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2016年(平成28年)7月
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2016年7月3・10 2603号 2604号
5000億円の早期達成に向けて
全力を挙げて取り組む
日本機械工具工業会 第2回定時総会を開催

 日本機械工具工業会(会長=本間博夫氏・不二越社長)は、6月8日午後2時より東京都千代田区のアーバンネット大手町ビル21階「LEVEL XXI」において、平成28年度(第2回)定時総会を開いた。同工業会会員の昨年度の生産額実績は4591億円と報告され、総会後の賛助会員を交えた懇親会の席上、本間会長は「会員の皆様と上積みをして、工業会の目標である5000億円をできるだけ早い時期に達成したい」と述べた。また、業界発展に貢献した人を顕彰する生悦住賞、有用なことを実践している会員企業の社員などに贈る新庄賞の表彰式も行われた。
 同工業会は、昨年6月3日に日本工具工業会と超硬工具協会の統合により、売上規模4500億円の工業会として発足した。
 総会では、第1号議案=平成27年度事業報告並びに収支決算に関する件、第2号議案=平成28年度事業計画の件、第3号議案=平成28年度会費の件、第4号議案=平成28年度経費予算に関する件について審議し、承認された。
 また、報告事項として@役員交代及び退任についてA新規入会会員の紹介(4社)B平成28年度生悦住賞受賞者C平成28年度新庄賞受賞者D平成28年度生産額見通しE委員会報告F今後のスケジュールが報告され、承認された。
 報告によると、同工業会の平成27年度生産額実績は、超硬工具が前年度比2・6%増の3344億8000万円、ソリッド工具が同11・3%増の1246億6000万円で、全体では同4・8%増の4591億4000万円となった。平成28年度生産額見通しは、超硬工具が前年度比1・5%減の3295億円、ソリッド工具が同4・7%増の1305億円、合わせて同0・2%増の4600億円と予想した。
 また、技術委員会報告では、活動方針の1つに切削工具及びその国際規格の世界動向を察知し、日本工業規格及び日本工具工業会規格へ展開し国際競争力を強化することが挙げられており、ISO13399関連(電子図面の規格化)に工業会として積極的に参加していくことが報告された。他に歯車用ホブに関するISO4468の改訂にも参画しているが、言葉の問題など課題も指摘された。
 表彰式では、平成28年度生悦住賞の受賞者1名と平成28年度新庄賞の受賞者13名に、本間会長から賞状が授与された。(受賞者一覧は別掲)
 懇親会は賛助会員も交えて催され、冒頭、本間会長が「当工業会の目標である生産額5000億円というマイルストーンを、できるだけ早い時期に達成したいと思っています。この目標達成に向けて、私自身全力を挙げて取り組んでまいる所存です。会員の皆様においても、引き続きご理解ご協力をいただくとともに、忌憚のない前向きなご意見を賜りたく宜しくお願いいたします」と挨拶。
 来賓の佐脇紀代志経済産業省製造産業局産業機械課課長は挨拶で「グローバル市場は2兆です。まだまだ伸び代があります。日本の工具の技術力をもってすれば、さらに市場は広がる。特に製造分野をめぐるイノベーションへの感心が世界中で高まっており、おそらく新しい仕掛けにどんどん変わっていく、そのダイナミズムはしばらく続くに違いありません。工作機械そのものもさる事ながら、工夫を凝らした工具についての更新も進んでいくのではないかと思いますし、これまでものづくりに関与しなかった分野へも、どんどん参入していくという大きな流れがあります。アベノミクスの成長戦略の最初に書いてあるのは第4次産業革命。産業の基本はやはり、ものづくりです。地道に長い時間がかかるかもしれないが、パラダイムシフトを起こすようなイノベーションが、本質的なイノベーション。皆様方がご活躍されますよう、私どもも精一杯環境整備をしてまいります」と話した。
 乾杯に際し、石川則男副会長(オーエスジー社長)が「生産財マーケティングという雑誌によると、世界の工作機械の生産額は、2015年は前年比マイナス12・4%の800億ドル(日本円で8兆8000億円、1ドル110円換算)。日本工作機械工業会が工作機械を生産したのが130億ドルで、シェアは16・2%となります。私どもはどうかというと、切削工具の世界市場は2兆円で、私どもの生産額が4590億円、シェアは約23%。日本工作機械工業会に絶対額ではとても勝てないけれど、シェアではいい線をいっている。これも本日お集まりの会員皆様の高い技術力によるものだと思っています。この技術力を活かして、是非とも5000億円の数字を皆様と一緒に祝いたい」と述べ乾杯の音頭をとった。
 歓談が進む中、牛島望副会長(住友電気工業常務)が「4月のWCTC(世界切削工具会議)において、リショアリング(製造業の国内回帰)でアメリカは産業をどんどん国内に呼び戻している、ものづくりのセンターに復活させようと国を挙げて行っている、という話がありました。我々はこの1年間で統合の実をあげてきました。これからさらに拡大強化して、この工業会がますます発展し、今日ここにお集まりの各社様がますます発展し、強い日本のものづくりを強化してまいりましょう」と挨拶し、同氏による一本締めでお開きとなった。
受 賞 者
平成28年度生悦住賞

諸熊正俊氏(日本タングステン)
 《受賞理由》2002年から総務、業務、資材、協会賞選考委員会など主要委員会に参画。また、2003年から実質2期4年間資材委員長を務められた。特に、2005年からのタングステンの高騰にあたり、原料商社による講演会開催等、需給動向の情報入手に尽力した功績。
平成28年度新庄賞
(13社13名、社名50音順)
 三好忠義氏(オーエスジー)▽望月麻岐氏(関西超硬合金)▽野間智美氏(京セラ)▽南條悟氏(共立合金製作所)▽出口雄二氏(セコ・ツールズ・ジャパン)▽岩渕圭樹氏(日本ハードメタル)▽稲垣達也氏(日本特殊陶業)▽玉井眞一氏(日研工作所)▽櫻井文明氏(日本超硬)▽牛田博士氏(日本特殊合金)▽中西考之氏(富士精工)▽斉藤直樹氏(三菱マテリアル)▽野口豊氏(彌満和製作所)

今年度は新会場でキャンプの集いを
役員改選に伴い新体制決まる!
愛機工青年部 平成28年度通常総会

 愛知県機械工具商業協同組合(会長=伊藤高潤氏・春日鋼機会長)の青年部(部長=森庸一氏・森哲社長)は6月3日、名古屋市中区の東京第一ホテル錦で平成28年度通常総会を開催。部員数42名中41名(委任状2名含む)の出席で、本総会は成立した。
 滝澤有一青年部副部長(松本商店社長)の開会の辞、来賓代表として高田研至組合副理事長(井高社長)の挨拶に続き、森部長が「昨年度は福利厚生事業の企画設営や勉強会、見学会など様々な事業に取り組んで頂き大変お疲れ様でした。7月のベトナム調査には一部の青年部員も参加し、積極的な調査に取り組んで頂きました。10月のMECT2015は過去二番目の規模となり、来場者数は過去最高を記録しました。これも皆さんを含め組合員各位の協力のものと大変感謝しております。昨年度を振り返りますと、厚生事業ではキャンプの集いやバスツアーなど相変わらずの人気で盛況裡に開催することができました。キャンプでは、ここ数年参加者が200名を超え高い評価を頂いております。今回はキャンプ場が変更されるとのことで、会場の環境や施設の使い勝手などを確認し、事故の無いように準備をお願いします。また、バスツアーも人気が定着し他の組合員から期待が寄せられております。今回も楽しく斬新な企画をお願いします。昨年は、OMJC(大阪)が幹事団体となり全国青年部交流会を開催しました。今年9月には一昨年の遠州機工会(浜松)に続き岐阜機工会の幹事で『全国機工流通若手会』が開催されます。交流会は人材開発委員会が支援しており、愛知青年部としても協力して取り組みたいと考えておりますので宜しくお願いします。皆さんには、このような交流会や勉強会に積極的に参加し、情報交換や人脈など様々な体験の中から自信を磨き成長して頂きたいと思います。今年の業界の状況は若干厳しくなると予測されております。しかし一方で大手自動車メーカーは2020年頃までは様々な投資を行い、内製から2次、3次部品メーカーへの発注も増加しております。これをビジネスチャンスと捉え、皆さんが営業のエースとして活躍されることを期待します」と挨拶。その後、規約に則って森部長が議長へと選出され、議案審議へと移行した。
 【第1号議案】平成27年度青年部事業報告、同青年部費収支決算報告、同青年部会費収支決算報告ならびにこれらの監査報告について、いずれも満場一致で承認された。
 【第2号議案】平成28年度事業計画案ならびに同収支予算案について、こちらも満場一致で承認された。今年度予定されている青年部事業は以下の通り。@平成28年度通常総会(当日開催済)A全国機工流通若手会▽9月9日(金)・10日(土)開催B講演会・研修会▽各、年1回開催Cキャンプの集い▽8月6日(土)・7日(日)開催D従業員・家族対象レクリエーション▽年1回開催Eビアパーティー▽8月開催、忘年会▽12月開催、合同委員会▽平成29年3月開催F各事業担当委員会▽随時開催G役員会▽月1回開催Hその他、関係先団体行事への参加、組合親善野球大会への参加(野球部)、ゴルフ部活動など随時。
 【第3号議案】平成28年度青年部会費徴収方法案について、今年度から賛助会員も一律5000円とし、徴収方法は銀行振り込みとすることで承認可決された。
 【第4号議案】任期満了に伴う役員改選について、青年部役員は以下の人事で承認可決された。●統括幹事長▽三木喜昌氏(三起工機)●総務幹事長▽東爪英彦氏(マルマン商事)●教育幹事長▽奥宏明氏(新栄商會)●厚生幹事長▽荒木直哉氏(NaITO)●会計幹事長▽川島雅行氏(六浦本店)●会計監査▽林和憲氏(常磐精機)●会計担当幹事▽近藤健志氏(長村商店)●野球担当幹事▽梅本陽史氏(杉本商事)●広報担当幹事▽竹中克徳氏(ダイドー)●講演担当幹事▽横山博隆氏(山下機械)●研修担当幹事▽小笠原拓己氏(山善)●キャンプ担当幹事▽横井尉人氏(大矢伝動精機)●レクリエーション担当幹事▽安田智彦氏(ノダキ)。
 すべての議案審議終了後、沖中牧雄氏(喜一工具)、臼井雅俊氏(センサスヤマモト)、桐山貴成氏(シミズ産業)、成瀬良真氏(ピカコーポレイション)、廣瀬雄介氏(久満田商会)、白井祐太氏(トラスコ中山)、金田智大氏(三葉利工具)、以上7名の新入部員が紹介され、本総会は閉会した。

国内17番目の営業拠点となる
「静岡営業所」を開設
ケルヒャージャパン7月1日(金)より営業開始

 清掃機器の最大手メーカー、ドイツ・ケルヒャー社の日本法人、ケルヒャージャパン(社長=佐藤八郎氏、本社=宮城県黒川郡大和町)は、より地域に密着したサービス提供を目指して、「静岡営業所」を新たに開設し営業を開始した。
 静岡営業所は、同社国内17番目の営業拠点となる。同社ではこれまで名古屋支店と横浜営業所が地域毎に分担して静岡県をカバーしていたが、今後は静岡営業所が静岡県全域を担当し、清掃に関する問題解決提案と迅速なアフターサービスを展開していく。
 【ケルヒャージャパン静岡営業所】
▽所在地=〒422-8033 静岡県静岡市駿河区登呂2丁目16番16号
▽電話番号=054-654-3138
▽FAX番号=054-654-3139
▽開設日=2016年7月1日(金)
▽代表者=静岡営業所所長 山本知氏
▽構造=鉄骨造平屋建
▽敷地面積=519u
▽延べ床面積=265・51u
▽駐車場=6台

中部グランドフェアは9月2日から
峰澤会長以下、新体制決まる!
中部ユアサやまずみ会 平成28年度総会

 今年で創業350周年を迎えたユアサ商事(社長=佐藤悦郎氏、本社=東京都千代田区)の中部ユアサやまずみ会(会長=峰澤彰宏氏、峰澤鋼機社長)は6月7日、名古屋市中区の名古屋東急ホテルで平成28年度総会を開催。会員157社中、全会員(委任状60社含む)の出席で本総会は成立した。
 総会冒頭、小川信行会長(本総会で退任・日本ベターリビング社長)の挨拶に続き、長谷川勝照ユアサ商事執行役員中部支社長が挨拶に登壇し、中部支社の平成27年度業績を発表した。長谷川支社長によると、ユアサ商事中部支社の昨年度の業績は、セグメント別では建築・エクステリア部門で前年度比95・5%、エネルギー部門で73・3%と業績を落とした反面、産業機器部門で前年度比101・2%、工業機械部門で同126・5%、住設・管材・空調部門で同101・6%、建設機械部門で同120%と前年度を上回り、結果、売上高459億4100万円(前年度比104%)を達成。同社の中期経営計画「YUASA LEGACY 350」最終年度となる今期、中部支社は477億円の売上目標を掲げている。また、恒例の「中部グランドフェア2016」は、9月2日(金)・3日(土)の日程でポートメッセなごや(名古屋市港区)にて開催予定だが、来場者数は1万1500名、受注総額は215億円を同社では見込んでいるという。
 長谷川支社長の挨拶の後、規約に従い小川会長が議長に就任し、以下の議案審議が行われた。
 【第1号議案】平成27年度事業報告、および【第2号議案】平成27年度会計報告ならびに会計監査報告について、いずれも承認された。
 【第3号議案】平成28年度事業計画案について事務局より発表があり、これが承認された。今年度の事業計画は以下の通り。@幹事会▽4月18日開催済み。A総会▽6月7日(当日)開催。B社員研修会・新入社員コース▽7月7日(木)、同・管理職者コース▽10月13日(木)、同・営業事務コース▽10月18日(火)、いずれもホテル名古屋ガーデンパレス(名古屋市中区)で開催。C中部グランドフェア2016▽9月2日(金)・3日(土)、ポートメッセなごやにて開催。今回のテーマは「Smart Power,Resilience Action! 〜スマート&レジリエンスがあたりまえになる社会へ〜」。D中部ユアサやまずみ会・炭協会合同賀詞交歓会▽平成29年1月6日(金)、ホテルメルパルク名古屋(名古屋市東区)で開催。
 【第4号議案】平成28年度予算案について事務局より発表があり、これが承認された。
 【第5号議案】会則改定について▽第10条「役員の選出は次の通りとする」@会長は、幹事会にて役員の互選により決定し、総会にて承認を得る。A副会長、常任幹事は、ユアサ商事株式会社が会員より推薦し、総会にて承認を得る。B会計監事は、ユアサ商事株式会社が会員より推薦し、総会にて承認を得る。C顧問は、ユアサ商事株式会社が会長経験者より推薦する。と改訂され、これが承認された。
 【第6号議案】役員改選について▽役員改選期を迎え、以下の役員の退任ならびに新役員の選出が行われ、いずれも承認された。本総会終了後より新体制へと移行した。〈退任〉小川信行会長、南史朗副会長(ワンデックス社長)、瀧哲也常任幹事(瀧冨工業社長)、竹内清人顧問(丸金商会会長)。〈新任〉峰澤彰宏会長、近藤純一副会長(本田商会社長)、近藤正弘副会長(東海機材社長)、小川信常任幹事(山信社長)。
 以上、総会での議案審議終了後は、佐藤ユアサ商事社長より、同社の平成28年3月期業績および今期方針についての報告が行われた。まず、同社の昨年度売上高は4420億4200万円(前年度比0・1%増)、営業利益は103億5700万円(同5・5%増)、経常利益は110億3900万円(同6・6%
増)、純利益は71億9000万円(同4・1%
減)となった。セグメント別では@産業機器部門▽631億6900万円(前年度比2・5%増)、A工業機械部門▽1167億4700万円(同9・9%増)、B住設・管材・空調部門▽1279億100万円(同0・1%増)、C建築・エクステリア部門▽477億2000万円(同0・8%減)、D建設機械部門▽347億7500万円(同3・7%増)、Eエネルギー部門▽284億8700万円(同28・2%減)、Fその他部門▽232億4100万円(同6・0%減)となっている。2017年3月期の連結業績計画は、売上高4470億円(前年度比1・1%増)、経常利益113億円(同2・4%増)と目標設定している。また、中期経営計画「YUASA LEGACY 350」最終年度となる今期だが、佐藤社長によると、5月6日より「関東物流センター(千葉県柏市)」が新たに稼働をスタートし、さらに、産業とくらしの未来に不可欠な『ロボットイノベーション』の分野にも挑戦していくという。創業350周年を迎え、ユアサ商事は次なるイノベーションに向けて新たな第一歩を踏み出した。
 その後は、バルセロナ五輪柔道金メダリストの古賀稔彦氏を講師に迎え「夢への挑戦〜2つのオリンピック、選手として、指導者として〜」と題した記念講演が開催され、参加者全員が古賀講師のテンポ良い話に熱心に耳を傾けていた。
 すべての日程が滞りなく終了し、峰澤新会長の乾杯の音頭で懇親会がスタート。大いに盛り上がりをみせるなか宴もたけなわとなり、長谷川支社長のお礼の挨拶を経て、萩原智久牧野フライス製作所名古屋支店長(中部ユアサ炭協会)の中締めの挨拶をもって、本会はお開きとなった。

役員人事
東 陽

 東陽(社長=羽賀象二郎氏、本社=愛知県刈谷市中山町3-38)は、6月28日開催の同社定時株主総会において取締役および監査役が選任され、それぞれ就任した。
 新たな陣容は次の通り(敬称略)。
▽代表取締役社長=羽賀象二郎
▽専務取締役=酒見知彦(管理部門統括、総務人事部、経営企画部、情報システム部、工事管理部担当)
▽専務取締役=河村道明(海外事業会社統括、貿易部、海外プロジェクト部担当)
▽常務取締役=水谷孝志(管理部門統括補佐、経理部、グローバル経理部担当)
▽常務取締役=近藤裕二(工作機械部、システムエンジニアリング部担当)
▽常務取締役=戸軽建夫(第一営業部、第三営業部、FS営業部担当)
▽取締役=夏目勝広(第八営業部、第十営業部担当、和泉支店長)
▽取締役=富田基実(第二営業部、第六営業部、富山営業部担当)
▽取締役=中根誠(海外事業会社統括補佐、海外営業部、グローバル商品部、ソーラー事業部担当)
▽取締役=江原勉(Precision Tools Service,Inc.担当)
▽取締役=長ア俊也※新任(Precision Tools Service(Thailand)Co.,Ltd. Precision Tool(Thailand)Co.,Ltd.担当)
▽取締役会長=羽賀昭雄(非常勤取締役)
▽常勤監査役=田中正之
▽監査役=池田勝敏

来春岐阜にテクニカルセンターを新設
チーム三菱で国内シェアbPへ
三菱マテリアル 三菱拡販戦略会議(MSM)開く

 三菱マテリアル加工事業カンパニー(カンパニープレジデント=鶴巻二三男常務執行役員、所在地=東京都千代田区)は5月19日、名古屋市中区のヒルトン名古屋にて「三菱拡販戦略会議(MSM)」を開催した。特約店44名、代理店20名、報道関係2名の計66名が参加。鶴巻カンパニープレジデントは「顧客目線に根ざした真の製品供給力、ソリューション提供力を堅持し、お客様からパートナーとして信頼を得る事業体となることを目指している」と事業戦略(ビジョン2020)について改めて話し、今年度の取り組みを説明した。その中で、来年春に岐阜製作所内にテクニカルセンターを新設することも明らかにした。
 今回のMSMは、大阪を皮切りに、名古屋、東京で開かれた。名古屋では鶴巻カンパニープレジデントが超硬製品事業について話した後、山本元治営業本部長による営業概況・方針説明、年間表彰発表、新製品説明、潮田良一流通営業部長による流通営業部方針説明が行われた。
 鶴巻カンパニープレジデントは、超硬製品の売上高推移について「2011年の東日本大震災、タイの洪水の折は大変な迷惑をおかけした。それ以降、皆様方のご協力をいただきながら着実に実績を伸ばしてきた。15年度の実績は、昨年4月に日立ツール(現・三菱日立ツール)をグループ会社にしたことで、対前年比で急激に伸びている」と報告。本年度については「市場環境が厳しい中ではあるが、成長していきたい」と述べた。
 投資については「積極的に行っている。2013年、筑波製作所にインサート増産のための新建屋、新ラインを作った。15年度もかなりの投資をし、更に今年度も行っていく。超硬製品事業は三菱マテリアルの会社全体から見てもコア事業であり、絶えず的確な投資をしていく方針」と鶴巻カンパニープレジデント。
 海外では地産地消を強化。今年度最大の投資としてインドネシアの工場への投資を挙げ、新工場の建設によりエンドミルの製造能力を倍増し、ソリッドドリルの生産を開始する。明石・岐阜製作所から標準品の製造も一部移管する。明石・岐阜については新加工技術も含めてマザー工場としての機能を強化していく。特殊品の金物関係は協力工場を含めて能力を増強し万全の生産体制を整えていくと説明した。
 また、鶴巻カンパニープレジデントは開発の方向性について「新製品開発型からソリューション提供型へ。商品力にプラスして行っていく。お客様ごとのニーズに応える商品、新加工技術も含めて開発していくことが必要。総合力を発揮し、筑波・岐阜・明石の開発部隊以外にも中央研究所や外部の大学・研究所と連携して、良い商品をつくり、お客様への対応力を高めていきたい」と述べた。
 ソリューションの提供の一部として、今年度は中国天津にあるテクニカルセンターのリニューアルと中部圏に新しくテクニカルセンターを開設する(来春、岐阜製作所内にオープン予定)。「オープンしたら最大限にご活用していただきたい。ワクワク、人を大切にということで、いろいろな取り組みをしている。『切削アカデミー』という研修を今年6月より開始、さまざまなプログラムを用意している」
 最後に鶴巻カンパニープレジデントは、「特約店様と代理店様とともに三菱マテリアルの営業だけではなく、製造・開発との結束力で熱意と執念をもって取り組むことを今年度の活動の基軸としていきたい」と述べ、更なる協力を求めた。
 続いて、山本営業本部長が営業概況並びに営業方針について説明。その中で「2015年度は前年度比10%アップを目指して取り組んだが、14年度と15年度はほぼイーブンとなった。国内は維持できたが、グローバルで、特に中国、北米が落ちた。16年度は、国内で6%の成長、全体で11%の成長を目指す」と述べた。
 山本営業本部長は、受注を伸ばしていくための戦略として@製品力(新製品開発)Aサービス力(在庫の充実・欠品のリカバリー)B人(人員増強・地域密着型・資質の向上)の3つを挙げ、エンドユーザー1社1社に対して丁寧に対応していくことをキーワードに取り組む考え。営業本部の方針は、昨年度と同様、「三菱の総合力でエンドユーザーの声にスピーディーに応え、日本市場でのシェアbPを奪回する」とし、出席者に拡販の協力を呼びかけた。
 2015年度優秀特約店表彰では、売上高上位10社に贈られるツールズ・オブ・ザ・イヤー賞をはじめ、今回新設されたキャラバン賞など5部門で表彰が行われた。
 新製品説明は長田晃開発本部長より行われ、イチ押し商品2点、@鋼旋削加工用CVDコーテッド超硬材種「MC6000シリーズ」A小型自動旋盤での旋削加工用に開発された炭素鋼旋削加工用PVDコーテッド超硬材種「MS6015」が紹介された。
 流通営業部方針については、潮田流通営業部長より「主力販売店様での店内シェアbP奪取に取り組んでいく」と説明された。JIMTOFキャンペーンや拡販活動計画などについての説明があり、「今年も引き続きキャラバン活動を実施し、新たにミニキャラバンカーを全国で13台導入する」として活用を呼びかけた。
 第2部は、門倉貴史BRICs経済研究所代表の講演会が開かれた。演題は「アジア経済の現状と今後の見通し」。門倉氏は、2016年の日本経済のリスク要因、20年東京オリンピックの経済効果などについて述べ、最後に「新興アジア諸国は中長期的に高成長が進む。今後もインフラ投資や消費国として期待される」と話した。
 会場を移して行われた第3部懇親会では、MSM(特約店)を代表して時津達也新栄商會社長が「中部テクニカルセンターには多様なニーズに応える設備を導入予定という話なので、多くのお客様をお連れして三菱製品の拡販に努めたい。自動旋盤用のインサート新材種MS6015も営業ツールとして積極的に活用したい。国内シェアbPを達成できるように頑張ってまいります」と挨拶し乾杯の音頭をとった。
 各製作所からの現況報告、堺篤弘名古屋支店流通営業課課長代理よりタイ赴任の挨拶などがあった後、金子善昭戦略部長兼営業企画部長が「我々は日本の切削工具メーカーであり、まずは日本の中で確固とした地位を築かない限りは海外に出て行っても戦えない。中部は自動車から航空機、すべてのモノづくりに必要なものが揃っている。この地域で皆様方と一緒に我々の地位を回復することに全力を挙げていきたい」と挨拶。
 代理店を代表して梅村龍盛梅村本店社長が「三菱マテリアル国内シェアbP奪回に邁進していきたい」と述べ、同氏の中締めで終了した。

深切込み加工用刃先交換式エンドミル
「DCCCシリーズ」を復刻発売
三菱マテリアル ホルダ剛性が高く、重切削に最適

 三菱マテリアル加工事業カンパニーは、深切込み加工用刃先交換式エンドミル「DCCCシリーズ」の復刻販売を6月15日より開始した。
 「DCCCシリーズ」の主な特長は次の通り。
 @不等ねじれ刃と左ねじれの採用でホルダ剛性が高い設定としながらも、びびり振動を防止。
 A切りくずが噛み込まない、十分なボディクリアランス。
 Bインサートの間隔を極限まで小さくすることで有効刃数を多く設定、たおれの小さい加工面を実現。
 今回発売されたのは、ボディ8型番と、インサートが底刃&外周刃9型番、底刃専用9型番。
 標準価格(代表型番)は、ボディDCCCR2506S32が6万8700円、ボディDCCCR5027S508が20万4000円、インサートCCMX09T308EN-B(F7030)が1100円、インサートZCMX09T308ER-A(VP15TF)が1460円(いずれも税抜価格)。
高硬度鋼旋削加工用コーテッドCBN材種
「BC8100シリーズ」拡大
三菱マテリアル 新たに2材種追加発売

 三菱マテリアル加工事業カンパニーは、高硬度鋼旋削加工用コーテッドCBN材種「BC8100シリーズ」に「BC8105」と「BC8130」を追加し、6月15日に販売を開始した。
 高硬度鋼旋削加工においてコーティング及びCBN母材を新開発・採用することにより、優れた耐摩耗性と高い刃先靱性を発揮する「BC8100シリーズ」は、特に自動車部品など高硬度鋼の断続的な旋削加工では、汎用性に優れ工具交換の低減による生産効率向上を実現する。
 今回、仕上げ面粗さに優れる「BC8105」と耐欠損性に優れる「BC8130」2材種の追加により「BC8100シリーズ」として、高硬度鋼旋削加工用CBNインサート使用範囲が大幅に拡大した。
 高硬度鋼旋削加工用コーテッドCBN材種「BC8105」「BC8130」の主な特長は次の通り。
 @仕上げ加工用「BC8105」は、カスタマイズされた新開発PVD特殊セラミックスコーティングにより、潤滑性と耐摩耗性を両立させることで、面粗さRa0・6mm、Rz2・4mm以下を実現。
 A強断続加工用「BC8130」は、カスタマイズされた新開発PVD特殊セラミックスコーティングにより、衝撃によるコーティング膜のはく離が生じにくく、優れた耐欠損性を発揮。
 B強断続加工用「BC8130」には、断続切削など高負荷の切削に強い「THホーニング」を新たに追加。
 今回、「BC810
5」118型番、「BC8130」160型番が発売された。
 標準価格(代表型番)は、NP-CNGA120404GS4(BC8105)が9920円、NP-DNGA150412TH4(BC8130)が9920円、NP-TPGB080204GS3(BC8105)が7470円、NP-VBGW110304TA2(BC8130)が5810円(いずれも税抜価格)。
インダストリー4・0に対応した
三菱マテリアル 切削工具3次元CADデータ提供を開始

 三菱マテリアル加工事業カンパニーは6月16日、国内外の顧客への効率的な技術情報の提供を目的に、インダストリー4・0に対応した切削工具の3次元CADデータの提供を開始したと発表した。
 発表によると、ドイツ政府が推進する第4次産業革命といわれるインダストリー4・0は、IoT(Internet of Thing)やCPS(Cyber Physical Systems)といった情報技術を駆使して、機械と人、あるいは機械同士があらゆる領域でネットワーク化することによって製造現場の最適化を図る戦略であり、日本でも同様に、システムのネットワーク化による「超スマート社会」の形成が国家戦略に挙げられている。
 インダストリー4・0では共有するデータを標準化することが最も重要な技術の一つとなっており、切削工具のデータについても、インダストリー4・0に対応した国際規格であるISO13399[※1]およびGTC(Generic Tool Catalog)[※2]に準拠したデータを提供することが求められているとして、このほど同社では、カタログに掲載する標準品の切削工具を対象に、これらの規格に準拠した3次元CADデータの提供を開始。データはMachiningCloud社[※3]のウェブサイトを通じて顧客に提供される。
 顧客は、マシニングセンターやCNC旋盤で実際に切削加工を行う前に、ダウンロードした3次元CADデータによる切削シミュレーションを行うことによって、高精度な動作確認や加工プログラム作成を行うことができるようになるという。
 従来の切削工具の3次元CADデータには、工具ホルダーやインサート等の必要部材を組み合わせるための情報が含まれておらず、精密な確認を行うためにはCADによる複雑な操作が必要となっていたが、MachiningCloud 
TM
では、ISO13399やGTCで定義された組み合わせ情報を使って、自動的に必要部材を組み合わせる機能を持ち、顧客はシミュレーションに必要な切削工具の3次元CADデータの各パーツを簡単に組み合わせることができる。また、データベースにアクセスすることにより、パソコンやタブレット端末でISO13399やGTCの製品情報に基づく切削工具製品名を選択するだけで、何万種類もの切削工具のCADデータを無償で短時間に入手することが可能としている。
 [※1]ISO13399…コンピュータで解釈できる「切削工具データの表現と交換」に関する国際標準規格。切削工具の製品情報、データベース構築方法やCADデータ作成に係わる規定など、全世界の切削工具を同一のパラメータ(属性)で定義付け、システム間の情報通信をスムーズに行うことを目的に制定されたもの。
 [※2]GTC(Generic Tool Catalog)…切削工具に関係する世界の有志企業が運営するフォーラムによるISO13399を補完する切削工具データベースの規格。GTCに関するウェブサイトhttp://gtc-tools.com/
 [※3]MachiningCloud社…MachiningCloud GmbH(本社=スイス国)。切削加工のソリューションを提供する会社。MachiningCloud社ウェブサイトhttps://www.machiningcloud.com/
 また、三菱マテリアル加工事業カンパニーのウェブサイトhttp://carbide.mmc.co.jp/からも、同社の切削工具に関する情報を常時提供している。

高能率汎用フライスカッタ
「SEC-スミデュアルミルDFC型」発売
住友電気工業 高い刃先強度で高能率加工

 住友電気工業ハードメタル事業部(兵庫県伊丹市昆陽北1-1-1)は、機械加工の分野で要求される高能率加工、良好な加工面品位、加工コストの低減といったニーズに応えるために開発した、高能率汎用フライスカッタ「SEC‐スミデュアルミルDFC型」を7月より発売する。
 DFC型は、高能率加工を実現する刃先強度を有するとともに、刃先形状の最適化設計により優れた加工面品位を実現。また、チップ側面に設けた独自のコンケイブ形状により、刃先に摩耗・欠損が生じても6コーナすべてを使い切ることができ、経済性にも優れた設計となっている。
 【製品特長】
 @高能率加工…高い刃先強度が高送りでの高能率加工を実現する。
 A加工面品位…最適化された切れ刃設計により優れた加工面品位を実現する。
 B経済性…独自のコンケイブ形状により6コーナすべてを使い切ることができる。
 Cラインアップ…工具径φ25o〜φ160oまでのラインアップにより、幅広い加工径、用途にも対応可能。
 【ラインアップ】
 (1)カッタボディ▽計41アイテム
 φ25o〜φ80o(エンドミルタイプ)▽11アイテム
 φ50o〜φ160o(シェルタイプ)▽30アイテム
 標準/ファインピッチ/エクストラファインピッチ▽3種類
 (2)チップ▽計57アイテム
 ノーズR▽0・4o/0・8o/1・2o/1・6o
 ブレーカ▽汎用G型/軽切削用L型/重切削用H型
 材種▽ACP100/ACP200/ACP300/ACK200/ACK300/ACM200/ACM300
 【標準価格】
 カッタボディ▽3万〜17万6000円(税抜)
 インサート▽1400円(税抜)
 【販売計画】
 初年度4億5000万円
事業部長に村山 敦氏
住友電気工業ハードメタル事業部
 住友電気工業ハードメタル事業部では、富田邦洋氏が事業部長を退任し、後任の事業部長にスミトモエレクトリックハルトメタル社社長だった村山敦氏が6月24日付で就任した。富田氏は引き続き、住友電工ツールネット社長を務める。
 また、住友電工ハードメタルの白石順一氏は社長を退任し、アライドマテリアルの常務取締役に就任。後任社長に佐橋稔之取締役デザイン開発部長が6月23日付で昇格した。
事務所移転
 住友電気工業ハードメタル事業部は、名古屋市東区にあった事務所を移転し、6月6日より新事務所にて営業を開始している。
 【新住所】
 〒451-6035 名古屋市西区牛島町6番1号 名古屋ルーセントタワー36階
 【電話・FAX】
 営業統括部、グローバルエンジニアリング部▽電話052-589-3872▽FAX052-589-3857
 直需営業部名古屋営業グループ、流通販売部名古屋市販グループ▽電話052-589-3873▽FAX052-589-3874

役員人事
サンコー商事

 サンコー商事(社長=小島徹氏、本社=名古屋市名東区高社2―245)は、6月21日開催の同社定時株主総会ならびに取締役会において、役員人事を次の通り決定した(敬称略)。
▽代表取締役社長=小島徹
▽専務取締役(営業本部長)=福島省吾[昇任]
▽取締役常務執行役員(浜松支店長、海外担当)=太田徹[新任]
▽監査役(非常勤)=野呂昭壽
▽常務執行役員(Sanko Shoji(Thailand)Co.,Ltd社長)=近藤敏夫
▽執行役員(機械部長)=空尾隆
▽執行役員(刈谷支店長)=佐久間吉光
 なお、代表取締役会長野路周治氏は退任し相談役に就任した。

鋳鉄転削加工に最適な
CVD材種「T1215」発売
タンガロイ 高速加工での耐摩耗性が向上

 タンガロイ(社長=木下聡氏、本社=福島県いわき市好間工業団地11―1)は、鋳鉄転削加工用CVD材種「T1215」の販売を7月1日より全国で開始した。
 T1215は、専用母材および新コーティングを採用し、普通鋳鉄やダクタイル鋳鉄などの高速・高能率加工に適した材種として開発された。
 主な特長として、母材=コーティング界面の密着性を向上させることにより、被膜剥離等の異常損傷を抑制した。さらにコーティング被膜に同社独自の表面滑性化技術「プレミアムテック」を施すことにより、耐チッピング性および耐欠損性を向上させ、安定加工を可能にしている。
 また、アルミナ(Al2O3)被膜を従来品よりも厚膜化したことにより、高速加工での耐摩耗性も向上した。
 全アイテムは16形番で、主な形番と標準価格は次の通り。
 SNGU1307ANEN-MJ T1215…2110円▽ONGU0507ANEN-MJ T1215…1990円▽TNGU120708PER-MJ T1215…2310円▽SNMU1706ANPR-MJ T1215…2200円▽ONMU0705ANPN-MJ T1215…1870円▽TOMT150608PDER-MJ T1215…1380円(いずれも税抜価格)
 初年度1500万円の販売を見込む。

ベン、岩手工場等の建設順調
30回目を記念し岐阜で開催
中部桃友会 第30回定期総会開催

 中部桃友会(会長=大藪淳一氏・大清社長、ベンと販売商社の集い)は6月16日、節目となる30回目の開催を記念して、長良川河畔の岐阜グランドホテル(岐阜県岐阜市長良)で、平成28年度第30回中部桃友会定期総会を開催した。会員20社中18社が出席し過半数を満たしたため、会則に則って本総会の成立が宣言された。
 事務局担当の後藤邦彦ベン名古屋営業所所長が出席者を紹介後、大藪会長が挨拶に立ち、その中で10月6日(木)から3日間の予定で開催される「第31回管工機材・設備総合展」をPR。その後、会則に従い大藪会長が議長に選出され、以下の議案審議へ移行した。
 【第一号議案】平成27年度事業報告・決算報告承認の件▽議案について後藤事務局担当より報告後、会計監査について小川誉之会計幹事(小川管商社長)から報告され、これらが全会一致で承認された。
 【第二号議案】平成28年度事業計画案・収支予算案承認の件▽議案について後藤事務局担当より報告があり、これが全会一致で承認可決された。同会の今年度事業は以下の通り。@第30回総会・懇親会・親睦会を6月16日・17日に開催済み。A商品技術研修会を名古屋地区、静岡地区でそれぞれ11月に開催予定。B製品開発・改良提案を通期にわたり募集中。
 すべての議案審議終了後、木下崇ベン執行役員西日本営業部部長から製品開発・改良提案表彰が発表された。昨年度は全会員会社から提案があり、その中から、伊藤商店、ヌマカン、丸尾興商の3社が表彰対象となった。
 引き続き、横沢好夫ベン社長が「昨年度の世界経済は米国の金融政策の正常化が進むなか、中国をはじめとするアジア新興国や資源国の景気の下振れが懸念されており、さらに金融資本市場の変動や欧州、中東、アジアにおける地政学的リスクの高まりの影響により軟調な状況が続きました。日本経済では政府や日本銀行の経済・金融政策による企業収益や雇用・所得改善が進むとともに、設備投資の増加傾向が見られるなど緩やかな回復基調となりました。しかし依然として個人消費は低迷が続き、総じて景気回復基調は鈍いものとなりました。一方、建築設備業界は官公庁による公共建設投資が減少に転じているものの民間投資需要の増加によって底堅く推移し、労務費・材料費等の動向が落ち着くなど市場環境に改善も見られました。当社に関係の深い建設業界は、暦年の着工床面積3・3%減となり、製造業用に限れば14・9%の増加となりました。また弁類の生産実績を全国バルブ類生産実績統計で見ますと、暦年全体で1・2%増、自動調整弁に限れば0・2%の増加となりました。このようななか『商品の維持的進化』ならびに『省エネとエコロジー分野の強化』をテーマに新商品の充実と拡販に努めました。長年の課題であった水滴の滞留によるカルキの付着しにくい構造の空気抜弁や、中央式給湯設備システムの効率アップを目的とした小流量定流弁を発売しました。今年度は東京オリンピック関連の整備事業・都市部の再開発案件に向けて重点的に取り組みます。新商品としては省エネ・安全分野として蒸気設備での空気抜弁や逆止弁のラインアップ、給水装置向け複式逆止弁の充実に努めます」と挨拶するとともに、現在建設中の「岩手工場」および「相模原工場」をPRした。
 木下部長から、今年度より変更された同社の組織体系や、昨年度の同社品目別売上構成率などについての説明があり、最後は、虎谷貴文ベン静岡出張所所長から、同社が現在開発中の「蒸気用空気抜弁AT-7型」「逆止弁(高温用)CS-11型」「温度開閉弁JRG6320N型」、新製品の「ハンドル付ポンプレリーフ弁」、販売強化商品の「小型機械式緊急遮断弁」「ポンピングトラップ」が紹介され、本総会は滞りなく閉会した。
 場所を移して開かれた懇親会は、小川会計幹事の挨拶、尾藤彰幹事(旭工機社長)の乾杯の音頭でスタート。長良川を借景とした会場で会員一同大いに盛り上がりを見せるなか、宴もたけなわとなり、最後は伊藤捷三ヌマカン会長の中締めで会はお開きとなった。

リビングと調和するキッチン
システムキッチン『ザ・クラッソ』
TOTO 8月1日(月)新発売

 TOTO(社長=喜多村円氏、本社=福岡県北九州市)は、2010年に発売したシステムキッチン『クラッソ』を6年ぶりにフルモデルチェンジし、『THE CRASSO(ザ・クラッソ)』として8月1日に新発売する。
 日本の住宅ではLDK(リビング・ダイニング・キッチン)空間が増加し、戸建て・マンションともにキッチンのレイアウトは対面式の比率が高くなっていることを受け、新発売の『ザ・クラッソ』は、あらゆるリビングとの調和を図るために、カウンター・水栓・シンクなどにおいて無駄をそぎ落としたシンプルで凹凸のないデザインとし、さらに従来機能を進化させ「デザインと機能の美しい融合」を実現した。
 TOTO独自の「クリスタルカウンター」は、従来の耐久性を踏襲し、水返しとバックガードをなくすことで薄くフラットな形状とした。透明感のある素材を活かし、裏面に柄を施すことで、さらにデザイン性も向上させた。
 2010年に発売した「水ほうき水栓」は、今までの機能(幅広シャワー、エアイン)を備えながら、凹凸のないL型形状としたことで、洗う空間が広がり使い勝手が向上。胴体部の継ぎ目もなくし、汚れをたまりにくくした。また、同形状の浄水器一体形も初めて品揃えする。「すべり台シンク」も従来のごみがサッと流れる機能はそのままで、直線基調のシンプルな形とした。
 さらに、TOTOのクリーン技術「きれい除菌水」をキッチンに初めて搭載。専用水栓から「きれい除菌水」を吹きかけることで、まな板、包丁、ふきん、排水網かごをきれいに保つことができる。
 価格は、T型2550oで125万2600円から(税抜、組立費別途)。発売3年目で約2万5000台/年の販売を見込む。
「ザ・クラッソ」I型2550o 写真セット価格309万円(税抜、周辺ユニット部除く、組立費別途)
TOTOクリーン技術「きれい除菌水」を初搭載
洗面化粧台新『オクターブ』
TOTO 8月1日(月)発売

 TOTOは、同社のクリーン技術「きれい除菌水」を搭載した、洗面化粧台新『オクターブ』を8月1日に発売する。レストルームで好評の同技術を今回、洗面化粧台で初めて搭載し、洗面空間にきれいの新生活を提案する。
 「きれい除菌水」は、水道水に含まれる塩化物イオンを電気分解して作られる除菌成分(次亜塩素酸)を含む水で、薬品や洗剤を使わず水道水から作られる。時間が経つと水に戻るので、環境にやさしいのが特長。
 歯ブラシ使用後に水ですすいだ後に、「きれい除菌水」をふきかけることで洗浄・除菌ができる。また、使用後に「きれい除菌水」のボタンを押すことで排水口の気になる汚れを抑制するほか、8時間使用しない場合は自動で排水口に「きれい除菌水」をふきかける機能も備え、きれいを長持ちさせる。
 このほか新たに、水滴に空気を含ませることで一粒一粒を大粒化させ従来より最大約20%(同社比)節水する「エアインシャワー水栓」や、楽に汚れが落とせる「クリーントレイ」を標準搭載した化粧鏡を品揃えした。
 発売3年目で約6万台/年の販売を見込む。

LIXIL
人事異動
7月1日付

 ●川越啓次氏〈現職〉執行役員 LIXIL Water Technology Japanトイレ・洗面事業部長▽〈新職〉参事 LIXIL Water Technology Japan タイル事業部長
 ●長岡俊英氏〈現職〉LIXIL Water Technology Asia驪住建材(蘇州)有限公司総経理▽〈新職〉LIXIL Water Technology Japan トイレ・洗面事業部 トイレ・洗面SC部知多工場長

JIMTOFに向け新製品
三位一体で国内シェアbPへ
梅村本店 第54回中部菱梅会開催

 梅村本店(社長=梅村龍盛氏、本社=名古屋市中川区四女子町1-27)傘下の販売店とメーカーの三菱マテリアルが集う「第54回中部菱梅会」(会長=服部利一郎氏・服部商会会長)が5月29〜30日の2日間、駿河湾越しに富士山を望む焼津黒潮温泉「ホテルアンビア松風閣」で開催され、会員ら40名が参加して三菱切削工具の拡販に一層努めることを確認し合った。
 初日に開かれた総会は富永真二梅村本店営業部長が司会を務めて進められ、冒頭、梅村社長が、菱梅会への参加と日頃の愛顧に対して御礼を述べた後、「今年はJIMTOF開催の年。この年には各メーカーが新製品を数多く発売します。当然、三菱マテリアルさんも新製品を数多く出されます。その中で私が印象深いのは、自動盤用のスモールツールです。三菱さんが、今年は『スモールツール元年』と言い切るほど、力を入れておられます。このスモールツールの新しい材種がMS6015(炭素鋼旋削加工用PVDコーテッド超硬材種)で、MSのSはスモールツールのSと覚えていただけると幸いです。中部地区には自動盤が数万台あると言われているので、これらの新製品を活用し、是非とも三菱さんの国内シェアbP奪回に向けてお力添えをいただければと思っています。また、三菱さんにおかれては中部菱梅会の皆様に力を注いでいただき、三菱さんが日ごろ『お客様の声を聞く』と言われているように、会員企業の声をお聞きいただけたら、現在、首位のメーカーとの差が2ポイント無いと聞いていますので、製販力を合わせてbP奪回に向け取り組んで行けると思います。梅村本店としましても、三菱さんとお客様(会員)とを結ぶパイプ役として、精一杯努力する所存ですので今後とも宜しくお願いいたします」と挨拶。
 続いて服部会長が「中部菱梅会の会員の皆様の力をお借りし、昨年はセールを実施させていただき、全体で10%ほど売上がアップしたと聞いています。今年も5月21日からセールを実施していますので、各社それぞれ努力して、それぞれの成果としていただければと存じます。今日、明日と短い時間ですが、楽しく過ごしていただければ幸いです」と挨拶した。
 潮田良一三菱マテリアル加工事業カンパニー営業本部流通営業部長は「日頃は、梅村本店様を通じて私ども三菱マテリアル商品の拡販に大変ご尽力いただきまして、御礼申し上げます。先ほど、梅村社長様からご紹介いただいた、自動盤用工具。私どもでは昔から販売していましたが、10年ぶりの新製品となります。中部は自動盤のメッカ。皆様のお力をお借りして、何とか自動盤工具の需要にお応えしていきたいと思っています。この5月21日から8月20日までJIMTOFキャンペーンを開催しています。新製品もありますし、日ごろ皆様に拡販していただいている工具を取り揃えて、より売りやすい形でご提供させていただきます。ユーザー様に喜んでいただけるようなセールになればと願っています。明日、若干天気が心配ですが、観光に、ゴルフに大いに皆様と一緒に英気を養ってまいりたいと存じます」と同社の近況報告などを交えて挨拶した。
 山田浩中部菱梅会副会長(コジマ・フジ通商社長)による乾杯の発声で懇親の場となった。
 情報交換などをしながら和やかに親睦を深め、堀江武夫三菱マテリアル加工事業カンパニー営業本部流通営業部副部長の中締めで、この日はお開きとなった。
 翌日は、観光組とゴルフ組とに分かれて交流を図り、観光組は雨天のため当初の予定を変更して、静岡市内の田丸屋のわさび製品製造工場、東海大学の海洋科学博物館・自然史博物館を見学。焼津さかなセンター、エスパルスドリームプラザ(清水港にある複合型テーマパーク)では海産物などの買い物を満喫した。
 ゴルフ組は、静岡カントリー浜岡コース(御前崎市)でのゴルフを楽しんだ。上位入賞は次の皆さん。
▽優勝=幡野裕幸氏(朝日)N76・4H15・6
▽準優勝=潮田良一氏(三菱マテリアル)N76・6H26・4
▽3位=波羅密文彦氏(ハラミツ商店)N76・8H7・2
▽ベストグロス=波羅密文彦氏84

2016年7月17日2605
第31回管工機材・設備総合展
134社で満小間の250小間に
愛知県管工機材商協組 7月理事会を開催

 愛知県管工機材商業協同組合(理事長=倉地久雄氏・倉地社長)は7月5日、ウインクあいちで7月理事会を開き、10月6日から開催される組合主催「第31回管工機材・設備総合展」の出展者数が134社となり、250小間に達しキャンセル待ちの状態であることなどが報告された。
 開会にあたり、倉地理事長は英国EU離脱による日本経済への影響を憂慮しつつ、「地域に根付いた企業として、浮き足立つことなく、地道に着実にやっていくしかない」と挨拶。関係諸団体(愛知県中小企業団体中央会、名古屋市指定水道工事店協同組合、全国管工機材商業連合会、愛知県管工事業協同組合連合会)の経過報告をし、以下の6議案について審議を行った。
 第1号議案=5月10日に東京第一ホテル錦において開催された平成28年度第54回通常総会を報告。立地も良く、次回通常総会(平成29年5月23日)も同ホテルで開催する方向。
 第2号議案=第31回管工機材・設備総合展(会期=10月6〜8日、会場=名古屋市吹上ホール)準備進捗報告。新出展者13社(15小間)を含む134社(250小間)が出展する(7月1日をもって確定)。実行委員会で昨年11月下旬より小間集めを開始、説明会等の成果が出て満小間に。今後は展示会の企画・運営、集客活動に力を入れて行く。
 第3号議案=事業部会、流通部会、広報部会、福利厚生部会、経営研究部会、青年部「愛青会」、組合加入促進委員会から各部会会合予定を発表。青年部「愛青会」は第31回管工機材・設備総合展の抽選会部門を担当する。また、広報部会では現在組合ホームページを改訂中。
 第4号議案=全国管工機材商業連合会(6月14日)関連報告。会長交代の件、熊本地震義援金の拠出状況確認(同日現在で総額247万5000円)、第31回管工機材・設備総合展に関連して、開幕前日の10月5日に東京第一ホテル錦で理事会開催、翌6日視察を行う。
 第5号議案=同組合が独自に行う熊本地震義援金の拠出。管機連経由の20万円以外に、10万円を熊本に拠出する。
 第6号議案=今後の理事会日程。9月6日(火)、11月1日(火)、平成29年1月24日(火)(新年賀詞交歓会)、3月7日(火)(役員選考委員を推薦・承認)、4月25日(火)(決算承認)、5月23日(火)(通常総会・役員改選)。

今年度の事業日程等を確認
組合HPの刷新も検討
愛鋲協 28年度第1回定例理事会

 愛知鋲螺商協同組合(理事長=馬場將嘉氏・メイナン会長)は、6月22日午後6時30分より名古屋駅前の安保ホールにおいて、平成28年度第1回定例理事会を開催した。
 理事長挨拶の後、理事長を議長に議案の審議が行われた。
 第1号議案=事業部委員会に関する件。5月度売上について報告された。また、今年度の研修会は9月または11月に開催し、内容については講師を依頼する匠ライフデザインと相談して決めることとした。
 第2号議案=理事会日程に関する件。休会月を8月、10月、12月とし、その他は随時日程を決めることとした。
 第3号議案=ボウリング大会の件。12月18日に星ヶ丘ボウルで昨年同様に開催することを確認した。
 第4号議案=新年会の件。平成29年1月27日に名鉄ニューグランドホテルで開催する。今回から1社2人以上参加できるようにし、参加費は1人無料、2人目から1人あたり1万円を徴収することを決めた。
 第5号議案=通常総会の件。平成29年5月26日に名鉄ニューグランドホテルで開催することとした。
 第6号議案=ねじ商連第3回常任理事会に関する件。6月22日に東京會館で開催され、馬場理事長、藤田副理事長が出席した。今後の予定として、8月4日にねじ商工連盟の通常総会(馬場理事長、大野理事が出席予定)、11月21日にねじ商連常任理事会(愛鋲協が担当、会場は名鉄ニューグランドホテル)が開催されることを確認した。
 第7号議案=その他(報告事項)@暑中広告を例年通り掲載する。A組合ホームページリニューアルのための見積りを早急に取り、次回理事会に諮る。B一組合員から組合脱退の意思表示があり、届出書類は届いていないが、平成29年3月31日付脱退として事務手続きを進める。以上を承認した。
 次回理事会は、7月26日午後6時より安保ホールで開催。

前澤化成を講師に合成管部会
熊本地震の被災者に義援金
静岡県管工機材商組合 6月理事会を開催

 静岡県管工機材商組合(理事長=一色哲已氏・一色機材社長)は、6月3日午後3時より静岡市内のマイホテル竜宮において定例理事会を開催した。
 理事会に先立って、合成管部会が開かれ、前澤化成工業静岡営業所の中島所長が静岡県の合成管の動向などについて話した(要旨別掲)。
 理事会では、はじめに報告事項として、8月5日の理事会に愛知組合より「第31回管工機材・設備総合展」PRのために来組予定と報告された。
 5月13日に富嶽カントリークラブにて行われた「第55回組合ゴルフ大会」で和久田利光氏(浜松管材社長)がホールインワン(宝永コース・7番ホール)を達成。組合からホールインワン達成者に記念品を贈呈することを承認し、理事長より和久田氏にトロフィーが手渡された。
 また、12月の研修旅行の準備状況が報告された。
 管機連関連については、管機連からの熊本地震義援金の協力依頼に対し、組合として義援金を出すことを確認した。
 6月14日の管機連総会には、一色理事長、鈴木副理事長(山田商工社長)、大村副理事長(大村商会社長)が出席する(理事長は総会前の理事会から出席)。管工機材の将来を考える研究会、意見交換会も出席の3名が参加する予定。
 その他、来年の通常総会の日程・会場については山田副理事長に一任することを確認した。
 理事会終了後は、業界の動向などを情報交換した。
 【合成管部会】
 前澤化成工業中島所長の話(要旨)
 静岡県の人口は減少傾向にある。住宅着工戸数は平成27年度、全国では前年比5%弱の伸びがあったが、静岡県はほぼ横ばいだった。静岡県は東部、中部、西部に分けられ、住宅着工戸数は、中部(静岡市、島田市、焼津市、藤枝市、牧之原市、等)で伸び、東部、西部は若干のマイナスとなっている。
 前澤化成工業の塩ビ管、塩ビマスは主に戸建て住宅で使用されるものだが、今年4〜5月の戸建ての着工戸数はあまり動きが良くなかった。今後は、マンションにも力を入れて行きたい。

 この後、同社の集合住宅向け樹脂製排水用特殊継手「ビニコア」(今年発売予定)について、軽量で排水・遮音性能に優れた特長などが紹介された。
管機連総会について報告
7月理事会を開催
水栓部会はTOTOのセミナー

 静岡県管工機材商組合の7月理事会は、7月1日午後3時よりマイホテル竜宮で開かれた。
 7月は水栓部会として、TOTO沼津営業所の加藤所長と益田課長による「パブリックリモデルセミナー」が行われた。外国からの観光客の増加などに伴い、今後トイレの取替え需要の増加が予想されると指摘された。
 理事会では、6月14日に開催された管機連総会の報告が一色理事長よりあり、その中で、管機連を通して熊本地震義援金10万円を組合から拠出したことも報告された。
 また、管機連の理事会が10月5日に名古屋市内で開かれ、翌日、愛知組合が主催する「第31回管工機材・設備総合展」を視察するにあたり、理事長より申請のあった宿泊を承認した。
 次回8月理事会に愛知組合の小川展示会実行委員長(小川管商社長)と阪尾事務局長が訪れ、展示会PRと来場依頼を行う。
 研修旅行については、日程等が示され、今後さらに内容を検討していくことを確認した。
 【水栓部会】
 セミナーでは、外国からの観光客が増え、静岡県も世界遺産等がある関係で多くの観光客が国内外から訪れており、今後トイレの取替え需要の増加が予想されるとして、TOTOの取り組み、「おもてなしトイレ」の考え方などが話された。
 同社では、おもてなしトイレとして、洋式トイレ・ウォシュレットの普及、外国人が見ても直ぐにわかるサインデザインに取り組んでいる。
 パブリックトイレの推奨商品として、連続使用が可能なフラッシュバルブ式と、節水性が高いタンク式の長所を兼ね備えた「フラッシュタンク式」便器を紹介。また、リモコンの電池不要のウォシュレット、きれい除菌水機能付トイレなども、提案方法と合わせて紹介された。

新ポリマー製波動歯車装置により
低コスト6軸ロボットでも
イグス 精密な調整が可能に

 イグス(本社=ドイツ・ケルン市)は7月13日、昨年発表した「ロボリンクD」のラインアップを拡販することで、ロボティクスの一層の低コスト化を目指すと発表した。
 「ロボリンクD」は、関節部分にステッピングモーターを取り付けて関節を直接駆動する、シンプルで軽量なイグスのモジュラー式ロボットキット。今年、新しいギアボックスを用いたロボットアーム一式や構成用オンラインツールなど、多くの新製品およびツールをリリースした。
 これにより、ロボットメーカーは低コストでロボットを組立てられ、ユーザーはシンプルなタスクを自動化しやすくなる。モーターのサイズを選び、ジョイント及び標準コントロールを組み合わせるだけで、樹脂とアルミで構成された6軸ロボットが完成するという。
 6軸ロボットアーム構成向けに新しい波動歯車装置
 「ロボリンクD」に今年新しく加わったのが波動歯車装置。波動歯車装置は、バックラッシが最小で、軽量・コンパクト、かつ高い伝送率を備えている。これによりスムーズで精密な調整を実現できるメリットがある。また、モーターの回転軸と同軸で減速することが可能となり、6軸ロボットアームの組み立てを実現した。
 波動歯車装置は2種類のサイズラインアップ〈@パーツ単体ANEMA17またはNEMA23ステッピングモーター付き〉になっている。ギアボックスは外輪ギアと高性能樹脂イグリデュール製の柔軟な耐摩耗性内輪ギアで構成されている。

GA INNOVATION DAYS 2016
過去最多の来場者で盛況
DMG森精機 テクノロジーサイクルを実演

 DMG森精機(社長=森雅彦氏、本社=名古屋市中村区名駅2―35―16)は、6月7〜11日の5日間、同社の伊賀事業所にて「IGA INNOVATION DAYS 2016」を開催した。世界最大の工作機械ショールームに計58台の工作機械を展示し、自動車、航空機、建設機械、医療機器、金型、エネルギー産業など、さまざまな業種における最新の加工事例を紹介した。5日間で、9600名を超える過去最多の来場者数を数えた。
 同展示会では、DMG MORIのトータルソリューション≠テーマに世界初公開を含む全14種類のテクノロジーサイクルが発表された。テクノロジーサイクルは、工作機械にオープンイノベーションを取り入れ、あらゆる場面で同社の組み込みソフト技術により、誰にでも分かりやすい操作やプログラム、対話機能などを提供することで、複雑な加工や段取り作業などを簡単かつ短時間で実現するDMG MORIの新しいソリューション。
 今回は、振動を検知し機械を未然に保護する「MPC(Machine Protection Control)」、スカイビング加工の対話型プログラミング機能である「ギヤスカイビング」、回転軸中心の計測・補正を行う「3Dクイックセット」の3種類でデモンストレーションが行われ、来場者の関心を集めた。同社では、テクノロジーサイクルを今後も順次拡大し、発表していく予定。
 会場に設けられたオープンイノベーションコーナーでは、工具、計測器、CAM、クーラントなど22社のメーカーとの協業を紹介。また、最新鋭大型加工機「DMC 340 FD」が実際に稼働している第2組立工場を含む工場見学も開催され、高品質なDMG MORIブランドの工作機械を生産する伊賀事業所を来場者は体験した。
 期間中は、テクノロジーサイクル、自動化システム、航空機、5軸加工機などの最先端技術セミナーが開催された。4月から新たにDMG MORI AGのCEOに就任したクリスチャン・トーネス氏による「ドイツでの取り組みについて―インダストリー4・0」のセミナーも開かれ、ドイツから発信するインダストリー4・0を用いた最新の取り組みが紹介され、多くの人が聴講した。
DMG MORIの取り組みを紹介
 「IGA INNOVATION DAYS 2016」の初日にはテクニカル記者会見が開かれ、森雅彦社長とDMG MORI AGのCEOクリスチャン・トーネス氏が出席した。
 DMG MORIは、全世界76カ国に164のサービス拠点、21の工場をもち、約1万2000名の従業員のうち7000名が工場・研究開発、残りがサービス・営業を担っている。森社長は「この4月に76%の株式を取得したことにより、両社はますます緊密となり、7月15日の株主総会、監督官庁に認められる9月をもって、1つの会社として運営する」とした。
 生産については「キャパシティーとしては1万5000台を持っているが、今年は1万1000台程と見ている」と森社長。
 北米の代理店ボルト社を含む3社をDMG MORIの直販として統合し、米国における販売体制がほぼ整ったと説明。販売方法について「日本の場合は、95%が販売店(商社)経由での販売とする。各地域の文化に合わせた販売方法を取っていく」とした。
 同社ではITの統合を進めており、見積りを全世界どこでも作れる仕組みづくりや、CADの統合などを行っている。その中で、テクノロジーモニターが完成。加工技術のデータベースを全世界のアプリケーションエンジニアが入力し、世界最大の加工に関するデータベースを構築している。「これにより世界中の様々な部品で得た知見を社内で共有し、コンサルティング・ファームとしてユーザーに加工に関する最適情報を提供していく」と話した。
 トーネス氏は技術トレンドについて説明した。
 ヨーロッパ域内には9カ所の工場があり、「競争力のある分野に集中していくことが戦略」と述べた。「ヨーロッパでは、5軸加工機に加えて、新しい技術にもフォーカスしている。5軸加工機、複合加工機、研削加工機すべてを融合した機械の需要が高くなっており、アプリケーションに対する需要も幅広くなっている」と指摘した。
 航空機分野では、ドイツのフロンテン工場にエアロスペースエクセレンスセンタがあり、航空機業界にソリューションを提供している。
 トーネス氏は、新たに着目しているウルトラソニック、アディティブマニュファクチャリング技術などを紹介。今後は、品質第一に考えて、品質面でも一番を目指していく。主要構成部品の標準化を進めるほか、デジタル化に対しても工作機械用オペレーティングシステム「CELOS(セロス)」を中心としてアプリケーションを増やしていく。
 森社長は、今回の見どころとして、500点のワーク、内製ユニット(主軸、ATC等)をはじめ、テクノロジーサイクル、インダストリー4・0、システムソリューション、ライフサイクルサービス、オープンイノベーションコーナーなどを挙げた。
 森社長は「3500uの世界最大の展示会場に58台の機械を展示している。インダストリー4・0が実際につながり出した時に、我々が何をしなければならないか、どのようなデバイスで、どのようなサービスを、どのような画面で見られるのかを具体的な形で展示している」と紹介した。

岡谷鋼機 新中期計画Gih‐2020で
売上高1兆円に再チャレンジ
岡谷管栄会 平成28年度総会を開催

 岡谷管栄会(会長=大藪淳一氏・大清社長、岡谷鋼機と販売店・メーカーの集い)は6月9日午後5時より名古屋市中村区のストリングホテル名古屋にて平成28年度総会を開催した。岡谷鋼機の馬場紀彰専務は、同社の新中期計画について説明し、高い目標に挑戦していく決意を語った。
 総会は、岡本喜一郎岡谷鋼機配管住設部長が司会進行を務め、正会員23社、賛助会員20社の出席が報告され開会した。
 冒頭、大藪会長が「この地域は、駅前再開発と2027年のリニア中央新幹線の開業、それにトヨタさんをはじめとする産業の集積地であり、次世代の産業である航空宇宙産業の中心地となっています。大変注目を集め良い地域と見られていますが、どうもここの所、私どもの足元の経済状況はあまり芳しくないというのが実感です。特に4月、年度が明けてからは、アベノミクスで色々手を打っているようですが、実態はなかなか我々の所まで達していないというのが感想です。そのような中、岡谷鋼機様はこの2月末の決算で過去最高益を更新されたと聞いています。また、岡谷篤一社長様が名古屋商工会議所の会頭を務めておられ、この地域を代表する老舗中の老舗企業です。我々管栄会メンバーは、岡谷鋼機様を通じて商品を仕入れていますが、これはステータスであり、信用のバロメーターでもあるということで、大変光栄で感謝しています。会員メンバーで色々情報を交換しながら、拡販につながるような会にしてまいりたい」と挨拶した。
 続いて挨拶に立った、馬場紀彰岡谷鋼機専務は同社の2016年2月期決算について「6期連続の増益という大変良い決算ができました。これも偏に皆様のおかげと感謝しています。2015年度を最終年度とする5カ年の中期経営計画Gih‐15を実施しており、結果としては、売上高が7854億円(目標1兆円)と未達でしたが、純利益は100億円の目標に対して128億円、海外取引比率は31・6%と目標を達成することができました」と報告。
 同社では2020年度を最終年度とする新中期計画Gih‐2020を策定し、G(Global)、T(Innovation)、H(Human resource)を柱に今年度から取り組みを進める方針。目標は2020年度の売上高1兆円、純利益200億円としている。
 馬場専務は「頑張って今回は1兆円を達成したい。是非とも皆様のご支援をお願いします。配管住設部は、Action for Changeを掲げ、新しいことに挑戦してまいります」と述べた。
 初参加の会員・賛助会員が紹介された後、岡谷鋼機建設部が現在建設中のタワーマンション「ゼスタタワー名古屋代官町」のPRが行われた。
 議事に入り、第1号議案=平成27年度開催事業報告、第2号議案=平成27年度会計報告、第3号議案=平成27年度会計監査報告を承認。第4号議案=平成28年度事業計画(案)は審議の結果、原案通り承認された。第5号議案=平成28年度予算(案)については、岡谷鋼機の会費の値上げを含め承認された。
 議事終了後は、賛助会員3社による業界動向説明が行われた。日立金属は住宅建設の動向、東洋バルヴはバルブの生産・輸出入等の動向、アロン化成は塩ビ管の原料等の動向について話した。
 山田雄一岡谷鋼機配管住設本部長より御礼の挨拶があり、総会を終了した。
 この後、会場を移して懇親会が催され、峰澤彰宏副会長(峰澤鋼機社長)が、「岡谷鋼機様は3年後に創業350周年を迎えられます。Gih‐2020という素晴らしい中期経営計画を持っておられます。大変分かり難く複雑な経済環境ですが、引き続き岡谷鋼機様、お取引メーカー様には私ども管栄会メンバーに対するご指導ご鞭撻を宜しくお願いします」と挨拶した後、軽妙な語り口で10月6日開幕の第31回管工機材・設備総合展をPRして会場の雰囲気を盛り上げ、乾杯の音頭をとった。
 情報交換などで和気あいあいとする中、小川誉之会計(小川管商社長)が展示会への動員協力をお願いし、同氏の中締めでお開きとなった。
懇親ゴルフ会を開催
杉山克雄氏が優勝

 翌日、中京ゴルフ倶楽部石野コースで開催された懇親ゴルフ会には正・賛助会員合わせて24名が参加し、杉山克雄氏(杉山機工)がネット70・2で優勝した。
 上位入賞者は次の通り。
 優勝=杉山克雄氏(杉山機工)N70・2H22・8▽2位=小池弘明氏(東洋バルヴ)N72・6H26・4▽3位=峰澤彰宏氏(峰澤鋼機)N73・6H8・4▽ベストグロス=峰澤彰宏氏82

「へら絞り」の匠の技と
福井・鯖江の「めがね」
JIMTOF2016企画展示

 今年11月17日(木)〜22日(火)の6日間、東京ビッグサイトにて開催される、アジア最大級の工作機械見本市「JIMTOF2016(第28回日本国際工作機械見本市)」(主催=日本工作機械工業会/東京ビッグサイト)の企画展示の内容が7月7日、発表された。
 同展示会の企画展示では、東新展示棟の東7ホールにおいて、次世代に伝えたい「へら絞り(北嶋絞製作所)」の日本の匠の技、福井県の世界最高レベルの技術力を発揮した「めがね」を紹介する。
 「へら絞り」は、大正時代に日本に伝えられた金属の伸びる性質を利用した塑性加工のひとつ。金属を円盤状に加工したものを、横向きに回転する絞旋盤と呼ばれる機械の回転軸に固定し、ヘラと呼ばれる専用工具で絞って成形していく。企画展示では職人による実演をはじめ、一般来場者による体験を予定。また、職人へのインタビューやトークショー、技術の伝承取材映像の披露も会期中、毎日実施する予定となっている。
 同時に、福井県眼鏡協会の協力により、めがね産地「福井・鯖江」の世界最高の技術力と品質力を有するめがねの作業工程の披露、インタビューやトークショーを実施する。福井市や鯖江市を中心に日本製めがね枠生産の95%以上を占める福井県のめがねは、チタンフレームなどの新素材開発や、優秀な加工技術などが世界的にも高く評価されている。100年余の時間をかけ世界ブランドまで育て上げた職人の技術と良いめがねを作るために不可欠な工作機械との関わりを軸に紹介する。
 JIMTOF2016は、今年10月に竣工予定の東新展示棟を含めた東京ビッグサイト全館を使用し、過去最大規模で開催される。出展数は765社・5509小間となり、前回2014年における出展数を約120社、約420小間上回り、さらに今後共同出展者・内部出展者が加わると、総出展者数は1000社を超える見込みとされている。
 今年で28回目の開催となる同展示会では、工作機械、鍛圧機械、工作機器、特殊鋼工具、超硬工具、ダイヤモンド・CBN工具、研削砥石、精密測定機器、光学測定機器、試験機器、CAD/CAM等、広範囲の製品分野において、各出展者の様々な最新の製品、技術が紹介される。

「MF-Tokyo2017 
 プレス・板金・フォーミング展」
7月15日より出展募集を開始

 一般社団法人日本鍛圧機械工業会(代表理事会長=川西宣明氏・コマツ産機社長)は、来年7月に東京ビッグサイトで開催する「MF-Tokyo2017 プレス・板金・フォーミング展」の出展募集を7月15日より開始した。
 同展示会は、環境に優しく無駄のない鍛圧機械産業の技術進歩を紹介することを目的に2009年に創設され、以降隔年に開催されている。ドイツと並ぶ世界の2大開発生産国である日本で開催される鍛圧機械の専門展示会として、国内外からの注目度も高く、鍛圧機械・自動化装置・関連機器・加工技術・サービス技術が集結する。前回展(MF-Tokyo2015)の出展者数は223社・団体(共同出展含め271社)、出展規模1304小間(約1万1700u)、会期4日間の来場者数は3万461人でプレス加工・板金加工・フォーミング加工にかかわる幅広い業種の人が多数来場した。
 5回目の開催となるMF-Tokyo2017は、「その先の未来へつなぐ、ものづくり」を副題とし、前回に引き続き日本塑性加工学会や各特別協賛団体からのサポートに加え、新たに日本自動車部品工業会、日本ロボット工業会、日本精密機械工業会の3団体の協賛を得て、さらに充実した展示会となる見込み。
 会期中は併催事業として、多彩かつ専門性の高いシンポジウムやセミナーを連日開催予定。また、機械業界初の「MFエコマシン認証制度」の認証製品のパネルと、「MF技術大賞2016-2017」の受賞製品の展示なども予定されている。
 【開催概要】
 ▽名称=MF-Tokyo2017 プレス・板金・フォーミング展
 ▽主催=一般社団法人日本鍛圧機械工業会/日刊工業新聞社
 ▽後援=経済産業省/厚生労働省/環境省/日本貿易振興機構(ジェトロ)〈申請予定〉
 ▽特別協賛=日本塑性加工学会/日本鍛造協会/日本金属プレス工業協会/日本金型工業会/日本工作機械工業会/日本ねじ工業協会/日本ばね工業会
 ▽協賛=日本自動車工業会/日本自動車部品工業会/レーザ加工学会/日本ロボット工業会/日本電機工業会/日本建設機械工業会/日本溶接協会/日本精密機械工業会
 ▽海外協賛=中国机床工具工業協会/中国鍛圧協会/中国国際工業博覧会/インド工作機械工業会/アメリカ製造技術工業会/台湾機械工業同業公会/韓国工作機械産業協会〈以上、順不同・法人格略〉
 ▽会期=2017年7月12日(水)〜15日(土)9時〜17時(初日は10時〜17時、最終日は9時〜16時)
 ▽会場=東京ビッグサイト東4・5・6・7ホール
 ▽小間数=目標1500小間
 ▽来場者数=目標3万2000人
 ▽入場料金=1000円※招待券持参者および事前登録者は無料。
 ▽併催事業=シンポジウム、セミナーなど
 ▽専用サイト=http://www.mf-tokyo.jp※日英中韓4カ国語に対応予定。

受注総額は前年同月比38・3%減
サービス関連は依然堅調
日本鍛圧機械工業会 月次会員受注統計(2016年6月度)

 一般社団法人日本鍛圧機械工業会が7月8日発表した、2016年6月度鍛圧機械全会員受注動向(月次業況調査)によると、受注総額は前年同月比38・3%減の283億円となった。前年は省エネ補助金効果による単月の新記録を達成したこともあり、プレス系機械と板金系機械を合わせた機械合計は44・4%減と大きく低下した。サービス関連は依然堅調と見られている。
 機種別に見ると、プレス系機械は前年同月比34・4%減の129億4000万円となった。この内、大型は5・1%増となったが、超大型が33・6%減、中型35・6%減、小型31・2%減。油圧プレスは47・1%減、フォーミングが58・4%減、自動化・安全装置も32・7%減となった。
 板金系機械は前年同月比54・6%減の87億9000万円となり、この内、パンチングが70・5%減、レーザ・プラズマが49・4%減、プレスブレーキも36・4%減となった。
 内外別では、国内が前年同月比61・9%減の102億6000万円、輸出が5・8%減の114億7000万円。国内は、自動車が52・9%減、金属製品製造業が77・1%減、一般機械が54・8%減、電機が65・1%減、鉄鋼・非鉄金属が25・8%減となった。輸出は、北米向けが37・5%増、韓国・台湾向けが49・3%増、インド向けが55・0%増となったが、中国向けは64・6%減、東南アジア向けは44・1%減、欧州向けは10・9%減となった。
 受注総額は、2016年第1四半期が前年同期比2・3%増、第2四半期が31・5%減で推移し、上半期で1456億円となり、2016年受注予想3200億円に対し45・5%の達成率となった。
 ※プレス系機械とは、機械プレス+液圧プレス+鍛造機+自動化装置。板金系機械とは、パンチングプレス+プレスブレーキ・シャー+レーザ・プラズマ+その他機械。

総受注高9か月連続で前年下回る
国内24・2%減、海外5・9%増
中部経済産業局 5月度金属工作機械受注状況

 中部経済産業局が6月29日に発表した平成28年5月度金属工作機械受注状況によると、管内金属工作機械メーカー主要8社(オークマ、アマダマシンツール、ジェイテクト、コマツNTC、富士機械製造、豊和工業、三菱電機名古屋製作所、ヤマザキマザック)の総受注高は前年同月比6・0%減の354億1300万円となり9か月連続で減少した。前月比は0・2%増となった。
 国内受注は、前年同月比24・2%減の113億2500万円となり、8か月連続して減少。前月比は11・1%減となった。主力の一般機械工業向けが前年同月比12・5%減の56億5400万円と2か月連続で減少し、自動車工業向けも同30・9%減の35億900万円と4か月連続で減少した。
 海外受注は、前年同月比5・9%増の240億8800万円となり、2か月ぶりに増加した。前月比も6・6%増となった。海外受注比率は前年に比べて7・6ポイント増の68・0%となっている。
 北米向けが前年同月比27・1%増と3か月連続で増加。ヨーロッパ向けは同4・0%減と2か月連続で、アジア向けも同4・5%減と11か月連続でそれぞれ減少した。シェアは、北米向け42・5%、アジア(トルコを含む)向け32・0%、ヨーロッパ向け23・5%。
 国別にみると、1位のアメリカが57億4300万円(前年同月比18・9%減)、以下、メキシコ42億2200万円(同868・3%増)、中国39億1600万円(同9・2%減)、ドイツ24億9100万円(同37・5%増)、大韓民国10億9700万円(同17・3%減)の順となった。
 販売額は、前年同月比13・4%減の252億8000万円となり、3か月連続で減少した。前月比は4・1%増となった。
 受注残高は、前年同月比8・1%減の1614億5900万円となり、6か月連続で減少した。前月比は3・6%増となった。

LIXILグループ LIXILの組織体制を改編
意思決定プロセスの簡素化と効率化
を推進し、国内市場の体制を強化

 LIXILグループ(社長=瀬戸欣哉氏、本社=東京都千代田区)は6月24日、迅速な意思決定が可能なフラットで簡素化された組織を構築し、効率的な事業運営を図るため、7月1日付で、次のようにLIXILの組織改編を実施すると発表した。
 1. LIXIL Water Technology(LWT)
 日本市場向けの水回り事業を担当するLWT Japanの主要部門を統合・再編する。LWTの日本事業は、今後さらなる成長が期待される重点分野であり、この組織変更は競争力強化と業務の効率化を目指したもの。本年3月にLWTのグローバルの組織体制の改編を発表したが、今回、国内の組織体制についても変更を行う。
 @LIXIL Housing Technology(LHT)のタイル事業をLWT Japanに移管する。これにより、基幹システムの統合による業務効率化と水まわり商材との連携強化を図る。
 ALWTの品質管理体制および技術部門との連携を強化するため、LWT Japanの品質保証部と生産技術部を統合し、品質・技術統括部を新設する。あわせて、サプライチェーンを担当するLWT Japan SCの各部門であったトイレ・洗面SC部、水栓金具SC部および浴室SC部とそれぞれの事業部が管轄する工場を、LWT Japanの各関連事業部傘下に移管する。これにより、水回り事業における関連性の高い業務を統合し、より密接な連携体制を構築することで、メーカーならではの「ものづくり」を支える体制の強化を図る。
 2. LIXILジャパンカンパニー(LJC)
 LIXILにおける最も重要な市場である国内の体制を強化するため、販売促進やマーケティングを担当するLJCのセールス&マーケティング(S&M)本部を社長直轄の組織に変更し、各テクノロジービジネスや管理部門との連携を強化する。なお、S&M本部の管轄下にあったリフォーム事業部は、LJC内の一部門として残り、CEOの白井春雄氏が統括する。これは、LIXILグループのビジネス戦略上、日本におけるリフォーム事業の重要度が高いことを反映している。

 本年6月15日にLIXILグループの社長兼CEOに就任した、瀬戸欣哉氏(LIXIL社長兼CEO)は「長期にわたって持続的な成長を実現するためには、よりシンプルでフラットな機動力のある組織を構築し、新たな価値を提供する体制を強化することが重要です。すでに数々の施策を実行してきましたが、今回の組織改編によって、組織構造をさらに簡素化し、日本、そしてグローバルでの事業効率を向上させていきます」とコメントしている。

こだわりが生んだ進化と継承
最新技術でモノづくりへ新提案
三菱電機 メカトロニクスフェア

 三菱電機(社長=柵山正樹氏、本社=東京都千代田区)は、「こだわりが生んだ進化と継承」をテーマにものづくりへの新提案≠ニして、最新の放電加工機やレーザ加工機、CNC、リモートサービスなどを紹介する『メカトロニクスフェア2016』(MMF2016)を、6月16日・17日の名古屋製作所(名古屋市東区)を皮切りに全国で展開中だ。
 6月23日・24日は東日本メカトロソリューションセンター(埼玉県さいたま市)で、また、7月8日・9日は西日本メカトロソリューションセンター(兵庫県尼崎市)でそれぞれ開催。さらに、7月14日・15日はテクノプラザおかや(長野県岡谷市)でも開催された。
 名古屋製作所で開催された「MMF2016 in 中日本」は、工作機械、金型、板金、部品加工業者などが2日間で約800名来場し、大変な賑わいを見せていた。
 さらに、MMF2016では各種講演会やセミナー、工場見学なども同時に開催。中日本会場で行われた特別講演会「航空機業界における命を懸けたものづくり」(講師は元三菱重工業小牧南工場長・渡邉吉之氏)は、定員80名の会場が聴講者で埋め尽くされていた。
 中日本会場で出展された新製品は、新型ファイバレーザ加工機「eX‐FPLUSシリーズ」や超高精度ワイヤ放電加工機「MPシリーズ Water Technology」、リモートサービス「iQ Care Remote4U」、数値制御装置「M800/M80/C70シリーズ」、ドライブシステム「ドライブユニットMDS‐Eシリーズ」など。
 今後開催予定のフェア情報などは、同社ウェブサイト展示会情報ページhttp://www.mitsubishielectric.co.jp/fa/compass/exhibition/にアクセスを。

求めやすいウォシュレットに
ノズル除菌機能を新搭載
TOTO 新「ウォシュレットS」発売

 TOTO(社長=喜多村円氏、本社=福岡県北九州市)は、独自のクリーン技術「きれい除菌水」でノズルを除菌する「ノズルきれい」を新搭載した、新「ウォシュレットS」を8月1日に発売する。
 「ノズルきれい」は、ウォシュレットの使用前後に水道水でノズルを洗浄する「セルフクリーニング」に加えて、「きれい除菌水」でノズルの内側と外側を自動で洗浄・除菌する機能。使用していないときも定期的に「きれい除菌水」でノズルを洗浄し、きれいを保つ。
 また「きれい除菌水」は、水道水に含まれる塩化物イオンを電気分解して作られる除菌成分(次亜塩素酸)を含む水で、薬品や洗剤を使わず水道水から作られ時間が経つと水に戻るので、環境にやさしいのが特長。同社では汚れや臭いを根本から抑えるための有効な技術として、「きれい除菌水」搭載商品のラインアップを拡大している。
 シートタイプ(便座単体のタイプ)のウォシュレットでは、「ウォシュレットアプリコット」シリーズに2011年2月より搭載されており、今回、求めやすい価格帯のウォシュレットに「ノズルきれい」を新搭載したモデルを用意した。価格は9万2000円〜12万2000円(税抜)。
 その他の特長として、「ウォシュレットS」には、便座に座ると自動で水道水のミストを便器に吹きかけ、汚れを付きにくく、落ちやすくする「プレミスト」を搭載。
 また、便座とノズルには防汚効果の高いクリーン樹脂が採用されている。

過去最多のメーカー18社が出展
来場者数は想定を超え盛況
山下機械2016プライベートショー

 山下機械(社長=近藤敏之氏、本社=名古屋市熱田区中田町8―20)の「2016プライベートショー」が5月27、28の両日、同社の本社工場において開催され、初日の27日は伊勢志摩サミット開催による交通規制の影響が心配されたが、2日間で当初の予定を大きく上回る294社・417名が来場し賑わいを見せた。
 8回目の開催となる今回の展示会には、過去最多となる、同社の有力仕入先メーカー18社が出展。生産現場における生産性向上、コスト削減などに役立つ、最新の機械と工具を展示紹介した。会場では加工実演も行われ注目を集めた。
 会場の外には三菱マテリアルの切削工具を積んだキャラバンカーが展示され人目を引いていた。
 両日開催された、IoT(モノのインターネット)の活用についてわかり易く解説するセミナーも好評で、多くの人が聴講した。
 また、人気の展示即売会や、恒例となった同社のスタッフ及びメーカーの技術担当者による技術相談会も行われた。
 開会式で近藤社長は「一昨年、乾(前社長)を突然亡くすという事になりました。乾の社長としての最後の仕事がこのプライベートショーでした。全身に痛みを訴えながら夜も眠れない日が続く中、このプライベートショーまではと、頑張っていただきました。結果、山下機械は、そのプライベートショーで成果を出し、その後の景気の波に乗ることもできました。昨年は、その努力の中で最も大きな結果を出すことができました。今回、新体制でスタートすることができました。新体制においても、更なるご協力とご支援をいただく中で頑張ってまいる所存ですので、宜しくお願いします。山下機械プライベートショーの歴史を紐解くと、21年前の1995年に高松機械工業さんの商品を初めて出展したのが始まりでした。高松機械さんのベストセラー機Xシリーズの最初の機械『X―10』が開発されたのを機に、全国に先駆けてこの山下機械で多くのお客様に見ていただきました。今回も各メーカーさんから売れる機械、売れる工具を出展していただいております。これを是非、次の山下機械の主力商品としていきたいと思っておりますので、宜しくお願いします。今日、明日の2日間で239社・332名のお客様に来ていただける予定です。売上目標は10億円。メーカーさんと一緒になり、もてなしと対応で展示会での成果を上げたいと思いますので、ご協力をお願いします」と挨拶した。
工場の安全・安心を提案
京都西陣yoroi
「耐刃防護生地」

 今回出展したサクセスプランニング(社長=揚野雅史氏、本社=大阪府門真市深田町1―6―202)の「京都西陣yoroi(よろい)」は、京都西陣織の技術を用いて同社が独自に開発した、業界最高水準の耐刃性・耐摩耗性を有する「耐刃防護生地」を使った商品。衣類やエプロンなどとして販売されている。
 展示会では、切創防護性が高い生地の特長に着目して作られた、工作機械用のマシンカバーや刃物カバーが紹介されていた。

THE CUTカタログ
2016-2017が完成
平成28年 盛夏

 丸一切削工具(社長=衣斐誠氏、本社=東大阪市本庄西2―6―17)では、オリジナル工具THE CUTの2016-2017年度カタログが6月末に完成した。
 ザ・カットミル、NEWトルネード、スーパー面取丸、両面取りカッター、スモールバイト用スリーブの新製品も網羅し、アイコン表示で検索しやすくなっている。
 このカタログは同社ホームページhttp://www.thecut.co.jp/で見ることができる。

新役員を選任
ベン 定時株主総会にて

 ベン(社長=横沢好夫氏、本社=東京都大田区)は6月29日、定時株主総会および取締役会を開催し、以下の通り、役員が選任されたと発表した。
 ●代表取締役社長▽横沢好夫氏●取締役副社長▽市橋信一郎氏(昇任)●取締役営業本部長▽鈴木一実氏(昇任)●取締役生産本部長▽榎戸直氏●取締役東日本営業部長▽梅内修氏●監査役▽高橋喜佳氏●執行役員西日本営業部長▽木下崇氏●執行役員相模原工場長▽藤田正人氏●執行役員総務部長▽田中裕史氏(新任)●執行役員岩手工場長▽小松哲也氏(新任)●執行役員技術部長▽竹山隆裕氏(新任)。
 なお、取締役・鈴木弘一氏は同日付で退任し、顧問に就任した。

メーカー295社が最新製品を出品
2016中部どてらい市盛況
目標突破の受注額110億5566万円

 山善の『2016(第41回)中部どてらい市』が6月11日〜13日の3日間、ポートメッセなごや第3展示館において開催された。山善名古屋営業本部(本部長=吉村泰典氏、住所=名古屋市熱田区白鳥2-10-10)傘下の愛知・岐阜・三重にある販売店106社が主催店となり、メーカー295社が出展して行われ、3日間で1万2888名が来場した。受注額は目標の105億円に対し大幅アップの110億5566万円となり、成功裡に終了した。
 好天に恵まれた初日は開会セレモニーが行われ、主催店を代表して羽賀象二郎東陽社長が「今回のどてらい市には、295社の出展メーカー様が世の中の動きを存分に鑑みて開発された、最高の製品が展示されています。本日この場所に我々のお客様を招いて素晴らしい商品を紹介する場を設けていただきました、事務局の山善様に深く感謝を申し上げます。今年の受注目標額は105億円。今年に入ってから工作機械の受注がやや落ち込んでいることを思うと、決して簡単に達成できる数字ではありませんが、今日から3日間、このどてらい市を大いに活用して、是非とも最大限の成果に結び付けたいと思います。この中部のメインである自動車産業は、次世代駆動システムへの取り組み、自動運転への取り組みなど、世界的な競争にさらされています。消費者のニーズがどんどん多様化していく中で、世界で評価される車を作っていかなければなりません。そうなると、もう従来からの自動車産業に関わっている企業様だけではなく、より広く日本全体の産業を結集して臨まなければなりません。今年は、山善様創立70年。中部どてらい市は41回目ですが、山善様の70年の歴史とともに歩んでこられた、機械工具、住設建材、家庭機器と様々なメーカー様がここに出展されています。従来と違う切り口が求められていますから、このどてらい市に来場される多くのお客様に、それらのメーカー様の素晴しい商品を紹介して、ユーザー様、メーカー様、そして我々主催店である商社それぞれの知見を合わせ、創意工夫を凝らして、製造業全体を活性化させるチャンスにしていきたいと考えています」と挨拶。
 出展メーカーを代表して挨拶に立った、川那辺祐ブラザー工業常務執行役員は「今年のどてらい市のテーマは『飛び立て!次のSTAGEへ』です。主催店様、山善様、そして私ども出展メーカーが三位一体となってお客様にステップアップしていただける提案を行い、ともに新たなステージへ飛躍したいと思っています。我々メーカーは、ものづくりを通して新しい顧客価値を創造することが使命だと考えています。そして主催店様、山善様のお力添えをいただき、その価値をお客様にお届けするわけです。どてらい市は、まさに絶好の機会と言えます。お客様に生産性の向上、品質の向上、あるいはお客様の課題解決につながる提案をする。そしてまた、お客様に実際に来ていただき、見ていただき、触っていただき、確かめていただき、その良さを実感していただく、最高の場と捉えています。ご当地、中部地域の経済動向についても、主要産業である自動車関係が堅調に推移していることに加え、今後大きな成長が見込まれる航空宇宙産業への期待が高まりつつあります。また、補助金等の政策効果の高まりにより投資意欲が高まってくるものと思われます。このような中で開催される中部どてらい市には、大変大きなビジネスチャンスがあると考えています。この中部どてらい市でお客様に我々の勢いを感じていただき、大きな成果を上げて、次のステージへともに大きく飛躍できることを祈念いたします」と述べた。
 事務局の山善からは中田繞社長が挨拶に立ち「中部どてらい市は今年で41回目の開催となります。今回の会場は従来の第1展示館から第3展示館へと変わり、会場のレイアウトも一新しています。昨年のどてらい市誕生40年の節目から、新たなステージでのスタートとなり、『見て、触って、確かめられる商売の場』、商売の原点に立ち戻って取り組んでまいりたいと存じます。今回の受注目標105億円、動員目標1万3000名に挑戦してまいります。山善もお陰様で、創立70年目を迎えています。今年の山善の経営スローガンは『私たちは70年の歴史に学び、組織力と現場力をさらに充実させ、全員で大きな夢を実現しよう』です。70年の間には様々な経験をしました。今まで歩んできた歴史に学び、山善の強みである組織力、そして現場力をさらに強固にしていきたいと思います。景況の方は一部で不透明感もあるようですが、この中部地区はものづくりが集積しており、今後大きな市場を創出するであろう、IoT(モノのインターネット)やAT(人工知能)、ロボットなど活用分野に広がりが見えます。特に、自動車や航空機関連需要が堅調に推移しているご当地では、ビジネスチャンスがさらに増加し、あらゆる産業の成長に期待の高まりを持っています。どんな環境であろうとも、私たちは景況感に一喜一憂する事なく、やるべき事をしっかり行い、それぞれが決めた目標に果敢にチャレンジすることが大切です。あくまでも正攻法で、当たり前のことを真剣になってちゃんとやる、出来るまでやり続ける努力こそが、夢の実現につながる最善の道だと信じています。今日から3日間、皆様のご健闘を期待しています」と挨拶した。
 南村哲寛事務局長(名古屋営業本部副本部長)より決意表明が行われ、これを受け赤いハッピを着たスローガン隊による「どて市必勝スローガン」の唱和で参加者の士気を高め、さらにチアガール「どて市シスターズ」による目標必達祈念の手締めが華やかに場を盛り上げた。
 開場に先立ち、代表者によるテープカットとくす玉割が行われ、西郷輝彦の歌う『どてらい男』が高らかに流れ、3日間のどてらい市が開幕した。
 今回は、これまで35年間続けて会場としてきた第1展示館から、第3展示館へ会場が変更されて初めての開催となり、中部どてらい市は新たなステージでの一歩を踏み出した。最新の工作機械、工具など各出展ブースでは工夫を凝らした商品展示がされる中、商談に沸いていた。

基礎から現場レベルの知識まで
管工機材業界の人材育成に貢献
岡谷管栄会 新人対象勉強会開催

 岡谷管栄会(会長=大藪淳一氏・大清社長、岡谷鋼機と販売店・メーカーの集い)は6月23日、会員各社の入社3年目までの新人を対象に、管材製品の勉強会ならびに製品製造工場の見学会を、日立金属桑名工場(三重県桑名市)および同社CBC物流センター(三重県三重郡朝日町)を会場として開催。東海北陸エリアから16社55名が参加した。勉強会に先立ち、岡谷管栄会の成り立ちなどを交えて大藪会長が挨拶し、その後、座学へと移行した。
 1限目は、アロン化成名古屋支店管材グループの中村裕一郎氏が、継手や雨水マスといった「給排水分野製品」の役割・種類などを、自社製品を使ってレクチャー。2限目は「汎用バルブの種類と構造」と題して、東洋バルヴ中部営業部名古屋営業所の熊井希浩氏が、バルブの種類や原理、用途などについての講義を行った。昼食を挟んで、3限目は日立金属中日本支社配管グループの杉山一成氏から、継手や配管の歴史と基本用語、用途別の種類説明などが行われ、座学の全スケジュールは終了した。
 引き続き、参加者は3つの班に分かれ、日立金属桑名工場内で同社製品「エレクトロフュージョン継手」などの製造現場を、解説を交えながら見学。その後、車で10分ほど離れた同社CBC物流センターへ移動し、製品の在庫管理から出荷までの流れを体感した。
 毎年開催されているこの勉強会だが、質疑応答の時間に不明な点を納得いくまで質問する受講者や、「昨年参加できなかったので、今年はどうしても参加したかった」という入社2年目の女性受講者らは、その充実した講義内容に満足した笑顔で会場を後にした。

ヘリコプター実機展示などイベント満載
2016年国際航空宇宙展開催
10月 東京ビッグサイトにて

 日本航空宇宙工業会(会長=吉永泰之氏・富士重工業社長)と東京ビッグサイト(社長=竹花豊氏、東京都江東区)は10月12日(水)から同15日(土)までの期間中、東京ビッグサイト西展示棟全館と屋外展示場で『2016年国際航空宇宙展(ジャパンエアロスペース2016、略称=JA2016)』を開催する。
 1966年開催の第1回から数えて50年の節目となる今回は、アジアにおける経済活動の中心地でもある東京にて、637社・団体が出展し、展示会場面積約3万1000u、1176小間(7月13日現在)の過去最大規模で開催される。政府による防衛・宇宙方針の転換、地方クラスターの活発化、航空宇宙産業の市場変化および市場への期待感をうけ、国内外の関連企業・団体を一堂に集め、航空宇宙産業の最新情報を発信する。
 航空宇宙関連産業のトレード・情報交換等の促進を図るとともに、本産業の振興と本産業に対する国民の理解、若年層の関心喚起等が狙いだ。
 @国内大手企業が数多く出展。三菱重工・三菱航空機ブースでは半世紀ぶりの国産旅客機となるMRJをPR。A海外からの出展規模は過去最高となる見込み。B地方自治体や全国各地の企業・団体の出展エリア。C防衛装備庁による出展や、航空自衛隊による広報出展。Dヘリコプターの実機展示やモックアップの展示。などが今回の見どころだ。また、基調講演や特別講演のほか、各種セミナーやBtoB商談会など、期待できる企画も多数予定されている。
【開催概要】
●開催日時▽10月12日(水)12時〜17時30分、同13日(木)〜15日(土)9時30分〜17時30分
●主 催▽(一社)日本航空宇宙工業会、鞄結档rッグサイト
●特別協力▽東京都
●会 場▽東京ビッグサイト西展示棟全館および屋外展示場(東京都江東区有明3-11-1)
●アクセス▽りんかい線「国際展示場」駅下車徒歩約7分、ゆりかもめ「国際展示場正門」駅下車徒歩約3分
●開催規模▽20カ国・地域から、637社・団体が出展。1176小間。※7月13日現在
●入場者数▽4万人を動員予定
●入場料やセミナースケジュールの情報など、詳しくは公式ウェブサイトhttp://www.japanaerospace.jp/jp/Indexにアクセスを。

カタログ未掲載の最新製品も展示
新潟精機 名古屋と大阪で
測定工具の体験&勉強会

 測定工具・DIY製品の製造・販売メーカーである新潟精機(社長=五十嵐利行氏、本社=新潟県三条市)は5月26日・27日の2日間、東別院会館(名古屋市中区)にてプライベートショー『測定工具 体験&勉強会』を開催した。同会は、大阪でも6月に開催されている。
 当日、会場には同社が製造・販売するノギスやマイクロメータ、ダイヤルゲージなどが所狭しと展示されていたが、そのすべての製品を手に取って実際に試すことが可能とあって、数多くの来場者が訪れていた。なかでも、段差を一発で測定する「ギャップキャリパ」や、目盛りの読みやすさが格段に向上した「快段目盛シリーズ」など、カタログにも未掲載の新製品群が注目を集めていた。
 また期間中は、測定工具の精度管理や校正について、同社品質保証課の小林正毅氏が分かりやすく解説する「校正セミナー」や、船井総合研究所(社長=中谷貴之氏)の職員らによる機械工具商社向けの「即時業績向上セミナー」も同時開催され、事前申込みの予約制にも関わらず、両セミナーとも多くの聴講者が熱心に耳を傾けていた。
 同社は、このような展示会を今後も名古屋・大阪を中心に積極的に開催していくという。