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2021年(令和3年)11月 |
2021年11月7日(日)・14日・2795号・2796号
・ 4日間で6万8929人が来場し盛況 メカトロテックジャパン2021 機械の大型リアル展は国内で2年ぶり 今回は、感染症対策に必要なスペースや通路幅を確保するため、募集小間数が例年の9割ほどに絞られ、出展者数426社・団体、展示規模は1796小間となったが、国内で今年開催される工作機械見本市としては最大規模となった。 展示会場には新たなビジネスチャンスを求めて初日から大勢の来場者が訪れ、連日盛況。各ブースではユーザーの質問に対するメーカー担当者の説明にも熱が入っていた。 また、「未来を変える新時代の自動化」をテーマにした主催者企画(コンセプトゾーン)では、遠隔操作の可能性やロボットによる複雑な形状のシール貼り、ロボットとAI(人工知能)を組み合わせた自動化、自在に移動できる人協働ロボットの展示実演が行われ、注目を集めた。 4日間の来場者数は、10月20日(水)1万4255人▽21日(木)1万5897人▽22日(金)2万3675人▽23日(土)1万5102人だった。 初日の午前9時30分から行われた開会式では、主催者を代表してニュースダイジェスト社の樋口八郎社長が「2年近く、工作機械業界における展示会が軒並み中止に追い込まれました。その中で幸運にもMECT2021は本日から4日間、新型コロナウイルス感染症対策をしっかり行い開催をさせていただきます。出展いただいた426社・団体の皆様にまずもって感謝を申し上げます。皆様に出展していただいた最新の技術情報や製品が、中部地区の製造業の皆様の更なる生産性向上や自動化、ロボット化を推進し、また設備投資活動が活発になろうかと存じます」と挨拶し、展示会開催に向けた諸官庁はじめ関係各位の支援・協力に対して礼を述べた。 共催者を代表して挨拶に立った、愛知県機械工具商業協同組合の水谷隆彦理事長(ミズタニ機販社長)は「中部地区の景況もコロナ禍を乗り越え、これからということです。今後、SDGs、ESGによる脱炭素社会を目指していくことは、全ての企業に求められていることではないでしょうか。その様な意味でも、このMECT2021が少しでもお役に立つ機会を提供できることを願っています。本展のテーマは『キカイを探そう』です。勿論このキカイはマシンの機械とチャンス(機会)の両方を掛けていますが、常に新技術を備えた機械とその周辺機器、工具を世の中にご紹介していくのは我々の使命と考えています。出展者の皆様にはMECT2021をチャンスと捉え、他社ともコラボをしながら有益な新技術、新製品の紹介の場としていただけますよう、心より祈念申し上げます」と述べた。 来賓の経済産業省製造産業局産業機械課・安田篤課長は「このコロナ禍においては、生活様式の変化にとどまらず、産業構造や社会システムの転換が世界全体で起こっています。こうした新たな実情において、自動化や省人化を含めたデジタルトランスフォーメーションの推進は、生産性の向上や競争力強化に必要のみならず、新たなビジネスチャンスでもあり、また有事の際の企業間、工場間連携を通じたレジリエンスの強化といった観点からも大変重要な取り組みであると認識しています。政府としても、企業者の皆様の新しい挑戦をサポートさせていただきたい」と話し、2050年カーボンニュートラル実現に向けても「工作機械の高効率化やデジタル化の観点は、あらゆる生産分野のスリム化、デジタル化に重要な役割を果たす」とし、取り組みへの期待を示した。 続いて、協賛団体を代表して日本工作機械工業会の稲葉善治会長(ファナック会長)が「わが国の工作機械業界は日々技術革新に邁進し、更に持続可能な社会を構築するため地球環境問題への対応も進めています。製造現場においてはAI、IoT、ロボット、そして自動化、省人化およびアディティブマニュファクチャリング(AM)等、革新的な新しい技術の適応を試みています。今回はこうした技術革新のビジネスチャンスと捉え、本展示会において最先端の技術や製品を基に新しいモノづくり、コトづくりを提案させていただきます」と意気込みを語り、同展示会がメーカーとユーザーを結ぶ懸け橋となり製造業の発展に寄与することを祈念した。 出展メーカーを代表して挨拶したオークマの家城淳社長は「工作機械業界はコロナ禍の中で、世界の製造業の生産加工の課題を解決する提案を続けて行くことが役割だと感じています。生産することのみならず、お客様と共に作り出す新たな発想などが大切。その中で私どもはDX、サイバーフィジカルシステム(CPS)、AIなどを推し進める訳ですが、そんな時にこそ、本物の工作機械が重要になってくる。それを見ていただく今回のようなリアルな展示会を開催いただくことに感謝しかありません。是非、今回のMECTが、ご来場の皆様方にリアルな展示会の価値を感じていただく、リアル展示会のこれからを指し示すような展示会となっていただきたい」と期待を込めて語った。 この後、主催者、共催者、来賓などによるテープカットで開場した。 今年国内最大の工作機械見本市「メカトロテックジャパン(MECT)2021」(主催=ニュースダイジェスト社、共催=愛知県機械工具商業協同組合)が10月20日から23日までの4日間、「キカイを探そう」をテーマに名古屋市港区のポートメッセなごや全館で開催され、新型コロナウイルス感染症対策で入館規制が行われる中、4日間で6万8929人が来場し成功裏に終了した。日本工作機械工業会が発表する工作機械受注額は、昨年5月を底に内外需とも回復基調となり、今年9月の受注額は前年同月比71・9%増の1446億円と2018年9月以来3年ぶりの高水準。このような中、コロナの影響により国内で工作機械関連の大型展示会の開催が見送られてきたこともあり、2年ぶりのMECTの開催を待ちかねたように来場者が詰めかけ、会場内は活気に満ちていた。 2021年9月分工作機械受注額 3年ぶりの1400億円超え 日工会 内需の増加が大きく貢献 日本工作機械工業会(日工会、会長=稲葉善治氏・ファナック会長)が10月21日発表した2021年9月分の工作機械受注額(確報値)は、前年同月比71・9%増の1445億96百万円となり、11か月連続で前年を上回った。前月比は14・8%増となった。受注総額が1400億円を超えたのは、2018年9月以来36か月(3年)ぶり。期末効果等もあり、内外需ともに回復傾向が持続した。1000億円超えは8か月連続。 内需は、前年同月比90・2%増の575億60百万円となり、7か月連続で前年を上回った。前月比は29・1%増。年度上期末の受注増加に加え、補助金採択分が上乗せされたことにより、33か月ぶりに550億円を超えた。 内需の幅広い業種で増加がみられ、主要業種の「一般機械」は36か月ぶりの230億円超え、「自動車」は3か月ぶりの100億円超え。また、「金属製品」は初の50億円超えで過去最高額を更新した。 外需は、前年同月比61・7%増の870億36百万円となり、11か月連続で前年を上回った。前月比は7・0%増。 欧州は、2か月ぶりの200億円超えで、コロナ禍からの回復が一般機械を中心に鮮明となった。北米は、33か月ぶりの250億円超えとなり、アメリカを中心に幅広い業種で回復が持続した。アジアは、2か月連続の400億円割れとなったが、中国とインドで自動車向けの大型受注があり、前月より増加。外需全体では2か月ぶりの850億円超えと高水準が持続した。 同会は「9月は期末効果等もあるが、内外需とも回復が継続。一方、新型コロナの感染状況、部材不足等について引き続き注視」が必要とした。 併せて発表された2021年度上期(4〜9月)の受注総額は、前年同期比98・1%増の7854億73百万円となり、上期としては3年ぶりの7000億円超えとなった。内需は同85・6%増の2614億77百万円、外需は同105・0%増の5239億96百万円で、外需比率は前期(2020年度下期)から2・0ポイント低下し66・7%となった。 精密測定機器メーカーのミツトヨ(社長=沼田恵明氏、本社=神奈川県川崎市)が「焦点深度の限界を超えた高機能観察のための高速焦点距離可変レンズTAGLENSとTAGLENS用パルス照明装置の開発」において、このほど第41回精密工学会技術賞を受賞した。 精密工学会技術賞は、公益社団法人精密工学会が、精密工学の領域で創造的業績をあげた企業等の研究者・技術者に対して、その精進と努力に報い、かつ将来の発展を期待して贈賞するもので、2021年度は3件(15名)に贈られた。 1年9カ月ぶりとなる リアル例会を開催 名機工同友会 10月例会開催 名機工同友会(会長=吉野栄一氏・吉野機械工具社長)は10月18日(月)、名古屋市中区の東京第一ホテル錦にて、マスクの着用、手指の消毒、パーテーションの設置、室内の換気など、新型コロナウイルス感染症への対策を十分施したうえで、2020年1月以来実に1年9カ月ぶりとなるリアル例会を開催した。会員18名が参加した。 冒頭、吉野会長が「昨年1月に新年例会を開催して以来、本日ようやく1年9カ月ぶりにリアルな会を開催できました。新型コロナウイルス感染症に関しては、第6波が来るのかどうか何とも言えないのですが、今日(例会当日)の愛知県の感染者数が10名、岐阜県も10名、三重県はゼロということで、このまま治まってくれないかなと希望しているところです。さて、10月20日から愛知県機械工具商業協同組合が共催するメカトロテックジャパン(MECT)2021が開催されます。先月、私はある2つの展示会を視察に行ったのですが、時期も時期だけに来場者も少なく大丈夫かなという気がしましたが、MECTでも来場者の方々は用心されるかと思いますが、国の緊急事態宣言も解除されましたし期待したいところです。コロナ禍でいろんなことが変化しました。これを機会に良い方向に自分も周りの環境も変わっていけたらなと思っております。本日は皆さんの近況報告などを面白おかしく聞かせていただけたらと思っております。よろしくお願いします」と挨拶。野崎憲昭総務幹事(常磐精機社長)から同会の今後の予定などが報告された後は、参加した会員一人ひとりが仕事のことからプライベートまで各々の近況を報告しあった。 最後に和久田修志副会長(三和商事社長)から「コロナ禍のなか後ろ向きな話はたくさんありますが、だからこそ我々は前向きな話をどんどんしていくべきだと思っております。この名機工同友会の皆さんと共に夢を語って、夢が成功して、そして次のステップに進める、そんな会としてこれからも続けていけたらと思っています。今日はありがとうございました」と挨拶があり、本例会は閉会した。 今後の名機工同友会の予定だが、本例会当日現在、12月の忘年例会は中止とし、2022年1月の新年例会は規模を縮小しての開催を検討中であるとの発表があった。 ミツトヨ 「第41回精密工学会技術賞」を受賞 ミツトヨは、産業用にTAGLENSの耐環境性・安定性を向上させた技術、レンズの特性を活かすために開発した周辺機器(パルス照明装置)や独自アルゴリズムによる高機能観察が評価され、受賞に至った。 超高速で焦点距離を可変することが可能なTAGLENS−T1は、超高速LEDパルス照明装置PLSを用いることにより、所望の位置での合焦画像取得および焦点合成、3D形状取得等を実現できる。全焦点撮影による効率アップやコスト削減といった生産性の向上に貢献できるレンズシステムである。 同社の精密工学会技術賞受賞は、第1回(1981年)の受賞以来6度目となる。 植物由来の廃食用油を利用し タップ生産工場で実証実験 オーエスジー 環境対応へ全国初の試み オーエスジー(社長=大沢伸朗氏、本社=愛知県豊川市)が、今春よりタップ生産工場である八名工場(愛知県新城市)にて、全国初となる植物由来の廃食用油を利用した工作機械での各種加工の実証実験を開始している。はじめはタップの前工程での荒ねじ転造加工などにおいてテストし、今後、切削工程での検証へと進める。 廃食用油は、不純物を取り除き、複数の廃食用油などを混ぜ合わせていくことで、日本産業規格(JIS)に適合する潤滑油として利用する。今回、愛知県豊橋市に本社を置く「斎藤塗工店」(社長=板橋正浩氏)のテスト依頼に応える形で、八名工場の一部を使用して実証実験を始めた。 八名工場の製造技術担当・乗松顕太朗氏は「各種改良を重ねながら、実証実験を進めるなかで、現在のところ、結果は良好であり、加工における工具品質にも特に問題はない」と解析。 また、同プロジェクトを推進する常務執行役員の大沢二朗氏は「安価で大量に使用している鉱物油にすべて置き換わるということは難しいが、今後、鉱物油の使用を少しずつ減らし、廃食用油の再生利用を進めることで、環境にやさしい取り組みに挑戦したい」と豊富を語っている。 廃食用油の活用は、鉱物油に比べ若干のコスト増となるが、鉱物油より油の引火点が高いため燃えにくく火災発生リスクが低減される、また植物由来であるため作業者にやさしく労働環境の改善につながるといったメリットがある。 さらに同社は、日本政府が打ち出している2050年までに温室効果ガスを実質ゼロ(カーボンニュートラル)とする目標に、廃食用油のリサイクル活用による鉱物油の使用量削減という形で貢献できると期待している。 令和4年2月期第2四半期連結決算 岡谷鋼機 通期業績予想を上方修正 売上高25・7%増の4583億円 岡谷鋼機(社長=岡谷健広氏、本社=名古屋市中区)が9月30日発表した令和4年2月期第2四半期(令和3年3月〜8月)の連結決算は、売上高が4583億97百万円(前年同期比25・7%増)、営業利益が106億39百万円(同116・5%増)、経常利益が129億22百万円(同72・7%増)、純利益が88億19百万円(同78・0%増)の増収増益だった。 セグメント別売上高は、「鉄鋼」が、鋼材価格の上昇に加え、自動車・産機等の製造業及び米国・中国・アジア向けの増加により前年同期比35・3%増。「情報・電機」が、銅・アルミ価格の上昇に加え、電子部品用材料・車載部品及びFA関連の増加により同31・1%増となったほか、「産業資材」が同12・8%増、「生活産業」が同10・9%増と、全セグメントで増収となった。 通期の連結業績予想については、上期が期初予想を上回るペースで推移していることから3月31日公表の業績予想を上方修正し、売上高9000億円(前期比18・4%増)、営業利益190億円(同39・9%増)、経常利益200億円(同25・7%増)、純利益150億円(同20・7%増)と発表。 令和4年2月期の配当予想は、第2四半期115円、期末115円、年間配当230円とした。 新中期経営計画策定「GIC2025」 併せて同社は、2025年度を最終年度とするグループ新5か年中期経営計画「GIC2025」を発表した。GICのGは“Global”で「岡谷グループの国内外の拠点を拡充し、地域に根差した事業を構築します」、Iは“Innovation”で「デジタル技術を活用したビジネスモデル(DX)によって商社機能を柔軟に進化させ、顧客に新たな価値を提供します」、Cは“Challenge”で「社員一人一人が明るく自由闊達な組織の中で主体的に挑戦します」を基本方針とし、2025年度に連結売上高1兆円以上、純利益200億円以上を目指すとした。 「令和3年8月豪雨災害」 義援金 同社は、令和3年8月豪雨災害の被災者を支援するため、このほど国内グループ会社と共に100万円を義援金として社会福祉法人中央共同募金会へ寄付した。 中部経産局10月公表 最近の管内総合経済動向 「足踏み状態となっている」 総括判断を下方修正 中部経済産業局は10月13日発表の「最近の管内総合経済動向」で、管内(愛知、岐阜、三重、富山、石川の5県)の経済活動についての総括判断を「緩やかに持ち直している」から「足踏み状態となっている」に下方修正した。判断変更は2020年12月の発表以来、10か月ぶり。 個別の項目では、生産の判断を文言変更、個人消費と輸出の判断を下方修正した。(比較は、断りのあるものを除き、2021年8月の実績値による。) 生産は、「横ばいとなっている」から「足踏み状態となっている」に文言変更した。判断は2か月連続。鉱工業生産の動向を指数(8月速報)でみると、輸送機械工業、化学工業、プラスチック製品工業などが低下したことから、前月比8・3%減と2か月連続で低下した。主要業種では、輸送機械が自動車部品を中心に弱含みとなっており、他産業にも半導体の供給不足に加え、足下では東南アジアを中心とする感染症拡大に伴う部品供給不足による影響が出てきているとした。一方、生産用機械は金属工作機械を中心に緩やかに持ち直しており、電子部品・デバイスは緩やかに増加している。 個人消費については、判断を「緩やかに持ち直している」から「足踏み状態となっている」に下方修正した。判断変更は2020年12月の発表以来、10か月ぶり。管内商業動態統計(販売額)は、前年同月比4・1%減と全体では2か月ぶりに前年を下回った。百貨店は、外出自粛や天候不順の影響がみられた(前年同月比3・6%減)。スーパーは、天候不順により飲食料品等が振るわなかった(同3・4%減)。コンビニエンスストアは、6か月ぶりに前年を下回った(同0・2%減)。家電販売は、4か月連続で前年を下回った(同18・0%減)。乗用車販売は、普通自動車が前年を上回ったものの、小型車及び軽自動車が前年を下回り、全体でも2か月連続で前年を下回った(乗用車新車新規登録・届出台数…前年同月比0・6%減)。 輸出は、判断を「増加している」から「一部に弱い動きがみられるものの、緩やかに増加している」に下方修正した。判断変更は2020年11月の発表以来、11か月ぶり。名古屋税関管内の輸出通関額(円ベース・速報)は6か月連続で前年を上回った。品目別では「航空機類」などが前年を下回ったものの、「自動車の部分品」「原動機」などが前年を上回った。また、「自動車」はアメリカ向けを中心に弱い動きがみられた。主要地域(国)別で見ると、アジア、中国、ASEAN及びアメリカ向けが6か月連続で、EU向けが9か月連続で前年を上回ったものの、伸び率は鈍化している。 その他、設備投資は「おおむね横ばいとなっている」(7か月連続)、公共投資は「堅調に推移している」(12か月連続)、住宅投資は「持ち直しの動きがみられる」(2か月連続)、雇用は「需給の緩和に引き締まりの動きがみられる」(5か月連続)と判断した。 愛知県庁西庁舎(1964年) INAXライブミュージアム企画展 LIXIL 11月6日(土)から開催 壮観!ナゴヤ・モザイク壁画時代 LIXIL(社長兼CEO=瀬戸欣哉氏、本社=東京都江東区)が運営する、土とやきものの魅力を伝える文化施設「INAXライブミュージアム」(所在地=愛知県常滑市奥栄町)では、2021年11月6日(土)から2022年3月22日(火)まで企画展「壮観! ナゴヤ・モザイク壁画時代」を開催する。 ひとつの壁を覆いつくすほどの大画面。近づけばタイルやガラス、石の小さなパーツが無数に並ぶモザイク壁画。点描画のように彩られた建築装飾は、たとえそれが大胆な構図であっても時間とともに不思議と日常の風景に溶け込んでいる。 高度経済成長期、名古屋とその周辺ではさまざまなモザイク壁画による装飾文化が華ひらいた。その背景には、無機質な鉄筋コンクリート造の新しい建物を装飾する需要が全国的に増えたことに加え、この中部エリアには、常滑や瀬戸、多治見など日本有数のやきものの産地や、岐阜には大理石を扱う矢橋大理石商店(現在の矢橋大理石)があったことも関係する。建築家・村野藤吾氏が手がけた旧丸栄百貨店本館外壁、画家・矢橋六郎氏による愛知県庁西庁舎ロビー(写真)、画家・北川民次氏による建築と一体となった瀬戸市立図書館の壁画等々。これらはそうした時代のなかでつくられてきた。半世紀もの時を経て建替えなどにより失われたものも少なくないが、その輝きは今もなお色褪せることはない。 本展では、1950年代後半から70年代にかけて、ナゴヤのモザイク壁画黄金期につくられた珠玉の17事例を撮り下ろした写真のほか、中部日本ビルディング(旧中日ビル)の天井画(部分)、そしてINAXライブミュージアムが収蔵し今回が初披露となる旧ホテルナゴヤキャッスルや、旧カゴメビルのロビーの壁画(いずれも部分)などを実資料とともに紹介する。どれも素材の表情、巧みな色使い、密度の高い手仕事に目を見張ることだろう。 この街の魅力のひとつである豊かなモザイク壁画の世界を、土とやきものの歴史や文化を伝えるINAXライブミュージアムで、ぜひ堪能してほしい。 ◇ 【開催概要】 ■会 期▽2021年11月6日(土)〜2022年3月22日(火) ■会 場▽INAXライブミュージアム「土・どろんこ館」企画展示室 〒479−8586 愛知県常滑市奥栄町1−130 TEL(0569)34−8282 FAX(0569)34−8283 ■休館日▽水曜日(祝日の場合は開館)、2021年12月27日(月)〜2022年1月5日(水) ■観覧料▽共通入館料にて観覧可(一般700円、高・大学生500円、小・中学生250円) ■展示協力▽カゴメアクシス、中部日本ビルディング、ナゴヤキャッスル、丸栄 ※感染症拡大防止のため会期・関連イベントの内容等が変更される場合もあるため、同館ホームページにて最新情報の確認を。訪問の際は、マスク等の感染対策を。 ショールーム、静岡営業所開設 飛躍を遂げた創業75周年 二村機器 MECTで注目集めたイーグルスターブランド ワシ印、イーグルスターブランドの「ローリングセンター」「ワークドライビングセンター」等が、名古屋市港区のポートメッセなごやにて2021年10月20日(水)から同23日(土)に開催されたメカトロテックジャパン(MECT)2021で好評を博した二村機器(社長=二村忠宏氏、本社=名古屋市中村区)は、2021年3月に創業75周年を迎えた。 同社はまず、MECT2021でも注目を集めた全品シール付きの新型傘型回転センター「BRFシリーズ」を2020年12月に発売。2021年2月には津島工場を新設し、翌3月より稼働を開始させている。そして同11月、今度は本社内に新たにショールーム(写真)を開設。これまで発売されてきた製品はもちろん、特殊品等の展示もされるようだ。このショールームは、同社の情報発信ステーションや商談スペースも兼ねている。 2021年11月15日(月)には、“地域により身近に、迅速に”クライアントのニーズに応えられるよう、同社のグループ企業である赤堀技研敷地内に静岡営業所が開設される。静岡営業所の概要は以下の通りだ。 【静岡営業所概要】 ■住 所▽〒426−0036 静岡県藤枝市上青島177−3(赤堀技研内) ■電 話▽054(643)1196 ■FAX▽054(643)9772 ■営業開始日▽2021年11月15日(月) ※赤堀技研は、各種業種のクライアントから委託を受け、輸送用機械器具製造、精密機械器具製造等を手掛ける、二村機器のグループ会社だ。 ◇ コロナ禍にあっても、創業75周年を迎えた二村機器の2021年は、次代を見据え更なる飛躍を遂げた1年となった。 『Thank Your Cleaner Day2021』を実施 ケルヒャージャパン 清掃機器大手ドイツ・ケルヒャー社の日本法人、ケルヒャージャパン(神奈川県横浜市)は、日頃から様々な施設の清掃や衛生環境の維持に尽力している清掃従事者に感謝を伝える活動として10月20日〜11月30日、『Thank Your Cleaner Day 2021』を実施する。 『Thank Your Cleaner Day』は、清掃業に携わる人たちの地位向上と感謝の気持ちを伝えることを目的に、2015年にニュージーランドのビルメンテナンス協会が始めた活動。取り組みに共感する企業は増え続け、現在では40カ国以上が参加するグローバル規模の活動になっている。 ケルヒャージャパンでは、昨年に引き続き、公益社団法人全国ビルメンテナンス協会後援の下、オリジナルマスクを着用し、日頃の感謝の意を示す取り組みを進めていく。すでに50社以上の国内企業・団体から賛同を得ているという。 新型コロナウイルス感染防止対策の観点からも日々の衛生管理が今まで以上に求められる昨今、清掃従事者が果たす社会的役割は大きくなっている。同社は、清掃業に携わる人たちのより良い環境づくりを目指し、今後も様々な活動を展開していく考えだ。 商品案内動画を作成し事前PR リアル展示会で新技術を体験 吉岡幸 2021オータムフェア開催 建設・産業資材のトータルサプライヤー、吉岡幸(社長=吉岡正盛氏、本社=福井市宝永3−22−5)は10月14日、福井市二の宮の吉岡幸テクノセンターにて「2021吉岡幸オータムフェア」を開催した。同フェアは2001年から毎年開かれている溶接関連、作業工具、配管資材を基本に現場の効率化を提案する展示会で、環境の変化に合わせて進化し続けている。 昨年に引き続きコロナ禍の中での開催となったが、今回は当日のライブ配信を行わず、事前にメーカーの協力を得て収録した商品案内動画をYouTubeにて公開しPRツールとして活用、当日は会場で現物を見てもらうという形で運営された。 出展企業は33社。好天にも恵まれ、目標の300名に迫る295名が来場した。会場では当日の衝動買い的な発注も散見されたという。 吉岡社長は「昨年とは明らかに環境が変わってきた。お客様の購買意欲、会場へ足を運ぶこと、そして、にぎやかさや顔つき、元気具合が、コロナ以前に戻ってきたように感じた。この流れで足元の景気回復が早まればよいと思います」と感想を述べた。 9月末日をもって全国の緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置が解除され、福井県独自の感染拡大警報もちょうど終了となる日に、本番を迎えた。 開会式で吉岡社長は、出展企業に対し、コロナ禍のデリケートな時期に出品を決意してもらえたことに感謝と敬意を表明。「コロナが落ち着いてきたこともあり、経済環境も潮目が変わってきた」として、「実際に世の中では大規模な展示会やイベントも少しずつ増え、私たちも実際に見ていただく展示会にシフトしていかなければならない時が来た。そういう意味でこの展示会はよりリアルな部分を充実させるべくそしてなおかつDXを使い実行させたい、そのための工夫をした。来場されたお客様に新しい商品、工法、技術を見て体験していただくことで、明日の商売につなげたい」と開催の意義を強調し、展示会の成功を祈念した。 高能率・高精度な肩削り加工が可能 『ショルダーエクストリーム11タイプ』 ダイジェット工業 11月1日新発売 ダイジェット工業(社長=生悦住歩氏、本社=大阪市平野区)の高能率肩削りカッタ「ショルダーエクストリーム」の新製品『ショルダーエクストリーム11タイプ』(EXSAP−11/MSX−11形)が11月1日(月)に発売された。 高能率・高精度な肩削り加工を可能とした刃先交換式肩削りカッタ「ショルダーエクストリーム」に、インサート形状を11形と小さくし、多刃設計による高速加工を実現した小径サイズ『ショルダーエクストリーム11タイプ』が新たに仲間入りとなった。 本製品は軸方向切込み量(ap)が最大10oと大きく、肩削り・平面削り・溝削り・プランジ加工など、幅広い用途で使用可能な刃先交換式肩削りカッタだ。外周円弧状切れ刃により、大きな切込み量でもカスプハイトを小さく抑えることで高能率・高精度な立壁加工が可能に。インサートは両面4コーナー使用可能で経済的である。 刃先形状は低抵抗な三次元ブレーカ形状で強度を有し、高精度な外周研磨級で従来比2分の1の外径精度となっている。鋼材加工用PMブレーカに加え、耐熱合金加工に最適な低抵抗形のSLブレーカを標準化。荒加工だけでなく、中仕上げ加工領域においても優れた性能を示してくれる。 カッタ本体セット時、強固にクランプできる機構によりインサートの動きを防止。荒加工での高能率な加工を実現できるだろう。インサート材種にはPMブレーカの一般鋼・プリハードン鋼および50HRC程度の焼き入れ鋼が加工可能な汎用材種「JC8118」と、耐欠損性に優れ断続加工に最適な材種「JC8050」を採用。SLブレーカには耐溶着性に優れた材種「JC7518」と、耐熱衝撃性の高い材種「JC7550」が採用されている。 主な用途は、炭素鋼、工具鋼、鋳鉄、プリハードン鋼、ステンレス鋼、耐熱合金への、肩削り、平面削り、溝削り加工等の荒〜中仕上げ加工用となっている。本体モジュラーヘッドタイプはφ16(2枚刃)〜φ40(5枚刃)、本体ボアタイプはφ40(6枚刃)〜φ80(8枚刃)、エンドミルタイプはφ16(2枚刃)〜φ40(5枚刃)。インサート形番▽ZNGU11−PM形=材種/JC8050・JC8118、▽ZNGU11−SL形=材種/JC7550・JC7518。 発売開始は2021年11月1日(月)。製品価格等詳しくは同社各支店・営業所等まで問い合わせるか、同社ウェブサイトへアクセスを。 第16回切削加工ドリームコンテスト 受賞作品20点を決定 DMG森精機 デジタルツインショールームで紹介 DMG森精機(社長=森雅彦氏、東京グローバルヘッドクォータ=東京都江東区)が主催する「第16回切削加工ドリームコンテスト」の受賞作品が決定し、このほど発表された。 切削加工ドリームコンテストは、日本国内において加工業に携わり、切削型工作機械、先端加工機を使用している企業および学校、研究機関を対象に、技術・技能の研鑽と向上、交流を目的として2004年より開催されている。 本年も、審査委員長の竹内芳美中部大学学長をはじめとする4名の審査委員を迎え、厳正なる審査の結果、全応募作品51 点の中から、産業部品加工部門より4点、試作・テスト加工部品部門より4点、芸術造形加工部門より4点、先端加工部門より4点、アカデミック部門より3点、DMG MORI 5軸大賞1点が選出された。 表彰式は12月13日に帝国ホテル東京にて開催予定で、受賞者に賞状と賞金が贈られる。 また、同社ショールームをWEBサイト上に再現した「デジタルツインショールーム」(https‥//www.dmgmori.co.jp/sp/dtsr/)で全応募作品を紹介しており、熟練の技術と斬新なアイディアが生み出す作品の数々を見ることができる。 受賞作品 【産業部品加工部門】 ◎金賞「吸着メッシュ」キヤノンマシナリー(滋賀県草津市) ◎銀賞「拡散ボディ」湘南オートカット工業(神奈川県藤沢市) ◎銅賞「パナソニック社パネルミナ導光板」サークルアンドスクエア(大阪府大阪市) ◎技能賞「二輪車用フレームベース」PEAKS(静岡県御殿場市) 【試作・テスト加工部品部門】 ◎金賞「エッグイスタンド」キャステム(広島県福山市) ◎銀賞「プロのレンズ試作屋が本気で作ったサンプルレンズ」サークルアンドスクエア(大阪府大阪市) ◎銅賞「Round brilliant cut」イナック(愛知県岡崎市) ◎銅賞「舞傘」TOTO(福岡県北九州市) 【芸術造形加工部門】 ◎金賞「2000分の1サイズ 飛行中のBf109」サークルアンドスクエア(大阪府大阪市) ◎銀賞「スネーク ボール」野田プラスチック精工(愛知県丹羽郡) ◎銅賞「Big Bang(始まり)」エクセディ(大阪府寝屋川市) ◎技能賞「鷹視眈々」アイジーエヴァース(愛知県刈谷市) 【先端加工部門】 ◎金賞「一体型メタル・スフィアボール」KOMINE工業(埼玉県久喜市) ◎銀賞「ハニカムオニオンリング」タカノ(長野県松本市) ◎銅賞「SpiderWeb」イナック(愛知県岡崎市) ◎芸術賞「一輪挿し〜金属AMと伝統工芸の技術調和〜」富山県産業技術研究開発センター、A−PLUS〈二社共同応募〉(富山県高岡市) 【アカデミック部門】 ◎金賞「フェルメールの精密技法と現代の精密加工」近畿大学工業高等専門学校総合システム工学科機械システムコース(三重県名張市) ◎銀賞「蝶(羽可動式)」兵庫県立神戸高等技術専門学院(兵庫県神戸市) ◎銅賞「向日葵」福岡市立博多工業高等学校ものづくり専門部(福岡県福岡市) 【DMG MORI 5軸大賞】 ◎大賞「shuttle cock」野田プラスチック精工(愛知県丹羽郡) 最大4種類の材質による マルチマテリアル3Dプリント イグス 多機能部品を一工程で製造可能に イグス(本社=ドイツ)は9月30日、耐久性、耐摩耗性を備えた複雑な形状の3Dプリント部品を、最大4種類の材質を使ったマルチマテリアルプリントで実現したと発表した。これにより、多機能で耐摩耗性のある特殊部品を、ワンステップで迅速かつ経済的に製造することができる。このために、同社はマルチマテリアルプリント材質のラインアップを拡充した。 1つの部品に複数の特性を持たせるには、通常複数の工程を経て部品を製造する必要があるが、少量生産の場合、コスト高となる。 そこで同社は、昨年から複数の材質を使ったマルチマテリアルプリントを開発し、耐久性を備えた特殊部品の製造を実現してきた。異なる材質を組み合わせて一度の作業で製造することで、設計自由度が高くなり、工数を削減することができる。 今回、同サービスを拡充し、最大4種類の材質を用いた多機能部品を一工程で製造できるようになった。耐摩耗性と弾力性を兼ね備えた部品や、インテリジェントな特殊部品を製造することが可能。この実現のために同社は3Dプリント生産を拡大し、マルチマテリアルプリント専用の新材質を開発した。装置、工具、特殊機械向けなどの部品を最低発注数量なく、経済的に製造することができる。 様々な特性を備えたすべり軸受向けに、同社のマルチマテリアルプリント材質はそれぞれ異なる特性を備えている。イグリデュールトライボフィラメントで3Dプリントした部品は、低摩擦かつメンテナンスフリーで、通常の3Dプリント材質と比較して最大50倍の耐摩耗性を実現するという。イグリデュールI160−ELは、例えばシールとして軸受にプリントできる新しい弾性材質である。イグミッドP150は、マルチマテリアルプリント用の新しいフィラメントで、高い強度(曲げ強度87MPa)を実現する。 また、センサーを内蔵したインテリジェント部品向けに、さらに2種類のスマート材質(摩耗限界を検知する材質と過負荷を検知する材質)を用意。 4種類の材質を組み合わせたプリントによって、耐摩耗性、高強度、高弾性、インテリジェントなど、様々な特性を1つにまとめた多機能な部品を製造することができるとしている。 NEO不等分割マルチワーク 4枚刃エンドミルが好評 梅村本店 JLC社製エンドミル販売 機械工具総合商社の梅村本店(社長=梅村龍盛氏、本社=名古屋市中川区)では現在、台湾の大手超硬切削工具メーカーJLC社製の荒加工から仕上げ加工まで可能な「NEO不等分割マルチワーク4枚刃エンドミル」を好評販売中だ。 同商品は、刃部と溝部の全てに鏡面研磨仕上げを施し、平滑化により加工面精度を大幅に向上させたのが特長。細かく調整した角度の不等分割+Rリードを採用することにより、ヒビリを最低限まで減少させ、荒〜仕上げ加工までワークを選ばず1本でマルチな加工ができる。 また、自社開発の最新コーティングH8の採用により、耐酸化性能、耐摩耗性、平滑性を大幅にアップさせた。 主に、一般鋼、プリハードン鋼、ステンレス、チタン合金、インコネルの加工に対応。 サイズは刃径(D)2〜20、全13型番をラインアップしている。 販売価格は3060円〜4万6140円(税別)。 NEO不等分割マルチワーク4枚刃エンドミル 「2022国際ロボット展」 国際ロボット展事務局がこのほど、「2022国際ロボット展」のハイブリッド(リアル+オンライン)開催の決定を発表した。 国際ロボット展は、1974年の初開催以降、2年に一度開催され、“世界最大規模のロボット専門展”として国内外から高く評価されている。 2022国際ロボット展は、「ロボットがつなぐ人に優しい社会」をテーマに、人とロボットが共存・協働する社会を目指して開かれ、国内外より最先端のロボットが展示されるほか、AI、ICT、要素技術などロボットに関わる高度な技術が一堂に展示される。 今回はオンラインでの開催も決定し、日頃展示会に来場しづらい人も会社や自宅から気軽に参加できる。また、リアル会場で開催する主催者実施のフォーラムは、一部アーカイブ配信なども予定されている。 現在、事務局では公式Webサイト(https://biz.nikkan.co.jp/e ve/irex/)にてオンライン会場への出展申し込みを受け付けている(2021年12月13日まで)。来場登録は2022年1月下旬より開始予定。 【オンライン会場】 ・名称=iREX2022 Online ・会期=2022年3月1日(火)〜18日(金) ・会場=オンライン上 ・主催=日本ロボット工業会、日刊工業新聞社 【リアル会場】 ・名称=2022国際ロボット展(iREX2022) ・会期=2022年3月9日(水)〜12日(土) ・会場=東京ビッグサイト ・主催=日本ロボット工業会、日刊工業新聞社 2021年11月21日(日)・2797号 感染症の状況等を鑑み 令和4年新年賀詞交歓会中止決定 愛知県管工機材商協組 11月理事会を開催 愛知県管工機材商業協同組合(理事長=峰澤彰宏氏・MINEZAWA社長)は、11月2日(火)15時30分より、名古屋市中区金山の名古屋都市センター特別会議室で令和3年11月例会を開催。理事17名が参加した。本会では、『第33回管工機材・設備総合展』準備進捗状況の報告、令和4年新年賀詞交歓会開催の有無などが審議された。 峰澤理事長挨拶の後、以下の議案などについて審議・報告が行われた。 【経過報告】●8月18日(水)▽峰澤理事長、川島健一副理事長(川島商事社長)、事務局長が、ミズタニ機販(社長=水谷隆彦氏、本社=名古屋市中区)新社屋を訪問。●同20日(金)▽書面での臨時理事会開催。●9月1日(水)▽書面での臨時総会開催。●同7日(火)▽書面での9月理事会を開催。●同21日(火)▽ボウリング大会中止を組合員や賛助会員、予約会場に通知。●10月22日(金)▽峰澤理事長、坪井研二展示会実行委員長(ツボイ常務)、石原太郎展示会実行副委員長(原芳商会社長)、事務局長がMECT(メカトロテックジャパン)2021を表敬訪問。 【各部会ならびに委員会報告】@『第33回管工機材・設備総合展』(2022年10月6日(木)〜8日(土)、吹上ホールで開催予定)準備進捗報告▽●10月21日(木)▽展示会部長会議を開催。●同22日(金)▽MECT訪問で感染症対策など視察。A「2022年度版組合員名簿」準備進捗報告▽2021年内の発行を予定。理事会当日現在までの制作進行状況を報告。 【議案1】令和4年新年賀詞交歓会ならびに1月理事会について▽新型コロナウイルス感染症の終息が未だ不透明ななかにあって、全国各地区の管工機材組合および愛知県内関連諸団体の新年賀詞交歓会開催に関する動向などを踏まえ、この日出席した理事全員の意見をもとに慎重審議された結果、2022年1月18日(火)に名古屋市中村区の名古屋マリオットアソシアホテルで開催が予定されていた同組合新年賀詞交歓会の中止が決議された。例年、新年賀詞交歓会と同日に開催されていた1月理事会だが、(同組合役員改選後の)2021年7月の開催を見送った「熱田神宮お神楽奉納」と併せて開催することを決議。開催日程は2022年1月21日(金)と決まった。 【議案2】組合員・賛助会員退会申込承認の件▽組合員1社、賛助会員2社から退会の意向が組合加入促進部会に提出されており、いずれも承認された。 【その他】同組合の今後の予定についてだが、12月14日(火)に開催が予定されていた拡大三役会は中止。前述の通り、2022年1月21日(金)10時45分より熱田神宮お神楽奉納ならびに1月理事会を開催。同3月1日(火)、3月理事会を開催する予定となっている。 役員コンペや委員会の開催を報告 新年賀詞交歓会開催に向け準備 静岡県管工機材商組合 令和3年度10月理事会を開催 静岡県管工機材商組合(理事長=大村敏之氏・大村商会社長)は、10月1日午後3時より静岡市内のホテルシティオ静岡で、理事10名が出席して理事会を開催した。当日はバルブ機工部会(担当=金子光彦理事・金子管材社長)も開かれ、キッツの担当者が新バタフライ弁の紹介などを行った。 理事会の主な審議内容は次の通り。 (1)全国管工機材商業連合会(管機連)報告 9月理事会は中止。大阪の管工機材・設備総合展(9月9〜11日)の12月2〜4日への延期、東京の管工機材・設備総合展(10月6〜8日)の中止が報告された。 (2)役員コンペ報告 8月31日、静岡カントリー浜岡コースの支配人杯に参加(コロナ対策によりハーフコンペ、懇親会なし)。伊藤りゅういち理事(ヌマカン社長)が優勝した(2連覇)。 (3)委員会開催報告 [周年・親睦委員会]50周年事業を計画。5月の総会時に開催予定。アイデア、予算案を検討した。[組織進化委員会]ホームページの作成を検討。管機連と連携するよう打ち合わせをする。[シニアクラブ]まずは理事会メンバーを中心に。年齢制限は今後決定する。 (4)10月組合コンペについて 10月15日、朝霧カントリーにて開催。担当の金子理事、伊藤理事より、キャディ不足のため全組に付けることができず、5組のみキャディ付きとなることなどが説明された。 (5)新年賀詞交歓会について 令和4年1月14日午後4時より、グランディエールブケトーカイにて開催する予定。来賓祝辞は橋本政昭管機連会長(橋本総業社長)と堀田康之キッツ会長、乾杯は村井善幸オータケ社長、中締めは伊藤竜一TOTO上席執行役員中部支社長を予定し、例年通りの立食形式での開催方法にて進めるが、コロナの第6波が来た場合は再検討する(11月に臨時理事会を開催して開催有無を決める)とした。 (6)コロナ関連の対応 商材の入荷状況について、各メーカーの納期をまとめ配布した。 (7)その他 事務局より、5月に開催した総会資料を賛助会員に郵送したことなどが報告された。 次回理事会は、12月3日午後3時よりホテルシティオ静岡にて開催する。当日は住設水栓衛陶部会(担当=和久田利光理事・浜松管材会長)を予定。 令和3年度秋季総会をWEBで開催 業界功労賞2名などを発表 日本機械工具工業会 正・賛助会員ら139名が参加 日本機械工具工業会(会長=田中徹也氏・三菱マテリアル執行役常務加工事業カンパニープレジデント)は、10月21日午後2時より「令和3年度秋季総会」を昨年に続いてWEB方式で開催した。総会では令和3年度日本機械工具工業会賞の発表をはじめ、委員会報告、令和3年度改訂機械工具生産額見通しの発表などが行われた。当日は同会の会員企業も多数出展している工作機械見本市「メカトロテックジャパン2021」の会期中であり、会員・報道関係者20名ほどが展示会場のポートメッセなごや(愛知県名古屋市)から参加した。 開会の挨拶で田中会長は「新型コロナウイルスの感染がここへ来て、ワクチン接種率の高まりが主な原因でしょうが、日本並びに世界各国で感染者数が急激に減少しており、日本や世界の経済がこのまま上向きになることを期待しているところです。今年度の当業界の生産見通しについても、年間で対前年同期比122・5%という回復基調にあると認識しています。また、本日名古屋ではメカトロテックジャパンも一昨年に続いてリアルで開催されており、現地から参加の会員各位もいらっしゃるということで、コロナからの回復を実感しているところです。一方で、半導体の供給不足の長期化や中国の電力供給問題、あるいは原油・石炭・天然ガス等のエネルギー価格の上昇、その他諸々の新たなリスクも発生しており、また直近ではドル高がこれに拍車をかけているとも言われています。業界としても状況変化についてはしっかりフォローしていきたいと考えています」と現状認識を述べた。 来賓挨拶では、経済産業省製造産業局産業機械課の松本崇課長補佐と蝶野雅敏係長が紹介された後、松本氏が「今拝見すると、100名近くの方がオンラインで参加されていて、本来であれば皆様と直接お会いする機会があったのに、これを逸してしまっているのは非常に勿体ないと思っています」と、蝶野氏が「皆様のご報告があるかと存じますが、まさに製造業ないしは日本の経済全体が回復の局面にある中で、今後どのような取り組みをされていくかも含めて色々勉強させていただけたらと思います」と挨拶。引き続き、松本氏より同省の直近の施策―@エネルギー基本計画の改定A省エネ法改正の議論B物流危機とフィジカルインターネットCEU炭素国境調整措置の動向について説明された。 議事に移り、役員交替(理事2名)に関する報告が行われ、石川則男理事の後任として理事に就任した大沢伸朗氏(オーエスジー代表取締役社長兼COO)と、西嶋守男理事の後任の久保井恒之氏(冨士ダイス代表取締役社長)がそれぞれ挨拶した。※役員一覧は3面に記載。 続いて、令和3年度日本機械工具工業会賞の発表があり、業界功労賞の八馬厚雄氏(酒井精工会長)、田中啓一氏(日立ツール・現MOLDINO元代表取締役社長)の2名をはじめ、技術功績大賞1件、技術功績賞3件、技術奨励賞4件、環境賞5件(環境大賞1件、環境賞1件、環境特別賞3件)が称えられた。※令和3年度日本機械工具工業会賞受賞一覧は3面に記載。 業界功労賞を受賞した八馬氏は代表謝辞で「このたび、思いがけず業界功労賞受賞の栄誉に浴し、身に余る光栄」と喜びを表した後、主として専門委員会でねじ切り工具の規格審議に50年以上携わったことを紹介。若い人へのアドバイスとして、メイド・イン・ジャパンの機械工具が世界を席巻するためには@汲み取ったニーズにかなう品質A的確なデリバリー(納期)Bコストパフォーマンスに優れる適正な価格Cエンジニアリングをはじめとするサービスの充実が大切と指摘した。 委員会報告では、総務・技術・環境・国際委員会よりそれぞれの活動報告が行われた。 また、令和3年度改訂機械工具生産額見通しについて、前年同期比22・5%増の4524億7百万円(上期生産額見込みが前年同期比34・8%増の2282億34百万円、下期生産額見通しが同21・4%増の2241億74百万円)と発表された。 この後、令和4年の主要スケジュールが報告され、山本誠司副会長(サンアロイ工業代表取締役社長)が秋季総会を総括し、終了した。 令和3年度 日本機械工具工業会賞 業界功労賞 ■八馬厚雄氏(酒井精工会長) 昭和42年5月〜令和3年9月(54年4月)日本工具工業会ねじ切り工具専門委員会委員(継続中)、平成元年6月〜同15年6月日本工具工業会理事(15年0月) 企業経歴…昭和39年6月酒井精工入社、平成元年6月同社代表取締役社長、同24年6月同社代表取締役会長、同26年6月同社会長(現任) [功績の概要] 氏は、昭和42年5月、日本工具工業会ねじ切り工具専門委員会委員に就任。以来、現在に至るまでねじ切り工具専門委員会のメンバーとして殆どの委員会に出席し、ねじ切り工具専門委員会メンバーの模範となる大きな存在である。 会社においてはタップの発明・考案により数々の特許・実用新案を取得し、独自の製品で国内だけでなく海外にも販路を拡大した。昭和63年12月発明功績賞受賞(大阪府)。 また、会員代表として平成元年に理事として就任し、現在まで工業会に長きにわたり貴重な意見を発信している。平成18年には、永年の会社および工業会の発展への貢献により黄綬褒章を受章した。 ■田中啓一氏(日立ツール・現MOLDINO元代表取締役社長) 平成22年6月〜同23年6月超硬工具協会副理事長(1年0月)、同23年6月〜同25年6月超硬工具協会理事長(2年0月)、同25年6月〜同27年6月超硬工具協会理事(2年0月) 企業経歴…昭和47年日立金属入社、平成21年4月同社執行役常務営業センター長、同22年6月日立ツール代表取締役社長就任。同27年3月社長退任、同社退職 [功績の概要] 氏は、平成22年6月、旧超硬工具協会副理事長に就任、翌年理事長に就任した。副理事長時代からリーマンショック後の国内市場の縮小、高齢化問題、世界と比較した教育レベルの低下、国内産業の空洞化等問題を提起した。理事長時代は(1)主要原料であるタングステン、コバルト等価格および需給動向の早期情報入手(2)超硬工具スクラップのリサイクル促進(3)世界切削工具会議(WCTC)2013日本開催に向けた準備に注力した。また、協会始まって以来の大きな懸案となった『コバルトの特定化学物質指定』に関しては、環境委員会メンバーとともに関係諸官庁と度重なる交渉に参加し、紆余曲折はありながらも、最終的には超硬工具ユーザーは規制の対象外という協会の要望がほぼとおる結果に至った。 一方、日本工具工業会と共催による世界切削工具会議2013京都会合では、両団体で日本切削工具協会(JCTA)を設立、理事長に就任し、アジア圏で初開催となった世界会合を成功裏に導くなど協会活動の振興発展に尽力した。 技術功績大賞 ■新世代コーティング「Absotech(R)]」の開発(住友電工ハードメタル) [新規性]CVD法を用い、ナノメートルオーダーでの組織制御を行うことで、従来技術では実現することが不可能であった、平均含有比率80%以上という非常に高いAl含有量のAlTiNを、高硬度のfcc構造を100%維持したままコーティングする技術を、世界で初めて確立した。同技術を切削工具へ適用することで、従来のCVD材種の耐摩性と従来PVD材種の耐欠損性を兼備する、高Al含有純立方晶ナノ積層CVD−AlTiNコーティングの量産を実現した。 技術功績賞 ■非鉄用底刃付きスレッドミルの開発(オーエスジー) [新規性]@スレッドミルは側面切削のため、めねじ口元と奥で径差が大きくなる問題点があった。側面からの応力の影響が出にくいよう、スラスト荷重が強くなるような底刃形状に工夫した(イメージとしては突っ張り棒とおなじ)ことに新規性がある。A高能率を狙いスクイを強くし、刃数を増やすと、切りくずがつまるという問題点があった。底刃をネガにして切りくずを細かくし、2溝にすることで切りくず排出性を向上させる工夫をした。 ■高剛性突切り工具「TungFeed−Blade」の開発(タンガロイ) [新規性]本製品は、ツールブロックがブレードと主分力方向で当接する機構を有し、ブレードのたわみを抑制する高剛性な構造である点に新規性がある。工具高さを従来比最大2倍に向上させたブレードは、3ポケット仕様で経済性にも優れる。ツールブロックは、旋盤タレットと広い接触面積で拘束され、高能率加工にも耐えうる。ツールブロックにサイドスラストピンを設置することにより、ブレードの位置決め精度を向上と同時に、操作性も向上させた。 ■鋼旋削加工用CVD材種「MC6115」の開発(三菱マテリアル) [新規性]切削工具用の硬質皮膜として同社を含めAl2O3が使われていたが、結晶配向において同社従来品の10倍以上の値を示す新しいAl2O3結晶配向制御技術の適用により高速切削加工で優れた耐摩耗性を発揮することができる。さらに、積層皮膜の層間付着強度を向上させる新結合層と皮膜内の引張応力の緩和技術の適用により切削時の高い刃先安定性を実現した。 技術奨励賞 ■ハード加工用スカイビングカッタの開発(不二越) [新規性]熱処理後の高硬度歯車の仕上げ加工において、超硬スカイビングカッタを採用するが、工具の欠け、摩耗により短寿命という問題点があった。これに対し、ハードスカイビング加工に特化した、形状、コーティング、材料を採用することによって、安定した工具寿命を達成することを実現したことに新規性がある。 ■両面インサート式汎用肩削りカッタ「WWX」の開発(三菱マテリアル) [新規性]インサート式ミーリング工具はワークと刃先の干渉を防ぐため、切れ刃を工具外側に傾ける(2番逃げ)必要性があるが、両面インサート式の場合、分厚いため大きく傾ける必要がある。結果、切れ刃は工具外側に向き、切りくずもその方向へ生成・排出されやすい。特に壁面加工ではワーク壁面方向に切りくずが排出されることになるため、ホルダとワークとの間に噛み込み、インサート欠損やワーク壁面に傷がつくなどの課題がある。これら課題に対し、インサートブレーカで切りくずを工具内向き方向へ強制的に折り曲げ、噛み込みを防ぐ既存技術は存在するが、切削抵抗は高くなりやすく汎用的に使用することは困難であった。そこで独自の切れ刃凸形状とねじれすくい面形状を開発し、切りくずを強制的に折り曲げずに工具内側方向へ低抵抗かつスムーズに生成・排出し、噛み込みを抑制する新技術を確立した。 ■立壁/底面仕上げ用8枚刃エンドミルの開発(MOLDINO) [新規性]従来ロング刃長エンドミルでの立壁仕上げ加工は、刃長が長いため同時接触刃が増え、切削抵抗とその変動が大きく、壁面の倒れを抑制することは困難であった。そのため、高精度に加工するためには再加工を繰り返さなければならず、目標精度を確保するための修正工数増加に課題があった。そこで同時接触刃を考慮した外周刃設計(外周ねじれ角38度、刃数8枚刃、ap0・5D、刃長1D)を採用することで、切削抵抗の変動を最小化し、ロング刃長エンドミルに対して加工能率を損なわずに、再加工無しで高精度な立壁仕上げ加工を実現できるところに新規性がある。さらにコーナR刃の刃付け方法を工夫することで、底刃とコーナR刃のつなぎ目をシームレス化し、従来底面仕上げ加工時に課題であった不均一なカッターマークや白濁化を抑制することができ、高品位な底面仕上げ加工も可能となる。 ■超硬合金高能率加工用エンドミルの開発(ユニオンツール) [新規性]超硬合金加工用エンドミルとして同社従来品の「UDC−Fシリーズ」があるが、工具寿命と加工能率には改善の余地があった。被削材が超硬合金であることから加工能率の向上は困難と思われていたが、今回の開発品である「UDC−Hシリーズ」では高能率加工に耐えうる新しい刃先処理と、耐摩耗性を強化した改良型ダイヤモンド皮膜を採用することで工具寿命と加工能率を両立して向上させたことに新規性がある。 環境賞 【環境大賞】 ◎京セラ 140点満点中120・7点(1位)。新型コロナウイルス感染の拡大によって世界経済が大きく低迷し、各社得点が伸び悩む中、得点率86・2%と極めて高い評価結果だった。環境マネジメントシステムに基づく高レベルの組織的な仕組みが構築されており、地球温暖化防止、廃棄物削減等、環境活動に積極的に取組み、改善の推進力も高いと判断。これらの環境活動は、他社の規範となり、環境大賞にふさわしいと判断された。 【環境賞】 ◎MMCリョウテック 140点満点中106点(2位)。これまでの環境を考慮した継続的な活動やそれを維持する仕組みづくりなどの結果が反映され、得点率76・0%という高評価だった。特に地球温暖化防止に対する評価が高く、他社の模範となり賞賛に値すると判断された。 【環境特別賞】 ◎東陽 ◎日本特殊陶業 ◎ユニオンツール 総合評価では環境大賞、環境賞の2社に及ばないものの継続して環境調査指標が向上しており、賞賛に値すると判断された。二酸化炭素排出量が生産高原単位で2018年度以降3年連続大きく減少している、総廃棄物量が5年連続減少している、埋め立て処分量が極めて少なく、再資源化率もほぼ100%を継続しているなど、これらは他社の模範になるものであると判断された。 日本機械工具工業会役員 【会長】 ◎田中徹也(三菱マテリアル執行役常務加工事業カンパニープレジデント) 【副会長】 ◎北山恭(不二越取締役工具事業部長) ◎佐藤稔之(住友電気工業常務取締役アドバンストマテリアル事業本部長) ◎山本誠司(サンアロイ工業代表取締役社長) ◎寺島誠人(東鋼代表取締役社長) 【理事】 ◎甲斐匡介(アサヒ工具製作所代表取締役社長) ◎岩田昌尚(イワタツール代表取締役社長) ◎大沢伸朗(オーエスジー代表取締役社長兼COO) ◎齋藤智義(サイトウ製作所代表取締役社長) ◎田野井優美(田野井製作所代表取締役社長) ◎生悦住歩(ダイジェット工業代表取締役社長) ◎太田雅和(日本特殊陶業執行役員マシニングテクノロジーカンパニー長) ◎若林謙一(日本電産マシンツール代表取締役社長執行役員) ◎森誠(富士精工代表取締役会長) ◎久保井恒之(冨士ダイス代表取締役社長) 【監事】 ◎藤原啓郎(共立合金製作所代表取締役社長) ◎小笠原真智(小笠原プレシジョンラボラトリー代表取締役社長) 【専務理事】 ◎関口紳一郎(日本機械工具工業会) 《理事15名・監事2名・専務理事1名、任期は2年》 ※敬称略 受注額、生産額とも前年比大幅増 2021年7〜9月期産業用ロボット 日本ロボット工業会 各産業で需要の回復・拡大が継続 日本ロボット工業会(会長=小笠原浩氏・安川電機社長)が10月28日発表した「ロボット統計受注・生産・出荷実績2021年7〜9月期【会員ベース】」によると、受注額は前年同期比24・3%増の2133億円、生産額は同30・1%増の2043億円となり、ともに前年同期を大きく上回った。 国内出荷額は、同17・9%増の469億円で、自動車製造業向けを中心に依然勢いは弱いものの、全体として回復傾向を示した。 輸出額は、同31・1%増の1546億円。引き続き中国向けを中心とした需要が市場をけん引し、欧米向けもコロナ前の水準となった一方で、一部アジア向けでは実装用を中心に減少した。 各産業で需要の回復・拡大は継続しているものの、新型コロナウイルス感染症の長期的影響や地政学的リスク、部材の供給不足からなる不透明さが需要環境を覆っているとした。 発表された受注・生産・出荷額は次の通り。( )内は前年同期比。 1.受注額 2133億円(24・3%増)/5四半期連続の増加 2.生産額 2043億円(30・1%増)/4四半期連続の増加 3.出荷額 《総出荷額》2015億円(27・8%増)/4四半期連続の増加 《国内出荷額》469億円(17・9%増)/2四半期連続の増加 《輸出額》1546億円(31・1%増)/4四半期連続の増加 3−1国内出荷額内訳 《電気機械製造業向け》144億円(32・0%増)/2四半期連続の増加 《自動車製造業向け》150億円(15・0%増)/2四半期連続の増加 3−2輸出額内訳 《電子部品実装用》640億円(16・4%増)/7四半期連続の増加 《溶接用》204億円(56・7%増)/4四半期連続の増加 ※同会の正会員・賛助会員対象企業による実績。 大盛況裡に閉幕した メカトロテックジャパン2021 注目した製品を紹介! 川本製作所 “強靭”が売りのクーラントポンプ 川本製作所(社長=津悟氏、本社=名古屋市中区)の展示ブースを訪れたとき、まず目に飛び込んできたのがクーラントポンプのカットモデルだ。 『メカニカルシールレス』をコンセプトに開発されたクリーン液タイプ(中高圧)「RCC形」は、水中軸受に少しだけ“すき間”が設けられており、そこから圧を逃がすことができる構造となっている。この構造が、ソレノイドバルブ急閉時に発生する水撃作用(ウォーターハンマー)によるポンプ内部品の破損を防止してくれる。 ポンプ内部のインペラは、200万回以上の発停後も動作は良好(試験条件▽360sw/hr〈ON:5sec、OFF:5sec〉)。そのほかにもメンテナンスを低減させてくれる構造をその内部に有しており長寿命を実現。ろ過後のクーラント液を、いつまでも安定的に工作機械へ高圧圧送してくれる。 圧倒的な耐久力を誇り機械加工で発生したダーティ液をろ過装置へ圧送してくれる、ダーティ液タイプ(低圧)の「RCD形」「RCE形」。その部材には耐摩耗性に優れた肉厚のFCD500が採用されている。 ケーシングは独自のサンドステップ構造(RCD形)を採用。その構造が、流体内に含まれる切粉からケーシングを守ってくれる。隅角も大きく全体的に肉厚設計なので安心して採用できる。モーター部には強固なモータファウンカバー&アルミダイキャスト製端子箱を採用。ポンプ部以外も強靭設計である。 部品交換が可能な軸封部だが、耐久性に優れた焼入れ材が採用されているだけでなく、独自のダブルの飛散防止設計がなされている。ひとつめの飛散防止カバーによりクーラント液の飛散を防止するとともに、独自のシールレス構造によりシール性が向上。さらにポンプの周囲にもふたつめの飛散防止カバーが設けられ、クーラント液の飛散を防止してくれる。 セミオープンインペラ(2枚羽根)を採用したことで流路面積が大きくなりスラッジ(切屑)が詰まりにくくなっただけでなく、羽根へのスラッジの衝突が少なく長寿命を実現。優れたメンテナンス性と異物通過性を両立させている。 まだまだその特徴を挙げればきりがないが、本製品に関して詳しくは同社各支店・営業所へ問い合わせるか、同社ホームページへアクセスを。 曽根田工業 独自の発想で“欲しかった”工具を開発 曽根田工業(社長=曽根田直樹氏、本社=静岡県磐田市)からは、今回のMECT2021に続々と新製品が持ち込まれてきた。 来場者の注目を集めていた『エコバー』は、ユーザーが自分の欲しい“長さ”にシャンクを切断して使える、ユニークな発想から生まれた同社の新製品だ。通常の超硬ホルダー部におよそ60oの全長調整用スチールをロー付けしたこの『エコバー』は、全長調整用の鋼シャンク部を切断することで求める長さに調整が可能な、これまでにない切削工具だ。同社は「突き出し3D〜4Dが多い方にお勧め」だと会場で語ってくれた。修理対応も可能でしかも低コストというから、長く愛用したい超硬ホルダーのひとつとなることは間違いないだろう。ただし「1か所以上超硬部分を抑えてください。またロー付け境目を出さないでください」との使用上の注意も同社は語っていた。 そのほかにも、日々意欲的に新製品の開発、既製品の改良に余念のない同社製品について詳しくは、同社▽電話=0538(66)8605、FAX=0538(66)8645へ直接問い合わせるか、同社ホームページへアクセスを。 トライエンジニアリングほか 柔らかい物をロボットで貼る コンセプトゾーン「未来を変える新時代の自動化」で興味を惹かれたのがトライエンジニアリング(社長=片山誠二氏、本社=名古屋市守山区)、豊臣機工(社長=伴雅紀氏、本社=愛知県安城市)、進和(社長=根本哲夫氏、本社=名古屋市守山区)の3社が共同開発したシールスポンジ材自動貼付装置「ロボットスポンジシーリング」。“柔らかい物をロボットで貼る”と銘打ったプレゼンテーションで、トライエンジニアリングと豊臣機工の2社から開発の経緯などが語られた。 自動車ボディ部品の製造などを手掛ける豊臣機工が2年ほど前、同社内で行っている手作業をロボットで自動化できないか?と考えたのが本製品開発のスタートである。試作用の実験機を作り改良を重ねていったが、同社はさらなる改良を求めてトライエンジニアリングと進和に協力を要請。いよいよ量産工程への導入が可能となった。その後、豊臣機工はこの技術を社内だけにとどめておくのはもったいないと市販化へと動き出した。 スポンジシールは自動車の内外装部品に防水・防音・防振等の目的で貼られるテープ状のスポンジ素材であり、両面テープで各部品に貼り付けられる。今までは熟練した作業者により手で貼り付けられてきたが、その手の動きを細かく分析することで自動化に成功。最終的にはロボットがスポンジシールを保持して部品に貼っていくというスタイルが実現できた。 市販化発表のわずか30分後には、自動車業界にとどまらず、家電や住宅機器メーカーなどからも驚くほどの反響が寄せられたようで、現在は連続材への対応、また、安全柵が不要な協働ロボットへの対応などに追われているという。 ロボットスポンジシーリングのカット材の手順は@シールスポンジをセット(シール材集塵装置により吸い込まれる)▽A先端の離形紙を剥がして離形紙集塵装置にセット▽Bロボットによりシールスポンジ貼り付け作業を実施。連続材手順は@事前にシールスポンジをセット▽Aロボットによりシールスポンジ貼り付け作業を実施▽B自動切断機能によりシールスポンジをカット。 直線・曲線への貼り付けに自動切断も可能。さらに多品種・大物への対応も可能な本製品に関する問い合わせは、進和▽電話=052(796)2531、FAX=052(796)2548まで。 転造開発支援協議会 会員募集開始、登録無料 受発注マッチングサイト来年1月オープン 三嶋商事(社長=三嶋章嗣氏、本社=愛知県日進市)、アムデックス(社長=森山昭広氏、本社=愛知県豊橋市)、東邦精器(社長=奥田勝彦氏、本社=愛知県名古屋市)が発起人となって今年1月に設立された「転造開発支援協議会」が、このほど正式に会員募集を開始した。 同協議会は、最新の転造技術の共有や情報の発信を行うことで、転造工法の一層の周知・発展を促すとともに、各分野の専門家の知見を活用して、転造業界の活性化並びに高付加価値化を目指すもの。発起人3社はこれまで各社の取引先に対するPRや4月に開催された名古屋機械要素技術展でブース出展を行うなど広報活動に取り組んできた。 同協議会の活動内容は、@転造工法のPRA転造に関する最新技術の情報交換・発信B新製品・新工法の開発等の共同プロジェクトの推進C転造加工業務受発注支援D会員のBCP支援E海外に向けての情報発信F会員間の親睦・交流、等。 このうち主に転造工法のPR、転造に関する最新技術の情報交換・発信、転造加工業務受発注支援を推進するための、転造に特化した受発注マッチングサイト「転造ラボ.com(https://www.tenzolabo.com)」を構築し、同協議会が運営する。特に転造加工業務受発注支援においては、会員企業が転造加工の受け手となることを想定している。発起人3社の取引先への働きかけの他、業界紙にて広く告知を行い、全国からの会員登録を促す。会員登録は無料。 同時に転造盤メーカー、工具メーカー等へも参画を働きかけ、情報発信分野において協力を得たい考えだ。 「転造ラボ.com」は主に転造経験のない、または経験が少なく加工依頼先選定が難しい企業からの転造加工相談を獲得することに重点を置き、依頼があった案件に対して事務局経由で会員企業へ加工相談を行い、相談案件に対しては100%回答することを保証する。 「転造ラボ.com」のオープンおよび発注企業の誘客開始は2022年1月を予定。 現在、同協議会ではサイトの構築に取り組んでいる。この「転造ラボ.com」構築事業は、「愛知県新型コロナウイルス感染症対策新サービス創出支援事業費補助金」(申請者=三嶋商事)に採択され、支援を受けている。 会員募集に関する問い合わせ・資料請求は、転造開発支援協議会事務局(三嶋商事内)TEL070−8991−5474、Eメールmember@rollingdevelop.orgまで。 愛知北部の顧客サービス向上図る 「愛知北営業所」を開設 ノダキ 10月11日より営業開始 明治40年創業、110年余の歴史を持つ老舗機械工具総合商社ノダキ(社長=野田典嗣氏、本社=名古屋市西区)は、同社5つ目の営業所となる「愛知北営業所」を愛知県犬山市に開設し、10月11日より営業を開始した。 これまで本社の営業が対応してきた、愛知北部・岐阜中濃エリアの得意先への即応性を高める。 場所は、名鉄小牧線「楽田駅」から徒歩ですぐの、交通の便の良いところ。 敷地面積1016・27u(約308坪)、延べ床面積327・92u(約100坪)。建物の1階に事務所と倉庫、2階にはセミナールーム、応接兼リモート会議に対応した会議室、リラックスルーム(食堂)などを完備した。 また、セミナー参加者も使用できるよう、広い駐車スペースも備えている。 【愛知北営業所】 ▽住所=愛知県犬山市字藪畔46−1(〒484−0865) ▽電話番号=0568−69−5710 ▽ファクス番号=0568−69−5711 ▽所長=鈴村敏朗氏 NACHI 新商品 「アクアREVOシリーズ」 ラインナップ拡充 不二越(社長=坂本淳氏、本社=東京都港区)は、「アクアREVOシリーズ」の新商品として、小径ドリルに求められる“折れにくく長寿命”と“バラつきの少ない安定加工”を実現した「アクアREVOドリルマイクロ」、および側面加工の立ち壁や深いポケット加工に最適な「アクアREVOミル4D」を新たなラインナップに追加した。 同社は2018年に材料・形状・コーティングの全てを一新した超硬ドリル「アクアREVOドリル」を、2019年には超硬エンドミル「アクアREVOミル」を市場投入。長寿命・高能率・多用途の特長が、幅広いユーザーから評価されマーケットシェアを拡大している。今回さらなる技術革新により、切削加工に新しい価値を提供していく。 【アクアREVOドリルマイクロ】 電機・電子や自動車部品の小径穴加工を狙いに、これまでの寸法範囲φ2・0〜φ16・0のスタブ・レギュラ・セミロングに加え、長寿命・高能率・多用途の特長はそのままに、新たな材料・形状を開発・採用したマイクロをラインナップに追加した。 〈特長〉 折れにくさを追求し、超微粒子超硬合金とオリジナルの成分設計により、硬さと靭性を両立したマイクロドリル専用の超硬材料を新開発。さらに、剛性と切りくず排出性を重視した溝形状を採用し、他社従来品に対して、ねじり破壊トルク1・2倍(φ0・5にて)を実現した。また、求心性と剛性の最適化設計により、穴位置精度を他社品比で25%アップし、安定加工が可能となった。 〈寸法範囲〉 ◎5D 寸法範囲=φ0・5〜φ1・99、全150寸法 ◎参考寸法=代表寸法φ0・5、全長38o、価格3350円/本(税別) ◎10D 寸法範囲=φ0・5〜φ1・99、全150寸法 ◎参考寸法=代表寸法φ0・5、全長38o、価格3690円/本(税別) 【アクアREVOミル4D】 自動車・産業機械の幅広い分野に向けて、これまでのアクアREVOミル1・5D、2・5Dに加え、ロング刃長に最適な新形状を採用した4Dをラインナップに追加した。 〈特長〉 工具の心厚を大きくし、剛性を高めたことで、切削時の工具のたわみを抑制。加えて、シャープな切れ刃形状で切削負荷を低減し、他社従来品に対して被削材の加工面倒れが3分の1以下となり、安定加工を実現した。 〈寸法範囲〉 ◎4枚刃 4D Gタイプ(ギャッシュランド)寸法範囲=φ1〜φ20、全20寸法 ◎参考寸法=代表寸法φ6・0、全長60o、価格6590円/本(税別) 「ZTフォーミングタップ」 を新発売 自動車部品などの量産ラインでは、生産性向上のため、更なる長寿命化や安定した加工が求められており、切りくずトラブルが発生しない盛上げタップの需要が拡大している。 同社はこうしたニーズに対応するため、新開発の材料・形状・コーティングで圧倒的な長寿命と低トルクを実現する、頂点を極めた(Zenith)強靭な(Toughness)盛上げタップ、「ZTフォーミングタップ」を市場投入した。 〈革新性〉 @材料…盛上げタップ専用に、組織を微細化したコバルトハイスを開発。ハイス母材の靭性を維持したまま、高硬度化を実現。 A形状…ねじ山盛上げ部にマージンレスを採用。接触面積を小さくすることで摩擦抵抗を低減し、加工トルクと摩耗進行を抑制。新開発の油溝形状で切削油剤の流量を向上させ、先端まで油剤が届きにくい横形マシニングセンターでも、高い潤滑性能を発揮。 Bコーティング…新開発のZTコーティングは、靭性を向上させたAlTi系膜と超平滑化処理の組み合わせにより、膜性能を最大限にし、低摩擦で優れた耐摩耗性・耐熱性を発揮。 〈特長〉 @長寿命…ZTコーティングによる優れた耐摩耗性・耐熱性と低摩擦の両立で、加工機械を問わず、他社従来品に対して3倍以上の長寿命化を実現。 A高精度…新形状の採用により、低トルク仕様で加工抵抗を抑え、バリの少ない安定しためねじ加工が可能。 B多用途…延性の強いアルミニウム合金から、高硬度の調質鋼に至るまで、幅広い被削材に対応。 〈シリーズと寸法範囲〉 ◎食付きが2ピッチのB形と、4ピッチのP形の2タイプをラインナップ ◎寸法範囲=M3〜M16並目・細目、全34寸法 ◎参考寸法=代表寸法M6×1、全長62o、価格3400円/本(税別) |