OSGというブランドや企業文化を持ちながら世界各地でそれぞれ自立して存在し、成長する企業集団を意味するからです。
 2004年。製造業を含め地球規模の競争はますます激しさを増していきます。切削工具分野は特殊なため、どの国でも当社のコア技術は当分必要ですが、国内の生産力は特別な付加価値を持つ製品にシフトしていきます。したがって国内生産拠点においては、高付加価値製品をつくるため一層の研究と努力が求められることになります。成熟期には世界規模の競争に負けない開拓者・開発者でなければならないからです。
 さて、2003年は私どものバスケットボールチームであるOSG Phoenixが大健闘をしました。JBLスーパーリーグでは名門チームを相手に予想を超えた成績を収め、二〇〇四年はさらなる飛躍が期待されています。また、多方面からご評価をいただいているスポーツを通じた地域貢献や社会貢献を進めるなど、「地球会社」OSGにふさわしい企業活動をさらに展開してまいりますので、今後とも一層のご支援のほどお願い申し上げます。

「ものつくり」業界の
発展に貢献
日本工作機械輸入協会
会 長 近野 通明

 「明けましておめでとうございます。」
 皆さんと共に新しい年を迎える事が出来ますのはご同慶の至りで、あらためて各位に対してご祝詞を申し上げます。
 振り返りますと、昨年5月、12年間会長を務められた原田前会長の後を継いで若輩の私が会長に就任して早、半年余りが経ちました。この間、来年開催されるJIMTOFの準備、名古屋にて開催されたメカトロテック2003への参加、更に10月にはミラノで開催されたEMO2003へ輸入促進ミッションの派遣など多忙な一年でした。特に、前回不幸にも同時多発テロと時期を同じくした為、参加者が激減したEMOミッションには当協会々員が募ったツアー・グループを含めますと100名を越す団体がミラノへ繰り出しました。このミッションでは新商品の発掘・買い付けを通じ世界の商品開発の動向を肌で感じ、各国の業界団体との情報交換により相互理解を深め、結果的には工作機械・工具・付属品の輸入促進に貢献する事が出来ました。
 さて、昨年1月から10月迄の輸入通関実績から一年間を推測致しますと切削型工作機械では従来型の機械は順調に伸び、特に研削盤が12%増の67億円に、歯車加工機械が30%増の45億円に達すると見られる反面、半導体関連のドライ・エッチング・マシンが激減した為全体では前年比微増の520億円程度に留まる見込みです。一方、鍛圧機械は30%増で100億円の大台に達すると推測されます。工作機械関連商品の切削工具は9%増の410億円に、ワーク・ホルダー、ツール・ホルダー、付属品、補修部品等は18%増の620億円と好調に推移致します。この様に我が協会々員が取扱う従来型工作機械を始め周辺商品の輸入が伸びた事は輸入品に対する各位のご支援の賜物であり、年始に当り改めて厚く御礼を申し上げます。
 さて、今年は11月に開催される第22回JIMTOFに我が協会々員が前回並みの約500小間の展示スペースに最新の技術を誇る輸入機械とその周辺商品を展示致します。わが国の設備機械のヴィンテージの古さを改善する為、設備投資が益々右肩上がりになる事を期待する一方では欧米の景気低迷、産業の空洞化、工作機械調達のグローバル化、それに伴うサービスの広域化など我々業界が対処すべき問題は益々高度化且つ複雑化して参ります。この様な市場の動きに適応しつつ、我々は海外のメーカーと日本のユーザーの間に立って相互協力のもとに技術に優れた輸入機器の導入を通じて「ものつくり」業界の発展に貢献して参ります。更にメーカーと一体となったサービス態勢を構築し各ユーザーの満足度の向上を計る所存ですので何卒宜しくご指導ご鞭撻の程をお願い申し上げます。

何事にも果敢に挑戦
住友電工ハードメタル株式会社
代表取締役社長
鴻野雄一郎

 新年明けましておめでとうございます。
 昨年の我が国経済は、自動車産業の堅調、デジタル家電の好調等により、年初に漂っていた大きな不安感は僅かながらですが薄まりました。しかし、グローバル競争の激化、少子・高齢化の進展など我が国を取り巻く環境がますます厳しくなることは間違いありません。この厳しい現実を直視し、何事にも果敢に挑戦するぞとの意気込みで、新年に乗り出す所存です。
 さて、昨年は工具業界におきましても、大きな変化やニュースがありました。私どもも昨年四月、住友電気工業から分社をし、独立した工具専業メーカー
 「住友電工ハードメタル株式会社」として、新たなスタートを切りました。
 新会社設立の目的は、モノづくりに携わるお客様と共にグローバル競争に立ち向かい、激しい環境変化にも機敏に対応できる体制造りにあります。このため、研究開発・製造・販売組織とも大きく見直しを図り、株式会社不二越殿との提携事業の強化・拡大も進めました。さらにJIMTOF開催年である今年は、新会社ならではの製品や技術を続々とご提案できる予定です。皆様、どうぞご期待下さい。
 四百有余年に亘り培ってきた「信用を重んず」との住友の精神を踏まえ、お客様、そして社会全体の発展に貢献させていただくことが、私どもの経営理念です。このため皆様から引き続きご指導、ご鞭撻を頂きますようお願い申し上げまして、新年のご挨拶に代えさせて頂きたいと存じます。

新年のごあいさつ
株式会社東京ビッグサイト
代表取締役社長
浪越 勝海

 新年明けましておめでとうございます。
 皆様には、お健やかに新春をお迎えのことと心からお慶び申し上げます。
 昨年の東京ビッグサイトは、サーズの影響を一部に受けましたが、施設利用、来場者数とも前年並みの水準を維持することが出来ました。これもひとえに見本市・展示会の主催者並びに出展者・関係各位のお陰によるものと、心から御礼申し上げます。
 さて、昨年四月、弊社は社団法人東京国際見本市協会と株式会社東京国際貿易センターとの統合により「株式会社東京ビッグサイト」として新たな一歩を踏み出しました。この統合のメリットを十分に活かすとともに、ベンチャー企業の気持ちでサービスの向上に努め、利用者の皆様から信頼される会社にして参りたいと決意を新たにしております。
 新会社の運営にあたっては、利用者の皆様に、東京ビッグサイトでの「感動する出会い」を実感していただけるよう、「安全」「安心」「快適」な環境づくりとサポート・サービスの充実に積極的に取り組んで参ります。そのため、組織面では、警備・防災等を専管する安全管理室を新たに設置したのをはじめ、来場者の視点と一貫した主催者対応を基本にした営業の体制整備も図ったところであります。
 施設利用の促進に加え、主催事業の充実にも力を注ぎ、本年は、JIMTOF二〇〇四(第二二回日本国際工作機械見本市)の開催のほか、新たな事業にも取り組んで参ります。
 東京ビッグサイトへのアクセスは、りんかい線・JR埼京線の相互直通運転により飛躍的に向上しましたが、本年春には、りんかい線国際展示場駅からビッグサイトへの間に「屋根付き回廊」を完成させる予定です。これにより、ご利用の皆様に、より快適・便利にご来場いただけるものと期待しております。
 経済のグローバル化が進行する中で、展示会産業の分野においても、アジア・世界を視野に入れた取り組みが求められており、我が国の展示会ビジネスのあり方を真剣に考えるべき時期に来ていると思われます。また、全国の展示会場との連携も重要性を増してくるものと考えております。
 本年も引き続きご協力とご愛顧を賜りますようお願い申し上げますとともに、皆様方のご繁栄を祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

給水・給湯配管樹脂パイプ用
スライド継手 「ピタリットS」好評
日立金属

 日立金属(東京都港区芝浦1-2-1)は、ポリブテン管及び架橋ポリエチレン管を小形工具を用いて簡単に接続できる継手「ピタリットS」(特許出願中)を好評裡に拡販している。
 ポリブテン配管システム「ピタリット」は、同社が長年培ってきた配管製品の技術を生かした信頼性と施工性に優れた給水給湯の配管システム。
【特長】
○簡単
 管を差込み工具でリテーナを軸方向に圧縮スライドするだけで接続できる。
 管の面取り・マーキングやコアの装着作業が不要。
○確実
 独自のリテーナスライド機構で、確実に管を保持、シールする。
 管の挿入と接続完了の確認機能により、作業確認が容易。
○効率アップ
 接続作業は管の差込みとリテーナの圧縮スライドのみのため、作業時間が短縮できる。
 小形・軽量で運搬・取扱いが容易。
▽適用管種
 JISK六七七八(ポリブテン管)、JISK六七九二(水道用ポリブテン管)、JPBPA一〇四(水道用ポリブテン管)呼び径一六、JISK六七六九(架橋ポリエチレン管)PM一五M種呼び径一〇、一三、JISK六七八七(水道用架橋ポリエチレン管)M種、JXPA三〇一(水道用架橋ポリエチレン管)呼び径一六
 その他詳細については直接同社へ問い合わすとよい。

簡単施工が魅力!
施工時間も大幅に短縮
フネン遮音シート
フネン アクロス

排水騒音を大幅減遮音シートを巻いた状態
 フネンアクロス(東京都板橋区上坂橋1-19-16)は、排水騒音を大幅にシャットアウトする「フネン遮音シート」を好評裡に拡販している。
 同シートは、吸音効果のある難燃性フェルトを樹脂製シートにあらかじめ装着し、施工時間を大幅に短縮することを可能にした。
【特長】
○樹脂製シートに吸音材(難燃性フェルト)をあらかじめ装着している。
○吸音材と樹脂製シートを一回で巻けるため工期を短縮できる。
○従来工法(グラスウール25o+遮音シート)に較べ、コストダウンが可能。
○従来工法に較べ配管スペースが小さくなる。
 例=仕上がり外径寸法 従来工法180o、フネン遮音シート約145o(フネンパイプ100φ比較)
▽製品規格=厚さ6.5mm(難燃フェルトの厚さ含む)、幅1,000o、長さ5m、重量16.5kg(本)
 その他詳細については直接同社へ問い合わすとよい。

名古屋支店 新社屋完成
日東工器 13日より営業

 日東工器(本社=東京都大田区仲池上二丁目九番四号、社長=高田素行氏)名古屋支店(支店長=三浦修氏)は、以前より建設中であった名古屋支店新社屋が瑞穂区田辺通に完成し、一月十三日〓より営業を開始する。また同時に日東工器サービスセンター名古屋営業所も同時に移転する。
◎日東工器名古屋支店/名古屋市瑞穂区田辺通一丁目三番地
◎電話052-861-1601、FAX052-836-5681
◎中部建築機器販売課(課長=小島晴光氏)
◎電話052-861-1615、FAX052-836-6861
◎日東工器サービスセンター名古屋営業所(所長代理=瀧 雅博氏)
◎電話052-861-1671、FAX052-836-6861

支部活動の詳細発表
豊川稲荷初詣へ
愛機工北支部

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=山下隆蔵氏、山下機械社長)北支部(支部長=坂田多喜男氏、金太郎商店社長)の忘年会が12月11日午後6時より、名古屋市西区那古野一丁目の“麒麟亭”において開催、一年の反省と支部行事の予定等の確認を行った。
 定刻通り開会して、挨拶に立った坂田支部長は、多用の中出席した支部組合員に対して感謝を示し、相変わらず厳しい景況の中にあって組合の発展を願うと共に組合員の結束を更に強固なものにしていきたいと述べた。また、2005年は北支部が組合新年会の担当となることからそれに向けての取組みと、支部の規約の一部変更点について及び熊田氏(久満田商会社長)を副支部長に選任することを報告、これを承認した。
 この他、支部行事の予定としては、・豊川稲荷初詣(一月二十五日)・北支部総会(3月20日予定)・ゴルフコンペ(5月予定)・支部幹事会(2月頃予定)の確認と報告を行った。
 続いて、同組合の山崎事務局長よりMECT03展出展の協力への御礼と詳細について報告があった。
 なお、豊川稲荷担当は永田氏(永田商店社長)が当日世話役を務める。
 以上報告の後、開宴して各自情報の交換をするなど賑やかだった。

愛機工西支部
忘年会開催

 愛知県機械工具商業協同組合西支部(支部長=滝川和彦氏、滝川物産社長)は「平成15年度忘年会」を12月9日午後6時より、名古屋市東区葵の“メルパルク名古屋”にて行った。
 当日は19名が出席。滝川支部長が開会の挨拶として、「先日、ヘラルドが破綻したのを見ても分かるように、今の時代、自分の身は自分で守らなければならない。来年も西支部としては、元気良くやっていきたいと考えている。今日は色々な事を忘れて、楽しんでいただきたい」と述べた。
 会中、出席した山崎事務局長より、MECT03展の成功報告と新規教育事業への協力願いが語られるなど、新年へ向けた話題が積極的に交わされ、終始賑やかに過ごした。

新年に夢を託す
愛機工南支部
反省会・忘年会

 愛知県機械工具商業協同組合南支部(支部長=伊藤照之氏、伊藤信産業社長)の忘年会が12月19日午後6時より名古屋市中村区の料亭“稲本”において開催、一年の行事の報告と新年への取組み等を確認した。
 定刻通り開会して、挨拶に立った伊藤支部長は、多用の中出席した支部組合員に対し御礼を述べた後、一年の総括について触れ、新年への取組みについて抱負を語った。
 続いて、組合新年会は1月16日金山のグランコート名古屋にて開催予定、総会は5月21日メルパルクにて開催予定と報告された。
 この他、同組合の山崎事務局長が、今後の組合行事計画等についての説明を行った。また、高速道路の利用カード及び万博入場券の取扱い等についての報告と現状の説明があった。
 この後、開宴して不景気風を追い払う勢いで終始賑やかな年忘れとなり、新年に夢を託して散会した。

組合新年会の下見兼ね
グランコートで
愛機工熱田支部

 愛知県機械工具商業協同組合熱田支部(支部長=水谷隆彦氏、ミズタニ機販社長)は、12月24日午後六時より、“グランコート名古屋”(名古屋市中区金山)において忘年会を開催。
 今回は、同支部が平成16年の愛機工組合新年賀詞交歓会の担当支部に当たるため、下見を兼ねた開催となった。また、当日はクリスマスイブということもあり家族同伴というはじめての企画を実施した。
 支部幹事の滝沢有一氏(松本商店社長)の司会で進められ、冒頭、水谷支部長より組合活動ならびに支部活動への理解と協力に対しての御礼を込めた挨拶と、1月16日に行われる組合新年会の式次第、役割分担などについて説明が行われた。
 引き続き、山下理事長(熱田支部所属)の挨拶と力強い発声により一同で乾杯。
 管弦楽を中心とした生演奏(組合新年会でも演奏される予定)が奏でる調べの中、和やかに歓談。
 途中アトラクションで盛り上がり、木村節雄理事(木村屋社長)の中締めでお開きとなった。
 また、参加者一組に一鉢ずつ、山下理事長が丹精込めて育てたカトレアがプレゼントされた。

仕入先 メーカー商社等
60名余参加
前向きの話で盛り上がる

服部商会 かねもとで忘年会
 服部商会(社長=服部利一郎氏、本社=津島市百島町三正六歩23)は、12月13日午後6時より愛知県南知多町内海の“かねもと旅館”において忘年会を開催。取引先、仕入メーカー・商社等60名余りが参加して行なわれた。
 この忘年会は、日頃の支援に対する感謝を込めて互いの親睦を図るために毎年行なわれている恒例行事。
 冒頭、服部社長が「今年も仕入先各位のご協力、ご支援により、昨年度より良い数字を残すことが出来ました。今後も全社員が一層の努力をし、会社の発展に邁進いたしますので、ご協力の程よろしくお願い致します」と挨拶。
 創業以来、絶えず前向きな姿勢で発展し続けている同社とその仕入先の会とあって明るい話題で盛り上がり、一年を締めくくった。
 翌日は、朝食後に解散。

ミズタニ機販株式会社
代表取締役社長 水谷 隆彦 氏

―まず、年男を迎えるにあたって、今のお気持ちをどうぞ。
 申年生まれ四十八歳、年男と言われても何の感慨も湧いてこないので、この様な場面に登場させて頂くのは、些かどころか気が引ける思いで一杯です。
 周囲の環境=万物に対して、今年もまた一つ歳を重ねて生かさせてもらえることに、感謝の気持ちで一杯です。人に限らず総ての存在は、必要があって生かされている訳ですから、皆生かされている限り、与えられた境遇で精一杯生きることが使命であると思っています。その境遇をどの様にも変えることが出来るのは、自分自身の「想い」だと言えるのではないでしょうか。
―将来の夢や抱負についてお聞かせ下さい。
 この人生で、現在の自分を作ってきたのは自分自身の「想い」であり、いつ如何なる時でも誰もが一〇〇%願いを実現させているのです。
 願わくは将来、今生のうちにこの世の世界平和が実現した状態を見届けたいものですが、テロや戦争の終わらない世界を見ていると、おそらく叶わぬ夢幻でしょう。
 しかし、せめてそれ(世界平和)が確信できる世相を見届けてから、今生を終われたらと既に考え始めている弱冠四回目の年男です。
 今後今生において、さらに世界平和と皆様のお役に立てる事は何かと考えながら、人生を歩んで(修行の道を生かされて)行きたいと思っている今日この頃です。
 今生での修行の程度の違いによって、あの世から見えるこの世の見え方も違うのかも知れませんが…。
 昭和31年3月6日生まれ。

地に足の着いた経営し
明るく平成16年を迎える
名機工同友会
15年忘年会を開催

 名機工同友会(会長=時津 忠氏、新栄商會会長)は、12月9日午後6時30分より「東京第一ホテル錦」(名古屋市中区錦3)において、12月例会と忘年会を開催。
 田中知之総務部長(ミユキ商會社長)の司会で進められ、各部報告では、経営対策部より「来年に講演会を予定いたしております」と、厚生部より「先月(11月)はお忙しい中、名機工同友会の親睦旅行会に参加いただきありがとうございました。来年も楽しい旅行会ができるように頑張りたいと思います。また、厚生部は、来年1月の新年会の司会を担当しておりますので、よろしくお願いします」と報告が行われた。
 引き続いて忘年会が行われ、冒頭、時津会長が「自分の身の丈以上の経営をしてはいけない。地に足の着いた経営をしていかなければいけないということを、我々名機工同友会の同志は心に誓ってこの年を過ごし、新たなる明るい平成16年を迎えたいと思います」と挨拶し、力強い発声で乾杯。
 宴会に移り、今年一年の反省や来年への抱負を語り合い和やかな時間を過ごし、午後8時30分過ぎに会を終了した。

ミユキ商會
仕入先等60名余が参加
恒例の忘年会開催

ミユキ商會(社長=田中知之氏、本社=名古屋市昭和区円上)は、12月19日午後7時より「東京第一ホテル錦」(名古屋市中区錦3)において、忘年会を開催。これは同社の仕入先の商社・メーカーを集めて毎年行われているもので、今回は予定していた人数を上回る60名余りが参加した。
 冒頭、田中社長より日頃の御礼と来年への決意を込めた挨拶が行われた。
 新年に向けて更なる期待を込めた話をするなど和やかに進み、途中、ミユキ商會の全社員の紹介があり、当日参加した仕入先のメーカー・商社全員からは一言ずつ平成15年の思い出、新年にかける抱負などが語られた。この会も回を重ねるごとに参加者それぞれが顔なじみとなり、大いに盛り上がりをみせた。

ジュニアー会
「八勝館」で忘年会
一年を締めくくる
 ジュニアー会(幹事長=峰澤彰宏氏、峰澤鋼機社長)は、12月11日午後6時30分より「八勝館」(名古屋市昭和区広路町字石坂29)の「御幸の間」において、平成15年度忘年会を開催。会員21名が参加した。
 出席者全員が揃い、定刻通りに開会。
 冒頭、峰澤会長より日頃の会への理解と協力に対して御礼が述べられた。
 印藤商店印藤社長の音頭で乾杯。
 平成15年度を省み、来る平成16年に思いを馳せ和やかに歓談する中、午後8時30分過ぎにお開きとなった。
 次年度の幹事長に大藪淳一氏(大清社長)が内定した。

三菱マテリアルツールズ
新材種VP20RT販売開始
ラッシュミルモンスター用

 三菱マテリアルツールズ(社長=高田 修氏、本社=東京都墨田区横網一丁目6番1号)では、三菱マテリアルが開発・製造する「スーパーラッシュミルモンスターSRM2形φ50」用に開発された新材種VP20RTの販売を開始。
 今回開発された新材種VP20RTは、好評中のスーパーラッシュミルモンスターSRM2形φ50にて販売されている材種、VP15TF及びVP30RTに新たに追加されたもの。これまで以上に被削材種に合った最適な材種選定と、高能率化を可能とした。
【VP20RTの特長】
○新開発超硬母材により、ボールエンドミルの荒加工に適した耐磨耗性と耐欠損性のバランスを兼ね備えた汎用材種。
○耐磨耗性・耐酸化性に優れたPVDコーティング「ミラクルVPコーティング」により、金型の荒加工という苛酷な条件下でも大幅な長寿命を実現。
 これらの特長を備えたラッシュミルモンスターSRM二形用新材種VP20RTは汎用性が高くダイス鋼、合金工具鋼からダクタイル鋳鉄まで幅広い範囲で対応可能。
 インサートの価格は、内刃(SRG50C)が6,000円、外刃(SRG50E)は4,500円。
 同社では初年度、年間4,000万円の販売高を見込んでいる。

湯野川孝夫氏
 豊田工機社長
社葬しめやかに

 去る11月26日急逝した豊田工機社長湯野川孝夫氏の社葬が、12月18日午前11時より「覚王山日泰寺」(名古屋市千種区)の「普門閣」においてしめやかに執り行われた。
 トヨタ自動車時代は開発部門などで活躍、平成12年に豊田工機社長に就任してからは自動車部品事業のグローバル化、工作機械事業の体質強化に取り組んだ。湯野川氏の生前の業績を物語るように、日本全国から約3,000名が参列し、故人を偲んだ
平成16年1月11日2154号
77兆8千666億円
前年度比3.0%増
日本産業 機械工業会
平成15年度機械工業生産額見通し

 日本産業機械工業会では、9月に調査を行なった、「機械工業・生産額見通し」を発表した。平成15年度の生産動向はコスト対応のため海外生産シフトが進展し、国内生産が減少。高付加価値・高機能を生産し、輸出好調な業種が機械工業全体の牽引役を担っている。こうした中、平成十五年度の生産額は、前年度比3.0%増の77兆8,666億円となる見通し。機械工業の動向を業種別に見ると、上昇する見通しの業種は一般機械、電気機械、輸送機械、精密機械、鋳鍛造品。低下する見通しの業種は金属製品。
各機種の動向
▼一般機械=生産額は前年度比5.4%増の11兆8,451億円の見通し。機種別は次の通り。
◎ボイラー・原動機/ボイラー・タービンが受注状況の改善により増加。米国の排気ガス規制強化と堅調なトラック需要、北京五輪や上海万博を控えた中国の需要拡大が見込まれる内燃機関も増加し、7.2%増。
◎土木建設機械/油圧ショベルを中心に輸出が堅調、また国内市場も更新需要が進み16.5%増。
◎化学機械/外需が化学・石油化学プラント等の増加により、一・四%増。
◎合成樹脂加工機械/電気機械や自動車等の需要により10.0%増。
◎印刷・製本・紙工機械/中小・零細企業の設備投資先送りが懸念されるが、先進的な企業からの需要増加、中国を中心とした、輸出市場の需要増加もあり3.6%増。
◎運搬機械/効率化に向けた物流システムの需要が続くが、建設・不動産向けの立体駐車場等の減少により横ばい。
◎ロボット/自動車産業向けの国内設備が一巡しているものの、電機産業向けがDVDレコーダー、デジタルカメラ、液晶テレビ等デジタル機器の販売好評を受け、27.8%増。
◎農業用機械器具/冷夏により、農家の購買意欲が盛り上がらないが、北米向けが好調であり1.0%増。
◎金属工作機械/旺盛な自動車産業や半導体製造装置産業からの受注により11.1%増。
◎第二次金属加工/中国自動車産業の大きな進展等により29.3%増。
◎繊維機械/化学繊維機械が、日本の大手ユーザーメーカーの中国進出により大幅に上昇し9.8%増。
◎食料品加工機械/社会的要請の強い安全・衛生面に対応した機械設備に対する需要は引き続き見込まれるが、主要需要先である食品産業の設備投資が控えられていることや製品価格のデフレ傾向が続いていること等の影響により2.0%減。
◎木材加工機械/地球温暖化防止など、環境面から木材利用が注目されており、また建築リサイクル法の施行に伴い、引き続き住宅解体材等の木質系廃棄物の利用が推進されており、これに関連する木材加工機械の需要増が期待されることから、3.5%増。
◎事務用機械/海外生産のシフトに伴い、国内生産が減少。それにより輸出も減少する見通しであり、また国内経済の市場環境は依然として厳しく13.0%減。
◎ミシン/工業用ミシンは主要市場である東アジア向け輸出減少や海外生産移転が引き続き進展し、5.7%減。
◎冷凍機・同応用装置/10年ぶりの冷夏に加えて可処分所得の減少、設備投資の抑制、建築着工の下落等景気の低迷により一・六%減。
◎軸受/自動車等、需要産業が好調であり、2.9%増。
◎半導体製造装置及び液晶パネル製造装置/半導体製造装置が、過去2年間の低迷状態を脱して回復基調にあり、液晶パネル製造装置が引き続き第五世代基盤サイズの設備投資が旺盛であることから、両者を合わせて10.2%増加する見通しである。
▼電気機械=生産額は、前年度比2.3%増の23兆7,859億円となる見通し。機種別は次の通り。
◎回転電気機械・静止電気機械器具・開閉制御装置/民間設備投資の底打ち傾向、アジア諸国への輸出及び国際競争力の強化による輸出拡大に期待しているが、電力の設備投資抑制や、米国経済低迷の継続等、昨年度の低迷要因が引き続き見込まれることから2.0%減。
◎民生用電気機械/洗濯乾燥機、食器洗い乾燥機、ノンフロン冷蔵庫といった高付加価値・環境配慮商品、クッキングヒーターに代表される200V家電及びネットワーク家電に期待しているが、国内需要の回復が遅れることに加え、海外生産シフトと輸入の増加が続くことからほぼ横ばいの0.2%増。
◎有線通信機器/国内のブロードバンド化、IP化の進展に伴う関連機器需要の下げ止まりにより、大きな減少要因が取り払われるが、引き続き厳しい環境下にあり、8.3%減。
◎民生用電子機器/PDPテレビ、液晶テレビ、DVDレコーダー、デジタルカメラ、カーナビ等高性能なデジタル機器の大幅なプラスにより3.8%増。
◎産業用電子機器/電子計算機及び関連装置の大幅な伸長が望めないものの、携帯電話の第三世代機器への買い替え需要の増大により1.7%増。
◎電子部品・デバイス/従来型の情報システム機器だけでなく、デジタルテレビ、DVDレコーダー等の民生用電子機器、エンジン制御等をはじめとする自動車への利用拡大により、順調なプラス成長が見込まれ5.1%増。
◎電子計測器/工業用計測制御機器の国内需要が減少傾向にあるが、電気測定器の半導体・IC測定器の輸出が好調に推移し2.4%増加見通し。
▼輸送機械=生産額は前年度比3.4%増の35兆6,952億円の見通し。機種別では、
◎自動車/乗用車の国内市場のスモール化進展、ミニバン系の好調によりセダンタイプの低迷を補っている。輸出については米国・欧州における新型車投入効果やWTO加盟後の中国市場の伸びが期待されているため4.0%増。トラックが首都圏条例、NOx・PM法対応の代替需要増加により17.2%増。バスがバリアフリー化やNOx・PM法対応の代替需要増加により4.0%増。全体で5.7%増。
◎自動車部品/輸出がプラスに推移し、2.0%増。
◎産業車輌/足元での回復基調はあるが、下期以降は前年並みに推移し1.2%増。
◎鋼船/高付加価値船を含め、全体の建造量の増加が見込まれることから、2.8%増。
◎航空機/防衛庁向け一部機体の生産終了や受注数量減、また防衛庁向け機体部品及び民需向け生産の減少により、7.1%減。
▼精密機械=生産額は、前年度比2.3%増の1兆720億となる見通し。機種別は次の通り。
◎計測機器/試験機が減少するが測定機器の計量機器、分析装置、光学精密測定機が大幅に増加し4.0%増。
◎光学機械/写真機が引き続きデジタルカメラ(民生用電子機器に含む)の影響により、2.7%減。
◎望遠鏡・顕微鏡/4.8%減、全体で4.0%減。
◎時計/ウオッチ・クロックとも電波時計が好調な伸びを示し、またメーカーのブランド強化策が功を奏し、国内市場に明るさが若干戻った。中低価格帯製品の海外生産が進展しており、0.8%増加する見通し。
▼金属製品=生産額は、前年度比2.4%減の2兆8,577億円。機種別は次の通り。
◎鉄構物・架線金物/7.9%減。
◎ばね/一・二%増。
◎機械工具/特殊鋼工具、超硬工具、ダイヤモンド工具全てが増加し、機械工具全体では5.1%増加する見通し。
▼鋳鍛造品=生産額は、前年度比1.2%増の2兆2,187億円。機種別は次の通り。
◎粉末冶金製品/2.5%増。
◎鍛工品/アジア諸国、特に中国向け輸出が好調な産業機械・土木建設機械部門の大幅な伸びにより、2.4%増。
◎銑鉄鋳物/0.7%増。
◎可鍛鋳鉄・精密鋳造品/5.3%減。
◎非鉄金属鋳物/2.5%増。
◎ダイカスト/0.3%増加する見通し。

年頭所感
新年を迎えて
日本工具工業会
理事長 竹内  丹

 新年明けましておめでとうございます。
 昨年のわが国経済を振り返りますと、前半はイラク戦争・SARSの蔓延・不良債権処理に伴う金融不安等により景気は一進一退で推移しましたが、後半には米国経済の回復など景気を取り巻く環境に変化があらわれ、輸出の伸長に伴って輸出と連動性のある製造業の生産が増加、つれて設備投資も回復し機械受注の増加と好循環が動き始め、政府も11月に「景気持ち直し」を宣言するに至りました。今後の見通しにつきましても米国経済などが回復するなかで、上向きの動きが続くとの予測が多いようですが、株価や為替レートの動向に留意する必要があります。
 平成15年度の切削工具の生産・出荷は、景気の持ち直しに伴い、自動車、工作機械、精密機械、情報関連機器の好調に支えられて、底這を脱し増加が見込まれています。
 このような中で工具製造業がさらに発展していくためには、工具需要業界のニーズを的確に察知し、新たな発想に基づいて商品開発に取り組み、その成果を顧客に提案、提供する必要があります。
 新年にあたりまして今年の日本工具工業会の取り組みを一言申し上げたいと思います。
 第一は環境問題への取り組みであります。
 環境保全に積極的に取り組み企業が、市場で高く評価される時代を迎えています。工具工業会としてもこのような変化に対応する必要があるとの認識に立って、昨年11月、あらたに環境委員会を設置して切削工具のMSDSの作成を始めとして、健康、安全対策及びリサイクル対策に取り組むことにしましたので今後の活動成果が期待されます。
 第二は、切削工具に対する需要の変化とその対応であります。
 切削工具の生産出荷動向を見ると平成15年度は前年度比5%増加しますが、内訳を見ると超硬工具は出荷ベースで6%増の2,181億円、特殊鋼工具が生産額で3%増の813億円(超硬工具出荷額に対し約37%)になると見込まれています。平成十年度の特殊鋼工具の生産額は超硬工具対比で46%を越えていましたが、5年間で10%程度低下したことになります。
 また、工具材料の超硬化は工具工業会会員の生産統計にも表れ、平成15年8月から10月の生産は特殊鋼工具77%、超硬工具22%、その他1%となっています。前年同期の超硬工具のシェアが20%であったことからすると一年で2%のシェアを拡大したことになります。
 このような変化に対応して工具工業会は事業・目的を特殊鋼工具に限定していた定款を改正し、超硬工具を含む切削工具に広げたところであります。具体的な事業としてはISO、標準化、統計データの整備など緒についたところですが今後関連団体とも協調しながら超硬・ダイヤ・CBNを含んだ広い視野で切削工具に積極的に取り組む必要があります。
 第三は、統計データの整備及び迅速な提供であります。
 事業経営の方針を検討する上で、業界の実態をあらわす生産額や出荷額のデータは必要不可欠であります。しかも最新のデータを早く提供することが望まれています。会員各位及び関係者の一層のご協力とご支援を賜りたくよろしくお願い申し上げます。
 最後になりましたが、平成16年の新年を迎え、皆様方の一層のご活躍とご多幸を祈念いたしまして、年賀の挨拶とさせていただきます。

創造的な技術開発と
信頼性の高い製品作りを
社団法人日本機械工業連合会
会 長 相川賢太郎

 謹んで新年のご挨拶を申し上げます。皆様には、気持ちも新たに新年を迎えられたことと思います。
 年頭にあたり、平素より日機連にお寄せ頂いております皆様の暖かいご指導とご支援に対し、心から御礼申し上げます。
 昨年の我が国経済は、輸出が牽引役となって設備投資が動きだし、全般的に景気回復の兆しが見えた一年と言われています。しかし、機械工業の実態を見ると、堅調であったのは自動車や工作機械等の一部に過ぎず、多くの業種で事業環境は昨年初頭と変わっていないというのが、実感ではないかと思います。更に心配されるのは、予想以上の円高の進行であります。この儘では、我が国輸出総額の七〇%以上を占める我々機械工業は競争力を失い、輸出が減少して日本の景気回復に悪い影響を及ぼすことも懸念されます。
 このように厳しい環境にありますが、資源に乏しい我が国に於いては我々機械工業が新製品や新技術の開発で国内に雇用を生み、外貨を稼いで我が国経済の発展を支える使命があると思います。機械工業界の企業は一層体質を改善し競争力を高めると共に、長期的な視点で顧客ニーズを見通した創造的な技術開発や、信頼性の高い製品作りに取り組まねばならぬと思います。
 一方、我が国が現在の苦境から脱するためには、政府の適切な政策と協力な指導が必要であると思います。例えば、機械工業が競争力を維持するために為替レートと購買力平価の乖離の是正や、アジア諸国を中心とした自由貿易協定(FTA)の締結、また昨年設置された知的財産戦略本部が纏めた「知財立国戦略」の実行等であり、それには国の一層の構造改革や規制緩和の促進を期待致します。
 昨年を振り返ってみますと、残念ながら我が国の製造現場で非常に重大な事故が多発致しました。安全管理コストの削減や設備の老朽化等と様々な原因が挙げられてはいますが、ここで企業も原点に戻って、製造現場の安全を見直すことが必要と思います。日機連でも予てから「機械安全」を重要な課題と捉え、アジア諸国と連携を取りつつ日本発の国際安全標準規格の制定に向け取り組んできました。改めて取り組みの重要性を認識し、今後とも我が国の製造現場の安全確保について皆様と共に取り組んで参ります。
 さて、我が国経済は多少なりとも明るさが見えてきたと言われますが、今年こそ確かなものとなり、機械工業界に活況が取り戻されることを期待します。モノ作りに携わる我々の使命は、新技術や新製品の開発により国民生活を豊かにし、国の経済の発展を支持して更に今日の繁栄を次代へ確実に引き継いで行くことであります。
 この使命を果たすべく、今年も皆様の一層のご活躍とご健康を、心から祈念申し上げます。

足並みを揃え、
業界一丸となる
社団法人日本鋳物工業会
会 長 児玉 洋介

 平成16年の新春を迎えるに当たり、鋳物関係の皆様にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。昨年度の通常総会にて会長をおおせつかり、就任して丁度半年が経ちましたが、これまで以上に、本会の発展に精一杯努力していく所存ですので、何とぞ本年もご協力をよろしくお願い申し上げます。
 昨年は、我々鋳物業界にとって、一昨年とは異なり仕事量の増加によって需給バランスが改善傾向にありましたが、原材料・副資材の高騰から利益なき繁忙と言った経営を強いられ大変厳しい年でした。このため、業界として何とかこの窮地を脱すべく種々の対応を実行してきました。第一弾として、2月のスクラップ価格の高騰から「銑鉄鋳物製造業を取り巻く現状について」の業界統一文章を作成し、値戻し運動を展開致しました。また、一時沈静化していたスクラップ価格の再高騰、鋳物用銑鉄の値上げ、コークスや副資材の高騰から値戻しが企業継続のためには必要不可欠であり、また、仕事量の増加で需給バランスが改善傾向にあることから、今の時期を失することがないように第二弾の値戻し運動を10月から展開しました。再度の業界統一文書「国内のモノづくりで競争力の回復を」を会員へ送付すると共に、ユーザー団体にも陳情し、これを受け、マスコミも鋳物企業存亡の危機と大きく取り上げてもらいました。是非、これらの資料を有効活用して、足並みを揃え業界一丸となり、明るい年となるよう頑張っていくところであります。
 一方、業界サイドとしても一方的にお願いばかりするのでなく、ユーザーの求めている品質・納期等に応えていかなければなりません。例えば、コスト低減のVA提案だけでなく、品質保証など技能についても、永年にわたり培われてきた「鋳造技能」が、従業員の高齢化などにより、失われてしまう恐れがあるので、マルチメディアなどをの技術を駆使し、技能伝承のソフトを開発するなど積極的にユーザー側にもプラスとなるよう業界及び企業の自助努力に努め、良きパートナーとして理解してもらわなければなりません。
 また、本年は昨年からの課題となっている三団体統合(日本鋳物工業会、日本強靱鋳鉄協会、日本鋳造技術協会)についても大きなフレームができ、決断すべき年ともなっております。是非とも、前向きに大いに検討していただき強力な指導機関を設立したいと考えております。
 最後になりましたが、鋳物関係の皆様の今後ますますのご発展、ご健勝を祈念いたしまして新年の挨拶とさせていただきます。
 年頭にあたり謹んで新春のご挨拶を申し上げます。

自律回復に向けた
基礎固めの年に
日本機械鋸・刃物工業会
理事長 鈴木 寛善

 景気回復の兆しに期待をもって新年を迎えるのは、何年ぶりでしょうか。振り返ってみますと、過去数年の日本経済は極度の不振、先行き不安が極めて強い中で新年を迎えることが多かったと思います。2003年の年初には、イラク情勢が緊迫化する中で、米国経済が失速し、むしろ日本経済が再び危機に直面するのではないかとの懸念が強まっておりました。米国の対イラク軍事行動が5月には終結し、世界経済の順調な拡大に期待が寄せられたのも束の間、アジアにおいて新型肺炎(SARS)か流行し、先行き不安が再び強まりましたが、その影響はさいわい軽微なものでありました。しかしながら日本経済は、こうして懸念材料を何とかこなし、年央以降には次第に明るさが見えて参りました。
 2004年がどのような年になるのか、政府は直近11月の月例経済報告で「景気持ち直し」を宣言、日銀も金融経済月報で「景気は緩やかに回復しつつある」と景気の現状に自信を示すコメントを発信しています。期待したいところですが、懸念される材料もあります。為替の動向、個人消費の不振、税制改正等々。これらが経済にどの様に反映されてくるのか、依然我が国経済が脆弱な基盤の上に立っていることは忘れてはならないでしょう。
 当工業会においては、国内外での競争の激化に伴い、生産拠点を海外に求める進出企業が増加しております。従って、国内の空洞化が懸念されます。ここで工業会も設立の原点に戻り、その果たす役割について見直しが必要となって参りました。会員企業全員が知恵を出し合い、この難局を乗り越える所存でございます。
 今年の干支と「甲申(きのえ・さる)」。その意味するところは、「芽が殻を破って少し頭を出す様(甲)」「芽がぐんと伸びる様(申)」、その字義に照らせば、「旧来のしきたりや慣習が破れて、革新の動きがぐんと進む年」と言えます。新年が自律回復に向けた基礎固めの年であることを期待したいと思います。
 最後になりましたが、関係各位の一層のご指導、ご協力をお願い申し上げ、皆様のご活躍とご多幸を心からお祈り申し上げ、新年のご挨拶と致します。

不景気去って明るい年に
社団法人日本鍛圧機械工業会
会 長 御子柴〓夫

 新年おめでとうございます。昨年は業界発展の為に格別のお引き立てを賜り誠に有り難うございました。衷心より厚くお礼申し上げます。本年もわが国の「モノ作り」を支える基幹の業界として新技術、新製品の開発に総力を結集して更なる成長を図る所存でございますので、相変わらずのご指導、ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。
 生産財を供給する金属加工機械業界は、需要先業界が製造コストの削減や需要地での生産を進めるため拠点を海外に移転する影響を受けまして芳しくない景況が続いてまいりましたが、昨年は受注が増加の傾向をたどり、好転の兆しが見え始めました。鍛圧機械業界もその例に漏れず昨年の受注高は前年の実績を2割方上回る見通しで、好況時の水準に達しないまでも久しぶりに少し明るい話題で年を越すことが出来ました。
 その中で特に注目されますのは、近年は輸出案件の受注が大きなウエイトを占めてまいりましたが、最近になって国内の設備投資が回復し、内需、輸出ともに同様な伸びを示していることを上げることが出来ます。この要因は大口の得意先である自動車、電子電気機器業界の経営体質が大幅に改善されて設備投資意欲が出てきたことに加えまして、業界がこぞって顧客から要請されていた新しい生産システムの構築をはじめとする新技術、新製品の開発に努めた結果が成果になって現れたと思っております。
 さて新年の動向ですが国内経済は回復の基調となり、1%台の成長率達成に向けて力のある動きをたどるのではないかという見通しが増えてまいりました。確かに9月の中間決算や3月期の決算予想を拝見いたしましても利益を計上する企業が増え環境は好転いたしましたが、経営体質の強化をねらいとした自助努力によるところが大きく、イラク、為替、株価など国内外に不透明な課題が山積しておりますので、本格的な景気回復となると今年が正念場になるのではないかと考えられます。
 こうした情勢に対処するため、鍛圧機械業界は顧客から要請されている新材料の加工、高精密加工、微細加工といった課題を解決する新技術、新製品の開発にさらに磨きをかけ難関を打ち破る方針です。幸いにも塑性加工は未踏の技術分野が多く残されておりますので国内にありましては、ユーザー業界の情報を的確に捉えて市場の掘り起こしに努めると同時に、東アジアを中心とする輸出市場を開拓し昨年を上回る成長を達成したいと言うのが年頭の所感であり、祈願でもあります。
 新年は申年です。不景気が去って明るい年になって欲しいものです。その為にも好転してきた景況が続き、わが国産業界が益々発展することを期待しております。「サルも木から落ちる」とする格言がありますが、現状に甘えて時流から落ちないように業界の総力をあげて努力を重ねてまいります。最後になりましたが、年頭に当たりご関係業界のご繁栄をお祈り申し上げます。

希望に満ちた飛躍の年に
株式会社キッツ
代表取締役社長
小林 公雄

 新年あけましておめでとうございます。謹んで新年のお慶びを申し上げます。また旧年中は格別のご高配を賜り、誠にありがとうございました。本年も引き続き倍旧のご指導、ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
 昨年の日本経済は、半導体などのIT部門や自動車産業など輸出関連産業の業績が伸び、さらに素材関連産業では不採算事業の整理、統合が進み市況の改善が見られたものの、依然として国内経済全体をみれば厳しい状況が続いた年でありました。また、海外に目を転じても、依然として先が見えないイラクの戦後復興やテロの脅威に加えて、為替相場の変動など世界経済への懸念材料は未だ払拭されておりません。
 当社の事業環境も民間設備投資など一部改善が見られるものの厳しい経営環境でした。そんな中で、昨年、当社は、今後の成長が期待出来る環境・エネルギーなどの分野に積極的に販売強化を図って参りました。8月には伸銅品事業とマイクロフィルター事業(工業用フィルターと浄水器の製造販売)を今年四月に分社化することを発表し、よりマーケット指向とプロフィット指向を強化して事業の拡大を目指して参ります。
 2004年も国内は個人消費が低迷するなどデフレ経済は終息せず、海外は引き続き政治、経済とも不透明さを増すと予想されます。このような国内外の経済環境の下で、当社は、コア事業であるバルブ事業により経営を注力するとともに「創造的かつ質の高い商品・サービス」をお客様にご提供し、皆様から愛され信頼される企業を目指して参ります。そして豊かな社会づくりに貢献出来るようにキッツグループ一丸となって邁進してまいる所存です。
 今年は甲申【“きのえ”の“さる”】の年で、固い殻を破って芽が出て上へ伸びてゆく勢いを示す年ともいわれます。新年が皆様にとって甲申の如く希望に満ちた飛躍の年になりますよう祈念いたしまして年頭の挨拶とさせて頂きます。

国際競争力の一層の
強化をめざす
日本機械輸出組合
理事長 宮原 賢次

 昨年の世界経済は、前半はイラク戦争の勃発、新型肺炎(SARS)の影響もあって停滞しておりましたが、年後半には世界的にハイテク企業の業績や株価が回復し、日米を中心に設備投資及び個人消費が回復基調となりました。また、アジアではSARSの終息後、中国、韓国、タイなどを中心に再び輸出の増加や内需の盛り上りで高い成長率を記録し、世界経済を牽引しました。
 このような世界経済を背景にわが国の機械輸出は、昨年後半から中国やNIES・ASEAN、EU向けを中心に回復傾向を示し、9月には前年比9.3%増の伸びとなるなど着実に拡大してきました。しかし、その後、円高が急速に進んだために伸び率は半減し、回復しつつあるわが国経済への影響が懸念されております。
 さて、本年の世界経済ですが、大きな影響力を持つ米国経済は、設備投資は増加してきており、また、個人消費も上向いています。過去最高となった経常赤字やドル安、巨額の財政赤字といった不安定要因もありますが、11月の大統領選挙前までは、ある程度の成長路線が維持されるものと思われます。一方で、欧州経済は既に底を打っていますが、高水準の失業率、ユーロ高などから暫くは低成長で推移するでありましょう。アジア経済は、引き続きもう一つの軸として世界経済を牽引してゆくことは間違いないと思います。不透明な中東情勢やテロの脅威、SARS再発の不安など懸念材料もありますが、全体的には日・米・アジア経済に支えられて昨年よりも高い成長が期待できると思います。
 このような中にあって、平成16年においては、次のような課題への取組みが益々重要になってきています。
 第一は、回復しつつある国際競争力をさらに強化することです。
 わが国機械産業は、製品開発力の強化、事業再編などによって国際競争力を徐々に回復させてきております。引き続き、新たなハイテク製品の開発力と市場開拓力を一層強化すること、また、発展するアジア諸国との分業を一層強化して、グローバルな競争力を強化することなどにより、これを確かなものとすることが必要であります。
 第二は、貿易・投資自由化促進のため、WTO新ラウンドを立て直すとともに、アジアを中心とする各国とのFTAを早期に締結することです。
 世界148カ国・地域を対象とするWTOルールは、自由貿易体制を構築するための中心的な国際規律であることから、WTO新ラウンドを早急に立て直していく必要があります。また、FTA(自由貿易協定)の締結は、メキシコで我が国企業が被っているような不利益を是正し、アジアで実現している広域的な分業体制を支えていくためにも不可欠なものです。先ずは、メキシコ、韓国、タイ、マレーシア、フィリピンなどとの締結を早急に実現する必要があります。
 第三は、環境保全、消費者保護など企業の社会的責任への対応を強化することです。
 環境保全、消費者保護、製品安全への適切な対応は、企業や製品のブランド価値の向上、当該製品の需要の拡大に貢献することになります。一方、万一対応を間違えれば企業に大きなダメージを与える事態にも発展しかねません。今後も内外の動向を注意深く把握し、製品ライフサイクルのすべての段階において、万全の対応をしていく必要があります。
 第四は、大量破壊兵器の拡散防止やテロ対策としての輸出管理の徹底を図るとともに、テロ活動やSARS、大停電等に対する危機管理対策を講ずる必要があります。
 日本機械輸出組合は、これらの課題に対して適切な対応策を講じて、わが国機械産業の貿易・投資の拡大に貢献することがその使命であると考えております。今年も、皆様方の海外事業展開や国際競争力強化に役立つ事業を全力で実施してまいる所存です。

財産は人
株式会社ジーネット
取締役社 長
古里 龍一

 新年明けましておめでとうございます。
 本年も相変わりませずよろしくお願い申し上げます。
 昨年は年初よりイラク紛争やSARS問題など世界的な危機管理に直面しました。製造業においては昨年末より設備投資意欲が高まり、工作機械ならびに周辺機具工具類も大きく進捗し、工作機械受注は当初予想を大きく上回る8,500億円を超えるほどの勢いを感じた一年でありました。
 一方、株価においてもようやく一万円台の大台へ回復を果たし、金融機関も不良債権処理の見通しがつき、大きな峠を越えた様相です。
 また自動車、IT関連、住宅着工でも好調な数字が散見され新しい年への期待がたかまっております。
 国内製造業においては、機械設備全体の四分の一強が稼動年数二十年以上と設備の遅れがいわれており、更新需要とあいまって引き続き強気の投資が行われていくものと存じます。
 また海外進出の流れは引き続いておりますが、国内には従来に変わらず元気な企業も多く、特にナノテクノロジーの分野では、超精密・高精度加工を要求されるDVD、デジカメ、携帯電話はじめデジタル家電製品はやはり日本のお家芸であり、日本製ナノテク工作機械の出番であります。
 日本のような少資源の国にとり、一番の財産は人であり、知識や知恵、加工ノウハウなど知的財産や技術が大切であります。
 日本でなければできない加工技術やその技術を支える工作機械・機具工具類はやはりわが国の大きな誇りであります。当社におきましてもユーザー様の技術革新の問題解決に真摯に取り組み、商社としての役割を果たし「お客様重視」の姿勢を原点として、今まで以上にご愛顧をいただける商社となるべくグループ一丸で積極的に取組んで参る所存でございます。
 本年も一層のお引き立てを賜りますようよろしくお願い申し上げます。

現場重視で誇りと
自信を持って働ける社会に
財団法人機械振興協会
会 長 豊田章一郎

 あけましておめでとうございます。
 皆様には、新しい年をすこやかにお迎えになられたものと、お慶び申し上げます。
 長きにわたって低迷を続けてきたわが国経済も、昨年後半はようやく回復のきざしが見えはじめ、ここ数年ではいちばん明るい気持ちで新年を迎えられた方も、多いのではないかと思います。まだ、業種により、あるいは地域によって「まだら模様」の回復にとどまっているのが実態ではありますが、今年はぜひとも明るい動きが大きく広がることを期待したいものです。
 いっぽうで、昨年は、産業・経済の基盤である生産や輸送の現場で、たいへん残念な事故や火災が目立ったように思います。
 見るべき天然資源を持たないわが国の産業・経済が、敗戦の焦土から立ち上がり、ついには世界第二の経済大国へと発展をとげた、その大きな原動力となったのが、全国各地の、大小さまざまな現場の人々の努力であったことは、論を持ちません。自分の仕事にまじめに取り組み、コツコツと技能を伸ばすだけではなく、職場の仲間と助けあい励ましあい、日々仕事に工夫をこらし、小さな発明を積み上げ、仕事が終わってからもQCサークルで知恵を出し合う、新聞に名前の載らない無数の現場の人々が、わが国産業の高い品質に結実し、経済の土台を支えてきたのです。相次ぐ事故や火災が、こうした現場の力の衰退によるものだとしたら、これはきわめて深刻な問題として受け止めなければなりません。
 なぜ、現場の力が衰えたのか。世の中には、意識の低下や規律の乱れに原因を求める声があります。リストラのあおりで、中高年の熟練工が現場から消えていったことや、長期雇用や企業内教育が軽視されるようになったことを指摘する意見もあります。いずれも、もっともな意見のように思えます。
 しかし私は、端的に言ってしまえば、わが国の企業経営者、さらにいえば社会全体が、現場を軽視するようになっているところに、現場の力を失わせる根本的な原因があるのではないかと懸念しています。
 これまでわが国企業には、現場重視の考え方が定着していました。現場で問題が起これば、現場が技術者に報告に行くのではなく、技術者が現場に来て確認し、現場と技術者の意見が対立すれば、現場の意見がいれられることが多かったのではないかと思います。しかし、バブル経済の異常な雰囲気の中で、現場の仕事を「3K」などといって軽視する風潮が生まれたことが、つまずきの始まりだったように思います。そして、バブル崩壊後の長引く経済低迷の中で、目先の利益や個人の業績ばかりに目を行くあまり、「理屈どおりにならないのは現場が悪い」といった、現場と技術者、ひいては現場と経営者とのコミュニケーション不全が起きているのではないかと言われれば、完全に否定することはできないのではないかと思います。
 そうとわかれば、取るべき手段は明らかです。まずは経営トップが現場重視の考え方を改めて肝に銘じ、現場とのコミュニケーションを十分にはかることです。経営トップが現場を大事にすれば、自然と社会も現場を正当に評価することになるでしょう。現場の人々が誇りと自信を持って働ける社会にしていかなければなりません。
 今年一年、皆様のご無事とご発展を心よりお祈り申し上げ、新年のごあいさつといたします。

「地球会社」OSGの
さらなる飛躍をめざして
オーエスジー株式会社
取締役社長
大沢 輝秀

 私どもは、20年以上にわたって「地球会社」という理念をかかげて進んできました。OSGにとって海外展開は生命線であり、「地球会社」を実現することが私どもの生きる道だからです。2004年の年頭にあたって、私は全社員とともにこの理念を共有し、さらなる行動に移していきたいと考えています。
 現在「地球会社」としては、世界で40社以上の子会社や関連会社があり、最近ではイタリアに一社、アメリカに一社誕生しました。これまでも、南北アメリカ、ヨーロッパ・アフリカ、アジア、日本の世界四極体制確立に向けた世界戦略を展開してきましたが、本年は特に中国とヨーロッパに精力を注ぎます。中国では3月に上海の新工場が操業を開始。中国本土での二番目の生産拠点となります。さらにヨーロッパにもう一つ、OSGの名を冠した拠点をできるだけ早い段階に立ち上げる予定です。
 「地球会社」を標榜するOSGにとって今後の必須要件は、コーポレイト・ソーシャル・レスポンシビリティ(企業の社会的責任)の遂行です。企業としての透明性、公平性、清潔さなどを高め、国際的な信頼を得ること。これはグローバルスタンダードとも言うべき当然の責務です。また一人の人間としては、世界のどこへいっても通用する人柄でなければならないし、地球的な視野・物差しを持つ人間でありたいと思います。一方、個々の会社はそれぞれの国や地域に根ざすローカルカンパニーであり、それぞれの歴史・文化を重んじた多様性や自律性は尊重されるべきです。「地球会社」とは、普遍的な企業倫理を遵守しつつ、OSGというブランドや企業文化を持ちながら世界各地でそれぞれ自立して存在し、成長する企業集団を意味するからです。
 2004年。製造業を含め地球規模の競争はますます激しさを増していきます。切削工具分野は特殊なため、どの国でも当社のコア技術は当分必要ですが、国内の生産力は特別な付加価値を持つ製品にシフトしていきます。したがって国内生産拠点においては、高付加価値製品をつくるため一層の研究と努力が求められることになります。成熟期には世界規模の競争に負けない開拓者・開発者でなければならないからです。
 さて、2003年は私どものバスケットボールチームであるOSG Phoenixが大健闘をしました。JBLスーパーリーグでは名門チームを相手に予想を超えた成績を収め、二〇〇四年はさらなる飛躍が期待されています。また、多方面からご評価をいただいているスポーツを通じた地域貢献や社会貢献を進めるなど、「地球会社」OSGにふさわしい企業活動をさらに展開してまいりますので、今後とも一層のご支援のほどお願い申し上げます。

「ものつくり」業界の
発展に貢献
日本工作機械輸入協会
会 長 近野 通明

 「明けましておめでとうございます。」
 皆さんと共に新しい年を迎える事が出来ますのはご同慶の至りで、あらためて各位に対してご祝詞を申し上げます。
 振り返りますと、昨年5月、12年間会長を務められた原田前会長の後を継いで若輩の私が会長に就任して早、半年余りが経ちました。この間、来年開催されるJIMTOFの準備、名古屋にて開催されたメカトロテック2003への参加、更に10月にはミラノで開催されたEMO2003へ輸入促進ミッションの派遣など多忙な一年でした。特に、前回不幸にも同時多発テロと時期を同じくした為、参加者が激減したEMOミッションには当協会々員が募ったツアー・グループを含めますと100名を越す団体がミラノへ繰り出しました。このミッションでは新商品の発掘・買い付けを通じ世界の商品開発の動向を肌で感じ、各国の業界団体との情報交換により相互理解を深め、結果的には工作機械・工具・付属品の輸入促進に貢献する事が出来ました。
 さて、昨年1月から10月迄の輸入通関実績から一年間を推測致しますと切削型工作機械では従来型の機械は順調に伸び、特に研削盤が12%増の67億円に、歯車加工機械が30%増の45億円に達すると見られる反面、半導体関連のドライ・エッチング・マシンが激減した為全体では前年比微増の520億円程度に留まる見込みです。一方、鍛圧機械は30%増で100億円の大台に達すると推測されます。工作機械関連商品の切削工具は9%増の410億円に、ワーク・ホルダー、ツール・ホルダー、付属品、補修部品等は18%増の620億円と好調に推移致します。この様に我が協会々員が取扱う従来型工作機械を始め周辺商品の輸入が伸びた事は輸入品に対する各位のご支援の賜物であり、年始に当り改めて厚く御礼を申し上げます。
 さて、今年は11月に開催される第22回JIMTOFに我が協会々員が前回並みの約500小間の展示スペースに最新の技術を誇る輸入機械とその周辺商品を展示致します。わが国の設備機械のヴィンテージの古さを改善する為、設備投資が益々右肩上がりになる事を期待する一方では欧米の景気低迷、産業の空洞化、工作機械調達のグローバル化、それに伴うサービスの広域化など我々業界が対処すべき問題は益々高度化且つ複雑化して参ります。この様な市場の動きに適応しつつ、我々は海外のメーカーと日本のユーザーの間に立って相互協力のもとに技術に優れた輸入機器の導入を通じて「ものつくり」業界の発展に貢献して参ります。更にメーカーと一体となったサービス態勢を構築し各ユーザーの満足度の向上を計る所存ですので何卒宜しくご指導ご鞭撻の程をお願い申し上げます。

何事にも果敢に挑戦
住友電工ハードメタル株式会社
代表取締役社長
鴻野雄一郎

 新年明けましておめでとうございます。
 昨年の我が国経済は、自動車産業の堅調、デジタル家電の好調等により、年初に漂っていた大きな不安感は僅かながらですが薄まりました。しかし、グローバル競争の激化、少子・高齢化の進展など我が国を取り巻く環境がますます厳しくなることは間違いありません。この厳しい現実を直視し、何事にも果敢に挑戦するぞとの意気込みで、新年に乗り出す所存です。
 さて、昨年は工具業界におきましても、大きな変化やニュースがありました。私どもも昨年四月、住友電気工業から分社をし、独立した工具専業メーカー
 「住友電工ハードメタル株式会社」として、新たなスタートを切りました。
 新会社設立の目的は、モノづくりに携わるお客様と共にグローバル競争に立ち向かい、激しい環境変化にも機敏に対応できる体制造りにあります。このため、研究開発・製造・販売組織とも大きく見直しを図り、株式会社不二越殿との提携事業の強化・拡大も進めました。さらにJIMTOF開催年である今年は、新会社ならではの製品や技術を続々とご提案できる予定です。皆様、どうぞご期待下さい。
 四百有余年に亘り培ってきた「信用を重んず」との住友の精神を踏まえ、お客様、そして社会全体の発展に貢献させていただくことが、私どもの経営理念です。このため皆様から引き続きご指導、ご鞭撻を頂きますようお願い申し上げまして、新年のご挨拶に代えさせて頂きたいと存じます。

新年のごあいさつ
株式会社東京ビッグサイト
代表取締役社長
浪越 勝海

 新年明けましておめでとうございます。
 皆様には、お健やかに新春をお迎えのことと心からお慶び申し上げます。
 昨年の東京ビッグサイトは、サーズの影響を一部に受けましたが、施設利用、来場者数とも前年並みの水準を維持することが出来ました。これもひとえに見本市・展示会の主催者並びに出展者・関係各位のお陰によるものと、心から御礼申し上げます。
 さて、昨年四月、弊社は社団法人東京国際見本市協会と株式会社東京国際貿易センターとの統合により「株式会社東京ビッグサイト」として新たな一歩を踏み出しました。この統合のメリットを十分に活かすとともに、ベンチャー企業の気持ちでサービスの向上に努め、利用者の皆様から信頼される会社にして参りたいと決意を新たにしております。
 新会社の運営にあたっては、利用者の皆様に、東京ビッグサイトでの「感動する出会い」を実感していただけるよう、「安全」「安心」「快適」な環境づくりとサポート・サービスの充実に積極的に取り組んで参ります。そのため、組織面では、警備・防災等を専管する安全管理室を新たに設置したのをはじめ、来場者の視点と一貫した主催者対応を基本にした営業の体制整備も図ったところであります。
 施設利用の促進に加え、主催事業の充実にも力を注ぎ、本年は、JIMTOF二〇〇四(第二二回日本国際工作機械見本市)の開催のほか、新たな事業にも取り組んで参ります。
 東京ビッグサイトへのアクセスは、りんかい線・JR埼京線の相互直通運転により飛躍的に向上しましたが、本年春には、りんかい線国際展示場駅からビッグサイトへの間に「屋根付き回廊」を完成させる予定です。これにより、ご利用の皆様に、より快適・便利にご来場いただけるものと期待しております。
 経済のグローバル化が進行する中で、展示会産業の分野においても、アジア・世界を視野に入れた取り組みが求められており、我が国の展示会ビジネスのあり方を真剣に考えるべき時期に来ていると思われます。また、全国の展示会場との連携も重要性を増してくるものと考えております。
 本年も引き続きご協力とご愛顧を賜りますようお願い申し上げますとともに、皆様方のご繁栄を祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

給水・給湯配管樹脂パイプ用
スライド継手 「ピタリットS」好評
日立金属

 日立金属(東京都港区芝浦1-2-1)は、ポリブテン管及び架橋ポリエチレン管を小形工具を用いて簡単に接続できる継手「ピタリットS」(特許出願中)を好評裡に拡販している。
 ポリブテン配管システム「ピタリット」は、同社が長年培ってきた配管製品の技術を生かした信頼性と施工性に優れた給水給湯の配管システム。
【特長】
○簡単
 管を差込み工具でリテーナを軸方向に圧縮スライドするだけで接続できる。
 管の面取り・マーキングやコアの装着作業が不要。
○確実
 独自のリテーナスライド機構で、確実に管を保持、シールする。
 管の挿入と接続完了の確認機能により、作業確認が容易。
○効率アップ
 接続作業は管の差込みとリテーナの圧縮スライドのみのため、作業時間が短縮できる。
 小形・軽量で運搬・取扱いが容易。
▽適用管種
 JISK六七七八(ポリブテン管)、JISK六七九二(水道用ポリブテン管)、JPBPA一〇四(水道用ポリブテン管)呼び径一六、JISK六七六九(架橋ポリエチレン管)PM一五M種呼び径一〇、一三、JISK六七八七(水道用架橋ポリエチレン管)M種、JXPA三〇一(水道用架橋ポリエチレン管)呼び径一六
 その他詳細については直接同社へ問い合わすとよい。

簡単施工が魅力!
施工時間も大幅に短縮
フネン遮音シート
フネン アクロス

排水騒音を大幅減遮音シートを巻いた状態
 フネンアクロス(東京都板橋区上坂橋1-19-16)は、排水騒音を大幅にシャットアウトする「フネン遮音シート」を好評裡に拡販している。
 同シートは、吸音効果のある難燃性フェルトを樹脂製シートにあらかじめ装着し、施工時間を大幅に短縮することを可能にした。
【特長】
○樹脂製シートに吸音材(難燃性フェルト)をあらかじめ装着している。
○吸音材と樹脂製シートを一回で巻けるため工期を短縮できる。
○従来工法(グラスウール25o+遮音シート)に較べ、コストダウンが可能。
○従来工法に較べ配管スペースが小さくなる。
 例=仕上がり外径寸法 従来工法180o、フネン遮音シート約145o(フネンパイプ100φ比較)
▽製品規格=厚さ6.5mm(難燃フェルトの厚さ含む)、幅1,000o、長さ5m、重量16.5kg(本)
 その他詳細については直接同社へ問い合わすとよい。

名古屋支店 新社屋完成
日東工器 13日より営業

 日東工器(本社=東京都大田区仲池上二丁目九番四号、社長=高田素行氏)名古屋支店(支店長=三浦修氏)は、以前より建設中であった名古屋支店新社屋が瑞穂区田辺通に完成し、一月十三日〓より営業を開始する。また同時に日東工器サービスセンター名古屋営業所も同時に移転する。
◎日東工器名古屋支店/名古屋市瑞穂区田辺通一丁目三番地
◎電話052-861-1601、FAX052-836-5681
◎中部建築機器販売課(課長=小島晴光氏)
◎電話052-861-1615、FAX052-836-6861
◎日東工器サービスセンター名古屋営業所(所長代理=瀧 雅博氏)
◎電話052-861-1671、FAX052-836-6861

支部活動の詳細発表
豊川稲荷初詣へ
愛機工北支部

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=山下隆蔵氏、山下機械社長)北支部(支部長=坂田多喜男氏、金太郎商店社長)の忘年会が12月11日午後6時より、名古屋市西区那古野一丁目の“麒麟亭”において開催、一年の反省と支部行事の予定等の確認を行った。
 定刻通り開会して、挨拶に立った坂田支部長は、多用の中出席した支部組合員に対して感謝を示し、相変わらず厳しい景況の中にあって組合の発展を願うと共に組合員の結束を更に強固なものにしていきたいと述べた。また、2005年は北支部が組合新年会の担当となることからそれに向けての取組みと、支部の規約の一部変更点について及び熊田氏(久満田商会社長)を副支部長に選任することを報告、これを承認した。
 この他、支部行事の予定としては、・豊川稲荷初詣(一月二十五日)・北支部総会(3月20日予定)・ゴルフコンペ(5月予定)・支部幹事会(2月頃予定)の確認と報告を行った。
 続いて、同組合の山崎事務局長よりMECT03展出展の協力への御礼と詳細について報告があった。
 なお、豊川稲荷担当は永田氏(永田商店社長)が当日世話役を務める。
 以上報告の後、開宴して各自情報の交換をするなど賑やかだった。

愛機工西支部
忘年会開催

 愛知県機械工具商業協同組合西支部(支部長=滝川和彦氏、滝川物産社長)は「平成15年度忘年会」を12月9日午後6時より、名古屋市東区葵の“メルパルク名古屋”にて行った。
 当日は19名が出席。滝川支部長が開会の挨拶として、「先日、ヘラルドが破綻したのを見ても分かるように、今の時代、自分の身は自分で守らなければならない。来年も西支部としては、元気良くやっていきたいと考えている。今日は色々な事を忘れて、楽しんでいただきたい」と述べた。
 会中、出席した山崎事務局長より、MECT03展の成功報告と新規教育事業への協力願いが語られるなど、新年へ向けた話題が積極的に交わされ、終始賑やかに過ごした。

新年に夢を託す
愛機工南支部
反省会・忘年会

 愛知県機械工具商業協同組合南支部(支部長=伊藤照之氏、伊藤信産業社長)の忘年会が12月19日午後6時より名古屋市中村区の料亭“稲本”において開催、一年の行事の報告と新年への取組み等を確認した。
 定刻通り開会して、挨拶に立った伊藤支部長は、多用の中出席した支部組合員に対し御礼を述べた後、一年の総括について触れ、新年への取組みについて抱負を語った。
 続いて、組合新年会は1月16日金山のグランコート名古屋にて開催予定、総会は5月21日メルパルクにて開催予定と報告された。
 この他、同組合の山崎事務局長が、今後の組合行事計画等についての説明を行った。また、高速道路の利用カード及び万博入場券の取扱い等についての報告と現状の説明があった。
 この後、開宴して不景気風を追い払う勢いで終始賑やかな年忘れとなり、新年に夢を託して散会した。

組合新年会の下見兼ね
グランコートで
愛機工熱田支部

 愛知県機械工具商業協同組合熱田支部(支部長=水谷隆彦氏、ミズタニ機販社長)は、12月24日午後六時より、“グランコート名古屋”(名古屋市中区金山)において忘年会を開催。
 今回は、同支部が平成16年の愛機工組合新年賀詞交歓会の担当支部に当たるため、下見を兼ねた開催となった。また、当日はクリスマスイブということもあり家族同伴というはじめての企画を実施した。
 支部幹事の滝沢有一氏(松本商店社長)の司会で進められ、冒頭、水谷支部長より組合活動ならびに支部活動への理解と協力に対しての御礼を込めた挨拶と、1月16日に行われる組合新年会の式次第、役割分担などについて説明が行われた。
 引き続き、山下理事長(熱田支部所属)の挨拶と力強い発声により一同で乾杯。
 管弦楽を中心とした生演奏(組合新年会でも演奏される予定)が奏でる調べの中、和やかに歓談。
 途中アトラクションで盛り上がり、木村節雄理事(木村屋社長)の中締めでお開きとなった。
 また、参加者一組に一鉢ずつ、山下理事長が丹精込めて育てたカトレアがプレゼントされた。

仕入先 メーカー商社等
60名余参加
前向きの話で盛り上がる

服部商会 かねもとで忘年会
 服部商会(社長=服部利一郎氏、本社=津島市百島町三正六歩23)は、12月13日午後6時より愛知県南知多町内海の“かねもと旅館”において忘年会を開催。取引先、仕入メーカー・商社等60名余りが参加して行なわれた。
 この忘年会は、日頃の支援に対する感謝を込めて互いの親睦を図るために毎年行なわれている恒例行事。
 冒頭、服部社長が「今年も仕入先各位のご協力、ご支援により、昨年度より良い数字を残すことが出来ました。今後も全社員が一層の努力をし、会社の発展に邁進いたしますので、ご協力の程よろしくお願い致します」と挨拶。
 創業以来、絶えず前向きな姿勢で発展し続けている同社とその仕入先の会とあって明るい話題で盛り上がり、一年を締めくくった。
 翌日は、朝食後に解散。

ミズタニ機販株式会社
代表取締役社長 水谷 隆彦 氏

―まず、年男を迎えるにあたって、今のお気持ちをどうぞ。
 申年生まれ四十八歳、年男と言われても何の感慨も湧いてこないので、この様な場面に登場させて頂くのは、些かどころか気が引ける思いで一杯です。
 周囲の環境=万物に対して、今年もまた一つ歳を重ねて生かさせてもらえることに、感謝の気持ちで一杯です。人に限らず総ての存在は、必要があって生かされている訳ですから、皆生かされている限り、与えられた境遇で精一杯生きることが使命であると思っています。その境遇をどの様にも変えることが出来るのは、自分自身の「想い」だと言えるのではないでしょうか。
―将来の夢や抱負についてお聞かせ下さい。
 この人生で、現在の自分を作ってきたのは自分自身の「想い」であり、いつ如何なる時でも誰もが一〇〇%願いを実現させているのです。
 願わくは将来、今生のうちにこの世の世界平和が実現した状態を見届けたいものですが、テロや戦争の終わらない世界を見ていると、おそらく叶わぬ夢幻でしょう。
 しかし、せめてそれ(世界平和)が確信できる世相を見届けてから、今生を終われたらと既に考え始めている弱冠四回目の年男です。
 今後今生において、さらに世界平和と皆様のお役に立てる事は何かと考えながら、人生を歩んで(修行の道を生かされて)行きたいと思っている今日この頃です。
 今生での修行の程度の違いによって、あの世から見えるこの世の見え方も違うのかも知れませんが…。
 昭和31年3月6日生まれ。

地に足の着いた経営し
明るく平成16年を迎える
名機工同友会
15年忘年会を開催

 名機工同友会(会長=時津 忠氏、新栄商會会長)は、12月9日午後6時30分より「東京第一ホテル錦」(名古屋市中区錦3)において、12月例会と忘年会を開催。
 田中知之総務部長(ミユキ商會社長)の司会で進められ、各部報告では、経営対策部より「来年に講演会を予定いたしております」と、厚生部より「先月(11月)はお忙しい中、名機工同友会の親睦旅行会に参加いただきありがとうございました。来年も楽しい旅行会ができるように頑張りたいと思います。また、厚生部は、来年1月の新年会の司会を担当しておりますので、よろしくお願いします」と報告が行われた。
 引き続いて忘年会が行われ、冒頭、時津会長が「自分の身の丈以上の経営をしてはいけない。地に足の着いた経営をしていかなければいけないということを、我々名機工同友会の同志は心に誓ってこの年を過ごし、新たなる明るい平成16年を迎えたいと思います」と挨拶し、力強い発声で乾杯。
 宴会に移り、今年一年の反省や来年への抱負を語り合い和やかな時間を過ごし、午後8時30分過ぎに会を終了した。

ミユキ商會
仕入先等60名余が参加
恒例の忘年会開催

ミユキ商會(社長=田中知之氏、本社=名古屋市昭和区円上)は、12月19日午後7時より「東京第一ホテル錦」(名古屋市中区錦3)において、忘年会を開催。これは同社の仕入先の商社・メーカーを集めて毎年行われているもので、今回は予定していた人数を上回る60名余りが参加した。
 冒頭、田中社長より日頃の御礼と来年への決意を込めた挨拶が行われた。
 新年に向けて更なる期待を込めた話をするなど和やかに進み、途中、ミユキ商會の全社員の紹介があり、当日参加した仕入先のメーカー・商社全員からは一言ずつ平成15年の思い出、新年にかける抱負などが語られた。この会も回を重ねるごとに参加者それぞれが顔なじみとなり、大いに盛り上がりをみせた。

ジュニアー会
「八勝館」で忘年会
一年を締めくくる
 ジュニアー会(幹事長=峰澤彰宏氏、峰澤鋼機社長)は、12月11日午後6時30分より「八勝館」(名古屋市昭和区広路町字石坂29)の「御幸の間」において、平成15年度忘年会を開催。会員21名が参加した。
 出席者全員が揃い、定刻通りに開会。
 冒頭、峰澤会長より日頃の会への理解と協力に対して御礼が述べられた。
 印藤商店印藤社長の音頭で乾杯。
 平成15年度を省み、来る平成16年に思いを馳せ和やかに歓談する中、午後8時30分過ぎにお開きとなった。
 次年度の幹事長に大藪淳一氏(大清社長)が内定した。

三菱マテリアルツールズ
新材種VP20RT販売開始
ラッシュミルモンスター用

 三菱マテリアルツールズ(社長=高田 修氏、本社=東京都墨田区横網一丁目6番1号)では、三菱マテリアルが開発・製造する「スーパーラッシュミルモンスターSRM2形φ50」用に開発された新材種VP20RTの販売を開始。
 今回開発された新材種VP20RTは、好評中のスーパーラッシュミルモンスターSRM2形φ50にて販売されている材種、VP15TF及びVP30RTに新たに追加されたもの。これまで以上に被削材種に合った最適な材種選定と、高能率化を可能とした。
【VP20RTの特長】
○新開発超硬母材により、ボールエンドミルの荒加工に適した耐磨耗性と耐欠損性のバランスを兼ね備えた汎用材種。
○耐磨耗性・耐酸化性に優れたPVDコーティング「ミラクルVPコーティング」により、金型の荒加工という苛酷な条件下でも大幅な長寿命を実現。
 これらの特長を備えたラッシュミルモンスターSRM二形用新材種VP20RTは汎用性が高くダイス鋼、合金工具鋼からダクタイル鋳鉄まで幅広い範囲で対応可能。
 インサートの価格は、内刃(SRG50C)が6,000円、外刃(SRG50E)は4,500円。
 同社では初年度、年間4,000万円の販売高を見込んでいる。

湯野川孝夫氏
 豊田工機社長
社葬しめやかに

 去る11月26日急逝した豊田工機社長湯野川孝夫氏の社葬が、12月18日午前11時より「覚王山日泰寺」(名古屋市千種区)の「普門閣」においてしめやかに執り行われた。
 トヨタ自動車時代は開発部門などで活躍、平成12年に豊田工機社長に就任してからは自動車部品事業のグローバル化、工作機械事業の体質強化に取り組んだ。湯野川氏の生前の業績を物語るように、日本全国から約3,000名が参列し、故人を偲んだ

平成16年1月11日2154号
77兆8千666億円
前年度比3.0%増
日本産業 機械工業会
平成15年度機械工業生産額見通し

 日本産業機械工業会では、9月に調査を行なった、「機械工業・生産額見通し」を発表した。平成15年度の生産動向はコスト対応のため海外生産シフトが進展し、国内生産が減少。高付加価値・高機能を生産し、輸出好調な業種が機械工業全体の牽引役を担っている。こうした中、平成十五年度の生産額は、前年度比3.0%増の77兆8,666億円となる見通し。機械工業の動向を業種別に見ると、上昇する見通しの業種は一般機械、電気機械、輸送機械、精密機械、鋳鍛造品。低下する見通しの業種は金属製品。
各機種の動向
▼一般機械=生産額は前年度比5.4%増の11兆8,451億円の見通し。機種別は次の通り。
◎ボイラー・原動機/ボイラー・タービンが受注状況の改善により増加。米国の排気ガス規制強化と堅調なトラック需要、北京五輪や上海万博を控えた中国の需要拡大が見込まれる内燃機関も増加し、7.2%増。
◎土木建設機械/油圧ショベルを中心に輸出が堅調、また国内市場も更新需要が進み16.5%増。
◎化学機械/外需が化学・石油化学プラント等の増加により、一・四%増。
◎合成樹脂加工機械/電気機械や自動車等の需要により10.0%増。
◎印刷・製本・紙工機械/中小・零細企業の設備投資先送りが懸念されるが、先進的な企業からの需要増加、中国を中心とした、輸出市場の需要増加もあり3.6%増。
◎運搬機械/効率化に向けた物流システムの需要が続くが、建設・不動産向けの立体駐車場等の減少により横ばい。
◎ロボット/自動車産業向けの国内設備が一巡しているものの、電機産業向けがDVDレコーダー、デジタルカメラ、液晶テレビ等デジタル機器の販売好評を受け、27.8%増。
◎農業用機械器具/冷夏により、農家の購買意欲が盛り上がらないが、北米向けが好調であり1.0%増。
◎金属工作機械/旺盛な自動車産業や半導体製造装置産業からの受注により11.1%増。
◎第二次金属加工/中国自動車産業の大きな進展等により29.3%増。
◎繊維機械/化学繊維機械が、日本の大手ユーザーメーカーの中国進出により大幅に上昇し9.8%増。
◎食料品加工機械/社会的要請の強い安全・衛生面に対応した機械設備に対する需要は引き続き見込まれるが、主要需要先である食品産業の設備投資が控えられていることや製品価格のデフレ傾向が続いていること等の影響により2.0%減。
◎木材加工機械/地球温暖化防止など、環境面から木材利用が注目されており、また建築リサイクル法の施行に伴い、引き続き住宅解体材等の木質系廃棄物の利用が推進されており、これに関連する木材加工機械の需要増が期待されることから、3.5%増。
◎事務用機械/海外生産のシフトに伴い、国内生産が減少。それにより輸出も減少する見通しであり、また国内経済の市場環境は依然として厳しく13.0%減。
◎ミシン/工業用ミシンは主要市場である東アジア向け輸出減少や海外生産移転が引き続き進展し、5.7%減。
◎冷凍機・同応用装置/10年ぶりの冷夏に加えて可処分所得の減少、設備投資の抑制、建築着工の下落等景気の低迷により一・六%減。
◎軸受/自動車等、需要産業が好調であり、2.9%増。
◎半導体製造装置及び液晶パネル製造装置/半導体製造装置が、過去2年間の低迷状態を脱して回復基調にあり、液晶パネル製造装置が引き続き第五世代基盤サイズの設備投資が旺盛であることから、両者を合わせて10.2%増加する見通しである。
▼電気機械=生産額は、前年度比2.3%増の23兆7,859億円となる見通し。機種別は次の通り。
◎回転電気機械・静止電気機械器具・開閉制御装置/民間設備投資の底打ち傾向、アジア諸国への輸出及び国際競争力の強化による輸出拡大に期待しているが、電力の設備投資抑制や、米国経済低迷の継続等、昨年度の低迷要因が引き続き見込まれることから2.0%減。
◎民生用電気機械/洗濯乾燥機、食器洗い乾燥機、ノンフロン冷蔵庫といった高付加価値・環境配慮商品、クッキングヒーターに代表される200V家電及びネットワーク家電に期待しているが、国内需要の回復が遅れることに加え、海外生産シフトと輸入の増加が続くことからほぼ横ばいの0.2%増。
◎有線通信機器/国内のブロードバンド化、IP化の進展に伴う関連機器需要の下げ止まりにより、大きな減少要因が取り払われるが、引き続き厳しい環境下にあり、8.3%減。
◎民生用電子機器/PDPテレビ、液晶テレビ、DVDレコーダー、デジタルカメラ、カーナビ等高性能なデジタル機器の大幅なプラスにより3.8%増。
◎産業用電子機器/電子計算機及び関連装置の大幅な伸長が望めないものの、携帯電話の第三世代機器への買い替え需要の増大により1.7%増。
◎電子部品・デバイス/従来型の情報システム機器だけでなく、デジタルテレビ、DVDレコーダー等の民生用電子機器、エンジン制御等をはじめとする自動車への利用拡大により、順調なプラス成長が見込まれ5.1%増。
◎電子計測器/工業用計測制御機器の国内需要が減少傾向にあるが、電気測定器の半導体・IC測定器の輸出が好調に推移し2.4%増加見通し。
▼輸送機械=生産額は前年度比3.4%増の35兆6,952億円の見通し。機種別では、
◎自動車/乗用車の国内市場のスモール化進展、ミニバン系の好調によりセダンタイプの低迷を補っている。輸出については米国・欧州における新型車投入効果やWTO加盟後の中国市場の伸びが期待されているため4.0%増。トラックが首都圏条例、NOx・PM法対応の代替需要増加により17.2%増。バスがバリアフリー化やNOx・PM法対応の代替需要増加により4.0%増。全体で5.7%増。
◎自動車部品/輸出がプラスに推移し、2.0%増。
◎産業車輌/足元での回復基調はあるが、下期以降は前年並みに推移し1.2%増。
◎鋼船/高付加価値船を含め、全体の建造量の増加が見込まれることから、2.8%増。
◎航空機/防衛庁向け一部機体の生産終了や受注数量減、また防衛庁向け機体部品及び民需向け生産の減少により、7.1%減。
▼精密機械=生産額は、前年度比2.3%増の1兆720億となる見通し。機種別は次の通り。
◎計測機器/試験機が減少するが測定機器の計量機器、分析装置、光学精密測定機が大幅に増加し4.0%増。
◎光学機械/写真機が引き続きデジタルカメラ(民生用電子機器に含む)の影響により、2.7%減。
◎望遠鏡・顕微鏡/4.8%減、全体で4.0%減。
◎時計/ウオッチ・クロックとも電波時計が好調な伸びを示し、またメーカーのブランド強化策が功を奏し、国内市場に明るさが若干戻った。中低価格帯製品の海外生産が進展しており、0.8%増加する見通し。
▼金属製品=生産額は、前年度比2.4%減の2兆8,577億円。機種別は次の通り。
◎鉄構物・架線金物/7.9%減。
◎ばね/一・二%増。
◎機械工具/特殊鋼工具、超硬工具、ダイヤモンド工具全てが増加し、機械工具全体では5.1%増加する見通し。
▼鋳鍛造品=生産額は、前年度比1.2%増の2兆2,187億円。機種別は次の通り。
◎粉末冶金製品/2.5%増。
◎鍛工品/アジア諸国、特に中国向け輸出が好調な産業機械・土木建設機械部門の大幅な伸びにより、2.4%増。
◎銑鉄鋳物/0.7%増。
◎可鍛鋳鉄・精密鋳造品/5.3%減。
◎非鉄金属鋳物/2.5%増。
◎ダイカスト/0.3%増加する見通し。

年頭所感
新年を迎えて
日本工具工業会
理事長 竹内  丹

 新年明けましておめでとうございます。
 昨年のわが国経済を振り返りますと、前半はイラク戦争・SARSの蔓延・不良債権処理に伴う金融不安等により景気は一進一退で推移しましたが、後半には米国経済の回復など景気を取り巻く環境に変化があらわれ、輸出の伸長に伴って輸出と連動性のある製造業の生産が増加、つれて設備投資も回復し機械受注の増加と好循環が動き始め、政府も11月に「景気持ち直し」を宣言するに至りました。今後の見通しにつきましても米国経済などが回復するなかで、上向きの動きが続くとの予測が多いようですが、株価や為替レートの動向に留意する必要があります。
 平成15年度の切削工具の生産・出荷は、景気の持ち直しに伴い、自動車、工作機械、精密機械、情報関連機器の好調に支えられて、底這を脱し増加が見込まれています。
 このような中で工具製造業がさらに発展していくためには、工具需要業界のニーズを的確に察知し、新たな発想に基づいて商品開発に取り組み、その成果を顧客に提案、提供する必要があります。
 新年にあたりまして今年の日本工具工業会の取り組みを一言申し上げたいと思います。
 第一は環境問題への取り組みであります。
 環境保全に積極的に取り組み企業が、市場で高く評価される時代を迎えています。工具工業会としてもこのような変化に対応する必要があるとの認識に立って、昨年11月、あらたに環境委員会を設置して切削工具のMSDSの作成を始めとして、健康、安全対策及びリサイクル対策に取り組むことにしましたので今後の活動成果が期待されます。
 第二は、切削工具に対する需要の変化とその対応であります。
 切削工具の生産出荷動向を見ると平成15年度は前年度比5%増加しますが、内訳を見ると超硬工具は出荷ベースで6%増の2,181億円、特殊鋼工具が生産額で3%増の813億円(超硬工具出荷額に対し約37%)になると見込まれています。平成十年度の特殊鋼工具の生産額は超硬工具対比で46%を越えていましたが、5年間で10%程度低下したことになります。
 また、工具材料の超硬化は工具工業会会員の生産統計にも表れ、平成15年8月から10月の生産は特殊鋼工具77%、超硬工具22%、その他1%となっています。前年同期の超硬工具のシェアが20%であったことからすると一年で2%のシェアを拡大したことになります。
 このような変化に対応して工具工業会は事業・目的を特殊鋼工具に限定していた定款を改正し、超硬工具を含む切削工具に広げたところであります。具体的な事業としてはISO、標準化、統計データの整備など緒についたところですが今後関連団体とも協調しながら超硬・ダイヤ・CBNを含んだ広い視野で切削工具に積極的に取り組む必要があります。
 第三は、統計データの整備及び迅速な提供であります。
 事業経営の方針を検討する上で、業界の実態をあらわす生産額や出荷額のデータは必要不可欠であります。しかも最新のデータを早く提供することが望まれています。会員各位及び関係者の一層のご協力とご支援を賜りたくよろしくお願い申し上げます。
 最後になりましたが、平成16年の新年を迎え、皆様方の一層のご活躍とご多幸を祈念いたしまして、年賀の挨拶とさせていただきます。

創造的な技術開発と
信頼性の高い製品作りを
社団法人日本機械工業連合会
会 長 相川賢太郎

 謹んで新年のご挨拶を申し上げます。皆様には、気持ちも新たに新年を迎えられたことと思います。
 年頭にあたり、平素より日機連にお寄せ頂いております皆様の暖かいご指導とご支援に対し、心から御礼申し上げます。
 昨年の我が国経済は、輸出が牽引役となって設備投資が動きだし、全般的に景気回復の兆しが見えた一年と言われています。しかし、機械工業の実態を見ると、堅調であったのは自動車や工作機械等の一部に過ぎず、多くの業種で事業環境は昨年初頭と変わっていないというのが、実感ではないかと思います。更に心配されるのは、予想以上の円高の進行であります。この儘では、我が国輸出総額の七〇%以上を占める我々機械工業は競争力を失い、輸出が減少して日本の景気回復に悪い影響を及ぼすことも懸念されます。
 このように厳しい環境にありますが、資源に乏しい我が国に於いては我々機械工業が新製品や新技術の開発で国内に雇用を生み、外貨を稼いで我が国経済の発展を支える使命があると思います。機械工業界の企業は一層体質を改善し競争力を高めると共に、長期的な視点で顧客ニーズを見通した創造的な技術開発や、信頼性の高い製品作りに取り組まねばならぬと思います。
 一方、我が国が現在の苦境から脱するためには、政府の適切な政策と協力な指導が必要であると思います。例えば、機械工業が競争力を維持するために為替レートと購買力平価の乖離の是正や、アジア諸国を中心とした自由貿易協定(FTA)の締結、また昨年設置された知的財産戦略本部が纏めた「知財立国戦略」の実行等であり、それには国の一層の構造改革や規制緩和の促進を期待致します。
 昨年を振り返ってみますと、残念ながら我が国の製造現場で非常に重大な事故が多発致しました。安全管理コストの削減や設備の老朽化等と様々な原因が挙げられてはいますが、ここで企業も原点に戻って、製造現場の安全を見直すことが必要と思います。日機連でも予てから「機械安全」を重要な課題と捉え、アジア諸国と連携を取りつつ日本発の国際安全標準規格の制定に向け取り組んできました。改めて取り組みの重要性を認識し、今後とも我が国の製造現場の安全確保について皆様と共に取り組んで参ります。
 さて、我が国経済は多少なりとも明るさが見えてきたと言われますが、今年こそ確かなものとなり、機械工業界に活況が取り戻されることを期待します。モノ作りに携わる我々の使命は、新技術や新製品の開発により国民生活を豊かにし、国の経済の発展を支持して更に今日の繁栄を次代へ確実に引き継いで行くことであります。
 この使命を果たすべく、今年も皆様の一層のご活躍とご健康を、心から祈念申し上げます。

足並みを揃え、
業界一丸となる
社団法人日本鋳物工業会
会 長 児玉 洋介

 平成16年の新春を迎えるに当たり、鋳物関係の皆様にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。昨年度の通常総会にて会長をおおせつかり、就任して丁度半年が経ちましたが、これまで以上に、本会の発展に精一杯努力していく所存ですので、何とぞ本年もご協力をよろしくお願い申し上げます。
 昨年は、我々鋳物業界にとって、一昨年とは異なり仕事量の増加によって需給バランスが改善傾向にありましたが、原材料・副資材の高騰から利益なき繁忙と言った経営を強いられ大変厳しい年でした。このため、業界として何とかこの窮地を脱すべく種々の対応を実行してきました。第一弾として、2月のスクラップ価格の高騰から「銑鉄鋳物製造業を取り巻く現状について」の業界統一文章を作成し、値戻し運動を展開致しました。また、一時沈静化していたスクラップ価格の再高騰、鋳物用銑鉄の値上げ、コークスや副資材の高騰から値戻しが企業継続のためには必要不可欠であり、また、仕事量の増加で需給バランスが改善傾向にあることから、今の時期を失することがないように第二弾の値戻し運動を10月から展開しました。再度の業界統一文書「国内のモノづくりで競争力の回復を」を会員へ送付すると共に、ユーザー団体にも陳情し、これを受け、マスコミも鋳物企業存亡の危機と大きく取り上げてもらいました。是非、これらの資料を有効活用して、足並みを揃え業界一丸となり、明るい年となるよう頑張っていくところであります。
 一方、業界サイドとしても一方的にお願いばかりするのでなく、ユーザーの求めている品質・納期等に応えていかなければなりません。例えば、コスト低減のVA提案だけでなく、品質保証など技能についても、永年にわたり培われてきた「鋳造技能」が、従業員の高齢化などにより、失われてしまう恐れがあるので、マルチメディアなどをの技術を駆使し、技能伝承のソフトを開発するなど積極的にユーザー側にもプラスとなるよう業界及び企業の自助努力に努め、良きパートナーとして理解してもらわなければなりません。
 また、本年は昨年からの課題となっている三団体統合(日本鋳物工業会、日本強靱鋳鉄協会、日本鋳造技術協会)についても大きなフレームができ、決断すべき年ともなっております。是非とも、前向きに大いに検討していただき強力な指導機関を設立したいと考えております。
 最後になりましたが、鋳物関係の皆様の今後ますますのご発展、ご健勝を祈念いたしまして新年の挨拶とさせていただきます。
 年頭にあたり謹んで新春のご挨拶を申し上げます。

自律回復に向けた
基礎固めの年に
日本機械鋸・刃物工業会
理事長 鈴木 寛善

 景気回復の兆しに期待をもって新年を迎えるのは、何年ぶりでしょうか。振り返ってみますと、過去数年の日本経済は極度の不振、先行き不安が極めて強い中で新年を迎えることが多かったと思います。2003年の年初には、イラク情勢が緊迫化する中で、米国経済が失速し、むしろ日本経済が再び危機に直面するのではないかとの懸念が強まっておりました。米国の対イラク軍事行動が5月には終結し、世界経済の順調な拡大に期待が寄せられたのも束の間、アジアにおいて新型肺炎(SARS)か流行し、先行き不安が再び強まりましたが、その影響はさいわい軽微なものでありました。しかしながら日本経済は、こうして懸念材料を何とかこなし、年央以降には次第に明るさが見えて参りました。
 2004年がどのような年になるのか、政府は直近11月の月例経済報告で「景気持ち直し」を宣言、日銀も金融経済月報で「景気は緩やかに回復しつつある」と景気の現状に自信を示すコメントを発信しています。期待したいところですが、懸念される材料もあります。為替の動向、個人消費の不振、税制改正等々。これらが経済にどの様に反映されてくるのか、依然我が国経済が脆弱な基盤の上に立っていることは忘れてはならないでしょう。
 当工業会においては、国内外での競争の激化に伴い、生産拠点を海外に求める進出企業が増加しております。従って、国内の空洞化が懸念されます。ここで工業会も設立の原点に戻り、その果たす役割について見直しが必要となって参りました。会員企業全員が知恵を出し合い、この難局を乗り越える所存でございます。
 今年の干支と「甲申(きのえ・さる)」。その意味するところは、「芽が殻を破って少し頭を出す様(甲)」「芽がぐんと伸びる様(申)」、その字義に照らせば、「旧来のしきたりや慣習が破れて、革新の動きがぐんと進む年」と言えます。新年が自律回復に向けた基礎固めの年であることを期待したいと思います。
 最後になりましたが、関係各位の一層のご指導、ご協力をお願い申し上げ、皆様のご活躍とご多幸を心からお祈り申し上げ、新年のご挨拶と致します。

不景気去って明るい年に
社団法人日本鍛圧機械工業会
会 長 御子柴〓夫

 新年おめでとうございます。昨年は業界発展の為に格別のお引き立てを賜り誠に有り難うございました。衷心より厚くお礼申し上げます。本年もわが国の「モノ作り」を支える基幹の業界として新技術、新製品の開発に総力を結集して更なる成長を図る所存でございますので、相変わらずのご指導、ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。
 生産財を供給する金属加工機械業界は、需要先業界が製造コストの削減や需要地での生産を進めるため拠点を海外に移転する影響を受けまして芳しくない景況が続いてまいりましたが、昨年は受注が増加の傾向をたどり、好転の兆しが見え始めました。鍛圧機械業界もその例に漏れず昨年の受注高は前年の実績を2割方上回る見通しで、好況時の水準に達しないまでも久しぶりに少し明るい話題で年を越すことが出来ました。
 その中で特に注目されますのは、近年は輸出案件の受注が大きなウエイトを占めてまいりましたが、最近になって国内の設備投資が回復し、内需、輸出ともに同様な伸びを示していることを上げることが出来ます。この要因は大口の得意先である自動車、電子電気機器業界の経営体質が大幅に改善されて設備投資意欲が出てきたことに加えまして、業界がこぞって顧客から要請されていた新しい生産システムの構築をはじめとする新技術、新製品の開発に努めた結果が成果になって現れたと思っております。
 さて新年の動向ですが国内経済は回復の基調となり、1%台の成長率達成に向けて力のある動きをたどるのではないかという見通しが増えてまいりました。確かに9月の中間決算や3月期の決算予想を拝見いたしましても利益を計上する企業が増え環境は好転いたしましたが、経営体質の強化をねらいとした自助努力によるところが大きく、イラク、為替、株価など国内外に不透明な課題が山積しておりますので、本格的な景気回復となると今年が正念場になるのではないかと考えられます。
 こうした情勢に対処するため、鍛圧機械業界は顧客から要請されている新材料の加工、高精密加工、微細加工といった課題を解決する新技術、新製品の開発にさらに磨きをかけ難関を打ち破る方針です。幸いにも塑性加工は未踏の技術分野が多く残されておりますので国内にありましては、ユーザー業界の情報を的確に捉えて市場の掘り起こしに努めると同時に、東アジアを中心とする輸出市場を開拓し昨年を上回る成長を達成したいと言うのが年頭の所感であり、祈願でもあります。
 新年は申年です。不景気が去って明るい年になって欲しいものです。その為にも好転してきた景況が続き、わが国産業界が益々発展することを期待しております。「サルも木から落ちる」とする格言がありますが、現状に甘えて時流から落ちないように業界の総力をあげて努力を重ねてまいります。最後になりましたが、年頭に当たりご関係業界のご繁栄をお祈り申し上げます。

希望に満ちた飛躍の年に
株式会社キッツ
代表取締役社長
小林 公雄

 新年あけましておめでとうございます。謹んで新年のお慶びを申し上げます。また旧年中は格別のご高配を賜り、誠にありがとうございました。本年も引き続き倍旧のご指導、ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
 昨年の日本経済は、半導体などのIT部門や自動車産業など輸出関連産業の業績が伸び、さらに素材関連産業では不採算事業の整理、統合が進み市況の改善が見られたものの、依然として国内経済全体をみれば厳しい状況が続いた年でありました。また、海外に目を転じても、依然として先が見えないイラクの戦後復興やテロの脅威に加えて、為替相場の変動など世界経済への懸念材料は未だ払拭されておりません。
 当社の事業環境も民間設備投資など一部改善が見られるものの厳しい経営環境でした。そんな中で、昨年、当社は、今後の成長が期待出来る環境・エネルギーなどの分野に積極的に販売強化を図って参りました。8月には伸銅品事業とマイクロフィルター事業(工業用フィルターと浄水器の製造販売)を今年四月に分社化することを発表し、よりマーケット指向とプロフィット指向を強化して事業の拡大を目指して参ります。
 2004年も国内は個人消費が低迷するなどデフレ経済は終息せず、海外は引き続き政治、経済とも不透明さを増すと予想されます。このような国内外の経済環境の下で、当社は、コア事業であるバルブ事業により経営を注力するとともに「創造的かつ質の高い商品・サービス」をお客様にご提供し、皆様から愛され信頼される企業を目指して参ります。そして豊かな社会づくりに貢献出来るようにキッツグループ一丸となって邁進してまいる所存です。
 今年は甲申【“きのえ”の“さる”】の年で、固い殻を破って芽が出て上へ伸びてゆく勢いを示す年ともいわれます。新年が皆様にとって甲申の如く希望に満ちた飛躍の年になりますよう祈念いたしまして年頭の挨拶とさせて頂きます。

国際競争力の一層の
強化をめざす
日本機械輸出組合
理事長 宮原 賢次

 昨年の世界経済は、前半はイラク戦争の勃発、新型肺炎(SARS)の影響もあって停滞しておりましたが、年後半には世界的にハイテク企業の業績や株価が回復し、日米を中心に設備投資及び個人消費が回復基調となりました。また、アジアではSARSの終息後、中国、韓国、タイなどを中心に再び輸出の増加や内需の盛り上りで高い成長率を記録し、世界経済を牽引しました。
 このような世界経済を背景にわが国の機械輸出は、昨年後半から中国やNIES・ASEAN、EU向けを中心に回復傾向を示し、9月には前年比9.3%増の伸びとなるなど着実に拡大してきました。しかし、その後、円高が急速に進んだために伸び率は半減し、回復しつつあるわが国経済への影響が懸念されております。
 さて、本年の世界経済ですが、大きな影響力を持つ米国経済は、設備投資は増加してきており、また、個人消費も上向いています。過去最高となった経常赤字やドル安、巨額の財政赤字といった不安定要因もありますが、11月の大統領選挙前までは、ある程度の成長路線が維持されるものと思われます。一方で、欧州経済は既に底を打っていますが、高水準の失業率、ユーロ高などから暫くは低成長で推移するでありましょう。アジア経済は、引き続きもう一つの軸として世界経済を牽引してゆくことは間違いないと思います。不透明な中東情勢やテロの脅威、SARS再発の不安など懸念材料もありますが、全体的には日・米・アジア経済に支えられて昨年よりも高い成長が期待できると思います。
 このような中にあって、平成16年においては、次のような課題への取組みが益々重要になってきています。
 第一は、回復しつつある国際競争力をさらに強化することです。
 わが国機械産業は、製品開発力の強化、事業再編などによって国際競争力を徐々に回復させてきております。引き続き、新たなハイテク製品の開発力と市場開拓力を一層強化すること、また、発展するアジア諸国との分業を一層強化して、グローバルな競争力を強化することなどにより、これを確かなものとすることが必要であります。
 第二は、貿易・投資自由化促進のため、WTO新ラウンドを立て直すとともに、アジアを中心とする各国とのFTAを早期に締結することです。
 世界148カ国・地域を対象とするWTOルールは、自由貿易体制を構築するための中心的な国際規律であることから、WTO新ラウンドを早急に立て直していく必要があります。また、FTA(自由貿易協定)の締結は、メキシコで我が国企業が被っているような不利益を是正し、アジアで実現している広域的な分業体制を支えていくためにも不可欠なものです。先ずは、メキシコ、韓国、タイ、マレーシア、フィリピンなどとの締結を早急に実現する必要があります。
 第三は、環境保全、消費者保護など企業の社会的責任への対応を強化することです。
 環境保全、消費者保護、製品安全への適切な対応は、企業や製品のブランド価値の向上、当該製品の需要の拡大に貢献することになります。一方、万一対応を間違えれば企業に大きなダメージを与える事態にも発展しかねません。今後も内外の動向を注意深く把握し、製品ライフサイクルのすべての段階において、万全の対応をしていく必要があります。
 第四は、大量破壊兵器の拡散防止やテロ対策としての輸出管理の徹底を図るとともに、テロ活動やSARS、大停電等に対する危機管理対策を講ずる必要があります。
 日本機械輸出組合は、これらの課題に対して適切な対応策を講じて、わが国機械産業の貿易・投資の拡大に貢献することがその使命であると考えております。今年も、皆様方の海外事業展開や国際競争力強化に役立つ事業を全力で実施してまいる所存です。

財産は人
株式会社ジーネット
取締役社 長
古里 龍一

 新年明けましておめでとうございます。
 本年も相変わりませずよろしくお願い申し上げます。
 昨年は年初よりイラク紛争やSARS問題など世界的な危機管理に直面しました。製造業においては昨年末より設備投資意欲が高まり、工作機械ならびに周辺機具工具類も大きく進捗し、工作機械受注は当初予想を大きく上回る8,500億円を超えるほどの勢いを感じた一年でありました。
 一方、株価においてもようやく一万円台の大台へ回復を果たし、金融機関も不良債権処理の見通しがつき、大きな峠を越えた様相です。
 また自動車、IT関連、住宅着工でも好調な数字が散見され新しい年への期待がたかまっております。
 国内製造業においては、機械設備全体の四分の一強が稼動年数二十年以上と設備の遅れがいわれており、更新需要とあいまって引き続き強気の投資が行われていくものと存じます。
 また海外進出の流れは引き続いておりますが、国内には従来に変わらず元気な企業も多く、特にナノテクノロジーの分野では、超精密・高精度加工を要求されるDVD、デジカメ、携帯電話はじめデジタル家電製品はやはり日本のお家芸であり、日本製ナノテク工作機械の出番であります。
 日本のような少資源の国にとり、一番の財産は人であり、知識や知恵、加工ノウハウなど知的財産や技術が大切であります。
 日本でなければできない加工技術やその技術を支える工作機械・機具工具類はやはりわが国の大きな誇りであります。当社におきましてもユーザー様の技術革新の問題解決に真摯に取り組み、商社としての役割を果たし「お客様重視」の姿勢を原点として、今まで以上にご愛顧をいただける商社となるべくグループ一丸で積極的に取組んで参る所存でございます。
 本年も一層のお引き立てを賜りますようよろしくお願い申し上げます。

現場重視で誇りと
自信を持って働ける社会に
財団法人機械振興協会
会 長 豊田章一郎

 あけましておめでとうございます。
 皆様には、新しい年をすこやかにお迎えになられたものと、お慶び申し上げます。
 長きにわたって低迷を続けてきたわが国経済も、昨年後半はようやく回復のきざしが見えはじめ、ここ数年ではいちばん明るい気持ちで新年を迎えられた方も、多いのではないかと思います。まだ、業種により、あるいは地域によって「まだら模様」の回復にとどまっているのが実態ではありますが、今年はぜひとも明るい動きが大きく広がることを期待したいものです。
 いっぽうで、昨年は、産業・経済の基盤である生産や輸送の現場で、たいへん残念な事故や火災が目立ったように思います。
 見るべき天然資源を持たないわが国の産業・経済が、敗戦の焦土から立ち上がり、ついには世界第二の経済大国へと発展をとげた、その大きな原動力となったのが、全国各地の、大小さまざまな現場の人々の努力であったことは、論を持ちません。自分の仕事にまじめに取り組み、コツコツと技能を伸ばすだけではなく、職場の仲間と助けあい励ましあい、日々仕事に工夫をこらし、小さな発明を積み上げ、仕事が終わってからもQCサークルで知恵を出し合う、新聞に名前の載らない無数の現場の人々が、わが国産業の高い品質に結実し、経済の土台を支えてきたのです。相次ぐ事故や火災が、こうした現場の力の衰退によるものだとしたら、これはきわめて深刻な問題として受け止めなければなりません。
 なぜ、現場の力が衰えたのか。世の中には、意識の低下や規律の乱れに原因を求める声があります。リストラのあおりで、中高年の熟練工が現場から消えていったことや、長期雇用や企業内教育が軽視されるようになったことを指摘する意見もあります。いずれも、もっともな意見のように思えます。
 しかし私は、端的に言ってしまえば、わが国の企業経営者、さらにいえば社会全体が、現場を軽視するようになっているところに、現場の力を失わせる根本的な原因があるのではないかと懸念しています。
 これまでわが国企業には、現場重視の考え方が定着していました。現場で問題が起これば、現場が技術者に報告に行くのではなく、技術者が現場に来て確認し、現場と技術者の意見が対立すれば、現場の意見がいれられることが多かったのではないかと思います。しかし、バブル経済の異常な雰囲気の中で、現場の仕事を「3K」などといって軽視する風潮が生まれたことが、つまずきの始まりだったように思います。そして、バブル崩壊後の長引く経済低迷の中で、目先の利益や個人の業績ばかりに目を行くあまり、「理屈どおりにならないのは現場が悪い」といった、現場と技術者、ひいては現場と経営者とのコミュニケーション不全が起きているのではないかと言われれば、完全に否定することはできないのではないかと思います。
 そうとわかれば、取るべき手段は明らかです。まずは経営トップが現場重視の考え方を改めて肝に銘じ、現場とのコミュニケーションを十分にはかることです。経営トップが現場を大事にすれば、自然と社会も現場を正当に評価することになるでしょう。現場の人々が誇りと自信を持って働ける社会にしていかなければなりません。
 今年一年、皆様のご無事とご発展を心よりお祈り申し上げ、新年のごあいさつといたします。

「地球会社」OSGの
さらなる飛躍をめざして
オーエスジー株式会社
取締役社長
大沢 輝秀

 私どもは、20年以上にわたって「地球会社」という理念をかかげて進んできました。OSGにとって海外展開は生命線であり、「地球会社」を実現することが私どもの生きる道だからです。2004年の年頭にあたって、私は全社員とともにこの理念を共有し、さらなる行動に移していきたいと考えています。
 現在「地球会社」としては、世界で40社以上の子会社や関連会社があり、最近ではイタリアに一社、アメリカに一社誕生しました。これまでも、南北アメリカ、ヨーロッパ・アフリカ、アジア、日本の世界四極体制確立に向けた世界戦略を展開してきましたが、本年は特に中国とヨーロッパに精力を注ぎます。中国では3月に上海の新工場が操業を開始。中国本土での二番目の生産拠点となります。さらにヨーロッパにもう一つ、OSGの名を冠した拠点をできるだけ早い段階に立ち上げる予定です。
 「地球会社」を標榜するOSGにとって今後の必須要件は、コーポレイト・ソーシャル・レスポンシビリティ(企業の社会的責任)の遂行です。企業としての透明性、公平性、清潔さなどを高め、国際的な信頼を得ること。これはグローバルスタンダードとも言うべき当然の責務です。また一人の人間としては、世界のどこへいっても通用する人柄でなければならないし、地球的な視野・物差しを持つ人間でありたいと思います。一方、個々の会社はそれぞれの国や地域に根ざすローカルカンパニーであり、それぞれの歴史・文化を重んじた多様性や自律性は尊重されるべきです。「地球会社」とは、普遍的な企業倫理を遵守しつつ、OSGというブランドや企業文化を持ちながら世界各地でそれぞれ自立して存在し、成長する企業集団を意味するからです。
 2004年。製造業を含め地球規模の競争はますます激しさを増していきます。切削工具分野は特殊なため、どの国でも当社のコア技術は当分必要ですが、国内の生産力は特別な付加価値を持つ製品にシフトしていきます。したがって国内生産拠点においては、高付加価値製品をつくるため一層の研究と努力が求められることになります。成熟期には世界規模の競争に負けない開拓者・開発者でなければならないからです。
 さて、2003年は私どものバスケットボールチームであるOSG Phoenixが大健闘をしました。JBLスーパーリーグでは名門チームを相手に予想を超えた成績を収め、二〇〇四年はさらなる飛躍が期待されています。また、多方面からご評価をいただいているスポーツを通じた地域貢献や社会貢献を進めるなど、「地球会社」OSGにふさわしい企業活動をさらに展開してまいりますので、今後とも一層のご支援のほどお願い申し上げます。

「ものつくり」業界の
発展に貢献
日本工作機械輸入協会
会 長 近野 通明

 「明けましておめでとうございます。」
 皆さんと共に新しい年を迎える事が出来ますのはご同慶の至りで、あらためて各位に対してご祝詞を申し上げます。
 振り返りますと、昨年5月、12年間会長を務められた原田前会長の後を継いで若輩の私が会長に就任して早、半年余りが経ちました。この間、来年開催されるJIMTOFの準備、名古屋にて開催されたメカトロテック2003への参加、更に10月にはミラノで開催されたEMO2003へ輸入促進ミッションの派遣など多忙な一年でした。特に、前回不幸にも同時多発テロと時期を同じくした為、参加者が激減したEMOミッションには当協会々員が募ったツアー・グループを含めますと100名を越す団体がミラノへ繰り出しました。このミッションでは新商品の発掘・買い付けを通じ世界の商品開発の動向を肌で感じ、各国の業界団体との情報交換により相互理解を深め、結果的には工作機械・工具・付属品の輸入促進に貢献する事が出来ました。
 さて、昨年1月から10月迄の輸入通関実績から一年間を推測致しますと切削型工作機械では従来型の機械は順調に伸び、特に研削盤が12%増の67億円に、歯車加工機械が30%増の45億円に達すると見られる反面、半導体関連のドライ・エッチング・マシンが激減した為全体では前年比微増の520億円程度に留まる見込みです。一方、鍛圧機械は30%増で100億円の大台に達すると推測されます。工作機械関連商品の切削工具は9%増の410億円に、ワーク・ホルダー、ツール・ホルダー、付属品、補修部品等は18%増の620億円と好調に推移致します。この様に我が協会々員が取扱う従来型工作機械を始め周辺商品の輸入が伸びた事は輸入品に対する各位のご支援の賜物であり、年始に当り改めて厚く御礼を申し上げます。
 さて、今年は11月に開催される第22回JIMTOFに我が協会々員が前回並みの約500小間の展示スペースに最新の技術を誇る輸入機械とその周辺商品を展示致します。わが国の設備機械のヴィンテージの古さを改善する為、設備投資が益々右肩上がりになる事を期待する一方では欧米の景気低迷、産業の空洞化、工作機械調達のグローバル化、それに伴うサービスの広域化など我々業界が対処すべき問題は益々高度化且つ複雑化して参ります。この様な市場の動きに適応しつつ、我々は海外のメーカーと日本のユーザーの間に立って相互協力のもとに技術に優れた輸入機器の導入を通じて「ものつくり」業界の発展に貢献して参ります。更にメーカーと一体となったサービス態勢を構築し各ユーザーの満足度の向上を計る所存ですので何卒宜しくご指導ご鞭撻の程をお願い申し上げます。

何事にも果敢に挑戦
住友電工ハードメタル株式会社
代表取締役社長
鴻野雄一郎

 新年明けましておめでとうございます。
 昨年の我が国経済は、自動車産業の堅調、デジタル家電の好調等により、年初に漂っていた大きな不安感は僅かながらですが薄まりました。しかし、グローバル競争の激化、少子・高齢化の進展など我が国を取り巻く環境がますます厳しくなることは間違いありません。この厳しい現実を直視し、何事にも果敢に挑戦するぞとの意気込みで、新年に乗り出す所存です。
 さて、昨年は工具業界におきましても、大きな変化やニュースがありました。私どもも昨年四月、住友電気工業から分社をし、独立した工具専業メーカー
 「住友電工ハードメタル株式会社」として、新たなスタートを切りました。
 新会社設立の目的は、モノづくりに携わるお客様と共にグローバル競争に立ち向かい、激しい環境変化にも機敏に対応できる体制造りにあります。このため、研究開発・製造・販売組織とも大きく見直しを図り、株式会社不二越殿との提携事業の強化・拡大も進めました。さらにJIMTOF開催年である今年は、新会社ならではの製品や技術を続々とご提案できる予定です。皆様、どうぞご期待下さい。
 四百有余年に亘り培ってきた「信用を重んず」との住友の精神を踏まえ、お客様、そして社会全体の発展に貢献させていただくことが、私どもの経営理念です。このため皆様から引き続きご指導、ご鞭撻を頂きますようお願い申し上げまして、新年のご挨拶に代えさせて頂きたいと存じます。

新年のごあいさつ
株式会社東京ビッグサイト
代表取締役社長
浪越 勝海

 新年明けましておめでとうございます。
 皆様には、お健やかに新春をお迎えのことと心からお慶び申し上げます。
 昨年の東京ビッグサイトは、サーズの影響を一部に受けましたが、施設利用、来場者数とも前年並みの水準を維持することが出来ました。これもひとえに見本市・展示会の主催者並びに出展者・関係各位のお陰によるものと、心から御礼申し上げます。
 さて、昨年四月、弊社は社団法人東京国際見本市協会と株式会社東京国際貿易センターとの統合により「株式会社東京ビッグサイト」として新たな一歩を踏み出しました。この統合のメリットを十分に活かすとともに、ベンチャー企業の気持ちでサービスの向上に努め、利用者の皆様から信頼される会社にして参りたいと決意を新たにしております。
 新会社の運営にあたっては、利用者の皆様に、東京ビッグサイトでの「感動する出会い」を実感していただけるよう、「安全」「安心」「快適」な環境づくりとサポート・サービスの充実に積極的に取り組んで参ります。そのため、組織面では、警備・防災等を専管する安全管理室を新たに設置したのをはじめ、来場者の視点と一貫した主催者対応を基本にした営業の体制整備も図ったところであります。
 施設利用の促進に加え、主催事業の充実にも力を注ぎ、本年は、JIMTOF二〇〇四(第二二回日本国際工作機械見本市)の開催のほか、新たな事業にも取り組んで参ります。
 東京ビッグサイトへのアクセスは、りんかい線・JR埼京線の相互直通運転により飛躍的に向上しましたが、本年春には、りんかい線国際展示場駅からビッグサイトへの間に「屋根付き回廊」を完成させる予定です。これにより、ご利用の皆様に、より快適・便利にご来場いただけるものと期待しております。
 経済のグローバル化が進行する中で、展示会産業の分野においても、アジア・世界を視野に入れた取り組みが求められており、我が国の展示会ビジネスのあり方を真剣に考えるべき時期に来ていると思われます。また、全国の展示会場との連携も重要性を増してくるものと考えております。
 本年も引き続きご協力とご愛顧を賜りますようお願い申し上げますとともに、皆様方のご繁栄を祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

給水・給湯配管樹脂パイプ用
スライド継手 「ピタリットS」好評
日立金属

 日立金属(東京都港区芝浦1-2-1)は、ポリブテン管及び架橋ポリエチレン管を小形工具を用いて簡単に接続できる継手「ピタリットS」(特許出願中)を好評裡に拡販している。
 ポリブテン配管システム「ピタリット」は、同社が長年培ってきた配管製品の技術を生かした信頼性と施工性に優れた給水給湯の配管システム。
【特長】
○簡単
 管を差込み工具でリテーナを軸方向に圧縮スライドするだけで接続できる。
 管の面取り・マーキングやコアの装着作業が不要。
○確実
 独自のリテーナスライド機構で、確実に管を保持、シールする。
 管の挿入と接続完了の確認機能により、作業確認が容易。
○効率アップ
 接続作業は管の差込みとリテーナの圧縮スライドのみのため、作業時間が短縮できる。
 小形・軽量で運搬・取扱いが容易。
▽適用管種
 JISK六七七八(ポリブテン管)、JISK六七九二(水道用ポリブテン管)、JPBPA一〇四(水道用ポリブテン管)呼び径一六、JISK六七六九(架橋ポリエチレン管)PM一五M種呼び径一〇、一三、JISK六七八七(水道用架橋ポリエチレン管)M種、JXPA三〇一(水道用架橋ポリエチレン管)呼び径一六
 その他詳細については直接同社へ問い合わすとよい。

簡単施工が魅力!
施工時間も大幅に短縮
フネン遮音シート
フネン アクロス

排水騒音を大幅減遮音シートを巻いた状態
 フネンアクロス(東京都板橋区上坂橋1-19-16)は、排水騒音を大幅にシャットアウトする「フネン遮音シート」を好評裡に拡販している。
 同シートは、吸音効果のある難燃性フェルトを樹脂製シートにあらかじめ装着し、施工時間を大幅に短縮することを可能にした。
【特長】
○樹脂製シートに吸音材(難燃性フェルト)をあらかじめ装着している。
○吸音材と樹脂製シートを一回で巻けるため工期を短縮できる。
○従来工法(グラスウール25o+遮音シート)に較べ、コストダウンが可能。
○従来工法に較べ配管スペースが小さくなる。
 例=仕上がり外径寸法 従来工法180o、フネン遮音シート約145o(フネンパイプ100φ比較)
▽製品規格=厚さ6.5mm(難燃フェルトの厚さ含む)、幅1,000o、長さ5m、重量16.5kg(本)
 その他詳細については直接同社へ問い合わすとよい。

名古屋支店 新社屋完成
日東工器 13日より営業

 日東工器(本社=東京都大田区仲池上二丁目九番四号、社長=高田素行氏)名古屋支店(支店長=三浦修氏)は、以前より建設中であった名古屋支店新社屋が瑞穂区田辺通に完成し、一月十三日〓より営業を開始する。また同時に日東工器サービスセンター名古屋営業所も同時に移転する。
◎日東工器名古屋支店/名古屋市瑞穂区田辺通一丁目三番地
◎電話052-861-1601、FAX052-836-5681
◎中部建築機器販売課(課長=小島晴光氏)
◎電話052-861-1615、FAX052-836-6861
◎日東工器サービスセンター名古屋営業所(所長代理=瀧 雅博氏)
◎電話052-861-1671、FAX052-836-6861

支部活動の詳細発表
豊川稲荷初詣へ
愛機工北支部

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=山下隆蔵氏、山下機械社長)北支部(支部長=坂田多喜男氏、金太郎商店社長)の忘年会が12月11日午後6時より、名古屋市西区那古野一丁目の“麒麟亭”において開催、一年の反省と支部行事の予定等の確認を行った。
 定刻通り開会して、挨拶に立った坂田支部長は、多用の中出席した支部組合員に対して感謝を示し、相変わらず厳しい景況の中にあって組合の発展を願うと共に組合員の結束を更に強固なものにしていきたいと述べた。また、2005年は北支部が組合新年会の担当となることからそれに向けての取組みと、支部の規約の一部変更点について及び熊田氏(久満田商会社長)を副支部長に選任することを報告、これを承認した。
 この他、支部行事の予定としては、・豊川稲荷初詣(一月二十五日)・北支部総会(3月20日予定)・ゴルフコンペ(5月予定)・支部幹事会(2月頃予定)の確認と報告を行った。
 続いて、同組合の山崎事務局長よりMECT03展出展の協力への御礼と詳細について報告があった。
 なお、豊川稲荷担当は永田氏(永田商店社長)が当日世話役を務める。
 以上報告の後、開宴して各自情報の交換をするなど賑やかだった。

愛機工西支部
忘年会開催

 愛知県機械工具商業協同組合西支部(支部長=滝川和彦氏、滝川物産社長)は「平成15年度忘年会」を12月9日午後6時より、名古屋市東区葵の“メルパルク名古屋”にて行った。
 当日は19名が出席。滝川支部長が開会の挨拶として、「先日、ヘラルドが破綻したのを見ても分かるように、今の時代、自分の身は自分で守らなければならない。来年も西支部としては、元気良くやっていきたいと考えている。今日は色々な事を忘れて、楽しんでいただきたい」と述べた。
 会中、出席した山崎事務局長より、MECT03展の成功報告と新規教育事業への協力願いが語られるなど、新年へ向けた話題が積極的に交わされ、終始賑やかに過ごした。

新年に夢を託す
愛機工南支部
反省会・忘年会

 愛知県機械工具商業協同組合南支部(支部長=伊藤照之氏、伊藤信産業社長)の忘年会が12月19日午後6時より名古屋市中村区の料亭“稲本”において開催、一年の行事の報告と新年への取組み等を確認した。
 定刻通り開会して、挨拶に立った伊藤支部長は、多用の中出席した支部組合員に対し御礼を述べた後、一年の総括について触れ、新年への取組みについて抱負を語った。
 続いて、組合新年会は1月16日金山のグランコート名古屋にて開催予定、総会は5月21日メルパルクにて開催予定と報告された。
 この他、同組合の山崎事務局長が、今後の組合行事計画等についての説明を行った。また、高速道路の利用カード及び万博入場券の取扱い等についての報告と現状の説明があった。
 この後、開宴して不景気風を追い払う勢いで終始賑やかな年忘れとなり、新年に夢を託して散会した。

組合新年会の下見兼ね
グランコートで
愛機工熱田支部

 愛知県機械工具商業協同組合熱田支部(支部長=水谷隆彦氏、ミズタニ機販社長)は、12月24日午後六時より、“グランコート名古屋”(名古屋市中区金山)において忘年会を開催。
 今回は、同支部が平成16年の愛機工組合新年賀詞交歓会の担当支部に当たるため、下見を兼ねた開催となった。また、当日はクリスマスイブということもあり家族同伴というはじめての企画を実施した。
 支部幹事の滝沢有一氏(松本商店社長)の司会で進められ、冒頭、水谷支部長より組合活動ならびに支部活動への理解と協力に対しての御礼を込めた挨拶と、1月16日に行われる組合新年会の式次第、役割分担などについて説明が行われた。
 引き続き、山下理事長(熱田支部所属)の挨拶と力強い発声により一同で乾杯。
 管弦楽を中心とした生演奏(組合新年会でも演奏される予定)が奏でる調べの中、和やかに歓談。
 途中アトラクションで盛り上がり、木村節雄理事(木村屋社長)の中締めでお開きとなった。
 また、参加者一組に一鉢ずつ、山下理事長が丹精込めて育てたカトレアがプレゼントされた。

仕入先 メーカー商社等
60名余参加
前向きの話で盛り上がる

服部商会 かねもとで忘年会
 服部商会(社長=服部利一郎氏、本社=津島市百島町三正六歩23)は、12月13日午後6時より愛知県南知多町内海の“かねもと旅館”において忘年会を開催。取引先、仕入メーカー・商社等60名余りが参加して行なわれた。
 この忘年会は、日頃の支援に対する感謝を込めて互いの親睦を図るために毎年行なわれている恒例行事。
 冒頭、服部社長が「今年も仕入先各位のご協力、ご支援により、昨年度より良い数字を残すことが出来ました。今後も全社員が一層の努力をし、会社の発展に邁進いたしますので、ご協力の程よろしくお願い致します」と挨拶。
 創業以来、絶えず前向きな姿勢で発展し続けている同社とその仕入先の会とあって明るい話題で盛り上がり、一年を締めくくった。
 翌日は、朝食後に解散。

ミズタニ機販株式会社
代表取締役社長 水谷 隆彦 氏

―まず、年男を迎えるにあたって、今のお気持ちをどうぞ。
 申年生まれ四十八歳、年男と言われても何の感慨も湧いてこないので、この様な場面に登場させて頂くのは、些かどころか気が引ける思いで一杯です。
 周囲の環境=万物に対して、今年もまた一つ歳を重ねて生かさせてもらえることに、感謝の気持ちで一杯です。人に限らず総ての存在は、必要があって生かされている訳ですから、皆生かされている限り、与えられた境遇で精一杯生きることが使命であると思っています。その境遇をどの様にも変えることが出来るのは、自分自身の「想い」だと言えるのではないでしょうか。
―将来の夢や抱負についてお聞かせ下さい。
 この人生で、現在の自分を作ってきたのは自分自身の「想い」であり、いつ如何なる時でも誰もが一〇〇%願いを実現させているのです。
 願わくは将来、今生のうちにこの世の世界平和が実現した状態を見届けたいものですが、テロや戦争の終わらない世界を見ていると、おそらく叶わぬ夢幻でしょう。
 しかし、せめてそれ(世界平和)が確信できる世相を見届けてから、今生を終われたらと既に考え始めている弱冠四回目の年男です。
 今後今生において、さらに世界平和と皆様のお役に立てる事は何かと考えながら、人生を歩んで(修行の道を生かされて)行きたいと思っている今日この頃です。
 今生での修行の程度の違いによって、あの世から見えるこの世の見え方も違うのかも知れませんが…。
 昭和31年3月6日生まれ。

地に足の着いた経営し
明るく平成16年を迎える
名機工同友会
15年忘年会を開催

 名機工同友会(会長=時津 忠氏、新栄商會会長)は、12月9日午後6時30分より「東京第一ホテル錦」(名古屋市中区錦3)において、12月例会と忘年会を開催。
 田中知之総務部長(ミユキ商會社長)の司会で進められ、各部報告では、経営対策部より「来年に講演会を予定いたしております」と、厚生部より「先月(11月)はお忙しい中、名機工同友会の親睦旅行会に参加いただきありがとうございました。来年も楽しい旅行会ができるように頑張りたいと思います。また、厚生部は、来年1月の新年会の司会を担当しておりますので、よろしくお願いします」と報告が行われた。
 引き続いて忘年会が行われ、冒頭、時津会長が「自分の身の丈以上の経営をしてはいけない。地に足の着いた経営をしていかなければいけないということを、我々名機工同友会の同志は心に誓ってこの年を過ごし、新たなる明るい平成16年を迎えたいと思います」と挨拶し、力強い発声で乾杯。
 宴会に移り、今年一年の反省や来年への抱負を語り合い和やかな時間を過ごし、午後8時30分過ぎに会を終了した。

ミユキ商會
仕入先等60名余が参加
恒例の忘年会開催

ミユキ商會(社長=田中知之氏、本社=名古屋市昭和区円上)は、12月19日午後7時より「東京第一ホテル錦」(名古屋市中区錦3)において、忘年会を開催。これは同社の仕入先の商社・メーカーを集めて毎年行われているもので、今回は予定していた人数を上回る60名余りが参加した。
 冒頭、田中社長より日頃の御礼と来年への決意を込めた挨拶が行われた。
 新年に向けて更なる期待を込めた話をするなど和やかに進み、途中、ミユキ商會の全社員の紹介があり、当日参加した仕入先のメーカー・商社全員からは一言ずつ平成15年の思い出、新年にかける抱負などが語られた。この会も回を重ねるごとに参加者それぞれが顔なじみとなり、大いに盛り上がりをみせた。

ジュニアー会
「八勝館」で忘年会
一年を締めくくる
 ジュニアー会(幹事長=峰澤彰宏氏、峰澤鋼機社長)は、12月11日午後6時30分より「八勝館」(名古屋市昭和区広路町字石坂29)の「御幸の間」において、平成15年度忘年会を開催。会員21名が参加した。
 出席者全員が揃い、定刻通りに開会。
 冒頭、峰澤会長より日頃の会への理解と協力に対して御礼が述べられた。
 印藤商店印藤社長の音頭で乾杯。
 平成15年度を省み、来る平成16年に思いを馳せ和やかに歓談する中、午後8時30分過ぎにお開きとなった。
 次年度の幹事長に大藪淳一氏(大清社長)が内定した。

三菱マテリアルツールズ
新材種VP20RT販売開始
ラッシュミルモンスター用

 三菱マテリアルツールズ(社長=高田 修氏、本社=東京都墨田区横網一丁目6番1号)では、三菱マテリアルが開発・製造する「スーパーラッシュミルモンスターSRM2形φ50」用に開発された新材種VP20RTの販売を開始。
 今回開発された新材種VP20RTは、好評中のスーパーラッシュミルモンスターSRM2形φ50にて販売されている材種、VP15TF及びVP30RTに新たに追加されたもの。これまで以上に被削材種に合った最適な材種選定と、高能率化を可能とした。
【VP20RTの特長】
○新開発超硬母材により、ボールエンドミルの荒加工に適した耐磨耗性と耐欠損性のバランスを兼ね備えた汎用材種。
○耐磨耗性・耐酸化性に優れたPVDコーティング「ミラクルVPコーティング」により、金型の荒加工という苛酷な条件下でも大幅な長寿命を実現。
 これらの特長を備えたラッシュミルモンスターSRM二形用新材種VP20RTは汎用性が高くダイス鋼、合金工具鋼からダクタイル鋳鉄まで幅広い範囲で対応可能。
 インサートの価格は、内刃(SRG50C)が6,000円、外刃(SRG50E)は4,500円。
 同社では初年度、年間4,000万円の販売高を見込んでいる。

湯野川孝夫氏
 豊田工機社長
社葬しめやかに

 去る11月26日急逝した豊田工機社長湯野川孝夫氏の社葬が、12月18日午前11時より「覚王山日泰寺」(名古屋市千種区)の「普門閣」においてしめやかに執り行われた。
 トヨタ自動車時代は開発部門などで活躍、平成12年に豊田工機社長に就任してからは自動車部品事業のグローバル化、工作機械事業の体質強化に取り組んだ。湯野川氏の生前の業績を物語るように、日本全国から約3,000名が参列し、故人を偲んだ

平成16年1月18日2155号
調が予想される時期に
足元を固め体質強化を
浜松機械工具商協同組合賀詞交歓会開催

 浜松機械工具商協同組合(理事長=西村邦夫氏、マルニシ社長)は、一月六日午後六時より「平成十六年賀詞交歓会」を浜松駅前の“浜松名鉄ホテル”(浜松市板屋町一一〇〓一七)において開催し、約百名が新年の幕開けを祝った。
 児玉総務担当理事(コダマキカイ専務)の司会で進められ、冒頭西村理事長が「あけましておめでとうございます。旧年中は当組合活動に大変ご協力をいただきまして、ありがとうございます。当組合も皆様のご協力を持ちまして、何とか運営出来ておりますが、まだまだ解決しなければならない問題が多々あると役員一同痛感いたしております。さて、景気の方は如何でしょうか。マスコミとか政府の話ですと、穏やかな回復基調というような言葉で言われております。確かに、輸送機とかITなどを中心に輸出が好調であると言うことで一見好調に見えたのですが、中身を見ますと、やはり大企業が雇用リストラや合理化とかの大胆な手を打って、その中で何とか黒字を作っているのが現状ではないかと私は感じております。一方、官のほうで言えば、公共投資をどんどん減らし、個人の収入とか、会社の収入を増税等により何とか吸い上げる。なかなか我々中小企業まで、景況感が回ってきていないのではないかと感じております。特に、政治家とかお役人さんの場合、自分の合理化、リストラをせずにやっているから、当然に赤字が減らない。果たして景気が好くなるわけが無いと思います。確かにここにおられる会社の皆さんは、たまたま良い業種で仕事をされているということで、運が良くそれぞれ成長されていると思いますが、こんなことはとても長くは続かないと私は思います。組合員の皆様、是非こういう時期に、何とか足元を固める、財務体質を良くする、このようなことを展開していただかないと、めぐりめぐって悪くなった時に大変なことになると思います。実際に他地区では、同業他社が事故に見舞われるということもあります。是非そのようなことが無いように、良い年を迎えたいと思います。また正月に、繊維業界で中国への輸出がグングン増えているというニュースがありました。内容は、高機能繊維の出荷が増えている。このようなところに私たちが経営するに当たって必要なものがあるのではないか。また皆さんに例年お願いしておりますが、どうか、浜松を中心とした遠州地区で作られている商品をご利用いただけるようにお願いいたしたい」と述べ新年の挨拶とした。
 来賓の紹介に続いて、来賓を代表して浜松商工会議所の藤野専務理事とメーカーを代表して日東工器中部営業部の富永第二部長より祝辞が述べられた。
 吉田副理事長(吉田社長)の力強い発声で乾杯。
 祝宴に移り、新年にかける希望を語り合うなどあちらこちらで談笑し、神谷副理事長(サカエ社長)の中締めで午後八時過ぎに終了した。

申年は伸びる年と期待
新年合同名刺交換会
名古屋金物業界4組合員ら140名参加

愛知県金物商工協同組合(理事長=印藤栄一氏、印藤商店会長)、名古屋建築金物卸商組合(理事長〓岡本忠史氏、岡新社長)、名古屋利器工匠具卸業組合(理事長〓鬼頭宏治氏、丸政社長)、名古屋家庭用品卸組合(理事長〓樋田隆夫氏、日商社長)四組合合同による「名古屋金物業界新年合同名刺交換会」が、一月九日正午より名古屋市中区錦三丁目の“東京第一ホテル錦”において開催され、各組合の組合員及び賛助会員(メーカー)、来賓を含め約百四十名(八十三社)が参集して新年を祝った。
 司会をカネサの佐藤社長が務めて定刻通り開会を宣言した後、名古屋建築金物卸商組合の岡本理事長が四組合を代表して開会の辞を述べ、その中で参加への礼と最近の景気の動向について触れ挨拶とした。国歌斉唱の後、名古屋金物業界新年合同名刺交換会発起人一同が壇上に上り挨拶を行った。
 来賓として名古屋市長、名古屋商工会議所会頭、愛知県金属商業厚生年金基金理事長の三名が紹介された。
 来賓を代表して松原市長代理の安井産業経済課長が挨拶に立ち、今年は良いスタートを切ったと開口一番明るい展望に期待感を表した。愛知万博と中部国際空港開港に向けての二大プロジェクトに取り組んでおり今年はその集大成の年と結び、名古屋市長の祝辞を代読した。
 続いて、メーカーを代表して、ミヅシマ工業の水島社長が挨拶に立ち「地元に数有るメーカーさんを代表しての挨拶は恐縮です」と述べた後、今年の干支の申年の申という字は伸びると言う意味を表わしており、厳しい年と言われる中で大いに伸びを期待したいと結び挨拶とした。
 乾杯の発声を名古屋利器工匠具卸業組合の鬼頭理事長が務めて開宴、随所で四組合員及び賛助会員との情報交換など久々の歓談風景となり、賑やかに新年を祝った。
 万才三唱は愛知県金物商工協同組合の印藤理事長が行い、名古屋家庭用品卸組合の樋田理事長の閉会の辞をもってお開きとした。

特色を生かして生き残ろう
新年賀詞交歓会開催
三重県管工機材商組合120余名出席し盛況

三重県管工機材商業組合(理事長=闇雲明男氏・旭工機会長)では、1月8日午後4時15分より、津新町駅西の“プラザ洞津”を会場に「平成16年新年賀詞交歓会」を開催し、組合員はじめ賛助会員等120余名が出席して“甲申年”の新春を祝った。
 賀詞交歓会は、後藤理事(協成四日市営業所長)の司会・開会の辞により開会。
 冒頭、挨拶に臨んだ闇雲理事長は、出席方のお礼を述べた後「昭和7年生まれの私は6回目の年回りを迎えました。72年の過ぎてきた年月は変化の連続で大きなドラマの一端に位置し、時代に振り回されながらそれなりに演じてきたと思います。現実に戻ってみますとバブル後の景気振興策として政府は公共投資を始めとした大盤振舞いをしました。問題の先送りを繰り返した結果、国債と地方債の借金は718兆円にもなりました。82兆円の国家予算に対して歳入は半分近くしかない異常事態です。一方、少子高齢化は容赦なく進行しています。政府もようやく国民に痛みを伴う、増税と年金改革に手をつけざるおえないことになりました。こういった状態で公共投資は今後減ることはあっても期待を寄せる状態にはありません。縮小するパイの中で建設業界はそれぞれの特色をいかして生き残りを図るよりありません。組合員全員がご列席メーカーさんの指導応援を得て無事この一年を過ごせることを期待いたします」と、結んだ。
 引き続いて来賓の愛知県管工機材商業協同組合の川島健一副理事長(川島商事社長)、賛助会員代表のクボタ合成管事業部近畿東海北陸地区営業部長小原徹也氏より祝辞を頂戴した。
 川島氏は、「ダーウィンの進化論の中で、生き残っていくのは最も強いもの、賢いものではなく、変化に対応できるものだけが生き残る、と言われていますが、商売におきましても進歩発展が重要と思います」と、述べる一方、小原氏は、「共に生き残れる共存共栄の方向に持っていきたいと思います」と、製販一致協力して利益の得られる業界を目指したいと結んだ。
 引き続いて、三菱樹脂中部支社中部管材営業部長安永直秀氏の乾杯音頭で交歓会に移り、それぞれに賀詞を交歓し一層の親睦を深め合い、大西副理事長(中部企業社長)の中締めで盛況のうちに賀詞交歓会をお開きとした。
 賀詞交歓会のあとは、正会員による懇談会を行ない、適正利潤による利益確保に向けて、組合員一丸となって取り組むことを確認し合った。

お互いを知り合うことが肝要
新年賀詞交歓会開催
静岡県管工機材商組合
150余名出席し盛況 

 静岡県管工機材商組合(理事長=丸尾氣窮雄氏・丸尾興商社長)では、1月9日午前11時より、静岡駅前の“ブケ東海”を会場に「第7回新年賀詞交歓会」を開催し、正会員はじめ賛助会員ら150余名が出席するなどして“甲申年”の新春を祝った。
 賀詞交歓会は、伊藤副理事長(沼津管材社長)の司会進行、大河副理事長(大河機材社長)の開会の辞により開会。
 冒頭挨拶に臨んだ丸尾理事長は、出席方のお礼を述べた後「資本主義の世の中では、競争は当然のことですが、つぶしあいの競争だけは避けたいと思います。組合におきましても、お互いの顔を知ることでお互いの良識が生まれるとの思いで西部、中部、東部の各支部で懇親会を行ない忌憚のない意見交換を実施し、予想以上の成果を上げております。何れにしましても、組合の活性化はまずオーナー同士が仲良くなること、また、第一線セールスがよく知り合うことだと思います。今年一年皆さん方のご支援を戴きまして会員共々お互いに発展して参りたいと思いますので宜しくお願いします」と、結んだ。
 引き続いて、賛助会員を代表してオータケ社長の鈴木照氏より祝辞を頂戴し、「今年は申年と言うことですから、出来るだけ猿まねしないように人の力を借りていかなければいけない、人の知恵が必要かと思います。自分独自の考え方を持って今年もやっていきたいと思います」と、所信を述べた。
 引き続いて、日立金属中部東海支店長の坂江正信氏の発声で一同乾杯を行ない終始に渡り和やかに賀詞を交歓し、一層の親睦を深め合い、岡谷マート社長の牧野充司氏の中締めで盛況の内に賀詞交歓会をお開きとした。
 又、当日は午前10時より「理事会」を行ない賀詞交歓会に万全を期した。

オーエスジー
米国孫会社設立

 オーエスジー(本社=豊川市本野ケ原3-22)では、米国子会社OSG TaP and Die.Inc.(本社=イリノイ州)が子会社「Cutting Tool Innovations.Inc.」を設立した。
 これは、米国における超硬工具の需要増加に対応し、短納期の特殊品供給体制を敷いたもの。また、既存の米国超硬工具製造会社「Quality Carbide Tool Inc.」(本社=イリノイ州)の標準品供給体制と併せ、超硬工具の顧客ニーズに対応した生産体制を確保するために設立。
【新会社概要】
◎商号/Cutting Tool Innovations.Inc.
◎代表者/取締役会長=大沢吾平氏(現OSGTaP.and Die.Inc.取締役会長)
◎所在地/米国イリノイ州ベンセンビル市
◎設立日/平成15年11月5日
◎事業の内容/超硬工具及び特殊工具の製造販売
◎資本金/US$1,500,000
◎所有割合/OSG Tap and Die.Inc.社 70%所有
◎従業員/35名
◎売上高/2004年9月期US$5,000,000(予定)



地域に密着した営業を展開し
今年は”挑戦の年に!”
オータケ 平成16年新年会に200余名

 管工機材総合商社のオータケ(社長=鈴木 照氏、本社=名古屋市中村区名駅三丁目9-11)は、1月5日午後5時30分より“キャッスルプラザホテル”(名古屋市中村区名駅)において「オータケ平成16年新年会」を開催。
 仕入先メーカー22社を招待し、オータケの役員、社員200名余りが一堂に会して、1年の門出に当たり同社並びに業界全体の更なる発展を誓った。
 鈴木社長より「世の中の流れがどんどん変わっている。流れが非常に速い。何となく昨年十月位からムードが好くなって来ていると感じております。オータケの今年の方針、考え方は『積極的な展開をしていく』。流通センターを一昨年作ったことにより、非常に少量多種の品種を取り揃えることができました。毎年200から300の取り扱い製品を増やしています。それに合わせて商品を淘汰していかなければならない。これを積極的に行い、何とか形が出来て来ております。また、地域に密着した営業を展開していく。今年は『挑戦をしていく』、『躍進をしていく』という考えでいる。しかし、やるのは社員であり、それにはメーカーさんのお力を借りなければいけない。私ども会社のやるべき仕事、またメーカーさんのやるべき仕事を区分しながら、互いによきパートナーとして『気迫』と『気力』をもって、オータケを更に存在価値のある会社にするために頑張ってまいりたい」と挨拶。
 引き続いて、メーカーを代表してキッツ中部支社の木下支社長が「あけましておめでとうございます。私どもメーカーとしては三つの課題がある。一つは、市場価格の安定。二つめは、市場のニーズにマッチした新商品の開発。最後に、グローバルコストの実現。品質、納期の点では国際的に競争力はありますが、コストの面では非常に厳しい状況に追いやられております。何とか、グローバルに通用するコストを実現し、世界的に戦えるメーカーになっていきたいと考えております。以上のことを行って、オータケ様とスクラムを組んで、パートナーとしてやってまいりたいと考えております。今年は甲の申の年。固い殻を破って、芽が出て、上へ上へ伸びるという年だそうです。どうか本年も、皆さんが甲申のごとく、希望に満ちた飛躍の年であることをお祈りいたします」と挨拶。
 乾杯の発声を日立金属中部東海支店小柳営業部長が行い開宴。
 佐藤常務の中締めで終了した。

三菱マテリアルツールズ
MSTAR新シリーズ
ロングネック2枚刃エンドミル他2シリーズを追加販売

 三菱マテリアルツールズ(社長=高田 修氏、本社=東京都墨田区横網一丁目6番1号)では、三菱マテリアル神戸ツールズが開発・製造する「MSTAR(エムスター)エンドミルシリーズ」に、『2枚刃エムスターロングネックエンドミル』及び『4枚刃エムスターリブ用テーパ刃エンドミル』の2シリーズ、計364サイズを新たに追加して、販売を開始した。
 アンダーカットタイプの二枚刃ロングネックタイプは、加工物が干渉する様な深い部分の加工や深彫り加工、リブ溝加工に最適。また四枚刃のリブ用テーパ刃エンドミルは、往復リブ溝加工から幅寄せリブ溝加工まで、あらゆるリブ溝に対応でき、汎用性が高い。
 今回追加する二シリーズによって、「MSTARエンドミルシリーズ」は全14シリーズ、746サイズのラインナップとなる。
【主な特長】
○ミラクルコーティング技術を応用した“MSコーティング”と極超微粒子超硬素材の採用により、高性能・高寿命を実現。
○2枚刃ロングネックタイプは、加工物が干渉する深い部分の加工、深彫り加工、リブ溝加工に適合。
○4枚刃のリブ用テーパ刃エンドミルは往復リブ溝加工から幅寄せリブ溝加工まで、高い汎用性をもつ。
【仕様】
▼2枚刃エムスターロングネックエンドミル/型番=MS2XL/φ0.2〜6o、119サイズ/標準価格=φ0.2(10,500円)〜φ6(18,000円)
▼4枚刃エムスターリブ用テーパ刃エンドミル/型番=MS4LT/φ0.2〜3mm、245サイズ/標準価格=φ0.2(11,700円)〜φ3(15,600円)

五木の芸能40周年記念公演
新春恒例観劇会を実施
滝川物産会員約200名を招待

 滝川物産(社長=滝川和彦氏、本社=名古屋市中川区舟戸町5-23)は、滝川会との合同企画による「新春恒例招待観劇会」を一月五日に実施し、御園座の五木ひろし芸能生活四十周年記念公演「春や春-恋の弥次喜多」に約200名を招待。
 この催しは、毎年正月に行われている新春行事で40年程の歴史があり、当日は午後3時30分より受付を開始、滝川社長が招待客を出迎え、新年の挨拶を交わした。
 今回は五木の芸能生活40周年記念公演で、内容はおなじみ弥次喜多道中をギャグ満載で送る「春や春」を中心とした豪華三部構成。「春や春−恋の弥次喜多」で五木は、喜多さんと二枚目役者・投節新三の二役に挑戦、弥次さん役の角川博と名コンビを組む。恋を成就させるため熱田神宮へと向かう千代姫の一行や、謎の男・三平ら、にぎやかな面々に囲まれた弥次喜多の珍道中。
 後半は五木の真骨頂。第2部「口上津軽三味線大合唱」では豪華な舞いや津軽三味線の技を披露。歌謡界のトップに君臨し続ける五木ならではの多芸ぶりに観客は舌を巻いた。
 さらに第三部「寿ビッグショー」は「よこはま・たそがれ」から最新曲「逢えて……横浜」までヒット曲のオンパレード。角川博の爆笑ものまねも楽しめ、二人のエンターティナーぶりを満喫した。

耐摩耗性・耐剥離性向上超硬材種GC発売
サンドビック 鋳鉄旋削加工用3200シリーズ

 サンドビック(本社=神戸)コロマント事業部では、鋳鉄旋削加工用超硬材種として「GC3200シリーズ」を発売した。最近めざましい発展をとげている自動車産業を中心に、鋳鉄加工の生産性向上を望む声は非常に高い。今回発売したGC3200シリーズは、鋳鉄加工の鍵となる耐摩耗性・耐剥離性をともに向上させ、ネズミ鋳鉄はもちろん、ダクタイル鋳鉄などあらゆる鋳鉄旋削加工の加工品質と生産性向上を可能とした超硬材種に仕上がっている。
【ブラック超スムーズコーティング】
 この鋳鉄加工用材種GC3200シリーズの最大の特徴は、表面に施されたブラック超スムーズコーティング。(特許取得済み)鋳鉄加工において工具長寿命と高生産性の同時実現を図るには、耐摩耗性・耐剥離性・刃先強度の絶妙なバランスが欠かせない。耐摩耗性を向上するにはコーティング層を厚くせざるを得ないが、逆に耐剥離性が脆弱になる。つまりこの部分をどう補うかが、鋳鉄加工成功の鍵となる。そこで耐剥離性の強化として、ブラック超スムーズコーティングを施すことにより、切り屑の溶着を防ぐことができ、耐剥離性が高くなった。
 今回発売のGC3200シリーズは、次の材種を用意している。○ネズミ鋳鉄の高速加工時に威力を発揮する耐摩耗性重視のGC3205。○ダクタイル鋳鉄の高速加工時に威力を発揮する耐摩耗性のバランスを重視したGC3210。○中厚コーティングでどの種の鋳鉄旋削加工にも安心した切屑パフォーマンスを実現できる耐剥離性重視のGC3215。
 このように、あらゆる鋳鉄の加工ニーズを満たす材種をとり揃えている。現在、この新材種はネガチップT-MAXPに導入されており、好評に応えて、2004年初頭にはさらにプログラムが拡大される予定。
【ブレーカNMG-KRと組み合わせで最強の鋳鉄荒加工パフォーマンス】
 鋳鉄用新材種との組み合わせで、最高の威力を発揮する鋳鉄荒加工第一推奨ブレーカがNMG−KR。高い刃先強度とポジチップブレーカの組み合わせが特徴。かつて高速荒加工を試みると、刃先強度の問題やビビリ、被削材の破損が生じたが、このブレーカとGC3200シリーズの組み合わせで安全且つ安定高速加工が実現可能になった。
 このように鋳鉄旋削加工の生産性を飛躍的に向上できるGC3200シリーズは、業界の注目株である。
 なおサンドビック・コロマントでは、04年の販売目標を80万個に据え、本格導入を開始していく。

平成15年度上半期産業機械輸出状況
1兆913億円前年同期比82・6%

 日本産業機械工業会では、この程、平成15年度上半期の産業機械の輸出契約状況(4〜9月)をまとめ発表した。
 平成十五年度上半期の産業機械輸出契約は、主力のアジア向けの拡大や、北米向けの緩やかな回復・中東、欧州、ロシア・東欧向けの増加により、ほとんどの機種が前年同期を上回った。また、プラント等の大型設備を複数確保したことから、対前年同期比82.6%増の1兆913億円と大幅に増加した。
 単体機械は、ボイラ・原動機の大幅増に加えて、化学機械、プラスチック加工機械、風水力機械、運搬機械などほとんどの機種が増加したことから、対前年同期比74.5%増の7,054億円となった。
 プラントは発電、化学・石油化学、製鉄非鉄プラント等が大幅に増加したことから、対前年同期比99.4%増の3,859億円となった。
地域別
契約状況
◎アジア/主要のアジア向けは、大口契約を複数確保したボイラ・原動機を始め、化学機械、プラスチック加工機械、風水力機械、運搬機械などほとんどの単体機械が大きく伸張。更にプラントも発電、化学・石油化学、製鉄非鉄プラント等が大幅に増加したことから、対前年同期比117.4%増の5,835億円となった。
◎中東/化学・石油化学プラントが減少したが、単体機械の化学機械や風水力機械が大幅に増加したことから、同39.5%増の1,141億円となった。
◎欧州/ボイラ・原動機の大型設備を受注したことから大幅に増加し、同51.0%増の1,002億円となった。
◎北米/製鉄非鉄プラントや、単体機械のボイラ・原動機、風水力機械、プラスチック加工機械が増加したことから、同19.1%増の867億円となった。
◎南米/単体機械の化学機械に増加が見られたが、化学・石油化学プラントや単体機械のボイラ・原動機、風水力機械の減少により、同72.8%減の135億円。
◎アフリカ/単体機械のボイラ・原動機や風水力機械が増加したが、化学・石油プラントや単体機械の化学機械が減少したことから、同58.4%減の155億円となった。
◎オセアニア/ボイラ・原動機や風水力機械の増加により、同105.0%増の96億円。
◎ロシア・東欧/化学・石油化学プラントの大幅な増加により、同905.8%増の1,679億円となった。

鋳鋼・鍛鋼生産速報
日本鋳鍛鋼会 平成15年11月
 日本鋳鍛鋼会は12月25日、鋳鋼(全国80工場)、鍛鋼(同19工場)の11月分生産実績(速報)を発表した。
 11月の鋳鋼生産量は、20,426トンで前月比2.0%減(414トン減)、前年同月比は3.0%増(603トン増)。
 また、鍛鋼生産量は50,086トン、前月比0.0%増(11トン増)、前年同月比は4.5%増(2,141トン増)
 下期に入っての生産基調は、鋳鋼が大型トラック特需、電力関連の回復等に支えられ、2カ月連続2万トン台を記録するなど、受注環境は上期に対し下期は若干増加傾向にある。が、一過性の需要増との見方もあり、今後の生産動向に注目している。
 鍛鋼については、自動車・産業機械・産業設備を中心に主要需要機種のほとんどが前年上期実績比プラスになるなど、量的には堅調に推移。しかし、鋳鋼・鍛鋼とも増加機種に携わってフル操業下にあるメーカーでも残業、休日出勤等の固定費の増加、原材料・副資材価格の高騰等コストアップに直面しているのが実情である。

平成15年10月環境装置受注
592億6千200万円前年同月比64・0%

日本産業機械工業会では、この程、平成15年10月の環境装置受注状況を発表。
 10月の受注高は、592億6,200万円で前月比48.7%、前年同月比64.0%となった。
各装置別
▽大気汚染防止装置=前月比は石油・石炭向け重・軽油脱硫装置、官公需向け排ガス処理装置、海外向け集塵装置、排煙脱硫装置の減少により、33.3%。
 前年同月比は、石油・石炭向け重・軽油脱硫装置、鉄鋼向け集塵装置、排煙脱硫装置の増加により、122.1%。
▽水質汚濁防止装置=前月比は、官公需向け下水汚水処理装置、し尿処理装置、汚泥処理装置、関連機器の減少により、67.4%。
 前年同月比は、官公需向けし尿処理装置、汚泥処理装置、関連機器の減少により、76.2%。
▽ごみ処理装置=前月比はパルプ・紙向け事業系廃棄物処理装置、官公需向け都市ごみ処理装置、事業系廃棄物処理装置の減少により、28.7%。
 前年同月比は官公需、海外向け都市ごみ処理装置の減少により、36.5%。
▽騒音振動防止装置=前月比15.0%、前年同月比66.7%。
需要部門別
▽製造業=前月比は、食品向け事業系廃棄物処理装置、パルプ・紙向け排ガス処理装置、事業系廃棄物処理装置、石油・石炭向け重・軽油脱硫装置、その他向けごみ処理装置関連機器の減少により、47.2%。
 前年同月比は、石油・石炭向け重・軽油脱硫装置、鉄鋼向け集塵装置、排煙脱硫装置、機械向け産業廃水処理装置、その他向け事業系廃棄物処理装置の増加により、134.7%。
▽非製造業=前月比は、電力向け排煙脱硫装置、排煙脱硫装置、鉱業向け事業系廃棄物処理装置、その他向け排ガス処理装置、水質汚濁防止装置関連機器、ごみ処理装置(全装置)の減少により、38.3%。
 前年同月比は、電力向け排煙脱硫装置、排煙脱硫装置、産業廃水処理装置の減少により、77.7%。
▽官公需=前月比は、排ガス処理装置、下水汚水処理装置、し尿処理装置、汚泥処理装置、水質汚濁防止装置関連機器、ごみ処理装置(全装置)の減少により、52.9%。
 前年同月比は、し尿処理装置、汚泥処理装置、水質汚濁防止装置関連機器、都市ごみ処理装置の減少により、60.4%。
▽外需=前月比は集塵装置、排煙脱硫装置、都市ごみ処理装置の減少により、7.2%。
 前年同月比は、都市ごみ処理装置の減少により、21.1%。
 なお外需は月により変動が大きい。

日本ロボット工業会7〜9月実績
対前年同期比39・6%増
6四半期連続プラス

 日本ロボット工業会では11月18日、平成15年第3四半期(7〜9月)出荷実績(会員ベース)を発表した。
【受注】
 受注額は、対前年同期比39.6%増の1,094億円となり、6四半期連続でプラス成長。
 受注動向として、国内外の需要増加に伴い回復基調に入った。月次ベースにおける受注額実績は17カ月連続で前年同月を上回っている。今後も、四半期ベースで1,000億円前後の実績が期待される。
【生産】
 生産額は、対前年同期比42.3%増の1,163億円となり、5四半期連続でプラス成長。
 生産動向は月次ベースで12カ月連続で前年同月を上回っている。受注実績などから見て、通年(平成15年1〜12月)でも前年実績を大幅に上回る可能性が高くなった。
 非会員も含めた通年の実績は、前年実績3割増の5,000億円台になると見込まれる。5,000億円以上の実績は、平成12年実績(6,475億円)以来3年ぶりとなる。
【出荷】
 総出荷額は、対前年同期比32.0%増の1,085億円となり、5四半期連続でプラス成長となった。そのうち国内出荷額は、同一五・九%増の四五九億円、輸出額は同46.9%増の626億円となった。
 出荷動向としては国内出荷額、輸出額ともに前年同期を大きく上回った。生産拠点が海外に多く置かれていることから輸出比率が高い状況にあり、この傾向は今後も継続する見通しである。
 自動車産業向けは、ほぼ前年並みに推移しているものの、電子・電気機械産業向け需要の躍進が総出荷を大きく牽引していることから、生産額と同様、総出荷額についても通年実績は、前年実績三割増の5,000億円台になると見込まれる。
【国内出荷内訳】
◎自動車産業向け/対前年同期比7.6%減の142億円となり、2四半期ぶりにマイナス成長となった。前年の1〜3月期や7〜9月期の実績が突出しているためマイナスに転じたが、北米、中国等へ増産投資や新工場建設が進む中で、国内需要も今年に入って堅調に推移しており、台数・金額ともに需要は底固い。
◎電子・電気機械産業向け/対前年同期比52.2%増の153億円となり、4四半期連続で前年同期を上回った。一時期の低迷を抜け出し、復調してから好調を維持している。
 国内出荷動向は月次ベースでは、6カ月連続で前年同月を上回った。自動車産業向けが堅調に推移する中、電子・電機産業向けが牽引した形となった。特にデジタル機器(主にデジタルカメラ、薄型ディスプレイ、DVDレコーダー、カメラ付携帯電話)などの販売好調を受け、電子部品実装用やガラス基板搬送用などの需要が好調に推移していることが要因とされる。この傾向は今後も続く見通しにある。
【輸出内訳】
◎溶接用/溶接用全体で対前年同期比2.5%減の102億円となり、5四半期ぶりにマイナス成長となった。しかし、需要には底堅いものがあり、前年の7〜9月期以降、高水準が続く状況にある。
◎電子部品実装用/対前年同期比69.7%増の327億円となり、6四半期連続でプラスとなった。急激な成長がグラフから見て取れる。
 輸出動向は国内出荷動向と同様に、溶接用(自動車産業向けがメイン)が堅調で、電子部品実装用(電子・電気機械産業向けがメイン)が輸出全体を牽引した。
 電子部品実装用は、中国を中心としたアジア向けで伸長しており、引き続き需要は好調を保つものと見込まれる。
 溶接用も通年で前年実績を上回る見通しにある。

東京営業本部・北関東・東北を統合
東日本営業本部設置
山善 効率的営業体制構築

 山善(本社=大阪府大阪市西区立売堀2-3-16、社長=吉居 亨氏)では、4月1日付で、東京営業本部・北関東支社・東北支社の三母店を統合再編、新たに「東日本営業本部」を設置することとなった。本部機能は、現在川崎市に建設中の山善東京本社ビルに集約される。
 同社では、営業収益強化・ローコストオペレーションをコンセプトに社内改革を進めており、高収入企業への体質転換を図っている。今回の「東日本営業本部」設置により、組織のスリム化・スピード経営・地域戦略の強化や情報共有化することで、効率的な営業体制の構築を目指している。
【営業拠点】
▼本部=山善東京本社ビル(川崎市)
▼東京ブロック=現行の10拠点(4支店・6営業所)を11拠点(5支店・6営業所)に拡大。東京住建支店(城東住建営業所を拡充)、西東京住建営業所を新設。
▼北関東ブロック=現行の8拠点(4支店・4営業所)を10拠点(5支店・5営業所)に拡大。さいたま支店、さいたま住建営業所を新設。
▼東北ブロック=現行の2拠点(2営業所)を4拠点(1支店・3営業所)に拡大。仙台支店、仙台住建営業所を新設。
【東京本社ビル概要】
 オフィス機能の他、研修センターやショールーム等の複合機能を持った自社ビル。展示会・技術講習会・研修会などを積極的に行い、提案営業を目指す。
▽名称/株式会社 山善東京本社ビル
▽所在地/神奈川県川崎市宮前区宮崎一五六
▽敷地面積/4,406.8u(1,333.1坪)
▽建物概要
○構造=鉄骨造、地上4階建
○建築面積=1,454.7u(440.4坪)
○施工床面積=5,633.9u(1,704.2坪)
○延床面積=5,520.1u(1,669.8坪)
○事務所専用面積=4,304.4u(1,302.0坪)、事務室・会議室・食堂他=3,531.4u(1,068.2坪)、研修センター=243.1u(73.5坪)、ショールーム=529.9u(160.2坪)、駐車場=58台
▽建設費用/約一二億円
▽建設スケジュール/着工=平成15年6月12日、完成予定日=平成16年4月21日、営業開始日=平成16年5月6日

キッツ東洋バルヴ事業一部譲受
基本合意が締結

 キッツ(社長=小林公雄氏)では、12月19日に東洋バルヴ(本社=東京都中央区、社長=小林 榮氏)のバルブ製造及び販売事業を同社グループが譲受することで、基本合意に至った。今回の基本合意締結は、両者の主力であるバルブ事業統合による基盤強化により、さらなる拡大と飛躍を目指す戦略が一致したものとされている。
【事業譲受に関する基本合意の内容】
○東洋バルヴ及び同社の子会社(トーバルエンジン、TOYO VALVE CO.LTD.〈タイ〉)が行っているバルブの製造及び販売に関する事業の全部を、キッツグループに2004年3月31日を目途に譲渡する。詳細については、今後両社で協議の上決定する。
○本件は、キッツグループの子会社(詳細は未定)が当該バルブ事業を譲受。これに伴い、現在東洋バルヴ等において当該事業に従事している従業員については、退職後、原則として新会社にて引き継ぐ。
○譲受け後の業績見通し
※単位/百万円、( )内は譲受による影響見込み額
◎平成17年3月期
▽売上高/51,000
▽営業利益/2,100
▽経常利益/1,400
▽当期純利益/860(60)
◎平成18年3月期
▽売上高/53,000
▽営業利益/2,400
▽経常利益/1,800
▽当期純利益/1,490(90)
○譲受け後の連結業績見通し
※単位/百万円、( )内は譲受による影響見込み額
◎平成17年3月期
▽連結売上高/81,000(9,000)
▽連結営業利益/4,100(300)
▽連結経常利益/2,800(200)
▽連結当期純利益/1,460(160)
◎平成18年3月期
▽連結売上高/82,000(9,000)
▽連結営業利益/4,500(400)
▽連結経常利益/3,800(300)
▽連結当期純利益/2,050(250)

徳和氏は取締役会長
社長に石原太郎氏
原芳商会新陣容を発表

 原芳商会(名古屋市昭和区緑町3-26)では、去る12月26日開催の第34回定時株主総会ならびに取締役会において次ぎの通り新陣容が選任され、それぞれ就任された。
▽取締役会長=石原徳和氏
▽代表取締役社長=石原太郎氏
▽専務取締役=川上照也氏
▽取締役=石原竜二氏
 なお、前取締役神納勇氏は任期満了により同日付で退任した。

集合住宅  メータユニット
東京都義務 に対応
キッツ 独自の新機構を採用

 キッツ(本社=千葉県千葉市美浜区中瀬1-10-1、社長=小林公雄氏)では、この程「集合住宅向けメータユニット」を開発した。
 これは、東京都水道局が制定した、平成16年1月1日以降に建築申請が提出された集合住宅において各戸の水道メータを新規設置する場合、「集合住宅向けメータユニット(水道メータと継手類を固定してユニット化)」の義務付けに対応するため。
 メータユニットは、東京都以外の水道事業においても採用されつつあり、今後さらに義務化が加速され、全国の水道事業に広がると予想される。
【主な特徴】
「集合住宅メータユニット」は、東京都水道局の定めた構造・性能規定に準拠し、同社独自の新機構を採用。
▽『接水部に鉛レス銅合金「キーパロイ」を採用』
 接水部には、自然環境と人の健康に配慮した安全な材料として、同社で開発した鉛レス銅合金「キーパロイ」を使用。
▽『あらゆる配管条件に対応するフレキシビリティーと豊富なラインナップ』
 上流側にあるユニオンエルボ機構は自在に回転し、上下左右あらゆる方向からの配管にフレキシブルに対応。
▽『メータ取付け・取外し、逆止弁のメンテナンスも工具レス』
 メータの接続方法は、ハンドルを回して挟み込む圧着式のため、工具を使わずに取り付け・取外しを行うことができる。
 シール材には、従来より市場で汎用されているメータパッキンを使用するため、交換する際でもパッキンを容易に調達することができる。
▽『メータの逆設置防止』
 水道メータの流れ方向に対する、逆向き設置を防止する構造。
▽『簡単設置の保温材(オプション)』
 メータ保温材は、メータユニットの設置状態が、床面固定、空中設置等に関わらず、いずれの場合も簡単かつ確実に取付けることが可能。
 なお、ベース部分は強度のあるFCD450(ダクタイル鋳鉄)を使用、かつ軽量設計で取扱いやすい構造となっている。
 また接続ねじは、塩ビライニング管とポリライニング鋼管の両方に使用できる共用形であり、かつ赤水対策と防食性能に優れたコア内蔵型となっている。コア部分には、リサイクル性に優れる脱塩ビ材料を使用している。

東陽 物流・三ケ根営業所
1月初旬完成を予定
物流増加、社員の安全を確保

 東陽(本社=愛知県刈谷市中山町5丁目10番地、社長=羽賀昭雄氏)では、この程、本社物流センター増築及び三ケ根営業所(愛知県額田郡幸田町)設立を来年初めに竣工する。
 本社社屋隣にて増築工事が行われている物流センターは、完成時の敷地面積440.79uで鉄骨造3階建。1階は倉庫、2・3階は事務所として使用される。物流の増加と従業員の安全確保に対応することを目的とし、04年1月初旬完成を予定。
 また、03年12月末に完成を予定している三ケ根営業所は、機械工具の営業所としては9カ所目となり、和泉営業部(愛知県安城市)の一課を分離。三十名体制で営業を行う。岡崎市・蒲郡市・豊橋市等、西三河〜東三河のエリアをカバーし、素早いアクセスを可能とする。
 両所とも04年1月中に本格稼動される。
【本社物流センター概要】
▽住所=愛知県刈谷市中山町5丁目10番地
▽構造=鉄骨造3階建
▽敷地面積=440.79u
▽延床面積
○1階(倉庫)=322.89u
○2階(事務所)=344.83u
○3階(事務所)=344.83u
合計=1,012.55u
【三ケ根営業所概要】
▽住所=愛知県額田郡幸田町大字深溝出口53
▽構造=鉄骨造2階建
▽敷地面積=2,031.40u
▽延床面積
○1階(事務所)=300.88u
○1階(倉庫)=251.18u
○2階(事務所)=281.59u
○2階(倉庫)=98.88u
総合計=932.53u
▽電話0564-56-1900、FAX0564-56-1910
▽主要顧客=アイシン機工、アイシン・エーアイ、アイシン高丘

オーエスジー
孫会社設立
伊VUMAT S.R.L.社買収

 オーエスジー(本社=豊川市本野ケ原3-22)同社の欧州子会社OSG Europe S.A.(本社=ベルギー)がイタリアの「VUMATS.R.L.」社の株式を取得し、孫会社とした。
 これは、欧州におけるドイツに次ぐ第二の切削工具市場であるイタリアにおいて、オーエスジー製品の販路拡大とシェア増大を目的に株式を取得をしたもの。
【会社概要】
◎社名/VUMATS.R.L.(OSG Italia S.R.L.に商号変更)
◎代表者/取締役社長=石川則男氏(現OSG EuropeS.A.取締役社長)
◎所在地/イタリア・トリノ市
◎事業内容/切削工具販売
◎従業員数/8名
◎資本金/93,600ユーロ(約12,000,000万円)
◎株式取得/平成15年12月5日
◎取得価額/3,800,000ユーロ(約5億円)

アサダ
名古屋、東京、大阪三支店内
ショールームをオープン

 アサダ(本社=名古屋市北区上飯田西町3-60、社長=浅田一吉氏)では、営業サービスの強化及び新製品の発表の場として、新たにショールームを東京・名古屋・大阪の三支店内に設置した。「見て、触れて、感じとって」をモットーに、ショールーム作りを目指す。
 新製品の紹介・実演だけでなく、顧客との商談や代理店・販売店の研修としても利用できるこのショールームは、東京支店の二階事務所、名古屋支店の一階事務所、大阪支店の一階事務所内に開設され、1月5日からオープン。
【ショールーム展示商品】
◎アサダ自社製品=ねじ切、切断機、高圧洗浄機等
◎ローテンベルガー社(独)=管内検査カメラ、水道・ガス・配管工具、接合関連工具
◎リッチ社(米)=チャージングホース、マニホールドキットなどのエアコン工事専用工具
 主力製品・商品約250アイテムをカテゴリーごとに展示。また定期的に展示内容の見直しを実施し、新製品発売等、時期・状況に応じて展示商品の変更を行う予定。

蛍光灯マグスタンド
ハタヤリミテッド
明るい、低温、軽量を実現

 ハタヤリミテッド(名古屋市中区大須4-10-90・電話052-261-3821)は、「蛍光灯マグスタンド・蛍光灯クリップスタンド」をこのほど発売した。
 工作機械や作業台に据え付けできる蛍光灯照明スタンドで、15W省エネタイプのコンパクト蛍光ランプを採用し、耐熱性樹脂本体に高輝度アルミ反射板と防塵カバーを組み合わせた工作用照明スタンド。従来の白熱ランプタイプに加え、「明るい、低温、軽量」を実現し、新しくラインナップした。
【特長】
▽軽量コンパクトでフレキシブルに照光
▽取付けは、マグネットタイプ、クリップタイプの2種類
▽蛍光灯ランプインバーター内蔵15W省エネランプ
▽ランプと反射鏡面を保護する耐油・耐溶剤樹脂製防塵レンズ付
▽高輝度アルミ製ミラーで光を効率的に照射
▽AC100V50/60Hz兼用、手元スイッチ付
 価格は、蛍光灯マグスタンドが17,400円、蛍光灯クリップスタンドが13,400円。
 詳細については、直接同社へ問い合わすとよい。

新社長に川眞田章雄氏
三葉利工具定雄氏は会長に

 三葉利工具(本社=名古屋市中区松原3丁目3番15号)では、平成15年12月付で、川眞田定雄氏が代表取締役社長を退任、代表取締役会長に就任した。
 これに伴い、新代表取締役社長には川眞田章雄氏が就任した。

橋本総業
「浜松支店」を開設
地元密着の営業展開目指す

 橋本総業(社長=橋本政昭氏)はこのほど、浜松市篠ケ瀬町五一七に「浜松支店」を開設させ、去る11月10日から業務を行っている。
 新しく開設した浜松支店は、敷地面積約2,000uで、倉庫約1,200u、事務所130uからなり、当面のスタッフは12名で、営業エリアは静岡県中西部及び愛知県東部。
 初代支店長に就任した狩野久仁男氏は、「お取引先様と共に、販路・商材の拡大を目指す一方、在庫の充実を図り、フルラインの品揃えで、地元に密着した営業展開を目指したいと思います」と、抱負を述べている。
 所在地と電話番号は次ぎの通り。
▽住所=静岡県浜松市篠ケ瀬町517
▽TEL053-422-6760
▽FAX053-422-6633
▽営業開始日=15年11月10日

中部営業所移転
JFE継手
1月5日より

 JFE継手中部営業所(所長=伊藤昭一郎氏)は、営業所機能の充実を図るため、1月5日より、中川運河を隔てて旧事務所から西に移転した。
 「移転を機に従業員一同業務に励み、皆様のご期待に応える所存でございます。今後とも一層のご愛顧とご支援を賜りますようお願い申し上げます」と、同社の名取信一社長は所信を述べている。
 移転先は次の通り。
▽住所=名古屋市中川区運河北幹線第四号地
▽TEL052-352-4191
▽FAX052-353-5153
▽業務開始日=1月5日

申年男
有限会社伊藤柳商店
代表取締役 伊藤信哉氏

 幼少の頃から球技が好きで、野球、サッカー、卓球に打ち込んだ。
 「中学時代はサッカーにのめり込んでいましたが、ヘッディングで頭を痛めてからは卓球に転向しました。東海ブロック大会では競合と競り合いましたが3回戦で敗退し、入賞を逃した事が今でも悔やまれます」
 残念そうに当時のことを振り返えられた表情が特に印象深い。
 南山高校では、私学の利点を活かした文化交流に進んで参加し、スキー部、演劇部などのサークル活動に情熱を傾けた。
 「特定の部会に所属していたわけではありませんが、声が掛かれば喜んで部活に参加していましたね。当時まだ珍しかったスキー教室にも積極的に参加して一通りマスターしました。夏はキャンプと年中充実した高校生活を送ることが出来ました」
 学業を終え、目を肥やすためと世間の動向を垣間見たいとの思いで、三年間医療品の販売商社に入り病院廻りの営業に従事した。
 「外から内を眺めて見ますと、内にいては分からない事に気がつきます。その点でも3年間は無駄ではなかったと思いますね」
 3年間の修行?を終えて、26歳で家業に就く。家業に入って一番感じた事は、家内工業からの脱出だった。特に事務の合理化が遅れている事を痛感し、このままでは取り残されるとの思いで、コンピュータ化をいち早く導入することを決意する。
 「コンピュータを導入するとなると、『あれもやりたい、これもやりたい』と要求がいろいろ出てきます。これを一度に実現しようとすると、多くの場合、途中で挫折するものです。出てきた要求をやりたい順番にランク付けをして、そのうち最も重要なものを中心に考えると、成功の確率は格段に高くなります」
 今やコンピュータ化は当たり前と言われているが、大手商社は別として20年前にコンピュータを導入した中堅商社は数少ない。コンピュータは経営の根本に関わっていることから考えると、経営トップが先頭に立って行うことが不可欠だと言える。
 経営方針を伺った。
 「価格的には大手には適わない訳ですから、小回りの効く中小の利点を活かして、商材を限定せずに、要求のあるものを積極的に仕入れて、素早く対応出来る事をモットーにした便利屋さん稼業に徹したいですね」
 又、今日の利益度外視の価格競争にも手厳しい。
 「価格競争が行き過ぎていますね。採算度外視での販売合戦には閉口します。一人一人の営業マンのモラルが今ほど落ちている時代はないと思いますよ。私共は無理な注文には応じない事にしています。我が身を守ることを考えないと身の破滅に繋がりますから。その場だけいい顔をする商売はやりたくないですね」
 流通環境の正常化と商モラルの確立を強く望んでいる。最後に、現在の世相について窺った。
 「人間的にすさんでいますね。心のゆとりがないのでしょうか。それと日本は宗教心が希薄ですね。初参りには全国で80,000,000人以上の人が神社仏閣にお参りしているのですが、常日頃の宗教を崇める心が欠如していますから、夢も希望も無いその日暮しの生活に終始すると思います。やはり道徳教育の必要性を感じますね」
 好きな言葉は「率直」。
 座右の銘は「迷ったら一歩前へ進む」。
 昨年5月の総会で、愛知県管工機材商業協同組合の理事に選任され、公私共に充実した日々が続く。
 「組合も常任理事さんの平均年齢が50歳を切っており、私と余り年の差を感じませんので、考え方もある程度は理解できるし、お手伝い出来ることがあれば喜んでお手伝いしたいと思っております」
 このような前向きな考えの組合員さんが理事に入ることにより、一段と組合の活性化に拍車が掛かること請け合いである。
 昭和31年4月1日生まれ。

2005年に向け飛躍へ
ISO14001認証取得
佐藤工業体質改善を強力推進

 佐藤工業(愛知県海部郡甚目寺町大字上萱津字深見48、社長=佐藤之信氏)ではこの程、環境マネジメントシステム「ISO14001」の認証を取得した。登録番号は03ER-383。審査機関は高圧ガス保安協会ISO審査センター、適用範囲は金属プレス加工部品の設計・開発及び製造等(本社・第一出荷場から第三出荷場に亘る全域)。
 認証の取得にあたり、登録授与式が旧臘25日午後2時30分より、本社2階の大会議室に於いて開催された。審査機関からは同協会の永井事務局長、佐藤工業から佐藤社長及び中根常務と開発室の水野室長始め、各部門担当者等が出席して授与式に臨んだ。
 この後、協会の永井事務局長が祝辞を述べ、「クリスマスの日に授与式に臨めたのも良いプレゼントになりました」と挨拶した。
 続いて佐藤社長より、御礼の挨拶と各担当者にその労をねぎらう言葉に続き、「平成14年に新しく開発企画室を設け環境問題への取組みが本格化しました。このことは企業のイメージアップを図ると共に地域へのコミュニケーションにも大いに役立つことが出来るものです」と述べ、ISOの取得は企業経営、社内の合理化へ体質改善を図る目的であると話した。また、2005年に向けトップ企業へ飛躍すべき改善活動を推進する中、常に“挑戦”をと結んだ。

【環境方針】
 自動車・建築関連のプレス部品製造、及び、風力発電機等の環境関連製品に関する事業を通して、環境問題が、今後の重点課題であることを認識し、将来の世代が、良好な地球環境を享受できるように、自然環境との調和、及び、地域社会との共生を大切にして環境管理活動を推進するため、次の事項を定める。
○内部環境監査を実施して、環境マネジメントシステムの継続的改善を行います。
○当社に要求される法規制、当社が同意するその他の要求事項を遵守。
○以下の各項を重点環境管理改善テーマとして取り組む。
 ・電力使用量の削減、省資源の推進
 ・生活活動での廃棄物の削減、リサイクルの促進
 ・地域社会に迷惑をかけない汚染の予防の徹底
 ・地球の環境を守る一助となる環境製品の開発
○この環境方針をすべての役員・社員に周知、徹底する。また全員がこれを理解し、実践できるように教育・啓発活動を実施する。
○仕入先・関係会社等に対し、当社の方針を示し、また関連情報を伝達することにより、理解と協力を求める。
○環境方針は、印刷物及び電子化文書で、社外にも公開する。

桜ゆみ歌手日本クラウンレコード招き
第7回クリスマスパーティ
三重県機械工具商協組会員等70余名出席

 三重県機械工具商協同組合(理事長=松山廣氏・松山機工社長)の企画委員会(委員長=戸谷克己氏・常盤機工社長)主管による「第7回クリスマスパーティ」が12月20日午後6時30分より、四日市駅西の“四日市文化会館第四ホール”を会場に、会員はじめ従業員、それに賛助会員ら七十余名が出席して開催された。
 パーティは、戸谷委員長の「今日は、積雪もあり正にホワイトクリスマスそのものとなりました。生バンドの生演奏やプロの歌手、それに大抽選会も用意いたしておりますので、大いに楽しんでください」との開会挨拶に続いて、松山理事長が挨拶に立ち「去る11月21日には組合創立十周年記念祝賀会を開催させて頂き、皆様にはいろいろとご協力を頂きましたことを感謝致します。今日は大いに飲んで、食べて、大いにはしゃいで頂きたいと思います」と挨拶の後、賛助会員を代表して、山善四日市支店の青木支店長の乾杯音頭でパーティに臨んだ。
 地元四日市のエヂソンバンドの生バンドによるクリスマス曲の演奏、日本クラウンレコードの桜ゆみ歌手の歌を聴きながら、クリスマス料理を堪能した。
 余興として、じゃんけん大会、それにDVD等が当たるお楽しみ抽選会を行い、会場内を大いに盛り上げ、日置顧問(大扇社長)の中締めで盛会の内にクリスマスパーティをお開きとした。

平成15年10月産業機械輸出契約
842億2千万円
前年同期比102・6%

 日本産業機械工業会では、この程、平成15年10月の産業機械輸出契約状況を発表した。
 十月の輸出契約高は、842億2,000万円で前月比26.4%。前年同月比102.6%となった。
 本月のプラントは5件、288億5,200万円で、前月比25.2%。前年同月比264.3%となった。
 単体は、559億6,800万円で、前月比27.0%。前年同月比78.0%となった。
 地域別構成比は、アジア州67.0%、北米州14.1%、欧州8.0%、中東州3.4%、太洋州2.7%。