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2012年(平成24年)3月
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2012年3月4日(日)11日(日) 2447号 2448号
戦力化の各種セミナーが目白押し
24年度通常総会は5月24日
愛機工 2月度理事会を開催

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=野田道典氏・ノダキ社長)は2月7日午後4時40分より東京第一ホテル錦において2月理事会を開き、理事、役員31名が出席した。理事会では、人材開発事業、社員戦力化事業の報告が行われたほか、愛知が担当する中部ブロック会議や24年度通常総会についても審議された。
 野田理事長の冒頭挨拶に続いて議案審議に入った。
 第1号議案の会員増強活動の件は、ユキワ精工名古屋営業所(愛知県長久手市)の賛助会員加入について満場一致で承認された。
 第2号議案の新年会報告は滝沢熱田支部長(松本商店社長)より行われた。新年会は1月11日にANAクラウンプラザホテル・グランコート名古屋で開催され、360名が出席。収支報告もあり承認された。次回新年会は北支部の担当。
 第3号議案の社員戦力化事業については、事務局より事業報告などが行われた。
 @経営者・管理者セミナーが、12月6日午後6時より東京第一ホテル錦において、村井みほ氏(村井みほクリニック医院長/精神科・神経科)を講師に「職場のメンタルケア…予防と対処について」のテーマで行われた。受講者30名。
 A社員研修「営業マンのためのビジネス数字入門」が1月24日、名古屋市工業研究所で開催された。講師は林経営対策部長(広島商事社長)。48名が受講した。
 今後の事業予定は次の通り。
 @経営者・管理者セミナー=[日時]2月7日午後3時〜4四時30分[会場]東京第一ホテル錦[講師]小島永嗣氏(東京商工リサーチ)[テーマ]「危ない会社の見分け方、最近の倒産事情」[受講申込]52名。※同理事会前に開催された。
 A社員研修「トラブル&クレーム処理及び新規開拓のポイント」(継続事業)=[日時]2月8日午前9時30分〜[会場]名古屋市工業研究所[講師]森崇幸氏(名南経営)[受講申込]29名。
 B社員研修「営業社員・幹部社員モチベーションアップ研修」=[日時]2月21日午後1時〜5時[講師]宇井克己氏(経営コンサルタント、中小企業診断士)[テーマ]「営業マンの提案力とやる気を高める」[受講申込]30名。
 C社員研修「工場見学会」=[日時]2月22日午後1時〜4時30分[見学先]ヤマザキマザック美濃加茂製作所及びフェニックス研究所[参加申込]50名。
 2011年年末賞与アンケートの集計結果が発表され、アンケートの回答率(約40%)は予想以上に高かったが、未回答社の中に「支給無し」「寸志程度支給」の会社が数多くあると想定されるため正確な判断は難しいとされた。今後、ベースアップ・定期昇給、夏期賞与のアンケート実施も検討していく。
 次年度事業については、2月28日の委員会にて人材開発事業も含め概要をまとめることになっている。
 第4号議案の全機工連・人材開発委員会については、水谷委員長(組合副理事長・ミズタニ機販社長)より活動報告が行われた。全機工連常任理事会で今後の方針を報告。委員会としては愛知組合委員による一回の開催のみであるが今後は回を重ね、事業の具体化を検討する。当面の活動としては、全国各組合へのアンケート調査を行い教育に関する要望や事例をまとめる。また、中部ブロック会議において人材開発事業を課題に議論するとしている。
 第5号議案の中部ブロック会議については、伊藤ブロック長(組合副理事長・春日鋼機社長)より、当日の次第が発表された。今回の中部ブロック会議は、2月16日午後3時より名古屋逓信会館(名古屋市西区)において、愛知組合が担当して行われる。
 第1部では、全機工連の人材開発事業について各組合の委員で討論会を行う。また、全機工連・阿部事務局長が各委員会(IT・情報、広報)と東北ブロックの状況を報告する。第2部はネットビジネスについてのパネルディスカッションを行う。第3部は懇親会。
 第6号議案の全機工連常任理事会報告は野田理事長より行われた。常任理事会は1月27日に開かれ、事業及び各ブロックの状況を審議した他、東北ブロックから震災の影響による機工商品の不足が顕著になったとして供給支援の要請があった。ただし不足する商品は地域ごとに異なるため、先ずは各地域でリストを作成し、それを全国各ブロックで支援することを決議した。
 第7号議案の平成24年度通常総会については、志知総務部長(志知社長)より、5月24日午後4時30分よりホテル名古屋ガーデンパレスで開催することが発表された。総会後に行う懇親会の会費徴収については従来通り、1人5,000円、2人目から1万円とする。続いて高田会計理事(井高社長)より平成23年度の仮決算と見通しについて報告があった。
 また、事務局からは総会に向けての準備として、▽次年度は役員改選期に当たるため、各支部は支部総会にて理事推薦候補者及び次点を選出し四月九日までに事務局に提出する(4月理事会にて承認し総会に上程する)▽各部会は平成24年度予算申請書(事業計画書)を3月末日までに事務局に提出するよう説明があった。三役・常任理事会は4月に開催される。
 第8号議案の部会報告は次の通り。
 【総務部】平成24年度総会の準備、運営。【情報部】組合報冬号を二月に発送する。2012年1月景況調査集計の報告。【経対部】社員戦力化事業及び人材開発委員会を並行して取り組む。1月実施した2011年年末賞与のアンケート集計の報告。【事業部】中小企業共済、ガソリン取次事業を継続して強化する。また、カーリースについては正式な契約書の締結が遅れている。概要はまとまっているが、一部条項の中で、同業他社との契約禁止要項の見直しを組合で求めており回答待ちの状況である。契約締結後に具体的な活動に入る。【青年部】2月4日、神戸・日帰りバスツアーを開催した。参加71名(バス2台)。今後の予定は、3月3日、研修事業として滋賀県のダイフク「日に新た館」と京都「月桂冠大倉記念館」を見学する。【厚生部】中断している平成23年度野球大会(第71回)について年度をまたいだ異例の進行となるが四月以降のグランド確保(一宮及び草井)に目処がついたため4月〜5月に集中して行い5月末の終了を目指す。24年度大会については前年度大会終了後、続けて開始する。
 第9号議案の訃報は、▽こうら(熱田支部)小浦正喜社長の祖父喜三郎氏が昨年12月29日永眠された。89歳。▽近代精機(南支部)可児悦彦会長(元組合監事)が1月31日永眠された。69歳。
 第10号議案その他は、業界情報と平成24年度理事会日程(予定)が発表された。
 次回の4月理事会は4月24日に開催予定。
年度末恒例の
理事懇親会開催

 愛知県機械工具商業協同組合は、2月の理事会が23年度内で最後の理事会に当たることから、理事会終了後に会場を移して懇親会を開催した。
 当日理事会に出席した理事が参加し、はじめに野田理事長より日頃の組合活動への協力に対してお礼の言葉が述べられた。
 通常の理事会は会合後直ちに解散となるため、中々話し合う機会のない理事同士で親睦を深める場となった。

24年賀詞交歓会開催
2013年全国大会は名古屋で
中部青年やまずみ会 新会員10社を迎え一層の結束を

 ユアサ商事(社長=佐藤悦郎氏、本社=東京都中央区)の中部支社傘下販売店の若手経営者で組織される中部青年やまずみ会(会長=大竹裕氏・大竹建機産業社長)は、1月30日午後6時より名古屋市中区錦の東京第一ホテル錦において、平成24年賀詞交歓会を開催した。
 大竹会長は冒頭の挨拶で「巷では大変暗い話題が多いですが、この中部青年やまずみ会は今年、大変明るく楽しいお知らせがあります。ここしばらく会員の数が増えずに困っておりましたが、この度めでたく、10社の新しい会員が入会されました。ユアサ商事様におかれましては、支社長はじめ各担当の皆様が、大変ご尽力いただいて勧誘活動をされたことと思います。また、新しく入会されました10社の皆様方におかれましては、この様に大変厳しい時勢の中でご入会いただくということは、大変なことではないかと存じます。しかし、こうやって集まっている皆さん、同じような立場の中で同じような悩み、思いを持って集まっております。大変楽しい会ですし、これも何かのご縁としまして、気づき、出会いもあるかと存じますので、一つ積極的にご参加の程をお願いいたします」と新会員を歓迎した。また昨年の厳しい情勢に触れ、「絆」の大切さを再確認したと話した。
 併せて大竹会長は、来年の2013年に青年やまずみ会の全国大会が名古屋で開催されることを報告し、会員一丸となって成功させたいと決意を語った。
 続いてユアサ商事の長谷川中部支社長は、全国大会成功に向けてユアサ商事の全面的な支援を表明し、会員のより一層の結束を呼び掛けた。
 倉地副会長(倉地常務)の乾杯の音頭で開宴。懇親が深まる中、小川副会長(日本ベターリビング商品本部長兼営業本部長)の中締めでお開きとなった。

製品価格動向にも関心
「今後の市場動向について」
愛知県管工機材商協組 流通部セミナー開催

 愛知県管工機材商業協同組合(理事長=小川信氏・山信社長)の流通部会(部会長=伊藤信哉氏・伊藤柳商店社長)では、2月8日午後2時より名古屋国際センターにおいて、「流通部会市場動向セミナー」を開催し、管工機材の「市場動向」について、四つのジャンルのメーカー(アロン化成、キッツ、住友金属工業、LIXIL)担当者を招いて解説してもらった。正会員、賛助会員ら35名が出席した。
 講演会に際し、小川理事長より、「今業界では物件と需要の少なさの中で価格競争が激しく、適正利潤の確保を組合として進めたい。材料比率が高い管工機材製品は、昨今の原材料高騰につられた価格上昇は抑えられており、本日のセミナーが製品価格動向を考える上での一助になれば幸いです」と挨拶。
 次いで講演会に臨んだ。講演後は伊藤部会長より、各メーカー担当者に今後の価格動向について私見、見解を述べてもらった。主に次の通り。
■住宅用建材・設備【LIXIL】住宅着工数の低減により汎用的な商品は価格競争が激しくなる。各住宅メーカーからの納材価格値下げ要求も厳しくなっており下がる方向にあると見ている。別の商材で付加価値を上げていくかが大きなテーマ。
■合成管【アロン化成】
 塩ビ樹脂の原料となるナフサ価格は高水準にある。原油や電気料金の価格動向に影響されるものの、塩ビ樹脂の需要から減産と原料メーカーの再編が行われ、数が少なくなり力も強くなっており原料の大きな値下がりも考えづらい。原料高、製品安という今のままが続くのではないか。
■鉄鋼全般と鋼管【住友金属工業】原材料(鉄鉱石、石炭)の動向次第だが、落ち着く要素が大きい。現状の市況感では原材料が下がる以前から先安ということで競争されて現場物件を受注される動きがある。市況は下がりぎみにあり、メーカーとしては踏ん張りたいところ。横ばい、それ以上を維持したい。
■バルブ【キッツ】
 銅価格は一時期よりは下がっているが、上がっていた時の需要量に対して個数が減っており、生産効率が悪くなっている。メーカー各社海外シフトを進めて、コストダウンを図り価格維持をしている。なんとか市況維持をしていきたい。銅はリサイクル比率高いので、銅価格が上がっても瞬間的に上がる事はない。

返品処理改善活動の課題
参画企業へのPRを一層徹底
静岡県管工機材商組合 2月度定例理事会

 静岡県管工機材商組合(理事長=村松孝一氏・村松商店社長)では、2月3日午後3時より静岡市内のマイホテル竜宮において「2月度理事会」を開催し、5月総会の準備や、返品処理についての活動内容が審議された。
 当日審議された議案は次の通り。
▽第1号議案=「返品処理についてのお願い文書」配布実施の件
 今回の活動について、成果があったという声が大半を占める一方、参画企業の中で顧客に文書を配布していないところがあることも報告された。今後参画企業に対してPRを一層徹底しながら文書配布の頻度も増やしてさらなる活動内容の充実と強化を図る方向で決まった。
▽第2号議案=5月の総会開催について
 5月17日の総会当日は、午後2時から理事会を開催し、総会は午後3時から。懇親会は午後4時の開始と決定した。翌日は恒例のゴルフ大会を富嶽カントリーで開催し、12組参加予定。
▽第3号議案=秋の研修旅行について
11月21日〜24日に決定。
▽第4号議案=部会開催の件
 6月1日鋼管継手部会、7月5日バルブ部会、8月3日ポンプ部会、9月7日衛陶水栓部会、10月5日合成管部会と各担当者を決定。
▽第3号議案=その他情報交換
・東日本建設保証がまとめた静岡県内建設業の2010年度の財務統計指標(決算分析)によると、企業の収益性を示す総資本経常利益率はマイナス2.68%と東日本23都県の平均であるマイナス0.80%を大きく下回り、都道府県別で最下位だった。「こういう数字を見ると我々は厳しい地域にいるのだと実感する」という感想に同調していた。
・ホームセンターが太陽光発電などの住宅設備に力を入れてきた話から、エネルギー問題についての話に及び、次世代エネルギーで期待されるメタンハイドレード産出試験が遠州灘で開始されたことも話題に上がった。

高トルク機と高剛性チャックで
高能率加工を実現!!
安藤 ブラザーとユキワの合同セミナー

 機械工具商社の老舗、安藤(社長=安藤仁己氏、本社=名古屋市昭和区白金1-16-7)は2月9日午後1時より、ブラザー工業とユキワ精工の協力を得て「高トルク機と高剛性チャックで高能率加工を実現」をテーマにした高能率加工合同技術セミナーを開催した。会場は、タッピングセンターの主力組立工場がある、ブラザー工業刈谷工場(愛知県刈谷市野田町)。安藤の主力ユーザーと同社の営業社員が参加した。
 安藤社長は主催者挨拶で、セミナー参加と日頃の愛顧に対し感謝の言葉を述べた後、「急激な円高でモノづくりが海外シフトをしておりますが、日本は貿易立国なので日本のモノづくりを何とかしなければならないとの思いから、今回は2社のご協力を得て、高能率加工にテーマを絞り込んでセミナーを開催させていただきます。セミナーの後は工場見学、加工実演も予定しております。今日のセミナーの中で、一つでも原価低減のヒントになるものがあればと存じますので、よろしくお願いいたします」と述べた。
 セミナーでは、ブラザー工業の五島氏が『高能率加工の推奨』と題して講演。円高の中でグローバルになった市場と対抗するには、更なる高効率加工が不可欠であり、無駄を省いて生産性の向上を図らなければならない。速くモノを削るのは勿論だが、切削をしていない時間の短縮も必要であるとして、“ムダ時間=ゼロ”を追求したブラザーの30番マシンTC―R2Bなどを紹介。
 「ブラザー最新のタッピングセンターは、生産現場に高生産・高効率加工を提供することができるが、その性能を発揮するには、工作機械の使い方を極めることと、最適なツーリング(高剛性・高精度)によって、更なる加工効率が高められる」と話し、厳しい時代を勝ち抜くために加工現場は更なる進化が必要とまとめた。
 ユキワ精工からは高橋氏が『スーパーG1チャックの優位性について』解説。
 コレットホルダは汎用性が高く使い勝手は良いものの、剛性が低く、加工精度の問題や刃物抜け、工具破損が起こるなど、中〜重切削には不向きとされていたが、ユキワのスーパーG1チャックは使い勝手はそのままに、ホルダ本体を肉厚にして剛性を高め、ダブルテーパで把握力を高めて弱点を解消。更に総合振れ精度五μ以内を維持することで工具寿命も延び、高効率・高寿命による生産性の向上が図れると、加工の映像を見ながら説明された。
 セミナー後は、ブラザーのタッピングセンターの主力生産ラインを見学。ラインのシステムや生産能力などについて詳しく説明を受けた。また、環境配慮型工場としての特徴も聞くことができた。
 続いてショールームでは、ブラザーのタッピングセンター「TC―S2DN―O」と「TC―R2B」を使ってワーク(鉄S50C)を削る実演が行われ、ユキワのスーパーG1チャックと他社のミーリングチャックを使用した場合を比較。参加者はその様子を熱心に見ながら違いを確認していた。その後の質疑応答ではより技術的な質問が多く出ていた。
 参加者の一人は「従来40番工作機械でしかできなかった加工も、高剛性の30番の機械と高剛性で高精度のチャックを使用することで可能となり、更に高効率で作業時間の短縮と節電にもなる」と感心した様子。
 ユキワ精工の担当者も「他社との連携で行うセミナーは初めてだったが、参加者からも好評であり、今後もこの様なセミナーを販売店や工作機械メーカーと一緒に開催して行きたい」と述べていた。

可児悦彦氏
近代精機会長

 近代精機(社長=可児宜彦氏、本社=名古屋市南区内田橋2-8-1)の会長、可児悦彦氏は予てより病気療養中のところ、1月31日に薬石効無く逝去された。享年69歳。
 通夜が2月1日午後7時より、告別式は翌2日午後零時30分より、いずれも高徳院愛昇殿(愛知県豊明市)において、長男で社長の宜彦氏が喪主を務めてしめやかに営まれた。
 2日は名古屋では珍しく積雪が10cmを超す大雪の中ではあったが、同氏の死を悼み多くの方々が参列した。

小浦喜三郎氏お別れの会
こうら創業者

 昨年12月29日に享年89歳で逝去された、こうら(社長=小浦正喜氏、本社=名古屋市熱田区河田町115)の創業者で相談役、小浦喜三郎氏の「お別れの会」が2月2日午前11時30分よりANAクラウンプラザホテルグランコート名古屋(名古屋市中区金山町)において開かれ、多くの人が参列し在りし日を偲んだ。
 正喜社長が「年末に家族葬として済ませておりますが、どうしても『こうら』から送り出したいという気持ちで会を開催いたしました」と挨拶。
 献花では参列者が列を作って喜三郎氏に最後の別れを告げていた。

豪華クルーズと異人館めぐり
“神戸幸せ満載の旅”開催
愛機工青年部 71名が親睦を深める

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=野田道典氏・ノダキ社長)の青年部(部長=森庸一氏・森哲社長)は2月4日、レクリエーション企画(厚生幹事長=加藤大策氏・センサスヤマモト、レク担当幹事=荒木直哉氏・NaITO)として「神戸幸せ満載の旅!!」と銘打って日帰りツアーを実施した。
 毎年この時期に行われる人気の行事で、今回は「豪華ランチクルーズ&異人館見学日帰りツアー」を企画。組合員・賛助会員の従業員とその家族ら71名が参加し、親睦を深めた。
 当日は午前7時30分に金山に集合し、バス2台で最初の目的地である神戸港に向かった。
 神戸港では、1930年代客船の黄金時代を彩ったフランスの豪華客船ノルマンディ号をイメージして一九九四年に造られた「ルミナス神戸2」(4,778トン・国内最大級のレストランシップ)に乗船し、地中海風フランス料理をメインに世界各地から取り寄せた旬の食材を使った料理を味わいながら、優雅に大阪湾・明石海峡をクルージング。六甲山の山々や明石海峡大橋、神戸空港から飛び立つ飛行機を見たりと、船上からの眺めを楽しんだ。
 ランチクルーズの後は、神戸北野異人館めぐり。異人館街のシンボルでもある「風見鶏の館」と「萌黄の館」(いずれも国指定重要文化財)を見学した。
 風見鶏の館は、ドイツ人貿易商ゴッドフリート・トーマス氏が自邸として建てた建物で、北野・山本地区に現存する異人館の中でれんがの外壁の建物としては唯一のものとされる。
 萌黄の館は、アメリカ総領事ハンターシャープ氏の邸宅として建築された木造2階建て・下見板張りの異人館。“白い異人館”と呼ばれていたが、昭和62年からの修理で建築当時の淡いグリーンの外壁に復元された。
 風見鶏の館前の広場ではパフォーマーが演技を披露しており、人だかりができていた。見物人はコミカルな演技や手に汗握る綱渡りのパフォーマンスに、盛んに拍手を送っていた。
 異国情緒漂う街並みを散策し、神戸の外国貿易の歴史に触れる旅となった。
 往きのバスでは青年部のスタッフがビンゴゲームで車内を楽しく盛り上げるなど、子供から大人まで一日楽しめるツアーとなり、今回初めて参加した人は「とても面白かった。来年も参加したい」と感想を語っていた。

危ない会社の見分け方
最近の倒産事情を学ぶ
愛機工 経営者セミナーを開催

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=野田道典氏・ノダキ社長)は2月7日午後3時より東京第一ホテル錦にて経営者・管理者セミナーを開催し、東京商工リサーチ名古屋支社の小島永嗣氏が「危ない会社の見分け方・最近の倒産事情」と題して講演した。
 講演は小島氏が調査員として情報部で倒産動向の取材をして来た経験をもとに行われ、組合員50名が聴講した。
 講演の終盤では、企業の外部情報を集める方法として商業登記簿と不動産登記簿の見方のポイントが紹介され、実際に倒産した会社の登記簿を見ながらパターン毎に分かりやすく説明が行われた。
 「実際に、火の無い所に煙は立ちません。経営者の皆さんだけではなく、従業員の方から上がってきた情報をまとめて、皆で共有することは重要なこと。そのあとの対応も重要です」と小島氏。
 最後に調査レポートの行間を読む秘訣を語り、「レポートの内容が好いのに、評価ポイントが低い場合は要注意」と指摘した。
 【講演要旨】
 昨年1年間(2011年)の全国企業倒産件数は1万2,734件、負債総額は3兆5,929億2,000万円だった。
 件数は、前年比で587件(4.4%)減少し、3年連続で前年を下回る結果となった。
 全国を九地区に分けて見ると、東北、四国、関東、近畿、北陸の5地区で減少。中でも、東北が前年比25.5%、四国が15.3%の減少となっている。これに対して、中国、九州、北海道、そして中部が上昇した。
 一方で負債総額は、前年と比較し3兆5,678億5,300百万円の減少で、ほぼ半減している。
 負債が1億円未満の小口倒産が、全体の約7割を占めている。中小企業を中心に倒産が進んでいることが裏付けられる。
 自動車関連業界の倒産は、それほど増えていない。倒産が多かったのはサービス小売業で、震災以降に東海地区で増加した。
 今後はどうか。東海三県の今年1月の倒産件数は107件となり、前月と比べ31件増加、前年同月比では1件増加した。
 負債総額は221億4,900万円で、前月比229億9,000万円の減少、前年同月比80億5,200万円の増加となっている。
 円高、デフレ、欧州の債務問題と、取り巻く環境は非常に厳しい。客先からの値段面の要望も厳しい状況にあるかと思う。国の円滑化法があるから生きているだけというところも多くある。今までは資金繰りの支援策で何とか持ちこたえてきたが、仕事が増えない限り立ち直れない。今後、倒産が減るとは言えない状況で、緩やかながら増加していくと見ている。これは全国でも東海でも同じ。
 貸し倒れは純損失。純損失を補うのは純利益。
 売上を取り返すために無理をして新規顧客を開拓すると、新たな倒産リスクが発生する。その結果、与信管理負担が増加する。
 仕入先が倒産してしまった場合は、安定的な調達ができなくなる。新規仕入先を探すことになるが、中々前と同じような取引はできない。調達コストの増加で収益が悪化。さらに安定調達ができず納品の遅れが発生したりすると、信用失墜につながる。
 会社を見極めるポイントとしては、一般的に決算書類や財務分析による定量分析が挙げられるが、定量では表すことのできないこともある。これらの情報を収集分析する定性分析があり、より危ない会社を見極めることができる。
 会社の総合力は、定量プラス定性分析で判断される。定性分析には人、物、金が三大要素として挙げられる。
 取引先に危険な兆候が見え始めたら、一刻も早く現地調査をする。取引状況を確認し、現状をより正確に把握する。相手の仕入先や販売先などに現状を調査する。自社が売り渡した商品の管理・保管状況を調査する。
 処置としては、与信限度の修正・減額をし、回収方法も現金に切り替える。連帯保証人などの担保を立てさせたうえ、相手からしっかりとした弁済計画を提出させ、これに基づき書面を作成する。売掛金の廻し手形化を検討する。
 実際に、火の無い所に煙は立たない。経営者の皆さんだけではなく、従業員の方から上がってきた情報をまとめて、皆で共有することは重要なこと。そのあとの対応も重要だ。

イゲタロイ発売から80年
自信を持って販売活動を
東海イゲタロイ会 2012年新年会を開催

 東海イゲタロイ会(会長=伊藤照之氏・伊藤信産業会長)の2012年新年会が1月13日午後6時より名古屋マリオットアソシアホテルで開催され、住友電気工業の倉阪専務、牛島ハードメタル事業部長など幹部はじめ、会員、代理店ら150名が参加して盛大に新年の幕開けを祝った。
 新年会は鈴木住友電気工業ハードメタル事業部流通販売部名古屋市販グループリーダーの司会で進行され、冒頭、伊藤会長が「昨年は3月11日の東日本大震災に始まり、福島第一原子力発電所事故は世界の人々に原発に対する人類の生存権が再認識される、歴史に残る年でした。現在も放射能の恐怖は続いているわけであります。地球は怒っております。近くでは9月に(台風12号による)三重県紀宝町の災害。タイ国の水害で日本企業は計り知れない損害を被り、日本経済に多大な影響がありました。他方、円高・ドル安は一向に回復されず、一ドル75円台まで進みました。未だに円は高い水準で推移しています。また欧州のユーロも100円を切る状況です。今年は経済大国の大統領が任期切れで替わります。アメリカ、ロシア、フランス、ドイツ、中国、韓国。大統領が替わるとどの様な変化が現れるのか、注目の辰年です。日本経済にプラスになることを祈るばかりです。我々、中小零細の工具商社は、どの様な目標を持って前向きに進めば良いのでしょうか。日本企業の海外流出の中、野田政権の正しい舵取り、夢のある日本経済の活性化を期待するものであります。本日は、東海イゲタロイ会の新年会。住友電気工業さんも粉末合金を世の中に出されて80年。日本最古の超硬工具メーカーであり、激動の中をトップメーカーとして君臨されています。私たちイゲタロイ会会員は、大手を振って正々堂々と自信を持ってイゲタロイ製品の販売をさせていただき、マーケットの期待に応えてもらいたいものです。今年は11月1日から6日間、東京ビッグサイトでJIMTOFが開催されます。コスト低減やエコにつながる製品を積極的に発表され、私ども流通で大いに販売して行きたいと存じます。マーケットは超戦国時代です。どうか本日出席の会員各社を今まで以上に守っていただきたくお願い申し上げます。最近の世論調査では、10年先のモノの存在に不安を抱く若者が多いそうです。イゲタロイを扱かわせていただいて良かったと言えるような、先を見据えた経営戦略を住友さんにはお願いする次第です。今年は辰年、特に名古屋は中日ドラゴンズです。これにあやかって中部経済の活性化を願うものであります。胸を張って今年一年頑張りましょう」と挨拶。
 続いて
倉阪住友電気工業専務が挨拶に立ち、日頃の愛顧に感謝の意を表した後、同社の今年の進め方について「一つは、コアの技術を世界トップレベルに引き上げる。二つ目、国内の製造業は非常に苦しい環境にあります。国内の製造拠点のマザー工場として、そしてエンジニアリングを強化し新興国を中心としたグローバル化に対応していく。2011年度も前年に引き続いてシェアが伸びてきており、国内販売シェアの首位を守れる見込みです」と話し、昨年のキャンペーンで予想を上回る成果があったことに対しお礼を述べた。またその一部を震災孤児の育英資金として寄付したことも付け加えた。
 「今年度は、さらに大型のキャンペーンを実施し、会員各店の売上増大に貢献したい。昨年秋に東海住電精密内に、また今年は九州に、ツールエンジニアリングセンターをオープンし、国内5カ所の体制で販売店の営業活動を応援していく」と倉阪専務。
 併せて、同社の松本社長が876年続いている春日大社の若宮おん祭で『日使(ひのつかい)』を務めたことも報告した。
 このあと80周年記念キャンペーンについての説明があり、前嶋東海イゲタロイ会副会長(前島商会社長)の「昨年は色々なことがありましたが、今年は明るい年になればいいと思います」との挨拶と力強い発声で乾杯した。
 祝宴では、参加者が和やかに歓談して親睦を深め、抽選会などの催しで楽しいひと時を過ごした。
 牛島住友電気工業ハードメタル事業部長が中締めの挨拶で「今年は飛躍の年として行ければと思います。私ども、メーカーとして今年一年も開発、供給体制、マーケティングに力を入れてまいりますので、ご支援ご協力をお願いいたします」と抱負を語り、三本で締められた。
イゲタロイの歴史
 イゲタロイ(超硬合金工具)は1931年、「井ゲタロイハードアロイ」の名前で切削工具として初めて商品化された。翌1932年に「井ゲタロイ」に、そして1959年に全てカタカナの「イゲタロイ」と商標を変更。昨年発売80周年を迎えた。
イゲタロイの歴史
◆1927年 住友電線製造所(現在の住友電工)が超硬合金の研究に着手
◆1929年 自家用の伸線ダイスの製造に成功
◆1931年 超硬切削バイトの市販を開始
◆1941年 伊丹イゲタロイ工場が稼動
◆1947年 イゲタロイ(ダイス)、米国に初輸出
◆1956年 イゲタロイニュースを創刊
◆1957年 イゲタロイサービスカー登場
◆1964年 九州精密工業(現・九州住電精密)を設立
◆1972年 北海道住電精密設立(刃先交換チップ量産工場)
◆1979年 Sumiden Carbide America Inc.(現・Sumitomo Electric Carbide,Inc.)を設立 海外販社第1号
◆1981年 亜鉛処理法による廃超硬合金からのタングステンリサイクル事業を開始
◆1984年 東海精密(現・東海住電精密)を設立
◆2003年 住友電工ハードメタルを設立
◆2010年 超硬工具国内シェア一位に(日本経済新聞日経シェア調査より)
◆2011年 湿式化学処理法によるタングステンリサイクルを開始

新エネルギー分野へ注力を
2012年度方針発表会を開催
ノーリツ 名古屋・静岡地区合同

 湯まわり設備メーカーノーリツ(社長=國井総一郎氏・本社=神戸市)は、2月14日午後2時30分より、JR名古屋駅隣接の名古屋マリオットアソシアホテルにおいて「2012年度ノーリツ方針発表会」を開催した。國井社長は23年度12月期における連結決算が増収増益になったことを報告し、今年の重点課題として、成長事業の育成と品質のレベルアップを挙げ、中期経営計画「Vプラン16」の実現に向けて邁進していくと強い意思を表明した。
 方針発表会では名古屋・静岡支店の同社得意先である74社、102名が参集する中、ノーリツの経営方針説明が國井社長より行われた。
・昨年から六ヵ年の中期経営計画「Vプラン16」をスタートした。
【「Vプラン16」】基本方針は経営基盤の安定と持続的成長を実現し、社員が自信と誇りを持てるノーリツグループにすること。
・経営基盤の安定について、2013年の計画は営業利益一百億。
・持続的成長については海外事業と、国内では新エネルギー分野事業に注力。
・平成23年12月期の連結業績は1,843億5,300万円(前年同期比5.3%増)、営業利益は81億8,600万円(14.6%増)、当期純利益は47億9,800万円(24.9%増)の増収増益決算となった。
【市場環境の見通し】住宅関連需要は復興需要があるものの、大きな回復は見込まれない。原子力発電の安全性の懸念から、家庭用エネルギーとしてガス及び自然エネルギーが見直されており、ガス機器の需要が拡大しつつある。エコジョーズ、太陽光発電などエコ関連商品の普及が見込まれる。
【2012年の重点課題】
@成長事業の育成。
・差別化した製品を投入することで、更なるエコジョーズ化の推進を図る。また新エネルギー分野の太陽光発電と太陽熱温水器に注力する。その為に開発力・生産能力と販売体制の強化を図り、専任人員を増加させる。
A品質のレベルアップ。
・現場力を強化するために、強化専任担当を配置。販売サービス面についても営業本部に技術部を新設し、アフターサービス、施工の更なる品質向上を図る。  
國井社長は日頃の拡販に対してのお礼を述べ、「今年は2013年に向けての布石の年」と結んだ。
続いて堀卓也中部支社支社長から、「2012年中部支社取組み」として方針課題が発表された。
【2012年度方針課題】
@お客様と共に需要開発活動の実践。
・「故障前取替え」取組み強化。
・節電意識向上に伴ったエコ化提案。
・業用分野の販売強化。
A新エネルギー分野の取組み強化と業績化。
・ノーリツ流エネルギーの「ベストミックス提案」
・社内外の販売力強化。
Bエンドユーザーへのプロモーション強化。
・ハウレッシュ会(『リフォームを通した生涯顧客づくり』を目指す、ビジネスパートナーの組織)活動の強化。
・ショールーム提案力の強化。
・エンドユーザー向け「浴育・食育」の提案。
 堀中部支社支社長は、「需要開発活動で、既設市場の需要を喚起し、ガス・石油回帰のフォローの風に帆を張り、力強く前進したい」と語った。
中部・静岡NOVANO会
(代理店会)総会開催

 当日は方針発表会に先立ち、中部NOVANO会(ノーリツ代理店会・会長=尾崎行広氏・米津東部社長)の「第13回総会」と、静岡NOVANO会(会長=一瀬学氏・小泉東海専務)の「第2回総会」も開催され、任期満了に伴う役員改選の他、事業計画を承認可決し、一体となり取り組んでいくことを確認した。
 中部NOVANO会では、尾崎会長が出席者にお礼を述べ、「この会で我々はヒントを得たり、ご指導を願ったり、皆さんと励まし合いながら情報交換できる場にしていただきたい」と挨拶した。
 第2二部の懇親会では、高橋信吾静岡NOVANO会副会長(ザ・トーカイ副社長)の音頭で乾杯を行った。和やかに懇談を行い、伊藤龍彦中部NOVANO会副会長(ガステックサービス購買部長)の中締めで盛宴の内にお開きとした。

節電・創電のニーズに応える
建築設備システム技術フォーラム
三菱電機 静岡・名古屋で開催

 三菱電機(社長=山西健一郎氏)では、三菱電機住環境システムズ(社長=三木幸治氏)と共同で、「第34回三菱電機建築設備システム技術フォーラム」を2月7日に静岡、9日に名古屋の2会場で開催した。
 参加者は施主、建築設備設計、空調設備業者が多数訪れ、静岡会場には約100名、名古屋会場には約230名が来場して熱心に聴講していた。
 フォーラムは中部地区独自の内容で企画運営しており、25年目を迎えた今回は節電・創電のニーズが高まる中、それに応える製品・システムを、空調・給湯・太陽光発電の各分野から紹介した。また名前を「空調設備」から設備全体を捉えた「建築設備」に変更した。
 基調講演として中部大学工学部建築学科の山羽基教授を招いて、「節電時代の建築設備の最適な設計と運用について(BIM〈ビル情報モデリング〉とコミッショニング〈建物所有者・使用者の意図通りの性能を検証するプロセス〉の活用)」をテーマに、建築設備の新しいトレンドが紹介された。
 基調講演に先立ち、挨拶に立った三菱電機住環境システムズの竹尾常務取締役中部支社長は、出席者にお礼を述べた後、エネルギー環境の激変に関して従来の空調分野にこだわるのは限界があり、建築に付随する設備全体を捉えていくこと。また三菱電機グループとしてエコチェンジのスローガンの基で、環境ビジネスを一つの柱としており、家まるごと、ビルまるごと、工場まるごとのコンセプトで設備全体の省エネに取組む姿勢を示した。
 フォーラムではこの他「ラインアップ拡大した高効率モジュールチラー『コンパクトキューブ』シリーズのご紹介とシステム事例について。新型業務用ヒートポンプ給湯機のご紹介とシステム事例について。再生可能エネルギー時代に即した『公共・産業用太陽光発電システム』の最新動向が説明された。

ありがとう
寝台特急日本海
ベン 西日本営業部
執行役員部長 木下崇

 1950年11月に大阪と青森を結ぶひとつの急行列車が誕生した。
 急行『日本海』である。列車の歴史は、更にさかのぼり1924年神戸〜青森間で運行を開始していたが正式に『日本海』と名づけられた日から62年の歴史を刻んできた。
 1968年10月ダイヤ改正で20系ブルートレイン化により晴れて寝台特急の仲間入りを果たし、1975年の湖西線開業で14系客車に置き換えられた。この14系客車の所属は、長崎県佐世保市の早岐客貨車区所属で寝台特急『あかつき』(現在廃止)で、大阪駅到着後向日町運転所(現在=京都総合車輌所)での運転整備を行い、夕刻『日本海』として青森往復の今では類を見ない長距離運用をこなしていたが、『あかつき』『日本海』両列車の遅延などで双方に影響を及ぼしたり、暖かい九州佐世保と極寒の青森を共通運用で走らせた事もあり車輌故障も多かったと聞く。
 1978年から『日本海』の客車が24系25型に変更され、鉄道史に残る佐世保〜青森の運用は解消されている。1988八年の青函トンネル開業にあたり『日本海』の函館行が決定し14系寝台で営業取りやめとなっていた【食堂車】の復活構想があったが、結果的に準備された食堂車スシ24型は『トワイライトエクスプレス』に使用され『日本海の食堂車復活は幻』に終わった。
 現在の夜間移動の主流は、高速バスが人気を博しているが京阪神地区から夜行高速バスの北限が青森に達しておらず、寝台特急『日本海』が山形県庄内地方・秋田県・青森県を結ぶ唯一の手段でシーズンによっては全車満席・修学旅行団体・一般観光団体と需要は他の廃止された寝台特急とは差異が見られるが、JR発足時の1987年と比較して利用率は1/4に減少している。 
 やはり航空機の発達路線拡充・駅近の格安ホテルの影響も大きい。寝台特急『日本海』に使用される客車の車齢もすでに30年を超え、車体更新・設備更新をしながら使用してきたが新型客車の開発もなく限界が来た…のも定期運行廃止の理由と考えられる。
 福井地域鉄道部敦賀運転派出所のEF81型電気機関車に牽引され、東海道本線・湖西線・北陸本線・信越本線・羽越本線・奥羽本線…いわゆる日本海縦貫線を風雪に耐え京阪神と青森を結んできた名門列車が今消え去ろうとしている。 
 2012年3月17日のダイヤ改正で定期運行廃止(大阪〜新潟間:急行きたぐに号も同様)され、4月からは多客期臨時列車として運転される。
 機関車に掲げられた濃紺のヘッドマークには、まさに夜の日本海の白波と星が輝いている。

快適性と節湯性能を両立
水栓金具3種を4月に発売
LIXIL 「ナビッシュ」他

 住宅設備機器・建材の総合メーカーであるLIXIL(社長=藤森義明氏)は、INAXブランドから、快適性を向上させより優れた節湯性能を実現する新機構を採用した水栓金具3種、@タッチレス水栓「ナビッシュ(エコセンサー付)」(キッチン用)、A「エコハンドル水栓」(キッチン用、洗面用)、B「エコフル多機能シャワー」(浴室用)を2012二年4月2日より販売開始する。
 2005年から発売し好評のキッチン用タッチレス水栓「ナビッシュ」に、ハンドル位置に関係なく水だけを吐水できる“エコセンサー”を追加した新機種@「ナビッシュ(エコセンサー付)」をラインアップしている。季節や利用場面に応じて水とお湯を簡単に使い分けることが可能となり従来比約三八%の省エネ効果(都市ガス)※2を実現した。
 また、キッチンや洗面で使用されるシングルレバー混合水栓にA「エコハンドル」を搭載した商品をラインアップする。従来のシングルレバー水栓はレバーハンドル正面の位置でもお湯が出るため、無意識のうちに無駄なお湯を使っていた。「エコハンドル水栓」では、正面のハンドル位置で「水」を出す新機構を採用することで、従来比約32%(キッチン)、従来比約28%(洗面)の省エネ効果(都市ガス)※2を実現する。今後LIXILで製造販売する洗面化粧台及びシステムキッチンに順次搭載する。
 さらに浴室用シャワーB「エコフル多機能シャワー」では、シャワーヘッド内部にシャワー内の圧力を増幅させ、少ない水で大粒の勢いのあるシャワーを吐水する新機構を搭載。これにより従来比約三五%の節水・省エネ効果(都市ガス)※2を実現する。(スイッチ付では約四八%※2を実現)今後LIXILで製造販売するシステムバスに順次搭載する。
※1:省エネ法で建築設備として位置づけられた設備により消費される一次エネルギー。
※2:【試算条件】省エネ法の「住宅事業建築主の判断の基準」における給
 湯設備の一次エネルギー消費量(東京)及び自社モニター結果より給湯量を想定して算出

展示会情報
MEKASYS in  NAGOYA

 日伝は3月6日、自動化・制御機器、機械要素部品、マテハン機器、直動・工業用消耗材を一堂に集めたメカニカルパーツ&システムの総合展「MEKASYS(メカシス)in NAGOYA」を開催する。日本ガイシフォーラム2階のレセプションホールを会場に、開催時間は午前10時から午後8時まで。メーカー約60社が出展する。
 安全と省エネのセミナー@空気圧機器の保全と省エネ(SMC)Aネジはなぜ緩むのか?と適切なゆるみ止め対策(ノルトロックジャパン)B工場の低エネルギー化実現について(アイリスオーヤマ)も同時開催。
東陽MONOづくりフェアー2012
 東陽は3月8日・9日の2日間、刈谷市産業振興センターあいおいホールで「東陽MONOづくりフェアー2012」を開催する。時間は午前9時30分から午後8時まで。
 “円高に克つ!復活ニッポン!”をキャッチフレーズに、メーカー約七十五社が出展して、顧客の生産をサポートするための省エネ・技術革新・コスト低減に役立つ機械・工具を紹介する。
 会期中はメーカーによる技術講習会が行われるほか、軽食・抽選コーナーなども設けて来場者を迎える。
ソリューションフェア2012 in  名古屋
 ジーネットは3月14日・15日の2日間、名古屋国際会議場白鳥ホールにおいて「ソリューションフェア〜工場エア・電気の省エネ・環境対策展〜」を開催する。製造業における効果的な省エネ対策として、圧縮空気に関する新製品や、発電機から照明に至るまでの電気に関する新製品を一堂に集め、省エネ診断、省エネ・節電対策を通して提案する。出展メーカー34社。
 15日には出展メーカーによるセミナー@エアブローの省エネ・高効率電動送風機(昭和電機)A工場照明を高効率ランプに換えてCO2を削減!(岩崎電気)も開催される。
 開催時間は、14日が午前10時から午後7時まで、15日が午前9時30分から午後5時まで。

愛知県芸術劇場大ホールに
春を呼ぶ歌声響く
第19回ダイドーニューイヤーコンサート

 メカトロニクスの専門商社、ダイドー(社長=山田貞夫氏、本社=名古屋市中村区名駅南4-12-19)主催の「第19回ダイドーニューイヤーコンサート」が1月22日、名古屋市東区の愛知県芸術劇場大ホールで開催され、全国から招待された同社の取引先関係者らおよそ二千名がセントラル愛知交響楽団によるクラシックの演奏を楽しんだ。
 平成6年から始まり新春恒例となった、このコンサートも今回で19回目。ゲストに、オペラ界で人気のソプラノで、NHK―FM「気ままにクラシック」にて笑福亭笑瓶氏とともにパーソナリティとしても活躍中の幸田浩子さんと、「NHKニューイヤーオペラコンサート」に2005年より連続出演中の人気・実力ともに兼ね備えたメゾ・ソプラノ、林美智子さんを迎え、透明感ある美しい歌声で客を魅了した。
 コンサートは、チャイコフスキーのバレエ音楽「白鳥の湖」より“情景”“ワルツ”で開演。
 続く二曲目は、オーケストラとマリンバの共演でサラサーテのチゴイネルワイゼンが演奏され、マリンバの温もりある音色が大ホールに広がった。マリンバ奏者の石田まり子さんは現在、セントラル愛知交響楽団の打楽器奏者で名古屋芸術大学講師。演奏活動を行いながら後進の指導にあたっている。
 同コンサートでは山田社長の特別指揮も見どころのひとつで、今回指揮をしたのはチャイコフスキーの序曲「1812年」より。
 この曲のタイトルとなった1812年はナポレオン軍がロシアから撤退した年であり、曲はロシア軍の歴史的大勝利を音楽でなぞるようになっている。山田社長は、曲の歴史的背景を解説した後、タクトを取り、躍動感あふれる指揮に会場から大きな拍手が贈られた。
 後半はゲストの二人が登場。ソプラノの幸田浩子さんがJ.シュトラウスの春の声とプッチーニの歌劇「ジャンニ・スキッキ」より“私のお父さん”を、メゾ・ソプラノの林美智子さんがビゼーの歌劇「カルメン」よりハバネラとレハールのオペレッタ「メリー・ウィドゥ」よりヴィリアの歌を交互に歌った後、ドリーブの歌劇「ラクメ」より花の二重唱をデュエットした。
 合間のトークで司会の加納直美さんが美声を保つ秘訣について尋ねると、風邪をひかないように「よく寝て食べて、楽しいことをしてよく笑って、そしてやはり、うがいと手洗い」と幸田さん。林さんは、楽器を持っているようなものなので「愛情を持って普段から丁寧に、丁寧に」していると話した。
 最後は、チャイコフスキーのイタリア奇想曲op.45で軽快に締めくくられた。
 このコンサートでは開始した年から毎年、児童福祉施設の児童を招待すると共に、会場内でチャリティー募金が行われており、集められた善意は名古屋市福祉基金に全額寄付されている。コンサートの途中、名古屋市と社会福祉協議会より山田社長に感謝状が贈呈される一幕もあった。

4月初旬に全製品の
生産・出荷を本格再開
ヨシタケ タイ(バルブ)工場

 ヨシタケ(本社=名古屋市瑞穂区)の山田社長は、タイ洪水で一時生産を休止していた、ダクタイル製バルブ全製品の生産が可能になり4月初旬から本格再開する方針とに加え、2月23日に発表した。4月には安全宣言を行う。
 本格再開の方針については、昨年十月四日にタイ洪水の浸水被害で生産を休止していた、ヨシタケ・ワークス・タイランド(アユタヤ県サハラッタナナコーン工業団地内)工場の製造ラインが部分的に再開していることに加え、チョンブリ県に賃借した第1仮工場がフル生産に入り、第2仮工場でも設備が整い、日増しに生産能力が上昇していることから、発表に踏み切った。
 タイの従業員220名と日本駐在員も無事で全員仕事に復帰しており、グループが一丸となり生産体制の回復に取り組んでいる。
 現在は主力製品の大半の生産体制と出荷ができつつある。生産台数を確保するため、小牧工場(愛知県小牧市)での代替生産は、今年夏までは続ける予定。
 山田社長は「お客様には大変ご不便とご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げますとともに、1日でも早く供給体制が整うよう行動して参りました。今後とも弊社製品に一層のご愛顧を賜りますようお願い申し上げます」と述べている。
 今後は、タイに新工場を建設して現在3つに分散している工場を集約する。年末あたりから移設を予定しており、「未来を具現化する工場を作ります」(山田社長)と話した。

2012年3月18日(日) 2449号
人材開発事業とeコマースについて
各組合代表者と意見交換
全機工連 中部ブロック会議を開催

全日本機械工具商連合会(会長=田中康造氏・喜一工具会長)の中部ブロック会議(ブロック長=伊藤高潤氏・春日鋼機社長)が2月16日午後3時より、愛知組合が担当して名古屋逓信会館で開催され、愛知、岐阜、浜松、三重の4組合の組合員と賛助会員ら75名が一堂に会した。第1部のブロック会議は全機工連の人材開発事業について意見交換、第2部のパネルディスカッションでは昨年に引き続きeコマースに関して議論された。
 開会にあたり伊藤ブロック長より挨拶があり、続いて水谷全機工連人材開発委員長(愛知組合副理事長・ミズタニ機販社長)に進行をバトンタッチし、第一部に移った。
 人材開発委員会について水谷委員長は、広報委員会とIT情報委員会が従来から活動していたのに対し人材開発委員会は全く新規のものだとした上で「人材の育成は企業にとって必要なこと。組合としてどのようなことができるかを探りながら、マニュアル化して、実際に活用できたらと考えている。当面は、愛知組合を中心とした中部ブロックで最初のスタートを任された」と語り、今回を各地区の人材開発委員から話を聴ける第1回目と位置付けた。
 各組合の教育への取り組み状況が報告される中で、「愛知組合の積極的な人材教育の考え方に対し、常々敬意を表している」(浜松組合・神谷委員)、「人材教育ということになると、できていないのが現状。今回、中部ブロック合同の取り組みには力を合わせてやっていきたい」(岐阜組合・嶋崎委員)と積極的な姿勢が示された。
 三重組合は昨年、協同組合から任意組合に移行した経緯があり、現在は会員の増強に力を注いでいるため人材教育を行う余裕はないとしながらも「若手メンバーを中心にこれから活性化していこうとしている」(三重組合・水野委員)と現状を報告した。
 伊藤ブロック長は「(愛知は)幅広くは行っているが、全国規模でどの様に展開していくかが問題」と課題を提起。「各社の考え方の他に、規模の違いもある。総花的な感じであれば、カリキュラムを用意して、各社がそれを選択して受けるという形なら可能性があると感じている」(浜松組合)、「セミナー会場に行かなくても勉強ができることを考えるのも、一つの方法ではないか」(愛知組合)、「他の企業の方々と話をして刺激を受けるような場も必要。集まって勉強するような会ができればと思う」(岐阜組合)などの意見が出された。
 水谷委員長からは、「どんな人材が求められているかから始めて、人材開発委員会の目的をはっきりさせ、皆さんに提示し周知して進めていきたい」と方針が述べられ、協力が求められた。
 引き続いて全機工連の阿部事務局長より、各事業報告が行われた。
 「IT情報委員会」は、活動の幅を広げるために、機工メイト推進委員会を改編して作られた。関西ブロックが担当し、中心は大阪組合。業界標準データベースを研究する。
 「広報委員会」は、全機工連の『かいほう』という冊子を年二回ほど発行、ホームページも公開している。東京組合を中心とした関東ブロックが担当。かいほう編集委員会を改編し、新しく業務を追加。業界内はもちろん、官公庁や学校関係など外部への広報活動を展開していく。また業界調査も実施する。
 他に、東北ブロック長からの震災義援金に対するお礼の言葉と、被災地の現況が伝えられた。
eコマースをテーマに
パネルディスカッション

 第二部は、幡野愛知組合理事(朝日社長)がコーディネーターを務めて「eコマース・ネット販売の現状および機工商社への影響」をテーマに、豊蔵氏(ブロードリーフ事業本部営業企画プロダクト営業マネージャー)、伊藤ブロック長、林愛知組合理事(組合経営対策部長・広島商事社長)、青山氏(日伝営業推進部メカシスグループ課長)の4人がパネリストとなって、パネルディスカッションが行われた。
 eコマース・ネット販売の形態やカテゴリー、概要を豊蔵氏が説明した後、機械工具商社への影響や対応の仕方について議論される中で、次のような意見があった。
・特殊品などに特化しているために、ほとんど実害はないというのが現状。標準品でも選定の段階から関わっている。集中購買という形になると、eコマースをツールとして使われる懸念もある。
・インターネットの普及率が非常に高い環境の中で、なかなか情報が取りにくくなった。インターネットで調べ、そのサイトの中で商品も発注されてしまう。知らないうちに物件が流れていることも結構あるのではないかと危惧している。
・現在、ASP(アプリケーションサービスプロバイダ)があるが、我々の業界では全く知られていない。集中購買とドッキングすると、我々が入る余地がなくなる可能性がある。
・対面・提案営業で今まで通り売ればよいのかというと、そうではない。プレゼンツールの部分でモバイル端末などの活用が重要となってくる。商品説明で動画も見せられるし、発注もその場でできる。メーカー、卸商社とタイアップして、エンドユーザーを守るという仕組みを考えていかなければならない。
・フェイス ツー フェイス(対面営業)を突き詰めていく。ユーザーが一番何を期待しているか、何に困っているかを汲み取れるのは地元。地域に密着した営業をしている機工商社。卸問屋も最大限の協力をしていく。
・コンピュータと対話して買ってしまうという時代が来るのではないか。それに対応していく努力を絶えずしていく。業界自体が変わっていって、自分たちもその中に入り込んでいかなければならないと思っている。
 コーディネーターの幡野氏がモノタロウの親会社、米国のグレンジャー社を例に取り「これから十年先、ある起点を超えて急激にネット通販が拡大する、このようなことがアメリカでは既に起きているということを認識していただきたい。そのために今から対策に取り組んでいただければ、逆に我々にとって有意義な商材といえるかと思う」とまとめ終了した。
 この後、三重組合と浜松組合の新体制について、協同組合から任意組合に改組した経緯と現状が報告された。
 次回中部ブロック会議の幹事組合は浜松組合。
 第3部の懇親会は、野田愛知組合理事長の挨拶に続いて、増田浜松組合理事長の発声で乾杯。
 伊藤三重組合理事長の中締めで終了した。

『トラブル・クレーム処理& 
新規開拓のポイント』
愛機工 社員研修を実施

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=野田道典氏・ノダキ社長)は、2月8日午前9時30分より名古屋市工業研究所において、社員研修「トラブル・クレーム処理&新規開拓のポイント」を実施した。
 同組合が取り組む社員戦力化事業の一環として行う営業社員、業務社員を対象にした研修で、45名が参加。
 研修では、客から見たトラブルやクレームの考え方を学び、これらを上手に対処することで、より一層の信頼関係を構築できる対処法を習得。また、日頃の営業交渉術をはじめ効果的・効率的な新規開拓の考え方や成功のポイントなどを学んだ。
 講師は名南経営・人材開発支援チームの森崇幸氏。
 研修前のオリエンテーションで山崎組合事務局長が挨拶し、続いて森氏が登壇し研修に入った。研修は次の項目に沿って行われた。
 (1)新規開拓なくして会社の発展はない@新規開拓営業はなぜ必要か?A新規開拓営業における5つのポイント
 (2)クレームと上手に付き合う@そもそもクレームとは何か?Aクレーム対応の基本B人はなぜ怒るのか?C顧客の怒りを静める心理戦術D信頼を得るための正しいクレーム対応法
 (3)ビジネス交渉術@ネゴシエーションとは何か?A交渉にあたっての心構えB行動の動機を理解しようC交渉テクニックD交渉に必要な要件

事業に関するアンケート結果を報告
2014年は名古屋で全国大会
名古屋伝動機商組合「大森」で新年会

 名古屋伝動機商組合(理事長=椿井基男氏・椿井精工社長)は2月3日午後6時より名古屋市西区城西の大森において「平成24年度新年会」を開催した。担当幹事は太田廣と落合。
 佐々木太田廣営業本部長の司会進行の下、椿井理事長が「平成24年の新年会としては少し遅いですが、会場の大森さんが2月3日の節分に催し物があるということで、それに合わせての開催です。雪が降り大変足元の悪い中、お集まりいただきましてありがとうございます。経済の方は、少しは動いたかと思いましたが、また少し減速したように感じます。本日は皆様にお越しいただいておりますので忌憚のないご意見をいただければと存じます」と挨拶。
 議案の審議に移り、ボウリング大会について長村副理事長(長村商店社長)が「10月28日に恒例となっております、ボウリング大会を例年通り開催いたしました。スポルト名古屋で76名が参加。皆様のご協力に感謝申し上げます」と述べた後、収支報告があり承認された。
 また、福利厚生事業に関するアンケートをボウリング当日に取り、その結果が服部理事(服部専務)より発表された。ボウリング大会の開催頻度については「毎年開催」が88%、「隔年」が11%、「開催しない方が良い」は0%、「たまに開催」が1%。過去10回のボウリング大会に対する満足度は「大変良い」が57%、「良い」が30%、「普通」が13%で「悪い」「大変悪い」は共に0%だった。
 新規行事として希望するものは「ビアパーティ」46%、「工場見学」26%、「日帰りのバス旅行」20%、「ゴルフコンペ」一二%が上位を占めた(複数回答)。
 服部理事は「今後、どの様に開催できるかは課題ですが、参考にしてまいりたい」と話した。
 全国大会の件は、椿井理事長より、昨年東京で開催された大会について報告があった後、「次回(2014年)は名古屋が幹事組合となることが決まりました」と発表され、協力が求められた。
 昨年の全国大会は、東京組合が担当して11月に開催され、東京組合33名、大阪組合から25名、名古屋組合から6名の合計64名が参加した。当日は、総会(各地の概況報告)と講演会、懇親会が行われた。2日目は観光だったが、名古屋の参加者は都合がつかず、全員初日のみの参加となった。
 会合を終え宴会に移り、長村副理事長の「会員が頑張って楽しい会にしていきたい」との挨拶に続いて乾杯。
 大森の女将と若女将が弁財天の衣装で登場し、楽しく節分にまつわる話を聞いた。記念撮影も行い、参加者は和やかに歓談しながら親睦を深めた。
 次回は4月24日、東京第一ホテル錦で総会を開催する。

基幹システムまで繋がったEDIシステム
『物流改革プラン』を紹介
八幡ねじ 中部経産局主催のセミナーで

 中部経済産業局では、経済性かつ利便性の高いクラウドコンピューティングの利活用を促進することで、中小企業のIT活用を促進する環境整備に取り組むとともに、地域における新たなクラウドビジネスの創出など地域のIT供給力の強化を図る活動をしている。
 この活動の一環として、クラウド時代への対応を目指す中小企業を対象に、クラウドを取り巻くビジネスの最新動向や活用事例の紹介、中部地域で展開している新たなクラウドビジネスの創出に向けた取り組みの紹介など、クラウドの利活用に関する情報提供を目的としたセミナーを開催している。
 2月20日に豊田商工会議所の多目的ホールで行われた「中小企業向けクラウド型EDI利用促進セミナー 〜クラウドでどう変わる?中小企業のIT経営〜」では、ニフティの久保田朋秀氏による基調講演の後、先行事例発表があり、この中で八幡ねじ(社長=鈴木建吾氏、本社=北名古屋市)の山田茂之システム統括部長が基幹システムまで繋がったクラウド型EDIシステム『物流改革プラン』の特徴と活用事例を発表した。
 このシステムは、ねじ業界を中心とする中小企業で共通に使用できるものとして開発され、EDIだけでなく、販売・生産・調達の基幹システムもクラウドとして実現し繋げることで導入効果を高めた。
 また、2月24日には東京で経産省主催の「中小企業IT経営力大賞2012」の記念式典があり、基調講演で08年に大賞を受賞した八幡ねじの鈴木社長が『八幡ねじのIT経営』と題して講演した。

松下幸之助の夢その提言@
丸尾興商 社長 丸尾氣窮雄

 私はパナソニック電工(旧松下電工)の静岡県代理店会、松静会(現副会長)愛知名古屋地区と合同の為、自主解散の為、メンバーの皆さんと昨年の12月の14、15日と最終記念旅行に京都に行きました。その時木津川の松下資料館に見学の折、昔、大変感銘した事を思い出しました。
「無税国家構想や廃県置州の構想」という事は、数年前役割が終り、閉会しましたが静岡県ナショナル住宅設備代理店会(最後の会長を拝命)と言う様に松下電器産業(現パナソニック)との御付き合いは古く、今から35〜6年前、私は松下幸之助氏の新国土創成論の事を聞き、当時大変なショックを受けた事を思い出しました。実際そんな事が本当に出来るのか、と思えるような、日本を全く税金のない国、無税国家構想をはじめ、又最近よく叫ばれている、道州制構想と同じような考え方の廃県置州の構想を含めすべての構想は、40年近い前の事であります。当時大変な興奮を覚え、大変な感銘を受けました。
 という事は、日本の国土は狭く、その上中央は山岳地帯で、農業・工業・工場・住宅の為の土地が極度に少なく、資源もなく、貧しく、人だけが多くあふれております。その証拠として、アメリカと比較すると、アメリカは、人口はおよそたった2倍に過ぎないのに、日本の国土の25倍。という事で、国土があまりにも狭い為、バブル期には日本全体の土地代で、アメリカの全土が買える位、地価が高騰しました。
 松下幸之助氏は日本の国土を、100年から200年かけて改造する事によって、驚く事に日本国内で、林業も、農業も、工場用地も、住宅地も、すべて賄え、自給自足が出来るという、夢の様な理論を発表しました。
(続く)

新製品や新工法のセミナー
平成23年度賛助員懇談会
愛管連 会・賛助会員107名が出席

 愛知県管工事業協同組合連合会(会長=鏡味栄男氏・カガミ工業社長)は、2月24日の午後2時30分より、名古屋市中村区のホテルキャッスルプラザにて「平成23年度賛助員懇談会」を開催し、会員52名、賛助会員55名が参加した。
 賛助員懇談会は、第1部で賛助会員であるメーカー4社より新製品や新工法などの発表が行われた後、第2部に懇親会が開催され、会員と賛助会員の親睦が図られた。
 当日は垣見専務理事による司会開会の辞により開会。挨拶に立った鏡味会長は出席者にお礼を述べた後「本日はメーカー、商社、工事店の製・販・工のエキスパートの皆様が、それぞれの持ち場において日々研鑽されている新製品の開発や工法を、設備業界の業者が一堂に会したこの機会に紹介して情報を共有することで、業界発展につなげていきたい」と挨拶した。続いて永井総務委員長(永井水道設備社長)より座長挨拶の後、各社の発表に移った。各社の発表は次の通り。
@住宅用スプリンクラーシステム「SP‐DRY」について(前田バルブ工業 業務管理部長前田氏)
Aエコパイプロール工法のご紹介について(名古屋上下水道総合サービス営業推進部長柴山氏・人材育成・新技術開発担当主任松村氏)=最小限の掘削でポリエチレン管を取り替える。
Bマーメイド継手(SV‐Mシリーズ)プルッシュジャッキ(PJ‐350)について(小島製作所 社長小島氏)=ハツルことなく排水管継手を更新。
C耐火塩ビ樹脂製・集合継手「耐火プラAD継手」によるエスロン耐火VP単管式排水システムについて(積水化学工業滋賀栗東工場 技師木村氏)軽量、三枚羽根形状で排水性向上、易施工など。
 発表終了後は閉会の辞を中根副会長(中根管工社長)が務め、第一部を終了した。
 第2部の懇親会では、井田副会長(中部管工事工業社長)の挨拶と、続いて賛助会員であるイトウの伊藤社長の乾杯音頭で開宴。互いに懇親を深める中、賛助会員であるLIXIL住宅ルート営業所の前田所長の中締めにより散会した。
住宅用スプリンクラー
SP‐DRY(エスピードライ)
前田バルブ工業が発表

 「すべての住宅にスプリンクラーを」をコンセプトに開発した住宅用スプリンクラーシステムSP-DRY(エスピードライ)。火災保険では守れなかった安心が、誕生した。
 「SP‐DRYシステム」は、水道連結型乾式スプリンクラー設備としてコントロールユニットと電動弁ユニット、スプリンクラーヘッドからなり、一般住宅や店舗・事務所を対象に、火災時に素早く初期消火にあたることができる。
 スプリンクラー配管に水を蓄えない乾式を採用し、住宅用火災警報器と連動して火災異常(煙・熱)を検知した時にのみ、直結された水道管から水道水を引き込んで放水(天井から散布)する消火が特徴。従来のタンクやポンプなどの消防設備は不要で、通常は配管内に水を溜めず、水道管と直結し緊急時にのみ瞬時に水が供給される。
 流水音は一切なく、水道水による配管の腐食や結露、凍結はない。配管損傷による放水もない。また感知器の誤作動があっても72度の熱を帯びなければ放水されない、という安全設計。
 前田バルブ工業では、バルブ、配管やスプリンクラーヘッドまで広く取り扱いがありシステムとして提案できることが強み。同社の水道直結型スプリンクラーは、法改正により設置が義務づけられた小規模福祉施設に100棟以上の設計実績があり、一般住宅向けのニーズにも応えるため、低価格で設置できるシステムを開発した。
 スプリンクラー電動弁ユニットとして日本で始めての日本水道協会第三者認証を受けている。

住友林業「住まい博2012」
名古屋は約4000組が来場

 住友林業は、2月4・5日の大阪会場をスタートに、11・12日の名古屋、18・19日東京において、同社の提案する住まいづくりが体感できるイベント「住まい博2012」を開催した。
 来場者数は大阪が約4,500組、名古屋は約4,000組、東京は6,500組、と合計15,000組が来場し、前回比109%を達成して盛況裏に終了した。
 名古屋は港区のポートメッセなごやにおいて開催し、木を究めた家づくりの最新構法や、エコ住宅スマートハウスの展示、外・内装、設備、設計の提案が行われた。
 同社コーポレートコミュニケーション室によると、政府の優遇政策も奏功し、昨年に比べて実際に検討している来場者が多かった。住友林業の建物の耐震性、耐久性などその強さを体感できるテクノロジーのコーナーでは、オリジナルのビッグフレーム構法の構造実棟や3Dシアターなどテクノロジーを解説するコーナーの関心・評価が高かった。またエネルギーコーナーの来場者の関心も高く、太陽光、エネファーム(電気とお湯をつくる)等設備機器についてある程度知識を持っている方が多く、どのくらいの光熱費削減につながるのかなど具体的な観点からの関心が高かった。

1000億円プレーヤー目指して
引き続き好調な回復
オーエスジー 第99回定時株主総会開催

 オーエスジー(社長=石川則男氏、本社=愛知県豊川市本野ヶ原3-22)の第99回定時株主総会が2月18日、オーエスジーアカデミーグローバルテクノロジーセンター(豊川市一宮町)で開かれた。
 同社は、開かれた株主総会を目指して多くの株主の参加が得られるよう土曜日開催としており、株主総会の前後には懇談会を設けるなど株主が気軽に意見を出せる雰囲気作りに力を入れている。
 当日、株主総会に先立って開かれた懇談会では、創業75年に向けた新製品紹介のプレゼンテーションが行われ、投資家に切削工具の理解を深めてもらった。
 株主総会は午前10時から始まり、定款により大沢輝秀会長が議長を務めた。
 大沢会長は挨拶で、「2008年のリーマンショックは、私どもが今まで経験した不況の中でも驚くべきものでした。2009年は37億円の赤字となり、配当も3円でした。一年経ち、昨年はV字回復を達成。2010年は37億円の利益を出し、それなりの配当をすることができました。2011年は引き続いて回復の流れの中で1年が過ぎました。石川社長が外売り(海外)をしっかりする。世界中の私どもの販売会社が受注を取る。日本は1年前の3月11日に東日本大震災に見舞われ、東側の日本ではあらゆるものが止まってしまった。同時にタイでは大洪水。そのような中で、海外が順調だったために私どもの工場は100%、いや120%位の稼働率を達成することができた。工場は動いて仕事があれば固定費はそれ以上いかないので売上の伸びた分、利益が出てくる。結果、2011年11月期も好調な回復ができました」と報告した。
 総会の決議に必要な定足数を満たしていることが報告された後、監査役から監査結果報告があり、続いて第99期(2010年12月1日〜2011年11月30日)の事業報告、計算書類報告が行われた。
◆第99期連結業績
 2011年11月期のオーエスジーグループの連結業績は、売上高809億5,900万円(前期比16.5%増)、営業利益123億500万円(同63.5%増)、経常利益113億7,400万円(同69.8%増)、当期純利益59億400万円(同56.5%増)となった。地区別ではすべての地区で増収増益となり、日本地区は工場の稼働率が向上したことから、売上高555億2,600万円(同17.7%増)、営業利益63億2,600万円(同121.4%増)。海外は円高にもかかわらず堅調で、特にアジア地区での売上が大きく伸びた。売上高の海外比率は1.1%上昇して49.7%となった。
◆第100期業績予想
 2012年11月期の連結業績については、売上高840億円(前期比3.8%増)、営業利益140億円(同13.8%増)、経常利益133億円(同16.9%増)、当期純利益74億円(同25.3%増)と予測。
 2011年度から2013年度を対象とした中期経営計画「The Next Stage 11」を策定しており、基本戦略として、主力製品であるタップのダントツ政策と、成長製品である超硬工具への積極投資を掲げている。
 重点テーマの3つの「拡大」について、2012年度は次の方針で進める。
 @重点顧客産業の拡大は、今年度は特に航空機産業への取り組みを強化する。アメリカの工場で航空機向けの高付加価値製品を製造し、北米市場での売上拡大を目指す。
 Aアジア市場での受注力の拡大は、昨年9月に中国上海工場の拡張工事が完了し、今年度より超硬ドリルの生産を本格的に開始。中国現地の自動車産業へのシェアアップに努める。
 B製品ラインナップの拡大は、2010年6月、OSGフェニックスシリーズを発売し、インデキサブルツールの分野に本格的に参入。従来のソリッド工具と合わせてユーザーに更なるトータルソリューションを提供し、総合工具メーカーとして地位を高めていく。
 2013年度(最終年度)の目標は連結売上高900億円、連結営業利益150億円を公表しているが、この目標に止まることなく連結売上高1,000億円を目指して全グループで取り組み、世界ナンバーワンの穴加工用切削工具メーカーを目指して積極的な事業展開を進めていく。
 報告の後、議案の審議に移り、第1号議案の剰余金処分の件は原案通り承認された。第2号議案の取締役9名選任の件は早坂哲朗氏、大沢二朗氏の新任を含む九名が承認された。山崎憲雄氏と大沢吾平氏は退任。第3号議案の監査役3名選任の件は大沢吾平氏の新任を含む3名が承認された。小林一仁氏は退任。第四号議案の役員賞与の支給の件は原案通り承認された。また、選任された役員と、同席した11名の執行役員(内、彦坂光義氏と大沢秀朗氏は新任)の紹介が行われた。
 総会終了後の懇談会では、石川社長より2012年の成長戦略についてのプレゼンテーションが行われた。また海外戦略については、各地の営業責任者より韓国経済報告、欧州現状報告があったほか、中国最新事情についても話された。
 第1回OSGオープンハウス“OSGへおいでん”を開催
 オーエスジーの技術開発センターである“グローバルテクノロジーセンター”を一般公開する「第1回オープンハウス」が、同日午後1時30分より開催された。オーエスジーをより一層理解してもらうために、株主をはじめ、地域住民、地元学校関係者、社員とその家族といった幅広い年齢層に向けて、会社・製品紹介プレゼンテーション、最新製品や加工事例の展示、加工実演などが行われた。
※オープンハウスは、昨年試験的に行われ好評だったため、今回正式に第1回として開催された。

志水正之輔氏(服部)優勝
愛機工西支部 第4回ボウリング大会

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=野田道典氏・ノダキ社長)の西支部(支部長=滝川和彦氏・滝川物産会長)は2月10日午後6時30分より、中川コロナワールド・コロナキャットボウル中川店において「第4回西支部ボウリング大会」を開催、支部員とその従業員ら35名が参加して親睦を深めた。
 当日は、ルール説明の後、前回優勝した服部将康氏(服部)の始球式でゲームスタート。
 二ゲームで日頃の腕前を競った結果、志水正之輔氏(服部)がトータル393ピンと強さを見せ、第1回目に続いて2度目の優勝を果たした。
 ゲーム終了後は、梅村理事(梅村本店社長)の司会進行で表彰式が行われ、冒頭、滝川支部長が参加のお礼を述べた後、「日頃は仕事で苦労も多いことと存じますが、本日はそれを吹き飛ばして和気あいあいと楽しくプレーをされている姿を拝見させていただきました。今回は吉野理事(吉野機械工具社長)の設営で開催いたしました。ありがとうございます。また、今回より持ち回りのトロフィーを用意させていただきました。今後もこのボウリングを続けてまいりたいと存じますので、ご協力の程をお願いいたします」と挨拶。
 結果発表があり、各賞受賞者に賞品が贈呈された。
 最後に吉野理事より「これからも楽しい会を続けてまいりたいと存じます。来年はさらに多くの方に参加していただけるようにしたいと思いますので、ご協力をお願いいたします」とお礼を含めた挨拶があり、終了した。
 上位入賞者は次の通り(敬称略)。
▽優勝=志水正之輔 393ピン(服部)
▽準優勝=山越章智 347ピン(ダイドー)
▽第3位=辻真史 345ピン(光研磨)
▽ハイスコアー=志水正之輔 203ピン

サンドビックの営業施策を聴く
表彰や事例発表、講演も
中部日本コロマント会 平成24年度総会開催

 サンドビック・コロマントカンパニー(プレジデント=藤井裕幸氏・サンドビック社長)の中部地区における販売店・代理店でつくる、中部日本コロマント会(会長=吉野重高氏・新栄商會顧問)の平成24年度総会が2月8日午後2時50分より名古屋マリオットアソシアホテルで開催された。吉野会長と藤井社長の挨拶、優秀特約店表彰に続いて、STC(サンドビックツールクリニック)の事例発表や松島専務による「サンドビック節電ツールプログラム」の講演が行われた。
 冒頭、会役員とサンドビック役員の紹介があり、吉野会長が「日頃はコロマント商品の拡販にご尽力をいただきありがとうございます。昨年は非常に暗いニュースの多い一年であったと思います。そのような中、サンドビックさんにおかれましては、日本に進出され昨年50周年を迎えられました。11月に東京の帝国ホテルで立派な祝賀会を開催されました。藤井社長はじめ社員の皆様、本当におめでとうございます。そして今年、スウェーデンの本社が150周年を迎えられるということで、おめでたいニュースが続いております。150年と言いますと、日本でも江戸時代から営々と続いている企業が沢山あると聞いておりますが、世界で一流を続けられ日々成長されている企業はそんなには無いと思います。我々もこれから先、サンドビックさんを見習い50年先、100年先、社会から必要とされるような会社を目指していけたらと思います」と挨拶。
 続いて挨拶に立った藤井社長は、総会出席と日頃のサンドビック製品の拡販に対してお礼を述べた上で、昨年の実績と活動報告、今年の営業方針などについて語った。
 《東日本大震災について》
 震源地に近かった『瀬峰工場』(宮城県栗原市)は、建物に少しひび割れができたが、社員は無傷、設備も全く痛んだ箇所が無く、無害であった。危機管理には5Sをしっかりしていれば少々の地震でも大丈夫。トップだけでなく社員も、いつ何が起こってもよいように日頃から備える。心構えだけでも大分違うと感じている。
 《2011年の業績》
 2011年のサンドビック・ツーリング(切削工具部門)の売上高は、12月末のレートで3,064億円となり、これまで最高だった2008年を抜き過去最高となった。
 日本は、2007年までは順調だったが、2008年のリーマンショック後、大幅に落ち込んだ。世界で27%の落ち込みに対し、日本は約半分まで落ち込んだ。世界ではBRICs(ブリックス)が下支えをしており落ち込みが少なかった。現在、2004年の水準を超える所まで来ており、来年か再来年にはピーク時の水準まで戻したい。
 《2011年活動報告》
◇STC(サントビックツールクリニック)
 昨年の実施件数は1,373件。今年は4年目になるが、かなりの成果を上げるようになってきた。客先からも良い評価を得ており、活動の真意を理解してもらっている。
 客先で本当に工具が活かされ使われているか、メンテナンスができているか等、サンドビックのセールスエンジニアが現場に行って工具(他社製品も含め)の診断やメンテナンスをする活動。我々メーカーが工具を売る原点に戻るということも含まれている。我々の製品を買って良かったと思えるアフターサービスをしようというのが原点。
 昨年はPIP(生産性向上プログラム)を組み合わせて、更に生産性向上に繋がる提案をすることを大きなテーマとした。
 今までツールクリニックと営業を一緒にしないということでやってきたが、昨年あたりから、そのような誤解が無くなってきたので、営業も取り入れて提案を行い相乗効果が出てきた。販売店、代理店と共同で実施することが定着してきた。
◇プレミアムクラブ
 現在の会員数は105名。地域別に見ると、東日本が48名、中部日本が23名、西日本が34名と、中部の会員数が少ない。是非、プレミアムクラブに入ってもらいたい。
◇CMA(カスタマー モニタリング&アクション)
 客先からサンドビックの製品やサービスに関する問題点、期待点を聴取し、製品などに反映する活動を昨年から始めた。
 次に、カタログの充実。昨年3月に日本向けにカタログを作り直し、10月にはツーリングカタログ(選定ガイドブック)を作った。ツーリングカタログは、工作機械を買う時に、どんなツーリングが一番良い組合せかを分かるようにしてある。大手工作機メーカーのほとんどとタイアップしており、業界初の試み。現在は工作機メーカー毎の選定ガイドブックも出している。マシンとツールを一体としたカタログの作成を実現させ、今後更に充実させていく。
 《2012年の見通し》
 色々な見方があり、良い見方と暗い見方がある。日銀が発表している実質成長率は2%。ただ最近の日銀の発表によると、まだ横ばいでそんなに良い材料は無いとしている。年間では日銀もそれほど悲観的ではない。
 アジア市場、特に東南アジア。タイは洪水後の復興需要がある。
 日本国内は東北の復興需要。全国的に建築を含めて需要が出てくると考えている。
 一方、円高はこれからも続く。円高によって製造業の海外シフトが起きるという問題がある。
 欧州債務問題もいつおかしくなるか分からない状況だが、日本の銀行が頑張ればアジアは何とかなるのではないかと思っている。
 中国経済は予断を許さない状況。ただ日本の企業が凄いのは、中国からベトナム、インドネシアにシフトしている。一国だけがおかしくなっても大丈夫という企業が増えてきている。
 そのような面から見ると、ピンチもチャンスになる。マスコミの情報に一喜一憂することなく、生産財のモノづくりのために愚直に真剣に、金属加工をしているユーザーに対して商売をしていく。
 《2012年の営業施策》
◇穴あけ製品の拡販
 穴あけで高生産性を必要としているユーザーに、ドリル製品を投入していく。従来からあるスーパーUドリルをもう一度巻き返す。積極的に新製品を投入していく。
 穴あけ工具の3つの柱、刃先交換、ヘッド交換、ソリッドの製品を拡充していく。もちろんタップも含めて、穴あけ全般に色々な製品を出していく。
◇機械搭載工具の拡販
 工作機械への搭載に回転工具ホルダを拡販。また、BT30機での工具ビジネスを進めていく。
 機械搭載を一緒に行うビジネスのCTP(コロマントツーリングパートナー)、販売店と機械商社もパートナーとなって取り組んでいる。また機械搭載工具専門の組織を強化する。
◇グローバルサポート
 アジア地域の現地での日系企業サポートを促進。現地のサンドビックと密接に連携してサポートしていく。
◇その他の重要な活動
 エネルギーや航空機など、産業構造が変化している。特に中部は、航空機に関心がある。今までなかった業界への新規開拓を行っていきたい。
 また、ツールクリニック、節電ツールプログラムを本格的に進めていきたい。リサイクルも重要なテーマ。資源を有効に使いたい。
 《2012年コロマントカンパニー組織》
 営業本部に、従来の5支店に加えて、ロジスティックを組み込むなどの組織改革を行った。
 《匠峰技塾》
 瀬峰工場に「匠峰技塾」を昨年12月開設。マニュアルの工作機械で実際に加工しモノを削る原点を体験できる。社員を研修させ、将来的には販売店にも解放する。
 藤井社長は「今年も我々は愚直に究め、感動と感謝を忘れずに仕事に取り組んでいく」と述べて挨拶を締めくくった。
 平成23年度優秀特約店表彰では、優秀特約店16社と躍進賞2社に対して感謝状が贈呈された。
 STCの事例発表が服部商会の服部社長よりあり、同社長は今回実施してみて「お客様との一体感、新しい付加価値の創造、社員教育の一環としての利用、混在する問題の発見と解決ができた。客先から問題をいただけるようになれば客先の利益と自社の売上が比例して上がっていく、営業スパイラルを作り出すツールとなる」と成果を語った。
 客先からの感想として、▽工具に愛着が湧いてきたと共に、使える工具が増えて無駄使いが無くなった▽時間の短縮による生産性の向上と、工具に対する安心感の向上▽サンドビックだけではなく、他の企業も巻き込んで問題を解決する服部商会のアレンジ力には大感謝▽まだ挑戦中の問題にも期待しており、工場には自由に出入りしてもらい更に良い提案をお願いしたい、との言葉をいただいたと報告。「今後もサンドビックの製品を拡販し、良いものを客先に提供していきたい」と話した。
 続いて行われた講演では、松島専務が「サンドビック節電ツールプログラム」について説明した。電力15%の削減を目指してスタートさせたが、実際にやってみると節電量が当初目標を大きく超える40%以上を達成し、更に加工時間が大幅に短縮するメリットも生まれた航空機部品製造メーカーの実例などを紹介。工作機械とタイアップした更なる節電プログラムも示唆され、参加者にとっても大きなビジネスチャンスに繋がる講演内容だった。
 以上で第1部を終了し、会場を移して第2部の懇親会が開かれた。
 懇親会では、はじめに代理店を代表して山善名古屋営業本部の川端副本部長より挨拶があり、大誠・白柳社長の力強い発声で乾杯。和やかに歓談して親睦を深め、共栄・折敷地社長の「今年は昇竜のように恵まれた年になりますよう願います」との挨拶に続いて、三本締めでお開きとなった。
新戦略を発表
藤井社長との記者懇談会

 中部日本コロマント会総会に先立って行われた記者懇談会で、藤井サンドビック社長はサンドビックグループの業績と新戦略を発表した。
 2011年のグループ全体の売上高は、2008年のピークを超え、過去最高額の940億8,400万クローネとなった。日本円で1兆613億円(昨年末のレート)。
 サンドビック・ツーリング(切削工具部門)も271億6,000万クローネ(3,064億円)で過去最高となった。これは日本の超硬工具の生産額(3,020億円)を上回る。
 今年からは新戦略として、@高い目標(それぞれの領域で世界トップクラスになる高い目標に向かっていく)Aスピード増大(製品の開発、意思決定を早くする。あらゆるプロセスでスピードアップをする)B取り組みと資源の注力(将来有望なところにフォーカスしていく)C真のグローバル化の4つを掲げ取り組んでいくと話した。

3月21日はバルブの日
バルブ特集

 日本バルブ工業会が制定した3月21日の「バルブの日」にちなみ、今号では各バルブメーカーの担当者から伺ったおススメ製品やヒット製品を紹介する。
前田バルブ工業
不断水で部品メンテナンス可能
副弁付止水栓「ツインバルブ」

 前田バルブ工業(社長=前田康雄氏)は、名古屋市港区に本社を構える企業で創業当時より各家庭に水を届ける給水装置を主力として取り扱っている。
 本管から分岐する「サドル付分水栓」やメーター付近の「止水栓」、ポリ管を接続する「継手」など可とう性や伸縮性の高いものや逆性弁が付いたもの、塩ビ管と出来るものもあり、規格品から役所仕様といった幅広い商品群を同社は揃えている。
 中でも副弁付止水栓の「ツインバルブ」は、第一止水栓と同様の副弁(ボール式)が一体化された製品で、副弁がある為、不断水で部品のメンテナンスが可能。副弁キーの取り外しも出来ることで盗水防止対策にもつながる。サイズは13〜25mmまででこの地方でも多くの市町村に承認され導入している。
 近年では、防災事業として水道管と連結した「水道連結型スプリンクラー設備」を小規模福祉施設向けに販売し全国で実績をあげており、そのノウハウを生かし平成23年11月に発売を開始した住宅用スプリンクラー「SP-DRY(エスピードライ)」にて、水道を利用した新たな防災分野の開拓をすると同時に一般住宅での火災を抑制し被害を抑えるための普及を進めている。平成24年度は年間300棟の設置を目指す。
【お問い合わせ】
前田バルブ工業 本社
・名古屋市港区船見町29番1
・TEL:(052)618‐3800
・FAX:(052)618‐3801
ヨシタケ
流れ方向360度、全方向配管可
「TSF―11」 「TSF―11F」

 ヨシタケ(社長=山田哲氏)は、TRAPSTARシリーズからフロート式スチームトラップの新製品「TSF-11(ねじ込み)」「TSF-11F(フランジ)」を発売した。(以下TSF)
 TSFは流れ方向が360度全方向の配管が可能で組み換えは不要という、装置設計の概念を変える多量トラップである。蒸気使用装置のスチームトラップ配管の選択肢を大幅に広げることを実現した。
 また、一般的なフロート式、バケット式などのメカニカルタイプスチームトラップと比較し、配管下方向の寸法が小さいため、これまで取付けができなかった低床な装置ドレン配管でも取付けることができる。
 主な特長は次の通り。
@フロート式多量トラップ
Aフロート、エアベントなどの主要部品とコックが一体構造となっており、コックを回転することで流れ方向360度全方向での配管が可能。
B高圧用ベローズ式エアベントの採用により、配管内の空気を迅速に排出。
Cストレーナ内蔵タイプ。
D適用圧力範囲は、最大2.1Mpaまで対応可能。0.5Mpa、1.0Mpa用と合わせて3機種。
E主要部品はステンレス製を使用し、耐食性向上。
【お問い合わせ】
ヨシタケ 本社営業部
・名古屋市瑞穂区二野町7番3号
・TEL:(052)881‐7193
・FAx:(052)881‐7197
日本ダイヤバルブ
「気密性」「メンテナンス性」に優れる
空気操作式ダイヤフラム弁

 日本ダイヤバルブ(社長=渡辺賢四郎氏・本社=東京都品川区)のダイヤフラム弁は、「気密性」「メンテナンス性」「耐食・耐薬品性」に優れた国内トップシェア占める当社の主力製品。
 標準基本形となる空気操作式ダイヤフラム弁のPO-1400N形(ばね閉、加圧開)の特長は次の通り。
@弁開閉表示の視認性向上=弁の全開時のみ鮮やかな赤色の弁棒先端が見える表示とし、視認性が大幅に向上した。
A正・複作動形の過大荷重防止機構=ダイヤフラムへの過大な荷重の負荷による寿命低下を防止するため、正・複作動形は操作圧力の調整が必要であったが、新たにストッパーナットの採用により、操作圧の調整が不要に。
B円滑な作動及び大幅な耐久性向上=ウェアリングの採用により、作動がより円滑になり耐久性が大幅に向上した。(百万回の耐久試験で確認済)
C電磁弁の直付けが可能
D経済的な駆動部選定=呼び径ごとに2〜3種類の駆動部を選定できる。
E付属機構が豊富で装着が容易。
F軽量コンパクトで高出力=従来製品との比較。
G適用範囲=DN15〜150
【主な用途】化学、環境・水処理、鉄鋼、船舶、半導体、原子力を含む発電事業など。
【お問い合わせ】
日本ダイヤバルブ名古屋営業所
・名古屋市中川区中島新町3-2108
・TEL:(052)354‐3171
・FAX:(052)354‐3174
ベ ン
電気(電源)がいらない
機械式緊急遮断弁

 ベン(社長=横沢好夫氏)は、地震災害時に水の確保をするための震災対策水用遮断弁のニーズの高まりを受け、「機械式緊急遮断弁」のバタフライ式EIM7型を昨年9月に発売した。電気式のデメリットをカバーした製品が注目を集め、引き合いが増えているという。
 機械式は、電気信号などの外部動力を必要とせず、地震動による感震器の動作力のみで流体を遮断する緊急遮断弁装置。電気(電源)がいらないため、作動は感震器が動作するとレリーズ機構を介して遮断弁のトリップ機構に作用し、弁が閉じる。復旧は感震器のツマミ操作後、遮断弁を手動で開くだけ。
 機械式の最大のメリットは「省エネ」と「安心・確実」であること。「省エネ」とは外部動力設備を必要せず、作動および待機時の消費電力はゼロであり、電気工事も必要ない。「安心・確実」とは、停電中に余震が発生しても作動する。対して電気式は設置の電気工事費と維持費の電気代が必要で、停電した場合はバッテリーの保持時間は5時間、また3年毎のバッテリー交換の必要性もある(製品仕様より)。このように、機械式遮断弁は、電気的制御の必要性のないところで大きなメリットを発揮する。
 2010年度の公共建築工事標準仕様書にも緊急遮断弁が追加され、駆動方式について「電気式又は機械式」と記載された。名古屋営業所の青柳所長の下、所員一同が「緊急遮断弁は機械ダアー!」をキャッチフレーズに拡販を強化している。
【お問い合わせ】
ベン 名古屋営業所
・名古屋市中村区本陣通5-55
・TEL:(052)411‐5840
・FAX:(052)419‐1006 
キッツ
感震器1台に2台の弁を制御可能
緊急遮断システム

 キッツ(社長=堀田康之氏・本社=千葉市美浜区中瀬1-101-1幕張新都心)中部支社からは、「ニッケルめっき付ボールバルブMZE」をおススメ製品として紹介していただいた。製品については次の通り。
 各種機械装置には、多くの青黄銅製ボールバルブをご利用いただいています。しかし長年お使いいただくとバルブ外面の変色は避けられません。
 それら機械装置の中でも食品製造装置や洗浄装置などは、機械そのものの清潔さが求められ、外面が変色しないリーズナブルなバルブが要求されます。そのようなお客様のニーズにお答えするのが、ニッケルめっき付ボールバルブMZEです。
 黄銅鍛造製で主要部を全てメッキ処理し、更には厳しい環境にも耐えられるようにハンドルはステンレス鋼を使用しました。
 腐食を嫌う環境や外部露出で、装置自体の美観が求められる配管ラインには最適なバルブです。
 もちろん、フルボアタイプなので流失損失の心配もありません。黄銅製600型フルボア/ニッケルめっき付ボールバルブMZE!是非一度手に取ってその良さを実感してみてください。
(キッツ中部支社)
【お問い合わせ】
キッツ 中部支社
・名古屋市西区名駅3-9-37 48KTビル6階
・TEL:(052)562‐1541 
・FAX:(052)563‐8684
東洋バルヴ
バルブ外面の変色をさけたい時
ニッケルめっき付
ボールバルブMZE

 東洋バルヴ(社長=大瀧光夫氏)の、緊急遮断弁と制御盤をセットにした「緊急遮断システム」が、東日本大震災以降、防災意識の高まりを背景に販売数を伸ばしている。
 このシステムを設置すれば、地震発生を感震器が感知・作動して水槽元弁が自動的に閉まり、飲料水用水槽で水の流出と汚水の流入を防ぎ、万一の停電にも無停電電源装置(UPS)により、遮断弁の作動が可能で水の確保ができる。
 電動式のタイプであり、手動式との大きな違いは感震器1台に対して2台の弁が制御できる他、電子式感震器を採用しているので、動作が不具合の場合にはランプで表示されて状態がわかりやすい。  
 出水口緊急遮断弁の設置については、国土交通省の基準や指針に記載されており、建築設備と防災の分野でバルブを供給してきた東洋バルヴの実績から、中部地区においても病院や学校の現場で引き合いが増えているという。(名古屋営業所大場所長)
 主な特長は次の通り。
@国土交通省の基準に合致している
A使い勝手を考慮した、賢く・人にやさしい設計
B遮断弁のバリエーションが豊富
C遮断と同時にポンプ停止や警報出力ができる。
D節電対策を施した省エネ・省スペース設計
【お問い合わせ】
東洋バルヴ名古屋営業所
・名古屋市西区名駅3-9-37 48KTビル6階
・TEL:(052)582‐5111
・FAX:(052)561‐8471

タイ洪水 ヨシタケ山田社長
未曾有の危機に立ち向かう
工場操業停止から本格再開まで
「退去命令により身ひとつで避難」

 タイの洪水は、台風に伴う豪雨が原因でタイ北部から洪水が発生し、南へ被害が拡大した。
 10月4日にアユタヤ県サハラッタナナコーン工業団地内から退去命令が出たのがきっかけで、工業団地内にあるヨシタケ・ワークス・タイランドのバルブ工場で働く従業員は、避難した。急に指示が出て工場従業員は身ひとつで工業団地を後にした。
 数時間後に水が入り状況を確認することができない。工場のガードマンが最後になり、その時水は既に50cm以上あり逃げられない状況の中、救助されて全員退去できた。
 タイにある工業団地では700社以上が冠水した。私達の地域が真っ先にやられた。どんなことがこれから待ち受けているのかイメージすらできずに立ち退いてしまった。これが復旧に大きな時間がかかることになってしまった。
「全員無事が幸い。
機械は冠水し全滅」
 工場の建物は一階建てで3m50cmまで浸水して、排水作業がなされ水が引くのに2ヶ月かかりました。機械は冠水し、全滅しました。
 私は従業員の安否を集めるように指示をしたものの、住居も水害に遭って他に避難しており、全員散り散りの状況で1週間から2週間は音信普通だった。全員無事で人的被害がなかったのが本当に幸いだった。
 タイの主力工場が操業停止し、仕入れ先も多数が被災し、全く生産活動ができなくなった。日本から応援を6人派遣。自らタイへの応援部隊に志願した六人と、日本駐在員合わせて12名と、タイの従業員220名の中から対策チームを立ち上げた。想定をしながら、最悪の事態も考えつつ決断と行動をしていった。
 工業団地は次々と被害が拡大。設備は全滅であろうと判断し、すぐ新しい設備の発注を開始した。あらゆる機械メーカーに状況を話して設備の確保に努めた。
 工作機械の納期は通常6ヶ月程かかるが、中古機械市場へも合わせて問い合わせ、1日でも早く確保できるよう全力を尽くした。
「ボートで工場に近づき壁を壊して中へ」
 しかし工場には近寄れなかった。最初は2から3km手前まで行き、軍から借りたボートに乗り込んだ。あたりは琵琶湖のように見え、水平線が見えた。広大な地域が水没していると実感した。
 工場へはボートからよじ登って壁に穴を開けて中に入ると、5段目の棚だけ見えていた。バルブのボディーとなる鋳物の金型も水没しており、1つ20から30kgあり、重量物なので外には運び出せない。鉄なので、空気に触れてしまうと錆びてしまうことから水位が引くたびに足で水中に蹴落とした。また木型についてはタイヤチューブにくくりつけて水面に浮かんだ状態にした。
 まず金型から手配して、バルブを組み立てる部品も発注した。協力工場に無理を言って助けてもらい、11月中には部品がほぼ確保できました。
「小牧での代替生産開始と仮工場操業へ」
 一方、国内の小牧工場では24時間操業してタイ工場で生産していたタグタイル製バルブの代替生産を開始した。
 タイ工場の水が引く目処がたたず、仮の工場スペース確保に動いた。タイ南方に位置し、アユタヤ県からおよそ車で2時間のチョンブリ県にある500坪の工場を賃借することができ、新しい設備を入れ11月初旬には第一仮工場を、12月初旬には同じ500坪程度の広さで第二仮工場を立ち上げた。11月には少量の生産を開始させることができた。データのバックアップもしてありましたが水没してしまい、全てこれまでの経験値と、知恵で乗り切りました。
 タイの従業員220名と日本駐在員は全員仕事に復帰しており、グループが一丸となり生産体制の回復に取り組んでいる。
「必ず再生させる」
 現地入りした山田社長は従業員を前に、必ず再生させると誓い、会社始まって以来の未曾有の危機的境遇に何とか力を貸してほしいと頭を下げた。操業停止状態で休業中であったが今まで通り従業員に給与は支払い、生活を確保した。
 工場の周りはゴミや魚も流れてくる。気温30度の中で滞留した水が腐り、魚の腐敗とゴミで異臭を放つ。
 12月になると工業団地の排水作業が完了しようやく人が入れるようになった。約2ヶ月間、工場で復旧のために設備の洗浄や掃除しかできることはなく、それでも従業員はいやな顔ひとつせずに、「できることは何でもするから」という言葉は、山田社長の胸にひびいた。
「気づいたことから個々に復旧作業開始」
 従業員はモチベーションを保ち全力で復旧に向け取り組んだ。従業員の多くはバンコク市内に避難しており、バンコクから工場まで通常1時間30分ほどで通えるのだが、毎日交通が麻痺しており、工場に着くまで4、5時間かかり移動も大変だった。全員が午前5時からの早朝出勤をした。
 誰もが経験したことのない状況下で、毎日何が必要かを気づいた人から個々で行動に移さないと前に進まない。電源設備もどうやったら復旧させるのか、誰に連絡をすればいいのか。皆自分の歩んできた部署以外のことは当然わからないけれども、みんなが色々なことをしないといけない状況の下、協力して復旧作業を行ったことで元の工場の製造ラインも部分的に再開できるようになった。
「4月初頭に全製品の生産
・出荷を本格再開」
 現在、第一仮工場は24時間体制でフル稼働している。第二仮工場は設備が整い、日増しに生産能力が上昇している。
日々出荷できる分と合わせて在庫も蓄える必要があるため、元の状態になるには時間がかかるが、 2月23日に「4月初頭には、全製品の生産・出荷が可能となり、安全宣言を行う」と発表した。
 現在は主力製品の大半の生産体制と出荷ができつつある。生産台数を確保するため、現在ステンレス製とブロンズ製バルブを主に生産している小牧工場(愛知県小牧市)での代替生産は夏まで続ける。タイでしか生産していない品目もあり、急遽タイから5人の職人に来日してもらい、小牧工場で日本人に指導をしてもらっている。
 タイに工場を建設したのは、1989年。操業当時からの職人がベテランになっており、単に生活のためだけではなく、自分の仕事にプライドを持って日本人社員と隔たりなく熱心に指導している姿に胸を打たれた。
「災害に学び、進化した生産体制を確立」
 山田社長は「お客様には大変ご不便とご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げますとともに、1日でも早く供給体制が整うよう行動して参りました。今後とも弊社製品に一層のご愛顧を賜りますようお願い申し上げます」と述べるとともに「一時は会社始まって以来の危機的境遇になりました。普通に復旧するだけでは、足りない。力強く再生して新工場をより安全な地域に建設を計画しています。候補になる土地も既に選定しており、今後は早急に建設して、最終的には3つに分散している工場を新工場に集約する計画です。工場完成は年内を見込んでおり、移設も大変なので、年末から徐々に行い、1年かけて統合を完成させます」。新設予定の工場については、「未来を具現化する工場を作りあげます」と話し、「今後は国内外ともに危機管理のレベルを上げて、災害に学び、さらに進化した生産体制を確立したい」と力強く語った。

昨年を10%上回る来場で盛況
「2012チャレンジフェアー」
丸政&外栄金物 344社が出展・協賛

 建築機器・DIY用品の総合卸商社丸政(社長=鬼頭保雄氏・本社=名古屋市南区)では、2月11日・12日の両日にわたって、名古屋市港区金城ふ頭のポートメッセなごやを会場に、「丸政&外栄金物ジョイントチャレンジフェアー」を開催し、昨年を10%上回る来場者が訪れ活況を見せていた。
 今回で39回目となるチャレンジフェアーは、卸売商業最大規模となり、出展と協賛を合わせて、有力メーカー344社での展示会となった。 
 来場者は中部地区を中心とした金物店、プロショップ、園芸店、JA、ホームセンター、木工機械・機械工具の販売業者が訪れた。  
 展示場内には、住宅・建築省力機器に関してのニーズに応える新製品やお値打ち品などが展示され、来場者は春先からの商材探しや自社の展示会を開催するためのネタ探しをしている様子が見られた。
 最近の建築機器は在宅の状態で工事をするリフォームが増えていることから、住民に配慮した工事音を抑えた機器、職人の高齢化に伴い軽い機器、安全に使える機器が増えている。
 出展メーカーは、来場者とユーザー動向を情報交換したり、新製品発表を展示会に合わせて行い、来場者の反応を掴みながら、積極的に商談を行っていた。
 鬼頭社長は来場者が伸びたことについて、新規販売店の開拓活動が成果につながったことや、土曜日が祝日にあたり販売店が休みになったことで家族連れが増えたことが起因していると述べた。
 また展示会の応援でかけつけた450名以上の出展メーカーのスタッフの支えに感謝を表しながら、展示会開催後の来場者フォローにも万全を尽くすと話していた。
 2013年は2月9日(土)・10日(日)に開催を予定している。
出展メーカー製品紹介
安全・省力化がキーワード

【ハタヤリミテッド】
・「温度センサー付コードリール」シリーズ=焼損・火災事故を防ぐ安心・安全を追求した温度センサー付コードリール。多数ラインナップ。
【カクダイ】
・屋外冷却噴霧システム「涼」=霧の気化熱利用により、清涼感が得られる。吐水圧力は六段階調整可能。タンク内にはボールタップを内蔵しておりホースを接続することで自動給水できる。
【ミヤナガ】
・「ハイパーダイヤホールソーとタイルホールソー」=アンカー工法による太陽光発電パネル取り付け用ホールソーとして、スピーディーに正確、安全に屋根瓦に穴をあける事が可能。
【MAX】
・「充電式ブラシレスインパクトドライバPJ‐ID143」シリーズ=充電式なのでリフォーム工事で電気をあまり使えない場所やホースで汚したくない場合に便利。クラス最短全長135mm。
【関西洋鋸】
・「しずかる」=刈払機用チップソー-一般草刈に便利。驚くほど静かな草刈りを実現。消音設計。
【サボテン】
・「衝撃吸収」=農園芸用刃物。野菜・果実の収穫物を切るハサミにクッションを付け、切断時の手や手首の衝撃を吸収する。

営業マンの提案力と
やる気を高めるセミナー
愛機工 営業社員研修を開催

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=野田道典氏・ノダキ社長)は、2月21日午後1時より名古屋市工業研究所において、経営コンサルタントの宇井克己氏(ナレッジ・プラクティス・コンサルティング社長)を講師に、営業社員研修として「営業マンの提案力とやる気を高めるセミナー」を開催し、35名が受講した。
 冒頭、水谷副理事長(ミズタニ機販社長)が「本日は、愛知県機械工具商業協同組合の営業マンセミナーにご参加いただき、大変ありがとうございます。また、派遣してくださった各企業の社長様、経営者の皆様にも感謝したいと思います。大切な営業の時間を使って来ていただいている。皆様は、この研修で学んだことを会社に持ち帰って役立てていただくという、管理者としての義務があると思います。この研修の経験を皆様の今後の活躍の糧としていただければ幸いです」と挨拶。
 セミナーは、営業マンが日常業務における提案力を高めるためのヒントを得ることと、日々の営業活動へのモチベーションを高めるための心構えと技術を身につけることを目的に行われ、「お客様の言葉の裏にあるニーズを引き出せ!」「働く喜びとは」などのテーマごとに宇井氏の講義やグループ討議、ロールプレイングを通して理解を深めた。
 「モチベーションを上げるための心構えと行動」の講義の中では、▼一つひとつの仕事に自分なりの“小さな目標”と成果物を決める▼物事に色はついていない。物事の意味を決めるのは自分自身。不平不満を言っていても何も変わらない。状況を変えるのは行動のみ▼人のせいにしない。自分のコントロールできないことをうまくいかない理由にしていてもモチベーションは高まらない。自分がコントロールできることに焦点を当てる▼自分の今できる最大限のことを一生懸命にやるなど、モチベーションを高めるためのポイントが話された。

自動車メーカーをサポートする
新しいウェブサイトを開設
Seco 最新情報を映像と文書で

 自動車業界で金属切削ソリューションのリーダーとして長い経験を持つ Secoは、同業界メーカーをサポートするための新しいウェブサイトの開設を発表した。
 このサイトは、農業機械、建設機器のメーカーにとっても有益な情報を提供している。詳細は、www.secotools.com/automotiveで確認を。
 Secoの新しい自動車サイトでは、多種多様なコンテンツが、ビデオと文書両方のフォーマットで確認できる。サイトの表示は見やすく、業界の最新トレンド情報、新しい加工方法、新製品、加工例などを簡単にチェックできる。このサイトでは、金属切削に関するSecoの最新技術のほかに、被削材、切削工程など、自動車生産の他の側面についてのデータを提供する。
 サイトのハイライトは、車の3Dインタラクティブモデルで、特化したコンポーネントやその加工例等を見ることができる。このサイトの豊富な情報源は、各国の自動車メーカーと密接に協力するSecoのエキスパートが集めたデータである。
 「自動車は成熟した産業で、ほとんど変わっていないと考える人がたくさんいます」と語るのは自動車アプリケーションエキスパートのGilles Jolivet氏。「実際はイノベーションの多い産業です。環境に配慮した車を作ろうとする意欲から、生産性や生産環境の改善の追求まで、自動車メーカーはいつも新しい課題に直面しています。新しいサイトでは、この事実を踏まえ、最新のトレンド、開発状況に対応できるように貴重なリソースを提供します」
 サイトでは、各国のSeco自動車部品加工に関するスペシャリストが確認できる。新サイトのフォーマットは、航空・エネルギー関連企業を対象にした定評あるSecoのサイトと同様の仕様となっている。

森精機 加工ラインにも対応する
コンパクトCNC旋盤
CL2000E、CL2000TE登場

 森精機製作所(社長=森雅彦氏、本社=名古屋市中村区名駅2-35-16)は、コンパクトCNC旋盤CLシリーズの新たなラインアップ、CL2000EとCL2000TEの販売を開始している。
 CL2000EとCL2000TEはチャックサイズ八インチのコンパクトCNC旋盤。累計5,000台以上の納入実績を持つCL2000シリーズの機能と使いやすさを継承しており、高い品質と信頼性を実現している。CL2000Eは、フランジやハウジングなどシンプルなチャックワークの加工に適している。CL2000TEは、最大加工長さ571mmまでのシャフト状ワークの加工に最適な心押台搭載タイプ。最高回転速度3,500min−1、最大トルク245N・mの高性能主軸に加え、中実チャックとチップコンベヤ(右出し、ヒンジ式)、省電力なLED式シグナルタワーを標準装備している。また、ローダやバーフィーダなどの豊富なオプションに対応することで、ユーザーの多彩な要望に応える。
 生産は、小型機の生産拠点である同社の奈良事業所で行う。
【主な特長】
@ワイドな加工エリア
 CL2000Eは機械幅わずか1,545mm(チップコンベヤ含まず)のコンパクトボディに、X/Z軸移動量245/370mmのワイドな加工エリアを実現。最大加工径440mm、最大加工長さ371mmのワークに対応しており、自動車、油圧・空圧機器、産業機械など幅広い業種のワークに対応する。
A高剛性
 案内面には減衰性に優れた摺動面案内を採用。主軸最大トルク245N・mを活かした重切削加工や断続切削時に発生するびびりを抑え、高い面品位を得られる。また、長期間にわたり安定した高精度加工が可能。
B豊富なオプション  チップコンベヤは、切りくずの種類や用途に応じてスクレーパ式やスパイラル式をオプションで選択可能。自動車部品などの生産ライン向けに背面出し仕様も用意している。また、自動化オプションとしてバーフィーダや森精機製のガントリローダシステムLG-03、LG-05に対応する。
Cオペレーティングシステム
 森精機製の高機能オペレーティングシステム、MAPPSVをオプションで搭載可能。

これからのスマート社会から
最新の省エネ設備までを紹介
三菱電機スマート電化セミナー

 三菱電機住環境システムズ中部支社(常務取締役中部支社長=竹尾道助氏)では、「三菱電機スマート電化セミナー」を2月21日に名古屋と22日静岡の2会場で開催した。
 会場には建築設備設計・空調設備業者・販売店などの取引関連企業が訪れ、名古屋会場は述べ480名、静岡会場は述べ280名が来場し盛況を博した。
 セミナーでは、「住宅・ビル・工場施設まるごと省エネご提案」をテーマに、『これからのスマート社会(スマートグリッド・スマートハウス・スマートビル)』としてエネルギーと住宅に関する今後のトレンドについて解説された他、LED照明や工場空調の省エネといった今すぐ商売に役立つ省エネ提案のセミナーが行われた。さらに最新の照明・空調機器を搭載したトラック展示台も到着し、送風機回りや熱交換器が自分で洗える「設備用パッケージエアコン湯ニット内洗浄可能タイプ」などの省エネ製品が紹介された。
 名古屋会場は、東区の三菱電機名古屋製作所FAコミュニケーションセンターにおいて行われ、セミナーに先立ち、中部支社商品冷熱営業本部電材住設部の永井伴実部長が出席者にお礼を述べ挨拶を行った。
 永井部長は三菱電機が提案する「スマート電化」とは、家庭で効率的に電気を作り、かしこく使うことであると説明。太陽光発電によりエネルギーを創り、ヒートポンプなどの高効率技術で省エネを実現する住宅設備機器がある暮らしをコンセプトに製品展開をしていると話した。
【これからのスマート社会】(主な内容)2020年に向けた社会の潮流は再生可能エネルギー(太陽光等の自然エネルギー)活用促進施策で、需要家側に発電設備が大幅に増加すると、信頼性の高い電力供給の維持が必要とされ、次世代送電網のスマートグリッドによる電力安定供給の実現の取り組みが本格化する。
 住宅のトレンドとしては、「エネルギー基本計画(平成22年6月18日閣議決定)」によると、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の普及の推進やスマートメーター(スマートグリッド)の普及を推進するとあり、節電・創エネ、蓄エネができる住宅がトレンドに。 
 三菱電機の取り組みとしては、既にスマートグリッド対応製品群の構築・事業化を進めており、神奈川県鎌倉市に「大船スマートハウス」を建設し実証実験中である。主要設備は、「スマート電化」であるエコキュートなどの高効率ヒートポンプ機器、太陽光、IH、LED、HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)、電気自動車と蓄電池。この実験を通して、電気を創る、配電する、使うに至るスマートグリッド全系統における技術の早期確立と製品化を進めている。

今年はキャンペーン強化と
2012年度活動方針発表会
ノーリツ中部ハウレッシュ 新エネルギー分野の拡販

 湯まわり設備メーカーノーリツ(社長=國井総一郎氏・本社=神戸市)の中部支社名古屋支店(支社長=堀卓也氏)では、2月23日午後2時30分より、名古屋市中区の名古屋ガーデンパレスにおいて、「2012年度中部ハウレッシュ活動方針発表会」を行った。
 第1部では活動方針発表会とコンテスト表彰式、第2部では太田ニックマネジメント代表を講師に招き、「リフォーム事業を成功させた地域販売店の実像」の特別講演と懇親会が開催された。
 中部ハウレッシュとは東海3県のノーリツとともに「リフォームを通した生涯顧客づくり」を目指す、ビジネスパートナーの組織であり、当日は45社、60名のハウレッシュ店が参集した。
 戸島名古屋支店長は、日頃の拡販に礼を述べた後、今年度の活動方針について述べた。主に次の通り。
【2011年度の振り返り】《名古屋支店》ハウレッシュ会の活動強化とショールーム活用を増加した結果、名古屋ショールームの来館実績は、エンドユーザー、サブユーザー動員組数とも前年比2.5倍を達成できた。
【2012年市場予測と重点課題】《市場》東海三県の温水機器(ガス+石油)需要予測は前年並みの24万5,000台。リフォーム需要は堅調な伸び。リフォームの中でも創エネの需要予測は右肩上がり。《名古屋支店》@ハウレッシュ店と需要開発活動の強化A創エネリフォーム推進と新エネルギー分野拡販Bエンドユーザーへのプロモーション強化。Aについては、新エネルギー専任販売部隊を編成した。営業担当と同行して『エネルギーベストミックス』提案を行い、販売支援を強化する。
 戸島支店長は「今年は一層ハウレッシュ店様と、お客様需要掘り起こしのキャンペーンを強化します。創エネについては、エコジョーズなどの従来製品に、太陽光と水回り製品を加えたエネルギーベストミックスをご提案します」と意気込みを語った。
ノーリツ 太陽まるごと!
エコ生活提案会

 ノーリツは、「太陽まるごと!エコ生活提案会」を全国30のショールームで開催しており、中部エリアの各ショールーム(名古屋・岡崎・四日市・静岡・金沢・富山)では、2月24日〜26日の3日間、同社得意先が動員した大勢の人で賑った。  
 4月から国の太陽光発電システムの設置支援の補助金制度が、見直しされる見込みを受けて、提案会では太陽光発電を設置するなら今が買いどきであると呼びかけ、ノーリツが提案する太陽とガスエネルギーのベストミックスを来場者に案内した。  
 昨年発売した住宅用太陽光発電システム「PVMD」シリーズは、高効率セル採用の多結晶タイプで、モジュール変換効率14・1%と業界トップクラスの性能を実現している。モジュールは台形等の種類も揃えており屋根に合わせて効率的に発電できることが特長。またメーカーとして業界初の工事10年補償がつくことも他社と差別化している。
 名古屋ショールームでは、屋上に設置された太陽光発電の発電状況が、1階で電光表示され、来場者は説明を聞いた後、キッチン、バス、床暖房の新製品を見て回り、太陽光から電気を作り、同社の高効率ガスふろ給湯器エコジョーズを使ってバスや給湯のガス代も節約できるエネルギーのベストミックスを体感していた。また個別に太陽光発電購入後の光熱費をシミュレーションしてもらうと、来場者は光熱費を節約しながら売電する方法に関心を示していた。

世界各国へ安心の製品を
放射能防護プロセス認証取得
森精機 伊賀事業所など5か所で

 森精機製作所(社長=森雅彦氏、本社=名古屋市中村区名駅2-35-16)は、昨年3月の福島第一原子力発電所における事故後、日本から輸出される製品に対して放射能汚染の懸念が寄せられるようになった状況に対し、こうした懸念を払拭し世界各国のユーザーに安心して製品を提供すべく、伊賀事業所、奈良事業所第一・第二工場、千葉事業所および連結子会社であるマグネスケール伊勢原事業所の計五か所において放射能防護プロセスを導入し、テュフ ラインランド ジャパンより認証(Radiation Monitoring and Control Process by TUV Rheinland)を取得した。
 テュフ ラインランドグループ(ドイツ・ケルン市)は設立140年、61カ国に500の拠点をもつ世界でもトップクラスの第三者検査機関。数10年に渡り、原子力の応用システムや関連する部材の適合性評価、放射能の防護および計測に至るまでの幅広い分野で活動している。テュフ ラインランドグループには、チェルノブイリ原子力発電所の事故に関連した放射能の防護・計測の知見をもった専門家がおり、福島第一原子力発電所の事故直後にはドイツ本社より来日し、2011年3月より放射能汚染物質検査、ラボラトリーでの測定、放射能防護プロセス構築支援サービスを行っている。
 「放射能防護」とは、製品や従業員、あるいは周囲の環境を放射能汚染の懸念から防護するためのコンセプトで、サプライチェーン上で必要と判断された工程に検査・管理プロセスを導入し、それを適切に維持していくもの。放射能防護プロセス認証は、こうした取り組みをマネジメントと実際の管理数値の両面から評価し、予め設定された目標に対する適合性と妥当性を客観的に証明する。
 森精機は、欧州放射能情報緊急情報交換会ECURIEが定めるガイドライン(バックグラウンド値(*1)+0.2μSv/h以下)より更なる安全を考慮し、製品出荷前の放射線量測定を実施し、測定結果がバックグラウンド値(*2)+0.1μSv/h以下であることを出荷条件とした。(*1自然界に存在する放射線量、*2定められた場所で定期的に測定した0.1μSv/h以下の値)
 この認証を取得することにより、放射能汚染のリスク管理を図るだけでなく、同社の測定や管理の方法が適切であることが証明できる。今後は定期的に審査を受け、認証の効力を維持して行く。

東洋バルヴ
大阪営業所移転

 東洋バルヴ(社長=大瀧光夫氏)の大阪営業所は、2月27日をもって事務所を大阪市西区に移転した。
【新住所】〒550-0013 大阪府大阪市西区新町1-34-15グレンチェックビル4階
【電話番号】*従来と同じ(大代表)06-6532-0512
【FAX番号】*従来と同じ06-6532-0517

最高の商品とサービスを目指す
三井テクニカルフェア開催
三井精機工業 新製品発表展示会

 三井精機工業(社長=岩倉幸一氏、本社=埼玉県比企郡川島町)の「三井テクニカルフェア2012(MTF2012)」が2月14、15日の2日間、名古屋市名東区の名古屋営業所ショールームで開催された。毎年恒例の展示会で、今回は“Smart Ecology 未来の地球のために”をテーマに、インバータコンプレッサ「Zgaiard(ジーガイア)」の中型機シリーズなどが発表展示された。名古屋のほかに、東京(本社工場)と大阪でも開催。
 フェア初日の開会式には、同社の代理店や販売店ら百数十名が出席した。
 式は岡本名古屋営業所長の司会で進められ、岩倉社長が日頃の三井製品の拡販に対しお礼を述べた後、「今の経済情勢は、欧州の金融危機、中国経済のスローダウンということで先が見えないとか、経済の五重苦、六重苦などと言われているが、あえて良い方向だけを見れば、少なくとも東日本大震災の復興需要、そのために大きな予算が計上されており金が動き出すということもある。中部経済圏で見れば、一番大きな影響があるだろうと思われる、トヨタ自動車さんは今年世界で900万台を超える自動車を作って売るという話です。三菱さん、川重さんの航空機も、B787が営業運航を開始し、増産に力が入る。それからMRJが試作機の本格生産に入るということもある。良い側面を見て、そこに我々も営業努力をしていけば、仕事はきっとあるだろうと感じております。是非、皆様のお力添えを得て、しっかり仕事をしていきたい。現状のまま行けば、全体として(今期は)黒字を確保できると思っております。今年の三井精機としてのスローガンは『最高の商品と最高のサービスを提供しよう』です。できているかというと、そうではない。そこを目指していくということを意味している。色々な場面で皆様から叱咤激励、助言をいただき、実現できるようにしていきたい。先頭に立って努力していく所存ですので、至らぬ点がありましたら是非、率直なご意見を賜りたいと存じます。宜しくお願いいたします」と挨拶した。
 ◇営業展開について
 寺澤専務取締役営業本部長より営業展開について話された。
 MTFは四半世紀を過ぎ30年弱続いている。毎年、エア・コンプレッサの新製品を発表する場になっている。
 工作機械はJIMTOFやMECT等の展示会を通じて発表されているが、コンプレッサはそのような専門展がなく独自のフェアで発表をしている。
 一昨年に環境に優しいZgaiardを発表し、以来好評を得ている。22 kwと37 kwを発表。昨年は小型の三機種、そして今年は中型の55 kwと75 kwを投入して省エネをアピールしていく。
 国内のコンプレッサ需要は、九割が代替需要。新しい工場を建てるからといった設備投資需要は、日本ではほとんどない。既にユーザーがエア・コンプレッサを使用しており、代替需要となると今までよりプラスアルファーの部分が決め手となる。
 そのような意味で、環境に優しくエコロジー、省エネを謳った、Zgaiardを全シリーズ揃えていく。
 営業の基本方針は@お客様本位の営業A技術での社会貢献B環境を考える。シンプルかつ基本に戻って取り組んでいく。
 続いて、名古屋営業所のメンバーが紹介された。
 ◇新商品の説明
 小野営業副本部長兼国内営業部長が今回出品されたインバータコンプレッサの新商品『Zgaiard55 kw/75 kw』について説明した。
 Zgaiardに新たに55 kwと75 kwの中型機を追加して、7・5kwから75 kwをシリーズ化。
 Zgaiardシリーズは、従来の集中管理方式から、省エネ効果の大きい分散設置方式へというコンセプトのもとに開発された。省スペース、低騒音、洗練されたデザインが特長。
 コンプレッサの分散設置の場合、ラインや現場毎にコンプレッサを設置するので、低騒音で省スペースであることが大切になってくる。特に75 kwは従来機に比べ設置面積を17%縮小、2dbの騒音低減を実現した。
 また、分散設置では誰でも簡単にメンテナンスが行えることも必要だが、Zgaiardシリーズは次世代液晶モニターを採用し、見やすく、タッチパネル方式で操作性も向上。モニタリング機能を高めている。また耐久性も向上した。
 このほか工作機械については、五軸制御立形マシニングセンタ「Vertex750―5X」、五軸制御横形マシニングセンタ「HU100―5X」の開発コンセプトや特長などが説明された。
 式典終了後、展示会場では来場者が商品の説明を聞いたり商談する姿が随所で見られ、盛況だった。
 また、同時開催されたセミナーはいずれも好評を博した。

人事異動 4月1日付
 敬称略、( )は前職
キッツ
▽営業本部中部支社長=小原克尋(営業本部中部支社名古屋第一営業所長)
▽営業本部大阪支社九州支店長=田中徹(営業本部大阪支社中国支店広島営業所長)
▽営業本部アジア・中東営業部長=小田仁志(営業本部中部支社長)
▽生産本部副本部長=平林一彦(生産本部付)
▽広報・IR室長=藤岡徳広(経営企画本部広報・IR室長)
▽営業本部給装営業部付=児玉晃一(営業本部大阪支社九州支店長)
 なお、同日付の機構改革で経営企画本部広報・IR室は役員直轄となる。
トラスコ中山
▽プラネット名古屋センター長=田中徹(プラネット東海副センター長)
▽プラネット神戸センター長=西村雅樹(プラネット神戸副センター長)
▽仙台支店長=米田英将(岡崎支店長)
▽岡崎支店長=星野裕順(プラネット名古屋センター長)
▽四日市支店長=土屋剛(広報課長兼IR課長兼コーポレートデザイン課長)
▽京都支店長=中筋浩志(福山支店長)