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2019年(平成31年)1月
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2019年1月6日・13(日)2693号・2694号
新年特集号
年 頭 所 感
平成31年 年頭所感
中部経済産業局長 高橋 淳

 平成31年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。
我が国経済は、景気の長期的な回復が継続しており、中部地域でも安定して経済状況は改善しているところです。経済の好循環を確固たるものとするため、新たな付加価値の創出や自動化による労働生産性の向上等に取り組む必要があります。
経済産業省では、Connected Industriesの推進と第四次産業革命に対応した新たな経済社会システムの構築や、地域・中小企業の新たな発展モデルの構築に対して重点的な支援を行ってまいります。
また、こうした取組を地域の成長戦略に反映すべく、東海地域においては、地域の将来像や重点課題の明確化を図りつつ、産業競争力の強化につながる今後5〜10年のアクションについて今春を目途にとりまとめ、順次実行していくとともに、北陸地域においては、「北陸産業競争力強化戦略」を着実に実行してまいります。
 加えて、地域を支える中堅・中小企業や商店街を支援し、中部地域の経済を活性化させるため、地域の成長企業を発掘し、設備投資等への支援を行っていくとともに、外国人観光客の取り込みに向けたキャッシュレスの促進や、軽減税率に対応するためのレジや受発注システムの改修・導入支援等を行ってまいります。
 昨年は様々な自然災害が多発し、国土の強靭化や防災体制の強化が急務であると改めて認識したところです。当局では企業のBCPの策定を進めるとともに、ライフラインの安定供給に向けた地域連携BCPを策定しております。企業の皆様にも、こうした災害への備えもしていただきつつ、来る新たな社会の変化への備えとして、積極的な事業の展開を行っていただければと存じます。
 本年が皆様の飛躍の年となりますよう祈念いたしますとともに、経済産業行政へのご支援とご協力をお願いいたしまして、新年のご挨拶といたします。

年 頭 所 感
新春を迎えて
愛知県知事 大村 秀章

 あけましておめでとうございます。
 新たな年が、県民の皆様方にとりまして素晴らしい1年となりますよう、心からお祈り申し上げます。
 昨年は、2022年度のオープンを目指すジブリパークの基本デザインを発表し、夢の実現に大きく前進した年でした。また、2026年に愛知・名古屋で開催するアジア競技大会について、アジア・オリンピック評議会と開催都市契約を締結し、開催に向けた準備が加速した年でもありました。
 そして、2027年度のリニア開業に向け着々と工事が進む中、リニア大交流圏の拠点として、道路ネットワークの充実など、愛知のポテンシャルを一層高めてきた1年でした。
 時代は今、グローバル化とデジタル化の大きなうねりの中にあります。そうした変革期においても、愛知は、日本の成長エンジンとして、我が国の発展をリードし続けていく存在でなければなりません。
 今年も、自動運転などの次世代自動車や航空宇宙、ロボットの分野を始め、ICTやAIなどのデジタル分野まで、幅広く産業集積を進めるとともに、スタートアップ支援に戦略的に取り組むことで、次々とイノベーションを湧き起こす、世界一の産業の革新・創造拠点を目指してまいります。
 また、いよいよ9月には、常滑の空港島に愛知県国際展示場「Aichi Sky Expo」がオープンします。MICEを核とした国際観光都市の実現に取り組むとともに、スポーツ、国際交流、多文化共生など、幅広い分野でグローバル化を進め、国内外における愛知のプレゼンスをより一層高めてまいりたいと思っています。
 そして、社会インフラの整備、農林水産業の振興、女性の活躍、医療・福祉、教育・人づくり、環境、地震防災、安全・安心なまちづくり、東三河地域の振興など、県民の皆様の生活と社会福祉の向上にも力を注いでまいります。
 今年11月には、G20外務大臣会合が愛知・名古屋で開催されます。さらに、6月には全国植樹祭、8月からあいちトリエンナーレ、9月からラグビーワールドカップ、11月に技能五輪全国大会と全国アビリンピックを開催します。しっかりと準備を進め、大いに盛り上げてまいります。
 引き続き、「日本一元気な愛知」「すべての人が輝く愛知」「日本一住みやすい愛知」の実現を目指し、県民の皆様に、笑顔で元気にお過ごしいただけるよう全力で取り組んでまいりますので、一層のご理解とご支援をお願い申し上げます。

平成31年 年頭あいさつ
岐阜県知事 古田 肇

 あけましておめでとうございます。
 皆様には、健やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
 昨年は、「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館」、「清流長良川あゆパーク」、「ぎふ清流里山公園」など産業・観光の交流拠点の創出、東美濃が舞台となった朝ドラ「半分、青い。」効果などにより、多くの皆様に「清流の国ぎふ」の魅力を体感していただきました。一方で、7月の記録的豪雨による災害、国内で26年ぶりに感染が確認され今なお警戒が続く「豚コレラ」への対応にあたり、自然の脅威、危機管理の重要性を再認識するとともに、防災・防疫に全力をあげて取り組むことを改めて決意した年でもありました。
 本年は、「平成」に次ぐ新しい時代の幕開けであり、また、東京オリンピック・パラリンピックを控え、日本に対する世界の関心が一段と高まる年であります。人口減少・少子高齢社会への対応はもちろんのこと、産業・観光振興の絶好の契機と捉え、「『清流の国ぎふ』を支える人づくり」「健やかで安らかな地域づくり」「地域にあふれる魅力と活力づくり」を政策の柱に、「清流の国ぎふ」づくりを一層推進してまいります。
 「人づくり」では、担い手確保に向け、小・中・高一貫して、ふるさと岐阜への愛着と誇りを育む教育を推進するほか、女性、障がい者、高齢者、外国人など誰もが活躍できる環境を整えてまいります。
 「地域づくり」では、医療と福祉の連携・充実を図るとともに、障がいのある方の自立・社会参画を支援してまいります。また、「ねんりんピック岐阜2020」を見据え、健康づくりを一層推進してまいります。一方、自然災害等から県民の命を守る予防対策の充実、中小河川における避難対策の強化のほか、家畜防疫体制の構築に万全を期してまいります。
 「魅力と活力づくり」では、本県の誇る「観光・食・モノ」を「岐阜ブランド」として国内外へ大いに発信してまいります。特に、「岐阜関ケ原古戦場記念館」の開館や本県ゆかりの明智光秀公が主役の大河ドラマ「麒麟がくる」の放送を来年に控え、県内周遊型の歴史・戦国・武将観光に力を入れてまいります。また、障がい者用体育館「福祉友愛アリーナ」の完成、「日本スポーツマスターズ2019ぎふ清流大会」の開催を契機に、総参加のスポーツ振興を図ってまいります。産業面では、地場産業や農林畜水産業の活性化はもとより、AI、IoT等の先端技術を活用したモノづくり企業の生産性向上への支援、航空宇宙の技術者育成や研究開発を進める「航空宇宙生産技術開発センター」の整備着手など次世代を見据えた産業振興を重点的に推進してまいります。併せて、東海環状自動車道西回り、リニア中央新幹線など産業を支える広域ネットワーク・インフラの整備促進に努めてまいります。
 今年一年の県民の皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。

年 頭 所 感
新年のごあいさつ
三重県知事 鈴木 英敬

 新年あけましておめでとうございます。皆さまにおかれましては、健やかに新年を迎えられたこととお慶び申し上げます。
 昨年、三重県で45年ぶりに開催された全国高等学校総合体育大会(インターハイ)は、選手の活躍と、高校生等による最高のおもてなしにより、成功裏に終了しました。
 また、産業分野では、食をはじめとする国内企業の進出や再投資に加え、スペインに本社を置く自動車プレス部品メーカー世界最大手ゲスタンプ社の日本初となる工場が県内で操業を開始するとともに、陸上の閉鎖された環境下でアトランティックサーモンの養殖・加工を行う、シンガポール資本のソウルオブジャパン株式会社が日本に初進出し、アジア最大級の工場立地が決定するなど、世界の優れた企業による県内投資が進みました。さらに、首都圏営業拠点「三重テラス」の来館者数が平成25年のオープン以来300万人を達成するなど、これまでの取組が、一定の成果として実を結んだ一年になったと考えています。
 一方、人口減少や高齢化、さらには若者の県外流出が続く中、労働力不足が深刻化していることから、県内企業の魅力を発信し、働き方改革を推進するとともに、中小企業・小規模企業の円滑な事業承継を促進してまいります。
 さらに県では、第4次産業革命の進展など、県内産業を取り巻く急激な環境の変化に的確に対応していくため、昨年新たに「みえ産業振興ビジョン」を策定しました。今後、ビジョンの基本理念に掲げた、知恵や知識、そして技術を国内外から積極的に取り込み、それらを「組み合わせ」、あるいは「繋ぎ直し」ていく「KUMINAOSHI」を進めることで、若者が躍動し、「新しい価値」を生み出していけるよう、産業を育成・振興していきたいと考えています。
 今年は、「平成」という元号が改められる節目にあたります。平成最後の感謝と次代への希望をこめたお伊勢参りに加えて、「熊野古道世界遺産登録15周年」、「四日市港開港120周年」を迎えるこの機会に、多くの方々をお迎えしたいと思います。また、本年3月末には、新名神高速道路の県内区間全線や東海環状自動車道の東員IC〜大安IC(仮称)区間が開通する予定であり、さらなる交流の拡大にもつなげたいと考えています。
 こうした三重県の経済活性化に向けた動きを一層加速させ、中部地域を三重県が盛り上げていくとともに、新しい時代の始まりにあたって、皆さまが夢や希望を持ち、明るく前向きに挑戦、活躍し続けられるよう、県政を推進してまいりますので、引き続きご支援・ご協力をお願い申し上げます。
 最後に、本年が皆さまにとって幸多い年となりますことを心から祈念申し上げます。

新春を迎えて
長野県知事 阿部 守一

 明けましておめでとうございます。謹んで新春のお慶びを申し上げます。また、日頃から県政にお寄せいただいております御支援、御協力に対し、心より感謝申し上げます。
 昨年4月に県の総合5か年計画「しあわせ信州創造プラン2・0」をスタートさせました。「学びと自治の力」を推進エンジンとして、まずは、「子どもや若者が希望を持てる」、「歳を重ねても安心して暮らせる」、「元気な産業が暮らしを支える」の3つの観点から、政策の実現を図ってまいります。
 まず、子どもや若者が希望を持てる政策としては、今日的な学びの意義等を県民の皆様と考える「学びの県づくりフォーラム」の開催、教育と先端的な技術を融合したEdTechの推進、広い視野を持った人材を育成するための高校生の海外留学支援などに取り組みます。また、本県が主導し設立した「森と自然の育ちと学び自治体ネットワーク」に参加する全国の自治体と連携し、自然保育・教育の充実・普及を進めます。
 次に、歳を重ねても安心して暮らせる政策として、県全体を対象とする地域医療構想調整会議の設置や地域包括ケア体制の強化など医療・介護サービスの充実に取り組みます。また、暮らしを支える地域の移動手段を確保するため、広域的・基幹的なバス路線の維持・充実方策の検討を進めてまいります。近年頻発している災害を踏まえ、道路や河川、砂防施設の整備等ハード面での対応はもとより、防災マップの作成などソフト面も含めて防災対策に力を入れてまいります。
 希望と安心に満ちた確かな暮らしを支える基盤は、元気な産業です。AI、IoT時代に向け、本県の産業政策推進の司令塔としての「産業イノベーション推進本部」の機能強化、分野横断的に市場開拓等を行う「長野県営業本部(仮称)」の設置、「長野県就業促進・働き方改革戦略会議」での議論を踏まえた人材確保策の充実などにより、産業の創造性、生産性を高めるための政策を重点的に進めてまいります。
 結びに、今年一年の皆様の御健康と御多幸をお祈り申し上げ、新年の御挨拶といたします。

“フレッシュスタート ナゴヤ”
名古屋市長 河村 たかし

 あけましておめでとうございます。市民の皆様には、健やかに新しい年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
 本年5月に改元を控え、市政100周年の節目に出帆した平成のナゴヤも残すところあと僅かとなりました。思い返せば、世界デザイン博覧会で華々しく時代が幕開け、国内外から2200万人が訪れて大いに賑わった愛・地球博。名古屋港水族館の開館や名古屋市科学館のリニューアル、名古屋城本丸御殿の木造復元など、今のナゴヤを彩る数々の名所が誕生しました。また、名城線環状化の完成やあおなみ線の開業、名古屋高速道路の延伸などにより、住み良いマチに一層磨きが掛かるとともに、玄関口である名駅地区では高層ビル群も誕生。さらに、名古屋港貿易黒字額は20年連続日本一と我が国全体の経済を支え、人口減少社会に突入した平成の世にあって、今なお成長を続ける230万人の大都会ナゴヤとなりました。
 一方、国内を見渡せば、東京一極集中化がさらに加速し、建築物や都市機能など、様々なものがナゴヤを上回る速さと規模で変貌を続けております。リニア中央新幹線の開通により東京と約40分、大阪と約20分で結ばれ、世界最大の都市圏(スーパー・メガリージョン)が誕生するとも言われる中、このままナゴヤが東京・大阪に次ぐという序列を甘受するような姿勢では、オリンピックや万博の追い風に乗って成長を続ける東西の狭間に埋没するかも知れません。今後、ますます激化する国際競争も見据え、市民の皆様とともに未来を切り拓いていくためにも、行政としても時勢の流れや社会ニーズを的確に捉え、目指す先は日本一ではなく、世界一のまちづくりへと市政の舵を取ることが重要と考えます。
 目下、その第一歩を踏み出すべく、様々な分野において世界に誇る事業の検討を進めておりますが、私としては、未来の主人公≠ヨの全力投資が何より大切だと思います。ナゴヤの全ての子どもたちが、将来に夢と希望を抱き、健やかに成長できるよう、子ども・親を総合的に支援する取り組みをさらに充実させるとともに、画一的な一斉授業から「一人ひとりを大切にするエデュケーション」への転換にも取り組んでまいります。そして、最高の福祉をお届けし、どえりゃあ楽しいマチに向けては、ナゴヤの核である名古屋城天守閣の木造本物復元を着実に進め、その誕生をまちづくりのかけがえのない契機として、全ての市民が輝く“名舞台”を創造してまいります。
 新たな時代に向かって、さらなる魂を込めてフレッシュスタートし、「世界に冠たるNAGOYA」へと積極果敢にチャレンジしてまいります。
 本年もどうぞよろしくお願いいたします。

年 頭 所 感
〜 「動き始めた」 オール
岐阜のまちづくり 〜
岐阜市長 柴橋 正直

 謹んで新年のご祝辞を申し上げます。
 皆様方には、健やかに新春をお迎えのことと心からお慶び申し上げます。
 昨年は、度重なる大規模地震の発生や平成最悪の豪雨災害となった平成30年7月豪雨など、全国で自然災害が相次ぎました。本市においても、14年ぶりの長良・大宮陸閘閉鎖や最大時約4万戸以上の停電などによって市民の皆様が不安に過ごされたほか、鵜飼観覧船の運休日が過去最多の42日間にのぼり、観光産業が大きな打撃を受けるなど、防災体制の強化を改めて考える年となりました。
 一方、本市中心部に位置する金華山に関連しましては、様々な喜ばしい出来事がありました。5月に金華山中腹で新たな石垣群が発見され、また、10月に開始した山上部の発掘調査では、織田信長公が城主の時代に築いた石垣や岐阜城跡で初となる矢じりを発見し、大きな話題となったところであります。
 さらに、11月には、自然を活用した健康づくりに取り組む自治体をたたえる「クアオルト健康ウオーキングアワード2018」において、優秀賞を受賞しました。今後、金華山や長良川などを活用したウオーキングコースの整備などを行い、市民の皆様や本市を訪れる方々の健康づくりに寄与してまいります。
 さて、我が国においては、少子高齢化・人口減少の進展に伴い、自治体による安定した住民サービスの提供が困難となることが予想されております。このような中、国においては、個々の自治体があらゆる行政サービスを担う「フルセット主義」から、県や近隣市町と連携し圏域単位でそれらを提供する体制への転換を求めております。岐阜市はすでに消防やごみ処理事業などで広域連携を進めておりますが、今後も様々な分野で連携を密に図り、岐阜都市圏を支える役割を担っていく所存です。
 今年は改元という新時代の幕開けの年であり、岐阜市におきましても、市制130周年を迎えます。さらに翌年の2020年には東京オリンピック・パラリンピックの開催、岐阜市ゆかりの戦国武将・斎藤道三公や明智光秀公の活躍を描くNHK大河ドラマ『麒麟がくる』の放映など、本市の観光振興を図る絶好の機会が訪れます。こうした機会を、地域全体の魅力の底上げ、発信のチャンスと捉えながら、岐阜都市圏の中心市街地として、本市の魅力と活気溢れる都市基盤づくりに努めることにより、市民の皆様に一日でも早く「動き始めた岐阜」を実感していただき、シビックプライド(都市に対する市民の誇り)が育まれるオール岐阜≠フまちづくりを進めてまいります。

年頭の辞
愛知県中小企業団体中央会
会 長 長谷川 正己

 新年あけましておめでとうございます。
 会員の皆様には、輝かしい新春をお迎えになられましたことと、心よりお慶び申し上げます。
 平素は、本会の事業推進につきまして、多大なご支援・ご協力をいただき深く感謝申し上げます。
 顧みますと、昨年の我が国経済は政府による経済政策により、企業収益は増加し、個人消費、設備投資、雇用や所得環境での改善等が見られ、景気は緩やかな回復が続きました。
 しかしながら、中小企業・小規模事業者におきましては、原材料費の高騰、設備の老朽化、深刻な人手不足などにより、大企業との格差はますます拡大し、また、通商問題の動向による海外経済の不確実性や相次いで発生した自然災害の影響もあり、景気回復を実感するには至らず、先行き不透明な状況が続きました。
 こうした厳しい経済環境の中にあって、中小企業・小規模事業者がIoT・ロボット等の導入による生産性の向上や働き方改革、人手不足対策などに的確に対応し、新たな発展を遂げていくためには、事業者自らが経営革新を図り、環境変化に即応するための経営基盤を作り上げていくことが何より肝要でありますが、個々では解決できない諸問題に対しましては、共同の力で経営課題の解決に取り組む中小企業組合をはじめとする連携組織の下に力を結集し、組合員相互の連携を今まで以上に強化して、積極果敢に対応していくことが必要であります。
 本会といたしましては、中小企業組合を通じた施策の活用、後継者の育成強化に対する支援や円滑な事業承継の促進をはじめ、中小企業と組合の皆様の一助となれるよう積極的な事業推進を図り、中小企業支援機関としての役割を果たすべく、決意を新たにしているところでございます。
 本年は、皇位継承による改元がなされます。中小企業にとりまして、大きく飛躍する新たな時代の幕開けとなりますことを期待しております。
 会員の皆様におかれましても、新しい時代を迎えるにあたり、決意を新たに、団結を更に強固にされ、中小企業の振興のために邁進されますことをご期待申し上げますとともに、ご繁栄とご健勝を心よりご祈念申し上げまして、年頭のご挨拶と致します。

組合・中小企業の挑戦を応援
岐阜県中小企業団体中央会
会 長 今井 哲夫

 新年あけましておめでとうございます。
 皆様におかれては、健やかに新年を迎えられましたことと心よりお慶び申し上げます。日頃から本会に対し格別なご支援、ご理解を賜りますこと深くお礼申し上げます。
 わが国経済は、回復傾向にあると言われていますが中小企業・小規模事業者には回復の実感は薄く、また、少子・高齢化の進展から人口減少が進む中で、国内市場は縮小し商品やサービスが売れない時代となっています。そして労働分野では人手不足が深刻さを増しています。
 加えて、10月に予定されている消費税増税など、景気回復を実感できないばかりか、中小企業を取り巻く経営環境は、ますます厳しさを増している状況にあります。
 このような状況の中で、地域経済・雇用を支える中小企業・小規模事業者は、経営基盤を強化し持続的な成長を目指して果敢にチャレンジを続けることが求められています。そのためには個々の努力とともに、組合等の中小企業連携組織をより一層活用し、経営資源の相互補完やリスクの分散を図り、経営の安定に努めることが極めて重要であると考えます。
 ご存知のように中小企業団体中央会は、中小企業・小規模事業者による組織化の支援、組合の活性化やその組合員である中小企業・小規模事業者の発展のための支援など、中小企業連携組織の専門支援機関であります。
 岐阜県中小企業団体中央会といたしましては、「連携の力で無限の可能性にチャレンジ!〜中央会は、組合・中小企業の挑戦を応援します〜」をスローガンとして掲げ、組合と中小企業の現場に足を運び、組合ニーズの把握に努め、課題克服のための様々な事業を通じて会員組合、組合員企業のチャレンジを支援してまいります。
 本年が組合と中小企業・小規模事業者の皆様にとって、更なる飛躍の1年となりますことを心よりご祈念申し上げまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

年 頭 所 感
新たな時代の幕開け
三重県中小企業団体中央会
会 長 佐久間 裕之

 新年あけましておめでとうございます。
 名古屋機工新聞読者の皆様方におかれましては、お健やかに新年をお迎えになられたことと心よりお慶び申しあげます。
 さて、わが国経済は、緩やかな景気回復が長期間にわたって続いているとされていますが、中小企業・小規模事業者においては、米国の保護主義的な経済政策により増大する先行き不透明感、人口減少による国内市場の縮小、第4次産業革命を巡るグローバル競争の激化、人手不足の深刻化等多くの課題が山積しており、今後も厳しい状況が続くと予想されます。
 このような中、我々中小企業は、地域の経済・雇用の担い手として、自らの経営基盤の強化や持続的成長に向け、より一層の生産性の向上が求められています。そのためには、個々の自助努力に加え、組合等の連携組織が持つ「つながる力」を大いに発揮しながら全力で課題に立ち向うことがますます重要と思われます。
 三重県では、「三重県中小企業・小規模企業振興条例」や「みえ産業振興ビジョン」に基づき、新商品開発や販路拡大、人材育成・確保等を支援する様々な施策が講じられており、特に、経営者の高齢化と後継者難に伴う事業承継問題は喫緊の課題であるとして全県を挙げ支援策を展開しているところです。
 中央会といたしましても、国・県等と緊密に連携、協働しながら、県内の中小企業並びに中小企業組合が更なる飛躍を遂げられるよう、ものづくり、IT利活用、事業承継、人材育成・確保など時勢に即した事業を積極的かつ意欲的に取り組むとともに、中小企業連携組織を通じた支援事業活動を堅実に展開し、三重県の産業振興の推進並びに地域経済の活性化に全力で取り組んでまいりますので、一層のご理解とご協力を賜りますようお願い申しあげます。
 本年は、平成から新しい元号となる節目の年です。新たな時代の幕開けとなる本年が、皆様方にとって幸多き1年となりますよう心より祈念申しあげ、新年のあいさつといたします。

金型業界の次代を担う
人財作りに取り組む
(一社)日本金型工業会
会 長 小出 悟

 平成31年の新年を迎えるにあたり、会員の皆様を始め関連官公庁、関連団体の皆々様に謹んで新春のお喜びを申し上げます。
 日本の経済はリーマンショック後10年を過ごし、それ以前の水準には回復していないものの概ね順調に推移し本年を迎えるに至りましたが、米国発の貿易摩擦が中国を始めとし、世界経済に影響を与え始め、日本経済にも影を落とし始めたことは一つの不安材料であり、不測の事態を想定しながら慎重な舵取りが要求される状況でもあると考えます。
 また、労働力不足問題に目を向ければ、今後の日本経済にとって避けて通れない出来事であるといわざるを得ず、この問題には作業者レベルの不足と、中核人材者の不足という二つの問題があり、前者の問題はまさに昨年の後半で外国人技能実習生制度をめぐり国会でも激しい議論がなされ、具体策が検討され始めたことは改善に向かう一つの現われだと認識いたしますが、問題は中核人材の確保問題に有ると私は考えます。
 このような現状を踏まえ日本の金型業界を代表する一般社団法人日本金型工業会としてどう対処するのか、一つには一昨年スタートした金型マスター認定制度の更なる進化を追及することがあります。本年は二次募集を計画する年と位置づけており、一次募集にて認定されたマスター認定者71名にも深く参画していただきながら、金型業界の次代を担う人財作りに取り組みたいと思っております。
 昨年も新聞、テレビなどでも数多く採り上げられたAI、IoT、ロボット技術に関し、当工業会としても積極的に取り組み、会員企業各社の省人化、効率化のお手伝いが出来るよう努力したいと思うと共に、新時代・新技術をマスター認定者が率先し道を開き、その事実を受け会員会社の従業員の方々にも影響が及ぶような存在と成ることが私の悲願でもあります。また、そのような人財があまた出現すれば日本金型工業会としての素晴らしい広告塔にもなりえます。
 広告といえば当工業会の広報委員会でも新たな取り組みがなされ始めました。新しく作成した第二弾のDVDを日本各地の教育の現場など広く広報活動を行い、金型業界の存在を会員自らが未来の社会人に広く周知させるため、様々な検討を加えながら実行して頂き、将来的有力な人材確保の手段となるように会員の皆様にはご協力をお願いしたいと考えております。
 2014年には「新金型産業ビジョン」を工業会にて作成し、会員企業様にもご努力していただいているところではありますが、本年でビジョンも5年目となり時代の変化を加味する必要があると考えます。経済産業大臣の肝いりにより2016年の9月に世耕プランが発表され、指導されたことはご存知かと思いますが、その一つの好影響とし代金支払いの現金化が現在進んでいます。公の支援はさらにお願いするとしても、新金型産業ビジョンを意識しながら自らも、変化する新時代を先行するような大胆な提案たる行動指針を作成し、発信できればと考えております。出来うる限り会員企業様すべてに当てはまり参考としていただけるような、幾種類かの指針を多年に亘りながらも打ち出せれば幸いであると思いますが「言うは易く行うは難し」です。まずはその初年度として本年は皆様へのアンケートなどをとりながら、ワーキンググループを構成し進めて行きたいと思います。今年は新たな元号が発表されます。どのような未来が来るのかは誰にも分からないからこそ一致団結し、会員企業の皆様のお力添えはもとより、関連官公庁、関連団体の皆様のご協力も得ながら、じっくりと進めていく所存でいますので、皆様のご理解ならびにご指導ご鞭撻の程お願い申し上げ、年頭の挨拶とさせていただきます。

変化の年
(一社)日本鋳造協会
会 長 伊藤 光男

 明けましておめでとうございます。
 会員並びに関係各位の皆様方には2019年の新春をお健やかにお迎えのこととお慶び申し上げます。また、協会の運営に当たり、皆様方には格別なご理解とご協力を戴いておりますことに御礼を申し上げます。
 アベノミクスのもと経済は緩やかに上昇し、鋳造業界に於きましても2016年秋口から生産量は上昇し2017年、2018年(予測)と前年を上回る状況で推移いたしましたが、製造業、とりわけ中小の製造業にとっては原材料・副資材の高止まりエネルギー・運賃の上昇・人手不足など様々な要因により厳しい経営を余儀なくされました。そんな中、経済産業省様から下請けの取引慣行の改善が提唱され、それに基づき行動した結果、十分ではないものの適正価格への改善が図られ、模型の保管に関しても進展がみられました。また、協会といたしましても労務費の上昇、労働条件の改善にかかる費用が自社のコストに及ぼす影響が解り、お客様に提案できるフォーマットを作成いたしました。
 2019年は変化の年、不透明な年になると思われます。
 外的要因といたしましては米中貿易摩擦の影響です。これは単なる貿易不均衡の話ではなく、米国の安全保障、知的財産の不正流出等の要因が有り、簡単には解決しないだろうとも言われています。また、中国国内の環境規制が製造業の更なる減少に影響を及ぼすものと思われます。
 内的要因といたしましては4月から施行されます外国人労働者と働き方改革です。外国人労働者に関しましては歓迎すべきものと思いますし、その方向に行くべきものと思われますが、中国の少子化・タイ・台湾の鋳造業に於ける人手不足の状況を見た時に外国人労働者のみで人手不足の解消にはならないでしょう。また、4月からの働き方改革は、もちろんその方向に行くべきですし、そうしなくてはなりませんが、中小企業にとってはかなり厳しい状況になると思われます。
 これらの問題を解決するには、高付加価値化、生産性の向上を図ることが不可欠です。そのためにはIT化(IoT,AIなど)、自動化、ロボット化、そして確実に利益の出る経営をし、変化に対応できる体質・体力を付けなければいけません。自助努力が第一ですが、中小企業の場合はものづくり補助金やIT補助金その他の制度を活用していくことが一つの解決策になるでしょう。
 来たるべき変化に対応できるよう、今後とも関係各位のご支援ご協力をよろしくお願いいたします。皆様にとって2019年が幸多き年になりますようお祈りいたします。

時代のニーズを先取りし、
研究開発等に真摯に取り組む
日本精密測定機器工業会
会 長 中川 徹

 明けましておめでとうございます。平素は、当工業会の活動にご理解とご指導を賜り、誠に有難うございます。
 さて、昨年の景況は、米国では減税が、中国では、中国製造2025があと押し、両国が好調。その恩恵もあって日本、欧州も緩やかに拡大。東南アジアも回復するなど、世界的に景況が拡大しました。また、計測の世界では、人手不足や間違いが起きない測定への解決策として、測定とデータ処理の自動化ニーズが高まるなど、今まで以上に品質管理が注目された年となりました。結果、当工業会の販売額は、過去最高を記録したものと思われます。
 一方、昨年後半からは、米中貿易問題の影響も顕在化しつつあり、加えて、景気拡大が日本、米国で戦後最長になろうとしていることから、景況がピークアウトしてもおかしくないと言われ出しています。ただ、IOTやAIの時代を迎え、半導体需要はまだ爆発的に伸びるとの予想もあり、前述の景気の下押し要因は無視できないものの、底堅い展開も期待できるのではとの見方も根強いと思います。
 そうした中、我々工業会としては、モノづくりの品質を支えるべく、時代のニーズを先取りし、研究開発、商品開発に真摯に取り組み、皆様の期待に応えられるよう、年初にあたり改めて期しているところです。

年 頭 所 感
会員企業の意見交換や
情報提供を積極的に
(一社)日本自動車機械器具工業会
理事長 辻   修

 平成31年の新年にあたり一言ご挨拶申し上げます。
 我が国の景気は、近年、緩やかな回復基調が続いているところであり、先行きにつきましても雇用・所得環境の改善が続くなか各種政策の効果もあり、引き続き緩やかな回復が続いていくことが期待されているところであります。
 自動車関係について最近の新車販売台数をみますと、2018年1〜11月累計で約488万台となり、前年同期比0・9%増となっています。その結果、自動車保有台数も8190万台(2018年8月末現在)を超え微増傾向にあるとともに、乗用車の買い替え期間が長期化する傾向にあることから、こうした動きが自動車整備需要を喚起していくことにつながっていくよう期待しているところであります。
 一方、自動車産業を取り巻く環境は、100年に一度の大変革期を迎えているといわれており、CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)を中心とした次世代技術の重要性が高まっているなか、自動車部品分野だけではなく自動車機械器具及び整備技術分野においても大きな変化をもたらしてきております。
 また、多くの業界で問題となっている人材不足につきましては、自動車関係の生産現場や、整備の現場においても同様に大きな問題となっています。
 このような大きな環境変化のなか、自動車の整備機器メーカーの集まりである我が工業会においては、自動車の安心・安全の追及を重要課題とし、会員企業における意見交換や各種情報の提供を積極的に行っていくことが必要であると考えております。
 例えば、2024年に車載式故障診断装置(OBD)を活用した自動車検査が実施されることを踏まえ、国土交通省が主催する「車載式故障診断装置を活用した自動車検査手法のあり方検討会」に当工業会の専門家を派遣し、積極的な意見提案を行っています。更に、OBD検査に必要な故障コードを読み取る外部故障診断装置(スキャンツール)の標準仕様策定についても中心的な立場で意欲的に検討を行っているところであります。
 また、人材不足や生産性向上につきましては、今後、会員各位が人材不足を解消するために必要な女性、シニア、外国人労働者を積極的に採用するための仕組みや、生産性向上を図るためIOTやAIを活用した機器の開発・導入を検討する場合の参考とするため、これらの対策を積極的に実施し成功を収めている企業(特に中小企業)からの講演や視察を実施しています。
 当工業会会員各社は、クルマの安心・安全と環境を支えるサービスツールメーカとして、ユーザーニーズに応え、新製品開発、安全の質のレベルアップに努力し、将来の整備を意識した整備機器製造に取り組み、そうした成果をオートサービスショー並びに東京モーターショーの場を活用するなどして自動車機械器具の展示・提案に努力してきたところです。
 今後とも、工業会内に設けられている分科会の場並びに当工業会のHPで公開しているニュース便覧等を活用して、整備機器分野でのビジネスチャンスの拡大や新商品開発につながっていくような情報提供活動をはじめとする工業会活動に引き続き取り組んでいきたいと考えております。
 最後になりますが、関係各位のご健勝を祈念いたしますとともに、当工業会に対し関係者の皆様のご指導並びにご支援をいただけますようお願い申し上げまして、年頭の挨拶とさせていただきます。

高品質を達成する 課題の見える化
日本光学測定機工業会
会 長 浜田 智秀

 明けましておめでとうございます。平素より関係者の皆様には日本光学測定機工業会の活動に、ご理解とご支援を賜り、心よりお礼申し上げます。
 昨年初めは世界全体、そして日本の産業全体も工作機械関連を中心に勢いがありましたが、ここにきて米中貿易摩擦などの保護主義的な流れが経済へ影響を及ぼし、勢いに陰りが出て来ております。
 しかしながら、モノづくり全体から見ますと、ガソリンエンジン車からEV車へのシフト、そして自動運転の浸透。VRやAR、更にはAIを搭載したロボットなど実用化が加速されているものが数多く出てきております。近年ではそれらを繋げるIoTも身近となり、それを支える電子機器の需要はボラティリティ―はあるものの今後ますます増える方向へと進んでいくと考えております。これら電子部品やデバイス分野の高度な技術や品質を支えるために光学測定技術は核となり、その重要性が益々高まっていくと考えています。
 一方、モノづくりのやり方自体も大きく変化してきており、特に3Dプリンターなどは生産に寄与する領域を拡大しつつあり、種々雑多な材料を前提とした多品種少量製品への適用が顕著となっています。このようなアディティブ・マニファクチャリングの領域に於いても最終部品・製品の高品質を保証することが要求されています。
 更に、繰り返される品質問題は、歩留り向上やコストダウンといった狭義での品質保証の領域を遥かに超え、問題を起こした製品評価を単に下げるだけでなく、企業価値そのものを大きく毀損させるリスクがあることを強く意識しておく必要があります。
 当工業会では、見えないものを見えるようにするだけでなく、定性的なものを定量化できるよう活動を続けております。光学測定機が得意とする可視光領域に加え、近赤外や紫外線、更にはX線などの不可視光を使用することによってこれまで検出困難であったものを数値化し、更に高速かつ大量な計測データを瞬時に取得することを可能とし、これまで見逃していた現象・事象の把握だけでなく評価方法の確立をも推し進めてきております。検査・測定・計測の自動化、省力化をなお一層進化させ、人間の恣意やバラツキ、不確かさが入いる余地のない品質保証、信頼性、ひいては安全、安心を実現する世界へ向けて今後も新たな提案を継続して参ります。
 自動車業界を例に取りましても、無人運転を視野に入れた自動運転技術の進化やカーシェアリングやライドシェアリングなど、IoTから更に進化した次世代モビリティーサービスを融合することで、今後業界の姿は大きく変容していくと考えています。「所有する」から「必要な時に利用する」へのシフトであり、バリューチェーンが大きく変わり、開発・生産・販売で価値を生みだしていた現在のビジネスモデル自体が根底から変わっていく可能性も秘めていると考えています。これまで以上に関係各位の皆様との連携を深め、モノづくり、コトづくりの発展へ寄与できるよう取り組みます。
 このようにダイナミックでスピード感のある大きな時代変化の流れの中、それに呼応する形で、光学に基づく切り口で非破壊・非接触型の測定機を主とした光学測定技術を深化させ、あらゆる課題を見える化・顕在化させることによって素晴らしいモノづくりの実現へ貢献して行きますので、今年もよろしくお願い申し上げます。
 このような時代にめぐりあえたことを大変嬉しく感じており、これからも、モノづくりの発展へ貢献していきたいと考えております。

働き方改革対応機械を 作って行きたい
日本精密機械工業会
会 長 松 喜与志

 謹んで新春のお慶びを申し上げます。
 私は昨年の第61回通常総会で日本精密機械工業会会長に就任いたしました。
 当工業会は「超精密へのあくなき挑戦」及び「会員相互の親睦」を共通のテーマに掲げ、正会員41社、賛助会員61社、特別会員2名、104の企業・個人に参加頂いております。
 「技術委員会」「販売委員会」「輸出管理委員会」などの6委員会は活発に活動しています。委員会活動の一端を紹介しますと、海外のユーザーに日本製で有る事をアピールする「JAPAN MADE」認証制度を設立し、海外販売を促進出来ればと思っています。
 またJIMTOFでは「日本人の匠技・モノづくりコンテスト」を開催しています。
 JIMTOFを見学する多くのお客様に興味を持って観てもらいました。
 まだまだ会員企業からの出展が多いですが、今後はユーザー様からの出展が多くなる様に認知度を高めてまいります。
 また昨年のJIMTOFでは当工業会のPRビデオを作り事務局ブース前で公開しました。
 昨年は委員長が交代した委員会も多数あり、今年は力一杯頑張ってもらえると確信しています。
 いよいよ今年から働き方改革法が施行されます。日本国内では人手不足が顕在化してきました。また『未来の年表〜人口減少日本でこれから起きること〜』『未来の年表2』(河合雅司著)という本が売り上げを伸ばすなど、日本が直面する問題が論じられています。
 この様な中、当工業会で出来る事は、会員各社の生産性を上げる事と、お客様の工場の生産性を向上させる設備を提供することではないでしょうか。働き方改革対応機械を作って行きたいものです。
 工作機械業界は一昨年、昨年と生産が追いつかないくらいの受注が続いています。
 これは中国への輸出の好調が要因の1つです。
 しかし米中貿易戦争により不透明感が有るとの見方も示されています。今後の動向を注視する必要が有ります。
 TPP11が昨年12月30日で発効しました。
 世界最大規模の自由貿易圏が誕生しました。
 また、日本とEUとのFTAは今年2019年2月1日の発効を目指しています。
 まだまだ市場を拡大出来る要素は沢山有り、今年も多くの受注が得られ、生産に追われる状況が続くことを願っています。

年 頭 所 感
更なる飛躍の年に
(一社)日本工作機械工業会
会 長 飯村 幸生

 2019年の新春を迎え、謹んで新年のお慶びを申し上げます。
 昨年2018年を振り返りますと、世界では保護貿易的な気運の高まりや地政学的リスク等もみられましたが、我が国工作機械業界の受注は、年初来内外需ともに総じて高水準となりました。内需では半導体産業や自動車産業の投資が好調に推移して、幅広い産業で需要が盛り上がりました。外需では、中国が電気機械のみならず年央以降一般機械や自動車等で設備投資に減速感が漂い始めましたが、欧州、北米は堅調に推移しました。この結果、2018年の受注総額は2年連続史上最高額を更新しており、1兆8000億円台に達したと見込まれます。
 国際政治・社会情勢等、外部的リスク要因は内在していますが、本年も基調的には受注は引き続き高水準が持続していくことが期待されます。関係業界の皆様には引き続き円滑な部品供給を始めとするご支援をお願い致します。
 このような受注環境にあって、世界の工作機械産業は大きな技術的・社会的変革期への対応を求められております。我が国のConnected Industries≠始め、ドイツのIndustrie4・0=AアメリカのIndustrial Internet=A中国の中国製造2025%凵AIoTを活用したスマート・マニュファクチャリング技術、AI(人工知能)技術、三次元積層造形技術等、次世代における付加価値創造に向けた取り組みが競われています。また、少子高齢化時代に適応した工場設備の高度な自動化技術、自動車の電動化の進展、航空機産業の成長に伴う難削材需要の増加等、工作機械産業は多様化するユーザーニーズに対応した製品作りが求められております。
 日本の工作機械業界は、世界のものづくりをリードすべく、製品の高付加価値化やユーザーニーズの多様化に的確に対応した取り組みを進めております。昨年11月に開催したJIMTOF・Tokyo2018では過去最高となる15・3万人の来場者をお迎えして、工作機械分野における世界最先端のIoT、自動化、積層造形等の技術・製品を世界に向けて発信しユーザーの皆様に提案させて頂きました。併せて、全国から学生を招待する「工作機械トップセミナー」開催のほか、企画展示や工作機械検定の実施を通じて、工作機械産業の社会一般に対するプレゼンス向上も図りました。
 日工会は、本年につきましても、産学官連携の強化、標準化戦略の強化、JIMTOFの求心力の強化、人材確保・周知策の強化等、業界に共通する課題への取り組みを推進して参ります。
 関係各位には当工業会の事業に対する一層のご理解とご協力をお願い申し上げます。
 本年が皆様にとって更なる飛躍の年となることを祈念致しまして、年頭のご挨拶とさせて頂きます。

年度通年で工具生産額 5000億円超達成めざす
日本機械工具工業会
会 長 牛島  望 

 新年明けましておめでとうございます。謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 昨年も実に多事な1年ではありましたが、ビジネスは前年に引き続き拡大基調を維持することができたのではないかと思います。暦年ベースで見ると、1月から10月までの工具出荷額は4347億円と、17年の同時期との比較では9・7%の伸びとなり、内需、外需双方で大きく伸長させることができました。但し、工作機械やロボットの受注の伸びに陰りが出ており、足下では不透明感が増していますが、本年3月までの年度通年で、宿願であった生産額5000億円超えを是非達成したいと念じるばかりです。
 一方では、世界の情勢は全く予断を許しません。トランプ大統領のイニシアテイブによる米中貿易戦争の影響が我々の工具ビジネスにも影響してくる事態は、1年前には予想すらできなかったことです。中国製の超硬合金素材に対して、米国は25%もの関税をかける対象に指定しています。米国に輸出している中国メーカーも困るでしょうが、素材を輸入して完成品に加工している米国メーカーも困惑しているに違いありません。
 どのような物品でも関税を大幅に上げればこのような双方痛み分けの事態になることは米国当局としても当然覚悟の上でしょうから、今回の貿易戦争は米国の本気度を示し、長期にわたり高関税政策が継続される可能性が高いと考えます。また、中国の一部ハイテクメーカーとの取引制限を日本等の第三国にも要求してくる事態にも驚かされます。中国の主要国策の一つである、「中国製造2025」を意識した動きであり、米国は中国の強大化を真剣に懸念し始めているのではないかと思わざるを得ません。
 もう1つは天災です。最近の地震の多さ、夏から秋にかけて次から次へと襲来した台風と、昨年は6月18日の大阪北部地震以降、毎週のように地震か台風が発生したのには参りました。私の所管する事業部門でも岡山県高梁市に所在する焼結部品工場の従業員のうち、60名程が床上浸水の被害を受け、北海道奈井江町に所在する刃先交換チップ工場は北海道胆振東部地震に伴う停電で3日間の操業ストップ、関西空港の台風による冠水の影響で物流混乱と対応に追われ、BCPの重要性を改めて感じる一年でした。日本で生活していく以上、このような天災との付き合いは避けて通れないと諦めるしか無いのですが、企業は、地震に遭っては火を出さないことが最も重要です。個人は、地震でも台風でも飲料水を確保することが最優先です。10リットル入りポリタンクを自宅に常備しておくことをお勧めします。
 最後になりますが、関西企業に籍を置く身としては、1970年以来、55年ぶりの万博を大阪に招致できたことは大変嬉しいことです。関西経済連合会会長を務める弊社・住友電工会長の松本も、世耕経済産業大臣や松井大阪府知事、吉村大阪市長と一緒にパリに赴き、11月23日の投票日直前まで各国へ日本支持を訴えかけました。本人帰国後の弁では、今回、他の候補国に大差をつけて日本・大阪が選ばれたのは、日本人の勤勉さや高い倫理観が各国から信頼されているからこその結果だと痛感したとのことでした。日本・日本人に任せておけば確実にやり遂げるだろうとの安心感を世界中の皆様に持って頂いているということなのでしょう。
 本年も宜しくお願い申し上げます。

連携を深め、積極的な 活動を展開
(一社)日本工作機器工業会
会 長 寺町 彰博

 あけましておめでとうございます。
 年頭に際し、所見を述べさせていただきます。
 昨年の世界経済は、消費者や企業の良好なマインドを背景に好調なスタートを切りました。しかしながら、米国と各国間における経済摩擦や英国のEU離脱協議の難航など、保護主義やポピュリズムの動きが見られる中、先行きに対する不透明感が高まりました。
 日本に目を向けますと、地震、猛暑、豪雨や台風などの自然災害の影響や世界経済の不安定化により、好調に推移していた輸出や生産も弱含んでまいりました。一方で、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催に引き続き、2025年の国際博覧会の開催地が大阪に決まり、将来に向けた夢や希望がもたらされた年でもありました。
 世界経済の先行きに対する不透明感が高まる中、自動車の電動化と自動運転化に加え、AI、IoTなどの高度情報技術による繋がりやロボットを活用した仕組みが進展し、私たちのビジネスチャンスは拡大しています。一方で、そのような高度情報技術を武器として、巨大なプラットフォーマーが様々な市場を凄まじいスピードで席巻するようになり、日本においても従来の系列や競合関係にとらわれない企業連携が相次ぐなど、これまででは考えられなかった変革を迫られています。このように業界の垣根を越えて連携することにも臆すること無く、製品やサービスの付加価値を高めていかなくては、生き残りが厳しい時代へと移行しているのかもしれません。
 そのような中、私たちに求められていることは、変化を恐れず、ダイナミックなイノベーションを大胆なスピードをもって成し遂げていくこと、そして自動化が進展していく中で私たちの強みとしている高品質・高付加価値な製品群に更なる磨きをかけていくこと、この2点ではないでしょうか。
 これらを両立できれば、必ずや私たちはグローバル競争の中で打ち勝ち、世界の製造業を引き続き牽引していくことができるものと考えております。
 従いまして、当工業会といたしましても、会員の皆様と強い信念を共有するとともに、これまで以上に連携を深め、日本の製造業の発展に寄与できますよう、積極的な活動を展開してまいる所存です。
 最後になりましたが、会員企業様の益々のご発展と皆様のご健勝とご多幸を心より祈念し、年頭の挨拶とさせていただきます。

世界の注目に恥じない貢献を
日本工作機械輸入協会
会 長 中川 貴夫

 2019年の年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。旧年中は当協会の事業活動にご支援ご協力を賜りまして、誠にありがとうございました。
 輸入工作機械は日本の近代化や工業化の基盤を成すものであり、当協会はその発展と推進において貢献してまいりました。今後も、グローバル時代における「日本人のものづくり」を支えるため、一層の努力をしていく所存です。
 昨年2018年の工作機械の輸入通関実績は、約1060億円(予想)となり、一昨年2017年の約890億円から約19%増となりました。
 昨年11月に開催されたJIMTOF2018は、15万人を超える来場者を迎え、大盛況に終わりました。協賛団体といたしまして、来場者、出展者そして関係者の皆様に厚く感謝申し上げます。
 また、当協会会員企業様におきましては、これを機に社業ひいては業界の益々の活性化に導かれるものと信じております。
 さて、今年は平成最後の年、来年2020年は、東京オリンピック・パラリンピックと、この2年間、我が国は世界中の注目を集めます。
 当協会でも、ものづくりを通じて日本経済をしっかりと支え、世界の注目に恥じない貢献をしてまいる所存です。
 最後に、皆様にとりまして、本年が最良の年となりますよう祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

年 頭 所 感
工作機械受注2兆円時代の 到来に向け、製販一体で努力
日本工作機械販売協会
会 長 冨田 薫

 皆様 新年明けましておめでとう御座います。
 健やかに新春を迎えられた事と、謹んでお慶び申し上げます。
 旧年中は当協会に対し一方ならぬご厚情と温かいご支援を賜り有難う御座いました。あらためて御礼申し上げますと共に本年も引き続き宜しくお願い申し上げます。
 昨年11月に米国中間選挙が行われ、上院は共和党、下院は民主党が過半数を押さえるねじれ議会となりましたが、トランプ大統領は2年後の大統領再選に向けて対外的には引き続き強硬な政策を推し進める事が予測されます。中国も米国との貿易摩擦の結果もあり、半導体投資に陰りもみられ国内景気への影響が懸念されるため今後どの様に推移していくのか注視したいと思います。
 平成30年の工作機械受注は日工会が上方修正された受注予測1兆8500億円、内需も7800億円に到達したと思われます。
 このまま推移すれば、2019年も引き続き国内は好景気が持続されると考えています。日本の工作機械年間受注2兆円時代の到来に向け、製販一体で努力したいと思います。
 ここでJIMTOF(2018)を見学した感想を述べます。
 デザインも格好良く、無人で凄いスピードで動き、正しく日本の工作機械は世界のトップレベルであると実感しました。展示機は自動化、省力化の機械、ロボット、ローダー、AGVの組合せ、5軸制御の複合マシン、金属3Dプリンター、そしてそれら機械、機器を繋ぐIoTの実演が多く見られ、やはり多品種少量生産の工場現場をなるべく省力化してうまく運営するにはどうすればよいかの解決策が展示されていました。
 中期的に見るとやはりEV(電気自動車)の影響で自動車用エンジン、トランスミッションの部品は減少して行く事が予測されます。工作機械の販売を世界レベルで伸ばす為には、自動車以外の分野の開発(航空機産業、メディカルその他)、金属以外の素材の加工技術の開発、金属3Dプリンターの高速実用化等のDIVERSITY(多様性)が必要になると感じました。
 さて、最後に日工販の役割についてですが、まず第1に営業マンレベルアップ教育の強化です。ユーザーの要望により、工作機械、エンジニアリグメーカーの選択、システムアップが出来るプロの営業マンが必要であり、日工販としては、各種教育セミナーを提供して、営業マンのレベルアップにサポートしていきます。
 第2に各種情報の提供です。補助金、税制改正、PL保険等の情報を、会員各社には迅速且つ的確に提供し更に工作機械の重要市場である自動車、航空機、他産業の将来について、専門家に依頼して勉強会を開催します。
 第3にメーカー各社との情報交換及び人脈作りです。メーカーのご協力を得て新製品勉強会、工場見学会、またメーカー営業マンと会員各社との交流を積極的に実施し、より一層連携を深めて行くことを目的として取り進めたいと思います。
 上記の内容をひとつ、ひとつ実行していく所存ですので、本年も引き続き皆様のご理解とご支援を宜しくお願い申し上げます。
 最後となりますが、皆様の益々のご多幸とご健勝を祈念申し上げて、私の年頭のご挨拶とさせて戴きます。

「次の時代を頑張ろう」
(一社)日本バルブ工業会
会 長 中村 善典

 謹んで新年のお慶びを申し上げます。工業会会員の皆様方をはじめ関係各位には、平素から多大なるご協力を賜り厚く御礼申し上げます。
 平成最後の新春を迎えました。元号が平成の時代は31年4月末を持って終わり、新しい天皇陛下が即位することにより新元号に変わります。元号の由来を見ると、その昔中国では、災害が起きたり疫病が流行った際に元号を変えていたと言う説もあります。つまりゲン担ぎの意味があったのですね。現在の日本でも、新しい元号になることについて「次の時代を頑張ろう」、「より一層平和な時代を願おう」と思う次第です。
 さて昨年は、年初に懸念していました北朝鮮との危機も、南北首脳会議と米朝首脳会議が実現され、国際社会に大きな進展がありました。経済面では、米国の力強さが牽引して世界的景気回復を示唆したかと思っていた最中、米中による貿易戦争が始まり世界経済の先に不透明感を残しました。更に景気を牽引してきたIT業種が急激に下落し始めた昨今を垣間見ると、これから先に一抹の不安を残した年末でした。
 一方日本経済は、米国の経済成長の影響と安倍政権の経済対策により経済環境が改善され、2017年9月に、戦後2番目の景気拡張期間であった57カ月の「いざなぎ景気」を超えた後も、「アベノミクス景気」の景気拡張局面が続きました。2018年12月には戦後最長である「いざなみ景気」の73カ月連続に並ぶ好景気でありましたが、今年は10月に消費税の増税が実施されると、景気はどのように影響されるかとの声も聞かれます。しかし、2020年には東京オリンピックの開催、そして大阪万博の開催も決まりました。我が国には、先の経済に順調な推移をもたらすであろうイベントが控えていますので、期待したいものです。
 さて、バルブ業界を含む製造業の業績について、経済産業省の2018年9月発表による「製造業を巡る現状と政策課題」によりますと、『昨年と比較し業況判断は改善傾向にあるも、リーマンショック前の水準には至っていない。国内設備投資の推移から製造業には伸び悩みが見られるが、2017年及び2018年の製造業における売上高と経常利益はともに増加傾向であり、今後の見通しについても、向こう3年間は明るいと予測されている。しかし長期的な課題に目をやると、「データ活用」と「人材確保」について改善の兆しは見えていない』、としております。
 これからは、様々な業種・企業・人・データ・機械などがつながって、新たな付加価値や製品・サービスを創出し生産性を向上させ、高齢化による人手不足、環境・エネルギー制約などの社会課題に挑戦すべく、Connected Industriesの実現に取り組むべきと指摘しております。サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムCPS(Cyber〓Physical System)により、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society5・0)の新たな社会を形成すべきであると言われています。
 当工業会も、2017年度に組織の再編を図り、運営会議を中心とした事業活動は2年弱が経過し、今年6月には役員改選期を迎えるに当たり、一つの節目としてその成果を検証致します。更なる時代の変化に立ち向かい、バルブ業界におけるCPS構築と言った、新しい挑戦に取り組まねばなりません。日本バルブ工業会が業界一丸となって邁進すべく、本年も取り組んで参ります。今後ともご指導ご鞭撻の程、よろしくお願い申し上げます。
 最後に、皆様の益々のご繁栄とご健勝を祈念申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。

取組むべきことを模索しつつ 現在の事業を着実に推進
(一社)日本ねじ工業協会
会 長 椿 省一郎

 新年を迎え、心よりお慶び申し上げます。
 平素より当協会の諸活動に対して、多大のご支援ご協力を賜り厚く御礼申し上げます。
 まずはじめに、昨年は「北陸豪雪」「大阪府北部地震」「西日本豪雨」「台風20号、21号」「北海道胆振東部地震」など大規模な自然災害にたて続けに見舞われました。被災者の皆様に心からお見舞い申し上げます。
 さて世界経済は、昨年初は、日米欧や新興国の経済が揃って拡大する「同時成長」にありましたが、米中貿易戦争で一転し、また米国の利上げが過大債務の新興国景気を下押し、IMFの世界経済見通しでは、2018年の年間を通しての成長率は3・7%と0・2%下方修正しています。米中貿易戦争の今後の行方が大いに懸念されます。
 一方、日本経済にも多発した自然災害の影響や米中貿易摩擦の影が秋口から数字に現れ始めました。9月安倍首相は自民党総裁選で3選を決めましたが、これまでの選出時のように「アベノミックス」「新3本の矢」といった目立った経済ビジョンを発表することなく、手詰まり感が伝わってきます。産業界では、大企業で不祥事が次々と発覚し、また人手不足は深刻度を増し、外国人労働者の受入が国会で審議されています。
 このように世界も日本も様々な大きな課題を抱えたまま年を越しましたが、いずれも解決策が見えている訳ではなく、その解決には時間を要しそうです。
 一方今年から日本には、大きな変化点になりそうなことが控えています。まず5月1日に皇太子殿下が天皇陛下に即位され、新しい元号となります。10月には消費税10%への増税が実施されます。2020年の東京オリンピック開催に向けた総仕上げの年であり、2025年大阪万博開催も決定しました。産業界では、第4次産業革命とも言えるAI、IOT、ビックデータ、ロボット、自動車のEV化などの技術革新の波、少子高齢化と物作り人材不足など、大波が一気に押し寄せてきています。
 何れの課題も、その変化の行方を見通すことは極めて困難であると思いますが、変化への対応が夫々の立場で必要なことは間違いないようです。
 そうした中、協会の立場で取組むべきことを模索しつつ、現在の事業を着実に進めて参ります。まず資格委員会事業として、昨年東京、名古屋、大阪の3ヶ所で各3回の講習会を開催し134名が受講され、今年2月21日に8回目の協会認定の検定試験を実施します。さらに厚生労働省が認定する社内検定を目指して実機を用いた実技試験の検討を進めます。また国際委員会事業として、より一層の成果のある交流を行うため、四地域ねじ協会と建設的な意見交換と交流のあり方を議論して参りますし、親密な交流と協力関係の継続に同意しているドイツねじ協会との交流も今年計画します。未来開発パブリシティ委員会では、当協会創業60周年記念事業への取り組みを開始します。今年も会員の皆様の積極的なご参加ご協力の下、様々な事業を継続して進めて参りたいと考えております。
 最後になりましたが、皆様の益々ご活躍とご健勝を祈念いたしまして、新年の挨拶とさせていただきます。

年 頭 所 感
目標に向かって猪突猛進
日本ねじ商業協同組合連合会
会 長 筒井 三男

 明けましておめでとう御座います。いよいよ平成として最後のお正月を迎えました。
 皆様方には、ご家族でごゆるりとお正月をお迎えの事とお慶び申し上げます。
 又、昨年は「日本ねじ商連」に対しまして四地区の皆様には多大なご理解とご協力を賜りまして有難う御座いました。
 改元までもう残り僅か。これからの4か月は毎日最後の○月○日となり、「平成」と言う時をより大切に過ごしてゆきたいものです。平成を振り返って見ると、平成に込められた意味は、「内平らかに外なる」「地平らかに天なる」と平成の世は天地にも平和が達成されると言う願いが込められていました。はたして世界中に争いごとが無くなったでしょうか。この願いは次の御世に受け継がれる事と成りそうです。
 今年は「亥年」正確には「己亥―つちのとい」と言うそうで60年に一度の年だそうです。
 相場の格言としては、「亥固まる」と言われており、相場全体には大きな動きがなく小さな動きに落ち着いている事が多い年だそうです。しかし、今年はどうでしょう。新天皇の即位、それに伴う5月の10連休、夏の参議院選、それに何と言っても秋の消費税の値上げと景気を左右しそうな要因が目白押しで、来年のオリンピックを控えての受け入れ施設の建設ラッシュと景気の予想は難しそうである。
 昨年を振り返って見ると、気になるのは異常気象による災害が増えている事です。一月の東京の大雪に始まり福井の記録的な大豪雪、大阪の北部地震に続いて200人の死者を出した西日本の集中豪雨、まだ復旧が進んでいないうちに台風21号、被害は関空の閉鎖を招き、続いて北海道の震度7の地震は、一週間に渡り道内の停電を引き起こし、千歳空港の閉鎖と、一時日本の国際空港が2空港閉鎖になると言う異常事態が発生した。この様にライフラインの寸断や企業活動の停滞を招く様な災害が目立って多く成ってきました。気象庁では、昨年の流行語大賞候補にもなった「気象災害」と呼んでいるくらいです。地球温暖化が進んでいるとしか思えません。日本は四季があって全て季節に合わせて生活していた物がだんだん崩れている様な気がします。
 さて、今年の景気を予想するのは難しい。今年も原材料の高騰、人手不足は続くと思われ、TPPの発効、米中貿易摩擦、参院選、消費税と何が要因で景気を左右するのか予想できない。
 私も「亥」年で6回目の年男に成ります。色々な物を食べるイノシシの様に、まだまだ多くの事を吸収し、目標に向かって猪突猛進の年にしたいと思います。

2019年新年ご挨拶
全日本機械工具商連合会
会 長 坂井 俊司

 明けましておめでとうございます。
 2019年の年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 平素は全日本機械工具商連合会の活動にご理解、ご協力を賜り厚く御礼申し上げます。
 昨年は海外の諸情勢について不安要素があったものの、国内の景気は緩やかな拡大基調にあり、我が国の鉱工業生産も比較的堅調であったのではないかと思われます。一方、モノ不足や納期の長期化、また値上げなど好景気であるが上での問題も出てきました。内外の諸問題はありますが、今年もこの景気が継続し国内での生産活動が活発であってもらいたいと切望しています。
 ところで本年5月1日に皇太子さまが新天皇に即位されます。平成の時代も終わり、新しい年号の時代が始まります。思い起こせば平成が始まった1989年はバブル景気の真っただ中にあり、わたくしも社会人3年目で非常に活気もありましたが、何か足が地に付いていない世情だったように感じます。日本経済は直後にバブル崩壊と更にその後に続く「失われた20年」と言われる厳しい時代となり、我々機械工具業界も厳しい波にさらされることになったのは皆さんもご存じのとおりです。「失われた20年」の間にはITバブル崩壊、リーマンショックも経験してきました。
 現在は当時ほどのバブル景気のような過熱感はないものの、多くの企業がリーマンショックから立ち直り、中小の企業含め業績も回復してきています。その中で我々機械工具業界も就労者人口の減少、製造業のサプライチェーンの再編への対応、そして事業の継承など様々な新たな課題に直面しています。これから取り組みが強化される製造業の人手不足と品質向上に対する省人・省力化投資及び加速するIoT化の流れの中で、当然今まで取り組んできた専門性・技術力の向上や、フェイスtoフェイスの営業強化も重要であることは変わりません。しかしながら、我々機械工具業界も業務の合理化・効率化や、将来的にはAIの活用も含めて、いかにユーザー様およびメーカー様から魅力ある存在であり続けていくかを今まで以上に考える必要があります。また機械工具業界で働く方々が魅力を感じる職場づくりと、それを支えるシステムの構築と環境の整備が重要になります。経済環境の良い今のうちに様々な施策を打っていかなければならないと強く感じます。
 また昨年、東京都機械工具商業協同組合では外部講師を招き、「人」「金」「情報」をテーマとした「働き方改革」セミナーが3回開催されました。各地区でも「働き方改革」への取り組みについては難しい課題だとは思いますが、当該セミナーの情報と内容の横展開を事務局にはお願いしておりますので、是非ご参考にしていただければと思います。
 さて今年の10月16日に全日本機械工具商連合会の全国大会が開催されます。今回は9年ぶりに大阪での開催となります。全機工連副会長で大阪機械器具卸商協同組合の中山理事長の主導のもと、企画を進めていただいています。これまで以上に活発で有意義な大会になるのではないかと大いに期待しております。是非とも多くの組合員、賛助会員またメーカーの皆さんも含めてご出席いただければと思います。
 最後になりますが、会員各社のご発展と賛助会員並びにメーカー様各社のご繁栄を祈念してご挨拶の結びとさせていただきます。

災害からライフラインを 守る体制を強化
(一社)全国管工機材商業連合会
会 長 橋本 政昭

 平成31年の年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
皆様方には亥年をすこやかにお迎えのこととお慶び申し上げます。
 本年は外交面では通商問題(米中貿易摩擦等)、不安定な地域情勢(中東、朝鮮半島、ヨーロッパ等)を抱えながら、国内では消費税引上げ問題、参院選・統一地方選挙の行方等課題が山積しております。先が見えない1年になると思います。
 当管機連は真の全国組織を目指し平成25年に一般社団法人として生まれ変って以降、引続き全国の未加入団体に加入を呼びかけるとともに、団体未組織地区の企業にも特別会員として加入してもらえるよう活動を展開して参りました。現在、正会員(18)特別会員(44社)合わせて全国を網羅する体制を整えることが出来ました。賛助会員(112社)の加入促進にも注力中です。
 傘下組合で10組合(青森、岐阜、千葉、東京、静岡、愛知、大阪、山梨、京都、埼玉)が「資材提供の災害協定」を締結いたしております。
 これら災害協定の締結・防災訓練の実施等を通じ、いつどこで起きてもおかしくない地震・水害等の災害からライフラインを守る体制を強化し社会的使命を果たしていく所存でございます。
 またホームページの充実、ディリーニュースの発信、名簿作成等により情報機能発信の強化に努めてまいります。
 管機連の5大スローガン「工・製・販の協調」「適正利潤の確保」「取引改善の徹底」「連合会認識の向上」「環境保全の推進」を着実に実行し、「ライフラインを支える業界である」との自覚のもと、会員一同一致団結し強固な結束を図り、管機連並びに業界の繁栄に寄与してまいりたいとの決意を新たにしております。
 管工機材業界の益々の発展と皆様方のご活躍を祈念申し上げます。

笑う門には福来る-二
愛知鋲螺商協同組合
理事長 藤田 守彦

 新年明けましておめでとうございます。会員の皆様におかれましては、御健やかに新しい年を迎えられた事と御慶び申し上げます。
 昨年は異常気象により2月の福井豪雪、7月の西日本大豪雨。更には9月の北海道地震と多くの方々が被災されました。改めて被災された方々に御見舞い申し上げます。今年は気象の安定を心から願うものであります。
 さて昨年の日本経済は大きな落込みもなく推移したと思っておりますが、トランプ大統領の大幅関税に端を発した中国との貿易摩擦等、今年の経済への不安要素が多く残ったのではないかと懸念をしております。ねじ業界では鋼材の値上、品薄感が渦巻いております。確かに材料は品薄傾向とは思いますが、言い方を変えますと需要に供給が追いついていないのが現状の様にも感じます。この先の経済状況が好調であれば設備投資も考えられるのですが、経済の不透明感があるが為に投資をためらうメーカーも多いのではないかと思います。東京オリンピック、新たな大阪万博も控え、今年も変わらずの品薄感が継続する様に思います。鋼材メーカー、ねじ製造メーカー、ねじ商社、共に歩みよりながら、知恵を出しながら難局を乗り越えて行かなければと痛切に感じるのは私だけでしょうか。
 話題を変えますが、昨年は「分相応」を御伝え致しましたが、今年は「莫妄想」を御伝えしたく思います。その意味は「過去を悔やまず、未来を不安視せず、今を精一杯」です。過去を悔やまず、振返る事は良いです。未来を不安視せず、夢を持つ事は良いです。でもそれは今を精一杯生きる事があっての事と思います。そうすればおのずと結果は表れて来ると私は解釈しております。「今を精一杯」頑張りましょう。
 そして昨年も申し上げましたが「笑顔」です。苦しい時こそ「笑顔」を絶やさない事です。「笑顔」は回りの人を明るくして、和ませ、力を付けてくれます。
 どうぞ、「笑う門には福来る」です。今年も1年「笑顔で明るく」過ごして参りましょう。
 益々の御会社の御繁栄と会員皆様の御健勝を御祈念申し上げます。

低反発スプリングプランジャーに
ESD対策タイプが新登場
シュマルツ 導電性タイプをラインアップ

 真空機器専門メーカーのシュマルツ(横浜市都筑区)は、クリーンルーム仕様の小型低反発スプリングプランジャーFSTImシリーズに、新しくESD(静電気放電)対策材質真空パッドに適合する導電性タイプをラインアップした。また、より低反発、高反発のバネタイプをそれぞれラインアップした。
 FSTImは、小型・軽量のスプリングプランジャーで、吸着対象の高低差を補正し、吸着時の衝撃を緩和する。スプリングが内部に収められているため、バネ自体を外部からの汚れから保護する他、万が一バネが破損した際にも破片の落下・混入を予防する。
 また、非常に柔らかいバネを使用しているため、特に繊細なワークを扱う工程に適している。FSTImはISOのクリーンルーム規格にも準拠した仕様であるため、発塵を抑えたい環境での使用にも適している。
 〜繊細、細かなワークの吸着時に最適な小型スプリングプランジャーに新ラインナップ登場〜
 今回は、これまでの基本仕様に加えて、新たに導電性タイプをラインアップした。近年、電子・半導体業界では、製品の製造工程や搬送時の帯電、また帯電された電気が放出されることによる破壊(ESD破壊)問題が大きな課題となっている。ESD対策素材の真空パッドと導電性タイプのFSTImを組み合わせて使用することで、静電気をワークの外へ逃がし、激しい放電を予防、製造品の不良・破壊を抑制することが可能という。
 また、より繊細なワーク向けに、初期バネ力が標準タイプの約50%の低反発タイプや、初期バネ力約3倍の高反発タイプをラインアップに追加した。
 今回のラインアップの追加に伴い、同社ではスプリングプランジャーの各タイプの組み合わせに加え、各種パッドラインアップまで組み合わせて選べる新たなシステムを導入した。
 【主な特長】
 @小型・軽量で限られたスペースにも設置可能なスプリングプランジャー(FSTImシリーズ)。
 AISOのクリーンルーム規格に準拠。
 B電子部品のESD(静電気)破壊の予防に有効なESD対策材質真空パッドに適合する導電性タイプをラインアップ。
 C標準タイプよりさらに低反発バネタイプと高反発バネタイプの2タイプを追加。
 D外部からの衝撃や汚れからバネを守り、バネ破損時にも破片落下を防止する内部スプリングタイプ。

米国International Mold Steel,Inc.
本社移転と設備投資を決定

 岡谷鋼機、米国岡谷鋼機会社と大同特殊鋼グループの合弁子会社International Mold Steel,Inc.(所在地=米国ケンタッキー州、代表者=Paul Britton氏)はこのほど、本社工場の移転ならびに設備投資を決定した。
 新工場は、総面積が現行の約6割増の2万6510uとなる。投資総額は6200千ドル(内、土地・建物3150千ドル、設備投資2090千ドル)。2019年8月末に稼働を開始する予定。
 同社は、金型用鋼材の加工・販売を中心に業容を拡大してきたが、本社工場の移転により、更なる拡販と北米顧客向けサービス向上を目指していく。
 2018年度の売上高見込みは12百万ドル、2020年度は売上高15百万ドルを計画している。
 同社の所在地は次の通り。
〈現在〉6796Powerline Drive,Florence,KY41042,U.S.A.
〈移転先〉1155Victory Place,Hebron,KY41048,U.S.A.

製品価格10%値上げ
サンドビック・コロマント 1月1日受注分より

 サンドビック・コロマント・ジャパンは12月7日、同社製品の販売価格を2019年1月1日受注分より10%値上げすると発表した。対象製品はチップ、ホルダー、カッター、ソリッド工具、特殊工具。
 諸コストの大幅な増加により、社内の生産性改善や経費削減による内部努力では吸収できない状況となったためと同社は値上げの理由を説明している。
 同件についての問合せは、コロマントカンパニー営業本部TEL052(456)4465まで。

人手不足を一気に解消
「DEKITER120」新発売
アサダ 台車を上回る昇降台車

 配管機械・工具と環境機器の製造販売及び輸出入を行うアサダ(社長=浅田吉氏、本社=名古屋市北区)は、台車に代わる昇降式台車「DEKITER120」を新たに発売した。これまで不足していた性能を多く取り込んだアイデア製品として、大きな注目を浴びている。
 工場、建設現場や物流倉庫では人手不足や作業者の高齢化により省力化が求められているが、重量物を安全に荷揚げ、荷下ろしする場合に複数名の作業者を必要とする場合がある。運搬業務に使用される台車は、物を運ぶことはできても、荷揚げ、車への積み込み、荷下ろしに人力が必要。荷揚げ、荷下ろし等の力仕事では、作業者にかかる負担も大きく、怪我や事故につながる可能性もある。
 フォークリフト等が使える作業現場では問題ないが、狭所、バン車輌の後部ドアからの積み下ろしにフォークリフトは使用できない。また、台車の中には昇降式テーブルもあるが、本体自体が重く、使用場所が限られる。
 「DEKITER120」は、こういった従来の問題点を一気に解消できる製品として発売された。本体重量はわずか29・7sと軽量で、本体の高さは105pで折り畳み式であるため、車輛への積載が容易。最大積載量100s、昇降高さは10pから120pまで手動ウインチハンドルでの昇降が可能。タイヤはベアリング内蔵のノーパンクタイヤを採用しているため、凸凹道でも滑らかな運搬ができる。フォークを逆に設置することで、最大高さ140pまで対応可能となり、同社製品「電動ワイヤーアッパー」の昇降も容易という。
 ひとりで安全に「DEKITER!!・できた!!」が、台車に代わる昇降台車として、日本の作業現場、物流業界の人手不足、省力化に貢献できると期待される。
 【特長】
 @最大積載量100sまで
 A最低高さ0・1m、最高高さ1・2m(フォーク下向き)
 B最低高さ0・3m、最高高さ1・4m(フォーク上向き)
 C簡単折りたたみ式(10秒で折りたたみ可能)
 D全タイヤにベアリング採用
 E大型ノーパンクタイヤで凸凹道でも滑らかな移動
 【仕様】
 ▽荷台寸法=〈最小〉420×200o、〈最大〉420×465o
 ▽外形寸法=L930×W610×H1050o
 ▽質量=29・7s(本体質量22・6s、フォーク+脚7・1s)
 ▽梱包=〈梱包サイズ〉L940×W520×H340o、〈梱包質量〉35s
 ▽原産国=台湾

年 頭 所 感
新しい時代の幕開け
愛知県機械工具商業協同組合
理事長 水谷 隆彦

 あけましておめでとうございます。皆様にはお健やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。とりあえずの平成31年は、30年で終わりを告げる「平成」に代わる新しい時代の幕開けです。新元号はすでに決まっているのでしょうが、一日本国民としてその発表が楽しみに待たれる年の始めとなりました。
 翻れば明治が45年、大正15年、昭和64年に平成30年と、明治維新から150年の間に日本は大きく変わりました。これから時代の変遷が、ますますスピードを増していくだろうことを考えると、15年後の2034年、30年後の2049年頃は、いったいどんな時代になっているのでしょう。非常に楽しみに思います。
 世の中の進化のスピードが上がっていることから、その頃がどんな世界になっているのかは全く想像もつきませんが、グランドデザインは描いておく必要があると思います。今話題になっているAIの台頭はどこまで人の仕事を奪うのか、働き方改革でどのように生産性を上げるのか、生産のスマート化・グローバル化に対して人間ができることは何か、そして我々流通業のあり方はどうか、といった事柄についての絵を描くことです。
 平成時代に我々は、バブル崩壊に始まり、世紀末終末論、二度の大震災にリーマンショックを経験しました。その都度我々は知恵と勇気を持って立ち上がり、今日の繁栄を築いてきました。現在のように長く緩やかな好景気が続き、ともすれば30年前のバブル真っただ中と似た様な状況の中で、今後いつどんな事態が訪れるやも知れません。例えどんなことが起きようとも、我々は叡智を持って対処し、前に進んでいかねばならないと思うところです。
 当業界では、今年はMECTの年です。今回は例年にも増して出展希望社が殺到し、早々と申し込みが締め切られました。増小間希望のお会社など一部の方には大変ご迷惑をおかけし申し訳ない事態を招いております。心よりお詫び申し上げる次第です。今後は会場問題も含め、新しい展示会の方法を考えていかねばならない段階にもきていると感じます。
 昨年のJIMTOFではロボット、IoTを駆使した工作機械メーカーの展示が大盛況でした。今後は展示会の内容も大きく変わっていくか知れません。本年10月23日から4日間、ポートメッセなごやにて行われますメカトロテックジャパン2019には、より多くの方々にご来場頂き、未来の先進技術・工場設備に触れて頂けますよう心よりお願い申し上げる次第です。新規メーカーもいくつか出展される予定ですので、皆様どうぞご期待ください。
 そしてどんな時代になっても流通のラストワンマイルを担う我々としては、よりタイムリーに、迅速に、質の良いサービスを顧客に提供し続けるというスタンスは、決して変えてはなりません。そんな中で顧客が求める「新しいサービス」を開発していくことが、我々流通業者に与えられた使命だと思っております。その使命を果たすべく、組合員並びに業界の皆様にはどうぞ本年もご健勝でご活躍くださいますようご祈念申し上げ、新年のごあいさつとさせて頂きます。

「変化」に取り組む
遠州機工会
会 長 前嶋 孝行

 新年明けましておめでとうございます。
 健やかに新年を迎えられたこととお慶び申し上げます。
 平成28年春に遠州機工会の会長に就任して早3年、この4月には4年目がスタートいたします。この間、関係各団体様には当会に多くのご厚情とご支援を賜り誠にありがとうございます。
 さて今年は平成31年、年号も変わりますし、「変化」という文字を頭にイメージして一年の目標を建てられる方も多いのではないでしょうか。
 昨今あらゆる業界で「人手不足」を懸念する声が聞こえています。皆様はいかがでしょうか。我々の業界も同じと思います。
 そのためか私は近年「機械工具業界って物作りを支える縁の下の力持ちであるはずなのになかなか認められない」「陽があたらない業界なのかな」と話をする機会が多いなと感じています。その反面「何か努力をしている?」と考えることも多くなりました。
 私は40年以上前の中学、高校時代は部活動で卓球をしていました。その後社会人になってからは卓球をする機会がなくなってしまったのですが、以前の「卓球のイメージ」は、体育館の窓を閉め切って(風の影響をピンポン玉が受けるため)プレーをし、様々な要因で根暗のスポーツと言われていました。しかし近年そのイメージは大きく変わりました。
 根暗どころか国際大会では日本の選手が活躍し、スポットライトの中で試合が行われたり、Tリーグが始まりユニフォームも非常に派手になったりと、当時からは考えられないような「変化」を遂げてメジャーなスポーツになりました。フェンシングも新しい会長が、「どうしたらお客様に試合会場に足を運んでいただき楽しんでいただけるか」を念頭に取り組まれていますね。
 何も行動しなければ「変化」は生まれない。今年一年、地元遠州機工会のメンバーと行動をし、中部ブロックの方々の力をお借りしながら「変化」に取り組んでいきたいと思います。
 最後になりましたが、平成31年(2019年)、皆様方のご健勝と商売繁盛を祈念申し上げ御挨拶とさせていただきます。

年 頭 所 感
『柔軟に改革を行う岐阜機工会』へ新しい取り組み
岐阜機工会
会 長 嶋ア 晴久

 新年あけましておめでとうございます。健やかに新春を迎えられたこととお慶び申し上げます。旧年中は当会に対し一方ならぬご厚情と暖かいご支援を賜りありがとうございました。あらためて御礼申し上げますと共に本年も引き続き宜しくお願い申し上げます。
 昨年の岐阜県内の我々の業界を取り巻く環境は、価格改正・品物不足・様々な自然災害・そして人災などがありましたが、なんとか穏やかに推移してくれたのではと思われます。当地区基幹産業のひとつである自動車業界の中でも、特に私たちとつながりの深い自動車部分品製造を主業としている企業は約7割が増収となりました。しかしながらCASEの時代を睨み、いかにして稼ぐ力を確保するか、規模の大小を問わず自動車部品メーカーは大きな転換点を迎えています。
 昨年私は、機械工具商の将来を考えると、改革をしないと本当に危ういと申し上げましたが、何一つできなかったことを反省し悔やんでいます。本年はこれにプラスして、時代とともに変化する柔軟な対応力を意識して、会員の皆さんと共に会を運営していきたいと思っております。
 皆様ご承知の通り、今年はいろいろなことが変わります。それなのに私たちの業界はと言えば、少し言葉はきついですが何も変わってなく、変化している時代にも対応できていないと感じられます。業界を取り巻く環境がまだましなうちに、今ならまだ間に合ううちに、将来を見据えた改革がどれだけ出来るかが勝負の分かれ目と考えております。
 『柔軟に改革を行う岐阜機工会』になるべく、さまざまな新しい取り組みを行いたいと決意しております。その一歩が、本年開催する三重組合との合同新年賀詞交歓会です。三重県機械工具商組合様より多大なるご協力を頂いて、有意義にそして盛大に開催することが出来るようになりました。改めまして厚く御礼を申し上げます。
 最後となりますが、この一年が皆様にとって明るく素晴らしい年になりますことを祈念申し上げまして、年頭のご挨拶とさせていただきます。

実り多き一年に
愛知県金物商工協同組合
理事長 印藤 武司

 新年、明けましておめでとうございます。
 平素は、私ども組合に対しまして、格別のご理解とご協力を賜り、心より厚く御礼申し上げます。本年もどうぞ宜しくお願いします。
 さて、本年5月には新元号となり、平成の時代が幕を閉じます。平成は、大きな震災に二度もみまわれ、豪雨・異常気象等、災害の時代とも言われています。しかし、昭和の時代のような大きな戦争に直面することもなく、外交上は、いろいろ問題が噴出していますが、よかったと思います。新元号の時代も戦争にだけは、直面しないように、ただ祈るばかりです。
 10月からは、消費税が2%UPして10%になる予定です。引き上げは、過去2回にわたって延期されており、さすがに、今回は実施されそうです。軽減税率の適用等、混乱は避けられないと思われますが、スムーズに移行していけば良いと思います。
 また、来年には、東京オリンピック・パラリンピックの開催と、何かとあわただしい一年のような気がします。
 ドローンによる郵便配送とか、米国では自動運転のタクシーの営業が開始したとか、やっとここにきて、21世紀の幕開けのような気がします。どうか時代に乗り遅れないように皆で叡智をあわせて、わが国の少子高齢化、グローバル化問題等に、前向きに取り組んでいこうではありませんか。
 最後に、本年が皆様にとりまして、実り多き年となりますことを祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

災い転じて福と成す
三重県機械工具商組合
理事長 山田  浩 

 新年あけましておめでとうございます。
 平成と言う元号で迎える、最後の新年となりました。平成31年、一つの区切りの年になります。生まれ過ごした昭和の時間よりも、平成で過ごした時間の方が長くなりましたが今年、また新たな元号になりこれからどれだけ過ごせるか?
 2018年、平成最後の今年の漢字は「災」が選ばれました、縁起の良い文字ではございませんが、地震、台風、洪水など自然災害の多い年でしたので、そのものを表す文字になったのでしょう。
 ならば、今年の気持ちとして「災い転じて福となす」の様に逆の発想で2019年どんな元号になるかはわかりませんが、より良い年になります様に自分達の手で新たな年を作って行きましょう。
 過去は変えられる。一昨年よりも昨年が良ければ、良い一年だったと思います。今年が昨年よりも良ければ、また来年になった時に昨年は良い一年だったなと思えます。その為に、今年が良くなる様に頑張れば、より良い過去になり得る訳です。
 2020年に東京オリンピックを控え、2025年には大阪・関西万博が決まり、先々日本としての大きなイベントがございます。
 私たち、機械工具商業界の者としては何が出来るのか?縁の下の力持ち、として表舞台を支える人達を支える縁の下の下の存在として関わって行く事なら出来るのでは無いでしょうか。
 亥年が、十二支の一つの年としてで無く、記憶に残る2019年の亥年になります様、新たな元号の年を、期待に胸を膨らませて参りましょう。
 関係各位の皆様、本年も宜しくお願い致します。

現況を改善し、 活況の有る一年に
岐阜県管工機材商組合
理事長 渡部 勝裕

 平成31年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。
 昨年度より、働き方改革が推進され、人手不足が進む中、改正入管難民法案、有給休暇5日間取得の休み方改革など、矢継ぎ早にワークライフバランス関連の政策が進んでいます。
 ワークライフバランスが益々重要に成る中、人材の流動化が進み、待遇を改善して行かないと、人材が定着しなくなり、他の業界や企業に流れます。
 管工機材商関連企業の人材確保、育成の重要度は増す一方です。近頃の若者は、仕事を選ぶに当たって、休暇、給料、希望の3Kに拘る様です。週休二日は無論、祭日、有給の全消化を考えると、一年の内40%近くを休む事に成る中、業界各社は、よほど生産性を上げないと、高給料を払える算段も無く、会社の存続が成り立たなく成るのではと、懸念しております。
 希望とは、その業界や会社の将来、そして従前から働いている諸先輩の意識・体質です。その背中に希望を感じないと、若者たちは逃げ出して行きます。先輩たちの後ろ姿が、若者に取って、将来成りたい姿か問われています。
 トップの意識改革から始まり、管理職、先輩たちの、脱体育会体質が求められています。年齢や地位に対する、絶対服従の上下関係を排除して、社員が楽しみながら、自ら学び成長し続ける、自律型組織に変えて行く事が急務です。
 社長も、年配者も、新人も、それぞれの役割を担ったパートナーと考えて、尊重し合う組織体に成らないと、若手社員がいつかは居なくなります。
 そして、会社の継続・発展で、一番大切な事は、社員のエンゲージメント(愛着心)と言われています。
 国で言えば愛国心、郷土では郷土愛、会社では愛社精神、家族では家族愛です。日本が好きで、地元が好きで、会社や所属の仕事場が好きで、家族が好きな人は幸せです。
 自分の所属しているコミュニティーが嫌いは不幸です。業界そして各社共々、皆で力を合わせ現況を改善し、今年一年を活況の有る年にして行きましょう。
 今後共、皆様のご指導、ご鞭撻、宜しくお願い申し上げます。

期待と不安
中日本木工機械商工協同組合
理事長 福本 豊彦

 新年明けましておめでとうございます。
 平素は当組合の事業に付きまして、格別のご支援、ご協力を賜り厚く御礼申し上げます。
 今年は新天皇の御即位と改元の年であり、どんな御世になるのか、新元号の名称は何に決るのか、国民の一人として大いなる期待を抱いております。30年振りの改元であり、今年は明るい希望と活気が溢れる年になることを祈って止みません。
 昨年を振り返りますと、世界情勢はまさに混沌として政治、経済とも不安材料が満載の年でした。世界の指導国としてのアメリカはトランプ大統領の場当り的な声明により、世界各国は右往左往の状態になりました。米中対立の激化による貿易戦争のエスカレート、安全保障面でもロシア、中東、北朝鮮を含む極東と火種は潜在、顕在化しており、日本外交の舵取りも世界動向の注視とその対応が一層重要になってくると思われます。
 我が国については、昨年は異常気象による水害、北海道の大規模地震と自然災害を被った年でもありました。天災を人災にしない物と心の準備を行政も個人も怠らない事を心がける必要があります。
 今年は新天皇の御即位の他にも東京オリンピックを来年に控え、公共事業も引き続き堅調に推移するでしょうし、昨年末の2025年大阪万博誘致決定の報も又大きな活性の起爆材になるビッグニュースでした。
 さて、私ども木工機械業界を見廻しますと、木材業界の動向が機械受注に大いに影響しますが、住宅着工件数も年間90万戸の水準をここ数年維持しており、設備需要も旺盛であります。各機械メーカーの受注残は半年から1年となっており、業績も大変好調な企業が多いようです。
 但し、心配事は今年10月に実施されます消費税の8%から10%への増税であります。かつて当業界は消費税が3%から5%に引き上げられた際に想定外の大打撃を被った経験があります。それが原因で倒産した企業もあり、倒産は免れても大幅な売上げ減から人員整理をした企業も多かったと思います。その反省からか現在でも雇用を増やしてない企業が殆んどです。現在の受注残の多さも生産能力を増強していないという事情もあります。今回の増税は需要が落ち込まない政策も盛り込まれるようなので、期待しながら見守りたいと思います。
 最後に今年は災害のない平和で活気ある社会になってくれますよう祈念申し上げて、年頭のご挨拶といたします。

名古屋は11月9日に開催され盛況
CGTech ユーザーに役立つ情報を提供
2018年ベリカット・ユーザー会

 CGTech(東京都豊島区)は11月9日、名古屋駅前の安保ホールにて「2018年ベリカット・ユーザー会(VUE2018)」を開催した。同社のNCシミュレーションソフトウェア「VERICUT(ベリカット)」のユーザー、代理店、販売店などが参加。最新バージョンの機能紹介、講演、事例発表、便利な利用方法の紹介などが行われた。
 VUEは世界80か所以上で開かれ、5000名以上のユーザーが参加するという。国内では昨年、名古屋を含め東京(10月31日)、神戸(11月16日)の3か所で開催された。
 名古屋会場では、午後1時からの開会にあたり、CGTechの山田聡カントリー・マネージャーが挨拶で「VUEは“VERICUT Users Exchange”ということで、一方的に講演を行うだけではなく、ユーザーの方から疑問点や聞いてみたいことがある場合、我々CGTechやお客様同士で話し合っていただく場になればと思います」と述べた後、引き続き同氏による特別講演(リバイバル)が行われた。
 「VERICUT8・1」の機能説明をマーケティングの茨木保彦氏が、発表間近の「VERICUT8・2」の紹介をエリア・マネージャーの奥山靖史氏がそれぞれ行い、招待講演では東京電機大学工学部機械工学科教授・工学博士の松村隆氏が「切削シミュレーションの活用とその応用事例」と題して講演した。
 事例発表では、オーエスジーデザインセンター加工技術グループの今泉悦史課長が「工具のポテンシャルを発揮するVERICUT Forceの使用事例」を発表。
 その後、ファイル管理などベリカットの使いやすさ向上のためのテクニカルTips、質疑応答が行われ、午後5時前に終了。終了後は懇親会も催された。

最新の機器・工具類を展示紹介
『JIMTOF2018フォロー展』盛況
三井機工 最新情報をいち早く発信

 工作機械・精密切削工具・精密測定装置等の総合商社、三井機工(社長=三井重信氏、本社=愛知県岡崎市)は11月23、24日の両日、岡崎市竜美丘会館において「JIMTOF2018フォロー展」を開催した。2日間でユーザーなど約300名が来場し、会場は賑わいを見せた。
 同社は、JIMTOFとMECT(メカトロテック・ジャパン)の閉幕後、展示会に出品された各分野の代表的なメーカーの最新商品を展示紹介する「フォロー展」を毎年開催している。最新情報をいち早く収集できる場としてユーザーに好評である。
 今回は、昨年11月に国内最大の工作機械見本市として東京ビッグサイトで開催され成功裡に終了したJIMTOF2018のフォロー展で、メーカー約60社が出展し、高能率・高品位加工を提案した。
 会場には三井機工のスタッフがセレクトした、展示会で注目を集めた新商品や同社のユーザーにマッチした最新の機器・工具などが幅広く展示され、来場者は商品を間近に見ながらじっくりと担当者の説明に耳を傾けていた。特に初日は午後8時までの開催だったが、時間いっぱいまで熱心に会場を見て回る来場者の姿が見られた。
 会期中に行われた出展メーカーによる技術セミナーも好評を博した。

年 頭 所 感
不断の変革を進め
更なる発展を
愛知県管工機材商業協同組合
理事長 大藪 淳一

 新年明けましておめでとうございます。
 皆様方におかれましては、健やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
 昨年の我が国は、地震、台風、豪雨と自然災害の猛威にさらされました。被災された皆様の一日も早い復興復旧をお祈り申し上げます。
 当組合といたしましては、2年に一度の大事業「第32回管工機材・設備総合展」を昨年10月4日より三日間、名古屋市吹上ホールにて開催いたしました。「いのちの水、流す技、未来につなげ」のテーマを掲げ、メーカー様より250小間完全満小間の出品をいただき、多くの方々にご来場いただきました。成田幸隆実行委員長、坪井研二実行副委員長のもと22名の実行委員会メンバーを中心に一年余り準備をして当日に臨みました。メーカー各社様からは、省エネ、省人、省力、防災、減災につながる最新機器類を展示いただき、ユーザーのニーズに応えていただけたことと思います。管工機材は、暮らしと産業を支えるインフラを担っており、私たちの快適な生活に欠かすことのできない製品であると来場者の皆様に再認識していただく機会となりました。
 また、本年も流通部会・事業部会・広報部会・福利厚生部会・経営研究部会・組合加入促進部会の六部会と幹事会を中心に、各種講演会、工場見学会、巡回健康診断、ボウリング大会、名管会(ゴルフ会)、賀詞交歓会、通常総会等々、多くの事業を推進してまいります。
 インターネットの普及とロジスティックスの進展により、我々商社・販社の在り方が根本から問われる時代に突入しています。「不易と流行」、変えてはならぬものは頑なに守り、環境の変化に応じて変えるべきものは断固として変えていく。不断の変革を進め更なる発展を遂げていこうではありませんか。
 今年は亥年で、ラグビーワールドカップが日本で開催されます。組合員一同しっかりスクラムを組み、各事業には猪突猛進の勢いで臨んでまいります。
 本年もどうぞよろしくお願いいたします。

平均値の落とし穴
三重県管工機材商業組合
理事長 尾藤 彰

 名だたる大手企業の幹部が並び深々と頭を下げている、政治家や中央官庁の役人がいかにも嘘と分かるような言い訳している、昨年はこんな姿を何度見たことでしょう。正直に生きておれば、あるいは少し頭を使い常識を働かせば、あんな屈辱的な姿を晒さなくて済むのだと、我々に生き方そのものを教えてくれています。
 日本人は、「平均的」が好きな国民なのでしょう。皆と同じでないと、どうも落ち着きません。とは言え、私が社内で口を酸っぱくして言っていることは、「平均値の落とし穴に落ちるなよ!」です。そんなことをする筈がないと思っても、本当に落とし穴に落ちる人や会社・業界があるのです。
 決算書を見れば、粗利率は計算できます。それが20%だとすると、当社は「どの商品でも粗利率20%で売ってよいのだ」と、とんでもない勘違いをする人間がいるのです。これが、「平均値の落とし穴に落ちる」と言うことです。若い人ならまだしも管理職や経営者までもが穴に落ちたら、大変なことになります。その会社だけではなく、業界そのものが危機に陥るでしょう。我々は、膨大な種類の商品を扱っています。極端に低い粗利率でしか売れない商品もあれば、非常に高い粗利率でも売れる商品があります。これらをミックスして売ることにより、先ほどの平均粗利率になっている訳です。商品の相場は、一つ一つの商品について「この商品は、だいたいこれくらいの価格だな」とお客さまが納得してくれ、長い年月を経てでき上ってきたものです。すなわち、商品の価格はお客さまが決めたのです。我々は、その相場を大切に守っていかなければいけません。ただ「売上が欲しい」という理由だけで、何でもかでも値引きをして市場の相場を崩したら、お客さまの方がびっくりします。何よりも、管材業界自体が成り立たなくなります。そんな業界は、いままでに一杯ありました。
 やはり、お客さまに提供するサービスの質で競争することが、いま管材商のやるべきことです。

猪突猛進
静岡県管工機材商組合
理事長 一色 哲巳

 明けましておめでとうございます。
 昨年も海外ではいろいろなことがありました。まずは米中貿易戦争、勝手に2つの国でやっていればよいのですが、どうもあちこちに影響が出ているような感じです。どのように収拾されるのか、はたまたもっとひどいことになるのか、まだわかりません。それから自国第一主義、難民問題、英国のEU離脱問題、サウジの記者殺害、日韓問題等々、大きな事件でも忘れていることが多くなりました。嬉しくない事件がありすぎて北朝鮮のことはあまり今話題にもならない感じがします。どうしても自分中心、自分の家族中心、自分の会社中心、住んでいる地方中心が心の多くを占め、世界や遠くのことにあまり関心がなくなっている気がします。こんなことではいけない、もっと客観的に世界を、日本を冷静に見ていくには正月休みなどちょうどいい機会かなと思います。
 我々の業界のことでもいけない!とは思いながら総論賛成、各論反対をなんと多くの機会に言っているのでしょう。まず自分の会社を考え、次に静岡県、中部地方、そして日本…本当は逆の考え方をしなければならないのに。小人なんでしょうね。ただやはり静岡県は昨年はあまりよくなかったような気がします。日本全体ではこの業界は伸びている。中部地方も伸びている、ただ静岡県だけがあまりよくない。何とか業界が一つになって静岡県をもっと活性化していかなければなりません。産業の誘致、観光、その他…やるべきことはたくさんあります。なりふり構いません。干支のイノシシにちなんで猪突猛進する所存です。

年 頭 所 感
価値創造のための良きパートナーとして存在感を発揮
三菱マテリアル
常務執行役員 加工事業カンパニープレジデント
中村 伸一

 新年あけましておめでとうございます。
 皆様におかれましては、2019年の新春を健やかに迎えられたことと、お慶び申し上げます。
 まず始めに、昨年弊社グループで発生した一連の品質問題につきましては、多くの皆様に多大なるご迷惑とご心配をお掛けすることとなり、心より深くお詫び申し上げます。本問題に対しまして、弊社グループの総力を挙げて再発防止並びにガバナンス強化を実施中であり、信頼回復に努めて参ります。
 さて、世界のビジネス環境はこれまで堅調に推移してきており、日本企業の2018年度業績は総じて高い水準にございます。各社とも生産能力を上回った旺盛な受注により、能力増強を加速している状況であったと思います。
 一方で、今後の事業環境を見ると、主要産業である自動車産業においては、自動車のEV化、カーシェアリングや自動運転の加速により、お客様の加工方法や被削材に変化が起こっております。さらには異業種からの自動車市場への参入或いは業種枠を超えた提携といった具合に、産業構造自体に100年に一度と言われる大きな変化が起きております。また、これまで寛容であった国々が保護政策に転換し、地域構造にも大きな変化が出始めている状況であります。
 これらの環境変化に対し、アンテナをより高くして敏感に対応することとし、工具事業では引き続き顧客視点に立ち、スピードと変革を意識しマーケットイン型の営業活動や研究開発に注力致します。具体的には、テクニカルセンターを有効活用してお客様へ加工方法などのソリューションを提供し、価値創造のための良きパートナーとして存在感を出して参ります。そのための新発想工具・サービスの開発やIoT対応など、最先端技術に対応するための投資も継続し、次世代に向けた体制づくりに取り組みます。
 我々三菱マテリアルの工具事業は、ビジネス姿勢の根幹としてYOUR GLOBAL CRAFTSMAN STUDIO/三菱マテリアルは、単なる工具メーカーではなく、社員とお客様のワクワクを叶え続け、お客様のビジネスを成功に導くことができる世界の総合工具工房になる≠打ち出して5年目を迎えます。多くの皆様にワクワク≠ニ満面の笑顔≠お届けできるよう、三菱の総合力を発揮して、お客様の声をしっかりとお聞きしスピーディーにお応えしていく所存でございます。
 本年も従前と変わらぬ格別のご愛顧のほど宜しくお願い申し上げます。
 皆様のご多幸とご発展を心より祈念申し上げ、新年のご挨拶とさせて頂きます。

年 頭 所 感
お客様と日本のものづくりの
 変革・発展に向けて邁進
住友電気工業潟nードメタル事業部長
村山 敦 

 新年あけましておめでとうございます。
 平素は格別のご高配を賜り、誠に有難く厚く御礼申し上げます。
 昨今の市場環境は、米中貿易摩擦の長期化や新興国経済の不安定化、政治的・地政学的な不確実性などにより景気の下振れリスクが高まる懸念はあるものの、足下の経済活動は世界的に概ね緩やかな拡大基調が継続しており、日本経済も企業業績や雇用・所得環境の改善を背景に底堅さを維持しております。そんな中、切削工具市場におきましても、工作機械の受注が米中貿易摩擦の煽りを受け中国向け輸出が減少している一方で、国内需要は高止まりしており、今後も自動車や半導体、航空機など幅広い産業で伸びが継続すると見込んでおります。
 昨年は、国内では第29回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2018)、海外ではアメリカでIMTS2018が開催され、いずれもものづくりの変革への期待と機械加工業界への関心の高さにしっかりとした手応えを感じることができました。弊社では、高生産性を追求した刃先交換式エンドミルや航空機や医療向けを中心とした難削材部品加工用途向けの各種工具、次世代を見据えた製品を多数出展し、多くの反響をいただきました。本年は、これらの製品の拡販、浸透と更なる新製品の開発を進めてまいります。
 また近年、主要製品を中心に素材から各完成品群において生産能力増強を推進してまいりましたが、今後も増強に取り組み急激な需要変動にも柔軟に対応できる万全の体制を構築し、住友電工が昨年5月に発表した中期経営計画「22VISION」実現に向けて注力してまいります。
 また、超硬工具の主原料であるタングステンのリサイクル事業においては、使用済み工具の回収重量が年々増加しています。限りある資源の有効活用、製品の安定した供給に向けたお客様のご理解と積極的なご対応に感謝し、引き続きご協力をお願い申し上げます。
 本年も、より良い製品・サービスを提供し、お客様とともに日本のものづくりの変革と発展に向けて、邁進していきます。引き続き、皆様方のご支援を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。

目標は夢より高く
オーエスジー
代表取締役社長兼CEO 石川 則男

 2019年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。
 昨年は好調な世界経済に支えられ幅広い産業で需要が高まりましたが、多くの企業が人手不足と格闘した1年でもありました。受注が好調だったことに加えて、生産性向上を目指した設備投資意欲が高まりました。IOTと自働化がキーワードとなり未来志向の設備投資が増加し生産財市場はかつてないほどの活況となりました。その一方、トランプ政権が仕掛けた貿易戦争は米中の覇権争いの様相となり、秋以降は中国景気の減速が顕著になるにつれ、世界経済の不透明さが増しました。
 当社は一部の製品で供給が追い付かないこともあり、また慢性的な人手不足を補うために愛知県新城市の工場敷地内に新建屋を建設し国内の生産体制を刷新することにいたしました。新工場では「目標は夢より高いスマート工場」を目指します。そしてこの新工場を起点に、今後競争力をさらに強化し、EV、航空機、医療といった新しい需要に対応してまいります。
 2018年は創立80周年の1年でしたが、大変良い80周年を送ることが出来ましたのも、多くのお客様に支えられたお陰と大変感謝申し上げる次第です。81年目の年は「目標は夢より高く」、を掲げ積極的な経営を心掛ける所存です。
 最後になりますが、日本経済の益々の発展と皆様のご健勝を祈念いたしまして年初のご挨拶とさせていただきます。

イノベーションを 大胆なスピードで
潟^ンガロイ
代表取締役社長 木下 聡

 明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
 昨年の世界経済は、日米欧をはじめとする先進国が引続き好調に推移し、総じて拡大基調で推移したと思われます。国内経済におきましても、製造業を中心とした輸出や生産が好調に推移するとともに堅調な企業収益に伴う設備投資を背景に、好調が続いた一年でした。こうした市場環境の中、当社は40アイテムに及ぶ先進の高生産性切削工具を発売し、同時にタイムリーに商品をお届けすべく、切れ目なく生産能力を増強し、世界各国での販売にて二桁の伸長を達成することができました。
 本年も世界のあらゆるところでの加工によるものづくりにおいて、自動化・効率化・IOTに代表される技術革新が、熾烈を極める競争の中いっそう加速されていくものと思われます。つまり、ものづくりの基盤を支える切削工具に対する期待度・重要度は日々増していくものと考えております。弊社におきましては、本年もより多くの高付加価値な高生産性切削工具を開発することで、最新の工具による加工能率の向上を提案し、お客様でのコスト低減を実現して参りたいと思います。“イノベーションを大胆なスピードで”をスローガンに、タンガロイは今年も皆様と共に邁進して参ります。

年 頭 所 感
進取の気概を持って、
  次のステージを切拓く且R 善
代表取締役社長 長尾雄次

 年頭にあたり謹んで新年のごあいさつを申し上げます。
 昨年は、米中貿易摩擦、原油価格の上昇に加え、相次ぐ自然災害による経済への影響など、不確実な状況が続きました。一方で、人手不足への対応や生産性向上に向けた設備投資需要の増加、企業収益および雇用・所得環境の改善等を背景に、景気全体としては堅調に推移しました。特に、IoTやAI、ロボットの活用による「市場の変化」のスピードは一段と加速し、次への進化を目指した研究開発や投資も積極的に展開されています。
 こうした中、新しい「年号」がスタートする新年を迎えました。
 私は常々、「山善は、世の中の変化に対応する『変化対応業』である」と申し上げています。100年に一度と言われる大きな地殻変動が始まる中、変化の胎動を見逃さず、「現状維持を受け入れない企業文化」の元、自ら積極的にチャレンジする姿勢を持ち続け、進化し続けなければなりません。
 当社は、本年の経営スローガンを、「私たちは進取の気概を持って 革新と創造に挑戦し 次のステージを切拓こう」としました。
 本年は、当社にとって、次のステージに向けてステップアップするための重要な年と位置付けています。今後は、ただ単に規模を追うのではなく、専門商社としての機能とネットワークを、ボーダーレス化する世界の中で拡充し、様々なビジネスシーンで「お役に立つ」提案力と現場力を一段と進化させて、皆様の期待に応えて参ります。
 また、当社が持続的利益成長を続けるためには、自らの「生産性向上」が必要です。従来の業務のあり方を見直し、効率的な仕事を行う「働き方改革」へのチャレンジも積極的に推進していきます。
 本年も皆様と一緒になって、明るい未来を勝ち取って参る所存ですので、何とぞ倍旧のお引立てを賜わりますよう宜しくお願い申し上げます。
 皆様の益々のご健勝、ご発展を心よりお祈り申し上げます。 新中期経営計画が
  4月からスタート
潟Lッツ代表取締役社長 堀田 康之

 謹んで新年のご挨拶を申しあげます。
 皆様には、平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申しあげます。
 昨年の4月から始まった「第3期中期経営計画(2016年度〜2018年度)」の最終年度の売上・利益については、当初計画を上回る数値目標を掲げています。建築設備向けや半導体向けなどが堅調に推移し、第2四半期決算においては年初計画を達成して折り返すことができました。
 昨年は、工業用バタフライバルブメーカーであるシーパスパイプライン社(韓国)を買収し、製品ラインナップの拡充を図った他、エリア戦略として香港、マレーシア及びインドネシアに新たな拠点を設けました。また、グローバル基幹業務システムの導入準備も進め、さらに伸銅品事業においても、製造設備の大規模な更新投資を実施するなど、中長期の成長に向けた積極的な投資が実行できたと思っております。
 今年の国内の汎用バルブについては、首都圏再開発案件の他、東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた施設の建設もあり、昨年と同様に高い水準で推移するものと思っております。工業用バルブについても、製造業全般における保守・更新や生産能力増強のための設備投資により、引き続き好調を維持するでしょう。海外市場についても、徐々に持ち直してきており、今年はさらに力強さを取り戻すことを期待しております。
 しかしながら、米中貿易摩擦の影響による世界景気の減速懸念など、政治や経済の先行きは引き続き不透明であり、事業環境も複雑さを増してまいりますが、どのような状況にあってもその変化に対応することが大切だと思っております。「お客様に喜んでいただく」という原点に立ち返り、お客様の真のニーズを聞き出し、お客様に評価していただける、キッツグループにしか提供できない絶対的な価値やソリューションをお届けしてまいる所存です。
 今年4月からは新たな中期経営計画がスタートします。さらなる成長に向かって力強く足を踏み出す一年にしたいと考えております。
 新しい年も、皆様のご多幸と益々のご活躍を心から祈念申し上げます。

国内外の市場ニーズに
  即応可能な営業体制を構築
ダイジェット工業
代表取締役社長 生悦住 歩

 新年あけましておめでとうございます。
 昨年の出来事を振り返ってみますと、海外では、初の米朝首脳会談やブラジル・マレーシア等新興国の新政権発足、EUによる英離脱協定の正式決定やTPP発効など、わが国を取り巻く環境の変化を感じる1年となりました。国内においては、リーマンショックから10年が経過し、当社も近年にない好調な数字を達成し景気が回復しつつあることを実感する一方、相次ぐ地震と記録的豪雨による甚大な被害や、国内トップメーカーの品質偽装や不正疑惑など、心配なニュースも多い年であったように思われます。
 市況としては、米国経済が堅調に推移していたものの、米中貿易摩擦や英国のEU離脱、イタリア財政問題などによる中国・ユーロ圏経済減速の懸念から、景気動向には注視が必要な状況でした。
 そんな中、当社におきましては、切削工具では主力の金型加工用工具、特に近年難削化・高硬度化が進む被削材の高能率加工に注力しており、肩削りカッタ「ショルダーエクストリーム」やスーパーショートタイプのソリッドボールエンドミル「ハード1ボール」の開発をはじめ、販売強化に取り組んでおります穴あけ工具においては、発売以来ご好評いただいております多機能座ぐり加工用ドリル「タイラードリル」の刃先交換式モジュラータイプなど、ユニークな新製品を市場投入いたしました。今年は、金型分野はもちろん、特色ある製品開発と供給力の改善により、多様化するドリル市場へのさらなる深耕を図って参りたいと存じます。
 また、様々な分野で高い評価をいただいておりますレアメタルレスの複合新材料「サーメタル」におきましては、昨年10月三重に新工場が竣工し供給体制が整いましたので、新規業界での採用や用途開発をさらに押し進めて参ります。
 世界経済は2018年をピークに伸びがやや鈍化するとの予測で、国内においても貿易摩擦や今年10月の消費税率引き上げの影響など、先行きは予断を許しません。しかしながら2020年の東京五輪に続き、昨年11月には2025年万博の大阪開催が決定するという嬉しいニュースも飛び込んで参りました。当社におきましては、切削工具の海外輸出比率が70%に達し、海外動向により一層目を配りつつも、これら景況の変化にとらわれず、引続き安定した製品供給体制を維持し、品質・性能において幅広いお客様にご満足いただけるような製品を開発して参る所存です。
 最後に、当社は昨年12月の機構改革により、国内営業拠点の統廃合ならびに「国内営業部」「海外営業部」の新設、併せて国内標準品すべてのご注文を承る「国内業務課」を立ち上げました。これにより国内外の市場ニーズに即応可能な営業体制の構築を図り、より一層のサービス向上に努める所存ですので、お客様・お取引様におかれましては、今後ともダイジェット製品に変わらぬご愛顧を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

持続可能性について考える
今年もよろしくお願いします
潟Wーネット
取締役社長 古里 龍平

 謹んで新年のお喜びを申し上げます。
 昨年は豪雪から始まり、大阪府北部地震、西日本豪雨、酷暑、相次ぐ台風被害、北海道胆振東部地震など自然災害が多発した一年となり、緊急時の事業継続計画(BCP)を再認識させられました。
 最近、サステナビリティという言葉をよく耳にしますが、BCPと同様に企業にとっての持続可能性と理解されていることが多いように思われます。
 本来、サステナビリティとは「将来世代のニーズを損なうことなく、現代世代のニーズを満たす発展」という意味の「持続可能な発展」が基となっていて、我々が生存可能な地球環境や社会の状態を維持できることを意味しています。個々の企業の事業継続や存続とは「主語」が異なるのです。
 企業の存続は、地球環境や現代文明の持続的な発展に企業として取り組むための最低の必要条件であり、その上で、自分たちに何が出来るのか、どのように関わっていけるのかについて考えていきたいと思います。
 皆様方の益々のご発展とご健勝を心より祈念申し上げまして、新年のご挨拶とさせて頂きます。

ヘプタミル サイズ拡張
フェースミルタイプと
ダイジェット工業 低抵抗インサートを発売

 ダイジェット工業(社長=生悦住歩氏、本社=大阪市平野区)は、刃先交換工具ヘプタミルにフェースミルタイプ「HEP-FM形」および低抵抗インサート「MLブレーカー」を1月より発売する。
 ミーリング荒加工の大きな切込み深さにおいて、切りくず排出量を高め、高能率加工を可能にした「ヘプタミルHEP形」に、フェースミルタイプ「HEP-FM形」をシリーズ追加する。
 インサートは、7コーナ仕様の経済的な形状で、切削抵抗を低減させ環境への対策も行っている。加工振動を抑制する新型インサートMLブレーカーをバリエーションに追加し、生産の効率化を高め、更なるコストダウンにつながる提案が可能になるとしている。
 初年度販売目標は6000万円。
 【特長】
 @「ヘプタミルHEP形」は、名前の通り7角形(ヘプタゴン)のインサートを使用したカッタであり、7コーナ使用可能最大切込み深さが5o、また切れ刃最大切込み深さは12oまで可能。エアカット時間を短縮し、高能率加工が可能な形状としている。
 Aポジ刃形の採用および、加工面に対して切込み5oを超える外周のバックテーパが片角3〜4度および正面すかし角が9〜10度と大きく逃げているため、大きな切込み量においても切削抵抗が低く、高送り加工が可能であり、かつ掘り込み加工時でも切削抵抗の変動が少ないという特長をもつ。
 B新ブレーカー付きインサートML形は、切削抵抗を更に低減させ、切削熱の影響を軽減し、機械主軸への負担を軽減させた。チップ材種には、新材種であるJC8118とJC7550を採用し、鋳鉄、炭素鋼、工具鋼からステンレス鋼、Ti合金等の難削材加工まで対応を可能としている。
 【サイズ・価格】
 @ヘプタミルフェースミルタイプ「HEP-FM形」
 本体サイズφ50(3枚刃)〜φ200(9枚刃)
 本体標準価格4万8000円(φ50)〜18万9800円(φ200)※税抜き
 A低抵抗インサート「MLブレーカー」
 インサート材種JC8118、JC7550(PVDコーティング)
 インサート標準価格1400円※税抜き

富士精工
代表取締役社長に篠田友彦氏
神田前社長は取締役会長に

 機械工具・工作機械・産業機械・自動機器等の総合商社、富士精工(本社=岐阜県羽島郡岐南町三宅5―37)は、昨年春に代表取締役社長を神田富雄氏から、篠田友彦専務に引き継いだ(平成30年2月20日付)。神田氏は取締役会長として新社長をサポートし引き続き会社の発展に努める。
 富士精工は昭和28年(1953年)創業。創業者の神田会長は、社業の成長に力を注ぐ傍ら、岐阜県機械金属商業協同組合(現、岐阜機工会)で理事を務め業界の発展にも長年尽力した。

「THE CUT シート面カッター」が
オンリーワン認定製品として
丸一切削工具 東大阪ブランド製品に認定

 丸一切削工具(社長=衣斐誠氏、本社=大阪府東大阪市)は、東大阪市が卓越したデザインや性能で新たな価値をユーザーに訴求できる優れた製品に対して東大阪ブランド商標の使用を認める制度を設けているが、このほど同社の「シート面カッター」がその中の“オンリーワン(パイオニア・プラス)”の認定を受けたと発表した。
 この商品は、従来のソリッドタイプのカッターと比べて圧倒的な工具費用の低減や加工時間の短縮をはかることができ、好評を博している。
 【THE CUT シート面カッター】
 油圧部品におけるシート面は油圧制御を行う重要箇所で、規格も厳しい難加工箇所とされるが、同社ではこれまでに培った加工ノウハウを生かし、シート面加工専用のチップ交換式カッターを開発した。
 主な特長は次の通り。
●総型バニシングの形成やロー付けタイプでしかできなかった加工を標準スローアウェイ化。
●各ネジのシート加工と上面のR加工、ザグリまで工程を集約。
●再研磨不要で工具費用、ランニングコストを飛躍的に低減。
●他の規格についても相談に応じる。
※ヘリカル加工用とMネジ用のザグリ加工は不可。

2019年1月20日(日) ・2695号
『航空機業界の動向と加工技術』
日工販 中部地区忘年懇親会開く
酒井昭仁氏(川崎重工業)が講演

 日本工作機械販売協会(日工販)の中部地区忘年懇親会(中部地区委員長=田研至氏・井高社長)が昨年12月6日、名古屋市東区のメルパルク名古屋で開催され、会員ら約150名が出席して情報交換などを行った。田中部地区委員長は挨拶で「工作機械受注額が1兆8000億円を超えそうだと楽しみにしています。来年(2019年)になって少し落ちるかも知れないが、ある程度の数字は期待でき来年も忙しい1年ではないか」との見通しを語った。また、冨田薫日工販会長(トミタ社長)は協会の活動として営業マンのレベルアップのための教育事業に力を注いでいることを報告した。懇親会の前には講演会が行われ、酒井昭仁川崎重工業航空宇宙システムカンパニー生産本部副本部長が『航空機業界の動向と加工技術』と題して日本の航空機業界を取り巻く環境と課題、同社の取り組みなどを紹介した。
 懇親会の冒頭、田中部地区委員長が「日頃は日工販の活動に多大なるご協力を賜り、誠にありがとうございます。先ほどは酒井先生(川崎重工業)に講演をしていただき、航空機業界がどれほど苦労してモノづくりをされているかを勉強させていただきました。我々は自動車業界で主に仕事をすることが多いのですが、我々としては日本の将来のためにも、航空機業界に是非一段と頑張っていただきたいと思っています」と挨拶。
 また、中部地区の今年度の活動について報告した後、「12月12日に工場見学会としてイマオコーポレーションと川崎重工業、航空博物館の見学。2月には働き方改革をテーマにした勉強会を計画しています。これからも日工販中部としては色々と行っていきたい」と話し、引き続き協力を求めた。
 さらに田中部地区委員長は地元自動車メーカーの計画にも触れ、EV(電気自動車)やFCV(燃料電池車)の話が盛んな中、既存のエンジンのラインも計画されていることを挙げ、「我々の業界としては、仕事量は期待できると思っています。各社非常に忙しく体力勝負の業界ともなってきており、皆様、そして社員の方のご健康を危惧しています」と挨拶を結んだ。
 続いて、冨田日工販会長が挨拶に立ち
「航空機業界の話を伺って、我々工作機械業界は自動車業界に偏っているので航空機業界に何とか参入しようと思ったのですが、中々難しいというのが実感として分かったわけで、我々もこれから努力をしなければならないと感じました。また、今インターネット通販が色々な業界に浸透してきて、工作機械業界もいずれ単純な機械は移行していくのではと思われます。日工販としては、営業マンのレベルアップという形で、教育事業にかなり力を入れています。地区ごとに色々な勉強会、工場見学会などを行っています。お客様からの相談に対して解決する力をつけていかないと、インターネット通販に負けてしまうと思うので、色々な事業を実施し、営業マンのみならず、会社のレベルアップにつなげたい。皆様のご協力をお願いします」と協会の取り組みについて話した。
 新入会員としてシーメンス、大日金属工業の2社が紹介され、両社の代表から挨拶があった。
 乾杯の挨拶で、メーカーを代表して松浦勝俊松浦機械製作所社長が「今年(2018年)、日本工作機械工業会(日工会)は非常に調子が良い状況。皆様方には長納期になっていることを申し訳なく思っています。10月までの日工会の受注総額が1兆5500億円弱ということで、11月、12月を足すと1兆8500億円と先ごろ上方修正をしましたが、12月が伸びれば、これに届くのではないかというところです。今年は、昨年(2017年)に続いて、日工会としてはレコードイヤーになる年です。皆様方に大変なご尽力、ご貢献をいただいた結果だと思っています。来年は少し端境期感があるでしょうし、米中摩擦関係を含めてみると中々先行きが見通せない状況になると言われていますが、何とか皆様と力を合わせて来年も良い年にしていきたい」と述べ、力強く乾杯の音頭をとった。
 懇親の場となり和やかに歓談が進む中、山下隆蔵山下機械会長が「今年はこれまで最高という所もかなり多いように聞いています。然しながら新聞を見ていると、恐ろしいことが一週間のうちに何回も現れています。年が明けて、あの時が一番良かったということになるやもしれない、これからの難しさを感じるわけです。来年も中部地区委員長を中心に日工販が益々良い年となることを心から念じて、締めの挨拶といたします」と述べて、懇親会を終了した。
 懇親会に先立って午後4時より行われた講演会では、講師を務めた川崎重工業の酒井氏が、同社の航空宇宙部門を紹介した後、日本の航空機業界を取り巻く環境と課題、航空機構造材料のトレンド、航空機構造の特徴、航空機加工技術の歴史、最新の加工技術について説明。「川崎重工業はロボットも作っている。普通のロボットで航空機の部品に穴をあけようと思うと、ロボットの剛性が足らず負けてしまう。また、板がたわんでしまう。非常にごついロボットに、板のたわみを補正するソフトを開発して、名古屋の工場では全自動でロボットでの穴あけを行っている。組立を増加しないと、日本で飛行機が作れなくなるとの信念のもと、このような開発をしている」と述べて講演を締めくくった。
 講演後は、今後の航空機の受注や航空機業界からみて自動車業界で使われているシステムの導入について、IоТの部品管理への活用についての質疑応答があった。

年 頭 所 感
2019年 年頭所感
名古屋商工会議所
会 頭 山本 亜土

 明けましておめでとうございます。
 会員の皆様には、お健やかに平成31年の新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
 平成も残り4カ月となりました。本年は5月1日から、新元号のもとで新たな時代を迎えます。来たる時代も、我が国が平和でさらに成長・発展するよう祈念いたします。
 1.当地域の景況について
 さて、日本経済は、緩やかながらも長期にわたる景気上昇が続き、その中にあって、当地経済は製造業の強い国際競争力に支えられ、他地域に比べても、堅調に推移しています。
 一方、最近は、人件費や原材料費の上昇等により企業収益の伸びに頭打ちの兆しがあり、また、米中貿易摩擦の影響の顕在化や日米間の貿易交渉の帰趨など、国際経済の波乱要因が、輸出中心の当地産業に与える悪影響が心配されます。本年10月には消費増税も控えており、各企業におかれては、今後の景気動向に敏感さが増している状況と思います。
 加えて、業種を問わず、人手不足が一層深刻化する中で、働き方改革や、シニア層・女性・外国人等の多様な人材の活躍を進めることが、益々、企業の存続・成長にとって不可欠な要素となっています。
 2.中小企業支援の強化
 一方、中小・小規模企業においては、目まぐるしい環境変化に、自らの努力だけでは対応困難な面があり、引き続き厳しい状況にあります。
 言うまでもなく、会議所活動の根幹は、「中小企業の支援」であり、名古屋商工会議所では、70名の経営指導員による年間約2万1000件の巡回・窓口相談を軸にしながら、中小・小規模事業者に寄り添ったきめ細かな「伴走型支援」を行っております。
 本年は、特に、
対応の遅れが懸念される消費税増税・軽減税率対策について、セミナーや個別相談会などにより、情報提供や支援を積極的に行います。同時に、小売・サービス業等で、クラウド会計やキャッシュレス決済の導入を進めるなど、IT化支援にも精力的に取り組みます。
 また、「大事業承継時代」を迎える中、昨年改正された事業承継税制の活用等による円滑な承継への支援や、働き方改革等に対応した人材確保・活用支援を進めます。また、本年秋に14回目を開催する「メッセナゴヤ」などによるビジネスマッチングの充実に更に努めます。
 3.「躍動し愛されるナゴヤ」実現を目指して
 (1)中・長期的な課題
 現在は堅調な当地経済ですが、中・長期的には、大きな環境変化とリスク・課題があります。
 AIやビッグデータ等によるデジタル革命が各産業を大きく変化させつつあり、当地主力の自動車産業でも「百年に一度の大変革」が進み、コネクティッドや自動運転、MaaS(マース)等、新技術や新事業の研究・開発が海外を含め他地域で行われ将来の産業空洞化に繋がることが懸念されます。
 また、2027年のリニア開業により、当地が東京圏と一体で大きく発展するチャンスがある一方で、東京圏に埋没・吸収され、東京一極集中が更に進むリスクも十分認識しておかなければなりません。
 (2)三位一体での事業推進
 以上のような認識を踏まえ、本所では、昨年7月に「躍動し愛されるナゴヤ研究会」報告書を取り纏め、今後の取組みの方向性や具体策を公表しました。その骨格は、ナゴヤが「面白く魅力的で、内外の多くの人々がビジネスや観光を目指して何度も訪れ、活動や交流を拡げる街」となるため、「次世代産業発展、イノベーション・スタートアップの創出」、「まちづくり、交通インフラの整備」、「観光・誘客の推進」の3本柱の施策を一体で推進し、そして、それら3つの柱が好循環を生んで、「躍動し愛されるナゴヤ」を創り出していくというものです。その実現に向けて、県・市等行政や関係機関と十分連携・協力しながら、本所としては、その仲立ち役となるとともに、自らも着実に実行に取り組みます。
 @次世代産業発展、イノベーション・スタートアップの創出
 次世代産業振興については、航空宇宙分野で、高い技術力を持つ当地の製造業の皆さまに、航空宇宙分野における事業展開の機会を拡げるため、第3回となる「エアロマート名古屋」を9月に開催するほか、エンジン部品やMRO(Maintenace,repair&Overhaul)分野への参入支援など幅広い取組みを進めます。医療機器分野では、4月に「第5回メディカルメッセ」を日本医学会総会と同時開催します。
 また、産業競争力の源泉がデジタルなどソフト分野へ移行する中で、イノベーションやスタートアップ創出への取組みを強化し、担い手となるクリエイティブな人材が育ち・集まる街にするため環境整備に努めます。
 Aまちづくり、交通インフラの整備
 第二の「まちづくり、交通インフラ整備」では、リニア効果を最大化し、地域全体にあまねく波及させるため、まずは名駅のスーパーターミナル化の着実な推進、そして、中部国際空港の二本目滑走路の早期整備、また、名古屋港の港湾機能強化、広域幹線道路の整備促進等について、行政を支援し積極的に取り組みます。
 まちづくりでは、名古屋駅・伏見・栄の都心部が、それぞれの個性を伸ばし、一体で「歩いて楽しい街」となるよう、栄地区や伏見地区の一層の賑わい拡大などに向け、行政やエリアマネジメント団体等と協力しながら取り組んでいきます。
 B観光・誘客の推進
 観光について、当地の取組みはやや遅きにの感はありますが、インバウンド4000万人時代を迎える中、地域の商業・サービス業の発展に不可欠な重要な要素として取組みを強化する必要があります。
 本所としては、インバウンド拡大に向け関係機関と一体でターゲット国を絞った具体的な戦略の策定・実行を進めます。また、「なごやめし」の新商品開発など「ナゴヤらしさ」を一層掘り起こして売り込んでいくとともに、産業観光の更なる強化やナイトタイムエコノミーの振興などを図り、訪れた人に、「楽しく、面白い」と言って頂ける街となるよう取り組んで参ります。
 4.むすび
 本年の干支は「亥(い)」です。元来、この「亥」はイノシシや豚の骨格を描いた象形文字で「骨組み」を表していると言われています。「躍動し愛されるナゴヤ」の実現に向け、本年はその骨組み(体制)を整えるとともに、スピード感を持って『実行する年』と位置づけ、自ら汗をかいて関係機関や関係者との連携・協働を図りながら取り組んで参る所存です。
 会員の皆様には引き続き、本所の活動に一層のご理解とご支援をお願い申し上げて、新年の挨拶とさせていただきます。

年 頭 所 感
創立70周年 節目の年
(一社)日本冷凍空調工業会
会 長 高木 俊幸

 年頭にあたり謹んで新春のご挨拶を申し上げます。
 旧年中は、皆様方より格別なるご支援を賜り、心より厚く御礼申し上げます。
 さて、昨年を振り返りますと、国内においては、地震、豪雨、台風の猛威を振るった災害の多い1年でした。被害に遭われた方には謹んでお見舞いを申し上げます。
 昨今の世界経済では、米中の貿易戦争に代表される一部保護主義の台頭、英国のEU離脱や独仏の政情不安定化の影響等で、やや減速傾向ではあるものの、3-4%程度の穏やかな成長を持続するものと見込まれています。また、いよいよ目前に迫った2020年東京五輪に加えて、2025年の大阪万博開催が決定するなど、本年は、様々な内外の課題やリスクを抱えながらも明るい希望も持てる1年となることを期待したいと思います。
 冷凍空調機器は、ヒートポンプ技術を核に家庭から業務用における様々な生活環境の快適空間を実現するとともに、食品の流通・保存に関わる冷凍冷蔵分野、自動車、車両、更には先端医療現場など幅広い分野に普及し、我々の生活には無くてはならないものとなっています。
 このような状況のもと、当工業会では引き続き「環境問題」、「規格・基準及び新たな技術への対応」、「国際活動の推進」など、主要テーマを中心に業界が直面する課題に取り組みます。
 環境対応では、グローバルで地球温暖化防止や代替フロンHFC段階的削減に関する議論が継続的に進められているなか、我が国においては「オゾン層保護法」の改正が成立し、2019年1月から、代替フロンHFCの製造及び輸入の段階的削減が始まりました。具体的には、年度毎の削減目標を確実にクリアするための新冷媒・代替技術の開発、指定製品の追加や削減目標値の設定など、わが国としての国際的な約束の遵守に向けての取り組みは極めて重要だと考えています。機器として安全性を担保すると同時に、直接ご使用いただくお客様にも広くご理解を求める活動を最重要課題として取り組んでいく考えです。
 また規格・基準等では、昨年,高圧ガス保安法の引用規格として採用された「特定不活性ガスを使用した冷凍設備での冷媒漏えい時の燃焼を防止するための適切な措置を規定した自主基準(GL-20)」の市場浸透のための啓発活動について、引き続き推進してまいります。
 一方、海外に目を向けると世界各国で非常に評価の高い日本の微燃性冷媒のリスクアセスメント評価をベースに、グローバルな舞台で安全性に対する正しい評価の考え方を積極的にPRする一方で、東南アジア、中東地域に対しては、技術支援および事業支援を業界として有益な形で推進するための具体的な検討を本年より、本格的に開始いたします。
 日本冷凍空調工業会は、関係の皆様のご支援の下、今年創立70周年を迎えることになり,6月には、記念式典の開催も予定しています。今後、100周年、150周年に向け「冷凍空調製品の安全性確保と品質向上を図り、国民生活の安定と業界の健全な発展に寄与する」という当工業会の使命を着実に果たしてまいりたいと存じます。
 最後になりましたが、本年も皆様方のなお一層のご指導・ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い致します。皆様の益々のご発展とご健勝を祈念して、新年のご挨拶とさせて頂きます。

よりよい業界となる転換の年に
全日本木工機械商業組合
理事長 桑原 柾人

 平成31年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。
 平素は、当組合の事業につきまして、格別のご支援、ご協力を賜り厚く御礼申し上げます。新しい年を迎えるにあたり、関係業界並びに組合員各位に謹んでご挨拶申し上げます。
 日本社会のガラパゴス化がいろんなところで指摘されます。その典型は日本の携帯電話です。日本の技術力と厳しいユーザーの要求に応えるために独自に発展し、決して性能が劣っていなかったのにも関わらず世界標準からずれていき、ついに海外では普及せず消滅する運命となりました。
 日本の家具産業もよく似た道をたどっています。
無垢の高級家具を別にして、日本の多くの家具でフラッシュ構造が主流となっています。材料を節約でき、軽いという優れた利点もありますが、逆に製造工程が複雑で、木取り、設計等に高度な熟練が必要とされ、コストに占める材料費比率は下がりますが、反対に人件費比率はアップします。日本以外の先進国ではフラッシュ構造は完全に消滅し、一般的な店舗や低コストの家具は、パーティクルボードやMDFに表面材を貼ったボードが流通し、木工所はそれをカット、縁貼りし、加工して終わりとなっています。少しグレードがあがると、ボードに突き板を張り、塗装する工程となっています。最近はボードサイズが大きくなることにより生産性がさらにアップし、端材も減少しています。また工場で余った端材は、ボードメーカーにもどして燃料として使うというよい循環システムができあがっています。
 地球環境問題から、国内の豊富な森林資源を利用することが必須となっています。しかしながら年間約2000万uと推定される未利用間伐材等をなんとか利用するために木質バイオマス発電が政府の後押しにより推進されています。材料として使えない木材はまず木質ボードに利用し、その後家具等で利用されたあと廃棄時に燃料として使うのが地球環境にとってベストのはずです。未利用木材をもっと木質ボードに利用できれば、世界標準の家具生産方式に近づき、家具業界の生産性アップが可能となります。スチール家具等のマーケットを木質に転換できますし、生産性のアップ分でデザイン等、その他の付加価値アップのためにコストを回せば、木質家具をさらに魅力的にでき、需要のアップにつながります。そしてなにより地球にとって最も悪である木材を二酸化炭素にもどすのではなく、地球にとって最も優しい二酸化炭素の固定化に家具産業も大きく貢献出来ます。
 本年は新しい元号で新しい時代を迎える年となります。日本の木材産業の素晴らしい未来のために、世界標準の利点をもっと取り入れ、よりよい業界となる転換の年になればと思います。
 組合員各位だけではなく、他の木材業界団体ともさらに協力し、木工機械販売のパイをさらに大きくすることが、イコール地球環境に貢献することになると確信しています。組合活動が少しでもこの手助けになればと考えています。本年も皆様のご協力よろしくお願い申し上げます。
 皆様にとりまして素晴らしい一年でありますように祈念してご挨拶といたします。

年 頭 所 感
年頭所感
岐阜商工会議所
会 頭 村瀬 幸雄
 
 皆様には、平成31年の新春を健やかにお迎えのことと心よりお祝い申し上げます。
 昨年のわが国経済は、米国の関税強化に端を発する米中貿易摩擦が過熱する一方、全体的には日欧EPAやTPPなど自由貿易へ大きく舵を取る動きもあり、世界経済が大きな転換点を迎えるなか、全国各地においては、豪雨災害や度重なる台風上陸、地震発生など大きな災害が相次いだものの、堅調な企業の業績を背景に雇用・所得環境は改善が続き、総じて緩やかな回復傾向でありました。
 他方、中小・小規模事業者を取り巻く経営環境は、人手不足や原材料価格の上昇、さらには後継者難の顕在化やAI・IoT化の急激な進展等により、厳しい状況が続いております。
 県内の経済については、度重なる豪雨の影響により観光産業を中心に一部弱含むなか、有効求人倍率も高い水準で推移し、企業の人手不足感が高まっているものの、活発な生産活動により製造業を中心に持ち直し、全体としては概ね回復傾向でありました。
 本年につきましては、引き続き米中による通商政策の衝突や、英国のEU離脱など、海外における懸念材料に加え、消費増税を10月に控え、人手不足問題も未解消であるなど、先行きに多くの不安要因を抱えているものの、天皇陛下の譲位や新元号の制定という大きな慶事が予定されており、さらには2020年の東京オリンピック・パラリンピックが控える年でもあり、わが国にとって重要な節目の年となるものと存じます。
 この歴史的な節目の年に、地方創生に向けた取組みを飛躍させるため、岐阜商工会議所は、その担い手である地域の中小企業・小規模事業者の経営基盤安定化と地域経済の活性化に全力を尽くす所存であります。
 とりわけ2020年には、東京オリンピック・パラリンピックが開催され、この地域にも多数の誘客が見込まれます。また、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」の放映が予定されており、明智光秀と斎藤道三が過ごした岐阜が舞台となります。これら絶好の機会を生かすため、今年一年をかけて、岐阜県・岐阜市とともに、観光事業の深掘りや発信力の強化に尽力してまいりたいと存じます。
 岐阜ブランドの確立にあたっては、昨年11月に締結いたしました、岐阜県・岐阜市・岐阜島屋・岐阜商工会議所の四者による「地域活性化に関する包括連携協定」をもとに、岐阜の魅力ある産品を発掘し、包装や販売方法まで事業者とともに再考することで、さらに磨きのかかった岐阜ブランドの産品を全国・海外で発信する事業に取り組んでまいります。
 さらには、毎年開催しております「鮎菓子たべよー博」では、岐阜島屋と当所会館との二拠点開催とし、サンデービルヂングマーケットとも連携することで、岐阜市中心市街地の活性化にも貢献してまいりたいと存じます。
 岐阜の繊維企業の若手経営者たちで挑む岐阜シャツプロジェクトにおいても、岐阜市姉妹都市であるフィレンツェ市企業との商品開発提携など、新しい事業にも力を入れ、岐阜アパレルのさらなる魅力発信・国際交流にも努めてまいります。
 また、商工会議所会館がリニューアルとなって丸一年経過し、会員はもとより市民の皆様に広く活用していただいており、感謝申し上げます。特に好評を得ております、特設ルームでの「合同記者発表会」事業については、毎回マスコミの皆様にも協力を得て、会員企業の新商品や新サービスの紹介に大きな効果が出ております。今後はプレゼン方法の工夫やノウハウ提供も含めて、合同記者発表会の質を向上させていき、会員事業者の販路拡大に貢献してまいります。
 そして、商工会議所の使命であります中小企業・小規模事業者への経営支援にあたっては、10月に予定されております消費増税に伴う軽減税率制度への対応をはじめ、創業、事業承継、IT・IoT化、海外展開、事業再生といった事業者のライフステージに応じた支援をきめ細かに対応する伴走型支援や、外部機関と連携したセミナー等の開催により、企業の持続的な発展、ひいては地域活性化に資するよう、これまでにも増して強力に推進してまいります。
 人口減少に加え、豪雨などの災害が多発するなか、生産性向上による防災・減災の観点から社会基盤の整備促進への機運はますます高まっております。昨年施行された「重要物流道路制度」に則った、アクセス道路を含めた効率的かつ災害に強い道路網の整備促進に向けて、積極的な要望活動を展開してまいります。
 最後になりますが、皆様方の本年一年のご健勝とご繁栄を祈念いたしますとともに、引き続きご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げ、年頭の挨拶とさせていただきます。

「モノづくり哲学」の重要性を再認識
(一財)機械振興協会
会 長 釡  和明

 新年 明けまして おめでとうございます
 皆様におかれましては、健やかな年末年始となりましたことと心からお慶び申し上げます。
 さて、昨年のわが国のモノづくり産業を振り返りますと「品質不正」という言葉を想起せざるを得ません。日本を代表する多くの企業で起きた品質不正の問題は、日本のモノづくり産業の信頼性を揺るがす大きな事件となりました。加えて、年末には大手自動車メーカーの会長が有価証券報告書虚偽記載容疑等で逮捕されるといった衝撃的な事件も起きました。
 これは個々の企業のコンプライアンス機能の問題にとどまらず、日本のモノづくり産業に潜在しているより深い問題があるのではないかと感じています。
 すなわち、グローバル競争が激化する中、日本のモノづくり産業の現場において、何よりもコストやスピードが優先され、本来のモノづくりの本質を忘れてしまうような状況が知らず知らずのうちに広がってしまい、さらにモノづくり現場での人材不足がそれに拍車をかけているように思われます。
 新たな年を迎え、誰もが気持ちをリセットしている今だからこそ、「私たちは誰のために、何のために、モノづくりをしているのか」といったモノづくりの本質について、もう一度自問自答してみる必要があると考えます。
 今後、AI(人工知能)、RT(ロボット技術)、ICT(情報通信技術)はさらに飛躍的に進化普及し、それと連動した形でIoT(モノのインターネット)やシェアリングエコノミー≠ニいったモノづくりとサービスを繋ぐ新たなビジネスが様々な分野で展開されることが期待されています。しかし、いくらAI、RTあるいはICTが進化したとしても、モノづくりに携わっている私たちの倫理観や企業のコンプライアンス機能が低下していては、決して良い社会を構築することはできません。
 技術プッシュ型のイノベーションはすさまじい速さで進展していますが、それをどう捉え、どう活用するかは、私たち自身がモノづくりを通じて、どのような社会を構築していきたいのかといった「モノづくり哲学」にかかっているのではないでしょうか。
 今年は「平成」から新しい元号にかわるわが国にとって歴史的な年でもありますが、それ故、新しい時代の到来に向けて、私たちは今一度「モノづくり哲学」をしっかりと見つめ直し、心に刻みながら、社会に貢献できる活動を実践する必要があります。
 機械振興協会は、そうした「モノづくり哲学」の重要性を再認識しながら、関連企業並びに団体等の皆様のお役に立てるように、技術研究所に蓄積されているR&D機能、経済研究所及びBICライブラリ(機械産業の専門図書館)に蓄積されている調査研究機能や情報サービス機能などを活用しながら活動してまいりますので、引き続き、ご指導、ご鞭撻の程、宜しくお願い致します。

取引適正化のガイドライン等の普及啓発を図る
(一財)素形材センター
会 長 横川  浩

 2019年の新春を迎え、謹んで新年のお慶びを申し上げます。
 昨年の我が国の経済状況を振り返りますと、景気は総じて緩やかな回復基調が継続し、国内の雇用情勢は、人手不足の背景もあり有効求人倍率は高い水準で推移しました。一方、昨年の経済状況を取り巻く世界情勢は、米中貿易摩擦の激化、中国経済の減速、英国のEU離脱や欧州政治の混乱などにより、先行きの不透明感が増し、今後の通商問題等の動向によっては世界経済に大きな影響を与えることが懸念されます。
 また、大きな出来事として、品質検査の不適切な取扱い問題が相次いで発覚するなど、日本のものづくりの信頼を失いかねない事案が少なからずありました。製造現場の目標達成が優先し安全検査や品質管理を怠ったとの指摘があります。企業経営が、不祥事等により危機に陥ることがないように、他山の石として、コンプライアンスやコーポレート・ガバナンスのチェック機能を強化する対応が重要と考えます。
 国内においても、本年も景気回復基調が持続し、素形材業界にも良い面で波及することを願うものです。大手企業の収益は拡大しても、下請け中小製造業の収益は低迷しており、多くの課題を抱えています。取引適正化の取組みである取引価格等の改善や人手不足の深刻化や事業承継の問題などは喫緊の課題であります。
 昨年12月に外国人労働者の受け入れを拡大する出入国管理法改正案が成立し、本年4月に新たな制度が実施されることとなりましたので、素形材産業界においても同制度の活用を適切に対応していくことで人手不足の状況が改善されることが期待されるところです。
 経済産業省は、素形材産業の健全な発展を促進するため、様々な政策の検討や施策を展開しています。「IT投資等を通じた生産性の向上」、「適正取引の推進」、「製造業の人手不足の現状を踏まえた人材確保対策」を目的として、サポイン技術開発の支援、素形材産業取引ガイドラインの改訂と普及、外国人材の活用等の施策の検討などを行っています。
 素形材センターとしても、
取引適正化のガイドライン等の普及啓発を図るため、本年も引き続き、取引適正化のフォローアップを実施するとともに、実効性のある具体的なアクションプランの検討や周知活動を行ってまいります。その他、素形材技術研修講座、技術セミナーなどの「人材育成事業」、素形材産業技術賞等の顕彰や素形材産業振興に関する情報提供などの「普及啓発事業」、団体間交流や研究会などの「交流促進事業」、次世代材料技術の研究開発などの「素形材技術開発事業」等を通じて、経済産業省と一体となり、また素形材関連団体のご協力を得ながら積極的な活動を行い、素形材産業の振興・発展に努めてまいります。
 最後に、本年の皆様方の益々のご活躍とご健勝を祈念するとともに、素形材産業の更なる発展を祈念いたしまして、新年のご挨拶といたします。

年 頭 所 感
年頭所感
(一社)日本機械工業連合会
会 長 大宮 英明

 皆様、新年明けましておめでとうございます。
 年頭に当たり、平素より日本機械工業連合会にお寄せ頂いております皆様方の温かいご支援とご協力に対し、改めて深く御礼申し上げます。
 昨年は、トランプ政権下の通商問題や自然災害等変化の年でしたが、我が国経済は、全体として緩やかな回復基調にあり、生産や設備投資も増加傾向が続いております。この中で、我が国の機械産業の生産も伸長しており、昨年11月に公表いたしました日機連の2018年機械生産の改訂見通しでも、17年比2・9%増の77兆3千億円となっております。この水準は、やっとリーマン危機前の水準に到達した金額であり、また、30年前とほぼ同じ水準であることから、必ずしも手放しで喜べない数字であります。
 一方、課題に関しましては、6年間にわたる景気回復の中で、失業率2・3%程度とひっ迫した雇用情勢が続いており、人手不足の問題は頭の痛い問題です。政府は働き方改革を進める一方、入管法を改正し、外国人材の受け入れ拡大に舵を切りますが、その円滑な実施は機械産業にとっても重要な課題となります。また、他の国にも増して、イノベーションを活用した生産性革命への取り組みが、わが国では喫緊の目標となります。
 通商環境の変化への対応も今年は大きな課題となるはずです。嬉しいニュースとしましては、TPP11が昨年末12月30日に発効し、日EU FTAが今年発効することであります。日本がその実現に貢献した、この二つの巨大なFTAを、機械産業もうまく活用して、国際展開していくことが望まれます。他方で、昨年来の米国トランプ政権に端を発する保護主義的な措置の連鎖は、多いに気に掛かるところであります。我が国の機械産業は、グローバルなバリューチェーンを前提として国際展開しておりますが、保護主義はそのビジネスモデルの前提を揺るがすものであります。
 私は、APECビジネス諮問委員会の日本代表委員をしておりますが、昨年末のパプアニューギニアでのAPEC首脳会合では、保護主義防遏(ぼうあつ)に関するメッセージをめぐり紛糾し、首脳宣言を発出することが出来ないという異常事態に陥ったことは記憶に新しい出来事であります。そして本年は、いよいよ米国とのTAG交渉も始まります。自由貿易と国際的なバリューチェーンこそは、我が国機械産業発展の基礎であり、今年は通商問題に目を離せない年になりそうです。政府にも是非自由な通商システムの維持発展に向けてご尽力をお願いしたいと存じます。
 また、言うまでもなく、AI、IoT、ビッグデータに代表される急速な技術革新と国際競争の激化への対応は、機械産業にとり最重要の課題です。我々は、あらゆる経済活動がデジタル化によって変化し、繋がる第4次産業革命に対応していくことが求められています。この核となるのは、まずは企業の積極的な研究開発投資です。
 日機連では、研究開発税制の拡充を中心として、BEPS(Base Erosion and Profit Shifting‥税源浸食と利益移転)プロジェクト等の国際税制対応、自動車課税軽減等を柱とした税制要望を取りまとめ要望してまいりました。詳細は省略いたしますが、31年度税制改正において意味ある成果を実現することが出来ました。
 IoTやロボットについては、3年前に作られた政府のロボット新戦略に基づき、RRI(ロボット革命イニシアティブ協議会)が重要な役割を担っております。ご存知のように、RRIは日機連に設置され、私が会長を務めております。おかげさまで、RRIの会員数は現在520と順調に増加し、IoTにおける国際標準化の推進、ロボット利活用の推進、ロボットイノベーションの支援という重要な役割を推進しているところであります。
 IoTにおける国際標準作りについては、各国、特にドイツとの連携を強化しており、昨年春にはハノーバーメッセに参加するとともに、ドイツと3本の共同ペーパーを発表いたしました。また、本年4月のハノーバーメッセにも、パビリオン出展、日独共同ペーパー発表、各種フォーラム参加の方向で準備を進めているところです。IEC(International Electrotechnical Commission)においては、いよいよスマートマニュファクチャリングの国際標準作りの議論が具体化段階に入ります。RRIは、同分野で日本を代表する国内審議団体として位置づけられており、今後国際連携と国内調整を深めていく考えであります。
 日機連、RRI共々、今後とも我が国機械産業の発展のため、誠心誠意努力を続けて参りたく、関係各位の引き続きの御指導、御鞭撻をお願い申し上げる次第でございます。
 最後になりましたが、皆様の一層のご健勝とご活躍を心から祈念申し上げ、新春のご挨拶とさせていただきます。

革新的なものづくり力の構築に向けて
(一社)日本鍛圧機械工業会
代表理事会長 宗田 世一

 新年明けましておめでとうございます。謹んで新春のお慶びを申し上げます。
 平素は当工業会の運営に格別のご支援とご協力を賜り厚く御礼申し上げます。
 当工業会は昨年12月に創立70周年を迎え、11月16日に一足早く創立70周年記念式典を開催いたしました。70年という長きにわたって工業会活動を継続できましたのも、ひとえに皆様のご支援、ご協力の賜物と感謝申し上げます。
 さて、2019年の年頭に当たり、昨年を振り返りますと共に本年の展望を述べさせていただきます。
 まず、受注状況ですが、工業会の受注予想を期中に、暦年、年度予想共3770億円(前年比約4・3%増、前年度比約6・5%増)に上方修正しましたが、受注実績は現在のところ予想を上回るペースで推移しています。
 国内では、プレス系での自動車製造関連業種の自動車車体軽量化に伴う設備投資や、電機業界の自動車EV化に伴う戦略的投資等で、板金系での社会インフラ関連設備投資などで堅調に推移しています。海外ではアジア圏で引き続き踊り場感が見られ、米国の経済政策の影響で先行きの設備投資の意思決定が遅れるなどの影響が世界各国で出ていますが、北米、インド等を中心に堅調さを維持しています。
 現状の堅調な状況が続くことを期待しますが、お客様の設備投資動向に不透明感が増しているというのが実情です。こうした状況を踏まえ、2019年暦年の受注予想は昨年よりやや少ない3660億円としました。
 今後も受注レベルを維持、向上させてゆくには、技術・技能の伝承と人材育成を継続的に行い、IoT等の新しい技術を活用して、市場ニーズを先取りした迅速な対応ができるようにする必要があります。そのためには、変化の激しい環境に対応できる革新的なものづくり力≠持つ企業への変革が求められると考えています。
 当工業会最大のイベントでありますMF-TOKYO2019を本年7月31日から4日間開催します。今回も猛暑の中の開催ではありますが、鍛圧・板金・フォーミング機械、自動化装置、関連機器、サービス、塑性加工技術の各分野で、最新の製品と技術を世界に向けて発信する予定で、海外からも多数の来場者を期待しています。
 当工業会のもう一つの柱であります「MF技術大賞2018-2019」は、2件が大賞、3件が優秀賞、2件が奨励賞と決定し、1月10日に表彰式を行います。受賞製品はMF〓TOKYO2019でパネル展示してご紹介いたしますので、ぜひご覧いただければ幸いです。
 また、一昨年5月にスタートしました産学連携活動の、日本塑性加工学会との共同研究は計画通り推進中であり、研究成果を順次会員に公開する予定で、今年度も継続して推進してゆきたいと考えております。
 さらに、当工業会は業界の発展に向けて日本が先行する技術分野でイニシアチブをとるため、ISO国際規格の制定会議に積極的に参画し、日本のものづくり標準を世界標準規格に盛り込む活動を2019年も継続して進めてまいります。
 今後も産学連携や他の工業会との連携を深め、会員企業のニーズを反映した工業会活動を積極的に展開し、会員企業の技術力向上に寄与できるように努力してまいりますので、会員各位のご支援、ご協力と、工業会活動への積極的なご参加をお願い致します。
 会員各位におかれましては、本年も良い年でありますようにご祈念申し上げますとともに、益々のご健勝をお祈り申し上げます。

新年のあいさつ
(一社)日本防錆技術協会
会 長 羽田 隆司

 新年あけましておめでとうございます。
 皆様におかれましては健やかな新年をお迎えになったこととお慶び申し上げます。
 昨年も日本防錆技術協会に多大なご支援を賜り、心よりお礼申し上げます。本年もよろしくお願い致します。
 本協会では「防錆に関する調査研究を行う事業」、「防錆に関する技術者の養成を行う事業」など10項目の事業分野を定めて活動を展開しております。これらの中から注目すべき2、3の活動を振り返って今後の課題を考えて見ます。
 「防錆に関する調査研究を行う事業」では、2年前より新たに腐食コスト調査研究を取り上げてきました。委員長は、NIMS 篠原正氏があたり、昨年3月には、中間報告のまとめを行い、今年3月には、報告書の完成を目指しておりましたが、活動費に支障が出たため中断しておりましたが、昨年、11月に中間報告をまとめ、明年3月にその後のまとめ、11月に報告書完成の予定となりました。関係各位のご協力をお願いします。
 「技術者の養成を行う事業」の主体の防錆技術学校は、昨年も5科392名の受講者で開講し、本年3月8日に修業式を迎えます。会員をはじめ関係各位のご協力を得て継続して多数の受講者を迎え感謝にたえません。是非、受講者のご紹介をいただきますようお願い申し上げます。
 「防錆に関する情報を収集整理する事業」では、昨年の第38回防錆防食技術発表大会があげられます。「東京ガーデンパレス」において開催され、若手技術者優秀発表賞を継続し、若手技術者の育成に努め、総発表件数35、参加者252名と盛況裏に終わることができました。第39回防錆防食技術発表大会の委員長には、九州大学大学院 M田秀則氏(元 港湾技術研究所)に継続して頂きました。内容の一層の充実を図りさらなる発展を目指します。
 ISO活動では、平成25年12月より非金属系研削材の提案を開始し、3年間の受けた補助により活動しておりましたが、昨年8月にはISO11126-6製鉄・鉄鋼スラグの規格、9月にはISO11126-5ニッケルスラグの規格としてISOより発行されましたことをご報告いたします。ISO委員、国際会議にご出席いただいた方々に御礼申し上げます。
 昭和58年より中央職業能力開発協会へ働きかけを行ってまいりましたが、このたび、技能検定事業に係る功労について中央職業能力開発協会会長表彰を受けました。増々のご発展をお祈りいたします。
 最後になりましたが、皆様ならびにご家族のご健康と更なるご健栄を心よりお祈り申し上げます。

年 頭 所 感
社史に残る仕事を
 トラスコ中山
代表取締役社長 中山 哲也

 社史に残る仕事とは、どんなに小さなことであっても、会社の進化、発展に繋がる「発想」「手法」「制度」「しくみ」「戦略」を生み出し、ターニングポイントを作り出すことであります。「社史に残る仕事をやってみる」と考え仕事と向き合ってみると、独創的な発想が生まれてくると思います。
 競争力の源泉は独創力です。誰もが思いつかないアイデアが企業の成長へとつながるのです。
 「売った」「買った」「儲けた」が評価される世の中ですが、それだけでは社史に残る仕事とは成り得ません。1つのアイデアがきっかけで、今までにない「発想」「手法」「結果」を生み出すことが出来れば、それは社史に残る仕事と成り得ます。
 どんな仕事も、言われたことを言われた通りにやっているだけでは何の改革も生まれてきません。「もっと工夫できるところはないだろうか」「そもそも、この仕事は本当に必要なのだろうか」このようなことを、日々の仕事の中に意識をしているだけでも、誰もが社史に残る仕事の功労者となり得るかも知れません。
 一方、経営レベルでの社史に残る仕事を生み出すことも重要な経営課題であります。「誰もが思いつき、誰もが進む方向に成功の文字はない」「人の思いつかないことを考え、人のやらないことをやる」これが企業の活力と成長を生み出し続ける原点であります。
 約25年前の「物流を制する者は商流を制す」という発想、約20年前の「手形取引の全廃」という決断。「プロツールへの特化」「オープンジャッジシステム」等々、当社には独自のしくみや制度、発想があり、それが成長の基盤となってきました。将来「やってて良かった」「やめてて良かった」と言えるように、現在も数々の節目作りに取り組んでいますが、ターニングポイントが多ければ多いほど、企業は強くなると信じ、今後も未来の基盤づくりを進めていきたいと思います。
 アイデアの枯渇が企業の寿命、目の前の仕事をただ片づけているだけでは長寿企業とはなれません。今年は当社創業60周年の年でもあります。40年後の創業100周年を発展途上の企業として迎えるためにも、全社員が「社史に残る仕事を」意識して、仕事と向き合ってもらいたいと思います。
 自分のアイデアが企業の歴史に変化をもたらし、流れを変えることは、人生の喜びにも繋がっていきます。大きなことでも、小さなことでも、創意工夫が噴出する1年であって欲しいと思います。
(平成31年社内向け「年頭所感」より)

会社設立100周年
 「共に挑み・成長」を願う
ユアサ商事
代表取締役 社長 田村 博之

 年頭にあたり、謹んで新春のお慶びを申し上げます。
 昨年は、国内外ともに想定外の事が数多く発生した1年でした。国外では、トランプ大統領を起点とした北朝鮮問題・中東問題・自国第一主義・そして米中貿易摩擦等が表面化いたしました。一方国内では、災害の領域とまで言われました猛暑をはじめ残念ながら多くの自然災害が発生しました。もちろん本庶教授のノーベル賞、2025年大阪万博開催決定等うれしいニュースもありました。
 さて、2019年が始まりました。国際情勢につきましては不透明感がありますが、国内経済に対する影響は最小限にとどまり、緩やかな景気回復基調に変わりはないと期待しています。
 残り4ヶ月で新しい年号がスタートします。この30年間を振り返ると、デジタル技術やグローバル化が急速に進み、いわゆるSociety4・0の時代を迎え、私たちを取り巻く環境は劇的に変化しました。そして昨年更にSociety5・0時代の到来が叫ばれ、今年はそれが本格的に具現化される1年とされています。驚くべきスピードで進化するロボット技術との共存、人工知能・IoTの実用化、デジタルトランスポーテーションの進化による価値観の変化(所有からシェアへ)など大きな変革の波が押し寄せています。
 劇的な変化をしている今こそ、飛躍の大きなチャンスです。当社グループは今年、このチャンスを掴むために特に二つの項目に注力してまいります。
 一つ目は、チャレンジする企業風土の醸成です。失敗を恐れず挑戦する社員が評価され、報われる企業風土を醸成して行きます。
失敗を恐れず挑戦する社員が評価され、報われる企業風土を醸成して行きます。二つ目は、組織の壁を超えた連携、総合力の発揮です。強みである事業領域の広さをフルに活用し、総合力やコーディネート力を備え、ワンストップ機能を発揮してまいります。
 これらの取組みにより、当社グループが長年にわたって蓄積してきたコアビジネスにおける機能を強化するとともに、今後蓄積していきたい新しい価値を創造してまいります。
 当社は今年、会社設立100周年、創業353年を迎えます。また中期経営計画の最終年度として仕上げの年となる大変重要な1年です。次の50年、100年に向けて、ステークホルダーの皆様と、「Growing Together」共に挑み・成長させていただけることを心より願っています。
 最後になりましたが、皆さまにとって最良の1年となることを、心より祈念申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。

最新技術や5軸加工の教育・普及に尽力
DMG森精機
取締役社長 森 雅彦

 新年明けましておめでとうございます。
 昨年は、世界各国で猛暑や大雪などの異常気象が観測され、日本国内でも度重なり発生した台風、豪雨、地震が事業、生活面、多岐にわたり日常を見直す契機になりました。また、米国トランプ政権による外交・移民・安全保障政策は、世界中の経済、地政学的リスクに影響を及ぼしています。一方、EV化や無人化といった産業の変化により、工作機械業界では5軸化、自動化、複合化、それに伴うデジタル化へのニーズが高まっています。昨年11月に東京ビッグサイト(国際展示場)で開催されたJIMTOF2018では東8ホールを貸し切り、22台の工作機械がつながった一つの工場を再現した「DMG MORIのデジタルファクトリー」をご紹介いたしました。ブースには期間中合計で過去最高となる約8万5000名のお客様にお越しいただきました。
 DMG森精機株式会社(以下、DMG森精機)は1948年に株式会社森精機製作所として創業し、昨年2018年10月26日に創立70周年を迎えました。これもひとえにお客様並びに関係者の皆様のご愛顧の賜物と深く御礼申し上げます。周年記念事業として、日本全国70社・団体のお客様・教育機関のもとへ70台の5軸加工機
DMU 50  3rd Generationの1年間無償貸出しを開始いたしました。各お客様の工場へDMG森精機社員を派遣しプライベートレッスンを実施するなど、5軸に対する抵抗感の払拭・意識改革に努めています。昨今の複雑加工へのニーズに対応するため、@教育機関への工作機械貸出しANCスクールB5軸プライベートレッスンC職業訓練校支援の4本柱を掲げ、DMG森精機は今後も最新技術や5軸加工の教育・普及に尽力してまいります。さらに、これらを支える新たなアプリケーションエンジニア育成制度を昨年はじめより導入いたしました。若手より選抜された社員が3年間で徹底的にあらゆる工作機械の操作方法を習得し、お客様の元に自信を持って派遣できるプロフェッショナルとなって日本各地の製造現場をサポートする予定です。2020年までに約100名の養成を目標としています。
 また、「よく遊び、よく働き、よく学ぶ」をモットーに、コアタイム制や在宅勤務といった社員の柔軟な働き方を後押しするとともに、全従業員の有給休暇20日取得を徹底いたします。加えて、本年からは勤務間インターバル制度の導入で連続12時間以内勤務の徹底、厳密な労働時間管理を行います。
 本年も、世界中のお客様に、優れた品質の製品を最善の納期とサービスでお届けすべく、尽力して参ります。引き続き変わらぬご支援、ご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

新会長に向山英雄氏(サンコー機材)選出
全国から会員ら集まり
全国KVK会総会盛大に開催

 “快適な水まわり”を創造するKVK(社長=末松正幸氏、本社=岐阜県加茂郡富加町)とその指定特約店および代理店などで構成される全国KVK会は昨年11月20日、東京都千代田区のホテルニューオータニ東京で全国KVK会総会ならびに講演会、懇親パーティーを開催。全国から同会会員らが集まった。翌21日には観劇ツアーなども開催された。
 総会は丸尾氣窮雄会長(丸尾興商)の挨拶でスタート。「私は、去る2013年から6年間会長を務めさせていただいております。KVKさまが創業80周年を迎えられる今年度、全国総会を開催しようと決定し本日を迎えました。そして今後は全国総会を5年周期の周年行事にしようということで決定しております。KVKさまは今年4月、本社を岐阜県加茂郡富加町に移転され、お客さまに便宜を図るべく本社には物流棟も建設されました。ここ数年で6営業拠点を開設され、地域密着でサービス戦略を進められており、また、名古屋駅前には立派なショールームも開設されております。さらに海外ではフィリピンに生産工場を設立するなどコスト削減強化に努められております。AIなどの進化により10年後、50年後はいったいどうなっているか見当もつきませんが、末松社長を中心に着々と経営強化を推進されているKVKさまと共に歩む未来を想像しているだけで、大変楽しいかぎりでございます」。
 続いて末松社長挨拶。「前回の全国KVK会総会を開催させていただいてから早いもので6年が経ちました。この間、営業拠点を営業所クラスで6拠点、駐在所も含めますと10拠点出させていただきました。また、ご注文をいただいてから次の日にはお届けができるエリアを広げるために、一部の支社・営業所には物流機能を持たせております。生産関係では、長い間本社ならびに本社工場として操業いたしておりました岐阜市の黒野工場から現在の富加町に移転いたしました。プラント設備も一新でき、生産効率も上がって良かったと思っております。さて、私たちの業界を取り巻く環境は住宅着工件数、民間設備投資、公共投資やリフォーム関係の数字を拝見しておりますと前年比で微増という数字になっているかと思います。なかなか実感として感じにくいのが本音ですが、客観的に見れば堅調だという表現になるかと思います。こうした時だからこそ弊社は足下をしっかり見ながら、メーカーとして、より良い製品をできるだけお値打ちに、皆さまの望まれる納期でお納めすることに注力したいと思っております。おかげさまで2019年2月に80周年を迎えることができます。これもひとえにKVK会会員企業の皆さま、そして賛助会員企業の皆さまのご愛顧の賜物であると深く感謝申し上げます」。
 丸尾会長が議長に選任され、以下の議案について慎重審議が行われた結果、いずれも満場一致で承認可決された。
 【第一号議案/会計報告・会計監査報告】
 【第二号議案/事業計画について】@2018年11月20日・21日▽総会、辛坊治郎氏による特別講演、懇親パーティー、ならびに観劇等を開催。A2021年度▽全国KVK会地区大会(東北・関東・関西・西日本)を開催。地区大会は全国KVK会のさらなる発展のため、各地域の会員相互の連携をより強固なものにしたいとの考えから開催が決定。開催地区や内容については今後協議し決めていくという。B2023年度▽全国KVK会総会を開催。全国総会は今後、5年に1度の周年行事となり、次回開催は2023年度と明確化された。
 【第三号議案/会則の改正について】
 【第四号議案/
役員改選について】2019年度全国KVK会新役員は以下の通りだ。●会長=向山英雄氏(サンコー機材・昭島市)●副会長=酒井茂寿氏(酒井商店・新庄市)、寺田善光氏(テラダ・深谷市)、飯田勝氏(丘建材設備機器・高槻市)、和喰眞行氏(ワジキ産業・高知市)、土井幸氏(兼茂・鹿島市)●理事=棟方次郎氏(東栄・函館市)、西村春夫氏(山二環境機材・秋田市)、松本充弘氏(松本商会・さいたま市)、種田健司氏(西濃・名古屋市)、西田敏明氏(西田合金工業・大阪市)、中島誠一郎氏(ナカシマ・姫路市)、仮屋浩人氏(明興住機・鹿児島市)●会計=大野直樹氏(大野管材・海部郡)●監査役=川久保常明氏(川窪商店・佐世保市)●幹事=末松正幸氏(KVK社長)。新役員が承認可決され、向山新会長が「KVKのさらなる発展と、皆さま方にご納得いただける会の運営を目指して頑張っていく所存です」と決意を表明した。
 すべての議案審議が終了し、最後に、賛助会員を代表して千賀恒宏冨士機材社長が挨拶し、総会は閉幕した。
 KVKは2019年2月に創立80周年を迎えるが、これに伴い、社員の結束力を高め新たな一歩を踏み出すための旗印としてコーポレートロゴを刷新した。新しいロゴは水に関わる企業として水の柔軟さ、強さ、それらをコントロールする力を表すため力強い書体がベースとなっている。書体の一つひとつのエッジは丸みを帯びたエッジとなり、企業としての優しさや水の持つ柔らかさを表現。2つの「K」はシンプルに力強く、「V」は上部の開きを大きくし広がりを感じさせることで会社の発展、地域社会との調和を表したという。80年の歴史や先人からの知恵を引き継ぐ意味を込めてブランドカラーは躍動感や生命力、活気を表す赤色を継承している。2018年11月20日より順次変更されている。

管工機材商として
東日本大震災の教訓を得る
愛青会 東北イノアック小牛田工場視察

 愛知県管工機材商業協同組合(理事長=大藪淳一氏・大清社長)の青年部「愛青会」(部長=長谷川尚氏・加藤商会営業部統括部長)は、昨年11月16日と17日の2日間にわたり製造現場視察会を開催。部員ら9名が参加し、宮城県遠田郡美里町にある東北イノアック(社長=松田行司氏)本社・小牛田(こごた)工場を訪れた。同工場内には同じイノアックグループのイノアック住環境(社長=鈴木伸明氏、本社=名古屋市熱田区)が小牛田事業所を開設している。
 中部国際空港セントレアから仙台空港へ、そこからチャーターバスで約1時間のところに東北イノアック小牛田工場はある。現地に到着した一行は、イノアック住環境の会社概要や小牛田工場で製造されている製品等の説明を受けた後に工場内へと移動。ポリエチレンパイプの押出成形ライン等を見学した。
 翌17日朝、ホテルを出発した一行は松島海岸へ。2011年3月11日に東日本を襲った大震災の爪痕は今なお残り、観光客で賑わう松島海岸も、そこへ行くまでの道中も、いたるところで復旧工事が行われていた。東北イノアック小牛田工場も震災時に製造ラインが倒壊。再び製造を開始するまでに1カ月の時間を要した。現在、同工場では多数のポリエチレンパイプの在庫を抱えているが、これは製造できない状況のなか、あっという間にパイプ類の在庫が無くなってしまったからだという。被災者の声を聞き、被災地を見てきた参加者は、万が一東海地方が震災に見舞われたとき管工機材を商材として扱う者としてどうすべきかなど意見を交わしあっていた。

個人優勝は伊佐さん(大成工機商会)
愛知県管工機材商協組 ボウリング大会

 愛知県管工機材商業協同組合は昨年11月10日、名古屋市千種区の星ケ丘ボウルで、毎年恒例となっている福利厚生部会(部会長=石原太郎常任理事・原芳商会社長)主幹による第38回ボウリング大会を開催。組合員、賛助会員ら合わせて156名・52チームが参加し熱戦を繰り広げた。
 開会式でのトロフィー返還や大藪理事長らによる始球式を終え、大会は開幕。3名1チームで各人が2ゲームを投げ合い、チーム戦、個人戦の順位を競い合った。
 大会終了後はパーティールームへと移動し、昼食の後、表彰式が執り行われた。上位入賞者、ならびにチームは以下の通り。
【チーム戦】
●優勝▽ゴーストバスターチーム(粟井機鋼)/トータルスコア1036P(HDCP40)
●準優勝▽桃太郎チーム(ベン)/トータルスコア921P(HDCP0)
●3位▽フジッ子チーム(冨士機材)/トータルスコア917P(HDCP40)
【個人戦】
●優勝▽伊佐さん(大成工機商会)/トータルスコア387P(HDCP0)
●準優勝▽濱田さん(冨士機材)/トータルスコア369P(HDCP0)
●3位▽加藤さん(粟井機鋼)/トータルスコア363P(HDCP20)