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2011年(平成23年)7月
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2011年7月3日(日) 2423号
新副理事長に市橋氏と嶋崎氏
関谷新体制陣容整う
岐阜県機械金属商協組 23年度第2回理事会開催

 岐阜県機械金属商業協同組合(理事長=関谷治頼氏・岐阜機械商事社長)は6月9日午後6時30分より、岐阜市城東通りの松葉欧羅巴館において「平成23年度第2回理事会」を開催した。関谷理事長以下全理事が出席して通常総会の報告や各理事の役割分担などを行い、新副理事長に市橋定之氏(市橋商店社長)と嶋崎晴久氏(シマザキ商会社長)を選任したほか、総務、会計、流通、福利厚生の各部長も決定した。
 関谷理事長の議事進行の下、各議案について審議が行われた。
 第1号議案の第41回通常総会については、去る530日に開催された総会の議事録に各理事が捺印し登記の準備を整えた。収支報告が行われ、予算内に開催できたことなどが報告された。また、総会資料の修正が報告され、これを承認。組合員に通知することを確認した。
 第2号議案の理事の役割分担及び役員名簿作成、業務引継の件は、審議の結果、各理事の役割を次の通り決め、それぞれ就任した。
▽理事長=関谷治頼氏
▽副理事長=市橋定之氏、嶋崎晴久氏
▽総務部長=嶋崎晴久氏、同副=竹中栄二氏(東洋工具社長)
▽会計=市橋定之氏、同副=白木伸道氏(白木商会社長)
▽流通部長=高橋直正氏(澤商社長)、同副=石田勝俊氏(石田商会社長)
▽福利厚生部長=輿宗太郎氏(KS・コシ商会社長)、同副=林修史氏(ダイヤトイシ社長)
 なお、前理事長の服部与一氏(服部商会社長)は組合相談役に就任した。
 第3号議案の今年度事業計画及び予算の件は、東日本大震災の被災者への義援金を今年度予算から拠出したため、通常の事業に対して見直しを行った。毎年秋に開催していた製販懇談会を中止し、代わりの企画として、有志で「復興支援製販ゴルフコンペ」を10月に開催することを可決。恒例となっている納涼ビアパーティーは、7月29日にホテルグランヴェール岐山(岐阜市柳ヶ瀬通)で午後6時30分から開催することとし、会費を2,000円と決めた。
 なお、震災義援金として一社当たり5,000円、合計15万円が全日本機械工具商連合会を通じて被災地の同業者に送られた。
 第4号議案の賦課金(正会員)、賛助会費請求書の郵送については、会計から各社に送付することを確認した。
 第5号議案のその他の件は、岐阜県中小企業団体中央会の情報連絡員に流通部の石田副部長を充て、月次景況調査表の作成及び提出を担当してもらうことを決めた。
 また、6月14日に八重洲富士屋ホテル(東京)で開催される「全日本機械工具商連合会総会」と、6月20日に機械材料研究所(岐阜県関市)で開催される「岐阜県機械金属協会総会」に、関谷理事長が出席することを確認した。

輸出契約高 前年同月比33.7%増
化学機械、運搬機械などが増加
日本産業機械工業会 4月の産業機械輸出状況

 日本産業機械工業会がまとめた平成23年4月の産業機械輸出契約状況によると、4月の主要約70社の契約高は前年同月比33.7%増の933億300万円となった。
 4月のプラント案件はなかった。
 単体機械を機種別にみると、@ボイラ・原動機=アジアの増加により前年同月比35.2%増A鉱山機械=アジア、ヨーロッパの増加により同5.3%増B化学機械=アジア、北アメリカの増加により同123.4%増Cプラスチック加工機械=アジアの減少により同25.0%減D風水力機械=アジア、中東の増加により同48.3%増E運搬機械=アジア、ヨーロッパの増加により同61.8%増F変速機=アジアの減少により同7.7%減G金属加工機械=アジア、北アメリカの増加により同23.9%増H冷凍機械=北アメリカの減少により同0.0%減となった。
 地域別構成比は、アジア77.3%、ヨーロッパ8.5%、北アメリカ7.7%、中東4.0%、南アメリカ1.1%、オセアニア0.6%となっている。

全日本機械工具商連合会「節電対策」の取り組みについて
−「全機工連 節電・クールビズ宣言」−

 全日本機械工具商連合会(会長=田中康造氏・喜一工具会長)は、震災による電力不足対策、特にこの夏の節電対策として、産業界では交代勤務、休日振替操業などが検討されている中で、節電対策について各ブロックを代表する人たちに意見聴取を実施。寄せられた意見を総合的に判断し、今年度は、「会員の節電意識の高揚」と、「クールビズ」を客に気兼ねなく実施できるようにするために「全機工連 節電・クールビズ宣言」をした。
 具体的には、機会ある毎に宣言書をもとに節電を呼び掛け、常に節電意識を忘れないよう努める。また、客先訪問時に「節電・クールビズ宣言書」を持参し、客の理解を得る一助にしたいとしている。

任期満了による役員改選で
新会長に小川氏(山信)を選出
岡谷管栄会 平成23年度総会を開催

 岡谷管栄会(会長=田中邦洋氏・五光商会社長、岡谷鋼機と販売店・メーカーの集い)では、6月7日午後4時30分より、名古屋市中区のヒルトン名古屋を会場に「平成23年度総会」を開き、平成22年度事業報告、同決算報告、平成23年度事業計画、同予算案を慎重審議し、承認可決した。任期満了による役員改選では、新会長に小川信氏(山信社長)を選出した。
 総会は、岡谷鋼機配管住設部の佐治部長の司会進行で始まり、司会者より会員数48社中、会員42社が出席して総会が成立すると宣言された。
 冒頭挨拶に臨んだ田中会長は、出席者にお礼を述べた後、「4年前に会長を引き受けた当時は、ようやく日本も元気がでている頃でしたが、2008年のリーマンショックを経て景気も立ち直りを見せかけたところに、3月の東日本大震災があり、今再び全体が盛り下がっています」と現状を述べた。その上で「新しい会長さんは、幸せな風を運んでいただける方でありますので、これからの管栄会に明るくいいことが起こりそうな予感がしています。私も安心して会長役を降ろしていただけます」と挨拶するとともに、会長を務めた一期四年間の支援に感謝の意を表した。
 次いで、岡谷鋼機常務取締役名古屋本店の馬場本店長が日頃の拡販に対しての感謝を述べ「弊社名古屋本店の売上げの多くを占める自動車産業が、震災の影響による減産によって、上期に悪影響が波及してきています」と話し、「ただし6月から生産復旧が本格化し、5月が底になるのではないかとも言われております。製造業の復活は当初の予定よりも随分早いし、管材業界に関わる消費者心理もプラスに戻ってくるのではないでしょうか。下期に期待をしております。生産が回復しても風景が一部変わるかもしれません。質的な変化を皆様とよく相談し、何をしなければいけないかを私共も知恵を出し、皆様のご支援を頂きながら提案し、お役に立ちたいと思います」と所信を述べた。
 出席者の紹介の後、議案審議に臨み、何れも承認可決された。
▽第1号議案=平成22年度事業報告
▽第2号議案=平成22年度会計報告(監査報告=峰澤会計監査)
▽第3号議案=役員改選の件 去る2月25日の理事会で内定した新役員が発表され承認された。
▽第4号議案=賛助会員入会の件と正会員退会の件
▽第5号議案=平成23年度事業計画
▽第6号議案=平成23年度予算案
【新賛助会員】
▽シーケー金属(名古屋支店長=海下(かいげ)晃郎氏・住所=名古屋市中区大須)*ねじ込み継手等の配管機器メーカー
【退会会員】
▽大垣管材(社長=五島道匡氏・本社=岐阜県大垣市長沢町)
【新役員】
▽会長=小川信氏(山信社長)
▽副会長=大藪淳一氏(大清社長)
▽理事=尾藤彰氏(旭工機社長)、一色哲巳氏(一色機材社長)、渡邊修二氏(ワタナベ鋼管社長)
▽会計監査=小川誉之氏(小川管商社長)
▽会計=岡谷鋼機
 就任にあたり、小川新会長は「皆様方のご指導、ご鞭撻を頂きまして、私共会員と賛助会員様との交流や情報交換を図りながら管栄会の発展のために一生懸命に努めてまいります」と挨拶をした。
 議案審議の後は、日立金属配管グループ小川部長、三菱樹脂販売営業第一部高田部長、東洋バルヴ中部営業部千葉部長より業界の動向についての説明があった。
 続いて岡谷鋼機の加藤配管住設本部長からは、日頃の愛顧へのお礼と、先行きが不透明だが、民間の力を結集して難局を乗り越えようとの挨拶があった。
 また、佐治部長より「自動車・フォークリフト紹介販売活動」についての案内があった。
 以上で第一部の総会を終え、懇親会に移り、大藪副会長の乾杯音頭で開宴、親睦を深め、日新製鋼岡島部長の中締めでお開きとした。

総受注高前年同月比8.1%増の2,981億円
内需0.7%減、外需30%増
日本産業機械工業会 4月の産業機械受注状況

 日本産業機械工業会がまとめた平成23年4月の産業機械受注状況によると、4月の総受注高は前年同月比8.1%増の2,981億6,100万円で、このうち内需は同0.7%減の1,955億8,700万円、外需は同30.0%増の1,025億7,400万円となった。
 内需のうち、製造業向けは前年同月比5.3%減、非製造業向けは同5.4%減、官公需向けは同11.4%増、代理店向けは同17.3%増であった。
 内需で増加した機種は、ボイラ・原動機(前年同月比1.0%増)、化学機械(同13.2%増)、タンク(同11.6%増)、プラスチック加工機械(同29.8%増)、ポンプ(同1.6%増)、圧縮機(同31.4%増)、送風機(同18.8%増)、変速機(同15.1%増)、金属加工機械(同59.9%増)の9機種。減少した機種は、鉱山機械(同0.7%減)、運搬機械(同33.9%減)、その他機械(同9.0%減)の3機種であった。
 一方、外需においては4月のプラント案件はなかった。
 外需で増加した機種は、ボイラ・原動機(前年同月比42.5%増)、鉱山機械(同3.0%増)、化学機械(同39.2%増)、圧縮機(同79.0%増)、運搬機械(同54.1%増)、金属加工機械(同39.0%増)、その他機械(同21.2%増)の7機種。減少した機種は、タンク(本月の受注がないため、比率を計上できず)、プラスチック加工機械(同25.0%減)、ポンプ(同3.9%減)、送風機(同70.1%減)、変速機(同7.8%減)の5機種であった。
 機種別の動向をみると、@ボイラ・原動機=電力、外需の増加により前年同月比12.0%増A鉱山機械=鉱業の増加により同0.4%増B化学機械(冷凍機械を含む)=旧一般機械、その他非製造業、官公需、外需、代理店の増加により同18.6%増Cタンク=化学、電力の増加により同3.4%増Dプラスチック加工機械=外需の減少により同9.5%減Eポンプ=化学、建設、代理店の増加により同0.0%増F圧縮機=外需の増加により同55.6%増G送風機=外需の減少により同37.4%減H運搬機械=電力の減少により同15.8%減I変速機=自動車、その他製造業の増加により同8.4%増J金属加工機械=鉄鋼、外需の増加により同49.2%増となった。
※「旧一般機械」は、平成23年3月までの旧分類での「一般機械」+「精密機械」であり、新分類の「はん用・生産用機械」+「業務用機械」に対応する。

中部経産局 最近の管内総合経済動向
 中部経済産業局は、6月9日公表の「最近の管内総合経済動向」で、管内(愛知、岐阜、三重、富山、石川の5県)の経済活動についての総括判断を、前月の「東日本大震災の影響により悪化している」から「東日本大震災の影響により悪化していたものの、足元、生産面に持ち直しの兆しがみられる」に上方修正した。総括判断の上方修正は今年1月の発表以来、5カ月ぶり。個別の項目では、生産の判断を「東日本大震災の影響によるサプライチェーンの寸断などから、大幅に減少している」から「東日本大震災の影響によるサプライチェーンの寸断などから減少しているものの、足元、持ち直しの兆しがみられる」に上方修正した一方、個人消費については「弱含んでいる」から「弱まっている」に判断を下方修正した。先行きについては、東日本大震災の影響(復興需要への期待、消費者マインドや中小企業の経営環境悪化の懸念)、北アフリカ・中東情勢およびそれを起因とする原油・原材料価格高、世界経済の下振れ、為替相場の動向、デフレの進行、地域の雇用情勢などについて一層の注視が必要としている。(比較は断りのあるものを除き、平成23年4月の実績値による)
鉱工業生産・出荷・在庫
◆生産

 生産は、東日本大震災の影響によるサプライチェーンの寸断などから減少しているものの、足元、持ち直しの兆しがみられる。
 鉱工業生産の動向を指数(四月速報)で見ると、輸送機械工業、電子部品・デバイス工業、鉄鋼業などが低下したことから、前月比5.5%減、前年同月比は22.4%減と共に2カ月連続の低下となった。
 出荷は、輸送機械工業、情報通信機械工業、金属製品工業などが低下したことから、前月比8.6%減、前年同月比は25.4%減と共に2カ月連続の低下となった。
 在庫は、電子部品・デバイス工業、鉄鋼業などが低下したことから、前月比0.8八%減と3カ月連続の低下となった。また、前年同月比は1.8%増と9カ月連続の上昇となった。
主要業種の動向
◆輸送機械

 輸送機械の生産は、減少しているものの、足元、持ち直しの兆しがみられる。
 乗用車は、東日本大震災によるサプライチェーンの寸断の影響により稼働率が低下したことから減少しているものの、足元、持ち直しの兆しがみられる。
 自動車部品は、東日本大震災によるサプライチェーンの寸断の影響により稼働率が低下したものの、海外メーカーおよび国内メーカーの現地工場向け需要が引き続き堅調であることや、足元、サプライチェーンの立て直しが進みつつあることから、持ち直しの兆しがみられる。
 航空機体部品は、航空機体メーカーの増産の動きが一服しており、横ばいとなっている。
◆一般機械
 一般機械の生産は、持ち直しの動きがみられる。
 金属工作機械は、海外向けが堅調なことに加え、国内向けの需要に持ち直しの動きが見られることから、全体では持ち直している。
 繊維機械は、織機、紡績・準備機械とも主力の中国向けを中心に高水準で推移している。
 土木建設機械は、新興国向けで持ち直しの動きが見られることに加え、東日本大震災の復興需要の兆しもみられることから、下げ止まっている。
◆電子部品・デバイス
 電子部品・デバイスの生産は、減少している。
 半導体素子・集積回路は、記憶素子(メモリ等)で情報通信機器向けなど高水準ながら、東日本大震災の影響により減少している。
 液晶素子は、スマートフォン向けなどが好調なものの、東日本大震災の影響もあって、全体としては減少している。
◆電気機械
 電気機械の生産は、減少している。
 開閉制御装置・機器は、工場ライン向けや一般家電向けが低調であることに加え、東日本大震災の影響により自動車向けも減少していることから、全体としても減少している。
 内燃機関電装品は、東日本大震災の影響により自動車向けを中心に、減少している。
 電動機は、自動車向けを中心に、東日本大震災によるサプライチェーンの寸断の影響により稼働率が低下したことから減少しているものの、足元、持ち直しの兆しがみられる。
◆情報通信機械
 情報通信機械の生産は、減少傾向となっている。
 民生用電子機械は、薄型テレビなどが低調なことから、減少傾向となっている。
◆金属製品
 金属製品の生産は、弱含んでいる。
 アルミニウム建材は、建築需要に持ち直しの動きが見られることから、緩やかに増加している。
 ばねは、東日本大震災の影響により自動車向けを中心に減少しているものの、足元、持ち直しの兆しがみられる。
 ガス機器は、東日本大震災に係る仮設住宅向けを中心に需要が高まっているものの、震災の影響で一部生産部品の調達が困難となっていることから、横ばいとなっている。
◆鉄鋼
 鉄鋼の生産は、弱含んでいるものの、足元、持ち直しの兆しがみられる。
 鋼板は、海外向けは堅調、国内向けが東日本大震災の影響により自動車向けを中心に減少しているものの、足元、持ち直しの兆しがみられる。
 棒鋼は、民間建築向けを中心に、低水準で推移している。
 特殊鋼鋼材は、東日本大震災の影響により自動車向けを中心に、減少しているものの、足元、持ち直しの兆しがみられる。
◆ファインセラミックス
 ファインセラミックスの生産は、横ばいとなっている。
 触媒担体・セラミックフィルタは、一部需要の伸び悩みから、横ばいとなっている。
 ガスセンサ素子は、環境問題への対応による海外の自動車向けが順調なことなどから、高水準で推移している。
◆繊維・陶磁器
 繊維・陶磁器の生産は、低水準ながら緩やかに増加している。
 繊維は、衣料品向けなどの化学繊維が順調なことなどから、低水準ながら緩やかな増加傾向となっている。
 陶磁器は、タイルや衛生用陶磁器などで建築需要による持ち直しの動きが見られることから、全体としては低水準ながら緩やかに増加している。
消費・投資などの需要動向
◆個人消

 個人消費は、弱まっている。
 大型小売店販売は、既存店ベース、全店ベース共に2カ月連続で前年を下回った。
 百貨店は、他業態との競争や消費者の低価格志向が定着しているものの、気温が上昇したことにより婦人服や子供服など春物衣料が好調であったことなどから、既存店ベースでは2カ月ぶりに前年を上回った。一方、全店ベースでは、店舗数減少の影響などから8カ月連続で前年を下回った。
 スーパーは、節電意識の高まりからクール関連の機能性肌着、身の回り品、寝装品などが好調であったものの、飲食料品を中心に東日本大震災後の特需の反動や買い控えがみられたことなどから、既存店ベース、全店ベース共に、3カ月ぶりに前年を下回った。
 コンビニエンスストア販売(全店ベース)は、東日本大震災後の飲料水やインスタント食品などの特需は落ち着いたものの、デザートや米飯などが堅調に推移したことなどから、六カ月連続で前年を上回った。
 乗用車販売は、東日本大震災の影響による自動車生産の減少などから、普通車が七カ月連続で、小型車および軽自動車が8カ月連続で前年を下回り、全体でも8カ月連続で前年を下回った。
 家電販売は、節電意識の高まりから扇風機やエアコンなどの季節家電に前倒し需要がみられたものの、アナログ停波に向けた需要がみられる薄型テレビの単価下落が続いていることなどから、全体では5カ月連続で前年を下回った。
◆設備投資
 設備投資は、緩やかに持ち直している。
 製造業では、自動車、一般機械、電気機械など多くの業種で増加する計画となっている。
 非製造業では、電力などで増加する計画となっている。
 なお、管内主要8社の金属工作機械受注(国内向け)を見ると、一般機械工業向けが15カ月連続で、自動車工業向けが2カ月連続で前年を上回り、全体でも17カ月連続で前年を上回った。
◆公共投資
 公共投資は、緩やかな減少傾向となっている。
 公共工事前払金保証請負金額を見ると、「国」「独立行政法人等」「地方公社」で前年を上回ったものの、「県」「市町村」などで前年を下回り、全体でも2カ月ぶりに前年を下回った。
◆住宅投資
 住宅投資は、弱含んでいる。
 新設住宅着工戸数は、貸家が2カ月連続で前年を下回ったものの、持家が18カ月連続で、分譲が3カ月ぶりに前年を上回り、全体でも2カ月ぶりに前年を上回った。
◆輸出
 輸出は、自動車を中心に減少している。
 名古屋税関管内の輸出通関額(円ベース・速報)は、2カ月連続で前年を下回った。品目別で見ると、「自動車」「自動車の部分品」などが前年を下回った。主要地域(国)別で見ると、米国向けが4カ月連続で、EU向けが3カ月ぶりに前年を下回ったが、アジア向けが18カ月連続で前年を上回った。
◆雇用
 雇用は、緩やかな持ち直しの動きが見られるものの、厳しい状況が続いている。
 新規求人数は、「サービス業」「医療、福祉」「製造業」などの業種を中心に、14カ月連続で前年を上回った。
 有効求人倍率は、21カ月ぶりに低下した。

復興2011みらい市に向け結束を強化
全国から700余名が出席
橋本総業 みらい会全国合同総会開催

 橋本総業(社長=橋本政昭氏・本社=東京都中央区日本橋)は6月16日の午後3時より、東京都港区のグランドプリンスホテル新高輪において「平成23年度みらい会全国合同総会」を開催した。橋本社長は、震災後の日本社会は停滞した20年目で大きな転機を迎えたと述べ、「人々の意識が変わり、頑張る、絆を大切にする、節約するが次の時代につながるものだと思う」と話した。
 当日は、みらい会会員と賛助会員、特別会員、ゲストら700余名が出席し、合同総会に先立ち、東京大学大学院の伊藤元重経済学部長の「昨今の経済情勢と今後の展望」をテーマとした記念講演会が開催された。
 合同総会では総会議事をみらい会事務局の鈴木専務が行い、各地区で報告、承認された平成22年度事業報告・決算報告と平成23年度事業計画・予算をまとめて報告した。今期のみらい会の取り組みとして、@「みらいエコリフォームクラブ」活動の強化A四位一体活動強化のため会員と工事業者同行行事の実施B会員向け持ち株会の発足を発表した。
 続いて正会員を代表して大江管材タイル大江社長が挨拶に立ち、5月17日に逝去した橋本政雄会長に哀悼の意を表し、次のように述べた。「橋本会長の業界における功績を挙げるときりがありません。中でも管工機材の名称をお作りになり、全国に通用する業界にまで地位を上げて頂きました。会社においても昨年創立120周年を迎えられ、その内の66年間在職され、現社長と共に業界最高の卸商社に築き上げられました。これからゆっくり休まれてと思われた矢先のことで大変残念です」と橋本会長を偲んだ。
 また「『復興2011みらい市』は、日本を元気付けようと橋本社長の強い熱意で開催されると聞いております。日本列島を覆う自粛ムードを、復興の力強い力に変えて大成功に終わることを期待します」と挨拶をした。
 次いで賛助会員を代表し、TOTOの張本社長は「六月に入ってリフォーム需要が活況を呈してきました。3・4月に予定された工事が、震災によりストップしていましたが、このところ再開されてきております。大事なのはこれからです。新たな需要を喚起するために、まさに『みらい市』は時を捉えたタイミングで開催されます。ぜひビジネスにご活用していただきたいです」と結んだ。
 その後、特別会員として橋本社長が出席者に御礼を述べ、マーケットの状況と会社の取組みを語った。
【マーケット】世界的には成長し、日本は地震により最大の試練を迎えながらも大転機になる。日本は実質GDPの成長率はプラスかトントンではないか。7〜9月以降に持ち直しの動きがある。
【市場動向】新規住宅着工は80万戸、リフォームが伸長する。震災後の人々の心理として安全安心、節電、健康(放射能が人体に及ぼす影響)を気にすることから、住宅建築も立地や電力、耐震の状況を把握する傾向が強くなる。
【会社の取り組み】市場変化に対応するため、法制度や省エネ、安全、安心、健康快適をテーマにお客様への提案営業を充実させていく。得意先の経営幹部教育の一環として、橋本会長の遺志を継ぎ七月に「橋本学校」を作り、オンデマンドでどこにいても学習できる環境を整える。また全国フルカバーを実現するため、滋賀県東近江市に京滋営業所と香川県高松市に四国支店をオープンし、7月から営業を開始する。
 第2部の懇親会では、来賓を代表して積水化学根岸社長の挨拶の後、東京管工機材商業協同組合の小泉理事長(コーザイ社長)の乾杯の挨拶で開宴した。
 懇親会では、大抽選会や橋本社長と親交のある楽団演奏、プロの歌手による80〜90年代のヒット曲で構成されたミニライブ、ギター演奏などバラエティに富んだショーが繰り広げられ、出席者を楽しませていた。
 会場には橋本会長の写真パネルも展示され、橋本社長は「父は楽しいことが好きだったのでこのパーティーを見て喜んでいると思います」と話していた。中締めは、橋本社長の挨拶と、自身で作詞作曲を手掛けた「みらいにいこう」という応援ソングを全員で熱唱し終了した。
全国より1800名余りが参列
橋本政雄氏お別れの会
管工機材業界の巨星逝く

 橋本総業(社長=橋本政昭氏・本社=東京都中央区)の会長で、去る5月17日に享年87歳で逝去した橋本政雄氏(全国管工機材商業連合会名誉会長)の「お別れの会」が6月16日午後12時30分より、東京都港区のグランドプリンスホテル新高輪で営まれ、全国から1,800名を超す業界関係者らが参列して戦後間もない頃より60余年にわたり橋本総業と業界の発展に尽くした故人の業績を偲んだ。
 会場内には、故人の幼少時や東京高等商船学校の学友との写真、叙勲 勲四等瑞宝章受賞時の記念写真や家族、社員たちとの思い出の品などが展示され、それらを見ながら在りし日の故人を偲ぶ参列者の姿が見られた。
【橋本政雄氏 経歴】
1923年7月10日 日本橋小伝馬町に生まれる
41年3月 第一東京市立中学校卒業
44年12月 東京高等商船学校卒業(徴兵され入隊)
45年8月 海軍中尉にて復員
同年11月 橋本商店入社
47年3月 橋本商店常務取締役
48年8月 橋本商店代表取締役社長(70年2月橋本総業と改称)
90年10月 橋本総業代表取締役会長
2007年4月 橋本総業取締役会長
【団体歴】
49年5月 東京バルブコック商業協同組合理事
59年5月 東京管工機材商業協同組合常務理事
63年1月 全国管工機材商業連合会理事
同年7月 東京管工機材商業協同組合副理事長
64年6月 全国管工機材商業連合会副会長
66年5月 東京管工機材商業協同組合理事長
79年6月 全国管工機材商業連合会会長
2009年6月 全国管工機材商業連合会名誉会長
【賞歴】
45年9月 従7位
79年10月 東京都知事表彰
82年11月 藍綬褒章受賞
94年6月 勲四等瑞宝章受賞

任期満了による役員改選で
新理事長に竹内氏(竹内工業)を選出
名古屋中川鉄工協組合 第53回通常総会を開催

 名古屋中川鉄工協同組合(理事長=三宅川和史氏・三宅川鉄工所社長)では、6月10日午後6時より、名古屋市中区の名古屋国際ホテルを会場に「第53回通常総会」を開き、平成22年度事業報告、同決算報告、平成23年度事業計画、同予算案を慎重審議し承認可決した。任期満了による役員改選は、選出された理事12名、監事2名を承認。指名推薦の結果、新理事長に竹内政雄氏(竹内工業社長)を選出した。
 総会は、鈴木理事(東工会長)の司会進行で始まり、司会者より会員数86社中、会員68社(委任状を含む)が出席して総会が成立すると宣言された。
 はじめに三宅川理事長は出席者にお礼を述べた後、「今回の役員改選案では新任の理事さんが5名入っております。組織の若返り化を図るためです」と挨拶するとともに、理事長を務めた3期6年間の支援に感謝の意を表した。また、組合から東日本大震災への義援金として中日新聞社会事業団へ100万円、組合の上部団体へ20万円を寄贈したことを報告した。
 議長に安藤理事(サンユー社長)を選出して議案審議に臨み、何れも承認可決された。
▽第1号議案=平成22年度決算関係書類及び事業報告書承認の件▽第2号議案=平成23年度事業計画及び収支予算承認の件
▽第3号議案=経費の賦課及び徴収方法決定の件
▽第4号議案=役員報酬決定の件▽第5号議案=平成23年度借入金最高限度額の件▽第6号議案=定款一部変更の件▽第7号議案=役員選挙の件
【新役員】(敬称略、*印は新任)
▽理事長=竹内政雄(竹内工業)
▽副理事長=土方一久(愛知ドビー)山田弘(山田製作所)
▽理事=浅野徳保(浅野鉄工所)、安藤俊明(サンユー)、磯部裕正(マツバ)、飼沼延浩(千晃製作所)、津田典彦(津田工業)、*佐藤秀樹(盟和精工)、*清水俊雄(清水鉄工所)、*住田吉隆(住田鉄工)、*中川義人(三和コンベア産業)
▽監事=服部嘉昭(服部歯車)、*安井邦彦(愛知水栓)
▽相談役=*三宅川和史(三宅川鉄工所)、*鈴木力(東工)、*安井肇(愛知水栓)
 就任にあたり、竹内新理事長は「名古屋中川鉄工協同組合を喜んでいただける会にして益々の発展のために一生懸命に努めてまいります」と挨拶をした。
 以上で第一部の総会を終え、懇親会に移り、加藤理事の乾杯音頭で開宴、終始和やかに親睦を深め合い、安井相談役の中締めでお開きとした。

昇進辞令と永年勤続表彰も
23年度社員総会を開催
イトウ 標語・川柳大賞も発表

 住設機器・配管資材卸のイトウ(社長=伊藤辰之氏・本社=名古屋市北区紅雲町)では、6月四4日午後5時30分より、名古屋市中村区名駅のウインクあいち(愛知県産業労働センター)において「平成23年度社員総会」を開催した。23年度の事業方針を発表し、昇進辞令や永年勤続者の表彰式を行い、全社員が出席した。
 総会は、阪野社員と新人の伊藤社員の司会進行、開会の辞で開会。
 冒頭、挨拶に臨んだ伊藤社長は、「総会は、今後の目的や方針を共有し、意志の統一を図る場にしたいと思います。皆さんの言葉や思いを楽しみにしています」と述べた。
 次いで、昇進辞令の発表と昇進者の挨拶、永年勤続(20年3人、10年2人)表彰が行われた。
 昇進者の一人で資材部の梅田係長は「勤倹実行(仕事に精を出しながら無駄な出費を減らす)を実現し、皆さんと共に頑張っていきたいと思います」と挨拶をした。また20年勤続の表彰を授与された営業課の都築課長は、「皆さんのおかげでここまで来る事ができました。今期目標達成のために営業として何ができるか、皆さんにお示しできるように頑張りたい」と述べた。
 引き続いて、前期決算の報告と今期の方針発表を承認したあと、社内広報誌で掲載された標語と川柳の中から、社員投票で選ばれた秀逸作品を発表する「標語大賞、川柳大賞」の発表に移った。標語大賞では、最優秀2作品が選ばれ、川柳大賞では、年間優秀賞4作品の中から「Iモード彼女にもほしい愛モード」が最優秀一作品に選ばれた。受賞者の北配送センター長野係長が前に出て句にまつわる思い出を述べると、会場は笑いに包まれ、盛り上がりを見せていた。
 また福利厚生部門の伊親会からは、東日本大震災への義援金として50万円と、有志社員の分を追加し合わせた80万円を拠出したと報告された。
 最後に、総会幹事長の大村課長から締めの挨拶があり、総会の全日程を終了した。

ポート加工専用オプションと
MastercamX5アップデート版
ゼネテック 6月7日同時リリース

 ゼネテック(社長=上野憲二氏、本社=東京都新宿区)は、三次元CAD/CAMシステム「Mastercam」用のポート加工専用オプション「PortExpert(ポートエキスパート)」、および昨年11月にリリースしたMastercamの最新バージョン「Mastercam X5」のアップデート版となる「Mastercam X5 MU1」を6月7日にリリースした。
 「PortExpert」は、シリンダーヘッドやインテークマニホールドなどが持つポート形状の高精度加工を簡単なオペレーションで実現することを目的に開発されたMastercamの新オプション。ポート加工は通常、すべての加工領域を同時5軸によって切削するため加工時に振動が発生しやすく、加工スピードと精度の面に課題が残されていた。しかし、「PortExpert」で生成されるツールパスは同時3軸がメインとなり、必要な箇所にのみ同時5軸による加工動作が加わる。このため、同時5軸のみで加工を行った場合と比較して、「PortExpert」ではスピード・精度の両面を大幅に向上させるポート加工を実現する。
 製品価格は60万円(税別)で、最新バージョンのMastercam Mill Level―3(マシニング用CAM)、および同Router Pro(NCルーター用CAM)上で動作する。
 また、同日リリースした「Mastercam X5 MU1」は、今回のマイナーバージョンアップで、Mastercam X5のリリース以降に全世界のユーザーから寄せられたリクエストを中心に、Mastercamの安定性を高め、より快適に操作するための機能改善と強化が多数図られた。
【「PortExpert」の主な機能】
■複雑なポート加工ツールパスを最小限のオペレーションで生成
 「PortExpert」では、ポート加工における加工動作のほとんどをシステム側が自動計算するため、複雑なパラメータ設定は一切必要ない。例えば、荒取りと仕上げの設定はモードを選択するだけで加工パターンが切り替わるため、一回あたりの切り込み量と切削ピッチを設定するだけでツールパスの生成が可能。また、加工はトップ・ボトムの両方向から行うことが可能だが、ツールパスのオーバーラップ量もシステム側が自動的に設定を行うため、段差のない滑らかな仕上がり面が得られる。
 さらに、五軸ツールパス作成時に求められるCADデータの編集作業も「PortExpert」ではほとんど必要ない。図形選択はポート加工を行う面を選択するのみで、工具の軸方向を設定するための補助線等も不要。また、加工時に最も懸念される工具とホルダの干渉についても、「PortExpert」では干渉箇所を判別して自動的に干渉を回避するツールパスを生成する。
 製品に関する問い合わせは、同社エンジニアリング・ソリューション本部マーケティング部(TEL03-3226-8989、ファックス03-3226-9936、Eメールmarketing@genetec.co.jp)まで。

開閉方向の違う2色のバルブ
ミニチュアボールバルブ新発売
カクダイ ストレート型とアングル型

 カクダイ(社長=永島康博氏・本社=大阪市西区立売堀)は、6月1日に「ミニチュアボールバルブ」を新発売した。
 ストレート型とアングル型があり、開閉方向の違う2色のバルブを用意した。
 反時計回り止水用のオレンジハンドル仕様は、機器などからの取り出しに使用する施工に適しており、時計回り止水用のブルーハンドル仕様では、配管接続の中間バルブとして使いやすい。
 いずれもハンドルはワンタッチ着脱でき、ハンドル位置を180度変更できるので、操作性に優れている。
 使用流体は上水道水や油、エアー。また使用用途は、コンプレッサーなどの空圧機器、工作機械および機器、銅管配管機器、小型ポンプ付属機器など。名古屋支店の中原支店長によると「小型・軽量なので狭い場所での取り付けにも適しています」とコメントしている。
 主な仕様は次の通り
▽ハンドル=ワンタッチ着脱式
▽最高許容圧力=1.0MPa
▽使用温度=1〜80℃
▽流量特性(Cv値)=ストレートはボール内径6.0、Cv値2.0、ボール内径8.0、Cv値3.6、アングルはボール内径6.0、Cv値1.0
▽価格=1,200円〜1,900円(税抜き)。
▽材質=黄銅

配管改修工事向け新製品
「フネン鉛管アダプター継手FP−LA」
フネンアクロス 簡単施工で納期短縮

 フネンアクロス(社長=古林龍三氏・本社=東京都豊島区)は、鉛管接続排水鋳鉄管専用のアダプター「フネン鉛管アダプター継手FP―LA」を5月25日に発売した。
 これは便器等の器具接続配管のリニューアル工事で、鉛管用排水鋳鉄管(立て管)を残したまま、鉛管配管(横引き)からフネンパイプへ更新・接続することができる。また、耐火被覆による安全性の向上と共に、簡単施工で工期の短縮に貢献する。
 ▽品名と価格=FPLA50―M(税抜き1万4,800円)とFPLA75―M(税抜き1万7,200円)
 その他詳細については、同社名古屋営業所(名古屋市西区砂原町347・TEL052-509-0591)迄。

被害と復旧の進捗状況を詳しく報告
力を合わせ信頼回復に努める
2011年度三菱拡販戦略会議(MSM)開催

 三菱マテリアルツールズ(社長=滝沢俊夫氏、本社=東京都墨田区横網1-6-1)は5月12日午後4時より、中部地区の2011年度三菱拡販戦略会議(MSM)を名古屋市中区栄のヒルトン名古屋で開催し、特約店41社、代理店10社が出席した。MSMは特約店・代理店・メーカーが情報を共有する場として位置づけられ、今会議では三菱マテリアルの震災復興への取り組み状況が報告された。
 冒頭、増田三菱マテリアル執行役員加工事業カンパニーバイスプレジデント超硬製品事業部長は挨拶で、日頃の愛顧と東日本大震災の際の激励、見舞いに対して礼を述べるとともに、「遺憾ながら、皆様の激励に応えられず、実際に震災以前からご迷惑をお掛けしております私どものインサートにおきましては、皆様方の大切なお客様のラインに決定的なダメージを与えることとなりました。ひいては皆様方のご商売に対して足を引っ張る形となりました。心よりお詫び申し上げます」と陳謝。続いて同社の現状(被災状況)と今後の復興計画を明らかにした。
 それによると、インサートの主力工場である筑波製作所は、茨城県の南西に位置しており、震度六強の地震で被災。全体のマザー工場の位置づけで、月産1,000万個弱の能力が瞬時にゼロになった。本震のあとも間断なく余震が続き、復旧作業は遅々として進まなかった。
 また、タングステンの原料部門を担当している日本新金属の秋田工場が被害を受け、電気の関係で一週間ほど操業を停止。販売用素材のMMCハードマテリアル(茨城県守谷市)も2週間ほど操業できなかった。
 インサートについては、5月から超硬、サーメット、6月からVPの頭文字で始まる商品のPVDコーティングのインサート、7月からはUE、UC、Fで始まるCVDコーティングのインサートを出荷する見込み。
 原料については、被害が小さく、ほぼ正常運転となった。プレスは90%まで戻っている。燒結は80〜90%まで回復しており、6月には100%になる。
 復旧計画を進める上で、余震が続いており、その規模と回数が一つのリスクとなっている。二つ目のリスクは電力。今年の夏に向けての電力制限が気懸りであり、三つ目のリスクとして福島第一原発事故の影響を挙げた。
 増田執行役員は「今後、日本中、世界中の方の考え方が何かしら大きく変わってくるのではないかと思っています。集中生産することによる効率の追求とコストダウン、リスク分散についての考え方。我々は非常に不安定で暴力的な地面の上で生きているのだという認識。それから自然というものに対して、人間は押さえつけることができるとの過信があったのではないかという意見。大自然に対して、我々はすべて分かっているような気持ちになっているが、実際に我々が分かっていることは大自然の一%にも満たない。試練は、乗り越えられない人には与えられないと言われます。これを信じたいと思っている。次から次と降りかかってくる課題に対応するために、皆様方の見識にすがりたいと思っております。皆様方の温かいご支援を頂戴しても、今回の無くした信頼感(お客様への供給責任)を取り戻すのに一年、二年では無理ではないかと考えております。私たちは、自然と共に生きてきた民族だと思っております。その自然のもたらす理不尽なことは、精神の中に事前にプログラムされている。常にその到来に備えていたはずです。その理不尽なことに対しても、歯を食いしばって何とか耐える方法を学んできたと思っております。ありがたいことに、この自然災害というものには、怨むべき誰もおりません。したがってそれに勝つべき対象でもない。自然に対していかに倣って、それに寄り添っていくという工夫、知恵、技術が大事と改めて思っております。今回の災害に対しまして、元に戻るだけの復旧作業ではなくて、プラスアルファーを加味する三菱マテリアルの復興に、是非力を貸していただくとともに、見届けていただきたいと思っております。継続して発信しております『丁寧に、相手の胸元に、速い球を投げ込もう』という考え方で、間違いなく再建を目指したい。今年の秋から年末にかけて数カ月遅れで、大きな設備投資をしたインサートの増産施設が完成いたします。リスク分散を考えて新たな設備投資も検討してまいります。中期三カ年計画はもちろん乗り切って、そのあと五年後、十年後に掲げた夢を見失うことなく、今回の失敗の辛さを大切にしながら、皆様方と一緒に成長させていただきたいと考えております。今後ともよろしくお願いいたします」と挨拶を締めくくった。
 続いて、滝沢三菱マテリアルツールズ社長が同社の概況、営業方針について説明するにあたり、まず「被災をいたしました三菱マテリアルの筑波製作所並びに、弊社の仙台営業所に対しまして、非常に温かい心使い、ご支援を頂戴いたしております。この場を借りまして厚く御礼申し上げます。インサートチップに関しましては、震災前より品薄の状態で大変皆様にご迷惑をお掛けいたしております。地震という天災ではございますが、それにより減産を余儀なくされており、現在供給面で更にご迷惑をお掛けいたしておりますこと、謹んでお詫び申し上げます」と述べ、仙台営業所の被害と復旧状況について報告。上期に減産を余儀なくされている中、国内販売会社としての現在の取り組みを説明した。
 「2010年度は震災があったが、予算をクリアーした。2011年度は、前年度実績の5.4%アップを目指す。インサートの減産で苦しいスタートを切ったが、下期については通常の供給体制に戻り、また以前から増産投資を行っており、秋にはそれも加わってくるので生産能力が相当上がる。そのためにも、受注活動をしっかり行う。現在は上期、下期のでこぼこの差は大きいが、通期で当初の目標達成に向けて頑張っていく」と表明。
 インサートの対策としては、客先のラインストップという最悪の事態を避けることを第一義に考え、@国内優先引き当てA代替品の提案(材質違い、形状違い、旧製品)B身を切る思いで、他メーカー品への切り替えを行っている。「通常供給、増産体制が整った時には、また他社から私どもに戻していただければ」と滝沢社長。
 そのほか、一度海外に販売した製品を買い戻し国内の流通に充当して行くなど、通常の生産体制に戻るまでは国内販売会社として考えられることはすべてやっていく構え。
 三菱マテリアルツールズの2011年度全社方針は「お客様第一を徹底し、最高のサービスを提供することによりお客様の期待に応える」。これは同社の企業活動の理念で、この理念に基づき、@営業マンのスキルの向上を図り、ユーザーの要望に応える。技術提案型営業の推進をしていくA徹底したユーザーニーズの吸い上げと、戦略的な拡販を行うB大宮の加工技術センター等を積極的に活用し、特約店・代理店・メーカーの三位一体となった拡販を強力に進める。
 滝沢社長は「2011年度期初から大変厳しいスタートとなったが、明るく前向きにしっかりと進めていきたい」と結んだ。
 2010年度優秀特約店表彰では、ツールズ・オブ・ザ・イヤー賞を受賞した6社とフロンティア・スピリット賞の2社が表彰された。
 三菱マテリアルツールズの特約店制度の説明に続いて、使用済工具のリサイクルについての説明があり、リサイクルへの協力が呼び掛けられた。
 今年度の中部支店の拡販施策として、ツールズ・オブ・ザ・イヤー賞、フロンティア・スピリット賞(対象商品=MQSドリル、VFエンドミルシリーズ)の表彰等について黒田三菱マテリアルツールズ中部支店課長が説明。引き続いて、鋼・鋳鉄用のMQSドリル(新商品)を中心にドリルシリーズの紹介も行われた。
 第二部の懇親会では、小林三菱マテリアルツールズ中部支店長が司会進行役を務め、山下山下機械会長が「効率、価格を最優先に事を進めたときに、サプライチェーンの末端が全く見えないまま事が進んでおり、あるとき事故が起きると、手の打ちようのない事態になるという事が、今度の震災で分かったのではないか。三菱さんも今中期計画で、増産の中でその問題を処理されるそうです。世界のトップメーカーになられました三菱マテリアルさんですので、製品開発と合わせて、供給責任というものが絶対あると思います。必死になって生産回復に向かっておられます。我々流通の業者としては、ユーザーさんの生産をサポートするという原点をもう一度しっかりと見つめ直して、遅れることなくその流れを円滑にマネージしていく責任があると思います。我々、メーカーと一体となってこの困難を乗り越え、明日に向けて全員で協力してまいりたい」と挨拶し杯を上げた。
 特約店、代理店、メーカーが情報交換し、力を合わせて難局を乗り切ることを誓い合い、梅村梅村本店社長の中締めでお開きとなった。

新理事長に増田照彦氏
日本工具工業会

 日本工具工業会(住所=東京都港区芝公園3-5-8)は、去る6月2日開催の通常総会において役員の改選を行い、新理事長に増田照彦氏(三菱マテリアル執行役員加工事業カンパニーバイスプレジデント兼超硬製品事業部長)が就任した。
 副理事長には、掘功氏(不二越執行役員工具事業部長)〈新任〉、渡邊芳男氏(彌満和製作所社長)が就いた。専務理事は日下部祐次氏。

田中啓一氏が新理事長に
超硬工具協会

 超硬工具協会(住所=東京都千代田区岩本町2-5-11)では、去る6月3日開催の第91回定時総会において、新理事長に田中啓一氏(日立ツール社長)が選任され就任した。
 副理事長には、いずれも新任の鴻野雄一郎氏(アライドマテリアル社長)と藤井裕幸氏(サンドビック社長)が就いた。専務理事は関口紳一郎氏〈新任〉。

森精機製作所
DMU eVoシリーズに新モデル
5軸マシニングセンタ
DMU60eVo販売開始

 森精機製作所(社長=森雅彦氏、本社=名古屋市中村区名駅2-35-16)は、提携先である独国ギルデマイスター(以下、DMG)社製5軸制御マシニングセンタDMU 60  eVoの受注を6月9日より開始した。
 DMU 60  eVoは世界中で3,000台以上の納入実績を誇るeVoシリーズの新たなモデル。近年、航空機や医療などの分野において複雑形状ワークの加工に対する需要が高まりをみせ、そのニーズに応えるため、森精機とDMGは世界最大の五軸加工機メーカーとしてDMU 60  eVoを新たに市場に投入した。
 主な特徴は次の通り。
@新しいコンセプトの門形構造
 DMU 60  eVoはX、Y軸を機械上部に配置した門形構造を採用。この構造により主軸のオーバハングを最小限にすることで機械の安定性と剛性を向上させ、高精度を長期間維持できる。またY軸サドルの配置方法を最適化し、機械前部を円弧状に設計することで作業エリアへの接近性と段取り性が向上した。
A進化した回転傾斜テーブル
 定評あるeVoシリーズの回転傾斜テーブルを更に強化。600×500mm(コーナー部φ630mm)の回転傾斜テーブルはそのコンセプトを保ちつつ、テーブル最大積載質量は従来機比2倍の400mmにアップしている。旋回範囲はマイナス5度からプラス110度で、幅広い加工が可能。オプションでC軸回転速度1,000min−1の旋削仕様(FD仕様)も用意している。
Bリニアモータ駆動(オプション)
 DMU 60  eVoのX軸、Y軸の送り駆動方式はボールねじ駆動(早送り速度50m/min)を標準とし、更なる高効率な加工を要望するユーザーには、リニアモータ駆動(早送り速度80m/min)仕様を用意。高速・高加速度での送りが可能な上、位置決め誤差もボールねじ駆動に比べ十分の一の高精度を実現している。また消耗部品が少なく、メンテナンス頻度を抑えて生産効率を飛躍的に向上させる。
C省スペース
 DMU 60  eVoの機械構造は設置スペースにおいても所要床面積6.1uと同クラスの5軸マシニングセンタの中でもトップレベルのコンパクトさを実現している。また独自の機械構造により、工具マガジンの大小に関わらず所要床面積がほとんど変わらない。
・品名=5軸制御立形マシニングセンタ
・機種名=DMU 60  eVo(標準仕様)、DMU 60  eVo linear(リニアモータ駆動仕様)
・販売先・市場=自動車、航空機、医療機器、金型など
・定価=3,500万円(DMU 60  eVo linear)
【主な仕様】
 軸移動量(X/Y/Z)=600/500/500mm、(B/C)=マイナス5度〜プラス110度/360度▼最大ワークサイズ=600×500mm(コーナー部φ630mm)▼テーブル最大積載質量=400kg▼主軸最高回転速度=14,000[18,000][24,000]min−1▼主軸用電動機=14,000min−1の場合18.9/14kW(40%ED/100%ED)▼早送り速度(X/Y/Z)=50/50/50m/min[80/80/80m/min▼テーブル最高回転速度(B/C)=60/60[1,000]min−1▼工具収納本数=チェーン式30[60][120]本▼所要床面の大きさ=2,150×2,830mm(6.1u)
[ ]内はオプション

レーザ加工機能を搭載した
5軸マシニングセンタ
LASERTEC210Shape

 森精機製作所は、DMG社製のレーザ加工機能を搭載した5軸制御マシニングセンタLASERTEC 210 Shapeの販売を6月16日より開始した。
 LASERTEC 210 Shapeは、Y軸移動量2,100mmの大型マシニングセンタ。HSKインタフェースを介してレーザ加工用のファイバレーザスキャニングヘッドを装着することで、5軸での切削加工に加え、レーザによるシボ加工が可能である。
 シボ加工とは、ワーク表面に皮革調、ハニカム調といった模様を施す、特に金型業界で要求される微細な仕上げ加工。レーザによるシボ加工は、化学薬品で金属表面を腐食させて行う従来のエッチング法に比べ、正確で多彩なパターンが得られる。ペットボトルやカメラボディ、自動車の内装金型といった自由曲面への加工はもちろん、レーザ加工用ソフトウェアLASERSOFT―3D―TEXTUREにより全く新しいデザインの表面加工を行うことも可能。レーザによるシボ加工は時間短縮と低コスト化を可能にし、また化学薬品を使わないため環境に優しいという長所も併せ持つ。
 LASERTEC 210 Shapeは、金型の中でも大型となる自動車のダッシュボードやハンドルなど内装部品用金型の加工に適している。
 主な特徴は次の通り。
@工程集約
 一台のマシニングセンタに5軸の切削加工とレーザ加工が集約できる。荒加工からシボ加工による表面仕上げまで、一貫した加工が可能。段取り換えに時間と手間を要する大型の金型において、段取り換えが不要となりワンチャッキングで加工を完了する。またレーザヘッドは切削工具とは異なり摩耗・破損の心配がなく、光源寿命も十万時間と長いため、長時間無人運転を行う金型加工を安心して行うことができる。
A簡易操作を実現するLASERSOFT―3D―TEXTURE
 LASERSOFT―3D―TEXTUREは、自由なデザインを実現するソフトウェア。ビットマップ形式のモノクロ画像データや紙に出力したプリント情報からレーザ加工用プログラムを作成できる。つなぎ目なしで、広い表面や自由曲面に複雑な形状の投影が可能。LASERSOFT―3D―TEXTUREにより表面加工のバリエーションは飛躍的に広がる。簡易操作を実現するため、標準で三次元干渉チェック機能や5軸レーザ加工用の自動プログラミング機能を装備し、5軸レーザ加工をサポートする。
・品名=レーザ加工機能付き五軸制御マシニングセンタ
・販売先・市場=金型(自動車、電子機器産業などの大型金型)
・定価=2億2,500万円
【機械仕様】
 軸移動量(X/Y/Z)=1,800/2,100/1,250mm、(A/C)=マイナス120度〜プラス10度/360度▼最大ワークサイズ=φ2,000mm▼テーブル最大積載質量=8,000[10,000]kg ▼主軸最高回転速度=10,000min−1▼主軸用電動機=44/288kW/Nm(40%ED)▼早送り速度(X/Y/Z)=60/40/40m/min▼マガジン収容本数=チェーン式60[120][180]本
【レーザヘッド仕様】
 レーザ種類=ファイバレーザ▼レーザ出力=100[200]W▼レーザ加工範囲=160×160mm
[ ]内はオプション
 DMGではLASERTEC 210 Shape以外にも、レーザ専用機としてワークサイズ500mm〜1,300mmのLASERTEC50Shape、LASERTEC 80  Shape、LASERTEC 130 Shapeをラインナップしている。 

取締役及び執行役員の
新体制について発表

 森精機製作所は、6月14日開催の同社定時株主総会ならびに取締役会において役員が選任され、それぞれ就任した。
 併せて、今年度の営業、サービス、エンジニアリング体制も発表された。
【取締役・監査役および執行役員と業務分掌】
敬称略
 取締役社長(代表取締役)=森雅彦
 取締役副社長(代表取締役、経理財務管掌兼経理財務本部長兼MORI SEIKI INTERNATIONAL S.A.CEO)=近藤達生
 取締役副社長(開発管掌兼開発技術・開発管理本部長)=平元一之
 専務取締役(営業管掌兼営業本部長兼生産管理・生産技術管掌兼=森精機セールスアンドサービス社長)=玉井宏明
 常務取締役(生産管掌兼品質管掌兼品質本部長兼エンジニアリング管掌兼購買担当)=高山直士
 取締役(管理管掌兼管理本部長)=佐藤壽雄(新任)
 常勤監査役=内ケ崎守邦(新任)
 監査役=加藤由人
 監査役=栗山道義(新任)
 専務執行役員(GILDEMEISTER AG.CEO)=リューディガー・カピッツァ
 専務執行役員(伊賀事業所長)=大倉浩二
 常務執行役員(マグネスケール社長)=藤森徹
 常務執行役員(エンジニアリング本部長兼北米工場準備室担当)=白鳥秀文
 常務執行役員(森精機米州社長兼Digital Technology Laboratory Corporation CEO)=岡田夏生
 常務執行役員(経営企画部ゼネラルマネージャー)=中澤文彦
 常務執行役員(千葉事業所長)=石垣光
 常務執行役員(管理本部購買担当兼伊賀購買物流部ゼネラルマネージャー)=藤嶋誠
 常務執行役員(生産管理・生産技術本部長)=真鍋研二
 執行役員(奈良事業所長)=小尾孝宏
 執行役員(国内営業担当)=西尾豊文
 執行役員(開発技術・開発管理本部原価低減担当)=前田憲秀
 執行役員(主軸転がり要素技術部・生産技術部ゼネラルマネージャー)=杉本好昭
 執行役員(管理本部副本部長兼社長室・広報部ゼネラルマネージャー兼内部監査室担当)=柳原正裕
 執行役員(経理部・管理会計部・原価企画部ゼネラルマネージャー)=川山登志雄
 執行役員(旋盤開発部ゼネラルマネージャー)=酒井茂次
 執行役員(森精機欧州社長)=兼重雄一
 執行役員(営業本部副本部長兼DMG販売・韓国・台湾部ゼネラルマネージャー)=有光泰彦
【営業体制】敬称略
■本部及び海外
《森精機製作所》
▽営業本部〔専務取締役・本部長 玉井宏明〕
▽米州営業統括〔常務執行役員・森精機米州社長 岡田夏生〕
▽欧州営業統括〔執行役員・森精機欧州社長 兼重雄一〕
▽中国営業統括〔ゼネラルマネージャー・森精機中国社長 松田英司〕
▽アジア・オセアニア営業統括〔顧問・森精機アジア・オセアニア社長 斎藤豪、ゼネラルマネージャー 北川眞佐嘉〕
▽DMG販売・韓国・台湾部〔執行役員・副本部長兼ゼネラルマネージャー 有光泰彦〕
▽海外重要顧客部〔ゼネラルマネージャー 山下修司〕
▽エンジニアリング本部〔常務執行役員・本部長 白鳥秀文〕
▽スペアパーツ部〔ゼネラルマネージャー 木村和央〕
▽マーケティング部〔ゼネラルマネージャー 大石賢司〕
■日本国内
《森精機セールスアンドサービス》
▽営業統括〔執行役員 西尾豊文〕
▽第1営業部〔部長 東成憲〕
▽第2営業部〔部長 末高崇〕
▽第3営業部〔部長 ファフ ライナー太郎〕
▽重要顧客部〔部長(グローバル担当)山下修司、部長(国内担当)松井敬行、部長(自動車担当)吉川賢治〕
▽アフターサービス部〔部長 鈴木敏生〕
▽管理部〔部長 家永雅典〕

新高能率旋削加工用ホルダ
“Turn Tec(ターンテック)”発売
タンガロイ 高能率加工を実現

 タンガロイ(社長=上原好人氏、本社=福島県いわき市好間工業団地11-1)は、旋削荒加工用工具「TurnTec(ターンテック)」の販売を6月20日より全国で開始した。
 「TurnTec」は独自の形状により外径、内径、端面に対し高能率加工を実現し、鋼をはじめステンレス鋼に対しても抜群の性能を示す。
 独自設計の切れ刃を持つインサートは多種多様な荒加工に適しており、ISO規格のインサートより優れた切りくず処理性能は、加工時に発生するトラブルを大幅に低減させる。
 各々優れた特長を持つインサートとホルダ、そして表面平滑化技術“PremiumTec”の組み合わせにより荒加工時でも安定した長寿命を実現し、ユーザーの生産性の大幅な向上に貢献する。
【主な特長】
●大きなインクリネーション採用で切削抵抗が低く、良好な切りくず排出性を有する。
●長い切れ刃による高い切り込みが可能であり、切り込み変動が多いワークの安定した荒加工が可能。
●縦置き形インサートは十分な厚みがあり耐欠損性に優れ、かつすくい面に突起物が無いので加工中の切りくず排出がスムーズで、切りくずつまりなどのトラブルを防ぐ。
●一般的なISO規格のホルダと比較し、センタワークへの接近性に優れる。
●両面、4コーナインサート仕様で経済的。
 標準価格は、主な形番で〈ホルダ〉TLANR2525M16が13,500円(税込み14,175円)▽TLANL2525M16が13,500円(税込み14,175円)▽S50U―TLANL16―D850が64,300円(税込み67,515円)。〈インサート〉LNMX160608R―TDR T9115が1,280円(税込み1,344円)▽LNMX160608L―TDR T9115が1,280円(税込み1,344円)▽LNMX160608R―MDR AH725が1,280円(税込み1,344円)▽LNMX160608L―MDR AH725が1,280円(税込み1,344円)。
 アイテム数はホルダ14形番、インサート20形番。初年度1億5,000万円の販売を見込む。

SDSプラスアダプターシリーズ
用途別に3タイプ同時発売
TOP 初のハンマードリル用

 作業工具の総合メーカー、トップ工業(社長=渡辺一郎氏、本社=新潟県三条市塚野目2190-5)は「ハンマードリル用SDSプラスアダプターシリーズ」を5月21日新発売した。
 同シリーズは用途に合わせて3タイプあり、SDSプラスシャンク対応のハンマードリルで@六角軸先端パーツAレンチ用ソケットBインパクトレンチ用ソケットがそれぞれ使用できる。
 同社の電動ドリル用先端工具は多品種の品揃えを誇るが、ハンマードリル専用としての製品の開発は今回が初めて。
 新製品の用途と特長は次の通り。
■ハンマードリル用SDSプラスシャンクアダプター SDS―635
・ハンマードリルで六角軸シャンクの各種先端工具が使用できる。
・スライドロックで六角シャンクを簡単に取り付け・取り外しができる。
・標準価格2,340円(税込み2,457円)。
■ハンマードリル用SDSプラスソケットアダプター SDS―4
・接着系アンカー施工時やボルト・ナットの締め緩めに。
・ハンマードリルで差込角12.7mmの各サイズのソケットが使用できる。
・ソケット脱落防止ボール付き。
・標準価格2,020円(税込み2,121円)。
■ハンマードリル用SDSプラスインパクトソケットアダプター SDS―4P
・接着系アンカー施工時やボルト・ナットの締め緩めに。
・ハンマードリルで差込角12.7mmの各サイズのインパクトソケットが使用できる。
・標準価格1,920円(税込み2,016円)。


2011年7月10日(日) 2424号
MECT募集目標上回る355小間に
中部ブロックで人材開発に取組む
愛機工 6月理事会を開催

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=野田道典氏・ノダキ社長)は6月21日午後4時40分より、名古屋市中区錦の東京第一ホテル錦において6月理事会を開催した。今年度の最重要行事である「メカトロテックジャパン2011」については、組合募集小間数が355小間に達し目標の300小間を突破、展示会全体でみると、前回展の1,200小間を大きく上回る1,500小間の規模での開催となることが報告された。また、全日本機械工具商連合会の人材開発委員長に水谷副理事長(ミズタニ機販社長)が選任され、中部ブロックで委員会を組織し社員教育や次世代経営者、幹部社員などの育成システムの構築を目指すこととなった。
 理事会は山崎事務局長の司会で進められ、野田理事長の挨拶に続いて、議案審議に入った。
 第1号議案の会員の増強活動については、事務局より報告され、組合員一社からの退会の申し入れに対し留意に努めることを確認した。また、賛助会員1社の退会を承認した。
 第2号議案の平成23年度通常総会報告は、事務局より行われた。5月26日、名古屋ガーデンパレスにおいて、組合員275社中、本人出席90名(総数99名)、委任状144名、計234名で開催。この他、来賓8名、賛助会員39名、事務局2名、報道5名を加え、総勢153名が出席した。総会は、伊藤理事(伊藤信産業社長)が司会を務め、服部理事(伊吹産業社長)が議長に選出されて議案審議に移り、第1号議案から3号議案まで原案通り承認可決した。総会後の懇親会には140名が出席した。次年度の総会は2012年5月24日、名古屋ガーデンパレスでの開催を予定。
 第3号議案の第71回野球大会報告は、六浦厚生部長(六浦本店社長)より、大会四日目以降、雨天のため進行が滞っていると報告された。また、7〜9月の休日変更による選手の編成が困難な状況で、進行は更に遅れる見通し。
 この事態を受け、厚生部では6月15日に部会を開き今後の進行について打ち合わせ、▽調整できる範囲で対戦を進め、残り試合を十月以降に集中する▽シフト変更の状況をみて日曜日の対戦も検討することなどを決めた。
 第4号議案のメカトロテックジャパン(MECT)展については、伊藤実行委員長(組合副理事長・春日鋼機社長)より、今展の組合関係出展者が98社/355小間となり(前回の09年展は236小間) 、組合目標の300小間を上回ったことが報告された。受付開始当初は景況も上向きつつあり申し込みも順調に推移していたが、先の大震災によるキャンセルや見直しが懸念されていた。しかし、それには及ばず目標を大幅に上回る結果となり、全体でも359社・団体/1,466小間(企画展含む)の開催規模となる。
 6月17日には出展者説明会を開催し、小間配置の発表および開催要項が説明された。開催要項は従来と大きな変更は無いが、2011年9月29日〜10月2日の会期のうち、30日のナイター開催は午後7時まで(従来は8時)、最終日は午後4時に閉会となる。今後、組合としては来場者の動員に注力することとし、会期中の4日間、自動車関連産業の休日と重なり来場が不透明であるが、組合員で協力してユーザーに来場を呼び掛ける。
 第5号議案の社員戦力化事業については、林実行委員長(組合経営対策部長・広島商事社長)より、事業報告が行われた。@社員研修「キャリアアップセミナー」を6月10日に開催した。受講者18名。事務職社員を対象に、後輩の育て方やコミュニケーションのとり方、リーダーの役割等について学んだ。講師は水谷マミ氏(名南経営)、会場は名南経営。A若手社員研修「機械工具の基礎知識」(会期6月17日〜7月22日のうちの5日間、会場は名古屋市工業研究所、受講申込36名)の第1日を6月17日に開催した。課題は、1部が工作機械(講師=三栄商事)、2部が工作周辺機器(講師=山下機械、北川鉄工所、大昭和精機、ナベヤ)。講義では、教材を基に基礎的な製品説明と工具商社の役割について学んだ。受講者32名。B経営者・管理者セミナーを6月21日(同理事会前)に開催した。受講者四十名。セミナーでは「リスクマネージメント」をテーマにリスク管理の4つの手法「回避」「軽減」「転嫁」「保有」を中心に学んだ。講師は榊薫氏、会場は東京第一ホテル錦。
 今後の予定として、社員教育事業の前期日程(6〜9月)で@若手社員研修(第2日目〜5日目)Aツールエンジニアスクール(九月開催予定、会場はポリテクセンター中部)を開催、経営者・管理者セミナーは後期に開催予定と伝えられた。
 第6号議案の全機工連通常総会については、野田理事長より報告された。総会は6月14日に開催され、役員の改選をはじめ、23年度事業計画が承認された。役員改選では正副会長の留任の他、中部ブロックからは、常任理事に伊藤副理事長(ブロック長)、理事に水谷副理事長、岐阜組合の関谷理事長(新任、岐阜機械商事社長)、浜松組合の増田理事長(プロム・マスダ社長)、三重組合の伊藤理事長(大信工機社長)がそれぞれ就任した。
 23年度事業については、予てから議論を重ねた既存委員会の改組について「人材開発委員会」を承認し、担当の中部ブロックから水谷副理事長が委員長に選任された。委員会の主旨は人材育成となるが、中部ブロックで委員会を組織し、社員教育および次世代経営者、幹部社員など育成システムの構築を目指す。活動としては委員会にて議論し具体化する。
 なお、機エメイト推進委員会は「IT・情報委員会」に改組し委員長に大阪組合の砂山氏(山善執行役員)、かいほう編集委員会は「調査・広報委員会」に改組して委員長に東京組合の斉藤理事長(斉藤機工社長)がそれぞれ就任した。また、全機工連として「節電・クールビズ宣言」を表明し会員各位へ周知と協力を要請した。
 第7号議案のカーリース取次事業については、大久保事業部長(大久保商事会長)より、近日中に自動車リース販売提携に関する基本契約書を正式に結びリース事業を始動することが報告された。開始に当たっては、組合員の車両の保有台数や購入の形態など状況をアンケートで調査し、勧誘方法等を具体化するとしている。
 第8号議案の部会報告は、次の通り。
【総務部】理事会および組合の運営に努める。【情報部】組合報夏号を8月に発行予定。景況調査を7月に実施する。【経対部】社員戦力化事業に傾注する。今年度の社員教育事業については概要がまとまっているが、経営者・管理者セミナーで各理事が直面する課題、要望があれば提言していただきたい。なお、戦力化事業は、24年度も各種セミナーの実施が可能になったため、組合員が要望する事業のアンケートを実施する予定。【事業部】当面はMECT展の動員に注力する。収入事業においても継続して、中小企業共済保険、ガソリン取次事業および新たな事業としてリース事業を重点事業として強化する。【青年部】23年度総会を6月1日、東京第一ホテル錦において開催し、第1号議案から4号議案を原案通り承認した。事業計画では恒例のキャンプ、バスツアーの他、各種セミナーを企画している。【厚生部】社員を対象にしたビアパーティー(仮称)の開催を8月24日に計画している。初の試みで参加者数が読めないため、ホテルの会場を貸し切り実施する予定。案としては、ガーデンパレスを会場に時間は午後7時〜9時、会費は1人4,000円。また、ゴルフ大会は10月開催予定。
 第9号議案の訃報は、ナゴヤカットの矢田社長(組合監事・南支部)のご内儀、圭さんが6月19日に逝去され、通夜式が6月20日、告別式が翌21日に営まれたと報告された。
 第10号議案のその他の件は、支部補助金半期分を6月末日までに支給すると報告された。
 以上で理事会を終了。次回理事会は8月2日午後4時より。

5年間の産学連携成果を発表
オーエスジー ナノマイクロ加工学講座

 オーエスジー(社長=石川則男氏、本社=愛知県豊川市)は2007年から豊橋技術科学大学(学長=榊佳之氏、所在地=愛知県豊橋市)に寄付をし、その寄付金を元に大学では「オーエスジーナノマイクロ加工学講座」を開設し微細加工を中心とした研究開発及び産学連携の推進などの一端を担った研究活動を進めている。その活動の中間報告を兼ねた公開講座が6月14日に開講され、オーエスジーの技術者や周辺地域の技術者など多数が訪れ熱心に聴講した。
 同講座は07年から5年間の日程で「極小径工具(100μ以下)を用いた三次元複雑微細構造創製」をテーマに研究開発が始められ、その後研究分野の深化とともに、今では「精密微細加工の量産対応」「微細工具にあった工作機械製作へのアプローチ」「生体組織の精密微細切削加工を研究する医工連携」など具体化し、実際に使われる分野も広がっている。
 講座のオープニングに榊学長が「寄附講座も最終年度を迎えた。スタートは“企業でやることを超えた新しい領域へのチャレンジ”を学校で、との構想から。それ以外にも産業界に役立つ人材育成、大学の国際化対応など、産学一体となって幅広い取り組みを行うことができた。最後の1年、活動の成果を上げたい」と挨拶。
 石川社長は「日本の製造業は曲り角に来ている。勘とコツ、熟練者に頼っていた時代は、金型、自動車部品加工などはお家芸と言われていた。しかし今やデジタル化・技術移転が進み、世界中で同じものが作れる環境となってきた。我々の今後の道は、原点に立ち返り、技術の再構築しかない。そこで企業では思いつかないアイデア、技術の解明を大学に依頼、次に繋げてもらうアプローチを依頼した。そこでの発想と技術を元に、次の世代のオーエスジーを創り上げていきたい」と産学協調の意義をアピールした。
 講座では最初に豊橋技術科学大学教授・柴田隆行氏が「寄附講座推進概況と今後の研究戦略」と題し、活動概要を説明。@微小径工具による精密微細加工技術では、オーエスジー、キラコーポレーション、蒲郡製作所と共同で研究。0.1ミリ以下の工具の加工は目で確認できない。見えないものを見るためには、力、トルク、エネルギーの変化などで確認するしかなく、高効率・高精度のセンサーが必要。そのセンサーを研究中A微細工具を最適に動かすには、低環境負荷型次世代ナノ・マイクロマシンの加工技術が欠かせない。工具だけで無く、工作機械へのアプローチも行っているB医工連携の動きも増えている。硬いものを削るだけでなく生体の複合加工も求められる。センサー一体型ドリルの開発などで、医学分野など新しいアプローチも展開、と次のステップに向けての進捗状況を説明した。
 その後、同特任准教授の村上義彦氏による「微細加工の研究動向(極小径工具による加工は目に見えない、心の目、頭の目で見る。スキル、ノウハウといった技芸の世界から、技術開発による再現性ある工業の世界へ)」、客員教授・増田正美氏による「極小径ドリルを用いた穴あけ(@侵入深さとドリル負荷Aセンタリング挙動と穴位置精度Bシンニングの効果)」、野村光由氏の「極小径エンドミルを用いた溝加工」、客員教授・堀内宰氏の「微小径工具の折損工具寿命(微小径エンドミルの折損工具寿命を予測できるか?その可能性を検討)」の講座が開講された。

名古屋を皮切りに全国3ヵ所で開催
SECO NEWS  2011―1
セコ・ツールズ 今年初の新製品発表会

 セコ・ツールズ・ジャパン(社長=松田剛一氏、本社=東京都大田区南蒲田)は、6月7日午後5時より名古屋市東区葵のホテルメルパルク名古屋において、2011年度第1回目の新製品発表会「SECO NEWS(セコ・ニュース)2011―1」を開催し、販売店など54名が参加した。
 松田セコ・ツールズ・ジャパン社長は挨拶で、日頃の愛顧に対して礼を述べた後、「本日はセコ・ツールズ主催の新製品イベントという形で、皆様に御招待状を送らせていただきました。新しい試みでございます。近年、ミーリングのセコから新しい分野へどんどん製品の開発を進め、ターニングの製品、穴あけの製品(ドリル・リーマ)やそれを保持するホルダー類、それと更なる精度を出していただけるように焼きばめ装置など、スピンドルから先に関してはお客様からご相談をいただければ何らかのご回答、ご提案をさせていただける約25,000点の製品群を取り揃えています。そして、新たな分野に拡張していくことで新製品類が増えてきたことや、スウェーデンのマネージメントが若返ったこともあり、新たにこの様な新製品の発表会を行おうと、セコ・ニュースのアイデアが生まれました。全世界40カ国に現地法人がありますが、この5〜6月に全世界でこの様な発表会が行われています。本日は2011年度上半期で発表される幾つかの製品を紹介いたします。超硬のセコが、ソリッドのエンドミル製品を持っていることをご存知ですか。セコが、サーメットの製品を取り扱っていることをご存知でしょうか。この様に新しいものをご紹介させていただきたいと存じます。セコ・ニュースのイベントで私どもにとって、もっと重要なことがあります。それは、この様な機会を設けさせていただいて、我々の大切なエンドユーザー様、そして我々のために何時も戦っていただいている大切な販売パートナーの各社様とご交流を深めさせていただく、その様な場にしたいというのが、このイベントの本来の重要な意義です。是非、本日この後の懇親会では、皆様の交流の場として、セコのスタッフと色々話をしていただき、皆様が抱えているお悩み、問題などがありましたら、我々に教えていただければと存じます。我々は何か提案が出来ないかと考えております。出来れば、この様な機会を今後は年に2回ほど定期的に行えればと考えております」と開催の趣旨を説明。
 続いて、上半期に発表された新製品のうち、施削、フライス加工、穴加工、ツーリングに関する11の製品が紹介され、さらに今後のセコの被削材グループの動きについても話された。
 その後、iPodnanoなどが当たる抽選会が行われた。
 会場を移して開かれた懇親会では、和やかな雰囲気の中、胸襟を開いて意見交換する参加者の姿が見られた。
 このセコ・ニュース2011―1は、中部、西日本、関東の3地区で開催。名古屋を皮切りに、6月9日に神戸で54名が参加、同17日には東京で午前の部、午後の部に分けそれぞれ35名、51名が参加して行われ、いずれも好況であった。

節電・省エネ商品も多数展示
2011中部どてらい市(第36回)
山 善 売上目標を突破し盛況

 工作機械・産業機器・機械工具・住設建材・特選品の総合展示会「2011中部どてらい市」(第36回)が6月4日から6日までの3日間、名古屋市港区金城ふ頭のポートメッセなごや第1展示館で開催され、期間中、1万名を超える来場者で賑わいを見せた。売上も目標の70億円を大きく上回る72億7,000万円に達し、成功裡に終了。山善名古屋営業本部(本部長=森園慎一氏)傘下の愛知・岐阜・三重にある販売店80社の主催で、メーカー283社が出展した。
 初日の4日は開場に先立ち9時20分より開会式が行われ、はじめに主催店を代表して羽賀東陽会長が挨拶し「今回のどてらい市は、まさに絶好の機会に開かれたのではないかと思います。第一に、大震災でズタズタになったサプライチェーンがほぼ回復いたしまして、当地の主力お客様であります自動車産業が6月から90%、7月からはほぼ平常稼働という絶好の機会です。今まで止まっていた設備投資、あるいは日用消耗品がこれからどんどん出てまいります。更に、5月6日に管首相が中部電力に浜岡原子力発電所の操業停止を要請し、日本中の原発が今後止まっていくのではないかということで、東部と同じように節電、省エネルギーをしながら生産をしなければならない。今まで考えてもみなかったことが突然降りかかってまいりました。これはまた、私どもにとっては節電のLEDであるとか、エアコン、扇風機など、随分色々な節電、省エネルギーの商品があると思います。これまでのレベルの高いエコ志向だけではなく、日本人として実際に考えなければダメだという局面に立っております。これはまた非常に大きなチャンスです。まさに今、大きなフォローの風が吹いております。これをうまく捉えて、どてらい市で我々主催店80社は一生懸命になってお客様を集めてまいります。目標の70億円、動員1万2,000名は、この3日間で実現できるものと確信いたしております。どうぞ皆さん、力を合わせて3日間共に頑張りましょう」と力強く語った。
 続いて、出品メーカーを代表して石川オーエスジー社長が「この大震災を境に、もう一度日本経済の復活、復興というものを国民全体が考える機会でもある、こんな風に私は考えております。何と言っても、日本の経済は製造業。製造業がこの日本国に残らなければなりません。自動車産業を中心とするグローバル産業においては、日本の事業を必要以上に縮小させないという国策が期待されておりますが、そのためには隣国の中国、韓国などの法人税といったものに合わせていく税制も、アジア、アジア諸国を見つめて国が考えていくタイミングではなかろうかと強く思うところであります。もう一点は、私ども日本の製造業が数年先に世界の中で競争力を確保するために、今このタイミングで、最新鋭の設備を導入できるような、そういった設備投資減税というものも合わせて考えていただければ、日本の製造業は必ずこの地に残るものであると確信しております。今回のどてらい市は“Evolution 未来へ進め!”というテーマで開催されます。これから3日間、ここに多くのユーザーさんが訪問されますが、私どもメーカーもこのどてらい市に最新の技術、そして省エネ、高能率といった製品を精一杯展示しております。ただ私どもの製品が本当にお役に立つのか、お役に立てば必ずユーザー様には購入していただけると信じておりますが、私どもはこの変貌したニーズの中でも、メーカーとして精一杯の努力をして、そのニーズに応えていかなければいけないと身を引き締めているところでございます。2011中部どてらい市が日本復興の原動力であるこの中部経済に活力を与える3日間になりますことを願い、本日お集まりの皆様のご協力を得ながら一緒になって頑張っていきたいと思います」と意気込みを述べた。
 事務局本部の吉居山善社長は日頃の愛顧と支援に感謝の意を示した上で「停滞気味の日本経済の中で、私たちに何ができるか、また何をしなければならないかということを、自問自答してみる必要があるのではないかと考えております。日本のものづくりは元気だと言われるように、前向きに取り組んでいきたいと思っております。特にこの会期中は派手なことはできませんが、私たち事務局社員は、粛々とこの3日間皆様と一緒になって、明るく元気に努めてまいりたいと考えております。本日お集まりの皆様方には、主催店様、それから出品メーカー様を中心として、約2ヶ月間にわたって事前のPRを積極的にやっていただいております。特にプロセスの部分をしっかりとやっていただきました。この3日間で来られるお客様に懇切丁寧に、特に出品メーカー様の新しい技術、新しい情報をしっかりと伝えていただいて、そして受注に結び付けるというのが、我々の仕事ではないかと考えています。今年のどてらい市のテーマは“Evolution 未来へ進め!”です。今日のように非常に激しく厳しい時代を生き抜くためには、変化に合わせて自らもまた進化しなければいけない。これはどてらい市からの提言でございます。ユーザー様に新商品、それから最先端の技術、商品を最適にご提案することによって、更なる進化のお手伝いをしていくと考えております。特に皆様との三位一体、そして本日ここの会場に来ていただけるユーザー様を加えた四位一体で、一緒に輝く未来へ進んでまいりたい」と挨拶した。
 川端中部どてらい市事務局長(山善名古屋営業本部副本部長)より「主催店様80社、出品メーカー様283社のご支援をいただき、大変厳しい環境下ではありますが、事務局山善は受注目標70億円の目標に向かって、挑戦することを誓います」と決意表明があり、続いて若手社員のスローガン隊によるどて市必勝スローガンの唱和、目標必達の大手締め、テープカット、くす玉割りで開幕した。
 初日のこの日は、朝から多くの来場者が詰めかけ賑わいを見せた。会場では、省エネ、高能率に貢献する商品などに注目が集まり、商談も活発に行われていた。3日間を通した最終結果は、受注額が目標の70億円を上回る72億7,116円、来場者数1万1,016名となり、需要の回復にしっかりとした手応えを得て終了した。

提案 再生へ向けて知の結集!!
吹上ホールで7月22日(金)23日(土)
主催 中部みらい会(橋本総業と販売店・メーカーの集い)
設備の総合展示商談会
過去最多の161社が165小間出展

 管工機材・住設機器・空調設備・機械工具・IT関連・特選品の総合展示会「中部みらい市2011」が7月22日と23日の2日間、名古屋市千種区の吹上ホールで開催される。4回目を迎える今回は、橋本総業中部エリア(中部エリア長=宇佐見徳秋氏)傘下の愛知・岐阜・三重・長野・静岡にある販売店の主催で、「提案 再生へ向けて知の結集!」のスローガンの下、過去最多のメーカー161社、165小間(7月11日現在)が出展する。オープニングセレモニーは午後2時20分から。
 橋本総業のみらい市は、「行って、見て、買って、良かったみらい市」を基本方針に、幅広い分野の新商品や人気商品を実際に手にとって見ることのできる展示会として、全国各地で開催される。
 中部みらい市2011では、「提案・再生」、「安全・安心」、「環境・省エネ(創エネ・蓄エネ)」、「健康・快適」のテーマに対応する各メーカーの新商品や主要商品・技術を一堂に展示。女性客向けに「レディースコーナー」も設け、美容・健康に関する展示も充実させる。
特別企画も
盛りだくさん
 特別企画として「エコカーブース」、「太陽光発電施工実演」、「アウトレット販売」、「震災におけるメーカーへの影響と復興再生への提案」や同社が注力するリフォームにあわせた法改正を解説したパネル展示など盛りだくさん。受注目標は20億円、動員目標数は2,500名を掲げている。
 また子供対象の企画として、22日にプロテニスプレーヤーの杉山記一選手(HAT所属)指導による「マナーキッズテニス」(認定NPO法人マナーキッズプロジェクト)の開催を実施する。
 さらに、お買い上げ金額に応じたポイントにより景品が交換できる「お買い上げ特典」や女子社員がハワイアンテイストの衣装でお出迎えするなど多彩な催しで来場者を迎える。
 元来みらい市は、仕入先、販売店、工事店が橋本総業と協力して、四位一体の増分活動に取り組み、そのための中核となる組織をみらい会としてさらなる発展を目指すために開催されたのが始まり。現在のような先が見通せない厳しい環境のときこそ真価を発揮するとして、橋本総業および主催店、出展メーカーは例年以上に顧客へのPRを強化しており、今回の中部みらい市に大きな期待を寄せている。
各部門のテーマと商品の見どころ
 【提案・再生テーマ】
◆震災後 必要物資(管材〜)
◆復旧資材 復興資材
◆省電力 生活 商材
◆耐震施工(ご提案)・相談コーナー
◆リニューアルご提案
◆メーカー生産状況パネル展示
◆法規制他パネル展示
【環境・省エネ(創エネ・蓄エネ)テーマ】
◆ヒーポン省エネ機器(RAC・EQ)
◆太陽光発電・燃料電池・発電
◆高断熱化商品・家電
◆省施工・環境配慮配管商品
◆節水商材(トイレ・水栓・食器洗浄器)
◆照明(LED)・センサー機器
◆電材商品・建材商品
【安心・安全テーマ】
◆バリアフリー商材(高齢化対応)
◆セキュリティー機器
◆断熱改修・内窓設置
◆防災機器・防犯対策
◆センサー機器
【健康・快適テーマ】
◆空気清浄
◆調湿・換気・室内環境維持機器
◆浴室暖房乾燥(ミストサウナ)
◆清掃性向上商品
☆レディースコーナー
◆環境商材のご提案、美容・健康に関する新製品や売れ筋製品
ハワイアンテイストな雰囲気で
◆喫茶
◆体験コーナー
◆射的
◆スーパーボールすくい
● 出展メーカー 一覧 ●(順不同)
【管材】愛知時計電機、アカギ、アキレス、アトムズ、オンダ製作所、兼工業、川西水道機器、キッツ、三栄水栓製作所、ショーボンドカップリング、住友金属工業、住金機工、吉年、スミケイ銅管販売、東洋フイツテング、住友軽金属工業、積水化学工業、タカヤマ金属工業、タブチ、貯めてるゾー、テクノフレックス、東洋バルブ、TOZEN、東尾メック、日立金属、ブライト工業、ブリヂストン化工品西日本、ヘルメチック、ベン、ベンカン・ジャパン、前澤化成工業、ミクニプラスチックス、ミヤコ、未来工業(34社)
【住設】TOTO、YKK AP、大建工業、アイソテック、ウエダ、日本環境エネルギー、たかふね工業、クリナップ、コンビウィズ、タカラスタンダード、中部イトミック、ニチハ、パナソニック電工、パナソニック電工ホームエンジニアリング、ハマネツ、HEATEC、ヤマハリビングテック、LIXIL、サンウエーブ工業、コロナ、東邦ガス、ノーリツ、パロマ、リンナイ(24社)
【空調】ダイキンHVACソリューション東海、オーケー器材、ダイキン工業電子システム事業部、東芝キヤリア、東芝エルイーソリューション、東芝、濃尾機電、日立アプライアンス、三菱電機、三菱電機住環境システムズ、三菱電機ホーム機器、メルコエアテック、三菱電機オスラム、荏原テクノサーブ、川本製作所、鶴見製作所、テラル(17社)
【組合】愛知県環境設備団体連合会、愛知県管工機材商業協同組合、愛知県管工事業協同組合連合会、愛知県空調衛生工事業協会、愛知県浄化槽協会、中部ダクト工業協同組合、中部配管工事業協同組合、名古屋市指定水道工事店協同組合(8社)
【工具】オノマシン、アックスブレーン、カンツール、やまびこ産業機械、ロブテックス、コクサイ、ユ・ニーズ、シブヤ、日動工業、コイノテックス、理研ダイヤモンド工業、ミヤナガ、STS、リョービ販売、亀倉精機、ヒット商事、日立工機販売、長谷川工業、三金、レッキス工業(20社)
【即売】愛知トヨタ自動車、岩手県物産館、エス・エス・ショップ、ゴルフ18、柏木工機、グリーンベア、OKMRシステムズ、光波、シティーライフ、シマブン、シャープエレクトロニクスマーケティング、住友三井オートサービス、プロスタッフ 東京支店、寺西商事、日興通信、セイコーエプソン、リコー、NECライティング、太知ホールディングス、象印マホービン、白井産業、高砂製作所、トレンドマイクロ、グリーンハウス、サンワサプライ、ペンタックス、ツインバード工業、大作商事、トライウイン、会社ケンコー、マウスコンピューター、DXアンテナ、キャノン、ブラザー工業、富士フイルム、オリンパス、ニコン、カシオ計算機、パナソニックコンシューマーマーケティング、はんこやスーパー、フジ医療器、マテックス、メルシー、ユリカ、ラシュラン、ラブロス、橋本総業(47社)
【IT関連】みらいチャンネル、コスモ・ソフト、e設備Pro、OPS、HOPEnetクラウド、システムズナカシマ、富士通四国システムズ、石田データサービス、日本アルシス、メガソフト(10社)
【その他】日本建設設備診断機構(1社)

提案!中部みらい市2011の
成功に向け決起大会を開催
目標20億円、来場者2500名

 橋本総業中部支店(支店長=望月誠氏・支店=名古屋市南区)は7月22と23日に開催する「提案 中部みらい市2011」まで残り1カ月をきった6月27日、名古屋市中区のTOTOショールームマルチスペースにおいて午後4時30分より主催店、出品メーカーとの合同による「中部みらい市決起大会」を開催した。
 当日は中部みらい市2011のホスト店(主催店)、と出品メーカーと橋本総業社員を含め84名が出席し、中部支店営業三課の加藤社員が司会を務めた。
 決起大会では第一部として中部みらい市の概要説明があり、岩田本社商品本部部長が中部みらい市の意図について、昨年から決めていたテーマを震災の影響により、人々の生活が変わったことで変えた背景を紹介し、「名前は前に提案と入れて、『提案 中部みらい市』としました。快適な生活を維持しながら節電をするにはどうしたらいいのかを積極的に提案しようということです。節電・節ガスを施主の方に具体的にPRするのが趣旨です。出品メーカー皆様の提案ツールをホスト店の皆様が使っていただき、工事店さんを通じて施主の方々に届くような提案をお願いします」と述べ、具体的な提案例として家庭内の家電製品の内、省エネ対応製品へ買い換えることによって電気使用量が減ることや太陽光発電パネル設置における各自治体の助成金制度を紹介した。
 続いて、宇佐見取締役中部エリア長が出席者にお礼を述べた後、テーマやコンセプトなどの概要を説明した。
 その中で中部みらい市の売り上げ目標を20億円、動員目標を2,500名と掲げ、「『提案 中部みらい市2011』は、徹底的にお客様に提案をしていい製品を購入していただき、快適な暮らしをしていただこうという目的です。現在中部では過去最大の148社、152小間の出展を実現することができ、さらに見ていただける商材が増えました」と話し、「みらい市は、基本方針である『行って、見て、買って、良かったみらい市』とお客様に実感していただけるように、サービス、感動を与える思いを持って臨みたい。そして工事店さんまで巻き込んで四位一体で事業拡大をしていきたい」と力強く述べた。
 その後各当日の担当者から動員やポイントについての説明があり、第一部を終了した。
 第二部に先立って新製品が九割を占めるTOTOショールームの見学会が行われ、参加者はエコがキーワードとなっている最新モデルを見て回った。
 第二部は懇親会が行われ、ホスト店を代表して植田ウエダ合資社長の力強い発声で乾杯。主催店、メーカー、橋本総業が互いに交流して結束を固め、中締めをTOTO名古屋支社木内販売推進部長が行った。さらに橋本総業若手社員3名による気合入れが行われ、本番に向けて士気を高めた。

赤橙色の光を放つ溶鉄に圧巻
日立金属桑名工場を見学
岡谷管栄会 23年度新人研修会

 岡谷管栄会(会長=小川信氏・山信社長、岡谷鋼機と商社、メーカーの集い)では、6月22日午前9時50分より、桑名市東方の日立金属研修センターを会場に「平成23年度管材新人研修会」を開催し、会員企業の入社1年目から3年目までの新人34名が参加して、桑名工場の見学と管工機材各メーカーの新製品等について研修した。
 研修会は、岡谷鋼機配管住設部配管住設室の岡本室長の司会進行で進められた。
 冒頭挨拶に臨んだ小川会長は出席者にお礼を述べた後「管工機材はどちらかというと知る人ぞ知るという業界で、その中で、フレッシュな人達に入っていただき、非常にありがたい」と歓迎した。そして「時にはお互いにライバル会社同士になることもありますが、これから中部地方の管工機材業界をいかにして発展させていくかを、若い力同士が集まり意見交換しながら交流を深めてもらいたい。今後の業界における活動を期待しています。商品に関しましても、基礎をしっかり学んでいただき、各会社の中堅、将来は幹部になっていただきたい」と激励した。
 引き続いて、商品研修会に移り、東洋バルヴのバルブの定義、種類、新製品紹介、アロン化成は新製品紹介と拡販へ追い風となる関連法律の用語解説、日立金属の継手の定義、種類、継手の製造工程について研修した。
 午後からは桑名工場に移動して、生産管理の増田氏より、桑名工場の概要をはじめ、扱い品種の変遷等の説明を受けた。
 その後、鋳物継手や、電熱線を継手内部に埋め込み通電することで融着接合を行う“エレクトロフュージョン継手”の製造ラインを回った。鋳物継手の製造工程では、鉄を溶かす溶洗炉のキューポラから、焼鈍(しょうとん*熱処理)するため、1,400度以上の煮えたぎる赤橙色の溶鉄が運び出されると、熱風で回りの温度が一気に上昇。参加者は汗ばみながら迫力に驚いていた。
 また従来のねじ接続配管と異なり、プレハブ工法に対応した狭い配管スペースに最適な“ガス配管用ステンレス製フレキシブル管ソフレックス(ステンレス)”のノンストップ一貫製造ラインを見学。ステンレスであるソフレックスの曲げの限界は外径までという説明に、参加者は実際にソフレックスを大きく曲げてみて、その柔軟性を確かめていた。
 工場見学の後は桑名工場で製造された製品が運ばれる倉庫の中央物流センターを見学した。最新のコンピュータ制御による自動入出庫システムや特約店への自動補充機能の説明がされ、参加者は製造から出荷までの一連の流れを通して知識を深めていた。
【日立金属(配管機器カンパニー)桑名工場概要】
 1912年のひょうたん印の商標登録以来、継手の伝統は桑名工場に受け継がれ、現在数千種類にも及ぶ継手に実り、世界一の継手工場としての地歩を築いている。
 生産品目は鋳物・プラスチック・ステンレスの継手をはじめ、パイプなどの配管用部材まで。
 配管機器カンパニーの売上高(平成22年)420億円、従業員数1,730名。

「激変の時こそチャンス」
平成23年度総会を開催
中部ユアサやまずみ会 北川正恭氏(元三重県知事)の講演も

 ユアサ商事(社長=佐藤悦郎氏、本社=東京都中央区日本橋大伝馬町)の中部ユアサやまずみ会(会長=小川信行氏・日本ベターリビング社長)は、6月3日午後3時より名古屋市中区栄の名古屋東急ホテルにおいて、平成23年度総会を開催した。総会終了後は、ユアサ商事グループの決算報告と中部グランドフェア2011についての説明が行われたほか、炭協会との合同講演会では、元三重県知事で早稲田大学大学院教授の北川正恭氏が「地域自立とマニフェスト(政権公約)」〜震災復興に必要なマニフェストと地域防災の取組み〜と題して講演した。
 総会は山川ユアサ商事中部管理部長の司会で進められ、冒頭、小川会長は挨拶で、東日本大震災の被害者に対して哀悼の意を表した上で、「私たちが今なすべき事を、いかに見出していくかが大切。不況の時ほど、へこたれない精神力を持って事にあたっていきたいとつくづく感じました。30年ほど前に『八甲田山』という雪中行軍の映画があり、その中で『天は我にまだ試練を与えたもうか』というセリフがありました。リーマンショックから折角日本経済が少し立ち直りつつある所に、この大震災ですから、また大きな試練が我々に課せられました。今、下を向いている暇はない。まだまだ頑張って生きていく。むしろ今までももっと頑張って知恵を出して幾多の試練を乗り切ったではないかという事を問われているような気がします。激変する時ですから、今までの経済の常識、世の中のスタンダード(基準)が変わる。多分、セオリーも変わる。スタンダードが変わる、激変する時こそ、これをチャンスとして捉えて生かしていかなければならないと感じます。新たな事をここから始めよう。この様な時につくづく思うことが、ユアサ商事さん、炭協会の皆さんのたくさんの機能と優秀な技術、そして力です。やまずみ会の伝統、絆の中でその結束の強さというものを、今こそ生かしてチャンスをつなげる。チャンスをものにしていこう。自分たちが新たなビジネスを作っていくという観点に立てば、企業人として前向きに挑戦できるのではないかと私は思います。やまずみ会の会員の皆様は、もとより大変優秀な会社ばかりです。今こそ、三位一体の実をあげる事が大切。また、タイムリーな時期なのであろうと思っております。ここにご列席の皆さん、やまずみ会会員各社の皆さんはこれからも日本の経済を担って、そして見事な復興と次の業界を作っていくという覚悟を、改めてきちっと腹に落としてやっていかなければならないと思います。それだけの資質、素質を持っているやまずみ会ではないかと考えております」と述べた。
 続いて長谷川ユアサ商事中部支社長が、「3月の震災は、世界のものづくりにも大きな影響を与えました。私どもの一部のメーカー様も被災され計画通りの生産が出来ず、お客様の納期に応えられないという状況にあります。しかしここに来て、当初の予想をはるかに超えるスピードで回復しております。年内には、多くの企業が震災前の稼働水準まで戻るであろうと言われております。これは、日本の困難に対する優れた対応力、回復力の表れだと思っております。他の国にない自慢できる部分ではないかと思っております」と挨拶した後、2011年3月期決算における中部支社の概況を報告。さらに「『中部グランドフェア』を9月2、3日に開催いたします。キャンペーンテーマを“Cool Earth Challenge! 体感・実践、Ecology&Economy!!”としました。事前のPR活動、受注活動を積極的に展開し、また当日は、エコテーマゾーンを設けて、来場された方々に見て触って体感していただこうと考えております。今回のグランドフェアの目標は、受注金額120億円、動員9,500名。全社員一丸となって、今目標に向かって邁進する所存です」とグランドフェアに対する意気込みを語り、会員の支援と協力を求めた。
 会則に基づき小川会長を議長に選出して議事に移り、第1号議案の平成22年度事業報告、第2号議案の平成22年度会計報告並びに監査報告、第3号議案の会則改定の件、第4号議案の平成23年度事業計画案、第5号議案の平成23年度予算案について審議。全議案を原案通り承認可決した。
2011年3月期決算報告と新中期経営計画について
 総会終了後は、佐藤ユアサ商事社長より同社の2011年3月期決算報告と新中期経営計画についての説明が行われた。報告に先立って佐藤社長は、東日本大震災の被災者への見舞いの言葉とともに「炭協会のメンバーの方々でも、直接、間接的に被害に遭われた方がございます。この3月以降、大変なご努力で当初の思惑よりも早く回復が出来ている事に対しまして、私どももありがたく存じますし、敬意を表します。日頃より産業と暮らしに貢献するユアサ商事を標榜しております我々としましては、この復旧に向けての必要とされる資材を、安定的かつ必要なものの品揃えをはっきりさせて準備し供給するという事こそ、当社に与えられた社会的使命であると強く認識いたします」と話した。
【2011年3月期決算】
 2011年
月期の連結業績については、売上高が3,559億1,000万円となり、前期と比べ15.1%増加した。既存事業基盤の再構築と強化を推進し、成長分野の開拓に全社一丸となって取り組み、「海外市場」「住宅新市場」「消費財市場」でのシェア拡大を図ってきた結果、国内の設備投資需要の回復や工場稼働率の持ち直しなどにより工作機械・産業機器の販売が大幅に増加。「海外市場」でも、工作機械需要の旺盛な中国や南アジア市場での提案営業力の強化により受注が伸長した。また「住宅新市場」についても、新築・リフォーム需要の回復により、太陽光発電を中心とした環境・省エネ・省コスト機器の販売が増加した。
 利益面については、受注環境の回復に加え、継続してコストの削減と効率化に取り組んだ結果、営業利益が48億2,900万円(前期は2億400万円の営業利益)、経常利益が46億9,100万円(前期は8,700万円の経常損失)となった。また、当期純利益についても、順調な業績回復により、前期に取り崩した繰延税金資産の一部を計上したことなどから、32億9,300万円(前期は51億3,300万円の当期純損失)となった。
 なお、今回の東日本大震災による業績への影響は、震災発生が3月であったことから軽微であった。
【今期の見通し】
 日本経済は、東日本大震災による生産設備の損壊、電力の供給不足、サプライチェーンの寸断による生産活動の停滞などから当面弱い動きが続くと見込まれるものの、期の後半にかけて、生産活動の回復に伴い、復興需要の拡大や海外経済の成長により輸出、設備投資とも増加に転じ、景気が持ち直してくるものと予想される。
 これらの状況を踏まえ、今期の連結業績予想については、売上高3,800億円、営業利益52億円、経常利益48億円、当期純利益35億円をそれぞれ見込んでいる。
【新中期経営計画について】
 2010年度を最終年度とする中期経営計画「Neo Frontier 2011」において、海外事業と環境事業の拡大に向けた基盤づくりが進んだことから、新たな成長ステージを目指した2013年度を最終年度とする新3カ年の中期経営計画「NEXTAGE2014」を策定。新中期経営計画では、最終年度の経営計画目標を連結売上高5,000億円、連結経常利益100億円とし、新たな経営指標として自己資本の充実(自己資本比率20%以上)、資産効率の向上(ROA5%以上)を最終年度の目標に設定した。
 「NEXTAGE2014」では、「成長分野の開拓」「コア事業の収益拡大」「経営基盤の強化」を基本方針として、「アジアの『産業とくらし』に貢献する2011年3月にインドの現地法人が営業を開始し、4月にはアメリカの現地法人YUASA―YI,INC.(本社=シカゴ)がメキシコに駐在員事務所を開設するなど、ものづくり市場として成長著しいインド・南アジア及び中南米の新興国への拠点進出により、生産財の販売を拡大していく。さらに、アジアに進出する日系工場の「省エネ・省コスト」支援事業の拡大、中国での建築・エクステリア資材の販売強化、消費財・木材の輸入拡大などを推進していく。環境事業においては、省エネノウハウに施工エンジニアリング機能を加えた「エコ・エンジニアリング戦略」の展開、並びに住宅用太陽光発電を中心とした新エネルギーによる設備・施工のパッケージ提案の拡大を図っていく。また、消費財事業では、扇風機やコタツなどのPB商品の拡販とネット販売の強化に取り組んでいく。
 「コア事業の収益拡大」については、ロジスティック機能やエンジニアリング機能の強化に取り組んでいく。さらに、「経営基盤の強化」に向けて、専門性と多様性を兼ね備えた「組織力」と成長事業を担う人材の育成・増強による「人材力」の強化に取り組むとともに、コスト削減と効率化を継続し、収益力を高めていく。
 同グループとしては、今回の震災復旧・復興に必要な資材・機器等の供給に万全を期すことはもとより、被災した地域の一日も早い復興に総力を挙げて取り組んでいく。また、コーポレート・ガバナンスの強化・充実、内部統制システムの整備・運用の強化、コンプライアンスの徹底を図るとともに、創業以来345年間培ってきた信頼関係をさらに強固なものへと築いていく。
 佐藤社長は「今年度について、3月11日以前は売上高3,900億円から3,950億円と予想していたが、若干訂正した。第1四半期は厳しい状況。第2四半期にやや復興に向けた動きが出てくるか。10月以降の第3四半期から完全復興と見ている。第1四半期を見ていると、昨年よりは若干いい数字が出ており予想と少し違うが、ただ色々な局面があり、よく状況を見極めないといけない。2013年度は全般的に日本経済が大きく復興すると言われており、売上5,000億円、経常利益100億円を必ず達成したい」と述べた。

記念講演
 この後、中部ユアサ炭協会と合同で記念講演会が開かれた。講師に、選挙における政党の政権公約としてのマニフェストを提唱し日本に広めた、北川正恭早稲田大学大学院教授(元三重県知事)を招き、「地域自立とマニフェスト(政権公約)」〜震災復興に必要なマニフェストと地域防災の取組み〜を演題に講演された。
 北川氏は、行政を予算主義から決算主義に変え評価を受ける形にし、政治もマニフェストにより公約をいかに果たしたかを評価する手法が必要と強調。
 「辛い事をやりきって、子供や孫が感謝してくれる様な日本を作る、世代の責任がある。成熟した社会をもう一度、会社も必要ですが、地域や社会を大切にして、私と公的な充実を合わせた、自分たちのステークフォルダーとの相利共生を全体に広げていったら、この地域は必ず良くなる。その結果として国が良くなる。私も共通番号制で、過不足なく行政サービスが受けられる社会を作るために、全力を挙げていきたい。皆さんは、社業を通じて地域にご貢献をしていただき、新しい時代を築いていただくパイオニアになっていただければと思います」と結んだ。

ものづくりを支えることが
我々の使命と心新たに
中部ジーネット会 3年ぶりに総会を開催

 中部ジーネット会(会長=渡辺勝氏・ヤマザキマザックシステムセールス中日本販売部長)の平成23年度総会が6月8日午後3時半より、名古屋市中村区名駅のキャッスルプラザで3年振りに開催され、会員会社65社67名が参加した。
 総会は大谷ジーネット名古屋支社副支社長兼機工担当部長の司会進行で定刻通りに開会した。

 渡辺会長は挨拶で「東日本大震災で被災されました方々には、お悔やみを申し上げます。皆様で助け合って、盛り上げていかなければいけないと思っております。日本には資源がございません。資源を仕入れて、加工をして、輸出をする。これで日本の経済は成り立っております。つまり、ものづくりの国でございます。ものづくりの方々が頑張らないと、日本経済はよくなりません。震災に遭われた方々を支援するには、日本の経済を盛り上げることです。震災で経済が悪くなったのではないかと言われる方がお見えになりますが、私ども工作機械業界は4月まで1,000億円(受注高)を4カ月連続で超えております。17カ月連続のプラス成長です。つまり、4月度も震災の影響を受けることなく伸び続けました。トヨタ自動車は4月、5月の稼働率が50%まで落ち込んでおりました。震災直後は、フル稼働に戻るには今年いっぱいかかるのではないかと言われていましたが、先日、6月に7割、8月にはフル稼働に戻るという発表がありました。とにかく我々は、お客様のものづくりを支援していくのが仕事ではないかと感じております。お客様に生産性の上がる製品や環境対応製品、省エネ製品を提案して日本を盛り立てていくことを、皆様方と一緒に行っていきたいと思います。皆様方のご協力をお願いいたします」と述べた。
 続いて古里ジーネット社長が、日頃の同社への支援協力に対し礼を述べたうえで、「ジーネット会は2年休会いたしまして、3年ぶりの開催です。その間、色々な意味で皆様にもご迷惑をお掛けいたしましたことを心よりお詫び申し上げます。今回も再開を決めた途端に震災がございました。開催に際して色々なご意見がありましたが、このような時期だからこそ、色々な場を通じて意見交換し日本の復興に貢献できたらと感じております。あまり過度に自粛ということをしますと色々な意味でマイナスとなり、本当にそれが日本にとってよいのかと非常に疑問を持っております。私自身、宴会などの推進派ではございませんが、敢えて会の再開を予定通り行うということで、東京、大阪、名古屋でジーネット会を開催させていただきます」と挨拶。続けてジーネットの現況ならびに2011年3月期決算の報告を行った。
 その中で古里社長は、 これからの取り組みとして「基本的には震災復興の取り組みを最優先させることが、我々の社会的義務と感じている」との姿勢を示し、「ユーザー目線のマーケットインを常に意識しながら動く。これは商売を永続させるのに絶対に不可欠である。その中で、お客様の課題を解決するソリューションを発掘して伝えていく。日本のものづくりを良くする商品を我々は扱っている。我々が媒介しながら、いかに世の中のニーズのあるところに届けていくかが大切」と話した。最後に「先人たちが豊かに日本を育ててくれた。我々、現状に甘んじた姿勢しか出てこない、今までどおりの仕事を惰性的に続けるすべしかない、そのようなことしか知らないリーダーたちで色々な組織が動かされている。これが大きなジレンマ。襟を正して存在意義を感じながら、常に危機感を持って取り組んでいかないといけない。悪いことは忘れるのではなく、覚えておくということも大切。先輩たちに感謝、皆様方にも感謝の気持ちを持って、本年度以降、マーケットソリューションを念頭において、皆様の素晴らしい商品を世の中に届けていきたい」と結んだ。
 渡辺会長を議長に選出して議案審議を行い、平成22年度事業報告、平成22年度会計報告、平成22年度会計監査報告、平成23年度事業計画及び予算を原案通り承認可決した。
 会員の異動では、新入会の嵯峨電機工業が紹介された。また、休会1社、退会1社がそれぞれ報告された。このほか、社名を変更した会員は次の4社。@INAXサンウェーブマーケティング=LIXILAシチズンマシナリー=シチズンマシナリーミヤノBダイキン空調東海=ダイキンHVACソリューション東海C森精機製作所=森精機セールスアンドサービス。
 任期満了に伴う役員改選では、全幹事の留任が承認され、渡辺会長は「23年度も引き続き、会長を任命いただきました。非常に重責ですが、会のために幹事の皆様と力を合わせて頑張る所存です。引き続きのご支援、ご協力を賜りますようにお願いいたします」と就任の挨拶を行った。
 議事終了後、ジーネット名古屋支社の現況報告を安田支社長が行った。報告によると、名古屋支社の2011年3月期の売上高は前期と比較して、機工関係が30.6%増、機械関係が3.1%増、住宅設備関係は6.3%増となり、支社全体では一六・七%の増加となった。「機工関係は全社平均を上回り健闘をした。機械関係は若干出遅れたと判断している。四月に入り、前下期より回復基調にあり30%増の計画を立てたが、震災によりやや苦戦をしている。自動車産業の回復に期待したい」と安田支社長。
 また同氏は、「前期は機械加工・組込み・設備機器展を各地(6ヶ所)で開催しいずれも好評であった。今期の会社方針は『“プロダクトアウト”から“マーケットイン”へ、販売店・メーカー様から必要とされるジーネットへ』。名古屋支社としては会社方針のもと、プロ集団らしく予算を達成するというテーマを持っている」と述べ、重点項目として@粗利率の改善A三層管理B3ゼロ運動C部門の垣根を取りはらうDマーケットシェアのアップの5つを挙げて取り組んでいく方針を示し、ジーネット会会員に対し一層の協力を呼び掛けた。
 総会の後は会場を移して懇親会が開かれ、横井ジーネット名古屋営業所長の司会進行、寺田ジーネット営業本部長の挨拶に続いて、飯野SMC名古屋営業所長の音頭で乾杯。ジーネットのスタッフ紹介も行われた。
 参加者は和やかに情報交換し、震災からの日本のものづくりの復興を目指して心を新たにした。大谷ジーネット名古屋支社副支社長の御礼の挨拶、山形昭和電機中部ブロック長の中締めで終了した。
【平成23年度 中部ジーネット会幹事】
▽会長=渡辺勝氏(ヤマザキマザックシステムセールス取締役中日本販売部長)
▽副会長=飯野敏彦氏(SMC名古屋営業所長)
▽副会長=山形定雄氏(昭和電機取締役中部ブロック長)
▽会計=高野正一氏(サンドビックコロマント事業部名古屋支店長)
▽幹事=小林一弘氏(アネスト岩田中部支店長)
▽幹事=富田龍二氏(クリナップ名古屋支店長)
▽幹事=伊東努氏(コベルコ・コンプレッサ中部支店長)
▽幹事=山田貴浩氏(大昭和精機中部営業本部長)
▽幹事=長島英明氏(日東工器中部ブロック長)
▽幹事=一味司氏(ミツトヨ中部営業部長)
▽幹事=西岡幸男氏(森精機セールスアンドサービス名古屋テクニカルセンタ所長)
▽顧問=谷岡寛司氏(SMC顧問)
▽事務局=安田豊治氏(ジーネット取締役名古屋支社長)
 大震災の影響による電力不足から東日本での電力使用一五%削減を政府が要請し、他地域でも電力会社が節電を呼びかけるなど、節電が全国的に今夏の大きなテーマとなっている。このような状況下でサンドビックコロマントカンパニーは、ユーザーの生産現場における節電に貢献する工具とプログラムを提供する「サンドビック節電ツールプログラム」の実施を開始した。

サンドビック
生産現場の節電に貢献
「節電ツールプログラム」

 「サンドビック節電ツールプログラム」は、@サンドビック・コロマント製品による節電Aアプリケーションによる節電B生産性向上による節電の3三つの分野から生産現場の節電に貢献する。節電効果の例は次の通り。
 @省電力型工具による節電例
 フライス工具のコロミル390やコロミル490を使用すると、従来ポジ90度カッターに比べ約20%の消費電力の節電になる。
 Aアプリケーションによる節電例
 高圧クーラントで切りくず処理問題(チョコ停)を防止し節電を実現する。自動車部品を1日200個製造するユーザーにて、高圧クーラントの使用で加工時間が半分になった事例がある。
 B生産性向上による節電例
 ワイパーチップでの加工はISOチップと比較して加工時間が短縮され、消費電力の節電になる。
 節電は今夏以降も重要なテーマであることから、同社は今後も内容を充実させ継続的に全国のユーザーに同プログラムを提供していく方針。
 この件に関する問い合わせは、同社フリーダイヤル0120-350-930(祝祭日を除く月〜金曜日)まで。

今夏の節電・暑さ対策アイテム
「涼感バーセア」が販売好調
TOTO 前年比売上157%達成

 TOTO(社長=張本邦雄氏、本社=北九州市小倉北区)は、バルコニー用タイルユニット「涼感バーセア(MTシリーズ)」が、2011年4月〜5月期において、前年同期比157%の売上げを達成した。バルコニーを美しく演出するだけでなく、「打ち水」することで涼しさが得られることから、家庭で手軽にできる今夏の節電・暑さ対策アイテムとして販売好調である。
 独自の保水構造を持つ「涼感バーセア」は、打ち水による気化熱の働きでバルコニー床面温度の上昇を抑える効果がある。朝夕に打ち水をすることでエアコンに頼る時間を減らし、心地良さを持続させる。「涼感バーセア」は全国の大手ホームセンター、通販、ネットショップなどで購入できる。
【製品仕様】
●涼感バーセア(MTシリーズ)
 ユニットサイズ300×300×28mm(タイル+樹脂)
●希望小売価格1,650円/ユニット(税込み1,733円/ユニット)
●光触媒加工による防藻効果を持ち、水に濡れても藻などの発生を抑制する。
TOTOグループ
「コーポレートレポート2011」発行
企業理念や最初の活動を紹介
 TOTOは、「TOTOグループコーポレートレポート2011」を発行した。同社は、企業活動のすべてをESG(環境・社会・ガバナンス)視点で推進しており、節水便器など水まわりを中心とした商品開発や事業活動を通して環境に貢献できる企業であることを、ステークホルダーへ向けた総合コミュニケーションツールとして、創業時から現在までを結ぶTOTOの企業姿勢を伝えるとともに、国内外に展開している事業の最新トピックスや年次の企業活動報告などを分かりやすく紹介している。
 また、財務諸表やESGデータを掲載した「TOTOグループコーポレートレポート2011財務・ESGセクション」は8月上旬に発行する予定。

催しもののお知らせ
夏の自由研究にスタンプラリー
INAXライブミュージアム
7月17日から8月31日

 住宅設備機器・建材の総合メーカーであるLIXIL(社長=潮田洋一郎氏・本社=東京都千代田区)が運営する、土とやきものについて学べる“体験・体感型ミュージアム”「INAXライブミュージアム」では、親子で参加できる「こどももおとなも夏の自由研究―ミュージアムスタンプラリーでこたえさがし」(以下本スタンプラリー)イベントを、知多半島およびその近郊の産業博物館・美術館六館(『盛田味の館』、『有松・鳴海絞会館』、『ガスエネルギー館』、『高浜市やきものの里かわら美術館』、『博物館「酢の里」』、『杉本美術館』)と連携し、7月17日から8月31日まで開催する。
 本スタンプラリーは、各館を運営する七団体の歴史・産業史に触れながら、学ぶことによって、私達の生活における地場産業との関わりの理解を深め、また関心を持ってもらうことを目的に開催している。
 各館に備え付けてある「オリジナルスタンプカード」にスタンプを押す事で、2館目から各館のオリジナルグッズを、4館目では、先着200名にスペシャルグッズのセットをプレゼントする。
▽開催期間=7月17日〜8月31日

ナゴヤカット
矢田社長のご内儀
矢田圭さんご逝去

 ナゴヤカット(社長=矢田多蔵氏・住所=名古屋市南区)の矢田社長のご内儀である矢田圭さんが、6月19日に薬石の効なくご逝去された。享年満74歳。
 6月20日午後7時より、矢田社長が喪主を務めて通夜が、翌21日午後1時より南区千竃通りの葬儀会館ティア笠寺で葬儀が営まれた。親族はじめ業界関係者多数が焼香に訪れ、また関係団体、同業界関係者等から寄せられた弔電が披露され、故人のご冥福をお祈りした。
 圭さんは、矢田社長がナゴヤカットを創業した当時から同社の経理として、娘さん2人の母として、一家を守る主婦として矢田社長を支えてきた。
 葬儀会場入り口には、圭さんの趣味であった書道の作品や、家族写真が展示紹介された。

森精機製作所
PC上で複雑な5軸加工用の
NCプログラムを事前に確認
切削加工 シミュレーションソフトを発売

 森精機製作所(社長=森雅彦氏、本社=名古屋市中村区名駅2-35-16)は、パソコン上で同時5軸加工をシミュレーションできるソフトウェア「同時5軸NC切削加工シミュレーション」を開発した。このソフトウェアは同社の五軸制御立形マシニングセンタ、NMVシリーズ専用の切削加工シミュレーションソフト。
 同ソフトウェアは、同社機械のオペレーティングシステムMAPPSに標準搭載の対話機能や、パソコン上の対話機能MORI―APから出力されたNCプログラムのシミュレーションが可能。さらに様々なCAMシステムから出力されたNCプログラムや、手入力されたNCプログラムの確認にも利用できる。また、機械搭載型の一般的な干渉チェック機能では不可能だった、素材が削り取られていく様子も確認可能。機械を作動させないオフラインの状態で、セットアップから干渉・動作の確認まで、一連の加工シミュレーションができる。同時五軸NC切削加工シミュレーションにより、パソコン上で複雑な五軸加工用のNCプログラムを事前に検証し、プログラムを最適化することで生産効率が向上する。
 主な特徴は次の通り。
1、面倒なセットアップを簡略化して、段取り時間を短縮
 同ソフトウェアには、あらかじめ森精機が用意した正確な機械モデル(※1)が登録されており、使用前のモデル作成やセットアップなど面倒な設定を省くことができる。正確な機械パラメータも登録されているため、タイムスタディにおいても正確な結果が得られる。
 複雑になりがちな工具登録も設定画面をシンプルにし、工具モデルの作成を簡単にした。またNMVシリーズに標準搭載のMAPPS対話機能やESPRIT(CAMソフトウェア)に登録された工具データを読み込んでそのまま使用することもできる。三次元CAD上で作成したワーク素材や治具のデータについても、STL(※2)などのファイルフォーマットを変更せずにそのまま取り込むことができ、設定を簡略化する。
2、シンプルな画面設計で操作性を向上
 同ソフトウェアの画面はユーザーにその機能を最大限活用してもらえるよう、シンプルな設計となっている。パソコン画面上に表示される操作パネルは実機と同じデザインのため、オペレーターは実機の使用前にパソコン上で機械操作のトレーニングをすることができる。またシミュレーション画面は二分割表示することも可能で、別々の視点から加工シミュレーションを確認できる。機内の加工シミュレーション映像とワークの素材除去シミュレーション映像を同時に表示することにより、確実な確認作業が可能。
 工具オフセットについても操作性を向上した。ソフトウェア上にデータとして登録されている工具の長さや径の値を用いての検証はもちろん、工具オフセット登録画面に入力された値を使うこともでき、柔軟な操作性を実現している。
 定価は159万円。
※1 軸移動量や主軸回転速度など機械の情報や、制御装置の情報がオプションを含めてすべて登録済み。
※2 三次元CADなどで用いられるファイル形式の一つ。

東日本大震災 被災高専学生50名に
月5万円(総額3億円)を支給
DMG/Mori Seiki奨学基金設立

 森精機製作所は、3月11日に発生した東日本大震災を受け、業務・資本提携先であるドイツのギルデマイスター社より、日本の製造業の復興に向けた人材支援を行いたいとの申し出を受けて、その趣旨に賛同し、今回、ギルデマイスター社とともに、震災支援の一環として、将来の日本の製造業を担う被災地の国立高等専門学校生に対する就学支援を目的として、「DMG/MORI SEIKI奨学基金」を設立し、奨学金を支給することを独立行政法人国立高等専門学校機構と基本合意した。
 調印式が、6月29日午後1時30分より森精機本社二階の会議室において、森精機の佐藤壽雄取締役、ギルデマイスター社のイエンス・ハーデナッケDMGアジア統括CEO、独立行政法人国立高等専門学校機構の木谷雅人理事が出席して行われた。
【奨学金概要】
▽目的=東日本大震災で被災した国立高等専門学校生に対する就学支援
▽名称=DMG/MORI SEIKI奨学基金
▽支給総額=総額約3億円(ギルデマイスター社130万ユーロ、森精機130万ユーロ相当額)
▽支給期間=10年間
▽支給金額=月額1人5万円(年間60万円)
▽対象者=東日本大震災にて被災した国立高等専門学校の学生
▽運営=独立行政法人国立高等専門学校機構に委託
 なお、支給対象の選定等については、独立行政法人国立高等専門学校機構、森精機、ギルデマイスター社と協議の上、決定する。

北米工場建設の鍬入れ式を開催
 森精機製作所は、現地時間6月22日、北米工場建設に向けた鍬入れ式をアメリカ合衆国カリフォルニア州デービス市の北米工場建設予定地で行った。式典には、デービス市のクロボッツァ市長始め、同社社長の森雅彦氏、森精機米州社長の岡田夏生氏ら来賓および関係者約80名が出席した。
 式典において、森社長は「今回の北米工場建設は、米州での当社製品のシェアが向上したことにより、工場を建設しても十分な収益を見込めることから決断した。また、北米で生産することにより日本からの運賃・梱包費等の諸経費を削減することができる。北米工場の建設により、森精機の日本・北米、提携先のギルデマイスター社の欧州・中国(上海)を合わせて世界四極での生産体制となることで、為替リスクが減るだけでなく、災害に対するリスクに強い生産体制を構築することができる」と今回の北米工場建設について述べた。
【北米工場の概要】
▽所在地=アメリカ合衆国カリフォルニア州デービス市
▽敷地面積=約8万9,000u
▽操業予定=2012年7月
▽総投資額=50億円
▽生産品目=横形マシニングセンタ他、同社主力の「Xクラス」
▽生産能力=80台/月
▽従業員=200名

ヒューストンソリューションセンタ新装開設
DMG/MORIDMG/Mori Seiki USA

 森精機製作所は、回復基調にある米国市場においてユーザーのサポート体制を強化するため、主要販売店であるEllison Technologies,Inc(以下、Ellison)と共同でヒューストンソリューションセンタを新装開設した。6月20日に開所式を行い、22日までユーザー、販売店を対象にオープンハウスイベントを開催した。
 この建物はEllisonが米国およびカナダに所有する21の拠点の中で最も規模が大きく、面積は2万2,500平方フィート(2,090u)あり、Ellisonのサービス、アプリケーション、営業担当、そしてDMG/Mori Seiki USAのエンジニアリング社員合わせて25名が駐在している。ソリューションセンタ内に6,500平方フィートあるショールームを設け、森精機とギルデマイスター社の最新技術と先端加工技術を紹介する。
 最適な機械を選定できるようデモ加工を見ることもでき、要望するワークの加工図面に対するテスト加工をユーザー立会いのもと実施し、テスト加工を通じて熟練の技術者が最適な加工法、工具、治具、切削条件などを提案する。
 また、ソリューションセンタ内のセミナールームにて最先端技術セミナーや研修プログラムを行い、社員技術レベルの向上を図る。
 米国市場は航空機やエネルギー、自動車産業を中心とした肥沃な市場であり、ヒューストンは石油・天然ガス掘削関連の中心地。同社は「お客様に気軽に立ち寄っていただける、そしてお客様の生産効率向上に繋がるアイデアをお持ち帰りいただけるようなソリューションセンタにしてまいります」としている。

ギルデマイスター社の
再生可能エネルギー事業

 森精機製作所の提携先であるギルデマイスター社は2011年6月8日から10日までの3日間、ドイツのミュンヘンで開催された太陽光産業展示会「Intersolar Europe 201l」で再生可能エネルギー事業「GILDEMEISTER energy solutions」の新製品として、「SunCarrier70」「WindCarrier」「CellCube FB 200―400」「E―filling station」を発表した。
 SunCarrierは、水平面に対して30度に傾けたソーラーパネルを、常に太陽の方向に正確に向けることができる太陽位置追尾装置。新製品「SunCarrier 70」はシリーズ中の最小モデルで、最大出力は14kWp(キロワット・ピーク)。同製品で発電する電力は、一般家庭四世帯の年間消費電力量に相当する。
 WindCarrierは、風の流れに対してローターの回転軸が垂直な、揚力型垂直軸風力発電機。ギヤ無しの発電機の採用により、低騒音かつ高いエネルギー効率を発揮する。最大出力は10kW。
 Cellcubeは、レドックス・フロー電池とよばれる二次電池の一種であり、イオンの酸化還元反応を溶液のポンプ循環によって進行させて充放電を行う。新製品「CellCube FB 200―400」の電池容量は400kWhで、これは一般家庭約50世帯分の一日の消費電力に相当する。太陽光発電装置と組み合わせて昼間の発電電力を電池に蓄え、夜間に発電できないという太陽光発電装置の欠点を補う。
 E―filling stationは、CellCubeの電力を電気自動車に充電する、急速充電スタンド。同製品はスペースをとらずに設置することができ、同時に6台まで充電が可能。
 太陽光および風力がこれらの製品により電気エネルギーに変換され、4つの製品を組み合わせて使用することで効率的に電力供給を行う。

様々な改良につながる
2011年の新提案を発表
イグス M―tech機械要素技術展で

 ケーブル保護管やポリマーベアリングのメーカーであるイグス・ドイツ(日本法人=東京都墨田区)は、今年四月に開催されたハノーバー・フェアで80点の新提案を発表した。
 新提案として発表した中でも代表的なものに、ケーブル保護管E6・29と比較して37%軽量になりデザインを一新した「E6・1」シリーズや、ロングストロークの場合に稼動エネルギーを縮小することができるローラー付のE2/000、さらには、可動曲げ半径をケーブル径×10倍だったものから6.8倍へ縮めたCF11ケーブルなど、様々な改良につながるものがある。
 日本国内では、2011年新提案の試作品の一部が、6月22日から開催のM―tech機械要素技術展にて発表された。
【出展された試作品】
@さらに静音、低摩耗のケーブル保護管「エナジーチェーンE6・1」
A軽量、スリムなオールラウンドケーブル保護管「エナジーチェーンE4・1」
B最大8cmのケーブル径に対応した新形状のクロスバー
Cローラー付でロングストロークのエネルギー効率を改善する「エナジーチェーンE2/000」の新型
D高速電送に適したUSB3・0ケーブル「CFBUS・PUR・068」「CFBUS・PVC・068」
E捻回に対応したケーブル「CF77・UL・D」
FPROFlNETケーブル「CFBUS・PUR・060」「CFBUS・PVC・060」
G高荷重でも摩耗しにくい無潤滑樹脂ブッシュ「イグリデュールQ2」
H電動アクチュエーター「ドライリンE」

安全な稼動を
良心的な価格で

 イグスの製品群も、機械やシステムが動くところならどこでも、と言えるほどに広がってきた。
 在庫からすぐに出荷できるものは八万点ほど(日本国内は約3万点)。その範囲は、屋外の港湾クレーンや製鉄所の搬送装置で使用するような大きなエナジーチェーンから約8周の回転(3,000度)動作が可能なものや、マイナス40℃の冷凍倉庫で常に動いているエナジーチェーンに及ぶ。
 また、高温の中で使用するブッシュや内径が0.7mmのとても小さなマイクロベアリング、滑べりと転がりの動きを複合したリニアガイドや、低摩耗のもの、早い回転が可能な軽量なボールベアリング等、全てが無潤滑でメンテナンスフリーである。
 ブラーゼ氏(igus GmbH.CEO)は「我々は何を開発して生産しても部品メーカーであり続けることに変わりはない」と言い、「我々は摩擦耐性が強いポリマー樹脂に注力しています。最新の樹脂素材というのは、お客様に対して『長寿命』をお約束するだけではありません。例えば、軽量、低騒音、メンテナンスフリーで稼動効率がいい、など具体的なメリットを提供することができます」と話している。
 イグスのモットーは「設計は数分、納品は数時間(在庫品の場合)」。もっと早く納品できるようでなければいけないと考えている。
 機械を止めないためにもすぐに部品が必要なので、ユーザーの多くは組込み済み/組立て済みの状態での納品を希望している。
 そういった要望を少しでも実現するために重要なのがオンラインツールであるとし、ハノーバー・フェアでは製品の新提案だけではなく、8つの新しいオンラインツールが発表された。
 イグス・ドイツの2010年売上は、前年比42.3%増。プラスの背景には、戻りつつある経済情勢がある。

ルーペ機能を備えた
LEDライト 付き保護めがね
スリーエムヘルスケア 明るい手元で細やかな作業に

 スリーエムヘルスケア(社長=ジェシー・ジー・シン氏、本社=東京都世田谷区)は、暗所作業に対応するLEDライト付き保護めがねの新製品「3Mライトビジョン2 保護めがね ルーペ付きレンズ」の販売を7月1日より開始した。
 2008年10月に発売を開始した「3Mライトビジョン2 保護めがね」は、左右のツルの付け根部分にLEDライトを装備した保護めがね。機械、設備などの複雑な内部や、十分な明るさが得られない天井裏、床下などで、両手を使い細かな作業を手元で行う際に、目を保護しながら暗所での作業時に手を使うことなく手元を明るく照らせる。スタンダードタイプに加えて、普段の生活で利用しているメガネの上から装着できるオーバーグラスタイプがあるが、細かな作業を行う時のみ老眼鏡を利用するユーザーにとっては、作業のたびに掛け外しが必要となり不便だった。
 新発売の「3Mライトビジョン2 保護めがね ルーペ付きレンズ」では、保護めがねの一部に拡大レンズを備えているので、装着したまま視線を上下するだけでルーペ機能を利用できる。従来のようなメガネとオーバーグラスの掛け外しの手間が不要なため、高い作業効率が期待できる上、ストレスも軽減できる。
 目や顔面への危険が存在する現場等に適用される保護装置について最低限の性能条件を制定した米国規格ANSI Z87を満たし、防曇加工レンズを採用している。また、ツルの長さも調整できるなど高い実用性も備えている。
 「3Mライトビジョン2 保護めがね ルーペ付きレンズ」には、「+2.0」と「+2.5」の二種類の度数がある。メーカー希望小売価格はいずれも2,730円(税込み)。保護具商、工具商などを通じて販売される。
 3M、ライトビジョンは、3M社の商標。
 商品に関する問い合わせはカスタマーコールセンターTEL0570-011-321まで。

ジーネット 売上高25.4%増の415億円
回復顕著で黒字転換
今年度はグループ全体で660億円を予想

 ジーネット(社長=古里龍平氏、本社=大阪市中央区南新町1-2-10)は、5月23日午前11時より本社会議室において、同社およびフルサトグループの2011年3月期決算に関する記者発表を行った。
 冒頭、古里社長は、3月11日に発生した東日本大震災の影響について、建物設備における被害は比較的軽微で、業績への影響は限定的であると報告した。
 発表によると、ジーネットの2011年3月期の個別業績は、売上高が415億7,300万円となり、前年に比べ25.4%の増収となった。また、営業利益は4億3,300万円(前年は3億5,100万円の営業損失)、経常利益が6億700万円(同2億800万円の経常損失)、当期純利益が3億1,100万円(同1億5,700万円の純損失)となり、すべて黒字に転換した。
 グループ全体では、競争力のある海外製品や自社ブランド品への注力、顧客への省エネ提案活動の推進、大阪機械加工システム展を始めとする展示販売会の開催、新規分野・新規顧客の積極開拓等を行った結果、2011年3月期連結業績は、売上高が前年に比べ19.9%増加し644億5,400万円となった。売上高の増加により営業利益は7億6,700万円(前年は7億8,000万円の営業損失)となり、経常利益が10億7,400万円(同5億2,000万円の経常損失)、当期純利益が5億6,900万円(同14億700万円の純損失)となった。
 事業セグメント別の状況は次の通り。
 【機器・工具事業】
 同事業に関連の強い鉱工業生産は、1年を通して前の年度に比べ増加傾向を示した。中でも、一般機械工業は高い伸びとなっており、一方で回復が早かった自動車部品の伸びは鈍化傾向を示した。
 同事業の売上高は、前年比24.0%増の346億5,200万円となった。製造業の生産稼働状況に関係のある工業機器事業は同25.2%増、自動車向機械工具事業は同45.5%増となったが、住宅設備機器事業は同1.2%の微減となった。その結果、営業利益は4億6,800万円となった。
 【機械・設備事業】
 同事業に関連の強い工作機械の内需受注統計は、前の年度に比べて87.1%増となり、四半期の推移でも順調に回復傾向を示した。
 同事業の売上高は、前年比40.3%増の100億5,400万円となった。工作機械の卸売りを行う工作機械事業は同40.4%増、機械・設備機器を直販するFAシステムは同40.2%増となった。その結果、営業利益は5,600万円となった。
 【建築・配管資材事業】
 同事業に関連の強い鉄骨加工重量の統計は、前の年に比べて2.3%増の420万トンとなり、2年続けて400万トン台の低い需要となった。
 同事業の売上高は、前年比5.8%増の197億2,600万円となった。鉄骨建築資材事業が同5.0%増、配管資材事業は同9.4%増となった。その結果、営業利益は1億3,000万円となった。
 今期(2012年3月期)の連結業績予想については、東日本大震災の影響により合理的な算定が困難であることから未定としたが、後日(6月16日)次のような見通しを発表した。
 売上高660億円(前年比2.3%増)▽営業利益9億1,500万円(同19.2%増)▽経常利益11億7,000万円(同8.9%増)▽当期純利益5億9.500万円(同4.5%増)。

最新レーザ・放電加工機を披露
「メカトロニクス中日本プライベートショー」
三菱電機 バーコード読み取り機で簡単操作等

 三菱電機産業メカトロニクス事業部(事業部長=稲葉元和氏・住所=名古屋市東区)では、6月24・25日に、三菱電機名古屋製作所内FAコミュニケーションセンターにおいて、「がんばろう日本!ものづくりの中部から元気を発信!」をサブタイトルに、「2011三菱電機産業メカトロニクス中日本プライベートショー」を開催した。
 期間中、金型・板金・部品加工業者など機械ユーザーら約八百名が来場し、最新のレーザ・放電加工技術に触れながら、活発な商談が行われた。
 主な出展内容は、新型高速高精度細穴放電加工機と新型大型レーザ加工機(パネル展示)、新型高生産性二次元レーザ加工機eXシリーズなど。
 「弊社の最新技術が特長としてよく出ている目玉製品」(麻生三菱電機産業メカトロニクス計画部業務グループ専任)として二つ挙げてもらった一つ目は、同社がグローバル戦略機として位置づける二次元レーザ加工機eXシリーズ。
 加工準備から加工完了まで二アクションで簡単加工ができることが特長。機械にバーコード読み取り機がついており、加工準備で指示をするキータッチ操作は、加工指示書のバーコードを読み取るのみ。あとは加工開始のスタートボタンを押すだけ。また、高速加工能力がさらに向上し、薄板加工能力は約20%以上短縮し、軟綱厚板・中厚板加工は約30%以上の短縮を実現した。さらに環境性にも優れており、加工機停止時には、ecoモード機能に切り替わり、レーザ発振器のアイドリングが停止し、待機時の無駄な経費を最大約90%削減し、復帰もスムーズに行える。
 レーザ加工機はインドやブラジル市場で急速に需要が高まっており、拡大する市場に向けeXシリーズは、オペレータが簡単操作で機械を作動でき、品質を保つことができる機械へのニーズに応えたグローバル戦略機として今年発売し、拡販を強化している。
 二つ目は、今年5月20日に発売した三菱細穴放電加工機「SH12」。
 放電加工機は金型を製作するために、広く用いられているが、同製品は、部品加工や下穴加工もできる。ドリルでは加工困難な、細くて深い例えばシリンダーの噴射ノズル等の細穴をあけることができ、直径0.1mmから3mmの細穴を高品位加工できるのが特長。
 その他技術講演会も開催され、好評を博した。

産業用ロボットオフラインティーチングシステム
「Robotmaster」新版
ゼネテック Mastercam X5に対応

 ゼネテック(社長=上野憲二氏、本社=東京都新宿区)は、三次元CAD/CAMシステム「Mastercam」上で動作する産業用ロボットオフラインティーチングシステム「Robotmaster」(開発元=カナダ・JABEZ Technologies社)の新版を6月22日にリリースした。
 「Robotmaster」とは、Mastercamのもつ多彩なツールパスを利用し、各種産業用ロボットの動作プログラムを作成するMastercamベースのオフラインティーチングシステム。加工データの作成からロボット用動作プログラムの出力はもちろんのこと、オンラインティーチングでは困難なワークや周辺構造物との干渉やリミットオーバーの検出・修正もすべてMastercam上で実行することができる。
 また、CAD/CAMをベースとしているためプログラムの修正や再利用が容易であり、ミーリングや溶接、研磨、ウォータージェット、バリ取りなど様々な用途に応用が可能となっている。
 今回の新版では、Mastercamの最新バージョン「Mastercam X5」上での動作が可能となったほか、Robotmasterの特長的な機能である「最適化機能」が大幅に強化され、ロボット動作時の姿勢をより詳細に制御することが可能となった。製品価格は240万円より。
【Robotmaster新版の主な特長】
■最適化機能を強化し、3種類のパラメタでロボットの姿勢を制御
 ロボットの動作時におけるエラーを検知し、最適な姿勢・動作に変換する「最適化機能」が大幅に強化された。これまでの「工具回転」パラメタに、工具軸の傾きを制御する「工具チルト」パラメタ、レール軸を使用したロボットの可動範囲を簡単に調整する「レール最適化」パラメタの二つが加わり、計3種類のパラメタから最適化の設定が行える。これによりロボット動作時における最も有効な姿勢を従来以上に細かく設定できるため、ロボットの作業時間を大幅に短縮することが可能となった。
■ワークスペース解析機能
 ロボットの稼働範囲に加工対象となるモデル形状を配置し、選択したツールで加工を行う際に必要なリーチがロボット側にあるかどうかを事前に検証することが可能となった。
■新しいポストプロセッサの設定インターフェイス
 ポストプロセッサのインターフェイスが一新され、パラメタ内の項目をプルダウンから設定するだけでロボットプログラムの出力形式を変更することが可能となった。これによりユーザー側でも簡単にポストプロセッサの設定を行うことができるようになった。


2011年7月17日(日) 2425号
出展1,466小間、ポートメッセ全館使用へ
メカトロテックジャパン2011
出展者説明会で小間割を発表

 今秋開催される国内最大級のFA技術専門展「メカトロテックジャパン2011」(主催=ニュースダイジェスト社)の出展者説明会が6月17日午後1時30分より、会場となる「ポートメッセなごや」の交流センター3階会議ホールで開催され、出展者並びに関係者ら約500名が一堂に会した。説明会では、小間割図が発表されたほか、主催者特別企画や同時開催企画の内容なども明らかにされた。同展示会は、今年3月に発生した東日本大震災による影響が懸念されたが、最終的には前回展を大幅に上回る359社、1,466小間(企画展含む)の規模での開催となる。
 出展者説明会はニュースダイジェスト社MECT事務局の八角氏の司会で進められ、冒頭、黒田ニュースダイジェスト社社長が「このメカトロテックジャパン2011の募集期間中に東日本大震災という大きな災害が発生し、それに伴い福島第一原子力発電所の事故が発生し、政局問題も起きております。日本のモノづくりにとって少なくない影響が出ている中ではありましたが、皆様の日本のモノづくりを復興したいという熱い思いを寄せていただき、また絶大なご支援をいただきまして、メカトロテックジャパン2011は359社、1,466小間の非常に大きな規模で開催できる運びとなりました。改めまして心よりお礼申し上げます。メカトロテックジャパンは1987年に第1回目を開催しましてから、一貫して地域産業のため、そしてモノづくり業界の発展のためを目標に開催をしてまいりました。そしてこの2011年度からは、私どもニュースダイジェスト社が主催、愛知県機械工具商業協同組合が共催と、新しい組織で再スタートいたしました。この新生メカトロテックジャパン2011をきっかけとして、日本中のモノづくりを元気にしたいという気持ちで一杯でございます。私どもでは主催者として、色々な特別企画、講演会、そして関係団体によります同時開催企画など、様々な企画を立てております。少しでも大きな成果を皆様と一緒に得るべく、力一杯頑張ってまいります。本日の出展者説明会は、私どもの運営とご出展皆様とベクトルを合わせる、大変大切な会議です。9月29日の開幕まで約3カ月ほどと準備期間はそれほど長くはありません。皆様には絶大なるご支援、ご協力を賜りますようお願いいたします」と挨拶。
 続いて、共催の愛知県機械工具商業協同組合の野田理事長(ノダキ社長)が「私どもは、愛知県下273社からなる機械工具の流通商社の団体でございます。皆様方の製品を色々販売させていただいており、ありがたいことと思っております。今回のメカトロテックジャパンに共催の立場で参画させていただいております。私どものこれからの使命は、皆様方のご出展内容をユーザーでありますお客様に紹介をしながら、当日たくさんの方に来ていただけるように動員をすることが一番の仕事と感じております。我々組合員一同、一生懸命取り組んでまいりますのでよろしくお願いいたします。皆様方には、本日の説明会でよくご確認いただきまして、準備万端で当日を迎えられ、実りのある展示会にしていただきたいと思っております」と挨拶した。
 この後、出展に際しての注意点や小間の仕様などの説明に続いて、来場者動員計画の説明、主催者特別企画・同時開催企画の案内が行われた。 
メカトロテックジャパン2011 開催概要
▽名称=メカトロテックジャパン2011(略称=MECT2011)
▽会期=2011年9月29日〜10月2日の4日間
▽会場=ポートメッセなごや(名古屋市国際展示場)1号館・2号館・3号館
▽主催=ニュースダイジェスト社
▽共催=愛知県機械工具商業協同組合
▽後援=経済産業省、外務省、文部科学省、日本貿易振興機構(ジェトロ)、愛知県、名古屋市、名古屋商工会議所(順不同、申請予定含む)
▽特別協賛=日本工作機械工業会、全日本機械工具商連合会(順不同)
▽協賛=日本鍛圧機械工業会/日本小型工作機械工業会/日本ロボット工業会/日本工作機器工業会/日本精密測定機器工業会/日本光学測定機工業会/超硬工具協会/日本工具工業会/ダイヤモンド工業協会/日本工作機械販売協会/日本工作機械輸入協会/製造科学技術センター/日本機械鋸・刃物工業会/マイクロマシンセンター/日本金型工業会/日本ロジスティクスシステム協会/日本電機工業会/日本電気制御機器工業会/日本フルードパワー工業会/日本産業洗浄協議会/研削砥石工業会(順不同、申請中含む)
▽開催規模=出展者数359社、展示小間数1,466小間(2011年6月13日現在、主催者企画含む)
▽来場者数=80,000人(予定)
▽入場料金=1人1,000円、団体10人以上1人500円(いずれも消費税込み)、事前登録者・海外来場者・学生は無料
主催者特別企画
1.コンセプトゾーン(実演展示) 1号館特設会場
 航空宇宙、自動車産業で注目されつつある新素材「炭素繊維(CFRP)」にスポットを当てた加工実演ゾーンを設ける。最近身近になりつつあるCFRPの様々な加工方法を実演。来場者に今後のモノづくりへのヒントを提供する。
@マシニングセンタとダイヤモンドエ具によるCFRP厚板材の加工実演
A熱可塑性CFRTPのプレス成型加工
Bウォータージェット加工機によるCFRP切断
C放電加工機によるCFRP切断
2.コンセプトゾーン(企画展示) 1号館特設会場
 話題の小惑星探査機「はやぶさ」の実物大模型や、3,000℃の高熱に耐えるC&C複合材のロケット噴射ノズルなど、最新の宇宙関連技術を展示する。
3.講演会
・9月29日交流センター3F会議ホール、「日本の民間航空機産業の飛翔」
・9月30日交流センター3F会議ホール、「クルマづくりNEXT」
・9月30日イベント館2Fホール、「大震災とものづくり」
・10月2日交流センター3F会議ホール、「中小企業の生き残り術」
4.がんばろう東北(パネル展示) 一号館特設会場
 東日本大震災で被災した東北各県の復興支援活動の一環として、主催者が独自に取材した現地リポートを写真パネル中心に紹介するコーナー。 
同時開催企画
1.工作機械トップセミナー 10月1日、2日交流センター3F会議ホール
 日本工作機械工業会主催、ニュースダイジェスト社共催で開催する理工系大学・高専の学生向けセミナー。次世代のものづくりを担う学生へ「工作機械」の知名度アップを図る。
2.学生金型グランプリ 1号館特設会場
 日・中の大学、計8校が参加し、金型技術を競う。会期を通じ、特設会場に各校が製作した金型と成型品を展示。各大学によるプレゼンテーションを9月30日に開催する。

熱田神宮垣内参拝で発展祈願
部会長・常任理事を発表
愛知県管工機材商協組 7月役員会を開催

 愛知県管工機材商業協同組合(理事長=小川信氏・山信社長)では、7月5日午前11時45分より、熱田神宮会館において「7月役員会」を開催し、本年度の組合運営に従事する担当役員の紹介と各部の部長、理事会開催日などを決議した。当日は、恒例により午前10時30分より熱田神宮垣内参拝、新装神楽殿でのお神楽の奉納で、組合の益々の発展と組合員のご健勝をお祈りした後、神宮会館において「7月役員会」に臨んだ。
 垣内参拝は植田組合相談役が理事長就任時の平成五年から始まり、それまで在任中に理事長が急逝されたことが続き、その流れを断ち切ろうとの思いで実施されたもの。その後は大過なく今日に至っており、恒例行事となっている。
 役員会開催に際し、小川理事長より挨拶があり、歴史上組合の始まりとなった鎌倉時代の会合集から現在に至る変遷を紹介し、「今日の組合は、その業界を維持・発展させていくのが大きな目的」と述べ、「組合活動で大切なことは皆様に参加していただくこと」として、有意義な組合活動を行っていくことを表明した。(小川理事長の挨拶は囲み記事に掲載)
 引き続いて、各議題にそって慎重審議が行われ承認された。
▽第1号議案=各部会長および常任理事の指名と承認の件
【三役】
■倉地副理事長(倉地社長・広報部会、経営研究部会、青年部「愛青会」担当)
■植田副理事長(ウエダ社長・事業部会、流通部会、福利厚生部会担当)
■大藪副理事長(大清社長・組合加入促進部会担当、第29回展示会実行委員長)
■在田会計理事(在田商店社長)
【各部会長及び常任理事】
■流通部会長=伊藤常任理事(伊藤柳商店社長)
■事業部会長=成田常任理事(大成工機商会社長)■広報部会長=小川常任理事(小川管商社長)
■福利厚生部会長=安井常任理事(錦興業社長)■経営研究部会長=川島常任理事(川島商事社長)■第29会展示会副委員長=峰澤常任理事(峰澤鋼機社長) 以上6名。
■組合加入促進部会長=加藤理事(岡谷鋼機配管住設本部長)
■第29回展示会実行委員長=大藪副理事長
■人材確保検討委員会委員長=小川理事長(山信社長)
■青年部「愛青会」顧問=安井常任理事(錦興業社長)、部長=粂内洋氏(名古屋機器課長)
■新年会企画運営幹事会=宇佐見理事(橋本総業中部エリア長)
【監事】
■監事(会計監査役)=竹田隆一氏(中京製作所社長)、荒木彌氏(荒木商事社長)
▽第2号議題=相談役委嘱の件
 植田昇一氏(ウエダ会長)、大藪育三氏(大清会長)石原徳和氏(原芳商会会長)に委嘱をお願いし、これにより、相談役は3名重任となった。
▽第3号議題=第29回管工機材設備総合展開催の件
 大藪展示会実行委員長(副理事長)より、峰澤常任理事に展示会実行副委員長として快諾いただいたと報告があり、「歴史ある展示会の成功に向け、何とぞ皆様のご指導を宜しくお願い申し上げます」と表明した。
▽第4号議題=連合会(管機連)総会報告
・6月13日、グランドアーク半蔵門にて、役員会・総会・講演会・懇親会を開催した。
・東京・大阪・愛知の理事長三名は自動的に連合会副会長に就任した。
・その他、慣例的に組合事務局から推薦書を出し、連合会役員会にて承認された。
▽第5号議題=平成24年賀詞交歓会及び第50回通常総会について
■賀詞交歓会=24年1月17日名古屋マリオットアソシアホテルで開催と決定
■総会=24年5月未定/場所は検討中
▽第6号議題=その他の件
・平成23年度第49回通常総会収支報告の件
予算内に収まったことが報告された。
・今後の理事会日程
 9月6日、11月8日、平成24年1月17日(新年会)、3月6日、4月24日、5月未定(通常総会)。場所は金山の都市センターにて開催予定。会場での食事をなくし、小川理事長の発案で、理事会終了後、場所を変えて会食をすること提案され、承認された。
・理事会出欠と委任状の件
 次回理事会より、欠席の方からは委任状を預かる。委任状があれば表決権もある。
理事長就任挨拶
愛知県管工機材商業協同組合
理事長 小川 信

 このたび理事長を拝命致しました。任期の2年間、皆様のために尽くしたいと思っております。
 組合活動とは何かを歴史的に考えてみると、鎌倉時代に座ができ、会合集(商人達が町の自治の指導的な役割を果たした組織)が生まれました。座は一部の商人に特権的な仕事を与え、権力者が税収をもらうシステムで、これを壊したのが、織田信長の楽市楽座です。
 江戸時代に入って問屋などの同業者同士による株仲間ができました。株仲間は仲間の中で利益を上げよう、利益をいかにして守るかという意味合いのものでしたが、談合が生まれて物の値段を吊り上げようとする動きがあり、是正するために享保の改革や天保の改革で株仲間を抑え付け、ついには解散されました。
 戦後になると、労働組合法として商業組合法ができ今日に至ります。小泉改革やそれ以前から組合による談合が厳しく取り締まられるようになっています。これが組合の大きな流れだと思います。
 今日時点での組合とは、その業界を維持・発展させていくのが大きな目的ではなかろうかと思います。その中で我々としても管工機材業界を守り、地位を向上させ、発展させていきたい。
 組合事業は一つの会社ではできないことをみんなで揃ってやろうというのが活動目的です。今後、講演会、工場見学、ボウリング大会、管工機材の展示会を粛々と進めていきたい。
 また組合活動において大事なことは、皆さんに参加していただくことです。参加して組合の発展に努めようというのも大事ですが、参加するからには、有意義で、楽しい、ためになる、それをもって各会社の発展につながるものでありたいし、そのように努めていきたい。組合員の皆さんの親睦が大いに図れるような会にしたい。理事会においても終了後、皆さんで食事に行けるような事も考えたいと思います。
 今回、各部会長さんを決めさせていただきました。各部会長さんが活動しやすいように、最も皆様の個性が出せるように運営していきたい。それを応援するのも理事長の役目だと思っております。皆様のご協力をいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

各部の部長などを決める
ねじ商連総会には11名が参加
愛鋲協 23年度第2回定例理事会

 愛知鋲螺商協同組合(理事長=土方成一氏・金城螺子製作所社長)は6月27日午後6時より、組合事務局において「平成23年度第2回定例理事会」を開催した。
 冒頭、土方理事長が「新体制で行う実質的に初めての理事会となります。新しい理事の方も増えました。皆様のご協力を得て2年間、精一杯努めてまいります」と挨拶。引き続き理事長が議長を務めて、議事に移った。
 第1号議案の第37期通常総会まとめに関する件は、土方理事長より総会の収支報告があり、全員了承した。
 第2号議案の事業部委員会に関する件は、事業部長の花井理事(ハナイタイト社長)より5月度の売上などが報告され、全員了承した。
 第3号議案の各理事の役割に関する件は、土方理事長より次のように発表された。
▽理事長=土方成一氏
▽副理事長=馬場將嘉氏(メイナン社長)
▽副理事長(会計担当)=阿部常徳氏(織田商店社長)
▽情報部長=藤田守彦氏(藤田螺子工業常務)
▽事業部長=花井康志氏
▽福利厚生部長=大野正博氏(中部製作所社長)
 また、補佐役については23年度理事・役員就任年数に関する件は、資料に基づき各理事・役員の就任年度と就任年数を確認。全員了承した。
 第5号議案の平成23年度表彰に関する件は、第四号議案の内容を踏まえ、10年以上表彰に阿部副理事長(11年)と奥田監事(12年、奥田商会社長)が該当するとの報告があり、全員了承した。
 第6号議案のねじ商連第3回常任理事会報告に関する件は、組合より鈴木前理事長(八幡ねじ社長)、土方理事長、馬場・阿部両副理事長が参加したと報告された。
 第7号議案の日本ねじ商連第36期通常総会に関する件は、土方理事長より、愛知組合から11名が参加すると伝えられた。総会は来る7月23日〜24日に伊豆長岡温泉「三養荘」で開催される。
 第8号議案のねじ流通商社経営実態調査に関する件は、土方理事長より「第34回ねじ流通商社経営実態調査」を例年と同様に実施すると伝えられ、全員異議なく承認、可決決定した。
 第9号議案のその他の件は、中央会、名市協、各業界紙の暑中広告を例年のとおり実施することで全員了承した。
 また、花井理事より、事業部で研修会等を積極的に開催するため、関戸理事(関戸機鋼社長)と協力し進めていきたいと発言され、全員了承した。
 このほか、組合HPのリニューアル案が示された。
 次回以降の理事会開催予定は、7月20日にウインクあいち、9月6日に安保ホールで、いずれも時間は午後6時30分から。

第60回製販ゴルフ大会は11月に
米津西部が木曜会に復帰へ
岐阜県管工機材商組合 7月度理事会開催

 岐阜県管工機材商組合(理事長=森嶋靖雄氏・大東会長)では、7月4日午後5時より岐阜市長良川河畔の岐阜グランドホテルを会場に「7月度理事会」を開催し、11月の第60回製販親睦ゴルフ大会を決めた他、実務責任者会議(木曜会)への入会希望として米津西部から打診があり、受理される見通し。また各種報告事項を審議した。
 冒頭の挨拶で岐阜県内の景況について森嶋理事長は、「震災の影響はこの地域にも波及してきており、我々業界は本当に厳しい状況」と認識を示した。「とくに公共事業は激減し、民間の福祉関係の建物は前年よりもプラスがでているが、ゼネコンも過当競争の中で、値段の叩き合いをしており、我々設備屋も影響を受け苦しんでいる」と説明した。その上で「我々も第一線に出てトップダウンしていかないといけない」と述べた。
 岐阜県商工労働部が調査した岐阜県経済の現状によると、23年4‐6月期の公共工事請負金額は、県や市町村等の発注が前年同期から減少したため、対前年同期比1.1%減と5期連続で前年同期の水準を下回る。
 当日審議された議案は次のとおり。
▽第1号議案=平成23年度行事担当理事選任の件
 10月全員例会の担当理事は山田理事(山兼社長)
 他については9月の理事会へ持ち越し。
▽第2号議案=第34回通常総会収支報告の件
 収入・支出の明細の下に収支内容を確認した。
▽第3号議案=第60回製販親睦ゴルフ会開催の件
 11月17日又は18日を予定。9月の理事会で正式決定する。60回を記念し、商品を豪華にする予定。
▽第4号議案=その他の件
・賛助会員である東亜高級継手バルブ製造(住所=大阪府枚方市)と協成名古屋支店(住所=名古屋市港区)の2社から退会届が提出され、受理された。
・実務責任者会議(木曜会)への入会希望として米津西部(社長=伊澤修氏・住所=岐阜県可児市)から打診があり、受理の方向で決まった。以前入会していた経緯があり、正式に申し込みがあり受理されると復帰となる。次回開催は9月5日。

秋の研修会は11月23日から25日
今夏の電力不足対応について
静岡県管工機材商組合 7月度理事会開催

 静岡県管工機材商組合(理事長=村松孝一氏・村松商店社長)では、7月1日午後3時より静岡市内のマイホテル竜宮において「7月度定例理事会」を開催し、秋の研修会(旅行)の日程を決めたほか、電力不足への対応策などの情報交換を行った。
▽第1号議案=秋の研修会(旅行)の件
 研修会は伊藤顧問(沼津管材会長)が担当し、11月23日から25日までの3泊4日で、行き先は台湾を予定。
▽第2号議案=夏・冬季休暇の日程の件
 村松理事長から報告があり、管機連では夏季休暇を8月13日から16日まで、冬期休暇を12月30日から来年1月3日までと決定した。
▽第3号議案=電力不足への対応策について
 東京電力福島第一原発事故や中部電力浜岡原発の発電停止など、今夏の電力不足が懸念される中、電力不足の対応策について話し合われた。回答は以下の通り。
・太陽光発電を会社に導入した。
 太陽光発電を4.8kw会社の屋上に導入したという小澤副理事長(小澤商会社長)は、「静岡市からの補助金制度も利用した。償却期間は7、8年」と話した。
・エアコンは28度に設定。
・朝10時30分になったらエアコンを入れる。
・朝は窓を開けて扇風機をつけている。
・使わない時間は蛍光灯を消す。
・蛍光灯をLEDに変えた。
 また大河理事(大河機材社長)から、信用金庫が調査した静岡県内の企業における電力不足への対応策に関するアンケート調査(調査対象者数215人の内、有効回答は213人、調査対象は信用金庫の取引先経営者)が報告され、今夏節電に取り組む企業は約八割で、具体策の上位は「エアコンの設定温度を下げる」「消灯の励行」「残業の削減」が紹介された。
 次回の理事会は8月5日に定例会を利用してポンプ部会を開催する。

危機を未然に防ぐための
『リスク管理』入門
愛機工 経営者・管理者セミナー

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=野田道典氏・ノダキ社長)は、6月21日午後3時より名古屋市中区錦の東京第一ホテル錦において、社員戦力化事業の一環として、経営者・管理者を対象にリスクマネジメントに関するセミナーを開催し、組合員ら40名が受講した。
 タイトルは「こんな今だからこそ!『リスク管理』入門」。ファイナンシャルプランナー(CFP)・社会保険労務士の榊薫氏(榊社労士・FP事務所代表)が講師となり、およそ1時間半にわたって、さまざまなリスクに対処するための基本的・戦略的なリスク管理の考え方や方法を紹介した。要旨は次の通り。
 リスク管理の三カ条は@大切なものは、二つ以上持て!(本社機能・仕入先・非常用電源・人生観・収入源・PCなど)A取れるリスクは積極的に取れ!B今を生きる!(時を味方につける!)。その中で最も大切なのは三つ目である。そして、すべては「可能性」や「バランス」の問題であり、「全か、無か」ではいけない。
 リスク管理の四つの手法は「回避」「軽減」「転嫁」「保有」。これらには、それぞれメリット・デメリットがあり、それを熟知し組み合わせることで日々の生活や仕事をリスクから守る。
 「無駄の排除」は危機に弱い。「リスク管理」は時間とお金がかかるが、そのためのコストは安易にカットしないようにする。
 大切なものは、管理できる限り分散し、かつ複数持つようにする。常に最悪の状況を想定して、それに備えることが肝心。
 怖いもの、嫌なものを、あえて直視しないといけない。結局、最後に勝つのは、楽観主義者ではなく、まして悲観主義者でもない。現実をよく見ていた者が勝つのである。
 「効率追求」も「リスク管理」も程度・バランスの問題である。リスク管理にはお金と時間がかかり、企業にとって重荷となる。しかし、効率ばかりを追求し一カ所に集約して効率を上げることに専念してしまうと、リスクが大きくなる。
 「出口戦略」を予め立てておき、確実に実行する。
 知識だけの危機管理では意味が無い。公私ともに実用性を確保する。
 心ならずも危機に遭遇・遭難した時の「心の立て直し方」を考えていく必要性がある。
 この厳しい現代社会で一番大切なものは「お金」ではなく、世の中がどのようになろうと「生きていける力」である。その力を得る源は「時」。一旦去ったら二度と戻らない「今」という時間を活かそう!「時」を味方につけよう!

ヤマザキマザック
好調なアメリカ市場に対応
「ヒューストンテクノロジーセンタ」開設

 ヤマザキマザック(社長=山崎智久氏・本社=愛知県大口町)は好調なアメリカ市場の需要拡大に対応したユーザーへのサポート体制強化の一環としてこのたびアメリカテキサス州ヒューストン市に新たに土地を購入して既存のマザックヒューストン(サウスウエスト)テクノロジーセンタを移設、拡充し、6月14日にオープニング式典、15日・16日の2日間にオープニングプライベートショーを開催した。
 オープニング式典には、顧客、代理店、山崎社長など300人が出席した。
 同社は1968年に始めてアメリカへ進出、米国子会社MAZAK CORPORATIONを設立(ニューヨーク)、1974年に当時工作機械工業のメッカであったグレーターシンシナティに工場完成した。その後拡張を続け、1982年にヒューストン(サウスウエスト)テクノロジーセンタをオープンし、石油ガス産業の中心地であるヒューストン地区で、オイル関連企業をサポートしてきた。最近の機械の大型化と最新技術の要求に伴い、新たな土地を購入して大規模ショールームを備えるなどさらにサポート体制を充実させる。

ブラザーのTC―S2Dを使い
「BT30実削セミナー」
サンドビック 30番機の可能性を紹介

 サンドビック・コロマントカンパニ―名古屋支店(住所=名古屋市名東区上社1-1801)は、ブラザー工業製の30番CNCタッピングセンター「TC―S2D」を名古屋プロダクティビティーセンターに導入したのを機に、6月10日午後2時より同社セミナールームにおいて「サンドビック BT30実削セミナー」と題した技術講習会を開催した。
 今回は、BT30機とスローアウェイ工具での加工の可能性を追求し生産性の向上を提案するもので、後半はプロダクティビティーセンターにて「TC―S2D」による加工実演も行われた。定員30名を大きく超える80名余が参加した。
 セミナーの冒頭、松島サンドビック上席執行役員コロマントカンパニー営業本部長が「今回、ブラザーさんの30番機導入に際し、色々な活用法やサンドビックの対応工具のセミナーならびに実削を開催する運びとなりました。30番機の活用と節電効果も含めて、色々な提案ができれば幸いです」と挨拶。
 続いて、伊藤ブラザー工業マシナリー・アンド・ソリューショカンパニー産業機器営業部国内営業グループ名古屋営業所中部統括マネジャー兼名古屋営業所長が「私どもとサンドビックさんがこの様なセミナーを開催するようになって3年ほどになります。サンドビックさんは世界で1番のツーリングメーカーです。世界中のありとあらゆる工作機械が使っております。一方、我々ブラザーは、30番機を作っております。40番機に比べれば、大きなモーターはついておりません。剛性的にも落ちます。しかし年々、30番機も進化しております。進化したBT30とサンドビックさんの進化した工具、この二つで皆様が考えられている以上の切削ができるものと考えています。本日は、ぜひ体験していただければと存じます」と挨拶した。
 セミナーでは、はじめにブラザー工業が講師となり、BT30機について、機械剛性とトルク性能が向上したことで加工精度が上がり、従来機では加工が難しかったワークや形状の加工が可能となり加工領域が広がったことを紹介。また、大型機で作るより作業者の動きのムダ、機械動作のムダ、加工工程のムダなどを排除でき、限界まで加工時間を短縮できるメリットなどを説明した。さらに、高効率を実現するには機械に合ったツーリングを選択することも大切と強調した。
 サンドビックからは、BT30機に最適な工具が提案されたほか、アルミニウムの加工に適した工具の紹介も行われた。
 このあと、実機があるプロダクティビティーセンターに会場を移して、加工実演を見学。TC―S2Dとサンドビックの最適工具を使って難しい加工を難なく行う様子を間近に見ることができ、参加者にとってはBT30機の新たな可能性を見出す良い機会となったようだ。

TECH Biz EXPO 2011
バーチャルEXPOとの連携協力記念プレイベント
「技術講演会」開催

 名古屋国際見本市委員会(会長=河村たかし氏、事務局=名古屋市千種区吹上2-6-3)は、10月19日から22日に開催予定の「次世代ものづくり基盤技術産業展 TECH Biz EXPO 2011」の第5弾プレイベントとして、6月21日、名古屋市工業研究所ホールにて「ITmedia Virtual EXPO 2011」(会期2011年9月13日から30日まで)との連携協力を記念して技術講演会を開催した。
 講演会に先立ち、主催者を代表して西部啓一名古屋国際見本市委員会理事・名古屋産業振興公社理事長が挨拶し「世界的ものづくりの中枢圏と言われております名古屋産業圏は、自動車や航空機関連産業を中心とした製造業が集積しており、わが国の発展を牽引し産業の発展に大きく貢献してまいりました。しかし、3月の東日本大震災の影響による生産の落ち込みなどにより、2011年の実質国内総生産の伸びはゼロ成長にとどまるという見通しもあるようです。製造業を取り巻く国際競争が激しさを増し、今回の影響も相まって、21世紀のものづくりには、これまで以上に環境対策、高エネルギー化、コストダウンが求められております。この様な状況の中で、ものづくり基盤技術を引き続き維持・発展させていくには、既存技術の高度化と新技術による、付加価値の高い、市場ニーズに合った製品の開発が必要です。名古屋国際見本市委員会の主催で、本年10月に開催される『次世代ものづくり基盤技術産業展 TECH Biz EXPO 2011』が、“素材から製品まで、次世代リーディング産業に活かす”をテーマに、当地域の高い技術力を国内外に発信し、併せて技術情報の収集の場としてご活用していただき新たなビジネスチャンスや新分野への発展を図るきっかけの場となりますことを期待いたしております」と述べた。
 続いて、連携協力先のアイティメディアより西坂真人氏が挨拶、さらに企画アドバイザー委員の紹介も行われた。
 今回の技術講演会は、“先端IT技術とものづくりの融合をめざす”をテーマに、設計や製造過程における数値解析技術(CAE/CAD)の活用事例など、次の三講演が行われた。
 @『CAE活用による塑性加工の高度化』 講師=石川孝司氏(企画アドバイザー委員・名古屋大学大学院工学研究科マテリアル理工学専攻教授)
 A『CATIA V5による航空機構造設計法』 講師=鈴木達也氏(中菱エンジニアリング大江事業部航空機構造設計室主任)
 B『樹脂設計が機械設計を制す 樹脂部品の高速設計で日本復興!』 講師=國井良昌氏(技術士)
 講演会後はバーチャルEXPOの紹介が行われ、続いて開かれたシンポジウム『材料・ソフト・加工技術の融合をものづくりの現場に活かす』では、西坂真人氏をコーディネーターに、パネリストの石川孝司氏、鈴木達也氏、國井良昌氏が、国内外の環境変化を踏まえつつ、中小企業の飛躍のきっかけとなり得るCAE/CADの導入から活用に至る過程を検証しCAE/CADの更なる普及促進を図るための問題提起とその解決策を提案した。

高速回転型CNC傾斜円テーブル
TRB/TRBHシリーズ
ユキワ精工 高速割出が可能に

 ユキワ精工(社長=酒巻和男氏、本社=新潟県小千谷市千谷2600-1)は、従来の速度を大幅に上回る高速回転型CNC傾斜円テーブルTRB/TRBHシリーズを発売した。
 CNC傾斜円テーブルは、専用コントローラや搭載機械のNC装置の制御によりワークの角度割出を行う機器。CNC傾斜円テーブルTRB/TRBHシリーズは、既存のCNC傾斜円テーブルTRTシリーズの後継機種で、今までの回転軸用ケーブルが傾斜と共に旋回してしまうなどといった問題を解消し、また、従来の傾斜軸側の駆動方法をタイミングベルトからモータ直結へ改良するなど、顧客要望に応えるために開発された。
【製品の特徴】
1、高速割出
 割出時間の短縮により生産性アップに貢献する。TRBH140は、回転軸の高速タイプで、83.3min−1の高速割出が可能。
2、治具設計が容易
 加工エリアが大きく取れるので、治具の設計が容易になる。
3、加工プログラムの作成が容易
 回転軸テーブル面と傾斜軸中心が同一なので、加工プログラムの作成が容易。
4、抜群の防水性
 同社の特許でもあるオートエアパージを標準装備しているので、切削水に対しても抜群の防水性を誇る。クランプ用エアを接続するだけで円テーブル内部の圧力が上がり、かつ内圧を一定に保つことで外部からの切削液などの浸入を防ぐ。
 製品に関する問い合わせは、本社営業課TEL0258-81-1111、東京営業所TEL048-434-7101、名古屋営業所TEL0561-64-0300、大阪営業所TEL06-6748-2020へ。
 ホームページhttp://www.yukiwa.co.jp

節電・暑熱・防災対策品を集めた
「省エネ提案会」盛況
東陽 タイムリーな内容で好評

 東陽(社長=羽賀象二郎氏、本社=愛知県刈谷市中山町3-38)は6月9、10日の2日間、刈谷市産業振興センターあいおいホールにおいて「東陽 省エネ提案会」を開催した。メーカー60社が出展。
 初日は開幕に先立って、午前9時30分より開会式が行われ、羽賀社長は挨拶で「3月に東日本大震災があり、この夏に向けて東北・関東だけではなく、この中部も含め日本全国で節電をしていかなければならない。そのために7月から9月まで自動車産業は、木・金を休日にし、土・日を出勤とします。節電が大きなテーマとなります。エアコンを止めざるを得ない場合に熱中症で倒れることのないように、暑熱対策の商品をもっと提案し販売をしていかなければならない。あと何といっても、地震対策。この中部圏は、いつ来るか分からない東海地震、東南海地震、南海地震の危険地域ですので、防災の商品も揃え、今日、明日の2日間、我々のお客様に来ていただいて、皆さんの商品をPRしていただけるように、この提案会を開催する運びとなりました。準備時間がない中で、メーカーの皆さんには本当に短い期間に出展を決めていただき、ありがとうございます。この2日間、我々の営業がたくさんのお客様をお連れいたします。節電に対して真剣に取り組まなければならないのは、お客様でも初めての方が多いです。ぜひ皆さんの優れた商品をしっかりと説明し、この日本の産業を支えていくために、節電をしていくこと、暑熱対策をしていくこと、防災対策をしていくことが重要なんだということをお伝えしていただきたい。2日間、よろしくお願いします」と述べた。
 会場は、「省エネ・節電」「暑熱対策」「防災対策」にコーナー分けされ、必要なものを見つけやすいよう商品をレイアウト。10時の開幕直後から多くの人が来場し、目当ての商品を間近で見たり、商品の説明を受ける姿が見られた。
 また、東陽のブースでは、同社が以前より力を入れているソーラーパネルをはじめ、LED蛍光灯形照明など各種の省エネ商品や防災備蓄用品が展示されており、来場者の関心を集めた。
 会期中は出展メーカーによる技術講習会も開催され、@京セラソーラーコーポレーションの「太陽光による電力事情の紹介」Aパナソニック電工制御の「パナソニックグループ省エネモデル工場パナソニック電工SUNX竜野での省エネ取組み活動の事例紹介」BSMCの「省エネプログラム活用法の紹介」の講習会はいずれも好評だった。

峰澤氏(峰澤鋼機)が優勝
ジュニアー会第7回親睦ゴルフ

 ジュニアー会(幹事長=長村康義氏・長村商店社長)は6月9日、「第7回ジュニアー会親睦ゴルフコンペ(第2回津田杯)」を多治見カントリークラブ(岐阜県多治見市)で開催し、4組13名が参加した。
 午前9時42分より順次スタートし、親睦を深めながら日頃の腕前を競った結果、峰澤彰宏氏(峰澤鋼機社長)がN七四で見事優勝した。
 プレー後の表彰式では、長村幹事長が「日頃はジュニアー会の活動にご協力いただきまして、ありがとうございます。会の活動としまして、本日の第7回ゴルフ会に続いて、8月17日に納涼会を兼ねて講演会を企画しております。工場見学会も11月の実施に向けて準備をしております。できるだけ多くの方に参加していただけますようご協力をお願いいたします」と挨拶した後、各賞が授与された。
【上位入賞者】
▽優勝=峰澤彰宏氏N74H6(峰澤鋼機)
▽準優勝=水谷隆彦氏N74H28(ミズタニ機販)
▽第3位=高田研至氏N75H12(井高)

機械工具商社が取り扱う
商品の基礎知識を習得
愛機工 若手社員研修開催

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=野田道典氏・ノダキ社長)は、社員戦力化事業の一環として昨年開催し好評だった、若手社員研修「機械工具の基礎知識」の第2回目を6月17日から7月22日のうちの5日間の日程で開催する。会場は5日間とも名古屋市熱田区の名古屋市工業研究所。対象となるのは組合員企業の入社三年未満の若手社員で、36六名の受講申し込みがあった。
 研修第1日目は6月17日の午前9時30分より行われ、冒頭、山崎事務局長から研修の趣旨と組合の概要が説明された後、午前と午後の二部に分けて研修した。
 一部は「工作機械」をテーマに、講師の後藤正幸氏(三栄商事常務)が旋削加工、フライス加工、研削加工等の加工方法やそれに用いられる工作機械について解説。
 二部では「工作用周辺機器」をテーマに、チャック、センター、ホルダー、アタッチメントについて、山下機械、北川鉄工所、大昭和精機、ナベヤからの講師が説明した。
 受講者はメモを取るなどして熱心に講義を聞いていた。
 研修2日目以降の日程とテーマは次の通り。
 6月24日「測定機器・工具」「切削工具」▽7月8日「伝導関連商品」「運搬機器」▽7月15日「電動・エアー工具」「管工機材」▽7月22日「作業工具」「砥石・研磨」

創立70周年を迎え新たな
モノづくりの夢に挑戦
アサダ 記念セールで新製品発表

 配管機械工具と環境機器の製造販売及び輸出入を行うアサダ(社長=浅田一吉氏、本社=名古屋市北区)は,今年6月に創立70周年を迎え、これまでの10年間を振り返るとともに、来る次の10年に向けた新たな「モノづくりの夢」への挑戦を表明した。
 同社にとって2011年に至る10年間はモノづくりの再構築の時代だった。ねじ切機のパイオニアとして、円高で失ったかつての競争力をタイでの生産により取り戻すとともに、空洞化する国内工場では時代の要請に応えた新たな基盤となる技術による新分野の開拓に取り組んだ。
 ねじ切機や切断機では1999年にタイのバンコクに設立したアサダマシナリー社で生産を行うことにより競争力を取り戻し、世界でトップレベルの生産・販売量となった。新たな基盤となる技術の開発には産業技術総合研究所、豊橋技術科学大学、NEDOなどとの連携で取り組んだ。そして独自のプラズマ技術を使用したフロン分解装置、小型高速フロン回収装置、新開発の帯電分離技術を使用したフロン再生装置を製品化し、日本国内においてはフロン回収装置シェア40%のトップメーカーとなった。またこれらの新基盤技術の開発を通し、フロンの回収・再生・分解装置を製造する世界で唯一のメーカーとなった.
 今後は、日本国内で培ったフロン関連技術を新興国のオゾン層保護、地球温暖化防止、資源リサイクルに役立てる活動にさらに力を入れていく。配管機械工具では、現在保有している管内検査カメラの技術を発展させ、様々なニーズに応える工業用内視鏡の開発に取り組んでいくとしている.
 ■モノづくりの夢
 @得意としてきた水やガスやフロンなど環境にかかわる分野で、もっと難しくもっと技術が必要なトップレベルの技術国にふさわしい研究開発に取り組む。
 A現在約40%の海外比率を、中国やインドでの販売拡大に注力することで50%、60%へと引き上げる。
 Bアジアのインフラや環境整備に役立っていくためにアサダグループのネットワークを生かしてアジアのユーザーニーズを取り入れた商品開発に力を注ぐ。
【アサダ 会社概要】
▽本社所在地=名古屋市北区上飯田西町3-60
▽創立年月日=1941年6月18曰
▽資本金=2億2,100万円
エコセーバーV200 Ecoと
真空ポンプシリーズ4機種
 アサダは、70周年記念セールを開催するにあたり、世界対応できる仕様・価格のフロン回収機「エコセーバーV200Eco」と、低価格・高性能・高真空な「真空ポンプシリーズ4機種」を新発売すると6月30日に発表した。
【特 徴】
 @エコセーバーV200Eco(フロンガス回収機)
・ルームエアコン・小型冷凍機・小型ショーケースから大型パッケージエアコン・大型冷凍機・大型ショーケースまで幅広く対応
・2気筒コンプレッサ搭載で高スピード回収
・1バルブで操作が簡単
・ユーザー価格十万円を下回れる価格設定
 A真空ポンプシリーズ
・1・8CFM、2CFM、4CFM、6CFMの四機種を導入
・世界最高レベルの高性能機、四ポールモーターで高トルク、二コンデンサーで安定始動
・過去にないエコノミー価格(同社比30〜40%のコストダウン)

インドネシアに現地法人を設立
NTツール 中国に続く5番目の海外拠点

 ツーリング周辺機器を製造・販売するエヌティーツール(社長=内藤史朗氏、本社=愛知県高浜市芳川町1-7-10)は、インドネシアに現地法人PT. NT INDONESIAを設立し、開業した。PT. NT INDONESIAは、タイ、米国、ドイツ、中国に続く同社五番目の海外拠点で、NC・専用機用ツーリングの販売及び技術サポートを主に行う。
 インドネシアでは順調な経済発展や国内消費の拡大を背景に、生産規模を拡大するユーザー増えている。これまで同国における営業活動はタイ拠点が担っていたが、今回の現地法人設立で、ユーザーのより近くできめ細かなサービスを提供することが可能となった。
 同社は「ユーザーとの信頼関係を構築し、身近なメーカーとなれるよう、営業活動のみならず、技術サポートや無料商品講習会の開催にも力を入れていく」としている。
【インドネシア現地法人の概要】
▽会社名=PT. NT INDONESIA
▽所在地=Block KK-8 Kawasan Industri MM2100 Cikarang Barat Bekasi 17520 Jawa Barat, Indonesia
▽連絡先=電話+62-21-8980242、ファクス+62-21-89983715、Eメールnt-indonesia@nttool.co.jp
▽事業内容=NC・専用機用ツーリングの販売、技術サポート、商品講習会の開催など

東日本大震災の被災者に
哀悼の意を捧げ(その1)
丸尾興商社長 丸尾氣窮雄

 今回の東日本の大震災はM9の地震に、さらに津波による大災害をもたらしました。過去のM8の地震・津波は過去何度もあり、原発は放射能の問題もあり、M9位の安全ケースをみての対策は当然の事である。あれ程万全を期したと喧伝され、この原子力発電所の大惨事は、呆れ驚くばかりです。もし自分が被災者と同じ境遇であったらと、被災された皆様の心中は如何ばかりか、誠にお気の毒で言葉もありません。
「女川原発との違い」
 私の驚いた事は、我々には分からない大変難し専門的な事が多いと思いますが、原子力発電の基本原理の単純さと、冷却水が万全であれば、炉心露出、水素発生、メルトダウン、放射能漏れ等々、次から次へと事故発生の大災害は起こり得なかったと云う事実です。
 100%来る地震・津波の、過去の歴史から視ると、あれ程、鳴り物入りの安全対策は一体何だったのか、停電対策の発電機が廻らない、その燃料タンクが流された為、これが技術立国の日本とはとても思えない。それなら城壁の様なもので囲うべきであり、それよりも、25〜30mの地盤のしっかりした台地の上に設ければ何でもない事で、誰でも結果論的で物を云うことは何とでも云えると云われますが、その証拠に、福島の隣の震源地により近く、津波の影響をまともに受けた、東北電力の女川原発は、福島の住民の20km、30km立ちのき云々と、比較すると女川原発は被災住民の避難所となった、断違いのこの事実。
 石原都知事の云われる様に、私は人災であると思わざるを得ません。私は私共の20km、30km範囲にある浜岡原発を、夫婦で震災後すぐに見に行きました。
(続く)

25Aのガス供給管が通るガス管用の
管内検査カメラを発売
アサダ 「クリアスコープ・デジタル2015G」

 配管機械工具と環境機器の製造販売及び輸出入を行うアサダ(社長=浅田一吉氏、本社=名古屋市北区)は、25Aのガス供給管が通るガス管用の管内検査カメラ「クリアスコープ・デジタル2015G」を発売した。
 既設配管内の汚れや腐食を検査する際には管内検査カメラを使用する方法があるが、ガス管を検査する場合には今までの管内検査カメラではカメラへッドが引っ掛かりエルボの接続部を通すことができなかった。ヘッド稼動タイプのカメラを使用する場合もあったが、カメラケーブルを長くすることができなかったり高額であったりという問題があった。そこで同社では、25Aのガス供給管が通るガス管用管内検査カメラ「クリアスコープ・デジタル2015G」を発売した。
 【特長】
 @3段バネ式ケーブル
 配管の詰まりを抜くドレインクリーナのワイヤに使用しているバネでカメラケーブルを覆い、またバネを3段階のやわらかさにすることによリカメラを配管に通す力が伝達しやすくなり、25Aのエルボを四カ所通すことができる。加えて、バネで保護しているためケーブルが傷つきにくく摩耗に強いつくりとなっている.
 Aワンタッチで録画・再生
 カメラのディスプレイとして、ボタン一つで動画・静上画の録画、再生ができるクリアスコープ・デジタル本体を使用。ワンタッチで録画、再生が可能なため、その場でユーザーに映像を使って管内の状況を説明することができる。またSDカードにデータを保存するため資料づくりにも便利。標準付属の2GBのSDカードで動画200分、静止画3万枚の保存が可能。
 Bステンレス製カメラヘッド
 カメラヘッドはステンレス製で配管挿入時の衝撃に強いつくりとなっている。
 C白色LED4個で照らした鮮明な画像
 カメラには白色LEDを4個使用し、管内を明るく照射する。
【主な仕様】
▽コードナンバー=KN2015
▽適応管径=25〜50mm
▽ヘッド径=20mm
▽ケーブル長=16m(有効長15m)
▽視野角度=50度
▽焦点距離=30〜70mm
▽本体質量=8.5kg
▽標準付属品=クリアスコープ・デシタル本体、ドラム付カメラケーブル24mm×16mm、ACアダブタ、SDカード(2GB)、USBケーブル、AVケーブル
▽標準価格=498,000円
トイレの排水トラップに
「クリアスコープ・デジタル302T」

 アサダは、トイレの排水トラップに挿入可能な管内検査カメラ「クリアスコープ・デジタル302T」を発売した。
 トイレが詰まった場合の対処法には、機械や工具を使用して詰まりを抜く、便器を割る、外すなどがある。しかし、“どこ”に“何”が詰まっているかが分からないときは、対処方法を経験と勘で決めざるを得なかった。同社の和・洋兼用便器の排水トラップに挿入することが可能な管内検査カメラ「クリアスコープ・デジタル302T」を使用することで、詰まりの原因を特定し適切な対処方法を選択することができる。
 【特長】
 @和・洋兼用便器の排水トラップが通る
 柔らかいカメラケーブルと、1つ目のトラップヘの挿入を補助するガイドにより、排水管ヘカメラを挿入することができる。また、トイレだけでなく台所の排水管ヘ使用することもできる。既にクリアスコープ・デジタルまたはロースコープを持っている場合はクリアスコープケーブル302Tとガイド組を購入すればクリアスコープ・デジタル302Tとして使用できる。
 A広角カメラ
 160度パノラマ広角カメラで配管内をしっかりと確認することができる。詰まりが抜けた後も、確実に詰まりが抜けたことを確認することが可能。
 Bワンタッチで録画・再生
 カメラのディスプレイとして、ボタン一つで動画・静上画の録画、再生ができるクリアスコープ・デジタル本体を使用。ワンタッチで録画、再生が可能なため、その場でユーザーに映像を使って管内の状況を説明することができる。SDカードにデータを保存するため資料づくりにも便利。
【主な仕様】
▽コードナンバー=KN302
▽電源=リチウム・ポリマーバッテリー100V(2時間充電、約4時間使用可能)
▽カメラヘッド=外径φ30mm
▽可視角度=超広角160度
▽焦点=50mm〜∞
▽カメラケーブル長さ=2m
▽質量=900g
▽大きさ=(L)207×(W)117.5×(H)37mm
▽防水能力=耐圧0.02MPa(水深2m)
▽周辺温度=使用時・保管時マイナス20〜プラス60℃(結露しないこと)
▽標準付属品=クリアスコープ本体、クリアスコープケーブル302T(2m)、ACアダプター、SDカード(2GB)、MiniUSBケーブル、AVケーブル、ガイド組、カバー
▽標準価格=298,000円

受注総額前年同月比34%増の1,080億円
5ヵ月連続の1000億円超え
日本工作機械工業会 5月の工作機械受注確報

 日本工作機械工業会が6月22日に発表した2011年5月の工作機械受注確報によると、5月の受注総額は、前年同月比34.0%増の1,080億6,100万円となり、18カ月連続で増加した。受注総額の1,000億円超えは5カ月連続。前月比も1.0%増と前月のマイナスからプラスに転じた。
 内外需別にみると、内需は、前年同月比12.7%増の322億9,700万円で、18カ月連続のプラス。前月比は3.1%減と7カ月ぶりのマイナスとなった。
 内需の業種別受注額は、全11業種のうち、前年同月比で6業種プラス、前月比では7業種がプラスを示した。
 主要四業種は、前年同月比で「一般機械」「航空機・造船・輸送用機械」が増加となり、前月比では「電気・精密」のみがマイナスを示した。受注額は次の通り。
▼「一般機械」159億9,200万円(前年同月比57.3%増、前月比8.2%増)
▼「自動車」83億2,300万円(同27.6%減、同3.1%増)
▼「電気・精密」29億2,700万円(同19.2%減、同44.8%減)
▼「航空機・造船・輸送用機械」17億1,500万円(同312.3%増、同113.0%増)
 外需は、前年同月比45.8%増の756億6,400万円と19カ月連続で増加。前月比も2.9%増と2カ月ぶりにプラスに転じた。
 主要三極の前年同月比はすべてプラスとなり、前月比では「アジア」のみがプラスを示した。受注額は次の通り。
▼「アジア」424億2,200万円(前年同月比34.0%増、前月比7.5%増)
▼「欧州」130億9,700万円(同71.4%増、同7.9%減)
▼「北米」177億2,900万円(同53.1%増、同2.5%減)
 これにより、2011年1〜5月の受注累計額は前年同期比52.8%増の5,457億1,900万円となった。
 このうち、内需は前年同期比57.7%増の1,662億8,000万円となり、主要四業種すべてで前年を上回った。
 外需は前年同期比50.7%増の3,794億3,900万円で、主要三極すべてが前年を上回った。外需比率は前月から0.1ポイント上昇し69.5%となっている。

役員人事
黒田精工

 黒田精工(社長=黒田浩史氏、本社=川崎市幸区下平間239)では、去る6月29日開催の同社第67期定時株主総会および取締役会において、次の通り役員が選任され、それぞれ就任した。
▽代表取締役社長=黒田浩史氏
▽常務取締役(技術本部長)=坂西伸一氏(昇任)
▽取締役(管理本部長)=佐古斉文氏
▽取締役(中国事業統括)=山本尚彦氏
▽取締役(機工・計測システム事業部長)=牧元一幸氏(新任)
▽取締役(非常勤)=近藤義法氏
▽監査役(常勤)=阿部隆夫氏
▽監査役(非常勤)=石川孝氏
▽監査役(非常勤)=和田篤氏
 なお、退任した前常務取締役の御守哲士氏はクロダインターナショナル代表取締役社長に就任した。
 また、その他の事業部長については、駆動システム事業部長に長谷川恒生氏、金型事業部長に鈴木隆氏(いずれも新任)が就任した。

柔軟性と耐摩耗性がアップ
真空吸着パッドSAXMシリーズ
シュマルツ 薄鋼板の高速搬送に最適

 真空機器専門メーカーのシュマルツ(横浜市都筑区・本社ドイツ)は、新素材による薄鋼板向け真空吸着パッドSAXMシリーズを開発した。
 真空吸着パッドSAXMは自動車のプレス・組立ライン等に求められるサイクルタイムの短縮、多種多様なワークへの順応性、生産性の効率アップを目的として開発された。
 同製品のシールリップは大きくフレキシブルで、平らな鋼板のみでなく曲面にもフィットする。パッドの上下から取り付けネジをはめ込むデザインになっており、下部のネジにはブレーキフットが付いている。ブレーキフットによって接地面積が拡大し、薄鋼板を変形させず安定した搬送が可能になる。
 パッドとブレーキフットには摩耗しにくく柔軟性にも優れた新材質・エラストドゥールを採用しており、よりワークに対する追従性と耐摩耗性が向上。パッドの内側には油を逃がすための溝が付いており、油膜の張った薄鋼板の搬送にも最適である。
 モジュール構造のため分別が容易で、消耗していないパーツを再利用でき、経済的かつ環境に配慮した設計になっている。
【主な特長】
 @モジュール構造のため、消耗していないパーツを再利用できるエコ設計
 A柔軟性とニトリルゴムの3倍の耐摩耗性を併せ持つエラストドゥール製
 Bフレキシブルかつ大きなシールリップが、薄鋼板の曲面にもフィット
 Cブレーキフットによって設置面積が拡大し、薄鋼板を変形させずに安定した吸着が可能
 Dパッド内側の溝から油を逃がすことができるため、油膜の張った薄鋼板の搬送に最適