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2022年(令和4年)2月
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2022年2月20日(日)2806
ロボット展組合目標小間数を上回る
全機工連愛知大会の日程を審議
愛機工 令和3年度2月理事会開く

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=水谷隆彦氏・ミズタニ機販社長)は、2月1日午後4時30分より名古屋市中区の東京第一ホテル錦で、理事20名が出席して理事会を開催した。6月30日から3日間開催するロボット展(ロボットテクノロジージャパン2022)の出展状況の報告や、全機工連中部ブロック会議、同全国大会(愛知大会)、令和4年度総会などについての審議が行われた。
 冒頭、水谷理事長が「本年度最後の理事会です。久々に顔を見せていただく方もちらほらあって大変嬉しく思います。総会、ロボット展、全機工連全国大会(愛知大会)と来年度は色々な行事が目白押しですので、それらの方向性を皆さんでまとめていきたいと思います」と挨拶。
 続いて各議題について審議、報告が行われた。
 1.組合員・賛助会員数の状況
 組合員222社、賛助会員104社(2021年12月6日現在)。組合員の丹後機工(熱田支部)からの脱退届提出が事務局より報告され、同社の脱退を承認した。
 2.新年会報告
 水谷理事長が報告。1月19日にANAクラウンプラザホテル・グランコート名古屋で予定していた組合9支部合同新年会を、オミクロン株の急激な拡大により開催中止とした。当初は、コロナ感染も低水準で落ち着いており、感染リスク低減のため来賓と賛助会員の出席を見合わせ組合員のみを対象に1社1名に限定し規模を縮小して企画していたが、想定を超える感染拡大のため1月13日に中止を決定した。ホテルへのキャンセル料については、今後のことも踏まえ「対処方法を考えていきたい」と述べた。
 3.ロボット展について
 6月30日〜7月2日の3日間、愛知県国際展示場(Aichi Sky Expo)で開催する「ロボットテクノロジージャパン2022」の第3回実行委員会を1月18日、名古屋ガーデンパレスで開き、出展の意向や出展小間数の確認など突合せを行った。森田実行委員長(組合副理事長・モリタ社長)は「1月31日(出展申込締切日)までの組合実績(受付数)は41社170小間で、確定・内定を含めると最終的には51社250小間になる見込み。組合目標を60社200小間としていたので、60社には届かなかったが、小間数は50小間ほど上回った」と報告し協力に感謝した。
 主催者のニュースダイジェスト社からの2月1日の報告によると、全体では919小間が内定、最終的に930〜950小間になる見通しで、森田実行委員長は「これに主催者の展示ゾーンを加えると、最終的なゴールの1000小間に到達する見込み。当初目標の800小間を大きく上回り、良いスタートが切れるのではないか」と話した。
 今後のスケジュールは、出展者説明会を3月17日に愛知県国際展示場で会場の見学会を兼ねて開催する。活動としては、MECT展(メカトロテックジャパン)同様に組合員を通してユーザーに招待券を配布し、展示会の成功を左右する来場者の動員に組合一丸となって取り組んでいく。展示会終了後は、取り組みの検証を兼ねた報告会と懇親会(コロナの状況により未定)の開催を予定している。
 4.第80回野球大会経過報告および第81回大会予定
 野崎福利厚生部長(常磐精機社長)が報告。中断している第80回野球大会のAゾーン準決勝戦1試合を3月6日、A・Bゾーンの優勝戦を3月19日、江南市民球場を会場に予定している。ただし、感染状況により福利厚生部理事、選手(チーム)、江南審判部で協議を行うとした。
 第81回野球大会については例年、2月に案内発送、3月下旬にキャプテン会議を開催し、4月に開幕(予定は4月9日)しているが、感染状況次第で開幕を5月または6月に延期する場合もある。
 5.2022年度新入社員研修予告
 新入社員研修を4月11・12日の2日間、吹上ホール(名古屋市中小企業振興会館)にて開催する。講師は長谷部千彰氏(名南経営)。
 6.中部ブロック会議について
 高田ブロック長(組合副理事長・井高社長)が説明。当初は各団体から代表2〜3名を招集し座談会形式の意見交換を企画していたが、オミクロン株の感染が中部地区全域で急増しており、2月の開催を3月に延期する。感染状況によりリアル開催とリモートを併用する案や、今年度内の開催を断念し次年度に感染の収束を踏まえて開催する案も寄せられていることを報告した。
 7.令和4年度通常総会について
 開催は5月24日(午後4時30分開会)を予定している。会場は未定。令和3年度決算予測について、梅村会計理事(梅村本店社長)が詳細に説明した。
 総会は、役員改選期にあたり、通常通り開催する。ただし、感染状況により前回同様に人数を制限した開催と書面決議を併用する場合もある。総会後の懇親会は現状では見合わせる。
 各支部は支部総会にて理事推薦候補者および次点を選出し、4月11日までに事務局に提出する(4月理事会にて承認し総会に上程する)。また、支部総会の開催要項については感染防止に留意して企画する。開催方法は各支部に一任する。
 8.全機工連愛知大会について
 開催日程案は本年10月26日または27日。三役・常任理事で組織する愛知大会実行委員会の第1回会合を2月上旬に開催し、日程、テーマ等概要をまとめ、2月17日の全機工連常任理事会で報告することになっているが、全機工連でもコロナ禍で設営等が難しい状況は認識しており、審議の結果、開催の1年延期を提案することとした。大会実行委員長を務める水谷理事長は「延期しての開催を目指して準備を進めていく方向。最終判断は全機工連常任理事会の決議に従う」と述べた。
 9.名古屋市内事業所へのコロナウイルス抗原簡易キット配布事業(無料)の案内
 事業の内容が紹介された。
 10.訃報
 小島機鋼(中北支部)小島敏裕社長のご母堂辰子さんが1月8日に永眠された。享年94歳。通夜式および告別式は近親者にて執り行われた。
 11.その他
 令和4年度理事会は4月19日、6月(未定)、8月2日、10月4日、12月6日、令和5年2月7日を予定。

組合目標小間数達成に向け全力
ロボットテクノロジージャパン2022
愛機工 第3回実行委員会を開催

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=水谷隆彦氏・ミズタニ機販社長)は、6月30日から3日間にわたり愛知県国際展示場(アイチ・スカイ・エキスポ)で初開催する、産業用ロボットと自動化システムの専門展「ROBOT TECHNOLOGY JAPAN(ロボットテクノロジージャパン)2022」の第3回実行委員会(実行委員長=森田乾嗣副理事長・モリタ社長)を1月18日午後3時30分より名古屋市中区の名古屋ガーデンパレスで開いた。
 実行委員と事業部理事、同展を主催するニュースダイジェスト社(ND社)の樋口八郎社長など30名が出席し、出展申し込み締め切り(1月31日)を間近に控え、勧誘先の最終確認を行った。
 伊藤正人事業部長(伊藤信産業社長)の司会で冒頭、水谷理事長が「実行委員会も第3回となり、残っている出展への勧誘と今後の行動予定について打ち合わせをすることになりました。コロナ禍の環境については祈るしかありませんが、まずは準備を徹底して行いたい。組合にとって重要な事業であるロボットテクノロジージャパン、皆様のお力をお借りして成功に向けていきたいと思います」と挨拶。
 樋口ND社社長は「初開催のロボットテクノロジージャパンです。出展募集活動は2回目ですが、ご存じの通り、2年前の2020年展は新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言発出により中止に追い込まれています。何とか、2年に一度のメカトロテックジャパンの間の年に、この展示会を定着させていきたいとの強い思いを持っています。現時点で申し込みを頂いたお客様、出展が確定している会社を合わせて855小間。予定小間数800小間以上という形でスタートしたので、良い所に行きました。社内的には1000小間を突破しようと追い込みをかけている状況です。組合の実行委員の皆様の協力を得て、何とか第1回目のロボットテクノロジージャパンを1000小間を上回る立派な展示会まで押し上げて頂きたいと思っています」と述べ、協力をお願いした。
 この後、展示会事務局長の平野清嗣ND社情報企画部長が出展申し込み状況や動向について報告した。
 続いて森田実行委員長が「お陰様で出展募集ももう一息の所まで来ていますので、一層のご理解とご協力をお願いします。オミクロン株が急拡大していますが、展示会は6月30日からなので、しっかりと準備を整えれば確実にやれるのではないかと、期待を込めて申し上げたい。組合としても皆様の活動が報いられるような組合活動と展示会にしていきたいと思いますので、宜しくお願いします」と挨拶。同氏の議事進行により、進捗状況の最終確認が行われた。
 また、出展者説明会を3月17日に愛知県国際展示場で会場の視察も兼ねて行う予定とした。
 最後に高田研至副実行委員長(井高社長、組合副理事長)の「第1回目となるロボットテクノロジージャパンを成功裡に終わらせたいと思っています。多くの方々に出展して頂けることになりました。皆様もうひと頑張りして、リストに記された会社、それ以外の会社でも声をかけて出展のお願いをして頂きたいと思います。本日はありがとうございます」との挨拶で、第3回実行委員会を終了した。

新しいリンナイへの変革に挑戦
「New ERA 2025」
リンナイ 新春の会をオンラインで開催

 リンナイ(社長=内藤弘康氏、本社=名古屋市中川区)は1月13日、「2022年中部地区リンナイ新春の会」をオンラインで開催した
 冒頭、リンナイ会の東狐光俊会長(北日本物産社長)が「コロナはいずれ収束しますが、温暖化はこの先数十年に渡って影響が大きくなるものと懸念されます。そんな中、リンナイさんはカーボンニュートラル社会を見据えた取り組みを行うため、今後5年間で500億円以上の投資を行う予定です。まずは省エネ機器の普及に50億円投資するということで、我々リンナイ会としてはリンナイさんの施策であるエコジョーズ、ECO ONE(エコワン)の普及をぜひ進めていきましょう」と挨拶。
 続いて、内藤社長が2022年の経営方針について説明した。
 同社は2000年に創業100周年を迎え、次の100年に向け、2021年4月に中期経営計画『New ERA 2025』をスタート。同計画を新時代(New ERA)と捉え、「社会課題解決への貢献」「事業規模の拡大」「企業体質の変革」の3つの戦略を策定した。
 社会課題解決への貢献については、生活の質の向上、地球環境問題への対応を推進していく。生活の質の向上では@利便性向上によるストレス低減A住空間の安全性向上B衛生改善・健康増進Cレジリエンスをポイントに、ガス衣類乾燥機、マイクロバブルバスユニットといった「健康、上質、心地よさなど、お客様の楽しいやワクワクを体現できる商品を拡大し、それぞれの国・地域が求める生活の質の向上に取り組んでいく」方針。
 地球環境問題への対応では、現在同社の商品使用時のCO2排出量(2020年度)は国内で1680万トン、全世界では4500万トンあるとし、中期的(2030年)には高効率給湯器エコワン(従来型給湯器に比べCO2排出量を約50%削減)とエコジョーズ(同約15%削減)の販売拡大により省エネの実現を目指す。2030年のエコワンの目標販売台数を年間30万台とした。
 事業規模の拡大については、これまで培ってきた「熱と暮らし」の分野に加えて、「健康と暮らし」の分野へと事業領域を拡大していく方針。また、成長著しいアメリカと中国を重点戦略市場と定め販売拡大を進めるとともに、未参入地域や新興国への販売展開も促進し、地域領域の拡大を図る。
 同社はこれら戦略により、2025年度に連結売上高4500億円、営業利益500億円の達成を目指す。
 特別講演では、エネルギー事業コンサルタント・中小企業診断士で元千葉ガス社長の角田憲司氏が「日本のカーボンニュートラル実現向けて、私達が今すべきこと」をテーマに講演。「脱炭素に向かうというのは決められたこと。前向きに捉え、生き抜いていく工夫を積極的に行うことが大切」と強調した。

2021年(暦年)の工作機械受注額
3年ぶりの1兆5000億円超え
日工会 過去4番目の高水準に

 日本工作機械工業会(日工会、会長=稲葉善治氏・ファナック会長)が1月27日発表した2021年(暦年)の工作機械受注額は、前年比70・9%増の1兆5414億円で、3年ぶりの増加となった。新型コロナウイルスの影響からいち早く立ち直った中国が先行して回復し、年後半からは欧米や国内でも回復傾向が顕著になった結果、3年ぶりに1兆5000億円を上回り、過去4番目の受注額を記録した。
 受注総額の内訳は、内需が前年比57・3%増の5103億円、外需が同78・6%増の1兆311億円で、外需比率は同2・9pt上昇し66・9%となった。
 同日開かれた1月定例記者会見(WEB会見)で稲葉会長は「3年前の2018年の外需比率が58・7%であったのに対し、2021年は66・9%と高く外需主導で回復が進んだと言える。一方内需は、最大需要業種である自動車の停滞が響き、外需と比べて緩やかな回復にとどまったが、下期だけを見れば前月比、前年同月比とも外需を上回っており、本年の動向が注目される」と述べた。
 同会が発表した「2021年(暦年)工作機械受注実績の概要」によると、内需は、3年ぶりに増加し、3年ぶりの5000億円超えとなった。年前半は、新型コロナウイルス感染拡大による経済活動の停滞から受注も低調だったものの、年後半からは補助金採択案件による受注の押し上げと、ワクチン接種の進展による経済活動の再開から回復が進み、9月以降は500億円/月を超える水準が続いた。
 内需の業種別では、全11業種すべてで前年比増加となった。主要4業種は、半導体関連や部品不足に伴う増産対応などから「一般機械」が前年比50・6%増の2005億円、「電気・精密」が同102・4%増の694億円と回復が進んだ一方、EV化の流れ等を受けて設備投資が停滞した「自動車」は同38・0%増の1151億円、コロナ禍で航空産業が低迷した「航空機・造船・輸送用機械」は同44・5%増の160億円と他業種に比べ回復が遅れた。
 外需は、3年ぶりに増加し、3年ぶりの1兆円超えとなり、過去2番目の受注額となった。年初はコロナ禍で600〜700億円/月だったが、いち早く回復が進んだ中国において、テレワーク関連需要やEMSの大型受注が寄与し、3月から800億円台後半まで急増し、その後、中国で大型受注が落ち着きを見せる一方で、欧米地域で経済活動再開による需要の回復が進み、3月以降800億円/月を下回ることなく推移した。特に10月、11月には、機械価格の値上げの動きに伴う駆け込み需要や、自動車や半導体関連での大型受注が各地で重なり、950億円を超える受注額を記録した。
 地域別では、アジアが4年ぶりに増加し、前年比77・4%増の5173億円で4年ぶりに5000億円を超え、過去2番目の受注額を記録。欧州は、新型コロナ感染拡大の影響が年前半に続いたものの、後半からは経済活動再開の動きを受け、EUを中心に回復が進み、3年ぶりに前年比増加し、同118・8%増の2107億円と3年ぶりの2000億円超えとなった。北米は、同58・0%増の2825億円と3年ぶりの増加で、3年ぶりに2500億円を上回った。欧州と同様、新型コロナ感染拡大からの回復が年後半から本格化し、特にアメリカはジョブショップや自動車、航空機など幅広い業種で需要が回復し過去2番目の受注額を記録した。
 これにより各地域別の受注シェアは、アジアが50・2%(前年比0・3pt低下)、欧州が20・4%(同3・7pt上昇)、北米が27・4%(同3・6pt低下)となった。前年の欧州の落ち込みが大きかったこともあり、欧州のシェアが増大した。
 一方、機種別では、全11機種すべてで前年比増加となった。旋盤は前年比77・3%増の5101億円で、3年ぶりに増加し、3年ぶりの5000億円超えとなった。このうち複合加工機は同88・8%増の2094億円で、旋盤に占める割合は41・1%と統計開始(2015年)以来の過去最高比率を更新し、初の4割超えとなった。マシニングセンタは、同70・4%増の6546億円と、3年ぶりに6000億円を上回った。このうち5軸以上は同59・7%増の1310億円で、マシニングセンタに占める割合は4年連続で20%を超えたものの2年連続で低下した。その他の機種では、中ぐり盤が同100・3%増の141億円、歯車機械が同94・0%増の296億円、平面研削盤が同80・5%増の210億円と8割以上の増加を示した。
 販売額は、前年比24・2%増の1兆2835億円で、3年ぶりに増加し、2年ぶりに1兆2000億円超えとなったが、受注に比べ生産が部品不足等により伸び悩んだこともあり、販売額の増加幅は2割強にとどまった。
 2021年末の受注残高は、前年比62・7%増の7010億円で、3年ぶりに増加した。受注の回復に加え、部品不足等により生産の伸びが抑制されたこともあり、年初から受注残高は3000億円弱増加した。当該年末の受注残高を直近3か月(2021年10〜12月期)の販売平均で除した「受注残持ち月数」は6・2か月で前年末から0・7か月上昇した。

 同会では2022年の工作機械受注額見通しを1兆6500億円と発表しており、稲葉会長は、世界の製造業で早急な対応が求められる製品供給能力の向上、自動化・DXの推進、生産拠点やサプライチェーンの多極化・強靭化、グリーンエコノミーへの適応等を実現するには高性能な工作機械が必要不可欠だとして「大きな外的要因がなければ、1兆6500億円は充分達成可能と見ている。活発な需要により直近の受注残高は2019年7月以来29か月ぶりに7000億円を上回ったが、その一方で部品、部材のひっ迫の度合いが一段と増加している。海運などの物流の混乱、オミクロン株の流行、米国の利上げが及ぼす影響などのリスクにも気を配りながら、着実に需要の確保に全力を挙げてまいりたい」と意気込みを語った。
2021年12月分工作機械受注額
4か月ぶりの1400億円割れとなるも
内外需とも高水準の受注が継続

 日工会が同日発表した2021年12月分の工作機械受注額(確報値)は、前年同月比40・6%増の1392億27百万円となり、14か月連続で前年を上回った。受注総額の1400億円割れは4か月ぶり。大型受注が剥落し前月比は4・2%減となったが、内外需とも高水準の受注が継続した。
 内需は、前年同月比60・8%増の511億95百万円となり、10か月連続で前年を上回った。500億円を超えたのは4か月連続。半導体関連を中心に堅調さが続く中、12月は自動車や航空・造船・輸送用機械でも増加が見られ、前月比も2・4%増と3か月ぶりに増加に転じた。
 外需は、前年同月比31・0%増の880億32百万円となり、14か月連続で前年を上回った。前月比は7・7%減と2か月連続で減少、3か月ぶりの900億円割れとなった。
 主要地域では、北米が、自動車関連の大口受注が一服するなどし、3か月ぶりの280億円割れ。欧州は、ドイツが37か月ぶりに50億円を超えたものの、イギリスなどではコロナ感染拡大を受けて早めに年内の活動を終えた代理店もあり、欧州全体としては4か月ぶりに200億円割れとなった。アジアは、中国がスマートフォン等の携帯端末や非鉄分野での特需、半導体関連の精密機械需要の好調などで5か月ぶりに290億円を超えたものの、その他の国・地域での商談が低調で、アジア全体では4か月ぶりに前月比で減少した。主要3極とも前月から減少したものの、旺盛な需要は継続した。

消費電力を50%以上削減する
高圧水部品洗浄機2種新発売
スギノマシン サイクルタイムも約30%短縮

 産業機械メーカーのスギノマシン(社長=杉野良暁氏、本社=富山県魚津市)は12月21日、水を超高圧で噴射し自動車などの金属部品のバリ取り・洗浄を行う、高圧水部品洗浄機「JCC(ジェットクリーンセンタ)」シリーズの新機種「JCC 104 WIDE」「JCC 403 U−JET」の販売を開始したと発表した。既に発売中の「JCC 421 UT」「JCC 303 TT」と併せてシリーズ全機種のリニューアルが完了し、フルラインアップとなった。
 「JCC 104 WIDE」は、最高50MPaの高圧水を噴射して、部品のバリや切りくずを除去する気中洗浄タイプ。「JCC 403 U−JET」は、機内の洗浄槽に水を溜めてワークを浸し、水中で高圧水を噴射することでワークの内部まで洗浄を行う水中洗浄タイプ。
 いずれも省エネパッケージ「JCC−eSmart」を標準搭載し、高圧水発生ポンプの動力を最適化することで、消費電力を50%以上削減できる。また、駆動部の性能アップにより、非洗浄時間を大幅に短縮。従来機と比べてサイクルタイムを約30%短縮する。
 主な特長は次の通り。
 (1)省エネパッケージ「JCC−eSmart」で消費電力を50%以上削減…CNCプログラムにて圧力指令を設定でき、併せてタレットによりノズルチェンジを行うことで、洗浄部位ごとに圧力を自由に変更可能。清浄度やバリ取りの要求品質に合わせて洗浄条件を最適化することで、使用するエネルギーを最小限に抑えることができ、消費電力を削減する。
 (2)「JCC−eSmart」で安全性も向上…高圧ポンプを駆動するサーボモータの停止確認を監視できる。動力遮断により、作業者が洗浄対象物(ワーク)を交換する際の安全を保障。欧州安全規格にも対応している。
 (3)高速移動でサイクルタイムを劇的に短縮…駆動部分であるXYZコラム、円テーブルの性能アップにより、従来機と比べて早送り速度が25%、加速度が70%向上した。非洗浄時間を削減でき、サイクルタイムを約30%短縮する。
 (4)対象ワークを大型化、多品種混流生産に対応…ストロークの拡大により、従来機よりも大きなワークの6面洗浄が可能になった。また、異なるワークを同時に洗浄・乾燥することが可能となり、多品種混流生産にも対応できる。
 (5)洗浄精度が向上…ワークの外観を洗浄する低圧洗浄機能も性能アップ。流量を増やしたことで、ワーク表面のコンタミ除去能力を向上した。また、切粉の再付着を防ぐため室内洗浄機能も搭載し、清浄度の向上に徹底的にこだわった。

イグス
低反射で耐久性に優れたスライド機構
「ドライリンNT 黒色
(反射防止) 伸縮型レール」

 イグス(本社=ドイツ)がこのほど、耐食性に優れた黒アルマイト処理アルミニウム製のリニアガイド「ドライリンNT 黒色(反射防止)伸縮型レール」を開発した。
 同製品は、スムーズな走行とメンテナンスフリーのスライド機構を実現する。例えば、キャンピングカーの内装のスライド機構として取り付けることで、キッチンユニットやベッド等を安全かつコンパクトに収納し、簡単に使用できるよう設計できる。
 この伸縮型レールの最大の利点は、非常に軽量であることと、潤滑剤無しで動作するため耐久性と清潔性に優れていることだ。金属製ボールの代わりにメンテナンスフリーのプラスチック製スライド部を使用しているため、屋内外を問わず静かな動作を実現する。
 黒アルマイト処理されたレールは、低反射で、どのような環境にも目立たずフィットする。用途に合わせて、アルマイト処理されたシルバー色の伸縮型レールも用意している。
 レールは顧客の用途に応じてミリ単位での注文が可能で、部分拡張、全拡張、および過拡張のスライド機構としてすぐに取り付けができる。
 ドライリン伸縮型レールの高い耐荷重性はイグスの社内試験施設で実証済みとしており、さらにDIN EN 9227/ASTM−B−117に準拠した塩水噴霧試験(NSS)では、優れた耐食性を示したという。
 イグスは現在、同製品を35oと60oの2サイズで提供しており、拡張時の最大長さはサイズ35で600o、サイズ60で2000o。端部にはオプションでラッチ機構を付けることもできる。
 同製品についての問い合わせは、イグス日本法人TEL03−5819−2500、メールhelpdesk@igus.co.jpへ。

TCFD提言への賛同を表明
キッツ 気候変動に関する情報開示進める

 キッツ(社長=河野誠氏、本社=千葉市美浜区)は12月23日、企業等に対し気候変動関連のリスク・機会に関する情報開示を推奨する「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の提言への賛同を表明するとともに、同提言に賛同する企業や金融機関等からなるTCFDコンソーシアムに参画したことを発表した。
 同社は、気候変動が同社グループの持続的な成長に影響を及ぼすとの認識の下、気候変動が事業活動に与える財務上の影響について情報開示を段階的に進化させていくため、2021年12月、TCFD提言への賛同を表明。
 今後、デー夕に基づいた分析を段階的に進め、気候変動に関するリスクと機会を把握するとともに、提言に沿った情報開示の質と量の充実を進めたい考えだ。
 キッツグループは、流体制御技術と材料開発で社会インフラを支え、豊かな地球環境と持続可能な未来を創造していくことを目指している。その実現のために、サステナビリティ基本方針・スローガンを掲げ、環境負荷低減に取り組んでいる。2021年12月には、2050年までにCO2排出量ゼロを目指す「環境長期ビジョン3ZERO(トリプルゼロ)」を設定し、その目標達成に向けた活動を進めている。
国内主要製造拠点で使用電力100%を
CO2フリー電力に切り替え
 キッツは同日、2022年4月より、長野県の豊富な水資源に由来する環境価値を最大限活用したCO2フリー電力を中部電力ミライズから調達し、国内事業所に導入すると発表した。
 同社グループの製造拠点が多く所在する長野県の豊富な水資源を最大限活用したCO2フリーの「信州Greenでんき」や水力発電および太陽光発電由来の環境価値(非FIT非化石証書)を活用したCO2フリー電力を国内8事業所に導入する。
 これにより、使用電力の100%がCO2フリー電力となり、年間3万5693トン相当のCO2排出量が削減される見込みとしており、国内グループ会社の総排出量は2013年比で80%以上の削減になるという。
 導入事業所は次の通り。【キッツ】伊那工場(長野県)・茅野工場(同)・長坂工場(山梨県)・本社(千葉県)【キッツエスシーティー】新田SC工場(群馬県)【キッツマイクロフィルター】茅野工場(長野県)・諏訪工場(同)【キッツメタルワークス】本社工場(長野県)。

2022年3月期に
すべての窓シリーズを刷新
LIXIL 新・高性能窓≠発表

 LIXIL(社長兼CEO=瀬戸欣哉氏、本社=東京都江東区)は1月17日(月)、脱炭素社会の実現に向けた新・高性能窓の発表会をオンラインで開催した。
 地球温暖化による気候変動が原因で海面上昇や水不足が引き起こされ、ひいては農業生産量の低下などによって2050年までに世界各地で最大2億1600万人が住居を追われると予測(世界銀行試算)されている。CO2をはじめとした温室効果ガスの削減は、もはや全世界に課せられた喫緊の課題である。
 2021年11月に開催された第26回気候変動枠組条約締約国会議(COP26)では、年限付きでカーボンニュートラルを表明した国は150か国以上にのぼり、日本もすでに「2050年カーボンニュートラル」を宣言している。環境省によると、住宅を含む家庭部門のCO2削減目標は66%(2013年度比)と他の部門に比べて最も高い数値が設定され、住宅の「断熱」による省エネルギー化は重要な施策のひとつとして位置づけられている。
 住宅は高いCO2削減ポテンシャルが見込まれる分野で、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギーハウス)のように高性能化を図ることで、電気自動車への乗り換えなど他の選択肢を上回るCO2削減効果が期待できる。その高性能化のキーワードとなるのが「断熱」だ。窓・床・壁・天井など外気と接する部分の断熱性能を高めることで家庭のCO2排出源の4分の1を占める冷暖房のエネルギー消費を大幅に抑えることが可能となる。仮に日本の住宅の約7割で使用されている単板ガラス(1枚のガラス窓)を断熱効果の高いトリプルガラスの窓に換えた場合、熱の流出を約80%抑えることができ、CO2削減量は年間1509万トンにのぼると推計されている。
 日本の住宅の高性能化は欧州などに比べて遅れており、日本の既存住宅の約9割は現行の省エネ基準を満たしていない。また、同社が独自に行った住まいに関する意識調査(N=4700)によると、断熱への関心は高いものの「断熱リフォームをしたことも検討したこともない」との回答が8割以上にのぼるなど、行動に移すまでは至っていないのが実情だ。しかし、脱炭素化社会の実現のためには住宅の高性能化は避けて通れない問題である。なかでも断熱効果の高い「窓」の果たす役割は非常に大きく、地球温暖化対策に向けたドライバーになり得る。実際、複層ガラス以上の省エネ窓の市場は世界でも確実に拡大しており、その市場規模は、2027年には2019年比8・1%のCAGRで成長すると見込まれている。
 こうした状況を踏まえて同社は、美しい日本の四季をスリムフレームで切り取るパノラマウィンドウ(R)、トリプルガラスの高性能ハイブリッド窓「TW」(トリプルガラス仕様・複層ガラス仕様)を2022年2月より西日本で、同年4月より東日本でそれぞれ発売開始する。同時に、国土交通大臣認定防火設備の高性能ハイブリッド窓「TW防火戸」も発売開始すると発表した。
 会見の席で同社は、2022年3月期にすべての窓シリーズを刷新し、住宅の高性能化を牽引していくと宣言。アルミ窓「サーモスA」(2021年5月発売)、樹脂窓「EW」(同年8月発売)、ハイブリッド窓「サーモスU−H/L」(同年11月発売)に続き、高性能ハイブリッド窓「TW」が登場する。
 一般的に、開口部を広く確保することは光や景色を多く採り込めるため理想とされているが、一方で、開口部を広くすればするほど、寒さや暑さは室内に侵入しやすくなる。とくに、南北に長い日本列島では地域や季節によって気温や湿度が大きく異なり断熱対策が不可欠となる。この相反する課題を解決する新しい窓として、日本の四季を美しく切り取るパノラマウィンドウ(R)、高性能ハイブリッド窓「TW」は開発された。
 ハイブリッド窓はアルミの良さと樹脂の良さを融合させた窓で、室外側に強度・耐久性に優れたアルミを採用することで雨、風、日差しによる劣化を防止し、室内側には断熱性に優れた樹脂を採用することで熱の出入りを抑制する。「TW」はこの優れたハイブリッド構造と、一般複層ガラスの約4・8倍の断熱性能を誇るトリプルガラスを掛け合わせた高性能窓である。その特長は、あらゆる面での性能の高さもさることながら、極細のフレームで美しい日本の四季を切り取る、シンプルを極め、洗練されたデザインにある。フレームをスリム化しガラス面積を約30%拡大することで住宅にさりげなく溶け込み、内と外をつなぎ、開放感溢れる空間を演出してくれる。
 引違い4枚建には、新構造のスレンダーマリオンを採用することで、より多くの光や景色を採り入れることが可能となった。そして、15年ぶりとなる新色ダスクグレーを追加。ダスクグレー色は薄暮の時間帯をコンセプトにしたごくわずかに青みを感じる低彩度のカラーで、住宅に美しく馴染む。形材のトップ層に高耐候型アクリル塗料を適用したテクスガードを採用することで、高い耐候性と耐食性で長期に渡り美しい風合いを維持してくれる。ダスクグレー色は今後、エクステリアなど他の製品にも展開していくという。
 本製品はまた、厳しい自然から暮らしを守る、国内最高水準の窓性能を保持している。HEAT20 G2レベルに対応する圧倒的な断熱性能(熱貫流率0・98W/u・K)だけでなく、台風や大雨に配慮した最高レベルの耐風圧性能・水密性能、加えて長期使用を考慮し高い耐久性も実現している。さらに生活者の使いやすさも追求し、引違い窓フラットタイプでは下枠の段差をなくすことで、つまずきや転倒を未然に防止するだけでなく掃除もラクに。このほかにも家の建材や家電がトータルでつながるIoTホームリンク「LifeAssist2」と連携することで、手が届かない高窓や電動シャッターがリモコンやスマホで簡単に操作できる。
 この日、同社から同時に紹介されたのが、今ある窓をたった1日でトリプルガラスの高性能ハイブリッド窓にリフォーム可能な取替窓「リプラス高断熱汎用枠」だ。本製品は2022年1月6日より全国で発売開始されている。リフォーム玄関ドア「リシェント玄関ドア3 高断熱仕様ハイグレードモデル」も同時発売されている。
 取替窓「リプラス高断熱汎用枠」は、今ある窓をたった1日で、新築レベルの高性能なトリプルガラスのハイブリッド窓(熱貫流率1・23W/u・K)に交換することができる製品だ。1枚ガラスの窓に比べてトリプルガラスの窓は熱流出をおよそ80%も抑えることができるので、省エネで快適な暮らしを実現してくれる。さらに、リフォーム玄関ドア「リシェント玄関ドア3 高断熱仕様ハイグレードモデル」は扉厚60oを確保し、内部に高性能断熱材を充填することで、シリーズ最高の断熱性能(熱貫流率1・44W/u・K)を実現。窓と玄関ドアの開口部リフォームはどちらも1日で工事が完了するので、ユーザーの負担にならず断熱リフォームすることができる。

住宅設備機器商品価格改定
TOTO 10月1日受注分より

 TOTO(社長=清田徳明氏、本社=福岡県北九州市)は、2022年10月1日(土)受注分より、住宅設備機器商品の希望小売価格を改定すると発表した。
 同社ではこれまで全社をあげて生産性の向上、合理化によるコストダウン、諸経費の削減を行ってきた。しかしながら依然として原材料価格等の上昇は続いており、企業努力だけではコストアップに対応することが困難な状況となったと判断。今回の価格改定に踏み切ったという。
 同社は「希望小売価格の改定を行わざるを得なくなったことは、ユーザーさまに対して大変申し訳なく思っております。このような厳しい環境下ではございますが、今後もさらに経営の効率化を図るとともに、品質・サービスの向上に注力します。何卒ご理解ご協力の程よろしくお願い申し上げます」とコメントしている。対象商品と改定率は以下の通りだ。
●衛生陶器▽3〜8%程度。
●ウォシュレット(一体形便器・シートタイプ)▽2〜13%程度。
●水栓金具▽6〜12%程度。
●ユニットバス・システムバスルーム▽6〜20%程度。
●洗面化粧台▽4〜8%程度。
●システムキッチン▽2〜7%程度。
※実施時期▽2022年10月1日(土)受注分より。
 本件に関して、詳しくは同社お客様相談室▽フリーダイヤル=0120(03)1010まで問い合わせを。

SBT認定を取得
DMG森精機 温室効果ガス削減目標

 DMG森精機(社長=森雅彦氏)は12月20日、同社及びグループ会社のドイツDMG MORI AKTIENGESELLSCHAFTが、2030年に向けた温室効果ガス削減目標について、国際的な環境団体「SBT(Science Based Targets)イニシアチブ」より認定を取得したと発表した。
 「SBTイニシアチブ」は、2015年にCDP(気候変動など環境分野に取り組む国際NGO)、国連グローバル・コンパクト、WRI(世界資源研究所)、WWF(世界自然保護基金)の4機関が共同で設立した国際的な団体。産業革命前からの世界の気温上昇を、2℃を十分に下回るまたは1・5℃未満に抑えることを目指す「パリ協定」が求める水準となるように、科学的根拠に基づいた温室効果ガス排出削減目標策定を企業に推進している。2021年12月20日時点で、世界全体では1083社、日本国内では148社の企業が認定を取得している。
 今回認定を取得したDMG森精機の温室効果ガス排出削減目標は、[Scope1+2]の排出量を基準年2019年に対して2030年までに46・2%削減、[Scope3]の排出量を同13・5%削減するというもの。Scope1は事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)、Scope2は他社から供給された電気・熱・蒸気の使用に伴う温室効果ガスの間接排出、Scope3はScope1・Scope2以外の温室効果ガスの間接排出(購入した製品やサービス、上流と下流の輸送、販売した製品の使用、製品の廃棄等)を指す。
 同社は、持続可能な社会を目指し、脱炭素社会や人と自然が共生できる社会、資源循環型の社会に向けた取り組みを行っている。特にカーボンニュートラルに向けた取り組みをグループ一丸となって加速させており、2021年3月には、2021年にグローバルで生産する全商品の部品調達から商品出荷までの工程においてカーボンニュートラル達成を宣言した。
 同社は、工作機械事業そのものが環境保護に貢献するものと考えており、今回認定を取得した新たな目標の達成に向けて、引き続き、自社でのCO2削減の活動に取り組むとともに、環境に配慮した商品の提供を通じて、顧客におけるCO2排出量の削減を実現する。

電動化、カーボンニュートラルに
誠心誠意対応し未来へつなげる
東 陽 新年挨拶をHPで動画配信

 機械・工具の専門商社、東陽(社長=羽賀象二郎氏、本社=愛知県刈谷市)は、仕入先の商社、メーカーらを招いて開く新春賀詞交歓会を、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため昨年に続いて今年も中止とし、代わりに羽賀昭雄会長と羽賀象二郎社長の新年挨拶を同社ホームページで1月6〜21日の期間、動画配信した。
賽は投げられた
 両氏の挨拶要旨は次の通り。
 【羽賀象二郎社長】
 皆様、新年あけましておめでとうございます。
 ちょうど1年前に「今年はいい年になります。恐らくコロナが収まっていき、生産も徐々に回復していくであろう」と話しましたが、コロナの力は変異をしていくという事で、我々のお客様からすると、進出したアセアン、インドなどの新興国でコロナに見舞われると、月単位で工場を止めなければならない事態となり、今現在、部品が届かず自動車が作れない。世界中のディーラーが恐らくバックオーダーを年単位で抱えています。複雑な要素が関わる物流の混乱により、お客様は製品在庫がたまっていく一方という形で、非常に頭の痛い問題です。ただ、ワクチン接種や治療薬が開発され世界中に広がっていけば、コロナが対処可能な病気となり、海外にも行けるようになると考えています。
 自動車産業においては、トヨタが電動化(EV)に向けて更にギアアップを図る。世界でEVが流行っていく。すべてがEVになる訳ではないので、エンジンやトランスミッションの生産は続いていくとしても、やはり電動化に向けた部品、電動車に乗せる部品を開発していかなければ時流に遅れてしまう。自動車メーカーからすると、バッテリーを含めて電動車を作っていかなければならないので、ここに対する投資を惜しんではいられない。新しい製品を作り出していくための投資が2022年は確実に行われていくと思います。
 また、カーボンニュートラル。今はもう避けては通れない、企業の社会的な使命を問われる問題になっています。今までの省エネといったレベルではなく、抜本的にエネルギー消費を減らしていく、脱炭素を図っていく事をしなければならない。素材にまで切り込む事態にもなると思います。
 メーカーの皆様には、お客様が新しい挑戦をしていくという時に、我々がお客様にやり方の提案やメーカー・商品の紹介をしていくための知恵を貸していただきたい。我々の営業が日々走り回って、お客様の所からニーズや試みについての商機を掴んできます。それにしっかりと応えていただいて、我々のお客様である自動車産業、機械産業などが世界で燦然と輝き続ける存在となっていく。それを支えることで我々やメーカーの皆様も一緒に輝き存在し続け、そして繁栄し続けられるようになっていく事を願ってやみません。
 今年の干支は「壬寅」(じんいん、みずのえとら)。色々なものがどんどんと新しい芽生えに備えて内に力をためていく、同時に芽生えが徐々に明らかになっていくという年です。素晴らしい未来を掴んでいくためにも、ぜひこの1年、皆様と一緒に東陽が¥文字(U+7E6B)栄していけることを願って、本年のご挨拶とさせていただきます。
 【羽賀昭雄会長】
 今年は素晴らしい年にしたいと考えています。
 12月14日に豊田章男トヨタ自動車社長以下、トヨタの幹部がEVに関する投資計画について記者会見をされました。私はこの時、トヨタのEVにかける意気込みを見て、我々もそれに従っていこうと思いました。トヨタが打ち出したEV投資は4兆円、2030年のEVの世界販売目標350万台。電動車全体の投資額は8兆円で、うちBEV(Battery Electric Vehicle)に4兆円、そのうちの2兆円が電池、残り2兆円がその他の開発と、凄まじい額です。トヨタがまさに社運を賭けてこの分野に乗り出すという事が、これではっきりお分かりいただけたと思います。
 世界中の自動車メーカーが2030年までにBEVに最低でも50兆円という膨大な投資をする。この新しいマーケットの一角を占められるよう全社を挙げて努力したいと思っています。ぜひ皆様方には東陽に対し、皆様方の商品の安定的な供給と、更にこの新しいマーケットに相応しい商品の供給をお願いしたい。約350名の営業マンと世界中に張り巡らせた販売網・調達網により、皆様方の商品を効率よく届けられる機械工具商社は世界中に東陽しかないと自負しています。
 東陽の対応としては、@DX(デジタルトランスフォーメーション)。デジタルを使って生産性の向上を図る。今までの漸進的な改良ではなく、思い切った飛躍をするような改革を行いたい。EVになると、競争相手も今までとは変わってくる。低マージンの素材の方やEビジネスの方々も入ってくるでしょう。DXにより生産性を上げ良い仕事をして、彼らに勝てるような低コストの会社にしていきたいと思っています。A多様化。現存のお客様・商品、つまり化石燃料車の分野は、コアコンピタンスとして死守します。それから、現在のお客様に新しい商品を売っていく。研究開発段階から一つ一つ商品を納め、それが試作になり、量産になるまできちんと追いかけていき、皆様方の商品を売っていきます。また、我々の手の届かないところはM&Aも視野に入れ、弱い分野を強化する。更に自動車で培った技術、販売方法を他の業界(医療機器、航空機など)にも試し、安定経営につなげたいと思います。B情報共有・利用システム。社内の情報をAIを使って共有し、営業マンが互いの情報を上手く混ぜ合わせながら新しい価値を創造する。更に社内だけではなく、皆様方と一緒に使えるような情報共有システムを作りたいと思っています。
 東陽と共に今後も歩むことが皆様方の商品を販売していく上で最大の効果を表すような会社になりたいと思っています。社員一同、まさに私の干支の「寅、千里を走る」の気持ちで今年1年頑張ってまいりますので、ご協力をお願いします。

2022年2月6日(日)・13日(日)・28041・2805
感染症対策を十分講じ
熱田神宮御神楽奉納
愛知県管工機材商協組 1月理事会とともに

 愛知県管工機材商業協同組合(理事長=峰澤彰宏氏・MINEZAWA社長)は1月21日(金)、マスクの着用、手指消毒、検温、換気を徹底したうえで、昨年から延期されていた熱田神宮での御神楽奉納ならびに1月理事会を開催した。理事、監事、相談役ら26名が参加し新年の挨拶を交わした後、『第33回管工機材・設備総合展』準備進捗状況の報告、各部会の報告などが行われた。
 御神楽奉納を終えた後に開かれた理事会の冒頭で峰澤理事長が「昨年、コロナウイルス感染症拡大防止の観点から中止させていただいた熱田神宮御神楽奉納を、本日、感染症対策を十分講じたうえで初詣を兼ねて理事会とともに開催させていただきました。現在オミクロン株が大変な勢いで拡がっています。私たち、家族、会社で“コロナに感染した”“濃厚接触者に認定された”となると何かと大変なことになってしまうと思います。今年一年も万全を期して、十分な対策を考えながら組合事業を進めていきたいと思います。本年は、2年前より延期になっている『第33回管工機材・設備総合展』を10月6日(木)から8日(土)の日程で計画しています。開催にあたってはコロナ対策、安全対策が必要になってくるわけですが、しっかりと計画を進めるなかで理事の皆さま、組合員の皆さまにはご理解ご協力をいただいて、何とか展示会を開催し実績をあげることが本年の一番の願いであります。何卒、皆さまのご協力、そしてご指導をいただければと思います」と挨拶。引き続き以下の議案についての審議ならびに報告へと移行した。
 【経過報告】●2021年11月4日(木)▽ミズタニ機販取締役会長・水谷榮一氏の死去(10月29日(金))に伴い組合員に訃報を発信。●同15日(月)▽東京で開催された管機連(全国管工機材商業連合会)理事会に、大藪淳一相談役(管機連副会長・大清社長)、峰澤理事長、事務局長がオンラインで参加。令和4年度夏期休暇申し合わせ(8月11日(木)〜同15日(月))などが決議された。●同12月2日(木)▽大阪管工機材・設備総合展を大藪相談役、峰澤理事長、坪井研二展示会実行委員長(ツボイ常務)、石原太郎展示会実行副委員長(原芳商会社長)、事務局長が表敬訪問。●2022年1月11日(火)▽愛知県中小企業団体中央会の新年祝賀会に峰澤理事長が出席。
 【各部会・委員会報告ならびに説明】@展示会実行委員会より『第33回管工機材・設備総合展』準備進捗報告▽●2021年12月2日(木)=大阪管工機材・設備総合展を視察。●2022年1月21日(金)=本理事会終了後に小間料金などの方針策定会合を組合事務所にて開催。峰澤理事長、小川誉之会計担当副理事長(小川管商社長)、坪井展示会実行委員長、石原展示会実行副委員長、ニホンディスプレイ、事務局長が参加。A広報部会より2022年度版「組合員名簿」発刊報告▽2022年度版「組合員名簿」を発刊。2021年12月24日(金)〜同27日(月)にかけて発送を完了。A経営対策部会より組合会議の今後の「Zoom導入」方法の件に関して、その導入説明が行われた。
 【議案1】令和4年度巡回健康診断詳細の件▽2月より申込受付を開始し、4月から巡回を開始予定。組合員に発信される申込用紙の内容などが全会一致で承認された。令和3年度の受診者は1106名であった。
 【議案2】令和4年度通常総会開催日・会場の件▽5月26日(木)の開催が全会一致で決議された。なお、開催会場ならびに開催時間については今後調整される予定だ。開催当日の食事の提供については、感染症の状況などを踏まえたうえでの要検討事案となった。
 【その他】今後の予定▽次回理事会は3月1日(火)の開催が予定されている。開催場所は本理事会当日現在未定。また、3月下旬に三役・常任理事会、4月下旬に決算承認理事会の開催が予定されている。
 最後に、川島健一副理事長(川島商事社長)が閉会の辞を述べ、本理事会は散会となった。

2021年11月分工作機械受注額
3か月連続の1400億円超え
日工会 内外需とも堅調に推移

 日本工作機械工業会(日工会、会長=稲葉善治氏・ファナック会長)が12月23日発表した2021年11月分の工作機械受注額(確報値)は、前年同月比64・0%増の1454億円となり、13か月連続で前年を上回った。受注総額が1400億円を超えたのは3か月連続。前月比は2・6%減と3か月ぶりに減少したが、内外需とも堅調に推移しており、大型受注も加わって高水準の受注が継続した。
 内需は、前年同月比84・9%増の500億円となり、9か月連続で前年を上回った。前月比は0・6%減と微減ながら幅広い業種で回復が進み、3か月連続の500億円超えとなった。11月単月での500億円超えは2018年以来3年ぶり。
 内需の全11業種中9業種で前月から増加し、主要業種では「一般機械」が2か月ぶりの200億円超え。補助金効果は弱まったものの、半導体関連を中心に回復傾向が継続した。「自動車」は、自動車部品が前月から増加したが、完成車は半減し、2か月連続の100億円割れ。「電気・精密」は4か月ぶりの80億円超えとなった。
 外需は、前年同月比54・8%増の954億円となり、13か月連続で前年を上回った。950億円を超えたのは2か月連続で、11月単月での950億円超えは2017年以来4年ぶり。前月比は3・6%減と3か月ぶりに減少した。欧州、北米は前月から減少したものの高水準を持続。アジアは増加し、2か月連続の400億円超えと8月以降持ち直し傾向にある。
 12月上旬に行った会員アンケートによる受注動向見通し(2022年1〜3月期)は、「増加」が24・3%と前回9月の調査結果(2021年10〜12月期見通し)に比べて5・4Pt低下。「保合」は66・2%、「減少」は9・5%でそれぞれ前回から4・1Pt、1・4Pt上昇した。DI値(増加−減少)は14・9で、5四半期連続のプラスとなったが、前回から低下し2四半期ぶりに20を下回った。これらの結果から、2022年第1四半期は、やや勢いが弱まるものの、増加傾向が続く見通しとした。

年 頭 所 感
新年を迎えて
(一社)日本産業機械工業会
会 長 斎藤 保

 新年を迎え、心よりお慶び申し上げます。
 我が国では、一昨年来続く新型コロナウイルス感染症拡大の影響も、昨年10月には緊急事態宣言が解除されるなど、まだ第6波の懸念は引き続きあるものの、経済活動正常化への期待感が高まりつつありますが、人々の行動様式にはコロナ禍以前とは変容した新しい時代が訪れることが予兆され、新しい年を迎えて身の引き締まる思いであります。
 昨年は、当協会にとりましても「60周年協会変革ビジョン」を発表した記念すべき年となりました。当日のライブ配信視聴者は113人で、終了後お答え頂いたアンケートに見る反応に、期待の大きさを感じ、同時に鼓舞されました。おかげさまで会員の皆様に必要とされる協会を目指して新たなスタートとなりました。
 この期待に応えるべく、次年度からフレームワークに従った展開を開始するためにも、今年はトライアル活動を開始します。まず、これまでに会員の皆様からお聞きしてきた要望や期待などの関心事を共有して取り組めるように課題化し、その対応に向けた取組みを具体化するためのワーキング・グループを立ち上げる所存ですので、これからもさらなるご協力を賜り、積極的なご参加をよろしくお願い申し上げます。
 さて今年の世界経済は、ワクチンの普及などにより回復が期待されている一方で、新たな変異ウイルス株の発見、世界的なインフレ懸念、引続きの米中問題等の不安材料により、今後の見通しを予測することが大変難しい状況にあります。
 そうした中、我が国においても岸田政権の大規模な経済対策等を期待して、日本経済は緩やかな成長が続くのではないかとの見方もありますが、我々中小企業の足元では、部品調達難による生産減少、材料高騰・脱炭素化・DXやAIの導入・SDGsの取組み等によるコスト上昇、人材確保難など抱える課題は数多くあります。
 当協会では、今年もこれまで同様感染予防を優先して、ZoomやWebExを活用しての会議や交流を工夫改善しつつ大いに取り入れながらも、感染対策を取りながらの対面による交流にも臨機応変に対応し、実のある交流や情報交換の場を作っていきたいと思っております。
 最後になりましたが、皆様方の益々のご活躍とご健勝、ご多幸を祈念して、新年の挨拶とさせて頂きます。

年 頭 所 感
アフターコロナを見据えた
社会経済活動の実現に向けて
(一社)日本ねじ工業協会
会 長 椿 省一郎

 2022年を迎えるに当たり、新年のご挨拶を申し上げます。
 皆様には、気分も新たに新年を迎えられたことと思います。
 昨年を振り返りますと、コロナ禍で開催した東京オリンピック・パラリンピックでは、多くの日本人選手が活躍し、世界中の人々に感動や希望を与えることのできた歴史に残る大会となりました。また、米国大リーグでの大谷翔平選手の活躍に世界中の人が胸を熱くし勇気をもらった一年だったと思います。
 なお、年初から全国で感染が拡大した新型コロナについては、8月下旬以降、新規感染者数が減少傾向に転じております。9月末には全国の緊急事態宣言及びまん延防止など重点措置がすべて解除され、行動制限も段階的に緩和しておりますが、新たな変異株「オミクロン株」が確認されるなど、先行きを楽観視できない状況が続いております。
 経済面では、12月に発表した日銀短観によりますと、全産業の業況判断指数が新型コロナ感染拡大後、はじめてプラス圏になったものの、大企業製造業の同指数では6期ぶりに改善が止まるなど、エネルギーや原材料の高騰、感染の再拡大の影響によっては、今後業況が下ぶれる可能性もあります。
 一方、世界経済は、国や地域によってばらつきはあるものの、ワクチン接種が普及したことで社会経済活動が徐々に再開し、欧州や米国を中心にコロナ危機による落ち込みから回復しつつありますが、引き続き感染の再拡大などが懸念され、先行きは不透明な状況が続くと予測されております。
 私ども日本産業機械工業会としては、政府や自治体の要請・指示を受け、会員各社の協力により、感染防止対策を徹底しつつ、事業活動の維持・継続に努めました。
 なお、2021年度上半期の産業機械受注については、国内では製造業向けの受注が堅調だったのに加え、外需も中国を中心に新型コロナ感染症の影響からの持ち直しがみられたことから、受注額が2兆2687億円、前年同期比107・2%と3年ぶりに前年同期を上回る結果となりました。新型コロナの感染再拡大などの影響が懸念されるものの、今後も受注環境の改善が続くと思われます。
 さて、2022年は、新型コロナ感染拡大による経済への影響が徐々に緩和され、世界経済が回復に向かう復興の年になることを願いますが、欧米を中心としたインフレリスク、エネルギー・原材料価格の高騰、半導体不足、米中の政治・経済的対立の長期化に加え、変異株の感染拡大など世界経済の回復を妨げる要因が存在しております。また、世界規模の気候変動問題に対する国際的な関心の高まりを受けて、全世界でサステナビリティを重視する流れが加速しています。
 こうした中、我々産業機械業界としては、引き続き感染拡大防止に細心の注意を払いながら、事業活動の継続を最優先に努力していくとともに、台風や豪雨など多発する自然災害に対応して、社会インフラの老朽化対策に資する新技術やシステムを創出するなど、防災・減災と国土強靱化に貢献していきます。
 併せて、たゆまぬ技術革新やこれまで培った経験により、他国をしのぐ高付加価値製品・サービスを追求し、デジタル化の推進、カーボンニュートラルの実現、強固なサプライチェーンの構築、イノベーションの促進、さらにはイノベーションを担う人材の育成など、社会や企業が直面している課題の解決に貢献していきます。
 特に、カーボンニュートラルについては、産業機械業界にとってネガティブなものとして捉えるのではなく、ポジティブなもの、むしろイノベーションのチャンスとして捉えていきたいと考えます。更なる省エネを推進するとともに、水素、アンモニア、CCUSなどのグリーン・イノベーションの加速により、新たなビジネス機会を獲得し、わが国のみならず、世界全体のCO2 削減に貢献していくことが益々重要になってくると考えます。
 政府におかれましては、新型コロナ感染の再拡大に備えて、医療提供体制の確保、ワクチンや治療薬の国内開発などに万全を期していただくとともに、ウィズコロナの下、一日も早く安全・安心を確保した社会経済活動の実現を目指していただきたいと思います。
 さらに、アフターコロナを見据えた経済構造の転換と好循環の実現に向けて、2050年カーボンニュートラルに向けたクリーンエネルギー戦略の推進、官民一体となったデジタル化の推進、企業の生産性向上といった重要課題に対して、スピード感を持って取り組んでいただくことを期待しております。
 年頭にあたり考えるところを述べさせていただきましたが、関係各位におかれましては一層のご指導、ご協力をお願いしますとともに、皆様のご多幸を心からお祈り申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。

年 頭 所 感
創業地・奈良にグループ最大の
 商品開発センタを新設予定
DMG森精機
取締役社長 森 雅彦

 新年明けましておめでとうございます。
 新型コロナウイルスによる経済への影響が続いておりますが、受注状況は昨年から着実に回復してきており、全世界で高水準を維持しています。今後も新たな需要とビンテージ機のリプレイス需要の両方の機会を逃さず、工程集約・自動化・デジタル化をお客様にご提案し、お客様の生産効率とエネルギー効率の向上に貢献してまいります。
 世界でサステナビリティへの取り組みが加速する中、当社では脱炭素社会や資源循環型の社会に向けた取り組みを行っています。当社は昨年3月にグローバルで生産する全商品の部品調達から商品出荷までの工程においてカーボンニュートラルを達成しました。さらに「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD=Task Force on Climate−related Financial Disclosures)」提言への賛同を表明し、国際的な環境団体SBTイニシアチブから「SBT(Science Based Targets)認定」を取得しました。今後は事業所での太陽光パネルやバイオマス熱電供給システムの設置・稼働を予定しております。
 また、当社では環境に配慮した商品の提供を通じてお客様におけるCO2排出量削減にも取り組んでいます。工作機械は世界中で約30万台以上稼働しており、工作機械のエネルギー効率の向上は地球環境に大きく影響します。当社が出荷する機械には全世界で昨年からカーボンニュートラルな体制で生産された商品を表す「GREENMACHINE」マークが付いており、省電力を実現する「GREENmode」を標準搭載しています。2023〜2030年でサプライチェーン全体でのカーボンニュートラル達成を目指しており、今後も自社とお客様先の両方でCO2排出量の削減に取り組んでまいります。
 5軸・複合加工機や自動化システムを導入されるお客様が非常に増えていますが、自動化を進める上で課題となるのがクーラント、ミスト、切りくずの加工3悪です。ビルトインミストコレクタzeroFOGはゼロスラッジクーラントタンクとAIチップリムーバルと共に加工3悪の解決案として、作業改善と長時間稼働を実現します。自動化を進めることでコネクティビティとデジタル化が可能となり、生産効率の向上と工場環境の改善に繋がり、最終的にお客様におけるサステナビリティの推進にも貢献します。
 また、当社ではリアルとデジタルの両方でお客様と緊密に繋がり、丁寧な個別商談を行っています。リアルでは毎週伊賀・東京で少人数制オープンハウス「テクノロジーフライデー」を開催しています。今年は世界各国からお客様をご招待し、より多くのお客様と連携してまいります。デジタルツインテストカットやお客様向けポータルサイトmyDMG MORIなどを通じたデジタルでの繋がりも引き続き注力していきます。
 今年は当社の創業地である奈良にDMG MORIグループ最大の最先端研究開発センタである奈良商品開発センタの新設を予定しております。さらに当社ではDMG MORI SAILING TEAMやJapan National Orchestra株式会社などを通じて地域社会、スポーツ、文化への貢献に引き続き取り組んでまいります。
 本年も、世界中のお客様に優れた品質の製品を最善の納期とサービスでお届けすべく、尽力してまいります。引き続き変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

年 頭 所 感
「挑戦し、変わる」
岡谷鋼機
取締役社長 岡谷 健広

 明けましておめでとうございます。皆様お揃いで良い新年を迎えられたことと存じ、心からお慶び申し上げます。
 ●昨年は東京オリンピックにおけるアスリートの活躍があった一方で、国内外で新型ウイルス拡大による医療体制の逼迫や素材価格の高騰、半導体や部品供給不足によるサプライチェーンの混乱、そして自然災害の多発など変化の激しい1年でした。ワクチンの普及とともに国内では新型ウイルスの感染者数は減少傾向にありましたが、新たな変異株の感染が再拡大しており、十分な警戒が必要です。新年も引き続き「感染しない、させない」という強い気持ちで、まずは感染予防策の徹底と厳守をお願い致します。
 ●昨年はカーボンニュートラルやESG関連の動きが加速した年でもありました。日本政府も2050年までにカーボンニュートラルの実現を目指すことを宣言し、課題が明確となりました。当社においてもこの大きな変化をチャンスととらえ、新たな課題に全社一丸となって挑戦し、立ち向かう年にしたいと考えます。
 ●OECDの見通しによれば、2022年の経済成長率は世界全体で4・5%、日本は3・4%となっています。中期的に見ると日本経済は多くの課題を抱えています。1994年に世界のGDPの18%近くを占めていた日本のシェアは、2020年には6%を切っており、グローバル競争における日本の低迷が明らかです。さらなる生産性の向上、イノベーションの創出なくして成長戦略は描けません。
 ●新年以降の当社の課題は、カーボンニュートラル、車の電動化、DXへの対応と海外事業の現地化推進です。営業部門は原点に立ち返り、「10年後の柱となる取引の開拓」を行って下さい。加えて海外においては、「現地化の推進」に注力下さい。
 管理部門は、生産性を高めるために一層の「見える化」「簡素化」「IT化」を進め、より競争力ある部門への変革を目指して下さい。新たな発想は多様性や自由闊達な企業風土から生まれるものであり、従来以上にグループ内のコミュニケーションを図っていただくようお願いします。
 ●地球規模の大きな転換点に立つ私たちに過去と同じ場所にとどまっている余裕はありません。中期経営計画Global Innovation Challenge 2025で各部門が掲げた中期目標の達成に向け、社員一人一人が変化や失敗を恐れず、主体的に行動して“Challenge & Change”「挑戦し、変わる」ことを日々心掛けて下さい。また、各自がこの不確実性の時代に道を照らす灯火となり、地域そして世界の発展を目指す志を持ち、強いリーダーシップを発揮するようお願い致します。
 ご家族ともども益々のご健勝とご多幸を祈念し年頭の辞とします。

フルサトグループ 2022年3月期第2四半期決算
売上高・営業利益が回復傾向
ジーネット 新設立したHDの概要を説明

 ジーネット(社長=古里龍平氏、本社=大阪市中央区)は12月13日、ジーネット及びフルサトグループの2022年3月期第2四半期決算、ならびにフルサト・マルカホールディングスの現状に関する記者発表をWEB会議形式で行った。
 古里社長ははじめに、2021年10月1日に設立したフルサト・マルカホールディングスの現状について「まずはステートメントとして、“『その手があったか』を、次々と。”という形でエンドユーザーに色々な提案を行っていきたい。従来マーケットに無かった提案を次々にしていくことは、我々のスローガン、ストーリーとして大切にしたいところ。ミッションは“感動提案で今を拓き、変化の先まで伴走する。”これを我々の役割としてしっかり持ちたい。また、3月の株主総会までにグループ全体のロゴ、ブランドを作ることを想定している」と話し、ホールディングスの概要、ガバナンス体制、事業セグメントについて説明した。
 フルサト・マルカホールディングスは、代表取締役会長を飯田邦彦氏(マルカ社長)、代表取締役社長を古里龍平氏(フルサト工業社長)が務め、本社をフルサト工業本社ビル(大阪市中央区南新町1−2−10)に置く。資本金50億円、東京証券取引所市場第一部に上場。従業員数は92名、グループ全体で1850名(2021年10月1日現在)。決算期は12月。
 機械工具事業、建設資材事業、建設機械事業、セキュリティ事業を4つの柱とし、執行体制について「機械工具事業本部は、マルカ、ジーネット、岐阜商事などグループ複数の会社にまたがる部門。各会社の部門を統括しながら事業執行していく本部を作っている。本部長にマルカの竹下会長、副本部長に3名を配置。ジーネットの大谷常務も副本部長として卸ビジネスを中心に見ていく。それ以外はオーバーラップしている部分がないため、建設資材、建設機械、セキュリティ各1名の事業統括者としている」などと紹介した。
 続いて、フルサト工業、ジーネット、岐阜商事、セキュリティデザイン4社連結の2022年3月期第2四半期決算の概要が報告された。売上高は460億15百万円(前年同期比6・1%増)、営業利益が10億39百万円(同24・9%減)、経常利益が14億41百万円(同7・9%減)、純利益が8億50百万円(同9・8%減)の増収減益となった。
 セグメント別売上高は、機器工具が前年同期比8・9%増、機械設備は同6・9%減、建築配管は同8・2%増。機械設備のみ減収となったが、第1四半期より減少幅が縮小し、回復傾向にある。
 減益要因として、利益率が高かったサーマルカメラの需要が今年度に入って大幅に減退したこと(第2四半期から少しずつ持ち直し)や、人件費、一般管理費等が増加したことを挙げ、人件費については「2021年4月から人事システムを一新。より従業員にとってモチベーションが上がりやすく、正しい評価のしやすい給与体系に変更した」ことに伴う増加と説明。また、特殊要因として経営統合に係るアドバイザリー契約料等による支払手数料の増加や貸倒引当金の増加もあったとした。
 四半期毎の業績推移では売上高が前期比(Q1↓Q2)9・5%増、営業利益が同331・1%増、営業利益率も第2四半期で通常レベル(3・5%)に回復し、古里社長は「第1四半期が底であった。第2四半期からは回復基調が確認されると言えるのではないか」との見方を示した。
 ジーネット単体の業績は、売上高262億55百万円(前年同期比6・9%増)、営業利益1億94百万円(同43・4%減)、経常利益4億6百万円(同7・9%減)、純利益3億48百万円(同21・7%増)と発表された。
 引き続いて、ジーネットの大谷常務から製造業のDX化を支援する世界初の製造AI「ARUMCODE」に関してと、新製品情報誌「新斬モノ」、「かんたん解決カタログ」最新版の内容等が紹介された。
ジーネットがアルムと総代理店契約
ARUMCODEシリーズの国内独占販売で

 フルサト・マルカホールディングスは12月24日、グループ会社のジーネットが、アルム(社長=平山京幸氏、本社=石川県金沢市)と同日付で、アルムが開発するARUMCODEシリーズの国内独占販売権を有する総代理店契約を締結したと発表した。
 アルムは「製造AIと自動化で世界のものづくり産業を変える」を基本理念とし、主に自動車産業向け工場自動化設備を設計製造するFA事業と共に、多品種少量生産の切削加工業界に生産革命をもたらすAI開発に7年前から取り組み、2021年、NCプログラミング工程の完全自動化を実現したAIソフトウェア「ARUMCODE1」をリリース。ARUMCODEは、CADデータを読み込ませるだけで、形状解析から、工具・切削条件・加工パス設定、NCプログラムや、見積書、作業指示書作成に至るまで、人が介在せずAIがすべて自動で行うため圧倒的な生産性の向上による製造コストの大幅削減を可能にする。
 フルサト・マルカホールディングスグループは、マルカ、ジーネットが主体となる機械工具事業において、国内外の製造業に向けた機械類および工具類の販売等を行っている。生産設備の自動化を構築するロボットSTer機能にIoTの知見と技術を融合することで実現するスマートファクトリー事業を重点分野と位置づけ、取り組みを開始しており、アルムが有する自動化技術・AI開発技術が、グループの推進するスマートファクトリー戦略に有用な機能であると判断し、今回の契約締結に至った。

異業種コラボで映像制作のプロが開く
お仏壇の新たな領域

 覚えていますか? “CG制作会社がお仏壇!?  異業種コラボ隆盛の時代に 銅器製造元、ねじ関連工具商社も”………名古屋機工新聞2021年1月27日発行号に、こんな見出しで記事にして掲載して頂きました。あれから1年、進捗の報告をさせて頂きたく寄稿させて頂きました。
 製品の開発と製造は進んでおりまして、いよいよリリースも見えてまいりましたが、根本的な問題点もありで、以下が反省の弁となります。「製造業素人の映像屋が生産性を考えずに機能・デザイン優先で開発してもらったため、量産が難しいものになってしまった。結果、コストも上がってしまった」「簡単に言うと『商品』開発・製造でなく『アート』思考の製作になってしまった」「結果、店舗やネット販売でなく、ギャラリーでの販売となってしまっている」。
 異業種コラボはバリュープロポジション(顧客が欲しがるであろう、新価値の提案)の開発であって、コスト競争に勝つためではない、と思っており、当然の結果なのか? と思いつつも、西村が音頭をとってのコラボは、いわゆる『量産製品』を作ることは難しかったと反省しています。
 結果、リリースはギャラリー展開で行い、ブランド作りをする。市場へ向けた開発をあわせて行う。という贅沢な2段階で進めています。
 いずれにせよ、コストのシンプル化は難しい結果となっている状況です。今後は、お仏壇ではなく癒しのインテリアとしても売るのであれば、やはり高コスト・低生産性は問題となるでしょう。この問題解決のためにもコストとクオリティー管理の聖地である愛知の会社さまに、製造業のイロハを教えて頂きたい胸中でおります。
 なにはともあれ、2022年6月、長野県・善光寺 信濃文化倶楽部にて展示販売会の開催が決定しました。1年延期された善光寺御開帳期間中での開催です。ギャラリー展示販売となり、現時点で10名近いアーティストから作品の提供を受ける予定となっております。アーティストとのコラボ・ビジネスという位置付けは当初より考えておりましたので、プラットフォーム作りとしては成功していると思っております。愛知からは遠い善光寺ですが、御開帳の折、お立ち寄り頂ければ幸いです。https://www.hon-no-obutsudan.jp
(ナイス・デー代表取締役・プロデューサー西村敬喜氏寄稿)

山 善 ロジス関東にロボットソーター
「t−Sort」を導入
仕分け業務の自動化・効率化を促進

 山善(社長=長尾雄次氏、本社=大阪市西区)はこのほど、同社の国内最大の物流拠点である「ロジス関東」(群馬県伊勢崎市)にて、プラスオートメーション(社長=飯間卓氏、本社=東京都港区)の次世代型ロボットソーター「t−Sort」のRaaS(Robotics as a Service)活用を開始した。仕分け業務の自動化・効率化を図りながら、労働環境の改善、作業効率および作業精度の向上につなげていく。
 同社は持続的な成長に向け、2019〜2023年度にかけて「DX」「自動化・省人化」「グリーン成長」「物流」の4分野を対象領域とした600億円の投資枠を設定している。
 昨今の物流業界は、新型コロナウイルスの影響もあり消費者の購買行動が変容した中、ECサイトのさらなる需要拡大に伴い業務量が大きく増加している。その一方で、現場は人手不足の傾向が顕著であり、物流作業の自動化・効率化に向けての取り組みは重要な課題となっている。
 そのような中、同社は昨年11月、主に生活用品の物流拠点であるロジス関東に「t−Sort」を導入。作業者は仕分けする商品のJANコードをスキャンし商品をt−Sortの上に置くだけで、t−Sortが、タグの埋め込まれた塩ビシートの上を自走し、仕分け箱の中に商品を自動で投入する。これにより、誤仕分けを限りなくゼロに近づけることができる。また、バッテリーを仕分け場に設置することで、t−Sort自体が自動充電を行い、24時間稼働する。
 今回、ロジス関東では24台のt−Sortを導入し、量販店に出荷する雑貨の店舗別の仕分け作業を行っている。仕分け箱の前に緩衝材の役割を果たす「ハンモックシュート」を設置することで、取り扱いに注意が必要な雑貨も破損することなくt−Sortでの仕分けが可能となった。仕分け対象商品は約800アイテム超。縦3p×横3p・重さ1gのものから、縦45p×横30p・重さ15sのものまで対応している。
 導入後、作業者は従来の12名から5名に減り、作業効率も約3倍と大幅に向上。また、商品だけでなく、梱包箱に同封する納品書もt−Sortが仕分けることで、人的ミスを防止している。
 今後同社では、入庫品の仕分け作業などでもt−Sortの活用を検討する。また、t−Sortに商品を置く作業を、AIピッキングソフトウェアを搭載した協働ロボットで代行する技術検証も進める考えで、システム設計と技術検証は同社のエンジニアが行っていく。
 同社は引き続き、最先端技術の導入により物流業務の自動化・効率化を促進しながら、取引先店舗へのジャストインタイムでの納品と、ホワイト物流を推進し、物流品質の向上に努めると同時に、それらで得られる知見を物流会社へ提案としてフィードバックしていくとしている。
 なお、t−Sort稼働の様子は次のYouTubeチャンネルで見ることができる。https://youtu.be/CPjmQGmJegU
 【プラスオートメーションについて】
 2019年設立。三井物産、日本GLP、豊田自動織機の3社を株主として、「テクノロジーで次代のロジスティクスを共に創る。」というビジョンを掲げている。高い機動力と柔軟性を維持しながら、初期投資ゼロからのサブスクリプション型のロボットサービス「RaaS」を中心に、ロボットを始めとする自動化機器を物流業界全体で融通しながら活用していくことを目指している。現在日本全国で1500台以上のロボットが30を超える物流現場で稼働中。RaaSを通じ物流業界全体をつなげ、物流ロボットシェアリングネットワークを構築することで、次世代のロジスティクスを創る。

特例子会社サンアクアTOTO社員
第41回全国アビリンピックで銀賞受賞
障がいのある人びとの技能を競う大会にて

 TOTO(社長=清田徳明氏、本社=福岡県北九州市)の特例子会社で福岡県、北九州市、TOTOとの共同出資で設立されたサンアクアTOTOは、第41回全国障害者技能競技大会(全国アビリンピック)に出場し、「製品パッキング」種目で銀賞を受賞した。
 アビリンピックは障がいのある人が日頃職場などで培った技能を競い合う大会。職業能力の向上を図るとともに、企業や社会一般に対して障がいのある人びとに対する理解と認識を深め、その雇用の促進を図ることを目的として1972年から国際大会開催年を除き毎年開催されている。
 第41回大会は2021年12月17日(金)から同20日(月)まで東京ビッグサイト(所在地=東京都江東区/東京国際展示場)で開催され、全国から429名の選手が参加し、ビルクリーニング、ワード・プロセッサ、喫茶サービスなど全25種目で技能を競い合った。サンアクアTOTOからは、4名が「製品パッキング」「パソコンデータ入力」「パソコン操作」「DTP」の4種目に出場し、「製品パッキング」種目に出場した吉井秀一氏が銀賞を受賞。「DTP」種目に出場した藤井翔太氏が「努力賞」を受賞した。
 なお、2020年度の全国アビリンピックにおいて「製品パッキング」種目に出場し銅賞を受賞した吉井秀一氏は、その入賞が評価され、2021年度の「福岡県職業能力開発促進大会」で「福岡県知事賞」を受賞している。また、サンアクアTOTOは2008年から福岡県大会への参加を開始し、全国大会において銀賞2回(今回の受賞含む)、銅賞2回の受賞を果たしている。
 サンアクアTOTOは福岡県・北九州市・TOTOの共同出資による第三セクターの特例子会社として1993年に創立した。働く意志と能力がありながら就労の機会に恵まれない障がい者に、働きがいのある職場環境を提供することを設立趣旨とし、40名程の社員でスタート。2021年2月に創立28周年を迎え、今では社員152名、そのなかで障がいのある社員は99名を数える。主力事業は「TOTO」ブランドの水栓金具や衛生陶器などの、おもに内部部品組立事業だ。2020年3月には「JIS」を取得し、ユーザーに直接届ける製品づくりにも取り組んでいる。

旭精機工業と資本業務提携
岡谷鋼機

 岡谷鋼機(社長=岡谷健広氏、本社=名古屋市中区)は12月23日、機械装置・精密金属加工品製造の旭精機工業(社長=神谷真二氏、本社=愛知県尾張旭市)と同日付で資本業務提携契約を締結したと発表した。
 岡谷鋼機グループの国内外ネットワークを活用した、旭精機工業製品の販売拡大を目的に、更なる連携・協力関係を強化する。
 旭精機工業(1953年8月設立)は、機械装置・精密金属加工品等の製造・販売を主な事業とし、2021年3月期の売上高は117億円、従業員数518名。
小学生サッカー大会
OKAYA CUP
東海大会開催

 岡谷鋼機が協賛する少年少女サッカー大会「OKAYA CUP 東海ユースU−10サッカー大会」(主催=東海サッカー協会)が1月10日、名古屋市港サッカー場で開催された。
 OKAYA CUP愛知県・岐阜県・三重県大会を制した3県の代表に静岡県代表を加えた、男子計8チーム、女子計4チームが熱戦を繰り広げ、男子は愛知県代表の「FC ALONZA」が、女子は静岡県代表の「SATOなでしこ」が優勝。優勝チームには岡谷社長より優勝カップが授与された。

ヨシタケ
本社・名古屋営業所移転

 自動弁の総合メーカー、ヨシタケ(社長=山田哲氏)はこのほど、本社および名古屋営業所を移転し、2月14日から業務を開始する。
■新住所=〒466−00015 愛知県名古屋市昭和区御器所通2丁目27番1
■電話=050−3508−5835(代表)、050−3508−5837(名古屋営業所)
■FAX=052−735−6901(代表)、052−735−6888(名古屋営業所)

今年の工作機械受注予想を発表
前年比ほぼ横ばいの1兆5000億円
ND社主催「2022新春業界展望」にて

 ニュースダイジェスト社(ND社、社長=樋口八郎氏、本社=名古屋市千種区)主催による「2022新春業界展望」が1月11日午後1時30分より名古屋市熱田区の名古屋国際会議場・白鳥ホールで開かれ、500名を超えるFA業界関係者が参加した。2022年の工作機械業界の受注額について、樋口社長は1兆5000億円との同社予想を発表。また、日本工作機械工業会(日工会)の稲葉善治会長(ファナック会長)が受注の現状と見通しなどについて講演した。「第37回NDマーケティング大賞」贈呈式・受賞者講演(稲葉ファナック会長)や、森雅彦DMG森精機社長、家城淳オークマ社長、寺町彰博THK社長による「ニューノーマル時代のFA業界」をテーマにした新春トップインタビューも行われた。
 主催者挨拶で樋口社長は「昨年の工作機械業界の受注額は約1兆5500億円になった模様。非常に高い水準。コロナの影響を随分受けたが、いち早く抜け出すような形となり、私どもの予想数字は良い方向で大外れでした。今年は、昨年に比べやや弱含みではあるが、ほぼ横ばいの数字を予測しています」と述べた。また、6月30日から3日間、愛知県国際展示場で初開催するロボットテクノロジージャパン展への支援もお願いした。
 次いで、同社の八角秀編集長が2022年の業界展望を発表。
●工作機械業界は原材料など製造原価高騰や部品不足が懸念されるが、ND社では2022年の受注額見込みを1兆5000億円の横ばいと予想。内需が約1割増の5500億円、外需はやや弱含みで9500億円。
●内需はコロナ禍からの回復が中国や欧米に比べて遅れた分、今年も堅調に推移。外需は欧・米・中の主要三市場は崩れにくいと見ている。部品不足の深刻化で「好況なれど生産ひっ迫」という1年になると見られる。
●ポイントは「複合化する不確実性」。米中対立や台湾有事などで政治不安が高まる。▽工作機械市場は足元の需要は底堅いが、受注と生産の数字の乖離が進むと、長納期化・納入遅延に対する調整が行われることも考えられる。▽米中の雪解け・緩和のタイミングで生産余剰が見直されると揺り戻しが予想される。
●不確実性が高い活況なので、自社の得意分野で確実に勝っていくという考えが必要。
●FAは中長期的な成長産業。海外主要市場では「止まらない工場」「オペレーターに依存しない工場」が求められており、DXを進める中で、日本製工作機械の接続性・信頼性の高さやアフターサービスの質の高さなどが見直されている。自動化需要が高まるにつれて、工作機械のソリューションビジネス化が進む。
 続いて、日工会の稲葉会長が「日工会としての今年の見通しは1兆6500億円。2018年に1兆8000億円超という過去最高額を達成したが、この直後に米中貿易摩擦、さらに新型コロナウイルス感染拡大により世界の経済活動が大きく制限を受け、2020年の5月には月当たり512億円まで落ちた。ロックダウンなどの感染防止対策をいち早く行った中国が最初けん引役となり、その後、各国で経済活動が再開されるようになり、2020年の5月を底にV字回復、昨年は1兆5500億円に達したのではないかと予想している。今年も回復基調が続くとみて、1兆6500億円(内需5700億円、外需1兆800億円)という見通しを立てたが、これは最低目標と考えており、予想を超えるよう皆さんと頑張りたい」と話した。また、持続可能な工作機械業界への道筋としての日工会の取り組みや、昨年12月に設立70周年を迎え記念事業として今年3月に発表する「工作機械産業ビジョン2030」の骨子について説明した。
 「第37回NDマーケティング大賞」にはファナックの稲葉善治会長が選出された。授賞理由は、同社のFA、ロボット、ロボマシンの3事業とサービスを一体化した「oneFANUC」の指針や、FIELD systemというオープンプラットフォームの立ち上げで日本のIoT技術の底上げに貢献したことなどが評価された。
 受賞者講演で同氏は、これまでの製品開発の歴史を述べるとともに、「経営の基本方針は厳密≠ニ透明=B今後も手を抜かない製品づくりに邁進し、『壊れない、壊れる前に知らせる、壊れてもすぐ直せる』商品を提供していく」と、モノからコトの時代でのモノづくりソリューションの提供を表明した。
 FA業界のトップ社長が語るトップインタビューでは、家城オークマ社長が「今年は晴れのち晴れと予想。ただ何が起きてもよいよう基礎固めと挑戦を進め、ダイナミック・ケイパビリティ(企業変革力)を備える企業とする」。森DMG森精機社長が「工程集約、自動化、デジタル化を実現するソリューションの提供を進めている。クーラントやミストコレクタをビルトインしたモデルなどの新製品、ボールねじの自社製品での製造のほか、DXとの組み合わせを進める。またAPPエンジニアの育成も」。寺町THK社長は「変革とチャンス拡大の時。ただスピードが重視される。石橋は走って渡り、問題があればすぐ修正。今年、インド、韓国の新工場の稼働、中国2工場の増設を行い、製造業からモノづくりサービス業へと変革したい」などと語った。