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2014年(平成26年)11月
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2014年11月2日(日)・9日(日) 2543 2544
来年7月に海外調査(ベトナム)を実施
MECT募集開始し順調に推移
愛機工 10月定例理事会を開催

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=伊藤高潤氏・春日鋼機社長)は10月14日午後4時30分より東京第一ホテル錦において10月定例理事会を開催した。海外業界調査は調査地域をベトナムのホーチミンとハノイに決定し来年7月に実施すると報告されたほか、10月1日に開始したメカトロテックジャパン2015(MECT2015)の出展募集については出だし好調で、来年4月の締切前に満小間になることも予想されるとして早めの申し込みが呼び掛けられた。
 理事会では冒頭、伊藤理事長の挨拶に続いて、去る6月に急逝した乾正樹氏の後任として理事に就任した小浦正喜氏(こうら社長)が紹介された。
 第1号議案・会員の増強活動については、事務局より現在2社の賛助会員候補者との折衝を継続中と報告があった。
 第2号議案・第74回親善野球大会報告は、長村福利厚生部長(長村商店社長)より行われた。4月12日に開幕した野球大会の優勝戦を9月21日、江南市民球場と草井球場で並行して実施した。延日数11日。Aゾーン(江南市民)では新栄商会と石原商事、Bゾーン(草井)は川島商事とミズタニ機販が対戦し、新栄商会と川島商事がそれぞれ優勝した。石原商事とミズタニ機販は準優勝。試合終了後には水谷副理事長(ミズタニ機販社長)はじめ長村福利厚生部長、森青年部長(森哲社長)など関係役員と青年部員が参加して表彰式を執り行った。今大会においては雨天による中止もなく、また江南審判部の配慮で会場の確保も容易となり滞りなく進行できた。大会反省会を10月または11月に青年部、審判部を交え開催する。
 第3号議案・教育事業については、林経営対策部長(広島商事社長)より社員研修の報告が行われた。@ツール・エンジニア・スクールを9月18〜20日の3日間、ポリテクセンター中部にて開催した。受講者20名。今回は定員20名に対し37名の申し込みがあったため、1社1名の受講とした。受講できなかった17名については、次年度4月または5月に予定し優先して受け付ける(原則受付済)。A精密測定技術研修を10月3、4の2日間、ポリテクセンター中部にて開催した。受講者11名。当初は15名の申し込みがあったが、研修日の間近になり4名のキャンセルが生じた。今後の継続は再検討する。
 今後の研修予定は@経営者・管理者セミナー「職場のコミュニケーション活性化」コーチング・ファシリテーションミニ体験講座≠10月14日(火)午後6時より開催、受講申し込み44名A切削加工における課題と対処(2日間/新企画)を2015年3月12日(木)・13日(金)に開催する。
 第4号議案・MECT2015(会期2015年10月21日(水)〜24日(土)、会場ポートメッセなごや)については、高田実行委員長(組合副理事長・井高社長)より実行委員会の報告が行われた。従来同様、事業部、卸商社を中心に実行委員会を設置し、第1回実行委員会を8月26日、東京第一ホテル錦にて開催した。ニュースダイジェスト社から樋口社長、平野展示会担当者ら4名が出席し今展の展望や企画、開催要項などを説明した。開催要項は概ね従来通り。委員会では出展者リストの確認と新規折衝先の提示を依頼した。出展の動向や具体的な小間数については次回委員会(2015年2月)にて出展者の概要が判明する予定。出展者募集を10月1日より開始したが、早々に申し込みがあり好調にスタートした。10月10日現在の申し込みは28社81小間。駐車場の使用はレゴランド着工に伴い平面駐車場が使用できないため代替え駐車場として2箇所の駐車用地を確保している。
 第5号議案・海外業界調査については、林実行委員長(経営対策部長)より準備委員会の報告が行われた。第1回準備委員会を8月25日に開催し、訪問国をベトナム社会主義共和国に決定した。地域は南部のホーチミン、北部のハノイを訪れる。ホーチミンでは展示会を見学する予定。ベトナムにおいては未だ産業基盤は確立されていないが、将来を見据えた展望で現地の状況を調査する意味はあると意見をまとめた。当初、候補に上がっていたインドネシアは、自動車産業を中心にユーザーや工具メーカーなど訪問対象となる多数の企業が見込まれるが、現地でのアクセスが懸念され、また業界の流通形態も確立しつつあり調査目的の一つである新たな進出は難しく、新たに制定された法令で海外企業の独資の設立が不可になった背景もあり、今回の訪問は断念した。
 第2回目の委員会(9月29日)では調査の目的や日程、訪間先リスト作成の段取りなど調査の概要を検討した。次回委員会にて日系企業(日興証券)のベトナム駐在員より同国の経済状況や動向についてヒアリングする。オブザーバーとして鈴木理事(マルマン商事社長)、近藤大東通商社長を招く予定。
 調査の日程(案)は、【第1日】2015年7月5日(日)名古屋出発【第2日】6日(月)ホーチミン地区視察【第3日】7日(火)展示会見学(午前)〜ハノイ移動(午後)【第4日】8日(水)ハノイ地区視察【第5日】9日(木)ハノイ地区視察/懇談会【第6日】10日(金)予備日。
 第6号議案・組合ゴルフ大会については、長村福利厚生部長より説明があった。第41回組合親善ゴルフ大会を10月22日(水)新南愛知カントリークラブにおいて開催する。参加者39名(10組)。10月10日に部会を開き、組み合わせを決めた。
 第7号議案・部会報告【総務部】理事会の運営と定款・規約改正の準備に携わる。【情報部】組合報秋号を11月に発行する。10月1日に組合員景況調査を実施した。【経営対策部】今年度事業としては、社員研修を中心に各種セミナーを企画する。【事業部】当面はMECT展への準備の他、自動車リース事業、共済保険、ガソリンカード等、収益事業に積極的に取り組む。10月6日に顔合わせを兼ねた部会を開き、事業部の役割を説明した上で各種収益事業に協力を要請した。【青年部】8月8日に第八飯場丸にてビアパーティーを開催し部員相互の親睦を深めた。参加32名。9月6、7日に遠州機工会青年部が設営した「全国機工商若手交流会」浜松大会に参加した。浜松大会は、隔年で開催(東京、大阪、名古屋)している全国青年部交流会の間の年に、他の地域での企画設営が提言され初の開催となった。大会は青年部員に限定せず各地域の若手経営者も参加し懇談会を行った。翌日にはゴルフ大会を開催し交流を深めた。次回(2016年)は岐阜機工会が幹事組合となり設営を予定している。今後の重点活動としては、継続して部員の増強に取り組む。【福利厚生部】当面は組合ゴルフ大会の準備に取り組む。野球大会の反省会を江南審判部と青年部員を交えて開催し、審判部には次回大会の定期的な球場(江南市民および草井球場)の確保を依頼する。一宮運動場は従来通り事前に確保する。
 第8号議案・その他。事務局年末年始休業は12月27日(土)〜2015年1月4日(日)。組合賀詞交歓会は1月13日(火)にANAクラウンプラザホテルグランコート名古屋で開催する。幹事支部は東支部。
 次回理事会は12月2日(火)、東京第一ホテル錦にて午後4時30分より行われる。

来年第30回を迎え記念イベントも検討
グローバル化が進む中の対応を
ダイヤモンド工業協会 第29回中部支部懇談会を開催

 ダイヤモンド工業協会中部支部(支部長=北川正樹氏・北川ダイヤモンド工業社長)は10月2日、名古屋市中区のアパホテル名古屋錦エクセレントにおいて第29回中部支部懇談会を開催、情報交換と懇親を密にした。
 総会は最初に監事の滝沢茂氏(内外ダイヤモンド社長)が監査報告を行い、次いで北川支部長が「中部支部の活動も来年は30回を迎えます。皆様のご協力でここまで来ましたが、節目の来年は記念するイベントも考えていきたい。景況は、超円高から円安に振れ景況回復とも言われるが、我々中小には原材料・エネルギーの高騰でどちらが良いのかわかりません。中部はモノづくりの集積地と言われているが、今後国内全体がどうなるのか、アジアを含めたグローバルな視点が一層求められています。難しい話はこれくらいで、中部の総会の特色である音楽イベントで楽しんでいただきたい」と挨拶。
 ノリタケカンパニーリミテドの緒方誠也執行役員久留米工場長が「ダイヤの生産は3年連続ダウンしたが、今年は上昇しています。ただ昨今の円安による不安材料もあり気を引き締める必要もあります。各企業、体力・足腰を鍛えさらなる発展をし、来年の30年さらにその先に進みたい」と現況報告をした。
 その後ダイヤモンド工業協会事務局長の武藤隆氏が乾杯の音頭を取り、情報交換と懇親を深めた。
 途中、津軽三味線の若手実力者、山口晃司氏と杉山大祐氏がエネルギッシュな撥捌きで津軽じょんがら節などを披露、大きな拍手を得た。

全国大会1か月前の最終準備
名古屋伝動機商組合 10月例会を開催

 名古屋伝動機商組合(理事長=椿井基男氏・椿井精工社長)は、全国伝動機商組合連合会の第27回全国大会(名古屋大会)の開催を約1か月後に控え、10月15日午前11時より、準備と下見を兼ねて大会会場となる名古屋市西区のウェスティンナゴヤキャッスルで10月例会を開いた。
 例会は日伝の細川氏と高津伝動精機の大山氏が当番幹事を務めて行われ、冒頭、椿井理事長が「昼の大変お忙しい時間にお集まりいただきありがとうございます。全国大会の前に一度は見なくてはということで、本日ここで開催することになりました」と挨拶。
 長村副理事長(長村商店社長)からも「いよいよ全国大会が1か月後に迫ってまいりました。本日、最終確認ということです」と挨拶があり、続いて湖南常任理事(大日産業社長)が大会日程について説明した。
 全国大会は11月12日(水)、13日(木)の両日開催され、12日はウェスティンナゴヤキャッスル青雲の間をメイン会場に第1部総会、第2部講演会、第3部懇親会が催される。
 総会開会が午後2時30分、受付開始は2時から。会場のホテルまでは名古屋駅発の無料バスを利用して参加者各々で来ていただく。
 総会の司会を服部常任理事(服部専務)が務め、式次第は物故者への黙祷▽開会の辞(長村副理事長)▽大会委員長挨拶(椿井理事長)▽各地区理事長挨拶(大阪=辰田理事長、東京=藤川理事長)▽各組合より報告[名古屋は大矢顕氏(大矢伝動精機専務)が地域の状況を発表する]▽次期開催地紹介及び大会旗授受▽閉会の辞(司会者)。
 講演会は午後3時30分から始まり、プロゴルファーの古市忠夫氏が「頑張れる事への感謝」と題して講演する。
 総会、講演会の席はエリアで大まかに決めておき、エリア内はフリーとする。午後5時30分からの懇親会は指定席とし、名札裏に席を記入しておく。当日は75名の参加者のうち43名が宿泊する予定。翌13日には名古屋市内の観光が予定され、当日のスケジュールの概要が説明された。
 名古屋の会員は12日午後1時にホテル青雲の間前に集合。ここ数回の全国大会では懇親会において参加者一人一人が壇上で近況などを話したが、長時間にわたっていたため今回見直しをし、話す人とおおよその時間を決めておくことやアトラクションを準備することなどを確認した。
 この後、会場内を見学し、受付の位置やテーブルと椅子の配置などの確認を行った。

職場のコミュニケーション
活性化のための手法を学ぶ
愛機工 経営者・管理者セミナー

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=伊藤高潤氏・春日鋼機社長)は10月14日、東京第一ホテル錦において理事会終了後の午後6時より経営者・管理者セミナーを実施した。今回は清水智恵氏(Festoコンサルティング代表)を講師に迎えて「職場のコミュニケーション活性化」コーチング・ファシリテーションミニ講座≠ニ題して行われ、約40名が聴講した。
 セミナーでは、社内のコミュニケーションを活性化することでモチベーションを高め一体感を持って強い組織体質を作るための2つの手法(コーチング・ファシリテーション)が模擬体験をまじえて説明された。

大藪育三氏(大清会長)しのぶ
愛知県管工機材商協組第10代理事長

 管工機材の専門商社、大清(社長=大藪淳一氏、本社=名古屋市東区)の会長大藪育三氏が9月17日、満80歳で逝去された。
 9月19日の通夜ならびに20日の告別式は社葬をもって執り行われ、葬儀委員長に名古屋商工会議所会頭の岡谷篤一岡谷鋼機社長、喪主は大藪社長が務めた。名古屋市千種区のいちやなぎ中央斎場においてしめやかに営まれた通夜、告別式には全国より業界関係者らが多数参列して故人の功績と人柄をしのんだ。
 告別式は20日午後零時30分より行われ、岡谷葬儀委員長が式文を奉読、社業ならびに業界の発展に尽くした故人の業績を振り返った。
 友人代表の山下隆蔵山下機械会長兼社長は弔辞で「人情味に厚く、誰に対しても誠心誠意、公平無私」だった故人の人柄をしのびつつ、愛知県金属商業厚生年金基金の解散を共に心血を注いで勝ち取った思い出を語った。
 出棺に際して、喪主の大藪社長が「7月25日の早朝に胸苦しいということで緊急外来で見ていただいたところ、心不全と肺炎を併発しておりました。前日まで出社し遅くまで仕事をしていたので信じられないことでしたが、緊急入院となり、徐々に体力が低下し9月17日の午前11時20分に永眠いたしました。父は、昭和41年より37年間大清の社長を務め上げ、基盤を盤石なものとしました。非常に真っ直ぐで曲がったことが大嫌い、そのような性格の父でした。小さくて良いから社会のためになる、社会に求められる会社にしていこうと社員を叱咤激励して、今日の土台を築いてくれました。私には常日頃、人の憂いを喜ぶのではないと申しておりました。今後もそれを肝に銘じて歩んで行きたいと思います。突然消えてしまいましたが、必ず天国で我々を見守ってくれているものと思います。皆様には、今まで大藪育三にかけていただきましたご厚情とご指導を、引き続き残されました我々に頂きますことをお願いいたします」と挨拶した。
 故大藪育三氏は、昭和8年10月31日に大清商店(現・大清)の創業者である大藪清吾氏の子息として名古屋市東区で生まれた。昭和31年3月に早稲田大学法学部を卒業後、大手自動車販売会社に入社。昭和34年には大清商店に入社し、昭和41年社長に就任。高度成長期、オイルショック、バブル期とその崩壊といった日本経済の大きな波を乗り越え、会社の基礎を強固なものにしていった。
 一方で業界の発展にも尽力し、父親である清吾氏が初代理事長を務めた、愛知県管工機材商業協同組合の第10代理事長はじめ各要職を務め、真っ直ぐで誰にでも優しく接する性格から人望も厚く皆から慕われた。弊紙を含めメディアに対しても理解が深く、業界の話をよく聞かせていただいた。
 【岡谷篤一岡谷鋼機社長式文(抜粋)】
 7月25日に入院されましたが、私どもは遠からずご回復されると信じておりました。そんな矢先、突然貴方の訃報に接し言葉を失いました。今もって信じ難い思いですが、お別れを申し上げなければならない時がまいりました。
 会長は、創業90年余となります大清商店の創業者大藪清吾様の御子息として、昭和8年東外堀町にお生まれになりました。昭和31年3月、早稲田大学法学部を卒業。昭和34年に大清商店に入社し、父上の片腕としてお得意先の開拓に昼夜を問わず精励されました。昭和41年には社長に就任され、その後、社業を管工機材に特化し管継手やバルブ、ポンプなど、工場内の各種設備に使われる機材類を多く取り扱われました。優良中小企業のみに出資される名古屋投資育成会社の出資を受けるなど、大清の発展に大いに貢献され、平成15年まで37年間の長きにわたり社長の職を立派に務め上げられたのでございます。そして、真面目に業務に精励されたので周囲の信任は厚く、業界団体である愛知県管工機材商業協同組合理事長の要職も立派に務められましたことは、会社にとっても大きな誇りであったと思います。
 会長の経営スタイルは、ご自身が温かい印象を与える営業マンであるべきで、誠心誠意を持って対処して、継続は力なりというように目標を立てて地道に努力し続けることと述べておられますが、会長のご遺志を後世の方たちが立派に引き継いで行かれることを確信いたしております。会社も、平成15年には大藪淳一社長にバトンタッチされ10年ほどが経ちますが、順調です。会長のご遺志を受け継いだ社員の皆様が社長のもとで一丸となり、一層の発展に尽くされますことを確信いたします。私どもも微力ながら応援をさせていただきたいと存じます。
 誠に残念ですが、お別れの時となりました。大藪育三会長様、本当にありがとうございました。ここに謹んで式文を捧げ、ご冥福をお祈りいたします。
 【山下隆蔵山下機械会長兼社長弔辞(抜粋)】
 大藪さんが社長就任当初、業界は不況の真最中で、先代亡き後で社員が急減し、巷では大清は大丈夫かと言われていると聞き、必ず挽回してみせると決意を新たにされたと聞きました。人情味に厚く、誰に対しても誠心誠意、公平無私でありました大藪氏に、その風格を親しみました。
 堅実で信用を大切にする仕事ぶりが認められ、大清の確固たる土台を築き上げてまいりました。貴方が会社の基礎を安泰ならしめた功績は、誠に言葉に尽くし難いものがあります。平成7年から、大藪清吾さんが初代の理事長を務められた、愛知県管工機材商業協同組合の第10代理事長に就任。初の親子2代理事長として2期4年務められ、業界の発展に尽力されました。
 忘れられない年金基金の解散を、互いに心血を注いで勝ち取った思い出があります。育三さんらを中心に機械工具、管工機材、金物、鋲螺の4組合の役員が結束してリーマンショック直前の2008年3月に解散を決定し、一社あたり高額に上ると思われた不足金の負担を回避することができました。
 さて、育三さんご家族では3人のお嬢さんに恵まれ、平成元年に淳一さんが婿養子で入られ、お孫さんも5人授かり、家族に恵まれたといつも仰られていました。初孫が大清を継いでくれると、嬉しそうに言われた笑顔が忘れられません。ご一門の繁栄は約束されており、憂いは何もございません。
 ここに在りし日の大藪育三会長を偲び、心から哀惜を申し上げ、謹んでご冥福をお祈りいたします。

計測・加工・制御に関する研究
ミツトヨ本社で交付式
三豊科学技術振興協会 17件に研究助成金

 公益財団法人三豊科学技術振興協会(理事長=中谷忠雄氏、所在地=川崎市高津区)は計測・加工・制御に関する研究を対象とした2014年度の研究助成、国際交流助成(第1期・2期)の2事業で助成する17人の研究者を決め、10月25日に研究助成の10人について川崎市のミツトヨ本社にて交付式を行った。
 今回の助成総額は2162万円。内訳は、研究助成が10件で2000万円、国際交流助成が7件で162万円となった。同財団は精密測定機メーカーのミツトヨと代表理事沼田智秀氏(ミツトヨ相談役)をはじめとする5人の出捐により1999年に設立。これまでの16年間に計348件4億2357万円を助成してきた。
 本年の研究助成対象者とテーマは次の通り。(敬称略)
 赤坂大樹(東京工業大)「SPR現象を利用した膜表面での超精密反応検出による高耐薬品固体潤滑膜の創製」▽大津健史(久留米工業高専)「蛍光スペクトルを利用した弾性流体潤滑膜の観察方法の開発」▽岡田晃(岡山大)「つり下げ電極を用いた放電加工による小径曲がり穴の創成」▽鍜島麻理子(産総研)「画像測定機における高精度三軸直交性の実現」▽川下智幸(佐世保工業高専)「連続動画像によるダイヤモンドワイヤの砥粒分散の解析に関する研究」▽高偉(東北大)「光周波数コムを用いた高安定高精度角度スケールの創出に関する研究」▽小山大介(同志社大)「超音波放射力を用いた高速マイクロ光デバイスの開発」▽日暮栄治(東京大)「偏光を利用した超小型光マイクロエンコーダに関する研究」▽深津拡也(東京都立産業技術高専)「形状測定における三角測量式変位センサの異常振幅抑制」▽森貴彦(岐阜工業高専)「皮膚表面変形計測技術を用いた上腕切断者用電動義手の開発」。
 国際交流助成第1期は4件、第2期は3件の海外渡航費を助成対象に選んだ。

飛躍に向けた4日間!
『メッセナゴヤ2014』
11月5日(水)〜、ポートメッセなごやで

 日本最大級を誇る異業種交流展示会「メッセナゴヤ2014」が、今年も11月5日(水)から8日(土)までの4日間、ポートメッセなごやにて開催される。同展は愛知万博の理念(環境、科学技術、国際交流)を継承する事業として2006年にスタート。9回目を数える今回は、昨年を上回る888の企業・団体が出展を予定しており、出展者と来場者双方のビジネス交流、また、情報発信の場として、国内外から注目を集めている。
全国・世界から過去最多888社・団体が出展
 メッセナゴヤ2014は過去最多となる888社・団体が出展。トヨタグループをはじめ、名古屋地域のモノづくり企業も多数出展する。新規顧客開拓、新たなビジネスパートナーの発掘、コストダウンのヒントなどを得られる場として各方面からの評価も年々高まっている。昨年の来場者数は6万1751人。今年はその数をさらに上回ると予想され、まさに日本最大級のビジネス展示会である。
 未来交流〜飛躍に向けた4日間! と銘打ったメッセナゴヤ2014は「交流が生み出す新たな飛躍〜環境・安全・モノづくり〜」をテーマに開催。製造業から建設、サービス、卸売業など幅広い分野の企業・団体が集結。未来の飛躍に向けたソリューションが一堂に会する場として、日本のみならず海外からも注目を集めている。
 セミナーやイベントも充実。今年も東日本復興支援コーナーを設け、東日本エリアの企業展示、特産品の即売会を開催。
 メッセナゴヤ2014への事前入場登録や各セミナーの聴講等の申し込みはホームページから可能。「メッセナゴヤ」で検索を。
開催概要
◇名称=メッセナゴヤ2014
◇会期=2014年11月5日(水)〜8日(土)
◇会場=ポートメッセなごや(名古屋港金城ふ頭)
◇開場時間=10時〜17時
◇テーマ=交流が生み出す新たな飛躍〜環境・安全・モノづくり〜
◇入場料=無料
◇主催=メッセナゴヤ実行委員会(構成団体=愛知県、名古屋市、名古屋商工会議所)
◇後援=東海総合通信局、東海農政局、中部経済産業局、中部地方整備局、中部運輸局、中部地方環境事務所、名古屋港管理組合、(独)日本貿易振興機構(ジェトロ)名古屋貿易情報センター、(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)関西支部、(一財)省エネルギーセンター東海支部、(独)中小企業基盤整備機構中部本部、(一財)地球産業文化研究所、(公財)あいち産業振興機構、(一社)中部経済連合会、愛知県経営者協会、中部経済同友会、(一財)中部生産性本部、(一社)中部産業連盟、環境パートナーシップ・CLUB(EPOC)、(独)国際協力機構中部国際センター(JICA中部) 順不同
◇特別協力=グレーター・ナゴヤ・イニシアティブ協議会、愛知・名古屋国際ビジネス・アクセス・センター、東海日中貿易センター
◇協力=中日新聞社、日刊工業新聞社、中部経済新聞社
◇出展規模=888社・団体、1500小間
◇入場予定者数=6万5000人
◇関連事業=アライアンス・パートナー発掘市(事前調整型商談会)
◇催事=特別講演会、国際シンポジウム、イベント・セミナー
セミナー・イベント
ビジネスセミナー

●11月5日(水)13時〜14時〈会場〉交流センター3階会議ホール、要予約
「グローバル化時代における日本企業と中国ビジネス」▽講師=丹羽宇一郎氏(前中華人民共和国駐在特命全権大使、前伊藤忠商事取締役会長、早稲田大学特命教授)
●11月6日(木)13時〜14時〈会場〉交流センター3階会議ホール、要予約
 「グローバル化への挑戦〜グローバルに通用する企業文化の創造〜」▽講師=藤森義明氏(LIXILグループ取締役代表執行役社長兼CEO)
●11月7日=13時〜14時〈会場〉イベント館2階ホール、要予約
 「科学技術イノベーションと中部地方への期待」▽講師=内山田竹志氏(トヨタ自動車代表取締役会長)
ESD企業セミナー
〜ESDウイーク
キックオフイベント〜

●11月6日(木)14時〜16時〈会場〉イベント館2階ホール、要予約
 基調講演「ほんとうの環境問題〜持続可能な開発とともに〜」▽講師=池田清彦氏(生物学者、早稲田大学教授)
 パネルディスカッション「企業とESDの関わりについて」▽ファシリテーター=飯尾歩氏(中日新聞論説委員)。
新エネルギー情報発信セミナー
●11月7日(金)10時30分〜12時30分〈会場〉交流センター3階会議ホール、要予約
 基調講演「新たなエネルギー社会システムの構築に向けた地域企業、自治体の役割」▽講師=森本五百樹氏(特定非営利活動法人経営支援NPOクラブ理事)
 事例紹介「豊田市低炭素社会システム実証の展開〜スマートハウスから商業施設への展開〜」▽講師=金森淳一郎氏(=デンソー技術開発センターマイクログリッド事業開発室室長)、「豊川バイオマスパーク実証事業」▽講師=大門裕之氏(豊橋科学技術大学大学院工学研究科教授)
次世代自動車フォーラム
●11月7日(金)14時15分〜16時30分〈会場〉交流センター3階会議ホール、要予約
 「水素ステーションの整備状況と今後の課題について」▽講師=斉藤彰氏(JX日鉱日石エネルギー中央技術研究所技術戦略室R&D企画グループ担当シニアマネージャー)
 「電動車両の普及戦略」▽講師=百瀬信夫氏(三菱自動車工業電動車両事業本部副本部長)
 「トヨタにおける『FCV』開発意義と普及開始に向けた取組」▽講師=三谷和久氏(トヨタ自動車技術統括部主幹)
●11月6日(木)午後・7日(金) 当日受付
 燃料電池自動車試乗会
グローバルセミナー&サロン
〈会場〉交流センター3階第3・4会議室、要予約
●11月6日(木)・7日(金)10時30分〜12時、13時〜15時
 「グローバルモノづくりセミナー」
●11月6日(木)・7日(金)12時〜13時
 「グローバルネットワーキングサロン」
-参加国・地域-

6日(木)タイ、イタリア、インドネシア、フランス・ヴァルドワーズ県、ブラジル
7日(金)韓国、香港、中国・寧波市、アメリカ(アイオワ、ケンタッキー、ミシシッピ、バージニア、ワシントン各州)、バーレーン
省エネ診断・技術事例発表会
●11月8日(土)13時30分〜15時45分〈会場〉交流センター3階会議ホール、要予約
 「経営コストのお悩み解決! 儲かる省エネ」▽主催=一般財団法人省エネルギーセンター
名古屋市企業アピール大会
●11月5日(水)〜8日(土)〈会場〉第2展示館「名古屋市ブース」内
 11月5日(水)河村市長来場予定▽主催=名古屋市
東日本復興支援コーナー
●11月5日(水)〜8日(土)〈会場〉第3展示館
 企業展示ブース/物産販売ブース
学生×企業×メッセナゴヤ、メッセで出会える企業研究デー
●11月5日(水)〜8日(土)
 「まわれ! 学生・企業研究LIVE!」
●11月8日(土)〈会場〉交流センター3階第3・4会議室、要予約
 「ききだせ! 学生×企業トークセッション」
セッション---10時40分〜12時20分、セッション---13時30分〜15時10分
出展者プレゼンテーション
●11月5日(水)〜8日(土)〈会場〉交流センター4階第6・7会議室(A〜D)
ごあいさつ
メッセナゴヤ実行委員会委員長 立花 貞司
(名古屋商工会議所副会頭)

「メッセナゴヤ」は業種・業態の枠を超え、各出展者の持ち寄る製品やサービスを当地名古屋から国内外に広く情報発信し、販路拡大や人脈形成を図る「国際総合展示会」です。
 おかげさまで年々規模を拡大し、2013年は過去最多の833社・団体のご出展と6万1751名もの多くのご来場を得て、盛況裡に開催いたしました。出展していただいた多くの皆さまに、確実な「ビジネス効果」を感じていただいております。
 今年も「メッセナゴヤ」を舞台に、多くの実りある成果が生まれることを期待しております。皆さまの積極的なご参加を心よりお待ちしております。

計測ソリューション展in安城
例年以上に大盛況の2日間
ミツトヨ80年の集大成を披露

 ミツトヨ(社長=中川徹氏、本社=神奈川県川崎市)は、10月16・17日の2日間、愛知県安城市の東海営業サービスセンタにて「計測ソリューション展in安城〜創業80周年の感謝を込めて〜」を開催した。
 恒例となった「計測ソリューション展」は、4月に東京都大田区蒲田で、また10月21・22日には、大阪市の関西営業サービスセンタでも開催されている。
 創業80周年を迎えた今年は「おかげさまで創業80周年 これからもお客様の課題解決に努めてまいります」を合言葉に、これまでの80年間にわたる精密測定技術の集大成を披露。新商品の高精度CNC三次元測定機「マイクロコードCRYSTA-Apex EX574T」や二次元画像測定機「クイックイメージ」、ABSデジマチックキャリパ「CD-AX/APX」をはじめとする、さまざまな測定機器が展示された。
 併せて開催された技術セミナーでは、すべての会で定員を超える応募者数が殺到。「測定工具の正しい使い方について」(各回定員50名)のセミナーでは、ノギスとマイクロメータ(メカタイプ)のメンテナンスや調整方法を、実際の商品を手に取りながら実習。両日とも午前・午後の2回ずつ、計4回が開かれた。
 16日開催の「三次元測定機の正しい使い方について」(定員60名)のセミナーでは、三次元測定機を使用する上での注意点や、取引先との測定結果の整合性の取り方などを実例も交えて紹介。また、17日開催の「検査測定現場のトータルシステム化について」(定員60名)のセミナーでは、講師にトレサ業務統括部長の小島幸浩氏を迎え、三次元測定機、真円度測定機、形状&表面粗さ測定機、測定工具などの一般的な検査現場を想定して、環境管理、精度管理、ワーク搬送、測定の自動化、データ処理と生産管理の要点を網羅したトータル検査システムの構築について、具体的なシステム例を紹介した。
 今後もミツトヨは、創業90周年、100周年に向けた最新鋭の精密測定機器の展示、技術セミナーの開催を通じて、『Mitutoyo Quality』の最新技術を世界へ向け発信し続けていく。

最新鋭OSから加工機まで
DMG森精機 JIMTOF2014で堂々の初披露
その手で体感
新型OS「CELOS(セロス)」 

 DMG森精機(社長=森雅彦氏、本社=名古屋市中村区)は、10月30日(木)から東京ビッグサイトで開催されるJIMTOF2014に出展するすべての機械(量産加工機除く)に、新型オペレーティングシステム(OS)「CELOS(セロス)」を搭載し出展すると発表。同展では実際にCELOSを体験できるコーナーを設け、その操作性や機能を紹介していく。
 CELOSは、提携するドイツDMG MORISEIKI AKTIENGESELLSCHAFTと共同開発された最新鋭のOS。上下ともにマルチタッチパネル式モニタを採用した操作盤ERGOline- Touch(ハードウェア)に搭載され、各種システムとの連携や、ワンタッチで素早く起動する多種多様なアプリケーションの拡張など、同社独自の最新技術と業界初となるさまざまな機能により、現在使用されている工作機械の操作性を飛躍的に向上させている。さらに、製品のアイデアを完成品に仕上げるまでの工程を簡単な操作で実現できるため、段取り時間を含めた加工時間を大幅に短縮できるという。
 斬新なデザインと工作機械業界初となるタッチパネルでの機械操作を実現したCELOSは、2013年のEMO Hannover 2013で初披露され、以降、同社のほぼ全ての機種へ搭載を開始している。
高精度ミルターン加工機
NTX1000第2世代

 同じく、JIMTOF2014に出展される高精度ミルターン加工機NTX1000第2世代モデルは、10月20日より販売をスタート。性能面の向上だけでなく、新デザインの採用、さらに革新的な新オペレーティングシステムCELOSを搭載し、新たなNTX1000として進化を果たしている。
 NTX1000は旋削とミーリングの完全融合により複雑形状ワークの高効率加工を実現するコンパクトな複合加工機で、2010年の販売開始以来、累計約500台を受注している。
 第2世代となる同機は、利用者から寄せられた従来機種の改善要望などを機械の細部にまで反映しており、提携するドイツのDMG MORISEIKI AKTIENGESELLSCHAFTと共同開発を行うことで、高い信頼性を実現した。
 タッチパネルで工作機械の操作性を画期的に向上させるCELOSの採用、これまでの設備機械のイメージを一新する丸みを帯びた外観デザイン、そして、自動化システムへの対応、さらなる高精度化、省電力機能の強化などによる省エネルギー対策など、最新技術を1台の機械に集約した第2世代のNTX1000は、まさに次世代の工作機械となっている。
大径長尺ワーク対応
4軸複合加工機NZX4000

 JIMTOF2014が世界初披露の場となる、高精度・高効率4軸複合加工機NZX4000(出展機は心間3000mm仕様)。こちらも10月20日より販売を開始している。
 新デザインの採用、また、新オペレーティングシステムCELOSを装備した同機は、第1刃物台にミーリング機能を標準搭載し、最大加工径φ660mm、最大加工長さ3000mmを有する大型の4軸複合加工機として誕生。Y軸仕様では、工程集約によってキー溝加工などを含んだ複合加工を可能としている。
 高い切削能力とさらなる高精度、省エネルギー性の向上に加え、加工ワークに合わせて選べる多彩なバリエーションまで用意されており、航空機のジェットエンジン用シャフトや船舶用クランクシャフト、石油・エネルギー産業における油井管など、大径長尺ワークの重切削加工に優れた力を発揮するものと、すでに期待を集めている。

工具形状を簡単に再現できる
菱高精機 CNC工具研削盤イプシロン

 菱高精機(社長=町田淳一郎氏、本社=高知県中土佐町)は、JIMTOF2014(第27回日本国際工作機械見本市)に5軸制御のCNC工具研削盤「EPSILON(イプシロン)SGR‐XV」を出品する。
 同機は、独自のプログラムにより誰にでも簡単に大手工具メーカーの主要な刃型形状の研磨ができるCNC工具研削盤。2/3枚刃ドリル、段付ドリル、リーマ、タップなどの研磨に対応する。機能性・省スペース、価格において優れたコストパフォーマンスを実現している。
 【主な特長】
・タッチパネルで簡単な操作=防水・防塵に優れた15型タッチパネルモニターを搭載。分かりやすいインターフェースデザインと指先での直感的な操作はオペレータを選ばない。
・対話型簡単データ作成=工具寸法や研磨動作に関する難しい設定は必要なし。工具の形状は簡単に選択でき、必要最低限の各パラメータを入力するだけで工具データを作成できる。
・多種多様な工具形状に対応=主要な工具形状の研磨プログラムが機内に搭載されているので、形状を選びパラメータを設定するだけで、各工具メーカーの工具形状を簡単に再現できる。
・高剛性、高精度、低振動=5軸サーボモータを搭載。0・4ミクロン単位での高精度な制御を実現するとともに、直動軸の与圧式ボールねじはバックラッシュを最小限に抑えている。主要駆動部周りの部品に一体型の鋳物を使用することで、剛性を高めるとともに、研削動作中の振動を抑制。スピンドルモータ、ミストコレクタは小型タイプを採用し大幅な振動・騒音の抑制を実現した。
・メンテナンスフリー=ボールねじ、リニアガイドへの自動グリスアップ装置を搭載。駆動部の稼働精度の安全を保つと同時に定期的なグリスアップの手間を削減した。
・省スペース、自由なレイアウト=設置面積は一般的な大型研削盤の約3分の1。クーラントタンク、ミストコレクタを本体下部に収納し設置面積を大幅に縮小した。モニター、操作部は自由に旋回することができ、スラッジ処理装置も自由に設置場所を選べるため、作業環境に応じた柔軟なレイアウトが可能。
・自動スラッジ処理装置=電磁式スラッジ自動排出機能を搭載。メインフィルターに付着したスラッジは電磁バルブにより自動的に下部のスラッジボックスに収集される。
 そのほか展示ブース(W1011)には、微細加工用小径ドリルφ0・03から大型深孔加工用BTA工具φ300までの穴あけ加工工具や、仕上げ用高速加工用リーマ、FC・FCD用ホーニング加工工具電着リーマなど、様々な穴あけニーズに対応する製品が展示される。

ヤマザキマザック 高速・高精度加工を実現
VARIAXIS i‐800T
旋削機能を付加し新発売

 ヤマザキマザック(社長=山崎智久氏、本社=愛知県大口町)は、同時5軸加工・高精度多面加工マシニングセンタに旋削機能を付加したVARIAXIS i‐800T(ヴァリアクシスアイ800ティ)を開発。10月30日より開催の第27回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2014)に出展し、販売をスタートさせる。
 2013年9月に発表したVARIAXIS i‐700Tのシリーズ機として開発された同機。多方面から評価の高いVARIAXIS iシリーズの高速・高精度化したロータリテーブル(C軸)に旋削機能を付加することで、旋削加工から同時5軸加工・高精度多面加工までワンチャッキングで連続加工が可能となり、更なる工程集約による生産性の向上が図られている。
 具体的には、テーブルサイズφ800mm、最大ワーク寸法φ1000mm×375mm(φ800mm×500mm)の加工が可能。ロータリテーブルはダイレクトドライブモータを採用し、最大回転速度800min-1の旋削加工を可能とした。また、スムースなタッチパネル式CNC装置「マザトロールスムースX」の他、多くのインテリジェント機能を搭載し、高精度加工はもちろんのこと、操作性・作業性までもが飛躍的に向上。機内照明にLEDライトを採用するなど、環境負荷の低減も忘れていない。
 所要床面サイズは2695mm×5580mm。工具収納本数は30本。
 特に中サイズの部品加工に適した同機は、航空機業界をはじめ様々な業種に向けて、年間24台を目標に販売していく予定だ。
ヤマザキマザック
「札幌テクニカルセンタ」新設

 ヤマザキマザックは、北海道札幌市内に、営業およびサービス活動を行うサポート拠点「札幌テクニカルセンタ」を開設。10月20日より業務をスタートした。
 北海道での工作機械の需要は、農業機械、食品機械などの産業が中心。「札幌テクニカルセンタ」は、北海道全域のこうした産業への迅速な対応を促進し、営業およびサービスを展開していくことを目的としている。
 「札幌テクニカルセンタ」の開設により、ヤマザキマザックの国内でのテクノロジーセンタおよびテクニカルセンタによるサポート拠点は、これで33カ所となった。
「札幌テクニカルセンタ」
▽住所=〒001‐0034 北海道札幌市北区北34条西4丁目2番26号
▽電話番号=011(806)0250
▽ファックス番号=011(806)0251

LIXIL 更にバリエーション豊富に
「サンファーニ〈ティオ〉」
モデルチェンジで新登場

 住まいと暮らしの総合住生活企業LIXIL(社長=藤森義明氏、本社=東京都千代田区)は、アパート・マンションから戸建住宅まで、さまざまな住宅のニーズに応える新築・リフォーム対応のコンポーネントキッチン「サンファーニ〈ティオ〉」をモデルチェンジし、10月から全国で受注を開始した。
 今回のモデルチェンジでは、扉デザイン・カラーを業界最多クラスの36バリエーションに拡充し、併せて、シンプルで使いやすいトレーボード収納、人気の対面プランなどを追加している。(オープン対面キッチンは2014年12月発売開始)
 「サンファーニ〈ティオ〉」は、小間口にも対応するコンパクトキッチンで、賃貸住宅のリフォームや2世帯住宅のセカンドキッチンに適している。扉カラー18色、取手デザイン2種とラインアップを大幅に拡充し、定番から最新トレンドまで、業界最多クラスとなる36通りの豊富な扉バリエーションで幅広い住空間に調和。特にLIXIL共通のベーシックな木目色「クリエカラー」は、室内ドアや収納、床などの内装建材との統一コーディネートが楽しめる。さらに賃貸住宅でもニーズが増えている対面キッチンを設定するなど、入居者やオーナーの幅広いニーズに応えることができる。
 また、コンパクトながら使い勝手にも配慮。シンク、調理台、コンロ下を引き出しにした「トレーボード収納」は、高さのある物や奥に収納した物も簡単に出し入れ可能。奥行45・5cmを確保し、調理も洗い物もラクにできる「ラウンドシンク」は、使いやすさが一段と向上している。
 シンク脇に32cmのスペースを設け、卓上型食器洗い乾燥機を設置できる「卓上食洗機対応タイプ」などに加え、特殊な樹脂膜で汚れを付きにくくするEBコート仕様の扉で、メンテナンスも容易となった。
 詳しくはLIXILホームページhttp://www.lixil.co.jp/またはお客さま相談センター0570(090)521まで。
依然上昇傾向の原材料
LIXIL 価格を一部改定

 LIXILは、2014年11月1日より、一部の住宅用建材・設備機器のメーカー希望小売価格を順次改定していくことを発表した。
 LIXILでは「原材料ならびに燃料価格が依然上昇傾向にあるなか、もはや企業努力のみで原材料コスト増を吸収することは限界」と判断。今後、建築用加工ガラス、玄関ドア、衛生陶器、洗面化粧台、床材、タイル建材などの一部の商品価格を2〜15%程度アップしていく予定だ。
 商品ごとの改定実施時期については以下のとおり。(実施時期、主な対象商品とメーカー希望小売価格の改定内容)
●2014年11月1日受注分より
 建築用加工ガラス(複層ガラス等)=10〜15%程度▽衛生陶器、洗面化粧台=3〜5%程度▽単体浴槽、防水パン=5%程度▽床材=2〜4%程度▽外装用タイル建材=10%程度
●2015年2月1日受注分より
 玄関ドア・引戸=3〜5%程度▽外装用以外のタイル建材=10%程度
 価格改定一覧など、詳しくはLIXILホームページhttp://www.lixil.co.jp/information/まで。

病院・高齢者施設向け
前方ボード〈スイングタイプ〉
TOTO 12月1日新発売

 TOTO(社長=喜多村円氏、本社=福岡県北九州市)は、高齢者施設の共用部や居室エリア向けに、トイレでのさまざまな介助をサポートする「前方ボード〈スイングタイプ〉」を2014年12月1日に発売すると発表した。
 TOTOはこれまでも、病院や高齢者施設での介護サポート用の設備機器を開発し、個別に提案を行ってきたが、その際「手すりだけでは、立位のバランスを保つのが難しい方を支えながら介助するのは大変」「手すりに掴まったままで方向転換できず、便座に横向きに座ってしまい、座り直しの介助が大変」「手すりだけでは体を支えきれず、便座に座る際に『ドスン』となり危険」などの声が多数寄せられた。そうした現場での不満を解消するために開発されたのが「前方ボード〈スイングタイプ〉」だ。
 これまで培ってきたノウハウを活かし、ボードの掴みやすさなど、試行錯誤を繰り返して誕生した「前方ボード〈スイングタイプ〉」。「介助する側もされる側も安心して利用できる製品」と、TOTOでは自信をのぞかせている。
 詳しくはTOTOホームページhttp://www.toto.co.jpまたはお客様相談室0120(03)1010まで。
全国で地域交流イベント
TOTO 工場リモデルフェア開催

 TOTOグループでは、近隣住民とのコミュニケーションと、リモデルの価値伝達による需要喚起や快適な住まいづくりの提案を目的とした「工場リモデルフェア」を今年度も開催する。
 2009年6月から、国内にある全国22カ所のTOTOグループの工場を開放して開催。これまで5年間で121回、19万人を超える来場者数を数えている。
 「工場リモデルフェア」では、商品やリモデル、TOTOのモノづくりの姿勢や環境貢献活動への取り組みなどをアピール。希望があれば、ショールームや信頼のおける工事業者を紹介するなど、TOTOリモデルクラブやアフターサービスのTOTOメンテナンスも参加し、さまざまな相談に対応している。
 各工場が独自で、近隣の企業や団体、自治会、ボランティア活動団体などの協力を得て、地域の特色を活かしたイベントを企画。「日頃お世話になっている近隣の皆さまへ感謝の気持ちを込めて、元気に明るくご案内します」と、工場で働く社員が中心となり、どの会場も、毎年大盛況となっている。
 今年度の開催予定など、詳しくはTOTOホームページ「工場リモデルフェアのご案内」http://www.toto.co.jp/remodel/koujyou/またはお客様相談室0120(03)1010まで。

開発検証施設「昇降機QMセンター」
創業50周年にあわせて稼働
三菱電機稲沢製作所 利用者の安心安全を担保

 三菱電機稲沢製作所(所長=荒木博司氏,所在地=愛知県稲沢市)はこのほど同社敷地内に新施設を竣工し、10月1日報道関係者向けに公開した。
 同製作所は三菱電機(東京都千代田区)の昇降機専門工場として1964年設立。開発製造の中核となるマザー工場として、世界10ヵ国に14の製造拠点を展開する。78年サンシャイン60向けエレベーター(分速600m)を、93年横浜ランドマークタワー向けエレベーター(分速750m)を納入。2011年中国・上海中心大厦向けエレベーター(分速1080m)を受注し、完成後は世界最高速を更新する予定。ビル管理システムを含め、世界に冠たる技術力と実績を有している。
 新施設「昇降機QMセンター」(以下、センター)は地上3階建(一般建築物6階建に相当)で建築面積1925u(延床面積5800u)。投資総額約30億円。中国やインドなど新興国の経済発展にともない世界の昇降機需要が増えることを見込み、各市場のニーズに的確に応えるべく生産増強を図る。
 このとき鍵となるのが、開発試作とその検証評価である。センターでは、試作品を繰り返し、検証し、より高次のクオリティを実現するため、「つくっては壊す」ことをコンセプトの第一に掲げる。製品の限界性能を知り、その長所短所を新規開発に役立てることが目指されている。コンセプトの第二は「目利きの育成」。開発試作と検証を繰り返すことで製品を見る眼を鍛え、これにより製造と検証双方の技術に精通した人材を育てたい考えだ。「QM」とはクオリティ&マニファクチュアリング、「開発検証施設」の謂である。
 今回センターに導入される主な試験設備は、新エレベーター試験塔、長尺物試験装置、大容量巻上機用の負荷試験装置など。世界を市場に持つ同製作所にとって製品の使用環境や使用条件の多様化への対応は必須であり、より高次での精査が必要となった。
 センターは同製作所の創業日である10月1日稼働開始。創業50周年にあわせての本格稼働である。昇降機基盤技術開発部長の入野邦英氏は「単に数量ベースで納入実績を計るのではなく、機器の安全品質と利用者の安心安全を担保することがQMセンターの役割」と言葉に力を込める。

マルチに使える充電式LED投光器
「LEDジューデンライト」
ハタヤリミテッド 明るく長時間点灯

 ハタヤリミテッド(社長=足立憲泰氏、本社=名古屋市中区)の新製品「LEDジューデンライト」は、マルチに使えるスタンドタイプの充電式LED投光器。床置き、単管クランプ、三脚に取り付ければ高所照明にマルチに使用できる。
 雨中でも安心の屋外用防雨型で、30Wタイプと60Wタイプの2種類を用意。明るさは、30Wタイプが2400ルーメン(連続8時間点灯)、60Wタイプが5100ルーメン(連続4時間点灯)、充電時間は両タイプともに約3時間となっている。同等の明るさの他光源投光器に比べ、LEDは視認性が高く、省電力でもある。眩しさを軽減する防眩シートも付いている。
 軽量・コンパクトで耐強度設計の電池パック(防雨構造・難燃性樹脂ケース)は、バッテリー残量計付きで、着脱式のため充電切れでも予備バッテリー(別売)に交換すればすぐに使用できる。
 予備バッテリーや付属の充電器も入る、保管に便利なプラ段収納ケース付(サイズW460mm×D325mm×H305mm)。収納ケースは5段までの段積みが可能で、保管時の省スペース化を図ることができる。

インドネシアテクニカルセンタ
DMG森精機 グランドオープン

 DMG森精機(社長=森雅彦氏、本社=名古屋市中村区)は、インドネシアノースジャカルタにインドネシアテクニカルセンタをグランドオープンした。敷地面積2700u、2階建ての建物の1階にはショールーム、セミナールーム、応接室を備え、2階が事務所になっている。従業員は約50名。
 現地時間10月6日に開かれたオープニングセレモニーでは、森社長、DMG MORI SEIKI AGのルーディガー・カピッツァCEOら関係者によるテープカットが行われた。インドネシアテクニカルセンタは、世界各国のテクニカルセンタと共に、グローバルに展開するDMG MORIの販売・サービス活動の重要な役割を担っていく。
 新しくなったショールームにはDMG MORIの新デザインコンセプト機を含む最先端機種を展示。ショールームはユーザーと共に新しい加工技術を開発する場、5軸加工のトレーニングの場としても機能する。
 インドネシアの首都という立地の良さを活かし、同テクニカルセンタは顧客サポートの中心として、インドネシアのユーザーを総合的にサポートしていく。
 所在地はJl.Danau Sunter Selatan BlokO.3No.41-42,Kel.Sunter Jaya,Tanjung Priok,Jakarta Utara14350。

トップ工業 経済産業大臣賞受賞
四角コイルセーフティコード
Hisquare〈ハイスクエア〉

 作業工具の総合メーカー、トップ工業(社長=渡辺一郎氏、本社=新潟県三条市)の手掛ける「四角コイルセーフティコードHisquare〈ハイスクエア〉」が、このほど、一般社団法人日本ドゥ・イット・ユアセルフ協会の主催する2014年度日本DIY商品コンテスト新商品部門において、最高賞のひとつである経済産業大臣賞を受賞した。
 経済産業大臣賞とは、新商品部門へと出品された商品の中から一次審査を通過した20点を対象に、出品者によるプレゼンテーションをうけた有識者の審査、さらに業界関係者および一般来場者の投票によって決定するもの。
 今回受賞となった「四角コイルセーフティコードHisquare」は、これまでの丸いコード断面を「四角」にすることで高い復元力を実現。さらにコイル巻き部の隙間が小さくなることで他のコードなどと絡みにくくなり、利用者からも高い評価を得ている。


2014年11月16日(日 2545
ボウリングは12月14日星ヶ丘ボウルで
年度内にISOセミナー開催
愛鋲協 10月理事会を開催

 愛知鋲螺商協同組合(理事長=馬場將嘉氏・メイナン会長)は10月22日午後5時40分より、名古屋市中村区のウインクあいちにおいて平成26年度第4回定例理事会を開催した。
 理事8名が出席し、馬場理事長の挨拶の後、理事長の議事進行のもと議案の審議を行った。
 第1号議案=事業部委員会に関する件は、9月度収支報告が事務局よりあり、承認された。
 第2号議案=セミナーの件は、関戸理事(関戸機鋼社長)より10月22日(理事会当日)開催のセミナーについて説明された。
 理事会終了後、引き続き同会場にて「円滑な事業承継のポイント」をテーマにセミナーを行う。講師に岸田邦裕氏(中小企業診断士・岸田事務所所長)を招へい。11社から14名が参加する。
 今後のセミナー開催については、要望の多かったISO関連で以前講師を依頼した櫻井止水城氏に従来通りの研修が可能であることを確認したと事務局より報告があり、ISO14001、9001の内部監査委員養成セミナーを行う方向で関戸理事と事務局で検討し、次回理事会にて報告することとした。
 第3号議案=優良従業員表彰(名古屋商工協同組合協会)の件は、馬場理事長より、10月22日午後2時より名古屋ガーデンパレスで開かれた表彰式について報告された。組合からは4社6名が優良従業員として表彰された。協会理事として馬場理事長も出席した。
 第4号議案=親善ボウリング大会の件は、鈴木理事(エフシーテック社長)より開催案内(案)が示され、内容を確認した。12月14日〓午前10時より星ヶ丘ボウルで開催。会費について、消費税アップによりゲーム料及び靴代が値上げされたため、審議の結果、参加費を1人3800円、靴代350円に変更することを決め、直ちに組合員に案内を送付し参加の募集を開始することとした。
 第5号議案=業界実態調査の件は、事務局より組合員46社中20社から回答があったと報告された(回収率43%)。回収率アップのため、新年会の席で馬場理事長が実態調査の趣旨を説明し提出の依頼を行うこととした。
 第6号議案=その他は、11月11日に神奈川県で開催される日本ねじ商連の常任理事会で「六角ボルト・ナット附属書品から本体規格品への切り替えガイド」の配布に関し組合負担金が決定されるが、組合員には無料で配布したいと馬場理事長より提案があり、承認された。切り替えガイドは日本ねじ工業協会のホームページからもダウンロードできる。
 次回理事会は、12月3日(水)午後6時30分から開催予定。
岸田邦裕氏のセミナー
「円滑な事業承継のポイント」

 理事会終了後は「円滑な事業承継のポイント」をテーマに中小企業診断士の岸田邦裕氏(岸田事務所所長)によるセミナーが行われた。
 岸田氏は、年間廃業社数約29万社のうち、後継者がいないことを理由とする廃業が約7万社あると推定される実態を示し、これだけの雇用が完全に喪失されたと仮定すると、失われる従業員の雇用は毎年約20万人〜35万人になると説明。さらに経営者が高齢である企業ほど、経常利益が「減少傾向」と回答する割合が多く、小規模事業者であるほどその傾向は顕著になり、70歳以上になると約7割が減益傾向の状況であるとし、早期の事業承継対策の必要性を指摘した。
 セミナーでは具体的な事業承継対策が事例を交えて説明された後、参加者は各々事業承継に向けての問題点などを書き出し、事業承継計画作りをシミュレートした。

総受注高が 2か月ぶりに前年を上回る
国内・海外受注ともに増加
中部経済産業局 9月度金属工作機械受注状況

 中部経済産業局が10月30日公表した平成26年9月度金属工作機械受注状況によると、管内金属工作機械メーカー主要8社(オークマ、アマダマシンツール、ジェイテクト、コマツNTC、富士機械製造、豊和工業、三菱電機名古屋製作所、ヤマザキマザック)の総受注高は、前年同月比12・0%増の401億5100万円となり、2か月ぶりに前年を上回った。前月比は8・9%増となった。
 国内受注は、一般機械工業向けが前年同月比2・0%減の64億2200万円と13か月ぶりで前年を下回り、自動車工業向けも同7・4%減の39億3300万円と4か月連続で前年を下回ったが、全体では同1・6%増の140億2700万円となり14か月連続で前年を上回った。前月比は19・8%増となった。
 海外受注は、北米向けが2か月ぶりに前年を上回ったのをはじめ、ヨーロッパ向けが17か月連続で、アジア向けが3か月ぶりに前年を上回り、全体では前年同月比18・5%増の261億2400万円となり2か月ぶりに前年を上回った。前月比は3・8%増となった。
 国別に見ると、1位のアメリカが83億4500万円[前年同月比18・4%増]、以下、中国53億2300万円[同37・5%増]、ドイツ13億5300万円[同11・3%減]、イタリア11億1600万円[同88・5%増]、韓国9億300万円[同2・6%増]の順となった
 販売額は、前年同月比27・6%増の457億5200万円となり、9か月連続で前年を上回った。前月比は36・4%増となった。受注残高は、前年同月比3・4%増の1539億5200万円となり、11か月連続で前年を上回った。前月比は6・1%減となった。

MEKASYS in  NAGOYA 2014
生産性の向上と省力化への貢献
日伝 名古屋国際会議場で12月4日開催

 日伝名古屋支店(支店長=細川幸明氏、所在地=名古屋市昭和区)は12月4日(木)「生産性の向上と省力化への貢献〜現場のイノベーションを応援します〜」をテーマに、メカニカルパーツ&システム総合展「MEKASYS in NAGOYA 2014」を開催する。名古屋での開催は今年で6回目となる。
 「省力・生産性・作業性改善」「品質改善」「環境・安全改善」「省エネ改善」「MEKASYSゾーン」のカテゴリーに分類された計70社が出展。会場も、来場者がゆったりと見て回れるよう、昨年よりも広い名古屋国際会議場イベントホールに決定。また当日は、日頃から現場が抱えている課題やトラブルの解決に役立つセミナーも同時開催される。
 「お客様の目線で様々な提案を行います。環境改善など様々な課題に喜んでご協力させていただきます」と、日伝名古屋支店は今回の展示会への想いを熱く語っている。
 セミナー参加申込など詳しくは日伝ホームページhttp://www.nichiden.com/まで。
 【展示会概要】
▽名称=メカニカルパーツ&システム総合展「MEKASYS in NAGOYA 2014」
▽開催日時=2014年 12月4日(木)10時〜18時
▽会場=名古屋国際会議場1号館1階イベントホール(名古屋市熱田区熱田西町1-)
▽入場料=無料
▽出展企業=70社[省力・生産性・作業性改善(41社)、品質改善(7社)、環境・安全改善(10社)、省エネ改善(11社)、MEKASYSゾーン]
 【同時開催セミナー】
▽会場=イベントホール3階131会議室
▽定員=各100名
▽要事前申込
@11時〜12時『ベアリングのトラブルシューティング』(日本精工)◇軸受損傷事例から見る原因と対策、分解しなくても外部より軸受の状態が判断できる方法を紹介。
A13時30分〜14時30分『空気圧機器の保全と対策』(SMC)◇生産現場で使用されているエアー機器が、不具合によるチョコ停やラインストップしないように、日常点検・チェックすべき項目や保全作業時に注意すべき項目について紹介。
B15時30分〜16時30分『切削クーラント液の管理改善』(永進テクノ)◇切削クーラント液の劣化によって起こる様々な問題点や弊害と、清浄化することによるメリットを、実例を交えて紹介。

28日(金)、29日(土)の2日間開催
『JIMTOF2014フォロー展』
三井機工 岡崎市勤労文化センターで

 機械工具の総合商社、三井機工(社長=三井重信氏、本社=愛知県岡崎市)は11月28、29の両日、岡崎市美合町の岡崎市勤労文化センターにおいて「JIMTOF2014フォロー展」を開催する。
 この展示会は、毎年交互に開かれる国内の大型展示会JIMTOFとMECTの開催直後に行われるもので、展示会に出品された代表的メーカーの最新製品を中心に展示紹介する。会場ではじっくり見ることやメーカー担当者の話を聞く機会が少なかった商品を、ゆっくり説明を聞きながら見られると毎回好評で、今年は30社のメーカーが出展する。
 開催時間は、28日(金)が午後1時から同8時まで、29日(土)が午前9時から午後3時まで。
 会期中は出展メーカーによる技術セミナーも併催。28日(金)は午後3時45分〜SMCによる「アクチュエータの適切な選択の為に『エアアクチュエータ・電動アクチュエータの比較』」、同6時15分〜住友電気工業による「JIMTOF発表新製品&提案工具」、29日(土)は午前10時15分〜京セラによる「生産性向上に貢献する京セラの最新切削工具による改善事例のご紹介」をテーマに行われる。定員各50名。
【出展メーカー】
▽イスカルジャパン
▽オーエスジー
▽京セラ
▽シーウェーブ
▽住友電気工業
▽ダイジェット工業
▽バニシングツール
▽日立ツール
▽不二越
▽ムラキ
▽葵精工
▽MSTコーポレーション
▽北川鉄工所
▽大昭和精機
▽日研工作所
▽ダイヤテストジャパン
▽東京精密
▽ミツトヨ
▽industria
▽SMC
▽サカエ
▽ジーベックテクノロジー
▽日東工器
▽ベッセル
▽前田シェルサービス
▽FCSインターナショナル
▽GIGA・VARTEX
▽ケルヒャージャパン
▽トラスコPB
▽東朋テクノロジー

鋳鋼生産、全体として下落傾向に
鍛鋼は概ね好調、下期へ期待
日本鋳鍛鋼会 9月の鋳鋼・鍛鋼生産実績

 日本鋳鍛鋼会が10月30日に発表した、鋳鋼(全国75工場)、鍛鋼(同19工場)の平成26年9月分の生産実績は、鋳鋼が前年同月比0・4%増の1万4641トンとなり、6か月ぶりにプラスに転じた。鍛鋼は同7・2%増の5万6207トンとなり、14か月連続で前年を上回った。前月比は鋳鋼が13・3%増、鍛鋼が13・1%増といずれも大幅に増加した。
 同会によると、鋳鋼の生産は、主力の土木建設・鉱山機械向けの微減状態が続いており持ち直しの兆しが見えない状況。船舶は一昨年度よりの停滞からは脱したが、今年度当初より横ばい推移となっている。主力2機種が力強さに欠けており、今一つ盛り上がりにつながっていないとされる。その他の機種では発電用機器の増加や破砕機関連の安定基調、自動車向けの復調などあるが、全体として下落に歯止めがかかっていないと見られている。
 鍛鋼については、自動車向けが好調に推移し全体を牽引。これに関連してロールや型用鋼も堅調である。船舶向けも好調で下支えしている。発電用機器がここへきて落ち込みを見せており不透明さが残るものの、鍛鋼全体としては概ね好調で今後も期待ができるとしている。
平成26年度第2四半期・上半期の生産実績
 この結果、平成26年度第2四半期(7〜9月)の生産実績は、鋳鋼が前年同期比3・9%減の4万2378トン(前期比1・3%減)、鍛鋼が同6・1%増の16万1391トン(同6・2%減)となった。また、平成26年度上半期(4〜9月)では、鋳鋼が前年同期比6・5%減の8万5329トン(前期比4・5%減)、鍛鋼が同8・4%増の33万3419トン(同1・9%増)となった。
 鋳鋼は減少が続く中、落ち込み幅が大きくなっており、同会は今後もこの状況は変わらないと予想。一方、鍛鋼は増加傾向が鮮明で大きく回復した結果となった。

水道用耐震型高性能ポリエチレン管など
積水の最新商品について学ぶ
9月例会を開催 名古屋水栓販売協会

 名古屋水栓販売協会(理事長=伊藤辰之氏・イトウ社長)は9月24日午後6時より例会を開催した。今例会では「積水化学工業」の商品勉強会を名古屋市中区にある同社中部支店の会議室において行い、13名が出席した。
 はじめに伊藤理事長が挨拶で「本日は足元の悪い中、9月例会にご参加いただきありがとうございます。今年の例会は当番制で行っており、本日は川本理事(共和商会社長)のご提案で積水の商品を勉強しようということで、積水さんにも快諾いただき、このような運びとなりました。業界の中でも新しい商品を開発して先駆というイメージがあります。他社がやっていないものを、どこよりも先にリスクをとってやられ、すべて成功されている。市場で認知されるものとなっている。積水さんの新商品の中でも、特に最近力を入れておられ、かなりの勢いで売れている商品について紹介いただき、各企業の商売につなげて行ければ良いと思っています」と趣旨を説明。
 積水化学工業の担当者から、エスロン建築設備商品の特徴などが紹介された。
 給水用管材の水道用耐震型高性能ポリエチレン管「エスロハイパーAW」は、優れた耐食性により腐食の心配がなく、高性能ポリエチレン樹脂(PE100)の採用で長期耐久性を有する。管の柔軟性とEF接続により地震に強い一体管路を構築。鋼管の約6分の1と軽量な上、ねじ切りや接着が不要で省力化も可能。屋外埋設消火管としても使用され、重要文化財、工場、学校、商業施設などで多数の実績をもつ。
 排水・通気用管材「耐火VPパイプ・耐火DV継手」は、パイプだけで防火区画をそのまま貫通できる塩ビ管。熱によって中間層が膨張し貫通部を閉塞、火災の際の延焼を防止する。従来の塩ビ管の優れた性能も保有している。
 エスロンプラスチック単管式排水システムは、腐食のない高耐久排水ラインを構築できる、マンション、ホテルに最適な排水システム。「耐火プラAD継手+耐火VPパイプS」は高層階まで対応可能、中低層階には「耐火プラADミニ継手+耐火VPパイプ」が最適としている。耐火プラADは軽量、業界トップクラスの排水性能、耐食性、易施工(ゴム輪ワンタッチ接続)が特徴。
 その他、雨水排水の負荷を削減する環境土木資材「砂利想い」「芝想い」や、雨水を貯めて散水用・火災の初期消火などに再利用できる「レインポット」、エクステリアとしてバルコニーガーデンをおしゃれに仕上げる床化粧材「クレガーレ」といった商品も紹介された。

山本浩史氏(ミツトヨ)が優勝
愛機工 第41回組合親善ゴルフ大会

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=伊藤高潤氏・春日鋼機社長)の「第41回組合親善ゴルフ大会」が10月22日、新南愛知カントリークラブ美浜コース(愛知県知多郡美浜町)で開催され、組合員、賛助会員39名が参加して親睦を深めた。
 絶好のゴルフ日和のもと、午前8時28分にアウト・インからスタート。日頃の腕前を競った結果、山本浩史氏(ミツトヨ)がネット69・6の好成績で優勝した。
 プレー終了後はパーティールームで表彰式が行われ、冒頭、伊藤理事長が挨拶で日頃の組合活動に対しての支援、協力にお礼を述べた。
 続いて長村福利厚生部長(長村商店社長)が「第41回組合親善ゴルフ大会にご参加いただきまして誠にありがとうございます。先日組合親善野球も無事に終了いたしました。これも日頃の皆様の組合に対しますご協力の賜物と感謝申し上げます」と挨拶、このあと成績発表と賞品の贈呈が行われた。
 上位入賞者は次の通り(敬称略)。
▽優勝=山本浩史(ミツトヨ)N69・6H8・4
▽準優勝=久留俊弘(オーエスジー)N74・4H15・6
▽3位=幡野裕幸(朝日)N74・6H14・4
▽4位=青木二郎(光研磨)N75・2H22・8
▽5位=石黒章(イシグロ商会)N75・4H15・6

排泄支援にロボット技術
利用者目線の開発を評価
TOTO ロボット大賞で「優秀賞」

 TOTO(社長=喜多村円氏、本社=福岡県北九州市)と関東学院大学建築・環境学部大塚雅之研究室が共同応募した排泄支援器具「ベッドサイド水洗トイレ」が、経済産業省と一般社団法人日本機械工業連合会の主催する「第6回ロボット大賞」において、サービスロボット部門の「優秀賞」を受賞した。
 ロボット大賞は、ロボット産業育成に向けた取組の一環として、2006年度から実施。将来の市場創出への貢献度や期待度が最も高いロボットが選出され、経済産業大臣賞として表彰されている。
 「ベッドサイド水洗トイレ」は、公益財団法人北九州産業学術推進機構の助成を受けて開発された商品で、介護を必要とする方々の排泄をサポートする、戸建住宅・高齢者施設(居室)向けのトイレ。水洗トイレでありながら、今まで設置しづらかった戸建住宅や高齢者施設の居室ベッドサイドに後付けで設置でき、利用状況に合わせて動かすことが可能。介護現場のニーズを踏まえ、使用シーンに適した機能を、圧送技術などのロボット技術で実現している。
 今回の受賞審査では、利用者側に立った開発が高く評価されたとともに今後の普及展開を期待する声が上がっていた。
 この商品に関する問合せなど詳しくは、お客様相談室▽電話番号0120(03)1010まで。
第10回「トイレ川柳」
TOTO 結果発表

 TOTOでは、7月1日から8月31日までの期間中、恒例となった第10回「トイレ川柳」を募集した。過去最高の応募総数3万3042句の中から、「おしりだって、洗ってほしい。」のコピーライター・仲畑貴志氏による選考の結果、最優秀賞である第10回トイレ川柳記念賞(1句)▽グリーンチャレンジ賞(1句)▽10・10(TOTO)賞(20句)▽キッズ賞(4句)▽佳作(20句)が決定した。
 今回は第10回を記念して、従来の優秀賞を「10・10(TOTO)賞」とし、これまで(過去)のトイレにまつわる句から10句、これから(未来)のトイレにまつわる句から10句、計20句を選出。受賞26句(佳作除く)については、トイレットペーパー型川柳集「第10回トイレ川柳大賞」(希望小売価格350円税込)に掲載され、TOTO出版より現在発売中だ。
●第10回トイレ川柳記念賞(最優秀賞)…1句
▽不思議だねきれいなトイレは汚せない(きんさんV氏)
●グリーンチャレンジ賞…1句
▽音姫で私も地球もホッとする(くまのプーさん氏)
 その他の受賞作品についてはTOTOホームページhttp://www.toto.co.jp/で見ることができる。

過去最高の賑わい
吉岡幸 2014オータムフェア

 建設・産業資材のトータルサプライヤー、吉岡幸(社長=吉岡正盛氏、本社=福井県福井市)は、10月23日、吉岡幸テクノセンターにて、恒例の「2014オータムフェア」を開催した。
 14回目となる今回は「【溶・工・管】〜幸域躍笑 まちもの元気応援!」をテーマに、溶接関連・作業工具・配管資材を基本とした現場の効率化を提案。現場作業や職場の安全衛生などを実際に見て、触れて、体験できる展示会となった。開会式では、パナソニック溶接システム近畿ブロック長の松倉信之氏、山善常務取締役大阪営業本部長の福田廣氏が、閉会式ではユアサ商事北陸支店長の熱田保彦氏がそれぞれ挨拶を行った。出展参加メーカーは44社。当日は一日を通して万遍なく来場者が訪れ、動員数は目標を遙かに超える517名を数えた。
 また、オータムフェア企画として、9月6日はポートメッセなごやで開催された「中部グランドフェア」+名古屋城改修工事、10月4日は名古屋吹上ホールで開催された「管工機材・設備総合展」+徳川美術館と、それぞれ見学ツアーを実施。参加人数は、こちらも目標を超える総勢220名、オータムフェア企画全体を通して、過去最高の盛り上りを見せた。
 消費増税の影響は残るものの、電子部品や自動車、工作機械関連のモノづくりが順調な経済環境のなか、第3四半期を昨年比増収増益で終えた同社。今後も全社を挙げて『まちづくり・モノづくり』を応援する企画を実施していく。

LIXIL鈴木シャッター
フレームをスリム化
スモバリア スリムパネル式
透光率と透明性を高め新発売

 シャッター・スチールドアの専門メーカー、LIXIL鈴木シャッター(社長=牛尾清明氏、本社=東京都豊島区)は、軽くて割れず、安全性に配慮した次世代型不燃シート製防煙たれ壁「スモバリア」シリーズに、スリム化したフレームで、すっきりとした納まりを実現した「スモバリア スリムパネル式」を追加。11月から全国で発売を開始した。
 「スモバリア」は、透明な不燃シートを採用し、高い透光性と安全性にこだわった設計の次世代防煙たれ壁。火災時に発生する有害な煙を遮り避難の時間を確保することはもちろん、地震の際にも破損せず、震度6程度の揺れを想定した同社試験でも部品・部材の落下は見られず、優れた安全性が証明されている。さらに、従来のガラス製のたれ壁に比べ軽量で扱いやすく、また、独自の取り付け方式による高い施工性も好評を得ている。
 今回新たに追加された「スモバリア スリムパネル式」では、フレームの厚みを従来品の3分の2まで薄くし、スリムですっきりとした納まりを実現。施工面では、フレームにあらかじめシートが張られた状態のパネルで納品され、そのパネルを天井のレールに引っ掛け、フレームカバーを固定するだけで取り付けが完了する仕様としたため、さらに取り付け施工時間の短縮が可能となった。
 また防煙シートは、より透明性・透光率(反射・散乱を含めた光の透過率)を高め、くっきりとした視界を確保する「高透明」シートがラインアップに追加された。
 商品に関する問合せなど、詳しくはLIXIL鈴木シャッターのホームページhttp://www.lixil-suzuki.co.jp/まで。

切削工具用の新材種
ハイブリッドサーメット開発
京セラ 製品の拡充へ

 京セラ(社長=山口悟郎氏、本社=京都市伏見区)は、切削工具の新製品として、耐摩耗性・耐欠損性を同社従来比約1・5倍に向上させ、高速加工から低速加工まで幅広い使用領域に対応するサーメット(セラミックスと金属の複合材料)の新材種「ハイブリッドサーメットTN620/PV720」の開発に成功。11月1日より、この新材種を使用した鋼加工用切削工具チップの販売を開始した。
 金属部品の主要材料である鋼は、自動車関連製品や産業機械など幅広い分野で使用されており、その加工には生産性向上に貢献する切削工具が求められている。セラミックスと金属の複合材料であるサーメットは、セラミックスの優れた耐熱性と金属の靭性を掛け合わせた素材である。耐摩耗性に優れ、また金属との親和性が低く金属が付着しにくいことから、高精度な表面加工が要求される鋳鉄などの仕上げ加工において、これまで多く用いられてきた。
 新材種「TN620」は、サーメット内の超微粒子を最適に分散させる特殊表面硬化『ハイブリッド構造』、高融点の特殊金属相を採用した『ハイブリッド結合相』、圧縮応力効果を持つ『ハイブリッド硬質相』などの独自技術により、従来品以上の硬度と強度の両立に成功している。また「PV720」は、同社独自の特殊ナノ積層コーティング『MEGACOA  NANO(メガコート ナノ)』をサーメット材種として初めて採用し、高能率加工と高い加工面品位を実現させた。
 同社は「この新材種の投入により製品ラインアップを拡充し、自動車や産業機械などに多く採用されている鋼部品の加工における長寿命・安定加工を実現し、お客様の生産性向上に貢献してまいります」と意気込みを覗かせている。
安定加工と高い経済性の両立
京セラ 鋳鉄加工用カッタ
 京セラは、切削工具の新製品として、両面10コーナ仕様ネガチップの採用により、安定加工と高い経済性を両立する「鋳鉄加工用カッタ(MFK型)」を開発し、11月より発売を開始した。
 複雑な形状の金属部品の成型に適する鋳物は、溶かした金属を型(鋳型)に流し込んで作られるもので、自動車のエンジン部品や建機、工作機械の部品として幅広く採用されている。これらの鋳物には、鋼などと比べて、切りくずの排出が容易なねずみ鋳鉄やダグタイル鋳鉄が広く用いられている。ただし、鋳物の加工は、鋳型から取り出した被削材が複雑な形状をしていることから、工作機械上での固定が難しく、切削時の抵抗により振動やビビリが発生しやすいため、切削抵抗の低減が必要不可欠となる。また、鋳鉄はその特性上、被削材の切り端が欠ける「コバ欠け」と呼ばれる現象が生じやすく、コバ欠けを防ぎ、加工品質の向上を実現するチップが求められてきた。
 そこで同社は、独自の成型技術により、切削抵抗の低減やビビリの抑制を可能とした新形状のチップを開発した。また、チップのコーナ部分には切れ刃を2つ設けたダブルエッジ構造を採用することで、コバ欠けを防止し、加工品質の向上を実現している。
 以上の製品に関する問合せなど、詳しくは機械工具事業本部▽電話番号=075(604)3651、URL=http://www.kyocera.co.jp/prdct/tool/index.htmlまで。

クイックイメージシリーズに
ワンクリック測定機能追加
ミツトヨ 簡単操作を追求

 ミツトヨ(社長=中川徹氏、本社=川崎市高津区)は、2002年より販売を続ける二次元画像測定機「クイックイメージシリーズ」に、新たにワンクリック測定機能を追加し、より使いやすく、操作性を向上させた2タイプ(QI‐A、QI-B)を開発。11月から受注を開始した。
 今回発売されたクイックイメージシリーズの最大の特徴は、ワンクリックでパートプログラムを実行する「ワンクリック測定機能」が追加され、ワークの位置、傾きの自動検出や同形状の複数ワークの一括測定(最大1000個)が、ひとつの動作で可能となった点である。また、測定結果はリアルタイムで画像上に表示。「公差判定結果ウインドウ」の追加により一目でOK/NGの判定が分かるよう表示される。さらに画面内測定精度と測定精度(E1xy)が向上し、クラス最高レベルの品質と安心が保証されている。
 その他にも、3メガピクセルの高解像度デジタル式カラーカメラを搭載し、高精度な寸法測定と色再現性に富んだクリアな観察・画像保存を可能としている。全照明は高輝度LED化され、本体に内蔵。見やすく、分かりやすくオペレータの操作を誘導する、初心者向け「イージーモード」も追加し、性能だけでなく利便性も格段に向上している。
 初年度販売台数見込は350台。詳しくは、国内営業推進部▽電話番号=044(813)5410▽FAX番号=044(813)5433まで。

前年同期に続き増収増益
純利益は15・1%増
岡谷鋼機 平成27年2月期第2四半期決算発表

 岡谷鋼機(社長=岡谷篤一氏、本社=名古屋市中区)は9月30日、平成27年2月期第2四半期決算(平成26年3月1日〜同8月31日)を発表した。
 平成27年2月期第2四半期の連結業績は、売上高3908億8200万円(前年同期比9・2%増)、営業利益73億2900万円(同11・0%増)、経常利益92億7700万円(同16・6%増)、当期純利益55億8600万円(同15・1%増)となり、業績は依然好調を見せている。
 当期期間における世界経済状況は、政治的混乱が見られたものの、米国を中心に緩やかな回復基調が続いている。一方、日本経済は消費増税による影響から弱含みで推移しているが、補正予算執行の本格化、設備投資の増加が期待され、緩やかに回復していくと予想される。
●セグメント別業績報告
 「鉄鋼」は売上高が1695億7600万円(前年同期比13・6%増)、「情報・電機」は803億9400万円(同7・7%増)、「産業資材」は1119億3000万円(同7・5%増)と順調な伸びを見せたものの、「生活産業」だけは289億8000万円(同3・1%減)となり、若干の落ち込みを見せた。
 鉄鋼部門は、国内の土木・建築関連の需要回復を受けて建材分野が伸び、自動車関連向けの鋼板類も順調に推移。海外では米国、中国が好調。特殊鋼部門では、自動車関連を中心に順調に推移した。
 情報・電機事業では、非鉄金属部門において、電子部材は堅調に推移したが、原料はスクラップの不足により売上高が伸び悩んだ。エレクトロニクス部門では、通信関連、OA機器関連、自動車関連の電子部品が好調を見せた。
 産業資材事業では、メカトロ部門、化成品部門ともに、国内外の自動車関連を中心に部品・工具、樹脂原料が順調。メカトロ部門では、特に設備機械の輸出が好調に推移した。
 生活産業事業では、配管住設部門において、消費増税前の駆け込み需要の反動および子会社売却に伴い売上高は減少へ。食品部門でも水産物の輸入が減少したが、建設部門で分譲マンションの販売が増加した。
●平成27年2月期の連結業績予想
 平成27年2月期の業績は概ね計画通りに推移しており、現時点において、平成26年3月31日発表の予想数値▽売上高=8000億円(前期比7・5%増)▽営業利益=150億円(同7・0%増)▽経常利益=170億円(同1・5%増)▽当期純利益=110億円(同7・4%増)を据え置いている。
 【その他の案件ならびに報告事項】
●単元株式数の変更および株式併合について
 平成26年9月1日を効力発生日とし、同社の発行する普通株式について、5株を1株に併合。単元株式数を500株から100株へ変更した。
●新たに展開した事業について
▽鶏肉加工品などの販売を行うニシフミートの株式を取得し、5月7日付で子会社化。同社の販路を活用した、食品事業部門の強化が狙い。
▽子会社のシンガポール岡谷鋼機会社は、クアラルンプール市内に6月1日付でマレーシア事務所を開設。同国における情報収集活動をスタート。
▽メキシコ合衆国グアナファト州シラオ市内に、商社現地法人であるメキシコ岡谷鋼機会社を9月4日付で設立。中南米地域における営業拠点として、自動車産業を中心に各国からの進出が加速している同地域において今後の取引拡大を目指す。
▽宮城県宮城郡松島町でトマトを生産する農業生産法人マキシマファーム(9月26日付設立)に出資。生産開始は2015年12月を予定。食品事業部門との相乗効果を見込み、市場開拓を進める。
●社会貢献活動
▽昨年に引き続き、愛知県芸術劇場コンサートホールにて、「OKAYACHARITYCONCERT 2014〜感謝の夕べ〜」を7月18日に開催。チケット売上金、観客からの募金ならびに同社からの寄付金あわせて380万円超を社会福祉法人愛知県共同募金会に募金。
▽子会社であるインド岡谷鋼機会社(本社=ニューデリー)は、現地に開講した日本語講座への支援を開始。8月3日に開講し、22名の受講生が日本語の勉強をスタートさせた。

平成26年度超硬工具協会賞決まる
 超硬工具協会(理事長=増田照彦氏・三菱マテリアル)はこのほど、平成26年度超硬工具協会賞の受賞者を発表した。同賞は、同協会創立30周年を記念して設けられた表彰制度に基づき毎年実施されており、今回で通算37回目。今年度は業界功労賞2名、技術功績賞17件、環境活動賞8件の受賞が決まった。表彰式は来年1月8日、東京丸の内の銀行倶楽部で開催される同協会および日本工具工業会との合同新年賀詞交歓会会場で行われる予定。
業界功労賞2名
大山 徹氏(元理事、マコトロイ工業)
 昭和18年1月31日生まれ、満71歳。
 平成3年6月〜同21年6月理事、同3年6月〜同24年6月協会代表者。
 〈企業経歴〉平成3年6月マコトロイ工業取締役社長、同21年6月同取締役会長。
 【功績の概要】平成3年6月に社長就任と同時に当会の理事就任。当会創立以来、先代の創業者同様理事会社として協会活動においてさまざまな面で活躍した。特に、理事会では年2回策定している超硬工具需要見通しについて、先行指標の分析、自動車、工作機械産業等主要需要先産業の動向などに基づいた提言を行い、バブル崩壊後の非常に厳しい環境下の見通し作成の根拠を示し、現在の確度の高い見通し策定の礎を築いた。
■鴻野雄一郎氏(前副理事長、アライドマテリアル)
 昭和22年1月1日生まれ、満67歳。
 平成20年6月〜同21年6月副理事長、同21年6月〜同23年6月常任理事、同23年6月〜同25年6月副理事長、同20年6月〜同25年6月協会代表者。
 〈企業経歴〉平成17年6月住友電気工業常務取締役、同20年6月アライドマテリアル取締役社長、同24年6月同取締役会長、同25年6月同顧問、同26年6月同顧問退任。
 【功績の概要】平成20年6月に資材担当副理事長就任。さらに、同21年から資材担当常任理事として日本政府が進める循環型社会構築の一環として3Rシステム化可能性調査事業に取り組んだ。その集大成として『超硬合金のスクラップのリサイクル啓蒙・啓発パンフレット』を策定、JIMTOF2012を活用して、1万部を見本市会場で配布するなどさらなるリサイクル活動の重要性を主導した。また、早くからコンプライアンスの重要性を理事会で提言し、関連業界に先駆けコンプライアンス規程策定の端緒となった。
技術功績賞17件
■高能率・高送りカッタ「MFH型」の開発(京セラ)
 【技術の特徴】本開発品は高能率加工の実現と、多様化するユーザーニーズへの対応を目的とした高送りカッタである。高送りカッタは突き出しの長い加工で使用される場合が多く、耐ビビリ性能の向上が課題であった。MFH型では従来平面形状であったチップの切れ刃形状を3次元凸型切れ刃に改良することで、ワーク食いつき時の衝撃を抑制し、耐ビビリ性能を大幅に向上させた。また、従来の高送りカッタは切込み量の制限により、加工環境やワークの種類によっては使いづらい場合があった。MFH型では、3タイプのチップを同じホルダに装着可能とすることで、多様な加工の要求に対応している。
■高能率マルチコーナラジアスカッタ「MRW型」の開発(京セラ)
 【技術の特徴】MRW型は難削材加工の生産性向上に貢献する高能率マルチコーナラジアスカッタである。近年、エネルギー産業を中心にステンレス鋼や超耐熱合金等の難削材の使用量が増加してきている。難削材のミリング加工においては、ラジアスカッタが使用されるケースが多いが、工具寿命の改善が課題であった。MRW型は「両面8コーナー仕様」「ヘリカル切れ刃設計」および「切り込み量に応じた最適切れ刃設計」の採用により、従来のラジアスカッタの課題を解決し、難削材加工の生産性向上に貢献する。
■革新的鋼旋削加工用材種GC4325の開発(サンドビック)
 【技術の特徴】近年、切削加工業界では、様々な技術革新が起こり、高速/高能率化による生産性追求の流れが高まってきている。そうした中で、ユーザーの更なるニーズに対応するため、超硬チップの新コーティング技術「InveioTM(インヴェイオ)テクノロジー」を開発した。この技術により、チップの耐摩耗性、耐熱性が大幅に向上し、驚異のチップ寿命・加工高速化を実現。また、低速=高速条件下、軽断続=連続加工での安定した寿命を得ることに成功した。
■ハイレーキ正面フライスカッタWGX型の開発(住友電工ハードメタル)
 【技術の特徴】本開発製品は切り込み角45度の正面フライス用カッタで、インサートの主切れ刃を傾けたことにより業界トップのハイレーキ設計となっており、高い切れ味(低切削抵抗)を実現している。そのため近年増加している小型のM/Cにおいても安定した加工が可能である。またさらい刃形状に直線刃と曲線刃を組み合わせた独自の設計を採用しており、非常に安定した加工面品位を得ることが出来る。また無研磨チップの寸法ばらつきを抑える高精度化技術と、各種被削材に対して長寿命化が可能な最新チップ材質のラインナップも特長である。
■鋳鉄加工用ストロングマルチドリルHX型の開発(住友電工ハードメタル)
 【技術の特徴】本開発はトラック、建機、工作機械産業などの大型鋳物部品穴あけの高能率化を狙ったものである。新開発のシンニング形状、刃先処理、芯厚の最適化などにより、加工時のスラスト抵抗を大幅に低減させた。これにより、従来ドリルに対して2倍超の高送り加工を実現した。また、低抵抗化することで近年急増している小型マシニングセンタでも高能率加工を実現できる。
■難削材加工用ブレーカEG/EF型の開発(住友電工ハードメタル)
 【技術の特徴】近年、難削材の需要は航空機・エネルギー機器部品などの分野で大きく伸びており、難削材用工具に対しても工具寿命延長や切りくず処理のニーズが一層高まっている。このニーズに対応するべく、当社では難削材用の新チップブレーカラインナップとして、切りくず処理性改善はもちろんのこと、難削材加工特有の工具損傷の抑制を狙いとしたEG/EF型を開発した。EG型ブレーカは汎用〜粗切削領域で異常損傷の抑制と優れた切りくず処理を特徴とし、EF型ブレーカは仕上げ〜軽切削領域において従来ブレーカでは困難であった切りくず処理性を大幅に改善している。
■旋削加工用高耐摩耗性サーメットT1000Aの開発(住友電工ハードメタル)
 【技術の特徴】自動車や産業機械分野における加工の高能率・高精度化に伴い、被削材も多種多様となり、仕上げ工程においても汎用性の向上が求められている。特に、高硬度の被削材や鋳鉄、焼結合金などは単純な機械的摩耗だけでなく、被削材との凝着や反応摩耗などが複合し、工具の摩耗損傷がより進みやすい。同時に凝着はチッピングや加工面悪化の原因にもなることから、耐摩耗性/耐欠損性/加工面品位トータルの向上が必要である。このような背景の下、適用被削材の汎用性が高く、加工における寸法変化の小さい耐摩耗性に優れた新サーメット工具「T1000A」を開発した。
■6コーナサイドカッタTungSlot「TSW/ASW形」の開発(タンガロイ)
 【技術の特徴】高能率加工、工具費低減が業界を問わず求められている。最適化されたチップブレーカおよび切りくずポケットにより、どのような被削材においても優れた切りくず排出性を示し、深溝であっても高能率に加工することができるサイドカッタを開発した。また、高精度インサートの採用により溝底の段差を最小限にとどめ加工面品位を向上させた。加えて、両面仕様6コーナのインサートとすることにより、高負荷条件下での信頼性を向上させ、また、工具費を大きく低減させた。
■溝入れ加工用工具EasyCutの開発(タンガロイ)
 【技術の特徴】従来の溝入れ工具のセルフクランプ方式は、弾性変形を利用した上顎と下顎でインサートを挟み込む機構の為クランプ剛性が低く、横送り加工ができない問題がある。一方ねじ止め方式では、インサート交換に時間がかかる問題がある。さらに深溝加工や端面溝入れ加工では、上顎が切りくず排出を阻害するという問題がある。本開発では、横送り加工、クイックチェンジ、深溝加工を1本の工具で可能にすることを目的とし、ポケット形状を一体型にする新セルフクランプ方式を考案したことを特徴とする。
■高硬度材加工用「フィニッシュ・ハードリーマ」の開発(ダイジェット工業)
 【技術の特徴】本開発は、金型加工及び部品加工業界向け高硬度材の穴仕上げ加工改善を狙ったものである。特徴としては高硬度材の穴仕上げリーマ加工における、切れ刃欠損、リーマ本体の折損、穴精度不良、短寿命等の問題点解決目的にて、各刃先諸元を最適化し、切れ刃欠損、本体折損を抑制し且つ穴精度を向上させ、更に高硬度材加工に最適な新超硬材種を採用することにより長寿命化を実現したことにある。
■雄ネジ頭部の六角穴加工用工具『Shaper Duo』の開発(日本特殊陶業)
 【技術の特徴】本開発は、ネジ業界向けの雄ネジ頭部の穴加工の改善を狙ったものである。雄ネジ頭部の穴形状には、六角穴、四角穴、プラスドライバー穴、マイナスドライバー穴などの規格があるが、本製品は、Hex1・5〜8までの六角穴に対応している。従来製品は、雄ネジの軸部をネジ切り加工した後、別工程にて頭部の穴加工を実施していたが、本製品は、小型自動旋盤にて軸部を加工した直後に頭部の穴加工を実施できるように改良した点に特徴がある。
■超硬ソリッドドリルMVE/MVS形(三菱マテリアル)
 【技術の特徴】用途の広い汎用ドリルにおいて、より高能率/長寿命を図り、加工コストの低減を可能とする製品を、顧客に提供することを目的とする。従来の切れ味(低抵抗)を維持し、切刃強度/耐欠損性を更に向上させた切刃形状を有する。クーラント穴形状を略三角形とすることで、従来品(丸穴形状)と比し、工具剛性を損なわずに、クーラント量を増やすことができ、切屑排出性の向上、工具寿命の延長が図られる。コーティング膜は、耐酸化性および耐摩耗性に優れた(Al、Ti、Cr)N系の積層コーティングにより、従来の1・5倍の長寿命、特に炭素鋼における工具寿命の改善に優れている。 
PVDミーリング材種「MP61/71/91シリーズ」の開発(三菱マテリアル)
 【技術の特徴】鋼、ステンレス鋼および耐熱合金・チタン合金の高能率ミーリング加工を目的とし、それぞれの被削材に対する損傷状態および損傷進展メカニズムを精査し、3種の被削材別専用新コーティングを開発した。これらと専用超硬母材とを組み合わせた鋼用材種「MP6120/6130」、ステンレス鋼用材種「MP7130/7140」、耐熱合金・チタン合金用材種「MP9120/9130」によってミーリング加工における大幅なインサートの長寿命化を実現させた。
■ヘッド交換式エンドミルiMXシリーズの開発(三菱マテリアル)
 【技術の特徴】iMXシリーズは、ヘッド交換式エンドミル分野で、よりソリッドエンドミルに近い性能を狙った製品である。従来のヘッド交換式は、超硬ホルダのろう付け部に起因する剛性や強度の低下、ヘッド超硬ねじ部の破損といった問題があった。こうした問題を解決するためiMXシリーズは、「一体式超硬ホルダによる超硬ヘッドと超硬ホルダの2面拘束」および「超硬に特殊接合した鋼製ねじ」を採用した。
■超硬加工用ダイヤコートエンドミルUDCBFの開発(ユニオンツール)
 【技術の特徴】当社は2012年に「超硬合金を切削できるダイヤコート(UDC)エンドミル」を開発した。今回の開発製品は12年の製品に対して工具寿命と加工品位を大幅に向上させたものである。UDCシリーズの製品化によりダイス鋼やハイス鋼などと同じように超硬合金を直彫りできるようにはなったが、工具寿命や加工品位の面で必ずしも十分満足できるものではなかった。今回、12年の製品に対して刃形状とダイヤコートを改良し寿命延長を達成した。さらに、刃先への特殊処理を付加することにより被削材エッジ部のコバ欠けを抑制しつつ均一な仕上げ面性状を得ることが可能となった。
■ガイドパット付往復切削仕上げ工具の開発(富士精工)
 【技術の特徴】本製品は、ミッションケースなどのアルミ部品加工において粗工程と仕上工程を集約し、一発で加工できる「工具費の低減と加工時間の短縮」を実現させることを目的としたボーリングツールである。往復切削仕上げは、切削抵抗によるツールの変位を利用した往路加工を行なった後、ツールが原位置に戻り、変位分の微小取代を「引き切削」により仕上げる(復路加工)ことを特徴としている。その際、ツールのたわみ過ぎや振動を発生させ易いという問題点は、ガイドパットを付加する事で抑制している。
■高硬度鋼小径深穴加工用工具の開発(日立ツール)
 【技術の特徴】近年、金型の長寿命化に伴い被削材の高硬度化が進んでいるが、高硬度鋼を加工できる穴あけ工具は少ない。特に穴深さが工具直径の10倍を超える深穴を加工できる工具は少なく、実際の加工用途において満足頂けていないのが現状である。今回開発したエポックマイクロステップボーラーHは、50HRCを超える高硬度鋼に、工具直径の30倍までの深穴を加工できる工具であり、工具直径は0・1mmから2・0mmまでラインナップしている。
環境活動賞8件
(社名50音順)
■空気圧縮機台数制御・監視システム導入による省エネ(京セラ)
■空調機更新と給排気ファン設置による環境負荷軽減(住友電工ハードメタル)
■夏場の電力使用のピークカットによる省エネ活動(ダイジェット工業)
■コンプレッサのドレン油の回収方法改善による廃棄物削減活動(ダイジェット工業)
■空調設備の省エネ(冷凍機電力、蒸気ボイラ灯油)(タンガロイ)
■投影用光源のLED化による省エネ推進(富士精工)
■超微粒原料粉末の乾燥方法最適化による電力使用量削減(冨士ダイス)
■外気導入による空調設備の省エネ化(三菱マテリアル)

消費税増税や為替変動の影響など
市場の現況を情報交換
名機工同友会 9月例会を開催

 名機工同友会(会長=田中知之氏・ミユキ商會社長)は9月18日午後6時30分より名古屋市中区の東京第一ホテル錦において例会を開催した。
 野崎総務部長(常磐精機社長)の司会進行で、田中会長の挨拶に続いて各部の報告が行われた。
 新規事業部の吉野部長(吉野機械工具社長)は共同購入について、締め日前のため来月に報告する旨を説明。経営対策部の小島部長(小島商店社長)は、講演会を年度後半に開催する予定で検討していくと報告した。
 続いて年間計画で11月に予定していた懇親旅行会について話し合われ、2月に講演会を工場見学として実施し、これに併せて宿泊と懇親会を行うことを決め、11月は通常例会とすることを確認した。
 その他、徳永50周年記念誌編集委員長(徳光社長)が同日午後5時より開催された第2回編集委員会の報告を行い、記念誌に掲載する会員の寄せ書きと集合写真への協力を呼びかけた。
 この後、各テーマに沿って情報交換が行われた。
 @現在の景況感やユーザーの現況について
 日経平均株価や円ドルの為替変動による大きな影響はないが、一部輸入工具の仕入れがあり影響が出始めている。客先は忙しいと感じている。特に工作機械の関係で老朽化した機械の更新が多く、また精密測定機器もよく出ている。
 8月の前半は比較的忙しかったが、盆休み明けからは急激に静かになり、9月の初めもどうなることかと思うぐらいだったが、中頃から割と忙しくなってきている。年度の後半に期待している。
 メインの大手が円高・円安で一喜一憂しないのであまり影響はないが、リーマンショック前に比べれば8割くらいしか戻ってきていない。一部の客先が海外に行ってしまったのが大きな要因だ。
 Aリーマンショック前に比べての現在の実績について
 25%ほど上回っている。2010年、11年でもリーマンショック前の水準に達している。12年も10%ほど超えた。ただしこれは、リーマンショック後に人員を増強しているので、単純に回復という訳ではない。
 前期は同水準だったが、今期は消費税率の引き上げが影響して4月以降の売上が若干厳しく100を切るのではないかと予想している。後半に大きな物件が動くという予想もあり、プラスに持っていければと思っている。
 まだ7割程度にしか回復できていない。自動車関連はかなり戻っているが、その他が原材料の高騰などの影響もあり若干厳しい。
 B社員に対する福利厚生について
 リゾートマンションを持っているが、社員の利用率は低いようだ。
 C銀行との付き合い方について
 銀行との付き合いは必要で切ることはできないが、できるだけ利用をしないようにしている。
 都市銀行1行、地方銀行2行、信用金庫1行の4つと付き合っている。
 D役員退職金について
 役員退職金の規程はない。中退共を活用しているのと、会社でやりくりをして退職金積立となるような保険などを利用している。
 役員退職金制度を持っている。退任時の報酬月額×退任時の役員係数×在任期間という方程式で運用している。

第74回愛機工親善野球大会
新栄商會が5年振りに優勝
Bゾーン優勝は川島商事

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=伊藤高潤氏・春日鋼機社長)の第74回親善野球大会決勝戦が9月21日、江南市民球場と草井球場で行われ、Aゾーンで新栄商會が、Bゾーンでは川島商事がそれぞれ優勝した。
 Aゾーン決勝、石原商事対新栄商會〔江南市民球場・午前10時開始〕は新栄商會が2回裏に2点を先制。石原商事も4回に1点を返し6回表に同点に追いつくも、その裏新栄商會が3点をとって再びリード、最終回の石原商事の反撃を零点に抑え、5年振りの優勝を果たした。破れた石原商事は2年連続決勝戦で涙を飲んだ。
石原商事0001010=2
新栄商會020003x=5

 Bゾーン決勝、ミズタニ機販対川島商事〔草井球場・午前9時30分開始〕は、川島商事が2回裏に一挙に7点を先取、その後も毎回得点を加えてリードを17点とし、ミズタニ機販を最終回の4点に抑え、川島商事が優勝した。
ミズタニ機販0000004=4
川島商事  071135x=17

 試合終了後は、江南市民球場において梅村福利厚生部副部長(梅村本店社長)の司会進行で表彰式が行われ、長村福利厚生部長(長村商店社長)が「選手の皆さんには4月の開幕から本日の決勝戦まで大変お疲れさまでした。本日は、両ゾーン共に決勝戦の名にふさわしい素晴らしい試合でした。長期間にわたる大会期間中、審判部の皆様、青年部の皆様、山崎事務局長、また応援に来られた皆様、大会を盛り上げていただきまして、ありがとうございました。勝敗は決しましたが、この決勝に残られたことを誇りに思っていただき、来年は、優勝されたチームは連覇を目指し、惜しくも敗れたチームは優勝を目指して、第75回大会を是非とも盛り上げていただきたいと存じます」と挨拶。
 組合を代表して水谷副理事長(ミズタニ機販社長)が「総勢36チームが参加し、本日、秋晴れのもと4チームの方に決勝戦を戦っていただきました。まずもって、お疲れさまでした。怪我なく、大きな事故もなく、この大会が終われたことを感謝申し上げます。天候に恵まれ、今年は順調に大会を終えることができました。この伝統ある、74回を数える組合の野球大会が今後も皆様のご協力で、ますます発展していければ幸いかと存じます」と挨拶した。
 優勝・準優勝チームに愛知県知事賞、名古屋市長賞はじめ各賞が授与された。
 個人賞は次の皆さん。 
【Aゾーン】MVP=伊藤投手(新栄商會)▽打撃賞=木下選手(新栄商會)▽敢闘賞=杉浦選手(石原商事)
【Bゾーン】MVP=山田選手(川島商事)▽打撃賞=無津呂選手(川島商事)▽敢闘賞=渡辺選手(ミズタニ機販)