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2010年(平成22年)11月
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2010年11月7日(日) 2399号
MECT2011出展募集開始
2013年の全国大会は愛知で
愛機工 10月理事会を開催

 愛知県機械工具商業協同組合
(理事長=野田道典氏・ノダキ社長)は10月5日午後4時より、名古屋市中区錦の東京第一ホテル錦において「10月理事会」を開催した。理事会では、中部地区における機械工具業界の一大イベントであるメカトロテックジャパン(MECT)2011の出展募集が10月1日より開始され、今回は主催者が代わって初の開催となることから、組合員一丸となり取り組む姿勢が再確認された他、理事らに取引先メーカーへの出展要請や新規勧誘先への案内要請がされた。また、10月22日に大阪で行われた「全機工連全国大会(大阪大会)」の次回開催は3年後の2013年に愛知大会となることが報告され、大阪大会終了後に実行委員会を設立することが決定した。
 理事会は山崎事務局長が司会進行を務め、野田理事長の挨拶に続いて、各議案の審議に入り、次の各議案を審議し承認された。
〈第1号議案〉会員の増強活動について、事務局より報告。
・組合員の1社が廃業のため脱退、賛助会員加入として、各種バネ・スプリング製造販売の愛幸発條(社長=神納征二氏・本社=愛知県日進市)が服部商会の服部社長の推薦の下、新規加入として承認された。
〈第2号議案〉MECT展について、伊藤実行委員長(春日鋼機社長、組合副理事長)より報告。
・10月1日より、出展募集を開始した。開催要項の注意点として、@早期に申し込みをしても締切日(2011年4月28日)までキャンセル料をとらないA中小企業割引制度を撤廃B過去に出展経験のない中小企業を対象とした中小企業支援ブースを安価で設置することが確認された。また、今回主催者が代わり、一部の出展者で戸惑いが見られるので、引き続きMECT展の周知と勧誘の徹底が要請された。
〈第3号議案〉第70回親善野球大会について、六浦厚生部長(六浦本店社長)より報告。
・順調に推移、第8日目を終了し、Aゾーン優勝戦進出チーム及びBゾーンのベスト4が決まった。Aゾーンは、太田廣A、東陽、Bゾーンは、トラスコ中山B、ユアサ商事、サカエ、ミツトヨが勝ち上がった。準決勝戦、優勝戦の日程は未定。
〈第4号議案〉社員戦力化事業について、林経営対策部長(広島商事社長)より報告。
・先般実施した、雇用環境に関わるアンケート調査の概要がまとまった。回答率は274社中105社の38%だった。調査の結果は報告書にまとめ、組合員に配布する。
 今後の予定は、当日午後5時30分より開催された@事業主・管理セミナーA「雇用に関わるトラブルの対応策」。Bツールエンジニアスクール-11月19日〜21日、会場は岐阜ポリテクセンターで開催。定員20名。C経済講演会=「どうなる円高、日本企業のゆくえ」(仮題)12月7日17時30分から、会場は東京第一ホテル錦で開催。
 その他、社員教育事業として、機械工具の基礎知識を学ぶセミナーを予定。さらに事業継承アンケート結果を基にしたセミナーを2011年2月8日に予定している。
〈第5号議案〉全機工連全国大会(大阪大会)について、野田理事長(ノダキ社長)より報告。
・開催日は2010年10月22日、会場は太閤園にて、テーマ「機械器具卸商の事業システム」”過去・現在そして未来への提言”」
〈第6号議案〉全機工連全国大会及び組織について、野田理事長(ノダキ社長)より報告。
・全機工連の主要事業は全国大会と機工メイトの普及、「かいほう」という広報誌編集であり、全国大会では真正面から業界のありかたや事業システムを捉えて議論する場とし、「さらにレベルを上げていきたい」(全機工連の田中会長)と改革案を検討している状況が報告された。
・全国大会の開催について、これまでは東京・大阪・京都・愛知の各組合が主幹となり隔年で設営していたが、次回大会以降の幹事を京都組合が辞退したため、今後は3組合が3年毎の輪番で設営にあたる。次回2013年は愛知大会なので、大阪大会終了後、実行委員会を設置する。
・組織については、従来の主要事業である全国大会、ブロック会議、機工メイト推進委員会、かいほう編集委員会のうち2つの委員会を各々IT・情報委員会、広報委員会に改組し新たに人材育成・開拓委員会を設置、活性化を図る。この三つの委員会を東京、大阪、愛知(中部)の各ブロックが担当し、テーマを定め研究、実践して総会、全国大会等で成果を発表する。愛知は、人材育成委員会を担当する予定。
〈第7号議案〉部会報告の内容は次の通り。
 【総務部】組合の運営、組合員増強を行っていく。【情報部】組合報秋号を10月後半に発送予定。【経対部】社員戦力化事業に傾注する。また、アンケート調査は今後も継続して実施するので理事各位には必ず協力願いたい。【事業部】当面はMECT展に集中する。特に今展は、運営が代わり最初の開催となるため重要な位置づけとなり、組合運営にも大きな影響を及ぼすため出展者勧誘に注力する。また、新たな事業収入についても企画検討する。【青年部】ビアパーティーを8月19日にとりとり亭において開催した。参加人数は38名。今後の行事は10月19日に講演会を開催予定。テーマは「不況に打ち勝つ!売上げをつくるコミュ二ケーション」。なお、次年度、青年部研修会は戦力化事業の一環として取り組む。【厚生部】野球大会の優勝戦日程は未定。大会終了後は青年部合同の反省会を予定。
〈第八号議案〉業界情報。
・某機械工具商社のネット販売攻勢の影響について報告された。これを受けて、野田理事長はメーカーに対応してもらうように、情報を伝えていくことが第一歩との認識を示した。
・大手自動車メーカーで、2013年頃から設備の入れ替えに伴い非常に忙しくなるという話しがある。
〈第九号議案〉訃報。
・松本商店(熱田支部)滝澤有会長(滝澤理事尊父)が8月20日永眠された。77歳。通夜式が20日、告別式が翌21日に営まれた。
・丹後機工(熱田支部)丹後勝社長が9月22日永眠された。77歳。通夜式が22日、告別式が翌23日に営まれた。
・永田工具店(南支部)相阪哲治社長が10月1日永眠された。44歳。通夜式が2日、告別式が翌3日に営まれた。
・三和商事(南支部)和久田久和会長(和久田理事尊父)が10月3日永眠された。76歳。通夜式が5日、告別式が翌6日に営まれた。
〈第十号議案〉その他の件。
・次回理事会=12月7日午後4時より。理事会終了後、セミナーが予定されている。
・2011年組合新年会日程=2011年1月13日、会場はANAクラウンプラザホテルグランコート。幹事は南支部。

「第28回管工機材・設備総合展」閉幕
来場者数は12,359名

 愛知県管工機材商業協同組合(理事長=伊藤辰之氏・イトウ社長)主催による「第28回管工機材・設備総合展」が10月21日〜23日の3日間に渡って、名古屋市吹上ホールで開催され期間中、施工・販売の関連業者など12,359名が訪れ、盛況を博した。

「民話に学ぶセールス哲学」
“複眼思考”が大切
GKC 製販懇談会で澤氏が講演

 岐阜県機械金属商業協同組合(理事長=服部与一氏・服部商会社長、略称GKC)は10月1日午後5時30分より、岐阜市司町の岐阜会館において「製販懇談会」を開催した。今回は、経営コンサルタントの澤芳美氏(さわ経営研究所代表)を講師に招聘して「民話に学ぶセールス哲学」と題した講演が行われ、組合員と賛助会員二十四名が参加した。
 冒頭、服部理事長が「我々の業界は厳しい状況が続いておりますが、健康に留意して頑張っていただきたい」と挨拶。流通委員長の石田理事(石田商会社長)より製販懇談会の趣旨説明と講師の紹介があり、講演会に移った。
 講師の澤氏は、「刺激があると脳が活性化し、能力が向上するというアメリカの研究があります。刺激を受けることにより自分自身の向上を図ることが可能です。私の話が皆様の刺激になればと思っております」と語り始め、今のような変化の時代に経営者はどのようなものの見方・考え方をしたらよいかをポイントに主に次のように講演した。
 人間だれでも、自分の立場から自分に都合のよいものの見方・考え方をしがちである。ビジネスに関する限り、上に立つ者が自分中心の発想をしていては、絶対に仕事などできるはずがない。
 経営者は常に客観的にものを見る第三者の視点で眺めることが今の時代、特に求められている。ものを一方から見るだけではなく、同じものをもう一方から見るという習慣を付ける。「複眼思考」が大切だ。
 客観的にものを見るトレーニングとして、「桃太郎」を例にストーリーに沿って、なぜ「川上」か、なぜ「桃」か、なぜ「おばあさん」なのか、とできるだけ多くの疑問を作る。疑問を直ぐに解決しなくてもよい。しばらく放っておく。放っておく事は大切だ。頭の片隅に疑問が残っており、何かの拍子に疑問についてのヒントが突然出てくる。
 「川上」はよその村から、「桃」は女性を表し、ここから物語が始まっている。ここに教訓が含まれており、それは近親結婚を避ける事だという学説を書いた本に出会った。疑問を持っていなければ、この学説に出会う事は無かった。自分が気付かなかったものの見方があるという発見が重要な事である、などとユーモアを交えながら話した。
 また、人間は感動の心を持っている限り常に進歩することが可能で、感動することが無くなった時に進歩が止まるとし、「経営者は常に感動する心を持ち続けることが絶対条件ではないか。感動とは気付きの心ではないか」とも述べ、感動する心は齢と共に減少していくためそれを維持する努力が必要で、澤氏は日頃、自分が感動していたものを身近に持っておいて、時々読み返しその感動を新たにしていると語った。その中で、作家の藤本義一氏の野生のオスが傷つきながらでもメスを守るという「オスの論理」(エッセイ)を紹介し、最後に参加者一人一人と握手をして講演を終了した。
 この後は、澤氏も交えて懇親会が行われ、情報交換などをしながら製販の交流をが図られた。

塚本昭弘氏を講師に迎えて
「管理者のあるべき姿」
ナゴヤ西部機械協組 管理者セミナー

 ナゴヤ西部機械協同組合(理事長=近藤和夫氏・近藤金属工業社長)は、9月24日午後5時より名古屋市西区牛島町のレセプションハウス名古屋逓信会館で、人材確保推進事業の一環として「管理者のあるべき姿」をテーマにセミナーを実施した。講師にシャチハタの取締役や同社子会社の代表取締役を務めた塚本昭弘氏を迎えて、管理・監督者の役割や任務について実践的な話を聞いた。
 塚本氏はシャチハタで40年間、生産一筋に携わり、前半の20年間は生産・品質・工程管理、購買部門の実務を担当。後半は生産の責任者として海外を担当し、主にマレーシア、インド、中国、インドネシアに行っていた。国内では採算ラインに届かず海外へシフトしていった当時の状況を振り返り、長期間の出張で対応したことなどを語った。
 入社当時に上司から言われた「この世で起こったことは、この世の中で解決できないことは無い」という言葉が今でも心に残っているという。
 本来の管理・監督者のあるべき姿は、経営方針に則り、経営者の指示に基づいて全社員への指導・監督・指示を行うもので、その役割・任務は極めて重い。また、一方では経営者へ向けての意見具申・提案などを発する役目も大切で、上(経営者)を動かし下(社員)を動かす役割は企業の要といっても過言ではないと話す。
 ともすると管理・監督者は社員の延長線上での昇格者と見られがちなため、日頃からその意識・自覚を持って業務に当たり存在感を示すことが大切とし、セミナーでは、管理者としての@基本的な取り組み方A主たる業務B実務の取り組み方C企画力の必要性D洞察力を高める為にE指導力・統率力の必要性F重要な業務は改善・改良業務の7点について具体的に説明された。

受注総額859億円9ヵ月連続前年上回る
外需中心に回復傾向が続く
日本工作機械工業会 8月の工作機械受注実績

 日本工作機械工業会がまとめた2010年8月の工作機械受注実績調査報告(確報)によると、8月の受注額は、前年同月比170.0%増(約2.7倍)の859億円となり、9カ月連続して増加し回復基調が続いている。前月比でも2.1%の増加を示し本年の最高額を3カ月連続で更新、また5カ月連続の800億円台となった。
 内外需別にみると、内需は前年同月比123.8%増(約2.2倍)の286億円で9カ月連続の増加。前月比は季節要因もあり2.1%減と5カ月ぶりにマイナスに転じたが、受注額の水準は5月からほぼ横ばいと、停滞気味に推移している。
 内需の業種別受注額は、全11業種のうち、3業種が前年同月比でマイナスを示し、前月比では5業種がマイナスとなっている。
 主要業種では、「一般機械」以外で前月比がマイナスとなった。「航空機・造船・輸送用機械」は3カ月ぶりに前年同月を下回り、回復の続いていた「電気・精密」も9カ月ぶりに前月を下回った。受注額は、「一般機械」が131億円(前年同月比約2.5倍・9カ月連続プラス、前月比6.5%増・7カ月連続プラス)、「自動車」が76億円(同約2.6倍・9カ月連続プラス、同9.3%減・2カ月ぶりマイナス)、「電気・精密」が39億円(同約2.1倍・8カ月連続プラス、同6.2%減・9カ月ぶりマイナス)、「航空機・造船・輸送用機械」が6億円(同21.8%減・3カ月ぶりマイナス、同51.8%減・2カ月連続マイナス)となっている。
 外需は、前年同月比201.1%増(約3.0倍)の572億円となり、10カ月連続で増加。前月比も4.3%増と3カ月連続してプラスとなった。6カ月連続で500億円台を示し、アジアを牽引役とした回復傾向が続いている。
 国・地域別の受注額の推移をみると、主要三極では、アジアがこのところ好調さを持続しており、北米も緩やかながら増加基調をみせている一方、欧州は減少を示し依然低調な状態が続いている。受注額は、アジアが369億円(前年同月比約3.2倍・11カ月連続プラス、前月比9.7%増・2カ月ぶりプラス)となり、東アジアは中国、韓国が好調に推移した結果、本年の最高額を記録。その他アジアもタイ、インドで受注増となり、4カ月ぶりに80億円を超えた。
 欧州は72億円(同約3.1倍・8カ月連続プラス、同23.7%減・2カ月ぶりマイナス)。夏休みの影響もあり、前月比がマイナスに。欧州市場は依然低調に推移しており、主要3極で未だ100億円台に届いていない。
 北米は114億円(同約2.7倍・8カ月連続プラス、同7.1%増・2カ月ぶりプラス)で、緩やかながら回復傾向が続いており、6カ月連続して100億円を超えている。
 業種ごとに主要3極の構成比をみると、「一般機械」はアジアが約半分を占め、次いで北米、欧州の順となっている。「自動車」はアジアが8割弱を占め高い水準を維持している。一方、欧州は一割に満たないレベルで依然厳しい状況が続いている。「電気・精密」でもアジアが九割弱を占め、電子部品やIT関連、家電などで中国を中心に盛んな需要が引き続きみられている。「航空機・造船・輸送用機械」は北米が4割強、欧州で2割強と、欧米で6割強を占めている。
 2010年1〜8月の受注累計額は、前年同期比185.1%増(約2.9倍)の6,109億円となり、堅調な回復を示している。
 このうち、内需は前年同期比約2.1倍の1,926億円で、主要業種はすべてプラスとなった。それ以外の業種では、特に自動車部品は前年の落ち込みが大きかったこともあり伸びが大きくなっている。
 外需は前年同期比約3.4倍の4,183億円。主要三極ではすべてプラスを示し、特にアジアは欧州、北米に比べ金額・伸び率ともに高い水準を示している。外需比率は、1〜7月累計から0.3ポイント減少し、68.5%となっている。

製造業の廃業の現状など
最近の動向を意見交換
名機工同友会 9月定例会を開催

 名機工同友会(会長=金原進一氏・カネキ商会社長)の9月例会が9月27日午後6時30分より名古屋市中区錦の東京第一ホテル錦で開催された。
 冒頭、金原会長の挨拶に続いて、各部の報告が行われた。
 事業部より、共同購入の実績について報告され、引き続き協力が呼び掛けられた。
 経営対策部からは、例年通り2月頃に講演会を予定していることが伝えられ、講師、テーマなどについての情報提供が求められた。
 厚生部より、先月行われたビアパーティーの報告と参加協力に対して礼が述べられた。
 情報交換の場では、今月のテーマ@リーマンショック後の製造業の倒産や廃業についてA社員の素行不良の内容と対処の仕方についてB年間休日数についての3点で意見を交わし、主に次のような意見が出された。
 @「小さな町工場や少人数でやっているところは、昨年あたりから数件廃業するところが出ている。原因は仕事量の減少や後継者がいないということ」「政府が昨年実施した特別融資枠のうち10%ぐらいの企業で返済が滞っている。その中からは返済不能というところも出てくるのではないか、と銀行筋から話を聞いた。倒産、廃業はこれから本格的に始まるのではないかと危惧をしている」
 A「以前は手形の持ち逃げなどもあったが、現在は皆無の状態。報告・連絡がうまく行ってない場合があった。これに対しては厳格に対応をしなければならない」「取引先の社員と共謀して長い間商品を詐取されていたことがあり、社員と話をして認めたため懲戒解雇とした。これを不服として社員が訴えて裁判沙汰になった経緯がある。その時は社員との話し合いをすべて録音していたので事なきを得た」
 B「土曜、日曜日と祝祭日は休みで現在休日は120日以上。以前は土曜日、祝祭日も営業や電話対応をしていたが、現在はそれもないため完全に休みとしている」

契約高は前年同月比94.9%増
アジア向けが73.6%に
日本産業機械工業会 8月の産業機械輸出状況

 日本産業機械工業会がまとめた平成22年8月の産業機械輸出契約状況によると、8月の主要約70社の契約高は前年同月比94.7%増の1,239億1,000万円となった。
 内訳は、プラントが3件で348億3,200万円(前年同月に案件がなかったため比率を計上できず)となり、単体が前年同月比40.1%増の890億7,800万円となった。
 単体機械を機種別にみると、@ボイラ・原動機=アジアの増加により前年同月比82.3%増A鉱山機械=アジアの増加により同55.9%増B化学機械=アフリカが大幅に減少したことにより同50.7%減Cプラスチック加工機械=オセアニア以外のすべての地域が増加し、特にアジアが増加したことにより同77.7%増D風水力機械=アジアの減少により同22.8%減E運搬機械=アジア、北アメリカの増加により同60.5%増F変速機=アジア、ヨーロッパ、南アメリカの増加により同43.1%増G金属加工機械=アジアの増加により同69.0%増H冷凍機械=すべての地域が増加したことにより同37.0%増となった。
 プラントは、アジア、オセアニアが増加した。
 地域別構成比は、アジア73.6%、ヨーロッパ6.4%、オセアニア6.1%、北アメリカ5.9%、中東4.2%、ロシア・東欧2.1%となっている。

平成22年度は16件に研究助成
20年間で助成総額約4億5000万円に
大澤科学技術振興財団 GTセンターで贈呈式

 財団法人大澤科学技術振興財団(理事長=大澤輝秀氏・オーエスジー会長、住所=東京都大田区南馬込3-25-4)の「平成22年度助成費贈呈式」が10月6日午後3時30分より、オーエスジーのグローバル・テクノロジーセンター(愛知県豊川市一宮町宮前149)において行われた。
 同財団は平成3年7月18日に設立されて以来、日本のモノづくりを支える科学技術の振興に寄与したいという趣旨から、国内の大学・研究所等の機関に所属する研究者に対する助成を行っている。
 設立20年の節目となる今年度は8件の研究開発助成と8件の国際交流助成を行い、助成費の合計は1,185万円となった。また、設立来の助成金額の累計は4億4,140万9,000円となっている。
 贈呈式の冒頭、大澤茂樹常務理事は「大澤財団20周年の記念すべき年となります。20年間での研究・国際交流の助成総額が約4億5,000万円となりました。財団の目的にあった形で運営を進め、着実にその成果が期待されます。日本のモノづくりは自身を持って良いと考えております」と挨拶。
 選考経過について選考委員長の中川威雄東京大学名誉教授より説明があった後、各受賞者へ助成費の贈呈が行われた。
 平成22年度の研究助成費受賞者は次の通り(敬称略)。
 【研究開発助成】8件
●松浦清隆(北海道大学・大学院教授)「脱タングステン超硬合金の省エネ製造法に関する基礎研究」
●金子順一(埼玉大学・大学院助教)「樹脂系透明材料の高精度平滑面切削加工技術の開発」
●小茂鳥潤(慶應義塾大学・理工学部教授)「高温混合微粒子ピーニング(IH―MFPP)を利用した構造用鋼の表面改質加工」
●野瀬正照(富山大学・芸術文化学部教授)「自己硬化性超硬質ナノコンポジット膜の研究」
●野村光由(豊橋技術科学大学・機械工学系特任助教)「微小径エンドミル加工における工具寿命予測システムの開発」
●中本圭一(大阪大学・大学院助教)「マイクロ複雑形状の低摩耗・高効率加工を実現する刃先移動加工法の確立」
●山村和也(大阪大学・大学院准教授)「大気圧プラズマ照射を援用したパワーデバイス用単結晶SiC基板の高品位加工プロセスの開発」
●久保田章亀(熊本大学・大学院助教)「溶液環境下における機能性材料の加工とマイクロトライボロジー評価に関する基礎的研究」
 【国際交流助成】8件
●呉勇波(秋田県立大学・システム科学技術学部教授)「2010年度材料開発と加工技術の最新進展に関する国際会議」(フランス)
●細川晃(金沢大学・理工研究域教授)「第六十回国際生産加工アカデミー総会」(イタリア)
●榎本俊之(大阪大学・大学院教授)「第六十回国際生産加工アカデミー総会」(イタリア)
●原圭祐(一関工業高等専門学校助教)「国際先端砥粒加工シンポジウム2010」(台湾)
●鄒艶華(宇都宮大学・大学院准教授)「国際先端砥粒加工シンポジウム2010」(台湾)
●二ノ宮進一(日本工業大学・工学部准教授)「国際先端砥粒加工シンポジウム2010」(台湾)
●岩井学(富山県立大学・工学部講師)「国際先端砥粒加工シンポジウム2010」(台湾)
●布引雅之(兵庫県立大学・大学院准教授)「国際先端砥粒加工シンポジウム2010」(台湾)

工作機械・関連メーカーの集積地へ
中国本社来年2月に移転
森精機 ユーザーサポート体制を強化

 森精機製作所(社長=森雅彦氏、本社=名古屋市中村区名駅2-35-16)は、需要の拡大する中国においてユーザーサポート体制の強化のため、上海にある森精機中国本社(登記名=上海森精机机床有限公司/MORI SEIKI〈SHANGHAI〉CO.,LTD.)を現在入居している高層商業ビルからショールーム・ターンキー工場を持つ地上四階建ての建屋に来年2月中旬に移転することを発表した。
 新拠点の近くには提携先の独国ギルデマイスター社(DMG)の上海工場があり、また、周辺には日系・欧州系の工作機械・工具メーカーもショールームを構え、新拠点は上海における工作機械および関連メーカーの集積地の中にあり、機械の購入を検討するユーザーにとって非常に利便性の高い場所といえる。
 新中国本社では、ショールームを開設して売れ筋機種や新機種を展示し、ユーザーに実機でのデモ加工等を見てもらうほか、ユーザーのエンジニアやオペレーター向けのNCスクールを開設することで、ユーザーのサポート体制を強化。また、実機を用いた研修プログラムを実施して、販売店社員や同社社員の技術レベルの向上を図る。
 さらに新拠点にサービス用パーツ在庫を倍増し、ユーザーへのパーツ供給体制の強化を図るとともに、中国主要都市のユーザーへのパーツの24時間以内の発送率を90%以上にする。
 そのほか、タイムスタディーおよびテスト加工を実施し、治具・ロボット等を設備して毎月数件程度の小規模ターンキープロジェクトに対応するターンキー部門を設置するとしている。
 【新森精機中国本社の概要】構造=鉄筋コンクリート地上4階、延床面積9,600u(現在は1,663u)▽所在地=中華人民共和国上海市光中路331号▽森精機中国の全社員約150名のうち、約60名が勤務
 【移転予定年月】2011年2月中旬(春節明け)
 【現在の中国での営業拠点】上海・北京・香港・天津・大連・深川・重慶・広州・蘇州・武漢・青島

円高等で回復に一服感あるが
航空機に明るいニュースも
ダイヤ工業協会 第25回中部支部総会を開催

 ダイヤモンド工業協会中部支部(支部長=北川正樹氏・北川ダイヤモンド工業社長)は10月7日午後5時30分より、名古屋市中区錦のアパホテル名古屋錦にて「第25回ダイヤモンド工業協会中部支部総会」を開催、会員ら34名が出席した。
 総会では、冒頭、滝沢監事(内外ダイヤモンド代表社員)より会計報告並びに監査報告が行われ、全会一致でこれを承認した。
 北川支部長が「25回目の総会となりました。本日はご多忙中のところ、ご参加いただきありがとうございます。今年、野球は中日が四年振りにセリーグで優勝。四年前を思い起こせばナゴヤも日本で一番元気な街ともてはやされておりましたが、今回はまだまだ厳しいものがあります。業界の方は昨年が最悪で、この地区の自動車関係も八割程度には戻っている感じですが、それもまだ予断を許さない。航空機はB787がやっとテストフライト。今年一杯で1号機の納入と言われていましたが、来年にずれ込んだ。しかしやがて動き出すでしょう。三菱のMRJもGOがかかり部品の生産に入り、2012年にテストフライトという計画で動き出したといった明るい話題もあります。しかし総合的には、円高がとどまるところなく進んでおりますし、さらに今となっては中国といったキーワードを抜きには考えられない状況で、色々な問題に対し早めの解決が望まれます。本日の会が有意義なものとなりますことを祈念いたします」と挨拶。
 続いて早坂ノリタケカンパニーリミテド技術本部長が、ダイヤモンド工業協会の資料に基づいて業界の近況を報告する中で、「ようやくピーク時近くまで戻ってきたかというところでしたが、エコカー補助金が無くなるとか、円高だとかで雲行きが陰ってきており、注意して見て行く必要があると思っております。よいニュースでは、ノーベル化学賞を鈴木、根岸両先生が頂かれた。最近にない明るいニュースと思っております。日本人は知恵を出して頑張っていかなければならないと、勇気をもらった次第です」と語った。
 この後、武藤ダイヤモンド工業協会事務局長の発声で乾杯。
 恒例となったミニライブでは、今回、名古屋を中心に活動している河原龍夫氏(ハーさん)率いる「ハーさんクラブバンド」によるオールディーズを中心とした歌と演奏や、杉本トーメイダイヤ副社長のギター演奏などがあり、楽しいひと時を過ごした。
 出席者は和やかに情報交換し、午後8時前にお開きとなった。

環境設備産業の方向性を探る
「省エネ政策の動向とビジネスチャンスの拡大」
愛知県環境設備団体連合会 セミナー開催

 愛知県の設備関連業界8団体で構成される愛知県環境設備団体連合会(会長=足立哲氏・愛知県空調衛生工事業協会会長)は、9月27日午後2時から名古屋市中村区にある愛知県産業労働センターウインクあいちにおいて、ユアサ商事の広瀬薫室長を講師に「省エネ政策の動向とビジネスチャンスの拡大」の講演会を開催した。
 膨大な資源やエネルギーを消費する建設業界は、環境に対しての大きな責任の一端を担っており、「環境」「省エネ」「ビジネス」に関しての理解や方向性を見出してもらうのがねらいで、会場は満席の8団体の組合員らおよそ80名が聴講した。
 冒頭の挨拶で足立会長は「この連合会は今から3年前に設立致しました。設備業界は今までのように『仕事を下さい』のお願いの世界から自立の世界へ脱皮が求められており、仕事を自ら作っていかないといけない状況にあります。その中で我々が普段取り扱っている設備業は省エネ、リニューアル、メンテナンスを含めて幅の広い生活密着の産業であり、全ての事業の中で環境を念頭に行動することで、21世紀型の新たな環境設備産業として開拓し、育み、若者が魅力ある産業としして認知してくれる段階へ持っていかなければなりません」と話し、環境設備産業としてライフラインを握る同業界が率先して社会に環境をアピールしていく姿勢を示した。また今後同連合会を中部地区だけではなく、全国にも広げてより大きな組織にしていきたいとの考えを示した。
 続いて、ユアサ商事の総合企画部、ユアサエナジーソリューション室室長の広瀬薫氏より、「省エネ政策の動向とビジネスチャンスの拡大」と題したセミナーが開催された。
 広瀬氏はユアサ商事のエナジーソリューションの前新である省エネ室を立ち上げ、これまでに多くの工場、ビル、学校の省エネに関してコンサルタント経験を持ち、経済産業省依頼の講演会での実績も多数ある。
 日本を取り巻く状況は、温室効果ガス排出において京都議定書目標達成のために関係予算は一兆円規模になっており、今後も環境関連の予算は目標達成のために減らす方向にはない。平成22年度には改正省エネ法が施工され、エネルギーを管理する対象が今までは工場・事業場単位(拠点毎)でよかったが、事業者(企業単位)に変わり、エネルギー全体の使用量の把握とエネルギー管理統括責任者の選任、事業者単位でのエネルギー管理の実施、年1%以上のエネルギー消費原単位の低減、定期報告書・中期計画書の作成と提出が求められるようになった。
 それに対して省エネ推進支援策として国から助成金も用意されるようになったので、ビジネスチャンスの事例としてボイラー燃転によるCO2削減を補助金と国内クレジット制度活用例とコンプレッサーの省エネ、クーリングタワー循環水浄化装置によるCO2削減が紹介された。
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 【愛知県環境設備団体連合会について】愛知県管工機材商業協同組合、愛知県管工事業協同組合連合会、愛知県空調衛生工事業協会、愛知県浄化槽協会、中部ダクト工業協同組合、中部配管工事業協同組合、中部冷凍空調協会、名古屋市指定水道工事店協同組合の8団体で構成されており、各団体合わせて会員数は2,216社に上る(2007年)。これら団体が連携し、21世紀の新たな環境設備産業の確立を目指すとともに、次世代の若者が魅力ある産業と感じてくれるようアピールしている。

采配を振る倉橋監督の鉄則は
子供の顔をよく見ること
名古屋水栓販売協会 9月例会で初の試み

 名古屋水栓販売協会(理事長=土方隆氏・東洋物産社長)では、9月18日午前10時30分より、愛知県知多市緑町にある知多運動公園野球場において「9月例会」を開催し、初の試みとして会員の倉橋氏(明興社長)が監督を務める少年野球クラブの試合見学を行い、“少年野球チームの指導取り組みについて”話しを聞いた。
 倉橋氏は南区の小学生を対象とした少年野球クラブ“サンデージュニア”の監督を18年続けており、選手56名のうち、Aチーム六年生14名を、毎週日曜日の午前8時30分から午後5時迄、年間を通じて休みもほとんどなしで熱血指導している。当日は大六リーグ秋季大会の第二戦目でサンデージュニアと森の里少年野球チームが対戦した。七回表までリードされており、ベンチから監督が雷を落としているのが聞こえたが、最終回で副キャプテンの向井君がクリーンヒットを打ち3点を取り試合を決め、4対2でサンデージュニアが勝利した。
 倉橋監督は「うちの野球はああいう野球が多いです。一対〇で勝ったら誉めてあげると子供には言うのですが、なかなかそうはいかないので、点数を取って取られての野球です。自分は子供の顔をある程度見ますね。例えば子供が顔を2点とられてしゅんとしていれば無理かなという試合もありますし、いけいけでこれはひっくり返せるかなという試合もあります。今日は向井くんにスクイズをやるか、打つかと選択肢を出したら打ちますと言ったので打たせました。その前までは3打数0安打で僕は雷を落としていました。攻めて攻めての試合が多くて名采配はないかもしれないけど、子供達と楽しんでやっております。どのような場面にもっていくのかが僕の仕事ですから」と話した。
 試合後の懇親会で水販会員らは「子供達から元気をもらいました」と話し、倉橋監督の指導法から家族の協力についてまで質問がおよび、倉橋監督も冗談を交えながら賑やかに懇談していた。
 サンデージュニアを支えるカメラマン役の立川さんの話によると「ナイスプレーは、チームワークから生れると思う。チームワークを育むのは、監督と子供達との信頼関係。監督は厳しい中にも優しさがあり、僕の息子もOBで野球が好きになる指導をしてくれる」と語っていた。

恒例のお客様感謝祭
第15回ITORYUフェアー開催
伊藤柳商店 目標来場者達成

 冷暖房・住設機器・配管資材一式を扱う伊藤柳商店(社長=伊藤信哉氏・本社=名古屋市西区丸野)は10月7・8日の両日、本社特設会場において恒例の「第15回ITORYUフェアー」を開催した。フェアーは両日とも午前11時から午後8時まで開かれる中、目標通りの来場者が訪れるなどして、会期中賑わった。
 工具類に特化した出展メーカー8社はそれぞれの展示スペースで自信のロングセラー商品を限定特別価格で提供していたり、新製品を実演販売しており、作業服姿の来場者は製品についての質問や相談をしたり、実演を熱心に見入る姿や価格交渉する様子も見られた。
 また会場の中心テーブルには、前日から煮込んだ毎年好評の手づくりカレーや、豚汁、サンドウィッチ、おはぎ等が用意され、来場者は沢山の手づくりのもてなしを受けながら、笑顔で伊藤柳商店の営業社員と談笑していた。
 社長の伊藤信哉氏は「恒例のフェアも今年で15年目になりました。この不況下でも、こうして各出展メーカーの協力をいただきながら開催できることは本当にありがたいです。お客様に感謝の気持ちを表して年に一度の『お客様感謝祭』という位置づけで開催させていただいております。いい情報や製品を見つけた、楽しかったと満足していただけるように今後も続けていきたい」と述べている。

中部経産局 最近の管内総合経済動向
 中部経済産業局は10月12日公表の「最近の管内総合経済動向」で、管内(愛知、岐阜、三重、富山、石川の五県)の経済活動について「一部に厳しさが残るものの、緩やかに持ち直している」とした今年2月発表の総括判断を8カ月据え置いた。個別の項目では、住宅投資の判断を「持ち直しの動きに足踏みが見られる」から「持ち直しの動きが見られる」に今年4月の発表以来、6カ月ぶりに上方修正した。先行きについては、エコカー補助金終了による影響、世界経済の下振れ、為替相場の動向、デフレの進行、地域の雇用情勢や中小企業の経営状況などについて一層の注視が必要であるとしている。(比較は断りのあるものを除き、平成22年8月実績値による。)
鉱工業生産・出荷・在庫
◆生産
 生産は、横ばいとなっている。
 鉱工業生産の動向を指数(八月速報)で見ると、輸送機械工業、電子部品・デバイス工業、化学工業などが低下したことから、前月比1.6%減と2カ月ぶりの低下となった。また、前年同月比は22.1%増と10カ月連続の上昇となった。
 出荷は、輸送機械工業、一般機械工業、電子部品・デバイス工業などが低下したことから、前月比2.4%減と3カ月ぶりの低下となった。また、前年同月比は20.2%増と10カ月連続の上昇となった。
 在庫は、一般機械工業、電子部品・デバイス工業などが上昇したことから、前月比1.3%増と3カ月ぶりの上昇となった。また、前年同月比は0.7%増と19カ月ぶりの上昇となった。
 なお、大口電力需要は、中部電力管内では九カ月連続で前年を上回り、北陸電力管内でも9カ月連続で前年を上回った。
主要業種の動向
◆輸送機械
 輸送機械の生産は、横ばいとなっている。
 乗用車は、新興国向けが順調であることや、国内向け低燃費車が好調であるものの、エコカー補助金終了を見据え、増産に慎重な動きもあり、横ばいとなっている。
 自動車部品は、国内完成車向け、国内メーカーの海外現地工場向けが堅調なほか、アジア向けが好調であるものの、エコカー補助金終了を見据え、増産に慎重な動きもあり、横ばいとなっている。
 航空機体部品は、航空機体メーカーの増産の動きが一服しており、横ばいとなっている。
◆一般機械
 一般機械の生産は、持ち直しつつある。
 金属工作機械は、国内向けは低水準で推移しているものの、海外向けに持ち直しの動きが見られ、全体としても持ち直しつつある。
 繊維機械は、織機、紡績・準備機械とも主力の中国向けを中心に増加傾向となっている。
 土木建設機械は、低水準で推移しているものの、海外向けを中心に持ち直しの動きが見られる。
◆電子部品・デバイス
 電子部品・デバイスの生産は、高水準で推移している。
 半導体素子・集積回路は、記憶素子(メモリ等)で一部情報通信機器向けが好調なことなどから、高水準で推移している。
 液晶素子は、テレビ向けやその他情報通信機械向けが好調であることから、高水準で推移している。
◆電気機械
 電気機械の生産は、横ばいとなっている。
 開閉制御装置・機器は、一般家電向けが好調であるものの、工場ライン向けが低調であり、自動車向けの伸びもこのところやや鈍化していることから、横ばいとなっている。
 内燃機関電装品は、自動車向け需要の伸びがこのところやや鈍化していることから、横ばいとなっている。
 電動機は、海外向けが順調であるものの、自動車向け需要の伸びがこのところやや鈍化しており、横ばいとなっている。
◆情報通信機械
 情報通信機械の生産は、緩やかな増加傾向となっている。
 民生用電子機械は、エコポイント効果により薄型テレビの国内需要が旺盛であることから、全体としては緩やかな増加傾向となっている。
◆金属製品
 金属製品の生産は、持ち直しの動きに足踏みが見られる。
 アルミニウム建材は、建築着工に持ち直しの動きが見られるものの、建材需要が伸びていないことから、持ち直しの動きに足踏みが見られる。
 ばねは、自動車向け需要の伸びがこのところやや鈍化していることから、横ばいとなっている。
 ガス機器は、国内住宅着工に持ち直しの動きが見られるほか、海外向け需要が堅調なことなどから、持ち直しの動きが見られる。
◆鉄鋼
 鉄鋼の生産は、横ばいとなっている。
 鋼板は、自動車向けや海外向けが堅調なことなどから、高水準で推移している。
 棒鋼は、民間建築向けを中心に低水準で推移している。
 特殊鋼鋼材は、自動車関連で国内向け・海外向け共に堅調であることなどから、横ばいとなっている。
◆ファインセラミックス
 ファインセラミックスの生産は、横ばいとなっている。
 触媒担体・セラミックフィルタは、一部需要の伸び悩みから、横ばいとなっている。
 ガスセンサ素子は、環境問題への対応から国内外の自動車向けが順調であるものの、このところ需要の伸びがやや鈍化しており、高水準で推移している。
◆繊維・陶磁器
 繊維・陶磁器の生産は、低水準で推移している。
 繊維は、自動車向けや衣料品向けなどの化学繊維需要が順調であることから、低水準ながら緩やかな増加傾向となっている。
 陶磁器は、タイルなどの建築需要が低迷していることや、飲食器が安価な輸入品に押されていることなどから、低水準で推移している。
消費・投資などの需要動向
◆個人消費
 個人消費は、持ち直している。
 大型小売店販売は、既存店ベースで29カ月連続で前年を下回ったものの、全店ベースでは2カ月ぶりに前年を上回った。
 百貨店は、猛暑により秋物衣料の動きが鈍かったことや、消費者の買い控えや低価格志向が続いているものの、猛暑の効果により婦人雑貨などに動きが見られたことに加え、一部店舗における閉店セールの効果や入店客数が増加傾向にあることなどから、全店ベース、既存店ベースともに、33カ月ぶりに前年を上回った。
 また、スーパーは、百貨店同様に猛暑により秋物衣料の動きが鈍かったことや、消費者の低価格志向による客単価の下落が定着しているものの、猛暑の効果により飲料や水着などの夏物季節商材に動きが見られたほか、機能性肌着や低価格商品が好調であったことなどから、既存店ベースでは25カ月連続で前年を下回ったものの、全店ベースでは3カ月連続で前年を上回った。
 コンビニエンスストア販売(全店ベース)は、客単価が下落傾向にあるものの、猛暑の効果により、アイスクリーム、飲料などが好調であったことなどから、3カ月連続で前年を上回った。
 乗用車販売は、エコカー補助金終了前の駆け込み需要で、低燃費車の販売が好調だったことなどから、普通車が14カ月連続で、小型車が12カ月連続で、軽自動車が6カ月連続で前年を上回り、全体でも13カ月連続で前年を上回った。
 家電販売は、エコポイント制度の効果により、薄型テレビが堅調であったほか、猛暑の効果も加わり、エアコンや冷蔵庫が伸びた。また、パソコン等の情報家電が持ち直していることなどから、全体でも3カ月連続で前年を上回った。
◆設備投資
 設備投資は、水準は低いものの、持ち直しの動きが見られる。
 製造業では、自動車、電気機械、化学など多くの業種で増加する計画となっている。
 非製造業では、電力などで増加する計画となっている。
 なお、管内主要八社の金属工作機械受注(国内向け)を見ると、一般機械工業向けが7カ月連続で、自動車工業向けが8カ月連続で前年を上回り、全体でも9カ月連続で前年を上回った。
◆公共投資
 公共投資は、緩やかな減少傾向となっている。
 公共工事前払金保証請負金額を見ると、「市町村」で前年を上回ったものの、「国」「独立行政法人」「県」「地方公社」「その他」で前年を下回り、全体でも3カ月連続で前年を下回った。
◆住宅投資
 住宅投資は、持ち直しの動きが見られる。
 新設住宅着工戸数は、貸家が22カ月連続で前年を下回ったものの、持家が10カ月連続で、分譲が3カ月連続で前年を上回り、全体でも2カ月連続で前年を上回った。
◆輸出
 輸出は、増加のテンポがこのところ緩やかになっている。
 名古屋税関管内の輸出通関額(円ベース)は、9カ月連続で前年を上回ったものの、増加幅は足元縮小してきている。品目別で見ると、「自動車」「自動車の部分品」などが前年を上回った。
 主要地域(国)別で見ると、米国向けが8カ月連続で、アジア向けが10カ月連続で、EU向けが9カ月連続で前年を上回った。
◆雇用
 雇用は、緩やかな持ち直しの動きが見られるものの、厳しい状況が続いている。
 新規求人数は、製造業、人材派遣を含むサービス業、運輸業などの業種を中心に6カ月連続で前年を上回った。
 有効求人倍率は、4カ月連続で上昇した。
◆企業倒産
 企業倒産(件数)は、3カ月連続で前年を下回った。
 企業倒産(件数)は、「製造業」「運輸業」などで前年を下回った。

総受注高前年同月比82.7%増の5,128億円
内外需ともに前年を上回る
日本産業機械工業会 8月の産業機械受注状況

 日本産業機械工業会がまとめた平成22年8月の産業機械受注状況によると、8月の総受注高は前年同月比82.6%増の5,127億9,200万円で、このうち内需は同76.8%増の3,732億3,600万円、外需は同100.4%増の1,395億5,600万円となった。
 内需のうち、製造業向けは前年同月比65.2%増、非製造業向けは同91.7%増、官公需向けは同64.2%増、代理店向けは同47.6%増であった。
 内需で増加した機種は、ボイラ・原動機(前年同月比96.2%増)、鉱山機械(同14.8%増)、化学機械(同104.4%増)、タンク(同32.4%増)、プラスチック加工機械(同216.9%増)、圧縮機(同137.1%増)、運搬機械(同19.5%増)、変速機(同37.9%増)、金属加工機械(同47.8%増)、その他機械(同24.8%増)の10機種。減少した機種は、ポンプ(同14.3%減)、送風機(同5.6%減)の2機種であった。
 一方の外需は、プラント案件が3件で受注高は348億3,200万円であった(前年同月比は前年に案件がなかったため比率を計上できず)。
 外需で増加した機種は、ボイラ・原動機(前年同月比95.7%増)、鉱山機械(同59.8%増)、化学機械(同112.9%増)、タンク(同37861.1%増〈約380倍〉)、プラスチック加工機械(同90.3%増)、ポンプ(同34.8%増)、送風機(同506.7%増)、運搬機械(同93.0%増)、変速機(同42.5%増)、金属加工機械(同261.5%増)、その他機械(同1636.6%増)の11機種。減少した機種は、圧縮機(同33.1%減)の一機種であった。
 機種別の動向をみると、@ボイラ・原動機=電力、外需の増加により前年同月比96.1%増A鉱山機械=窯業土石の増加により同21.8%増B化学機械(冷凍機械を含む)Cその他非製造業、官公需、外需の増加により同106.8%増Dタンク=外需が大幅に増加したほか、石油・石炭も増加したことにより同720.9%増Eプラスチック加工機械=情報通信機械、自動車、その他製造業、外需の増加により同117.1%増Fポンプ=電力の減少により同4.0%減G圧縮機=一般機械、代理店の増加により同32.9%増H送風機=外需の増加により同6.0%増I運搬機械=運輸、外需の増加により同36.9%増J変速機=鉄鋼、一般機械、その他製造業、官公需、外需の増加により同39.1%増K金属加工機械=鉄鋼、外需の増加により同156.5%増となった。

相阪 哲治氏
永田工具店社長

 機械工具商社永田工具店(本社=愛知県大府市長根町5-81)の社長相阪哲治氏が、かねてより病気療養中のところ、9月30日に急逝された。享年44歳。
 喪主を妻の清美さん(創業者永田榮作氏の長女)が務め、10月2日午後6時より通夜、翌3日の午前11時より葬儀・告別式がしめやかに営まれた。会場はいずれも、会社近くのJAやすらぎホール大府(大府市朝日町)にて。
 週末にも関わらず、訃報を聞きつけ全国より多数が参列、次世代の業界を担う青年社長の突然の死を悼んだ。

赤地 時司氏
サカイリフテク常務

 吊り具・揚重・輸送機器の製作・卸販売を行うサカイリフテク(社長=酒井美根恵氏、本社=名古屋市中区金山1-4-8)の常務取締役赤地時司氏が、かねてより病気療養中であったところ、10月23日に急逝された。享年68歳。
 通夜は10月25日午後7時より、葬儀・告別式が翌26日の午前11時より、いずれも岐阜市金町のアスピカホール岐阜駅前を会場に、長男の赤地仁志氏が喪主を務めてしめやかに営まれた。
 創業者で先代社長の酒井清司氏亡き後、その妻の現社長を支えてきた赤地常務の死を悼み、業界関係者らが多数参列した。

三輪 義夫氏
元三枝電機専務

 元三枝電機専務の三輪義夫氏が10月23日、逝去された。享年77歳。
 前夜式は10月25日午後6時より、葬儀式が翌26日の午前10時より、名古屋市千種区堀割町の覚王山陵苑において、長男の三輪義勝氏が喪主を務め、キリスト教葬にて執り行われた。
 故人をしのび業界関係者らが数多く参列した。

和久田久和氏
三和商事会長

 機械工具商社三和商事(社長=和久田修志氏、本社=名古屋市瑞穂区洲雲町4-71)の創業者で会長の和久田久和氏が、かねてより病気療養中のところ薬石効無く、10月3日に逝去された。享年76歳。
 通夜は10月5日午後6時より、葬儀・告別式が翌六日の正午より、いずれも名古屋市千種区千種のいちやなぎ中央斎場において、長男で社長の修志氏が喪主を務め執り行われた。
 業界関係者ら親交のあった多くの人が参列し故人の冥福を祈った。

雇用環境改善セミナー開催
労働トラブルへの対応
愛機工 豊島維大氏を講師に

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=野田道典氏・ノダキ社長)は、人材確保助成事業の一環として10月5日、名古屋市中区の東京第一ホテル錦において雇用環境改善セミナー「未払い残業・解雇等、労働トラブルへの対応」(経営対策部担当、部長=林正人氏・広島商事社長)を開催。事業主及び管理者を対象とした組合員ら45名が参加した。
 司会進行の梅村理事(梅村本店社長)より、開会の挨拶と、講師の豊島維大氏の紹介がされた。
 豊島氏はウィニングコンサルタント代表取締役の、中小企業診断士と税理士の資格を持つ経営ンサルタント。これまでに平成16年から18年に取り組んだ社員戦力化事業の機械工具商社雇用管理調査において、訪問調査やアンケートの集計・分析など報告書をまとめ、今回の戦力化事業においても雇用環境にかかわるアンケートの分析を依頼しており、業界の雇用状況については精通している。今回は解雇によるトラブルや未払残業請求、サービス残業の対処などを提言してもらい、アンケート集計で課題となったサービス残業についても分析してもらった。
 近年、大手外食チェーンの「名ばかり管理職」問題が発覚し裁判で事業者に対し未払い賃金と付加金支払い命令の判決が出たことは記憶に新しい。
 弁護士や司法書士事務所は未払い賃金と同額の付加金と遅延利息も入り、金額は一人について何百万円という単位の報酬を得られることから、過払い金ビジネスに次ぐ未払い賃金ビジネスとして非常に関心が高まっている。
 サービス残業に関する法律は、労働基準法で時間外及び休日の労働は三六協定が必要(同法第36条)、時間外、休日及び深夜の割増賃金(同法第37条)、裁判所による未払賃金と同額の付加金の支払い命令(同法第114条)、サービス残業未払金の時効は2年(同法第115条)、在職期間については各給料日翌日から年6%の遅延利息(商法第514条)が定められており、残業代不払いに関しては、労働基準監督署はすぐに本人に支払う旨の是正命令を出す。罰則は労働基準法第37条(時間外、休日及び深夜の割増賃金)違反で、6カ月以下の懲役又は30万円以下の罰金となる。時効は2年。
 セミナーではサービス残業の有無を把握するための就労と賃金支払いに関する項目を紹介し、サービス残業をなくす対策が講ぜられた。また、アンケート集計から解雇に関する実態にも触れ、労働審判・訴訟をされたらどうするのか、不当解雇による訴え回避・処方法、不当解雇による訴え回避対策も述べられた。
 特に参加者が関心を寄せていたのは外回りの営業社員等に残業代を支払っていない場合はサービス残業に該当する件で、これに対しサービス残業をなくす対策として豊島氏は「外回りの営業社員等と事業場外労働に関する協定(労働基準法38条の2)を結び、営業一人ひとりに了解をもらい事業場管轄の労働基準監督署に毎年提出する。役職手当、営業手当、諸手当に固定残業手当相当分を設けることで、八時間労働したとみなされる」と講じた。

TOTOを招いて
静岡県管工機材商組合
10月定例理事会 衛生陶器部会開催

 静岡県管工機材商組合(理事長=伊藤捷三氏・沼津管材社長)では、10月1日午後三時より静岡市内の“マイホテル竜宮”において「十月度定例理事会」を利用して、衛生陶器部会を開催した。
 衛生陶器部会ではTOTO名古屋支社の白川副支社長、沼津営業所の中野所長、静岡営業所の筒井所長を招いて“市場環境とTOTO新製品”について研修した後、意見交換した。
●静岡地区の景気の現状
▽有効求人倍率は全国平均0.47(2010年6月)に対し静岡では0.44と下回り活力がない。
▽新設着工件数は全国的に80万個を割り厳しかったが、静岡県では09年9月を底に回復傾向にある。中でも戸建住宅について静岡は全国平均よりも上回っている(2010年1月〜5月)。
▽非住宅新設着工=数は全国平均の前年比95%に対し静岡は72%(2010年1月〜5月)で回復が遅い。
 「静岡地区は厳しい」という声を聞くが、やはり統計も裏づけしている。
 大便器と温水洗浄便器の売上げ個数は前年並みであるが、平均単価が落ちてきており、業界を取り巻く環境は非常に厳しくなっている。新築が大きく伸長することはないと見込まれ、リモデルを取り込めるかが重要となってくる。国も中古住宅の推進政策を進めているおり、同社でもリモデル比率は6割以上。リモデルでは、お客の気持ちをつかめる商品を提供できるかが鍵となり、同社は「エコ(節水)」を切り口に商品を投入。第一弾として、「4.8?の節水便器」「ユニットバス」「キッチン」「洗面台」「水栓金具」製品をフルモデルチェンジし、新商品発売をした。また新製品を体感できるTOTOショールーム(静岡・浜松・沼津に所在)の活用も提案された。
 その他中国市場の動向や10月15日開催のグリーンリモデルフェアの案内がされた。
 研修後の意見交換会では、家庭用便器の大と小の小不要案やネオレストのカラー展開について、GG800の800は何を基準にしたのか等活発に質問がされた。
 又愛知県管工機材商組合展示会に多数参加の要望があり、若い社員の勉強のために、出来るだけ参加したいとの意見が多かった。

180余名が腕前競う
第11回ボウル大会開催
イトウ 工・製・販共に大盛況

 イトウ(社長=伊藤辰之氏・本社=名古屋市北区紅雲町)は、9月25日午後6時より、日頃お世話になっている顧客ユーザーと仕入先を対象にした「第11回ボウリング大会」を名古屋市千種区星ヶ丘の“星ヶ丘ボウル”を貸し切って開催し、総勢180余名が出席するなどして熱戦を繰り広げた。
 ゲーム開始に際し、伊藤社長が「平素のご愛顧にお応えしたいとの気持ちから始めましたボウリング大会も、今年で11回目を迎えました。180余名に上る多くの方にご参加頂き深く感謝いたしますと共に、一層友好を深めたいと思います」と感謝を込め挨拶した。
 引き続いて、坪内幹事のルール説明の後、昨年度優勝者である三岳工業の加藤陽平氏が見事な投球で始球式を飾った。
 競技に入り、競技者はボウリング大会を通じて日頃の現場での労をいやし、工事現場で働く者同士とメーカーとの交流を深めた。
 大会は男女混合個人戦での2ゲームトータル(女子は一ゲーム30ピンのハンディキャップ付き)のピン数で競った。
 競技終了後は立食パーティーと表彰式が行われた。伊藤社長から入賞者にそれぞれ賞品が贈られると、ガッツポーズで歓声を上げたり、会場内の大きな拍手に嬉しそうに笑顔で応える入賞者で表彰式も大いに沸いた。
 最後に営業を代表して法山大会幹事長がお礼の挨拶を述べ、工・製・販の絆を一層深めてのボウリング大会を盛況の内に終了した。
 【入賞者】は次の通り。
▽優勝=遠藤孝臣(野村工業)405点
▽2位=徳永修司(日栄インテック)364点
▽3位=浦義信(伸和)361点
▽4位=吉岡憲治(イシズ設備)357点
▽5位=曽我雅浩(協立設備)351点
▽ハイゲーム=遠藤孝臣(野村工業)211点
(敬称略)

防災設備市場への新規参入
「停滞水防止継手」新発売
KVK あらゆる施工条件に対応

 KVK(社長=末松正幸氏、本社=岐阜市黒野308)は、防災設備市場へ新規参入し、その第一弾の新製品として10月12日に停滞水防止継手を商品化し、「特定施設水道連結型スプリンクラー設備用停滞水防止継手」を発売した。
 同社は、水栓金具の専業メーカーとして、“常に使う人の身になって考えた誰にでも使いやすい水まわり商品を通して、環境にやさしい、快適な水まわり空間を提案する”という基本理念のもと、営業と開発が一体となり、既存事業の強化と新規事業開拓に挑戦し続けてきた。
 停滞水防止継手は、専業メーカーとして培った同社のノウハウを活かし、お客の施工性などを考慮した新しい市場向けの商品。
 この商品を足掛かりに、KVKは防災設備市場への参入を図り、新たな価値を追求する。
■特徴■
@新設、既設を問わず、あらゆる施工条件に対応可能。
・本体の裏側に平面部を設け、スプリンクラーヘッドの取付・交換時、継手が共回りしない。
・施工時、高さが必要な場合は、停滞水防止継手とスプリンクラーヘッドの間に延長ソケットを取り付けられる。
A配管内に停滞水を発生させない構造であるため衛生的。
B圧力損失を極力抑えた構造により、配管設計がしやすい。
Cめっき仕様により天井露出配管においても外観性が向上し、変色や腐食の心配がない。
▽登録=第三者(日本水道協会)認証品認証登録番号(G―82)
▽サイズ=Rc3/4×Rc1/2×Rc3/4 チーズタイプ
▽材質=青銅鋳物(CAC406 NPb処理)めっき付研摩なし
▽希望小売価格
〈GDTB―C3C1C3〉
・停滞水防止継手=4,500円(税抜き)
〈GDTB―C3C1C3S〉
・停滞水防止継手(延長ソケット付)=5,450円(税抜き)
〈GDES―R1C1〉
・延長ソケット=1,450円(税抜き)

新社長に時津達也氏
新栄商會 吉野氏は顧問に

 NC工作機械・工具総合商社の新栄商會(本社=名古屋市天白区島田2-5-6)では、10月1日付で時津達也常務取締役が代表取締役社長に就任した。創業者の時津忠代表取締役会長とともに黎明期より同社を支えた吉野重高前社長は、今後も顧問として尽力する。
 時津新社長は、昭和48年7月8日、名古屋市生まれの37歳。平成九年に成城大学卒業後、機械工具卸大手の杉本商事に入社。平成11年に新栄商會に入社し三河営業所、本社営業グループで約8年間営業業務に携わり、平成18年に常務取締役に就任。このたび10年間代表取締役社長を務めた吉野氏の後任として社長に就任した。
 新社長は「社長に就任してみて、父親の創った新栄商會はすごいと肌で感じており、身の引き締まる思いです。小さい頃から父である会長の背中を見て育ってまいりましたので、会長の会社に対する思い、社員やその家族に対する心配りや気遣いを見てまいりました。この思いと社員に対する気持ちをしっかりと受け継いで、新栄商會の発展に全力を尽くしていきたいと思っております。また、会社の基本方針の一つに『メーカー様、仕入先様を大切にする』というものがあります。この言葉を胸にしっかりと刻み込み、一生懸命努力していきます」と抱負を語った。
 妻と娘三人の五人家族。趣味はゴルフ。

製販親睦ゴルフ大会
宇佐美徳秋氏(橋本総業)が優勝
愛知県管工機材商協組 正・賛会員59名参加

 愛知県管工機材商業協同組合(理事長=伊藤辰之氏・イトウ社長)では、9月28日に「第42回名管会ゴルフ大会」を、知多郡美浜町の”南愛知カントリークラブ美浜コース”を会場に、正会員はじめ賛助会員ら五十九名が参加して開催し、宇佐美徳秋氏(橋本総業)が優勝を飾った。
 当日は、各自集合時間の30分前に集合し、8時42分スタートの第一組から順にスタートを切った。
 天候も、未明からの雨は午前中には上がり、午後からは少し歩くと汗ばむ程度にゴルフ日和の好天に恵また。
 結果は、OBを出したもののボギーでしのぐことができるなど「本来の実力を発揮されていた」と評される橋本総業の宇佐美徳秋氏がネット73.8で見事優勝を飾った。
 プレイ終了後は、パーティー会場にて名管会幹事の安井理事が司会進行役を務め表彰式を行い、伊藤理事長、第28回展示会の植田実行委員長(ウエダ社長)の挨拶に続いて入賞者にそれぞれ賞品が贈られた。
 上位入賞者は次の皆さん。
▽優勝=宇佐美徳秋(橋本総業)N73.8H13.2
▽2位=仲本正(ユアサ商事)N74.0H18.0
▽3位=加藤哲也(岡谷鋼機)N74.8H19.2
▽4位=小田仁志(キッツ)N75.0H18.0
▽5位=峰澤彰宏(峰澤綱機)N75.2H10.8(敬称略)

2010年11月14日(日) 2400号
機械器具卸商の事業システムをテーマに
第40回全国大会に560名余参集
全機工連 次回は3年後に愛知で

 全日本機械工具商連合会(全機工連、会長=田中康造氏・喜一工具会長)の第40回全国大会が10月22日、大阪機械器具卸商協同組合(理事長=田中康造氏)の設営により大阪市都島区網島町の太閤園を会場に、全国より来賓はじめ会員ら560名余が参加して開催された。世界同時不況から幾分景気は持ち直してきているものの、中小企業を取り巻く環境は依然厳しい状況にある中、今大会では「機械器具卸商の事業システム―過去・現在そして未来への提言」をテーマにした研究報告やパネルディスカッションが行われ、今後の業界発展のための新たな方向性を探った。次回大会は3年後の2013年に愛知で開催される。
 第1部の大会は午後1時から始まり、田中全機工連会長は挨拶で「我々の業界自体が今、本当に変わろうとしております。我々の力で何とか変えて行こうではありませんか。今回、事業システムを考えてみようと取り組みました。色々な産業界で、メーカーさんがいて、問屋さんがいて、直需店がいて、ユーザーさんまで段階を踏んで物が流れ、情報が流れている業界は非常に稀です。ある意味では、保守的で変わっていない業界のような感じがいたします。しかし、よくよくユーザーさんの話を聞いていると、このシステムでなければいけない、シンプル化してしまったら我々の要求が満たされないという話もたくさんあります。我々の業界では約100年も前からこのような組合を作り全国的に展開をしてきました。その間、色々なことがございました。だけど、何の気なしに本当に仲良く互いに助け合いながら、この業界を作り上げてきたのも事実です。そのことを大学の先生も交えて色々分析してみよう、また若い経営者の皆さんで色々議論をしてみようと、この1年間ほど研究した成果が本日、報告書にもございますが、パネルディスカッションで発表されます。非常に楽しみです。このような議論を全国的に広げて行きたい。各地で色々な考えがあり、今まで色々な仕組みを作られた方、また独自の販売システムを持っておられる方もたくさんおられる。そういう方々と、これからの我々の業界がどうあるべきか、特にこの事業システムを仕組みとしてどう作り上げて行くかということを考えて行けたらと思っております」と述べ、今大会テーマである事業システムの研究が各地で進むことへの期待感を示した。
 さらに田中会長は、全機工連について「もっと皆さんの意見を聞き、皆さん方に対して色々なことを情報発信しながら変わって行きたいと議論をさせていただきました。様々な内容がございましたが、その一つとして、今まで4つの地域の皆さんが主体となって進めさせていただきました全国大会を、今回、東京、大阪、愛知の3地域が担当してやって行こうということになり、2年に1度の開催を3年に1度にいたしました。内容もこれまでは各地の担当される組合員さん自体で作っていただきましたが、その良さを守りながら、全機工連として全体のテーマの流れを作っていくことも進めて行きたい。もう一つ、今まで機工メイトと広報の2つの委員会がありましたが、それに付け加えて人材育成(教育)の委員会を作ります。機工メイト委員会はさらに幅を広げてITをテーマにしたものにして行きたい。会報を作っていた広報ももう少し範囲を広げて広報をして行く方法を考えたい。この3つの委員会と全国大会、ブロック会議を使って皆さん方の考えておられることを吸い上げながら、全国展開をして行きたいと考えています。そのためには是非皆さん、各組合員自体が全機工連に参画していただくことからまず始めていただきたいと存じます。みんなが連携して、我々の業界が社会に役に立つのだということを、これから本当に実践して認められるような状態にして行きたい」と語った。
 全機工連功労者表彰では、京都府機械工具商業協同組合前理事長の伊東一壽氏と札幌機工商業会前会長の川嶋泰弘氏に、功労者として田中会長より感謝状と記念品が贈呈された。また黄綬褒章を受章した大阪組合副理事長の小畑秋夫氏にも記念品が贈られた。
 来賓紹介が行われ、来賓を代表して橋下徹大阪府知事からの祝辞が代読された。
 続いて、堀家孝夫大阪組合副理事長(ホリヤ社長)が大阪組合が取り組む人材育成について発表。冊子「機械器具・工具の基礎知識」の刊行、「基礎知識セミナー」の開講、工作機械等を使った加工体験セミナーの実施、経営講座の開講などの取り組みを紹介した。また実際に「経営講座」を受講した大竹正晃大竹鋼機専務の体験発表もあり、以上で第一部を終了した。
 大阪組合では今大会に向け、若手経営者を中心とした12名からなるテーマ委員会(委員長=牛田幸吉副理事長・原口機工社長)を設置。上野恭裕大阪府立大学経済学部教授に調査研究の指導を依頼し、上野教授を交え委員会で20回以上にわたる会合を持ち、活発な意見交換を繰り広げてきた。さらに今年4月に、大阪組合だけでなく、広く関西ブロックの組合員も対象にアンケート調査を実施。479社中228社(回収率47.6%)から回答を得て、この調査結果をもとに討議や調査研究を進め報告書にまとめた。
 第2部ではテーマ研究発表として、この報告書を基に上野教授よりプレゼンテーションが行われた。報告書は「景気の悪化、産業の空洞化、電子商取引の脅威などこの業界の抱える課題は多い。今後、この業界が末永く存続・成長・発展していくためには、これまでの強みであるネットワークをいかした新しいシステム構築と、情報化の進展に対応できる組織の構築、さらにはそれらを推進していく優秀な人材と後継者の育成が必要である」と結んでいる。
 続いて行われたパネルディスカッションは、テーマ委員長の牛田氏による司会進行の下、コーディネーターに福田隆吉氏(オフィス・フクダ代表)を迎え、テーマ委員会のメンバーがパネリストとなり業界の将来について議論を展開。電子商取引について多く語られ、電子商取引を敵対視するのではなく、新規参入がある業界は参入者にとって魅力があるのだと捉え、そこに我々既存の者が気付き強化することでさらなる発展も期待できるなどといった意見が出された。
 第3部では懇親会が催され、野田道典全機工連副会長・愛知県機械工具商業協同組合理事長(ノダキ社長)の発声で乾杯し、アトラクションを楽しみながら交流を深め、木村雄一大阪組合副理事長(カツヤマキカイ会長)の中締めにより3年後に愛知での再会を誓い終了した。

受注総額2年ぶり900億円台を回復
国内市場には停滞感も
日本工作機械工業会 9月の工作機械受注実績

 日本工作機械工業会がまとめた2010年9月の工作機械受注実績調査報告(確報)によると、9月の受注額は、前年同月比113.6%増(約2.1倍)の920億円で10カ月連続して増加し、2008年9月以来の900億円超えとなった。前月比でも7.2%の増加を示し本年単月の最高額を4カ月連続で更新、回復基調が続いている。
 内外需別にみると、内需は、前年同月比38.7%増の271億円と10カ月連続で増加を示したものの、前月比では通常増加を示す半期決算月にもかかわらず、5.3%減となった。前月比マイナスは2カ月連続。これは、一時的な消費の落ち込みに加え、円高などによる先行き不透明感から設備投資に慎重な動きがみられるためで、国内市場の停滞感がうかがえるとしている。
 内需の業種別受注額は、全11業種のうち、「鉄鋼・非鉄金属」「航空機・造船・輸送用機械」の2業種のみが前年同月比マイナスとなり、前月比では5業種がマイナスを示した。
 主要業種では、「航空機・造船・輸送用機械」が2カ月連続して前年同月を下回った一方で、前月比は「航空機・造船・輸送用機械」以外がマイナスとなった。受注額は、「一般機械」が115億円(前年同月比21.9%増・10カ月連続プラス、前月比11.7%減・8カ月ぶりマイナス)、「自動車」が64億円(同76.4%増・10カ月連続プラス、同16.0%減・2カ月連続マイナス)、「電気・精密」が36億円(同93.1%増・9カ月連続プラス、同7.3%減・2カ月連続マイナス)、「航空機・造船・輸送用機械」が11億円(同27.2%減・2カ月連続マイナス、同90.4%増・3カ月ぶりプラス)となっている。
 外需は、前年同月比175.9%増(約2.8倍)の649億円となり、11カ月連続で増加。前月比も13.4%増と4カ月連続してプラスとなった。好調なアジアに加え、欧州、北米でも伸びを示した結果、2008年9月ぶりに600億円台を示すなど、回復傾向が持続している。
 国・地域別の受注額の推移をみると、主要三極では、アジアが前月比マイナスとなるも好調を持続しており、欧州、北米で前月比増加を示すなど、外需全体で回復傾向がみられた。受注額は、アジアが362億円(前年同月比約2.5倍・12カ月連続プラス、前月比2.0%減・2カ月ぶりマイナス)となり、その他アジアで前月比マイナスを示したものの、東アジアは2カ月連続で本年の最高額を更新するなど好調さが持続している。特に中国は、外需全体のほぼ四割を占める256億円となり、史上最高額を記録した。
 欧州は94億円(同約2.3倍・9カ月連続プラス、同30.9%増・2カ月ぶりプラス)で、ドイツ、フランスなどが増加し2カ月ぶりに90億円台を回復したが、主要三極の中で未だ100億円に届かず、顕著な回復傾向を示すには至っていない。
 北米は177億円(同約4.1倍・9カ月連続プラス、同54.5%増・2カ月連続プラス)となり、アメリカ、カナダ、メキシコのすべての国で増加を示し、前月比大幅増加となった。同工業会では、九月は展示会による上昇効果も考えられ、来月以降の動向が注目されるとしている。
 業種ごとに主要3極の構成比をみると、「一般機械」は、北米が回復により4割弱を占め、アジアは5割を下回った。「自動車」は、北米が2割弱まで増加した一方、欧州は一割に満たないレベルで依然厳しい状況が続いている。「電気・精密」では、依然アジアが九割弱を占め、電子部品やIT関連、家電などで中国を中心に盛んな需要が引き続きみられている。「航空機・造船・輸送用機械」は、主要三極でほぼすべてを占め、欧米で全体の4分の3を占めている。
 2010年1〜9月の受注累計額は、前年同期比173.2%増(約2.7倍)の7,029億円となり、堅調な回復を示している。
 このうち、内需は前年同期比98.0%増の2,197億円で、主要業種は「航空機・造船・輸送用機械」を除いてプラスとなった。それ以外の業種では「自動車部品」が、前年の落ち込みが大きかったこともあり、伸びが大きくなっている。
 外需は前年同期比約3.3倍の4,832億円。主要3極ですべてプラスを示し、特にアジアは欧州、北米に比べ金額・伸び率ともに高い水準を示している。外需比率は、1〜8月累計から0.2ポイント増加し、68.7%となった。
 同工業会では、9月の受注は依然として外需を中心に堅調な回復傾向を示しているが、為替問題による影響など、今後特に国内市場の動向が注目される、とまとめている。

レクは来年2月に京都を予定
12月10日に忘年会
愛機工青年部 10月定例役員会を開催

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=野田道典氏・ノダキ社長)の青年部(部長=森庸一氏・森哲社長)は10月13日午後7時より、組合事務局(名古屋市熱田区三本松町16-8)において10月度役員会を開催した。
 役員会では講演会、忘年会、レクリエーション、組合野球大会について審議された。
 講演会については、渡辺講演担当幹事(井高)より開催に関しての最終確認が行われた。10月19日午後6時30分から大澤幾楊(おおさわ・いくよ)氏を講師に迎え「不況に打ち勝つ!売り上げを作るコミュニケーション」をテーマに開催する。31名が参加の予定。会場は名古屋駅前のウインクあいち(愛知県産業労働センター)。午後8時30分に終了予定で、そのあと親睦会を行う予定。
 忘年会については、時津総務幹事長(新栄商會)より、開催日の第一候補として12月10日が提示された。時間は午後7時から。会場については総務の幹事会において検討して決めることが承認された。
 レクリエーションについては、蒲レクリエーション担当幹事(岡谷機販)より、今年が東の浜松だったので、来年は2月に関西方面の京都を候補地に考えていると発表された。青年部らしい企画を考えて行きたいとしている。今後の予定としては、10月末から11月にかけて厚生部で会合を持ち詳細を煮詰めたうえで、12月に参加者の募集を開始、1月に集計する計画。
 野球大会については、近藤野球担当幹事(長村商店)より今後の予定が伝えられた。10月9日に予定していたBゾーンの準決勝戦トラスコ中山対ユアサ商事が中止になり、次回10月23日に行う。もう一試合は11月3日に行われる予定。A・Bゾーン決勝戦の日程は未定。
 次回の役員会は、11月16日午後7時より開催予定。

国内・海外向け共に10ヵ月連続増加
総受注高 前年の2.3倍に
中部経済産業局 9月の金属工作機械受注状況

 中部経済産業局が10月28日発表した管内金属工作機械メーカー主要8社(オークマ、アマダマシンツール、ジェイテクト、コマツNTC、富士機械製造、豊和工業、三菱電機名古屋製作所、ヤマザキマザック)の平成22年9月度金属工作機械受注状況によると、総受注高は前年同月比129.9%増(約2.3倍)の261億1,800万円となり、10カ月連続して前年を上回った。前月比は9.7%減となった。
 国内受注は、一般機械工業向けが37億4,400万円と8カ月連続、自動車工業向けが19億6,200万円と9カ月連続して前年を上回り、全体でも前年同月比82.9%増の81億4,600万円と10カ月連続して前年を上回った。前月比は3.7%増となった。
 海外受注は、北米向けが10カ月連続、ヨーロッパ向けが9カ月連続、アジア向けが11カ月連続して前年を上回ったことから、全体でも前年同月比160.1%増(約2.6倍)の179億7,200万円と10カ月連続して前年を上回った。前月比は14.7%減となった。地域別シェアは、アジア向け(トルコを含む)42.6%、北米向け36.3%、ヨーロッパ向け16.2%、その他4.9%となっている。
 国別にみると、一位の中国が49億3,500万円(前年同月比137.1%増)、以下、アメリカ48億9,600万円(同166.7%増)、ドイツ12億7,300万円(同444.0%増)、カナダ11億8,900万円(同787.3%増)、インド6億6,300万円(同84.3%増)の順となった。
 販売額は、前年同月比120.0%増の310億7,800万円となり、6カ月連続して前年を上回った。前月比は56.7%増となった。
 受注残高は、前年同月比51.7%増の1,117億1,300万円となり、6カ月連続して前年を上回った。前月比は7.2%減となった。

ものづくり、まちづくりを応援
2010吉岡幸オータムフェア
600名以上の来場者で盛況

 建設産業資材のトータルサプライヤー、吉岡幸(社長=吉岡正盛氏、本社=福井市宝永3-22-5)の「2010オータムフェア」が10月14日、同社テクノセンター(福井市二の宮1-12-7)で開催された。
 今フェアのテーマは「ものづくり、まちづくりを応援します!【溶・工・管】」。長引く不況の中、閉塞感を打破するために、発想の転換で今をビジネスチャンスと捉え、幸機(好機)到来、実幸(行)力で現状を打破すべく、より強力な“ものづくり・まちづくり”の応援をフェアという形で表現した。
 午前8八時30分から行われた開会式で吉岡社長は、40社のメーカー・商社の出展と2カ月間に及ぶ同行PRなどに対し感謝の意を表したうえで、「7月末の出品者説明会以来2カ月半、猛暑だった夏も季節は巡り、爽やかな秋の一日となりました。恒例となったオータムフェア、【溶・工・管】=「ようこうかん」は、溶接の溶、工具の工、管材の管からとっている。特にまちづくりやものづくりの作業現場に欠かせない工具類を中心に提案したものであります。メーカー・商社各位には最新の機械や工具、工法、作業環境改善を提案するべく努力をお願いしたい。また、メーカー各位には超特別価格の限定商品を多数用意していただきました。現在の経済環境は非常に厳しいが、スピードとねばり、そして、会場に感謝の笑顔が満ちあふれる内容にしていきたい。私たち社員はお客様を動員しますので、メーカー各社には熱心な商談を進めていただくようお願いします」と挨拶。
 続いて、メーカーを代表して平川パナソニック溶接システム近畿北陸ブロック長と商社を代表して日比野ユアサ商事北陸支店長が挨拶でそれぞれの意気込みを語り、オータムフェアの開幕となった。
 当日は素晴らしい秋晴れのもと、来場予想の300名を大きく上回る、同フェアの1日の集客としては過去最高の600名以上が来場し、終日熱気にあふれる展示会となった。販売に関しては景気回復基調もあり、良い提案には積極的に耳を傾けるユーザーが増えてきた。
 今回の会場販売では、儲けを度外視した超特別価格のメーカー限定商品もあり、販売に一層の盛り上がりが見られた。
 また、キャンペーン期間中(平成22年8月21日〜10月31日)の展示会・工場見学企画として、9月4日に名古屋で開催されたグランドフェアと新日鉄・名古屋製鉄所の見学会が開催され、バス4台・150名が参加し好評を博した。

自動車、建機向け好調
上期生産予想を上回る
日本鋳鍛鋼会 9月の鋳鋼・鍛鋼生産速報

 日本鋳鍛鋼会は鋳鋼(全国75工場)、鍛鋼(同19工場)の平成22年9月分の生産実績(速報)を集計し、10月28日に発表した。
 それによると9月の生産は、鋳鋼が前年同月比28.1%増の18,665トンとなり5カ月連続のプラス、鍛鋼は同29.0%増の55,940トンと8カ月連続のプラスになった。また前月に対しては、鋳鋼11.8%、鍛鋼24.9%のそれぞれ増加であった。
 この結果、平成22年度第2四半期(7〜9月)の生産実績(速報)は、鋳鋼が前年同期比21.9%増の53,494トン(前期比2.2%増)、鍛鋼が同28.4%増の156,471トン(同1.1%増)となった。
 また、平成22年度上期(4〜9月)では、鋳鋼が前年同期比12.1%増の105,858トン、鍛鋼が同31.9%増の311,277トンとなった。
 上期は月平均で鋳鋼17,643トン、鍛鋼51,880トンで推移しており、鋳鋼、鍛鋼とも上期予想(鋳鋼15,000トン/月、鍛鋼43,867トン/月)を上回っている。
 現在の生産について同会では、機種毎のまだら模様はあるものの、不安視されている船舶も堅調に推移しており、好調を持続している自動車、建設機械を主体に当面は現状の水準で推移するものとみられている。

ミツトヨ新製品紹介
高精度・高速・フレキシブルな
小形CNC測定ヘッド「Ko‐ga‐me」

 ミツトヨ(社長=中川徹氏、本社=川崎市高津区)は、自動車・電気電子部品・精密部品・医療など、あらゆるユーザーの要望に合わせて様々な測定システムが構築できる、ユニークでニューコンセプトの高精度・高速・フレキシブル性を可能にした小形測定ヘッド「Ko‐ga‐me(子亀)」を自社開発し、2011年2月からの販売を予定している。
 Ko‐ga‐meは、スタンド等へ取り付けたスタンドアロンタイプとして、自動車、電気電子、医療業界などの小物量産部品の測定をハイコストパフォーマンス、省スペース、高精度・高速で実現。また、移動軸を持った装置(親亀)、例えば大形機械・大形測定機器・ロボットへの搭載、あるいは測定物を移動させることにより、Ko‐ga‐meの測定範囲を超える大きな測定物の測定も可能となる。ひとつの例として、一軸・二軸の移動軸との組み合わせによる穴径、穴間ピッチの測定が可能。
 プローブは使用目的に応じて選択可能で、タッチトリガープローブTP200、スキャニングプローブSP25Mの装着によるCNC接触式測定、画像プローブQVPの装着によるCNC画像測定、超音波微細プローブUMAPの装着によるCNC微細測定が可能となる。
 主な仕様として、三軸の測定範囲(X×Y×Z)を持つ40×40×40mm、80×80×40mm、120×120×40mm、2軸の測定範囲(X×Y)を持つ40×40mm、80×80mm、120×120mm、本体測定姿勢が縦タイプ、横タイプ(測定範囲120×120×40mm、120×120mmは除く)の全10機種をラインナップした。
 精度は初項1.5μmの高精度(測定範囲40×40×40mm)で、三軸の合成最大駆動速度は340mm/s、三軸の合成最大駆動加速度は0.7Gを達成している。
 データ処理システムは実績の有るミツトヨ三次元測定機用データ処理装置MCOSMOS(エムコスモス)または専用ソフトにより、様々な測定課題について最適なソリューションを提供する。
 同製品は、東京ビッグサイトで開催されたJIMTOF2010(第28回日本国際工作機械見本市)に参考出品された。

多関節アーム形三次元測定機
SpinArm ― Apex
オーバハング形状も簡単に計測

 ミツトヨは、一般的な寸法・形状測定が可能なだけでなく、デジタイジングシステムとしてリバースエンジニアリングの効率化を強力にバックアップする多関節アーム形三次元測定機「SpinArm‐Apex(スピンアーム エイペックス)」を自社開発し、12月から国内販売を開始、更に海外への販売を順次開始する。
 SpinArm‐Apexは、多関節構造により軽量かつコンパクトな機械本体でありながら大きな計測範囲を持ち、これまでの門形構造の三次元測定機ではデータ収集が難しかった“オーバハング形状”も簡単に計測ができる操作性に優れたマニュアル式ポータブル三次元計測システム。可搬性に優れ、プレス部品、車体、航空機部品などの大型測定物でも、測定物のある場所に同システムを持ち込んで測定することができる。100mmから2,000mm程度の大きさのワークに対して接触式、ラインレーザプローブによる非接触式で寸法や面形状データを取得することが可能。
 SpinArm‐Apexには標準機、高機能機(Sタイプ)、高精度機(Hタイプ)をラインナップ、それぞれ測定範囲が1,800mm、2,400mm、3,000mm、3,600mm(高機能機、高精度機は1,800mmを除く)が有り、バランス良く配置された6ヵ所または7ヵ所(標準機は除く)の回転機構により、門形の測定機では測定できなかったオーバハング部品の計測を一回の段取り作業で可能にした。全18機種をラインナップ。
 SpinArm‐Apex専用の非接触ラインレーザプローブSurfaceMeasure‐Mも自社開発、横方向の高分解能化により、測定物の大きさに左右されることなく高精度測定を実現している。環境や材質に合わせてレーザ光量等を自動調整することにより、パウダ・スプレーレス測定を実現する。
 データ処理システムは実績の有るミツトヨ三次元測定機用データ処理装置MCOSMOS(エムコスモス)と点群データ取得及び処理ソフトウェアのMSURF‐M(エムサーフ エム)との組み合わせにより、様々な測定課題について最適なソリューションを提供する。
 全世界に拡がるミツトヨグローバルネットワークが測定機器本体と併せたトータルシステムで保守、保守契約および納入教育など緻密で幅広いサポート体制を実現する。
 同製品は、JIMTOF2010に初出品された。

非接触3D計測システム
クイックビジョンWLIシリーズ
白色光干渉計を搭載

 ミツトヨは、1993年に非接触CNC画像測定機「クイックビジョンシリーズ」で画像測定機市場に本格的に参入して以来、常に業界をリードし、様々なユーザニーズに応える形で改良を加えてきた。昨今のユーザニーズは、更なる生産性向上や高機能化、高精度化から、従来の座標寸法などの2D測定からICパッケージや太陽電池セル、MEMSなどにみられる微細3D形状測定を一台で行いたいという要求に高まってきている。
 このような市場を背景として、同社は、これまで培ってきた画像測定技術と自社開発の白色光干渉計WLI(White Light Interferometer)を搭載したデュアルヘッドシステム「非接触3D計測システム クイックビジョンWLIシリーズ」を新たに開発し、2011年2月からの販売を予定している。
 クイックビジョンWLIシリーズは、従来のCNC画像測定機能と微細かつ高アスペクト比な3D形状測定を一台で行なえるハイブリッド測定システム。例えば、ICパッケージなどの個片化前の大判工程において、座標寸法と3D形状を一台で測定することにより、ワークの段取り替えロスを減らすことができる。3D形状測定用のWLIヘッドは視野内を一括測定することで、3D形状評価解析から断面形状の寸法測定や輪郭照合が可能。また、大形ステージで、かつ高精度の本体は、XYZ軸が互いの運動精度に影響されにくい固定ブリッジ・ステージ移動構造を採用している。
 同製品は、JIMTOF2010に参考出品された。

INAX新製品 マンションリフォーム対応
システムバスルーム
『Renobio(リノビオ)』をモデルチェンジ

 INAXは、マンションリフォームに最適なシステムバスルーム『Renobio(リノビオ)』*1をモデルチェンジ。ユーザーからの要望が多かった排水口掃除の困りごとを解決した「くるりんポイ排水口 集合住宅用」を新搭載し、12月1日から受注開始する。
 新しい『リノビオ』の特長は「使ってラクラク」「お掃除ラクラク」「ecoでおサイフがラクラク」「取付けがカンタンでリフォームもラクラク」の四つのラクラク。「くるりんポイ排水口」のほか、「キレイ鏡」「キレイドア」「サーモバス」「プッシュ水栓」など戸建用システムバスルームで人気の機能をふんだんに盛り込んだ。
 2010年現在、リフォーム適齢時期と考えられる築20年以上の分譲マンションは約26万戸。今後も毎年約15万戸ずつ増加*2していくと考えられるマンションリフォーム市場において、『リノビオ』はユーザーの困りごとを解決し、さらに快適な浴室空間を提供する。
*1
 …「Renobio」は「Renovation」+「のびのび」+「延びる」の造語。
*2
 …国土交通省調べ

業界初『くるりんポイ排水口
集合住宅用』が新登場!

 INAXは、マンションリフォームにも対応できる『くるりんポイ排水口 集合住宅用』を新開発した。今後、10月1日に発売予定の集合住宅用システムバスルーム「ソレオ」やマンションリフォーム用システムバスルーム「リノビオ」に標準搭載することで、さらなるシステムバスのシェアアップを目指す。
 「くるりんポイ排水口」は2007年に戸建住宅のシステムバスルーム用として開発。浴槽の残り湯を利用して洗い場にある排水トラップ内に“うず流”を起こし、そのうずの力によって「排水口のお手入れ」の困りごとを解決した画期的な機能として好評を得ており、これまで集合住宅に住むユーザーからも強く商品化の要望を得ていた。
 しかし、集合住宅用システムバスルームでは、集合住宅特有の「床下空間の狭さ」という建築条件があり、戸建用の「くるりんポイ排水口」に必要不可欠な「排水口の深さ」を確保することができず、これまで商品化することができなかった。新開発の『くるりんポイ排水口 集合住宅用』では、浴槽排水を「主排水用」と「うず用」に分岐する新構造を開発し、狭い床下空間にも納まる薄型ボディを可能にした。加えて、「うず用」に分岐した水流を効率的にうずに繋げる機構も開発することで、浴槽の残り湯以外の光熱費を使用せずに集合住宅向けシステムバスルームの排水口掃除の困りごとを解決している。

トヨタの原点を学びながら
ものづくりの心にふれる
愛機工熱田支部 産業技術会記念館を見学

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=野田道典氏・ノダキ社長)熱田支部(支部長=滝澤有一氏、松本商店社長)では10月16日、午前10時15分より、“トヨタ産業技術記念館”を見学し、組合員ら21名が参加した。
 トヨタグループ13社の共同事業として設立した産業技術記念館は、豊田佐吉が明治44年に自動織機の研究開発のために創設した綿布試験工場の場所と建物を利用して建設し、1994年6月、名古屋市西区・栄生に開館した。(パンフレットより)
 近代日本の発展を支えた主幹産業の一つである繊維機械と、現代を開拓し続ける自動車の技術の変遷を、見て・触れて・聞いて体感できるものづくりの工夫と産業の歴史が詰まった施設。
 最初に乾幹事(山下機械社長)と滝澤支部長の挨拶の後、ガイド付きツアーで、「繊維機械館」と「自動車館」をおよそ90分間見学した。
 「繊維機械館」は糸を紡ぐ、布を織る技術の変遷と豊田佐吉が1924年(大正13年)、34才の時に発明、完成した「G型自動織機」等が展示されている。これは世界で初めて実現した無停止自動杼換(ひかん)装置であり、生産性は一躍30〜50倍以上に向上した。
 1929年には世界のトップメーカーであるイギリス・プラット社に技術供与(特許権の譲渡)し、その資金を元手に佐吉の息子である喜一郎が自動車開発に乗り出した。
 参加者は発明家佐吉の功績と当時の機械の実演に感心し、引き寄せられるように聞いていた。
 「自動車館」では、「材料試験室・試作工場」「自動車のしくみと構成部品」「自動車技術」「生産技術」、4つの区域に分かれており、ボタンを押すとエンジンが動いたり、600トンのプレス機を動かすことができる体感型の展示に、参加者は楽しみながら学んでいる様子だった。
 見学後は昼食をとり、佐藤幹事(佐悦社長)の締めで終了した。終了後も気に入って再入場する参加者も見られた。

2日間で8つのセミナーと基調講演
省エネセミナー開催
三菱電機中部支社 200名程が受講

 三菱電機中部支社(支社長=井口功氏、住所=名古屋市東区矢田南)は、10月19日・20日の2日間、三菱電機名古屋製作所内FAコミュニケーションセンターにおいて、「三菱電機グループ環境・省エネセミナー2010in名古屋」を開催した。本セミナーにおいては、今秋愛知県で開催された「生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)」に併せて、「環境共生」をテーマに同社グループの生物多様性への取り組みや省エネ・CO2削減に効果のある製品群・ソリューションを紹介した。また会場となった名古屋製作所の製造現場における省エネ推進事例の視察会も行われた。
 八つの基調講演とセミナーにはゼネコン・設計事務所・システムインタグレーター及び自動車・電機・機械などの製造業のユーザーが200名程受講した。
 三菱電機中部支社の井口支社長は開催に際し、セミナー参加と日頃の愛顧に礼を述べた後、「中部支社は、愛知・静岡・岐阜・三重をフィールドにビジネスを展開しておりますが、2008年度後半の世界的な景気減速により、全体的に苦しい状況が続いておりました。最近は、政府のエコカー補助金公開による自動車産業の回復、またアジア地域を中心とした製造業が好調となってきており、設備投資に前向きなお客様が増えてきていると感じます。そのような中、現在名古屋ではCOP10が開催されております。当社も製造業であり、生物多様性に少なからず影響を与えながら、企業活動を展開しております。その中で当社の環境に対する取り組み方針として『環境ビジョン2021』を2007年10月に制定致しました。これは、2021年に当社が創業百周年を迎えるにあたり、当社としてどう環境に携わっていくかを表現したものであり、『低炭素社会の実現』、『循環型社会の形成』、『生物多様性の保全』を目的に企業としての環境行動指針を示したものです。」と挨拶した。

森精機 1mm以下の微細部品の取り扱いが容易に
「マイクロ・パーツ・ハンドリングシステム」開発

 森精機製作所(社長=森雅彦氏、本社=名古屋市中村区名駅2-35-16)は、入曽精密、東京大学、微細工房と共同で、サブミリオーダーの部品を容易に扱えるマイクロ・パーツ・ハンドリングシステムを開発した。
 マイクロ・パーツ・ハンドリングシステムは、微細加工機などで製造された部品をCCDカメラで撮影、モニタを通して観察しながら、手元のハンドルでハンドを操作することによって、微細な製品を搬送したり、組立てたりすることができる機器。
 医療分野を中心に、サブミリオーダーの部品製造のニーズが高まっているが、このような微細な部品をハンドリングする技術の開発はあまり進んでいなかった。マイクロ・パーツ・ハンドリングシステムは、微細加工、組立の市場の拡大に貢献することを目的に、中小企業でも導入可能な使い易さと価格を提供することを狙いとして開発された。
 ハンドを通して微細な部品を扱うことは手作業に比べ自由度が奪われるが、同機器では、可動軸の軸数を増やし、独自の構造を採用することによって、あたかも自分自身の手で動かすかのように使いやすく自然に操作することができる。
 微細な部品を扱う機器では、各部品の歪みや、結合部の緩み・ガタツキが機器全体の性能に大きな影響を及ぼすため、ハンドの動作には、高い精度が求められる。同機器では、駆動機構や構成部品に超精密加工機などを用いて製作した高精密な部品を採用することにより、ハンド動作端での正確な動作を実現した。
 また、微細な部品は把持したり離したりする際には部品に変形や傷が生じることもある。ハンドの先端形状には、作業目的に合わせた掴みやすさ・離しやすさを追求した。
 マイクロ・パーツ・ハンドリングシステムは、従来は手作業に頼っていた微細な部品のハンドリング能力を大幅に向上し、量産性の向上や仕上げ工程の大幅な効率化を実現する。また、その結果として大幅なコスト低減の可能性をユーザーに提供する。
ITと工作機械の高度な融合
50分の1の時間で立体を加工
 森精機製作所は、入曽精密と共同で、三次元スキャニングから完成品までの時間を大幅に削減する技術を確立した。
 三次元スキャニングでは従来、対象物を三次元スキャナーで測定し、点群データから面データを作成、CAMで機械加工用のNCデータを作成していた。この流れの中で、特に面データの作成には多くの時間を必要とし、効率の向上が課題となっていた。しかし近年、CAM機能の向上により点群データから直接、面を認識することが容易になった。そのため今回、CAM作業の前処理として必要だった面データの作成を無くし、従来工法による作業では20時間以上かかっていた三次元モデルデータの作成を大幅に短縮、約8分で完了する技術を確立した。
 また、CAMによるNCデータへの変換も、機械搭載のESPRITによる作成時間が5分と大幅な削減を達成している。これは、ESPRITによる点群データから3Dモデルへの変換処理能力と、森精機で用意している機械専用のポストプロセッサによる効果である。
 先日行われたJIMTOF2010(第25回日本国際工作機械見本市)では、同社ブースにて来場客の顔をその場で三次元スキャニングし、マシニングセンタNVD1500DCG HSCで加工、メダルを作成するデモンストレーションが行われた。この作業には、従来工法であれば26時間ほどかかってしまうが、今回はスキャンに一分、データの処理に13分、加工が17分の計約31分と短時間で出来上がり、好
評であった。
イグス 空送り無しの周回給電
連続周回可能な「Cチェーン」

 イグス(東京都墨田区)は10月、連続周回が可能なケーブル保護管「エナジーチェーン Cチェーン」を発表した。すぐに取り付けることのできるCチェーンは、機械製造に新たなアイデアを提唱する。
空送りなく次の位置へ移動
 Cチェーンは、連続周回動作するグリッパー、センサーシステムなどに動力、信号、エアなどを供給することができる。無駄な予備動作や戻り動作を伴うことなく、直接次の位置に近づき、ロード・アンロード、吸着、ドリルなどを行うことが可能になる。同製品は軽量、最高速度8m/sが可能で、高速機械周回動作を実現できる。
ユニット品を機械に組み付けるだけ
 Cチェーンは、摩擦係数の低い樹脂製ケーブル保護管と、ロータリーテーブルガイドから構成される。低振動で、上部走行部の必要な箇所のみサポートをつけている。十分なケーブル・ホース収納スペースがある。ユニット品として納品されるので、現場で機械やコンベアベルトなどに直接取り付けるだけで使用できる。また、様々な方法で設置できる。
各キャリッジに動力、信号、エアを供給
 ハンドリングユニットやストッカーシステム、フィーダに使用すれば、「クローラトラック(無限軌道)」として使用できる。仕組みとしては、まずキャリッジステーションにチェーンが移動し、キャリッジからの信号で制御された空圧、電気モータやセンサにより、各種動作を行う。各キャリッジを、独立して制御して、指定位置での迅速な作業をすることができる。
固定グリップ、設置、加工
 顧客の要望に応じて、30m以上の長さも可能。複数のキャリッジを取り付けることもできる。
省スペースで効率的な生産
 空送りを無くす他、搬送、ピックアンドプレースや、その他のハンドリングシステムの省スペース化にも貢献できる。

ゼネテック 「Mastercam」の
販売開始20周年を記念し
「オリジナルX5パッケージ」リリース

 ゼネテック(社長=上野憲二氏、本社=東京都新宿区)は、三次元CAD/CAMシステム「Mastercam」の最新バージョンとなる「Mastercam X5」を11月1日にリリースした。
 今回の新バージョンでは、二次元〜三次元用高速加工ツールパスに新しい加工パターンが複数追加されたほか、マシンシミュレーションによる加工動作検証機能が新たに搭載された。新版リリースにあたり、同社ではこのほどMastercamの販売開始20周年を迎えたことを記念し、Gコードベースのシミュレーション機能、およびDNC通信システムの二種を追加搭載した「ゼネテックオリジナルX5パッケージ」としてリリースした。
 製品は同月下旬より、新規購入者と同社メンテナンス契約ユーザーに向けて順次提供される。
 「Mastercam X5」の主な新機能は次の通り。
■高速加工用ツールパス二種に、新たな荒取り・仕上げ機能を追加
 二次元高速加工用ツールパス「2D HighSpeedツールパス」に、『ダイナミック加工』が追加された。工具の刃長を有効利用し、一回あたりの切り込み量を増やすことで、切削距離を大幅に短縮する独自のツールパスを生成する。
 さらに、三次元高速加工用ツールパス「3D HighSpeedツールパス」では、大荒加工後、壁際の取り残しをZ方向に工具が駆け上がり余肉の除去を行う「最適荒取り」、等ピッチ加工と等高線加工をミックスし、緩斜面と急斜面を一度に加工することで取り残し箇所の発生を防ぐ「ハイブリッド仕上げ」の二つのツールパスが加わった。
 これらのツールパスは全刃切削を排除し、ダウンカットを優先した加工動作となるため、高速加工による荒取り・仕上げ時の工具負荷を大きく軽減することが可能。
■「マシンシミュレーション」
 機械動作を忠実に表現した、実機イメージによる検証機能「マシンシミュレーション」が新たに搭載された。実機さながらのシミュレーションにより、作成したツールパスの詳細な動作チェックが行える。機械構造物や治具などの干渉チェックはもちろん、回転軸の急激な方向反転の検出や稼動範囲のリミット設定などが可能。
■ゼネテックオリジナルX5パッケージ
 同社ではMastercamの販売開始20周年を記念し、最大で同時五軸加工に対応するGコードベースのシミュレーション機能「NCチューナー」と、DNC通信システム「SG―Manager」の2つの独自機能をMastercamX5に追加搭載している。
 これらの機能はすべてMastercamからダイレクトに実行可能。同社の提供するMastercam X5では加工データの作成に留まらず、データの検証から通信までをワンシステム上で実現する。

製販親睦ゴルフ会開催
芦川弘樹氏(タイセー)が優勝
三重県機械工具商協組 正賛会員16名参加

 三重県機械工具商業協同組合(理事長=伊藤紀昌氏・大信工機社長)では、10月16日に「製販親睦ゴルフ会」を三重県四日市市の”グレイスヒルズカントリー倶楽部”を会場に開催し、正会員はじめ賛助会員等16名が参加して平素の腕前を競った結果、正会員のタイセーの芦川弘樹氏がネット73で見事優勝を飾った。
 当日は、参加者全員集合時間の午前八時に集合し、アウト、インに分かれて一組より順にスタートを切った。
 当日は晴天に恵まれ、雄大な自然を活かした広々としたフェアウェイで、思う存分にプレイができたと参加者全員殊のほか満足していた。
 プレイ終了後は、表彰式に移り、入賞者にそれぞれ賞品が渡された。
 上位入賞者は次の皆さん。
▽優勝=芦川弘樹(タイセー)N73.0H18.0
▽2位=松山廣(松山機工)N75.0H30.0
▽3位=打田正憲(三重日立)N75.0H18.0
▽4位=伊藤紀昌(大信工機)N75.2H10.8
▽5位=門脇匡伸(門脇商店)N75.8H19.2
▽ベスグロ=伊藤紀昌、86
(敬称略)

59回製販親睦ゴルフ会
佐々木泰政氏優勝
岐阜県管工機材商組合 正賛会員21名出席

 岐阜県管工機材商組合(理事長=森嶋靖雄氏・大東会長)では、「第59回製販親睦ゴルフ会」を10月27日に、関市山田芳洞の”岐阜関カントリー倶楽部”を会場に正会員、賛助会員21名が参加して開催され、賛助会員の佐々木泰政氏(積水化学工業)がネット71.4で優勝した。
 上位入賞者は次の皆さん。(敬称略)
▽優勝=佐々木泰政(積水化学工業)N71.4H15.6
▽2位=廣瀬功(瓶由)N71.6H8.4
▽3位=大本敦信(アロン化成)N71.8H19.2
▽4位=水貝芳彦(日立金属)N74.4H9.6
▽5位=二瓶正智(コスモ工機)N74.4H15.6
▽ベスグロ=廣瀬功80

22年度第3回WM
ゴルフ大会開く

 木工機械研究会WM会(会長=若原裕氏・若原工機会長)は10月22日、岡崎市南大須町の額田ゴルフ倶楽部西コースで22年度第3回ゴルフ大会を開き、会員12名が参加した。
 当日は、曇り時々雨模様という不安定な予報だったが、プレイには全く支障なく無事に18ホールストロークプレイで熱戦の末、永井稔氏がネット72のパープレイで優勝を飾った。上位入賞者は次の各氏(敬称略)。
 優勝=永井稔(静岡機工製作所)N72、H18▽1位=岡嶋克巳(アミテック)N78、H24▽2位=稲垣昌弘(稲垣)N78、H15▽3位=窪田森男(クボタ機販)N79、H5▽4位=坂入義久(代東)N82、H11▽5位=吉田光一(萬代機械)N82、H18
 なお、21年度杯取切戦も行われ、窪田森男氏が獲得した。

名古屋会場を皮切りに
「グリーンリモデルフェア'10―'11」開催
TDY共同 一万名以上来場

 TOTO、DAIKEN、YKK AP(以下、TDYという)は、3社共同の「グリーンリモデルフェア10―11」を10月15日から17日までの3日間、名古屋市港区にあるポートメッセなごや会場を皮切りに開催し、工事業者や工事を検討中のユーザーなど1万名以上が来場した。
 「グリーンリモデル」とは、2008年に開始した3社共同の取り組みで、各社それぞれの技術を活かし、@健康配慮、A長持ち住宅、BCO2削減を実現する商品や空間づくりを提案している。
 4回目の開催となる今年は『家がワカると、家がカワる。』というテーマで地球環境への配慮も見据え、「グリーンリモデル」のしくみをさらに具体的に紹介した。展示会場では住宅の診断を行い、その結果よりリフォーム計画を立て、合理的・効率的にリフォーム・メンテナンスを行うことにより、長く快適に安心して住み続けられる住まいを、将来にわたりサポートするしくみが提案された。
 3社の社長と販社の代表らが出席したオープニングセレモニーでは、主催者を代表してYKKAPの吉田忠裕社長が挨拶をし、開催の礼を述べた後「我々業界は2007年中盤から落ち込み厳しい中で今日を迎えておりますが、日本の住宅政策は、住宅の寿命を延ばす長期優良住宅への取り組みや住宅エコポイントが推進されており、あとは民間の力でなんとか需要を掘り起こしたい。住宅は安全・安心という新しい時代の要求にあうものになっていかないといけない。新築で置き換えればいいという期待があったが、既築を早いところ置き換えることにリモデルの意味があり、そのことをしっかりと伝えていきたい。それにはメーカーのみではなく、生活者の方との接点を持つ皆様と一緒になってムーブメントをつくっていきたい」と力強く述べた。
 その後来賓としてリモデルクラブ店代表でイナガキの阪本真一社長と、パートナー代表でサンコーの加藤秀司社長が展示会の成功を祈念し結束を誓う挨拶を述べた後、テープカットセレモニーが行われた。
 TOTOブースではお客様の「夢」の実現をお手伝いとして、「TOTOグリーンチャレンジ」を軸とした環境配慮商品の他、今年8月に一斉発売した水まわり4部位の新商品などが展示された。
 3社長による記者会見では、現状のリモデルと新築の市場規模と将来の予測についての本紙質問に対し、リモデルの将来の市場予測については、明確な統計はないもののTOTOの張本社長は「十年前は売り上げ構成の七割は新築、三割はリモデルだったが今は逆転した」と話し、今後いかに潜在ニーズを顕在ニーズにかえる仕掛けをすることで、非常に見込みある市場だと話した。

社長に岸江伸幸氏
三重合成商事 岸江義朗氏は会長に

 三重合成商事(本社=三重県津市高茶屋小森上野町2793-9)では、今年9月、代表取締役社長岸江義朗氏が取締役会長に就任し、後任の代表取締役社長に岸江伸幸氏が就任した。
 新社長の伸幸氏は、就任の挨拶を次に述べている。「情勢が厳しい中での重責であり、身の引き締まる思いです。社長に就任するにあたり、自分には『決めたことを着実に行っていこう』という思いが強いです。それを実現するために、どう行動するかを追求するポリシーでいたいと常々思っています。行動する際の鉄則は、『初心忘るべからず』と『感謝することを忘れない』です。これは常に、ポジティブかつプラス思考に考えられる素だと思っています。社員の連帯を強化し、お客様の信頼と期待に応えられる会社づくりを目指します」。
 伸幸社長は、日本大学農獣医学部卒業後、井村屋製菓調味料事業部に勤務の後、2005年(平成17年)6月に三重合成商事入社、常務取締役に就任。今回、代表取締役社長に就任した。1971年(昭和46年)10月23日生まれの39歳。

子供達への環境教育
「水のワークショップ」実践中

INAX 岐阜での取り組みを紹介
 INAXは、さまざまな形で子どもたちへの環境教育を行っている。
 そのひとつとして2009年2月には、岐阜県と協働事業「緑と水の子ども会議」の協定を民間企業として初めて締結、同年6月から岐阜県下の小学校で環境出前授業「水のワークショップ」を開始した。
 今年2年目にあたる岐阜県は昨年と同様、今年も12校で開催予定。ほとんどがリピーターであり地域住民から好評を得ている。講師役はINAXサンウエーブマーケティング岐阜第一営業所(所長=前田篤志氏・住所=岐阜市中鶉)の営業スタッフ10名が務めており、講師のリーダー役を務める服部洋典氏に、取組みについて伺った。
 「総合学習の一環として5・6年生を対象に、『生活に関わる水の大切さ』について、INAXのオリジナル教材を使い教えています。例えば自分が水の一滴になったつもりで地球上を旅するすごろくゲームでは楽しみながら水の循環を理解してもらっています。また、水道の蛇口から流れる水や歯を磨く時の水の量がどれくらいなのかを想像した後、実際の量を教え、そのギャップや量の多さをあらためて感じてもらうことができています」
―参加した小学生からの感想は?
「『歯磨きの時に水を出しっぱなしにしない』といった声や、地球上の水の97.5%は海水で飲み水はほんのわずかであることに驚きエコに興味を持ってくれているようです」。
―営業所スタッフの感想は?
「大人が聞いてもなるほどと思う内容を教えるので、とても勉強になっていますし、子供の反応が非常にいいです。また、飛騨高山の小学校を訪問した際には、地域のラジオでも紹介していただきお客様から『聞いたよ』という声を聞くこともできました。それぞれの地域と関わりをもつことでいい影響がでていることも実感しています」
 岐阜営業所での活動を皮切りに、各営業所スタッフによる小学校5・6年生を対象にした環境出前授業「水のワークショップ」は拡大し、2010年8月末現在、8都県、23校、1,116人の子どもたちが、水の大切さについて学んでいる。

「職場・仕事に潜むムダ・ 
ロスの発見と対処法」
ナゴヤ西部機械協組 愛鉄連と共催でセミナー開催

 ナゴヤ西部機械協同組合(理事長=近藤和夫氏・近藤金属工業社長)は、10月15日午後2時より名古屋駅前のウインクあいちにおいて、愛知県鉄工連合会との共催で日々の生産業務における「業務改善セミナー」を実施した。同組合が現在取り組んでいる人材確保推進事業の一環として行われたもので、31名が参加した。
 セミナーは二部構成となっており、第一部が経営コンサルタントの富永正信氏(経営企画テックス代表)による「職場・仕事に潜むムダ・ロスの発見と対処法」と題した講演、第二部では製造業向け作業改善ツール「OTRS」の説明が行われた。
 富永氏の講演では、輸入原材料・エネルギーの高騰、労務費率の低い海外生産、技術格差のないものづくりといった環境の中で企業が勝ち残っていくために、ムダ・ロス・機会損失を防ぐ「管理の仕方」「仕事の処理方法」「技術・工法の開発」「設備の改良」と併せて商品開発、用途開発、市場開拓に取り組み、高い生産性と安全・衛生、高品質、ローコスト、短納期が常に追求されているとした上で、身近に存在するムダ・ロス・損失をどのようにして見つけ、潰して、管理していくかの手だてについて話された。
 富永氏が、その手だてとして挙げたのがIE(インダストリアル・エンジニアリング)。生産能率、生産性を上げる道具、考え方であり、良い製品を楽に、正しく、速く、安く生産するための科学的な手法、方法であると紹介した。
 生産でのIE活動は、生産活動の基本である「人・設備・材料・方法」を有効に活用するために、これらのすべてを対象に「工程」「動作」「時間」「運搬・レイアウト」を分析し管理・改善をしていく。@生産活動の実態を系統的に把握するAムリ・ムダ・ムラの事実を早く科学的にみつけるB生産活動の改善・標準化を系統的に把握することを狙いとしている。
 IE手法には、方法研究(工程分析・動作分析・動作経済の原則)、作業測定(時間分析・稼働分析・WF分析)、配置研究(配置分析・運搬分析)のほか、ラインバランスと作業編成などがある。IE手法を用いた作業改善の進め方がいくつかの事例を基に解説された。
 【自分の作業場の管理とは】
 @今使う物、今日使う物のみ配置する。段取り手順がしっかりしていれば、不要な物はそばにはない。
 A揃え方、並べ方、取り方、置き方は法則性をもって行う。美しい姿は規則性となって動いている。
 B人員(頭数)以上の什器、備品、作業台は取り去る。多くあると人の動きを悪くする。
 C物事は必ず、ものさしや価値が存在する。確かめてやること。昔の基準、儲からない基準、時代遅れの基準になっていないか。
 D何事も可能性からの改善では物足りない。必要からの改革である。できる事をやらないのは怠慢である。やっていない領域を挑戦することで伸びる。
 E今やらなければいつやれる、手遅れとならないために早急なる行動である。昨日の常識、今日のムダ、明日の価値を着実に歩むこと。
 F仕事は物の処理だけでなく、身の回りの管理もその一つである。整理・整頓、作りすぎ、持ちすぎ、使いすぎのいましめ。
 G自分の命は自分で守る。仕事はいわれてやるものと自分から進んでやるものがある。給料は仕事の対価である。仕事は価値である。仕事を見直そう。
 【コスト十訓】
 @コストは設計で作り込まれる。
 A経済的、製造プロセスを知ろう。
 B見積り変動の最大要素は時間であることを知れ。
 C定価とは売る立場が期待する価格である。
 D一時間の加工費が安いということは原価が安いことではない。
 E一般管理費が高いというな、原価へ逃げるだけだ。
 F利益を切るな、原価を検討しよう。
 G姑根性型風船玉理論は捨てよう。
 H付加価値を買うな、標準的コスト価値を知ろう。
 I経験や勘にたよるな、マニアルに従え。
 講演終了後は、製造業向け作業改善ツール「OTRS(Operation Time Research Software)」について、ブロードリーフ西日本営業グループの豊蔵裕次マネージャーが説明を行った。
 OTRSは、人・機械・モノの動き・時間を「見える化」するためのソフトウェアで、映像による動作分析、時間分析などの機能により、生産・製造現場の作業時間短縮・省力化・コスト低減につなげるというもの。実際の作業映像を分析することで、ムリ・ムダ・ムラをなくし、作業の標準化を図ることができ、作業の改善によるコストダウンや品質の均一化が実現できる。また、作業指示書の作成もでき、教育訓練の材料や技能伝承のツールなど、さまざまなシーンで活用できるとしている。
 主な機能・特徴は@問題点(ムダ)の発見A標準時間作成ツールB技術伝承ツールC時間測定ツールD平準化のシミュレーションE作業工程の共有化Fプレゼン資料Gマニュアルとして使うなど。

2010年11月21日(日) 2401号
第28回管工機材・設備総合展
環境をテーマに開催
愛知県管工機材商業協同組合 1万2,359名が来場し盛況

 愛知県管工機材商業協同組合(理事長=伊藤辰之氏・イトウ社長)主催による「第28回管工機材・設備総合展」が10月21日〜23日の3日間に渡って、名古屋市吹上ホールで盛大に開催され、期間中、施工・販売の関連業者など12,359名が訪れるなどして盛況を博した。
 今回は118社が211小間に出展し、環境・省エネをテーマとした「地球にエーコとしよみゃーか」をフレーズに、一般家庭用から都市設備、産業活動に至るまでの幅広い分野に渡って社会基盤を支える管工機材・設備機器の最新の製品・技術・情報を公開した。
 21日の午前11時からオープニングセレモニーが行われ、冒頭伊藤理事長は「一年前から準備をしてきまして、展示会を盛大に開催できたことは出品・関係各社様のご尽力の賜物です。深くお礼申し上げます。また私もこの業界で特別の意味があるイベントのこの展示会に、理事長として関われることを大変光栄なことと感謝しております。日本はデフレの渦中におりますが、各メーカーのそれぞれの力作の本当の価値を認め、価値に見合った価格で販売するところからデフレ脱却の道は開けてくるように思います。テーマは地球環境・エコです。未来につながるヒントを会場で発見でき、収穫ある展示会にしたい」と挨拶をした。
 次いで来賓を代表して名古屋市会議員の伊神邦彦氏が祝辞を述べ、続いて出品者を代表してキッツ社長の堀田康之氏が展示出品に当たっての意気込みを披露した。
 オープニングのアトラクションでは金城学院大学生によるチアリーディングが披露され、パワフルでスピード感溢れる演技と眩しいくらいの笑顔が会場を一層盛り上げた。
展示会を振り返って
第28回管工機材・設備総合展実行委員長
植田慎一郎氏

 第28回管工機材・設備総合展の実行委員長である植田慎一郎氏(ウエダ社長)に、準備から展示会開催までの1年を振り返っていただいた。
―大変だったことは?
 「展示会開催において、まず軸となる出展小間集めでした。昨年の11月からメーカーさんに案内をして、通常ですと翌年の3月にはだいたい250小間程度の目途が立っているのですが、長引く不況の影響もあり、メーカーさんは決算を過ぎてからでないと返事かできないという状況でした。5月になっても見込みが180小間。開催しても何も残らないと意味がないので本当に深刻でした。それで6月に事務局で、大藪副実行委員長(大清社長)と私で電話に張り付いて出展のご案内をメーカーさんにしたところ、ようやく展示会として形になる200小間の目途がつきました。最終的には211小間集まりました」
―今回は新しく環境コーナーを設置しましたね。
 「もともとテーマ性のあるブースを作りたいと思っており、業界の枠を広げれば商機も広がると思い業界の枠を広げてメーカーさんに案内をした結果、四社新規で出展いただきました。その中の一社東邦ガスさんからは『こんなに盛大に開催されているとは思わなかった』というお言葉もいただきました」
―集客において、新規でPRに回られたとか。
 「メーカーさんから理系の学生さんと建築士さんの来場を増やしてほしいとの要望があり、初めて大学に来場のお願いをしに行ったところ、産学官で共同研究できればという研究室もあり、初出展していただきました。また建築士会の理事会にも出席させていただき、展示会のPRをしたところ反応もよく、展示会にも来場していただきました。これを機会に太いパイプづくりができました」
―開催されてみていかがでしたか?
 「メーカーさんから『今回は来場者の方の滞留時間が長くて、たくさん話ができ商売につながった』との声を多くいただき非常に嬉しかったです。実際に組合でも1人の来場者の方が入り口の受付から会場奥の抽選会場まで到達する滞留時間を計っておりまして、例年1人40分位だったのが、1時間位になりました。これはメーカーさんの展示会に対しての意気込みを感じる趣向を凝らしたブースと、また説明員さんの丁寧な説明の結果だと思います」
―最後に一言お願いします。
 「3日間、出展者様、来場者様、実行委員や組合員の皆様に、本当に感謝を申し上げます。皆様のお力添えのおかげで事故も怪我もなく、無事開催することができました。今後とも業界発展のために製・販・工が連携を強化して参りたいと思います」

生産額リーマン・ショック前の実績に
出荷額も3四半期連続プラス
マニピュレータロボット統計 7〜9月期生産・出荷実績

 日本ロボット工業会は11月4日、2010年7〜9月期のマニピュレータ、ロボット統計生産・出荷実績(会員ベース)を発表した。同会の月別統計調査を基に、同会正会員及び賛助会員対象企業47社の実績をまとめたもの。これによると、7〜9月期の生産額は前年同期の2.4倍となり、3四半期連続でプラス成長。また出荷額も、国内出荷額が前年同期比35.9%増、輸出額が同2.8倍となり、トータルでは同2.3倍と3四半期連続でプラスとなった。概要は次の通り。
【受 注】
 10年7〜9月期の受注額は、前年同期比86.1%増の1,059億円となり、4四半期連続でプラス成長となった。
【生 産】
 10年7〜9月期の生産額は、前年同期比で2.4倍の1,377億円となり、3四半期連続でプラス成長となった。これは、リーマン・ショック前(08年4〜6月期)の実績に戻ったと言える。
 ユーザ産業別に見ると、自動車産業はハイブリッド車や電気自動車へのシフトが進んでいること、電気機械産業では、情報通信機器の販売好調を受け、電子部品実装関連市場や半導体関連市場の動きが活発であったことから、ロボット需要が上向いた。
 海外市場で見ると、中国向けが中心となっており、その中でも溶接用や電子部品実装用が伸長している。また、欧米向けも上向いている。
 これらを踏まえ、今年10年の会員外も含めた生産額は5,000億円台が見込まれ、来年11年には今年をさらに上回ることが予測される。
【出 荷】
 10年7〜9月期の総出荷額は、前年同期比で2.3倍の1,313億円となり、3四半期連続でプラス成長となった。
 国内出荷額は、同35.9%増の254億円となり、2四半期連続でプラス成長となった。輸出額は、同2.8倍の1,059億円となり、3四半期連続でプラス成長となった。
◎国内出荷内訳
 自動車産業向けは、同産業の設備投資控えの影響を受けながらも、前年同期比34.1%増の56億円となり、8四半期ぶりにプラスに転じた。これは、アーク溶接用が堅調に推移したことが要因。また、スポット溶接や塗装、マテハンでも回復の兆しが見られる。
 電子・電気機械産業向けは、同42.5%増の117億円となり、3四半期連続でプラス成長となった。情報通信機器の販売好調を受け、電子部品実装用や半導体(ウェハ搬送)用、一般組立用が伸長した。
◎輸出内訳
 溶接用は、前年同期比で2.8倍の128億円となり、3四半期連続でプラス成長となった。電子部品実装用は、同2.8倍の654億円となり、4四半期連続でプラス成長。
 自動車向けの主要用途である溶接用では、アジア向けが依然好調。特に、中国は自動車業界の増産と自動化に伴う設備投資が活発で、急激な需要拡大が進み、前年同期を大きく上回った。また、欧州向けが回復したほか、米国向けに回復の兆しがうかがえる。
 電子・電気機械向けの主要用途である電子部品実装用は、主要な需要先である中国向けのほか、欧州向けも大幅増となり輸出増加の要因となった。他の用途では、FPD用や半導体用も伸長している。これらの好調要因は、情報通信機器(携帯電話、スマートフォン、パソコン、iPAD、薄型テレビなど)の販売好調によるものとされる。

JIMTOF 2010成功裡に閉幕
来場者数11万4558名に
次回は2012年11月1日より6日間

 日本工作機械工業会と東京ビッグサイト主催のJIMTOF2010(第25回日本国際工作機械見本市)が10月28日から11月2日の6日間にわたり、「モノづくり 未来を創る 夢づくり」の統一テーマの下、東京ビッグサイト(東京国際展示場)で開催された。
 昨今の厳しい経済状況にも関わらず、今回の出展企業数は2008年の前回展と比較しほぼ同数の、世界22カ国・地域から合計814社(直接出展576社、内部出展238社)が出展した。
 主催者発表によると、来場者数は、季節外れの台風14号の襲来など天候不順の影響もあり、前回展と比べて約2割減少したものの、総数11万4,558名(開催期間中の重複カウント無し)。そのうち海外からは7,628名が来場した。報道・メディア関係者も国内外から453名来訪し、活発な取材活動が行われた。
 出展者からは、「来場者数は減ったものの、中身の濃い商談ができた」「製品購入を目的とした来場者が多く、実がある展示会だった」など、今回のJIMTOFを評価するコメントが多く寄せられたことを紹介している。
 今回のJIMTOFでは、さまざまな趣向を凝らした併催プログラムが実施された。『環境・モノづくり・航空宇宙』などをテーマに据えた講演・セミナーは、連日多くの聴講者で活況を呈していた。
 主催者企画としては、日産自動車の協力による『超高性能パワートレインの手組み工程展示』の他、『モノづくりステーション』と題した都立北豊島工業高校や海外工業会によるプレゼンテーション、工業高校の活動実態を紹介した手作り旋盤「オリンピア号」等の展示、電気通信大学によるヴァーチャル加工体験コーナーなどのイベントが実施され、あらゆるジャンルの来場者に対し、モノづくりの面白さを十二分に伝えることができたとしている。
 また、近年力を入れている次世代の人材確保を目的とした学生向けのプログラムも一層充実し、工作機械トップセミナー、就活セミナー、出展企業と学生の交流の場となった情報ターミナル・ジョブカフェなども大きな反響を呼び、工業系の大学生をはじめ高校生ら学生の姿が多く見られた。
 次回、JIMTOF2012(第26回日本国際工作機械見本市)は、2012年11月1日から6日までの6日間、東京ビッグサイトにて開催される。

次世代ものづくり基盤技術産業展
TECH Biz EXPO2011
説明会と記念講演会を開催

 名古屋国際見本市委員会(構成=名古屋市、愛知県、名古屋商工会議所、日本貿易振興機構(ジェトロ)名古屋貿易情報センター、財団法人名古屋産業振興公社)は、21世紀のものづくりを俯瞰した、全く新しいコンセプトに基づく「次世代ものづくり基盤技術産業展―TECH Biz EXPO 2011―」を平成23年10月19日から22日までの4日間、ポートメッセなごや(名古屋市国際展示場)で開催する。開催を約1年後に控え、同展のプレイベントとして「開催説明会&記念講演会」が10月20日午後1時20分より名古屋市中小企業振興会館(吹上ホール)メインホールにて行われ、関係者らが多数出席した。
 「次世代ものづくり基盤技術産業展―TECH Biz EXPO 2011―」は、「『素材』から『製品』まで次世代リーディング産業に活かす」をテーマに、素材革命が促す加工技術の変化を捉え、@素材・材料系A加工技術・加工機械B評価、測定、検査機器C応用製品(機械要素)D設計、開発、生産支援、知的財産E新エネルギー、電池技術F省エネルギー、環境関連サービスなどの幅広い分野からの出展を求める。次世代自動車産業、航空宇宙産業、新エネルギー産業、医療福祉機器産業などを主たるターゲットとし、高度なものづくりを支える最新加工技術やそれらに裏打ちされた製品・関連サービスなどを一堂に展示・紹介し、喫緊の経営課題や技術課題の解決とともに近未来に向けた実利ある商取引の拡大の場を提供し、力強い情報発信を図るとしている。
 開催説明会では、主催者挨拶、企画アドバイザー委員の紹介に続いて、開催主旨、開催概要などが説明された。同展では個別テーマを有した企画展示や企画アドバイザーによる専門技術分野に応じた高度で先進的なカンファレンス、出展者によるワークショップといった併催企画も予定されている。開催時間は午前10時から午後5時まで。
 また、出展に関しては早期の申し込みに対する早期割引制度や中小企業割引など、出展料金の各種割引制度も充実。製造業に関わる幅広い商工業者の参画を呼びかけている。
 午後2時からは記念講演会が開かれ、大同大学学長で宇宙航空研究開発機構(JAXA)技術参与の澤岡昭氏が「はやぶさ奇跡の生還〜日本の底力〜」と題して講演したほか、トヨタ自動車HVシステム開発統括部部長・安部静生氏の「プラグインハイブリッド車の現状と今後」、東京工業大学特任教授・渡邉政嘉氏による「ものづくりの羅針盤〜ピンチをチャンスに変える方法〜」の講演が行われた。

難加工技術展(DMTS)2011
出展募集を開始!

 「難加工技術展2011」(略称=DMTS2011、日刊工業新聞社主催)が来年7月6日から8日までの3日間、ポートメッセなごやで開催される。
 近年のモノづくりにおいて多用され始めた難削材の加工や、難加工材成形、難形状加工などに焦点を絞った同展は、難しい加工を得意とする出展者と高度な要求・案件をもった来場者がマッチングする場として、毎回注目を浴びている。航空・宇宙・自動車・エネルギー分野を始めとし、より難しい加工が求められる現在において「難加工に対応する技術・機械/機器などへの要求(ニーズ)に応える=製造業の競争に勝ち抜く」ことであるという考えのもと、同展では“難加工分野”の振興とさらなる発展を目指している。
 4回目となる今回は、これまでの「試作市場(試作加工受託ゾーン)」に加え、「表面改質ゾーン」を新設。また、新たな試みとして「Specialサポーター制度」という特典付きの参加制度を設けている。
 出展に関しての問い合わせは同展事務局(TEL06-6946-3384)まで。ホームページ(http://www.nikkan―event.jp/nan)でも情報公開中。
 【出展概要】
▽会期=2011年7月6日〜8日の3日間、午前10時〜午後5時
▽会場=ポートメッセなごや(名古屋市港区金城ふ頭2-2)
▽出展対象=難削材加工、難加工材成形、難形状加工などに関わる技術、機械・機器/周辺要素、材料
▽出展料=普通小間【9u】25万円(税込)など

営業マン18名が参加して
自動弁の基礎知識を習得
北陸桃友会 社員技術研修会開催

 北陸桃友会(会長=宮重清氏・ミヤシゲ社長、ベンと特約店の集い)では、10月12日午後1時より、金沢市北安江の金沢勤労者プラザで「社員技術研修会」を開催し、営業マン十八名が出席して、新製品をはじめ、その他の情報について研修した。
 今回の研修では自動弁の基礎知識として、自動弁の種類や使用目的などを分かりやすく詳しく充実した内容で説明した。
 研修内容は次の通り。
▼自動弁の基礎知識(自動弁の構造・作動)
 @バルブとはA減圧弁B安全弁C温度調整弁DスチームトラップE定水位弁F水撃防止器G逆流防止装置(逆止弁、減圧式逆流防止器)H空気抜弁・吸排気弁I電磁弁J伸縮管継手K製品選定上のポイント
▼新製品紹介
 新型電磁弁「桃太郎U」 驚愕の耐久性、作動耐久百万回。省電力化。AC100V・200V共用コイル。熱硬化性樹脂採用。圧力0からの作動。RoHS指令対応。縦・横配管取付自由。多彩なバリエーション。
 JRGミキシングバルブ 逆止弁がセットになりさらに安心・安全。水道法性能基準適合品のため給湯、給水系統に使用可能。
 水撃防止器 封入空気圧力の調整可能。赤水・黒水の発生無し。水道法性能基準適合品。
 高温用スプリングリターン電動ボール弁 緊急遮断用に最適。ボール材質ステンレス鋼製。流れ方向自由。過負荷保護装置内蔵。手動開閉機構標準装備。防雨構造。
 2・0MPa対応スチームトラップ 耐食性に優れたステンレス鋼製。縦・横配管取付自由。適用圧力範囲が広い。
 エアートラップ シンプル構造・メンテナンス容易。ゴミ・スケールに強い。ストレーナ内蔵。均圧管の施工不要。
 サイトグラス 二流体の混合状態や色合いの確認。断続的に流れる流体の確認。スチームトラップの作動確認。
 小口径KT型ストレーナ 小ネジ一つの新構造で、ネットの脱着が容易。水道法性能基準適合品もラインナップ。小形、ねじ込み形で機器取付に最適。
▼その他の情報
 平成22年度版公共建築工事標準仕様書の変更内容について
 一方、福井地区においても、翌13日午後1時より福井市問屋町の福井問屋センターで同様の研修を開催し、20名の営業マンが参加した。
 北陸桃友会では、昨年の製品開発改良提案件数が全国最多の68件であり、今年度も全国一の提案件数を目指し、製品開発の協力が依頼された。

『不況に打ち勝つ!売り上げを作るコミュニケーション』
愛機工青年部 大澤氏を迎え講演会

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=野田道典氏・ノダキ社長)の青年部(部長=森庸一氏・森哲社長)は10月19日午後6時30分より、名古屋駅前のウインクあいち(愛知県産業労働センター)において講演会を開催し、青年部員ら31名が参加して、カリタインストラクターアカデミー代表・大澤幾楊(いくよ)氏の講演「不況に打ち勝つ!売り上げを作るコミュニケーション」を聴講した。
 冒頭、滝沢青年部副部長(組合理事、松本商店社長)が、日頃の青年部活動への理解・協力に対し謝意を表した上で、「本日は、不況に打ち勝つコミュニケーションのテーマで行います。コミュニケーションについては常日頃、意識をして行ってきたつもりですが、48になりコミュニケーション足らずということで少しへたばってまいりましたので、本日は先生に活を入れてもらうように、一生懸命聞きたいと思います」と挨拶。
 司会の澤口講演担当幹事補佐(ピカコーポレイション)より講師の紹介がなされ、講演会に臨んだ。講演の後半には、コミュニケーションとは何か、実際どうしたら良いかについて、参加者の質問を受けながら実例と技術が紹介された。
【講演要旨】
 ドイツの哲学者ニーチェの言葉「知識は人を豊かにし、言葉は人を明確にする」。言葉は人と人の間で加工される。人に伝えるには明確な言葉が必要。これがコミュニケーションを取る一番の技術だ。コミュニケーションはすべて技術で、伝える技術、聞く技術といった技が必要。「きちんと」「ちゃんと」といった表現は、明確にやってほしいことを表す言葉にする。これが若い人とコミュニケーションを取る技術となる。
 組織の中のコミュニケーションも、一人ひとりの若い人、自分とまったく反対の意見をもっていようと、価値観が違っていようと、それをまず全部受け入れるということが大変重要である。
 会社が人を雇う時に見ているポイントは、挨拶ができ、愛想良いこと、それに会社に遅刻しないというのが大事。あとの技術・知識は、入社してから教育する。
 いま家庭教育で、挨拶や躾ができていないように感じられる。家庭教育、学校教育、そして企業教育が人材教育の過程にある。
 いちばん基礎の家庭教育(基礎力)が欠けている。学校教育では、集団生活、競争などといったところが、ゆとり教育から無くなってきている。家庭教育、学校教育で機能しなかったところを企業教育で補わなければならない。
 社会情勢はここ20年の間に大きく変わり、それに伴って、会社の組織も大きく変わっている。2010年現在は「顧客感動主義」。より顧客の嗜好をマーケティングしてターゲットに合った商品を作ることで感動を与えている会社が業績を伸ばしている。顧客感動主義を目指すには、会社の組織は顧客の声に耳を傾けるだけではなく、社内で働く社員の従業員満足度も上げなければ、現場で一番顧客に近い社員から発言が出てこない。現場からどんどん意見を出していくには、働く環境をケアしないといけない。
 会社組織の最上部は顧客、その下が従業員で逆三角形になる。一番下が社長だ。
 管理監督者の最も重要な資質は、部下から話しかけられやすいかということ。毎日毎日、現場で接触している顧客との様子を、つぶさに回収できるくらいに、管理者が耳を傾け心開いているか。そしてその意見をきちんと組織のトップに、加工せずに進言、提言ができているかということ。
 顧客の価値観が多様化したので、顧客の欲しいというものも多様化している。良い商品であれば売れる時代は終わってしまった。
 「売れるものは顧客に聞け」と言われる時代。顧客の意見を聞くには、顧客とたくさんの接点を作ること。接点を持った現場の声を聞くことで、意見が採用になると、現場の社員はやりがいを見出し、元気になる。感動を与えるには、社員も元気にならなければならない。
 それには、会社をどうしたいのか、社員をどうしたいのか、社長のしっかりとした経営理念やビジョンが必要である。
◆コミュニケーションとは何か、実際どのようにしたら良いか。
 全体的に言えることは、現場の分析をすること。対顧客とのコミュニケーションの技術、営業力、社内コミュニケーションをテーマに取り組むと、人は80%心情とか感情で仕事をしている。
 心情や感情といったものをいかにコントロールするか。マネージャーは心理学を学び人の心理を徹底的に操る必要がある。
 現場力の事実をしっかり見る。組織に対して、日常の業務に対して支障が無いかということを一旦は素直に聞く必要がある。そこから、組織で対応できることは対応する。我々も変わらなければならない。若い社員の技量や技術、対応力は変わらなければならないが、我々も変わる。それが相互のコミュニケーション。
 営業から見れば、顧客が顧客。業務から見たら、営業から仕事をもらっているので営業が顧客。配送は業務が顧客となり、社内でも顧客関係はある。営業が顧客に対して、気持ち良く仕事をしてもらえるようにビジネスマナー、コミュニケーション力を付けるように、業務も営業に対して気持ち良く仕事ができるように改善点はないかを聞く。それらを本人たちに考えさせると、意外とそれぞれ答えをもってくる。
 また、コミュニケーションを言葉だけではなく工程理解をしてもらうことと、部門内での業務を整理することで、やるべきことをやっていなかったことに対しての気付きや、他部門に対してこんなことができるという発見が起きる。
 コミュニケーションは脳の働きで決められている。人間の脳は心理学的に言うと三層に分かれている。一番奥にあるのは脳幹で、自律神経をつかさどる。この「命の座」とも言われる脳幹を守っているのが本能(第一脳)。別名、動物脳と言う。動物はこの動物脳が生きて行くすべての情報をつかさどっている。人間にも当然、本能はある。ただ人間だけには、その上に理性脳という別の脳がある。この理性脳のコミュニケーションツールが、唯一人間だけが持っている言語ということになる。
 ここからコミュニケーションの定義は、二つに分かれている。一つは、人間同士が言語を用いて互いの意思、感情、思考を共有すること。もう一つは、動物同士が身振り、音声、フェロモンを用いて互いの情報を共有することである。
 コミュニケーションを円滑に取るのに使わなければならないのが、これら日本語、身振り。身振りの中には笑顔、そして名刺の交換の仕方、挨拶の仕方などがあり、我々が見本として示さなければならない。音声、声のトーンは、元気で溌剌としているか。フェロモン(匂い)にも気を付ける。
 これらを使いながらしっかりと共有していきたいのが、お互いの理解。顧客に対してのプロファイリングが重要であるように、個々の従業員に対しても必要である。
 共有というワードが大切。英語に置き換えるとシェアー(share)。これはフィフティー・フィフティーでお互いに立場をもたないということ。権限を行使してはならない。人を育てるということは、その人をひとまずそのまま受け入れるということである。
 ビジネスはコミュニケーションである。正しく顧客に対して好かれる努力をすること。顧客に好かれる努力を皆が行ってくれるような組織、団体を作ること。いまの多様性に対応するべく、ボトムアップの組織を形成すること。本来のコミュニケーションの目的を理解して、それらを一つ一つ体現すること。
 私たち自身が、メンバー、社員、そして顧客の前で見本・手本となって、言語、身振り、音声、フェロモンをきっちり用いて、意思・感情・情報を一つも否定をしないで受け入れる。そして、私たちも相手に対して、本音の意思・感情・思考・情報を知っていただく。これが自己表現。これをしていけば間違いなく好かれる会社、愛される会社になる。そして愛される会社が儲からないわけがないのである。

新溝入れ・突切り工具
「KGD型」を発売
京セラ 生産性向上と長寿命化を実現

 京セラ(社長=久芳徹夫氏、本社=京都市伏見区竹田鳥羽殿町6)は、機械工具事業において、溝入れ・突切り工具の新製品「KGD型」を開発し、11月1日より順次発売を始めた。
 「KGD型」は、加工物を切削するチップに新設計ブレーカを採用し、優れた切りくず処理を実現することで加工能率を向上。また、高精度のモールド技術により同社従来品より刃先幅の公差を小さくして、加工精度を向上させた。
 チップのラインアップは、溝・横送り加工用や突切り加工用の「汎用・高送りブレーカ」や、溝・横送り加工用の「低送りブレーカ」等、全106型番を取り揃え、様々なワーク材質や加工形態への対応を可能としている。また、コーティングチップには、独自のコーティング技術であるMEGACOAT(メガコート)を採用し、耐摩耗性、耐酸化性を高めて長寿命化を実現している。
 新設計ブレーカとMEGACOATの採用により、切りくず処理の改善やビビリを低減し、安定加工が実現した。合金鋼に浅溝加工を施した一例では、従来品の加工数が250個/コーナであったのに対し、新製品では1,500個/コーナとなり、チップの寿命が従来品より6倍向上した。
 工作機械に装着してチップを固定させるホルダには、応力解析に基づいた最適な設計を施すことで剛性を高め、より安定した加工を実現。ラインアップとして、多様な刃幅や加工深さに対応可能なブレード交換式の分割型ホルダ50型番および、一体型ホルダ44型番が揃っている。
 チップとホルダの充実した製品群からの組み合わせにより、ユーザーの加工条件に対応する最適な溝入れ・突切り工具を提案する。
【新製品の特長】
《チップ》
 @切りくず処理性能の向上を図った新ブレーカ
 合金鋼等のねばい材料の切削では、切りくずが伸びやすく、からまりやすいことから、切りくずによる刃先の欠損などにより加工が中断され、加工能率が低下することが課題となっている。
 今回、開発された新ブレーカのひとつ、溝・横送り用の「汎用GMブレーカ」では、「@切りくずを巻く」「A切りくずの幅を絞る」「B切りくずを分断する」という3点をブレーカの設計に施すことで、切りくず処理の性能を向上させた。
 Aチップ製造技術を高めることで、刃先の切れ味を良くし加工精度を向上
 金型の精密な寸法管理や加工等を行うモールド技術や成形・焼結技術等を高めたことにより、従来品より刃先幅の公差を小さくして、加工精度を向上させた。
 BMEGACOAT(メガコート)で長寿命
 コーティングチップには、京セラ独自のPVDコーティング法であるMEGACOATを施すことで、耐摩耗性、耐酸化性を高めて長寿命化および高速加工、高能率加工を実現。また、クレータ摩耗(酸化/拡散摩耗)を抑制することで、より安定・長寿命加工を可能とした。
《ホルダ》
 @高い剛性を持つ分割型ホルダをラインアップ
 分割型ホルダは、ホルダ本体とブレードを組み合わせることにより、溝幅の違いが大きい加工物を少量多品種で生産する加工等でも、多様な刃幅や加工深さに対応可能で、様々な加工条件に対応できる幅広いラインアップを取り揃えている。また、不安定な加工等でチップが破損しブレードが損傷した場合にも、ブレードの交換のみで対応が可能。
 ホルダ本体とブレードの合わせ部分をセレーション(波型)でかみ合わせて固定させることにより、高い剛性を実現した。
 A新設計のブレード形状により、ホルダの長寿命化を実現
 ブレードのチップ拘束部を、良好な切りくず排出が可能な形状とすることで、切りくずによる溶着やホルダの摩耗を抑制して、ホルダの長寿命化を実現した。
 価格帯は、チップ(106型番)880円〜2,820円(税抜)、ホルダ(分割型、50型番)17,900円〜24,200円(税抜)、ホルダ(一体型、44型番)14,500円〜22,000円(税抜)。初年度の販売目標を10億円としている。

チタン合金加工用刃先交換式エンドミル
「VFX6形」を販売開始
三菱マテリアルツールズ 大幅な工具寿命延長を可能に

 三菱マテリアルツールズ(社長=滝沢俊夫氏、本社=東京都墨田区横網1-6-1)は、三菱マテリアルが開発、製造する、チタン合金加工用刃先交換式エンドミル「VFX6形」の販売を開始した。
 航空機産業分野等で多用されているチタン合金は熱伝導率が低く、工具刃先に加工熱が集中し、溶着による切りくずの噛み込みやチッピングが発生しやすい加工困難な被削材としてよく知られている。チタン合金加工用刃先交換式エンドミル「VFX6形」は、チタン合金の加工で必要とされる、低切削抵抗・高剛性・優れた冷却性能を有し、切りくず排出能力で400cm3/min(φ63mm)を達成。また、新開発のコーティング材種との組み合わせで、大幅な工具寿命の延長を可能とした。
 主な特長は次の通り。
・モールデッドブレーカ付き縦刃インサートにより、高剛性と低抵抗を高次元で両立。
・同社独自の「ダブルV座クランプ機構」を採用し、信頼性の高いインサートクランプを実現。
・内部クーラントの吐出方向を、切りくずを直接狙うように設定。切りくずを強制的に排出させることで切れ刃への溶着を防止。
・内部クーラントの吐出部に交換式ノズルを採用、きめの細かい吐出量の制御が可能。
・チタン合金加工における耐摩耗性・耐欠損性を高めた新PVDコーティング材種「MP9030」を採用し、寿命延長が可能。
 型番数はインサート一型番、ホルダ六型番で、標準価格は、インサートXNMU190912R―MS(MP9030)2,500円(税込み2,625円)、ホルダVFX6―063A04A060Rが19万6,000円(税込み20万5,800円)。初年度の販売目標を1億円としている。

耐熱合金・チタン合金用
新型チップブレーカ発売
サンドビックコロマント 各加工領域に最適な4種類

 サンドビック・コロマントは、主に航空機産業に用いられる耐熱合金やチタン合金の旋削加工に特化した新型チップブレーカSMR、SM、SGF、SF四種類を開発し、販売を開始した。
 同社は、耐熱合金旋削加工用チップ材種としてGC1105、GC1115、GC1125、S05F、H13Aを開発し、同加工における生産性の向上に寄与してきた。こうしたチップ材種の特性をより有効に活かすために、優れた切りくず処理と低切削抵抗及び、加工熱を考慮し、荒加工、中荒、中仕上げ、仕上げ、それぞれの加工領域において最適なチップブレーカの研究を進め、更なる生産性の向上とチップ寿命の延長を可能とさせることに成功した。
 各ブレーカの特徴は次の通り。
▽SMRブレーカ=確実な切れ刃安定性により、高送り荒加工に用いる強靭なブレーカ。鍛造肌、断続加工高送り荒加工領域に最適。
▽SMブレーカ=シャープエッジとポジティブなすくい角により、低切削抵抗と切削熱発生防止。中荒加工領域での安定加工に最適。
▽SFブレーカ=中仕上げ加工の切りくず処理に特化したブレーカ。取しろの少ない中仕上げ加工領域に最適。
▽SGFブレーカ=最も低い切削抵抗と切削熱の発生防止、最良の仕上げ面を可能とする仕上げに特化したブレーカ。仕上げ加工領域に最適。
 新開発品目数は361アイテム。

イグス 3000度旋回しながら
「ツイスターバンドTB30」
プラスチックスライド

 イグス(本社=ドイツ、日本法人=東京都墨田区錦糸1-2-1)は、最小限のスペースで3000度の旋回を行う、革新的な省スペース型ケーブル保護管(エナジーチェーンシステム)「ツイスターバンドTB30」を開発。同製品は今年のドイツ、ハノーバメッセで初めて発表された。
 電源ケーブル、データ、バスケーブル他あらゆるメディアをガイドする低摩耗で経済的な製品で、高い回転速度に対応し、軸近くで旋回する。
高速対応の軽量小型ソリューション
 取り付けスペースが極端に制限されている場所でのケーブル・ホース類の保護ガイドには、コンパクトで簡単にケーブル収納できるソリューションが必要とされる。今回開発された「ツイスターバンドTB30」は、ベルト長または旋回軸の高さ設計を最適化すれば、最大旋回角度3000度高速旋回可能となる。移動重量を抑えることで遠心力を小さくし、最大旋回速度720度/sが可能となっている。コンパクトで省スペース設計のため水平、垂直などの取付位置で使用できる。
省スペースでシンプル
 射出成形で製造されたベルトは中空構造となっており、簡単にケーブル・ホースを収納できる仕組み(「イージー」タイプ)となっている(特許取得済)。ケーブル・ホースは、ツイスターバンド外周側のスリットから押し込んで収納するため、面倒なカバーの開閉は必要ない。
データケーブルもその他ホースも一つのシステムに収納
 同製品は一続きのバンドでできている。電気ケーブル、バスケーブルの他エアなどのホースを収納することができる。モジュラー式で、屈曲性にも優れており、特別なカスタマイズ無しで使用することができる。
使用対象
 スリムな旋回式ケーブル保護管はロボット分野などで活躍が期待されている(一軸、六軸)。また、レーダ、望遠鏡から医療機器、遊具、狭所での旋回動作が必要なハンドリング、リフトや組立て機器をはじめ、テスト機器・冶具など幅広い分野でのニーズを見込んでいる。
 ドイツのアーヘン工科大学RWTHの行った調査によると、現在ドイツの機械の給油に使用されている油の半分が水や土壌に流れ込んだり、大気中に揮発しているという。化学者、機械のエンジニア、環境保護団体からなる調査チームは、ドイツだけでも年に、タンカー八千隻分に当たる25万トンのオイルを消費していると推測している。
 摩擦工学に基づいたイグスのイグリデュールは、オイルもグリースも必要としないポリマーベアリング。固体潤滑剤を本体に封じ込めているため、無給油で使用可能、環境を汚染することもない。また、同社は専門家による開発をとおして、給油が必要なスライドベアリングやボールベアリングに置き換わる、環境に配慮した製品を送り出している。
 プラスチックの製造においては、平均1.8リットルの石油を使用する。これは、アルミニウム一リットルを作るのに15リットル、スチール一リットルを作るのに11リットルの石油を消費することを考えると、非常に優れたエネルギーバランスといえる。全世界の石油の年間消費量の、わずか四%が、プラスチックとして使われている。植物からプラスチックを作る技術が進歩すれば、この値は今後さらに減少していくと考えられている。
無給油で軽量
 固体潤滑剤の使用だけでなく、軽量であることも同社のプラスチックスライドベアリングの特徴となっている。軽量なベアリングを使用すれば、たとえば航空機や自動車では燃料消費を抑制したり、二酸化炭素排出量を低減することができるようになる。多くの場合、軽量化により容積も抑えられ、エネルギーの使用量も減少する。また、耐薬品性を持たせるのに、大きなエネルギーや有害な薬品を使用して亜鉛メッキなどを施す金属とは異なり、プラスチックでは組成を変えることで高い耐薬品性能を持ったベアリングが可能である。

タイに初の海外現地法人
トラスコ中山 営業開始は来年2月

 トラスコ中山(社長=中山哲也氏、本社=大阪市西区新町1-34-15トラスコグレンチェックビル)は11月4日、タイ国において、同社及び同社関係者全額出資による海外現地法人を設立したと発表した。
 同社は、機械工具を取り扱うプロツールカンパニーとして、国内外のモノづくり現場の役に立てる企業を目指している。国内製造業の生産拠点は、東アジアを中心とした新興国への移転が目立つ中、自動車産業を中心とした日系企業が数多く進出し、モノづくりの発展目覚しいタイ国において、総合カタログ『オレンジブック』をタイ語版で作成し、同社の強みである幅広い在庫商品及び機動的な物流力を生かすことで、事業拡大が見込めると判断したため、同社初となる海外現地法人を設立することとしたとしている。
【設立の概要】
(1)会社名
 PRO TOOL NAKAYAMA CORPORATION (THAILAND) LIMITED プロツールナカヤマ(タイ)株式会社
(2)所在地
 24/14 Moo13 Kingkaew Road,Rachathewa,Bangplee,Samutprakarn10540 Thailand
(3)代表者
 代表取締役社長=小津浩之氏(非常勤、トラスコ中山専務取締役)▽代表取締役専務=平井秀幸氏(非常勤、トラスコ中山経営企画部長)▽代表取締役常務=江崎耕一氏(常勤、トラスコ中山経営企画部経営企画課)
(4)設立日
 平成22年9月3日
(5)資本金 
 5,000万バーツ(約1億5,000万円)
(6)出資比率
 トラスコ中山99.994%、中山哲也氏0.002%、小津浩之氏0.002%、藪野忠久氏0.002%
(7)事業内容
 機械工具及び金属製品の卸売、その他
(8)営業開始日
 平成23年2月1日(予定)
 なお、プロツールナカヤマ(タイ)の資産、売上高、損益、利益剰余金が、連結の範囲から除いても、同社の財政状態及び経営成績に関する合理的な判断を妨げない程度に重要性が乏しいため、プロツールナカヤマ(タイ)を非連結子会社としている。

斜めからでもネジを廻せる
電 動ドリル用
ボールポイントビット
TOP 狭い場所での作業がスムーズに

 作業工具製造販売のトップ工業(社長=渡辺一郎氏、本社=新潟県三条市塚野目2190-5)は、斜めからでもネジ穴をとらえる「電動ドリル用ボールポイントビット」の販売を開始した。
 この新製品は、発売中の電動ドリル用ヘクス(六角)ビットに対し、斜めからでも廻せるボールポイント(先端がボールのように丸くなっている)タイプを望む声があり開発されたもので、ラインナップの拡充が図られた。六角対辺3mm・4mm・5mm・6mm・8mm(製品番号EBP‐30・40・50・60・80)を取り揃える。
 主な特長と用途は次の通り。
 @角際などの狭い場所でもスムーズに廻せる。
 A最大20度の角度からネジを廻せるので、狭い場所での作業効率がアップする。
 Bネジ頭が見えやすい段付形状(EBP‐30・40・50)。
 C機械設備・治工具・金型・組立・保守点検・自動車設備など、あらゆる産業分野の穴付きボルトの締め緩めに。
 D最高級の特殊合金鋼を採用し、精度が高くサビにくい無電解ニッケルメッキ処理を施した。
 標準価格は690円(税込み725円)から。

使いやすさを追求した
新製品11台を含む計20機種に注目
ヤマザキマザック JIMTOF2010

 ヤマザキマザック(社長=山崎智久氏・本社=愛知県丹羽郡大口町)は10月28日から11月2日の6日間にわたって東京ビッグサイトで開催された第25回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2010)において、新製品11機種を含む20機種の工作機械とレーザ加工機を展示。
 『DISCOVER MAZAK』をメインテーマとし、より深くマザックを知ってもらうための紹介をした。出展された全ての機種は人間工学に基づき、操作性や保守性を向上させたデザインで統一。また、二極化する市場ニーズに合わせ、機能を重視した複合加工機のラインナップと、コンパクトでコストパフォーマンスが高い旋盤や立形マシニングセンタのSMARTシリーズを展示した。
 主力製品である複合加工機INTEGREXシリーズは、さまざまなニーズに対応できるよう向上したeシリーズ、高性能を維持しつつパフォーマンスの高いiシリーズ、機能を絞り込みコストパフォーマンス重視のjシリーズと3つのシリーズを展示した。
 主な新製品は次の通り。
●INTEGREXi‐200S、i‐300S、i‐400S
 INTEGREXシリーズに新たに3機種を追加。従来機に比べ、加工領域を増やし、より幅広い部品加工に対応することが可能。第一主軸同様に第二主軸もビルトインモータスピンドルを採用し、大径重切削から中・高速域の強力切削、高速切削等、高能率な加工を実現する。
●INTEGREXi‐630V
 横形マシニングセンタが進化した複合加工機で、マシニング加工に加え、優れた旋削能力、B軸傾斜面加工、さらには五軸加工も可能。航空機、建設機械、農業機械、エネルギー関連産業などの大物部品加工時間を画期的に短縮する。最大ワークφ1050mm×1000mm、1750mm(パレット含む)大型重量ワークも対応。
●INTEGREXe‐670HUシリーズ
 航空機、建設機械、船舶、オイル産業関連などからの加工領域拡大へのニーズに応え、最大振りφ1070o、Y軸ストローク670oの加工領域を持つ。心間は3000o、4000o、6000mmと大物長尺ワークに対応。
●VARIAXIS500‐5XV
 多面加工・同時五軸制御、高速立形マシニングセンタ。高剛性・高回転主軸とチルトロータリーテーブル、数々のインテリジェント機能により、高速、高精度で高い生産性を実現。加工範囲はφ700×450mmとクラス最大級で最大ワークは300mm。
●FJV‐100/120U
 大型高精度門形マシニングセンタ。半導体あるいは大型液晶パネル需要の回復と製造設備の大型化に伴い、これら製造装置の大物部品を高精度に加工する。さらにオプションで工具交換することなく一気に四面加工が可能な独自のアングルヘッドにより四側面と上面の五面加工が可能で工程集約を実現した。

充電インパクで使える新タイプのコア
「DLコア充電」
ミヤナガ 2×4木材も一発貫通!!

 コンクリートドリル・超硬工具・ダイヤモンド工具のミヤナガ(社長=宮永淳氏・本社=兵庫県三木市)は、充電インパクで使える新タイプのコア「DLコア充電」を好評発売中。
 DLコア充電は、インパクトドリルで使用でき、厚み40mmの2×4木材を一発貫通、またFRP、塩ビ等の樹脂もスムーズに穴あけできる。さらに充電ドライバードリルを使用すれば、金属1.6mm厚まで穴あけが可能。独自の2段刃により被削材への食いつきもスムーズ。
 実演を見せてもらったが、木に釘が刺さっていても超硬刃がついているので一発貫通した。
 【用途】
 木材、合板、樹脂系材料、塩ビパイプ、FRP
 【仕様】
 刃先径=φ20から38mm
 有効長=40mm
※使用条件=バッテリー電圧12V以上の充電インパクトドリルまたはドライバードリル。金属板、ステンレス板への穴あけの場合は必ず充電ドライバードリルを使用(インパクトは使用不可)。
 【特長】
●手持ちのインパクトドリルに付けるだけ。
●スリット付きで切りかす除去も簡単。
●カッター部分のみ交換可能。在庫負担の軽減はもちろん、ランニングコストの削減も実現。
●食いつきの良い独自の二段刃を採用。
●チップポケットがなく、引っ掛かりが少ないので、スムーズな穿孔が可能。
 【価格】
 シャンク・センタードリル付き=刃先径20mmから25mm―6,195円、27mmから30mm―6,930円、32mmから35mm―8,085円、38mm―9,240円(何れも税込み表示)。

屋外用LEDフローレンライト
LXW、LJW型新発売
ハタヤリミテッド 長寿命で省電力・高品質!

 ハタヤリミテッド(社長=足立憲泰氏、本社=名古屋市中区大須)は、高品質・純国産直菅形LED採用の連結型ロングライト「LEDフローレンライト」LXW‐5型(約19W)を11月1日より、LJW―5型(約10W)を11月15日より発売開始した。
 「LEDフローレンライト」は、省エネ(電気代約二分の一節約、CO2排出量削減、水銀・鉛フリー)・長寿命(LED寿命は約4万時間)・高品質(純国産LED採用、日亜化学製ハイパワータイプ)の連結型LEDロングライト。
 連結点灯が可能なコンセントや吊り下げフック付きで、多彩な特長を兼ね備え様々な用途に使える。
 【特長】
・超寿命、省エネ、高品質の「純国産直管型LED」を採用。日亜化学製ハイパワータイプ(白色)。LED寿命は約4万時間。
・光を拡散するクリアーレンズカバー付き。まぶしさを軽減する半透明乳白カバー付タイプもラインナップ(LXW、LJW―5W型)。
・屋外使用も安心の防雨型。
・二重絶縁構造でアース不要。
・専用コンセント付なので連結点灯が可能(LXW型は15灯まで、LJW型は20灯まで)。
・吊り下げフック付で縦吊り、横吊りが可能。
 同製品に関する問合せはハタヤリミテッド顧客サービスデスク(フリーダイヤル=0120―686―888、Email=info1918 @hataya.jp、URL http://www.hataya.jp)へ。

決勝進出チーム決まる
愛機工第70回野球大会

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=野田道典氏・ノダキ社長)の第70回親善野球大会Bゾーン準決勝2試合が、10月23日と11月3日に行われ、トラスコ中山対ユアサ商事戦は5対3でユアサ商事の勝利、サカエ対ミツトヨ戦はサカエが6対5で接戦をものにし、それぞれ決勝進出を果たした。
 11月20日に名古屋市港区の稲永公園野球場でAゾーン(東陽対太田廣)、Bゾーン(ユアサ商事対サカエ)の決勝が行われ、試合後は表彰式も行われる予定。

支部総会に向け準備万全
合同賀詞交歓会は1月14日
中日本木工/全木商中部支部 10月合同理事役員会開催

 中日本木工機械商工協同組合(理事長=木村秀夫氏・昭元産業会長)と全日本木工機械商業組合中部支部(支部長=島田昭三氏・シマダ機械社長)は、10月26日午後5時より組合事務局会議室(名古屋市中川区荒子・荒子ビル3階)において、合同理事役員会を開催した。
 当日、審議された議題及び承認事項は次の通り。
 【中日本木工機械商工協同組合】
 @荒子ビル(組合事務局)雨漏り対策の件は、かねてより調査中であった雨漏りは雨水の浸入箇所を特定でき、処置をし修繕が完了したと報告。当初、大規模修繕を念頭に置き予算組みをしていたが、実際はその何分の一かの費用で済んだことが報告された。
 A平成22年度の年末資金貸し出しについては、従来通り行うことが確認された。
 B平成23年新年賀詞交歓会については、全日本木工機械商業組合中部支部と合同で、1月14日に札幌かに本家金山店で行うことが承認された。
 【全日本木工機械商業組合中部支部】
 @決算資料に関する件は、同日午後4時から行われた監査の結果、適切に処理されていると報告され、承認された。
 A第41回通常総会の役割については、検討して各役割分担を決め、それぞれの担当者の承諾を得た。総会は11月12日の午後3時よりルブラ王山にて行われる。
 B平成22年度技能検定については、従来の方式で行われるのは今年度いっぱいで次年度より内容が改定される。色々な国家資格が見直される中、木工機械に関しては、一部変更・見直しはあるものの存続する方向であると報告された。
※木工機械整備技能士とは、国家資格である技能検定制度の一種で、都道府県知事が実施する木工機械整備に関する学科及び実技試験に合格した者をいう。木工機械整備の中で木工機械調整作業と木工機械修理作業に分かれ、ともに一級、二級の別がある。

中小工具商の海外進出や
 電子商取引への対応
名機工同友会 10月例会を開催し検討

 名機工同友会(会長=金原進一氏・カネキ商会社長)の10月例会が10月26日午後6時30分より名古屋市中区錦の東京第一ホテル錦において開催された。
 例会は総務部の野崎部長(常磐精機社長)の司会で進められ、冒頭、金原会長が「製造業が海外に出て行くといわれております。なかなか海外に出てできるものではないと思いますが、海外に進出すればするで、また国内に残れば残るで、それぞれに厳しいものがあるかと存じます。負けずに頑張っていきたい」と挨拶。
 続いて、三和商事の和久田社長より会長の社葬への参列に対して礼が述べられた。
 各部の報告に移り、事業部は吉野部長(吉野機械工具社長)より、共同購入実績について報告された。
 経営対策部の小島部長(小島商店社長)は、2月に講演会を開催予定と伝えた。
 厚生部の鈴木部長(マルマン商事社長)からは、12月の忘年例会と1月の新年会開催について報告された。
 続いて、次の各テーマを議題に意見交換が行われた。
 @社用車について〈社用車は買い取り、それともリースか。買い替えの時期(更新時期)に規定はあるか〉
 営業マンが使う車はリースが多く、役員などが乗る車は価格が高いためにリースでは割高となり買い取るケースもある。また、期間も3年、5年とまちまち。
 A電子商取引関連について〈何度も議題にあげてきた関連業者。本格化してくるなかで新規引き合いはよいが、納入実績のある商品を見比べられると非常に痛い。よい方法はあるか〉
 先ごろ行われた、全機工連の全国大会(大阪大会)で発表された内容を引用し、電子商取引ではできない提案営業などを行うこと、そのために専門知識や技術力を付けて行く必要があり、今後は人材育成が不可欠などと述べられた。
 B12月賞与、歳暮について〈賞与の予定は、寸志、1カ月給与分ぐらい、それ以上、出さない(出せない)など。歳暮はどうするか、主力ユーザーのみ出す、全く出さない、など〉
 賞与については「昨年よりは上げて、1カ月分ぐらいを出したい」「全くゼロではなく、少しは出したい」という意向が示された。歳暮等は、古くからの習慣でまだ行っているところもあるが、現在減少しているとの意見が多かった。
 C商社の海外進出について〈今後、日本国内での内需、輸出はあまり見込めず、だからといって安易に海外進出すると痛い目に合うケースも多くあると聞く。将来的に海外進出を考えているか〉
 「中小企業が海外へ進出するとなると、かなりのリスクが伴う。メリットとデメリットを考えて熟慮してから決断を。ある程度は出張ベースでの対応が望ましいのではないか」との意見が出された。
 その他、会社行事での交通費等についても話し合われた。