back namber

2014年(平成26年)1月
戻る
2014年1月5日・12日(日) 2513号・ 2514
年 頭 所 感
平成26年 年頭所感
中部経済産業局長 山本 雅史

 平成26年の新春を迎え、謹んでお慶びを申し上げます。
 昨年、政府では、慢性的に続くデフレマインドを一掃するべく、大胆な金融政策及び機動的な財政政策を強力に実行するとともに、昨年6月には、「日本再興戦略」を策定し、これを迅速かつ確実に実行すべく、予算・税制等の政策資源を民間投資の拡大、新市場の開拓及び事業再編等に重点配分しております。特に本年は、中小・小規模事業者に焦点を当てた施策を展開し、新事業開拓や経営安定化等を事業者の成長の発展段階に応じて、きめ細やかに支援していくとともに、中小商業者・商店街等の活性化にも取り組んでまいります。
 また、国の成長戦略の実行の一環として、「東海産業競争力協議会」及び「北陸産業競争力協議会」を設置しました。地域の中小企業等の生の声を聞きながら、当地域ならではの成長戦略を議論してまいります。
 自動車産業を中心とした世界屈指のものづくり産業の集積は、当地域の強みです。これが将来にわたり成長を支える基盤であり続けるために、当局では、「中部八ヶ岳構造創出戦略」の下、次世代の自動車関連分野、航空機関連産業、新ヘルスケア産業、グリーン・アンド・クリーン・ビジネス等に重点をおいた、体系的な支援を展開してまいります。あわせて、「災害に強いものづくり中部」の推進、消費者取引の適正化、製品安全の確保及び資源・エネルギーの安定供給等を通じて、皆様が安心・安全に暮らしていける地域づくりを目指してまいります。
 4月には消費税率の引き上げが予定されておりますが、経済産業省としましても、消費税を円滑かつ適正に転嫁できるよう、万全を期してまいります。また、消費税率引き上げに伴う景気の下振れリスクに対応するとともに、その後の経済の成長力の底上げと持続的な経済成長につなげるため、経済政策パッケージを実施し、デフレ脱却と経済再生に向けた道筋を確かなものとしていきます。アベノミクスにより実現した企業収益の拡大が、賃金の上昇や雇用の拡大につながり、消費の喚起や投資の増加を通じて更なる企業収益の拡大に結び付くという経済の好循環の実現に向けて、官民で連携して取り組んでまいります。
 最後に、皆様のますますのご発展を祈念しまして、新年の御挨拶とさせていただきます。

新春を迎えて
愛知県知事 大村 秀章

 あけましておめでとうございます。
 県民の皆様方におかれましては、健やかに新年をお迎えのことと存じます。
 昨年は、円高是正、デフレ脱却に向けた政策が進められ、景気が緩やかに回復に向かうなど、ようやく明るい兆しが見えた年でした。このような中で、日本一の産業県・愛知が我が国の産業経済を牽引していくという決意のもと、産業競争力の強化に全力で取り組んでまいりました。
 今年は、こうした取組を一層発展させ、愛知の活力と豊かさを更に高めていくとともに、2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催や、2027年のリニア中央新幹線の開業を視野に入れた地域づくりをしっかりと進めてまいります。
 このため、産業空洞化対策減税基金による日本一の補助制度を活用した企業立地や研究開発に対する支援、航空宇宙や次世代自動車を始めとした次世代産業の育成・振興、民間の力を引き出す規制改革の実現など、産業力の革新的強化に全力で取り組んでまいります。
 また、元気な愛知の基盤となる人づくりとして、愛知の産業を支えるモノづくり人材の育成、世界を舞台に活躍するグローバル人材の育成などに取り組んでまいります。
 さらに、利便性の高い交通体系の形成や、農業の高付加価値化、観光魅力のPR強化などにより、愛知の総合力を一段と高めてまいります。そして、女性の活躍推進・子育て支援や、障害者・高齢者福祉を始めとした福祉・医療の充実、交通安全、地震防災対策の強化はもとより、学術、スポーツ、文化、芸術面の魅力向上に取り組み、住みやすく、住んでいて楽しい地域づくりにも力を注いでまいります。
 また今年秋には、「ESDに関するユネスコ世界会議」、「技能五輪全国大会・全国アビリンピック」が開催されます。地域が一丸となって成功に導き、愛知の魅力を全国・世界に向けて発信してまいります。
 これらの取組を通じて、「日本一元気な愛知」と豊かさを実感できる県民生活の実現を目指してまいりたいと考えておりますので、県民の皆様の一層のご理解とご支援をお願い申し上げます。

新春を迎えて
長野県知事 阿部 守一

 明けましておめでとうございます。謹んで新春のお慶びを申し上げます。
 今年は、ロシアのソチにて第22回オリンピック冬季競技大会と第11回パラリンピック冬季競技大会が開催されます。1998年の長野大会から数えて4度目の舞台となるソチ大会には、本県でトレーニングを積んできた選手の皆さんも出場を予定しており、その活躍が期待されるところです。さらに昨年9月、2020年のオリンピック・パラリンピックの開催都市が東京に決定しました。冬季大会を開催した長野県の知事として大変嬉しく思うと同時に、いま再び日本から発信するオリンピックムーブメントの取組みを、全面的に応援、協力してまいります。
 長野県では、昨年の四月から、「確かな暮らしが営まれる美しい信州」を基本目標とする新しい総合五か年計画「しあわせ信州創造プラン」をスタートさせました。本プランには、県民の皆様と県行政の力を結集して重点的に進めていく政策推進の基本方針として、@「貢献と自立の経済構造への転換」、A「豊かさが実感できる暮らしの実現」、B「人と知の基盤づくり」の三つを掲げるとともに、激化する地域間競争の中で長野県の価値を高めていくために、「信州ブランド戦略」による発信力の強化を盛り込みました。
 本プランに基づきまして、今後とも美しき健康長寿県「しあわせ信州」の実現に向けて、全力で取り組んでまいる決意です。
 結びに、皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げ、新年のご挨拶と致します。

年 頭 所 感
中小企業の活性化に向けた 取組を一層推進
三重県知事 鈴木 英敬

 新年あけましておめでとうございます。皆様におかれましては健やかに新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
 さて、「日本再生」に向けて、安倍内閣においては「アベノミクス」の「三本の矢」が順次実行に移され、景気の回復基調がうかがえます。しかしながら、県内企業の大多数を占める地域の中小企業においては、依然として景気回復を実感できる状況には至っていません。
 三重県においては、本県産業を取り巻く課題を克服し、新しい時代を拓くため、地域の成長戦略として策定した「みえ産業振興戦略」に基づき、産業政策を展開しているところです。
 この戦略を推進していくにあたっては、県内企業の大部分を占める中小・小規模企業が重要な担い手であると認識しており、中小・小規模企業の振興にこそ力を入れていく必要があると考えています。その意味で、厳しい経営環境の中においても、三重県の中小・小規模企業が、新しい取組にチャレンジし、事業の維持・発展に取り組んでいけるよう、本年度中に「三重県中小企業振興条例(仮称)」を制定し、県内中小企業の活性化に向けた取組を一層推進していきたいと考えています。
 さて、昨年は、神宮式年遷宮がクライマックスを迎え、伊勢神宮参拝者数が過去最高を大きく上回りました。さらに、本年7月には熊野古道世界遺産登録10周年を控えており、県全体が大いに盛り上がりを見せています。三重県では、この好機を生かして、「三重県観光キャンペーン〜実はそれ、ぜんぶ三重なんです!〜」を展開しており、今後も多くの観光客に三重県を訪れていただくため、持続性のある観光振興を図っていきたいと考えています。
 さらに、昨年9月、東京日本橋に三重県の首都圏営業拠点「三重テラス」をオープンしました。オープンからの2か月で、10万人もの方にご来場いただくなど、順調な滑り出しとなっています。「三重テラス」では、「食」や「観光」、「歴史」、「文化」などの三重の様々な魅力を首都圏へ情報発信するとともに、県内への観光誘客や県産品の販路拡大につなげていきたいと考えています。
 引き続き、県民の皆様や関係機関と連携して、これらの施策を効果的に進め、県内産業の振興に向けた取組を、より一層強力に展開していきたいと考えておりますので、ご理解とご協力をお願いします。

世界のナゴヤ、本物ナゴヤ、ぬくとい市民
名古屋市長 河村 たかし

 あけましておめでとうございます。市民の皆様には、健やかに新しい年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
 昨年4月の市長選において、私は「世界のナゴヤ・本物ナゴヤ・ぬくとい市民」を掲げました。税金を払うほうが苦労し、税金で食っているほうが楽をする「お上・下々社会」ではいけない。庶民革命を実現したいというのが、従業員数名の家業経営の苦労を体験してきた私の原点です。今後もパブリックサーバントであるという覚悟を決して忘れることなく、福祉に教育に“あったきゃあ”市民を目指し、皆様の幸せを1グラムでも増やす市政を進めてまいりたいと考えています。
 さて、名古屋市では、多様化・複雑化する市政の課題に的確に対応し、市民ニーズに応えていくため、長期的展望に立ったまちづくりを明確化する次期総合計画を今年策定するべく作業を進めています。2027年開通予定のリニア中央新幹線は、詳細な走行ルートが示され、2014年度中の着工が予定されるなど、いよいよ現実味が増してきています。これに昨年全線開通した名古屋高速道路、日本一の貿易額をほこる名古屋港、空の玄関口セントレアをあわせると、日本の中央に位置する名古屋の利便性は極めて高いものになります。リニア中央新幹線開業に関しては、東京へ人口や資本が吸い取られるストロー現象が懸念されていますが、逆に東西から吸い取る、いわば“逆”ストロー現象を起こすほどに、世界を惹きつける魅力と活気にあふれる「世界のナゴヤ」となるには、人々から“おもしろい”と言ってもらえるまちでなければならないと考えています。
 名古屋には、本物の草薙剣を有し、1900年の歴史を持つ熱田神宮や、古墳時代の縮図と言われるほど古墳が密集する守山区上志段味地区など、数多くの歴史的・文化的資産があります。また近代、産業に支えられ発展を続けた名古屋ですが、そのルーツは、江戸時代に尾張藩が大切にした木曽ヒノキとその加工技術にあり、ものづくり分野でも厚みのある歴史があります。古くは神様の乗り物である山車から、自動車、鉄道、航空宇宙へと発展してきたこの地域のものづくり産業は、今や「乗り物の聖地」と言えるポテンシャルを有するまでになりました。これらの魅力に磨きをかけ、本物性を追求したまちづくりを進めて、日本を牽引する“どえらけにゃあおもしろい”まち名古屋を目指してまいります。
 世界と戦える強さと、身近であたたかい民主主義を兼備した、歴史に残るまち名古屋に向けて、全力で取り組んでまいります。
 本年もどうぞよろしくお願いいたします。

年 頭 所 感
時代に向き合い、躍動する名古屋を目指して
名古屋商工会議所 会 頭 岡谷 篤一

 明けましておめでとうございます。
 会員の皆様には、お健やかに平成26年の新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
 昨年11月に名古屋商工会議所の会頭に就任し、初めての新年を迎えました。身の引き締まる思いでございます。
 本年も商工会議所の活動を通じ、中小企業の皆さまが一層飛躍していただけるように、「地域経済の発展」と「中小企業振興」に誠心誠意、取り組む所存でございます。
●会員企業のチャレンジを応援
 さて、昨年の我が国は、安倍政権の誕生以降、財政・金融政策が功を奏し、円高の是正や株価の上昇など、景気回復の動きが見られた一年でございました。
 こうした景気回復を背景に、大企業の中には業績が大きく改善した企業もありますが、一方、中小企業の皆様からは、円安による原材料価格の高騰などにより、まだ景気回復を実感できないとの声も多く聞かれます。
 とりわけ本年は、四月の消費増税や駆け込み需要の反動により、中小企業への影響が懸念されております。
 中長期的な展望といたしましても、TPP交渉によるグローバル化のさらなる進展や国内市場の成熟化などにより、各企業は、事業の高度化や付加価値化への対応が強く求められております。
 本所は地域の身近な経営パートナーとして、中小企業のビジネスチャンスの拡大や人脈づくりのため、商談会や交流会などの事業を展開するとともに、金融・税務など幅広い分野にわたる経営相談などを通じて、経営者の皆様のチャレンジを全力で応援して参ります。
●地域の魅力はモノづくり
 名古屋が世界的な都市間競争を勝ち抜くためには、地域産業の強みにさらに磨きをかけ、その魅力を地域ブランドとして、世界に広く発信することが重要であると考えます。
 当地域は、先人達の知恵と努力により、自動車産業を中心とする世界的なモノづくり拠点を造り上げました。
 名古屋は産業インフラに恵まれたビジネスと生活環境のバランスに優れた素晴らしい街で、他の都市にはない名古屋独自の魅力を世界に向けて発信して参りたいと思います。
●世界交流都市・名古屋を目指して
 そして、名古屋商工会議所では「モノづくり」という当地域最大の強みを核に、世界交流都市・名古屋の実現を目指し、中期計画に基づいた諸事業に取り組んでおります。
 有望な次世代産業の一つである航空宇宙産業の振興では、本年9月に「エアロマート2014」として、海外の航空機関連メーカーとの商談会を実施するほか、新技術に対応するセミナーを実施致します。
 また、医療機器産業の分野では、名古屋大学をはじめ地域の医療現場と一体となって取り組む「メディカル・デバイス産業振興協議会」の活動を通じて、医療機器産業への新規参入を強力にサポートしてまいります。
 2027年には、リニア中央新幹線の東京〜名古屋間の先行開業が計画されております。この千載一遇のチャンスを機に、玄関口となる名駅地区の整備はもとより、栄地区など他地区の活性化も大変重要な課題であり、名古屋全体の街づくりにも積極的に取り組んで参ります。
 この他、陸・海・空の社会インフラの整備、観光面においては旺盛なアジアパワーを取り込むためのインバウンド客の誘致や、従来の産業観光に加え、体験行動型の街道観光の振興にも努めて参ります。
 本所では、引き続き関係機関との連携を図りながら、ヒトやモノが活発に行き交う躍動感溢れる名古屋づくりに取り組んで参ります。
●中小企業の皆様とともに
 本年も国内外の情勢変化は目まぐるしいものがあり、このような時代においては、大きな視点で物事を考え、小さなことにも丁寧に取り組む姿勢が大切になります。
 地域総合経済団体として、これまで以上に会員の皆さまとのコミュニケーションを心がけ、様々な声をお伺いすることで、中小企業の皆様が新たなことにチャレンジできる環境を整えて参ります。
 本年も引き続き、本所の活動にご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げ、新年のご挨拶といたします。

新年のごあいさつ
三重県中小企業団体中央会 会 長 佐久間 裕之

 新年あけましておめでとうございます。
 平成26年の新春を迎えるにあたり、謹んでごあいさつを申しあげます。
 さて、わが国経済は、アベノミクス効果もあって景気はやや上向き傾向にあり、また、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催決定も日本経済にとって明るい材料となっておりますが、中小企業においては輸入原材料の高騰、電力料金の値上げ等による負担増や四月からの消費税増税など、本年も厳しい状況が続くことが予想されます。
 私ども中小企業が、困難な経営課題を乗り越え、景気回復のけん引役として一層の発展を遂げるためには、個々の中小企業者が不断の自助努力を積み重ね経営刷新を図ることが必要ですが、そこには自ずと限界があります。
 個々の努力では対応できない経営環境を克服し未来を切り拓くためには、協同の力で経営課題の解決に取り組む中小企業連携組織の役割はますますその重要性を増し、中小企業ならではの機動力、柔軟性や創造性を活かして多様な経営資源を相互に補完し連携・ネットワークによる付加価値を創造するとともに、絶えず将来の展望を持ちながら積極的に挑戦し続けることが極めて肝要です。
 中央会といたしましては、本年も、組合等を通じた中小企業振興はもとより、これまで培ってきた組織ネットワーク力を活かして、ものづくり中小企業の競争力の維持・強化、地域中小企業の人材確保・定着支援による人材育成、消費税転嫁対策の充実など時代に適応した有効な事業を展開し、これまでの中小企業連携組織の専門支援機関としての活動に加え、経済産業大臣から認定を受けた経営革新等支援機関として中小企業の支援に積極的に取り組んでまいります。
 また、中小企業の経営力向上や競争力強化を目指した「三重県中小企業振興条例」の制定が進んでおりますが、私はその検討会の一員として三重県等関係機関と連携し県内中小企業の皆様がその力を思う存分に発揮できるような環境づくりに全力を傾注する所存ですので、変わらぬご支援をお願いいたします。
 最後になりましたが、本年が、名古屋機工新聞読者の中小企業の皆様方にとって希望に満ちあふれ天馬が空を駆けるような飛躍の一年となりますとともに、皆様方のご繁栄とご健勝を心より祈念申しあげまして、新年のあいさつといたします。

年 頭 所 感
年頭所感
岐阜商工会議所

 皆様には、平成26年の新春を健やかにお迎えのことと心よりお祝い申し上げます。
 昨年のわが国経済は、日銀の大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略などからなる「三本の矢」を一体として強力に推進したことにより、個人消費が拡大するとともに、企業収益が大幅に改善したことから、好調に推移しました。他方、新興国の景気減速により、海外輸出は弱含みで推移したため、年央以降は総じて景気は緩やかな回復となりました。
 本年につきましては、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動減から、国内需要の落ち込みが想定される一方、米国をはじめとする海外景気の回復に伴う輸出増により、景気は緩やかな回復基調をたどるものと思われます。
 こうした中、わが国の産業基盤を支え、地域社会の形成に大きな役割を果たす中小企業を取り巻く環境は、円安による原材料価格の上昇や、消費税率の引き上げに伴う価格転嫁問題など、依然として厳しいものがあると認識しております。今後、地域経済の回復を確かなものにすべく、行政や各関係機関等と連携を図り、中小企業の経営支援に努めてまいります。
 また、当地の経済振興には、東海地方経済の中心である名古屋地域の活力取り込みが不可欠であり、名古屋商工会議所との連携を一層強化し、メッセナゴヤへの出展や合同ビジネス交流会開催などの各種共同事業を積極的に展開していくなかで、会員事業所の販路拡大や収益拡大に寄与していきたいと考えております。
 他方、少子高齢化の進展による国内需要の縮小が憂慮されるなか、海外市場の新規開拓や生産・販路拠点の多極化を目的とした海外進出や、海外誘客の促進等、海外戦略の重要性は一層高まっております。今後も、更なる経済成長が見込まれるアセアン諸国へ進出する会員企業の海外展開支援を目的としたセミナーや現地視察などの諸事業を積極的に展開していきたいと考えております。
 皆様方のご健勝とご繁栄を祈念いたしますとともに、引き続きご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げ、年頭のご挨拶とさせていただきます。

地球環境を考える
日本工具工業会 理事長 堀  功

 みなさま明けましておめでとうございます。ご家族共々すばらしい2014年の新年を迎えられたことと思います。
 昨年は年初からアベノミクスが経済に与えた影響が非常に大きく、過度な円高の是正により輸出環境も好転し、大幅に業績が好転された企業が多かったのではないでしょうか。
 工具工業会はどうかと振り返りますと、2013年3月に工具工業会の生産・出荷は底を打ち、4月以降は順調に生産・出荷が回復してきています。平成25年度末の生産額も1.000億円を超える見通しで明るい話題と言えるでしょう。
 さて、年頭所感につきものなのは2013年のニュースの振り返りです。
 まずは昨年5月13日〜16日まで超硬工具協会との協業により、日本で初めての「世界切削工具会議」を開催し世界22カ国から240名を超える参加がありました。「おもてなし」の精神をいかんなく発揮し成功裏に終えることが出来ました。世界各地から参集した同業の方々と有意義な会話、新たな出会いがあったものと思います。このような大きな会議を主催する力があることを各国代表に実感してもらうことで、世界における日本の工具メーカーのプレゼンスは必ずや向上するものと思います。
 また、昨年は天候不順が続き大雨洪水そして大型台風が大量発生しました。山口、島根、京都、山形、伊豆大島と被災された方々は大変お気の毒なことだとお見舞い申し上げます。また、フィリピンを襲った風速90m/秒の台風は想像を絶する被害をもたらしました。
 気象学者は、地球温暖化の進展が海洋温度を押し上げ、大量の水蒸気が上昇気流に乗って大型台風が多発し、また、局地的な大雨をもたらしていると報告しています。確かに、昨年夏の気温の高さは尋常では無く、昔学校では日本は温帯に属すると習いましたが、もはや亜熱帯ではないかと思う次第です。ヒートアイランド現象の進展で、東京の気温は既に百年前の沖縄の温度であるとの報告もあり、まさに亜熱帯になっています。
 増え続ける自動車が排出するCO2の増加、増え続ける自動車の生産活動がもたらすエネルギーの消費増など、まさに、我々人類の生産活動の増大が異常気象の元凶を作り出しているのかもしれません。
 私達日本工具工業会では、以前より環境委員会を設置し、毎年環境に対する取り組み、特に、排出CO2の削減、廃棄物の削減を強力に推し進めるとともに、会員相互の啓蒙活動を行っています。
 私達が製造している切削工具は、生産活動を支える重要な要素技術であり、加工時間の短縮、工程の短縮、長寿命な工具などで加工エネルギーの減少に向け各企業が切磋琢磨しています。
 日本は世界の中でも省エネが最も進んだ国家であり、加工技術の分野からも日本の技術で世界貢献ができると思っています。CO2排出を縮減し地球温暖化にストップを掛けるべく、本年も世の中の役に立ちたいと考えています。
 また、CO2削減を事業のドメインとして考えることで、商品開発の考え方も変化し、新たなビジネスモデルを構築するチャンスが訪れるのではないかとも思います。
 私達日本工具工業会の取り組みは世界の中においては小さな一歩かもしれませんが、小さな一歩を世界規模で始めれば、それが大きな前進につながるものと信じています。

2014年の年頭所感
超硬工具協会 理事長 増田 照彦

 今年は午年です。午(馬)の視野は350度と前も後ろも見通せると言われています。我々人間は全方位で見通すことは困難ですが、少しでも馬の持つ視野の広さを持ち、今年を頑張ることをお誓い申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。
 今年は「淡々と」生きたいものだ、と願っています。
 「淡」白で、「淡」色で、「淡」水魚はあわい。「淡麗」だってビールではなく発泡酒。「交淡如水」は欲望が薄いさまを表しています。
 でも、ようく漢字を眺めますと、火が重なって炎がめらめらしています。そして海、池、河、波、湖、沼、沢、渚など「さんずい」は水。つまり、意気軒昂、意欲十分の内なる熱情と水を打ったような冷静さが同居しています。どんなときでも平常心。どんなときでも感情に流されない。どんなときでも執着心がない。おれがおれがの我がない。水と火とくると、いわゆる神々の世界にも通じる。
 茶道の世界では、味の甘い・苦い・渋いを偏味と呼ぶらしい。人間もまだまだ甘い(若い)ところから成長して、渋さが出て一人前となります。そしてその偏味の渋さを突き抜けた無の味が、なんとも言えない至極の味であり、そのことを「淡」と呼ぶそうです。淡白な味はいつまでも好まれますし、本当の美味しさは淡い味の中にある、と。
 ほうら、だんだん「淡」のファンになってきましたでしょう?
 そんな『淡々と』の心でモノづくり、人づくりを、協会でも会社でも個人でも目指す年にしませんか。
 平成25年度の超硬工具協会の改正需要見通しは通期で3,000億円を見込みました。対前年8.8%増と縁起のいい数字が並びます。当協会で3,000億円を超えたのは2005年〜2007年の3年だけ。輸出の好調と自動車関連好調に支えられて、久々の3.000億円超。それでもピークの2007年と比べればまだまだ84%。そんなときにも『淡々と』。
 超硬工具の主原料であるタングステン(APT)は2005年くらいまでは100ドル程度でした。それが一気に三倍の価格に。その後、高値安定になり、2010年秋には再び高騰し五倍圏まで。その後、やや軟弱になったり強めになったりで、不安定。基本的に中国の価格支配にあることから、やりきれなさがつのります。そんなときに資源循環型社会の推進のためにもスクラップのリサイクル活動で解決できるかもと『淡々と』。
 自動車、航空機、エネルギー分野、インフラ整備による輸送網の拡大などで工具の需要は今後、中長期的にも拡大します。世界市場に販路を展開するグループ、見事なマーケティングでニッチリッチを謳歌するグループ、価格勝負のグループなど切磋琢磨が熾烈に続くでしょう。そんなときに日本の巧の技を活かした先進技術開発、カスタマイズ化と標準化、そして自らの競争力を信じて『淡々と』。
 本年は会員各社の成果発表の場としてJIMTOFが開催されます。
 人は心で生きるもの舞いたる衣に 光浴びつつ さあ、新たな一年に向けて淡々と歩きだしましょう。

平成26年 年頭所感
日本工作機械輸入協会 会 長 千葉 雄三

 平成26年の年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 旧年中は、当協会の事業活動にご支援・ご協力を賜りまして誠に有難うございました。
 昨年は政府による相次ぐ景気対策、株高、超円高の是正等、私共を取り巻く情勢は著しく改善された1年でありました。しかしながら工作機械業界全般の受注及び販売の実績は業界の期待に届くものではありませんでした。これには種々の要因があると思いますが、私共輸入工作機械及び機器に携わる者にとっての最大の関心事であります内需に関しては、需要者に依然として設備投資に対する懐疑観があった為と私は考えております。即ち、需要者は継続した成長に対し未だ不安感を持っていたということではないでしょうか。
 しかし、日本工作機械工業会殿の統計をお借りして言うならば、昨年後半以来内需は増加傾向にあります。これをもって、需要家の投資マインドが強い方向に転化したと言い切れるのかどうかは議論のあるところでしょうが、私としましては是非そうであって欲しいと願わずにはいられません。また、これも尚早であるかも知れませんが、年初から東京オリンピック2020に向けた力強い内需が盛り上がることも切に期待しているところです。今秋のJIMTOF2014が起爆剤になればとの思いもあります。
 今年は、9月8日から13日まで、米国、シカゴにて「IMTS2014」が開催されます。当協会では今年も恒例の輸入促進ミッションを派遣いたします。新しい工作機械の需要分野とされるエネルギー・医療・環境対応・航空宇宙関連産業における加工方式に対応した、優秀な工作機械が多数展示されております。多数の皆様のご参加をお待ちしております。
 最後に皆様にとって、今年が最良の年となりますように祈念いたしまして新年のご挨拶とさせていただきます。

年 頭 所 感
「義」を守りながら 社会の求めに応じて革新を
(一社)日本フルードパワー工業会 会 長 脇 憲一

 新年明けましておめでとうございます。平成26年の年頭に当たり一言ご挨拶を申し上げます。
 「東日本大震災」、それに伴う東電の「福島第一原発事故」の発生から早くも3年の歳月が過ぎようとしています。昨年の11月に30〜40年の長期戦を覚悟しなければならない廃炉に向けた未知との闘いが漸く始まりましたが、国内外の技術と英知を結集し、あらゆる手立てを尽くし、国も全力を挙げて支援し、復旧・復興が加速されることを願って止みません。
 さて、昨年の我が国の経済環境を顧みますと、所謂「アベノミクス」は円安や株高を齎らし、昨年の11月に内閣府が発表した月例経済報告でも、「国内景気は緩やかに回復しつつある」との基調判断が示されています。実際に、円安による輸出環境の改善という追い風に加え、公共投資による押し上げ効果、消費増税による駆け込み需要などの内需の回復で上場企業の平成25年4〜9月期の経常利益(連結)は前年同期に比べ42%増加し、平成26年3月期も前期に比べ28%増加すると予想されています。このように、新興国の景気減速などで下方修正した企業もありますが、企業全体では業績回復が鮮明になってきています。然し、先行きは海外景気の下振れが国内景気を下押しすることも懸念されていますので、民需の回復力には未だ不安が残され、「輸出や生産が拡大して企業収益も改善し、設備投資や雇用が増加して賃金も上昇する」という成長サイクルが確立されつつあるとは言い切れません。このような懸念を払拭し、民需主導の景気回復を本格化させ、成長の恩恵を企業から家計に波及させるためには、財政出動や金融緩和などの各種政策だけではなく、成長戦略の第二弾、即ち日本の立地競争力を高める法人税の実効税率引き下げに加え、企業の投資を促す設備等投資促進税制の創設、研究開発税制の拡充・延長などの「税制の改革」、雇用条件を柔軟に設定できる労働法制などの「規制の緩和」、そして関税を撤廃することで広域・多国間の自由化を促進するだけではなく、開放することで日本の産業を強化・再生する構造改革にもつながる環太平洋経済連携協定(TPP)の締結などを始めとする「通商政策の転換」が必要であります。同時に、昨年の10月に閣議決定された消費税増税による反動減を緩和するための5兆円規模の対策とともに、消費税の円滑且つ適正な転嫁を確保するための実効性のある対策も不可欠でありますが、これらの諸施策の早期の実現と確実な実行を大いに期待するところであります。
 ところで、昨年は著名なホテル、レストラン等の虚偽表示で消費者の信頼を裏切り、日本が世界に誇る「おもてなし」を揺るがせる不祥事が相次ぎました。経営者は「意図的に表示を偽って利益を得ようとした事実はない」と釈明していますが、価格競争が激化する中で企業の本来の目的や公正さを忘れ、目標の利益を達成しようとする余り、安価な食材を使いながらも、故意にメニューの表示を偽ったとしか誰の目にも映りません。
 企業は常に利益の最大化を追求していかなければなりませんが、利益は企業にとって人体の血液のようなものであり、存続し成長していくためには欠くことのできないものであります。然し、利益は飽くまでも目標であって目的ではありません。二宮尊徳翁は「経済なき道徳は寝言である」と述べている一方、「道徳なき経済は罪悪である」とも述べていますが、企業は利益だけを追求するのではなく社会の公器としての公正さも求められています。中国の戦国時代の著名な儒学者であった荀子の「義を先にして利を後にする者には栄えあり、利を先にして義を後にする者には辱めあり」という名言がありますが、これは正しい理念で経営に当たれば、利益は自ずとついてくるということを示しています。
 フルードパワーは社会の「安全」や「安心」などの一翼を担う重要な産業であります。このフルードパワー産業に携わる企業は、変化が激しく混沌として先行きが不透明な状況にあっても、品質を重視するなどの変えてはならない普遍的な価値を「義」として守りながら、時代や社会の求めに応じて変えるべきものは革新し、新たな付加価値を持続的に創出することで長期的な成長を実現し、公正さにも配慮しながら企業価値を高めることで顧客、従業員、取引先、株主、被災した地域など、より広範なステークホルダーの要請に応え社会に貢献していくという本来の目的を希求していく使命と責任があります。利益に囚われ過ぎ本来の目的や公正さを失えば、企業は必ずや社会からの信頼を失墜し存亡の危機に直面することになります。
 最後になりますが、本年(平成26年)は午年であります。「人間万事塞翁が馬」の諺のように、先行き何が起きるかを予測できたとしても、それが「いつ」起きて「どう」転ぶかを予想することは殆ど不可能であると言っても過言ではありません。日本フルードパワー工業会の会員各社様には、厳しい現実に確りと向き合い、環境を冷徹に見つめ、不測の事態に備えながらも内部留保を厚くするだけではなく、投資すべきものは投資し、健全な競争と協調のなかで共に成長・発展し、雇用の増加や賃金の上昇などを齎す本格的な景気の好循環に寄与することが望まれています。これを実現するためには、各需要業界の皆様方のご支援が必要不可欠でございますので、更なるご協力を切にお願い申し上げ新年のご挨拶とさせていただきます。

新年のご挨拶
(一財)素形材センター 会 長 新 欣樹

 2014年の新春を迎え、謹んで新年のお慶びを申し上げます。
 さて、昨年の我が国経済を振り返ってみますと、年初は景気回復の兆しはあるものの不安が残るスタートでしたが、アベノミクスと言われる政府の積極的な経済政策を背景に、企業や消費者のマインドも明るさを取り戻し、景気回復の道を確実に歩み始めた年でした。
 今年はこの景気回復の波が、素形材業界にも波及することを切に願うものです。また、今年は消費税引上げに伴う景気の腰折れが懸念されるところですが、政府が引き続き積極的な経済政策に取り組み、昨年6月に閣議決定された「日本再興戦略」を確実に実行し、揺るぎない日本経済の再興が期待されるところです。
 素形材産業の動向をみますと、経営環境は円安による原材料価格の上昇、電力、ガス料金の値上げによるエネルギーコストの急増等により大変厳しい状況にあります。また、少子高齢化という社会構造の変化を背景に、労働力資源の減少と国内需要の成熟化、経済のグローバル化及びITの進展によるユーザー企業の海外生産の増加、部品調達のグローバル化等、経営環境は大きく変化しております。中小企業が多い素形材業界としては、これら構造的環境変化に対して、業界全体が共倒れにならないよう適切に対応していくことが求められています。
 経済産業省では、素形材産業はものづくりの原点であるとの認識のもと、素形材産業の健全な発展を促進するため、昨年3月素形材産業の将来への指針となる「新素形材産業ビジョン」を策定したところです。本ビジョンは、我が国素形材産業の強み・弱みを分析し、「競争力の強化」と「海外需要の取り込み」を中心に、今後の素形材産業の目指すべき方向性を示しております。また、サポイン技術開発支援、素形材海外ミッション派遣事業等、多様な産業振興策を講じています。さらに今年は、平成20年12月に改訂された「素形材産業取引ガイドライン」の見直しを予定しております。
 素形材センターとしましては、素形材全体を俯瞰する組織形態を生かして、素形材技術研修講座、技術セミナーなどの「人材育成事業」、素形材産業技術賞等の顕彰や素形材産業振興に関する情報提供などの「普及啓発事業」、団体間交流や研究会などの「交流促進事業」、次世代材料技術の研究開発などの「素形材技術開発事業」などを通じて、素形材及び素形材産業の更なる発展を促進するとともに、経済産業省と一体となって、素形材関連団体のご協力を得て、素形材産業の振興・発展に努めてまいります。
 最後に、本年の皆様方の益々のご活躍とご健勝を祈念するとともに、素形材産業の更なる発展を祈念いたしまして、新年のご挨拶といたします。

故きを温ねて新しきを知る
(一社)日本防錆技術協会 会 長 沖 猛雄

 年のはじめにあたり、新年のご挨拶を申し上げます。
 皆様におかれましては、益々ご健康でご活躍のこととご推察いたします。
 昨年は、高知県で我が国の最高気温を更新し、災害の発生しやすい10月の台風も過去最多になるなど、大変天候が不順な年でした。
 そのため、私どもの専門である防錆技術の分野でも、天候が不安定なことを起因する結露による発トラブルが多く発生した年でもありました。
 最近、種々起こっている諸条件の変化は、私共も本来の思考を考え直す時期に来ているのではと思わざるをえないように考えます。
 特に防錆技術においては、百年を目標とした構造物、コンクリート建築物を考えなくてはならなくなっております。このようなとき、歴史的、経済的にリファインスすることにより、新しい腐食理論や防錆技術の方向性と開発に必要な項目を見出さなくてはなりません。日本防錆技術協会も一歩踏み出さなければと思っております。
 私どもには50年以上の実績をもつ通信教育「防錆技術学校」があり、ここで専門知識を習得した1万3,000名の「防錆管理士」を擁しております。講師の諸先生、現業で活躍する防錆管理士の方々からのアイデアをいただいたり、論理をいただいたりして、防錆技術の新しい方向性を見出し、更に皆様のお役に立つ活動ができないものかと考えております。
 本協会も、各種部会活動や防錆防食技術発表大会で、興味のある発表が出てきておりますので、「故きを温ねて新しきを知る」という方向で我が国産業界に貢献してゆきたいと存じます。
 皆様におかれましては、本年もますます発展のある年になりますよう、心からお祈り申し上げますと同時に、機械金属業界の更なるご発展をご祈念申し上げます。

年 頭 所 感
「驥」の如く飛躍の年に
日本精密測定機器工業会 会長 吉田 均

 皆様、あけましておめでとうございます。謹んで新年のお慶びを申し上げます。また、皆様には平素より日本精密測定機器工業会の活動に深い御理解と御支援、御指導を賜り、厚く御礼申し上げます。本年も何卒、宜しくお願い申し上げます。
 昨年を振り返りますと、安倍新政権の下で日本の製造業における最大の懸案事項であった超円高が是正され、輸出量の多い企業を中心に多くの国内メーカにおいて利益改善に繋がりました。また、株価も一年間で大幅に上昇し、消費指数も緩やかに上昇しています。さらに、GDPもマイナスからプラスに転じ、日本経済回復の兆しが感じられた年でした。しかし、一方では近隣諸国との外交問題、原発問題と電力料金の値上げ、中々進まない震災復興、消費増税の影響など課題も山積されています。今年は力強い本格的な景気回復と諸問題への対処が着実に進む年となることを願っております。
 そのような中で国内のモノづくり産業に着目すると、生産量は徐々に回復しているものの既に海外へ流出した部分も多く、多くの企業でリーマンショック前に戻すことができていません。従って、国内の設備投資の回復もまだまだといった状況です。ただ、国内で調達された設備が海外に設置される例もかなり増えております。また、国内のモノづくりで現在稼働している生産設備の多くがかなり老朽化しており、海外部品の流入に対抗する上でも更新需要の必要性が増しています。今年は政府による投資促進税制やものづくり補助金などが計画されていますので、国内の設備投資の活発化に繋がるものと大きく期待しております。
 また、世界に目を向けてみますと新興国を中心にものづくり産業が発展していますが、これは自然の流れだと捉えています。その中で多くの日系企業がグローバル化を進め、海外市場でのシェア拡大を図っています。そのような海外の生産拠点に部品や製品をどのように供給するかも国内のものづくりにとって重要なテーマです。そのためには単に価格だけではない海外メーカに充分勝てるだけの技術的な付加価値が必要ですし、それこそが日本のものづくりの力の見せ所です。そして、そのものづくりの差異化には計測・測定が必要不可欠です。計測・測定により高品質と高効率な生産を実現するとともに、部品、製品の差異化を定量的に示すことができるようになると考えています。
 今年も当工業会としては「国際競争力のあるものづくりに貢献する計測技術」と「計測はものづくりの原点」をモットーに取り組んで行く所存です。単に高精度、高機能を追求するだけではなく、生産の効率化や品質向上などに役立つ、よりアプリケーションに即した測定技術を提供したいと考えています。
 最後になりましたが、皆様の益々のご発展とご健勝をお祈りすると共に、今年は日本のモノづくり産業が一日に千里走る駿馬「驥」の如く飛躍の年となることを祈念申し上げ、年頭のご挨拶とさせていただきます。

新たな技術動向等の情報提供に努める
(一社)日本自動車機械器具工業会 理事長 山口 伸一郎

 平成26年の新年にあたり一言ご挨拶申し上げます。
 我が国の景気は、経済対策の効果により公共投資が大きく増加していること、個人消費も連続して増加し、設備投資も引き続きプラスとなっていること等緩やかではありますが回復してきております。
 今後についても、輸出が持ち直しに向かい、各種政策の効果もあり、家計所得や投資の増加傾向が続き、景気回復の動きは確かなものになることが期待されております。
 自動車生産については、25年8月までは前年実績を下回って推移してきましたが9月、10月と2カ月連続で対前年同月比10%を超えるプラスに転じており、また、25年1月から10月までの生産累計では5.6%の減少にとどまっております。こうした状況は、登録車・軽自動車の販売においても、同様の状況で推移し、新型車の投入効果もあり25年9月以降3カ月連続で2桁増を示しております。今後については、消費税率の引き上げに対する駆け込み需要といった要因をどの程度考慮するかに関わってくるものと思料しております。
 また自動車については、安全・環境性能の向上、新技術の導入等に伴い電子制御化が著しく進んでおります。こうした優れた性能を維持していくために、サービス面では適切な点検整備を行うことの重要性が増加しており、自動車整備技術の高度化に向けスキャンツールの活用促進や整備要員の技能向上等がより求められてきているところであります。
 こうしたことに関連して、自動車機械器具の製造等を行っている当工業会会員各社は、クルマの安全と環境を支えるサービスツールメーカーとして市場関係者から信頼が得られるようユーザーニーズに対応し、安全の質のレベルアップ、新製品開発等に努力しているところであります。
 また、工業会としても、汎用スキャンツールの標準仕様の取りまとめに、これまで大きな役割を果たすとともにオートサービスショーへの展示を通じてその普及・促進に努めてきたところです。
 今般、国土交通省は経済産業省との連係により、スキャンツールを活用した整備の高度化事業の実施に必要な一定の要件を満たすスキャンツールの購入を行う自動車整備事業者に対し、購入経費の一部を補助する事業の公募をおこなったところでありますが、本補助事業の対象設備として当工業会の会員の多くの機種等が対象とされたところであります。
 加えて、J―OBDUを活用した点検整備に係る情報の取扱指針が施行されているところでありますが、当工業会では、自動車メーカが行う「外部故障診断装置開発情報」の提供に関連し、自動車メーカからの委託を受けて各事業者からの問い合わせ等について対応する窓口機能も引き続き果たしていくこととしております。
 先般開催された東京モーターショーにおいても新たな技術・機能を有する自動車が数多く出展されておりましたが、こうしたことに伴い自動車部品や整備技術についても今後益々変化していくものと認識されます。そうした新たな技術動向等を関係団体等との交流等を通じて、会員の皆様への情報提供活動に努めていきたいと考えております。
 最後になりますが、関係各位のご健勝を祈念いたしますとともに、当工業会へのご指導並びにご支援をお願い申し上げ、年頭のご挨拶といたします。

設立60周年を迎える節目の年
(一社)日本バルブ工業会 会 長 田渕 宏政

 平成26年の新春を迎え、謹んで新年のお慶びを申し上げます。
 当工業会会員の皆様方には平素から多大なるご協力を賜り厚く御礼申し上げます。
 さて、昨年を振り返りますと、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催が決定するなど明るいニュースがありました。また、日本経済においても安倍内閣の経済政策(アベノミクス)により、昨年の後半から僅かではありますが回復の兆しを肌で感じることが出来ました。しかしながら、今年4月1日からの消費税増税に対する駆け込みによる需要を考慮しますと、まだまだ安心はできない状況です。また、新設住宅着工件数につきましても、増加傾向にはありますが、前述で申し上げた需要によるものとも考えられ、その反動が今後どのようになるのか注視する必要があります。
 一方、世界経済も上向きになりつつあると言われておりますが、米欧中とも課題を抱えたままで、回復力に欠く状況です。また、アメリカでは民間においては堅調に推移しているものの、財政の壁が払拭できておりません。ユーロ圏も国債の安定を取り戻したものの実態経済は弱含みで、中国においても底打ちの状況から安定成長への模索をしているのが実態です。
 そのような状況下で当業界を取り巻く環境は、素材価格の高騰が一段落しているものの世界経済の動向次第では、素材価格や原油価格の高騰が懸念されます。
 また、生産・販売・サービスのグローバル化においても、日本はTPP参加への交渉が進んでおり、当工業会としてもその影響を考慮する必要があります。
 当工業会は、今年で設立60周年を迎えます。1954年3月21日に「日本弁工業会」を創設し、その後、「日本バルブ工業会」として歴史を重ね、還暦の60周年を迎えることになりました。この記念すべき年に、昨年4月1日に一般社団法人化したことを併せ、会員の皆様と共に、新組織体制のもとさらに活発な事業活動に取り組んで行きたいと考えております。具体的な活動としては、昨年に引き続き、バルブ産業ビジョン(第三期)のアクションプランに基づき、経営、人財育成、グローバル戦略の展開、環境対策等の各種施策を実施して、より信頼され成長するバルブ産業を目指して参ります。人財育成としては、若手及び次世代リーダを対象とした研修会を行い、環境対策としては、バルブ製品アセスメントガイドラインに基づく、グリーンバルブ事業の普及・啓発に努めて参ります。また、同時にバルブ産業の地位向上のために、積極的な広報活動を展開して参ります。特に、今年で3回目となる「バルブフォト五七五コンテスト」や各地で開催される展示会へマスコットキャラクター「ばるちゃん」を活用した出展などに力を入れて参ります。
 今年の干支「午」は、人の役に立ち陽気で派手と言われております。我々のバルブ業界はお世辞にも派手とは言えませんが、生活(ライフライン)やあらゆる産業に欠かすことの出来ないバルブの提供を通じて、人の役に立っていることは、紛れも無い事実であります。その為、一般の方々に、もっとバルブのことを知ってもらい、将来のバルブ業界発展と共に社会に貢献できるよう工業会一丸となって取り組んで参りたいと考えております。
 おわりに、関係各位のご指導ご鞭撻をお願い申し上げますとともに、皆様の益々のご繁栄とご健勝を心よりお祈り申し上げ、新年のご挨拶といたします。

年 頭 所 感
魅力ある製品を提供し続け
世界の製造業の発展を牽引
(一社)日本工作機器工業会 会 長 寺町 彰博

 あけましておめでとうございます。
 年頭に際し、所見を述べさせていただきます。
 昨年は新興国の経済成長が減速しましたが、先進国に牽引され世界経済は緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら南欧諸国における経済不安や米国の財政協議難航による政府機関の停止、中国経済の停滞など、世界経済は未だ不安定な要素をはらんでいることを改めて認識させられた一年となりました。
 一方、日本に目を転じますと、新政権発足後の日本経済への国内外からの期待感が高まる中で、2020年の東京オリンピック開催の決定など、久しぶりに明るい光がさした年でもありました。
 さらに政府の各種の施策が打ち出されるとともに為替が円安方向に推移する中で、国内の設備投資に対する期待感も高まるなど、我々の製造業にとっても明るい材料がありました。
 しかしながら、我々製造業を取り巻く環境を見た場合に楽観的になってばかりはいられません。リーマンショック以降の不安定な外部環境においてもアジアメーカーをはじめとした新興メーカーは着々と力を伸ばしており、セットメーカーのみならず、我々部品製造業も厳しい競争に晒されているからです。
 このような環境において、我々はその強みを見直すとともに、環境が変化する中で、さらにその強みを磨いていかねばなりません。日本の製造業の強みは「ハイクオリティ」、「ホスピタリティ」、「リーズナブル・プライス」であり、その三つのバランスであると考えます。
 「ハイクオリティ」とは市場にあわせて機能は選別しつつも、最高品質の製品を提供し続けることです。「ホスピタリティ」とは、相手の期待するものを察して行動するおもてなしの心です。そしてそれらをお客様から見て安いと感じられる価格で提供することが「リーズナブル・プライス」です。
 昨今の食品虚偽表示の問題はこの三つのバランスを欠いてしまった残念な結果かと思いますが、決して対岸の火事として傍観するのみではならないと考えております。我々部品製造業もアジアメーカーとの競合時代にあり、この三つを成り立たせることは容易ではなくなってきているからです。しかしながら、どれ一つ犠牲にすることなく、バランスよく実現していくために、これまで以上に知恵を絞り、ツールを駆使して魅力のある製品を提供し続けなければなりません。そして、それができれば日本の部品製造業が世界の製造業の発展を引き続き牽引していくことができると信じて疑っておりません。
 従いまして、当工業会といたしましても、会員の皆様とともに強い信念を共有し、日本の製造業の発展に寄与できますよう、積極的な活動を展開してまいる所存です。
 最後になりましたが、会員企業様の益々のご発展と皆様のご健勝とご多幸を心より祈念し、年頭の挨拶とさせていただきます。

「日本のものづくりの価値観」を世界に発信
日本精密機械工業会 会 長 長瀬 幸泰

 新年あけましておめでとうございます。
 旧年中は、日精工の活動に格別のご支援を頂きまして誠に有り難う御座います。
 決められない政治からの脱却は、様々な軋轢を国の内外に生みだしながらも進み始めております。本年は、いよいよ、それらの決め事が国民の真の幸福に繋がるか否かの正念場を迎えようとしております。
 肝心なのは、どれだけの時間軸でその結果や成果を評価するのかということではないでしょうか?目先の変化や不利益にとらわれてばかりでは、どんな良い政策、対策もその効果を発揮することなく、目まぐるしく変化せざるを得ません。また、どんな政策も完璧なものなどあり得ないということを理解して、如何に良い効果を得られるように運用するかの知恵が必要だと考えます。
 企業活動においても市場の変化に企業ごとに適切に対応がなされていると思いますが、リーマンショック、東日本大震災後の生産拠点の海外流出も、日本の「ものづくりの土壌」を絶やさない工夫が必要であると思います。一度荒れ果ててしまった土壌を元に戻すのに必要な労力を想像するとき、海外生産と同時に今、日本でやっておかなければならないことを着実に実行されておられるエクセレントカンパニーがいらっしゃることに勇気を頂いております。設備投資と人材の育成という車の両輪を常に等速で回転されておられる企業です。和食が世界無形文化遺産に登録された様に「日本のものづくりの価値観」を製品とともに世界に発信していくことが重要だと思います。
 本年も日精工の活動に倍旧のご支援を賜りますよう、御願いを申し上げます。

大いなる発展の年に
日本光学測定機工業会 会 長 正井 俊之

 皆様、明けましておめでとうございます。2014年の年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。当工業会は本年で設立55年周年を迎えます。日頃より皆様から頂いております工業会への温かいご支援とご理解に、心からお礼申し上げます。
 さて、一年を振返りますと、昨年は世界経済の減速感が増す中で新年を迎えました。円高に加え欧米の財政問題や新興国の成長鈍化といった経済問題、また政治面では近隣国との緊張感がビジネスにも影を落とすなど、事業環境は国内・外に大きな課題を抱え、不透明感が長引く結果となりました。
 工業会の出荷データーでも昨年は秋口まで低調な動きが報告されていますが、足元を眺めますと為替環境の改善もあり、ここ数ヶ月は徐々に回復感が出始めているように見受けられます。日・米の財政課題、近隣国との政治的な問題など課題は依然として残っており予断は許されませんが、一方で先行指標となる工作機械の受注改善もあり、まずは、本年は少し明るい気持ちで臨めるのではないかと考えています。
 このような環境の中、当工業会では参加企業や業界の発展に寄与すべく、昨年から新たな活動に取り組んでいます。“産学連携のありかた”や“将来技術”といったテーマを設け、産・学・官のメンバーによる座談会や懇談会の開催がその一例です。測定装置の高精度化や高機能化は勿論、測定領域の広がりとともに応用技術や光の領域も広がっています。工業会では関連団体や産・学との交流に積極的に取組み、現場ニーズに応える商品やサービスの創生に貢献したいと考えています。また、人材育成も重要なテーマと考えており、当工業会では三年前から光計測スクールを開催しています。企業の技術者を対象に測定技術の講習を提供し、技術者の育成にも力を入れてまいります。
 日本が世界に誇るもの作り、これを支える大切な測定技術や測定機器の発展に寄与すべく、これからも積極的に活動してまいる所存です。本年も当工業会に対しご指導並びにご支援を賜りますようお願い申し上げますとともに、平成26年が皆様にとって大いなる発展の年となることを祈念いたしまして、年頭のご挨拶とさせていただきます。

難局を「元気な業界」として乗り越えていきたい
(一社)日本金型工業会 会 長 牧野 俊清

 平成26年の新春を迎えるにあたり、謹んで会員の皆様、関連官公庁、関連業界の皆様にお慶び申し上げます。
 08年9月のリーマンショック、円高、11年3月の東日本大震災が、日本経済を苦しめ続けておりました。特に円高は07年6月1ドル124円だったのが、政治の無策か大震災後も続き、12年2月には76円と163%も高くなりました(対中国135%、対韓国196%)。日本製品が六割も高くなったのです。各国の物価上昇率との差異があるにせよ、日本のものづくりの競争力が落ちるのが当然です。その結果、自国通貨ベースのGDPは、12年を07年と比較すると、日本93%、中国198%、韓国131%、米国112%となってしまいました。幸いアベノミクスによって経済環境は好転しつつあります。昨年は103円くらいに戻しており、製造大企業は高収益を得始めています。
 金型業界においては、金型の昨年10月までの一年間の生産額は、一昨年とほぼ同様ですが、リーマンショック前2007年の七割と緊急事態が続いております。型種、需要業界の違いもあり、会社によって、業績は様々のようです。機械統計では、鍛造専業金型がリーマンショック前の1.7倍であり、大型プレス専業金型も現在活況のようです。
 大企業の新製品開発が円高・大震災等により停滞していたかもしれませんが、好業績をあげられたことにより、顧客は、その利益を新製品開発(金型発注)、価格見直しに振り向けていただきたく思います。2020年の東京オリンピック招致の決定もあり、今年の金型業界、製造業界、日本経済が良いことを期待します。
 昨年3月、経済産業省で「新素形材産業ビジョン」が作成され、工業会でも「新金型産業ビジョン」の作成を、3月完成を目処に進めています。金型業界の将来を担い、将来のあり方に最も影響される、若手を中心に議論をしていただいており、金型業界に密接に関与されている有識者の応援もいただき、皆様にお役にたつものになると確信しております。「新金型産業ビジョン」として、@技術力、A営業力(発信力)、B新分野への展開と付加価値向上、C海外市場とグローバル展開、D人材(経営者・社員)等が検討されています。
 日本金型工業会は、事務局員数が昨年より少なくなりましたが、東京・名古屋・大阪の三事務所にて、ウエブ環境の活用による役割分担した一体化を進め、会報・ホームページのリニューアル等、サービスの拡充を進めており、会員も若干ではありますが増加しております。また、さらに新たなご入会が増えることを期待しております。
 緊急事態が続く今年においても、会員、賛助会員、顧客、経済産業省素形材産業室を始めとした監督官庁、学会の大きな応援により、この難局を、「元気な業界」として乗り越えていきたく思う所存でございます。皆様のご理解ご協力を賜りますよう宜しくお願い申し上げ、年頭の挨拶とさせて頂きます。

年 頭 所 感
日本のあるべき心「積極的道徳心」を育てる
日本ねじ商業協同組合連合会 会 長 鈴木 建吾

 新年あけましておめでとうございます。平成26年が実り多い年になりますよう願っております。
 安倍政権は長く続いたデフレ脱却のために、大きな賭けをしました。その結果、昨年から大手を中心に景気が急回復してきました。これからは、我々中小企業まで及ぶよう皆さんで頑張りたいものです。
 閉塞感に満ちていた暗い時代から、明るい日差しを感じられるようになったのは楽しいことです。空気がよくなってきて、活気があふれてきています。気がよいということは大切なことであり、気の良い会社は成長すると思います。
 昨年7月の日本ねじ商連総会において会長に選出されたとき、私は@企業や団体組織が長く継続することの意義A長く続いている老舗は単に伝統を継承するのではなくそれぞれの時代において変化を重ねていることを紹介しました。そして、これを基本に会員の皆様から広くご意見をいただき、そのご意見に沿って商連の運営に当たりたいとの意向を示しました。また、ねじ業界の将来を担う若者の育成を重要事項だと捉え、日本ねじ工業協会様が取り組む人材育成カリキュラムを当会でも実施していきたい旨、申し上げました。
 さて、先日のフイリピンの津波では残念ながら略奪が起きました。しかし、東北の震災の後、助け合いはありましたが、略奪は起きませんでした。
 皆さんご案内の通り、日本人の心の中に道徳心があるからです。日本人ほど道徳心のある民族は少ないと思います。また、そうであるからこそ日本は伸びてきたのだと思います。ねじ業界も同じです、道徳心のある社員を作ることにより、お客様を思いやることができる。そしてお客様に安心していただくことができます。
 今、われわれねじ業界は変化をすべきステージにたっています。最初のISOはねじから始まったということです。モノづくりの基本にねじがあるからその基本だったからです。新しい変化に対応すると申しました。ねじの世界の潮流はISOへ変化しようとしています。今、まさに勇気をもって切り替えにチャレンジしなければならないと考えるものです。また、業界の発展のためには、ねじのプロを養成しなければなりません。そのためには、知識教育が必要です。工業協会様とアライアンスを組むこともよし、商業独自の教育システムを作るコトも大切なことです。そうした地道な努力により、ねじ業界に対するお客様の見方が変わり、ねじ業界の地位向上につながるものと考えるものです。
 また、これからの日本の中小企業は単独では成り立たなくなるように思います。アライアンスという言葉があります。メーカ同士、商社同士、商社とメーカこうした組み合わせのアライアンスが始まることでしょう。盥の水はかき寄せると逃げていき、押し出すと勢いよく戻ってきます。押し出す力は道徳心、積極的道徳心だと思います。
 会員皆様から多数のご意見が寄せられるようお願いし、皆々様のご健勝を祈念して年頭のご挨拶といたします。

新しい年、飛躍の年
(一財)機械振興協会 会 長 庄山 悦彦

 あけましておめでとうございます。皆様には、お健やかに新年を迎えられたこと、謹んでお慶び申し上げます。
 2011年の東日本大震災で被災され、未だ大変なご苦労をされている方々に、改めて心よりお見舞いを申し上げます。一方、昨年は、2020年のオリンピック・パラリンピック開催地が東京に決定するなど、これからの日本にとって大きな希望を抱かせる出来事もありました。
 さて、当協会は、今年で設立50周年を迎えます。これまで、経済・技術両研究所事業の今日化と連携の強化を始め、産学官連携センター及びビジネスセンターの開設並びにビジネス支援ライブラリーの機能強化など、多角的な取り組みを進めてまいりました。今後とも設立以来の「機械産業関係のハード・ソフト両面からの共通インフラの提供」という使命を強く認識しつつ、日本の機械産業の着実な発展に貢献してまいりたいと考えております。
 日本の機械産業をめぐる状況は、昨年末より進んだ、アベノミクスによる円安株高等によって、経営者心理や企業収益が大幅に改善しています。これを受けて、雇用情勢も改善し、輸出や設備投資についても着実な回復が予想されています。今後は、政府による成長戦略の着実な実施やTPP交渉が進展することにより、更なるビジネス環境改善が実現していくことが期待されます。さらには、このような好循環が中堅・中小企業に対しても波及していくことを期待しております。
 このため、当協会と致しましても、引き続き日本の機械産業の活性化のため、必要なサービスの提供、新技術の開発及び産業の実態調査・分析を積極的に実践してまいります。
 本年も皆様からのご支援、ご指導の程、何卒、宜しくお願い致します。2014年が、新たな飛躍の年になることを心より祈念し、新年のご挨拶とさせていただきます。

世界視点の『メイド・イン・ジャパン』を
(一社)日本鍛圧機械工業会代表理事会長 八木 隆

 新年あけましておめでとうございます。謹んで新春のお喜びを申し上げます。昨年は工業会の運営に格別のご協力とご支援を賜り厚く御礼申し上げます。本年も鍛圧機械産業と会員の発展に寄与できるよう、会員の創意を合わせた活発な工業会活動を通じて、成果を出していきたいと存じます。引き続き積極的なご参加とご支援・ご指導を賜りますようお願い申し上げます。
 2013暦年の鍛圧機械の受注予想は、当初3,000億円を見込んでいましたが、3月に円安シフトに伴う設備投資計画の見直しの影響を受け、受注予想を2,700億円に修正しました。4月以降は、日本政府の投資促進策や「MF―Tokyo2013』の成果などが内需を喚起したことにより、落ち着きを取り戻しました。
 鍛圧機械の2013年の受注実績は現在集計中ですが、2,850億円程度と見込まれ、前年比△8.2%減となったのではと推測しております。調査統計委員会では、2014年受注は、3,000億円、前年比+5.3%の伸び率を予想しています。現在受注残を抱える会員企業が多いと聞いておりますので、鍛圧機械産業も景気の波に乗れればと思っています。
 国内の景気は政府の投資促進策もあり回復基調にありますが、今後の見通しは明るい場面ばかりでない難しい環境になってまいります。国内に残すべき技術や製造拠点は今後も重要であることは間違いありませんが、発展する新興国の需要をいかに取り込んでいくかということも重要な課題です。商品だけではなく、作られるまでの技術、開発力、生産方法、それらを含めて『メイド・イン・ジャパン』としてどれだけ収益に結びつけていけるか、世界で戦っていけるのかという視点で見れば『メイド・イン・ジャパン』は無くならないし、さらに成長を遂げられるのではないかと思います。
 工業会では、その『メイド・イン・ジャパン』をさらに強いものにするために幾つかの取り組みを推進しています。一つは、4月から募集を開始する「MF技術大賞2014―2015」に代表される優秀な技術を世界にアピールする表彰制度です。また、「MFスーパー特定自主検査(特自検)」制度やプレス機械の安全に関する国際標準規格の策定も重要な取り組みです。
 次回の『MF―Tokyo2015』では、世界の視点で捉えた鍛圧機械産業の『メイド・イン・ジャパン』を発信し、グローバル市場へと浸透させるために皆さん一緒に頑張りましょう!
 皆様におかれましてはよい年でありますよう祈念申し上げると共に益々のご繁栄とご健勝をお祈り申し上げます。

木材の有効活用へ情報交換
全日本木工機械商業組合 理事長 桑原 柾人

 平成26年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。
 平素は、当組合の事業に格別のご支援・ご協力を賜り厚く御礼申し上げます。
 最近の明るい話としては、当業界の大イベントである昨年の11月に開催されました日本木工機械展の入場者数が25%、出品社数で28%、2年前の展示会に比べで伸びたことです。
 アベノミックス、消費税アップの関係もあったかもしれませんが、社団法人全国木工機械工業会と中部木工機械工業会が一緒になられ、新しく一般社団法人日本木工機械工業会としての業界一体感もこの展示会の盛況につながったのではないかと思っています。機械を実際に見せることは販売には重要です。自動車ですと、全てのメーカーがどこかにショールームを持っています。車の購入に際してはショールームで実車を確認するのが普通となっています。残念ながら木工機の場合はそうではありません。ショールームを持っているメーカーはほんの一部で、ユーザー様にとっては、このような展示会が最新の設備を実際にみる唯一の機会となっています。また同時に設備意欲をそそる大きなイベントとなっています。
 環境問題、原発を含めたエネルギー問題を考えますと、日本は木材、特に内地材をさらに利用しなければなりません。その木材を有効に活用するためには、国内の木材産業の生産性をアップし、また働いておられる従業員の安全と人間的な働く環境を整えることは重要です。そのためには最新の設備の提案と導入促進が不可欠です。よって、当組合各社の活動がますます重要となっています。組合員相互の横のつながりによる情報交換も以前にもまして必要になってきています。
 組合員間の競争の部分もありますが、協力できるところは協力することにより、木工機械市場のパイを大きくすることに少しでも貢献できるのではないかと考えています。昨年の展示会の盛況がその良い例だと思います。
 最後に、業界のますますの発展と、皆様のご健勝を祈念いたしまして、年頭のご挨拶とさせて頂きます。

年 頭 所 感
“決断”と“深き思い”で具体的な改革実践の時
全日本機械工具商連合会 会 長 田中 康造

 新年明けましたおめでとうございます。
 昨年は愛知で全国大会が開かれ、記念講演では我々業界の大いなる可能性を感じながらも、進化の激しい電子商取引の現実を知ると共に、我々業界の遅れを痛感しました。
 また若手の皆さんによるパネルディスカションでは、海外市場への展開の今後の期待と現実の課題、国内市場の状況と手作りでの対応による可能性などについて議論されましたが、何れにしても平坦な将来ではなく、経営各人が心して決断し将来を切り開いて行かねばと提言した大会でもありました。
 その後には大阪の組合では百周年迎え、若手の経営者の皆さんと大学教授等で我々業界の現状を分析し、今後の将来に対しての問題定義がなされました。
 発表の中で出てきた“FIFTY”“覚悟”という言葉が印象に残り、今までの甘えの中での経営では50%は生き残れないし、生き残るには50%もの経営変革を実現しなければと、厳しい現状をストレートに皆さんに訴えていました。
 業界の多くの皆さんが現状に危機感を覚え、変革しなければと心に感じながら、実際には日常の忙しさに甘え、経営者の皆さんの決断が進まず、大きな変化を感じられないのが現実のようです。
 愛知大会でも、電子商取引が進まない現実を危惧する発表もありましたが、今までのフェイス・ツー・フェイスの流れでの生き残り議論が主体となり、従来の強み路線であるフェイス・ツー・フェイスの中身を変革し、より高度化するための論議もこれからであります。
 昨年はいろいろな機会に我々業界の問題意識を強く表面化させ、各社が進めている方向性を再度考え、経営者の“深き思い”が改革への“覚悟”となり、“決断”となり具体化が進むのではと期待していました。
 本年は“決断”と“深き思い”で具体的な改革を実践する時であり、その結果は“FIFTY”の改革に近づき“FIFTY”の生き残り・成長業界に進化して行く企業が表面化し、話題になる年にして欲しいと願っています。
 今年は業界を挙げて各地の皆さんが現状認識を語り共有し、経営者の皆さんが将来に対しての深き思いをぶつけ合い、各社で決断した内容を実行に移し、その成果が議論に上がり、新たな課題や問題提起がなされ、組合でも取り組みが進化する方向にと考えています。
 IT・情報委員会で進めているEDI等の課題は、情報化・電子化等の活用が進み、電子商取引が定着する方向への進化・決断の礎と考えています。
 フェイス・ツー・フェイスでは、付加価値提案が出来るエンジニアリングセールス育成の教育等具体化を進める方向と成るのではと考えています。

管機連一般社団法人に移行 全国網羅組織を目指す
(一社)全国管工機材商業連合会 会 長 一瀬 克彦

 平成26年の年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。皆様方には午年をすこやかにお迎えのこととお慶び申し上げます。
 昨年は当連合会(略称=管機連)にとりまして画期的な一年であったと言えます。
 まず六月に品川プリンスホテルにおきまして全国管工機材商業連合会創立50周年式典・祝賀会を挙行し、連合会の今日を支えて来られました役員の方々に「経済産業大臣賞」「経済産業省製造産業局長賞」、各組合からご推薦の永年事務局員に会長表彰を行えましたことは誠に感慨深いものでした。
 また、通常総会におきまして、真の全国組織を目指し「現在の任意団体を発展的に解散、一般社団法人化を目指す」ことを決議しました通り、八月に「一般社団法人全国管工機材商業連合会」を設立し、九月にホテル日航大阪におきまして臨時社員総会を開催いたしました。全国の未加入団体に加入を呼びかけるとともに、団体未組織地区の企業にも特別会員として加入してもらえるよう働きかけ、名実ともに全国組織にして、管工機材業界の認知を幅広く浸透させていくことが決議されました。
 昨年の年頭所感でもご挨拶させていただきましたが、管工機材はライフラインには不可欠なもので、その技術が人類発展の基であると言っても過言ではありません。管機連の五大スローガン「工・製・販の協調」「適正利潤の確保」「取引改善の徹底」「連合会認識の向上」「環境保全の推進」を着実に実行し、若い人達が「ライフラインを支える業界である」と自信を持って仕事ができる業界に育てていくことが今求められています。会員一同一致団結し強固な結束を図り、連合会並びに業界の繁栄に寄与してまいりたいとの決意を新たにしております。
 管工機材業界の益々の発展と皆様方のご活躍を祈念申し上げます。

年 頭 所 感
年頭の辞
愛知県中小企業団体中央会 会 長 鶴田 欣也

 新年あけましておめでとうございます。
 会員の皆様には、輝かしい新春をお迎えになられましたことと、心よりお慶び申し上げます。
 平素は、本会の事業推進につきまして、多大なご支援・ご協力をいただき深く感謝申し上げます。
 さて、昨年の我が国経済は、政府による大胆な金融政策と機動的な財政政策により、これまで日本経済を覆ってきたデフレからの脱却の兆しが見えてくるなど、大企業の業績改善を背景に、緩やかな回復基調となりました。
 しかしながら、我々中小企業にとりましては、景気回復の実感は無く、原材料価格の高騰、電気・ガス料金の値上げ、さらには4月よりの消費税増税など、先行き不透明感は強く、その経営を取り巻く環境は依然として厳しい状況にあります。
 こうした中、地域経済の基盤を支える中小企業が、今後とも持続的に発展し、本格的に活力を取り戻していくためには、しっかりとした成長戦略を見据えて持ち前の機動性、創造性を発揮しながら、相互扶助の精神の下、力強い絆と組合の連携の力を存分に発揮し、課題解決を図っていくことが不可欠と考えます。
 本会といたしましては、厳しい経営環境の中、果敢にチャレンジする意欲ある中小企業と組合の皆様の一助となれるよう、積極的な事業推進を図ってまいる所存でございます。
 特に本年は、中小企業の皆様の円滑な消費税転嫁対策の支援を始め、ものづくり中小企業の試作開発などに対する支援、さらには優秀な若手人材の確保のための支援などを中心に、中央会役職員一丸となって事業を強力に推進してまいりたいと存じます。
 会員の皆様におかれましては、新年の決意を新たに、団結を更に強固にされ、中小企業の振興のために邁進されますことをご期待申し上げますとともに、ご繁栄とご健勝を心よりご祈念申し上げまして年頭のご挨拶と致します。

2014年 年頭所感
愛知県機械工具商業協同組合 理事長 伊藤 高潤

 あけましておめでとうございます。
 昨年は、全機工連の全国大会「愛知大会」とMECT2013があり皆様には大変お世話になりました。皆様の御協力のお陰でこの2つのイベントを成功裏に終えることが出来ました。有り難うございました。
 さて今年は、4月から消費税が8%になります。アベノミクス効果で漸く経済がよくなりかけてきたこの時に増税によって経済はどうなってゆくのでしょうか?経済を活性化するために5兆円強の予算をつぎ込むようですが、4月以降の経済に不安が感じられます。円安効果で東海地方の自動車を中心とした企業は急速に活気を取り戻してきており、消費増税後一時的にはダウンするもすぐに回復するとの予測をされている方もおられます。何とかそのように今年は回復基調で推移してゆく事を願っております。
 話は変わりますが、昨年の末に個人的にインドに行って参りました。正直言ってそれまでの私はインドについてはあまり知識も無く関心事ではありませんでした。旅行するからには少しは知っておこうとインドについての本を数冊読みました。そこから得られる知識はまるで日本の常識とは違っていました。かといって欧米の常識ともまるで違うインド独自の姿がありました。今まで私は、日本は世界の「非常識」な国だと思っていましたが、世界の常識と思っていたことは欧米の常識だと言うことが痛切に認識させられました。そんな私がインドに行ってほんの一部しか見ていませんが、それでもこの国のバイタリティーが伝わってくる体験をしました。例えば日本の100円ショップの商品は安すぎて一体どのようにして作っているのだろうと不思議でしたが、インドではこんな価格は常識の範疇ですし結構品質の良い商品が安価で巷にあふれていました。所得が低い人が溢れていて雰囲気も悪いのだろうと思っていましたが、全く違いみんな生き生きとしていますし躍動感さえ感じられました。尤も私が訪問したのはニューデリーの近郊だけですのでそれだけでインド全体を語るのは無理とは思いますがインドの人の力強さを感じられる思いがしました。インド人は両極端で頭脳明晰な人から文盲の人まで大金持ちから貧困な人まで全ていますが、その中の優秀な人が進むインド最高峰のインド工科大学の卒業生は世界中で活躍し、アメリカのIT産業を始め世界中の国々で多方面に活躍されているようです。そんな人たちが最近インドに帰り始めているそうです。何の為にというとインドの為だそうです。インド人はインドが好きなんだそうです。昨年のNHKの大河は「八重の桜」でした。江戸から明治に生きた女傑「新島八重」の一生でしたが、この頃の日本の人は自分の事よりも故郷のこと、日本のことを思う人が数多くいたように思います。明治維新の活力の原動力はそんな思いを持ち続けた人たちが活躍し続けた結果だったように思います。
 私どもの工具流通業界は昨年の全国大会でも取り上げましたが、大きな転換期にさしかかっているように思います。海外への生産移転やら、ITを駆使した新しい流通は最早当たり前のことになってきました。このような時代にどのように変化に対応していったらいいのか皆さんと一緒に考えてゆきたいと思っています。今年もよろしくお願い致します。

実り多き一年に
愛知県金物商工協同組合 理事長 印藤 武司

 平成26年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。
 旧年中は、愛知県金物商工協同組合に対し格別なるご支援とご協力を賜りまして、衷心より厚く御礼を申し上げます。
 私は、昨年5月に開催されました通常総会の折、岡本理事長の後を受け理事長に就任いたしました。本組合は昭和25年2月に名古屋銅鉄金物協同組合として設立され、昭和46年5月に改組し現在の組合となりました。60年以上の歴史と伝統のある組合の理事長という重責を担わせていただくことになり、身の引き締まる思いです。組合員はじめ関係各位には一層のご支援、ご協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
 さて、我々を取り巻く経済状況に目を向けますと、昨年はアベノミクスの効果により過度な円高が是正され、為替は百円前後で推移しました。この影響で輸出関連の大手企業を中心に業績が回復基調となり、今年3月期の決算も良い数字が見込まれていると景気の良い話を耳にいたしますが、金物業界におきましては、消費税率引き上げ前の駆け込み需要などで建築関係が少し良くなってきたとのお話も聞きますが、現実的にはまだまだ我々のところまで景気回復の波が来ている実感はないという一年でありました。
 ただ、8月に2027年開通予定の中央リニア新幹線の品川(東京)〜名古屋間のルートの決定(着工は2014年より)、9月には2020年オリンピックの開催地が東京に決まり、今後、建築関係を中心に期待できるのではないかと感じております。
 今年は、4月からの消費税率引き上げがあり、なかなか一気に景気回復は見込めないと考えております。ここ数年来続いております厳しい状況を打破するためには、組合員各社がそれぞれの力を発揮して業界の発展に尽力していただくのはもちろんですが、組合としても、人材教育、勉強会、福利厚生活動などに力を注ぎ、少しでも業界の活性化に役立てるよう努めてまいる所存です。本年も組合に対しまして益々のご支援、ご指導を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
 最後になりましたが、皆様にとって実り多き一年となりますことを祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

駿馬の如く
岐阜機工会 会 長 嶋崎 晴久

 平成26年新年あけましておめでとうございます。
 昨年5月に、40年以上の歴史を持つ岐阜県機械金属商業協同組合(昭和45年設立)の全ての事業を引き継ぐ形で、「岐阜機工会」として新たなスタートを切りました。任意団体ということで正会員と賛助会員の垣根を取り払い、会の発足の精神であります「業界の親睦と協調発展」の原点に戻り、よりよい業界づくりに邁進いたします。
 我々を取り巻きます経済環境は、安倍首相の「アベノミクス」効果で円安が進み、大手企業を中心に収益も改善し平均株価が上昇しております。しかし、我々の客先であります中小企業の製造業は、まだまだ厳しい状況が続いております。
 また、我々機工流通商社におきましても、昨年10月に開かれました全日本機械工具商連合会(全機工連)の愛知大会でも示されました、@ユーザーの海外移転と現地調達の拡大A国内市場の縮小Bインターネット等による流通革命の進展C付加価値率の低下、という大きな四つの課題があり、対策をしていかなければならないと存じます。
 現在、全機工連はIT・情報、広報、人材開発の三事業について取り組んでおり、特に、愛知組合が中心となり行っている人材開発については、私どもからも人材を出して参画させていただき、会にフィードバックして勉強会等を開催し人材の開発育成に努めてまいります。
 我々機械工具商にとりまして、この岐阜の地は、自動車産業、工作機械産業は勿論のこと、今後、成長していくことが予測される航空機産業もあり、まだまだ魅力ある地域として将来にも期待できると感じています。
 会発足2年目となり、今年は駿馬の如く大きく飛躍いたしたいと存じます。関係各位の一層のご支援をお願い申し上げますとともに、皆様のご発展とご健勝を祈念いたしまして年頭のご挨拶といたします。

年 頭 所 感
第30回管工機材・設備総合展を10月に開催 ぜひお運びを
愛知県管工機材商業協同組合 理事長 小川 信

 新年明けましておめでとうございます。
 昨年私ども愛知県管工機材商業協同組合は、お陰様で組合創立50周年を迎えることができました。これも関係各位の絶大なるご支援とご協力の賜物であることに感佩し、また50年前に一から業界団体作りに奔走されたであろう先人がた、そして代々役員の労苦にも感恩の気持ちを表したいと思います。
 さて、早いもので私が理事長職を仰せつかってから既に3回目の新年となりました。昨年この紙面をお借りして申し上げましたことは、「50周年を経てもう一つの節目となる第30回管工機材・設備総合展に繋がっていく大事な年において、愛知の管工機材組合が更に新しいステージにあがるための模索をしていかなければならない」というものでした。そのために組合トップが行なわなければいけない大事な二つのことは人事と予算立てです。人事においては、第30回の管工機材・設備総合展実行委員長に峰澤鋼機株式会社の峰澤彰宏社長にお願いしたことにはじまり、また予算面においては決して楽とは言えない組合財政における収支予算を如何に適切にかつ持続可能なかたちで配分するか、そのようなことに心を砕いてまいりました。
 今年の10月9日には、その結果としての「第30回管工機材・設備総合展」が名古屋市吹上ホールで開幕します。今回は、既にお馴染み・名古屋市中小企業振興会館の「吹上ホール」に足して、同一施設内の「第一ファッション展示場」なども追加で確保しております。一方準備に関しては現在毎日のように出品申込書をお預かりしつつ、実行委員会でもいかに新しくかつスムーズな方法で運営ができるか検討を重ねています。
 なにとぞ皆様、10月の会期にはぜひ大勢のかたに足をお運び願いたいと思います。管工機材の工・製・販が今後どのように連携を強めていくべきなのか、その手がかりをつかめる催しとなれば幸いです。本年もよろしくお願い申し上げます。

平成26年 年頭所感
三重県管工機材商業組合 理事長 田中 邦洋

 新年あけましておめでとうございます。
 平素は当組合の運営にご理解、ご協力を賜り厚く御礼申し上げます。
 当組合は昨年6月に満40歳を迎えました。
 当組合の歴史につきましては、前身が昭和45年ごろから県内で塩ビ管を主として販売する「十八会」という業者の集まりであったと聞いています。その後、当時の愛知県組合の理事長である大嶽誠一氏(現オータケ初代社長)から組合設立の助言があり、昭和48年に入って組合設立の機運が高まってまいりました。
 同年2月ごろには有志7社(旭工機、伊藤管材商店、大戸、大野管材、協成、安田、五光商会)が集まり、同年3月ごろに発起人会を開催し設立に向け会合を重ねました。また組合設立に賛同者を募った結果、18社に達したため設立の運びとなりました。
 同年6月9日に津商工会議所において組合結成と同時に「発足総会」を開催して、原案を承認可決して、初代理事長に尾藤氏(旭工機)、副理事長に大戸氏(大戸)、田中氏(五光商会)が選出され就任し、三重県管工機材商業組合がスタートいたしました。発足当時の正会員は、北勢地区から一色商会、伊藤管材商店、協成、中村機械工具、五光商会、中勢地区から旭工機、亀井機工、中部企業、東晋商事、三重合成商事、安田、南勢地区から大戸、大野管材、大星商店、杉山機工、森芳商店、上野地区から里金商事、佐橋商店の18社でした。
 その後、正会員の変遷はありましたが、昨年40周年の節目の年に新たに北勢地区より鈴鹿の林建材、南勢地区より伊勢の野七が加わり現在16社で組合運営が成されております。
 発足当時から地元業界発展のために先人たちのたゆまぬ努力とメーカー様のご支援、ご協力のおかげで40周年を無事に迎えることが出来ました。これからも40年の歴史の重みと、先人たちの想いを心に刻みながら50年、60年、それ以上をめざしてこの三重県管工機材商業組合がより発展していかなければならないと思う次第です。メーカー様をはじめ業界の皆様にはより一層のご支援、ご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
 今年一年が皆様にとってより良い年になりますよう心よりご祈念申し上げます。

“天馬空を行くが如く”
静岡県管工機材商組合 理事長 村松 孝一

 明けましておめでとうございます。メーカーと商社の皆様には、いつも組合の活動に絶大なるご協力をいただき、ありがとうございます。感謝しております。
 昨年は自民党が大幅に議席を増やし、与党に復帰しましたが、なかなか期待通りに景気が良くなった実感がありません。アベノミクス効果で景況感が改善しつつあるといわれますが、中小企業には届いてきません。株高は財務に良いのですが、円安は商品価格の上昇原因になります。相も変わらない厳しい価格競争が続くなか、販売価格に順調に転嫁できれば良いのですが。
 今年は午年。ビキニ水爆実験で被爆、黒い霧解散、日中平和友好条約締結、バブル崩壊、都市銀行の合併など、過去はあまり冴えた年ではありませんでした。今年こそは“天馬空を行くが如く”飛躍的な成長を期待します。
 「顧客本位」「切磋琢磨」「不易流行」使い慣れた言葉ですが、カタカナの外来語に惑わされることなく、効率ばかりにとらわれずに、基本を大切にして多様を追及して行きたいものです。

適正利潤の確保を可能とする業界へ
岐阜県管工機材商組合 理事長 森嶋 靖雄

 新年明けましておめでとうございます。今年も昨年同様宜しくお願い申し上げます。
 第二次安倍内閣によるアベノミクス施策は、長期に亘って沈滞状態にあった国内の業況に少なからず好影響をもたらし、円安による原材料価格高騰による厳しい側面があるものの、以前の好調さを取戻しつつある自動車関連産業を筆頭に、建設業や製造業の受注増が明確となり、個人消費にも好転傾向が見られるなど、緩やかな景気回復への兆しが現れ始めているようです。国内経済全体への波及効果は限定的であるとの見方もありますが、少なくともマインド的には良い方向に働いているのは確かではないでしょうか。
 申し上げるまでもなく、我々には即刻対処しなければならない難題が山積していることも忘れることはできません。未だご苦労されている東北の被災された皆様方の復興支援は当然ながら、物心両面で国民を悩ませる福島原発の解体に係る作業は、今後も長く尾を引く深刻なものと思われます。一方で、グローバル化が進む昨今においては、諸外国との間に生じる政経両面での難題も我々の頭痛の種となっています。貿易立国である我が国にTPPへの参加がもたらす影響は未だ全容が把握できておらず、また、近隣国家との領土や歴史認識に関わる厄介な問題も、不本意ながら安易に黙殺できません。
 諸問題解決の糸口を探るためには、何より国内の業況を一刻も早く活性化させ、国際的にも強い競争力を持った経済規模を復活させることが肝要かと考えます。アベノミクス推進がもたらした好影響を契機として、被災地復興と全国的規模のインフラ整備事業を柱に、また今般の東京オリンピック招致決定の波及効果をも巻き込んで、現政権が公共事業への積極的かつ大掛かりな取り組みを遂行されることを願うものであります。
 さて、我々の業界を取り巻く環境は依然厳しく、アベノミクス効果も地方においては実感が希薄であることは否めません。現実的な不安要素として、電気料金高騰によるコスト増、また、消費税引上げ後の反動としての需要の冷え込みも折り込んでおく必要があります。しかしながら我々は、このような状況下を何が何でも切り抜けて行かねばなりません。一刻も早くメンタルデフレから脱却し、適正利潤の確保を可能とする業界への変革を目指して邁進致したいと考えております。本年も組合員の共存共栄を実現できるよう精一杯努力する所存です。

“隠れたるより見るる莫し”
共に戦った友、荒廃のなか中小鉄工創業の友もなく只一人
生き残った滄海の一粟(大海に浮かぶ一粒の粟)にもならない九十二才老人の繰言
児玉興業 会 長 松田 謙三

 新年早々の笑談お許しください。
 人間は自他と自利を調和させ、共存共栄の実をあげねばならない立場にありながら、ともすれば自利のみに強く惹かれて、自分の行動が他人を苦しめている事、国家の盛衰、国際的貿易摩擦の元凶に気付かず、1%の大企業は高収益に歓喜し、政府は高額納税を称賛、中小企業者は悲運に泣く。大企業が不適正低価格の発注で得た数十兆円の利益は、企業の内部留保(新聞報道)死金として保持し、お金は天下の廻りもの、お金は巡って各企業が応分の所得を生んで初めて価値があります。
 戦後創業当時は中小企業者へも応分の利益があり、親企業の優秀な機械も購入出来たが、現在の中小製造の設備類は平均20年と老朽化。大企業は有り余る資金があっても下請けの支払は消費税を含む長期手形。消費税8%となる現金化は中小企業者の務め。従って消費税滞納で政府の財政は破綻を憂慮して居ります。あるコンサルタントは「苦労して手形」受け取り、正社員福祉増大で苦労するより、パートを使い行列の出来る現金収入の見込めるラーメン屋をすすめております。政府も口先だけの論議をいたして居りますと、日本の中小製造業もイギリスの如く壊減し、残るのは海外退出の企業(疑問)と政治家と役人と1%の大企業と行列の出来るラーメン屋のみか!欲は決して悪い事ではなく「過ぎたるは猶及ばざるが如し」(何事も程度をこす事は好ましくなく、可なく不可なく中正を可とする)。
 ある映画監督いわく、戦争体験や創業体験もない学卒に変った日本の後継者は、殆ど病人だと言って居られます。お医者様では治せない。財産欲病、色欲病、食欲病、名誉欲病、睡眠欲病の五つの感覚的な欲望病にかかっている。自分は何の病気にかかっているのか反省の資となれば幸いです。
 最後に、オレ達にも分け前をくれと下請けが覆面座談会とか、「猫の前の鼠」手向っても無駄、「猫追う」より皿を引け。

年 頭 所 感
製造能力増強のため いわき工場に新棟を増築
タンガロイ 代表取締役社長 上原 好人

 新年明けましておめでとうございます。
 超硬工具を取り巻く市場は、自動車関連の堅調な国内生産や回復が期待される欧米市場に加え、国内設備投資関連需要の伸びや政府の経済対策への期待分も加えてやや明るい見通しで推移しており、2013年度の超硬工具出荷額は、前年度比+8.8%の3,000億円を予想しております。
 当社におきましては、アジア市場の大きな伸びや欧米向け販売の堅調な伸びに加え、現地法人の整備拡充との相乗効果により、国内の年度前半の不振を大きく補い二けたの伸張を達成することができました。
 また、当社は日頃より、お客様の生産性を飛躍的に改革する新製品の絶え間ない市場投入を標榜し実行して参りましたが、2013年度は4件の超硬工具協会技術功績賞を受賞するなど、製品開発に関する会社方針に対する成果を実感できました。
 この様な事業拡大の成果を踏まえ、お客様へのサービス・レベルの更なる改善を図るため、製造能力増強および自動化設備の設備投資を決断し、更に効率的な生産ラインの構築と能力増スペース確保のため、いわき工場に新棟を増築することとしており、本年中ごろには、今以上に改善の進んだ素晴らしい工場をご覧いただけるものと思います。
 2014年度タンガロイは、海外販売体制整備をほぼ完成し、国内流通の皆様との関係強化策を更に進めながら、長年の目標であります国内シェアNo.1達成に向け大きな躍進を遂げるよう頑張ってまいりますので、皆様方の旧に倍するご指導ご鞭撻をお願い申し上げます。

「ゆたかな社会づくり」に貢献
キッツ 代表取締役社長 堀田 康之

 謹んで新年のご挨拶を申しあげます。
 皆様には、平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申しあげます。
 さて、昨年のわが国経済は、政府による財政政策や日銀による金融緩和を背景に円安・株高で推移し、輸出関連企業を中心に景況感の改善が見られました。2014年は、消費税率の引き上げにより一時的な経済の落ち込みの懸念はあるものの、個人消費や設備投資の増加に加え、2020年の東京オリンピック開催という明るい話題もあり、緩やかではありますが、景気回復も実感できるようになるものと思われます。
 キッツグループは、長期経営計画「KITZ Global Vision 2020」達成に向け、お客様のニーズや課題に応えるだけでなく、お客様の期待を超える付加価値を創出してまいります。また、お客様に価値を提供するだけでなく、水やエネルギーなどの生活になくてはならないライフラインを支えることにより、「ゆたかな社会づくり」に貢献してまいる所存ですので、本年も倍旧のご愛顧を賜りますようお願い申しあげます。
 最後に、今年は「甲午(きのえうま)」の年です。甲(きのえ)は十干の配列では先頭であり、十干の流れの最初の年として今後10年の方向を決める、また、午(うま)は新しい収穫の喜びを実感する年になるという意味合いの年回りとなります。
 新しい年が皆様にとって収穫のある素晴らしい年でありますようご祈念申しあげます。

お客様とともに日本の製造業の競争力維持と発展に向けて
住友電気工業 執行役員ハードメタル事業部長 富田 邦洋

 新年明けましておめでとうございます。 
 平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
 昨年は円高から円安傾向、株価低迷から回復基調となり、一部明るい兆しも見えつつありましたが、電力料金の高騰など我が国の製造業には厳しい状況が続いています。一方海外は、米国ではBIG3をはじめとする自動車産業の回復が見られましたが、欧州では財政・金融不安、中国・アジアの新興国は成長鈍化し、世界全般の景況はまだら模様の状況が続いており、私たち製造業を取り囲む環境は依然として不透明な状況と言わざるを得ません。この様に変調をきたす世界経済の中、当社は着実に発展が期待できる新興諸国への対応を強化してまいります。具体的には、一昨年から順次立ちあげたブラジル、トルコ、インドネシアの新規営業・製造拠点を活用し、グローバルな視点でお客様へ製品、技術、サービスを提供していく所存です。
 当社では、昨年発売した新製品をキャンペーン企画にてご提供し、お客様のもとへ広く、いち早くお届けすることで、お客様の生産効率向上や業務拡大のお手伝いをしてまいりました。今年は第27回日本国際工作機械見本市が開催されます。コア技術を活かした新製品の発表に向けて、総力を上げて取り組んでまいります。
 新製品・新技術をお客様に体感頂く拠点「ツールエンジニアリングセンター」(TEC)についても、国内は5拠点でお客様へのサポート体制の充実を図っております。昨年はアメリカとインドネシアにTECを開設し、世界10拠点体制でお客様にサービスを提供する体制を構築しました。
 また、タングステンのリサイクルにつきましては、当社の国内販売工具全量にほぼ相当する量を自社で回収・再生できる体勢を構築済みですが、今年は米国でタングステンの鉱石製錬とスクラップのリサイクル事業を開始いたします。希少資源であるタングステンの有効利用に向け、リサイクル活動に対する皆様の一層のご理解・ご協力をお願い申し上げます。
 決して楽観はできない我が国ものづくり業界を取り巻く環境ですが、今後もお客様の国際競争力を高められる、より良い製品・サービスを提供し、お客様とともに日本の製造業の競争力維持と発展に向けて、果敢に邁進していきたいと思います。本年も引き続き、皆様方のご支援を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。

ステップアップへの投資
オーエスジー 代表取締役社長 石川 則男

 2014年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。
 日本経済は円高是正と株高によって輸出企業を中心に業績が回復してまいりました。また市場での購買意欲も高まり、明るい年頭を迎えることが出来たことを大変喜ばしく思います。しかしながら4月の消費税の増税、今後のTPP交渉の行方、一向に改善しない日中、日韓関係など不透明な要因も数多く、特に中小企業にとっては景気の改善感は乏しく国内の製造業の空洞化の影響をまともに受けています。
 このような状況下、オーエスジーは機械加工の普遍的なニーズは時間短縮にあると考え、より高能率な加工を実現する製品とサービスを総合的に提供してまいります。消費者のニーズは多様化が進み、この傾向はグローバルに拡大しています。部品、ユニットの共通化は進んでも最終的には顧客のニーズが最優先される時代です。多様化に応えるモノづくりとは新技術導入による高能率化と、種々のデータの解析力に裏付けされた信頼のモノづくりであると考えます。2014年は日本企業が世界市場でステップアップする飛躍の年です。当社もステップアップのための投資を国内外で増やし世界のモノづくりに貢献したいと考えます。目標は高く、世界一の穴加工用切削工具メーカーを目指します。
 最後になりますが、日本経済の益々の発展と皆様のご健勝を祈念いたしまして年初のご挨拶とさせていただきます。

4月に三菱マテリアル社と合併 顧客サービス等強化へ
三菱マテリアルツールズ 代表取締役社長 滝沢 俊夫

 新年明けましておめでとうございます。皆様におかれましては、2014年の新春を健やかに迎えられましたことと、謹んでお慶び申し上げます。
 昨年は、アベノミクスによる経済活性化で消費は上向きに転じ、為替は安定したものの、依然として海外への生産シフトは旺盛であり、国内製造業が置かれているものづくり環境は、一部を除き全体的にはまだまだ先行き不透明な状況が継続しております。
 また昨年は、弊社にとりまして設立10周年という節目の年であり、多くの新製品を相次いで発売し、同時に記念のセールも展開してきました。三菱復活をお客様に知って頂く為、インターモールド、メカトロテックといった展示会にも積極的に出展を致しました。そして今年も「ユーザー様の加工に最適な製品を、最適な納期・価格でお届けする」という当たり前の事を原点に戻ってしっかりと実行して参ります。
 既にご存知の通り、弊社は2014年4月に三菱マテリアル社と合併致します。三菱マテリアル社が国内、海外の販売部門を一体的に運営する事により、また製造・販売を一体化することにより、顧客サービスの強化、意思決定の迅速化、人材活用の効率化を図って参ります。
 合併後も、引き続きご支援を賜ります様、よろしくお願い申し上げます。
 今年は秋にJIMTOF2014が開催されます。安心して三菱の切削工具を扱って頂けます様、多くの新製品を展示・発表する準備を進めております。
 末筆となりましたが、三菱マテリアルツールズ創業以来、十一年間の長きにわたる皆様方のご支援を心より感謝申し上げます。今年四月からの新体制後も、格別のご指導、ご鞭撻を賜ります様、よろしくお願い申し上げます。
 皆さまにおかれましても、実り多き年になります事をご祈念申し上げまして、新春のご挨拶とさせて頂きます。

年 頭 所 感
「ドリルのダイジェット」へふたたび
ダイジェット工業 取締役社長 生悦住 歩

 新年あけましておめでとうございます。
 昨年の日本経済はアベノミクスのプラス効果が実体経済にも波及し、円安効果により輸出産業を中心に回復基調となり、堅調に推移いたしました。超硬工具業界も回復傾向にあり、10月には2013年度国内出荷予測が六年ぶりとなる3,000億円に上方修正されました。
 当社の昨年を振り返りますと、高硬度材や耐熱合金などの難削材加工の加工能率改善に繋がる新製品を数多く投入できた一年であったかと思います。特に、高硬度材加工用工具については、主力のQMミルシリーズチップから、ドリル、リーマに至るまで「高硬度と戦う工具」を、一通り揃える事ができたと自負しています。本年は、これら工具の優位性をより多くのお客様に伝え、拡販していく所存です。
 特にドリルについては、過去、ホソイドリルが市場を席巻し、当社の主力商品であったものが、現在では金型加工用工具がメインであるというイメージとなっており、今年は、EZドリルをはじめとする標準品のさらなるバージョンアップ、特殊工具のスピーディーな納期対応を実行する事で、もう一度「ドリルのダイジェット」と改めて認識して頂けるよう、改革を進めていく所存です。
 本年も、より一層のご支援ご鞭撻を賜りますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。

あらゆる需要を想像しながら捉え適切な形を創造して提供
ジーネット 取締役社長 古里 龍平

 謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 昨年は、第二次安倍内閣が推進したアベノミクスの効果もあって、長期にわたるデフレ・景気低迷からの脱却が図られ、円安・株高が進行しました。また、今年4月からの消費増税が決まり、増税前の駆け込み需要と共に、雇用環境の改善や所得面の増加傾向などにより、個人消費の底上げが見られました。
 さらに、9月には2020年の東京オリンピックの開催が決まり、アベノミクスで景気回復の兆しが見え始めた中、五輪の誘致効果に対する国民の期待は高まっていくものと思われます。そういった意味では、久しぶりに明るい前向きな気持ちが持てる1年であったのではないかと思われます。
 日経平均株価は、年初に比して5,000円程度上昇し、民間の設備投資意欲が出てきたことで実体経済の回復が現実的になりつつありました。そこに、今後東京五輪の経済効果が加わっていくことで、この回復局面が短期間で終わらないという期待が広がっています。
 このような環境において、私たちはものづくりの現場を中心に様々な形で存在する需要を的確に捉え、求められる形で商品・サービスを提供することを使命とし、ものづくり現場の生産性向上を目的としたマーケティングを推進してまいります。お客様が気付いていないような解決方法や、あれば便利だけれども実際には存在していないしくみの提供など、あらゆる需要を想像しながら捉え、適切な形を創造して提供していきたいと考えております。
 そうすることで、ものづくりを中心としたお客様に喜んでいただき、ビジネスパートナーやメーカーにも満足していただくということを我々の価値観として活動してまいります。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

年 頭 所 感
現場に役立つ様々なアメイズ(驚き)と感動をお届け
山善 代表取締役社長 吉居 亨

 新年あけましておめでとうございます。
 昨年のわが国経済は、アベノミクスによる財政出動、金融緩和、成長戦略の積極政策によって長年のデフレから一歩抜け出し、ようやく、先行き展望が開けてきました。秋には株価が1万5,000円台に回復、円安も100円余まで進み、自動車など輸出関連企業の収益が大きく改善、製造業も復調の兆しが見られるようになりました。
 また、2020年の東京五輪開催が決まり、今後7年にわたる施設の建設やインフラ整備など経済効果は3兆円といわれ、わが国の長い閉塞感を打破する起爆剤になると期待されています。また五輪商戦も一段と活発化するものと思われます。
 しかし一方で円安は石油燃料など輸入原・資材の高騰を招き、これに本年4月からの消費税増税が加われば暮らしを圧迫するだけでなく製造業の海外移転を拡大しかねません。それに近隣国との政治的軋轢が不安定要素としてのしかかってきます。
 新しい年、2014年は、産業経済において、あるいは暮らしにおいてプラス面とマイナス面が相半ばし、対応の仕方やタイミングによって良くも悪くも大きく変わってくると思われます。知恵と力と、こころと行動力が試される年になりそうです。
 ある意味でやり甲斐のある環境が巡ってきたといえます。この実情の的確な理解とともに流れを上手くつかみ、今まで以上に「Management By Walking Around」(MBWA=現場を歩き回る経営)に徹し、顧客ニーズを迅速かつ的確に把握、最適提案を継続的に実行してゆきたいと思います。
 弊社は現在、2016年3月期を最終年度とする中期経営計画「A.A.15」(ダブルエー・イチゴー)に取り組んでいます。コンセプトは「Amaze in Yamazen」(驚きは山善の中にある)です。世の中が、あるいは時代がどうあれ、イノベーションこそが企業の成長の原動力という考え方のもとに、本年も革新と挑戦の情熱を燃やし、提案営業・ソリューション営業を展開してまいります。そして、皆様から「さすが山善」と言っていただけるような、モノづくりや仕事の現場、そして快適な住環境の創造に役立つ様々なアメイズ(驚き)と感動をお届けし、お取引先様のご信頼とご期待にお応えしてまいります。
 本年も倍旧のお引き立てを賜りますとともに皆様のご多幸と益々のご活躍を心よりお祈り申し上げます。

新成長5分野の開拓に注力
ユアサ商事 代表取締役社長佐藤 悦郎

 年頭にあたり、謹んで新春のお慶びを申し上げます。
 今や我が国の経済は「世界の中の日本」であり、グローバルな視点に立ったグローバルな市場展開と内需拡大の施策を同時に進めて行かなければなりません。
 国内におきましては、近年では今ほど政府の経済政策が重要となっている時期はありません。当社はこれらを着実に取り込んでまいります。
 「アベノミクス」の第一の矢(大胆な金融政策)、第二の矢(機動的な財政出動)は、
円高是正、株価上昇、設備投資の増加、消費マインドの向上など、一定の効果をあげております。
 当社が最も重要視しております第三の矢(民間投資を喚起する成長戦略)については、既に骨格は示されております。これから実行の段階に入りますが、その内容は多岐に亘っております。
 当社はその中で@海外展開拡大支援策A民間設備投資(製造業・非製造業)拡大策B環境・エネルギー対応策C国土強靭化対応策の4つに焦点をあてております。加えて2020年開催の東京オリンピックの準備事業にも積極的に取り組んでまいります。
 これらの5つの分野は、まさに当社の目指す分野であり、当社グループの持てる力を存分に発揮できる領域でございます。お取引先企業の皆様と共に、全力で当たっていく覚悟でございますので、何卒ご支援ご指導ご鞭撻をお願い申し上げます。
 本年は3月に現中期経営計画「NEXTAGE2014」を完遂し、4月には新しい中期経営計画がスタートします。新中期経営計画は、ユアサ商事グループを持続的に発展させ、お取引先の皆様のお役に立てる計画にしてまいる所存です。
 創業から348周年を迎える今年も「老舗は常に新しい」をモットーに新しい気持ちで取り組み、皆様のお役に立つことに徹したいと思います。
 最後になりましたが、皆様にとって希望と幸福に満ちた素晴らしい一年となりますよう心からお祈り申し上げまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

ベストパートナーとして
キトー 代表取締役社長鬼頭 芳雄

 新年明けましておめでとうございます。
 昨年は、年明けの大発会で株価が大きく上昇し、築地の初せりでは大間のマグロに1億5,000万円の値がつくと、少し浮ついた雰囲気でスタートしました。しかし、私たちの産業機械製造業においては出荷実績等も横ばい気味で推移してきましたが、東京オリンピック招致や消費増税決定の影響か、秋口より景気の回復を徐々に感じるようになりました。
 このような中で、「東日本大震災」の本格復興は未だ程遠い状況であり、本年は復興活動が更に加速化されることを期待しております。私共も社員による被災地でのボランティア活動を通し、復興へのお手伝いを微力ながら続けてまいります。
 さて、当社は2015年度に向けた中期経営5ヵ年計画を推進しておりますが、折返し点を過ぎ後半戦に入ってまいります。売上高においては計画をわずかながら下回っておりますが、販売・生産体制のグローバル化は着実に推進されております。本年も新たなキトーの礎を築く中期計画達成に向けグループ全体で取組んでまいります。
 当社は、重い物を自由にハンドリングする事業を展開しておりますが、この事業は世界中のあらゆる場所で必要とされます。これからも、「縁の下の力持ち」として、世界中のお客様に安全性及び生産性向上という付加価値を提供するベストパートナーとして、皆様のグローバルな活動に役立つよう取り組んでいく所存でおります。
 皆様のより一層のご発展とご健勝を祈念いたしまして私の年頭の挨拶とさせていただきます。

年 頭 所 感
新たな半世紀の第一歩 JIMTOF・Tokyo2014
(一社)日本工作機械工業会 会 長 花木 義麿

 平成26年を迎え、謹んで新春のご挨拶を申し上げます。
 昨年の工作機械市場は内外の経済回復に伴い、緩やかな回復が進みました。国内では、いわゆるアベノミクスによる経済対策や、円高修正と海外景気の持ち直しに伴う輸出型産業の収益改善により、設備投資が大きく回復に向かいました。
 海外では、米国は堅調な工作機械の需要が続き、欧州は一般機械、航空機などからの需要が回復基調を辿りました。しかし、アジアでは中国やアセアン市場が弱含みで推移しました。この結果、昨年の工作機械受注額は1兆1,000億円強になったと見込まれます。
 マクロ経済を見ると、欧米の政府債務問題やアジアを中心とした新興国経済の成長鈍化の懸念など、一部にはリスク要因があります。しかし、自動車や航空機の需要増加、資源開発やインフラ関連への投資拡大等にともない、世界における工作機械の潜在需要は増加していくと見込まれます。
 このような背景を踏まえ、本年は業界として昨年の受注額を大きく上回る水準を目指して参る所存です。
 これに向けては、日本が世界をリードしている複合工作機械の高度化や知能化技術の追求、また、難削材・新素材加工への対応など、得意とする技術分野で、一層の差別化を進めていかなければなりません。
 一方、販売・サービス面では、ユーザーの生産性向上や技術革新のためのソリューション提案力の強化、また、日本が誇る迅速かつ丁寧なアフターサービスの提供を全世界に展開していく必要があります。
 一昨年、当工業会で取りまとめた「工作機械産業ビジョン2020」では、我が国工作機械産業が中長期的な視点で対処すべき諸課題として、@産学官連携の強化、A標準化戦略の強化、BJIMTOFの求心力強化、C人材の確保・周知策の強化、等を掲げました。本年はこれらの課題に対し、当工業会関係者が一丸となって取り組んで参ります。
 特に、従来、業界全体として必ずしも十分には手がつけられなかった「産学官連携の強化」と「標準化戦略の強化」に注力していく所存です。
 本年は2年に一度のJIMTOF開催年にあたります。JIMTOFの第1回開催から50年を経て、新たな半世紀の第一歩となるJIMTOF・Tokyo2014が10月30日から6日間の日程で開催されます。業界各社の最新技術を世界のユーザーに発信するとともに、広く一般の方々にも「ものづくり」のすばらしさを感じていただける展示となるよう、「JIMTOFの求心力強化」への諸準備を進めて参ります。
 日本の工作機械業界として、世界のものづくり産業の繁栄に貢献すべく、これら諸活動に鋭意取り組んで参りたいと存じます。
 関係各位には、ご指導ご鞭撻と一層のご協力を賜りますようお願い申し上げます。平成26年が皆様にとって、さらなる飛躍の年になることを祈念しまして、年頭のご挨拶とさせていただきます。

世界から必要な情報を収集し 開示すべく努める
(一社)日本鋳造協会 会 長 木村 博彦

 平成26年の新年を迎え、謹んで新年のお慶びを申し上げます。
 一昨年の暮れに政権交替した自民党の安倍政権は、長期に亘り低迷しデフレ経済の中から抜け出せない日本を、再び以前のような元気な状態に「取り戻す」と宣言をされました。その対策が功を奏し円安・株高となり、ものづくり企業による海外からの調達は減速しつつあります。しかし、グローバリゼーションの展開の中で、消費地で生産し販売する現地生産・現地販売の動きは、相変わらず進んでおり、海外市場は拡大し、一方で国内市場は縮小しております。この環境が国内での我々鋳造業の経営に深刻な状況をもたらし、日本の鋳造業は構造転換を迫られております。それに加えて、原発停止による燃料費が高騰し電気料金の値上げ、輸入諸資材も円安により値上げを余儀なくされ、我々鋳造業は多くのコストアップ要因を抱え、苦しい状態に置かれております。
 昨年3月に発表された新素形材産業ビジョンでは、上記のような経営環境が、明確に反映しております。それを受けて日本鋳造協会では「鋳造産業ビジョン・第3期計画」を昨年10月に発表致しました。本年よりこのビジョンに基づいて活動をして参ります。
 鋳造業の経営に関しましては、本年度の活動の柱として、電気料金の高騰と円安による資材の値上がりへの対応があります。電力を含めたエネルギーについては、エネルギー削減委員会を立ち上げ、きめの細かい情報交換により、新たな手法による省エネを進めております。しかし、これだけでは問題解決しません。顧客の皆様にも、それに対する格段のご配慮をお願いする次第です。
 もう一つの活動の柱は人材育成です。鋳造カレッジが7年前より開始され、現在では約500名に及ぶ鋳造技士を育てることが出来ました。これからの我々鋳造業を支えてくれる大きな力となることと確信します。又、鋳造カレッジの上級コースを準備中です。鋳造技士が課題創造力と課題解決力を身に付けることが出来る様、もう一段高いレベルまで引き上げることを目的としており、多くの鋳造技士の皆さんが、実力の向上のため、この上級コースに挑戦されることを期待しております。
 現在の様な先行きが不透明な状況では、情報が重要な役割を果たします。日本鋳造協会と致しましては、世界から我々に必要な情報を収集し、それを皆様に開示すべく努力致します。
 厳しい状況の中で、日本鋳造協会として、やらねばならないことが多くございますが、今後とも関係者と手を携えて努力して参ります。皆様と鋳造業界の益々の発展を祈念致しまして、私の新年のご挨拶と致します。

年 頭 所 感
「独創経営」
トラスコ中山 代表取締役社長 中山 哲也

 「誰もが進む方向には成功の文字はない」
 「誰もが考える経営戦略では結果は世間並みで終わる」
 「誰もが思いつく前にやらなければ手遅れとなる」
 「情報システムにしかできないサービスを編み出し、更に利便性を高める」
 「物流投資とM&Aは同じ、自力本願で進路を確保する」
 不景気は売上が減るだけだと思っていたが、ネット社会では売上がある日突然なくなってしまう様な気がする。「地上戦」か「空中戦」かを論じるよりも、どちらにも対応できる企業づくりを急がねばならない。
 およそ20年前に「物流を制する者が商流を制す」と唱えたところで、誰も取り合わなかった。
 「トラスコはこれから直需に舵を切るだろう」と誰もが予見した時代に、「問屋を極める、究める」と更なる卸売業の強化に取り組んだ。
 誰もが実現不可能と信じた「手形全廃」を、5年足らずで実現した。
 「提案営業できる会社しか生き残れない」と言われた時代に、あえて徹底した御用聞き営業の企業づくりの道を選んだ。
 メーカーブランド商品の流通が当たり前の時代に、あえて手間がかかり、リスクの多いプライベート・ブランド商品の拡大を選択した。
 業界最後発の問屋として産声を上げた当社の歴史は、誰もが考え誰もが進む方向とは違う、独創的な判断により礎を築いてきた。もし、誰もが考える多数決の民主主義的経営判断をおこなっていたら、結果はどうなっていただろうか。
 今がベターともベストとも思わないが、商流の変化をいち早く予見し、常に先手先手で手を打たないと、置いてきぼりを食うことだけは間違いないようである。
 多数決が最善の「解」を導きそうな気がするが、現実は「無難の解」で終わってしまうようである。これからも独創的な発想でこれからの「解」を出していかねばならない。
 そのためにも「もっともらしく聞こえるハナシには気をつけろ」ということである。
 奇想天外な発想で、三年後に備える一年としたい。
 (2014年社内向け年頭所感より)

今後の日本経済の繁栄の礎を再構築
(一社)日本機械工業連合会 会 長 岡村  正

 謹んで新年のご挨拶を申し上げます。皆様におかれましては、お気持ちも新たに新年を迎えられたことと存じます。
 年頭にあたり、平素より日本機械工業連合会にお寄せ頂いております暖かいご協力とご支援に対し、心より御礼申し上げます。
 さて、第二次安倍政権が誕生して1年が過ぎましたが、アベノミクスによる円安や株高、財政出動、さらに米国を中心とする世界経済の回復もあって、我が国経済は漸く立ち直り始めております。昨年7―9月期の国内総生産(GDP)の実質成長率は、4四半期連続してプラスとなり、今後も成長率の回復が予想されています。企業業績は改善傾向にあり、有効求人倍率は増加し、鉱工業生産や個人消費も堅調に推移しております。今後はこの景気回復の動きを如何に民需主導の持続的な回復へと繋げていくかが重要であります。
 過去20年間、幾度となく経済対策や構造改革が行われてきたにも拘わらず、デフレの重圧から脱却できず、閉塞感に包まれてきた我が国経済に漸く薄日が差してまいりました。我が国を巡る社会経済環境には今なお課題が山積しておりますが、アベノミクスで世界が注目するこの時期を逃すことなく、政府、企業、国民が一丸となり、諸課題の解決に全力で取り組み、我が国経済を快晴へと導くための一歩とせねばなりません。その意味で今年は正に正念場の年になると言えましょう。
 とりわけ政府の役割は重要です。喫緊には13年度補正予算等により切れ目のない公共投資で景気を下支えしていただく必要があります。また、「成長戦略」に盛り込まれた政策を早期に、確実に実行していただくことが大変重要です。規制緩和や企業支援等の効果により産業活動が活発化して景気回復が更に拡大し、雇用や消費の拡大という経済の好循環に繋がります。
 少子高齢化が進展する中、社会保障費は増加を続け、国の借金は1,000兆円を超えており、持続可能な社会保障制度の構築と中長期的な財政健全化の早期実現も欠かすことができません。その一環として今年4月より実施される消費増税は国民に負担を課すものでありますが、政府には国民の理解を得られるよう、皆が安心できる社会システムを可能な限り早期に構築していただく必要があります。
 ここ20年間、我が国の事業環境は欧米や新興国に比べて相対的に劣化してきた感がありますが、最近に至って円高の是正、FTA、TPPなど自由貿易協定交渉の推進、経済成長と両立できる温室効果ガス削減目標の再設定など、事業環境改善のための努力が積極的になされております。今後は、法人実効税率の引き下げや研究開発支援の拡大など税制改正、原子力発電所の再稼働も含めた電力供給の安定化、優秀な人材育成への取組みなど、国際水準の事業環境の整備に向けて、更なる実行をお願いしたいと存じます。
 勿論、東日本大震災からの復興は最優先の課題であります。震災発生から千日が過ぎましたが、未だに復興途上の地域や企業は少なくないと聞いており、被災地の復興に向けて可能な限りの対応策が講じられることが必要です。
 我々機械工業界では厳しい経営環境が長らく続いてまいりましたが、イノベーションや合理化など懸命な企業努力に加え、産業政策の後押し効果もあって、漸く業績改善傾向が出てまいりました。今後も緩むことなくイノベーションを進め、新技術開発、付加価値創出、生産性向上に努めることにより企業体質を強化していかねばなりません。また、メーカーの知見やシーズを活かして新たな需要を創出するとともに、変化する市場の需要動向を的確に捉えて成長分野を取り込むなど自らの構造改革を進めることも必要と考えます。
 機械工業界としては、我が国産業の中核としての意識をもって、この大事な時機に政府の折角の施策を生かしつつ、今後の日本経済の繁栄の礎を再構築していこうではありませんか。
 日本機械工業連合会では、我が国機械工業の競争力を維持、発展させていくための課題に鋭意取り組んでおります。本年も、技術の流出防止や世界製造業のパラダイムシフトへの対応調査、理数系グローバル人材の育成・教育調査、機械の安全対策や標準化調査等に加えて、産業用省エネ機器や先進ロボット等の表彰など、会員各位の企業経営にとって密接な事業に取り組むとともに、税制面での改善方策など機械業界の事業環境改善に向けた要望や政策提言などを行って参ります。また、会員講演会、セミナー、シンポジウム等を適宜適切なテーマを選択して開催し、機械業界への最新情報の提供に務める所存です。
 昨年は我が国経済の回復とともに、会員各位の事業環境にも漸く改善の兆しが見られ始めたと思われ、更なる景気の回復を期待し、気持ちも新たに今年をお迎えのことと存じます。
 日本機械工業連合会は、新たな時代に求められるニーズに対応し、皆様と産業界の利益のために誠心誠意努力を続けたいと存じます。
 皆様の一層のご活躍とご健康を心から祈念申し上げます。

年 頭 所 感
新たなステージは 神戸空港から
カツヤマキカイ 代表取締役社長 木村 吾郎

 謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 旧年中は製販一体の主要拠点と成るクリエイティブスタジオをコンセプトとした神戸新本社並びに開発製造拠点の産業棟完成にあたり業界各社皆様からも大変有り難いお声掛けを頂戴し心より感謝申し上げます。
 さて、新年を迎え私共を取り巻く環境は一段と変化の激しい市場と化しています。
 まさに近代に見合う事業再構築に絡み、経営者の資質向上に加えて経営資源の抜本的な見直しが必要ですが、中でも人材育成や能力開発の面で創造性と実行力の伴う「覚悟」が必要である事を痛感する次第であります。年頭にあたり、その覚悟をもって事業推進に邁進する次第でございます。
 創業以来67年間大阪市北区梅田に位置する大阪本社を軸に機械工具卸売商として地域密着の多店舗事業を推進し、同時に45年間自社開発技術と製造機能を持ち合わせた製造業の側面を併せ持ちながら、現在迄創業ポリシーであった「真実一路、確実なる前進」に邁進して参りました。
 一方で激変する市場環境下ではより流動的で多様なニーズに対応する知恵と力が必要となり、製版一体の特質を活かした事業活動を統制しながらもダイナミックに挑戦し続ける新たなステージが必要となりました。結果、昨年誕生した第二世代の新たなステージは神戸空港から始まりました。
 拡張性の高い新たな土地に基地(ベース)を構えて、現場ニーズに即応出来る機能性重視の事業推進に集中しようとしております。
 事業活動の環境整備は昨年度にひと段落しましたが、次に優先すべき課題は多様な現場に応える事の出来る強い組織に集積する主体性に満ちた知恵と実行力だと考え、事業を更に明確に体系化し幅の広く専門的な顧客要求領域に地域の温度差も無く素早く対応出来る体質改善に善処したいと存じております。
 社内外の強い期待を真摯に受け止めて、適度な緊張感と瞬発力をもって事業推進の舵を取る事で業界にも結果として貢献出来る様に力強く事業推進して参ります。
 皆様の更なるご発展とご健勝を祈念申し上げまして新年のご挨拶とさせて頂きます。
 本年も何卒宜しくお願い申し上げます。

ヘッド交換式ドリル
『DrillMeister』拡充
タンガロイ 簡単操作で省段取り

 タンガロイ(社長=上原好人氏、本社=福島県いわき市)は、好評のヘッド交換式ドリル『DrillMeister』(ドリルマイスター)のアイテムを拡充し発売した。
 これまで、DrillMeisterは限定した工具径のみの設定であったが、今回、ドリルヘッドを工具径φ10.0〜φ19.9mm(0.1mm間隔)、ボディをL/D=3&5まで拡充。これによってより広範囲の穴あけ加工への対応が可能となった。
 DrillMeisterは、小〜中径の穴あけ加工で、高能率加工と抜群の加工穴精度を発揮するヘッド交換式ドリル。独自の自己拘束型クランプシステムの採用により、簡単で迅速なヘッド交換を可能にしている。これにより、工具交換時の工具長の計測や工具補正量の入力が不要で工具交換時間を大幅に短縮できる。さらにヘッドは小さな力で取付け・取り外しができ、必要に応じて機上での交換も可能で、取付け精度も非常に高い。
 また、専用の面取りホルダを設定しており、穴あけと面取り加工を同時に行うことができ、容易に工程を短縮することができる。各々専用のインサートを装着することで、30°、45°、60°面取り角度に対応できる。
 DrillMeisterは、加工能率の向上だけでなく、工具交換時間の大幅短縮、再研削にかかわる費用をゼロにできるなど、トータルの加工コスト低減に大きく貢献する。
【主な特長】-
・設定範囲は、工具径φ10.0〜φ19.9mm、加工深さL/D=3&5。
・ソリッドドリルと同等精度の穴あけ加工が可能。
・独自の自己拘束型クランプシステムが、簡単かつ迅速なヘッド交換を実現。
・本体部分の変形が少ないクランプ機構により、ヘッドの交換可能回数を大幅に増加。
・再研削が不要で、再研削コスト、予備工具の在庫削減等、工具管理も容易。
・再研削による寿命のバラツキが無い。
・専用の面取りホルダとの組み合わせで、穴加工と面取り加工の同時加工による工程短縮を実現。
【主な形番と標準価格】
・ボディ
 TIDC100C12‐3=3万1,500円(税込み2万3,075円)▽TIDC150C15-3=3万3,000円(税込み3万4,650円)▽TIDC190C25-5=4万6,200円(税込み4万8,510円)、全アイテム24形番。
・ヘッド
 DMP100 AH725=7,130円(税込み7,487円)▽DMP145 AH725=7,520円(税込み7,896円)▽DMP199 AH725=1万1,540円(税込み1万2,117円)、全アイテム90形番。
【販売見込み】
 初年度1億5,000万円。

西村望希氏を講師に招聘し
接遇コミュニケーションセミナー
愛機工青年部 講演会に30名が参加

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=伊藤高潤氏・春日鋼機社長)青年部(部長=森庸一氏・森哲社長)の講演会が昨年11月21日午後7時より名古屋市中村区のウインクあいちで開催され、部員ら30名が聴講した。
 今回の講演会は西村望希氏(ヒューマンエクシア代表)を講師に招き「『気』をマネジメントして自分のファンを増やす!!『また会いたい』と思わせるための接遇コミュニケーションセミナー」と題して行われた。
 【講演要旨】
 気とは何か。気配りです。気配りのできる人がお客様に選ばれる。上司からも仕事を任され信頼を得る。部下からも慕われ必然的に人が集まってくる。俗に言う成功者です。
 この気配りは一秒の意識の差でおこる。差は、会社の差、風土として現れてくる。コミュニケーションとか、気配りは授業では学んでこない。実際に自分で気づくか、そのような風土をいかに活性化していくかが重要になってくる。
 実際の気配りは、気を配るだけではなく、目も配って相手を察する。そして、気を配って相手のニーズをキャッチする。心を配って相手に何かをして差し上げる。この何かが、接遇です。
 接遇とは、遇という言葉に意味がある。もてなしと読む。もてなすとは、日本の伝統的な文化。主が客をもてなす、茶道に起源がある。その時が最高になるように、あらゆるものに心を尽くすこと。
 今、色々なものが溢れて、なんでも選べる時代になっている。その中で、選ばれなければならない。人は感情の動物なので、好きか嫌いかで選ぶ。人に好かれなければならない。相手から望まれる人になって、相手が望むことを、望む時に、望む形で想いと共に届けて初めて接遇となる。
 買い手が望む人、相手に好感を持ってもらうためにどうしたらいいのか。55%が見た目で決める。耳から入る情報は38%。足すと93%。見た目で瞬時に第一印象が決まってしまう。第一印象でチャンスを広げることができる。第一印象がよければ先に進むことができる。また、第一印象は誰でも変えることができる。
 第一印象を変える五つのポイントの一つ目は、TPOに合わせた身だしなみ。二つ目、表情を豊かにする。三つ目は立ち居振る舞い。四つ目は声、口調、言葉の選び方に意識をする。五つ目に挨拶プラスアルファ。みんな知っていることだが、なかなか実際にはできていない。
 第二印象、実際にコミュニケーションを取るときにどうしたらよいか。コミュニケーションは、一人と一人の人間が情報を共有して意思を通わせること。一人一人それぞれ価値観が違う。誤解というものが起こってくる。全てのコミュニケーションは誤解から始まってしまうということを理解していれば、二人の共通の質問をして事実を確認し、情報を共有して意思を疎通していくことが必要となってくる。
 これを接遇コミュニケーションと言う。まず、相手に関心を向けて、意欲的に聞く。耳だけではなく、心も傾ける。傾聴。相手を受容し、共感する。コミュニケーションは常に相手があってのことなので相手を中心に考える。相手の気持ちを五感で汲み取る。逆に伝えるときには、相手は価値観の違う人なのだと、意識を持って相手が受け取りやすいように伝える。
 接遇力を高めるポイントは、相手をよく見て観察する、観察力を磨いていくこと。相手を覚える記憶力。そして相手を察する、相手を慮る、相手に感謝する。
 接遇力を高めていく習慣として、自分のための時間を作る。自分を大切にできない人は、人を大切にできない。慌ただしい毎日の中、自分を振り返る時間を少しでもいいから作る。二つ目は鈍感力を磨く。物事に左右されない冷静さを身につける。三つ目は余裕を持たせる。これは備えること。四つ目、真似をする。いいなと思ったことは真似をして自分のものにしていく。五つ目は謙虚であるということ。常に向上心を持ち謙虚さを持っていくことが大切。
 接遇は気配り、心配り。身近な人にとってこれが大切なこと。接遇が人にできれば、その人の人生は幸せに変わっていく。
【講師プロフィール】
 西村望希(にしむら みき)
 関西学院大学文学部英米文学科卒。関西国際空港での国際線旅客ハンドリング業務、一般企業の営業を経て、日本航空株式会社で客室乗務員として国内線、国際線を乗務し、在職中はCSプロジェクトに携わる。
 現在は大学院・大学・専門学校などの教育機関、医療・介護施設やホテルなどの企業、職業訓練などでビジネスマナー、ホスピタリティ接遇講師として活動。独自のホスピタリティマナー・接遇コミュニケ―ションを推進している。また心豊かに充実した人生を送るためのキャリアカウンセリングをすすめ、大学、専門学校をはじめ、小・中学校の若年者のキャリア形成、支援にも携わっている。
 関西経済同友会会員。日本ファシリテーション協会会員。ヒューマンエクシア代表。

富山・福井社員技術研修会開催
座学・構造実習と分かりやすく講義
ベン北陸桃友会 特約店営業マン集う

 ベン(社長=横沢好夫氏、本社=東京都大田区)と特約店の集いである北陸桃友会(会長=宮重清氏・ミヤシゲ社長)では、昨年11月11日午後1時より、富山市問屋町の協同組合富山問屋センターにおいて「社員技術研修会」を開催。特約店営業マン18名が参加した。
 研修会はベン金沢営業所の後藤邦彦所長が司会を務め進行。研修では減圧弁についての講義・新製品紹介の座学と、構造実習が設けられた。実習では、減圧弁の分解・組立と、圧力調整の操作を体験するなど、分かりやすく充実した内容だった。
 研修終了後は、ベン西日本営業部の木下崇執行役員から、参加者に対し、日頃の拡販活動へのお礼と感謝、そして特約店と共に末永い繁栄への願いが述べられた。
 翌12日午後1時には、福井市問屋町の協同組合福井問屋センターにおいて富山地区と同様の研修を開催し、18名の特約店営業マンが参加した。研修に先立ち上坂泰啓会計幹事(中島管材鋼機社長)より「実際の製品を手にして分解・組立や圧力調整をする経験はほとんど無く、このような機会を与えていただき感謝しています。この経験を今後の営業活動にも活かしてもらいたい。」と挨拶があった。

金型三次元形状部の仕上げ精度向上
アルファボールプレシジョンABPF形に
SC,STタイプインサートを追加発売

 日立ツール(社長=田中啓一氏、本社=東京都港区)は昨年12月、『アルファボールプレシジョンABPF形 SCタイプ及びSTタイプインサート』を発売した。
 刃先交換式のアルファボールプレシジョンF形ABPF形は、金型の仕上げ加工用途向けに販売している。このABPF形用インサートとして先般発売された、強ねじれ刃形のSFタイプは、金型の三次元形状部の仕上げ精度の向上と長寿命化が図れると、好評を得ている。
 今回、強ねじれ刃形プラ金型用のSCタイプと高硬度材用STタイプのインサートを新たに追加発売。既に発売済みのSFタイプと合わせると、プレス金型、プラスチック金型、高硬度材分野の全ての仕上げ加工に対応可能となる。
【特 長】
@強ねじれ刃形
・切削抵抗低減によって、工具の振動を抑えることができ、仕上げ面性状・仕上げ精度が向上する。
・切削時の衝撃緩和により工具寿命が向上する。
・ネガ刃型を採用したSTタイプにおいても、強ねじれ刃形で低抵抗を実現した(同社従来品に対し50%削減)。
A新コーテイングインサート PN08M
・耐摩耗性に優れると共に耐欠損性も高い超微粒子超硬合金素材と、AlCrSi系のマルチレイヤー構造で、密着強度、被膜硬度、耐熱性、耐溶着性を高めたPNコーテイングを組み合わせすることで、プラスチック金型(炭素鋼、プリハードン鋼)の高速切削および高能率加工に性能を発揮する。
【用 途】
 プラスチック金型(炭素鋼、プリハードン鋼)、高硬度材の仕上げ加工。
【価 格】
 インサート
・材種=PN08M、ATH80D
・サイズ=ZDFG080-SC(φ8)〜ZDFG300-SC(φ30)、ZDFG080-ST(φ8)〜ZDFG300-ST(φ30)
・価格=6,164円〜1万301円(消費税込み)
【年 商】
 初年度1億円。

三菱電機名古屋製作所
FA機器新生産棟完成
背景にアジア諸国の自動化拡大

 三菱電機(社長-山西健一郎氏、本社=東京都千代田区)は、名古屋製作所(名古屋市東区)内に、新たにFA(ファクトリーオートメーション)機器生産棟を建設。12月6日、竣工式を執り行った。新生産棟では、自動生産システムのキーパーツとなるシーケンサや表示機器、インバータ用パワーモジュールを生産する。現在、中国などのアジア諸国では生産現場での自動化が急速に進み、FA機器の需要が高まっており、同社では名古屋製作所を「マザーファクトリー」と位置づけ、グローバル生産体制を強化。中国、インドの同社生産拠点へ向けキーパーツを供給する。同建物は地上6階建(延床面積約2万5,800u)で、各階垂直搬送機で繋がっており、部品投入、部品組立、製品組立、出荷まで一貫して生産する。東南海地震クラスを想定した免震構造を採用。同社のエネルギー管理システム「e&ecoF@ctoy」を導入し、棟内照明にはLEDを使い、太陽光発電システムを投入するなど環境、省エネ対策も取られている。2014年1月から順次設備を移動し、5月頃本格稼働する予定だ。
新型油ワイヤ放電加工機など
話題機種をお披露目
三菱電機 メカトロニクスフェア

 三菱電機の産業メカトロニクス事業部(事業部長=稲葉元和氏)は12月6日・7日の2日間、名古屋製作所FAコミュニケーションセンター(名古屋市東区)において「三菱電機メカトロニクスフェア2013in中日本」を開催。最新のレーザ・放電加工技術などを紹介した。
 新型油ワイヤ放電加工機「MX600」、新型高性能ワイヤ放電加工機「MVシリーズ」、マルチユース二次元レーザ加工機「HV2-Rシリーズ」をはじめ、高速高精度な加工を実現する次世代ドライブユニットなど、新製品や機能アップした製品など豊富なラインアップが展示された。
 開催期間は放電加工機技術セミナーと、レーザー加工技術セミナーも開催。6日のみ、愛知工業大学工学部 機械学科教授 藤村俊夫氏を講師に招き特別講演会「将来の自動車用エンジンの技術動向」が開催された。

「なめたネジはずし工具セット」発売
トラスコ中山 ネジの状態に合わせて工具をセレクト

 機械工具卸商社のトラスコ中山(社長=中山哲也氏、大阪本社=大阪市西区)は、プライベート・ブランド商品「なめたネジはずし工具セット」を新発売した。この商品は、ネジ山が潰れたネジ・錆びたネジ・固着したネジなど、あらゆる状態のネジの取り外しに便利な工具を集めたセットとなっている。
 重さ530g、日本製。メーカー希望小売価格は9,520円(税抜)。
 【特長・用途】
・安価なねじの普及や電動インパクトドライバーのトルクアップといった要因により、ネジ山が潰れやすいネジが増加している中、潰れたネジ・〓びたネジ・固着したネジなどあらゆる状態のネジの取り外しに対応する。
・持ち運びし易い、コンパクトな塩ビケースに収納されている。 
【セット内容】
▽ネジザウルスGT(TPZ-58)=特殊な先端くわえ部でネジ頭を掴んで回す。
▽ミニインパクトドライバーセット+1・+2ビット付(TMID-2S)=固着したネジも打撃の力で回す。
▽ネジはずし液ネジやま救助隊(TNH-15)=ネジ山に塗り、摩擦力のアップで、潰れたネジを取り外す。
▽なめたネジはずし2本組(TNH-66N)=ビット両端のドリル部・ネジ部で潰れたネジを取り外す。

アルミ用超硬新シリーズ
2種類を発売!!
THE CUTエンドミル

 丸一切削工具(社長=衣斐誠氏、本社=東大阪市本庄西)は、自社ブランドのTHE CUTミルに、新たにアルミ用エンドミルを発売。好評発売中の2枚刃アルミ用IC2ALEに続いて、ロング刃タイプのIC2ALLと3枚刃タイプで高送り加工ができるIC3ALSを追加した。
 コストパフォーマンスが非常に優れた追加シリーズとなっており、幅広い加工に対応できるようになった。

2014年1月19(日) 2515
「設備投資への意欲旺盛」
中部地区忘年懇親会開催
日工販 平野幸久氏(中部国際空港初代社長)の講演も講演会

 日本工作機械販売協会(日工販)の中部地区忘年懇親会(中部地区委員長=高田研至氏・井高社長)が昨年12月5日、名古屋市東区のメルパルク名古屋で開催され、会員ら140名が出席した。上田良樹日工販会長(三菱商事テクノス社長)は挨拶で「商社が流通だけではなく、いろいろな提案、機能分担をしながらお客様、メーカー様と一緒になって日本のものづくりのバリューチェーンを強くしていくことが、我々の使命ではないか」と話した。
 当日は、午後4時より講演会があり、そのあと懇親会が行われた。
 懇親会の冒頭、高田中部地区委員長が挨拶に立ち、日頃の日工販の活動に対する理解と協力にお礼を述べ、2013年の中部地区の活動について報告したあと、「この地区においては、今年(2013年)も忙しかったのではないか。大手メーカーさん、大手ユーザーさんを中心に設備投資をされていますし、中小中堅も生き残りをかけて設備投資をしています。更に、航空機産業も多少上向いてきています。自動車関係では、2010年に7,400万台ほどが全世界で生産されています。2020年には1億台、2030年には1億5,000万台という予測も出ています。まだまだ自動車産業に付随しているこの地域は期待が持てるのではないか。来年(2014年)4月に消費税が上がるということで不安視されますが、我々が聞いている中では、来年、再来年まではこの地域は大丈夫ということです。秋に開催されたメカトロテックジャパン2013では来場者が9万3,000名以上となり、設備投資への意欲がまだまだ旺盛と感じています。今後、政府の施策も新しいものが出てきますので良い話ができるのではないかと期待をしています」と述べた。
 続いて上田日工販会長が「アベノミクスの効果が出始め、夏以降徐々に設備投資が増えて漸く市場も明るさを取り戻してきたという状況です。日本の産業の生命線、礎はものづくりです。これを支えているのが我々が従事しています工作機械分野ですが、自動車とともに世界最高水準、最先端の技術力を持っている大変力強い産業分野です。ここに円安効果もあり、競争力が増している。是非ともこの機会を捉えて、一歩も二歩も先んじて日本のものづくりを力強いものにしていきたい。我々商社に期待される機能もどんどん多様化してきています。商社が流通だけではなく、いろいろな提案、機能分担をしながら、お客様、メーカー様と一緒になって日本のものづくりのバリューチェーンを強くしていくことが、我々の使命ではないかと思っています。これを三位一体でできるところが、日本のものづくりの強みではないかと思います。我々の働き所は日本国内のみならず、世界に広がっています。我々商社の情報ネットワーク、総合力がますます重要になってまいります」と挨拶した。
 末岡愼弘アマダマシンツール社長の力強い発声で乾杯。会場では出席者が和やかに歓談して交流を深め、池浦捷行日工販副会長(不二社長)の中締めでお開きとした。
「チャレンジを楽しむ」
 懇親会に先立って行われた講演会では、一般社団法人中部産業連盟会長で、中部国際空港の初代社長を務めた平野幸久氏が「チャレンジを楽しむ」と題して講演。空港の建設、運営の陣頭指揮をとった体験談を披露した。
【講演要旨】
 空港のプロジェクトに携わっている間はチャレンジを楽しむどころではなく、最後の最後まで期日に開港できないのではと心配していた。2005年の愛知万博に間に合わせること、それと事業費の問題、空港機能そのものの問題があった。
 中部国際空港の建設が始まったのは2000年。常滑沖の海域にナゴヤドーム120個分の580ヘクタールの空港島を造成する大規模なものだったが、丸4年で埋め立てと空港に必要な施設を作り空港としての許可を貰った。
 空港会社には、国の各省庁からそれぞれの専門家が来ている。大型の国際空港としては国内で初めて民間による運営であるために色々と社長の立場から発言をしたが、素人は黙っていろというような発言もあった。私は、空港の運営をするのは素人だが、使うのは慣れている。今まで色々な空港でダメだとか、不愉快に感じた点を直していく。私は使う側のプロだという話をした。
 やるべきことがあって、どんなことをしたいのか、そしてそれを実現するためにどのような空港を作るのか、そのステップが重要である。
 ユニバーサルデザインについては、最初からハンディキャプのある方と意見交換し、実際に試してもらった。環境に関しても同じように考えた。
 建設については、早く安く作るという大きな課題があった。具体的には、工事の日程を重ね合わせて、同時複数進行。これは緻密な計画を立てて、その通りに全部の建設関係の方に守ってもらわなければならなかった。最新の工法、機器も積極的に取り入れた。
 総工費は7,680億円の予算であったが、これも大変厳しいもの。一つ一つ見直して、更に工事費を下げることに取り組んだ。
 AC=(国際空港評議会)選出『エクセレントエアポート』を受賞。他にも空港として多数の賞を受賞している。
 人材育成は、よく訓練されて使命感に燃えたスタッフが協力して取り組むという三つの条件が揃わないと、ダメだと感じている。役所では、協力をしてというところがうまくいっていない。
 トヨタ自動車のものづくりのノウハウを取り入れている。細分化した作業を統合化していく。権限を下に下ろして工程の改善を提案させる。これにより、やりがいのある仕事になる。
 空港は使われて育つ。色々な問題点もあるが、それをどんどん出して改善していくことで成長していく。これからも使っていただき、提言をしていただければと思う。

年 頭 所 感
平成26年 年頭あいさつ
岐阜県知事 古田 肇

 あけましておめでとうございます。
 皆様には、健やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
 昨年は、前年のぎふ清流国体・ぎふ清流大会の成果の継承とさらなる発展のスタートを切った年でした。両大会の熱気そのままに29のアジア・全国レベルのスポーツ大会が県内各地で開催され、国体を契機に結成された地域クラブチーム「大垣ミナモソフトボールクラブ」と「飛騨高山ブラックブルズ岐阜」による国内トップリーグへの挑戦も始まりました。東京国体でも天皇杯5位、皇后杯3位を獲得、障がい者スポーツ大会でも目標を上回る多くのメダルを獲得しました。
 また、来年秋には「第39回全国育樹祭」が本県揖斐川町で開催されることになりました。本県の豊かな恵みの森を守り育て、活用し、次世代に引き継ぐ取組を本格的に実施してまいりたいと思います。
 さらに、未来の岐阜県づくりに繋がる大きな動きもいくつかございます。まずは、首都圏から飛騨地域への観光客を増やす大きなチャンスとなる北陸新幹線が2015年春に開通します。2016年には全国レクリエーション大会が本県で開催され、そして2020年には東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。同時にこの年は東海環状自動車道が全線開通する年でもあります。
 これらを見据え、今年は「清流の国ぎふ2020プロジェクト」元年として、日本で唯一の高地トレーニングエリアである飛騨御嶽高原の整備・充実をはじめとした競技力の強化や、世界・全国レベルのスポーツ大会・障害者スポーツ大会の誘致、観光誘客、企業誘致など、十分な準備を進めてまいります。
 そして、リニア中央新幹線の詳細ルートが発表され、夢のプロジェクトがいよいよ現実になってきました。来年度内の工事着工、2027年の開通が予定されています。東京まで最短約30分で移動できる時間距離となり、岐阜県はもはや首都圏の一部といってもいい時代が目の前に来ています。
 こうしたわが県をとりまくプロジェクトを踏まえ、今年3月までには航空宇宙、医療福祉機器といった成長分野の集積・規模拡大や次世代エネルギー産業の成長促進などを盛り込んだ「岐阜県成長・雇用戦略」、リニア中央新幹線を活用した地域づくりを示す「リニア活用戦略」を策定し、さらに東日本大震災の教訓や、TPP交渉参加といった経済情勢の変化を踏まえ、県政運営の指針「岐阜県長期構想」の中間見直しを行うなど、様々な分野で県政が進むべき方向を示してまいります。
 これらの戦略やビジョンに基づき、今年も県民の皆さんとともに、皆が主役の「清流の国ぎふ」を全力で築いていきたいと思います。どうかよろしくお願いいたします。
 末筆ながら、今年一年の皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。

日本企業の生産性向上を目指すために
(一社)日本産業機械工業会
会長 佃 和夫

 平成26年を迎えるに当たり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 昨年を振り返りますと、歴史的な円高の是正、株価の上昇、企業収益の改善等、アベノミクス効果等により経済環境は大きく改善されましたが、設備投資に力強さが見られない等製造業の回復の勢いは弱い状態にあったため、景気の方は緩やかな回復に留まりました。一方で、TPP交渉への参加や2020年の夏季オリンピック・パラリンピック招致決定等は、経済の先行きに対する期待感を高めました。
 我々産業機械業界の平成25年度上期の受注は、受注総額がリーマン・ショック前の七割弱という水準ですが、ようやく明るさが見え始めました。内需は製造業からの需要に力強さを欠いたものの、非製造業と官公需が牽引する形となり、2年ぶりに前年を上回りました。また、外需も主力のアジアに加え、中東、北米、ロシア東欧からの受注が増加したことにより、2年ぶりにプラスへ転じました。
 さて、今年の経済環境については、国内では4月の消費税率8%への引き上げに伴う成長率の鈍化が懸念されますが、産業競争力強化法や5.5兆円規模の経済対策等により、引き続き緩やかな景気回復が続くものと期待されます。
 また、明確でなかったエネルギー政策については、原子力発電を重要なベース電源と位置づける等、成長戦略との整合性が図られ、今後の経済活動の安定化に繋がるものと思われます。
 一方、海外については、内閣府が昨年12月に発表された「世界経済の潮流」によりますと、世界のGDP成長率が昨年の2%台半ばから今年は3%程度へ伸びると予測されております。
 こうした中、わが国が景気回復を本格化させ、デフレ脱却を確実なものにできるかどうかは、この1年が正念場になると思われます。景気は回復しつつありますが、財政対策に依存するばかりでなく、日本経済を自律的で安定的な成長軌道に乗せていくためには、民需が主導する回復基調に繋げていく必要があります。特に、製造業の競争力強化は今年の最重要課題であり、設備投資や事業再編に関する税制優遇等、わが国産業の活性化に資する支援策が盛り込まれた昨年末の経済対策等を有効に活用し、我々民間が機動的な設備投資や構造改革等に取り組むことが益々重要になっております。
 また、日本経済がグローバル化のメリットを活かして持続的な成長を実現していくためには、TPPを始めとする経済連携の推進、イノベーションの強化、企業の持つ強みの組み合わせ等によって、わが国産業の競争力を高め、世界市場の競争環境の変化にも柔軟に対応していく必要があります。
 このため、我々産業機械業界も、東日本大震災により被災された地域の経済社会の再生に引き続き取り組むと共に、高水準で付加価値の高い技術や製品の提供により、日本企業の生産性の更なる向上、社会インフラの整備、国際競争力の強化に取り組んでいく所存です。併せて、ニーズの高まるエネルギー・環境分野の技術に磨きをかけ、地球規模でのエネルギー問題への対応や二酸化炭素の排出量削減等に貢献して参ります。
 政府におかれましては、TPP等の経済連携、法人実効税率の引き下げ、規制緩和等を一層強力に推進していただきたいと思います。
 同時に、わが国企業の活力を発揮させるため、新興諸国を中心に急拡大する社会インフラ市場の開拓や中小製造業の海外ビジネス活動の支援等、国際展開戦略を着実に実施していただくことを期待しております。
 年頭にあたり考えるところを述べさせていただきましたが、関係各位におかれましては一層のご指導、ご協力をお願いしますと共に、皆様のご多幸を心からお祈り申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。

年 頭 所 感
グローバル競争を勝抜く
戦略を着実に実施
日本機械輸出組合
理事長 宮原 賢次

 謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。
 昨年の世界経済は、世界のGDPの約23%を占める米国経済が、第1〜第3四半期が前期比年率で1.1%、2.5%、3.6%と住宅投資、自動車販売などの個人消費やシェールガス革命などに支えられて堅調に拡大し、生産、投資も増加しました。欧州経済も第2、3四半期が前期比0.3%、0.1%と個人消費を中心に底打ち傾向がみられますが、依然として過去最高の失業率や生産、投資の低迷が続いています。他方、新興国は中国が高い固定資産投資に支えられて7%台の成長を維持したものの、インドネシア、タイなどのASEAN諸国やロシアでは、輸出や消費・投資の落ち込みから、また、インド、ブラジルは物価高と金融引締めから、メキシコは資本流出による信用収縮から成長が鈍化し、中東では、シリア、エジプトでの政情不安により、経済も低迷が続きました。
 我が国輸出の64%を占める機械輸出は、このような世界経済と円高是正を反映し、上期輸出額が対前年同期比6.1%増、特に昨年8月以降は米国向けの増加、中国、EU向けの持ち直し、自動車輸出の増加等で金額ベースでは二桁の伸びが続いています。しかし、数量ベースではまだまだ本格的な回復とは言い難い状況です。
 本年の世界経済を展望してみますと、米国経済については、量的金融緩和の段階的縮小による影響に対する懸念や政府債務の上限問題などがありますが、堅調な消費や生産、投資の増加に支えられて緩やかな成長を維持するものと予想されます。また、欧州経済はデフレ懸念を抱えつつも、個人消費の回復に支えられ、弱いながらも底打ち傾向を維持できるものと思われます。新興国経済については、先進国経済の回復による輸出増が期待されるものの、米国の量的金融緩和縮小の影響や、通貨下落による物価高などによって、急速な回復を期待することは難しい状態にあります。
 我が国機械輸出は、米国の堅調な機械需要や中国、欧州向け輸出の回復、さらなる円高是正の進展によって、引き続き回復が期待できるものの、自動車中心の輸出構造であり、世界的に需要が拡大している携帯端末や半導体等のIT分野の輸出増加がなかなか望み難い状況にあることから、世界経済の本格的な回復により、産業機械、建設機械、工作機械などの輸出が増加することが期待されるところです。
 かかる中において、政府の強力なリーダーシップのもとに、TPP、日EU・EPA、RCEP(東アジア地域包括的経済連携)などの広域EPA締結による貿易・投資環境改善の努力が進んでいますが、締結、発効までには時間を必要とし、一方では、既に欧米とのFTAを締結している韓国との価格競争力格差が顕著になっています。
 こうした状況下、我が国機械輸出業界といたしましては、積極的に状況を打開していくために、以下のような対策を、スピード感をもって実施していくことが肝要であると存じます。
 第一は、グローバル競争を勝抜く戦略の構築です。
 我が国業界が強い競争力を持つ分野においては、M&A、有望市場・顧客の積極的開拓などによって競争力をさらに強化することです。他方、競争力の低下してきた分野では、内外企業との合併、新興国への生産移転、事業売却などによって事業の選択と集中により、勝つ為のビジネスモデルを再構築することです。また、政府に対しては、TPP、日EU・EPA、RCEPなどの早期締結、為替水準の安定、成長戦略の早期実施、法人実効税率の引下げ、経済・技術協力の活用やトップ外交などを積極的に働きかけて、競争力強化のための環境整備を図っていくことです。
 第二は、競争力強化のための貿易・投資環境の改善です。
 私ども業界としても、各国の保護主義的な措置や貿易・投資を阻害する制度の導入や運用があれば、政府と連携して、改善、撤廃するよう積極的に活動する必要があります。他方、政府に対しては、保護主義的措置排除のための政府協議、WTOへの提訴、国際ルール作りの推進、海外での知的財産権保護対策、各国の国際課税強化への対応、租税条約、投資協定、社会保障協定の締結・改正、国際物流の円滑化・貿易手続きの簡素化対策を積極的に働きかけていく必要があります。
 当輸出組合は、平成26年も、産業界の皆様と一体となって、これら対策を積極的に推進し、我が国機械産業の更なる発展に向けて邁進してゆく所存です。
 組合員の皆様方のご健勝とご発展を祈念して、新年のご挨拶と致します。

40周年を迎え更なる発展を
愛知鋲螺商協同組合
理事長 馬場 將嘉

 明けましておめでとうございます。
 旧年中は愛知鋲螺商協同組合に対しまして、格別なるご支援、ご協力を賜りまして衷心より厚く御礼を申し上げます。
 昨年5月の総会におきまして、土方前理事長の後を受け理事長職を拝命いたしました。就任後初めての大きな仕事として、日本ねじ商業協同組合連合会の第38期通常総会が7月21日に舘山寺温泉「ホテル九重」(静岡県浜松市)で愛知がホスト組合を務めて開催され、加盟四組合(東京鋲螺協同組合、神奈川県鋲螺協同組合、愛知鋲螺商協同組合、大阪鋲螺卸商協同組合)から115名の方に出席していただき、成功裡に終了することができました。これも理事はじめ組合員の絶大なるご支援、ご協力の賜物と深く感謝いたします。また、この総会で私どもの組合から、鈴木建吾氏(元理事長・八幡ねじ社長)が会長に就任いたしました。我々もより一層の協力をしてまいる所存です。
 昨年一年は、安倍総理大臣の力強い経済政策で、過度な円高から一ドル100円前後まで是正され、輸出向けの大企業を中心に業績が回復しました。中部地区は自動車産業の一大集積地でありますが、自動車産業にも明るさが見え始め、デフレ経済からの脱却の兆しが見えてまいりました。
 景気の回復はまだら模様の感はありましたが、今年は我々中小企業にも回復の波が届きますことを期待し頑張ってまいりたいと思います。
 愛知鋲螺商協同組合は今年の2月9日に創立40周年を迎えます。昭和49年に全国鋲螺業界の組合法人化促進という時代の要請に応え、伝統ある中部鋲螺会(昭和27年設立)を協同組合に改組してから、40年の節目の年を迎えられますことは、初代藤田敞一理事長はじめ、歴代の理事長や理事の方々の「より良い業界を目指して」積み重ねてこられた努力の結晶であり、組合員の皆様のご協力の賜物であると感じております。その歴史を担うものとして、現在の組合員46社が心を一つにして、業界の発展、ひいては日本の産業の発展に非力ながら尽くしてまいる所存ですので、関係各位におかれましては昨年に引き続いて、組合に対するご指導とご支援を賜りますようお願いいたします。
 文末になりましたが、皆様方の今年一年のご多幸をお祈り申し上げます。

年 頭 所 感
全体最適視点に立って提案
日本工作機械販売協会
会 長 上田 良樹

 皆様 新年明けましておめでとうございます。
 健やかに新春を迎えられたことと存じます。
 旧年中は当協会に対し一方ならぬご厚情と温かいご支援を賜りありがとうございました。あらためて御礼を申し上げますとともに、本年も引き続きご厚誼を賜わりますよう宜しくお願い申し上げます。
 さて、昨年の工作機械受注は、前半は中国市場の不振等もあり先行きが心配されましたが、9月に入り12か月ぶりに月間受注額1,000億円を超え、翌10月には18か月ぶりに前年比プラスに転じました。内需は、アベノミクスによる数々の支援策や円高是正による製造業の収益改善を背景にようやく明るさを取り戻し、緩やかではありますが回復基調に入って参りました。一方、外需は、北米向けが依然好調を維持しており、欧州向けも上昇基調にあります。アジアについても政局混乱、通貨安等で踊り場状態が続いていますが、中長期的には底堅い成長市場を抱えており、必ず復活してくるものと考えています。
 今年は甲午(きのえうま)です。甲は木、午は火を表し、真夏に立つ大樹のような状態だそうです。厳しい環境下でも全力で前進すれば、酷暑の夏でも葉が生い茂っているように、大願成就する運気とのことです。内・外需とも改善に向かっており、今年は将来につながる飛躍と成長が期待されます。このようにビジネスチャンスが広がる中、我々商社としていかに臨んでいくべきか、新年にあたり私の考えを述べさせていただきます。
1、「連結モノづくり」への対応
 今や日本拠点を含めたグローバル体制でモノづくりが推し進められており、今後ともこの動きが加速されて行くものと思われます。ところで、2012年末からの為替動向と工作機械受注の内需比率動向を調べてみましたが相関性はほとんどありませんでした。2012年11月の円ドルレートは81円で、これが昨年5月には101円と25%円安になりましたが、工作機械の内需比率は34%から30%へと4%落ちました。また、昨年11月は100円と5月とほぼ同じ円安水準であり内需比率は41%と7%上がりましたが、これも為替の変動幅から見ればわずかな変動です。通年でみれば内/外需比率は30/70〜40/60%の間で安定的に推移しており、自動車業界を中心に「為替の動向に左右されず需要のあるところで生産する」というスタンスがより明確になっています。日本で担うべき仕事と海外で展開する仕事を全体最適視点から定義し、これを一体運営して行くという、連結経営ならぬ「連結モノづくり」が今後も拡大して行くものと思われます。日本が原点であり軸足も日本にあることは変わりませんが、我々商社としても、グローバル連結目線で考えて対応していく姿勢が一層必要になっているものと考えます。
2、イノベーションの担い手
 モノづくりはイノベーションの連続です。イノベーションとは「新しいアイデアから社会的意義のある新たな価値を創造し、社会的に大きな変化をもたらす変革である」とされています。それまでのモノ・仕組みなどに対して全く新しい技術や考え方を取り入れ新たな価値を生み出していく行為であり、まさにモノづくりの根幹をなすものですが、この礎となっているのが工作機械であり、我々の働き場は今後とも拡大していくものと考えます。それではこのイノベーションの担い手は誰なのか。勿論、お客様であり、機械メーカー様ですが、我々商社がその担い手になることはないのか。市場のニーズが多様化し、迅速な変化・対応が要求される状況下、各産業と広範な結節点を有し、全体俯瞰できる立場にある商社がプロアクティブに行動し、仕掛けて行くことも必要ではないかと考えます。常々お話ししていますが、日本のモノづくりの強みは、お客様―商社―機械メーカー様が三位一体となって目標を共有し、機能を分担しながら迅速に具現化して来たことにあると考えています。我々商社としても、今一歩踏み込んで全体最適視点に立って提案していくことが期待されているのではないかと思います。
3、日工販の役割
 日工販には正会員、賛助会員を合わせて日本全国から142社が参加しています。多種多様な製品、産業に携わっているプロ集団であり、全体では相当に広範な地域、産業に接していることになります。上にも述べましたが、この力を結集し、発揮していくことが日本のモノづくりの発展につながるものと考えます。日工販をそのプラットフォームとして強化し、進化させて参りたいと思います。日工会殿をはじめ関係諸団体、メーカー様との連携を密にしながら、広範なネットワーク、情報力を発揮して日本のものづくりの進化、発展に貢献して参りたいと思います。SE教育に加えて提案力向上セミナーなどの人材育成プログラムを実施するなど、必要な打ち手を積極的に施して参りたいと思いますので、本年も引き続きご支援、ご指導を賜りますようお願い申し上げます。
 景気の気は気力の気とも言われます。皆様、気力を充分に満たし、一丸となって元気良く新しい門出を駆け出して行こうではありませんか。

工作機械の新しい価値と
無限の可能性を追求
DMG森精機 取締役社長 森 雅彦

 新年明けましておめでとうございます。
 昨年は、TPP交渉参加、消費増税決定、2020年東京五輪開催決定など、日本の今後を方向づける出来事が数多くありました。
 そのような中、当社も10月1日に「株式会社森精機製作所」から「DMG森精機株式会社(以下、DMG森精機)」へ社名を変更しました。同じく、2009年より業務提携しております「GILDEMEISTER AKTIENGESELLSCHAFT」も「DMG MORI SEIKI AKTIENGESELLSCHAFT(以下、DMG MORI SEIKI AG)」に社名を変更し、協業関係を加速させ、「DMG MORI」ブランドのさらなる強化を図っています。
 9月にドイツ・ハノーバーで開催されたEMOでは出展企業中最大のブースを設け、新操作盤「CELOS」を搭載した新デザインコンセプトの機種15台を世界初披露しました。
 協業効果に加え、欧米での受注環境好転、円高是正にも後押しされ業績が改善しました。
 本年は、「DMG MORI」の日本でのグローバル本社と位置づける東京ソリューションセンタと、スイス・チューリッヒにも同様にヨーロッパにおけるグローバル本社の開設を予定しているほか、ロシアでウリヤノフスク工場の稼動も予定しています。(名古屋本社は、従来どおりDMG森精機の本社としての機能を維持します。)また、IMTS・AMB・BIMU・JIMTOFなど世界最大級の国際工作機械見本市も控え、世界中のお客様へ、製品・サービス・イノベーションをお届けするため、DMG森精機とDMG MORI SEIKI AGでの共同開発と相互生産体制をさらに強化します。特に共同開発においては、外観だけでなく部品においても共通化を進め、原価低減を行います。
 「DMG MORI」として企業活動を続けていくためには、これまで以上に広い知識と視野を持ち、多様性を受け入れて互いに理解を深め、ともに努力することが必要です。少なくとも2020年までの中長期的視点に立ち、個人の目標を定めそれに向かって成長しなければなりません。具体的には、営業・開発・製造各分野におけるDMG MORI SEIKI AGとの交換研修を推進します。また、今後の当社を担う人材育成のため、20代から30代の若手社員に対する研修を特に強化します。
 本年も、世界中のお客様に、最適な製品を最適な納期とサービスでお届けするべく、工作機械の新しい価値と無限の可能性を追求してまいります。
 本年も、変わらぬご支援、ご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

年 頭 所 感
成長を加速させ、飛躍する年に
LIXILグループ取締役代表執行役社長兼CEO
LIXIL代表取締役社長兼CEO
藤森 義明

 新年を迎え、謹んでお慶び申し上げます。
 昨年は、住生活産業のグローバルリーダーとなるための成長体制を確立する、力強い一歩を踏み出した年でした。
 まず海外事業においては、北米で138年の歴史を持つ「アメリカンスタンダード ブランズ」を子会社化し、世界に通用する強い水まわりブランドと、北米における広い販売網を獲得しました。さらに、ドイツの高級水栓金具メーカー「グローエ」との買収交渉が実を結び、アジア・北米・欧州という三大地域でのプラットフォームを確立しました。これにより、海外売上一兆円達成への基盤が整いました。
 一方、国内は、景気そのものが活況を呈し、2020年の東京オリンピック開催も決まり、将来への希望が見えてきた年といえます。この好況感に支えられ住宅市場も堅調で、当社グループでは統合の成果によるコスト削減も加え、お蔭様をもちまして半期決算で過去最高益を計上することができました。
2014年は、さらに成長を加速させ、飛躍する年としていきます。
 海外においては、新たにグループ入りした企業とのインテグレーションを進め、グループ全体のシナジーを発揮していきます。国内で培った商品性能や生産技術を活かし、グローバルで通用する商品を開発していくほか、各社のサプライチェーンをフル活用し、最適化します。同時に、日本文化と海外文化を真に融合させ、グローバルな「One LIXIL」としての新しい価値観を創りあげていきます。
 日本の経済は、引き続き堅調に推移することが予測されます。景気の後押しに加え、住生活産業においては住宅・建築物の省エネや耐震化、高齢化社会への対応などの新たなニーズによって、リフォーム需要も拡大します。当社グループは、新しい市場を創造すべく、サッシ、外壁・タイル、エクステリアから、トイレ・バスルーム・キッチン、内装建材まで、幅広い分野でイノベーティブな商品を開発し、トータルでご満足いただけるご提案をすることで、業界をリードしていきます。
 また、これらを推進していくために、誰もがリーダーシップを発揮できる企業文化の醸成を精力的に進めていきます。人材を育成し、実力主義を徹底した適切な登用を進め、ダイバーシティを実現することで、力強い企業体質を作りあげます。
 LIXILグループの従業員一同は、本年も全力でお客さまの視点に立って活動してまいります。
 本年もご支援、ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。

変化なくして継続成長なし
ケルヒャー ジャパン
 代表取締役社長 佐藤 八郎

 謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 さて、昨年を振り返りますと、安倍政権の経済政策「アベノミクス」効果もあり、国内景気は円安・株高が進み回復基調に向かいました。さらに、2020年夏季オリンピックの開催都市に東京が決まるなど、日本全体が長期的な明るい期待を持つ年でありました。
 このような環境のなか、おかげさまで当社は創立25周年の節目の年に、二桁成長の売上を達成することができました。当社に関わる全ての皆様方に心より御礼申し上げます。しかしながら、急激なユーロ高の影響により採算は大変厳しい一年となりました。
 家庭用製品では、これまでニーズはありながら清掃できなかった、マンションなどの集合住宅向け高圧洗浄機「ベランダクリーナー」を発売し、新しい市場を開拓し獲得することができました。この製品は、日本のユーザー様向けに日本法人が企画した、屋内向けの静音・コンパクトな戦略製品です。これに牽引されるように、窓用バキュームクリーナー、スチームクリーナーも大きく成長いたしました。
 業務用製品は全グループを万遍なく成長させることができ、特に搭乗式床洗浄機とインダストリアルスイーパーを市場に根付かせることができました。これは、お客様の業種に特化した深耕型の営業組織が軌道に乗り、ただ製品を売るのではなく、ニーズを掘り起こし最適な清掃ノウハウを幅広く提供できた証だと考えております。また、清掃分野だけでなく、強烈な水の力で建設土木業での下地処理などを行う「モバイルウォータージェット」を発売するなど、新たな市場にも挑戦した一年でした。
 本年は、これまで撒いた種が実を結ぶ年とするべく、より多くのロイヤルカスタマーを増やす施策を講じます。業務用製品では独自のアフターサービス「ケルヒャー・ケア」でお客様に安心感を持って頂き、家庭用製品は、物流拠点を増やすことでリードタイムを減らします。さらに、当社の特長を活かした革新的な新製品を投入することで、清掃機器のトップメーカーとして市場をリードしてまいります。
 その為にも、ケルヒャーの企業文化をより一層社内に浸透させ、社員満足度を高めるとともに、さらに人材を投入しながら販売網の拡充を図り、サービスを向上させることが必要であると考えます。
 2014年は、「変化なくして継続成長なし」をモットーに、さらに挑戦を続けていく所存であります。午年でもありますので、社員一丸となり新たな一歩を踏み出し、大きな飛躍をするべく駆け抜ける一年を目指します。今後も、皆様の一層のご指導、ご鞭撻を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

三菱切削工具を見て・触れて・
“もっと”学ぶをテーマに
三菱マテリアルツールズ「新・豊削まつり2013」開催

 三菱マテリアルツールズ(社長=滝沢俊夫氏、本社=東京都墨田区)の「新・豊削まつり2013」が昨年11月18日午後5時より名古屋市中区のヒルトン名古屋で開催され、MSM特約店と代理店の営業マンが参加した。豊削まつりは第一線の営業マンを対象に三菱切削工具を「見て・触れて・学んで」もらうことをテーマに毎年この時期に行われ、20回目の開催となる今回は、内容をリニューアルし「見て・触れて・“もっと”学ぶ」をテーマに、新製品を中心とした製品知識と技術レベルの一層の向上を目指す内容で行われた。
 冒頭、鶴巻三菱マテリアル執行役員加工事業カンパニーバイスプレジデント超硬製品事業部長は挨拶で、日頃の三菱マテリアル超硬製品の拡販に対してお礼を述べた後、現況について「アベノミクスと言われ、ほぼ一年が経過しました。大きな流れとして、市況は良い方向になってきていると感じています。一方で、為替相場は1ドル100円前後で推移し大企業が恩恵を受けているが労働者の方へ落ちてきているかということが話題となってきています。切削工具市場においては、それほど大きな変化はしていないという認識です。1ドル100円前後の状況にあっても、メインの製造の海外への流れは大きく変動していない。しかしながら世界に目を転じると、アメリカの製造業は若干変わってきています。金型は、10年ほど前から安いところを求めて南米、メキシコや中国はじめアジアの新興国に移転をしていましたが、2、3年前から特に中国、アジア地区からの回帰の動きが出てきています。さらに最近は自動車産業のビッグ3も非常に好調でアメリカで閉鎖していた工場を復活させるなど、アメリカの製造業が復活しつつあります。そのような環境も含めて私ども三菱マテリアルは、製造場所、あるいは開発についても周りの動きを見ながら一つ一つ丁寧に事業拡大を図っていく所存です」と述べた。
技術・納期面で万全のサポート
体制に
 超硬製品事業部の取り組みについて鶴巻事業部長は「本年度の事業部のスローガンを『モノのある三菱、納期を守る三菱』とし製造、開発、販売の全従業員がその旗印のもとに邁進しています。従前からの我々の弱点であった『モノが無い三菱、納期を守らない三菱』という状況を変えるべく、皆様に三菱は変わったと認めていただける企業体になりたいという気持ちで取り組んでいます。現在主力のインサート、ホルダ、カッタ類、ドリル、エンドミル、ブローチなどの歯切工具の最近の受注に関しては、あり余る製造能力を持っています。どんどん積極的に新しいビジネスの開拓に取り組んでいただき、我々としましては、技術面、納期面に対して万全のサポート体制を取り、皆様と一緒に新しいビジネス開拓にチャレンジしていきたいと考えています」。
 また、三菱マテリアルは銅事業、セメント事業、加工事業、電子デバイス事業の4つをコア事業として四輪駆動経営をしており、超硬製品事業部は加工事業カンパニーに属しているが、2012年以降、加工事業カンパニーとしては、ダイヤモンドホイール事業、2013年9月にはモータ事業、ダイキャスト事業といった事業体を見直しており、超硬製品や粉末合金事業に会社としての資源を集中してコア事業のさらなる強化を図るべく取り組んでいくとも語り、一層の協力を求めた。
総合力を結集し要望に対応
 2013年に創立10周年を迎えた販売会社の三菱マテリアルツールズが2014年4月、三菱マテリアルに吸収合併されることについて鶴巻事業部長は「販売会社として細やかな対応をしてきたという良い面を失うことなく、スピーディーに最善の対応ができる製販一体の体制で厳しい競争に打ち勝ち、ユーザーはじめ流通各社にその価値を認めてもらい『さすが三菱』と言っていただける企業体にするべく一層の努力をしていくという思いから、我々は決断を下した」と経緯を語り、新体制について説明した。
 豊削まつりでは「多くの新商品を紹介しております。様々なお客様のニーズに応えるべく、数多くの商品を我々は世に送り出し、一つでも、二つでもご活用いただき、その上でお客様の生産性向上などに貢献したいという思いです」と述べて挨拶を締めくくった。
 続いて、滝沢三菱マテリアルツールズ社長が「2014年3月末日をもちまして、三菱マテリアルツールズは11年間の幕を閉じます。名前は消滅しますが、4月1日からは三菱マテリアル本体の中で新しい組織体として皆様方のお役に立つようサービスの向上により一層努力してまいります。旧に倍するご支援ご協力をお願いいたします」と挨拶した。
 優秀販売員の表彰では、年間を通して三菱製品を積極的に拡販し、また重点販売商品に対して多大な功績のあったMSM営業マンの中から、新人賞1名、躍進賞1名、敢闘賞1名、最優秀賞一名を表彰。さらに前回の豊削まつりで発表された、セールスコンテスト(インサート部門・MVXドリル)の各上位3名もあわせて表彰された。受賞者からセールスコンテストでの販売体験談の報告があり、使用者(ユーザー)の感想などもVTRで紹介された。
 12月のキャンペーンと次回のコンテストなどについて三菱マテリアルツールズ中部支店販売二部の堀江部長より説明があり、続いて堺課長が新製品説明と効果の上がった拡販方法の紹介を行った。
 この後、クイズ形式で新製品の知識を深めるイベントが行われ、参加者全員が実際に製品を見たり触れたりしながら真剣に取り組み、それぞれの特性などを学んでいた。
 会場を移して開かれた懇親会では、特約店を代表して時津新栄商會社長が「2014年4月より三菱超硬製品の製造部門と販売部門が一体となり、今まで以上の総合力を発揮していただけるものと楽しみにしております。それに加えて、三菱マテリアル様本体が超硬製品事業部をもっともっと成長させていこうとの意気込みの表れと私自身確信をしております。私ども販売店の使命として、三菱製品の拡販とシェアの奪回に向けまして、皆様方と共に積極的に取り組んでまいります」と挨拶を述べて乾杯した後、参加者同士で交流を深めた。
 また、豪華景品が数多く用意された抽選会も行われ、会場は大いに盛り上がりをみせた。

食品・薬品・化粧品分野も
今回新たに出展し盛況
山善 2013工場環境展in名古屋

 山善名古屋営業本部(本部長=森園慎一上席執行役員、所在地=名古屋市熱田区白鳥2-10-10)は昨年11月27、28の両日、名古屋国際会議場において「2013工場環境展in名古屋」を開催した。
 主催店33社、出展メーカー61社が参加し、前回のBCP対策、省エネルギー、作業環境改善の分野に加え、今回新たに食品・薬品・化粧品分野に向けた展示も行い、2日間にわたって賑わいを見せた。
 また同時に行われたセミナー『BCP(事業継続計画)セミナー 生き残ろう南海トラフ大地震から』、『FSSC22000(食品安全マネジメントシステム)について〜認証に向けて最近の動向と活用〜』、『生産現場における省エネと節電のポイント』も満席となる盛況ぶりだった。
 開催初日は午前10時のオープンに先立ち、森園山善名古屋営業本部長が挨拶し、主催店と出展メーカーに対して日頃の名古屋営業本部機工事業部への支援協力に感謝の意を示した後、「この春先から夏場まで若干苦戦をいたしましたが、最近は車の販売も好調であり、工作機械の受注も9月、10月と1,000億円を超えて、内需は9月が対前年比136%、10月が140%と非常に好調に推移しております。それにつれて、刃物の関係も活発になりつつある。そのような中での環境展の開催です。石原環境大臣がCOP19で2020年までに温室効果ガスの排出量を2005年比で3.8%削減すると打ち出しました。今年(2013年)は世界各地で天災による被害が多く発生し、温暖化が原因とみられる異常気象が多くありました。地球規模で環境を考えていかなければなりません。我々の生産財の工場の環境も、少子高齢化でこれからは考えていかなければなりません。今回の環境展は4つの分野に的を絞っております。今回から新たに食品・薬品・化粧品の分野の商材を取り揃えました。新しい産業界へも、これを機会にお客様の動員を図って行きたい。これからは結果を出す環境展にして行きたいと存じますので、三位一体となって受注までこぎつけられるよう、よろしくお願いいたします」と意気込みを語った。
 北居山善機工事業部副事業部長(上席執行役員)は「我々、機工事業部が発足して2年目となります。機工事業部は“環境の山善”の方針のもと、環境ビジネスをしてまいりました。グリーンボールプロジェクトも推進し、CO2削減に取り組み約七年になります。2013工場環境展in名古屋は4つのテーマで分かりやすく展示しています。セミナーも好評を得て定員をすべて超えています。今回の展示会は、我々機工事業部の若手の営業マン全員が取り組んでおり、まさに現場に密着した展示会と自負しておりますので、将来に結びつくようなビジネスチャンスをつかめるようにしていただきたい」と挨拶した。
【出展分野】
●BCP対策(免震装置/自家発電装置/非常食、等)
●省エネルギー(LED照明/コンプレッサー/エアコン/太陽光発電、等)
●作業環境改善(集塵機/容器洗浄機/クリーナー、等)
●食品・薬品・化粧品(ステンレス製搬送機器/サニタリーマグネット、等)

アトラクションや抽選会で
楽しく親睦交流
三重県機械工具商組合 クリスマス会

 三重県機械工具商組合(理事長=中村信通氏・ナック社長)は昨年12月14日、近鉄四日市駅近くのプラトンホテル四日市において「2013年組合クリスマス会」(幹事=門脇匡伸氏・門脇商店社長)を開催、正会員並びに賛助会員とその家族ら五十名が参加して親睦を深めた。
 クリスマス会は同ホテルの十階会場で午後六時より始まり、幹事の門脇理事が司会進行を務めた。
 挨拶に立った中村理事長は、出席者に対してお礼を述べた後、「本日は大変眺望の良い会場を設営いただき、楽しいひと時を過ごせるかと存じます。短い時間ではございますが、子供さんや女性の方もたくさん出席いただいておりますので、大いに楽しんでください」と述べた。
 その後、山善四日市支店栗本氏の乾杯音頭で一同乾杯。
 和やかに会は進み、恒例となったジャンケンゲーム大会や商品券などが当たる豪華抽選会で大いに盛り上がりを見せた。また、バルーンアートショーのアトラクションもあり、子供から大人まで楽しめる会となった。
 盛況の中、須藤鋼機の須藤社長の一本締めで散会した。

メクトフォロー展開催
三井機工 多くの来場者で賑わう

 三井機工(社長=三井重信氏、本社=岡崎市戸崎町)は昨年11月15、16の両日、本社近くの岡崎市竜美丘会館(岡崎市東明大寺町)において「メカトロテックジャパン2013フォロー展」を開催した。54のメーカーが出展し、昨年秋のメカトロテックジャパン2013で発表した最新商品を中心に展示を行った。
 同社は、日本国際工作機械見本市(JIMTOF)やメカトロテックジャパンといった、国内で開催される機械工具の大型見本市直後にフォロー展を開催し、代表的なメーカーの新製品や注目商品などを顧客に紹介している。
 今回は、生産性向上に寄与する最新商品や職場の安全・安心に関する展示が行われた。
 また、話題の3Dプリンターは、画像解析、データ作成、造形物へのプリンティングと一元的にまた低価格で高精度に表現できるシステムが展示され、この分野における技術革新のスピードの速さに驚く来場者も多く見られた。
 毎回好評の各社の講習会も5テーマで開催され多数が聴講した。

WM会45周年ゴルフ大会開く
桑原武郎氏(ミエフソー)が優勝

 木工機械研究会WM会は、1968年(昭和43年)10月に名古屋市中小企業振興会館(吹上ホール)で木工機械展が開催された折、出品者と来場者の有志がゴルフコンペを開こう、と話がまとまり、翌11月に岐阜関カントリー倶楽部で第1回目を開催して以来、今年で45周年を迎えた。
 その間、WM会は毎年途切れることなく、昨年の第2回大会を記念大会として11月23日、岐阜関カントリー倶楽部西コースで開催した。
 なお、記念大会開催前にWM会会長が、若原裕氏(若原工機会長)から福本豊彦氏(フクモト会長)に交代した。
 今大会には15名が参加。当日は快晴のうえ無風に恵まれ最高のコンディションのもと18ホールストロークプレイで熱戦の結果、桑原武郎氏がネット78で優勝を飾った。
 上位入賞者は次の各氏(敬称略)。
▽優勝=桑原武郎(ミエフソー)N78、H4
▽1位=永井稔(静岡機工製作所)N79、H11
▽2位=坂入義久(代東)N82、H7
▽3位=川瀬敏裕(中京)N七二、H22(オープン参加)
▽4位=若尾勝一(庄田鉄工)N76、H18(オープン参加)
▽5位=桑原芳(ミエフソー)N79、H30

第73回組合親善野球大会反省会を開く
愛機工 関係者の慰労を兼ねて

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=伊藤高潤氏・春日鋼機社長)は、福利厚生部(部長=長村康義氏・長村商店社長)が主管し昨年4月から9月にかけて開催された第73回組合親善野球大会の反省会を、昨年11月29日午後7時より名古屋市中区にある雲竜フレックスビル22階の焼肉・コギチャンにて行い、大会運営に関わった審判団、青年部員、福利厚生部員が参加した。
 矢野理事(滝川物産社長)の司会進行で始まり、冒頭、長村部長が「第73回親善野球大会もほぼ予定通り無事に終了することができました。大変な天候もございましたが、野球の日程は運良く消化することができました。これも偏に審判様、青年部の皆様のご協力のお陰であり、また山崎事務局長さんには本当によくやっていただきました。この場を借りまして改めて御礼申し上げます」と挨拶。
 六浦理事(六浦本店社長)の音頭で乾杯した後、参加者は互いの労をねぎらいながら今大会を振り返り、運営方法などについて意見を交わしていた。

和久田利光氏(浜松管材)が優勝
静岡県管工機材商組合 第50回製販親睦ゴルフ

 静岡県管工機材商組合(理事長=村松孝一氏・村松商店社長)は昨年12月6日、静岡カントリー島田ゴルフコース(静岡県島田市船木)において「第50回製販親睦ゴルフ大会」(大会幹事=金子光彦氏・金子管材社長)を開催した。
 正会員・賛助会員合わせて40名が参加して日頃の腕前を競った結果、和久田利光氏(浜松管材)がネット71.6で見事優勝した。
 終了後は成績発表と表彰式が行われ、入賞者にそれぞれ賞品が授与された。
 上位入賞者は次の皆さん(敬称略)。
▽優勝=和久田利光(浜松管材)N71.6H20.4
▽2位=宇佐見徳秋(橋本総業)N73.6H20.4
▽3位=斉藤日吉(前澤給装工業)N75.0H24.0
▽4位=山下勉(村松商店)N75.2H22.8
▽5位=青木克信(オータケ)N75.6H20.4
▽ベスグロ=鈴木誠(山田商工)89

2月14、15日にポートメッセで
2014中部機械加工システム展
ジーネット名古屋支社 出品メーカー説明会開く

 ジーネット(社長=古里龍平氏、本社=大阪市中央区)の名古屋支社(支社長=大谷秀典氏)は中部地区では13年ぶりに、最新鋭の工作機械、切削工具・ツーリング・冶具など機械加工周辺機器を中心に最先端テクノロジーを集めた大型展示会「2014中部機械加工システム展」を2月14日、15日の2日間、ポートメッセなごやで開催する。金属加工ユーザーをターゲットに“生産性向上と省エネ・高効率化の御提案”をテーマに行う。工作機械メーカー23社(パネル展示等を含む)、機械加工周辺機器メーカー85社の計108社が出展予定。来場者数は3,000名を目標にしている。同展の出品メーカー説明会と決起大会が昨年11月26日午後4時より名古屋市中区の名古屋国際ホテルで開催され、2月の本番に向け士気を高めた。
 出品メーカー説明会は名古屋営業所の谷口課長が司会を務めて進行され、冒頭、寺田常務(営業本部長)が挨拶でジーネットの2013年度中間決算の概要説明を行った。
 寺田常務は「中部機械加工システム展へのご賛同をいただき、ありがとうございます。決算について、上期はジーネットが苦戦をし、その反面フルサト工業は絶好調でした。アベノミクスの影響は、まだまだ製造業まで回っていない状況。11月22日に行われた大阪機械器具卸商協同組合創立百周年記念式典の若手経営者の討議の中で、業界は五割になるという話がありました。Web業者の参入でかなり危機感を持っていると話されました。現在大阪地区では弱電メーカーが縮小。ジーネットもその波にさらされていますが、経営方針を『ユーザー様の目線に立ち、問題点を解決していこう』とし、営業の方向性としては潜在需要の顕在化ということで進めています。皆様方の良い商品をしっかりとPRして、ユーザー様がまだ気づいていないニーズを開拓してまいりたい。中部機械加工システム展は、11月に行われた東京展の会場の倍以上の広さがあり、東京展では1,640名の来場がありましたが、その倍〜三倍の来場者が期待できます」と話した。
 このあと名古屋支社の瀧業務課長より搬入・搬出など出品に関する詳細な説明が行われた。
 名古屋支社の中村機械担当部長が「メーカー様にも同展への集客のご協力をいただきまして、3,000名の目標を必ず達成したいと思っております。8月、9月から受注も上昇傾向になっております。各種政府の施策や四月からの消費税率引き上げを控えて、フォローの風の中での開催となると確信しております。100社を超えるご参加(出展)をいただいており、我々事務局も大変身の引き締まる思いです。名古屋支社一同、一丸となってこれを成功裡に終了させたいと存じますので、皆様のご支援ご協力をお願いいたします」と挨拶し説明会を終了した。
 続いて開かれた決起大会では、はじめに大谷名古屋支社長が「中部地区で工作機械を中心とした大規模な展示会を行うのは13年ぶりとなります。我々は総花的な展示会ではなく、テーマを絞った展示会を繰り返し行っていくということでやっております。今回は工作機械を軸とした金属加工、樹脂加工のユーザー様をターゲットに行います。ターゲットを絞り込むことで提案の精度を上げ、提案から受注へしっかりと結びつけていく。コンセプトをご理解いただき、今後も提案活動を進めていきたい。我々も一丸となり取り組みますので、ご支援ご協力をお願いします」と挨拶。
 出品メーカーを代表してヤマザキマザックシステムセールスの片岡部長が業界の現況などについて話した後、高らかに乾杯の音頭をとった。
 名古屋支社管轄の各営業所長から決意表明が行われ、展示会の成功に向け結束を固めた。
販売店向け説明会も開催
 昨年11月6日には、「2014中部機械加工システム展」の販売店向け説明会が名古屋市熱田区の名古屋市工業研究所で開催され、84名が出席した。展示会はジーネット名古屋支社管轄の有力販売店が主催店となって行われ、事務局をジーネットが務める。
 説明会の席上、大谷名古屋支社長は「景況は確実に回復傾向にあるようで、下期は好調なスタートとなりました。当社はここ数年、分野・ターゲット・提案内容などを絞ったソリューションフェアを展開してきましたが、今回、工作機械・工具・周辺機器などのモノづくり、加工技術の総合提案を行う中部機械加工システム展を企画しました。この展示会が開催される2月は、消費税増税前の駆け込み需要も見込めます。展示商品も顧客の困ったを解消し、且つ売れる商品を揃えました。全力を挙げモノづくりを元気づけたい」と挨拶、説明に移った。
 今回展示実演する機械メーカーはアマダマシンツール、オークマ、大阪機工、キタムラ機械、シチズンマシナリーミヤノ、ソディック、ブラザー工業、豊和工業、DMG森精機、ヤマザキマザック、ジェイテクトなど18社。特にブラザー工業は旋削加工とミーリング加工を1台で行う小型複合加工機「M140X1」、キタムラ機械は超高精度小形加工機として光ケーブルコネクタ、IT関連部品、カメラ部品、医療機器の分野に1,000台以上の納入実績を誇る横形マシニングセンタHX250iFの後継機「マイセンターHX250G」、オークマは抜群の熱安定性と高剛性を実現したCNC旋盤「LB3000EXU」、DMG森精機は5軸マシニングセンタ「DMU50」、ヤマザキマザックは多面加工・五軸加工で複雑形状ワークの高能率生産を支援する「VARIAXIS-j500」などの新製品でのデモ加工を行う。
 工作機械以外も切削工具ではサンドビック、イワタツール等、ツーリングではアルプスツール、エヌティーツール、大昭和精機等、このほか周辺機器などのメーカーが、単に製品展示を行うのではなくユーザーの困ったを簡単解決するアイデアを持って困難解消を提案する。
 同時開催のセミナーには「トヨタの海外展開とTPS」「3Dプリンタの動向について」「工作機械業界の展望とマザックの世界戦略」などの開講が決まっており、このほかサンドビック、ミツトヨ、住友電気工業のセミナーも予定されている。